JP2020158923A - 解繊処理装置、および、繊維処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】解繊物が回転体と固定部材との間の排出口側で滞留することを抑制する。【解決手段】原料MAが投入される投入口194と、回転中心軸171を中心として回転する回転体160と、回転体160の少なくとも一部を覆う固定部材140と、回転体160と固定部材140との間で原料MAが解繊されて得られた解繊物を排出する排出口182と、を備える解繊処理装置20において、回転体160は、回転中心軸171から離間する方向に突出する複数の回転刃163を有し、固定部材140の少なくとも一部は、複数の開口159aを有する第1スクリーン159で構成され、第1スクリーン159は、少なくとも回転体160に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている。【選択図】図3
Description
本発明は、解繊処理装置、および、繊維処理装置に関する。
従来、解繊処理装置や繊維処理装置では、原料が導入口から導入され、回転体の外周に設けられた内刃と固定部材の内周に設けられた外刃との間で、原料が解繊されて排出口から排出される。例えば、特許文献1では、回転軸方向において導入口と排出口との間に配置された回転体の内刃と、回転体を回転軸方向全体で覆う固定部材の外刃と、で解繊している。
特許文献1に記載の技術では、解繊物が回転体と固定部材との間を通過しきれず、排出口側において滞留する課題があった。
上記課題を解決する一態様は、原料が投入される投入口と、回転中心軸を中心として回転する回転体と、前記回転体の少なくとも一部を覆う固定部材と、前記回転体と前記固定部材との間で前記原料が解繊されて得られた解繊物を排出する排出口と、を備える解繊処理装置において、前記回転体は、前記回転中心軸から離間する方向に突出する複数の回転刃を有し、前記固定部材の少なくとも一部は、複数の開口を有する第1スクリーンで構成され、前記第1スクリーンは、少なくとも前記回転体に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている、解繊処理装置である。
上記解繊処理装置において、前記排出口は、前記第1スクリーンに対して前記回転体の反対側に開口し、前記第1スクリーンの開口は、前記排出口に連通する空間に開口していてもよい。
上記解繊処理装置において、前記投入口は、前記回転中心軸方向において一方に寄った位置に設けられ、前記解繊処理装置の設置状態で、前記排出口は、重力方向において前記投入口と同位置または前記投入口よりも上方にあってもよい。
上記解繊処理装置において、前記固定部材は、前記第1スクリーンが設けられていない部分において、前記回転体に対向する面に固定刃を備えていてもよい。
上記解繊処理装置において、前記回転中心軸方向において前記投入口とは異なる位置に、前記排出口とは異なる分離口が設けられていてもよい。
上記解繊処理装置において、前記解繊処理装置の設置状態で、前記分離口は、重力方向において前記回転中心軸よりも下方に配置されていてもよい。
上記解繊処理装置において、前記第1スクリーンは、複数のパンチングメタル板材で構成されていてもよい。
上記解繊処理装置において、前記第1スクリーンは、前記回転中心軸方向に延びる領域に設けられていてもよい。
上記解繊処理装置において、前記固定部材は、前記解繊処理装置の設置状態の重力方向における下端部に、前記第1スクリーンの前記開口よりも小さな開口を有する第2スクリーンを有し、前記第2スクリーンに対して前記回転体の反対側に、前記分離口が開口してもよい。
上記課題を解決する別の一態様は、請求項1から9のいずれか一項に記載の解繊処理装置と、前記解繊処理装置で解繊された解繊物を処理する処理部と、を備える、繊維処理装置である。
以下、本発明の好適な実施形態について、図面を用いて詳細に説明する。なお、以下に説明する実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明の内容を限定するものではない。また、以下で説明される構成の全てが本発明の必須構成要件であるとは限らない。
[1.第1実施形態]
[1−1.解繊処理装置の構成]
図1は、解繊処理装置20の斜視図である。図2は、固定部材140の斜視図である。なお、図2は、図1からハウジング180と上流カバー190の図示を省略した斜視図に対応する。
解繊処理装置20は、複数の繊維が結着された状態の原料MAを、1本または少数の繊維に解きほぐす加工処理を行う装置である。解繊処理装置20は、液体中ではなく、大気中、空気中等の気中において、解繊等の処理を行う乾式解繊処理装置である。
[1−1.解繊処理装置の構成]
図1は、解繊処理装置20の斜視図である。図2は、固定部材140の斜視図である。なお、図2は、図1からハウジング180と上流カバー190の図示を省略した斜視図に対応する。
解繊処理装置20は、複数の繊維が結着された状態の原料MAを、1本または少数の繊維に解きほぐす加工処理を行う装置である。解繊処理装置20は、液体中ではなく、大気中、空気中等の気中において、解繊等の処理を行う乾式解繊処理装置である。
図1、図2に示すように、本実施形態における解繊処理装置20は、回転軸171を中心として回転する回転体160と、回転体160の周囲を覆う固定部材140とを備える。また、解繊処理装置20は、回転体160および固定部材140を覆って収容するハウジング180と、ハウジング180の両端部に配置されたカバー190、200とを備える。回転軸171は、回転中心軸の一例に対応する。
図3は、図1のA−A線断面図である。
解繊処理装置20のハウジング180は、回転体160の回転軸171に沿って延びる円筒状に形成されている。回転軸171は水平方向に沿って延びる。以降の説明では、回転軸171の延びる方向、すなわち、ハウジング180などの軸中心の延びる方向を軸方向と呼ぶ。また、回転体160や固定部材140などの回転体形状の径方向の中心を軸中心110と呼ぶ。
解繊処理装置20のハウジング180は、回転体160の回転軸171に沿って延びる円筒状に形成されている。回転軸171は水平方向に沿って延びる。以降の説明では、回転軸171の延びる方向、すなわち、ハウジング180などの軸中心の延びる方向を軸方向と呼ぶ。また、回転体160や固定部材140などの回転体形状の径方向の中心を軸中心110と呼ぶ。
