JP2024033877A - 振れ補正機能付き光学ユニット - Google Patents
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Abstract
【課題】撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板のばね定数を低減させるとともに、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制する。【解決手段】振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール2の撮像素子2bに接続される第1フレキシブルプリント基板6が、+Y方向へ引き出される第1引き出し部61と、第1引き出し部61から+Z方向に屈曲してカメラモジュール2の外周に引き回される撓み部62を備える。撓み部62は、カメラモジュール2の+Y方向から、カメラモジュール2の+X方向を経由して、カメラモジュール2の-Y方向における第1引き出し部61よりも-X方向の位置まで延びている。従って、ばね定数が小さい形状に引き回すことができ、デッドスペースを有効利用できる。よって、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制でき、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。【選択図】図5
Description
本発明は、振れ補正機能付き光学ユニットに関する。
携帯端末や移動体に搭載される光学ユニットの中には、携帯端末や移動体の移動時の撮影画像の乱れを抑制するための振れ補正機能を備えたものがある。特許文献1には、撮像素子および撮影光学系を構成するレンズを備えるカメラモジュール全体を、携帯端末や移動体の傾きに応じて、光軸と交差する第1軸回り、並びに光軸および第1軸と交差する第2軸回りに回転させることにより光軸を一定の向きに保つ振れ補正機能付き光学ユニットが記載される。
特許文献1では、カメラモジュールを備える可動体は、撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板を撓ませながら回転する。その際、フレキシブルプリント基板が備えるばね性によって、可動体を回転させるための負荷が増大することがある。特許文献1では、フレキシブルプリント基板を撓みやすくして負荷を低減させるため、カメラモジュールの隣に配置した配線収容部内にフレキシブルプリント基板を引き出し、平面内で2回折り返した形状に引き回している。
振れ補正機能を備えた光学ユニットには、特許文献1のようにカメラモジュール全体を回転させる方式以外に、撮像素子を光軸と交差する平面内でシフトさせるセンサシフト方式のものがある。また、センサシフト方式と他の方式(例えば、撮影光学系を構成するレンズを光軸と交差する平面内でシフトさせるレンズシフト方式、あるいは、撮影光学系を構成するレンズユニットを揺動させる方式)とを組み合わせるものが提案されている。センサシフト方式を採用する場合においても、撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板などの配線は、撮像素子の動きに応じて撓むことができるように引き回される。
撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板を引き回すにあたって、一般に、フレキシブルプリント基板を大きな形状に引き回した方が撓みやすく、ばね定数を低減させやすいが、特許文献1のような配線収容部の配置では、フレキシブルプリント基板を大きな形状に引き回すと配線収容部の平面形状が大きくなり、振れ補正機能付き光学ユニット全体の平面形状が大きくなってしまう。
また、カメラモジュールの平面形状が光軸を中心とする単純な形状でなく異形の場合、デッドスペースができることがあるが、特許文献1のような配線収容部の配置では、デッドスペースを有効利用できずに振れ補正機能付き光学ユニット全体の平面形状が大きくなるおそれがある。
本発明の課題は、このような点に鑑みて、撮像素子に接続されるフレキシブルプリント基板のばね定数を低減させるとともに、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制することにある。
上記の課題を解決するために、本発明の振れ補正機能付き光学ユニットは、レンズおよび撮像素子を備えるカメラモジュールと、前記カメラモジュールの全体を前記カメラモジュールの光軸と交差する軸回りの方向に回転可能に支持するか、もしくは、前記撮像素子を含む前記カメラモジュールの一部を前記光軸と交差する面内で移動可能に支持する支持機構と、前記支持機構を介して前記カメラモジュールを支持する固定体と、前記撮像素子に接続される第1フレキシブルプリント基板と、を有し、前記光軸に沿う方向を光軸方向とし、前記光軸と交差する方向を第1方向とし、前記光軸と交差し且つ前記第1方向と交差する方向を第2方向とする場合に、前記第1フレキシブルプリント基板は、前記カメラモジュールから前記第1方向の一方側へ引き出される第1引き出し部と、前記第1引き出し部から前記光軸方向に屈曲して前記カメラモジュールの外周を引き回される撓み部と、前記撓み部の前記第1引き出し部とは反対側の端部から屈曲して前記撓み部の外周側を囲む前記固定体の外側へ引き出される第2引き出し部と、を備え、前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の一方側から、前記カメラモジュールの前記第2方向の一方側を経由して、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第1引き出し部よりも前記第2方向の他方側の位置まで延びていることを特徴とする。
本発明によれば、カメラモジュールの撮像素子を固定体に対して相対移動させる振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、撮像素子に接続される第1フレキシブルプリント基板は、光軸方向に立ち上がった姿勢でカメラモジュールの外周側を引き回される撓み部を備える。撓み部は、カメラモジュールを3方向から囲むように引き回されている。従って、撓み部を全体として大きな形状に引き回すことができる。すなわち、撓み部は、第1方向の寸法がカメラモジュールの外形よりも大きく、第2方向の寸法についても、カメラモジュールの第1方向の他方側に配置される部分が長い。従って、ばね定数が小さい形状に引き回すことができ、撓み部の内側はカメラモジュールの配置スペースとなるのでデッドスペースが少ない。よって、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制できるとともに、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。また、カメラモジュールが異形である場合に、カメラモジュールの外周側のデッドスペースを利用して第1フレキシブルプリント基板を引き回すことにより、デッドスペースを有効利用できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。
本発明において、前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記カメラモジュールよりも前記第2方向の他方側の位置まで延びていることが好ましい。このようにすると、撓み部の第2方向の寸法についてもカメラモジュールの外形よりも大きくなる。従って、振れ補正によって第1フレキシブルプリント基板が変形する際のばね定数が小さく、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制できる。
本発明において、前記第1引き出し部は、幅方向の中央が前記光軸を通り前記第1方向に延びる直線上、もしくは、前記直線よりも前記第2方向の他方側に位置することが好ましい。このようにすると、カメラモジュールの第1方向の一方側においても、撓み部の第2方向の長さを確保できる。従って、振れ補正によって第1フレキシブルプリント基板が変形する際のばね定数が小さくなるので、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制できる。
本発明において、前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の一方側において前記第2方向に延びる第1直線部と、前記第1直線部から屈曲して前記カメラモジュールの前記第2方向の一方側において前記第1方向に延びる第2直線部と、前記第2直線部から屈曲して前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第2方向に延びる第3直線部と、を備えることが好ましい。このようにすると、全体として湾曲した形状に引き回す場合よりも撓み部の外形を小さくしつつ、ばね定数を低減させることができる。また、カメラモジュールの外形が矩形あるいは矩形に近い形状である場合に、その外形
