JP2020160371A - 振れ補正機能付き光学ユニット - Google Patents

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Abstract

【課題】振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸方向の高さを小さくする。【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体3と、可動体3を光軸Lと交差する第1軸線R1周りおよび第1軸線R1と交差する第2軸線R2周りに揺動可能に支持するジンバル機構4と、ジンバル機構4を介して可動体3を支持する固定体5と、振れ補正用駆動機構6を有する。ジンバル機構4は、可動体3と固定体5とを接続するジンバルフレーム9を備える。ジンバルフレーム9の第1フレーム部分91と、可動体3の筒部26は、固定体5の光軸L方向の一方側の端部に配置される第1カバー51(第1端部5A)よりも一方側(+Z方向)に突出している。【選択図】図5

Description

本発明は、光学モジュールの振れ補正を行う振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットには、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するために、光学モジュールが搭載される可動体を揺動あるいは回転させて振れを補正する機構を備えるものがある。特許文献1には、この種の振れ補正機能付き光学ユニットが開示される。特許文献1の振れ補正機能付き光学ユニットは、可動体を揺動可能に支持するジンバル機構を備えている。ジンバル機構は、枠状のジンバルフレーム(可動枠)を備えている。特許文献1では、固定体側の部品であるケース内に可動体およびジンバルフレームが収容される。
特開2014−6522号
特許文献1のように、可動体の外周側にジンバルフレームが配置される構造では、可動体の外周面とケース(固定体)との間にジンバルフレームを配置するスペースを設けなければならない。そのため、光軸方向から見たケースの外形が大型化し、光軸方向から見た振れ補正機能付き光学ユニットの外形を小型化するのに不利である。そこで、本願出願人は、特願2018−156088において、可動体に対して光軸方向の前側(被写体側)にジンバルフレームを配置し、ジンバルフレームの角部から可動体側へフレーム端部を延ばした構造を提案している。
しかしながら、可動体に対して光軸方向の前側にジンバルフレームを配置する場合、可動体およびジンバルフレームを収容するケースの光軸方向から見た外形は小さくなるものの、ケースの光軸方向の寸法が大きくなる。そのため、固定体の光軸方向の寸法が大型化するので、振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸方向の高さが大きくなり、薄型の機器への搭載が困難になる。
例えば、振れ補正機能付き光学ユニットを携帯機器等に搭載するにあたって、携帯機器側に光学モジュールを覆うカバーガラスを設ける場合には、カバーガラスと固定体との間に固定用緩衝材等を配置する。
しかしながら、このような構成では、携帯機器内における振れ補正機能付き光学ユニットの配置スペースの光軸方向の高さは、固定体の光軸方向の高さと固定用緩衝材の光軸方向の高さの合計寸法以上必要となる。従って、固定体の光軸方向の寸法が大きいと、振れ補正機能付き光学ユニットの配置スペースの光軸方向の高さを小さくすることが困難となり、薄型の携帯機器への振れ補正機能付き光学ユニットの搭載が困難である。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、振れ補正機能付き光学ユニットにおける固定体の光軸方向から見た寸法の薄型化を図り、振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸方向の高さを小さくすることにある。
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、光学モジュールを備えた可動体と、前記可動体を光軸と交差する第1軸線周りに支持すると共に、前記可動体を前記光軸および前記第1軸線と交差する第2軸線周りに揺動可能に支持するジンバル機構と、前記ジンバル機構を介して前記可動体を支持する固定体と、前記可動体を前記第1軸線周りおよび前記第2軸線周りに揺動させる振れ補正用駆動機構と、を有し、前記ジンバル機構は、前記可動体と前記固定体とを接続するジンバルフレームを備え、前記ジンバルフレームは、前記固定体の前記光軸方向の一方側の端部である第1端部よりも前記一方側に位置する第1フレーム部分を備え、前記可動体は、前記第1端部に対して前記光軸方向の前記一方側に位置する可動体突出部分を備えることを特徴とする。
本発明によれば、可動体と前記固定体とを接続するジンバルフレームの一部である第1フレーム部分、および、可動体の一部である可動体側突出部分が、固定体の光軸方向の一方側の端部である第1端部よりも光軸方向の一方側へ突出している。このように、可動体およびジンバルフレームの一部が固定体から光軸方向へ突出している構成においては、固定体は、第1フレーム部分および可動体側突出部分よりも光軸方向の他方側の部分を収容できればよいため、固定体の光軸方向の高さを小さくすることができ、固定体の光軸方向の薄型化を図ることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸方向の高さを小さくすることができ、薄型の機器への搭載が可能になる。
本発明において、前記第1フレーム部分の少なくとも一部は、前記光軸方向から見た前記可動体の外周縁よりも内周側に位置することが好ましい。このようにすると、光軸方向から見たジンバルフレームの外形を小さくすることができる。従って、光軸方向から見た振れ補正機能付き光学ユニットの外形を小さくすることができる。
本発明において、前記可動体突出部分および前記第1フレーム部分は、前記光軸方向から見た前記固定体の外周縁よりも内周側に位置することが好ましい。このように、可動体突出部分および第1フレーム部分の光軸方向から見た外形が小さい場合には、光軸方向から見た振れ補正機能付き光学ユニットの外形を小さくすることができる。
