JP2020134671A - 冷却装置及びプロジェクター - Google Patents

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Abstract

【課題】冷却効率の低下を抑制できる冷却装置及びプロジェクターを提供する。【解決手段】冷却装置は、蒸発部、凝縮部、蒸気管及び液管を備え、蒸発部は、液管に接続され、液相の作動流体が内部に流入する筐体と、筐体内に設けられ、液相の作動流体が浸み込み、液相の作動流体を輸送するウィックと、筐体内に設けられ、筐体に流入された液相の作動流体を貯留するリザーバーと、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の流路を有し、ウィックに接続されるグルーブと、筐体に設けられる封止部材と、を有し、筐体は、リザーバーが設けられる第1筐体と、ウィック及びグルーブが設けられる第2筐体と、を有し、封止部材は、筐体及びウィックのうち少なくとも一方と同じ金属材料によって構成されており、ウィックに接触して設けられて、第1筐体と第2筐体との間を封止する。【選択図】図5

Description

本発明は、冷却装置及びプロジェクターに関する。
従来、発熱体の熱を移動させる装置として、ループ型ヒートパイプが知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に記載のループ型ヒートパイプは、蒸発器、凝縮器、蒸気管及び液管を備え、ループ型ヒートパイプの内部には、水又はフロン等の作動流体が封入されている。作動流体は、蒸発器において発熱体からの熱によって液相の作動流体から気相の作動流体に変化し、気相の作動流体は、熱を伴ったまま蒸気管を通って凝縮器に移動する。凝縮器にて、作動流体の熱が放熱され、気相の作動流体から液相の作動流体に変化する。液相に変化した作動流体は、液管を通って蒸発器に戻る。
特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、蒸発器は、蒸発器容器と、蒸発器容器内に配置された平板状の第1ウィックと、第1ウィックの上に配置された第2ウィックと、を有する。蒸発器容器は、上側の蓋部材と、下側の底部材とを有し、蓋部材及び底部材により、第1ウィック及び第2ウィックが配置される空間と、第1ウィックの下面側にて発生した蒸気(気相の作動流体)が通る空間と、が形成される。
蓋部材の上面側には、液管及び蒸気管が接続されている。蒸発器容器の内部には、第1ウィック及び第2ウィックが配置される部位と、第1ウィックの下側で発生した蒸気を蒸気管に導く蒸気流路となる部位とを仕切る仕切りが設けられている。また、底部材の内側底面には、蒸気が通るグルーブが設けられている。
底部材と蓋部材とは、はんだ付け、ロウ付け又はねじ止め等によって接合されている。
第1ウィックの下面は、底部材のグルーブ形成面と接触し、第1ウィックの側面は、底部材の側面及び仕切りと接触している。また、第2ウィックは、第1ウィックの上面に接触して配置されており、第2ウィックの一部は、液管の内部に突出している。各ウィックは、いずれも多孔質体により形成されており、第2ウィックの平均気孔径は、第1ウィックの平均気孔径より大きい。
このような蒸発器において、液相の作動流体は、液管から第2ウィックに侵入し、毛細管現象によって第2ウィック内を厚さ方向及び横方向に移動する。そして、液相の作動流体は、第2ウィックの下面から第1ウィックの上面に移動し、更に第1ウィック内を厚さ方向に移動する。第1ウィック内に浸透した液相の作動流体は、発熱体から伝達された熱によって蒸発して気相の作動流体に変化し、気相の作動流体は、グルーブから排出されて蒸気流路を通り、蒸気管に導かれる。
特開2012−193912号公報
特許文献1に記載のループ型ヒートパイプでは、上記のように、蓋部材及び底部材は、はんだ付け、ロウ付け又はねじ止め等によって接合されている。これに対し、作動流体の蒸発器外への漏れを効果的に抑制するために、蓋部材と底部材との間にゴムパッキンを介装することが考えられる。
しかしながら、ゴムパッキンは、熱によって劣化しやすい。そして、ゴムパッキンが劣化した場合には、作動流体が蒸発器外に漏れる可能性が生じる。また、ゴムパッキンの構成材料が作動流体中に漏出すると、作動流体に不純物が混入することとなり、ループ型ヒートパイプにおける作動流体の循環に悪影響を及ぼし、発熱体の冷却効率が低下するおそれがある。
本発明の第1態様に係る冷却装置は、冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部に流通させる蒸気管と、前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部に流通させる液管と、を備え、前記蒸発部は、前記液管に接続され、液相の前記作動流体が内部に流入する筐体と、前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、前記筐体内に設けられ、前記筐体に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーと、液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の流路を有し、前記ウィックに接続されるグルーブと、前記筐体に設けられる封止部材と、を有し、前記筐体は、前記リザーバーが設けられる第1筐体と、前記ウィック及び前記グルーブが設けられる第2筐体と、を有し、前記封止部材は、前記筐体及び前記ウィックのうち少なくとも一方と同じ金属材料によって構成されており、前記ウィックに接触して設けられて、前記第1筐体と前記第2筐体との間を封止することを特徴とする。
上記第1態様では、前記グルーブは、前記第2筐体と一体化されていることが好ましい。
上記第1態様では、前記ウィックは、前記封止部材と接触する部位に位置し、切削された切削部を有することが好ましい。
上記第1態様では、前記ウィックは、前記筐体の内面及び前記封止部材のうち少なくとも一方と溶着されている溶着部を有することが好ましい。
上記第1態様では、前記ウィックにおいて、前記筐体の内面及び前記封止部材のうち少なくとも一方と接触する領域における空隙の径は、他の領域における空隙の径より小さいことが好ましい。
本発明の第2態様に係るプロジェクターは、光源と、前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、上記冷却装置と、を備えることを特徴とする。
上記第2態様では、前記冷却対象は、前記光源であることが好ましい。
第1実施形態におけるプロジェクターの外観を示す斜視図。 第1実施形態におけるプロジェクターの内部構成を示す模式図。 第1実施形態における光源装置の構成を示す模式図。 第1実施形態における蒸発部の外観を示す斜視図。 第1実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 第1実施形態における蒸発部の内部構造を模式的に示す断面図。 第1実施形態における比較例であるウィックの一部を拡大して示す断面図。 第1実施形態における蒸発部の一部を拡大して示す断面図。 第1実施形態におけるウィックの一部を拡大して示す断面図。 第1実施形態の変形における蒸発部の一部を拡大して示す断面図。 第2実施形態におけるプロジェクターが備える蒸発部の一部を拡大して示す断面図。 第2実施形態におけるウィックの一部を拡大して示す断面図。 第2実施形態の変形における蒸発部の一部を拡大して示す断面図。 第2実施形態の変形におけるウィックの一部を拡大して示す断面図。 第3実施形態におけるプロジェクターが備える蒸発部の一部を拡大して示す断面図。 第3実施形態におけるウィックの一部を拡大して示す断面図。
