JP2020148375A - 冷却装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却対象の冷却効率を高めることができる冷却装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】冷却装置は、蒸発部、凝縮部、蒸気管及び液管を備え、蒸発部は、液管と接続され、液相の作動流体が内部に流入する筐体と、筐体内に設けられ、液相の作動流体が浸み込み、液相の作動流体を輸送するウィックと、筐体内に設けられ、筐体に流入された液相の作動流体を貯留するリザーバーと、筐体に設けられるグルーブと、を有し、グルーブは、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の流路と、ウィックに接続される接続面と、を有し、ウィックは、平均外径が第1寸法である複数の第1金属体が結合されて構成され、空隙を含む第1層と、平均外径が第1寸法よりも大きい第2寸法である複数の第2金属体が結合されて構成され、空隙を含む第2層と、を有し、第2層は、接続面と略平行で、接続面と接触する接触部を有する。【選択図】図7

Description

本発明は、冷却装置及びプロジェクターに関する。
従来、電子装置等の冷却に用いられる冷却装置として、内部に封入された作動流体の相変化を利用して、発熱体の熱を輸送することによって、発熱体を冷却するループ型ヒートパイプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のループ型ヒートパイプは、蒸発部、凝縮部、蒸気管及び液管を備える。蒸発部は、発熱体の熱によって液相の作動流体を蒸発させる。蒸気管は、蒸発部にて液相から気相に変化した作動流体を凝縮部に流通させる。凝縮部は、気相の作動流体を放熱により凝縮させて液相の作動流体に相変化させる。液管は、凝縮部にて液相に変化した作動流体を蒸発部へ流通させる。
このように、作動流体がループ型ヒートパイプ内を循環し、発熱体の熱が、蒸発部から凝縮部に輸送されて凝縮部にて放出されることによって、発熱体が冷却される。
なお、特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、蒸発部は、平板型のウィックと、ウィックの下側に配置されて蒸気流路を形成するグルーブと、ウィック及びグルーブを収納する筐体とを有し、発熱体は、筐体に接続される。
ウィックは、多孔質の材料によって形成されている。ウィックの内部には、多数の細孔が設けられており、多数の細孔は、液溜め部側から蒸気流路側へ連通している。多数の細孔には、液相の作動流体が筐体内の液溜め部から毛細管現象によって浸み込む。多数の細孔に浸み込んだ液相の作動流体は、発熱体から伝達される熱によって蒸発して気相の作動流体に変化し、気相の作動流体は、グルーブの蒸気流路を流通して、蒸気管内に流通する。
特開2012−83082号公報
ループ型ヒートパイプでは、冷却対象から伝達される熱によって液相から気相への作動流体の相変化を促進することによって、冷却対象の冷却効率を高めることができる。そして、作動流体の相変化を促進する1つの手法として、冷却対象の熱が伝達されるグルーブからウィックへの熱伝達を効率よく行うことが提案される。
ここで、特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、ウィックは、金属粉末等を焼結した多孔質体であるので、ウィックにおけるグルーブとの接触部は、ウィックにおいてグルーブに対向する面を構成する金属粉末の一部である。すなわち、グルーブに対するウィックの接触は、金属粉末とグルーブとの点接触になる。このことから、ウィックとグルーブとの接触面積は大きくない。
これに対し、ウィックとグルーブとの接触面積を大きくするために、ウィックにおいてグルーブと対向する面を切削及び研磨等の加工を施したり、或いは、グルーブに対してウィックを溶着又は接着したりすることが考えられる。
しかしながら、ウィックに対して上記加工を施した場合には、加工によって生じた粉塵が細孔に入り込み、一部の細孔が詰まるという問題がある。一方、グルーブとウィックとを接着又は溶着する場合でも、接着剤又は溶融物が毛管力によって細孔に引き込まれ、一部の細孔が詰まるという問題がある。
本発明の第1態様に係る冷却装置は、冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部へ流通させる蒸気管と、前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部へ流通させる液管と、を備え、前記蒸発部は、前記液管と接続され、液相の前記作動流体が内部に流入する筐体と、前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、前記筐体内に設けられ、前記筐体に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーと、前記筐体に設けられるグルーブと、を有し、前記グルーブは、液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の流路と、前記ウィックに接続される接続面と、を有し、前記ウィックは、平均外径が第1寸法である複数の第1金属体が結合されて構成され、空隙を含む第1層と、平均外径が前記第1寸法よりも大きい第2寸法である複数の第2金属体が結合されて構成され、空隙を含む第2層と、を有し、前記第2層は、前記接続面と略平行であり、かつ、前記接続面と接触する接触部を有することを特徴とする。
上記第1態様では、前記複数の第1金属体は、平均粒子径が前記第1寸法である複数の第1金属粒子であり、前記複数の第2金属体は、平均粒子径が前記第2寸法である複数の第2金属粒子であることが好ましい。
上記第1態様では、前記ウィックは、前記第1層に対して前記第2層とは反対側に設けられ、前記複数の第2金属体が結合されて構成され、空隙を含む第3層を有し、前記第3層は、前記第1層とは反対側に、前記接続面と略平行な部位を有することが好ましい。
本発明の第2態様に係るプロジェクターは、光を出射する光源を有する光源装置と、前記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、上記冷却装置と、を備えることを特徴とする。
上記第2態様では、前記冷却対象は、前記光源であることが好ましい。