に沿う形状に撓み部を引き回すことができるので、デッドスペースを少なくできる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。
に沿う形状に撓み部を引き回すことができるので、デッドスペースを少なくできる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。
本発明において、前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第2方向の他方側へ延びる第3直線部と、前記第3直線部から逆向きに折り返して前記第2方向の一方側へ延びる折り返し部を備え、前記第2引き出し部は、前記折り返し部に接続されることが好ましい。このように、撓み部を逆方向に折り返すことにより、撓み部のねじれを低減させることができる。
本発明において、前記光軸は、前記光軸方向から見た場合の前記カメラモジュールの前記第2方向の中央よりも前記第2方向の一方側に位置することが好ましい。このような構成では、カメラモジュールの中心から光軸がずれている場合に、デッドスペースができる側に第1フレキシブルプリント基板が配置される。従って、デッドスペースを有効利用でき、振れ補正機能付き光学ユニットの平面形状の大型化を抑制できる。また、光軸方向から見た場合の振れ補正機能付き光学ユニットの中心を光軸に近づけることができ、光軸上の回転中心を中心としてカメラモジュール全体を回転させて振れ補正を行う場合に、光軸方向の変位量の最大値を小さくできる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の高さを小さくできる。
本発明において、前記支持機構は、前記カメラモジュールおよび前記カメラモジュールを保持するホルダを備える可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差する第1軸回りに回転させるとともに、前記可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転させる揺動支持機構であり、前記可動体を前記第1軸回りおよび前記第2軸回りに回転させる磁気駆動機構を有し、前記磁気駆動機構は、前記可動体の前記第1方向の外周面に配置される第1磁石および前記可動体の前記第2方向の外周面に配置される第2磁石と、前記固定体に設けられたコイル固定部に配置されて前記第1磁石と前記第1方向で対向する第1コイルおよび前記コイル固定部に配置されて前記第2磁石と前記第2方向で対向する第2コイルを備え、前記第1コイルおよび前記第2コイルに接続される第2フレキシブルプリント基板は、前記コイル固定部に沿って前記可動体の外周を囲む形状に引き回されており、前記撓み部は、前記第2フレキシブルプリント基板の外周を囲むことが好ましい。このように、磁気駆動機構に給電する第2フレキシブルプリント基板と、撮像素子の信号を出力する第1フレキシブルプリント基板とを径方向で重なるように引き回すことにより、振れ補正機能付き光学ユニットの組立性を高めることができる。例えば、2つのフレキシブルプリント基板を引き回す際、可動体を持ち変えずに引き回すことが可能であり、同一方向に引き回せばよい。従って、組立作業を効率的に行うことができる。また、可動体を組立用の治具にマウントしやすい。
本発明において、前記支持機構は、前記カメラモジュールおよび前記カメラモジュールを保持するホルダを備える可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差する第1軸回りに回転させるとともに、前記可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転させるジンバル機構であり、前記ジンバル機構は、ジンバルフレームと、前記ジンバルフレームおよび前記可動体を前記第1軸回りに回転可能に接続する第1接続機構と、前記ジンバルフレームおよび前記固定体を前記第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構と、を備え、前記第1接続機構は、前記第1軸上で前記光軸を挟んで反対側の2箇所に設けられ、前記第2接続機構は、前記第2軸上で前記光軸を挟んで反対側の2箇所に設けられ、前記第1接続機構および前記第2接続機構が配置される4箇所の位置のうちで前記光軸に最も近い位置を第1位置とするとき、前記撓み部は、前記第1位置の外周側を経由して引き回されていることが好ましい。このようにすると、カメラモジュールが異形であるなどの理由により4箇所の接続機構の光軸との距離が異なる場合に、デッドスペースができる側に第1フレキシブルプリント基板が配置される。従って
、デッドスペースを有効利用でき、振れ補正機能付き光学ユニットの平面形状の大型化を抑制できる。また、回転中心と光軸とを近づけることができるので、振れ補正を行う際の可動体の光軸方向の変位量の最大値を小さできる。よって、振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の高さを小さくできる。
、デッドスペースを有効利用でき、振れ補正機能付き光学ユニットの平面形状の大型化を抑制できる。また、回転中心と光軸とを近づけることができるので、振れ補正を行う際の可動体の光軸方向の変位量の最大値を小さできる。よって、振れ補正機能付き光学ユニットの光軸方向の高さを小さくできる。
本発明において、前記4箇所の位置のうちで前記第1位置の次に前記光軸に近い位置を第2位置とするとき、前記撓み部は、前記第1位置および前記第2位置の外周側を経由して引き回されていることが好ましい。このようにすると、デッドスペースをより有効利用できるので、振れ補正機能付き光学ユニットの平面形状の大型化を抑制できる。
本発明によれば、カメラモジュールの撮像素子を固定体に対して相対移動させる振れ補正機能付き光学ユニットにおいて、撮像素子に接続される第1フレキシブルプリント基板は、光軸方向に立ち上がった姿勢でカメラモジュールの外周側を引き回される撓み部を備える。撓み部は、カメラモジュールを3方向から囲むように引き回されている。従って、撓み部を全体として大きな形状に引き回すことができる。すなわち、撓み部は、第1方向の寸法がカメラモジュールの外形よりも大きく、第2方向の寸法についても、カメラモジュールの第1方向の他方側に配置される部分が長い。従って、ばね定数が小さい形状に引き回すことができ、撓み部の内側はカメラモジュールの配置スペースとなるのでデッドスペースが少ない。よって、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制できるとともに、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。また、カメラモジュールが異形である場合に、カメラモジュールの外周側のデッドスペースを利用して第1フレキシブルプリント基板を引き回すことにより、デッドスペースを有効利用できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニットの大型化を抑制できる。
以下に、図面を参照して、本発明を適用した振れ補正機能付き光学ユニットの実施形態を説明する。
(全体構成)
図1は、振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図3は、カバー4およびベース5を外した振れ補正機能付き光学ユニット1を被写体側から見た分解斜視図である。図4は、カバー4およびベース5を外した振れ補正機能付き光学ユニット1を反被写体側から見た分解斜視図である。図5は、振れ補正機能付き光学ユニット1をXY平面で切断した断面図である。図6は、カメラモジュール2および第1フレキシブルプリント基板6の平面図である。図7は、カメラモジュール2および第1フレキシブルプリント基板6の斜視図である。
図1は、振れ補正機能付き光学ユニット1の斜視図である。図2は、振れ補正機能付き光学ユニット1の分解斜視図である。図3は、カバー4およびベース5を外した振れ補正機能付き光学ユニット1を被写体側から見た分解斜視図である。図4は、カバー4およびベース5を外した振れ補正機能付き光学ユニット1を反被写体側から見た分解斜視図である。図5は、振れ補正機能付き光学ユニット1をXY平面で切断した断面図である。図6は、カメラモジュール2および第1フレキシブルプリント基板6の平面図である。図7は、カメラモジュール2および第1フレキシブルプリント基板6の斜視図である。
図1、図2に示すように、振れ補正機能付き光学ユニット1は、カメラモジュール2を備える可動体10と、固定体11を備える。固定体11は、可動体10を外周側から囲む枠状のケース3と、ケース3にカメラモジュール2の被写体側から固定されるカバー4と、ケース3にカメラモジュール2の反被写体側から固定されて可動体10を反被写体側から覆うベース5を備える。また、振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10から引き出される第1フレキシブルプリント基板6と、固定体11に配置される第2フレキシブルプリント基板7を備える。