本発明において、前記固定体は、前記光軸方向から見て矩形の外枠部を備え、前記ジンバルフレームは、前記第1フレーム部分の前記第1軸線方向の両側の第1対角位置、および、前記第1フレーム部分の前記第2軸線方向の両側の第2対角位置に配置される第2フレーム部分を備え、前記第1対角位置および前記第2対角位置の一方は、前記外枠部の対角位置であることが好ましい。このようにすると、ジンバルフレームは、第2フレーム部分の一部が可動体を囲む外枠部の対角位置に配置され、第2フレーム部分の他の部分は可動体に配置され、第1フレーム部分は固定体よりも光軸方向の一方側に配置される。従って、固定体は、第2フレーム部分が配置される外枠部の対角位置以外ではジンバルフレームの影響を受けない形状とすることができる。従って、光軸方向から見た固定体の外形を小さくすることができる。
本発明において、前記第1対角位置および前記第2対角位置の他方は、前記可動体の対角位置であり、且つ、前記外枠部より内周側に位置する。このようにすると、ジンバルフレームは、外枠部に接続される第2対角位置の2箇所に配置される第2フレーム部分以外は、外枠部より内周側に配置されるので、固定体は、第2対角位置以外ではジンバルフレームの影響を受けない形状とすることができる。従って、光軸方向から見た固定体の外形を小さくすることができる。
本発明において、前記第2フレーム部分は、前記第1フレーム部分から前記光軸方向の他方側へ延びていることが好ましい。このように、第2フレーム部分を光軸方向に延ばすことにより、ジンバルフレームの対角方向の寸法(第1軸線方向および第2軸線方向の寸
法)を小さくすることができる。従って、光軸方向から見た振れ補正機能付き光学ユニットの外形を小さくすることができる。
本発明において、前記第2フレーム部分の少なくとも一部は、前記第1フレーム部分から前記他方側へ延びる第1部分と、前記第1部分から径方向外側へ延びる第2部分と、前記第2部分から前記他方側へ延びる第3部分と、を備えることが好ましい。このように、第2フレーム部分を光軸方向の途中で径方向外側へ拡がる形状に屈曲させた場合には、第1フレーム部分の対角方向の寸法を小さくすることができる。従って、固定体の第1端部から突出しているジンバルフレームの部分の光軸方向から見た外形を小さくすることができる。
本発明において、前記第1フレーム部分は、前記光軸方向から見て前記第1軸線方向および前記第2軸線方向を対角方向とする矩形部分と、前記矩形部分の前記第1軸線方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第1突出部分と、前記矩形部分の前記第2軸線方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第2突出部分と、を備え、前記第1突出部分および前記第2突出部分のそれぞれは、前記第2フレーム部分と繋がっており、前記第1フレーム部分は、少なくとも前記矩形部分が前記光軸方向から見て前記可動体の外周縁よりも内周側に位置することが好ましい。このようにすると、第1フレーム部分において可動体の外周側に配置される部分は第1フレームの対角位置から径方向外側へ突出する限られた部分のみとなる。従って、可動体の外周側に配置される構造へのジンバルフレームの影響を少なくすることができる。
本発明において、前記第2対角位置に配置される前記第2フレーム部分は、前記外枠部の対角位置において前記第2軸線周りに揺動可能に支持され、前記矩形部分は、前記第2軸線方向の両側の角部分が、前記第2軸線方向の中央部分よりも、前記光軸方向の前記一方側に位置する形状であることが好ましい。このようにすると、第2軸線方向の両側の角部分と可動体との光軸方向の距離が大きいので、可動体が第1軸線周りに揺動する際に、可動体が光軸方向に大きく移動する部分の動作スペースを確保できる。従って、可動体とジンバルフレームとの衝突を回避できる。また、ジンバルフレームが第2軸線周りに揺動する際にジンバルフレームが光軸方向に大きく移動する部分が光軸方向の他方側に凹んでいるので、ジンバルフレームの光軸方向の動作スペースを小さくすることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1を設置するスペースの光軸方向の高さを小さくすることができる。
本発明によれば、可動体と前記固定体とを接続するジンバルフレームの一部である第1フレーム部分、および、可動体の一部である可動体側突出部分が、固定体の光軸方向の一方側の端部である第1端部よりも光軸方向の一方側へ突出している。このように、可動体およびジンバルフレームの一部が固定体から光軸方向へ突出している構成においては、固定体は、第1フレーム部分および可動体側突出部分よりも光軸方向の他方側の部分を収容できればよいため、固定体の光軸方向から見た寸法を小さくすることができ、固定体の光軸方向の薄型化を図ることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸方向の高さを小さくすることができ、薄型の機器への搭載が可能になる。
本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの外観斜視図である。 図1の振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の一方側から見た分解斜視図である。 図1の振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の他方側から見た分解斜視図である。 カバーを取り外した振れ補正機能付き光学ユニットの平面図である。 図1の振れ補正機能付き光学ユニットの部分断面図(図1のA−A位置の部分断面図)である。 ジンバルフレーム、第1スラスト受け部材、および第2スラスト受け部材の分解斜視図である。 振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの説明図である。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の実施形態を説明する。本明細書において、XYZの3軸は互いに直交する軸線方向であり、X軸方向の一方側を+X、他方側を−Xで示し、Y軸方向の一方側を+Y、他方側を−Yで示し、Z軸方向の一方側を+Z、他方側を−Zで示す。Z軸方向は、光学モジュール2の光軸L方向と一致する。また、+Z方向は光軸L方向の一方側(被写体側)であり、−Z方向は光軸L方向の他方側(像側)である。
(全体構成)
図1は本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、図1の振れ補正機能付き光学ユニット1の光軸L方向の一方側(+Z方向)から見た分解斜視図である。図3は、図1の振れ補正機能付き光学ユニット1の光軸L方向の他方側(−Z方向)から見た分解斜視図である。図4は、第1カバー51を取り外した振れ補正機能付き光学ユニット1の平面図である。図5は、図1の振れ補正機能付き光学ユニット1の部分断面図(図1のA−A位置の部分断面図)である。図6は、ジンバルフレーム9、第1スラスト受け部材44、および第2スラスト受け部材46の分解斜視図である。