第1実施形態におけるプロジェクターの外観を示す斜視図。 第1実施形態におけるプロジェクターの内部構成を示す模式図。 第1実施形態における光源装置の構成を示す模式図。 第1実施形態における蒸発部の外観を示す斜視図。 第1実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 第1実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 第1実施形態における熱交換部の断面の一部を拡大して示す模式図。 第2実施形態におけるプロジェクターが備える蒸発部が有する熱交換部の断面の一部を拡大して示す模式図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置4から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、プロジェクター1の外装を構成する外装筐体2を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有し、略直方体形状に形成されている。
底面部22は、プロジェクター1が載置される設置面と接する複数の脚部221を有する。
正面部23は、外装筐体2において画像の投射側に位置する。正面部23は、後述する投射光学装置36の一部を露出させる開口部231を有し、投射光学装置36によって投射される画像は、開口部231を通過する。また、正面部23は、プロジェクター1内の冷却対象を冷却した冷却気体が外装筐体2の外部に排出される排気口232を有する。
右側面部26は、外装筐体2外の空気等の気体を冷却気体として内部に導入する導入口261を有する。
[プロジェクターの内部構成]
図2は、プロジェクター1の内部構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図2に示すように、外装筐体2内にそれぞれ収容される画像投射装置3及び冷却装置5を更に備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、及び、プロジェクター1の電子部品に電力を供給する電源装置を備える。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置3は、制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成及び投射する。画像投射装置3は、光源装置4、均一化装置31、色分離装置32、リレー装置33、画像形成装置34、光学部品用筐体35及び投射光学装置36を備える。
光源装置4は、照明光を出射する。光源装置4の構成については、後に詳述する。
均一化装置31は、光源装置4から出射された照明光を均一化する。この均一化された照明光は、色分離装置32及びリレー装置33を経て、画像形成装置34の後述する光変調装置343の変調領域を照明する。均一化装置31は、2つのレンズアレイ311,312、偏光変換素子313及び重畳レンズ314を備える。
色分離装置32は、均一化装置31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離装置32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
リレー装置33は、他の色光の光路より長い赤色光の光路に設けられ、赤色光の損失を抑制する。リレー装置33は、入射側レンズ331、リレーレンズ333、反射ミラー332,334を備える。なお、本実施形態では、他の色光より光路が長い色光を赤色光とし、赤色光の光路上にリレー装置33を設けることとした。しかしながら、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー装置33を設ける構成としてもよい。
画像形成装置34は、入射される赤、緑及び青の各色光を変調し、変調された各色光を合成して、画像を形成する。画像形成装置34は、それぞれ入射される色光に応じて設けられる3つのフィールドレンズ341、3つの入射側偏光板342、3つの光変調装置343、3つの視野角補償板344及び3つの出射側偏光板345と、1つの色合成装置346と、を備える。
光変調装置343は、光源装置4から出射された光を画像情報に応じて変調する。光変調装置343は、赤色光用の光変調装置343R、緑色光用の光変調装置343G及び青色光用の光変調装置343Bを含む。本実施形態では、光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343、出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成装置346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された各色光を合成して画像を形成する。本実施形態では、色合成装置346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
光学部品用筐体35は、上記した各装置31〜34を内部に収容する。なお、画像投射装置3には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体35は、照明光軸Axにおける所定位置に各装置31〜34を保持する。なお、光源装置4及び投射光学装置36は、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
投射光学装置36は、画像形成装置34から入射される画像を被投射面上に拡大投射する。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36は、例えば筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
[光源装置の構成]
図3は、光源装置4の構成を示す模式図である。
光源装置4は、照明光を均一化装置31に出射する。光源装置4は、図3に示すように、光源用筐体CAと、光源用筐体CA内にそれぞれ収容される光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1集光素子45、波長変換素子46、第1位相差素子47、第2集光素子48、拡散反射装置49及び第2位相差素子RPと、を備える。
光源用筐体CAは、塵埃等が内部に侵入しづらい密閉筐体として構成されている。
光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44と、第1位相差素子47、第2集光素子48及び拡散反射装置49は、光源装置4に設定された照明光軸Ax1上に配置されている。
波長変換素子46、第1集光素子45、偏光分離素子44及び第2位相差素子RPは、光源装置4に設定され、かつ、照明光軸Ax1に直交する照明光軸Ax2上に配置されている。
[光源部の構成]
光源部41は、光を出射する光源411及びコリメーターレンズ415を備える。
光源411は、複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413と、支持部材414と、を備える。
