JP2020170145A - 電気光学装置および電子機器 - Google Patents

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Abstract

【課題】スイッチング素子への光の入射を抑制させる電気光学装置を提供すること、およびかかる電気光学装置を備える品質の高い電子機器を提供する。【解決手段】透光性の画素電極と、前記画素電極側に開口する凹部が設けられる透光性の基材と、前記凹部に配置される遮光体と、前記基材の厚さ方向からの平面視で前記遮光体と重なり、前記画素電極に電気的に接続されるスイッチング素子と、を備え、前記遮光体は、タングステンを含む金属膜と、前記金属膜と前記基材との間に位置し、タングステンナイトライドを含む金属窒化膜と、を有することを特徴とする電気光学装置。【選択図】図6

Description

本発明は、電気光学装置および電子機器に関する。
プロジェクター等の電子機器に、液晶装置等の電気光学装置が用いられる。特許文献1には、素子基板と、対向基板と、これらの間に配置される液晶とを有する液晶装置が開示される。かかる液晶装置が備える素子基板は、石英等で形成される基板と、当該基板と離間してマトリクス状に配置される複数の画素電極と、画素電極ごとに対応して設けられるTFT(Thin Film Transistor)とを備える。
また、特許文献1に記載の素子基板は、TFTへの光の入射を抑制するため、金属等で構成される遮光膜を有する。当該遮光膜は、遮光膜の厚さに起因する凹凸で光が乱反射することを防ぐよう、基材に設けられる溝に埋め込まれている。
特開2005−250234号公報
しかし、特許文献1に記載の遮光膜は、チタン、クロム、およびタングステン等の金属材料で構成されており、石英等で形成される基板に直接配置されるため、基板との密着性が十分ではない。このため、従来の構成の遮光膜では、例えが製造時等において基板から遮光膜が剥がれてしまうおそれがある。それゆえ、従来では、TFTへの光の入射を十分に抑制できる遮光膜を備える素子基板を実現することが難しいという問題がある。
本発明の電気光学装置の一態様は、透光性の画素電極と、前記画素電極側に開口する凹部が設けられる透光性の基材と、前記凹部に配置される遮光体と、前記基材の厚さ方向からの平面視で前記遮光体と重なり、前記画素電極に電気的に接続されるスイッチング素子と、を備え、前記遮光体は、タングステンを含む金属膜と、前記金属膜と前記基材との間に配置され、タングステンナイトライドを含む金属窒化膜と、を有する。
本発明の電気光学装置の一態様は、透光性の画素電極と、前記画素電極側に開口する凹部が設けられる透光性の基材と、前記凹部に配置される遮光体と、前記基材の厚さ方向からの平面視で前記遮光体と重なり、前記画素電極に電気的に接続されるスイッチング素子と、を備え、前記遮光体は、タングステンを含む金属膜と、前記金属膜と前記基材との間に位置し、チタンナイトライドを含む金属窒化膜と、を有する。
第1実施形態に係る電気光学装置の一例である液晶装置の平面図である。 第1実施形態に係る液晶装置の断面図である。 第1実施形態における素子基板の電気的な構成を示す等価回路図である。 第1実施形態における素子基板の部分平面図である。 第1実施形態における素子基板の部分断面図である。 第1実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。 第1実施形態における素子基板が有する遮光体を示す平面図である。 第1実施形態における素子基板が有するTFTを示す平面図である。 第1実施形態における素子基板が有する回路用遮光体を示す断面図である。 第1実施形態における素子基板の製造方法を示すフローチャートである。 第1実施形態における基材形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における遮光体形成工程を説明するための断面図である。 第1実施形態における遮光体形成工程を説明するための断面図である。 第2実施形態における素子基板の拡大断面図である。 第3実施形態における素子基板が有する遮光体を示す平面図である。 第4実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。 第5実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。 第6実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。 第7実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。 第7実施形態における素子基板の平面図である。 電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。 電子機器の一例であるスマートフォンを示す斜視図である。 電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明に係る好適な実施形態を説明する。なお、図面において各部の寸法や縮尺は実際のものと適宜異なり、理解を容易にするために模式的に示す部分もある。また、本発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定する旨の記載がない限り、これらの形態に限られない。なお、本明細書において「平行」とは、2つの面または線について、互いに完全に平行な場合のみならず、一方が他方に対して±5°の範囲内で傾斜することをいう。
1.液晶装置
1−1.第1実施形態
本発明の電気光学装置の一例として、TFT(Thin Film Transistor)をスイッチング素子として備えるアクティブマトリックス方式の液晶装置を例に説明する。
1−1a.基本構成
図1は、第1実施形態に係る電気光学装置の一例である液晶装置の平面図である。図2は、第1実施形態に係る液晶装置の断面図であって、図1中のA−A線断面図である。なお、以下では、説明の便宜上、図1および図2のそれぞれに示す互いに直交するx軸、y軸、およびz軸を適宜用いて説明する。
図1および図2に示す電気光学装置1は、透過型の液晶装置である。電気光学装置1は、透光性を有する素子基板2と、素子基板2に対向して配置される透光性を有する対向基板3と、素子基板2と対向基板3との間に配置される枠状のシール部材4と、素子基板2、対向基板3およびシール部材4で囲まれる液晶層5と、を有する。
