JP2020148665A - 回転角検出装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】コイルスプリングをリターンスプリングとして用いても異音の発生を抑制し得る回転角検出装置を構成する。【解決手段】筐体に対し回転軸芯を中心に回転自在に支持された回転部材と、回転部材の回転角を検出する回転角センサと、回転部材の回転姿勢を基準姿勢に戻すコイルスプリング40とを備えている。コイルスプリング40が、有効巻部41と座巻部42とを有しており、自由状態から所定角度だけ緊張方向に捩られ且つ所定比率だけ圧縮された状態で、有効巻部41と座巻部42との境界を境界位置Pとして、有効巻部41への巻き方向で180°だけ離間した位置と、座巻部42への巻き方向で180°だけ離間した位置の線材同士の内幅を有効巻部における線材同士の内幅の0.42倍以上に設定した。【選択図】図4

Description

本発明は、回転部材の回転角を検出するセンサを有し、回転部材を所定の回転角に戻す付勢力を作用させるコイルスプリングを有している回転角検出装置に関する。
上記構成の回転角検出装置として特許文献1には、軸部材とともに回転する回転部材に磁石を支持し、この磁石の磁束を検出する磁気センサを備え、回転した回転部材を所定の回転姿勢に戻すコイルスプリング(文献ではコイルバネ)を備えると共に、回転部材を筐体(文献ではハウジング)に収容した構成が記載されている。
この特許文献1には、車両の操作ペダル等の操作に連係して回転部材が回転した場合に、この回転に伴う磁束の変化を磁気センサで検出し、操作ペダル等の回転角(文献では揺動角)を検出できるように構成されている。また、操作ペダル等が操作されない場合にはコイルスプリングの付勢力により回転部材が初期姿勢に保持される。尚、この特許文献1に記載されるトーションスプリングは、回転部材の調芯を行うための調芯機構の機能も有している。
特許文献2には、回転角検出装置(文献では回転角度検出装置)として、ケースに回転部材を収容し、回転部材(文献では回転体)に磁石を備え、磁石の磁束を検出する磁気検出素子を備え、回転部材に対して回転方向に付勢力を作用させるコイルスプリング(文献では、ばね)を備えた構成が示されている。
この特許文献2には、回転角検出装置を、自動車のブレーキペダル等の回転角の検出に用いる点が記載されている。
特開2007−139458号公報 特開2012−73231号公報
特許文献1、2に記載された回転角検出装置が車両に備えられた状態では、走行時の振動によりコイルスプリングが振動し、コイルスプリングの線材同士が接触して異音の発生を招くこともあった。特に、ハイブリッド型の車両やEV型の車両のように静粛性の高い車両では、コイルスプリングで発生する異音が、運転する者の耳障りとなることや、運転する者に不快感を与えることも考えられた。
特許文献1、2に記載される回転角検出装置は、コイルスプリングの線材の一方の端部がハウジング(特許文献2ではケース)に係止され、線材の他方の端部が回転部材に係止されて構成されている。このため、外部からの振動力が作用した場合には、線材のうち係止位置からコイルスプリングの半径方向に最も離間した位置の線材が最も大きく変位し、線材同士が接触して異音を発生することも考えられた。
つまり、振動によってコイルスプリングの線材が変位する場合は、係止位置を基準に、コイルスプリングのコイル軸芯を挟んで対向する位置(周方向で180°の位置)の線材の間隔が大きく変化し、この変化の結果、異音の発生が考えられた。
特に、コイルスプリングとして、有効巻部の両端位置に座巻部が形成される構成のものでは、座巻部と有効巻部の線材間の距離が有効巻部同士の線材間の距離よりも短くなるため、線材同士が接触して異音を発生させることも考えられた。
このような理由から、回転部材に回転方向に付勢力を作用させるコイルスプリングを用いた構成でも異音の発生を抑制し得る回転角検出装置が求められる。
