JP2021085611A - 冷却装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却効率を向上できる冷却装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】冷却装置は、液相から気相に作動流体を変化させる蒸発部と、凝縮部と、蒸気管と、液管とを備え、蒸発部は、液管から液相の作動流体が流入されるリザーバーを有する筐体と、筐体内に設けられるウィックと、冷却対象の熱が伝達されるグルーブ部材とを備え、ウィックは、リザーバーからグルーブ部材に向かう第1方向に沿ってウィックを貫通し、リザーバーに貯留された液相の作動流体を第1方向に輸送する複数の貫通孔を有し、グルーブ部材は、第1方向に直交する第2方向に沿って並んで設けられ、ウィックに接続される複数の接続部と、複数の接続部の間に設けられ、気相に変化した作動流体が流通する複数の蒸気流路とを有し、複数の蒸気流路は、少なくとも1つの貫通孔に対応して設けられ、複数の接続部は、第2方向において接続部を貫通する開口部を有する。【選択図】図7

Description

本開示は、冷却装置及びプロジェクターに関する。
従来、電子装置等の冷却に用いられる冷却装置として、内部に封入された作動流体の相変化を利用して、発熱体の熱を輸送することによって、発熱体を冷却するループ型ヒートパイプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のループ型ヒートパイプは、蒸発部、凝縮部、蒸気管及び液管を備える。蒸発部は、発熱体の熱によって液相の作動流体を蒸発させる。蒸気管は、蒸発部にて液相から気相に変化した作動流体を凝縮部に流通させる。凝縮部は、気相の作動流体を放熱により凝縮させて液相の作動流体に変化させる。液管は、凝縮部にて液相に変化した作動流体を蒸発部へ流通させる。
このように、作動流体がループ型ヒートパイプ内を循環し、発熱体の熱が、蒸発部から凝縮部に輸送されて凝縮部にて放出されることによって、発熱体が冷却される。
なお、特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、蒸発部は、平板型のウィックと、ウィックの下側に配置されて蒸気流路を形成する複数のグルーブと、ウィック及び複数のグルーブを収納する筐体とを有し、発熱体は、筐体に接続される。
ウィックは、多孔質の材料によって形成されている。ウィックの内部には、多数の細孔が設けられており、多数の細孔は、液溜め部側から蒸気流路側へ連通している。多数の細孔には、液相の作動流体が筐体内の液溜め部から毛細管現象によって浸み込む。多数の細孔に浸み込んだ液相の作動流体は、発熱体から伝達される熱によって蒸発して気相の作動流体に変化し、気相の作動流体は、複数のグルーブによって仕切られた蒸気流路を流通して、蒸気管内に流通する。
特開2012−83082号公報
特許文献1に記載のようなループ型ヒートパイプでは、蒸発部にて液相から気相に変化した作動流体が、蒸気管を介して凝縮部に効率よく排出されることによって、作動流体が効率よく循環する。すなわち、ループ型ヒートパイプでは、蒸発部による液相の作動流体の蒸発効率だけでなく、蒸発部からの気相の作動流体の排出効率も、冷却装置による冷却対象の冷却効率に影響する。
このため、気相の作動流体の排出効率を高め、冷却対象の冷却効率を高めることができる冷却装置の構成が要望されていた。
本開示の第1態様に係る冷却装置は、冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部へ流通させる蒸気管と、前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部へ流通させる液管と、を備え、前記蒸発部は、前記液管と接続され、内部に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーを有する筐体と、前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、前記ウィックと接続され、前記冷却対象の熱が伝達されるグルーブ部材と、を備え、前記ウィックは、前記リザーバーから前記グルーブ部材に向かう第1方向に沿って前記ウィックを貫通し、前記リザーバーに貯留された液相の前記作動流体を前記第1方向に輸送する複数の貫通孔を有し、前記グルーブ部材は、前記第1方向に直交する第2方向に沿って並んで設けられ、前記ウィックに接続される複数の接続部と、前記複数の接続部のうち隣り合う2つの接続部の間に設けられ、液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の蒸気流路と、を有し、前記複数の蒸気流路のそれぞれは、前記複数の貫通孔のうち少なくとも1つの貫通孔に対応して設けられ、前記複数の接続部のそれぞれは、前記第2方向において前記複数の接続部のそれぞれを貫通する開口部を有することを特徴とする。
本開示の第2態様に係るプロジェクターは、光を出射する光源と、前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、上記冷却装置と、を備えることを特徴とする。
一実施形態におけるプロジェクターの外観を示す斜視図。 一実施形態におけるプロジェクターの内部構成を示す模式図。 一実施形態における光源装置の構成を示す模式図。 一実施形態における蒸発部の外観を示す斜視図。 一実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 一実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 一実施形態における熱交換部の一部を拡大して示す断面図。 一実施形態におけるウィックの貫通孔とグルーブ部材の蒸気流路との位置関係を示す図。 一実施形態における接続部を示す側面図。 一実施形態における第2筐体内に設けられた排出流路を示す図。
以下、本開示の一実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源411から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、プロジェクター1の外装を構成する外装筐体2を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有し、略直方体形状に形成されている。
底面部22は、プロジェクター1が載置される設置面と接する複数の脚部221を有する。
正面部23は、外装筐体2において画像の投射側に位置する。正面部23は、後述する投射光学装置36の一部を露出させる開口部231を有し、投射光学装置36によって投射される画像は、開口部231を通過する。また、正面部23は、プロジェクター1内の冷却対象を冷却した冷却気体が外装筐体2の外部に排出される排気口232を有する。
右側面部26は、外装筐体2外の空気等の気体を冷却気体として内部に導入する導入口261を有する。
[プロジェクターの内部構成]
図2は、プロジェクター1の内部構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図2に示すように、画像投射装置3及び冷却装置5を外装筐体2内に備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、及び、プロジェクター1の電子部品に電力を供給する電源装置を備える。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置3は、制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像を投射する。画像投射装置3は、光源装置4、均一化装置31、色分離装置32、リレー装置33、画像形成装置34、光学部品用筐体35及び投射光学装置36を備える。