第1半導体レーザー412は、励起光であるs偏光の青色光L1sを出射する。青色光L1sは、例えば、ピーク波長が440nmのレーザー光である。第1半導体レーザー412から出射された青色光L1sは、波長変換素子46に入射される。
第2半導体レーザー413は、p偏光の青色光L2pを出射する。青色光L2pは、例えば、ピーク波長が460nmのレーザー光である。第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、拡散反射装置49に入射される。
支持部材414は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置された複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413を支持する。支持部材414は、熱伝導性を有する金属製部材であり、後述する蒸発部6Aに接続される。そして、熱源である各半導体レーザー412,413、すなわち、光源411の熱は、蒸発部6Aに伝達される。
第1半導体レーザー412から出射された青色光L1s及び第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、コリメーターレンズ415によって平行光束に変換され、アフォーカル光学素子42に入射される。
なお、本実施形態では、光源411は、s偏光の青色光L1sと、p偏光の青色光L2pとを出射する構成である。しかしながら、これに限らず、光源411は、偏光方向が同じ直線偏光光である青色光を出射する構成としてもよい。この場合、入射された1種類の直線偏光をs偏光及びp偏光が含まれる光とする位相差素子を、光源部41と偏光分離素子44との間に配置すればよい。
[アフォーカル光学素子及びホモジナイザー光学素子の構成]
アフォーカル光学素子42は、光源部41から入射される青色光L1s,L2pの光束径を調整して、ホモジナイザー光学素子43に入射させる。アフォーカル光学素子42は、入射される光を集光するレンズ421と、レンズ421によって集光された光束を平行化するレンズ422とにより構成されている。
ホモジナイザー光学素子43は、青色光L1s,L2pの照度分布を均一化する。ホモジナイザー光学素子43は、一対のマルチレンズアレイ431,432により構成されている。
[偏光分離素子の構成]
ホモジナイザー光学素子43を通過した青色光L1s,L2pは、偏光分離素子44に入射する。
偏光分離素子44は、プリズム型の偏光ビームスプリッターであり、入射される光に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。具体的に、偏光分離素子44は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子44は、s偏光成分及びp偏光成分のいずれの偏光成分であっても、所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。従って、s偏光の青色光L1sは、偏光分離素子44にて反射され、第1集光素子45に入射する。一方、p偏光の青色光L2pは、偏光分離素子44を透過して、第1位相差素子47に入射する。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子45は、偏光分離素子44にて反射された青色光L1sを波長変換素子46に集光する。また、第1集光素子45は、波長変換素子46から入射される蛍光YLを平行化する。図3の例では、第1集光素子45は、2つのレンズ451,452によって構成されているが、第1集光素子45を構成するレンズの数は問わない。
[波長変換素子の構成]
波長変換素子46は、入射された光によって励起されて、入射された光より波長が長い蛍光YLを生成し、蛍光YLを第1集光素子45に出射する。換言すると、波長変換素子46は、入射された光の波長を変換し、変換された光を出射する。波長変換素子46によって生成された蛍光YLは、例えば、ピーク波長が500〜700nmの光である。波長変換素子46は、波長変換部461及び放熱部462を備える。
波長変換部461は、図示を省略するが、波長変換層及び反射層を有する。波長変換層は、入射される青色光L1sを波長変換した非偏光光である蛍光YLを拡散出射する蛍光体を含む。反射層は、波長変換層から入射される蛍光YLを第1集光素子45側に反射させる。
放熱部462は、波長変換部461における光入射側とは反対側の面に設けられ、波長変換部461にて生じた熱を放出する。
波長変換素子46から出射された蛍光YLは、照明光軸Ax2に沿って第1集光素子45を通過した後、上記色分離特性を有する偏光分離素子44に入射される。そして、蛍光YLは、偏光分離素子44を照明光軸Ax2に沿って通過し、第2位相差素子RPに入射する。
なお、波長変換素子46は、モーター等の回転装置によって、照明光軸Ax2と平行な回転軸を中心として回転される構成であってもよい。
[第1位相差素子及び第2集光素子の構成]
第1位相差素子47は、偏光分離素子44と第2集光素子48との間に配置されている。第1位相差素子47は、偏光分離素子44を通過した青色光L2pを円偏光の青色光L2cに変換する。青色光L2cは、第2集光素子48に入射される。
第2集光素子48は、第1位相差素子47から入射される青色光L2cを拡散反射装置49に集光する。また、第2集光素子48は、拡散反射装置49から入射される青色光L2cを平行化する。なお、第2集光素子48を構成するレンズの数は、適宜変更可能である。
[拡散反射装置の構成]
拡散反射装置49は、波長変換素子46にて生成及び出射される蛍光YLと同様の拡散角で、入射された青色光L2cを拡散反射させる。拡散反射装置49の構成として、入射された青色光L2cをランバート反射させる反射板と、反射板を照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心として回転させる回転装置とを備える構成を例示できる。
拡散反射装置49にて拡散反射された青色光L2cは、第2集光素子48を通過した後、第1位相差素子47に入射される。青色光L2cは、拡散反射装置49にて反射される際に、回転方向が反対方向の円偏光に変換される。このため、第2集光素子48を介して第1位相差素子47に入射された青色光L2cは、偏光分離素子44から第1位相差素子47に入射された際のp偏光の青色光L2cではなく、s偏光の青色光L2sに変換される。そして、青色光L2sは、偏光分離素子44にて反射されて、第2位相差素子RPに入射される。すなわち、偏光分離素子44から第2位相差素子RPに入射される光は、青色光L2s及び蛍光YLが混在した白色光である。
[第2位相差素子の構成]
第2位相差素子RPは、偏光分離素子44から入射される白色光をs偏光及びp偏光が混在する光に変換する。このように変換された白色の照明光WLは、上記した均一化装置31に入射される。
[冷却装置の構成]