ハウジング180の軸方向一端側の一端開口部180aには、上流カバー190が支持される。上流カバー190は、円環状の蓋部190aを備える。蓋部190aはハウジング180の外径と同一の外径に形成される。蓋部190aのハウジング180側には、ハウジング180内に突出する円環状の挿入部190bが形成される。挿入部190bがハウジング180の一端開口部180aに挿入された状態で上流カバー190がハウジング180に固定される。
上流カバー190の径方向中央部には、軸方向に延びる筒状の入口配管部190cが形成される。入口配管部190cは軸方向に連通して、上流カバー190及びハウジング180についての内部と外部とを連通する。入口配管部190cの軸方向一端部には、軸方向一端側に開口する投入口194が設けられる。投入口194には、解繊される原料MAが投入される。
ハウジング180の側部の収容壁部180cには、ハウジング180の内外を連通する開口状の排出口182が形成される。排出口182は、ハウジング180の上部に形成され、投入口194に対して上方に形成される。排出口182は、ハウジング180の軸方向他端側に形成される。排出口182は、回転体160と固定部材140とが原料MAを解繊することにより形成される解繊物を排出する。排出口182には、上方に延びる出口配管184が接続される。出口配管184は、回転体160によって解繊された解繊物を解繊処理装置20から導出する。
図1に示すように、上流カバー190の入口配管部190cの軸方向他端側の内周部には、軸受支持部191が形成される。軸受支持部191は、円形状の支持部191aと、支持部191aから十字方向に延びる4つの基部191bとを備える。支持部191aには、回転体160を回転可能に支持する軸受192が支持される(図3参照)。また、基部191b同士の間には、軸方向に連通する空間191cが生じており、投入口194から投入された原料MAが空間191cを通じてハウジング180の内部に移動可能である。
図3に示すように、ハウジング180の他端開口部180bには、他端カバー200が支持される。他端カバー200は、円環状の本体部200aを備える。本体部200aはハウジング180の外径と同一の外径に形成される。本体部200aには、軸方向一端側に突出する円環状の挿入部200bが形成される。挿入部200bがハウジング180の他端開口部180bに挿入された状態で他端カバー200がハウジング180に固定される。他端カバー200の径方向中央部には、軸方向一端側に凹んだ軸受配置部200cが形成される。軸受配置部200cには、回転体160を支持する軸受201がステー202を介して配置される。ステー202は、ボルト204で他端カバー200に固定される。
図4は、図1のB−B線断面図である。
ハウジング180の内部には、回転体160が配置される。回転体160は、回転軸171と、回転軸171に固定支持される回転体本体161とを備える。回転体本体161は一体形状のブロックである。回転体本体161の断面形状は十字状である。回転体本体161は、回転軸171が挿通される孔162aが形成された基部162と、基部162から径方向に突出する4つの解繊内刃163とを備える。解繊内刃163は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の回転刃の一例に対応する。
ハウジング180の内部には、回転体160が配置される。回転体160は、回転軸171と、回転軸171に固定支持される回転体本体161とを備える。回転体本体161は一体形状のブロックである。回転体本体161の断面形状は十字状である。回転体本体161は、回転軸171が挿通される孔162aが形成された基部162と、基部162から径方向に突出する4つの解繊内刃163とを備える。解繊内刃163は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の回転刃の一例に対応する。
回転体本体161は、例えば、鋳造により製造可能である。回転軸171と回転体本体161とはマシンキー164を介して嵌合される。回転軸171と回転体本体161が周方向に一体に回転可能となる。回転体160は、回転方向C(図4参照)に回転するように構成される。
図3に示すように、回転軸171の一端側は、軸受192に回転可能に支持される。回転軸171の他端側は、軸受201に回転可能に支持される。
回転軸171は、図示しない駆動機構により回転駆動される。本実施形態では、駆動機構は、チェーン及びスプロケットにより構成され、チェーン及びスプロケットに不図示の回転駆動源から動力が伝達されて、回転軸171が駆動する。なお、回転軸171を回転駆動する構成はチェーン及びスプロケットによる構成でなくてもよい。
回転体160の径方向外側には、固定部材140が配置される。固定部材140は、回転体160の回転軸171に沿って延びる円筒状に構成された部材である。固定部材140は、回転体160の周囲にギャップG1、G2を空けて、回転体160の周囲を覆うように同心状に配置される。
本実施形態の固定部材140は、軸方向において、投入口194側に設けられた固定外刃150と、他端カバー200側に設けられた円筒部材155と、を備える。固定外刃150は、固定刃の一例に対応する。
図2に示すように、固定外刃150は、複数の固定プレート151が積層されて構成される。各固定プレート151は、板状の部材である。固定プレート151は、軸方向に見た場合に円環状の本体部151bを有する。本体部151bの内周部には、径方向に、山状に突出する解繊外刃152が形成される。解繊外刃152は周方向に等間隔に形成される。解繊外刃152は、周方向に凹凸形状を構成する。なお、固定プレート151は、例えば、冷間圧延鋼板、鋼帯等をプレスによって打抜いて形成することができる。
固定プレート151において、軸中心110から各解繊外刃152の頂部152aまでの距離である内径はR1に形成される。また、軸中心110から各解繊外刃152の間の谷部152bまでの距離である内径はR2に形成される。解繊外刃152の頂部152aと谷部152bとの凹凸差は、内径R2と内径R1との差に対応する。
固定プレート151には、厚み方向に貫通する固定孔151aが一対設けられる。固定孔151aには、軸方向に延びるボルト157が挿通される。ボルト157は、他端カバー200の挿入部200bに固定されている。
固定プレート151は、ボルト157が挿通されることにより周方向の位置決めがされる。複数の固定プレート151がボルト157に位置決めされて積層されることにより、固定外刃150が構成される。本実施形態では、積層される固定プレート151において、解繊外刃152の刃の位置は一致しており、頂部152aおよび谷部152bが軸方向に筋状に延びる。
固定外刃150と他端カバー200との間には、固定部材140の円筒部材155が設けられる。
