JP2020161673A - 硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物および電子部品 - Google Patents

硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物および電子部品 Download PDF

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Abstract

【課題】親水性シリカ、シリコン系表面調整剤を含有しつつ、はんだ付け性が良好でシリカの凝集・沈殿の問題が解消された硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品を提供すること【解決手段】(A)アルカリ可溶性樹脂と、(B)光重合開始剤と、(C)エポキシ樹脂と、(D)シリコーン化合物と、(E)親水性シリカと、(F)有機揺変剤と、を含む硬化性組成物である。これにより、硬化性組成物内での親水性シリカの凝集・沈殿の問題が解消され、基材に硬化性組成物が塗布された場合に、(D)シリコーン化合物によって基材への濡れ性が維持され、同時に、得られた硬化物に対するフラックスのぬれ性が向上することから、硬化物がソルダーレジストとして使用された場合に、はんだ付け性の向上効果が得られる。【選択図】なし

Description

本発明は、硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物および電子部品に関し、特に、アルカリ現像可能な硬化性組成物、そのドライフィルム、その硬化物およびその硬化物を備える電子部品に関する。
従来より、民生用プリント基板や、産業用プリント配線板のソルダーレジストにおいて、高精度、高密度の観点から、紫外線照射後、現像することにより画像形成し、熱及び/又は光照射で仕上げ硬化(本硬化)する液状現像型ソルダーレジストが使用されており、液状現像型のソルダーレジストの中でも、環境問題への配慮から、現像液としてアルカリ水溶液を用いるアルカリ現像型のフォトソルダーレジストが主流になっている。
一般に、基板上にフォトソルダーレジストを形成するために基板に塗布されるソルダーレジスト組成物には、ソルダーレジスト組成物の基板への濡れ性を高めるため、また、その塗膜のレベリング性(平坦性)を高めるために、シリコン系表面調整剤が添加される。
基板上へのフォトソルダーレジストの形成後、基板上への部品の実装ははんだ付けにより行われるが、溶融はんだは基板に対する濡れ性が低いため、濡れ性向上(はんだ付け面の清浄化と酸化防止)のためにフラックスがソルダーレジスト面を含む基板面の全面に塗布される。
しかし、シリコン系表面調整剤が基板上に形成されたソルダーレジスト中に含まれていると、フラックスが基板から弾かれてはんだ付け性が低下するという不具合が発生することが発明者らの検討によりわかってきた。
一方、無機充填剤としてシリカがソルダーレジストの剛性強化及びソルダーレジスト組成物の硬化収縮抑制のためにソルダーレジスト組成物中に添加されることは良く知られている。
特許文献1には、その実施例に、上記従来技術のソルダーレジスト組成物として、シリコン系表面調整剤を含有するアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性ソルダーレジスト組成物が開示され、比較例2として、無機粉末として表面改質処理を施していない溶融球状シリカを含有するアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性ソルダーレジスト組成物が開示されている。
特開2009−194222号公報
特許文献1の実施例に係るシリコン系表面調整剤を含有するアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性ソルダーレジスト組成物によれば、基板に対するソルダーレジスト組成物の濡れ性は向上するものの、形成されたソルダーレジストがフラックスを弾くため、はんだ付け性が低下してしまう。
また、特許文献1の比較例2にかかるアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性ソルダーレジスト組成物によれば、添加されたシリカは表面改質処理が施されておらず親水性であるため、そのままでは凝集・沈殿の問題が生じる虞があり、例えば表面を疎水性に改質し、凝集・沈殿の問題を解消する必要がある。また、比較例2にかかるアルカリ現像型光硬化性・熱硬化性ソルダーレジスト組成物はシリコン系表面調整剤が添加されていないため、ソルダーレジスト組成物の基板に対する濡れ性も改善されていない。
本発明は、上記課題に鑑みてなされたものであり、その目的は、親水性シリカ、シリコン系表面調整剤を含有しつつ、はんだ付け性が良好でシリカの凝集・沈殿の問題が解消された硬化性組成物、ドライフィルム、硬化物及び電子部品を提供することにある。
本発明者らは、上記目的達成に向け鋭意検討を行った。その結果、意外なことに、シリコーン化合物、親水性シリカ及び有機揺変剤を配合させた際に、銅張基板とソルダーレジスト組成物の濡れ性を維持しつつ、親水性シリカの凝集・沈殿の問題、及びシリコーン化合物に起因するフラックスの弾きの問題が解消されたことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち、本発明の上記目的は、
(A)アルカリ可溶性樹脂と、
(B)光重合開始剤と、
(C)エポキシ樹脂と、
(D)シリコーン化合物と、
(E)親水性シリカと、
(F)有機揺変剤と、
を含むことを特徴とする硬化性組成物により達成されることが見出された。
本発明の硬化性組成物は、さらに(E)親水性シリカの粒径メジアン径D50が、0.2μm以上2.0μm以下であることが好ましい。
また、(F)有機揺変剤の量が、(E)親水性シリカ100質量部に対して0.01質量部以上15質量部以下であり、且つ(D)シリコーン化合物2質量部に対して0.05質量部以上であることがさらに好ましい。
そのうえ、(G)酸化防止剤をさらに含むことが好ましい。
また、本発明の上記目的は、本発明の硬化性組成物を、キャリアフィルム上に塗布、乾燥させて得られることを特徴とするドライフィルム、
本発明の硬化性組成物を、基材上に塗布、乾燥させて得られる乾燥塗膜、または、前記硬化性組成物を、キャリアフィルム上に塗布、乾燥させて得られるドライフィルムが基材にラミネートされてなる塗膜を、硬化させて得られることを特徴とする硬化物、及び
この硬化物を備えることを特徴とする電子部品
によっても達成することができる。
本発明によれば、硬化性組成物内での親水性シリカの凝集・沈殿の問題が解消され、基材に硬化性組成物が塗布された場合に、(D)シリコーン化合物によって基材への濡れ性が維持され、同時に、得られた硬化物に対するフラックスのぬれ性が向上することから、硬化物がソルダーレジストとして使用された場合に、はんだ付け性の向上効果が得られる。
<硬化性組成物>
本発明の硬化性組成物は、
(A)アルカリ可溶性樹脂と、
(B)光重合開始剤と、
(C)エポキシ樹脂と、
(D)シリコーン化合物と、
(E)親水性シリカと、
(F)有機揺変剤と、
を含む。
[(A)アルカリ可溶性樹脂]