光源装置4は、照明光を出射する。光源装置4の構成については、後に詳述する。
均一化装置31は、光源装置4から出射された照明光を均一化する。この均一化された照明光は、色分離装置32及びリレー装置33を経て、画像形成装置34の後述する光変調装置343の変調領域を照明する。均一化装置31は、2つのレンズアレイ311,312、偏光変換素子313及び重畳レンズ314を備える。
色分離装置32は、均一化装置31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離装置32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
リレー装置33は、他の色光の光路より長い赤色光の光路に設けられ、赤色光の損失を抑制する。リレー装置33は、入射側レンズ331、リレーレンズ333及び反射ミラー332,334を備える。なお、本実施形態では、他の色光より光路が長い色光を赤色光とし、赤色光の光路上にリレー装置33を設けることとした。しかしながら、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー装置33を設ける構成としてもよい。
画像形成装置34は、入射される赤、緑及び青の各色光を変調し、変調された各色光を合成する。画像形成装置34は、3つのフィールドレンズ341、3つの入射側偏光板342、3つの光変調装置343、3つの視野角補償板344及び3つの出射側偏光板345と、1つの色合成装置346と、を備える。フィールドレンズ341、入射側偏光板342、光変調装置343、視野角補償板344及び出射側偏光板345の組は、入射される色光に応じて設けられる。
光変調装置343は、光源装置4から出射された光を画像情報に応じて変調する。光変調装置343は、赤色光用の光変調装置343R、緑色光用の光変調装置343G及び青色光用の光変調装置343Bを含む。本実施形態では、光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343、出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成装置346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された各色光を合成する。本実施形態では、色合成装置346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
光学部品用筐体35は、上記した各装置31〜34を内部に収容する。なお、画像投射装置3には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体35は、照明光軸Axにおける所定位置に各装置31〜34を保持する。なお、光源装置4及び投射光学装置36は、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
投射光学装置36は、画像形成装置34から入射される画像を被投射面に拡大投射する。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36は、例えば筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
[光源装置の構成]
図3は、光源装置4の構成を示す模式図である。
光源装置4は、照明光を均一化装置31に出射する。光源装置4は、図3に示すように、光源用筐体CAと、光源用筐体CA内にそれぞれ収容される光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1集光素子45、波長変換素子46、第1位相差素子47、第2集光素子48、拡散反射装置49及び第2位相差素子RPと、を備える。
光源用筐体CAは、塵埃等が内部に侵入しづらい密閉筐体として構成されている。
光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1位相差素子47、第2集光素子48及び拡散反射装置49は、光源装置4に設定された照明光軸Ax1上に配置されている。
波長変換素子46、第1集光素子45、偏光分離素子44及び第2位相差素子RPは、光源装置4に設定され、かつ、照明光軸Ax1に直交する照明光軸Ax2上に配置されている。照明光軸Ax2は、レンズアレイ311の位置にて、照明光軸Axと一致する。換言すると、照明光軸Ax2は、照明光軸Axの延長線上に設定されている。
[光源部の構成]
光源部41は、光を出射する光源411及びコリメーターレンズ415を備える。
光源411は、複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413と、支持部材414と、を備える。
複数の第1半導体レーザー412は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置されている。第1半導体レーザー412は、偏光分離素子44に対してs偏光の青色光L1sを励起光として出射するLD(Laser Diode)である。青色光L1sは、例えば、ピーク波長が440nmのレーザー光である。第1半導体レーザー412から出射された青色光L1sは、波長変換素子46に入射される。
複数の第2半導体レーザー413は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置されている。第2半導体レーザー413は、偏光分離素子44に対してp偏光の青色光L2pを出射するLD(Laser Diode)である。青色光L2pは、例えば、ピーク波長が460nmのレーザー光である。第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、拡散反射装置49に入射される。
なお、光源装置4において、s偏光の光とは、偏光分離素子44に対してs偏光である光を示し、p偏光の光とは、偏光分離素子44に対してp偏光である光を示す。
支持部材414は、複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413を支持する。支持部材414は、熱伝導性を有する金属製部材であり、後述する蒸発部6に接続される。そして、熱源である各半導体レーザー412,413の熱、すなわち、光源411の熱は、蒸発部6に伝達される。
第1半導体レーザー412から出射された青色光L1s及び第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、コリメーターレンズ415によって平行光束に変換され、アフォーカル光学素子42に入射される。
なお、本実施形態では、光源411は、s偏光の青色光L1sと、p偏光の青色光L2pとを出射する構成である。しかしながら、これに限らず、光源411は、偏光方向が同じ直線偏光光である青色光を出射する構成としてもよい。この場合、入射された1種類の直線偏光をs偏光及びp偏光が含まれる光とする位相差素子を、光源部41と偏光分離素子44との間に配置すればよい。
[アフォーカル光学素子及びホモジナイザー光学素子の構成]
アフォーカル光学素子42は、光源部41から入射される青色光L1s,L2pの光束径を調整して、ホモジナイザー光学素子43に入射させる。アフォーカル光学素子42は、入射される光を集光するレンズ421と、レンズ421によって集光された光束を平行化するレンズ422とにより構成されている。
ホモジナイザー光学素子43は、青色光L1s,L2pの照度分布を均一化する。ホモジナイザー光学素子43は、一対のマルチレンズアレイ431,432により構成されている。
[偏光分離素子の構成]