図1に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ等の光学素子を備えた光学モジュール2を有する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や回転速度、振れ量等に基づき、光学モジュール2の傾きを補正する。
図1〜図5に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、光学モジュール2が搭載された可動体3と、可動体3を揺動可能に支持するジンバル機構4と、ジンバル機構4を介して可動体3を支持する固定体5と、固定体5に対して可動体3を揺動させる振れ補正用駆動機構6と、可動体3に接続される第1フレキシブルプリント基板7と、固定体5に取り付けられる第2フレキシブルプリント基板8を備える。第1フレキシブルプリント基板7は、可動体3に接続される側とは反対側の端部に設けられたコネクタ部を備える。また、第2フレキシブルプリント基板8は、固定体5に取り付けられる側とは反対側の端部に設けられた端子部を備える。
振れ補正機能付き光学ユニット1は、光軸L(Z軸)と交差し且つ互いに交差する2軸(X軸およびY軸)回りに可動体3を揺動させて振れ補正を行う。X軸周りの振れ補正と、Y軸周りの振れ補正を行うことにより、ピッチング(縦揺れ)方向の振れ補正、および、ヨーイング(横揺れ)方向の振れ補正を行う。
図1、図4に示すように、可動体3は、ジンバル機構4により、光軸L(Z軸)と直交する第1軸線R1回りに揺動可能に支持されるとともに、光軸Lおよび第1軸線R1と直交する第2軸線R2回りに揺動可能に支持される。第1軸線R1および第2軸線R2は、
X軸およびY軸に対して45度傾いている。第1軸線R1回りの回転および第2軸線R2回りの回転を合成することにより、可動体3は、X軸周りおよびY軸周りに揺動可能である。従って、可動体3は、ジンバル機構4により、X軸周りおよびY軸周りに揺動可能に支持されている。
図4に示すように、ジンバル機構4は、可動体3の第1軸線R1上の対角位置に設けられた第1支点部41と、固定体5の第2軸線R2上の対角位置に設けられた第2支点部42と、ジンバルフレーム9を備える。ジンバルフレーム9は、金属製の板ばねであり、第1軸線R1上の対角位置に設けられた2箇所の第1支持部901、および、第2軸線R2上の対角位置に設けられた2箇所の第2支持部902を備える。ジンバル機構4は、第1支持部901を第1支点部41に点接触させ、第2支持部902を第2支点部42に点接触させるように組み立てられる。これにより、可動体3は、ジンバルフレーム9を介して、第1軸線R1回りに揺動可能に支持されるとともに、第2軸線R2回りに揺動可能に支持される。
図2〜図4に示すように、振れ補正用駆動機構6は、可動体3をX軸周りに回転させる第1磁気駆動機構6Xと、可動体3をY軸周りに回転させる第2磁気駆動機構6Yを備える。本形態では、第1磁気駆動機構6Xおよび第2磁気駆動機構6Yは、それぞれ、1箇所に配置される。
第1磁気駆動機構6Xは、1組の磁石61Xおよびコイル62Xを備える。また、第2磁気駆動機構6Yは、1組の磁石61Yおよびコイル62Yを備える。第1磁気駆動機構6Xの磁石61Xおよびコイル62Xは、Y軸方向に対向する。第2磁気駆動機構6Yの磁石61Yおよびコイル62Yは、X軸方向に対向する。本形態では、磁石61X、61Yが可動体3に配置され、コイル62X、62Yが固定体5に配置される。なお、磁石61X、61Yとコイル62X、62Yの配置は、本形態とは逆でも良い。すなわち、磁石61X、61Yを固定体5に配置し、コイル62X、62Yが可動体3に配置してもよい。
図4に示すように、可動体3は、X軸方向で光軸Lを挟んで反対側に位置する第1面301および第2面302と、Y軸方向で光軸Lを挟んで反対側に位置する第3面303および第4面304を備える。振れ補正用駆動機構6は、第1面301と第2面302の一方、および、第3面303と第4面304の一方の2面に配置される。本形態では、+X方向を向く第1面301に第2磁気駆動機構6Yが配置される。また、−Y方向を向く第4面304に第1磁気駆動機構6Xが配置される。振れ補正用駆動機構6が配置される面を2面に限定したことにより、Z軸(光軸L)方向から見た振れ補正機能付き光学ユニット1の形状が小型化される。
また、可動体3に接続される第1フレキシブルプリント基板7は、可動体3の外周面のうち、振れ補正用駆動機構6が配置されていない面から外部へ引き出される。本形態では、+Y方向を向く第3面303から第1フレキシブルプリント基板7が引き出される。振れ補正用駆動機構6が配置されていない方向に第1フレキシブルプリント基板7を引き出すことにより、可動体3の側面に沿ってZ軸(光軸L)方向に第1フレキシブルプリント基板7を引き回すことができる。本形態では、後述するように、第1フレキシブルプリント基板7を+Z方向に折り曲げて逆向きに1回折り返した第1折り返し部分71を可動体3の+Y方向の側面に配置している。
(可動体)
図2、図3に示すように、可動体3は、光学モジュール2と、光学モジュール2を保持するホルダ枠30を備える。光学モジュール2は、光軸L方向から見て矩形のハウジング
20と、ハウジング20の−Z方向の端部に配置される基板25と、ハウジング20から+Z方向に突出する筒部26と、筒部26に保持されるレンズ群2A(光学素子)と、ハウジング20の内部に配置されるレンズ駆動機構27(図4、図5参照)を備える。
レンズ駆動機構27は、光軸L方向に並ぶレンズ群2Aのレンズ位置を調節することにより、被写体に対する焦点合わせを行う。本形態では、レンズ駆動機構27は磁気駆動機構を備える。なお、レンズ駆動機構27は、磁気駆動機構以外の駆動源を備えていてもよい。例えば、モータを備えていてもよい。レンズ駆動機構27は、第1磁気駆動機構6Xまたは第2磁気駆動機構6Yに対して光軸Lを挟んで反対側に配置される。本形態では、レンズ駆動機構27は、光軸Lを挟んで第1磁気駆動機構6Xとは反対側に配置される。