アルカリ可溶性樹脂は、硬化性組成物のアルカリ現像液への溶解、すなわち、アルカリでの現像を可能とする樹脂である。
アルカリ可溶性樹脂としては、カルボキシル基含有樹脂またはフェノール樹脂を用いることが好ましい。特に、カルボキシル基含有樹脂を用いると現像性の面からより好ましい。
カルボキシル基含有樹脂としては、分子中にカルボキシル基を有し、さらにエチレン性不飽和基を有さない(非感光性の)、又はこれを有する(感光性の)従来公知の各種カルボキシル基含有樹脂を使用することができる。
本発明において、エチレン性不飽和基とは、エチレン性不飽和結合を有する置換基であって、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基が挙げられ、反応性の観点から、(メタ)アクリロイル基であることが好ましい。ここで、(メタ)アクリロイル基とは、アクリロイル基及びメタアクリロイル基を総称する用語である。
エチレン性不飽和基を有さないカルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下のような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)を挙げることができる。
(1)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基を含有する、ジアルコール化合物、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(2)ジイソシアネートと、カルボキシル基含有ジアルコール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有ウレタン樹脂。
(3)(メタ)アクリル酸等の不飽和カルボン酸と、スチレン、α−メチルスチレン、低級アルキル(メタ)アクリレート、イソブチレン等の不飽和基含有化合物との共重合により得られるカルボキシル基含有樹脂。
(4)2官能エポキシ樹脂または2官能オキセタン樹脂にアジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸を反応させ、生じた水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル樹脂。
(5)エポキシ樹脂またはオキセタン樹脂を開環させ、生成した水酸基に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
(6)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物、すなわちポリフェノール化合物を、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドと反応させて得られるポリアルコール樹脂等の反応生成物に、多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有樹脂。
また、エチレン性不飽和基を有するカルボキシル基含有樹脂の具体例としては、以下のような化合物(オリゴマーおよびポリマーのいずれでもよい)を挙げることができる。なお、カルボキシル基含有樹脂におけるエチレン性不飽和結合は、アクリル酸もしくはメタクリル酸またはそれらの誘導体由来であることが好ましい。
(7)脂肪族ジイソシアネート、分岐脂肪族ジイソシアネート、脂環式ジイソシアネート、芳香族ジイソシアネート等のジイソシアネートと、ジメチロールプロピオン酸、ジメチロールブタン酸等のカルボキシル基を含有する、ジアルコール化合物、ポリカーボネート系ポリオール、ポリエーテル系ポリオール、ポリエステル系ポリオール、ポリオレフィン系ポリオール、アクリル系ポリオール、ビスフェノールA系アルキレンオキシド付加体ジオール、フェノール性ヒドロキシル基およびアルコール性ヒドロキシル基を有する化合物等のジオール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(8)ジイソシアネートと、ビスフェノールA型エポキシ樹脂、水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂、ビスフェノールF型エポキシ樹脂、ビスフェノールS型エポキシ樹脂、ビキシレノール型エポキシ樹脂、ビフェノール型エポキシ樹脂等の2官能エポキシ樹脂の(メタ)アクリレートもしくはその部分酸無水物変性物と、カルボキシル基含有ジアルコール化合物の重付加反応によるカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(9)上述の(7)または(8)の樹脂の合成中に、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレート等の分子内に1つの水酸基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え、末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(10)上述の(8)または(9)の樹脂の合成中に、イソホロンジイソシアネートとペンタエリスリトールトリアクリレートの等モル反応物など、分子内に1つのイソシアネート基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を加え末端(メタ)アクリル化したカルボキシル基含有感光性ウレタン樹脂。
(11)2官能またはそれ以上の多官能(固形)エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、側鎖に存在する水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(12)2官能(固形)エポキシ樹脂の水酸基をさらにエピクロロヒドリンでエポキシ化した多官能エポキシ樹脂に(メタ)アクリル酸を反応させ、生じた水酸基に2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有感光性樹脂。
(13)2官能オキセタン樹脂にアジピン酸、フタル酸、ヘキサヒドロフタル酸等のジカルボン酸を反応させ、生じた1級の水酸基に無水フタル酸、テトラヒドロ無水フタル酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸等の2塩基酸無水物を付加させたカルボキシル基含有ポリエステル感光性樹脂。
(14)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物、すなわちポリフェノール化合物を、エチレンオキシド、プロピレンオキシド等のアルキレンオキシドと反応させて得られるポリアルコール樹脂等の反応生成物に、(メタ)アクリル酸等の不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に、更に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(15)1分子中に複数のフェノール性水酸基を有する化合物とエチレンカーボネート、プロピレンカーボネート等の環状カーボネート化合物とを反応させて得られる反応生成物に不飽和基含有モノカルボン酸を反応させ、得られる反応生成物に多塩基酸無水物を反応させて得られるカルボキシル基含有感光性樹脂。