[第1実施形態]
以下、本発明の第1実施形態について、図面に基づいて説明する。
[プロジェクターの概略構成]
図1は、本実施形態に係るプロジェクター1の外観を示す斜視図である。
本実施形態に係るプロジェクター1は、後述する光源装置4から出射された光を変調して画像情報に応じた画像を形成し、形成された画像をスクリーン等の被投射面上に拡大投射する画像表示装置である。プロジェクター1は、図1に示すように、プロジェクター1の外装を構成する外装筐体2を備える。
[外装筐体の構成]
外装筐体2は、天面部21、底面部22、正面部23、背面部24、左側面部25及び右側面部26を有し、略直方体形状に形成されている。
底面部22は、プロジェクター1が載置される設置面と接する複数の脚部221を有する。
正面部23は、外装筐体2において画像の投射側に位置する。正面部23は、後述する投射光学装置36の一部を露出させる開口部231を有し、投射光学装置36によって投射される画像は、開口部231を通過する。また、正面部23は、プロジェクター1内の冷却対象を冷却した冷却気体が外装筐体2の外部に排出される排気口232を有する。
右側面部26は、外装筐体2外の空気等の気体を冷却気体として内部に導入する導入口261を有する。
[プロジェクターの内部構成]
図2は、プロジェクター1の内部構成を示す模式図である。
プロジェクター1は、図2に示すように、外装筐体2内にそれぞれ収容される画像投射装置3及び冷却装置5を更に備える。この他、図示を省略するが、プロジェクター1は、プロジェクター1の動作を制御する制御装置、及び、プロジェクター1の電子部品に電力を供給する電源装置を備える。
[画像投射装置の構成]
画像投射装置3は、制御装置から入力される画像情報に応じた画像を形成及び投射する。画像投射装置3は、光源装置4、均一化装置31、色分離装置32、リレー装置33、画像形成装置34、光学部品用筐体35及び投射光学装置36を備える。
光源装置4は、照明光を出射する。光源装置4の構成については、後に詳述する。
均一化装置31は、光源装置4から出射された照明光を均一化する。この均一化された照明光は、色分離装置32及びリレー装置33を経て、画像形成装置34の後述する光変調装置343の変調領域を照明する。均一化装置31は、2つのレンズアレイ311,312、偏光変換素子313及び重畳レンズ314を備える。
色分離装置32は、均一化装置31から入射される光を赤、緑及び青の各色光に分離する。色分離装置32は、2つのダイクロイックミラー321,322と、ダイクロイックミラー321によって分離された青色光を反射させる反射ミラー323と、を備える。
リレー装置33は、他の色光の光路より長い赤色光の光路に設けられ、赤色光の損失を抑制する。リレー装置33は、入射側レンズ331、リレーレンズ333、反射ミラー332,334を備える。なお、本実施形態では、他の色光より光路が長い色光を赤色光とし、赤色光の光路上にリレー装置33を設けることとした。しかしながら、これに限らず、例えば他の色光より光路が長い色光を青色光とし、青色光の光路上にリレー装置33を設ける構成としてもよい。
画像形成装置34は、入射される赤、緑及び青の各色光を変調し、変調された各色光を合成して、画像を形成する。画像形成装置34は、それぞれ入射される色光に応じて設けられる3つのフィールドレンズ341、3つの入射側偏光板342、3つの光変調装置343、3つの視野角補償板344及び3つの出射側偏光板345と、1つの色合成装置346と、を備える。
光変調装置343は、光源装置4から出射された光を画像情報に応じて変調する。光変調装置343は、赤色光用の光変調装置343R、緑色光用の光変調装置343G及び青色光用の光変調装置343Bを含む。本実施形態では、光変調装置343は、透過型の液晶パネルによって構成されており、入射側偏光板342、光変調装置343、出射側偏光板345によって液晶ライトバルブが構成される。
色合成装置346は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された各色光を合成して画像を形成する。本実施形態では、色合成装置346は、クロスダイクロイックプリズムによって構成されているが、これに限らず、例えば複数のダイクロイックミラーによって構成することも可能である。
光学部品用筐体35は、上記した各装置31〜34を内部に収容する。なお、画像投射装置3には、設計上の光軸である照明光軸Axが設定されており、光学部品用筐体35は、照明光軸Axにおける所定位置に各装置31〜34を保持する。なお、光源装置4及び投射光学装置36は、照明光軸Axにおける所定位置に配置される。
投射光学装置36は、画像形成装置34から入射される画像を被投射面上に拡大投射する。すなわち、投射光学装置36は、光変調装置343B,343G,343Rによって変調された光を投射する。投射光学装置36は、例えば筒状の鏡筒内に複数のレンズが収納された組レンズとして構成される。
[光源装置の構成]
図3は、光源装置4の構成を示す模式図である。
光源装置4は、照明光を均一化装置31に出射する。光源装置4は、図3に示すように、光源用筐体CAと、光源用筐体CA内にそれぞれ収容される光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44、第1集光素子45、波長変換素子46、第1位相差素子47、第2集光素子48、拡散反射装置49及び第2位相差素子RPと、を備える。
光源用筐体CAは、塵埃等が内部に侵入しづらい密閉筐体として構成されている。
光源部41、アフォーカル光学素子42、ホモジナイザー光学素子43、偏光分離素子44と、第1位相差素子47、第2集光素子48及び拡散反射装置49は、光源装置4に設定された照明光軸Ax1上に配置されている。
波長変換素子46、第1集光素子45、偏光分離素子44及び第2位相差素子RPは、光源装置4に設定され、かつ、照明光軸Ax1に直交する照明光軸Ax2上に配置されている。
[光源部の構成]
光源部41は、光を出射する光源411及びコリメーターレンズ415を備える。
光源411は、複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413と、支持部材414と、を備える。
第1半導体レーザー412は、励起光であるs偏光の青色光L1sを出射する。青色光L1sは、例えば、ピーク波長が440nmのレーザー光である。第1半導体レーザー412から出射された青色光L1sは、波長変換素子46に入射される。
第2半導体レーザー413は、p偏光の青色光L2pを出射する。青色光L2pは、例えば、ピーク波長が460nmのレーザー光である。第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、拡散反射装置49に入射される。
支持部材414は、照明光軸Ax1と直交する平面にそれぞれアレイ状に配置された複数の第1半導体レーザー412及び複数の第2半導体レーザー413を支持する。支持部材414は、熱伝導性を有する金属製部材であり、後述する蒸発部6Aに接続される。そして、熱源である各半導体レーザー412,413、すなわち、光源411の熱は、蒸発部6Aに伝達される。
第1半導体レーザー412から出射された青色光L1s及び第2半導体レーザー413から出射された青色光L2pは、コリメーターレンズ415によって平行光束に変換され、アフォーカル光学素子42に入射される。