電気光学装置1を透過する光は可視光であり、本明細書において、透光性とは、可視光に対する透過性を意味し、好ましくは、可視光の透過率が50%以上であることをいう。
図1に示すように、電気光学装置1は、素子基板2の厚さ方向に平行なz軸方向からの平面視で、四角形状をなすが、電気光学装置1の平面視形状はこれに限定されず、例えば、円形等であってもよい。また、以下では、素子基板2の厚さ方向に平行なz軸方向からの平面視を単に「平面視」と言う。なお、本実施形態では、z軸方向は、光の光軸方向と平行である。
図1に示すように、素子基板2は、平面視で対向基板3を包含する大きさである。図2に示すように、素子基板2は、基材21と、複数の画素電極28と、配向膜29とを有する。基材21は、透光性および絶縁性を有する平板で構成される。画素電極28は、例えばITO(Indium Tin Oxide)またはIZO(Indium Zinc Oxide)等の透明導電材料で構成される。配向膜29は、素子基板2のうち最も液晶層5側に位置しており、液晶層5の液晶分子を配向させる。配向膜29の構成材料としては、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等が挙げられる。
また、図1および図2では図示しないが、基材21と画素電極28との間には、TFT25および遮光体22等が配置される。TFT25および遮光体22等については、後で図5等を参照しつつ説明する。
図2に示すように、対向基板3は、対向基板用基材31と、絶縁層32と、共通電極33と、配向膜34と、を有する。対向基板用基材31、絶縁層32、共通電極33および配向膜34は、この順に並ぶ。配向膜34が最も液晶層5側に位置する。
対向基板用基材31は、透光性および絶縁性を有する平板で構成される。対向基板用基材31は、例えば、ガラスまたは石英等で構成される。共通電極33は、透光性の絶縁材料を用いて形成される絶縁層32を介して対向基板用基材31に積層される。共通電極33は、例えばITOまたはIZO等の透明導電材料で構成される。また、配向膜34は、液晶層5の液晶分子を配向させる。配向膜34の構成材料としては、例えばポリイミドおよび酸化ケイ素等が挙げられる。
シール部材4は、例えばエポキシ樹脂等の各種硬化性樹脂を含む接着剤等を用いて形成される。シール部材4は、素子基板2および対向基板3のそれぞれに対して固着される。シール部材4、素子基板2および対向基板3によって囲まれる領域内には、液晶層5が配置される。なお、シール部材4の一部には、液晶分子を含む液晶材を注入するための注入口41が形成されており、注入口41は各種樹脂材料を用いて形成される封止材40により封止される。
液晶層5は、正または負の誘電異方性を有する液晶分子を含む。液晶層5は、液晶分子が配向膜29および配向膜34の双方に接するように素子基板2および対向基板3によって挟持される。液晶層5に印加される電圧に応じて液晶分子の配向が変化する。液晶層5は、光を印加される電圧に応じ変調することで階調表示を可能とする。
また、図1に示すように、素子基板2の対向基板3側の面には、2つの走査線駆動回路61と1つの信号線駆動回路62とが配置される。また、素子基板2の対向基板3側の面には、複数の外部端子64が配置される。外部端子64には、走査線駆動回路61および信号線駆動回路62のそれぞれから引き回される配線65が接続される。
かかる電気光学装置1は、平面視で液晶層5と重なり、画像等を表示する表示領域A10と、表示領域A10を平面視で囲む周辺領域A20と有する。表示領域A10は、行列状に配列される複数の画素Pを含む。1つの画素Pに対して1つの画素電極28が配置される。周辺領域A20には、前述の走査線駆動回路61および信号線駆動回路62等が配置される。
また、電気光学装置1の駆動方式としては、特に限定されないが、例えばTN(Twisted Nematic)モードおよびVA(Vertical Alignment)モード等が挙げられる。
1−1b.電気的な構成
図3は、第1実施形態における素子基板の電気的な構成を示す等価回路図である。図3に示すように、素子基板2には、n本の走査線261とm本の信号線262とn本の容量線263とが形成される。ただし、nおよびmは2以上の整数である。n本の走査線261とm本の信号線262との各交差に対応してTFT25が配置される。
図3に示すn本の走査線261は、y軸方向に等間隔で並び、x軸方向に延在する。走査線261は、TFT25に電気的に接続される。また、n本の走査線261は、図1に示す走査線駆動回路61に電気的に接続される。n本の走査線261には、走査線駆動回路61から走査信号G1、G2、…、およびGnが走査線261に線順次で供給される。
図3に示すm本の信号線262は、x軸方向に等間隔で並び、y軸方向に延在する。信号線262は、TFT25に電気的に接続される。また、m本の信号線262は、図1に示す信号線駆動回路62に電気的に接続される。m本の信号線262には、図1に示す信号線駆動回路62から画像信号S1、S2、…、およびSmが信号線262に線順次で供給される。
n本の走査線261とm本の信号線262とは、互いに絶縁され、平面視で格子状をなす。隣り合う2つの走査線261と隣り合う2つの信号線262とで囲まれる領域が画素Pに対応する。1つの画素Pには、1つの画素電極28が形成される。なお、画素電極28は、TFT25に電気的に接続される。
n本の容量線263は、y軸方向に等間隔で並び、x軸方向に延在する。また、n本の容量線263は、複数の信号線262および複数の走査線261と絶縁され、これらに対して離間して形成される。容量線263には、グランド電位等の固定電位が印加される。
また、容量線263と画素電極28との間には、液晶容量に保持される電荷のリークを防止するために蓄積容量264が液晶容量と並列に配置される。
走査信号G1、G2、…、およびGnが順次アクティブとなり、n本の走査線261が順次選択されると、選択される走査線261に接続されるTFT25がオン状態となる。すると、m本の信号線262を介して表示すべき階調に応じた大きさの画像信号S1、S2、…、およびSmが、選択される走査線261に対応する画素Pに取り込まれ、画素電極28に印加される。これにより、画素電極28と図2に示す対向基板3が有する共通電極33との間に形成される液晶容量に表示すべき階調に応じた電圧が印加され、印加される電圧に応じて液晶分子の配向が変化する。また、蓄積容量264によって、印加される電圧が保持される。このような液晶分子の配向の変化によって光が変調され階調表示が可能となる。
1−1c.表示領域における素子基板の構成