振れ補正機能付き光学ユニット1は、例えば、カメラ付き携帯電話機、ドライブレコーダー等の光学機器や、ヘルメット、自転車、ラジコンヘリコプター等の移動体に搭載されるアクションカメラやウエアラブルカメラ等の光学機器に用いられる。このような光学機器では、撮影時に光学機器の振れが発生すると、撮像画像に乱れが発生する。振れ補正機能付き光学ユニット1は、撮影画像が傾くことを回避するため、ジャイロスコープ等の検出手段によって検出された加速度や角速度、振れ量等に基づき、カメラモジュール2の傾きを補正する。
カメラモジュール2は、レンズ2aと、レンズ2aの光軸L上に配置された撮像素子2b(図5参照)を備える。振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ2aの光軸Lと直交する第1軸R1回り、並びに、光軸Lと直交し且つ第1軸R1と直交する第2軸R2回りの2方向にカメラモジュール2を回転させて振れ補正を行う。
以下の説明では、互いに直交する3軸をX軸、Y軸、Z軸とする。X軸に沿う方向をX軸方向とし、Y軸に沿う方向をY軸方向とし、Z軸に沿う方向をZ軸方向とする。Y方向は第1方向であり、X軸方向は第2方向である。また、X軸方向の一方側(第2方向の一方側)を+X方向とし、X軸方向の他方側(第2方向の他方側)を-X方向とする。Y軸方向の一方側(第1方向の一方側)を+Y方向とし、Y軸方向の他方側(第1方向の他方側)を-Y方向とする。Z軸方向の一方側を-Z方向とし、Z軸方向の他方側を+Z方向とする。カメラモジュール2の光軸Lに沿う方向を光軸方向とするとき、Z軸方向は、光軸方向と一致する。+Z方向は、カメラモジュール2の被写体側であり、光軸方向の一方側である。-Z方向は、カメラモジュール2の反被写体側であり、光軸方向の他方側である。第1軸R1および第2軸R2は、Z軸回り(光軸回り)で、X軸およびY軸に対して45度傾斜する。第1軸R1に沿う方向を第1軸方向とし、第2軸R2に沿う方向を第2軸方向とする。
振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10を第1軸R1回りに回転可能に支持するとともに、可動体10を第2軸R2回りに回転可能に支持する支持機構(揺動支持機構)を備える。後述するように、本形態の揺動支持機構は、ジンバル機構13である。可動体10は、ジンバル機構13を介して、第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転可能な状態で固定体11に支持される。
図3、図4、図5に示すように、ジンバル機構13は、ジンバルフレーム14と、ジンバルフレーム14と可動体10とを第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構15を備える。第1接続機構15は、カメラモジュール2の第1軸方向の両側に設けられている。また、ジンバル機構13は、ジンバルフレーム14と固定体11とを第2軸R2回りに回転可能に接続する第2接続機構16を備える。第2接続機構16は、カメラモジュール2の第2軸方向の両側に設けられている。
また、振れ補正機能付き光学ユニット1は、可動体10を第1軸R1回りおよび第2軸R2回りに回転させる振れ補正用磁気駆動機構20を備える。図5に示すように、振れ補
正用磁気駆動機構20は、可動体10に対してX軸回りの駆動力を発生させる第1振れ補正用磁気駆動機構21と、可動体10に対してY軸回りの駆動力を発生させる第2振れ補正用磁気駆動機構22を備える。本形態では、第1振れ補正用磁気駆動機構21は、カメラモジュール2の-Y方向に配置される。第2振れ補正用磁気駆動機構22は、カメラモジュール2の+X方向に配置される。
正用磁気駆動機構20は、可動体10に対してX軸回りの駆動力を発生させる第1振れ補正用磁気駆動機構21と、可動体10に対してY軸回りの駆動力を発生させる第2振れ補正用磁気駆動機構22を備える。本形態では、第1振れ補正用磁気駆動機構21は、カメラモジュール2の-Y方向に配置される。第2振れ補正用磁気駆動機構22は、カメラモジュール2の+X方向に配置される。
可動体10は、第1軸R1回りの回転および第2軸R2回りの回転を合成することにより、X軸回りおよびY軸回りに回転する。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1は、X軸回りのピッチング補正、およびY軸回りのヨーイング補正を行う。
(固定体)
図2に示すように、固定体11において、カバー4およびベース5は板状であり、非磁性の金属からなる。カバー4およびベース5の外周縁には、ケース3の側に略直角に屈曲したフック8が形成されている。ケース3は樹脂製である。図1に示すように、カバー4およびベース5は、ケース3の外周面に設けられた突起9にフック8を係止することにより、ケース3に固定される。ジンバル機構13およびカメラモジュール2の鏡筒部30Bは、カバー4の開口部40から+Z方向に突出する。
図2に示すように、固定体11において、カバー4およびベース5は板状であり、非磁性の金属からなる。カバー4およびベース5の外周縁には、ケース3の側に略直角に屈曲したフック8が形成されている。ケース3は樹脂製である。図1に示すように、カバー4およびベース5は、ケース3の外周面に設けられた突起9にフック8を係止することにより、ケース3に固定される。ジンバル機構13およびカメラモジュール2の鏡筒部30Bは、カバー4の開口部40から+Z方向に突出する。
図2、図3、図4に示すように、ケース3は、外周面に突起9が形成された枠部17と、枠部17の内側に配置される枠状の可動体保持部18と、枠部17と可動体保持部18の+Z方向の端部を接続する端板部19を備える。枠部17はX軸方向で対向しY軸方向に延びる第1側板部171および第2側板部172と、第1側板部171および第2側板部172の+Y方向の端部を接続しX軸方向に延びる第3側板部173を備える。第1側板部171は第2側板部172の+X方向に位置する。
枠部17は、可動体保持部18を3方向から囲む。第1側板部171と第2側板部172の-Y方向の端部は接続されておらず、枠部17は-Y方向に開口している。図2に示すように、第1フレキシブルプリント基板6および第2フレキシブルプリント基板7は、第1側板部171と第2側板部172の間から固定体11の-Y方向に引き出される。
図1、図2に示すように、カバー4は、ケース3を+Z方向から覆う板部41と、板部41の-Y方向の端縁から-Z方向に延びる曲げ部42を備える。ベース5は、ケース3を-Z方向から覆う板部51と、板部51の+X方向の端縁から+Z方向に延びる曲げ部52を備える。フック8は、板部41および板部51の-X方向、+X方向、および+Y方向の端縁に設けられている。
図2、図3、図4に示すように、ケース3は、端板部19の-Y方向の端縁から-Z方向に突出する板状の基板固定部174を備える。基板固定部174は、端板部19のX方向の中央よりも第2側板部172側(-X方向)に位置する。基板固定部174のZ方向の長さは、第1フレキシブルプリント基板6の幅と略同一であり、枠部17のZ方向の高さよりも短い。
図1に示すように、カバー4の曲げ部42は、基板固定部174の+X方向に位置する。第1フレキシブルプリント基板6は、後述するように、可動体保持部18の-Y方向において-X方向へ延びてから+X方向に折り返されており、折り返された部分の間に基板固定部174が配置される(図2、図5参照)。第1フレキシブルプリント基板6は、接着剤により基板固定部174の-Y方向の表面に固定される。図1に示すように、第1フレキシブルプリント基板6は、基板固定部174の-Y方向の表面から-Z方向へ延びて、略直角に屈曲して-Y方向へ延びる。第2フレキシブルプリント基板7は、基板固定部174の+X方向の位置において、曲げ部42の-Z方向の端縁と板部51との隙間から
-Y方向に引き出される。
-Y方向に引き出される。
可動体保持部18は、第1側板部171の内側(-X方向)においてY方向に延びる第1側板部181と、第2側板部172の内側(+X方向)においてY方向に延びる第2側板部182と、第3側板部173の内側(-Y方向)においてX方向に延びる第3側板部183と、基板固定部174の内側(+Y方向)においてX方向に延びる第4側板部184を備える。図4に示すように、可動体保持部18は、第3側板部183および第4側板部184を介して枠部17に接続される。図5に示すように、可動体保持部18の第2軸方向の対角位置には、ジンバル機構13の第2接続機構16が配置される。
可動体保持部18には、第1側板部181および第4側板部184を貫通するコイル配置穴185が設けられている。第4側板部184のコイル配置穴185には、第1コイル21Cが配置される。第1側板部181のコイル配置穴185には、第2コイル22Cが配置される。第1コイル21Cは、X軸方向に長い長円形の空芯コイルである。第2コイル22Cは、Y軸方向に長い長円形の空芯コイルである。第1コイル21Cおよび第2コイル22Cは、第2フレキシブルプリント基板7を介して第1側板部181および第4側板部184に固定される。すなわち、第1側板部181および第4側板部184は、振れ補正用磁気駆動機構20のコイル(第1コイル21C、第2コイル22C)が固定されるコイル固定部186として機能する。