(16)上述の(7)〜(15)の樹脂にさらに1分子内に1つのエポキシ基と1つ以上の(メタ)アクリロイル基を有する化合物を付加してなるカルボキシル基含有感光性樹脂。
これら感光性カルボキシル基含有樹脂は、(7)〜(16)として述べた以外のものも使用することができ、1種類を単独で用いてもよく、複数種を混合して用いてもよい。特にカルボキシル基含有樹脂の中で芳香環を有している樹脂が好ましい。
上述のカルボキシル基含有樹脂は、感光性、非感光性問わず、以下のことが言える。すなわち、バックボーン・ポリマーの側鎖に多数のカルボキシル基を有するため、希アルカリ水溶液による現像が可能になる。
また、カルボキシル基含有樹脂の酸価は、40〜200mgKOH/gの範囲が適当であり、より好ましくは45〜120mgKOH/gの範囲である。カルボキシル基含有樹脂の酸価がこのような範囲内であれば、アルカリ現像が容易となり、現像液による露光部の溶解が抑制され、必要以上にラインが痩せることなく、現像液による溶解剥離のない正常なパターンの描画が可能となる。
また、上述のカルボキシル基含有樹脂の重量平均分子量は、樹脂骨格により異なるが、一般的に2,000以上150,000以下、さらには5,000以上100,000以下の範囲にあるものが好ましい。重量平均分子量がこのような範囲内であれば、タックフリー性能に優れ、露光後の塗膜の耐湿性が良好であり、解像度や現像性、貯蔵安定性に優れる。
このようなカルボキシル基含有樹脂の配合量は、硬化性組成物(固形分)中に、20質量%以上80質量%以下、好ましくは30質量%以上70質量%以下の範囲が適当である。カルボキシル基含有樹脂の配合量がこのような範囲内であれば、塗膜強度が低下せず、増粘や、作業性の低下が起こらない。
また、本発明においては、(A)アルカリ可溶性樹脂として、感光性カルボキシル基含有樹脂、および、感光性を有しないカルボキシル基含有樹脂のいずれか一方を用いることも、これらを混合して用いることも可能である。
フェノール樹脂としては、フェノール性水酸基を有する化合物、例えば、ビフェニル骨格若しくはフェニレン骨格またはその両方の骨格を有する化合物、または、フェノール性水酸基含有化合物、例えば、フェノール、オルソクレゾール、パラクレゾール、メタクレゾール、2,3−キシレノール、2,4−キシレノール、2,5−キシレノール、2,6−キシレノール、3,4−キシレノール、3,5−キシレノール、カテコール、レゾルシノール、ハイドロキノン、メチルハイドロキノン、2,6−ジメチルハイドロキノン、トリメチルハイドロキノン、ピロガロール、フロログルシノール等を用いて合成した、様々な骨格を有するフェノール樹脂を用いてもよい。
例えば、フェノールノボラック樹脂、アルキルフェノールボラック樹脂、ビスフェノールAノボラック樹脂、ジシクロペンタジエン型フェノール樹脂、Xylok型フェノール樹脂、テルペン変性フェノール樹脂、ポリビニルフェノール類、ビスフェノールF、ビスフェノールS型フェノール樹脂、ポリ−p−ヒドロキシスチレン、ナフトールとアルデヒド類の縮合物、ジヒドロキシナフタレンとアルデヒド類との縮合物など公知慣用のフェノール樹脂を用いることができる。
これらは、単独でまたは2種以上を組み合わせて使用することができる。
かかるフェノール樹脂の市販品としては、HF−1M(明和化成社製)、フェノライトTD−2090、フェノライトTD−2131(DIC社製)、ベスモールCZ−256−A(DIC社製)、シヨウノールBRG−555、シヨウノールBRG−556(アイカ工業社製)、CGR−951(丸善石油社製)、または、ポリビニルフェノールのCST70、CST90、S−1P、S−2P(丸善石油社製)等を挙げることができる。これらのフェノール樹脂は、単独で、あるいは2種類以上を適宜組合せて用いることができる。
[(B)光重合開始剤]
(B)光重合開始剤は、エネルギー線の照射により、エチレン性不飽和基のラジカル重合を開始させるために添加される。
(B)光重合開始剤は、例えば、ベンゾイン、ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエーテル、ベンゾインイソプロピルエーテル等のベンゾインとベンゾインアルキルエーテル類;アセトフェノン、2,2−ジメトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、2,2−ジエトキシ−2−フェニルアセトフェノン、1,1−ジクロロアセトフェノン等のアセトフェノン類;2−メチル−1−[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルホリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルフォリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルフォリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアミノアルキルフェノン類;2−メチルアントラキノン、2−エチルアントラキノン、2−ターシャリーブチルアントラキノン、1−クロロアントラキノン等のアントラキノン類;2,4−ジメチルチオキサントン、2,4−ジエチルチオキサントン、2−クロロチオキサントン、2,4−ジイソプロピルチオキサントン等のチオキサントン類;アセトフェノンジメチルケタール、ベンジルジメチルケタール等のケタール類;4,4’−ビス(ジエチルアミノ)ベンゾフェノン等のベンゾフェノン類;(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−ペンチルホスフィンオキサイド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルフォスフィンオキサイド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルフォスフィンオキサイド、エチル−2,4,6−トリメチルベンゾイルフェニルフォスフィネイト等のフォスフィンオキサイド類;1,2−オクタンジオン,1−[4−(フェニルチオ)−,2−(O−ベンゾイルオキシム)]、エタノン,1−[9−エチル−6−(2−メチルベンゾイル)−9H−カルバゾール−3−イル]−,1−(O−アセチルオキシム)等のオキシムエステル類;各種パーオキサイド類、チタノセン系開始剤などが挙げられる。これらは、N,N−ジメチルアミノ安息香酸エチルエステル、N,N−ジメチルアミノ安息香酸イソアミルエステル、ペンチル−4−ジメチルアミノベンゾエート、トリエチルアミン、トリエタノールアミン等の三級アミン類のような光増感剤等と併用してもよい。これらの光重合開始剤は単独で、または2種以上を組み合わせて用いることができる。
(B)光重合開始剤の配合量は、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して0.01質量部以上30質量部以下の範囲で、好ましくは0.5質量部以上20質量部以下の範囲で配合される。
[(C)エポキシ樹脂]
(C)エポキシ樹脂は、本発明の硬化性組成物を熱硬化させるために添加される化合物である。