次に、図2に示す素子基板2の表示領域A10の部分の詳細な構成について説明する。図4は、第1実施形態における素子基板の部分平面図である。図5は、第1実施形態における素子基板の部分断面図であって、図4中のB−B線断面図である。
図4および図5に示す素子基板2は、基材21、複数の遮光体22、複数のTFT25、複数の走査線261、複数の信号線262、複数の容量線263、複数の蓄積容量264、複数の画素電極28、および配向膜29を備える。なお、図4では、蓄積容量264および配向膜29の図示を省略する。以下、素子基板2が有する各部を順次説明する。
図5に示すように、基材21は、画素電極28側に開口する凹部211が設けられる平板である。基材21の構成材料としては、例えばケイ素系の無機化合物が挙げられる。具体的には、基材21は、例えばガラスまたは石英を用いて構成される。
図6は、第1実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。図7は、第1実施形態における素子基板が有する遮光体を示す平面図である。
図6に示すように、基材21の凹部211には、遮光体22が埋め込まれている。遮光体22は、遮光性を有するとともに、導電性を有する。なお、本明細書において、遮光性とは、可視光に対する遮光性を意味し、具体的には、可視光の透過率が10%以下であること、好ましくは5%以下であることをいう。
図7に示すように、複数の遮光体22は、平面視で行列状に配置される。図示では、遮光体22は、平面視で、y軸方向に延びる形状をなしており、+y軸方向の途中に両端よりも幅が広い幅広部2220を有する。なお、遮光体22の外形を構成する各辺のなす角は90度であるが、遮光体22は角に丸みを有してもよい。また、図6に示すように、遮光体22の厚さd0は、一定である。また、遮光体22の+z軸側の面220は、基材21の+z軸側の面210と同一平面上に位置しており、面210と面220とで平坦面200が構成される。
また、遮光体22は、金属膜225と、金属膜225と基材21との間に配置される金属窒化膜226と、金属窒化膜226と基材21との間に配置されるタングステンシリサイド膜227とを有する。金属膜225は、タングステンを含む。金属窒化膜226は、タングステンナイトライド(WN)またはチタンナイトライド(TiN)を含む。タングステンシリサイド膜227は、タングステンシリサイドを含む。なお、金属膜225は、前述の金属以外の他の金属が例えば5%程度含まれていてもよい。また、金属窒化膜226、およびタングステンシリサイド膜227は、それぞれ、前述の材料以外の他の材料が例えば5%程度含まれていてもよい。また、金属窒化膜226は、タングステンナイトライドとチタンナイトライドの両方を含む構成、および、タングステンナイトライドを含む金属窒化膜とチタンナイトライドを含む金属窒化膜の積層構造のいずれであってもよい。
ここで、各種金属の中でも、タングステンは耐熱性に優れ、かつ、例えば製造時の熱処理によってもOD(Optical Density)値が低下し難い。そのため、金属膜225がタングステンを含むことで、遮光体22の遮光性を高めることができる。
また、遮光体22が金属窒化膜226およびタングステンシリサイド膜227を有することで、これらを有さない場合に比べ、基材21と遮光体22との密着性を高めることができる。特に、タングステンシリサイド膜227は、ケイ素原子を含むため、ケイ素系の無機化合物で構成される基材21との密着性に優れる。そのため、タングステンシリサイド膜227を有することで、遮光体22と基材21との密着性を特に高めることができる。
また、タングステンに比べてタングステンシリサイドは、熱処理によりOD値が低下し易い。そのため、タングステンシリサイド膜227と金属膜225とが直接的に接触していると、タングステンシリサイドの影響で金属膜225のOD値が低下するおそれがある。遮光体22では、タングステンシリサイド膜227と金属膜225との間に金属窒化膜226が配置されるので、タングステンシリサイドの影響で金属膜225のOD値が低下することを抑制できる。つまり、金属窒化膜226は、タングステンシリサイド膜227に含まれるタングステンシリサイドが金属膜225に拡散しないようにするバリア層として機能する。
また、タングステンシリサイドの厚さd3は、金属窒化膜226の厚さd2よりも厚く、かつ、金属膜225の厚さd1よりも薄い。厚さd1が最も厚いことで、遮光体22の遮光性を高めることができる。また、厚さd2が厚さd3よりも薄くても、金属窒化膜226は前述のバリア層としての機能を発揮できる。また、タングステンシリサイド膜227は、基材21に対する密着性に特に優れるので、厚さd3が厚さd2よりも厚いことで、厚さd3が厚さd2よりも薄い場合に比べ、遮光体22全体の厚さd0を抑えつつ、遮光体22の基材21に対する密着性を高めることができる。このようなことから、遮光体22全体の厚さd0を抑えつつ、遮光体22の遮光性を高めることができるとともに、基材21と遮光体22との密着性を高めることができる。また、厚さd1は、厚さd2と厚さd3との合計値よりも大きいことが好ましい。厚さd1が当該合計値よりも大きいことで、遮光体22の遮光性を特に高くできる。なお、厚さd1、d2およびd3の大小関係は、前述した関係に限定されない。
厚さd1は、10nm以上500nm以下であることが好ましい。厚さd2は、0.1nm以上50nm以下であることが好ましい。厚さd3は、1nm以上100nm以下であることが好ましい。厚さd1、d2およびd3がそれぞれ前述の範囲を満足することで、遮光体22全体の厚さd0を抑えつつ、遮光体22の密着性を高めるとともに遮光体22の遮光性を高めるという効果を特に顕著に発揮できる。
図6に示すように、平坦面200上には第1層間絶縁層231が配置されており、第1層間絶縁層231上にはTFT25が配置される。1つのTFT25は、前述の1つの遮光体22と対となって配置される。TFT25は、半導体層250と、ゲート電極251と、ゲート絶縁膜252と、を有する。半導体層250は、第1層間絶縁層231上に配置される。また、ゲート絶縁膜252は、半導体層250とゲート電極251との間に介在している。