図5に示すように、第4側板部184に配置された第1コイル21Cと可動体10のYY方向の側面に固定された第1磁石21MとはY方向で対向しており、第1振れ補正用磁気駆動機構21を構成する。また、第1側板部181に配置された第2コイル22Cと可動体10の+X方向の側面に固定された第2磁石22MとはX方向で対向しており、第2振れ補正用磁気駆動機構22を構成する。図3、図4に示すように、第1磁石21Mおよび第2磁石22Mは、Z軸方向に2極着磁される。
第1コイル21Cおよび第2コイル22Cに給電する第2フレキシブルプリント基板7は、可動体保持部18におけるコイル固定部186(第1側板部181、第4側板部184)の外周面に沿って引き回される。第2フレキシブルプリント基板7は、第1側板部181に固定される第1基板部分71と、第1基板部分71から略直角に屈曲して第4側板部184に固定される第2基板部分72と、第2基板部分72の-Z方向の端縁から略直角に屈曲して-Y方向へ延びる引き出し部73を備える。引き出し部73は、上記のように、カバー4とベース5との隙間から固定体11の外部へ引き出される。
第2フレキシブルプリント基板7には、第1コイル21Cの中心と重なる位置、および、第2コイル22Cの中心と重なる位置の2箇所に磁性板23が固定される。第1コイル21Cと重なる磁性板23と第1磁石21Mとは、可動体10をX軸回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。また、第2コイル22Cと重なる磁性板23と第2磁石22Mとは、可動体10をY軸回りの回転方向における基準角度位置に復帰させるための磁気バネを構成する。さらに、第2フレキシブルプリント基板7には、揺動位置センサ(図示せず)が配置される。振れ補正機能付き光学ユニット1は、これらのセンサの出力に基づき、可動体10のX軸回りおよびY軸回りの回転方向における角度位置を取得する。
(ジンバル機構)
ジンバルフレーム14は、金属製の板バネからなる。図2、図3、図4に示すように、ジンバルフレーム14は、カメラモジュール2の鏡筒部30Bを囲むジンバルフレーム本体部140と、ジンバルフレーム本体部140から第1軸方向の両側に突出する一対の第1軸側延設部141と、ジンバルフレーム本体部140から第2軸方向の両側に突出する
一対の第2軸側延設部142を備える。ジンバルフレーム本体部140の中央には、Z軸方向に貫通する開口部143が設けられており、鏡筒部30Bは開口部143から+Z方向に突出する。
ジンバルフレーム14は、金属製の板バネからなる。図2、図3、図4に示すように、ジンバルフレーム14は、カメラモジュール2の鏡筒部30Bを囲むジンバルフレーム本体部140と、ジンバルフレーム本体部140から第1軸方向の両側に突出する一対の第1軸側延設部141と、ジンバルフレーム本体部140から第2軸方向の両側に突出する
一対の第2軸側延設部142を備える。ジンバルフレーム本体部140の中央には、Z軸方向に貫通する開口部143が設けられており、鏡筒部30Bは開口部143から+Z方向に突出する。
図3、図4、図5に示すように、可動体保持部18の第2軸方向の対角位置に設けられた一対の凹部161には、それぞれ、第2ジンバルフレーム受け部材162が固定される。第2ジンバルフレーム受け部材162は、球体163と、球体163が固定される第2スラスト受け部材164を備える。図5に示すように、第2ジンバルフレーム受け部材162を凹部161に固定することにより、球体163が第2軸R2上の位置で固定体11に支持される。ジンバル機構13を組み立てる際、第2ジンバルフレーム受け部材162の内周側にジンバルフレーム14の第2軸側延設部142を挿入して第2軸R2上で球体163に点接触させる。これにより、ジンバルフレーム14と固定体11とを第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構16が構成される。
図3、図4に示すように、ジンバルフレーム14の一対の第2軸側延設部142のそれぞれは、ジンバルフレーム本体部140から第2軸方向の両側に延びてから屈曲して-Z方向へ延びている。一対の第2軸側延設部142の先端には、可動体10の側へ向かって内周側に窪む凹曲面が設けられている。ジンバル機構13を組み立てる際には、第2軸側延設部142を内周側へ撓ませて第2ジンバルフレーム受け部材162の内周側に挿入する。第2軸側延設部142は外周側へ付勢されるので、第2軸側延設部142の凹曲面と第2ジンバルフレーム受け部材162の球体163とは、点接触した状態を維持できる(図5参照)。
図3、図4、図5に示すように、可動体10の第1軸方向の対角位置に設けられた一対の凹部151には、それぞれ、第1ジンバルフレーム受け部材152が固定される。第1ジンバルフレーム受け部材152は、球体153と、球体153が固定される第1スラスト受け部材154を備える。図5に示すように、第1ジンバルフレーム受け部材152を凹部151に固定することにより、球体153が第1軸R1上の位置で可動体10に支持される。ジンバル機構13を組み立てる際、第1ジンバルフレーム受け部材152の内周側にジンバルフレーム14を挿入して第1軸R1上で球体153に点接触させる。これにより、ジンバルフレーム14と可動体10とを第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構15が構成される。
図3、図4に示すように、ジンバルフレーム14の一対の第1軸側延設部141のそれぞれは、ジンバルフレーム本体部140から第1軸方向の両側に延びてから屈曲して-Z方向へ延びている。一対の第1軸側延設部141の先端には、カメラモジュール2の側へ向かって内周側に窪む凹曲面が設けられている。ジンバル機構13を組み立てる際には、第1軸側延設部141を内周側へ撓ませて第1ジンバルフレーム受け部材152の内周側に挿入する。第1軸側延設部141は外周側へ付勢されるので、第1軸側延設部141の凹曲面と第1ジンバルフレーム受け部材152の球体153とは、点接触した状態を維持できる(図5参照)。
本形態のジンバル機構13は、一対の第1軸側延設部141の第1軸方向の寸法、および、一対の第2軸側延設部142の第2軸方向の寸法が揃っていない(図3、図4参照)。従って、2箇所の第1接続機構15は、光軸Lとの距離が異なる。また、2箇所の第2接続機構16は、光軸Lからの距離が異なる。図5に示すように、光軸Lに対して+X方向且つ+Y方向に配置される第1接続機構15の位置を第1位置P1とし、光軸Lに対して-X方向且つ-Y方向に配置される第1接続機構15の位置を第3位置P3とする。また、光軸Lに対して+X方向且つ-Y方向に配置される第2接続機構16の位置を第2位置P2とし、光軸Lに対して-X方向且つ+Y方向に配置される第2接続機構16の位置
を第4位置P4とする。本形態では、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3、および第4位置P4は光軸Lとの距離が異なる。
を第4位置P4とする。本形態では、第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3、および第4位置P4は光軸Lとの距離が異なる。
後述するように、本形態の可動体10では、カメラモジュール2の中心から+Y方向および+X方向に大きくシフトした位置に光軸Lが位置しており、光軸Lは、Z軸方向から見た場合に可動体10の中心に位置していない。そのため、ジンバル機構13は、上記のように、4箇所の接続機構(第1接続機構15および第2接続機構16)の光軸Lとの距離が揃っていない。本形態では、第1位置P1が光軸Lに最も近い。また、第2位置P2は第1位置P1の次に光軸Lに近い。
(可動体)
可動体10は、カメラモジュール2と、カメラモジュール2を保持する枠状のホルダ25を備える。図3、図6に示すように、カメラモジュール2は、直方体状のカメラモジュール本体部30Aと、カメラモジュール本体部30Aの中央から+Z方向に突出する鏡筒部30Bと、カメラモジュール本体部30Aの底部に固定される基板30Cを備える。鏡筒部30Bにはレンズ2aを含む撮影光学系が保持される。基板30Cには、レンズ2aの光軸上に配置される撮像素子2bが搭載される。撮像素子2bの信号を出力する第1フレキシブルプリント基板6は、基板30Cに接続される。
可動体10は、カメラモジュール2と、カメラモジュール2を保持する枠状のホルダ25を備える。図3、図6に示すように、カメラモジュール2は、直方体状のカメラモジュール本体部30Aと、カメラモジュール本体部30Aの中央から+Z方向に突出する鏡筒部30Bと、カメラモジュール本体部30Aの底部に固定される基板30Cを備える。鏡筒部30Bにはレンズ2aを含む撮影光学系が保持される。基板30Cには、レンズ2aの光軸上に配置される撮像素子2bが搭載される。撮像素子2bの信号を出力する第1フレキシブルプリント基板6は、基板30Cに接続される。