ホルダ枠30は、光学モジュール2の外周側を囲む枠状部材である。ハウジング20は+X方向を向く第1側面21、−X方向を向く第2側面22、+Y方向を向く第3側面23、−Y方向を向く第4側面24を備える。ホルダ枠30は、ハウジング20の第1側面21に沿う第1枠部31、第2側面22に沿う第2枠部32、第3側面23に沿う第3枠部33、第4側面24に沿う第4枠部34を備えている。第1枠部31、第2枠部32、および第4枠部34は、ハウジング20に当接している。一方、第3枠部33とハウジング20の第3側面23との間には、隙間Sが設けられている(図5参照)。また、第3枠部33は、−Z方向の端部を+Z方向に切り欠いた切欠き部35を備える。
第3枠部33とハウジング20の第3側面23との間に設けられた隙間Sには、第1フレキシブルプリント基板7を1回折り返した第1折り返し部分71が配置される。第1折り返し部分71は、ハウジング20の+Y方向の側面に沿ってZ軸(光軸L)方向に延びている。第1フレキシブルプリント基板7は、第1折り返し部分71の−Z方向の端部において略直角に折り曲げられ、第3枠部33に設けられた切欠き部35に通されて、ホルダ枠30の+Y方向側へ引き出されている。
図2、図3に示すように、ホルダ枠30は、ジンバル機構4の第1支点部41を備えている。本形態では、第2枠部32と第3枠部33とが繋がる角部の内面、および、第1枠部31と第4枠部34とが繋がる角部の内面の2箇所に、それぞれ、第1支点部41が設けられている。第1支点部41は、径方向外側へ凹む凹部43と、凹部43に配置される第1スラスト受け部材44を備える。図6に示すように、第1スラスト受け部材44は、Z軸(光軸L)方向に延びる板状の第1板部441と、第1板部441の−Z方向の端部から略直角に屈曲して径方向内側へ延びる第2板部442と、第1板部441を貫通する貫通孔443に径方向内側から固定される球体444を備える。ホルダ枠30に設けられた凹部43の−Z方向の内面に対して第2板部442がZ軸(光軸L)方向に当接することにより、第1支点部41がZ軸(光軸L)方向に位置決めされる。
第1スラスト受け部材44は金属製であり、球体444は、溶接により第1板部441に固定される。球体444は、ジンバルフレーム9に設けられた第1支持部901と点接触する。第1支持部901は、球体444の半径よりも曲率半径が大きい凹曲面であり、径方向内側から球体444に弾性接触する。
ホルダ枠30は、第1枠部31、第2枠部32、第3枠部33、および第4枠部34の+Z方向の端面から突出する凸部36を備える。凸部36は、第1枠部31と第2枠部32のY軸方向の中央、および、第3枠部33と第4枠部34のX軸方向の中央にそれぞれ1箇所ずつ設けられている。4箇所の凸部36は、+Z方向への突出高さが同一である。凸部36は、可動体3の第1軸線R1周りの揺動範囲を規制するストッパとして機能する。すなわち、可動体3が第1軸線R1周りに揺動する際、凸部36が固定体5と当たることによって可動体3の揺動範囲が規制される。後述するように、固定体5は、可動体3の
外周部分とZ軸(光軸L)方向に対向する第1カバー51を備えている。従って、凸部36が第1カバー51と当たることによって可動体3の揺動範囲が規制される。
ホルダ枠30は、第1磁気駆動機構6Xの磁石61X、および、第2磁気駆動機構6Yの磁石61Yが配置される磁石配置用凹部37を備える。本形態では、第1枠部31および第4枠部34に磁石配置用凹部37が形成される。磁石配置用凹部37は、径方向内側へ凹んでいる。本形態では、ホルダ枠30が樹脂製であるため、磁石配置用凹部37には、板状のヨーク部材63が配置される。磁石配置用凹部37の内面にヨーク部材63が固定され、磁石61X、61Yは、ヨーク部材63の径方向外側の面に固定される。磁石61X、61Yは、径方向外側を向く面の磁石が、Z軸(光軸L)方向の略中央に位置する着磁分極線を境にして異なるように着磁されている。
(固定体)
固定体5は、ケース50と、ケース50に固定される第1カバー51および第2カバー52と、配線カバー53を備える。本形態では、ケース50は樹脂からなり、第1カバー51、第2カバー52、および配線カバー53は、非磁性の金属からなる。ケース50は、可動体3の外周側を囲む外枠部50Aと、外枠部50Aの−Z方向側の端部から+Y方向へ突出する配線収容部50Bを備える。第1カバー51は、外枠部50Aの+Z方向の端部に固定される。第2カバー52は、外枠部50Aおよび配線収容部50Bの−Z方向の端部に固定される。配線カバー53は、配線収容部50Bの+Z方向の端部に固定される。
第1カバー51、第2カバー52、および配線カバー53の外周縁には、弾性係合部58が設けられている。また、ケース50の外周面には、爪部59が設けられている。弾性係合部58は、Z軸(光軸L)方向に延びる金属片であり、爪部59が嵌まる開口部を備えている。爪部59は、ケース50の外周面に形成された凹部の内面から径方向外側へ突出する。第1カバー51、第2カバー52、および配線カバー53は、弾性係合部58を爪部59に係合させることにより、ケース50に固定される。
第1カバー51には、+Y方向を除く3方向の縁にそれぞれ、Z方向に延びる弾性係合部58が2箇所ずつ設けられている。外枠部50Aの+Z方向の端部の外周面には、第1カバー51に設けられた弾性係合部58のそれぞれと対応する位置に爪部59が設けられている。第2カバー52には、4方向の縁にそれぞれ、+Z方向に延びる弾性係合部58が2箇所ずつ設けられている。外枠部50Aおよび配線収容部50Bの−Z方向の端部の外周面には、第2カバー52に設けられた弾性係合部58のそれぞれと対応する位置に爪部59が設けられている。配線カバー53には、+X方向および−X方向の2方向の縁にそれぞれ、−Z方向に延びる弾性係合部58が2箇所ずつ設けられている。配線収容部50Bの+Z方向の端部の外周面には、配線カバー53に設けられた弾性係合部58のそれぞれと対応する位置に爪部59が設けられている。
第1カバー51は、外枠部50Aの内側に配置される可動体3の外周部分とZ軸方向に対向しており、可動体3が+Z方向へ飛び出すことを規制している。第1カバー51は、略矩形の開口部510を備えている。本形態では、ジンバルフレーム9の一部が、開口部510から+Z方向に突出する。また、ジンバルフレーム9の径方向の中央に設けられた中央穴90からは、光学モジュール2の筒部26が+Z方向に突出する。第1カバー51は、固定体5の+Z方向の端部に位置している。従って、本形態では、光学モジュール2およびジンバルフレーム9の一部が、固定体5の+Z方向の端部よりも+Z方向側に突出している。
本形態では、固定体5の+Z方向の端部である第1端部5A(図5参照)は、第1カバ
ー51の+Z方向の面である。また、後述するように、ジンバルフレーム9は、第1端部5Aよりも+Z方向に位置する第1フレーム部分91を備える。そして、可動体3は、第1端部5Aよりも+Z方向に位置する可動体突出部分である筒部26を備える。