ホモジナイザー光学素子43を通過した青色光L1s,L2pは、偏光分離素子44に入射する。
偏光分離素子44は、プリズム型の偏光ビームスプリッターであり、入射される光に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。具体的に、偏光分離素子44は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子44は、s偏光成分及びp偏光成分のいずれの偏光成分であっても、所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。従って、s偏光の青色光L1sは、偏光分離素子44にて反射され、第1集光素子45に入射する。一方、p偏光の青色光L2pは、偏光分離素子44を透過して、第1位相差素子47に入射する。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子45は、偏光分離素子44にて反射された青色光L1sを波長変換素子46に集光する。また、第1集光素子45は、波長変換素子46から入射される蛍光YLを平行化する。図3の例では、第1集光素子45は、2つのレンズ451,452によって構成されているが、第1集光素子45を構成するレンズの数は問わない。
[波長変換素子の構成]
波長変換素子46は、入射された光によって励起されて、入射された光より波長が長い蛍光YLを出射する。換言すると、波長変換素子46は、入射された光の波長を変換し、変換された光を出射する。波長変換素子46によって生成された蛍光YLは、例えば、ピーク波長が500〜700nmの光である。波長変換素子46は、波長変換部461及び放熱部462を備える。
波長変換部461は、図示を省略するが、波長変換層及び反射層を有する。波長変換層は、入射される青色光L1sを波長変換した非偏光光である蛍光YLを拡散出射する蛍光体を含む。反射層は、波長変換層から入射される蛍光YLを第1集光素子45側に反射させる。
放熱部462は、波長変換部461における光入射側とは反対側の面に設けられ、波長変換部461にて生じた熱を放出する。
波長変換素子46から出射された蛍光YLは、照明光軸Ax2に沿って第1集光素子45を通過した後、上記色分離特性を有する偏光分離素子44に入射される。蛍光YLは、偏光分離素子44を照明光軸Ax2に沿って通過し、第2位相差素子RPに入射する。
なお、波長変換素子46は、モーター等の回転装置によって、照明光軸Ax2と平行な回転軸を中心として回転される構成であってもよい。
[第1位相差素子及び第2集光素子の構成]
第1位相差素子47は、偏光分離素子44と第2集光素子48との間に配置されている。第1位相差素子47は、偏光分離素子44を通過した青色光L2pを円偏光の青色光L2cに変換する。青色光L2cは、第2集光素子48に入射される。
第2集光素子48は、第1位相差素子47から入射される青色光L2cを拡散反射装置49に集光する。また、第2集光素子48は、拡散反射装置49から入射される青色光L2cを平行化する。なお、第2集光素子48を構成するレンズの数は、適宜変更可能である。
[拡散反射装置の構成]
拡散反射装置49は、波長変換素子46から出射される蛍光YLと同様の拡散角で、入射された青色光L2cを拡散反射させる。拡散反射装置49の構成として、入射された青色光L2cをランバート反射させる反射板と、反射板を照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心として回転させる回転装置とを備える構成を例示できる。
拡散反射装置49にて拡散反射された青色光L2cは、第2集光素子48を通過した後、第1位相差素子47に入射される。青色光L2cは、拡散反射装置49にて反射される際に、回転方向が反対方向の円偏光に変換される。このため、第2集光素子48を介して第1位相差素子47に入射された青色光L2cは、偏光分離素子44から第1位相差素子47に入射された際のp偏光の青色光L2pではなく、s偏光の青色光L2sに変換される。そして、青色光L2sは、偏光分離素子44にて反射されて、第2位相差素子RPに入射される。すなわち、偏光分離素子44から第2位相差素子RPに入射される光は、青色光L2s及び蛍光YLが混在した白色光である。
[第2位相差素子の構成]
第2位相差素子RPは、偏光分離素子44から入射される白色光をs偏光及びp偏光が混在する光に変換する。このように変換された白色の照明光WLは、上記した均一化装置31に入射される。
[冷却装置の構成]
冷却装置5は、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する。本実施形態において、冷却対象は、光源装置4の光源411である。冷却装置5は、図2に示すように、ループ型ヒートパイプ51及び冷却ファン55を備える。
冷却ファン55は、外装筐体2内の空間において排気口232とループ型ヒートパイプ51の後述する凝縮部53との間に設けられている。冷却ファン55は、外装筐体2内の冷却気体を吸引して排気口232から排出する過程にて、凝縮部53に冷却気体を流通させ、これにより、凝縮部53を冷却する。なお、冷却ファン55は、例えば、外装筐体2内の空間において導入口261と凝縮部53との間に設けられ、外装筐体2外の冷却気体を吸引して凝縮部53に冷却気体を送出する構成であってもよい。
ループ型ヒートパイプ51は、減圧状態で封入されることによって比較的低温で相状態が変化する作動流体が循環する循環流路を有する。詳述すると、ループ型ヒートパイプ51は、冷却対象から伝達される熱によって、作動流体の相状態を液相から気相に相変化させ、作動流体が液相から気相へ相変化する部位以外の部位にて気相の作動流体の熱を放出することによって、冷却対象を冷却する。また、ループ型ヒートパイプ51は、気相の作動流体から熱を奪うことによって作動流体の相状態を気相から液相に変化させ、液相に変化した作動流体を、冷却対象からの熱が伝達される部位に流通させる。
このようなループ型ヒートパイプ51は、蒸発部6、蒸気管52、凝縮部53及び液管54を備える。なお、蒸発部6の構成は、後に詳述する。
[蒸気管の構成]
蒸気管52は、作動流体の循環流路において、気相の作動流体が流通可能に蒸発部6と凝縮部53とを接続する管状部材である。蒸気管52は、蒸発部6にて液相から気相に変化して蒸発部6から流入される作動流体を、凝縮部53に流通させる。
[凝縮部の構成]
凝縮部53は、気相の作動流体の熱を奪って作動流体を冷却し、冷却によって気相から液相に相変化した作動流体を液管54に流出させるとともに、気相の作動流体から奪った熱を放出する。すなわち、凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させることによって、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。凝縮部53は、図示を省略するが、蒸気管52及び液管54が接続される本体部と、本体部に接続される放熱部と、を有する。
本体部は、蒸気管52から流入される気相の作動流体が流通し、液管54と連通する相変化流路を、循環流路の一部として、内部に有する。気相の作動流体は、相変化流路を流通する過程にて本体部に受熱されて冷却され、これにより液相の作動流体に変化される。そして、気相から液相に変化された作動流体は、相変化流路内を更に流通して、本体部に受熱されて冷却された後、液管54に流出される。
放熱部は、本体部に伝達された作動流体の熱を放出する部材であり、いわゆるヒートシンクである。放熱部には、冷却ファン55の駆動によって冷却気体が流通し、これにより、凝縮部53が冷却される。
[液管の構成]
液管54は、作動流体の循環流路において、液相の作動流体が流通可能に凝縮部53と蒸発部6とを接続する管状部材である。液管54は、凝縮部53において気相から液相に変化した作動流体を、蒸発部6に流通させる。