(C)エポキシ樹脂は、1分子中に少なくとも2つのエポキシ基を有する公知慣用の多官能エポキシ樹脂が使用できる。(C)エポキシ樹脂としては、例えば、三菱ケミカル社製のjER828、jER834、jER1001、jER1004、DIC社製のEPICLON840、EPICLON850、EPICLON850−S、EPICLON1050、EPICLON2055、東都化成社製のエポトートYD−011、YD−013、YD−127、YD−128、ダウケミカル社製のD.E.R.317、D.E.R.331、D.E.R.661、D.E.R.664、住友化学工業社製のスミ−エポキシESA−011、ESA−014、ELA−115、ELA−128等(何れも商品名)のビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER YL903、DIC社製のEPICLON152、EPICLON165、東都化成社製のエポトートYDB−400、YDB−500、ダウケミカル社製のD.E.R.542、住友化学工業社製のスミ−エポキシESB−400、ESB−700等(何れも商品名)のブロム化エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER152、jER154、ダウケミカル社製のD.E.N.431、D.E.N.438、DIC社製のEPICLON N−730、EPICLON N−770、EPICLON N−865、東都化成社製のエポトートYDCN−701、YDCN−704、日本化薬社製のEPPN−201、EOCN−1025、EOCN−1020、EOCN−104S、RE−306、NC−3000、住友化学工業社製のスミ−エポキシESCN−195X、ESCN−220、新日鐵化学社製のYDCN−700−2、YDCN−700−3、YDCN−700−5,YDCN−700−7、YDCN−700−10、YDCN−704 YDCN−704A、DIC社製のEPICLON N−680、EPICLON N−690、EPICLON N−695(いずれも商品名)等のノボラック型エポキシ樹脂;DIC社製のEPICLON830、三菱ケミカル社製jER807、東都化成社製のエポトートYDF−170、YDF−175、YDF−2004等(何れも商品名)のビスフェノールF型エポキシ樹脂;東都化成社製のエポトートST−2004、ST−2007、ST−3000(商品名)、三菱ケミカル社製のYX8034等の水添ビスフェノールA型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER604、東都化成社製のエポトートYH−434、住友化学工業社製のスミ−エポキシELM−120等(何れも商品名)のグリシジルアミン型エポキシ樹脂;ヒダントイン型エポキシ樹脂;ダイセル化学工業社製のセロキサイド2021等(何れも商品名)の脂環式エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のYL−933、日本化薬社製のEPPN−501、EPPN−502等(何れも商品名)のトリヒドロキシフェニルメタン型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のYL−6056、YX−4000、YL−6121(何れも商品名)等のビキシレノール型もしくはビフェノール型エポキシ樹脂又はそれらの混合物;日本化薬社製EBPS−200、ADEKA社製EPX−30、DIC社製のEXA−1514(商品名)等のビスフェノールS型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER157S(商品名)等のビスフェノールAノボラック型エポキシ樹脂;三菱ケミカル社製のjER YL−931等(何れも商品名)のテトラフェニロールエタン型エポキシ樹脂;日本油脂社製ブレンマーDGT等のジグリシジルフタレート樹脂;日産化学工業社製のTEPIC等(何れも商品名)の複素環式エポキシ樹脂;東都化成社製ZX−1063等のテトラグリシジルキシレノイルエタン樹脂;新日鐵化学社製ESN−190、ESN−360、DIC社製HP−4032、EXA−4750、EXA−4700等のナフタレン基含有エポキシ樹脂;DIC社製HP−7200、HP−7200H等のジシクロペンタジエン骨格を有するエポキシ樹脂;日本油脂社製CP−50S、CP−50M等のグリシジルメタアクリレート共重合系エポキシ樹脂;さらにシクロヘキシルマレイミドとグリシジルメタアクリレートの共重合エポキシ樹脂;CTBN変性エポキシ樹脂(例えば東都化成社製のYR−102、YR−450等)等が挙げられるが、これらに限られるものではない。
(C)エポキシ樹脂を配合する場合は、(A)アルカリ可溶性樹脂のカルボン酸当量に対して、0.8エポキシ当量以上2.0エポキシ当量以下となる量で配合される。ここで、カルボン酸当量とは、カルボキシル基1mol量を得るのに必要な(A)アルカリ可溶性樹脂の重量を表し、単位はg/molである。また、エポキシ当量とは、エポキシ基1mol量を得るのに必要な(C)エポキシ樹脂の重量を表し、単位はg/molである。(C)エポキシ樹脂の質量が、(A)アルカリ可溶性樹脂のカルボン酸当量に対して0.8エポキシ当量以上2.0エポキシ当量以下である。エポキシ当量が、このような範囲内にあると耐熱性や電気特性、クラック耐性に優れた硬化物を得ることが出来る。
[(D)シリコーン化合物]
(D)シリコーン化合物は、銅張基板(基材)に対する本発明の硬化性組成物のぬれ性を向上させ、そのはじきを抑え、レベリング性を向上させるために配合される。
(D)シリコーン化合物は、ポリジメチルシロキサン又はポリジメチルシロキサンを基本構造とする誘導体であって、ポリジメチルシロキサン、ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン、ポリエステル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性ポリメチルアルキルシロキサン、アラルキル変性ポリメチルアルキルシロキサン、ポリエーテル変性シロキサン、ポリエステル変性水酸基含有ポリジメチルシロキサンなどが挙げられる。
(D)シリコーン化合物の市販品としては、BYK(登録商標)−300、BYK(登録商標)−302、BYK(登録商標)−306、BYK(登録商標)−307、BYK(登録商標)−310、BYK(登録商標)−315N、BYK(登録商標)−320、BYK(登録商標)−322、BYK(登録商標)−323、BYK(登録商標)−325、BYK(登録商標)−330、BYK(登録商標)−331、BYK(登録商標)−333、BYK(登録商標)−342、BYK(登録商標)−345、BYK(登録商標)−346、BYK(登録商標)−347、BYK(登録商標)−348、BYK(登録商標)−349、BYK(登録商標)−370、BYK(登録商標)−377、BYK(登録商標)−378、BYK(登録商標)−3455(以上、ビックケミー・ジャパン社製)が挙げられる。
(D)シリコーン化合物は、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して0.1質量部以上10質量部以下の範囲で、好ましくは1質量部以上5質量部以下の範囲で配合される。(D)シリコーン化合物が0.1質量部以上10質量部以下の範囲であることで、硬化性組成物の銅張基板(基材)に対するぬれ性が確保され、レベリング性が良好となるとともに、硬化物に対するフラックスのぬれ性も良好なものとなる。
