JP2020148132A - 鞍乗型車両 - Google Patents
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Abstract
【課題】本発明の課題は、エンジンの大型化を抑えながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることにある。【解決手段】第1シャフトは、第1ネジ部を含み、少なくとも一部が第1収納部内に配置される。第2シャフトは、少なくとも一部が第2収納部内に配置され、第1シャフトの回転に応じてテンショナーの軸線方向に移動する。第2シャフトは、第2ネジ部と先端部とを含む。第2ネジ部は、第1ネジ部と螺合する。先端部は、第2収納部からエンジン内に突出する。バネは、第1シャフトを回転付勢する。車両平面視で、テンショナーの少なくとも一部は、吸気通路部と重なる。バネは、第1収納部及び第2収納部内に配置されている。【選択図】図8
Description
本発明は、鞍乗型車両に関する。
エンジンには、タイミングチェーン、或いはタイミングベルトを押圧するテンショナーが取り付けられたものがある。例えば、特許文献1のテンショナーは、回転シャフトと、推進シャフトと、ケースと、バネと、軸受とを含む。回転シャフトと推進シャフトとは、ネジによって互いに螺合している。回転シャフトとバネとはケース内に配置されている。バネは、回転シャフトを回転付勢している。軸受は、ケースに取り付けられ、推進シャフトの回転を規制している。バネの付勢力により回転シャフトが回転することで、推進シャフトが推進シャフトの軸線方向に移動する。それにより、推進シャフトが、タイミングチェーン、或いはタイミングベルトを押圧する。
鞍乗型車両では、吸気系とエンジンとの間にテンショナーが配置されたものがある。そのような車両において吸気系とエンジンとをコンパクトに配置するために、テンショナーのエンジンからの突出量を小さくすることが望まれている。
テンショナーのエンジンからの突出量を小さくするためには、エンジンの外部に配置されたケースを短くすることが考えられる。しかし、その場合、ケース内に配置されたバネの長さを短くする必要があり、バネの巻き数が少なくなってしまう。また、バネの荷重を同等とするためには、バネの外径が大きくなる。その場合、シャフトの移動量に対するバネの外径変化量が大きくなる。バネの外径変化量を考慮すると、ケースが径方向に大きくなり、その結果、エンジンの大型化を招いてしまう。
鞍乗型車両では、エンジンの上方には収納ボックスとシートとが配置されている。従って、エンジンが大型化すると、収納ボックスの容量が小さくなってしまう。或いは、シート高さが高くなることで、足つき性が低下してしまう。
本発明の課題は、エンジンの大型化を抑えながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることにある。
一態様に係る鞍乗型車両は、車体フレームと、エンジンと、収納ボックスと、シートと、吸気系と、テンショナーとを備える。エンジンは、車体フレームに揺動可能に支持される。収納ボックスは、エンジンの上方に配置される。シートは、収納ボックスの上方に配置される。吸気系は、収納ボックスの下方に配置され、エンジンに接続される。テンショナーは、車両上下方向において吸気系とエンジンとの間に配置され、エンジンに取り付けられる。
テンショナーは、第1収納部と、第2収納部と、第1シャフトと、第2シャフトと、バネとを含む。第1収納部は、エンジンの外部に配置され、エンジンに取り付けられる。第2収納部は、第1収納部に接続され、エンジン内に配置される。第1シャフトは、第1ネジ部を含み、少なくとも一部が第1収納部内に配置される。第2シャフトは、少なくとも一部が第2収納部内に配置され、第1シャフトの回転に応じてテンショナーの軸線方向に移動する。第2シャフトは、第2ネジ部と先端部とを含む。第2ネジ部は、第1ネジ部と螺合する。先端部は、第2収納部からエンジン内に突出している。バネは、第1シャフトを回転付勢する。車両平面視で、テンショナーの少なくとも一部は、吸気系と重なる。バネは、第1収納部及び第2収納部内に配置されている。