半導体層250は、チャネル領域2501、ソース領域2502、ドレイン領域2503、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505を有する。ソース領域2502は、「ソース電極」として機能する。ドレイン領域2503は、「ドレイン電極」として機能する。チャネル領域2501は、ソース領域2502とドレイン領域2503との間に位置する。チャネル領域2501は、平面視でゲート電極251と重なる。第1LDD領域2504は、チャネル領域2501とソース領域2502との間に位置する。第2LDD領域2505は、チャネル領域2501とドレイン領域2503との間に位置する。なお、第1LDD領域2504および第2LDD領域2505のうちの少なくとも一方、特に、第1LDD領域2504は、省略してもよい。
かかる半導体層250は、例えばポリシリコンを成膜して形成される。半導体層250のチャネル領域2501を除く領域には、導電性を高める不純物がドープされる。第1LDD領域2504および第2LDD領域2505中の不純物濃度は、ソース領域2502およびドレイン領域2503中の不純物濃度よりも低い。
図8は、第1実施形態における素子基板が有するTFTを示す平面図である。図8に示すように、TFT25の半導体層250は、平面視で+y軸方向に沿った長手形状をなしており、半導体層250の長手方向は、遮光体22の長手方向と平行である。そして、TFT25は、平面視で遮光体22と重なっている。TFT25と遮光体22とが平面視で重なることで、遮光体22で光を遮断できるので、TFT25への光の入射を防止または低減できる。
なお、ゲート電極251と前述の遮光体22とは電気的に接続されてもよい。この場合、遮光体22をバックゲートとして用いることができる。また、この場合、図示はしないが、ゲート電極251と遮光体22とを電気的に接続するコンタクトは、平面視でゲート電極251と幅広部2220との双方に重なるようにして、これらの間に形成することができる。
図5に示すように、半導体層250上には第2層間絶縁層232が配置されており、第2層間絶縁層232上にはゲート電極251を覆うように第3層間絶縁層233が配置される。また、第3層間絶縁層233上には走査線261が配置される。また、第3層間絶縁層233にはコンタクトホールが設けられており、当該コンタクトホールには走査線261とゲート電極251とを電気的に接続するコンタクト部241が配置される。
第3層間絶縁層233上には走査線261を覆うように第4層間絶縁層234が配置されており、第4層間絶縁層234上には容量線263が配置される。
第4層間絶縁層234上には容量線263を覆うように第5層間絶縁層235が配置される。蓄積容量264は、第1容量2641と第2容量2642とを有する。
第1容量2641は、第5層間絶縁層235上に配置されており、第5層間絶縁層235上には第1容量2641を覆うように第6層間絶縁層236が配置される。第6層間絶縁層236上には、第2容量2642が配置される。第6層間絶縁層236にはコンタクトホールが設けられており、当該コンタクトホールには第1容量2641と第2容量2642とを電気的に接続するコンタクト部242が配置される。かかる第1容量2641および第2容量2642は、詳細な図示はしないが、それぞれ、2つの容量電極と、これら容量電極の間に配置される誘電体と、で構成される。
また、第5層間絶縁層235にはコンタクトホールが設けられており、当該コンタクトホールには第1容量2641と容量線263とを電気的に接続するためのコンタクト部243が配置される。第2〜第6層間絶縁層232〜236にはコンタクトホールが設けられており、当該コンタクトホールには第2容量2642とドレイン領域2503とを電気的に接続するコンタクト部244が配置される。また、ドレイン領域2503は、コンタクト部244、蓄積容量264、および図示しないコンタクト等を介して、画素電極28に電気的に接続される。
第6層間絶縁層236上には第2容量2642を覆うように第7層間絶縁層237が配置されており、第7層間絶縁層237上には信号線262が配置される。また、図5に示すように、平面視で信号線262と走査線261とが交差する交差部はTFT25と重なる。また、図6に示すように、第2〜第7層間絶縁層232〜237にはコンタクトホールが設けられており、当該コンタクトホール内には信号線262とソース領域2502とを電気的に接続するコンタクト部245が配置される。
第7層間絶縁層237上には信号線262を覆うように第8層間絶縁層238が配置されており、第8層間絶縁層238上には画素電極28が配置される。1つの画素電極28と前述の1つのTFT25とが対となっている。また、画素電極28上には配向膜29が配置される。
前述の第1〜第8層間絶縁層231〜238は、例えば、ケイ素系の無機化合物を用いて形成されており、具体的には例えば、シリコン熱酸化膜、またはCVD(chemical vapor deposition)法等の蒸着法で成膜される酸化ケイ素膜で構成される。また、走査線261、信号線262、容量線263、および蓄積容量264が有する容量電極の各構成材料としては、例えば、ポリシリコン、金属、金属シリサイドおよび金属化合物の導電性を有する材料が挙げられる。また、前述のコンタクト部241〜245の各構成材料も、導電性を有する材料で形成される。
以上が表示領域A10における素子基板2の構成である。前述のように、透光性の画素電極28と、画素電極28側に開口する凹部211が設けられる透光性の基材21と、凹部211に配置される遮光体22と、平面視で遮光体22と重なり、画素電極28に電気的に接続されるTFT25とを備える。TFT25は、「スイッチング素子」の一例である。また、遮光体22は、タングステンを含む金属膜225と、金属膜225と基材21との間に位置し、タングステンナイトライドまたはチタンナイトライドを含む金属窒化膜226と、を有する。
かかる素子基板2によれば、遮光体22が金属窒化膜226を有するため、金属窒化膜226を有さない場合に比べ、基材21と遮光体22との密着性を高めることができる。
このため、基材21から遮光体22が剥がれてしまうおそれを低減できる。また、素子基板2がタングステンを含む金属膜225を備えることで、遮光体22の遮光性を高めることができる。かかる遮光体22によれば、遮光体22が基材21から剥離し難く、遮光性に優れる素子基板2を得ることができる。そのため、遮光体22によってTFT25への光の入射を好適に抑制または防止できることで、TFT25のリーク電流による誤作動の発生を抑制または防止できる。それゆえ、電気光学装置1の品質を高めることができる。
さらに、前述のように、遮光体22は金属窒化膜226と基材21との間に位置し、タングステンシリサイドを含むタングステンシリサイド膜227を有する。