冷却装置5は、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する。本実施形態において、冷却対象は、光源装置4の光源411である。冷却装置5は、図2に示すように、ループ型ヒートパイプ51及び冷却ファン55を備える。
冷却ファン55は、外装筐体2内の空間において排気口232とループ型ヒートパイプ51の後述する凝縮部53との間に設けられている。冷却ファン55は、外装筐体2内の冷却気体を吸引して排気口232から排出する過程にて、凝縮部53に冷却気体を流通させ、これにより、凝縮部53を冷却する。なお、冷却ファン55は、例えば、外装筐体2内の空間において導入口261と後述する凝縮部53との間に設けられ、外装筐体2外の冷却気体を吸引して凝縮部53に冷却気体を送出する構成であってもよい。
ループ型ヒートパイプ51は、減圧状態で封入されることによって比較的低温で相状態が変化する作動流体が循環する循環流路を有する。詳述すると、ループ型ヒートパイプ51は、冷却対象から伝達される熱によって、減圧状態で内部に封入された作動流体の相状態を液相から気相に相変化させ、作動流体が液相から気相へ相変化した部位以外の部位にて気相の作動流体から熱を奪って、作動流体の相状態を気相から液相に変化させるとともに、奪った熱を放出することによって、冷却対象を冷却する。
このようなループ型ヒートパイプ51は、蒸発部6A、蒸気管52、凝縮部53及び液管54を備える。なお、蒸発部6Aの構成は、後に詳述する。
[蒸気管の構成]
蒸気管52は、作動流体の循環流路において、気相の作動流体が流通可能に蒸発部6Aと凝縮部53とを接続する管状部材である。蒸気管52は、蒸発部6Aにおいて液相から気相に変化して蒸発部6Aから蒸気管52に流入される作動流体を、凝縮部53に流通させる。
[凝縮部の構成]
凝縮部53は、気相の作動流体の熱を奪って放熱し、作動流体を気相から液相に相変化させ、液相の作動流体を液管54に流出させる。すなわち、凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させることによって、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。凝縮部53は、図示を省略するが、蒸気管52及び液管54が接続される本体部と、本体部に接続される放熱部と、を有する。
本体部は、蒸気管52から流入される気相の作動流体が流通し、液管54と連通する相変化流路を内部に有する。気相の作動流体は、相変化流路を流通する過程にて本体部に受熱されて冷却され、これにより液相の作動流体に変化される。そして、気相から液相に変化された作動流体は、相変化流路内を更に流通して、本体部に受熱されて冷却された後、液管54に流出される。
放熱部は、本体部に伝達された作動流体の熱を放出する部材であり、いわゆるヒートシンクである。放熱部には、冷却ファン55の駆動によって冷却気体が流通し、これにより、凝縮部53が冷却される。
[液管の構成]
液管54は、作動流体の循環流路において、液相の作動流体が流通可能に凝縮部53と蒸発部6Aとを接続する管状部材である。液管54は、凝縮部53において気相から液相に変化した作動流体を、蒸発部6Aに流通させる。
[蒸発部の構成]
蒸発部6Aは、冷却対象としての光源411と接続され、光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。具体的に、蒸発部6Aは、光源411の支持部材414に接続され、支持部材414を介して伝達される半導体レーザー412,413の熱によって液相の作動流体を蒸発させることにより、半導体レーザー412,413を冷却する。
図4は、蒸発部6Aの外観を示す斜視図である。また、図5及び図6は、蒸発部6Aの内部構造を模式的に示す断面図である。具体的に、図5は、図4において点線にて示す仮想線VL1を含む蒸発部6Aの断面を示す図であり、図6は、図4において一点鎖線にて示す仮想線VL2を含む蒸発部6Aの断面を示す図である。すなわち、図5に示される蒸発部6Aの断面と、図6に示される蒸発部6Aの断面とは、直交している。なお、図5においては、見易さを考慮して、複数の流路VCのうち一部の流路VCに符号を付す。
蒸発部6Aは、図4〜図6に示すように、筐体61を備える他、図5及び図6に示すように、リザーバー62及び熱交換部63Aを備える。
[筐体の構成]
筐体61は、それぞれ金属により形成された第1筐体611及び第2筐体612を有する他、図5及び図6に示すように、封止部材613を有する。筐体61は、封止部材613が内部に設けられた状態にて第1筐体611及び第2筐体612が組み合わされることによって、全体が略直方体の形状に形成されている。このような筐体61は、図4に示すように、天面部61A、底面部61B及び側面部61C〜61Fを有する。
天面部61A及び底面部61Bは、筐体61において互いに反対側となる部位である。
側面部61C及び側面部61Dは、筐体61において互いに反対側となる部位である。また、側面部61E及び側面部61Fは、筐体61において互いに反対側となる部位である。すなわち、側面部61Cを筐体61の正面部として、天面部61Aが上側、底面部61Bが下側に位置するように筐体61を見た場合、側面部61Dは、筐体61の背面部であり、側面部61Eは、筐体61の左側面部であり、側面部61Fは、筐体61の右側面部である。
底面部61Bは、ループ型ヒートパイプ51の冷却対象である光源411と熱伝達可能に接続される。そして、光源411の熱は、底面部61B、ひいては、第2筐体612に伝達される。なお、底面部61Bと光源411との間に、光源411から受熱した熱を底面部61Bに伝達する受熱部材が設けられていてもよい。
以下の説明では、互いに直交する三方向を、+X方向、+Y方向及び+Z方向とする。そして、+X方向を、側面部61Fから側面部61Eに向かう方向とし、+Y方向を、底面部61Bから天面部61Aに向かう方向とし、+Z方向を、側面部61Dから側面部61Cに向かう方向とする。
また、図示を省略するが、説明の便宜上、+X方向の反対方向を−X方向とし、+Y方向の反対方向を−Y方向とし、+Z方向の反対方向を−Z方向とする。
第1筐体611は、図4〜図6に示すように、天面部61Aと、側面部61C〜61Fにおける+Y方向の部位とを構成する。第1筐体611における内部の空間は、第2筐体612と組み合わされたときにリザーバー62を構成する。すなわち、第1筐体611には、リザーバー62が設けられている。
第1筐体611は、+Z方向に突出して液管54と接続される液管接続部6111を有する。液管接続部6111は、第1筐体611の内部と連通しており、液管54を流通する液相の作動流体は、液管接続部6111を介して、第1筐体611内に流入する。