[蒸発部の構成]
蒸発部6は、冷却対象としての光源411と接続され、光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。具体的に、蒸発部6は、光源411の支持部材414に接続され、支持部材414を介して伝達される半導体レーザー412,413の熱によって液相の作動流体を蒸発させることにより、半導体レーザー412,413を冷却する。
図4は、蒸発部6の外観を示す斜視図である。図5及び図6は、蒸発部6の内部構造を模式的に示す断面図である。具体的に、図5は、図4において点線にて示す仮想線VL1を含む蒸発部6の断面を示す図であり、図6は、図4において一点鎖線にて示す仮想線VL2を含む蒸発部6の断面を示す図である。すなわち、図5に示される蒸発部6の断面と、図6に示される蒸発部6の断面とは、直交している。なお、図5においては、見易さを考慮して、後述する複数の接続部642のうちの1つの接続部642、及び、複数の蒸気流路643のうちの1つの蒸気流路643についてのみ符号を付す。
蒸発部6は、図4〜図6に示すように、筐体61を備える他、図5及び図6に示すように、筐体61内に設けられる熱交換部62を備える。
[筐体の構成]
筐体61は、それぞれ金属により形成された第1筐体611及び第2筐体612を有する他、図5及び図6に示すように、封止部材613を有する。筐体61は、封止部材613が内部に設けられた状態にて第1筐体611及び第2筐体612が組み合わされることによって、全体が略直方体の形状に形成されている。筐体61は、図4に示すように、天面部61A、底面部61B及び側面部61C,61D,61E,61Fを有する。
天面部61A及び底面部61Bは、筐体61において互いに反対側となる部位である。
側面部61C及び側面部61Dは、筐体61において互いに反対側となる部位である。また、側面部61E及び側面部61Fは、筐体61において互いに反対側となる部位である。すなわち、側面部61Cを筐体61の正面部として、天面部61Aが上側、底面部61Bが下側に位置するように筐体61を見た場合、側面部61Dは、筐体61の背面部であり、側面部61Eは、筐体61の左側面部であり、側面部61Fは、筐体61の右側面部である。
底面部61Bは、ループ型ヒートパイプ51の冷却対象である光源411と熱伝達可能に接続される。光源411の熱は、底面部61B、ひいては、第2筐体612に伝達される。なお、底面部61Bと光源411との間に、光源411から受熱した熱を底面部61Bに伝達する受熱部材が設けられていてもよい。
以下の説明では、筐体61において第1筐体611から第2筐体612に向かう方向を+Y方向とする。+Y方向に直交し、互いに直交する二方向を、+X方向及び+Z方向とする。図示を省略するが、説明の便宜上、+X方向の反対方向を−X方向とし、+Y方向の反対方向を−Y方向とし、+Z方向の反対方向を−Z方向とする。
本実施形態では、+Y方向は第1方向に相当し、+Z方向は第2方向に相当し、+X方向は第3方向に相当する。
第1筐体611は、図4〜図6に示すように、天面部61Aと、側面部61C〜61Fにおける−Y方向の部位とを構成する。第1筐体611における内部の空間は、第2筐体612と組み合わされたときにリザーバー614を構成する。
第1筐体611は、+Z方向に突出して液管54と接続される液管接続部6111を有する。液管接続部6111は、第1筐体611の内部と連通している。液管54を流通する液相の作動流体は、液管接続部6111を介して、リザーバー614に流入する。
第2筐体612は、底面部61Bと、側面部61C〜61Fにおける+Y方向の部位とを構成する。第2筐体612内には、熱交換部62の流体輸送層であるウィック63と、熱交換部62の流路形成層であるグルーブ部材64と、が設けられている。すなわち、筐体61内には、ウィック63及びグルーブ部材64を含む熱交換部62が設けられている。
第2筐体612は、図4及び図6に示すように、+X方向に突出して蒸気管52と接続される蒸気管接続部6121と、図6に示すように、第2筐体612内に設けられる排出流路6122と、を有する。詳しくは後述するが、グルーブ部材64を流通した気相の作動流体は、排出流路6122及び蒸気管接続部6121を介して、蒸気管52内に流入する。
封止部材613は、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612との間を封止して、筐体61外への作動流体の漏出を抑制する。封止部材613は、後述するウィック63の外径形状に応じた環状部材であり、封止部材613の中央には、リザーバー614に貯留された液相の作動流体をウィック63における−Y方向の面に接触させる孔部6131が形成されている。そして、封止部材613を−Y方向から見た場合、封止部材613の中心がウィック63の中心と略一致し、封止部材613の外縁がウィック63の外縁より内側に位置するように、封止部材613は配置される。
封止部材613は、第2筐体612内に設けられたウィック63に対して−Y方向に配置されて、第1筐体611とウィック63とに接続されるように、第1筐体611と第2筐体612との間に介装される。
リザーバー614は、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612とが組み合わされることによって、第1筐体611内に形成される。リザーバー614は、液管54を介して筐体61内に流入される液相の作動流体を貯留する貯留部である。換言すると、リザーバー614は、筐体61内において、ウィック63によって吸引されなかった液相の作動流体が貯留される部位である。すなわち、筐体61は、液管54から筐体61内に流入された液相の作動流体を貯留するリザーバー614を内部に有する。
[熱交換部の構成]
熱交換部62は、上記のように、第2筐体612内に設けられている。熱交換部62は、冷却対象である光源411から伝達される熱によって、リザーバー614から供給された液相の作動流体を蒸発させて、液相から気相に変化した作動流体である蒸気を生成し、生成した蒸気を、排出流路6122及び蒸気管接続部6121を介して蒸気管52に排出する。
熱交換部62は、ウィック63及びグルーブ部材64を有する。すなわち、蒸発部6は、熱交換部62を構成するウィック63及びグルーブ部材64を有する。詳述すると、熱交換部62は、リザーバー614から熱交換部62に向かう+Y方向に向かって順に設けられるウィック63及びグルーブ部材64を有する。ここで、+Y方向は、換言すると、リザーバー614からグルーブ部材64に向かう第1方向である。
[ウィックの構成]
図7は、熱交換部62の一部を拡大して示す断面図である。
ウィック63は、リザーバー614に貯留された液相の作動流体が浸み込み、浸み込んだ液相の作動流体をグルーブ部材64側、すなわち、+Y方向に輸送する。ウィック63は、図7に示すように、+Y方向に沿ってウィック63を貫通する複数の貫通孔631を有する。複数の貫通孔631は、ウィック63においてリザーバー614側である−Y方向に開口し、かつ、ウィック63においてグルーブ部材64側である+Y方向に開口している。複数の貫通孔631のそれぞれには、リザーバー614に貯留された液相の作動流体が浸み込み、複数の貫通孔631は、浸み込んだ液相の作動流体を、毛管力によって+Y方向に輸送する。
図8は、ウィック63に設けられた複数の貫通孔631と、グルーブ部材64において後述する蒸気流路643との位置関係を示す図である。
貫通孔631は、図8に示すように、+X方向に複数配列されているとともに、+Z方向に複数配列されている。具体的に、+X方向に沿って配列された複数の貫通孔631を一列の貫通孔631とすると、複数列の貫通孔631がウィック63全体において+Z方向に沿って設けられている。