円筒部材155は、円筒状の金属板材で構成される。円筒部材155には、解繊処理装置20の設置状態で重力方向における下部に設けられた閉塞部158と、閉塞部158の上方に形成されたスクリーン部159とが形成される。
スクリーン部159には、厚み方向に貫通する複数の円形孔状の分級口159aが形成される。分級口159aは、複数の開口の一例に対応する。スクリーン部159は、第1スクリーンの一例に対応する。本実施の形態の分級口159aは、軸方向に等間隔に形成されている。また、分級口159aは、周方向においては互い違いに形成されている。分級口159aの直径は、分級する解繊物の繊維長に応じて形成される。隣接する分級口159aと分級口159aとの間隔は、分級口159aの直径程度に形成される。
本実施形態では、円筒部材155において、分級口159aが形成された部分により断面円弧状のスクリーン部159が構成され、分級口159aが形成されていない部分により断面円弧状の閉塞部158が構成される。
図3、図4に示すように、円筒部材155のスクリーン部159は、解繊処理装置20の設置状態で、重力方向における上部に配置される。スクリーン部159は、排出口182に対向して配置される。スクリーン部159は、排出口182の開口幅よりも周方向に大きく形成されている。本実施形態では、スクリーン部159の周方向両端159b、159cは、回転軸171よりも下方に位置する。なお、スクリーン部159は回転軸171の上方に配置されれば良く、周方向両端の位置は任意でよい。スクリーン部159は、排出口182の開口幅よりも軸方向の全長が長く形成されている。スクリーン部159は、排出口182の開口幅よりも軸方向に延びる領域に設けられている。
円筒部材155は、内周面の内径R11が、固定外刃150の谷部152bの内径R2(図2参照)よりも大きく形成されている。回転体160と固定外刃150のギャップG1よりも、回転体160と、円筒部材155の内周面とのギャップG2の方が大きくなっている。
円筒部材155の外径R12は、軸中心110からボルト157までの距離よりも小さく形成される。円筒部材155は、軸方向において、固定外刃150と他端カバー200との間に挟まれて固定される。円筒部材155の径方向外側には、固定外刃150と他端カバー200とで挟まれた部分に、円筒状のスペース121が形成される。スペース121は、円筒部材155のスクリーン部159の分級口159aを介して、円筒部材155の径方向内側の空間に連通する。
固定部材140と、回転体160とにより解繊された解繊物は、軸方向に複数設けられた円筒部材155の分級口159aによりスペース121に排出可能に構成される。
固定部材140の外周側には、ハウジング180が配置される。排出口182は円筒部材155に対向しており、スペース121は、排出口182に連通している。円筒部材155と、ハウジング180との間の円筒状のスペース121によって、固定部材140に対して回転体160と反対側に、排出口182と連通する排出経路122が形成される。
排出経路122に排出された解繊物は、排出経路122の気流に乗って排出口182に向けて移動する。そして、ハウジング180の排出口182から解繊処理装置20の外側に排出される。
ここで、図3に示すように、投入口194が回転軸171の一端側に形成されているのに対して、排出口182は、回転軸171の軸方向中央部よりも他端側に形成される。また、固定部材140は、軸方向の投入口194側に、回転体160に対向する面に固定外刃150を備える。投入口194から投入された原料MAは、固定部材140と回転体160との間を回転軸171の軸方向に沿って移動しながら解繊されるように構成されている。
[1−3.解繊処理装置の動作]
次に、解繊処理装置20の動作について説明する。解繊処理装置20は、回転軸171を回転させることによって回転体160を回転させて、回転体160と固定部材140との間のギャップG1、G2に原料MAを気流によって導くことにより、原料MAを乾式解繊処理する。
次に、解繊処理装置20の動作について説明する。解繊処理装置20は、回転軸171を回転させることによって回転体160を回転させて、回転体160と固定部材140との間のギャップG1、G2に原料MAを気流によって導くことにより、原料MAを乾式解繊処理する。
本実施形態では、解繊処理装置20の投入口194から投入された原料MAは、上流カバー190の入口配管部190cを通じてハウジング180の内部に導入される。ハウジング180の内部では、回転体160が回転しており、原料MAが、回転体160の解繊内刃163と固定部材140の固定外刃150との間のギャップG1に送られる。ギャップG1に送られた原料MAは、回転体160から遠心力を受けるなどして飛行し固定外刃150に衝突して解きほぐされて解繊される。
ここで、回転軸方向において、導入口と排出口との間に回転体が配置されて、回転体の解繊内刃の外周を回転軸方向全体で覆うように固定部材の解繊外刃が配置形成される構成が考えられる。この構成では、解繊物は、回転体と固定部材との間全体を軸方向に沿って通過した後に、排出口から排出される。よって、この構成では、解繊物が回転体と固定部材との間を通過しきれず、排出口側において滞留する。
これに対して、本実施形態では、固定部材140は、スクリーン部159を上方に備え、閉塞部158を下方に備える円筒部材155を備える。
ここで、解繊されて繊維長が十分に短くなった原料MA、すなわち、解繊物は軽く、回転体160から受ける遠心力や気流の影響を受け易くて上方に移動し易い。よって、上方のスクリーン部159の分級口159aを通じて、解繊物が、固定部材140の内部から導出される。固定部材140から導出された解繊物は排出経路122を通って排出口182から排出され、解繊処理装置20の外に導出される。
一方で、解繊処理が不十分な繊維長の長い原料MA、すなわち、未解繊物は重く、回転体160から遠心力や気流の作用を受けても下方に留まり易い。本実施形態では、下方には閉塞部158があり、固定部材140の外側に導出されることが抑制される。
よって、本実施形態では、軽い解繊物を上方のスクリーン部159から導出可能であると共に、重力の作用が大きい未解繊物は閉塞部158と回転体160との間で解繊し易くできる。