本発明に係る回転角検出装置の特徴構成は、筐体に対し回転軸芯を中心に回転自在に支持された回転部材と、前記回転部材を前記筐体に対して基準姿勢から回転姿勢に回転させたときの回転角を検出する回転角センサと、前記回転部材の前記回転姿勢を前記基準姿勢に戻すため一方の端部の係合部が前記回転部材に係合し、他方の端部の係合部が前記筐体に係合するコイルスプリングとを備え、前記コイルスプリングが、線材を所定ピッチで螺旋状に成形した有効巻部と、前記有効巻部の少なくとも一方の端部に形成される座巻部とを有すると共に、前記コイルスプリングが、負荷が作用していない自由状態を基準に所定角度だけ緊張方向に捩られ且つ所定比率だけ圧縮された状態で、前記有効巻部と前記座巻部との境界を境界位置として、この境界位置から前記有効巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置と、前記境界位置から前記座巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置の線材同士の内幅が前記有効巻部における線材同士の内幅の0.42倍以上に設定され、前記コイルスプリングが、前記状態で前記筐体に収容されている点にある。
コイルスプリングでは、有効巻部と座巻部との境界を基準に線材の巻き方向で180°だけ離間した位置の線材が比較的自由に変位できる。また、従来のコイルスプリングでは、有効巻部と座巻部との境界を基準に線材の巻き方向で互いに180°だけ離間した位置の線材間の内幅が、有効巻部の線材間の内幅と比較して極めて小さい値(1%にも満たない値)であるため、外部から振動が作用した場合には、この部位の線材同士が接触することにより異音の発生を招くものであった。
これに対し、上記特徴構成によると、有効巻部と座巻部との境界を境界位置として、境界位置から有効巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置と、境界位置から座巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置の線材間の内幅が有効巻部の線材間の内幅の0.42(42%)倍以上に設定されることにより、線材間の内幅を充分に大きくして線材同士の接触の抑制を可能にする。特に、従来のコイルスプリングと、本特徴構成のコイルスプリングとに同じ振動を印加したときに発生する異音の騒音レベルをグラフ化したものを図7に示している。同図に示すように、従来からのコイルスプリング(従来品)の騒音特性では、低い振動加速度でも騒音レベルが高くなるものの、本特徴構成を有するコイルスプリング(本実施形態品)では大きい振動加速度に達しても騒音レベルが大きく上昇することがなく、異音の発生の抑制効果を確認できる。
その結果、回転部材に回転方向に付勢力を作用させるコイルスプリングを用いた構成でも異音の発生を抑制し得る回転角検出装置が構成された。
他の構成として、前記座巻部が、前記有効巻部の両端位置に形成されても良い。
これによると、座巻部が有効巻部の両端に形成されるものの、この両端部における座巻部と有効巻部との間の線材同士が接触する不都合を抑制できる。
他の構成として、前記所定角度が100°であり、前記所定比率が73〜77%であっても良い。
通常、回転角検出装置において、コイルスプリングが圧縮された状態で筐体に収容されるため、この構成によると、コイルスプリングがスプリング軸芯の方向に伸長する付勢力によって、例えば、回転部材を回転角センサに近接する位置に保持し、検出感度及び検出精度を高く維持することも可能となる。
回転角検出装置の断面図である。 回転角検出装置の分解状態の断面図である。 回転角検出装置の分解斜視図である。 自由状態から所定角度だけ捩り、且つ、所定比率だけ圧縮した状態のトーションスプリングの斜視図である。 自由状態から所定角度だけ捩り、且つ、所定比率だけ圧縮した状態のトーションスプリングの断面図である。 従来品のトーションスプリングと本実施形態品のトーションスプリングとの自由長での線材同士の間隔および緊張状態における線材同士の間隔を示すグラフである。 従来品のトーションスプリングと本実施形態品のトーションスプリングとの騒音レベルを示すグラフである。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