本実施形態では、−Y方向から見た貫通孔631の形状は、円形状であるが、多角形状であってもよい。貫通孔631の形状が円形状であると、多角形状である場合に比べて、貫通孔631内の流通抵抗を小さくできる。
このようなウィック63において複数の貫通孔631以外の部位は、例えば銅やステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)等の金属材料によって中実に形成されている。
なお、+Z方向に沿って複数配列された貫通孔631の列は、一列毎に貫通孔631を+X方向にずらして互い違いに並べられていてもよい。
[グルーブ部材の構成]
グルーブ部材64は、ウィック63と接続され、冷却対象である光源411の熱が伝達される。グルーブ部材64は、第2筐体612を介して光源411から伝達される熱によって、ウィック63によって輸送された液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。グルーブ部材64にて気相に変化した作動流体は、第2筐体612に設けられた排出流路6122及び蒸気管接続部6121を介して、蒸気管52に流通する。グルーブ部材64は、図7及び図8に示すように、基部641、複数の接続部642及び複数の蒸気流路643を有する。
本実施形態では、グルーブ部材64は、第2筐体612とは別体として構成されている。しかしながら、これに限らず、グルーブ部材64は、第2筐体612の一部であってもよい。換言すると、グルーブ部材64は、第2筐体612と一体化されていてもよい。この場合、基部641及び複数の接続部642は、第2筐体612の一部を構成する。
[基部の構成]
基部641は、第2筐体612の内面のうち−Y方向を向く内面と熱伝達可能に接続され、基部641には、第2筐体612を介して光源411の熱が伝達される。基部641は、平板状に形成されている。
[接続部の構成]
複数の接続部642は、基部641からリザーバー614側である−Y方向に突出し、+X方向に沿って延出する突出部である。具体的に、各接続部642は、基部641から四角柱状に突出しており、+Z方向に沿って並んで設けられている。
複数の接続部642における−Y方向の面は、ウィック63における+Y方向の面と接続されている。複数の接続部642のそれぞれにおける+Y方向の部位は、基部641によって接続されている。
このような接続部642は、接続部642の配列方向である+Z方向に沿って接続部642を貫通する複数の開口部6421を有する。開口部6421については、後に詳述する。
[蒸気流路の構成]
複数の蒸気流路643は、基部641、接続部642又はウィック63にて液相から気相に変化した作動流体が流通する流路である。複数の蒸気流路643のそれぞれは、隣り合う2つの接続部642の間に設けられている。具体的に、複数の蒸気流路643は、基部641、複数の接続部642、及び、ウィック63によって囲まれる空間である。複数の蒸気流路643は、複数の接続部642とともに、第3方向である+X方向に沿って延出しており、排出流路6122と連通している。
複数の蒸気流路643のそれぞれは、図8に示すように、複数の貫通孔631のうち少なくとも1つの貫通孔に対応して設けられている。具体的に、複数の蒸気流路643のそれぞれは、複数の貫通孔631のうち、+X方向に沿って配列された一列の貫通孔631に応じて設けられている。このため、一列の貫通孔631は、1つの蒸気流路643に対応して開口している。
なお、本実施形態では、複数の蒸気流路643のそれぞれは、ウィック63に設けられた複数列の貫通孔631に応じて設けられている。すなわち、ウィック63に設けられた複数の貫通孔631のそれぞれは、複数の蒸気流路643のいずれかに開口している。しかしながら、これに限らず、複数の貫通孔631の一部は、ウィック63と接続される複数の接続部642のうち少なくとも1つによって閉塞されていてもよい。この場合でも、1つの蒸気流路643が、少なくとも1つの貫通孔631に対応して設けられ、少なくとも1つの貫通孔631が、1つの蒸気流路643に開口していればよい。
[開口部の構成]
図9は、接続部642を+Z方向に沿って見た図である。換言すると、図9は、接続部642を示す側面図である。
複数の接続部642のそれぞれは、上記のように、+Z方向において複数の接続部642のそれぞれを貫通する複数の開口部6421を有する。詳述すると、接続部642は、+Z方向に沿って接続部642を貫通して、1つの接続部642を+Z方向において挟む2つの蒸気流路643を互いに連通させる複数の開口部6421を有する。複数の開口部6421は、それぞれの接続部642において接続部642の延出方向である+X方向に等間隔に設けられている。
開口部6421は、図9に示すように、+Z方向から見て円形状の開口部であり、開口部6421の直径は、+Z方向において同一である。このような開口部6421の形状については、後に詳述する。
[筐体内に設けられた排出流路]
図10は、第2筐体612内に設けられた排出流路6122を−Y方向から見た図である。換言すると、図10は、第2筐体612及びグルーブ部材64のXZ平面に沿う断面を−Y方向から見た図である。図10においては、気相の作動流体の流通方向を点線の矢印により示している。なお、図10においては、見易さを考慮して、接続部642、蒸気流路643及び開口部6421の数を他の図と異ならせて記載している他、開口部6421の直径も他の図と異ならせて記載している。
第2筐体612は、上記のように、グルーブ部材64を流通した気相の作動流体が流通する排出流路6122を有する。
排出流路6122は、図10に示すように、−Y方向から見て略矩形状に形成されたグルーブ部材64を+Z方向、−Z方向及び+X方向にて囲むように設けられている。すなわち、排出流路6122は、グルーブ部材64に対して+Z方向、−Z方向及び+X方向に設けられ、−Y方向から見て略U字状に形成されている。
排出流路6122は、グルーブ部材64から排出された気相の作動流体を蒸気管接続部6121に導く流路である。排出流路6122において、グルーブ部材64に対して+X方向に位置する部分流路6123は、複数の蒸気流路643と連通している。排出流路6122において、グルーブ部材64に対して+Z方向に位置する部分流路6124及び−Z方向に位置する部分流路6125は、複数の接続部642に設けられた複数の開口部6421を介して複数の蒸気流路643と連通している他、部分流路6123と連通している。
このため、複数の蒸気流路643を流通する気相の作動流体の一部は、+X方向に流通し、排出流路6122における+X方向の部分流路6123に流入する。
また、複数の蒸気流路643を流通する気相の作動流体の他の一部は、複数の開口部6421を介して、排出流路6122における+Z方向の部分流路6124又は−Z方向の部分流路6125に流入する。部分流路6124,6125に流入した気相の作動流体は、+X方向に流通して、部分流路6123に流入する。
部分流路6123は、蒸気管接続部6121と連通している。部分流路6123に流入した気相の作動流体は、+X方向に更に流通して、蒸気管接続部6121を介して蒸気管52内に流入する。
このように、気相の作動流体は、蒸気流路643及び開口部6421を介して、グルーブ部材64の外側に位置する排出流路6122に速やかに排出され、蒸気管接続部6121を介して蒸気管52に効率よく排出される。
[開口部の形状]
ウィック63によってグルーブ部材64に輸送された液相の作動流体は、ウィック63と接続される接続部642における−Y方向の部位から+Y方向に更に移動される。光源411からグルーブ部材64に伝達された熱は、基部641から接続部642に伝達された後、接続部642における+Y方向の部位から−Y方向に移動する。そして、接続部642において、液相の作動流体を蒸発可能な熱が伝達された部位であって、液相の作動流体が到達した部位が、蒸発部位の1つとなる。