ホルダ25は樹脂製であり、カメラモジュール本体部30Aを外周側から囲む。図3、図4に示すように、ホルダ25は、Y軸方向に平行に延びる第1側壁31および第2側壁32と、X軸方向に平行に延びる第3側壁33および第4側壁34を備える。第1側壁31は、第2側壁32の+X方向に位置する。第3側壁33は、第4側壁34の+Y方向に位置する。カメラモジュール2の基板30Cは、Z方向から見た平面形状がカメラモジュール本体部30Aよりも大きい。カメラモジュール2は、カメラモジュール本体部30Aの外周側へ張り出した基板30Cの外周部分をホルダ25の-Z方向の端面に当接させることにより、ホルダ25に対してZ方向に位置決めされる。
ホルダ25の第4側壁34には第1磁石21Mが固定され、第1側壁31には第2磁石22Mが固定される。第1側壁31および第4側壁34の外周面には、それぞれ、内周側に凹む凹部35が形成されており、第1磁石21Mおよび第2磁石22Mは、凹部35に収容される。各凹部35には、第1磁石21Mおよび第2磁石22Mの径方向内側に、ヨークとして機能する磁性板24が配置される。
図5、図7に示すように、カメラモジュール2は、Z軸方向からみたとき、カメラモジュール本体部30Aの中央と鏡筒部30Bの中心(すなわち、光軸L)とが一致していない。鏡筒部30Bは、カメラモジュール本体部30Aの中央から+Y方向および+X方向に大きくシフトした位置に配置され、カメラモジュール本体部30Aの中心でなく角部に配置される。ホルダ25は、鏡筒部30Bがシフトした側(+Y方向および+X方向)の側壁(第1側壁31および第3側壁33)の厚さが他の側壁の厚さよりも大きい。従って、カメラモジュール2とホルダ25とを組み立てた可動体10をZ軸方向からみたとき、可動体10の中央からの光軸Lのずれ量は、カメラモジュール2の中央からの光軸Lのずれ量よりも小さい。
ホルダ25の+X方向および-Y方向の側壁(第1側壁31および第4側壁34)の厚さは、第1側壁31および第4側壁34に固定される第1磁石21Mおよび第2磁石22Mの光軸Lとの距離が等しくなる寸法に設定される。ホルダ25の第1軸方向の対角位置には、ジンバル機構13の第1接続機構15が配置される。
(第1フレキシブルプリント基板)
図3、図4、図6、図7に示すように、第1フレキシブルプリント基板6は、カメラモジュール2の底部から+Y方向に引き出される第1引き出し部61と、第1引き出し部61から+Z方向に屈曲して光軸方向に立ち上がった姿勢でカメラモジュール2の外周を囲む形状に引き回される撓み部62と、撓み部62における第1引き出し部61とは反対側の端部から-Y方向へ延びる第2引き出し部63を備える。撓み部62は、可動体10の-Y方向において、第1引き出し部61よりも-X方向の位置まで延びている。
図3、図4、図6、図7に示すように、第1フレキシブルプリント基板6は、カメラモジュール2の底部から+Y方向に引き出される第1引き出し部61と、第1引き出し部61から+Z方向に屈曲して光軸方向に立ち上がった姿勢でカメラモジュール2の外周を囲む形状に引き回される撓み部62と、撓み部62における第1引き出し部61とは反対側の端部から-Y方向へ延びる第2引き出し部63を備える。撓み部62は、可動体10の-Y方向において、第1引き出し部61よりも-X方向の位置まで延びている。
本形態では、可動体10の回転中心はカメラモジュール2の光軸L上に位置する。第1引き出し部61は、カメラモジュール2の光軸Lを通りY軸方向に延びる直線S上に配置される(図5参照)。より正確には、カメラモジュール2の光軸Lを通りY軸方向に延びる直線Sは、第1引き出し部61の幅方向(X軸方向)の中央に位置する。
カメラモジュール2とホルダ25とを組み立てて可動体10を構成すると、第1フレキシブルプリント基板6の第1引き出し部61は、第3側壁33の-Z方向の端縁を切り欠いた切欠き部36(図4参照)からホルダ25の外側へ引き出される。第1フレキシブルプリント基板6の撓み部62は、ホルダ25の外周側に配置され、可動体10の外周を囲む。図5に示すように、ケース3の内側に可動体10を組み付けたとき、第1フレキシブルプリント基板6は、第1引き出し部61が可動体保持部18の外周側まで引き出されて、枠部17と可動体保持部18との隙間に撓み部62が配置される。
上記のように、可動体保持部18の+X方向と-Y方向の側面は、コイル固定部186(第1側板部181および第4側板部184)により構成され、第2フレキシブルプリント基板7が固定される。従って、可動体10と固定体11とを組み立てると、第1フレキシブルプリント基板6の撓み部62は第2フレキシブルプリント基板7の外周に配置され、撓み部62と第2フレキシブルプリント基板7が径方向に重なる。第1フレキシブルプリント基板6と第2フレキシブルプリント基板7は、いずれも光軸回りの周方向に引き回されており、同一方向に引き回されている。
撓み部62は、可動体保持部18および第2フレキシブルプリント基板7の外周を3方向(+Y方向、+X方向、-Y方向)から囲む。撓み部62は、可動体保持部18の第3側壁33に沿って第1引き出し部61から+X方向へ延びる第1直線部621と、第1直線部621から略直角に屈曲して-Y方向へ延びる第2直線部622と、第2直線部622から略直角に屈曲して-X方向に延びる第3直線部623と、第3直線部623から逆向きに屈曲して+X方向に延びる折り返し部624を備える。第2直線部622および第3直線部623は、第2フレキシブルプリント基板7に沿って延びる。第3直線部623は、可動体保持部18と基板固定部174との隙間を通り、可動体保持部18よりも-X方向の位置まで延びてからX軸方向で逆向きに折り返され、基板固定部174の表面に固定される。第2引き出し部63は、折り返し部624の-Z方向の端部から略直角に屈曲して-Y方向へ延びる。
第1フレキシブルプリント基板6は多層構造であり、基板層60を2層積層して構成される(図7の拡大図参照)。各基板層60には、両面に配線が形成される。なお、基板層60は、片面に配線が形成されるものでもよい。また、多層構造の層数は2層に限定されるものではなく、3層以上であってもよいし、多層構造とせず、1層のみとしてもよい。多層構造を形成するにあたって、各基板層60は、他の層と接着されない非接着領域を備えている。例えば、撓み部62を非接着領域とすることにより、撓みやすくすることができる。なお、多層基板は、非接着領域を備えていなくてもよい。
第1フレキシブルプリント基板6は、略直角に屈曲した屈曲部を備えており、各屈曲部には、略直角に屈曲した第1形状保持部材64が固定される。第1形状保持部材64は、
第1引き出し部61と撓み部62とを接続する屈曲部、第1直線部621と第2直線部622とを接続する屈曲部、第2直線部622と第3直線部623とを接続する屈曲部の3箇所に固定される。また、第3直線部623と折り返し部624とを接続する半円状の曲げ部には、第2形状保持部材65が固定される。第1形状保持部材64および第2形状保持部材65は、金属板からなる。なお、他の素材からなるものであってもよい。
第1引き出し部61と撓み部62とを接続する屈曲部、第1直線部621と第2直線部622とを接続する屈曲部、第2直線部622と第3直線部623とを接続する屈曲部の3箇所に固定される。また、第3直線部623と折り返し部624とを接続する半円状の曲げ部には、第2形状保持部材65が固定される。第1形状保持部材64および第2形状保持部材65は、金属板からなる。なお、他の素材からなるものであってもよい。
上記のように、本形態の可動体10では、カメラモジュール2の中心から+Y方向および+X方向に大きくシフトした位置に光軸Lが位置する。そのため、光軸L上に回転中心が位置するジンバル機構13は、2箇所の第1接続機構15が光軸Lとの距離が異なる位置に配置される。また、2箇所の第2接続機構16についても、光軸Lとの距離が異なる位置に配置される。4箇所の接続機構の位置を第1位置P1、第2位置P2、第3位置P3、第4位置P4とするとき、本形態では、一方の第1接続機構15が配置される第1位置P1が光軸Lに最も近い。また、一方の第2接続機構16が配置される第2位置P2が、第1位置P1の次に光軸Lに近い。そこで、第1フレキシブルプリント基板6の撓み部62は、光軸Lに近い接続機構の外周側を囲む形状とされ、第1位置P1および第2位置P2の外周を囲む形状に引き回されている。
(本形態の主な作用効果)
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ2aおよび撮像素子2bを備えるカメラモジュール2と、カメラモジュール2の全体をカメラモジュール2の光軸Lと交差する軸回りの方向に回転可能に支持する支持機構であるジンバル機構13と、支持機構(ジンバル機構13)を介してカメラモジュール2を支持する固定体11と、撮像素子2bが搭載される基板30Cに接続される第1フレキシブルプリント基板6を有する。第1フレキシブルプリント基板6は、カメラモジュール2から+Y方向(第1方向の一方側)へ引き出される第1引き出し部61と、第1引き出し部61から+Z方向(光軸方向)に屈曲してカメラモジュール2の外周を引き回される撓み部62と、撓み部62の第1引き出し部61とは反対側の端部から屈曲して撓み部62の外周側を囲む固定体11の外側へ引き出される第2引き出し部63を備える。撓み部62は、カメラモジュール2の+Y方向(第1方向の一方側)から、カメラモジュール2の+X方向(第2方向の一方側)を経由して、カメラモジュール2の-Y方向(第1方向の他方側)における第1引き出し部61よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びている。