以上説明したように、本実施形態の解繊処理装置20は、原料MAが投入される投入口194と、回転軸171を中心として回転する回転体160と、回転体160を覆う固定部材140と、を備える。また、解繊処理装置20は、回転体160と固定部材140との間で原料MAが解繊されて得られた解繊物を排出する排出口182と、を備える。この解繊処理装置20において、回転体160は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の解繊内刃163を有する。固定部材140の上部は、複数の分級口159aを有するスクリーン部159で構成され、解繊処理装置20の設置状態で、スクリーン部159は、少なくとも回転体160に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている。したがって、解繊処理された軽い解繊物を優先的に、上方のスクリーン部159を介して固定部材140の内側から導出させることができ、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、排出口182は、スクリーン部159に対して回転体160の反対側に開口し、スクリーン部159の分級口159aは、排出口182に連通する空間としての排出経路122に開口している。したがって、スクリーン部159の近くに排出口182が配置されるので、スクリーン部159を介して導出された解繊物を速やかに解繊処理装置20の外部に効率良く排出することができる。
また、本実施形態では、投入口194は、軸方向において一方に寄った位置に設けられ、解繊処理装置20の設置状態で、排出口182は、重力方向において投入口194よりも上方にある。したがって、投入された原料MAが解繊される過程において、固定部材140の内側を見解繊物が重力により下方に移動し、解繊された解繊物が上方に移動し易いので、効率的に解繊物と未解繊物を分離することができる。
また、本実施形態では、固定部材140は、スクリーン部159が設けられていない部分、すなわち、軸方向の投入口194側に、回転体160に対向する面に固定外刃150を備えている。したがって、固定外刃150と解繊内刃163との両方の刃により、効率的に原料MAを解繊することが出来る。
また、本実施形態では、スクリーン部159は、排出口182の開口幅よりも、軸方向に延びる領域に設けられている。したがって、解繊物が排出され易くなっている。
[2.第2実施形態]
[2−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[2−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図5は、第2実施形態の解繊処理装置220の径方向に沿った断面図である。なお、図5は、第1実施形態の図4に対応する。
第2実施形態の解繊処理装置220は、第1実施形態の円筒部材155に代えて円筒部材255を備える。第2実施形態の円筒部材255は、スクリーン部159と閉塞部158の周方向の位置が第1実施形態とは異なる。第2実施形態のスクリーン部159は、回転体160の回転方向Cの上流側にずれている。
第2実施形態の解繊処理装置220は、第1実施形態の円筒部材155に代えて円筒部材255を備える。第2実施形態の円筒部材255は、スクリーン部159と閉塞部158の周方向の位置が第1実施形態とは異なる。第2実施形態のスクリーン部159は、回転体160の回転方向Cの上流側にずれている。
第2実施形態では、回転方向Cの上流端159cが回転軸171よりも低く設定されている。また、回転方向Cの下流端159bは回転軸171よりも高く設定されている。スクリーン部159は、解繊処理装置220の設置状態で、重力方向における上部に配置される部分を有し、排出口182に対向して配置される。
[2−2.解繊処理装置の動作]
第2実施形態の解繊処理装置220でも、第1実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
第2実施形態の解繊処理装置220でも、第1実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、スクリーン部159は回転体160の回転方向Cの上流側にずれている。回転体160の回転方向Cに沿って気流は流れ易く、排出口182に向けて解繊物が移動し易い。第2実施形態では、回転体160の回転方向Cにおいて排出口182の上流側で、スクリーン部159の領域を大きくしている。したがって、効率良く解繊物を排出経路122に導出させることができる。
以上説明したように、本実施形態の解繊処理装置220は、第1実施形態と同様に、回転体160は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の解繊内刃163を有する。また、固定部材140の一部は、複数の分級口159aを有するスクリーン部159で構成される。解繊処理装置220の設置状態で、スクリーン部159は、少なくとも回転体160に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている。したがって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
[3.第3実施形態]
[3−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[3.第3実施形態]
[3−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図6は、第3実施形態の解繊処理装置320の軸方向に沿った断面図である。図7は、第3実施形態の解繊処理装置320の径方向に沿った断面図である。なお、図6は、第1実施形態の図3に対応し、図7は、第1実施形態の図4に対応する。
第3実施形態の解繊処理装置320は、第1実施形態のハウジング180に代えてハウジング380を有する。ハウジング380の収容壁部180cには、軸方向において投入口194とは異なる位置に、投入口194および排出口182とは別に、ハウジング380の内外を連通する開口状の分離口385が形成される。
第3実施形態の解繊処理装置320は、第1実施形態のハウジング180に代えてハウジング380を有する。ハウジング380の収容壁部180cには、軸方向において投入口194とは異なる位置に、投入口194および排出口182とは別に、ハウジング380の内外を連通する開口状の分離口385が形成される。
分離口385は、解繊処理装置320の設置状態で、重力方向において回転軸171よりも下方に配置されている。本実施形態では、分離口385は、固定部材140の径方向外側で、排出口182とは回転体160を挟んで反対側となる位置に設けられている。分離口385は、円筒部材155の閉塞部158に対向する位置に開口する。分離口385の開口幅は、本実施形態では、排出口182の開口幅と同様に形成される。分離口385の開口幅は、閉塞部158の軸方向の長さよりも小さく形成される。分離口385には、分離配管386が接続される。排出経路122内の微粉などは、分離口385から分離配管386を介して解繊処理装置320から排出可能に構成されている。