本態様に係る鞍乗型車両では、バネは、エンジンの外部に配置された第1収納部内と、エンジンの内部に配置された第2収納部内とに配置されている。そのため、バネの全体が第1収納部内に配置される場合と比べて、バネの長さを確保しながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることができる。それにより、エンジンの大型化を抑えながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることができる。また、テンショナーのエンジンからの突出量が小さく抑えられることで、エンジンと吸気系とをコンパクトに配置することができる。それにより、収納ボックスの容量の減少を抑えることができる。また、シート高が高くなることが抑えられることで、足つき性の低下が抑えられる。
第2収納部は、テンショナーの軸線方向に延びる溝を含んでもよい。バネは、溝に係止する係止部を含んでもよい。係止部は、溝内においてテンショナーの軸線方向に延びていてもよい。この場合、バネの係止部がバネの周方向に延びている場合と比べて、バネの回転を安定的に規制することができる。それにより、バネの耐久性を向上させることができる。
係止部は、第2収納部から突出していてもよい。エンジンは、第2収納部が挿入された取付孔を含んでもよい。取付孔は、第1逃げ部と第2逃げ部とを含んでもよい。第1逃げ部には、係止部が配置されてもよい。第2逃げ部は、取付孔の中心回りに第1逃げ部から所定角度回転した位置に配置されてもよい。第2逃げ部には、係止部が配置可能である。この場合、第1逃げ部によって係止部と取付孔との干渉を回避することができる。また、第1逃げ部のみならず第2逃げ部によっても係止部と取付孔との干渉を回避することができる。そのため、テンショナーのエンジンへの取付が容易になる。
係止部は、第2収納部から突出していてもよい。エンジンは、取付孔と、テンショナーをエンジンに取り付けるための第1ボルト孔及び第2ボルト孔とを含んでもよい。取付孔には、第2収納部が挿入されてもよい。取付孔は、係止部が配置された逃げ部を含んでもよい。逃げ部は、取付孔の軸線方向から見て、第1ボルト孔の中心と第2ボルト孔の中心とを結ぶ仮想直線と重ならない位置に配置されてもよい。この場合、第1ボルト孔と第2ボルト孔との間の距離の拡大を抑えながら、逃げ部を設けることができる。それにより、エンジンの大型化を抑えることができる。
第1収納部は、エンジンに取り付けられたフランジ部を含んでもよい。第2収納部は、フランジ部と一体的に形成されてもよい。この場合、第1収納部と第2収納部との形成が容易である。
テンショナーの軸線方向において、第1収納部は第2収納部よりも長くてもよい。この場合、バネの長さを大きく確保することができる。
エンジンは、クランクケースと、シリンダと、ヘッドカバーとを含んでもよい。シリンダは、第1端部と第2端部とを含んでもよい。第1端部は、ヘッドカバーに取り付けられてもよい。第2端部は、クランクケースに取り付けられてもよい。シリンダは、テンショナー取付部と吸気取付部とを含んでもよい。テンショナー取付部には、テンショナーが取り付けられてもよい。吸気取付部には、吸気系が取り付けられてもよい。吸気系は、吸気取付部から第2端部側に延びていてもよい。シリンダの軸線方向において、吸気取付部は、第1端部とテンショナー取付部との間に配置されてもよい。シリンダの軸線方向において、第1端部とテンショナー取付部との間の距離は、テンショナー取付部と第2端部との間の距離よりも大きくてもよい。この場合、テンショナーは、第1端部よりも第2端部に近い位置に配置される。従って、テンショナーは、吸気取付部から第2端部側に大きく離れて配置される。そのため、テンショナーを吸気取付部から大きく離して配置することができる。それにより、テンショナーへのアクセスが容易になり、メンテナンス性を向上させることができる。
鞍乗型車両は、エンジンに接続された排気系をさらに備えてもよい。排気系は、エンジンの下方に配置された触媒を含んでもよい。この場合、テンショナーのエンジンからの突出量が小さく抑えられることで、エンジンと吸気系とをコンパクトに配置することができる。それにより、エンジンの下方に触媒が配置されても、車高の増大、或いは最低地上高の低下を抑えることができる。