〔基本構成〕
図1〜図3に示すように、ハウジング10と、ハウジングカバー20とで構成される筐体Aと、回転部材30と、回転角センサ2と、トーションスプリング40(コイルスプリングの一例)とを備えて回転角検出装置Sが構成されている。
図1、図2に示すように、回転部材30は、筐体Aに対しハウジング10の内部に回転軸芯Xを中心に回転自在に収容されている。この回転部材30は、回転軸芯Xと同軸芯に組み付けられたシャフト32と、シャフト32の外端に連結されたる操作アーム1とを備え、この操作アーム1の作動に伴う回転部材30の回転角を検出する回転角センサ2がハウジング10に備えられている。そして、操作アーム1が操作されない状況において回転部材30を基準姿勢に戻す付勢力を作用させるトーションスプリング40がハウジングカバー20に収容されている。
この回転角検出装置Sは、自動車等の車両においてアクセルペダルやブレーキペダル等の操作角度の検出に用いられる。つまり、回転部材30に永久磁石Mを備えており、回転角センサ2は、永久磁石から作用する磁束の密度、磁束方向を検出するホール素子等の磁気検出素子を備えており、この回転角センサ2が基板3に支持されている。
この構成から、筐体Aを車体フレーム等に支持し、アクセルペダル等と操作アーム1とを連係させることにより、アクセルペダル等の操作量を回転角検出装置Sで検出できる。具体的には、操作アーム1が回転軸芯Xを中心に回転した場合には、この回転に伴い永久磁石Mから回転角センサ2に作用する磁束密度、磁束方向が変化するので、この変化から回転部材30の回転角が検出される。尚、永久磁石Mは、サマリウムコバルト磁石や、ネオジム磁石等の希土類磁石、アルニコ磁石、あるいは、フェライト磁石等を用いることが可能である。
回転角検出装置Sでは、ハウジング10とハウジングカバー20とが絶縁性の樹脂で構成されている。回転軸芯Xは、回転部材30の回転中心であり、ハウジング10等の特定の位置を示すものではないが、組み立てられた回転角検出装置Sでは、回転軸芯Xの位置が決まるため、本明細書では、回転角検出装置Sを構成する各部材の位置関係や、各部材の姿勢を、回転軸芯Xを基準に説明している。
〔筐体〕
図1、図2に示すように、ハウジング10は内部に回転軸芯Xに直交する姿勢の隔壁11が形成され、この隔壁11よりハウジングカバー20に隣接する部位に回転軸芯Xを中心とする凹状の収容空間10Rが形成され、回転部材30が収容されている。隔壁11より外方(ハウジングカバー20と反対側)に隣接する部位にセンサ空間10Sが形成されている。
ハウジング10には、回転軸芯Xと直交する外方に突出するコネクタ部12が一体形成されている。また、ハウジング10は、センサ空間10Sの外部の開口を覆うカバープレート13を着脱自在に備えている。更に、ハウジング10は、基板3に支持された回転角センサ2をセンサ空間10Sに収容しており、回転角センサ2に導通するリード線(図示せず)をコネクタ部12の内部空間に露出させている。
図1〜図3に示すように、ハウジング10は、収容空間10Rの開口縁を取り囲む位置に連結壁14が形成され、この連結壁14の外面の一部に外方に突出する複数の位置固定片15が形成されている。
ハウジングカバー20のうち、ハウジング10に対向する部位で、外周縁に沿う領域には、ハウジング10に向けて突出する嵌合壁21が形成されている。この嵌合壁21は、ハウジング10の連結壁14の突出端の外面を取り囲む位置に形成され、この嵌合壁21の複数箇所には、位置固定片15の嵌合が可能な嵌合凹部21aが形成されている。