[3−2.解繊処理装置の動作]
第3実施形態の解繊処理装置320でも、第1実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
第3実施形態の解繊処理装置320でも、第1実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、排出経路122には分離口385が連通している。原料MAには、填料や、色材などが含まれる場合があり、解繊物には、填料や、色材、紙粉などの微粉が混ざる場合がある。これらの微粉は、解繊物ともに分級口159aを通じて、排出経路122に排出される。しかし、微粉は気流の影響を受け難く、重力の作用により、排出経路122を下方に移動し易い。分離口385が排出経路122の下部に設けられているため、本実施形態では、微粉を分離口385から効率よく排出させることができる。
以上説明したように、本実施形態の解繊処理装置320は、第1実施形態と同様に、回転体160は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の解繊内刃163を有する。固定部材140の一部は、複数の分級口159aを有するスクリーン部159で構成され、解繊処理装置320の設置状態で、スクリーン部159は、少なくとも回転体160に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている。したがって、本実施形態でも、第1実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、軸方向において投入口194とは異なる位置に、排出口182とは異なる分離口385が設けられている。したがって、微粉がハウジング180内に溜まることを抑制することができる。
また、本実施形態では、解繊処理装置320の設置状態で、分離口385は、重力方向において回転軸171よりも下方に配置されている。したがって、重力を利用して、微粉を速やかに解繊処理装置20の外部に排出させることができる。
[4.第4実施形態]
[4−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、前述の第3実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[4−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第4実施形態について説明する。なお、前述の第3実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図8は、第4実施形態の解繊処理装置420の径方向に沿った断面図である。なお、図8は、第3実施形態の図7に対応する。
本実施形態の解繊処理装置420は、第3実施形態の円筒部材155に代えて、円筒部材455を備える。
円筒部材455は、閉塞部158に代えて第2スクリーン部458を備える点が、第3実施形態の円筒部材155と異なる。
本実施形態の解繊処理装置420は、第3実施形態の円筒部材155に代えて、円筒部材455を備える。
円筒部材455は、閉塞部158に代えて第2スクリーン部458を備える点が、第3実施形態の円筒部材155と異なる。
第2スクリーン部458には、厚み方向に貫通する複数の円形孔状の開口458aが形成される。開口458aは、スクリーン部159の分級口159aよりも小さな開口である。開口458aの開口幅は、微粉が導出可能であり、回収したい解繊物が排出されない程度の大きさに設定されている。本実施の形態の開口458aは、軸方向に等間隔に形成されている。また、開口458aは、周方向においては互い違いに形成されている。
本実施形態では、円筒部材455において、分級口159aが形成された部分により断面円弧状のスクリーン部159が構成され、開口458aが形成された部分により断面円弧状の第2スクリーン部458が構成される。第2スクリーン部458は、第2スクリーンの一例に対応する。
図4に示すように、円筒部材455の第2スクリーン部458に対して回転体160の反対側に、分離口385が開口する。
[4−2.解繊処理装置の動作]
第4実施形態の解繊処理装置420でも、第3実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
第4実施形態の解繊処理装置420でも、第3実施形態と同様の構成を有しており、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、固定部材140の円筒部材455は、分級口159aよりも小さな開口458aを有する第2スクリーン部458を備える。したがって、開口458aを通過することが可能な微粉が固定部材140から排出され易くなっている。
以上説明したように、本実施形態の解繊処理装置420は、第3実施形態と同様に、回転体160は、回転軸171から離間する方向に突出する複数の解繊内刃163を有する。固定部材140の少なくとも一部は、複数の分級口159aを有するスクリーン部159で構成される。また、解繊処理装置420の設置状態で、スクリーン部159は、少なくとも回転体160に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている。したがって、本実施形態でも、第3実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、固定部材140は、解繊処理装置420の設置状態の重力方向における下端部に、スクリーン部159の分級口159aよりも小さな開口458aを有する第2スクリーン部458を有する。そして、第2スクリーン部458に対して回転体160の反対側に、分離口385が開口する。したがって、解繊処理装置420において、原料MAに含まれる填料・色材や紙粉を分離・除去し易くできる。
[5.第5実施形態]
[5−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、前述の第4実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[5−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第5実施形態について説明する。なお、前述の第4実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図9は、第5実施形態の解繊処理装置520の径方向に沿った断面図である。なお、図9は、第4実施形態の図8に対応する。