吸気通路部は、吸気ダクトとスロットルボディとを含んでもよい。吸気ダクトは、エンジンに接続されてもよい。スロットルボディは、吸気ダクトに接続されてもよい。車両平面視で、テンショナーの少なくとも一部は、スロットルボディと重なってもよい。この場合、テンショナーのエンジンからの突出量が小さく抑えられることで、エンジンとスロットルボディとをコンパクトに配置することができる。
エンジンは、クランクケースと、クランク軸と、シリンダとを含んでもよい。クランク軸は、クランクケースに収容されてもよい。シリンダは、クランクケースに接続されてもよい。吸気通路部は、吸気ダクトを含んでもよい。吸気ダクトは、シリンダに接続され、シリンダから後方に向かって湾曲していてもよい。車両側面視で、シリンダの軸線が、クランク軸の回転中心よりも下方にオフセットしていてもよい。この場合、シリンダの位置を低くすることができる。そのため、シリンダの上方に、湾曲した吸気ダクトを配置するための空間を確保しつつ、吸気通路部を低い位置に配置できる。それにより、エンジンの大型化を抑えることができる。
鞍乗型車両は、ラジエータと冷却水路とをさらに備えてもよい。水平方向に対するシリンダの軸線のなす角は、45度より大きくてもよい。冷却水路は、ラジエータとエンジンとに接続されてもよい。シリンダの軸線に垂直な方向から見て、テンショナーは、冷却水路と重なってもよい。
本発明によれば、エンジンの大型化を抑えながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることができる。
以下、実施形態に係る鞍乗型車両1について図面を参照して説明する。図1は、鞍乗型車両1の側面図である。本実施形態に係る鞍乗型車両1は、スクータ型車両である。図1に示すように、鞍乗型車両1は、車体フレーム2と、操舵装置3と、車体カバー4と、前輪5と、シート6と、後輪7と、パワーユニット8とを含む。
なお、本明細書において、鞍乗型車両1の前後、上下、左右の各方向は、鞍乗型車両1のライダーから見た前後、左右、上下の方向である。また、前後方向は、鞍乗型車両1の前後方向と平行な方向だけを示すものでなく、鞍乗型車両1の前後方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向を含むものとする。言い換えると、左右方向および上下方向よりも前後方向に近い方向は、前後方向に含まれる。
同様に、上下方向とは、鞍乗型車両1の上下方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向を含むものとする。言い換えると前後方向および左右方向よりも上下方向に近い方向は、上下方向に含まれる。さらに、左右方向とは、鞍乗型車両1の左右方向に対して±45°の範囲で傾斜している方向を含むものとする。言い換えると、前後方向および上下方向よりも左右方向に近い方向は、左右方向に含まれる。
本明細書において、「接続」とは、直接的な接続に限らず、間接的な接続も含む。また、「接続」とは、別体の部材が互いに固定されていることに限らず、一体の部材において複数の部分が連続していることも含む。
車体フレーム2は、ヘッドパイプ11と、ダウンフレーム12と、ロアフレーム13と、リアフレーム14とを含む。ダウンフレーム12は、ヘッドパイプ11から下方に延びている。ロアフレーム13は、ダウンフレーム12の下部に接続されている。ロアフレーム13は、ダウンフレーム12から後方に延びている。リアフレーム14は、ロアフレーム13から後方且つ上方に延びている。
操舵装置3は、ヘッドパイプ11に回転可能に支持されている。操舵装置3は、ステアリングシャフト21と、アンダーブラケット22と、フロントフォーク23とを含む。ステアリングシャフト21は、ヘッドパイプ11に挿入されている。ステアリングシャフト21の上部は、ハンドル25に接続されている。ステアリングシャフト21は、ヘッドパイプ11に左右に回動可能に支持される。アンダーブラケット22は、ステアリングシャフト21の下部に接続されている。フロントフォーク23の上端部は、アンダーブラケット22に接続されている。前輪5は、フロントフォーク23に回転可能に支持されている。