遮光体22がタングステンシリサイド膜227を有することで、タングステンシリサイド膜227を有さない場合に比べ、遮光体22と基材21との密着性を高めることができる。また、前述のように、遮光体22がタングステンシリサイド膜227を有する場合でも、金属窒化膜226がバリア層として機能するので、金属膜225のOD値の低下を抑制できる。そのため、遮光体22がタングステンシリサイド膜227を有することで、基材21からより剥離し難く、かつOD値がより高い遮光体22を形成できる。
さらに、図6に示すように、金属窒化膜226およびタングステンシリサイド膜227が基材21と金属膜225との間の全域にわたって配置されることで、基材21と遮光体22との密着性を特に高くすることができる。なお、金属窒化膜226およびタングステンシリサイド膜227は、それぞれ、基材21と金属膜225との間の領域の一部のみに配置されてもよい。ただし、前述の効果を高めるべく、金属窒化膜226は、金属膜225とタングステンシリサイド膜227との間にできるだけ広範囲に介在することが好ましい。
また、前述のように、タングステンシリサイド膜227の厚さd3は、金属窒化膜226の厚さd2よりも厚く、かつ、金属膜225の厚さd1よりも薄い。厚さd1、d2およびd3がこのような関係であることで、前述のように、遮光体22全体の厚さd0を抑えつつ、遮光体22の遮光性を高めることができるとともに、基材21と遮光体22との密着性を高めることができる。
なお、厚さd1、d2およびd3の関係は、前述の関係に限定されず、例えば、厚さd2が厚さd1よりも厚くてもよい。また、厚さd1、d2およびd3がそれぞれ同等の値であってもよい。
また、前述のように、基材21の画素電極28側の面210と遮光体22の画素電極28側の面220とで平坦面200が構成される。平坦面200が構成されることで、面210と面220との間に段差がないため、段差で光が乱反射することがない。そのため、TFT25に光が入射するおそれをより低減できる。
なお、面210と面220との間に段差があってもよい。
また、前述のように、遮光体22は、平面視でTFT25全てを包含するように重なるが、遮光体22は、TFT25の一部のみと重なっていてもよい。その場合には、遮光体22は、平面視でチャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505と重なることが好ましい。ここで、チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505に光が入射すると、TFT25のリーク電流による誤作動が生じ易い。ゆえに、チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505は、遮光性を特に要する部分であると言える。したがって、第2部分222が、チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505と平面視で重なることで、TFT25のリーク電流による誤作動を特に効果的に防ぐことができる。なお、第2LDD領域2505、チャネル領域2501、第1LDD領域2504の順で、光によるTFT25のリーク電流に起因する誤作動が生じやすい。
なお、本実施形態では、ソース領域2502が「ソース電極」として機能する場合を例にするが、「ソース電極」は、コンタクト部245のうちソース領域2502と接触し、かつ、ソース領域2502と重なる部分と捉えてもよい。同様に、本実施形態では、ドレイン領域2503が「ドレイン電極」として機能する場合を例にするが、コンタクト部244のうちドレイン領域2503と接触し、かつ、ドレイン領域2503と重なる部分を「ドレイン電極」と捉えてもよい。
1−1d.周辺領域における素子基板の構成
次に、図2に示す素子基板2の周辺領域A20の部分の詳細な構成について説明する。図9は、第1実施形態における素子基板が有する回路用遮光体を示す断面図である。
図9に示すように、素子基板2は、周辺領域A20に配置される回路用遮光体27を有する。回路用遮光体27は、素子基板2の+z軸側に開口した凹部215内に埋め込まれる。また、回路用遮光体27の+z軸側の面270は、基材21の+z軸側の面220と同一平面上に位置する。
回路用遮光体27は、図1および図2に示す周辺領域A20のほぼ全域にわたって配置される。そのため、回路用遮光体27は、平面視で、走査線駆動回路61、信号線駆動回路62、外部端子64、および配線65と重なる。また、回路用遮光体27の厚さd4は、前述の遮光体22全体の厚さd0と等しい。
回路用遮光体27を有することで、走査線駆動回路61、信号線駆動回路62、外部端子64、および配線65のそれぞれを遮光することができる。そのため、走査線駆動回路61等に光が入射することにより生じるリーク電流による誤作動を特に効果的に防ぐことができる。
1−1e.素子基板の製造方法
次に、素子基板2の製造方法について説明する。図10は、第1実施形態における素子基板の製造方法を示すフローチャートである。
素子基板2の製造方法は、基材形成工程S11と、遮光体形成工程S12と、回路用遮光体形成工程S13と、配線等形成工程S14と、画素電極形成工程S15と、配向膜形成工程S16とを有する。これら各工程を順に行うことにより素子基板2が製造される。
なお、遮光体形成工程S12と回路用遮光体形成工程S13とは同時にまたは並列して行ってもよいし、回路用遮光体形成工程S13の後に遮光体形成工程S12を行ってもよい。
図11は、第1実施形態における基材形成工程を説明するための断面図である。まず、基材形成工程S11において、例えば、ガラス板または石英板等で構成された平板に対してエッチングを施して、図11に示すような凹部211を形成することにより、基材21が形成される。また、本工程では、詳細な図示はしないが、図9に示す凹部215も形成する。
図12および図13は、第1実施形態における遮光体形成工程を説明するための断面図である。次に、遮光体形成工程S12において、例えば、CVD法等の蒸着法により凹部211内にタングステンシリサイド膜形成用の組成物を堆積してタングステンシリサイド層227aを形成する。その後、同様な方法でタングステンシリサイド層227a上にタングステンナイトライドまたはチタンナイトライドを含む金属窒化膜形成用の組成物を堆積して金属窒化層226aを形成する。その後、同様な方法で金属窒化層226a上にタングステンを含む金属膜形成用の組成物を堆積して金属層225aを形成する。金属層225a、金属窒化層226aおよびタングステンシリサイド層227aをそれぞれ形成することにより、図12に示す遮光層22aが形成される。