[(E)親水性シリカ]
(E)親水性シリカは、本発明の硬化性組成物の硬化収縮抑制のため、及び得られた硬化物の剛性強化のために添加される。
本発明において、(E)親水性シリカとは、その親水性表面に疎水性有機基を付加する表面処理が施されていない未処理のシリカのことをいい、溶融シリカ、球状シリカ、無定形シリカ、結晶性シリカ等が挙げられる。
なお、疎水性有機基を付加する表面処理とは、例えば、エチレン性不飽和基(光硬化性反応基)、アルキル基等の疎水性有機基を有するカップリング剤等で(未処理の)親水性シリカの表面を処理することをいい、かかる表面処理が施されたシリカは上記(E)親水性シリカには含まれない。
市販品としては、FB―15D、FB―105、FB―105X、FB―5SDX、SFP―20M、SFP―130MC(以上、電気化学工業社製)、エクセシリカ(登録商標)(株式会社トクヤマ製)、SR―NP(エムテック化学社製)等が挙げられる。
(E)親水性シリカは、プリント配線板の硬化膜を形成する用途では、メジアン径(D50)が30μm以下であり、ICパッケージ基板に硬化膜を形成する用途では5μm以下であり、メジアン径(D50)が0.2μm以上2μm以下の範囲であると硬化性組成物中での分散性の観点から好ましい。なお、メジアン径(D50)の測定方法は以下のとおりである。
<メジアン径(D50)の測定方法>
容量100mlのビーカーにエタノール30mlとシリカ粉末1gを入れて、卓上型超音波洗浄機内で3分間攪拌後、レーザー回折/散乱式粒度分布計(マイクロトラック・ベル社製)マイクロトラックMT−3300を使用し、エタノール溶媒にて体積基準メジアン径(D50)を測定した。
また、(E)親水性シリカは、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して10質量部以上200質量部以下の範囲で、好ましくは20質量部以上180質量部以下の範囲で配合される。(E)親水性シリカが10質量部以上200質量部以下の範囲であることで、硬化収縮抑制及び硬化物の剛性強化の効果を得つつ、分散性も良好なものとなる。
[(F)有機揺変剤]
(F)有機揺変剤は、本発明の硬化性組成物中での(E)親水性シリカの凝集・沈殿抑制のため、及び本発明で初めて明らかになったように、本発明の硬化性組成物の硬化物に対するフラックスのぬれ性向上のために添加される。
本発明の硬化性組成物中で用いることができる(F)有機揺変剤としては、植物油脂肪酸とアミンより合成される脂肪酸アミド類(アマイドワックス系);脂肪酸エステル類、ポリエーテル類、硫酸化油、高級アルコールサルフェートなどの界面活性剤系;ポリカルボン酸エステル類;ポリカルボン酸アミド類;尿素変性化合物が含まれるが、ひまし油ワックスと呼ばれる水素添加ひまし油系のもの、及びポリエチレンを酸化処理し、極性基を導入したワックスである酸化ポリエチレン系のものは含まれない。
(F)有機揺変剤の市販品としては、BYK(登録商標)−R606、BYK(登録商標)−405、BYK(登録商標)−R605、BYK(登録商標)−R607、BYK(登録商標)−410、BYK(登録商標)−411、BYK(登録商標)−415、BYK(登録商標)−430、BYK(登録商標)−431、BYK(登録商標)−7410ET、BYK(登録商標)−7411ES(以上、ビックケミー・ジャパン社製)、ターレン1450、ターレン2000、ターレン2200A、ターレン7200ー20、ターレン8200−20、ターレン8300−20、ターレン8700−20、ターレンBA−600、フローノンSH−290、フローノンSH−295S、フローノンSH−350、フローノンHR−2、フローノンHR−4AF(以上、共栄社化学社製)が挙げられる。
(F)有機揺変剤は、本発明の硬化性組成物中、(E)親水性シリカ100質量部(固形分)に対して0.01質量部以上15質量部以下であり、好ましくは0.05質量部以上10質量部以下である。
また、(F)有機揺変剤は、本発明の硬化性組成物中、(D)シリコーン化合物2質量部に対して0.05質量部以上であり、好ましくは0.1質量部以上である。
上記範囲内であることで、(E)親水性シリカが良好に分散し、且つ硬化性組成物の硬化物に対するフラックスのぬれ性も良好なものとなる。
[(G)酸化防止剤]
本発明の硬化性組成物は、(G)酸化防止剤が添加されていることが好ましい。(G)酸化防止剤は、銅張基板(基材)の銅の酸化を抑制することで基材と硬化性組成物の密着性を向上させる。
(G)酸化防止剤としては、3−(N−サリチロイル)アミノ−1,2,4−トリアゾール等のヒンダードフェノール化合物、2−メルカプトベンツイミダゾールの亜鉛塩等の硫黄系酸化防止剤、トリフェニルホスファイト等のリン系酸化防止剤、ジ−tert−ブチルジフェニルアミン等の芳香族アミン系酸化防止剤、メラミン、ベンゾトリアゾール、トリルトリアゾール等のヘテロ原子として窒素を含む複素乾式化合物(硫黄系酸化防止剤を除く)等が挙げられる。なかでも、メラミンが好ましい。
(G)酸化防止剤の配合量は、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して0.1質量部以上5質量部以下であり、0.5質量部以上2質量部以下であることが好ましい。
[他の成分]
さらに、本発明の硬化性組成物には、光重合性多官能モノマーを添加することが好ましい。光重合性多官能モノマーは、1分子中に2個以上のエチレン性不飽和基を有する化合物であって、((A)アルカリ可溶性樹脂にエチレン性不飽和基が含まれる場合には、)活性エネルギー線照射による(A)アルカリ可溶性樹脂の光硬化を助け、硬化性組成物を光硬化させるために用いられる。
光重合性多官能モノマーとして用いられる化合物としては、例えば、慣用公知のポリエステル(メタ)アクリレート、ポリエーテル(メタ)アクリレート、ウレタン(メタ)アクリレート、カーボネート(メタ)アクリレート、エポキシ(メタ)アクリレートなどが挙げられる。具体的には、ヘキサンジオール、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、ジペンタエリスリトール、トリス−ヒドロキシエチルイソシアヌレートなどの多価アルコール又はこれらのエチレオキサイド付加物、プロピレンオキサイド付加物、もしくはε−カプロラクトン付加物などの多価アクリレート類;フェノキシアクリレート、ビスフェノールAジアクリレート、及びこれらのフェノール類のエチレンオキサイド付加物もしくはプロピレンオキサイド付加物などの多価アクリレート類;グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、トリグリシジルイソシアヌレートなどのグリシジルエーテルの多価アクリレート類;前記に限らず、ポリエーテルポリオール、ポリカーボネートジオール、水酸基末端ポリブタジエン、ポリエステルポリオールなどのポリオールを直接アクリレート化、もしくは、ジイソシアネートを介してウレタンアクリレート化したアクリレート類及びメラミンアクリレート、及び前記アクリレートに対応する各メタクリレート類の少なくとも何れか一種などが挙げられる。
光重合性多官能モノマーは、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して3質量部以上30質量部以下の範囲で、好ましくは10質量部以上20質量部以下の範囲で配合される。