なお、本実施形態では、光源411は、s偏光の青色光L1sと、p偏光の青色光L2pとを出射する構成である。しかしながら、これに限らず、光源411は、偏光方向が同じ直線偏光光である青色光を出射する構成としてもよい。この場合、入射された1種類の直線偏光をs偏光及びp偏光が含まれる光とする位相差素子を、光源部41と偏光分離素子44との間に配置すればよい。
[アフォーカル光学素子及びホモジナイザー光学素子の構成]
アフォーカル光学素子42は、光源部41から入射される青色光L1s,L2pの光束径を調整して、ホモジナイザー光学素子43に入射させる。アフォーカル光学素子42は、入射される光を集光するレンズ421と、レンズ421によって集光された光束を平行化するレンズ422とにより構成されている。
ホモジナイザー光学素子43は、青色光L1s,L2pの照度分布を均一化する。ホモジナイザー光学素子43は、一対のマルチレンズアレイ431,432により構成されている。
[偏光分離素子の構成]
ホモジナイザー光学素子43を通過した青色光L1s,L2pは、偏光分離素子44に入射する。
偏光分離素子44は、プリズム型の偏光ビームスプリッターであり、入射される光に含まれるs偏光成分とp偏光成分とを分離する。具体的に、偏光分離素子44は、s偏光成分を反射させ、p偏光成分を透過させる。また、偏光分離素子44は、s偏光成分及びp偏光成分のいずれの偏光成分であっても、所定波長以上の光を透過させる色分離特性を有する。従って、s偏光の青色光L1sは、偏光分離素子44にて反射され、第1集光素子45に入射する。一方、p偏光の青色光L2pは、偏光分離素子44を透過して、第1位相差素子47に入射する。
[第1集光素子の構成]
第1集光素子45は、偏光分離素子44にて反射された青色光L1sを波長変換素子46に集光する。また、第1集光素子45は、波長変換素子46から入射される蛍光光YLを平行化する。図3の例では、第1集光素子45は、2つのレンズ451,452によって構成されているが、第1集光素子45を構成するレンズの数は問わない。
[波長変換素子の構成]
波長変換素子46は、入射された光によって励起されて、入射された光より波長が長い蛍光光YLを生成し、蛍光光YLを第1集光素子45に出射する。換言すると、波長変換素子46は、入射された光の波長を変換し、変換された光を出射する。波長変換素子46によって生成された蛍光光YLは、例えば、ピーク波長が500〜700nmの光である。波長変換素子46は、波長変換部461及び放熱部462を備える。
波長変換部461は、図示を省略するが、波長変換層及び反射層を有する。波長変換層は、入射される青色光L1sを波長変換した非偏光光である蛍光光YLを拡散出射する蛍光体を含む。反射層は、波長変換層から入射される蛍光光YLを第1集光素子45側に反射させる。
放熱部462は、波長変換部461における光入射側とは反対側の面に設けられ、波長変換部461にて生じた熱を放出する。
波長変換素子46から出射された蛍光光YLは、照明光軸Ax2に沿って第1集光素子45を通過した後、上記色分離特性を有する偏光分離素子44に入射される。そして、蛍光光YLは、偏光分離素子44を照明光軸Ax2に沿って通過し、第2位相差素子RPに入射する。
なお、波長変換素子46は、モーター等の回転装置によって、照明光軸Ax2と平行な回転軸を中心として回転される構成であってもよい。
[第1位相差素子及び第2集光素子の構成]
第1位相差素子47は、偏光分離素子44と第2集光素子48との間に配置されている。第1位相差素子47は、偏光分離素子44を通過した青色光L2pを円偏光の青色光L2cに変換する。青色光L2cは、第2集光素子48に入射される。
第2集光素子48は、第1位相差素子47から入射される青色光L2cを拡散反射装置49に集光する。また、第2集光素子48は、拡散反射装置49から入射される青色光L2cを平行化する。なお、第2集光素子48を構成するレンズの数は、適宜変更可能である。
[拡散反射装置の構成]
拡散反射装置49は、波長変換素子46にて生成及び出射される蛍光光YLと同様の拡散角で、入射された青色光L2cを拡散反射させる。拡散反射装置49の構成として、入射された青色光L2cをランバート反射させる反射板と、反射板を照明光軸Ax1と平行な回転軸を中心として回転させる回転装置とを備える構成を例示できる。
拡散反射装置49にて拡散反射された青色光L2cは、第2集光素子48を通過した後、第1位相差素子47に入射される。青色光L2cは、拡散反射装置49にて反射される際に、回転方向が反対方向の円偏光に変換される。このため、第2集光素子48を介して第1位相差素子47に入射された青色光L2cは、偏光分離素子44から第1位相差素子47に入射された際のp偏光の青色光L2cではなく、s偏光の青色光L2sに変換される。そして、青色光L2sは、偏光分離素子44にて反射されて、第2位相差素子RPに入射される。すなわち、偏光分離素子44から第2位相差素子RPに入射される光は、青色光L2s及び蛍光光YLが混在した白色光である。
[第2位相差素子の構成]
第2位相差素子RPは、偏光分離素子44から入射される白色光をs偏光及びp偏光が混在する光に変換する。このように変換された白色の照明光WLは、上記した均一化装置31に入射される。
[冷却装置の構成]
冷却装置5は、プロジェクター1を構成する冷却対象を冷却する。本実施形態において、冷却対象は、光源装置4の光源411である。冷却装置5は、図2に示すように、ループ型ヒートパイプ51及び冷却ファン55を備える。
冷却ファン55は、外装筐体2内の空間において排気口232とループ型ヒートパイプ51の後述する凝縮部53との間に設けられている。冷却ファン55は、外装筐体2内の冷却気体を吸引して排気口232から排出する過程にて、凝縮部53に冷却気体を流通させ、これにより、凝縮部53を冷却する。なお、冷却ファン55は、例えば、外装筐体2内の空間において導入口261と後述する凝縮部53との間に設けられ、外装筐体2外の冷却気体を吸引して凝縮部53に冷却気体を送出する構成であってもよい。
ループ型ヒートパイプ51は、減圧状態で封入されることによって比較的低温で相状態が変化する作動流体が循環する循環流路を有する。詳述すると、ループ型ヒートパイプ51は、冷却対象から伝達される熱によって、減圧状態で内部に封入された作動流体の相状態を液相から気相に相変化させ、作動流体が液相から気相へ相変化した部位以外の部位にて気相の作動流体から熱を奪って、作動流体の相状態を気相から液相に変化させるとともに、奪った熱を放出することによって、冷却対象を冷却する。
このようなループ型ヒートパイプ51は、蒸発部6A、蒸気管52、凝縮部53及び液管54を備える。なお、蒸発部6Aの構成は、後に詳述する。
[蒸気管の構成]
蒸気管52は、作動流体の循環流路において、気相の作動流体が流通可能に蒸発部6Aと凝縮部53とを接続する管状部材である。蒸気管52は、蒸発部6Aにおいて液相から気相に変化して蒸発部6Aから蒸気管52に流入される作動流体を、凝縮部53に流通させる。
[凝縮部の構成]
凝縮部53は、気相の作動流体の熱を奪って放熱し、作動流体を気相から液相に相変化させ、液相の作動流体を液管54に流出させる。すなわち、凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させることによって、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。凝縮部53は、図示を省略するが、蒸気管52及び液管54が接続される本体部と、本体部に接続される放熱部と、を有する。