以上のように、本形態の振れ補正機能付き光学ユニット1は、レンズ2aおよび撮像素子2bを備えるカメラモジュール2と、カメラモジュール2の全体をカメラモジュール2の光軸Lと交差する軸回りの方向に回転可能に支持する支持機構であるジンバル機構13と、支持機構(ジンバル機構13)を介してカメラモジュール2を支持する固定体11と、撮像素子2bが搭載される基板30Cに接続される第1フレキシブルプリント基板6を有する。第1フレキシブルプリント基板6は、カメラモジュール2から+Y方向(第1方向の一方側)へ引き出される第1引き出し部61と、第1引き出し部61から+Z方向(光軸方向)に屈曲してカメラモジュール2の外周を引き回される撓み部62と、撓み部62の第1引き出し部61とは反対側の端部から屈曲して撓み部62の外周側を囲む固定体11の外側へ引き出される第2引き出し部63を備える。撓み部62は、カメラモジュール2の+Y方向(第1方向の一方側)から、カメラモジュール2の+X方向(第2方向の一方側)を経由して、カメラモジュール2の-Y方向(第1方向の他方側)における第1引き出し部61よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びている。
本形態では、カメラモジュール2の撮像素子2bに接続される第1フレキシブルプリント基板6は、Z軸方向(光軸方向)に立ち上がった姿勢でカメラモジュール2の外周側を引き回される撓み部62を備える。撓み部62は、カメラモジュール2を3方向から囲むように引き回され、全体として大きな形状に引き回されている。具体的には、撓み部62は、Y軸方向(第1方向)の寸法がカメラモジュール2の外形よりも大きく、X軸方向(第2方向)の寸法についても、カメラモジュール2の-Y方向(第1方向の他方側)に配置される部分が長い。従って、ばね定数が小さい形状に引き回すことができ、撓み部62の内側はカメラモジュール2の配置スペースとなるのでデッドスペースが少ない。よって、振れ補正を行う際の駆動負荷を抑制できるとともに、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。また、カメラモジュール2が異形である場合に、カメラモジュール2の外周側においてデッドスペースとなる側(本形態では、カメラモジュール2の+X方向)に撓み部62を引き回すことにより、デッドスペースを有効利用できる。従って、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。
本形態では、撓み部62は、カメラモジュール2の-Y方向において、カメラモジュール2よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びている。従って、本形態では、撓み部62のY軸方向の寸法だけでなく、X軸方向の寸法についてもカメラモジュール2の外形よりも大きく、撓み部62の内側にカメラモジュール2が収まる。本形態では、カ
メラモジュール2およびホルダ25により可動体10が構成されており、撓み部62は、カメラモジュール2の-Y方向において、可動体10の-X方向の端部を構成する第2側板部182よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びている。従って、撓み部62のY軸方向の寸法だけでなく、X軸方向の寸法についても可動体10の外形よりも大きく、撓み部62の内側に可動体10が収まる。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できるとともに、第1フレキシブルプリント基板6が変形する際のばね定数が小さくなるので、振れ補正を行う際の可動体10の回転負荷を抑制できる。
メラモジュール2およびホルダ25により可動体10が構成されており、撓み部62は、カメラモジュール2の-Y方向において、可動体10の-X方向の端部を構成する第2側板部182よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びている。従って、撓み部62のY軸方向の寸法だけでなく、X軸方向の寸法についても可動体10の外形よりも大きく、撓み部62の内側に可動体10が収まる。これにより、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できるとともに、第1フレキシブルプリント基板6が変形する際のばね定数が小さくなるので、振れ補正を行う際の可動体10の回転負荷を抑制できる。
なお、撓み部62において、カメラモジュール2の-Y方向に引き回されている部分は、カメラモジュール2の-X方向の端部よりも-X方向の位置まで延びていなくてもよく、少なくとも第1引き出し部61よりも-X方向(第2方向の他方側)の位置まで延びていればよい。
本形態では、第1引き出し部61は、幅方向の中央が光軸Lを通りY軸方向に延びる直線S上に位置する。従って、カメラモジュール2の+Y方向においても、撓み部の第2方向の長さを確保できる。すなわち、第1直線部621の長さを、少なくとも光軸Lから可動体10のの+X方向の端部までの長さ以上にすることができる。第1直線部621の長さを確保すれば撓み部62が撓みやすくなり、ばね定数が小さくなるので、振れ補正を行う際の可動体10の回転負荷を抑制できる。
なお、第1引き出し部61のX軸方向の位置は、図5に示す位置と異なっていてもよい、例えば、第1引き出し部61のX軸方向の位置は、Z軸方向から見て直線Sと重なる位置であればよい。あるいは、直線Sよりも-X方向の位置であってもよい。第1引き出し部61を-X方向にシフトさせれば、第1直線部621が長くなるので、ばね定数が小さくなる。
本形態では、撓み部62は、カメラモジュール2の+Y方向においてX軸方向に延びる第1直線部621と、第1直線部621から屈曲してカメラモジュール2の+X方向においてY軸方向に延びる第2直線部622と、第2直線部622から屈曲してカメラモジュール2の-Y方向においてX軸方向に延びる第3直線部623を備える。このように、撓み部62を矩形状に引き回すことにより、湾曲した形状に引き回すよりも撓み部62の外形を小さくしつつ、ばね定数を低減させることができる。また、カメラモジュール2の外形が矩形あるいは矩形に近い形状である場合に、その外形に沿う形状に撓み部62を引き回すことができる。本形態では、カメラモジュール2をホルダ25によって囲むことにより可動体10を構成しており、可動体10の外形に沿う形状に撓み部62が引き回されている。従って、デッドスペースが少ないので、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。
本形態では、撓み部62は、カメラモジュール2の-Y方向において-X方向へ延びる第3直線部623と、第3直線部623から逆向きに折り返して+X方向へ延びる折り返し部624を備え、第2引き出し部63は、折り返し部624に接続される。このように、撓み部62の端部を引き回した方向と逆方向に折り返すことにより、撓み部62のねじれを低減させることができる。なお、折り返し部624を省略し、第3直線部623の-Z方向の端縁に第2引き出し部63を接続することもできる。
本形態では、カメラモジュール2の中心から光軸Lが+X方向にずれており、光軸Lは、Z軸方向から見た場合のカメラモジュール2のX軸方向の中央よりも+X方向に位置する。第1フレキシブルプリント基板6は、カメラモジュール2の+X方向を囲むように配置される。従って、カメラモジュール2の中心から光軸Lがずれたことにより生じるデッドスペースを有効利用でき、振れ補正機能付き光学ユニットの平面形状の大型化を抑制で
きる。また、デッドスペースに第1フレキシブルプリント基板6を配置することにより、振れ補正機能付き光学ユニット1の中心を光軸Lに近づけることができる。従って、カメラモジュール全体を回転させて振れ補正を行う場合に、Z軸方向の変位量の最大値を小さくできるので、振れ補正機能付き光学ユニット1のZ軸方向の高さを小さくできる。
きる。また、デッドスペースに第1フレキシブルプリント基板6を配置することにより、振れ補正機能付き光学ユニット1の中心を光軸Lに近づけることができる。従って、カメラモジュール全体を回転させて振れ補正を行う場合に、Z軸方向の変位量の最大値を小さくできるので、振れ補正機能付き光学ユニット1のZ軸方向の高さを小さくできる。