本発明の硬化性組成物は、さらにジシアンジアミド、三フッ化ホウ素−アミン触媒、有機酸ヒドラジッドなどの硬化触媒を含むことが好ましい。硬化触媒は、本発明の硬化性組成物中、(A)アルカリ可溶性樹脂100質量部(固形分)に対して5質量部以下、好ましくは0.1質量部以上2質量部以下の範囲の量で添加される。
さらに、本発明の硬化性組成物には、着色を目的として、着色顔料や染料等を添加しても良い。着色顔料や染料等としては、カラ−インデックスで表される公知慣用のものが使用可能である。例えば、Pigment Blue 15、15:1、15:2、15:3、15:4、15:6、16、60、Solvent Blue 35、63、68、70、83、87、94、97、122、136、67、70、PigmentGreen 7、 36、3、5、20、28、Solvent Yellow 163、Pigment Yellow 24、108、193、147、199、202、110、109、139 179 185 93、94、95、128、155、166、180、120、151、154、156、175、181、1、2、3、4、5、6、9、10、12、61、62、62:1、65、73、74、75、97、100、104、105、111、116、167、168、169、182、183、12、13、14、16、17、55、63、81、83、87、126、127、152、170、172、174、176、188、 198、Pigment Orange 1、5、13、14、16、17、24、34、36、38、40、43、46、49、51、61、63、64、71、73、Pigment Red 1、2、3、4、5、6、8、9、12、14、15、16、17、21、22、23、31、32、112、114、146、147、151、170、184、187、188、193、210、245、253、258、266、267、268、269、37、38、41、48:1、48:2、48:3、48:4、49:1、49:2、50:1、52:1、52:2、53:1、53:2、57:1、58:4、63:1、63:2、64:1、68、171、175、176、185、208、123、149、166、178、179、190、194、224、254、255、264、270、272、220、144、166、214、220、221、242、168、177、216、122、202、206、207、209、Solvent Red 135、179、149、150、52、207、Pigment Violet 19、23、29、32、36、38、42、Solvent Violet 13、36、Pigment Brown 23、25、PigmentBlack 1、7等が挙げられる。これら着色顔料・染料等は、硬化性組成物100質量部に対して、0.01質量部以上5質量部以下の範囲の量で、好ましくは0.1質量部以上3質量部以下の範囲の量で添加することができる。
さらに、必要に応じて、ハイドロキノン、ハイドロキノンモノメチルエーテル、t−ブチルカテコール、ピロガロール、フェノチアジンなどの公知慣用の重合禁止剤、光重合増感剤、光安定剤、分散剤、難燃剤、難燃助剤などのような公知慣用の添加剤類を配合することができる。
また、本発明の硬化性組成物は、粘度調整のために用いられる有機溶剤を含有してもよい。有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、シクロヘキサノン等のケトン類;トルエン、キシレン、テトラメチルベンゼン等の芳香族炭化水素類;セロソルブ、メチルセロソルブ、ブチルセロソルブ、カルビトール、メチルカルビトール、ブチルカルビトール、プロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル(DPM)、ジプロピレングリコールジエチルエーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル等のグリコールエーテル類;酢酸エチル、酢酸ブチル、乳酸ブチル、セロソルブアセテート、ブチルセロソルブアセテート、カルビトールアセテート、ブチルカルビトールアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、炭酸プロピレン等のエステル類;オクタン、デカン等の脂肪族炭化水素類;石油エーテル、石油ナフサ、ソルベントナフサ等の石油系溶剤などを使用することができる。これらの有機溶剤は、単独で、または、2種類以上を組み合わせて用いることができる。
<本発明の硬化性組成物のドライフィルム、および硬化物>
本発明の硬化性組成物は、キャリアフィルム(支持体)上に塗布、乾燥させて得られるドライフィルムの形態とすることができる。ドライフィルム化に際しては、本発明の硬化性組成物を上記有機溶剤により希釈して適切な粘度に調整し、コンマコーター、ブレードコーター、リップコーター、ロッドコーター、スクイズコーター、リバースコーター、トランスファロールコーター、グラビアコーター、スプレーコーター等でキャリアフィルム上に均一な厚さに塗布し、通常、50〜130℃の温度で1〜30分間乾燥して、乾燥塗膜とすることができる。塗布膜厚については特に制限はないが、一般に、乾燥後の膜厚で0.1〜100μm、好適には0.5〜50μmの範囲で適宜選択される。
キャリアフィルムとしては、プラスチックフィルムが用いられ、ポリエチレンテレフタレート等のポリエステルフィルム、ポリイミドフィルム、ポリアミドイミドフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリスチレンフィルム等のプラスチックフィルムを用いることが好ましい。キャリアフィルムの厚さについては特に制限はないが、一般に、0.1〜150μmの範囲で適宜選択される。
この場合、キャリアフィルム上に塗膜を成膜した後、塗膜の表面に塵が付着するのを防ぐなどの目的で、塗膜の表面にさらに、剥離可能なカバーフィルムを積層することが好ましい。剥離可能なカバーフィルムとしては、例えば、ポリエチレンフィルム、ポリテトラフルオロエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、表面処理した紙等を用いることができ、カバーフィルムを剥離する際に、塗膜とカバーフィルムとの接着力が、塗膜とキャリアフィルムとの接着力よりも小さいものであればよい。
また、本発明の硬化性組成物につき上記有機溶剤を用いて塗布方法に適した粘度に調整した後、基材上に、ディップコート法、フローコート法、ロールコート法、バーコーター法、スクリーン印刷法、カーテンコート法、ダイコーター法等の方法により塗布して、約50℃〜90℃の温度で組成物中に含まれる有機溶剤を揮発乾燥(仮乾燥)させることにより、タックフリーの乾燥塗膜を形成することができる。また、本発明の硬化性組成物をキャリアフィルム上に塗布し、乾燥させてフィルムとして巻き取ったドライフィルムの場合、これを、ラミネーター等により硬化性組成物の塗膜が基材と接触するように基材上に貼り合わせた後、キャリアフィルムを剥がすことにより、基材上に塗膜の層を形成することができる。