第2筐体612は、底面部61Bと、側面部61C〜61Fにおける−Y方向の部位とを構成する。第2筐体612内には、熱交換部63Aの流体輸送層であるウィック64Aが配置される他、熱交換部63Aの流路形成層であるグルーブ65を構成する複数の流路VCが形成されている。すなわち、第2筐体612とグルーブ65とは一体化されており、第2筐体612には、ウィック64A及びグルーブ65を含む熱交換部63Aが設けられている。
第2筐体612は、+X方向に突出して蒸気管52と接続される蒸気管接続部6121を有する。蒸気管接続部6121は、第2筐体612内のグルーブ65に設けられた複数の流路VCと連通しており、詳しくは後述するが、複数の流路VCを流通する気相の作動流体は、蒸気管接続部6121を介して、蒸気管52内に流入する。
封止部材613は、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612との間を封止して、筐体61外への作動流体の漏出を抑制する。封止部材613は、後述するウィック64Aの外径形状に応じた円環状部材であり、封止部材613の中央には、リザーバー62に貯留された液相の作動流体をウィック64Aにおける+Y方向の面に接触させる孔部6131が形成されている。そして、封止部材613を+Y方向から見た場合、封止部材613の中心がウィック64Aの中心と略一致し、封止部材613の外縁がウィック64Aの外縁より内側に位置するように、封止部材613は配置される。
封止部材613は、第2筐体612内に設けられたウィック64Aに対して+Y方向に配置されて、第1筐体611とウィック64Aとに接続されるように、第1筐体611と第2筐体612との間に介装される。
[リザーバーの構成]
リザーバー62は、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612とが組み合わされることによって、第1筐体611内に形成される。リザーバー62は、液管54を介して筐体61内に流入される液相の作動流体を貯留する貯留部である。換言すると、リザーバー62は、筐体61内において、ウィック64Aによって吸引されなかった液相の作動流体が貯留される部位である。
[熱交換部の構成]
熱交換部63Aは、第2筐体612に設けられている。熱交換部63Aは、冷却対象である光源411から伝達される熱によって、リザーバー62に貯留された液相の作動流体を蒸発させ生成された液相から気相に変化した作動流体である蒸気を、蒸気管52に排出する。
熱交換部63Aは、流体輸送層としてのウィック64Aと、流路形成層としてのグルーブ65と、を有する。詳述すると、熱交換部63Aは、リザーバー62から熱交換部63Aに向かう−Y方向に向かって順に設けられる流体輸送層としてのウィック64Aと、流路形成層としてのグルーブ65と、を有する。
[ウィックの構成]
ウィック64Aは、リザーバー62に貯留されている液相の作動流体と接触するように第2筐体612内に設けられ、毛管力によって、リザーバー62から浸み込んだ液相の作動流体を−Y方向に輸送する。すなわち、ウィック64Aは、リザーバー62に貯留された液相の作動流体をグルーブ65側に輸送する。ウィック64Aは、例えば、銅やステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)等の金属体によって構成される。
なお、ウィック64Aの構成については、後に詳述する。
[グルーブの構成]
グルーブ65は、上記のように、第2筐体612と一体化されている。換言すると、グルーブ65は、第2筐体612の一部である。グルーブ65は、グルーブ65における+Y方向の面であり、ウィック64Aと接続される接続面651を有する。接続面651は、ウィック64Aの後述する第2層642と接続される。
また、グルーブ65は、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の流路VCを有する。複数の流路VCは、それぞれ接続面651から−Y方向に凹んだ溝部であり、+X方向に沿って延出し、かつ、+Z方向に沿って配列されている。複数の流路VCは、蒸気管接続部6121と連通している。
熱交換部63Aにおいて、ウィック64Aにより−Y方向に輸送された液相の作動流体は、第2筐体612からグルーブ65に伝達された光源411の熱によって蒸発されて、作動流体の蒸気、すなわち、気相の作動流体に変化する。液相の作動流体の蒸発部位は、グルーブ65である場合と、ウィック64Aである場合とがある。
蒸発部位がグルーブ65である場合、ウィック64Aによって複数の流路VCの表面に輸送された液相の作動流体が、グルーブ65に伝達された熱によって蒸発される。
蒸発部位がウィック64Aである場合、ウィック64Aに保持された液相の作動流体が、グルーブ65からウィック64Aに伝達された熱によって蒸発される。
そして、グルーブ65又はウィック64Aにて蒸発されて、液相から気相に変化した作動流体は、複数の流路VCを流通して、蒸気管接続部6121と連通する蒸気管52に流入する。このように、光源411から奪われた熱が液相から気相への作動流体の相変化に利用されることにより熱伝達が促進され、光源411が冷却される。
[ウィックの詳細構成]
図7は、YZ平面に沿う熱交換部63Aの断面の一部を拡大して示す模式図である。なお、図7においては、第1層641を構成する複数の第1金属粒子PR1のうちの一部にのみ符号を付す。第2層642を構成する複数の第2金属粒子PR2、第1層641に含まれる空隙SP1、及び、第2層642に含まれる空隙SP2についても同様である。また、図7においては、第1金属粒子PR1及び第2金属粒子PR2を、実際の寸法より大きく示している。
ウィック64Aは、図7に示すように、リザーバー62から熱交換部63Aに向かう−Y方向に向かって順に設けられる第1層641及び第2層642を有する。
[第1層の構成]
第1層641は、リザーバー62に接続されている。第1層641は、平均外径が第1寸法である複数の第1金属体が結合されて構成されており、空隙SP1を含む。詳述すると、第1層641は、平均粒子径が第1寸法である複数の第1金属体としての複数の第1金属粒子PR1が焼結によって結合された焼結体であり、空隙SP1を含む。そして、第1層641は、空隙SP1に浸み込んだ液相の作動流体を、グルーブ65側に輸送する。
第1金属粒子PR1は、略球状の粒子である。このため、第1金属粒子PR1の平均粒子径は、第1金属粒子PR1の平均外径と略同義である。
[第2層の構成]
第2層642は、第1層641に対して−Y方向に位置し、第1層641と接続されている。第2層642は、第2層642に対して−Y方向に位置するグルーブ65と熱伝達可能に接続されており、第2層642には、第2筐体612に伝達された光源411の熱がグルーブ65から伝達される。
第2層642は、平均外径が第1寸法よりも大きい第2寸法である複数の第2金属体が結合されて構成されており、空隙SP2を含む。詳述すると、第2層642は、平均粒子径が第2寸法である複数の第2金属体としての複数の第2金属粒子PR2が焼結によって結合された焼結体であり、空隙SP2を含む。