なお、図9に示すように、接続部642において、液相の作動流体が+Y方向に移動される部位であって、熱が−Y方向に移動される部位は、+Z方向から見て開口部6421の外側の部位STである。換言すると、接続部642において液相の作動流体及び熱が移動される部位は、接続部642において隣り合う2つの開口部6421によって挟まれた部位STである。
ここで、図示を省略するが、接続部642に設けられた開口部6421の形状が、+Y方向に沿う二辺と+X方向に沿う二辺とを有する矩形状である場合、接続部642において液相の作動流体及び熱が移動される部位STの+X方向に沿う寸法は、+Y方向において同じとなる。この場合、+Y方向への液相の作動流体の移動量と、−Y方向への熱の移動量とのバランスを維持しづらく、蒸発部位の位置を規定しづらい。
例えば、グルーブ部材64に伝達される熱量が小さい場合には、熱の移動量が小さくなるので、蒸発部位の位置は、接続部642において+Y方向に偏る。一方、グルーブ部材64に伝達される熱量が大きい場合には、熱の移動量が大きくなるので、蒸発部位の位置は、接続部642において−Y方向に偏る。このように、開口部6421の形状が上記矩形状である場合には、接続部642における蒸発部位の位置を規定しづらい。
これに対し、図9に示したように、+Z方向から見た場合の開口部6421の形状は、丸型である。これによれば、接続部642において部位STの+X方向に沿う寸法は、液相の作動流体の移動経路で言えば、+Y方向に向かうに従って小さくなった後に大きくなり、熱の移動経路で言えば、−Y方向に向かうに従って小さくなった後に大きくなる。このため、液相の作動流体及び熱は、部位STにおいて+X方向における寸法が最も小さい領域ARに集約されることから、領域ARに蒸発部位の位置を規定できる。そして、このような領域ARは、開口部6421において+X方向に沿う寸法が最も大きい部位に隣接している。このため、領域ARに位置する蒸発部位にて液相から気相に変化した作動流体を、開口部6421に導きやすい。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
[実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1は、以下の効果を有する。
プロジェクター1は、光を出射する光源411と、光源411から出射された光を変調する光変調装置343と、光変調装置343によって変調された光を投射する投射光学装置36と、冷却装置5と、を備える。
冷却装置5は、蒸発部6、蒸気管52、凝縮部53及び液管54を備える。蒸発部6は、冷却対象である光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。蒸気管52は、蒸発部6にて液相から気相に変化した作動流体を凝縮部53へ流通させる。凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させて、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。液管54は、凝縮部53にて気相から液相に変化した作動流体を蒸発部6へ流通させる。
蒸発部6は、液管54と接続され、内部に流入された液相の作動流体を貯留するリザーバー614を有する筐体61と、筐体61内に設けられ、液相の作動流体が浸み込み、液相の作動流体を輸送するウィック63と、ウィック63と接続され、光源411の熱が伝達されるグルーブ部材64と、を備える。
ウィック63は、リザーバー614からグルーブ部材64に向かう第1方向である+Y方向に沿ってウィック63を貫通し、リザーバー614に貯留された液相の作動流体を+Y方向に輸送する複数の貫通孔631を有する。グルーブ部材64は、第2方向である+Z方向に沿って並んで設けられ、ウィック63に接続される複数の接続部642と、複数の接続部642のうち隣り合う2つの接続部642の間に設けられ、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の蒸気流路643と、を有する。複数の蒸気流路643のそれぞれは、複数の貫通孔631のうち少なくとも1つの貫通孔631に対応して設けられる。複数の接続部642のそれぞれは、+Z方向において接続部642を貫通する開口部6421を有する。
このような構成によれば、液相から気相に変化した作動流体は、複数の蒸気流路643を流通してグルーブ部材64の外部に排出される他、開口部6421を流通してグルーブ部材64の外部に排出される。このため、各接続部642に設けられた開口部6421を第2の蒸気流路として用いることができるので、グルーブ部材64の外部に気相の作動流体を排出しやすくすることができる。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、冷却対象である光源411の熱を用いて液相から気相への作動流体の変化を促進できるので、光源411の冷却効率を高めることができる。
+Z方向から見た場合の開口部6421の形状は、丸型である。
このような構成によれば、上記のように、部位STにおいて+X方向に沿う寸法が最も小さい領域ARに、蒸発部位の位置を規定できる。そして、領域ARに位置する蒸発部位にて液相から気相に変化した作動流体を、開口部6421に導きやすくすることができる。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、光源411の冷却効率を高めることができる。
開口部6421は、複数の接続部642のそれぞれにおいて、第3方向である+X方向に複数設けられている。
このような構成によれば、複数の接続部642のそれぞれに複数設けられた開口部6421を流通する気相の作動流体の流量を大きくできるので、グルーブ部材64の外部に気相の作動流体を排出しやすくすることができる。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、光源411の冷却効率を高めることができる。
筐体61の第2筐体612は、蒸気管接続部6121及び排出流路6122を有する。排出流路6122は、グルーブ部材64に対して+Z方向、−Z方向及び+X方向に位置し、グルーブ部材64から排出された気相の作動流体を蒸気管接続部6121に導く。すなわち、排出流路6122は、グルーブ部材64に対して+X方向に位置する部分流路6123、グルーブ部材64に対して+Z方向に位置する部分流路6124、及び、グルーブ部材64に対して−Z方向に位置する部分流路6125を有する。蒸気管接続部6121は、蒸気管52と接続されている。
このような構成によれば、複数の蒸気流路643を流通した気相の作動流体と、開口部6421を流通した気相の作動流体とを、排出流路6122を介して蒸気管接続部6121に流通させることができる。これにより、気相の作動流体を蒸気管52に効率よく導くことができる。従って、気相の作動流体の蒸気管52への排出効率を高めることができ、光源411の冷却効率を高めることができる。
[実施形態の変形]
本開示は、上記実施形態に限定されるものではなく、本開示の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本開示に含まれるものである。
上記実施形態では、複数の接続部642のそれぞれは、第2方向である+Z方向に接続部642を貫通する開口部6421を有するとした。しかしながら、これに限らず、+Z方向に沿って配列された複数の接続部642のうち、最も+Z方向に位置する接続部642、及び、最も−Z方向に位置する接続部642のうち、少なくとも1つの接続部642が開口部6421を有していればよい。これにより、当該少なくとも1つの接続部642と、当該少なくとも1つの接続部642と隣り合う他の接続部642との間の蒸気流路643を流通する気相の作動流体の一部を、開口部6421を介してグルーブ部材64の外部に排出できる。このような構成でも、気相の作動流体の排出効率を高めることができる。