次に、CMP(chemical mechanical polishing)等の研磨による平坦化処理を遮光層22aに施すことにより、図13に示す遮光体22が形成される。CMP等の研磨を施すことで、遮光体22の面220と基材21の面210とで構成される平坦面200を簡単に形成できる。
また、詳細な図示はしないが、回路用遮光体形成工程S13において、遮光体形成工程S12における方法と同様の方法を用いて回路用遮光体27を形成する。
また、詳細な図示はしないが、配線等形成工程S14において、TFT25と走査線261と信号線262と容量線263と蓄積容量264と第1〜第8層間絶縁層231〜238とをそれぞれ形成する。TFT25と走査線261と信号線262と容量線263と蓄積容量264は、それぞれ、例えば、スパッタリング法または蒸着法により金属膜を形成し、当該金属膜に対してレジストマスクを用いてエッチングを施すことにより形成される。第1〜第8層間絶縁層231〜238は、それぞれ、蒸着法等により絶縁膜を形成し、当該絶縁膜に対してCMP等の研磨等による平坦化処理を施すことにより形成される。
また、詳細な図示はしないが、画素電極形成工程S15において、第8層間絶縁層238上に画素電極28を形成する。画素電極28の形成は、例えば透明導電材料からなる層をCVD法等の蒸着法により形成し、その後、マスクを用いてパターニングすることにより行う。
また、詳細な図示はしないが、配向膜形成工程S16において、例えば、ポリイミドからなる層をCVD法等の蒸着法により形成し、その後、ラビング処理を施すことにより配向膜29を形成する。
以上のようにして、図4に示す素子基板2を形成することができる。また、例えば公知の技術を適宜用いて対向基板3を形成し、素子基板2と対向基板3とをシール部材4を介して連結する。その後、素子基板2、対向基板3およびシール部材4との間に液晶材を注入して液晶層5を形成し、その後、封止する。また、各種回路等も適宜形成する。このようにして、図1および図2に示す電気光学装置1を製造することができる。
前述のように、素子基板2の製造では、基材21に凹部211を形成し、凹部211にタングステンシリサイド膜形成用の組成物、金属窒化膜形成用の組成物および金属膜形成用の組成物をそれぞれ順次堆積して遮光層22aを形成し、その後CMP等の平坦化処理を施す方法により遮光体22が形成される。つまり、遮光体22は、いわゆるダマシン法を用いて形成される。ダマシン法を用いることで、平坦面200を容易に形成でき、かつ、平坦面200の平滑性を高めることができる。また、ダマシン法を用いることで、例えば、基材21に凹部211を形成せずに基材21上に遮光膜を形成して当該遮光膜をエッチングすることにより遮光体を形成する方法に比べて、遮光体22のクラック等を低減できる。すなわち、ダマシン法を用いることで、遮光体22のクラック耐性を高めることができる。
また、画素電極28およびTFT25を複数有する素子基板2において、小型で品質の高い素子基板2を形成するためには、遮光体22は、微細でかつ形状精度に優れることが望まれる。前述のダマシン法によれば、微細でかつ形状精度に優れる遮光体22を形成できる。
1−2.第2実施形態
次に、本発明の第2実施形態について説明する。図14は、第2実施形態における素子基板の拡大断面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の構成が異なる以外は、第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第2実施形態に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図14において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図14に示す素子基板2Aが有する遮光体22Aは、第1実施形態における遮光体22からタングステンシリサイド膜227を省略する構成である。すなわち、遮光体22Aは、金属膜225と金属窒化膜226とを有する。遮光体22Aが基材21と接触する金属窒化膜226を有することで、遮光体22Aが金属窒化膜226を有さず金属膜225単体で構成される場合に比べ、遮光体22Bと基材21との密着性を高めることができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
1−3.第3実施形態
次に、本発明の第3実施形態について説明する。図15は、第3実施形態における素子基板が有する遮光体を示す平面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の構成が異なる以外は、第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第3実施形態に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図15において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図15に示す素子基板2Bは、隣り合う遮光体22同士を連結する連結部223を有する。本実施形態では、+x軸方向に沿って並ぶ複数の遮光体22は、それぞれ、隣り合う遮光体22と連結部223で連結される。具体的には、図15中の左上に位置する遮光体22と、図15中の右上に位置する遮光体22とが、連結部223で連結される。また、図15中の左下に位置する遮光体22と、図15中の右下に位置する遮光体22とが、連結部223で連結される。
図示のように隣り合う遮光体22同士が連結部223で連結されていることで、遮光体22とTFT25のゲート電極251とを電気的に接続すれば、複数の遮光体22および複数の連結部223を、走査線として用いることができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
1−4.第4実施形態
次に、本発明の第4実施形態について説明する。図16は、第4実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の構成が異なる以外は、第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第4実施形態に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図16において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図16に示す素子基板2Cが有する遮光体22Cは、画素電極28から離間するにつれて連続的に幅が広がる形状、すなわちテーパー状をなす。