第2金属粒子PR2は、第1金属粒子PR1と同様に、略球状の粒子である。このため、第2金属粒子PR2の平均粒子径は、第2金属粒子PR2の平均外径と略同義である。
このような第2層642は、グルーブ65との接触面積を高めて、グルーブ65から効率よく受熱するために、グルーブ65の接続面651と略平行であり、かつ、接続面651と接触する接触部6421を有する。すなわち、接触部6421は、第2層642においてグルーブ65と対向する−Y方向の面642Aに位置している。
接触部6421は、例えば第2層642におけるグルーブ65側の面が切削又は研磨されることによって形成されており、本実施形態では、接続面651に合わせて、−Y方向に直交するXZ平面と略平行に形成されている。
このような接触部6421を第2層642が有することによって、第2層642と接続面651との接触面積を大きくすることができ、グルーブ65から第2層642への熱伝達、ひいては、グルーブ65からウィック64Aへの熱伝達が効率よく行われる。
ここで、第2金属粒子PR2の平均粒子径である第2寸法は、第1金属粒子PR1の平均粒子径である第1寸法よりも大きい。このため、隣り合う第2金属粒子PR2の間に形成される空隙SP2の大きさは、隣り合う第1金属粒子PR1の間に形成される空隙SP1の大きさよりも大きくなる。すなわち、第2層642の平均空隙径は、第1層641の平均空隙径よりも大きい。
これにより、第2層642に対して切削又は研磨等の加工を施すことによって接触部6421を形成しても、第2層642において液相の作動流体が流通する空隙SP2が、当該加工にて生じる粉塵によって目詰まりすることが抑制される。
また、第2層642を接続面651に溶着又は接着する場合でも、接着剤又は溶融物によって、空隙SP2が目詰まりすることが抑制される。
なお、第1金属粒子PR1及び第2金属粒子PR2を構成する金属としては、銅やステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)を例示できる。第1金属粒子PR1と第2金属粒子PR2とは、同じ金属によって構成されていてもよく、異なる金属によって構成されていてもよい。後者の場合、例えば、第2金属粒子PR2を構成する金属を、第1金属粒子PR1を構成する金属の熱伝導率より大きい熱伝導率を有する金属とすることによって、グルーブ65からの熱が伝達されやすくなるように第2層642を構成し、一方で、グルーブ65からの熱が伝達しにくくなるように第1層641を構成してもよい。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果を奏することができる。
プロジェクター1は、光を出射する光源411を有する光源装置4と、光源装置4から出射された光を変調する光変調装置343(343B,343G,343R)と、光変調装置343によって変調された光を投射する投射光学装置36と、光源411を冷却対象とする冷却装置5と、を備える。冷却装置5は、蒸発部6A、凝縮部53、蒸気管52及び液管54を有するループ型ヒートパイプ51を備える。凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させて、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。液管54は、凝縮部53にて気相から液相に変化した作動流体を蒸発部6Aへ流通させる。蒸気管52は、蒸発部6Aにて液相から気相に変化した作動流体を凝縮部53へ流通させる。
蒸発部6Aは、光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させるものであり、筐体61、リザーバー62、ウィック64A及びグルーブ65を有する。筐体61は、液管54と接続され、液相の作動流体が内部に流入する。リザーバー62は、筐体61内に設けられ、筐体61に流入された液相の作動流体を貯留する。グルーブ65は、筐体61に設けられるものである。グルーブ65は、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の流路VCと、ウィック64Aに接続される接続面651と、を有する。
ウィック64Aは、第1層641及び第2層642を有する。第1層641は、平均外径が第1寸法である複数の第1金属体としての複数の第1金属粒子PR1が結合されて構成され、空隙SP1を含む。第2層642は、平均外径が第1寸法よりも大きい第2寸法である複数の第2金属体としての複数の第2金属粒子PR2が結合されて構成され、空隙SP2を含む。そして、第2層642は、接続面651と略平行で、接続面651と接触する接触部6421を有する。
このような構成によれば、接続面651と略平行な接触部6421が無い場合に比べて、第2層642と接続面651との接触面積を大きくすることができる。このため、ウィック64Aとグルーブ65との間の熱抵抗を小さくすることができる。これにより、グルーブ65から第2層642への熱伝達、ひいては、グルーブ65からウィック64Aへの熱伝達を効率よく行うことができ、液相から気相への作動流体の相変化を促進できる。従って、光源411から伝達される熱を効率的に熱交換することができ、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
また、第2層642を構成する複数の第2金属体の平均外径は、第1層641を構成する第1金属体の平均外径よりも大きい。このため、第2層642に含まれる空隙SP2の平均空隙径は、第1層641に含まれる空隙SP1の平均空隙径よりも大きい。これにより、上記のように、空隙SP2が目詰まりすることが抑制されるので、第2層642において液相の作動流体がグルーブ65側に流通する流路を確保できる。
更に、リザーバー62に接続される第1層641の平均空隙径を小さくできるので、第1層641にて液相の作動流体を引き込む毛管力を大きくできる。従って、リザーバー62からグルーブ65側に液相の作動流体を効率よく輸送できる。
第1層641を構成する複数の第1金属体は、平均粒子径が第1寸法である複数の第1金属粒子PR1である。第2層642を構成する複数の第2金属体は、平均粒子径が第2寸法である複数の第2金属粒子PR2である。
このような構成によれば、第1層641は、複数の第1金属粒子PR1が結合されて構成され、第2層642は、複数の第2金属粒子PR2が結合されて構成される。これによれば、例えば、第1層641及び第2層642が、金属繊維等の他の金属体によって構成されている場合に比べて、第1層641及び第2層642の空隙率、ひいては、ウィック64Aの空隙率を高めることができる。従って、ウィック64Aによる液相の作動流体の輸送効率を高めることができるので、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