これらの塗膜を、例えば、活性エネルギー線照射により光硬化させるか、または、100℃〜250℃の温度に加熱して熱硬化させることにより、硬化物を得ることができる。
上記基材としては、予め回路形成されたプリント配線板やフレキシブルプリント配線板の他、紙+フェノール樹脂、紙+エポキシ樹脂、紙+ガラス布+エポキシ樹脂、ガラス不織布+エポキシ樹脂、ガラス織布+エポキシ樹脂、ガラス繊維+ポリイミド樹脂等の銅張積層板を挙げることができる。
本発明の硬化性組成物を塗布した後に行う揮発乾燥は、熱風循環式乾燥炉、IR炉、ホットプレート、コンベクションオーブンなど、蒸気による空気加熱方式の熱源を備えたものを用いて乾燥機内の熱風を向流接触させる方法、および、ノズルより支持体に吹き付ける方法を用いて行うことができる。
活性エネルギー線照射に用いられる露光機としては、高圧水銀灯ランプ、超高圧水銀灯ランプ、メタルハライドランプ、水銀ショートアークランプ等を搭載し、350〜450nmの範囲で紫外線を照射する装置であればよく、さらに、直接描画装置(例えば、コンピューターからのCADデータにより直接活性エネルギー線を照射し画像を描くダイレクトイメージング装置)も用いることができる。直描機の光源としては、最大波長が350〜410nmの範囲にある光を用いているものであればよい。画像形成のための露光量は膜厚等によって異なるが、一般には20〜1000mJ/cm、好ましくは20〜800mJ/cmの範囲内とすることができる。
また、現像方法としては、ディッピング法、シャワー法、スプレー法、ブラシ法等によることができ、現像液としては、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、リン酸ナトリウム、ケイ酸ナトリウム、アンモニア、アミン類などのアルカリ水溶液が使用できる。
このように、本発明の硬化性組成物から得られたドライフィルム、硬化物によれば、耐熱性、剛性、基材への密着性、絶縁性に優れることから種々の用途に適用可能であり、適用対象に特に制限はない。例えば、プリント配線板のエッチングレジスト、ソルダーレジスト、マーキングレジストの作成等に用いることができ、中でも、はんだ付け性が向上していることから、高い耐熱性が要求されるソルダーレジストとして好適に用いることができる。
<硬化性組成物の硬化物を絶縁性硬化被膜として用いた電子部品>
上記基材上にパターン印刷した硬化性組成物の硬化物がソルダーレジストとして用いられる場合、部品の実装のためのはんだ付け工程で加熱される。はんだ付けは、手はんだ付け、フローはんだ付け、リフローはんだ付け等のいずれで行われてもよいが、例えば、リフローはんだ付けの場合には、100℃〜140℃で1〜4時間の予熱と、その後、240〜280℃で5〜20秒程度の加熱を複数回(例えば、2〜4回)繰り返してはんだを加熱・溶融させるリフロー工程に供され、冷却後、必要により部品が実装されて電子部品が完成する。
以下、実施例を示して本発明について具体的に説明するが、本発明はこれらの実施例のみに限定されるものではない。なお、以下において特に断りのない限り、「部」は質量部を意味するものとする。
(アルカリ可溶性樹脂の合成)
[合成例1]
ビスフェノールF型エポキシ樹脂(エポキシ当量950g/eq、軟化点85℃)380部とエピクロルヒドリン925部をジメチルスルホキシド462.5部に溶解させた後、攪拌下70℃で98.5%NaOH60.9部を100分かけて添加した。添加後さらに70℃で3時間反応を行った。反応終了後、水250部を加え水洗を行った。油水分離後、油層よりジメチルスルホキシドの大半および過剰の未反応エピクロルヒドリンを減圧下に蒸留回収し、残留した副製塩とジメチルスルホキシドを含む反応生成物をメチルイソブチルケトン750部に溶解させ、更に30%NaOH10部を加え、70℃で1時間反応させた。反応終了後、水200部で2回水洗を行った。油水分離後、油層よりメチルイソブチルケトンを蒸留回収して、エポキシ当量310g/eq、軟化点69℃のエポキシ樹脂(a)を得た。得られたエポキシ樹脂(a)は、エポキシ当量から計算すると、前記出発物質ビスフェノールF型エポキシ樹脂におけるアルコール性水酸基6.2個のうち約5個がエポキシ化されたものであった。このエポキシ樹脂(a)310部およびカルビトールアセテート282部をフラスコに仕込み、90℃に加熱・攪拌し、溶解した。得られた溶液を一旦60℃まで冷却し、アクリル酸72部(1モル)、メチルハイドロキノン0.5部、トリフェニルホスフィン2部を加え、100℃に加熱し、約60時間反応させ、酸価が0.2mgKOH/gの反応物を得た。これにテトラヒドロ無水フタル酸140部(0.92モル)を加え、90℃に加熱し、反応を行い、感光性のカルボキシル基含有樹脂ワニス(A−1)を得た。得られたカルボキシル基含有樹脂ワニス(A−1)の固形分濃度は62.5%、固形分酸価(mgKOH/g)は100であった。
[合成例2]
クレゾールノボラック型エポキシ樹脂(大日本インキ化学工業(株)製、登録商標“エピクロン”N−695、エポキシ当量:220)220部を撹拌機及び還流冷却器の付いた四つ口フラスコに入れ、カルビトールアセテート214部を加え、加熱溶解した。次に、重合禁止剤としてハイドロキノン0.1部と、反応触媒としてジメチルベンジルアミン2.0部を加えた。この混合物を95〜105℃に加熱し、アクリル酸72部を徐々に滴下し、16時間反応させた。この反応生成物を80〜90℃まで冷却し、テトラヒドロフタル酸無水物106部を加え、8時間反応させ、冷却後、取り出した。
このようにして得られたエチレン性不飽和結合及びカルボキシル基を併せ持つ感光性樹脂は、不揮発分65%、固形物の酸価85mgKOH/g、重量平均分子量Mw約3,500であった。以下、この樹脂溶液をワニス(A−2)と称す。
なお、得られた樹脂の重量平均分子量の測定は、(株)島津製作所製ポンプLC−804、KF−803、KF−802を三本つないだ高速液体クロマトグラフィーにより測定した。
<1.実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物の調製>
合成例の樹脂溶液及び表1に示す各材料をそれぞれ配合、撹拌機にて予備混合し、次いで3本ロールミルにより混練して硬化性組成物を調製した。表1中、(A−1)〜(A−3)については、溶媒を含むそれぞれの樹脂溶液の質量部を示す。
上記各組成物について以下に示す特性試験を行った。その結果を表1に示す。
<2.基材に対する硬化性組成物のはじき・レベリング性の評価>
化学研磨処理により表面を粗化した銅張基板(基材)上にスクリーン版(テトロン100メッシュ)を用いて<1.実施例1〜9および比較例1〜3の硬化性組成物の調製>で調整された各硬化性組成物を銅張基板の全面に膜厚10μmとなるように印刷した。
印刷直後の塗膜を目視にて観察し、硬化性組成物のはじきの有無及びレベリング状態(平滑性)を確認した。次いで、印刷基板を80℃、30分で乾燥し、室温に戻してから乾燥後の塗膜状態を同様に目視して確認した。(なお、本実施例では目視で確認しているが、目視での判定が困難な場合には、表面粗さ測定機(サーフコーダ:株式会社小坂研究所製)や形状測定レーザーマイクロスコープ(VK−X−100/KEYENCE社製)を用いて表面粗さを観察してもよい。)
評価基準は以下のとおりである。
○:はじき無く、メッシュ跡が無い
△:はじき有り、且つメッシュ跡が無い、あるいは、はじき無し、且つメッシュ跡有り