更に、ハウジングカバー20は、外方(ハウジング10と反対側)に向けて突出する膨出壁22を有しており、この膨出壁22の内部に回転軸芯Xを中心とする凹状のスプリング空間20Sが形成されている。また、膨出壁22の内面のうち、突出端部において回転軸芯Xと直交する平坦な膨出内壁面22aには、回転軸芯Xと同軸芯で貫通孔22bが穿設されている。更に、膨出内壁面22aには、回転軸芯Xに沿う姿勢の固定側突起部23が形成されている。
ハウジングカバー20のうち、ハウジング10と反対側の外周部には一部が側方(回転軸芯Xに対して直交する方向)に開放するガード壁24が形成されている。図3に示すように、ハウジングカバー20には、ガード壁24の外側位置から外方に突出する一対のフランジ25が形成されている。特に、図1に示すように操作アーム1は、基端部分がシャフト32に連結し、ガード壁24の開放部分から外方に延出する姿勢で配置される。これにより、ガード壁24のうち開放部分の一方の開口縁をストッパー24aとして利用しており、このストッパー24aに操作アーム1が当接した状態の姿勢が、操作アーム1(回転部材30)の基準姿勢となる。
〔回転部材〕
図1〜図3に示すように、回転部材30は、回転軸芯Xを中心円柱状となる回転本体31と、この回転本体31に連結し回転軸芯Xと同軸芯上に配置されるシャフト32と、回転本体31に埋め込まれた永久磁石Mとを備えている。
シャフト32は、回転本体31と一体回転するように基端部が回転本体31にインサートされている。このシャフト32は、回転本体31からハウジングカバー20の方向に突出しており、このシャフト32に対し回転自在にブッシュ33が外嵌している。このブッシュ33は、樹脂材と金属材との何れによって構成されても良い。
回転本体31のうち、ハウジングカバー20と対向する対向面31aに回転軸芯Xと平行な姿勢で突出する回転側突起34が形成されている。この回転部材30は、回転部材30が回転角検出装置Sに備えられた状態で、対向面31aが回転軸芯Xに対して直交する姿勢で、ハウジングカバー20の膨出内壁面22aと平行な姿勢となる。
〔トーションスプリング〕
図1〜図5に示すようにトーションスプリング40(コイルスプリングの一例)は、バネ鋼から成る線材を所定ピッチで螺旋状に成形した有効巻部41と、有効巻部41の両端に形成される座巻部42とを有している。更に、このトーションスプリング40は、各々の座巻部42の先端を鈎状に折り曲げた係合部43を有している。
図4、図5に示すようにスプリング軸芯Cを想定すると、有効巻部41はスプリング軸芯Cを中心にして所定ピッチで線材を螺旋状に巻回して形成されている。これに対し、一対の座巻部42は、外端部がスプリング軸芯Cと直交する姿勢で線材を巻回して形成されている。
このトーションスプリング40は、負荷が作用していない自由状態から緊張方向に所定角度だけ捩られた状態で、且つ、自由状態から圧縮方向に所定比率だけ圧縮された状態で、回転部材30の対向面31aと、ハウジングカバー20の膨出内壁面22aとの間に挟み込む状態で収容されている(図1を参照)。
この収容の際には、一方の座巻部42が膨出内壁面22aに当接し、この座巻部42の係合部43が固定側突起部23に係合する。また、他方の座巻部42が回転部材30の対向面31aに当接し、この座巻部42の係合部43が回転側突起34に係合する。
所定角度の具体的な値として、本実施形態では、トーションスプリング40が、負荷が作用しない自由状態を基準にして、緊張方向に向けて100°だけ捩られている。また、所定比率の具体的な値として、トーションスプリング40が、負荷が作用しない自由状態を基準にして、圧縮方向で73%に圧縮されている。
図5に示すように、トーションスプリング40は、線材径dが0.9mmであり、負荷が作用していない状態から緊張方向に所定角度(本実施形態では100°)捩った状態で、コイル平均径D(線材の中心が描く円の直径)が18mm、有効巻部41の巻き数が2.5であり、座巻部42の巻数が1である。