この他、第1層641が複数の第1金属粒子PR1によって構成され、第2層642が複数の第2金属粒子PR2によって構成されるので、ウィックの設計時に第1寸法及び第2寸法を設定することによって、第1層641及び第2層642の平均空隙径及び空隙率を設定しやすくすることができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成を備えるが、熱交換部の構成が異なる。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図8は、本実施形態に係るプロジェクターが備える蒸発部6Bが有する熱交換部63BのYZ平面に沿う断面の一部を拡大して示す模式図である。なお、図8においては、第1層641を構成する複数の第1金属粒子PR1のうちの一部にのみ符号を付す。第2層642及び第3層643を構成する複数の第2金属粒子PR2、第1層641に含まれる空隙SP1、並びに、第2層642及び第3層643に含まれる空隙SP2についても同様である。また、図8においては、第1金属粒子PR1及び第2金属粒子PR2を、実際の寸法より大きく示している。
本実施形態に係るプロジェクターは、蒸発部6Aに代えて、図8に示す蒸発部6Bを有する他は、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。すなわち、本実施形態に係る冷却装置5は、蒸発部6Aに代えて蒸発部6Bを有し、光源411を冷却対象とする。また、蒸発部6Bは、熱交換部63Aに代えて熱交換部63Bを有する他は、蒸発部6Aと同様の構成及び機能を有する。
熱交換部63Bは、熱交換部63Aと同様に、リザーバー62から熱交換部63Bに向かう−Y方向に向かって順に設けられる流体輸送層としてのウィック64Bと、流路形成層としてのグルーブ65と、を有する。
ウィック64Bは、第1層641及び第2層642と、第1層641に対して第2層642とは反対方向である+Y方向に設けられる第3層643と、を有する。すなわち、ウィック64Bは、−Y方向に向かって順に設けられる第3層643、第1層641及び第2層642を有する。
第3層643は、第2層642と同様に、複数の第2金属体としての複数の第2金属粒子PR2が結合されて構成され、空隙SP2を含む。詳述すると、第3層643は、複数の第2金属粒子PR2が焼結された焼結体である。
第3層643は、第1層641とは反対側の面である+Y方向の面643Aに、第2層642における接触部6421と、ウィック64Bの中心CTに対して点対称に形成された部位を有する。すなわち、第3層643は、第1層641とは反対側に、グルーブ65の接続面651と略平行な部位を有する。
詳述すると、ウィック64Bが−Y方向に直交する回動軸を中心として180°回動された場合、すなわち、第2層642がリザーバー62と対向し、第3層643がグルーブ65と対向するように配置された場合に、第3層643は、グルーブ65の接続面651と略平行で、接続面651と接触可能な接触部6431を、面643Aに有する。すなわち、接触部6421と接触部6431とは、中心CTに対して点対称である。
なお、ウィック64Bの中心CTは、ウィック64Bを+Y方向から見た場合の中央を通り、かつ、+Y方向に沿う仮想の線分の中央の位置である。換言すると、中心CTは、ウィック64Bの物理的な中心である。
これにより、第3層643がグルーブ65と対向するようにウィック64Bが設けられた場合でも、接続面651と略平行な接触部6431が接続面651と接触する。従って、第3層643とグルーブ65との接触面積を大きくでき、ウィック64Bとグルーブ65との間の熱抵抗を小さくできる。従って、グルーブ65に伝達された熱を第3層643、ひいては、ウィック64Bに効率よく伝達できる。なお、この場合でも、リザーバー62に貯留された液相の作動流体は、第2層642から第1層641及び第3層643を介してグルーブ65側に輸送される。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
ウィック64Bは、第1層641及び第2層642と、第1層641に対して第2層642とは反対側に設けられる第3層643と、を有する。第3層643は、複数の第2金属体としての複数の第2金属粒子PR2が結合されて構成され、内部に空隙SP2を含む。第3層643は、第1層641とは反対側に、グルーブ65の接続面651と略平行な部位を有する。すなわち、第3層643における第1層641とは反対側の面643Aがグルーブ65と接続されるようにウィック64Bが配置された場合に、グルーブ65の接続面651と略平行で、接続面651に接触する接触部6431を、第3層643は有する。
このような構成によれば、蒸発部6Bを組み立てる際に、接触部6421,6431のうちの一方を、グルーブ65の接続面651に接触させることができる。従って、上記した効果を奏するウィック64B、ひいては、蒸発部6Bをより簡易に構成できる。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、第1層641は、複数の第1金属粒子PR1が結合されて構成され、第2層642及び第3層643は、複数の第2金属粒子PR2が結合されて構成されているとした。しかしながら、これに限らず、ウィックが有する複数層のうち少なくとも1つの層は、金属体としての金属繊維が複数結合されて構成されていてもよい。例えば、第1層641が、複数の第1金属体としての複数の第1金属繊維によって構成され、第2層642が、複数の第2金属体としての複数の第2金属繊維によって構成されている場合には、複数の第2金属繊維の平均外径が、複数の第1金属繊維の平均外径よりも大きければよい。すなわち、複数の第2金属繊維の平均繊維径が、複数の第1金属繊維の平均繊維径よりも大きければよい。
上記各実施形態では、第1金属粒子PR1及び第2金属粒子PR2は、略球状とした。第1金属粒子PR1及び第2金属粒子PR2は、断面が真円の球状でなくてもよく、球形と判断可能な形状であればよい。なお、略球状には、断面が楕円形の球状も含まれる。
上記第1実施形態では、ウィック64Aは、リザーバー62から熱交換部63Aに向かう−Y方向に向かって順に設けられる第1層641及び第2層642を有するとした。上記第2実施形態では、ウィック64Bは、リザーバー62から熱交換部63Bに向かう−Y方向に向かって順に設けられる第3層643、第1層641及び第2層642を有するとした。しかしながら、これに限らず、ウィックが有する層の数は、4以上でもよい。例えば、第1層641と第2層642との間に、第1層641を構成する複数の第1金属体の平均外径より大きく、第2層642を構成する複数の第2金属体の平均外径より小さい平均外径を有する複数の金属体によって構成された層が設けられていてもよい。