外枠部50Aは、可動体3の+X方向側および−X方向側においてY軸方向に平行に延びる第1枠部501および第2枠部502と、可動体3の+Y方向側および−Y方向側においてX軸方向に平行に延びる第3枠部503および第4枠部504を備える。配線収容部50Bは、第1枠部501および第2枠部502の−Z方向の端部から+Y方向に平行に延びる第5枠部505および第6枠部506と、第5枠部505および第6枠部506の+Y方向の端部に接続され、X軸方向に延びる第7枠部507を備える。
外枠部50Aは、ジンバル機構4の第2支点部42を備えている。本形態では、第1枠部501と第3枠部503とが繋がる角部の内面、および、第2枠部502と第4枠部504とが繋がる角部の内面の2箇所に、それぞれ、第2支点部42が設けられている。第2支点部42は、径方向外側へ凹む凹部45と、凹部45に配置される第2スラスト受け部材46を備える。図6に示すように、第2スラスト受け部材46は、光軸L方向に延びる第1板部461と、第1板部461の−Z方向の端部から略直角に屈曲して径方向内側へ延びる第2板部462と、第1板部461を貫通する貫通孔463に径方向内側から固定される球体464を備える。外枠部50Aに設けられた凹部45の−Z方向の内面に対して第2板部462がZ軸(光軸L)方向に当接することにより、第2支点部42がZ軸(光軸L)方向に位置決めされる。
第2スラスト受け部材46は金属製であり、球体464は、溶接により第1板部461に固定される。球体464は、ジンバルフレーム9に設けられた第2支持部902と点接触する。第2支持部902は、球体464の半径よりも曲率半径が大きい凹曲面であり、径方向内側から球体464に弾性接触する。
外枠部50Aは、第1磁気駆動機構6Xのコイル62X、および、第2磁気駆動機構6Yのコイル62Yが接着剤等により固定されるコイル配置穴54を備える。本形態では、コイル配置穴54は、第1枠部501および第4枠部504を貫通する。コイル62X、62Yは、長円形の空芯コイルであり、+Z方向側および−Z方向側に位置する2本の長辺が有効辺として利用される。外枠部50Aには、第1枠部501および第4枠部504に対して径方向外側から第2フレキシブルプリント基板8が固定される。第2フレキシブルプリント基板8は、第4枠部504のコイル配置穴54に対して径方向外側から重なる第1基板部分81、および、第1枠部501のコイル配置穴54に対して径方向外側から重なる第2基板部分82を備える。
第1基板部分81とコイル62Xとの間、および、第2基板部分82とコイル62Yとの間には、それぞれ、矩形の磁性板64が配置される。第1基板部分81とコイル62Xとの間に配置された磁性板64は、磁石61Xと対向しており、可動体3をX軸周りの回転方向における基準回転位置に復帰させるための磁気バネを構成している。また、第2基板部分82とコイル62Yとの間に配置された磁性板64は、磁石61Yと対向しており、可動体3をY軸周りの回転方向における基準回転位置に復帰させるための磁気バネを構成している。
磁性板64は、コイル62X、62Yの中心穴と重なる位置に矩形の貫通穴を備えており、貫通穴には、磁気センサ65が配置される。磁気センサ65は、例えば、ホール素子である。振れ補正機能付き光学ユニット1は、コイル62Xの中心に配置される磁気センサ65の出力から、可動体3のX軸周りの揺動角度を検出する。また、コイル62Yの中心に配置される磁気センサ65の出力から、可動体3のY軸周りの揺動角度を検出する。
(ジンバルフレーム)
図6に示すように、ジンバルフレーム9は、Z軸方向から見て略正方形の第1フレーム部分91と、第1フレーム部分91における4箇所の角部から略直角に屈曲して−Z方向へ延びる第2フレーム部分92を備える。第2フレーム部分92は、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の両側の第1対角位置、および、第1フレーム部分91の第2軸線R2方向の両側の第2対角位置に配置される。第1フレーム部分91の中央には、第1フレーム部分91を貫通する中央穴90が設けられている。図5に示すように、第1フレーム部分91は、Z軸(光軸L)方向から見て光学モジュール2のハウジング20およびホルダ枠30と重なっている。
第1フレーム部分91は、Z軸(光軸L)方向から見て第1軸線R1方向および第2軸線R2方向を対角方向とする正方形の矩形部分910と、矩形部分910の第1軸線R1方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第1突出部分913と、矩形部分910の第2軸線R2方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第2突出部分914を備える。図4に示すように、第1フレーム部分91は、第2フレーム部分92と接続される4箇所の角部(第1突出部分913および第2突出部分914)のうち、第2軸線R2方向の角部に配置される第2突出部分914を除き、Z軸(光軸L)方向から見てホルダ枠30の内周側に位置する。
図1、図6に示すように、第1フレーム部分91の矩形部分910は、第2軸線R2方向の中央に位置する中央部分911が−Z方向に凹んでおり、第2軸線R2方向の両端の角部分912が中央部分911より+Z方向側に位置する。つまり、第1フレーム部分91は、第2軸線R2方向の角部分912が中央部分911よりも可動体3から離間している。従って、ジンバルフレーム9の−Z方向側で可動体3が第1軸線R1周りに揺動して可動体3の第2軸線R2方向の両端(本形態では、ハウジング20の第2軸線R2方向の角部)がZ軸方向に移動した場合においても、可動体3とジンバルフレーム9との衝突を回避できる。
また、中央部分911は、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の角部まで延びている。ここで、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の角部は、可動体3が第2軸線R2周りに揺動する際、第2支点部42を中心として第2軸線R2周りに揺動するジンバルフレーム9がZ軸(光軸L)方向に最も大きく移動する部位である。このように、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の角部が最も−Z方向に凹んだ形状である場合には、可動体3が揺動する際のジンバルフレーム9の動作スペースをZ軸(光軸L)方向で小さくすることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1を設置するスペースのZ軸(光軸L)方向の必要高さを小さくすることができる。