本形態では、可動体10を支持する支持機構が、カメラモジュール2およびカメラモジュール2を保持するホルダ25を備える可動体10を固定体11に対して光軸Lと交差する第1軸R1回りに回転させるとともに、可動体10を固定体11に対して光軸Lと交差し且つ第1軸R1と交差する第2軸R2回りに回転させるジンバル機構13(揺動支持機構)である。振れ補正用磁気駆動機構20は、可動体10の+Y方向(第1方向の一方側)の外周面に配置される第1磁石21Mおよび可動体10の+X方向(第2方向の一方側)の外周面に配置される第2磁石22Mと、固定体11に設けられたコイル固定部186に配置されて第1磁石21MとY方向(第1方向)で対向する第1コイル21C、および、コイル固定部186に配置されて第2磁石22MとX方向(第2方向)で対向する第2コイル22Cを備える。第1コイル21Cおよび第2コイル22Cに接続される第2フレキシブルプリント基板7は、コイル固定部186に沿って可動体10の外周を囲む形状に引き回されており、撓み部62は、第2フレキシブルプリント基板7の外周を囲む。このように、2枚のフレキシブルプリント基板を径方向で重なるように引き回すことにより、振れ補正機能付き光学ユニット1の組立性を高めることができる。例えば、2枚のフレキシブルプリント基板を引き回す際、可動体10を持ち変えずに引き回すことができ、同一方向に引き回せばよいため、組立作業を効率的に行うことができる。また、可動体10を組立用の治具にマウントしやすい。
本形態では、可動体10を支持する支持機構が、カメラモジュール2およびカメラモジュール2を保持するホルダ25を備える可動体10を固定体11に対して光軸Lと交差する第1軸R1回りに回転させるとともに、可動体10を固定体11に対して光軸Lと交差し且つ第1軸R1と交差する第2軸R2回りに回転させるジンバル機構13である。ジンバル機構13は、ジンバルフレーム14と、ジンバルフレーム14および可動体10を第1軸R1回りに回転可能に接続する第1接続機構15と、ジンバルフレーム14および固定体11を第2軸R2回りに回転可能に接続する第2接続機構16を備える。第1接続機構15は、第1軸R1上で光軸Lを挟んで反対側の2箇所に設けられ、第2接続機構16は、第2軸R2上で光軸Lを挟んで反対側の2箇所に設けられる。第1接続機構15および第2接続機構16が配置される4箇所の位置のうちで光軸Lとの距離が最も近い位置を第1位置P1とするとき、撓み部62は、第1位置P1の外周側を経由して引き回されている。このように、本形態では、4箇所の接続機構の光軸Lとの距離が異なっており、カメラモジュール2の中心と光軸Lとがずれていることに起因して4箇所の接続機構の光軸Lとの距離が異なる。そして、光軸Lに近い接続機構の側、すなわち、デッドスペースができる側に第1フレキシブルプリント基板6が配置される。従って、デッドスペースを有効利用でき、振れ補正機能付き光学ユニット1の平面形状の大型化を抑制できる。また、振れ補正機能付き光学ユニット1の中心と光軸Lとを近づけることができるので、可動体10が回転する際のZ軸方向の変位量の最大値を小さくできる。よって、振れ補正機能付き光学ユニット1のZ軸方向の高さを小さくできる。
本形態では、第1接続機構15および第2接続機構16が配置される4箇所の位置のうちで、第1位置P1の次に光軸Lに近い位置が第2位置P2であり、撓み部62は、第1位置P1および第2位置P2の外周側を経由して引き回されている。従って、デッドスペースを有効利用できるので、振れ補正機能付き光学ユニット1の平面形状の大型化を抑制できる。
本形態では、第1フレキシブルプリント基板6は、略直角に屈曲した第1曲げ部、およ
び、逆向きに折り返した第2曲げ部を備え、第1曲げ部に第1形状保持部材64が固定され、第2曲げ部に第2形状保持部材65が固定される。従って、第1フレキシブルプリント基板6を設計どおりの形状に曲げやすく、設計どおりの形状を維持しやすい。従って、第1フレキシブルプリント基板6の配置スペースを狭くできるので、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。また、第1フレキシブルプリント基板6の配置スペースを狭くした場合でも、第1フレキシブルプリント基板6と他部品との接触による第1フレキシブルプリント基板6の損傷を抑制できる。
び、逆向きに折り返した第2曲げ部を備え、第1曲げ部に第1形状保持部材64が固定され、第2曲げ部に第2形状保持部材65が固定される。従って、第1フレキシブルプリント基板6を設計どおりの形状に曲げやすく、設計どおりの形状を維持しやすい。従って、第1フレキシブルプリント基板6の配置スペースを狭くできるので、振れ補正機能付き光学ユニット1の大型化を抑制できる。また、第1フレキシブルプリント基板6の配置スペースを狭くした場合でも、第1フレキシブルプリント基板6と他部品との接触による第1フレキシブルプリント基板6の損傷を抑制できる。
(他の実施形態)
(1)上記実施形態は、可動体10を支持する支持機構として揺動支持機構を用いているが、揺動支持機構は、ジンバル機構13とは異なる機構であってもよい。例えば、ピボット機構、可動体10をジンバルフレーム14とは異なる形状のばねで吊る機構、ベアリングにより揺動可能に支持する機構、などを用いることができる。
(1)上記実施形態は、可動体10を支持する支持機構として揺動支持機構を用いているが、揺動支持機構は、ジンバル機構13とは異なる機構であってもよい。例えば、ピボット機構、可動体10をジンバルフレーム14とは異なる形状のばねで吊る機構、ベアリングにより揺動可能に支持する機構、などを用いることができる。
(2)上記形態は、撮像素子2bを備えたカメラモジュール2全体を回転させることにより振れ補正を行う形態であったが、本発明は、撮像素子2bを含むカメラモジュール2の一部(例えば、基板30C)を光軸Lと交差する平面内で移動させることにより振れ補正を行うセンサシフト方式の振れ補正機能付き光学ユニットに適用可能である。あるいは、センサシフト方式と他の方式(例えば、撮影光学系を構成するレンズユニットを光軸と交差する平面内でシフトさせる方式、あるいは、レンズユニットを光軸と交差する軸回りに回転させる方式)と組み合わせた振れ補正機能付き光学ユニットに適用可能である。
本発明を適用したセンサシフト方式の振れ補正機能付き光学ユニットは、レンズおよび撮像素子を備えるカメラモジュールと、前記撮像素子を含む前記カメラモジュールの一部を前記光軸と交差する面内で移動可能に支持する支持機構と、前記支持機構を介して前記カメラモジュールを支持する固定体と、前記撮像素子に接続される第1フレキシブルプリント基板と、を有し、前記光軸に沿う方向を光軸方向とし、前記光軸と交差する方向を第1方向とし、前記光軸と交差し且つ前記第1方向と交差する方向を第2方向とする場合に、前記第1フレキシブルプリント基板は、前記カメラモジュールから前記第1方向の一方側へ引き出される第1引き出し部と、前記第1引き出し部から前記光軸方向に屈曲して前記カメラモジュールの外周を引き回される撓み部と、前記撓み部の前記第1引き出し部とは反対側の端部から屈曲して前記撓み部の外周側を囲む前記固定体の外側へ引き出される第2引き出し部と、を備え、前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の一方側から、前記カメラモジュールの前記第2方向の一方側を経由して、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第1引き出し部よりも前記第2方向の他方側の位置まで延びていることを特徴とする。
(3)上記形態は、可動体10がカメラモジュール2およびホルダ25を備えているが、ホルダ25を省略することができる。この場合、カメラモジュール2の外周面に第1ジンバルフレーム受け部材152を直接固定することにより、第1接続機構15を構成することができる。また、振れ補正用磁気駆動機構20の第1磁石21Mおよび第2磁石22Mは、カメラモジュール2の外周面に直接固定することができる。
(4)上記形態では、第1フレキシブルプリント基板6の撓み部62は、略直角に2回屈曲して矩形状に曲げられているが、撓み部62の平面形状は矩形に限定されるものではない。図8は、撓み部62を屈曲させずに湾曲した形状に引き回した振れ補正機能付き光学ユニット1Aの断面図である。図8に示す形態では、第1フレキシブルプリント基板6Aの撓み部62は、カメラモジュール2の+Y方向において+X方向に延びる第1直線部621A、第1直線部621Aから+X方向に膨らんだ形状に湾曲して延びる湾曲部622A、カメラモジュール2の-Y方向において湾曲部622Aから-X方向に延びる第3直
線部623Aを備える。なお、湾曲部622Aは、図8に示す形態よりも半円状に近い湾曲形状であってもよい。
線部623Aを備える。なお、湾曲部622Aは、図8に示す形態よりも半円状に近い湾曲形状であってもよい。
(5)上記形態では、Z軸方向から見た場合に可動体10の平面形状の中央と光軸Lとがずれているが、本発明は、Z軸方向から見た可動体10の平面形状の中央に光軸Lが配置され、光軸L上に可動体10の回転中心が位置する構成に適用可能である。例えば、Z軸方向から見た可動体10の平面形状が正方形あるいは八角形であり、正方形あるいは八角形の中心に光軸Lが配置される構成とすることができる。すなわち、本発明は、カメラモジュール2が異形である場合と、異形でない場合のどちらにも適用できる。