この回転角検出装置Sでは、トーションスプリング40を緊張方向に捩った状態で備えられるため、操作アーム1に操作力が作用しない状態では、操作アーム1はストッパー24aに確実に当接し、回転部材30は基準姿勢に維持されている。このとき、トーションスプリング40は、自由状態から緊張方向に70°だけ捩られた状態で、且つ、自由状態から圧縮方向で73%に圧縮された状態にある。
この回転角検出装置Sでは、前述したようにトーションスプリング40を圧縮して備えることにより、回転部材30の外面(回転軸芯Xに沿う方向で対向面31aの反対側)をハウジング10の隔壁11に近接させる状態に維持される。これにより、回転部材30から回転角センサ2に作用する磁束密度の変動を抑制して高い精度での検出を実現すると共に、回転角センサ2の検出角度を高めることができる。
また、このトーションスプリング40では、外部から振動が作用した場合に、線材同士の接触による異音の発生を抑制するように線材同士の間隔(内幅)が設定されている。
図4、図5に示すように、トーションスプリング40を緊張方向に100°だけ捩り、且つ、圧縮方向で73%に圧縮した状態において、有効巻部41と座巻部42との境界を境界位置Pとする。また、この境界位置Pから有効巻部41への巻き方向で180°だけ離間した位置を第1中間位置Q1とし、境界位置Pから座巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置を第2中間位置Q2とする。
そして、この状態において、第1中間位置Q1と、第2中間位置Q2との線材間距離である中間部間隔Gm(2つの中間位置の内幅)が、有効巻部41の線材間距離である有効部間隔Ga(隣接する有効巻部41の線材間の内幅)の0.42倍以上になるように設定されている。
この回転角検出装置Sで検出可能な角度が、操作アーム1がストッパー24aに当接する基準姿勢から110°程度に設定されている。つまり、トーションスプリング40は、自然状態から緊張方向に最大180°程度捩り可能に構成されている。
前述したように、自由状態から緊張方向に100°だけ捩られ、且つ、圧縮方向で73%に圧縮された状態で、夫々の座巻部42は線材を1巻きして形成され、有効巻部41は、線材を2.5巻きになるように形成されている。
このようなトーションスプリング40の構造から、係合部43が形成された座巻部42の先端の位置から線材に沿って360°に達する位置までの線材の領域が座巻部42となる。また、この線材の先端から線材に沿って360°を超える領域が有効巻部41に含まれることになり、この360°の位置が、有効巻部41と座巻部42との境界位置Pとなる。
また、図1、図2に示すように、トーションスプリング40は、ブッシュ33を取り囲む位置で、ハウジングカバー20のスプリング空間20Sに収容状態で備えられる。
〔回転角検出装置の組み立て〕
回転角検出装置Sを組み立てる際には、ブッシュ33に回転部材30のシャフト32を内嵌し、ブッシュ33を取り囲む位置にトーションスプリング40を配置し、このトーションスプリング40の一方の係合部43を回転側突起34に予め係合させ、他方の係合部43を固定側突起部23に予め係合させる作業が行われる。
この後にハウジング10の収容空間10Rに回転部材30を収容し、ハウジングカバー20のスプリング空間20Sにトーションスプリング40を収容する。この収容状態で、ハウジング10の連結壁14の外面に形成された複数の位置固定片15を、ハウジングカバー20の嵌合壁21の複数の嵌合凹部21aのうち対応するものに嵌合させ、ハウジング10とハウジングカバー20とを回転軸芯Xに沿う方向で重ね合わせ、溶着の技術や、接着剤により、ハウジング10とハウジングカバー20とが連結固定される。この状態で、トーションスプリング40は、自由状態から緊張方向に70°だけ捩られ、かつ、圧縮方向で73%に圧縮されている。