上記実施形態では、+Z方向から見た場合の開口部6421の形状は、丸型であるとした。しかしながら、これに限らず、+Z方向から見た場合の開口部6421の形状は、他の形状であってもよい。例えば、開口部の形状は、第1方向である+Y方向、及び、第3方向である+X方向のそれぞれに交差する二辺と、当該二辺とは左右対称な二辺とを有する菱形形状であってもよく、三角形状等の多角形状であってもよい。丸型には、真円形状が含まれる他、+Y方向に長径を有する楕円形状、及び、+X方向に長径を有する楕円形状等、円形と認識可能な他の形状が含まれる。なお、上記した効果を奏するには、開口部の形状は、第1方向である+Y方向に向かって第3方向である+X方向に沿う寸法が大きくなった後、+X方向に沿う寸法が小さくなる形状であることが好ましい。
上記実施形態では、開口部6421は、複数の接続部642のそれぞれに、第3方向である+X方向に複数設けられているとした。しかしながら、これに限らず、開口部6421は、1つの接続部642に1つ設けられていてもよい。すなわち、1つの接続部642に設けられる開口部6421の数は問わない。また、必ずしもそれぞれの接続部642に設けられた開口部6421の数は、同じでなくてもよい。
更に、各接続部642における開口部6421の位置は、+X方向において同じ位置であるとした。すなわち、+Z方向から見た場合、開口部6421は、全ての接続部642において重なる位置であるとした。しかしながら、これに限らず、接続部642における開口部6421の位置は、1つの接続部642と他の接続部642とで異なっていてもよい。
上記実施形態では、筐体61は、蒸気管52と接続される蒸気管接続部6121と、グルーブ部材64に対して+Z方向、−Z方向及び+X方向に位置し、グルーブ部材64から排出された気相の作動流体を蒸気管接続部6121に導く排出流路6122と、を有するとした。しかしながら、これに限らず、筐体61が、蒸気流路643を流通した気相の作動流体と、開口部6421を流通した気相の作動流体とを、それぞれ別に収集して、蒸気管接続部6121に導く構成である場合等においては、排出流路6122は、グルーブ部材64に対して+Z方向及び−Z方向のうち一方の方向のみに設けられていてもよい。すなわち、排出流路6122は、グルーブ部材64に対して+Z方向に位置する部分流路6124及び−Z方向に位置する部分流路6125のうち一方のみを有するものであってもよい。また、蒸気管接続部6121は、部分流路6123と連通する位置に設けられる構成に限らず、部分流路6124,6125のうちの一方と連通する位置に設けられていてもよく、部分流路6123,6124,6125のそれぞれに設けられていてもよい。
上記実施形態では、光源装置4の光源411は、半導体レーザー412,413を有するものとした。しかしながら、これに限らず、光源装置は、超高圧水銀ランプ等の光源ランプや、LED(Light Emitting Diode)等の他の固体光源を、光源として有するものであってもよい。この場合、冷却装置5の冷却対象は、光源ランプや他の固体光源であってもよい。
また、冷却装置5の冷却対象は、光源411に限らず、他の構成であってもよい。例えば、冷却装置5は、光変調装置343及び偏光変換素子313等の光学部品を冷却するものでもよく、制御装置や電源装置に設けられた回路素子を冷却するものであってもよい。
上記実施形態では、プロジェクターは、3つの光変調装置343を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも、本開示を適用可能である。
上記実施形態では、光変調装置343は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルであるとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置として、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記実施形態では、画像投射装置3は、図2に示すレイアウト及び光学部品を有する構成を例示した。しかしながら、これに限らず、他のレイアウト及び光学部品を有する画像投射装置を採用してもよい。
上記実施形態では、ループ型ヒートパイプ51を備える冷却装置5をプロジェクターに適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、本開示の冷却装置は、プロジェクター以外の装置及び機器に適用可能である他、単体で利用することも可能である。すなわち、本開示の冷却装置の用途は、プロジェクターの構成部品を冷却するものに限定されない。
[本開示のまとめ]
以下に、本開示のまとめを付記する。
本開示の第1態様に係る冷却装置は、冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部へ流通させる蒸気管と、前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部へ流通させる液管と、を備え、前記蒸発部は、前記液管と接続され、内部に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーを有する筐体と、前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、前記ウィックと接続され、前記冷却対象の熱が伝達されるグルーブ部材と、を備え、前記ウィックは、前記リザーバーから前記グルーブ部材に向かう第1方向に沿って前記ウィックを貫通し、前記リザーバーに貯留された液相の前記作動流体を前記第1方向に輸送する複数の貫通孔を有し、前記グルーブ部材は、前記第1方向に直交する第2方向に沿って並んで設けられ、前記ウィックに接続される複数の接続部と、前記複数の接続部のうち隣り合う2つの接続部の間に設けられ、液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の蒸気流路と、を有し、前記複数の蒸気流路のそれぞれは、前記複数の貫通孔のうち少なくとも1つの貫通孔に対応して設けられ、前記複数の接続部のそれぞれは、前記第2方向において前記複数の接続部のそれぞれを貫通する開口部を有することを特徴とする。
このような構成によれば、液相から気相に変化した作動流体は、複数の蒸気流路を流通してグルーブ部材の外部に排出される他、複数の接続部を第2方向に貫通する開口部を流通してグルーブ部材の外部に排出される。このため、各接続部に設けられた開口部を第2の蒸気流路として用いることができるので、グルーブ部材の外部に気相の作動流体を排出しやすくすることができる。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、冷却対象の熱を用いて液相から気相への作動流体の変化を促進できるので、冷却対象の冷却効率を高めることができる。
上記第1態様では、前記第2方向から見た場合の前記開口部の形状は、丸型であることが好ましい。
ウィックによってグルーブ部材に輸送された液相の作動流体は、ウィックと接続される接続部における第1方向とは反対方向の部位から第1方向に更に移動される。冷却対象からグルーブ部材に伝達された熱は、接続部における第1方向の部位から第1方向とは反対方向に移動する。そして、接続部において、液相の作動流体を蒸発可能な熱が伝達された部位であって、液相の作動流体が到達した部位が、蒸発部位の1つとなる。なお、接続部において液相の作動流体が第1方向に移動される部位であって、熱が第1方向とは反対方向に移動される部位は、第2方向から見て開口部の外側の部位である。