第5実施形態の解繊処理装置520は、第4実施形態の円筒部材455に代えて、円筒部材555を備える。
第5実施形態の解繊処理装置520は、第4実施形態の円筒部材455に代えて、円筒部材555を備える。
円筒部材555では、スクリーン部159が、分級口159aが形成された複数の断面円弧形状のパンチングメタル板材559で構成される。また、第2スクリーン部458が、複数の断面円弧形状のパンチングメタル板材558で構成される。各パンチングメタル板材559、558が回転体160の回転方向に組み合わせられて円筒部材555が構成される。円筒部材555が連結体の一例に対応する。
[5−2.解繊処理装置の動作]
第5施形態の解繊処理装置520では、円筒部材555が、複数の断面円弧形状のパンチングメタル板材559、558で構成される点以外は、第4実施形態と同様である。よって、本実施形態でも、第4実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
第5施形態の解繊処理装置520では、円筒部材555が、複数の断面円弧形状のパンチングメタル板材559、558で構成される点以外は、第4実施形態と同様である。よって、本実施形態でも、第4実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
また、本実施形態では、スクリーン部159、458は、複数のパンチングメタル板材559、558で構成されている。したがって、簡素な構成で、固定部材140の円筒部材555に剛性を持たせることができる。また、剛性を持たせた円筒部材555を安価に構成することが出来る。
[6.第6実施形態]
[6−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、前述の第5実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[6−1.解繊処理装置の構成]
次に、本発明の第6実施形態について説明する。なお、前述の第5実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図10は、第6実施形態の解繊処理装置620の径方向に沿った断面図である。なお、図10は、第5実施形態の図9に対応する。
第6実施形態の解繊処理装置620は、第5実施形態の円筒部材555に代えて、円筒部材655を備える。
第6実施形態の解繊処理装置620は、第5実施形態の円筒部材555に代えて、円筒部材655を備える。
円筒部材655では、スクリーン部659が、分級口659aが形成された一体のメッシュ部材で構成される点が、第5実施形態と異なる。スクリーン部659は、例えば、金網で製造可能である。
[6−2.解繊処理装置の動作]
第6施形態の解繊処理装置620では、スクリーン部659が、パンチングメタル板材559に代えて、メッシュ部材で構成される点以外は、第5実施形態と同様である。よって、本実施形態でも、第5実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
第6施形態の解繊処理装置620では、スクリーン部659が、パンチングメタル板材559に代えて、メッシュ部材で構成される点以外は、第5実施形態と同様である。よって、本実施形態でも、第5実施形態と同様に、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
[7.第7実施形態]
[7−1.シート製造装置の全体構成]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
[7−1.シート製造装置の全体構成]
次に、本発明の第7実施形態について説明する。なお、前述の第1実施形態と同一部分には同一符号を付してその説明を省略する。
図11は、シート製造装置100の構成を示す模式図である。
シート製造装置100は、繊維を含む原料MAを繊維化して、新しいシートSに再生する再生処理を実行する。シート製造装置100は、繊維処理装置の一例に対応する。
シート製造装置100は、繊維を含む原料MAを繊維化して、新しいシートSに再生する再生処理を実行する。シート製造装置100は、繊維処理装置の一例に対応する。
シート製造装置100は、収容供給部10、粗砕部12、解繊部720、選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90を備える。
シート製造装置100の解繊部720は、第1実施形態の解繊処理装置20で構成される。
選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、混合部50、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90のそれぞれは、解繊処理装置で解繊された解繊物を処理する処理部の一例に対応する。
収容供給部10は、原料MAを収容し、粗砕部12に原料MAを連続的に投入する自動投入装置である。原料MAは、繊維を含むものであればよく、例えば、古紙、廃棄紙、パルプシートである。
粗砕部12は、収容供給部10によって供給された原料MAを裁断する粗砕刃14を備え、原料MAを粗砕刃14により空気中で裁断して、数cm角の細片にする。粗砕部12は、例えばシュレッダーを用いることができる。粗砕部12で裁断された原料MAは、ホッパー9により集められて、管2を介して解繊部720の投入口194(図3参照)に搬送される。
粗砕部12から解繊部720には、気流により粗砕片が搬送される。解繊部720では、粗砕片が投入口194から投入され、回転体160と固定部材140との間で粗砕片が解繊される。解繊された粗砕片、すなわち、解繊物は、排出口182を通じて導出される。解繊物は、気流により、解繊部720から、出口配管184(図3参照)に接続された管3を介して選別部40に移送される。
選別部40は、解繊物に含まれる成分を繊維のサイズによって選別する。選別部40は、ドラム部41と、ドラム部41を収容するハウジング部43とを有する。ドラム部41は、例えば、篩を用いる。
導入口42からドラム部41の内部に導入された解繊物は、ドラム部41の回転により、ドラム部41の開口を通過する通過物と、開口を通過しない残留物とに分けられる。開口を通過した通過物である第1選別物は、ハウジング部43内の内部を、第1ウェブ形成部45に向けて下降する。