ハウジング10とハウジングカバー20とを重ね合わせる際には、シャフト32の突出端をハウジングカバー20の貫通孔22bに挿通し、ハウジング10とハウジングカバー20とが連結固定された後に、膨出壁22の貫通孔22bに挿通するシャフト32の先端位置に操作アーム1が連結固定される。
また、ハウジング10のセンサ空間10Sに、基板3に支持された回転角センサ2を取り付ける工程は、ハウジング10とハウジングカバー20とが連結固定される以前と、以後との何れのタイミングであっても良い。
この組み立てた回転角検出装置Sでは、トーションスプリング40の付勢力により、操作アーム1は、ガード壁24のストッパー24aに当接する状態が維持される。これにより、アクセルペダル等の操作量を検出する場合には操作アーム1がストッパー24aから離間する方向に作動する。
〔トーションスプリングの静粛性〕
本実施形態のように構成されたトーションスプリング40「本実施形態品」と、従来からのトーションスプリング「従来品」とを比較するため、図6には、トーションスプリングの周方向での計測点の角度を横軸に取り、各々の計測点において隣接する線材同士の間隔(内幅)の値を計測し、その計測結果を縦軸に取ったグラフを示している。
図6に示すグラフでは、スプリング軸芯C(図4、図5を参照)を中心にして座巻部42の先端位置から計測点が周方向で30°の間隔で変位した各位置の隣接する線材の間隔(内幅)を示している。同図のグラフでは、上段に○(白丸)で示す「本実施形態品」と、△(白三角)で示す「従来品」との2種のグラフが自由状態での特性を示している。また、下段に「黒丸」で示す「本実施形態品」と、「黒三角」で示す「従来品」との2種のグラフが、73%に圧縮され100°捩られた状態(グラフでは圧縮+ねじりと記載)での特性を示している。
図6に示すグラフは、図5を参照して先に説明したように、本実施形態品のトーションスプリング40と従来品のトーションスプリングのいずれもが、線材同士の間隔を計測する際には、線材径dが0.9mm、100°捩られ、且つ、73%に圧縮された状態でのコイル平均径Dが18mm、有効巻部41の巻数が2.5、座巻部42の巻数が1となるトーションスプリングを用いた計測値を示している。先に説明したように、自由状態とは、トーションスプリングに負荷が作用していない状態である。
図6に示すグラフは、スプリング軸芯Cを中心にして境界位置Pを基準にして周方向の計測点が30°の間隔で変化する角度毎の線材同士の間隔(内幅)をグラフ化したものである。従って、計測点の角度として、座巻部42の外端位置が0°である場合には、スプリング軸芯Cに沿う方向で隣接する角度が360°であり(「0°−360°」と記載)、この0°と360°とにおける線材同士の間隔(内幅:境界位置Pの間隔)を横軸から取得した値が略「0」にあることが理解できる。
このように、圧縮し、捩られた状態(圧縮+ねじり)にある従来品のトーションスプリングでは、座巻部42の先端位置から線材の巻き方向で150°〜210°程度の範囲にある線材同士の内幅(間隔)が極めて短く、線材同士が極めて接触しやすい状態にある。具体的には図6の180°−540°が示す第1中間位置Q1と第2中間位置Q2とにおける線材同士の中間部間隔Gmが0.008mmであるのに対して、図6の540°−900°が示す、有効巻部41における線材同士の間隔となる有効部間隔Gaが0.978mmである。すなわち、中間部間隔Gmがほぼ「0」であり、中間部間隔Gmは有効部間隔Gaのわずか0.008倍である。
これに対し、本実施形態品のトーションスプリング40では、第1中間位置Q1と第2中間位置Q2とにおける線材同士の中間部間隔Gmが0.272mmであり、有効巻部41における線材同士の間隔となる有効部間隔Gaが0.645になっている。すなわち、本実施形態品の中間部間隔Gmは従来品の中間部間隔Gmに比べて大きくなっており、本実施形態品の中間部間隔Gmは有効部間隔Gaの0.42倍になっている。このように、本実施形態品のトーションスプリング40は、図6のグラフの本実施形態品(圧縮+ねじり)に示すように、境界位置Pから線材の巻き方向で150°〜210°を含む領域での線材同士の間隔が拡大しており、線材同士が接触し難い状態にある。