車体カバー4は、フロントカバー32と、リアカバー33と、ロアカバー34と、レッグシールド35と、マッドカバー39とを含む。フロントカバー32は、ヘッドパイプ11の前方に配置されている。レッグシールド35は、フロントカバー32の後方に配置されている。レッグシールド35は、ヘッドパイプ11及びダウンフレーム12の後方に配置されている。マッドカバー39は、前輪5の後方、且つ、レッグシールド35の前方に配置されている。リアカバー33は、リアフレーム14の周囲を覆う。リアカバー33は、シート6の下方に配置されている。ロアカバー34は、フロントカバー32とリアカバー33との間に配置される。ロアカバー34は、ロアフレーム13の周囲を覆う。
ロアカバー34の上面は、フートボード36を含む。フートボード36は、シート6より下方且つ前方に配置されている。フートボード36は、レッグシールド35の後方に配置されている。フートボード36は、ロアフレーム13の上方に配置される。フートボード36は、ライダーが足を置くように設けられる。フートボード36は、車幅方向に亘って平坦な形状を有する。ただし、フートボード36は平坦な形状でなくてもよい。例えば、フートボード36の中央に、上方に突出した形状を有し前後方向に延びるセンタートンネル部が設けられてもよい。
パワーユニット8は、シート6の下方に配置されている。パワーユニット8は、エンジン26とトランスミッション27とを含む。パワーユニット8は、車体フレーム2に揺動可能に支持される。パワーユニット8は、後輪7を回転可能に支持している。すなわち、鞍乗型車両1は、エンジン26を含むパワーユニット8が後輪7と共に揺動する、いわゆるユニットスイング式のパワーユニット8を備えている。
後輪7は、リアサスペンション28を介して車体フレーム2に支持されている。エンジン26の上方には、収納ボックス38が配置されている。シート6は、収納ボックス38の上方に配置されている。シート6は、リアフレーム14の上方に配置されている。
図2は、エンジン26及びその周囲の拡大左側面図である。図3は、エンジン26及びその周囲の拡大上面図である。なお、図3では、収納ボックス38の位置が二点鎖線で示されている。図2及び図3に示すように、エンジン26は、クランクケース41と、シリンダ42と、ヘッドカバー43とを含む。クランクケース41は、トランスミッション27の側方に配置されている。クランクケース41は、クランク軸40を収容している。
シリンダ42は、クランクケース41の前方に配置されている。シリンダ42は、シリンダボディ42aとシリンダヘッド42bとを含む。シリンダボディ42aはクランクケース41に接続されている。シリンダヘッド42bは、シリンダボディ42aに接続されている。ヘッドカバー43は、シリンダ42の前方に配置されている。ヘッドカバー43は、シリンダヘッド42bに接続されている。車両側面視で、シリンダ42の軸線Ax1(以下、「シリンダ軸線Ax1」と呼ぶ)は、前方且つ上方に向かって傾斜している。車両側面視で、シリンダ軸線Ax1は、クランク軸40の回転中心C1よりも下方にオフセットしている。水平方向に対するシリンダ軸線Ax1のなす角は、45度より小さい。
鞍乗型車両1は、吸気通路部44を備えている。吸気通路部44は、エンジン26に接続されている。吸気通路部44は、エンジン26の上方に配置されている。車両平面視で、吸気通路部44の少なくとも一部は、エンジン26と重なる。吸気通路部44は、収納ボックス38の下方に配置されている。車両平面視で、吸気通路部44は、収納ボックス38に重なる。
吸気通路部44は、吸気ダクト45と、スロットルボディ46と、吸気ダクト47と、エアクリーナー48とを含む。吸気ダクト45は、エンジン26に接続されている。詳細には、吸気ダクト45は、シリンダヘッド42bに接続されている。吸気ダクト45は、シリンダ42の上方に配置されている。車両平面視で、吸気ダクト45の少なくとも一部は、シリンダ42と重なる。吸気ダクト45は、収納ボックス38の下方に配置されている。車両平面視で、吸気ダクト45は、収納ボックス38と重なる。