また、開口を通過しない残留物である第2選別物は、ドラム部41の内部に連通する排出口44から、管8を介して解繊部720の投入口194に再送される。
第1ウェブ形成部45は、メッシュベルト46と、張架ローラー47と、吸引部48と、を備える。メッシュベルト46は、無端形状の金属製ベルトであり、複数の張架ローラー47に架け渡される。メッシュベルト46は、張架ローラー47により構成される軌道を周回する。メッシュベルト46の軌道の一部は、ドラム部41の下方で平坦であり、メッシュベルト46は平坦面を構成する。吸引部48はサクション機構に相当する。
メッシュベルト46には多数の開口が形成される。メッシュベルト46の上方に位置するドラム部41から降下する第1選別物のうち、メッシュベルト46の開口より大きい成分がメッシュベルト46に堆積する。また、第1選別物のうち、メッシュベルト46の開口より小さい成分は、開口を通過する。
吸引部48は、図示しないブロアーを備え、メッシュベルト46に対してドラム部41とは反対側から、空気を吸引する。メッシュベルト46の開口を通過する成分は吸引部48によって吸い込まれる。吸引部48が吸引する気流は、ドラム部41から降下する第1選別物をメッシュベルト46に引き寄せることで、堆積を促進する効果がある。
メッシュベルト46に堆積した成分はウェブ形状となり、第1ウェブW1を構成する。メッシュベルト46、張架ローラー47および吸引部48の基本的な構成は、後述する第2ウェブ形成部70のメッシュベルト72、張架ローラー74およびサクション機構76と同様である。
第1ウェブW1は、メッシュベルト46の移動に伴い回転体49に搬送される。
回転体49は、モーター等の不図示の駆動部に連結された基部49aと、基部49aから突出する突部49bを備え、基部49aが方向Dに回転することにより、突部49bが基部49aを中心として回転する。
回転体49は、メッシュベルト46の軌道のうち平坦部分の端部に位置する。この端部ではメッシュベルト46の軌道が下方に屈曲しているため、メッシュベルト46が搬送する第1ウェブW1は、メッシュベルト46から突出して、回転体49に接触する。第1ウェブW1は、突部49bが第1ウェブW1に衝突することによって解きほぐされ、小さい繊維の塊となる。この塊は、回転体49の下方に位置する管7を通り、混合部50に搬送される。
混合部50は、第1選別物と、添加物とを混合する。混合部50は、添加物を供給する添加物供給部52と、第1選別物と添加物とを搬送する管54と、混合ブロアー56と、を有する。
添加物供給部52は、添加物カートリッジ52a内部の微粉または微粒子からなる添加物を管54に供給する。
添加物供給部52から供給される添加物は、複数の繊維を結着させるための樹脂、すなわち、結着剤を含む。添加物に含まれる樹脂は、シート形成部80を通過する際に溶融して、複数の繊維を結着させる。
混合ブロアー56は、管7と、堆積部60とを繋ぐ管54に気流を発生させる。また、管7から管54に搬送される第1選別物と、添加物供給部52により管54に供給される添加物とは、混合ブロアー56を通過する際に混合される。
堆積部60は、混合物の繊維をほぐして、空気中で分散させながら第2ウェブ形成部70に降下させる。添加物供給部52から供給される添加物が繊維状である場合、これらの繊維も堆積部60で解きほぐされ、第2ウェブ形成部70に降下する。
堆積部60は、ドラム部61と、ドラム部61を収容するハウジング部63と、を有する。ドラム部61は、例えばドラム部41と同様に構成される円筒形状の構造体であり、ドラム部41と同様に不図示のモーターの動力によって回転し、篩として機能する。
ドラム部61の下方には第2ウェブ形成部70が配置される。第2ウェブ形成部70は、例えば、メッシュベルト72と、張架ローラー74と、サクション機構76と、を有する。
メッシュベルト72の上方に位置するドラム部61から降下する混合物のうち、メッシュベルト72の開口より大きい成分がメッシュベルト72に堆積する。メッシュベルト72に堆積した成分はウェブ形状となり、第2ウェブW2を構成する。
メッシュベルト72の搬送経路において、堆積部60の下流側には、調湿部78が設けられる。調湿部78は、水をミスト状にしてメッシュベルト72に向けて供給するミスト式加湿器である。調湿部78は、例えば、水を貯留するタンクや、水をミスト状にする超音波振動子を備える。調湿部78が供給するミストにより、第2ウェブW2の含有水分量が調整されるので、静電気によるメッシュベルト72への繊維の吸着等を抑制する効果が期待できる。
第2ウェブW2は、搬送部79によって、メッシュベルト72から剥がされてシート形成部80へと搬送される。搬送部79は、例えば、メッシュベルト79aと、ローラー79bと、サクション機構79cと、を有する。サクション機構79cは、不図示のブロアーを備え、ブロアーの吸引力によってメッシュベルト79aを通じて上向きの気流を発生させる。この気流により、第2ウェブW2はメッシュベルト72から離れてメッシュベルト79aに吸着される。メッシュベルト79aは、ローラー79bの回転により移動され、第2ウェブW2をシート形成部80に搬送する。
メッシュベルト79aは、メッシュベルト46、及び、メッシュベルト72と同様に、開口を有する無端形状の金属製ベルトで構成できる。
シート形成部80は、第2ウェブW2に対して熱を加えることにより、第2ウェブW2に含まれる第1選別物由来の繊維を、添加物に含まれる樹脂により結着させる。
シート形成部80は、第2ウェブW2を加圧する加圧部82、及び、加圧部82により加圧された第2ウェブW2を加熱する加熱部84を備える。加圧部82は、カレンダーローラー85、85によって第2ウェブW2を所定のニップ圧で加圧して、加熱部84に向けて搬送する。加熱部84は、一対の加熱ローラー86、86で高密度化された第2ウェブW2を挟んで熱を与え、切断部90に搬送する。第2ウェブW2は、加熱部84において、第2ウェブW2に含まれる樹脂のガラス転移点より高温に加熱され、シートSとなる。
切断部90は、シート形成部80で成形されたシートSを切断する。切断部90は、図中符号Fで示すシートSの搬送方向と交差する方向にシートSを切断する第1切断部92と、搬送方向Fに平行な方向にシートSを切断する第2切断部94と、を有する。切断部90は、シートSの長さおよび幅を所定のサイズにカットして、単票のシートSを形成する。切断部90でカットされたシートSは、排出部96に収容される。
以上説明したように、本実施形態のシート製造装置100は、解繊部720と、解繊部720で解繊された解繊物を処理する選別部40、第1ウェブ形成部45、回転体49、および、混合部50、を備える。また、本実施形態のシート製造装置100は、堆積部60、第2ウェブ形成部70、搬送部79、シート形成部80、及び、切断部90、を備える。本実施形態のシート製造装置100では、解繊部720において、解繊物と、未解繊物とを効率的に分離することができる。