本体部は、蒸気管52から流入される気相の作動流体が流通し、液管54と連通する相変化流路を内部に有する。気相の作動流体は、相変化流路を流通する過程にて本体部に受熱されて冷却され、これにより液相の作動流体に変化される。そして、液相に変化された作動流体は、相変化流路内を更に流通して、本体部に受熱されて冷却された後、液管54に流出される。
放熱部は、本体部に伝達された作動流体の熱を放出する部材であり、いわゆるヒートシンクである。放熱部には、冷却ファン55の駆動によって冷却気体が流通し、これにより、凝縮部53が冷却される。
[液管の構成]
液管54は、作動流体の循環流路において、液相の作動流体が流通可能に凝縮部53と蒸発部6Aとを接続する管状部材である。液管54は、凝縮部53において気相から液相に変化した作動流体を、蒸発部6Aに流通させる。
[蒸発部の構成]
蒸発部6Aは、冷却対象としての光源411と接続され、光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。具体的に、蒸発部6Aは、光源411の支持部材414に接続され、支持部材414を介して伝達される半導体レーザー412,413の熱によって液相の作動流体を蒸発させることにより、半導体レーザー412,413を冷却する。
図4は、蒸発部6Aの外観を示す斜視図である。また、図5及び図6は、蒸発部6Aの内部構造を模式的に示す断面図である。具体的に、図5は、図4において点線にて示す仮想線VL1を含む蒸発部6Aの断面を示す図であり、図6は、図4において一点鎖線にて示す仮想線VL2を含む蒸発部6Aの断面を示す図である。すなわち、図5に示される蒸発部6Aの断面と、図6に示される蒸発部6Aの断面とは、直交している。なお、図5においては、見易さを考慮して、複数の流路VCのうち一部の流路VCに符号を付す。
蒸発部6Aは、図4〜図6に示すように、筐体61を備える他、図5及び図6に示すように、リザーバー62、ウィック63A、グルーブ64及び封止部材65を備える。
[筐体の構成]
筐体61は、金属製の筐体である。筐体61は、第1筐体611及び第2筐体612を有し、第1筐体611及び第2筐体612が組み合わされることによって、全体が略直方体の形状に形成されている。このような筐体61は、天面部61A、底面部61B及び側面部61C〜61Fを有する。
天面部61A及び底面部61Bは、筐体61において互いに反対側となる部位である。
側面部61C及び側面部61Dは、筐体61において互いに反対側となる部位である。また、側面部61E及び側面部61Fは、筐体61において互いに反対側となる部位である。すなわち、側面部61Cを筐体61の正面部としたときに、天面部61Aが上側、底面部61Bが下側に位置するように筐体61を見た場合、側面部61Dは、筐体61の背面部であり、側面部61Eは、筐体61の左側面部であり、側面部61Eは、筐体61の右側面部である。
なお、図示を省略するが、底面部61Bと、ループ型ヒートパイプ51の冷却対象である光源411との間には、受熱部材が設けられている。詳述すると、受熱部材は、光源411の支持部材414と熱伝達可能に接続される。そして、光源411の熱は、受熱部材を介して底面部61B、ひいては、第2筐体612に伝達される。しかしながら、伝達部材は必須の構成ではなく、冷却対象である光源411は、第2筐体612に直接接続されていてもよい。
以下の説明では、互いに直交する三方向を、+X方向、+Y方向及び+Z方向とする。そして、+X方向を、側面部61Fから側面部61Eに向かう方向とし、+Y方向を、底面部61Bから天面部61Aに向かう方向とし、+Z方向を、側面部61Dから側面部61Cに向かう方向とする。
また、図示を省略するが、説明の便宜上、+X方向の反対方向を−X方向とし、+Y方向の反対方向を−Y方向とし、+Z方向の反対方向を−Z方向とする。
第1筐体611は、天面部61Aと、側面部61C〜61Fにおける+Y方向の部位とを構成する。第1筐体611における内部の空間は、第2筐体612と組み合わされたときにリザーバー62を構成する。すなわち、第1筐体611にはリザーバー62が設けられている。第1筐体611は、+Z方向に突出して液管54と接続される液管接続部6111を有する。液管接続部6111は、第1筐体611の内部と連通しており、液管54を流通する液相の作動流体は、液管接続部6111を介して、第1筐体611内に流入する。
第2筐体612は、底面部61Bと、側面部61C〜61Fにおける−Y方向の部位とを構成する。第2筐体612内には、ウィック63Aが配置される他、グルーブ64を構成する複数の流路VCが形成されており、第2筐体612とグルーブ64とは一体化されている。すなわち、第2筐体612にはウィック63A及びグルーブ64が設けられている。
第2筐体612は、+X方向に突出して蒸気管52と接続される蒸気管接続部6121を有する。蒸気管接続部6121は、第2筐体612内に形成された複数の流路VCと連通しており、詳しくは後述するが、複数の流路VCを流通する気相の作動流体は、蒸気管接続部6121を介して、蒸気管52内に流入する。
[リザーバーの構成]
リザーバー62は、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612とが組み合わされることによって、第1筐体611内に形成される。リザーバー62は、液管54を介して筐体61内に流入される液相の作動流体を貯留する。換言すると、リザーバー62は、筐体61内において、ウィック63Aによって吸引されなかった液相の作動流体が貯留される部位である。
[ウィックの構成]
ウィック63Aは、液相の作動流体が浸み込む平板状の多孔質体である。ウィック63Aは、リザーバー62に貯留されている液相の作動流体と接触するように第2筐体612内に設けられ、毛管力によって、リザーバー62から浸み込んだ液相の作動流体を−Y方向に輸送する。ウィック63Aは、例えば、銅やステンレス鋼(SUS:Steel Use Stainless)等の金属繊維によって構成される。
なお、ウィック63Aの構成については、後に詳述する。
[グルーブの構成]
グルーブ64は、ウィック63Aにおける−Y方向の面に接続されている。グルーブ64は、上記のように、第2筐体612と一体化されている。換言すると、グルーブ64は、第2筐体612の一部である。グルーブ64は、液相から気相に変化した作動流体が流通する溝状の複数の流路VCを有する。
複数の流路VCは、それぞれ+X方向に沿って延出しており、+Z方向に沿って配列されている。複数の流路VCは、蒸気管接続部6121と接続されている。複数の流路VCを流通した気相の作動流体は、蒸気管接続部6121を介して蒸気管52に流入する。
ここで、ウィック63Aにより−Y方向に輸送された液相の作動流体は、第2筐体612からグルーブ64に伝達された光源411の熱によって蒸発されて、作動流体の蒸気、すなわち、気相の作動流体に変化する。液相の作動流体の蒸発部位は、グルーブ64である場合と、ウィック63Aである場合とがある。
蒸発部位がグルーブ64である場合、ウィック63Aによって複数の流路VCの表面に輸送された液相の作動流体が、グルーブ64に伝達された熱によって蒸発される。
蒸発部位がウィック63Aである場合、ウィック63Aに保持された液相の作動流体が、グルーブ64からウィック63Aに伝達された熱によって蒸発される。
そして、グルーブ64又はウィック63Aにて蒸発されて、液相から気相に変化した作動流体は、複数の流路VCを流通して、蒸気管接続部6121に接続された蒸気管52に流入する。このように、光源411から奪われた熱が液相から気相への作動流体の相変化に利用されることにより熱伝達が促進され、光源411が冷却される。