ここで、接続部に設けられた開口部の形状が、第1方向に沿う二辺と、第1方向及び第2方向のそれぞれに直交する第3方向に沿う二辺とを有する矩形状である場合、接続部において液相の作動流体が第1方向に移動される部位であって、熱が第1方向とは反対方向に移動される部位の第3方向に沿う寸法は、第1方向において同じとなる。この場合、第1方向への液相の作動流体の移動量と、第1方向とは反対方向への熱の移動量とのバランスを維持しづらく、蒸発部位の位置を規定しづらい。
例えば、グルーブ部材に伝達される熱量が小さい場合には、熱の移動量が小さくなるので、蒸発部位の位置は、接続部において第1方向に偏る。一方、グルーブ部材に伝達される熱量が大きい場合には、熱の移動量が大きくなるので、蒸発部位の位置は、接続部において第1方向とは反対方向に偏る。このように、開口部の形状が上記矩形状である場合には、接続部における蒸発部位の位置を規定しづらい。
これに対し、第2方向から見た場合の開口部の形状は、丸型である。これによれば、接続部において液相の作動流体及び熱が移動される部位の第3方向に沿う寸法は、液相の作動流体の移動経路で言えば、第1方向に向かうに従って小さくなった後に大きくなり、熱の移動経路で言えば、第1方向とは反対方向に向かうに従って小さくなった後に大きくなる。このため、液相の作動流体及び熱は、当該部位において第3方向に沿う寸法が最も小さい領域に集約されることから、当該領域に蒸発部位の位置を規定できる。そして、このような領域は、開口部において第3方向に沿う寸法が最も大きい部位に隣接している。このため、当該領域に位置する蒸発部位にて液相から気相に変化した作動流体を、開口部に導きやすい。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、ひいては、冷却対象の冷却効率を高めることができる。
上記第1態様では、前記開口部は、前記複数の接続部のそれぞれにおいて、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれに直交する第3方向に複数設けられていることが好ましい。
このような構成によれば、複数の接続部のそれぞれに複数設けられた開口部を流通する気相の作動流体の流量を大きくできるので、グルーブ部材の外部に気相の作動流体を排出しやすくすることができる。従って、気相の作動流体の排出効率を高めることができ、ひいては、冷却対象の冷却効率を高めることができる。
上記第1態様では、前記筐体は、前記蒸気管と接続される蒸気管接続部と、前記グルーブ部材に対して前記第2方向及び前記第2方向とは反対方向に位置し、前記グルーブ部材から排出された気相の前記作動流体を前記蒸気管接続部に導く排出流路と、を有することが好ましい。
このような構成によれば、複数の蒸気流路を流通した気相の作動流体と、開口部を流通した気相の作動流体とを、排出流路を介して蒸気管接続部に流通させることができる。これにより、気相の作動流体を蒸気管に効率よく導くことができる。従って、気相の作動流体の蒸気管への排出効率を高めることができ、ひいては、冷却対象の冷却効率を高めることができる。
本開示の第2態様に係るプロジェクターは、光を出射する光源と、前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、上記冷却装置と、を備えることを特徴とする。
このような構成によれば、上記した冷却装置と同様の効果を奏することができる。
上記第2態様では、前記冷却対象は、前記光源であることが好ましい。
このような構成によれば、光源を効率よく冷却できる。
1…プロジェクター、343(343B,343G,343R)…光変調装置、36…投射光学装置、411…光源(冷却対象)、5…冷却装置、52…蒸気管、53…凝縮部、54…液管、6…蒸発部、61…筐体、61B…底面部、611…第1筐体、612…第2筐体、6121…蒸気管接続部、6122…排出流路、6123,6124,6125…部分流路、614…リザーバー、62…熱交換部、63…ウィック、631…貫通孔、64…グルーブ部材、641…基部、6411…連通孔、642…凸部、643…蒸気流路。

Claims (6)

  1. 冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、
    気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、
    前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部へ流通させる蒸気管と、
    前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部へ流通させる液管と、を備え、
    前記蒸発部は、
    前記液管と接続され、内部に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーを有する筐体と、
    前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、
    前記ウィックと接続され、前記冷却対象の熱が伝達されるグルーブ部材と、を備え、
    前記ウィックは、前記リザーバーから前記グルーブ部材に向かう第1方向に沿って前記ウィックを貫通し、前記リザーバーに貯留された液相の前記作動流体を前記第1方向に輸送する複数の貫通孔を有し、
    前記グルーブ部材は、
    前記第1方向に直交する第2方向に沿って並んで設けられ、前記ウィックに接続される複数の接続部と、
    前記複数の接続部のうち隣り合う2つの接続部の間に設けられ、液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の蒸気流路と、を有し、
    前記複数の蒸気流路のそれぞれは、前記複数の貫通孔のうち少なくとも1つの貫通孔に対応して設けられ、
    前記複数の接続部のそれぞれは、前記第2方向において前記複数の接続部のそれぞれを貫通する開口部を有することを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記第2方向から見た場合の前記開口部の形状は、丸型であることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置において、
    前記開口部は、前記複数の接続部のそれぞれにおいて、前記第1方向及び前記第2方向のそれぞれに直交する第3方向に複数設けられていることを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の冷却装置において、
    前記筐体は、
    前記蒸気管と接続される蒸気管接続部と、
    前記グルーブ部材に対して前記第2方向及び前記第2方向とは反対方向に位置し、前記グルーブ部材から排出された気相の前記作動流体を前記蒸気管接続部に導く排出流路と、を有することを特徴とする冷却装置。
  5. 光を出射する光源と、
    前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
    請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の冷却装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
  6. 請求項5に記載のプロジェクターにおいて、
    前記冷却対象は、前記光源であることを特徴とするプロジェクター。
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