1、1A…振れ補正機能付き光学ユニット、2…カメラモジュール、2a…レンズ、2b…撮像素子、3…ケース、4…カバー、5…ベース、6、6A…第1フレキシブルプリント基板、7…第2フレキシブルプリント基板、8…フック、9…突起、10…可動体、11…固定体、13…ジンバル機構、14…ジンバルフレーム、15…第1接続機構、16…第2接続機構、17…枠部、18…可動体保持部、19…端板部、20…振れ補正用磁気駆動機構、21…第1振れ補正用磁気駆動機構、21C…第1コイル、21M…第1磁石、22…第2振れ補正用磁気駆動機構、22C…第2コイル、22M…第2磁石、23…磁性板、24…磁性板、25…ホルダ、30A…カメラモジュール本体部、30C…基板、30B…鏡筒部、31…第1側壁、32…第2側壁、33…第3側壁、34…第4側壁、35…凹部、36…切欠き部、40…開口部、41…板部、42…曲げ部、51…板部、52…曲げ部、60…基板層、61…第1引き出し部、62…撓み部、63…第2引き出し部、64…第1形状保持部材、65…第1形状保持部材、71…第1基板部分、72…基板部分、73…引き出し部、140…ジンバルフレーム本体部、141…第1軸側延設部、142…第2軸側延設部、143…開口部、151…凹部、152…第1ジンバルフレーム受け部材、153…球体、154…第1スラスト受け部材、161…凹部、162…第2ジンバルフレーム受け部材、163…球体、164…第2スラスト受け部材、171…第1側板部、172…第2側板部、173…第3側板部、174…基板固定部、181…第1側板部、182…第2側板部、183…第3側板部、184…第4側板部、185…コイル配置穴、186…コイル固定部、621、621A…第1直線部、622…第2直線部、622A…湾曲部、623、623A…第3直線部、624…折り返し部、L…光軸、P1…第1位置、P2…第2位置、P3…第3位置、P4…第4位置、R1…第1軸、R2…第2軸、S…直線
Claims (9)
- レンズおよび撮像素子を備えるカメラモジュールと、
前記カメラモジュールの全体を前記カメラモジュールの光軸と交差する軸回りの方向に回転可能に支持するか、もしくは、前記撮像素子を含む前記カメラモジュールの一部を前記光軸と交差する面内で移動可能に支持する支持機構と、
前記支持機構を介して前記カメラモジュールを支持する固定体と、
前記撮像素子に接続される第1フレキシブルプリント基板と、を有し、
前記光軸に沿う方向を光軸方向とし、前記光軸と交差する方向を第1方向とし、前記光軸と交差し且つ前記第1方向と交差する方向を第2方向とする場合に、
前記第1フレキシブルプリント基板は、
前記カメラモジュールから前記第1方向の一方側へ引き出される第1引き出し部と、前記第1引き出し部から前記光軸方向に屈曲して前記カメラモジュールの外周を引き回される撓み部と、前記撓み部の前記第1引き出し部とは反対側の端部から屈曲して前記撓み部の外周側を囲む前記固定体の外側へ引き出される第2引き出し部と、を備え、
前記撓み部は、
前記カメラモジュールの前記第1方向の一方側から、前記カメラモジュールの前記第2方向の一方側を経由して、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第1引き出し部よりも前記第2方向の他方側の位置まで延びていることを特徴とする振れ補正機能付き光学ユニット。 - 前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記カメラモジュールよりも前記第2方向の他方側の位置まで延びていることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
- 前記第1引き出し部は、幅方向の中央が前記光軸を通り前記第1方向に延びる直線上、もしくは、前記直線よりも前記第2方向の他方側に位置することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
- 前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の一方側において前記第2方向に延びる第1直線部と、前記第1直線部から屈曲して前記カメラモジュールの前記第2方向の一方側において前記第1方向に延びる第2直線部と、前記第2直線部から屈曲して前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第2方向に延びる第3直線部と、を備えることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
- 前記撓み部は、前記カメラモジュールの前記第1方向の他方側において前記第2方向の他方側へ延びる第3直線部と、前記第3直線部から逆向きに折り返して前記第2方向の一方側へ延びる折り返し部を備え、
前記第2引き出し部は、前記折り返し部に接続されることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。 - 前記光軸は、前記光軸方向から見た場合の前記カメラモジュールの前記第2方向の中央よりも前記第2方向の一方側に位置することを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
- 前記支持機構は、前記カメラモジュールおよび前記カメラモジュールを保持するホルダを備える可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差する第1軸回りに回転させるとともに、前記可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転させる揺動支持機構であり、
前記可動体を前記第1軸回りおよび前記第2軸回りに回転させる磁気駆動機構を有し、
前記磁気駆動機構は、前記可動体の前記第1方向の外周面に配置される第1磁石および前記可動体の前記第2方向の外周面に配置される第2磁石と、前記固定体に設けられたコイル固定部に配置されて前記第1磁石と前記第1方向で対向する第1コイルおよび前記コイル固定部に配置されて前記第2磁石と前記第2方向で対向する第2コイルを備え、
前記第1コイルおよび前記第2コイルに接続される第2フレキシブルプリント基板は、前記コイル固定部に沿って前記可動体の外周を囲む形状に引き回されており、
前記撓み部は、前記第2フレキシブルプリント基板の外周を囲むことを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。 - 前記支持機構は、前記カメラモジュールおよび前記カメラモジュールを保持するホルダを備える可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差する第1軸回りに回転させるとともに、前記可動体を前記固定体に対して前記光軸と交差し且つ前記第1軸と交差する第2軸回りに回転させるジンバル機構であり、
前記ジンバル機構は、ジンバルフレームと、前記ジンバルフレームおよび前記可動体を前記第1軸回りに回転可能に接続する第1接続機構と、前記ジンバルフレームおよび前記固定体を前記第2軸回りに回転可能に接続する第2接続機構と、を備え、
前記第1接続機構は、前記第1軸上で前記光軸を挟んで反対側の2箇所に設けられ、
前記第2接続機構は、前記第2軸上で前記光軸を挟んで反対側の2箇所に設けられ、
前記第1接続機構および前記第2接続機構が配置される4箇所の位置のうちで前記光軸との距離が最も近い位置を第1位置とするとき、
前記撓み部は、前記第1位置の外周側を経由して引き回されていることを特徴とする請求項1に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。 - 前記4箇所の位置のうちで前記第1位置の次に前記光軸との距離が近い位置を第2位置とするとき、
前記撓み部は、前記第1位置および前記第2位置の外周側を経由して引き回されていることを特徴とする請求項8に記載の振れ補正機能付き光学ユニット。
Priority Applications (2)
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---|---|---|---|
JP2022137772A JP2024033877A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 振れ補正機能付き光学ユニット |
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JP2022137772A JP2024033877A (ja) | 2022-08-31 | 2022-08-31 | 振れ補正機能付き光学ユニット |
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2023
- 2023-08-31 CN CN202311117994.0A patent/CN117641101A/zh active Pending
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