[封止部材の構成]
封止部材65は、筐体61に設けられ、図5及び図6に示すように、第1筐体611と第2筐体612との間を封止して、筐体61外への作動流体の漏出を抑制する。封止部材65は、ウィック63Aの外径形状に応じた円環状部材であり、封止部材65の中央には、リザーバー62に貯留された液相の作動流体をウィック63Aにおける+Y方向の面に接触させる孔部651が形成されている。そして、封止部材65を+Y方向から見た場合、封止部材65の中心は、ウィック63Aの中心と略一致し、封止部材65の外縁は、ウィック63Aの外縁より内側に位置するように、封止部材65は配置される。
封止部材65は、第1筐体611と第2筐体612との間に介装される。詳述すると、封止部材65は、第2筐体612内に設けられたウィック63Aに対して+Y方向に配置されて、第1筐体611とウィック63Aとに接続されるように、第1筐体611と第2筐体612との間に介装される。本実施形態において、封止部材65は、ウィック63Aに接触して配置されている。
封止部材65が、第1筐体611と組み合わされる第2筐体612内に配置されるウィック63Aと、第1筐体611とに密着するように、第1筐体611と第2筐体612との間に配置されることにより、封止部材65とウィック63Aとの間を通って、リザーバー62内の液相の作動流体が、筐体61の外部に漏出することが抑制される。
封止部材65は、本実施形態では、金属材料によって形成されている。詳述すると、封止部材65は、ウィック63Aと同じ金属材料によって形成されている。例えば、ウィック63Aが、銅又はステンレス鋼によって形成された多孔質体である場合には、封止部材65は、銅又はステンレス鋼によって形成される。
[ウィックの詳細構成]
図7は、ウィック63Aに対する比較例としてのウィックWKの一部を拡大して示す断面図である。
ここで、ウィックWKに対する比較例としてのウィックWKについて説明する。
ウィックWKは、ウィック63Aと同様の多孔質体によって構成されている。このため、ウィックWKには、ウィックWKを構成する繊維FB間に空隙SPが形成されている。
このようなウィックWKが封止部材65と接触した場合、ウィックWKにおいて表面に位置する空隙SP(SP1)は、ウィックWKの内部に位置する空隙SP(SP2)に比べて、径が大きい空隙となる。そして、径が大きい空隙SP1がウィックWKの表面に存在すると、ウィックWKの最大毛管力が低下する。
一方、ウィックWKの表面に位置する空隙SP1の径を小さくすると、ウィックWKの最大毛管力を改善できる。しかしながら、この場合には、ウィックWK全体での作動流体の浸透率が低下し、圧力損失が増大する。このことは、作動流体への熱伝達率の低下を招き、ひいては、ループ型ヒートパイプ51による光源411の冷却効率の低下を招く。
図8は、蒸発部6Aの一部を拡大して示す断面図である。
これに対し、ウィック63Aの表面において封止部材65との接触部位STAには、図8に示すように、切削加工が施された凹部63A1が設けられている。すなわち、ウィック63Aは、+Y方向から見て、ウィック63Aの外縁に沿う円環状に形成されて、ウィック63Aの周面に凹部63A1を有する。換言すると、ウィック63Aにおける+Y方向の外縁に位置する角部は、切削加工によって切り落とされている。本実施形態では、接触部位STAにおいて切削加工された凹部63A1は、切削部に相当する。すなわち、ウィック63Aは、封止部材65と接触する部位に位置し、切削された切削部としての凹部63A1を有する。
図9は、ウィック63Aの一部を拡大して示す断面図である。
このような凹部63A1における+Y方向の面は、図9に示すように、空隙が潰れて平面状となっている。このため、凹部63A1と封止部材65とは密着する。
このように、ウィック63A内には、液相の作動流体が浸み込む空隙SPAが存在するものの、凹部63A1において封止部材65との接触部位STAの表面には、作動流体を逆流させる空隙が無くなる。このことから、接触部位STAにてウィック63Aからリザーバー62側に気相の作動流体が逆流することが抑制される。従って、ウィック63Aの最大毛管力を高めることができるとともに、作動流体の浸透率の低下、及び、圧力損失の増加が抑制される。
なお、ウィック63Aと封止部材65とは、溶接されていてもよい。この場合の溶接材料は、ウィック63A又は封止部材65を形成する金属材料と同じ金属材料であることが好ましい。この場合、溶接材料のイオン化、ひいては、腐食の発生を抑制できる。
[第1実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクター1によれば、以下の効果がある。
プロジェクター1は、光源411を有する光源装置4と、光源411から出射された光を変調する光変調装置343と、光変調装置343によって変調された光を投射する投射光学装置36と、冷却対象である光源411を冷却する冷却装置5と、を備える。
冷却装置5は、蒸発部6A、凝縮部53、蒸気管52及び液管54を備える。蒸発部6Aは、光源411から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の作動流体を気相の作動流体に変化させる。凝縮部53は、気相の作動流体を凝縮させることによって、気相の作動流体を液相の作動流体に変化させる。蒸気管52は、蒸発部6Aにて液相から気相に変化した作動流体を凝縮部53に流通させる。液管54は、凝縮部53にて気相から液相に変化した作動流体を蒸発部6Aに流通させる。蒸発部6Aは、筐体61、ウィック63A、リザーバー62、グルーブ64及び封止部材65を備える。筐体61は、液管54に接続されており、筐体61内には、液相の作動流体が流入する。ウィック63Aは、筐体61内に設けられ、液相の作動流体が浸み込み、液相の作動流体を−Y方向に輸送する。リザーバー62は、筐体61内に設けられ、筐体61内に流入された液相の作動流体を貯留する。グルーブ64は、液相から気相に変化した作動流体が流通する複数の流路VCを有する。グルーブ64は、ウィック63Aに接続される。筐体61は、リザーバー62が設けられる第1筐体611と、ウィック63A及びグルーブ64が設けられる第2筐体612と、を有する。封止部材65は、筐体61に設けられるものであり、ウィック63Aと同じ金属材料によって構成されている。封止部材65は、ウィック63Aに接触して設けられて、第1筐体611と第2筐体612との間を封止する。
このような構成によれば、封止部材65が金属材料によって形成されていることから、ゴム及び樹脂等により形成されている場合に比べて、封止部材65の劣化を抑制できる。従って、第1筐体611と第2筐体612との間を長期間に亘って封止でき、蒸発部6A、ひいては、冷却装置5を長寿命化できる。
ここで、封止部材がゴム及び樹脂等により形成されている場合、封止部材の劣化に伴って、封止部材に含まれる添加物からガスが発生する可能性がある。この場合、循環流路内にガスが流通することになるため、冷却対象の冷却効率が低下するおそれがある。
これに対し、封止部材65は、金属材料によって形成されているので、上記ガスの発生を抑制でき、冷却装置5による冷却対象の冷却効率の低下を抑制できる。
特に、封止部材65は、ウィック63Aと同じ金属材料によって形成されている。これによれば、それぞれ異なる金属材料によって封止部材65とウィック63Aとが形成されている場合に生じやすいイオン化、ひいては、腐食の発生を抑制できる。従って、蒸発部6A、ひいては、冷却装置5の長寿命化を図ることができ、冷却装置5を安定して利用できる。