×:はじき有り、且つメッシュ跡有り
<3.フラックスはじきの評価>
スクリーン版(テトロン100メッシュ)を用いて<1.実施例1〜4および比較例1〜4の硬化性組成物の調製>で調整された各硬化性組成物を、化学研磨処理により表面を粗化した外形150×95mm、厚さ1.6mmのFR−4、35μm厚銅張積層板の全面に膜厚10μmとなるように印刷した。
80℃、30分で乾燥後、パターン形成のため95×150mmの大きさの露光マスクを用いて600mJ/cmで露光し、アルカリ現像(1%Naaq、30℃、60秒現像)を行い、150℃/60分で熱硬化後、1000mJ/cmのポストUV処理を行った。
硬化性組成物の硬化物が固定されたFR−4基板(基材)に無電解Snめっき処理(Sn:1.1μm/塚田理研工業(株))を施し、リフロー工程(265℃)を1回から3回まで繰り返し実施し、無電解Snめっき処理後リフロー工程前、リフロー工程1回後、リフロー工程2回後、リフロー工程3回後の各段階で、硬化性組成物の硬化物が固定されたFR−4基板に対してぬれ張力試験を実施した。
ぬれ張力試験は、JIS K6768に基づいて行い、ぬれ張力試験用混合液としては、無電解Snめっき処理後リフロー工程前は“ぬれ張力試験用混合液NO.60.0”を、リフロー工程1回後は“ぬれ張力試験用混合液NO.38.0”を、リフロー工程2回後は“ぬれ張力試験用混合液NO.36.0”を、リフロー工程3回後は“ぬれ張力試験用混合液NO.34.0”を、それぞれ用いた。いずれのぬれ張力試験用混合液も富士フィルム和光純薬社製である。なお、各混合液のNO.は、その混合液の表面張力(単位:mN/m)を示す。
ぬれ張力試験は、具体的には、ぬれ張力試験用混合液の付いた綿棒で基板をなぞり、2秒後の液膜の状態を観察した。そして、液膜が破れを生じないで、2秒以上塗布されたときの状態を保っている場合をぬれていると判断した。
なお、ぬれ張力試験用混合液の数値が高いほどフラックスはじきが良いことから、ぬれ張力試験は、フラックスはじきを評価する試験となっている。
表1において、評価基準は以下のとおりである。
○:無電解Snめっき処理後リフロー工程前〜リフロー工程3回後までの全ての段階において、ぬれている(はじきがない)と判断される。
×:無電解Snめっき処理後リフロー工程前〜リフロー工程3回後までのうち、1回でもぬれていない(はじきがある)と判断されている場合がある。
Figure 2020161673
*1:サイクロマーP(ACA)Z250(固形分45wt%の不飽和基含有カルボキシル基含有共重合樹脂溶液、ダイセル化学社製)
*2:2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド(Omnirad TPO H:IGM Resins B.V.社製)
*3:2−ジメチルアミノ−2−(4−メチル−ベンジル)−1−(4−モルホリン−4−イル−フェニル)−ブタン−1−オン(Omnirad 379:IGM Resins B.V.社製)
*4:ビスフェノールA型エポキシ樹脂(JER(登録商標)−834:三菱ケミカル社製)
*5:イソシアヌル酸トリグリシジル(TEPIC−HP:日産化学工業社製)
*6:ポリエステル変性ポリジメチルシロキサン(BYK(登録商標)−313:ビックケミー・ジャパン社製)
*7:ポリエーテル変性ポリジメチルシロキサン(BYK(登録商標)−300:ビックケミー・ジャパン社製)
*8:球状シリカ(D50=0.6μm)(SFP−130MC:電気化学工業社製)
*9:球状シリカ(D50=0.4μm)(SFP−20M:電気化学工業社製)
*10:ポリヒドロキシカルボン酸エステル(BYK(登録商標)−R 606:ビックケミー・ジャパン社製)
*11:メラミン(メラミン:日産化学工業社製)
*12:メタクリルシラン処理を表面に施した球状シリカ(1.5μmSM−C4:アドマテックス社製)
*13:ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート(DPHA:日本化薬社製)
*14:ジシアンジアミド(C0454:東京化成工業社製)
*15:青色顔料(ファーストゲンブルー5380:DIC社製)、表1では固形分の質量部を示す。
*16:黄色顔料(Cromophtal(登録商標) Yellow S1515:BASF社製)、表1では固形分の質量部を示す。

*17:ジプロピレングリコールメチルエーテル(ダワノール(Dowanol)(登録商標)DPM:ダウ・ケミカル日本社製)
表1の実施例に示すように、(D)シリコーン化合物、(E)親水性シリカ及び(F)有機揺変剤が配合されるとき、銅張基板(基材)に対する本発明の硬化性組成物のぬれ性が維持され、レベリング性も良好なものとなり、(E)親水性シリカの凝集・沈殿も生じなかった。また、本発明の硬化性組成物の硬化物が固定された基材上にぬれ張力試験用混合液を塗布した場合にも、当該硬化物上でのぬれ張力試験用混合液のはじきがなく、当該硬化物に対するぬれ張力試験用混合液のぬれ性が維持されていた。
一方、シリカの表面に疎水性処理が施されている比較例1では、(F)有機揺変剤が配合されていたとしても硬化性組成物の硬化物が固定された基材に対するぬれ張力試験用混合液のぬれ性が低下しており、はんだ付け性が低下するものと考えられた。また、(F)有機揺変剤を含まない比較例2では、(D)シリコーン化合物及び(E)親水性シリカが配合されていても硬化性組成物の硬化物が固定された基材に対するぬれ張力試験用混合液のぬれ性が低下しており、はんだ付け性が低下するものと考えられた。さらに、(D)シリコーン化合物が含まれていない比較例3では、銅張基板(基材)に対する硬化性組成物のぬれ性が不十分であるか、あるいはレベリング性が悪化していた。

Claims (7)

  1. (A)アルカリ可溶性樹脂と、
    (B)光重合開始剤と、
    (C)エポキシ樹脂と、
    (D)シリコーン化合物と、
    (E)親水性シリカと、
    (F)有機揺変剤と、
    を含むことを特徴とする硬化性組成物。
  2. (E)親水性シリカのメジアン径D50が、0.2μm以上2.0μm以下であることを特徴とする請求項1に記載の硬化性組成物。
  3. (F)有機揺変剤の量が、(E)親水性シリカ100質量部に対して0.01質量部以上15質量部以下であり、且つ(D)シリコーン化合物2質量部に対して0.05質量部以上であることを特徴とする請求項1又は2に記載の硬化性組成物。
  4. (G)酸化防止剤をさらに含むことを特徴とする請求項1〜3の何れか一項に記載の硬化性組成物。
  5. 請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性組成物を、キャリアフィルム上に塗布、乾燥させて得られることを特徴とするドライフィルム。
  6. 請求項1〜4の何れか一項に記載の硬化性組成物を、基材上に塗布、乾燥させて得られる乾燥塗膜、または、前記硬化性組成物を、キャリアフィルム上に塗布、乾燥させて得られるドライフィルムが基材にラミネートされてなる塗膜を、硬化させて得られることを特徴とする硬化物。
  7. 請求項6に記載の硬化物を備えることを特徴とする電子部品。
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