解繊部720には、第1実施形態の解繊処理装置20に代えて、第2乃至第6実施形態のいずれかの解繊処理装置220、320、420、520、620で構成されてもよい。
[8.他の実施形態]
上述した各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、例えば以下に示すように、種々の態様において実施することが可能である。
上述した各実施形態は、特許請求の範囲に記載された本発明を実施する具体的態様に過ぎず、本発明を限定するものではなく、その要旨を逸脱しない範囲において、例えば以下に示すように、種々の態様において実施することが可能である。
例えば、固定部材140が回転体の一部を覆う構成であればよい。
上記実施形態において、回転体160はブロックとしての回転体本体161を有する構成を説明した。しかし、回転体本体161を複数のプレートを積層して構成してもよい。
上記実施形態において、排出口182は投入口194よりも上方に位置する構成を説明したが、排出口182は投入口194と重力方向において同位置にあってもよい。
上記実施形態において、回転体160はブロックとしての回転体本体161を有する構成を説明した。しかし、回転体本体161を複数のプレートを積層して構成してもよい。
上記実施形態において、排出口182は投入口194よりも上方に位置する構成を説明したが、排出口182は投入口194と重力方向において同位置にあってもよい。
上記実施形態において、円筒部材155は、スクリーン部159と、閉塞部158とを備える構成を説明した。しかし、閉塞部158に代えて固定外刃150を設けてもよい。
上記実施形態において、円筒部材155は、周方向に連続的にスクリーン部159が形成されると共に、閉塞部158が連続的に形成される構成を説明した。しかし、スクリーン部159と閉塞部158が周方向に交互に形成される構成でもよい。すなわち、重力方向において、軸中心110よりも上方は、スクリーン部159が設けられている領域の割合が、閉塞部158や固定外刃150が設けられた領域の割合よりも大きくてもよい。そして、軸中心110よりも下方は、スクリーン部159が設けられている領域の割合が、閉塞部158や固定外刃150が設けられた領域の割合よりも小さくてもよい。
20…解繊処理装置、100…シート製造装置(繊維処理装置)、110…軸中心、121…スペース、122…排出経路、140…固定部材、150…固定外刃(固定刃)、151…固定プレート、155…円筒部材、157…ボルト、158…閉塞部、159…スクリーン部(第1スクリーン)、159a…分級口(開口)、160…回転体、171…回転軸、180…ハウジング、180a…一端開口部、180b…他端開口部、180c…収容壁部、182…排出口、184…出口配管、190…上流カバー、190a…蓋部、190b…挿入部、190c…入口配管部、191…軸受支持部、191a…支持部、191c…空間、192…軸受、194…投入口、200…他端カバー、200a…本体部、200b…挿入部、200c…軸受配置部、201…軸受、202…ステー、204…ボルト、220…解繊処理装置、255…円筒部材、320…解繊処理装置、355…円筒部材、380…ハウジング、385…分離口、420…解繊処理装置、455…円筒部材、458…第2スクリーン部(第2スクリーン)、458a…開口、520…解繊処理装置、555…円筒部材、558…パンチングメタル板材、559…パンチングメタル板材、620…解繊処理装置、655…円筒部材、659…スクリーン部、659a…分級口(開口)、720…解繊部、C…回転方向、G1…ギャップ、G2…ギャップ、MA…原料、R1…内径、R11…内径、R12…内径。
Claims (10)
- 原料が投入される投入口と、
回転中心軸を中心として回転する回転体と、
前記回転体の少なくとも一部を覆う固定部材と、
前記回転体と前記固定部材との間で前記原料が解繊されて得られた解繊物を排出する排出口と、
を備える解繊処理装置において、
前記回転体は、前記回転中心軸から離間する方向に突出する複数の回転刃を有し、
前記固定部材の少なくとも一部は、複数の開口を有する第1スクリーンで構成され、
前記第1スクリーンは、少なくとも前記回転体に対して少なくとも重力方向の上側を覆って設けられている、解繊処理装置。 - 前記排出口は、前記第1スクリーンに対して前記回転体の反対側に開口し、
前記第1スクリーンの開口は、前記排出口に連通する空間に開口している、請求項1記載の解繊処理装置。 - 前記投入口は、前記回転中心軸方向において一方に寄った位置に設けられ、
前記解繊処理装置の設置状態で、前記排出口は、重力方向において前記投入口と同位置または前記投入口よりも上方にある、請求項1または2に記載の解繊処理装置。 - 前記固定部材は、前記第1スクリーンが設けられていない部分において、前記回転体に対向する面に固定刃を備えている、請求項1から3のいずれか一項に記載の解繊処理装置。
- 前記回転中心軸方向において前記投入口とは異なる位置に、前記排出口とは異なる分離口が設けられている、請求項1から4のいずれか一項に記載の解繊処理装置。
- 前記解繊処理装置の設置状態で、前記分離口は、重力方向において前記回転中心軸よりも下方に配置されている、請求項5記載の解繊処理装置。
- 前記第1スクリーンは、複数のパンチングメタル板材で構成されている、請求項1から6のいずれか一項に記載の解繊処理装置。
- 前記第1スクリーンは、前記回転中心軸方向に延びる領域に設けられている、請求項1乃至7のいずれか一項に記載の解繊処理装置。
- 前記固定部材は、前記解繊処理装置の設置状態の重力方向における下端部に、前記第1スクリーンの前記開口よりも小さな開口を有する第2スクリーンを有し、
前記第2スクリーンに対して前記回転体の反対側に、前記分離口が開口する、請求項5または6に記載の解繊処理装置。 - 請求項1から9のいずれか一項に記載の解繊処理装置と、前記解繊処理装置で解繊された解繊物を処理する処理部と、を備える、繊維処理装置。
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JP2019060198A JP2020158923A (ja) | 2019-03-27 | 2019-03-27 | 解繊処理装置、および、繊維処理装置 |
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