遮光体22Cの基材21と接触する接触面2200Cは、底面2201Cと、側面2202Cとを有する。なお、底面2201Cは基材21の−z軸側の面であり、側面2202Cは+z軸側の面220と底面2201Cとを繋ぐ面である。また、側面2202Cは、基材21の厚さ方向に沿った線分A2に対して傾斜する。
また、側面2202Cは、チャネル領域2501、第1LDD領域2504および第2LDD領域2505と重なっていない。遮光体22Cのうち平面視で側面2202Cが位置する部分は、平面視で側面2202が位置しない部分よりも厚さが薄い。したがって、側面2202Cが、チャネル領域2501、第1LDD領域2504および第2LDD領域2505と平面視で重ならないことで、TFT25のリーク電流による誤作動を特に効果的に低減できる。
また、遮光体22Cが画素電極28から離間するにつれて連続的に幅が広がる形状であると、底面2201Cと側面2202Cとのなす角度を90°を超える。当該角度が90°超えであると、当該角度が90°以下である場合に比べ、例えば製造時に、底面2201Cと側面2202Cとの境界部分で遮光体22Cが基材21から剥がれ易くなることを低減できる。このため、遮光体22Cと基材21との密着性を高めることができる。
なお、図示では、遮光体22Cは、一定の変化率で幅が広がるが、当該変化率は一定でなくてもよい。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
1−5.第5実施形態
次に、本発明の第5実施形態について説明する。図17は、第5実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の接触面の形状が異なること以外は、第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第5実施形態に関し、第4実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図17において、第4実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図17に示す素子基板2Dでは、遮光体22Dの基材21と接触する接触面2200Dは、底面2201Dと、側面2202Dとを有する。側面2202Dは、基材21の厚さ方向に沿った線分A2と平行である。
底面2201Dのうちの側面2202Dとの接続部分2203は、曲面状をなす。つまり、遮光体22Dの基材21と接する接触面2200Dは、接続部分2203を有し、当該接続部分2203は、曲面状をなす「曲面部」を構成する。接続部分2203を有することで、接続部分2203を有さない場合に比べ、遮光体22Dと基材21との密着性を高めることができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
1−6.第6実施形態
次に、本発明の第6実施形態について説明する。図18は、第6実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の接触面の形状が異なること以外は、第5実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第6実施形態に関し、第5実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図18において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図18に示す素子基板2Eが有する遮光体22Eの接触面2200Eは、底面2201Eと、側面2202Eとを有する。側面2202Eは、基材21の厚さ方向に沿った線分A2に対して傾斜する。
底面2201Eのうちの側面2202Eとの接続部分2203Eは、画素電極28とは反対側に突出する曲面状をなす。また、底面2201Eのうちの接続部分2203Eを除く部分は、画素電極28側の突出する曲面状をなす。本実施形態では、接触面2200Eは、底面2201Dが曲面状をなす「曲面部」を構成する。本実施形態によっても、底面2201Eが曲面状をなすことで、底面2201Eが曲面状で無い場合に比べ、遮光体22Eと基材21との密着性を高めることができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
1−7.第7実施形態
次に、本発明の第7実施形態について説明する。図19は、第7実施形態における素子基板が有する遮光体を示す断面図である。図20は、第7実施形態における素子基板が有する遮光体を示す平面図である。
本実施形態は、主に、遮光体の構成が異なる以外は、第1実施形態と同様である。なお、以下の説明では、第6実施形態に関し、第1実施形態との相違点を中心に説明し、同様の事項に関してはその説明を省略する。また、図19および図20において、第1実施形態と同様の構成については、同一符号を付す。
図19および図20に示す素子基板2Fが有する遮光体22Fは、第1部分221と第2部分222とを有する。図示では、第2部分222は、平面視で+y軸方向に沿った矩形状をなす。一方、第1部分221は、図20に示すように、平面視で、+y軸方向に沿った長手形状をなし、第2部分222を囲む。また、図19に示すように、第1部分221の厚さd11は、第2部分222の厚さd12よりも薄い。遮光体22の+z軸側の面220は、基材21の+z軸側の面210と同一平面上に位置する。
また、第2部分222は、平面視で、チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505と重なっている。チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505は、前述のように、特に遮光性が要求させる部分である。したがって、第2部分222が、チャネル領域2501、第1LDD領域2504、および第2LDD領域2505と平面視で重なることで、TFT25のリーク電流による誤作動を特に効果的に防ぐことができる。また、遮光体22Fが第1部分221を有することで、素子基板2Fの反りおよび遮光体22Fのクラック等の不具合を低減できる。
なお、かかる遮光体22Fは、例えば、いわゆるデュアルダマシン法を用いて形成することができる。
本実施形態によっても、第1実施形態と同様に、TFT25への光の入射を抑制し、電気光学装置1の品質を高めることができる。