また、冷却装置5の冷却対象は、光源411であるので、光源装置4を安定して点灯させることができ、プロジェクター1により安定して画像を投射できる。
グルーブ64は、第2筐体612と一体化されている。
このような構成によれば、気相の作動流体が流通する複数の流路VCを有するグルーブ64は、第1筐体611と組み合わされる第2筐体612と一体化されている。これによれば、グルーブ64と第2筐体612とが分離されている場合に比べて、蒸発部6Aの組立を容易に実施できる。
この他、封止部材65に接触するウィック63Aと、グルーブ64とが接触した状態にで、第1筐体611と第2筐体612とを組み合わせやすくできる。従って、第2筐体612に伝達された冷却対象の熱を、グルーブ64を介してウィック63Aに伝達しやすくすることができる。
ここで、封止部材65との接触部位が切削されていないウィックWKの表面には、ウィックWKの内部に設けられる空隙SP2より径が大きな空隙SP1が存在する。このような径が大きな空隙SP1は、ウィックWKの最大毛管力を低下させる。
一方、表面全体に位置する空隙SP1の径が小さくなるように、ウィックWKを構成した場合には、ウィックWKによる最大毛管力は改善する。しかしながら、液相の作動流体の浸透率が低下して、圧力損失が大きくなる。この場合、冷却対象から伝達された熱の作動流体への熱伝達率、すなわち、冷却対象の冷却効率が低下する。
これに対し、ウィック63Aは、封止部材65との接触部位STAに位置し、切削された切削部としての凹部63A1を有する。このため、接触部位STAの表面であり、リザーバー62に貯留された液相の作動流体と接触しない表面は、切削によって空隙が潰された平面状となる。これによれば、接触部位STAにて気相の作動流体がウィック63Aからリザーバー62側に逆流することを抑制できる。従って、ウィック63Aの最大毛管力を高めることができる他、ウィック63Aにおける液相の作動流体の浸透率が低下すること、及び、圧力損失が増大することを抑制でき、ひいては、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
[第1実施形態の変形]
ウィック63Aにおいて、封止部材65と接触する接触部位STAは、ウィック63Aの外縁に沿う円環状に形成された凹部63A1を有するとした。しかしながら、ウィックにおける封止部材との接触部位の位置、すなわち、凹部の形成位置は、他の部位でもよい。
図10は、蒸発部6Aの変形である蒸発部6Bの一部を拡大して示す断面図である。
例えば、ウィック63Aに代えてウィック63Bを有する蒸発部6Bを、冷却装置5に採用してもよい。
蒸発部6Bは、図10に示すように、ウィック63Aに代えてウィック63Bを有する他は、蒸発部6Aと同様の構成及び機能を有する。すなわち、蒸発部6Bは、第1筐体611及び第2筐体612を有する筐体61と、それぞれ筐体61内に設けられるリザーバー62、ウィック63B、グルーブ64及び封止部材65と、を備える。
ウィック63Bは、ウィック63Aと同様に、リザーバー62に貯留された液相の作動流体を−Y方向に輸送する。ウィック63Bは、ウィック63Aと同様の金属材料によって形成された多孔質体であり、+Y方向から見て略円形状に形成されている。
ウィック63Bは、封止部材65と接触する接触部位STBに、+Y方向から見てウィック63Bの中央を中心とする円環状の凹部63B1を有する。凹部63B1は、切削加工によって溝状に形成された切削部であり、凹部63B1内には、封止部材65が配置される。すなわち、ウィック63Bは、封止部材65と接触する部位に位置し、切削された切削部としての凹部63B1を有する。これにより、凹部63B1の表面、すなわち、封止部材65との接触部位STBの表面は、空孔が潰れた平面状となっている。
このようなウィック63Bを有する蒸発部6Bを備えた冷却装置5によっても、蒸発部6Aを備える冷却装置5と同様の効果を奏することができる。
[第2実施形態]
次に、本発明の第2実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態に係るプロジェクター1と同様の構成を備えるが、蒸発部の構成が異なる他、筐体へのウィックの固定方法が異なる点で、プロジェクター1と相違する。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図11は、本実施形態に係るプロジェクターが備える蒸発部6Cの一部を拡大して示す断面図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、蒸発部6Aに代えて蒸発部6Cを有する他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。すなわち、本実施形態に係る冷却装置5は、蒸発部6Aに代えて蒸発部6Cを有する。また、蒸発部6Cは、図11に示すように、ウィック63Aに代えてウィック63Cを有する他は、蒸発部6Aと同様の構成及び機能を有する。
ウィック63Cは、ウィック63A,63Bと同様に、金属繊維によって形成された多孔質体である。ウィック63Cは、リザーバー62内に貯留された液相の作動流体が浸み込むことによって、液相の作動流体を−Y方向に輸送する。
ウィック63Cには、ウィック63A,63Bとは異なり、凹部63A1,63B1が設けられていない。これに対し、ウィック63Cにおいて封止部材65との接触部位STCは、第1筐体611内に配置される封止部材65と溶着されている。本実施形態において、封止部材65と溶着されている接触部位STCは、溶着部に相当する。すなわち、ウィック63Cは、封止部材65と溶着されている溶着部としての接触部位STCを有する。このようなウィック63Cと封止部材65との溶着は、接着剤又は半田付けによる接着、或いは、溶接によって行われる。
なお、ウィック63Cと封止部材65とが溶接される場合の溶接材料としては、種々の溶接材料が挙げられる。しかしながら、ウィック63C又は封止部材65を構成する金属材料であることが好ましい。この場合、溶接材料のイオン化、ひいては、腐食の発生を抑制できる。
図12は、ウィック63Cの一部を拡大して示す断面図である。
これにより、ウィック63Cにおいて封止部材65との溶着部である接触部位STCの表面では、図12に示すように、ウィック63Cの表面に露出される空隙SPC1が、溶着材料WMによって埋められる。一方、ウィック63C内の空隙SPC2については、溶着材料WMによって埋められることはない。
このように、空隙SPC1が埋められることによって、ウィック63Cからリザーバー62側に気相の作動流体が逆流することが抑制される。従って、ウィック63Cの最大毛管力が高められる他、作動流体の浸透率が低下すること、及び、圧力損失が増加することが抑制され、冷却対象である光源411の冷却効率が高められる。
[第2実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
蒸発部6Cでは、ウィック63Cは、封止部材65と溶着されている溶着部としての接触部位STCを有する。
これによれば、上記ウィック63A,63Bと同様に、封止部材65との接触部位STCにて気相の作動流体がウィック63Cからリザーバー62側に逆流することを抑制できる。従って、ウィック63Cの最大毛管力を高めることができる他、液相の作動流体の浸透率の低下、及び、圧力損失の増大を抑制でき、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
[第2実施形態の変形]
ウィック63Cは、封止部材65と溶着されているとした。しかしながら、これに限らず、ウィックは、筐体61の内面と溶着されていてもよい。