第2フレーム部分92は、ジンバルフレーム9の第1軸線R1上の2箇所の角部に設けられた第1支持部用延設部93と、ジンバルフレーム9の第2軸線R2上の2箇所の角部に設けられた第2支持部用延設部94を備える。第1支持部用延設部93は、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の角部に設けられた第1突出部分913から−Z方向に直線状に延びている。第1支持部用延設部93の先端部分には、径方向内側へ凹んだ凹曲面である第1支持部901がプレス加工によって形成されている。第2支持部用延設部94は、第1フレーム部分91の第2軸線R2方向の角部に設けられた第2突出部分914から−Z方向へ延びる第1部分941と、第1部分941から略直角に屈曲して径方向外側へ延びる第2部分942と、第2部分942から略直角に屈曲して−Z方向へ延びる第3部分943を備えている。第3部分943の先端部分には、径方向内側へ凹んだ凹曲面である第2支持部902がプレス加工によって形成されている。
第1支持部用延設部93は、第1カバー51の開口部510における第1軸線R1方向の角部を径方向外側へ切り欠いた切欠き部511に配置される。切欠き部511の−Z方向側には、可動体3側に設けられたジンバル機構4の支点部である第1支点部41が配置されており、第1支持部用延設部93の先端部は、第1支点部41によって支持される。また、第2支持部用延設部94は、第1カバー51の開口部510における第2軸線R2方向の角部を径方向外側へ切り欠いた切欠き部512に配置される。切欠き部512の−Z方向側には、固定体5側に設けられたジンバル機構4の支点部である第2支点部42が配置されており、第2支持部用延設部94の先端部は、第2支点部42によって支持される。
第1支持部用延設部93および第2支持部用延設部94は、径方向に弾性変形する。従って、第1支持部用延設部93の先端部に設けられた第1支持部901は、第1支点部41に設けられた球体444と弾性接触する。また、第2支持部用延設部94の先端部に設けられた第2支持部902は、第2支点部42に設けられた球体464と弾性接触する。これにより、第1支持部用延設部93および第2支持部用延設部94が第1支点部41および第2支点部42から外れにくくなっており、支点部のぶれを抑制している。
(第1フレキシブルプリント基板7の引き回し形状)
第1フレキシブルプリント基板7は、ホルダ枠30の内側において1回折り返されて第1折り返し部分71を形成した後、ホルダ枠30の切欠き部35から+Y方向へ引き出され、外枠部50A内で折り返されて、外枠部50Aにおける第3枠部503の−Z方向の端部を+Z方向に切り欠いた切欠き部508から配線収容部50Bの内側へ延びている。第1フレキシブルプリント基板7は、配線収容部50Bの内側で+Y方向へ延びて逆向きに1回折り返された第2折り返し部分72と、第2折り返し部分72の+Z方向側に重なる第3折り返し部分73を備える。
配線カバー53は、−Y方向の縁の略中央を+Y方向へ切り欠いた切欠き部531を備えている。第1フレキシブルプリント基板7の第3折り返し部分73は、切欠き部531から配線収容部50Bの外側へ引き出され、配線カバー53に沿って+Y方向側へ延びている。第1フレキシブルプリント基板7は、配線カバー53に固定される固定部74を備える。固定部74は、切欠き部531の縁に固定される。
第1フレキシブルプリント基板7は、可撓性基板70と、可撓性基板70に固定される補強板75を備える。補強板75は、第1折り返し部分71、第2折り返し部分72、および、固定部74の3箇所に配置される。第1折り返し部分71および第2折り返し部分72においては、逆向きに屈曲した可撓性基板70の屈曲部分の間に補強板75が配置される。従って、補強板75は、可撓性基板70に挟まれてスペーサとして機能している。固定部74に設けられた補強板75は、配線カバー53と可撓性基板70との間に配置され、配線カバー53と可撓性基板70との間でスペーサとして機能している。
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、光学モジュール2を備えた可動体3と、可動体3を光軸Lと交差する第1軸線R1周りに支持すると共に、可動体3を光軸Lおよび第1軸線R1と交差する第2軸線R2周りに揺動可能に支持するジンバル機構4と、ジンバル機構4を介して可動体3を支持する固定体5と、可動体3を第1軸線R1周りおよび第2軸線R2周りに揺動させる振れ補正用駆動機構6と、を有する。ジンバル機構4は、可動体3と固定体5とを接続するジンバルフレーム9を備え、ジンバルフレーム9は、固定体5の光軸L方向の一方側(+Z方向)の端部である第1端部5Aよりも一方側(+Z方向)に位置する第1フレーム部分91を備え、可動体3は、第1端部5Aに対して光軸L方向の一方側(+Z方向)に位置する可動体突出部分である筒部26
を備える。
本形態では、このように、可動体3と固定体5とを接続するジンバルフレーム9の第1フレーム部分91、および、可動体3の筒部26が、固定体5の光軸L方向の一方側(+Z方向)の端部である第1端部5A(第1カバー51の+Z方向の面)よりも光軸L方向の一方側(+Z方向)へ突出している。このように、可動体3およびジンバルフレーム9の一部が固定体5から光軸L方向へ突出している構成においては、固定体5は、第1フレーム部分91および筒部26よりも光軸L方向の他方側(−Z方向)の部分を収容できればよい。従って、固定体5の光軸L方向の高さを小さくすることができ、固定体5の光軸L方向の薄型化を図ることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1の設置スペースの光軸L方向の高さを小さくすることができ、薄型の機器への搭載が可能になる。
図7は、振れ補正機能付き光学ユニット1の設置スペースの説明図である。図7(a)は、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1の設置スペースの説明図であり、図7(b)は、比較例の振れ補正機能付き光学ユニット1Aの設置スペースの説明図である。カメラ付き携帯電話機等の携帯機器100に本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1を搭載する場合には、図7(a)に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、携帯機器100側の外装部品であるカバーガラス101によって覆われる。振れ補正機能付き光学ユニット1とカバーガラス101との間には、固定用緩衝材102が配置される。固定用緩衝材102は、一端がカバーガラス101に接触し、他端が固定体5に接触する。