2.電子機器
電気光学装置1は、各種電子機器に用いることができる。
図21は、電子機器の一例であるパーソナルコンピューターを示す斜視図である。パーソナルコンピューター2000は、各種の画像を表示する電気光学装置1と、電源スイッチ2001やキーボード2002が設置された本体部2010とを有する。
図22は、電子機器の一例であるスマートフォンを示す斜視図である。スマートフォン3000は、操作ボタン3001と、各種の画像を表示する電気光学装置1とを有する。操作ボタン3001の操作に応じて電気光学装置1に表示される画面内容が変更される。
図23は、電子機器の一例であるプロジェクターを示す模式図である。投射型表示装置4000は、例えば、3板式のプロジェクターである。電気光学装置1Rは、赤色の表示色に対応する電気光学装置1であり、電気光学装置1Gは、緑の表示色に対応する電気光学装置1であり、電気光学装置1Bは、青色の表示色に対応する電気光学装置1である。すなわち、投射型表示装置4000は、赤、緑および青の表示色に各々対応する3個の電気光学装置1R、1G、1Bを有する。
照明光学系4001は、光源である照明装置4002からの出射光のうち赤色成分rを電気光学装置1Rに供給し、緑色成分gを電気光学装置1Gに供給し、青色成分bを電気光学装置1Bに供給する。各電気光学装置1R、1G、1Bは、照明光学系4001から供給される各単色光を表示画像に応じて変調するライトバルブ等の光変調器として機能する。投射光学系4003は、各電気光学装置1R、1G、1Bからの出射光を合成して投射面4004に投射する。
前述のパーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000、および投射型表示装置4000は、それぞれ、前述の電気光学装置1を備える。電気光学装置1を備えることで、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000、および投射型表示装置4000の表示の均質性を高めることができる。よって、パーソナルコンピューター2000、スマートフォン3000、および投射型表示装置4000の品質を高めることができる。
なお、本発明が適用される電子機器としては、例示した機器に限定されず、例えば、PDA(Personal Digital Assistants)、デジタルスチルカメラ、テレビ、ビデオカメラ、カーナビゲーション装置、車載用の表示器、電子手帳、電子ペーパー、電卓、ワードプロセッサー、ワークステーション、テレビ電話、およびPOS(Point of sale)端末等が挙げられる。さらに、本発明が適用される電子機器としては、プリンター、スキャナー、複写機、ビデオプレーヤー、またはタッチパネルを備えた機器等が挙げられる。
以上、本発明の電気光学装置および電子機器は、好適な実施形態に基づいて説明したが、本発明は前述の各実施形態に限定されない。また、本発明の各部の構成は、前述の実施形態の同様の機能を発揮する任意の構成に置換でき、また、任意の構成を付加できる。
また、前述した説明では、本発明の電気光学装置の一例として液晶装置について説明したが、本発明の電気光学装置はこれに限定されない。すなわち、電気エネルギーによって光学特性が変化する電気光学装置であればよい。例えば、有機EL(electro luminescence)、無機ELまたは発光ポリマー等の発光素子を用いた表示パネルに対しても前述の実施形態と同様に本発明が適用され得る。
また、着色された液体と当該液体に分散された白色の粒子とを含むマイクロカプセルを用いた電気泳動表示パネルに対しても前述の実施形態と同様に本発明が適用され得る。
また、前述の説明では、スイッチング素子の一例はTFTであるが、スイッチング素子は、これに限定されず、例えば、MOSFET(metal-oxide-semiconductor field-effect transistor)等であってもよい。
また、本発明の電気光学装置は、透過型に限定されず、反射型であってもよい。
1…電気光学装置、21…基材、22…遮光体、28…画素電極、200…平坦面、211…凹部、225…金属膜、226…金属窒化膜、227…タングステンシリサイド膜、2501…チャネル領域、2502…ソース領域、2503…ドレイン領域、2504…第1LDD領域、2505…第2LDD領域

Claims (8)

  1. 透光性の画素電極と、
    前記画素電極側に開口する凹部が設けられる透光性の基材と、
    前記凹部に配置される遮光体と、
    前記基材の厚さ方向からの平面視で前記遮光体と重なり、前記画素電極に電気的に接続されるスイッチング素子と、を備え、
    前記遮光体は、タングステンを含む金属膜と、前記金属膜と前記基材との間に位置し、タングステンナイトライドを含む金属窒化膜と、を有することを特徴とする電気光学装置。
  2. 透光性の画素電極と、
    前記画素電極側に開口する凹部が設けられる透光性の基材と、
    前記凹部に配置される遮光体と、
    前記基材の厚さ方向からの平面視で前記遮光体と重なり、前記画素電極に電気的に接続されるスイッチング素子と、を備え、
    前記遮光体は、タングステンを含む金属膜と、前記金属膜と前記基材との間に位置し、チタンナイトライドを含む金属窒化膜と、を有することを特徴とする電気光学装置。
  3. 前記遮光体は、前記金属窒化膜と前記基材との間に位置し、タングステンシリサイドを含むタングステンシリサイド膜を有する請求項1又は2に記載の電気光学装置。
  4. 前記タングステンシリサイド膜の厚さは、前記金属窒化膜の厚さよりも厚く、かつ、前記金属膜の厚さよりも薄い請求項3記載の電気光学装置。
  5. 前記基材の前記画素電極側の面と前記遮光体の前記画素電極側の面とで平坦面が構成される請求項1ないし4のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  6. 前記遮光体は、前記画素電極から離間するにつれて連続的に幅が広がる形状である請求項1ないし5のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  7. 前記遮光体の前記基材と接する接触面は、曲面状をなす曲面部を有する請求項1ないし6のいずれか1項に記載の電気光学装置。
  8. 請求項1ないし7のいずれか1項に記載の電気光学装置を備えることを特徴とする電子機器。
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