図7には、従来品と本実施形態品とに対して作用する加速度(振動の加速度)を横軸に取り、加速度の作用で線材同士が接触した際の騒音を縦軸に取ったグラフを示している。このグラフでは、人間の聴覚により、騒音レベルが「非常に小さく聞こえる」30dbレベルを可聴レベルLとして示している。
このように本実施形態品のトーションスプリング40では、境界位置Pに基づいて設定される所定位置の線材同士の間隔(中間部間隔Gm)を、有効巻部41における線材同士の間隔(有効部間隔Ga)の0.42倍に設定することにより、線材同士の当接による異音の発生を良好に抑制している。これにより、例えば、車体の振動によりトーションスプリング40が振動することがあっても、異音の発生が抑制される。
つまり、本実施形態品のトーションスプリング40と、従来品のトーションスプリングとに加速度が作用した場合には、いずれのトーションスプリングでも線材同士が接触して異音を発生するこがあるものの、図7に示すように、本実施形態品のトーションスプリング40では騒音レベルが、可聴レベルLを(「非常に小さく聞こえる」30db)を超えることがない。
〔別実施形態〕
本発明は、上記した実施形態以外に以下のように構成しても良い(実施形態と同じ機能を有するものには、実施形態と共通の番号、符号を付している)。
(a)線材を複数箇所で折曲げることにより、中間部間隔Gmを作り出すようにトーションスプリング40(コイルスプリングの一例)を構成する。このように構成したものでは、線材を緩やかに湾曲させて中間部間隔Gmを作り出すものと比較して内幅(間隔)の管理が容易となる。
(b)トーションスプリング40(コイルスプリングの一例)として、一方の端部にだけ座巻部42を形成し、この座巻部42が形成された部位に対応して中間部間隔Gmを作り出すように線材を成形しても良い。尚、トーションスプリング40として、座巻部42が線材を複数回巻いたものであっても良い。
本発明は、回転部材の回転を戻すコイルスプリングを備えている回転角検出装置に利用することができる。
2 回転角センサ
30 回転部材
40 トーションスプリング(コイルスプリング)
41 有効巻部
42 座巻部
A 筐体
P 境界位置
X 回転軸芯

Claims (3)

  1. 筐体に対し回転軸芯を中心に回転自在に支持された回転部材と、
    前記回転部材を前記筐体に対して基準姿勢から回転姿勢に回転させたときの回転角を検出する回転角センサと、
    前記回転部材の前記回転姿勢を前記基準姿勢に戻すため一方の端部の係合部が前記回転部材に係合し、他方の端部の係合部が前記筐体に係合するコイルスプリングとを備え、
    前記コイルスプリングが、線材を所定ピッチで螺旋状に成形した有効巻部と、前記有効巻部の少なくとも一方の端部に形成される座巻部とを有すると共に、
    前記コイルスプリングが、負荷が作用していない自由状態を基準に所定角度だけ緊張方向に捩られ且つ所定比率だけ圧縮された状態で、前記有効巻部と前記座巻部との境界を境界位置として、この境界位置から前記有効巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置と、前記境界位置から前記座巻部への巻き方向で180°だけ離間した位置の線材同士の内幅が前記有効巻部における線材同士の内幅の0.42倍以上に設定され、
    前記コイルスプリングが、前記状態で前記筐体に収容されている回転角検出装置。
  2. 前記座巻部が、前記有効巻部の両端位置に形成されている請求項1に記載の回転角検出装置。
  3. 前記所定角度が100°であり、前記所定比率が73〜77%である請求項1又は2に記載の回転角検出装置。
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