図13は、蒸発部6Cの変形である蒸発部6Dの一部を拡大して示す断面図である。
例えば、ウィック63Cに代えてウィック63Dを有する蒸発部6Dを、冷却装置5に採用してもよい。
蒸発部6Dは、図13に示すように、ウィック63Cに代えてウィック63Dを有する他は、蒸発部6Cと同様の構成及び機能を有する。また、ウィック63Dは、溶着対象及び溶着部位が異なる他は、ウィック63Cと同様の構成及び機能を有する。すなわち、ウィック63Dは、ウィック63Cと同様の金属材料によって形成されている。
具体的に、ウィック63Dの溶着対象は、封止部材65及び第2筐体612である。ウィック63Dの溶着部位は、ウィック63Dにおいて封止部材65との接触部位STDの他、第2筐体612の内面612Aと対向するウィック63Dの周面63D1、すなわち、ウィック63Dにおいて+Y方向に沿う中心線の周方向に沿う周面63D1である。そして、ウィック63Dは、ウィック63Cでの場合と同様の溶着材料によって、封止部材65と第2筐体612の内面612Aとに溶着されている。ウィック63Dにおいて、封止部材65と溶着されている接触部位STD、及び、第2筐体612の内面612Aと溶着される周面63D1は、溶着部に相当する。すなわち、ウィック63Dは、封止部材65と溶着されている溶着部としての接触部位STDと、第2筐体612の内面612Aに溶着されている溶着部としての周面63D1と、を有する。
図14は、ウィック63Dの一部を拡大して示す断面図である。
これにより、ウィック63Dにおいて封止部材65との接触部位STDの表面の他、図14に示すように、第2筐体612の内面612Aと対向する周面63D1の表面では、ウィック63Dの表面に露出される空隙SPD1が、溶着材料WMによって埋められる。一方、ウィック63D内の空隙SPD2については、溶着材料WMによって埋められることはない。
このように、溶着部としての接触部位STD及び周面63D1にて空隙SPD1が埋められることによって、ウィック63Dからリザーバー62側に気相の作動流体が逆流することが抑制される。従って、ウィック63Dの最大毛管力が高められる他、作動流体の浸透率が低下すること、及び、圧力損失が増加することが抑制され、冷却対象である光源411の冷却効率が高められる。
このようなウィック63Dを有する蒸発部6Dを備える冷却装置5及びプロジェクターによれば、ウィック63Cを有する蒸発部6Cを備える冷却装置5及びプロジェクターと同様の効果を奏することができる。
[第3実施形態]
次に、本発明の第3実施形態について説明する。
本実施形態に係るプロジェクターは、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の構成を備えるが、ウィックの構成が異なる。なお、以下の説明では、既に説明した部分と同一又は略同一である部分については、同一の符号を付して説明を省略する。
図15は、本実施形態に係るプロジェクターが備える蒸発部6Eの一部を拡大して示す断面図である。
本実施形態に係るプロジェクターは、蒸発部6Aに代えて蒸発部6Eを有する他は、プロジェクター1と同様の構成及び機能を有する。すなわち、本実施形態に係る冷却装置5は、蒸発部6Aに代えて蒸発部6Eを有する。また、蒸発部6Eは、図15に示すように、ウィック63Aに代えてウィック63Eを有する他は、蒸発部6Aと同様の構成及び機能を有する。
ウィック63Eは、ウィック63A〜63Dと同様に、金属繊維によって形成された多孔質体であり、リザーバー62から浸み込んだ液相の作動流体を保持して、液相の作動流体を−Y方向に輸送する。
ウィック63Eには、ウィック63A,63Bとは異なり、凹部63A1,63B1が設けられていない。また、ウィック63Eは、ウィック63C,63Dとは異なり、封止部材65や第2筐体612の内面612Aとは溶着されていない。一方、ウィック63Eは、図15に示すように、空隙の径が互いに異なる第1領域A1及び第2領域A2を有する。
第1領域A1は、ウィック63Eの中央側に位置している。
第2領域A2は、ウィック63Eにおける外縁側の部位に位置している。詳述すると、第2領域A2は、ウィック63Eにおいて封止部材65と接触するとともに、第2筐体612の内面612Aと接触する接触部位STEを有する。
図16は、ウィック63Eの一部を示す断面図である。
図16に示すように、リザーバー62に貯留された液相の作動流体が接触する第1領域A1における空隙の径は、封止部材65及び第2筐体612の内面612Aと接触する第2領域A2における空隙の径より大きい。換言すると、第2領域A2における空隙の径は、第1領域A1における空隙の径より小さい。本実施形態では、第2領域A2は、空隙を略含まない領域、すなわち、バルク状の領域となっている。
これら第1領域A1及び第2領域A2をウィック63Eが有することにより、ウィック63Eにおいて、封止部材65と接触する接触部位STE、及び、第2筐体612の内面と接触する部位からリザーバー62側に、気相の作動流体が逆流することが抑制される。このため、ウィック63Eの最大毛管力が高められるとともに、作動流体の浸透率が低下すること、及び、圧力損失の増加が抑制される。従って、冷却対象である光源411の冷却効率が高められる。
なお、封止部材65及び内面612Aのうち少なくとも一方とウィック63Eとは、溶接されていてもよい。この場合の溶接材料は、ウィック63E、封止部材65及び第2筐体612のうちの1つかを形成する金属材料であることが好ましい。この場合、溶接材料のイオン化、ひいては、腐食の発生を抑制できる。
[第3実施形態の効果]
以上説明した本実施形態に係るプロジェクターによれば、第1実施形態にて示したプロジェクター1と同様の効果を奏することができる他、以下の効果を奏することができる。
蒸発部6Eのウィック63Eにおいて、第2筐体612の内面612A及び封止部材65と接触する第2領域A2における空隙の径は、他の部位である第1領域A1における空隙の径より小さい。
このような構成によれば、上記ウィック63A〜63Dと同様に、気相の作動流体が、封止部材65との接触部位STE、及び、内面612Aと対向する部位からリザーバー62側に逆流することを抑制できる。従って、最大毛管力を高めることができる他、液相の作動流体の浸透率の低下、及び、圧力損失の増大を抑制でき、冷却対象である光源411の冷却効率を高めることができる。
[第3実施形態の変形]
ウィック63Eにおいて、封止部材65及び内面612Aと接触する第2領域A2は、空隙を略含まない領域であるとした。しかしながら、これに限らず、第2領域A2は、第2領域A2の空隙径が第1領域A1の空隙径より小さければ、空隙を含むものであってもよい。例えば、第2領域A2は、バルク状でなくてもよく、第1領域A1の空隙径より空隙径が小さいポーラス構造を有する領域であってもよい。
また、第2領域A2は、封止部材65及び内面612Aのそれぞれと接触するとした。しかしながら、これに限らず、第2領域A2は、ウィック63Eにおいて、封止部材65及び内面612Aのうち一方とのみ接触する領域であってもよい。この場合でも、ウィック63Eにおいて、筐体61の内面612A及び封止部材65のうち少なくとも一方と接触する第2領域A2における空隙の径は、他の領域としての第1領域A1における空隙の径より小さい。
[実施形態の変形]
本発明は、上記各実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