上記第2実施形態では、第3層643は、+Y方向の面643Aに、第2層642における接触部6421と、ウィック64Bの中心CTに対して点対称に形成された接触部6431を有するとした。しかしながら、これに限らず、第3層643が接触部6421と点対称に形成された接触部6431を有する必要はなく、第3層643は、第1層641とは反対側に、グルーブ65の接続面651と略平行な部位を有していればよい。すなわち、接触部6421と接触部6431とは、必ずしも中心CTに対して点対称である必要はない。
上記各実施形態では、プロジェクター1は、図2に示した画像投射装置3を有し、画像投射装置3は、図3に示した光源装置4を有するものとした。しかしながら、これに限らず、画像投射装置3が有する光学部品の構成及びレイアウトは、適宜変更可能であり、光源装置4が有する光学部品の構成及びレイアウトは、適宜変更可能である。例えば、光源装置4が有する波長変換素子46は、波長変換部461にて生成した蛍光YLを、青色光L1sの入射側に出射する反射型の波長変換素子であるが、青色光L1sの入射方向に沿って蛍光を出射する透過型の波長変換素子を、光源装置に採用してもよい。
上記各実施形態では、グルーブ65は、筐体61を構成する第2筐体612と一体化されているとした。しかしながら、これに限らず、グルーブと第2筐体とは別体であってもよい。この場合、ウィック及びグルーブは、第2筐体の内部に配置されればよい。
上記各実施形態では、光源装置4の光源411は、半導体レーザー412,413を有するものとした。しかしながら、これに限らず、光源装置は、超高圧水銀ランプ等の光源ランプや、LED(Light Emitting Diode)等の他の固体光源を、光源として有するものであってもよい。この場合、ループ型ヒートパイプ51の冷却対象は、光源ランプや他の固体光源であってもよい。
また、冷却装置5の冷却対象は、光源411に限らず、他の構成であってもよい。例えば、冷却装置5は、光変調装置343及び偏光変換素子313等の光学部品を冷却するものでもよく、制御装置や電源装置に設けられた回路素子を冷却するものであってもよい。
上記各実施形態では、プロジェクターは、3つの光変調装置343(343B,343G,343R)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、光変調装置343は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルであるとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置として、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記各実施形態では、ループ型ヒートパイプ51を備える冷却装置5をプロジェクターに適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、本発明の冷却装置は、プロジェクター以外の装置及び機器に適用可能である他、単体で利用することも可能である。すなわち、本発明の冷却装置の用途は、プロジェクターの構成部品を冷却するものに限定されない。
1…プロジェクター、343(343B,343G,343R)…光変調装置、36…投射光学装置、4…光源装置、411…光源、5…冷却装置、51…ループ型ヒートパイプ、52…蒸気管、53…凝縮部、54…液管、6A,6B…蒸発部、61…筐体、62…リザーバー、63A,63B…熱交換部、64A,64B…ウィック、641…第1層、642…第2層、6421…接触部、642A…面、643…第3層、6431…接触部(接続面と略平行な部位)、643A…面、65…グルーブ、651…接続面、PR1…第1金属粒子(第1金属体)、PR2…第2金属粒子(第2金属体)、SP1,SP2…空隙、VC…流路。

Claims (5)

  1. 冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、
    気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、
    前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部へ流通させる蒸気管と、
    前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部へ流通させる液管と、を備え、
    前記蒸発部は、
    前記液管と接続され、液相の前記作動流体が内部に流入する筐体と、
    前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、
    前記筐体内に設けられ、前記筐体に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーと、
    前記筐体に設けられるグルーブと、を有し、
    前記グルーブは、
    液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の流路と、
    前記ウィックに接続される接続面と、を有し、
    前記ウィックは、
    平均外径が第1寸法である複数の第1金属体が結合されて構成され、空隙を含む第1層と、
    平均外径が前記第1寸法よりも大きい第2寸法である複数の第2金属体が結合されて構成され、空隙を含む第2層と、を有し、
    前記第2層は、前記接続面と略平行であり、かつ、前記接続面と接触する接触部を有することを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記複数の第1金属体は、平均粒子径が前記第1寸法である複数の第1金属粒子であり、
    前記複数の第2金属体は、平均粒子径が前記第2寸法である複数の第2金属粒子であることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置において、
    前記ウィックは、前記第1層に対して前記第2層とは反対側に設けられ、前記複数の第2金属体が結合されて構成され、空隙を含む第3層を有し、
    前記第3層は、前記第1層とは反対側に、前記接続面と略平行な部位を有することを特徴とする冷却装置。
  4. 光を出射する光源を有する光源装置と、
    前記光源装置から出射された光を変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
    請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
  5. 請求項4に記載のプロジェクターにおいて、
    前記冷却対象は、前記光源であることを特徴とするプロジェクター。
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