図7(a)に示すように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1では、固定体5の第1端部5Aとカバーガラス101との間にジンバルフレーム9の一部および可動体3の一部が飛び出した分、固定体5の光軸L方向の高さH1が小さい。一方、図7(b)に示すように、比較例の振れ補正機能付き光学ユニット1Aは、ジンバルフレーム9および可動体3の全体が固定体5の内部に収容されているので、固定体5の光軸L方向の高さH2は、H1より大きい。固定用緩衝材102の光軸L方向の高さをH3とする場合に、振れ補正機能付き光学ユニットの設置スペースの光軸L方向の高さは、本形態ではH1+H3であるのに対して、比較例ではH2+H3である。
従って、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、ジンバルフレーム9の一部および可動体3の一部(第1フレーム部分91および筒部26)が固定体5から+Z方向に飛び出した分、固定体5の光軸L方向の高さH1を小さくすることができる。その結果、振れ補正機能付き光学ユニット1の設置スペースの光軸L方向の高さH1+H3を小さくすることができる。従って、薄型の機器への搭載が可能である。
本形態では、第1フレーム部分91の矩形部分910は、光軸L方向から見た可動体3の外周縁(本形態では、ホルダ枠30の外周縁)よりも内周側に位置する。従って、第1軸線R1方向および第2軸線R2方向の対角位置を除き、光軸L方向から見たジンバルフレーム9の外形が可動体3よりも小さいので、光軸L方向から見た振れ補正機能付き光学ユニット1の外形に対してジンバルフレーム9が与える影響が少ない。従って、光軸L方向から見た振れ補正機能付き光学ユニット1の外形を小さくすることができる。
本形態では、固定体5から+Z方向に突出した部分である筒部26および第1フレーム部分91は、光軸L方向から見た固定体5の外周縁よりも内周側に位置する。従って、固定体5から+Z方向に突出した部分が光軸L方向から見て固定体の外周側に飛び出すことがない。よって、光軸L方向から見た振れ補正機能付き光学ユニット1の外形を小さくすることができる。
本形態では、固定体5は、光軸L方向から見て矩形の外枠部50Aを備え、ジンバルフ
レーム9は、第1フレーム部分91の第1軸線R1方向の両側の第1対角位置、および、第1フレーム部分91の第2軸線R2方向の両側の第2対角位置に配置される第2フレーム部分92を備え、第1対角位置および第2対角位置の一方は、外枠部50Aの対角位置である。例えば、第1対角位置および第2対角位置の他方は、可動体3の対角位置であり、外枠部50Aより内周側に位置する。従って、ジンバルフレーム9は、第2フレーム部分92の一部(第2支持部用延設部94)が外枠部50Aの対角位置に配置され、第2フレーム部分92の他の部分(第1支持部用延設部93)は可動体3に配置され、第1フレーム部分91は固定体5よりも光軸L方向の一方側(+Z方向)に配置されるため、固定体5は、第2フレーム部分92の一部(第2支持部用延設部94)が配置される第2軸線R2方向の対角位置以外では、ジンバルフレーム9の影響を受けない形状とすることができる。よって、光軸L方向から見た固定体5の外形を小さくすることができる。
本形態では、第2フレーム部分92は、第1フレーム部分から光軸L方向の他方側(−Z方向)へ延びている。このように、第2フレーム部分92を光軸L方向に延ばすことにより、ジンバルフレーム9の対角方向の寸法(第1軸線R1方向および第2軸線R2方向の寸法)を小さくすることができる。従って、光軸L方向から見た振れ補正機能付き光学ユニット1の外形を小さくすることができる。
本形態では、第2フレーム部分92のうち、固定体5に支持される第2支持部用延設部94は、第1フレーム部分91から−Z方向へ延びる第1部分941と、第1部分941から径方向外側へ延びる第2部分942と、第2部分942から−Z方向へ延びる第3部分943を備える屈曲形状である。このように、第2フレーム部分92を光軸L方向の途中で径方向外側へ拡がる形状に屈曲させることにより、第1フレーム部分91の対角方向の寸法を小さくすることができる。従って、固定体5の第1端部5Aから突出しているジンバルフレーム9の部分の光軸L方向から見た外形を小さくすることができる。
本形態では、第1フレーム部分91は、光軸L方向から見て第1軸線R1方向および第2軸線R2方向を対角方向とする矩形部分910と、矩形部分910の第1軸線R1方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第1突出部分913と、矩形部分910の第2軸線R2方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第2突出部分914と、を備える。第1突出部分913および第2突出部分914のそれぞれは、第2フレーム部分92と繋がっており、第1フレーム部分91は、少なくとも矩形部分910が光軸L方向から見て可動体3の外周縁よりも内周側に位置する。従って、第1フレーム部分91において可動体3の外周側に配置される部分は第1フレームの対角位置から径方向外側へ突出する限られた部分のみとなるので、可動体3の外周側に配置される固定体5の部分へのジンバルフレーム9の影響を少なくすることができる。
本形態のジンバルフレーム9は、第2対角位置(第2軸線R2方向の対角位置)に配置される第2支持部用延設部94が、外枠部50Aの対角位置において第2軸線R2周りに揺動可能に支持されている。また、ジンバルフレーム9の矩形部分910は、第2軸線R2方向の両側の角部分が、第2軸線R2方向の中央部分よりも、光軸L方向の一方側(+Z方向)に位置する形状である。このようなフレーム形状においては、ジンバルフレーム9の第2軸線R2方向の両側の角部分と可動体3との光軸L方向の距離が大きいので、可動体3が第1軸線R1周りに揺動する際に、可動体3が光軸L方向に大きく移動する部分の動作スペースを確保できる。従って、可動体3とジンバルフレーム9との衝突を回避できる。また、ジンバルフレーム9が第2軸線R2周りに揺動する際にジンバルフレーム9が光軸L方向に大きく移動する部分が光軸L方向の他方側(−Z方向)に凹んでいるので、ジンバルフレーム9の光軸Lの動作スペースを小さくすることができる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット11を設置するスペースの光軸L方向の高さを小さくすることができる。