上記各実施形態では、封止部材65は、ウィック63A〜63Eと同じ金属材料によって形成されているとした。しかしながら、これに限らず、ウィック63A〜63Eと接触して設けられて、第1筐体611と第2筐体612との間を封止する封止部材は、第1筐体611又は第2筐体612を形成する金属材料と同じ金属材料によって形成されていてもよい。すなわち、封止部材65は、筐体61及びウィック63A〜63Eのうち少なくとも一方と同じ金属材料によって構成されていてもよい。
上記各実施形態では、グルーブ64は、筐体61を構成する第2筐体612と一体化されているとした。しかしながら、これに限らず、グルーブと第2筐体とは別体であってもよい。この場合、ウィック及びグルーブは、第2筐体の内部に配置されればよい。
上記第1実施形態では、ウィック63A,63Bにおける封止部材65との接触部位STA,STBには、切削加工によって形成された凹部63A1,63B1が設けられているとした。しかしながら、これに限らず、ウィックが第2筐体612の内面612Aと接触する場合には、ウィックにおける内面612Aとの接触部位は切削されていてもよい。
また、ウィックの表面に露出される空隙を潰せることができれば、切削加工に限らず、他の加工が実施されていてもよい。
上記第2実施形態では、ウィック63Cは、封止部材65と溶着されている溶着部を有し、ウィック63Dは、封止部材65に溶着されている溶着部と第2筐体612の内面612Aに溶着されている溶着部とを有するとした。しかしながら、これに限らず、ウィックは、必ずしも封止部材65と溶着されていなくてもよく、筐体の内面のみに溶着されていてもよい。すなわち、ウィックは、筐体61の内面612A及び封止部材65のうち少なくとも一方に溶着されている溶着部を有していればよい。
上記各実施形態では、ウィック63A,63B,63C,63D,63Eは、銅やステンレス鋼等の金属繊維によって形成されるとした。しかしながら、これに限らず、ウィックは、銅やステンレス鋼以外の金属繊維によって形成されていてもよい。また、ウィックは、複数の金属粒子が結合された構成を有していてもよい。この場合の金属粒子も、銅やステンレス鋼に限らず、他の金属材料によって形成されていてもよい。
上記各実施形態では、光源装置4の光源411は、半導体レーザー412,413を有するものとした。しかしながら、これに限らず、光源装置は、超高圧水銀ランプ等の光源ランプや、LED(Light Emitting Diode)等の他の固体光源を、光源として有するものであってもよい。この場合、ループ型ヒートパイプ51の冷却対象は、光源ランプや他の固体光源であってもよい。
また、冷却装置5の冷却対象は、光源411に限らず、他の構成であってもよい。例えば、冷却装置5は、光変調装置343及び偏光変換素子313等の光学部品を冷却するものでもよく、制御装置や電源装置に設けられた回路素子を冷却するものであってもよい。
上記各実施形態では、プロジェクターは、3つの光変調装置343(343B,343G,343R)を備えるとした。しかしながら、これに限らず、2つ以下、あるいは、4つ以上の光変調装置を備えるプロジェクターにも、本発明を適用可能である。
上記各実施形態では、光変調装置343は、光入射面と光出射面とが異なる透過型の液晶パネルであるとした。しかしながら、これに限らず、光変調装置として、光入射面と光出射面とが同一となる反射型の液晶パネルを用いてもよい。また、入射光束を変調して画像情報に応じた画像を形成可能な光変調装置であれば、マイクロミラーを用いたデバイス、例えば、DMD(Digital Micromirror Device)等を利用したものなど、液晶以外の光変調装置を用いてもよい。
上記各実施形態では、ループ型ヒートパイプ51を備える冷却装置5をプロジェクターに適用した例を挙げた。しかしながら、これに限らず、本発明の冷却装置は、プロジェクター以外の装置及び機器に適用可能である他、単体で利用することも可能である。すなわち、本発明の冷却装置の用途は、プロジェクターの構成部品を冷却するものに限定されない。
1…プロジェクター、343(343B,343G,343R)…光変調装置、36…投射光学装置、411…光源(冷却対象)、5…冷却装置、51…ループ型ヒートパイプ、52…蒸気管、53…凝縮部、54…液管、6A,6B,6C,6D,6E…蒸発部、61…筐体、611…第1筐体、6111…液管接続部、612…第2筐体、612A…内面、61A…天面部、61B…底面部、61C,61D…側面部、62…リザーバー、63A,63B,63C,63D,63E…ウィック、63A1,63B1…凹部(切削部)、63D1…周面(溶着部)、64…グルーブ、65…封止部材、STC,STD…接触部位(溶着部)、VC…流路。

Claims (7)

  1. 冷却対象から伝達される熱によって液相の作動流体を蒸発させて、液相の前記作動流体を気相の前記作動流体に変化させる蒸発部と、
    気相の前記作動流体を凝縮させて、気相の前記作動流体を液相の前記作動流体に変化させる凝縮部と、
    前記蒸発部にて液相から気相に変化した前記作動流体を前記凝縮部に流通させる蒸気管と、
    前記凝縮部にて気相から液相に変化した前記作動流体を前記蒸発部に流通させる液管と、を備え、
    前記蒸発部は、
    前記液管に接続され、液相の前記作動流体が内部に流入する筐体と、
    前記筐体内に設けられ、液相の前記作動流体が浸み込み、液相の前記作動流体を輸送するウィックと、
    前記筐体内に設けられ、前記筐体に流入された液相の前記作動流体を貯留するリザーバーと、
    液相から気相に変化した前記作動流体が流通する複数の流路を有し、前記ウィックに接続されるグルーブと、
    前記筐体に設けられる封止部材と、を有し、
    前記筐体は、
    前記リザーバーが設けられる第1筐体と、
    前記ウィック及び前記グルーブが設けられる第2筐体と、を有し、
    前記封止部材は、前記筐体及び前記ウィックのうち少なくとも一方と同じ金属材料によって構成されており、前記ウィックに接触して設けられて、前記第1筐体と前記第2筐体との間を封止することを特徴とする冷却装置。
  2. 請求項1に記載の冷却装置において、
    前記グルーブは、前記第2筐体と一体化されていることを特徴とする冷却装置。
  3. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置において、
    前記ウィックは、前記封止部材と接触する部位に位置し、切削された切削部を有することを特徴とする冷却装置。
  4. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置において、
    前記ウィックは、前記筐体の内面及び前記封止部材のうち少なくとも一方と溶着されている溶着部を有することを特徴とする冷却装置。
  5. 請求項1又は請求項2に記載の冷却装置において、
    前記ウィックにおいて、前記筐体の内面及び前記封止部材のうち少なくとも一方と接触する領域における空隙の径は、他の領域における空隙の径より小さいことを特徴とする冷却装置。
  6. 光源と、
    前記光源から出射された光を変調する光変調装置と、
    前記光変調装置によって変調された光を投射する投射光学装置と、
    請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の冷却装置と、を備えることを特徴とするプロジェクター。
  7. 請求項6に記載のプロジェクターにおいて、
    前記冷却対象は、前記光源であることを特徴とするプロジェクター。
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