1、1A…振れ補正機能付き光学ユニット、2…光学モジュール、2A…レンズ群、3…可動体、4…ジンバル機構、5…固定体、5A…第1端部、6…振れ補正用駆動機構、6X…第1磁気駆動機構、6Y…第2磁気駆動機構、7…第1フレキシブルプリント基板、8…第2フレキシブルプリント基板、9…ジンバルフレーム、20…ハウジング、21…第1側面、22…第2側面、23…第3側面、24…第4側面、25…基板、26…筒部、27…レンズ駆動機構、30…ホルダ枠、31…第1枠部、32…第2枠部、33…第3枠部、34…第4枠部、35…切欠き部、36…凸部、37…磁石配置用凹部、41…第1支点部、42…第2支点部、43…凹部、44…第1スラスト受け部材、45…凹部、46…第2スラスト受け部材、50…ケース、50A…外枠部、50B…配線収容部、51…第1カバー、52…第2カバー、53…配線カバー、54…コイル配置穴、58…弾性係合部、59…爪部、61X、61Y…磁石、62X、62Y…コイル、63…ヨーク部材、64…磁性板、65…磁気センサ、70…可撓性基板、71…第1折り返し部分、72…第2折り返し部分、73…第3折り返し部分、74…固定部、75…補強板、81…第1基板部分、82…第2基板部分、90…中央穴、91…第1フレーム部分、92…第2フレーム部分、93…第1支持部用延設部、94…第2支持部用延設部、100…携帯機器、101…カバーガラス、102…固定用緩衝材、301…第1面、302…第2面、303…第3面、304…第4面、441…第1板部、442…第2板部、443…貫通孔、444…球体、461…第1板部、462…第2板部、463…貫通孔、464…球体、501…第1枠部、502…第2枠部、503…第3枠部、504…第4枠部、505…第5枠部、506…第6枠部、507…第7枠部、508…切欠き部、510…開口部、511、512…切欠き部、531…切欠き部、901…第1支持部、902…第2支持部、910…矩形部分、911…中央部分、912…角部分、913…第1突出部分、914…第2突出部分、941…第1部分、942…第2部分、943…第3部分、L…光軸、R1…第1軸線、R2…第2軸線、S…隙間

Claims (9)

  1. 光学モジュールを備えた可動体と、
    前記可動体を光軸と交差する第1軸線周りに支持すると共に、前記可動体を前記光軸および前記第1軸線と交差する第2軸線周りに揺動可能に支持するジンバル機構と、
    前記ジンバル機構を介して前記可動体を支持する固定体と、
    前記可動体を前記第1軸線周りおよび前記第2軸線周りに揺動させる振れ補正用駆動機構と、を有し、
    前記ジンバル機構は、前記可動体と前記固定体とを接続するジンバルフレームを備え、
    前記ジンバルフレームは、前記固定体の前記光軸方向の一方側の端部である第1端部よりも前記一方側に位置する第1フレーム部分を備え、
    前記可動体は、前記第1端部に対して前記光軸方向の前記一方側に位置する可動体突出部分を備えることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。
  2. 前記第1フレーム部分の少なくとも一部は、前記光軸方向から見た前記可動体の外周縁よりも内周側に位置することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  3. 前記可動体突出部分および前記第1フレーム部分は、前記光軸方向から見た前記固定体の外周縁よりも内周側に位置することを特徴とする請求項1または2に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  4. 前記固定体は、前記光軸方向から見て矩形の外枠部を備え、
    前記ジンバルフレームは、前記第1フレーム部分の前記第1軸線方向の両側の第1対角位置、および、前記第1フレーム部分の前記第2軸線方向の両側の第2対角位置に配置される第2フレーム部分を備え、
    前記第1対角位置および前記第2対角位置の一方は、前記外枠部の対角位置であることを特徴とする請求項1から3の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  5. 前記第1対角位置および前記第2対角位置の他方は、前記可動体の対角位置であり、且つ、前記外枠部より内周側に位置することを特徴とする請求項4に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  6. 前記第2フレーム部分は、前記第1フレーム部分から前記光軸方向の他方側へ延びていることを特徴とする請求項4または5に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  7. 前記第2フレーム部分の少なくとも一部は、前記第1フレーム部分から前記他方側へ延びる第1部分と、前記第1部分から径方向外側へ延びる第2部分と、前記第2部分から前記他方側へ延びる第3部分と、を備えることを特徴とする請求項6に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  8. 前記第1フレーム部分は、
    前記光軸方向から見て前記第1軸線方向および前記第2軸線方向を対角方向とする矩形部分と、
    前記矩形部分の前記第1軸線方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第1突出部分と、
    前記矩形部分の前記第2軸線方向の両側の角部から径方向外側へ突出する第2突出部分と、を備え、
    前記第1突出部分および前記第2突出部分のそれぞれは、前記第2フレーム部分と繋がっており、
    前記第1フレーム部分は、少なくとも前記矩形部分が前記光軸方向から見て前記可動体の外周縁よりも内周側に位置することを特徴とする請求項4から7の何れか一項に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
  9. 前記第2対角位置に配置される前記第2フレーム部分は、前記外枠部の対角位置において前記第2軸線周りに揺動可能に支持され、
    前記矩形部分は、前記第2軸線方向の両側の角部分が、前記第2軸線方向の中央部分よりも、前記光軸方向の前記一方側に位置する形状であることを特徴とする請求項8に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
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