吸気ダクト45は、シリンダヘッド42の上面420に接続されている。吸気ダクト45は、シリンダヘッド42の上面420から後方に向かって湾曲した形状を有している。スロットルボディ46は、吸気ダクト45に接続されている。スロットルボディ46は、吸気ダクト45の後方に配置されている。スロットルボディ46は、シリンダ42の上方に配置されている。車両平面視で、スロットルボディ46は、シリンダ42と重なる。スロットルボディ46は、収納ボックス38の下方に配置されている。車両平面視で、スロットルボディ46は、収納ボックス38と重なる。
吸気ダクト47は、スロットルボディ46に接続されている。吸気ダクト47は、スロットルボディ46の後方に配置されている。吸気ダクト47は、クランクケース41の上方に配置されている。車両平面視で、吸気ダクト47は、クランクケース41に重なる。車両平面視で、吸気ダクト47は、シリンダ42に重なっていてもよい。吸気ダクト47は、収納ボックス38の下方に配置されている。車両平面視で、吸気ダクト47は、収納ボックス38と重なる。吸気ダクト47は、スロットルボディ46から後方に延びている。
エアクリーナー48は、吸気ダクト47に接続されている。エアクリーナー48は、吸気ダクト47の後方に配置されている。エアクリーナー48は、パワーユニット8の上方に配置されている。詳細には、エアクリーナー48は、トランスミッション27の上方に配置されている。エアクリーナー48は、エンジン26の上方に配置されてもよい。
図4は、パワーユニット8及びその周囲の拡大右側面図である。図5は、パワーユニット8及びその周囲の拡大下面図である。なお、図4及び図5では、吸気通路部44は省略されている。図4及び図5に示すように、鞍乗型車両1は、排気系51を備えている。排気系51は、エンジン26に接続されている。排気系51は、第1排気管52と、触媒53と、第2排気管54と、サイレンサー55とを含む。
第1排気管52は、シリンダヘッド42bに接続されている。第1排気管52の少なくとも一部は、シリンダ42の下方に配置されている。車両平面視で、第1排気管52の少なくとも一部は、シリンダ42と重なる。第1排気管52の少なくとも一部は、クランクケース41の下方に配置されている。車両平面視で、第1排気管52の少なくとも一部は、クランクケース41と重なる。第1排気管52は、シリンダヘッド42bから後方に向かって延びている。
触媒53は、第1排気管52に接続されている。触媒53の径は、第1排気管52の径よりも太い。触媒53の径は、第2排気管54の径よりも太い。触媒53は、エンジン26からの排気を清浄化する。触媒53の少なくとも一部は、エンジン26の下方に配置されている。詳細には、触媒53の少なくとも一部は、クランクケース41の下方に配置されている。車両平面視で、触媒53の少なくとも一部は、クランクケース41と重なる。第2排気管54は、触媒53に接続されている。サイレンサー55は、第2排気管54に接続されている。
図2及び図3に示すように、鞍乗型車両1は、テンショナー60を備えている。テンショナー60は、エンジン26に取り付けられている。詳細には、テンショナー60は、シリンダボディ42aに取り付けられている。車両上下方向において、テンショナー60は、吸気通路部44とエンジン26との間に配置されている。テンショナー60は、シリンダ42の上面420に取り付けられている。テンショナー60は、吸気通路部44の下方に配置されている。車両平面視で、テンショナー60の少なくとも一部は、吸気通路部44と重なる。詳細には、車両平面視で、テンショナー60の少なくとも一部は、スロットルボディ46と重なる。ただし、車両平面視で、テンショナー60の少なくとも一部は、吸気ダクト45と重なってもよい。車両平面視で、テンショナー60の少なくとも一部は、吸気ダクト47と重なってもよい。
図6は、テンショナー60の斜視図である。図7は、テンショナー60の分解斜視図である。図8は、テンショナー60の断面図である。図9は、エンジン26の一部を示す断面図である。図6から図9に示すように、テンショナー60は、第1収納部61と、第2収納部62と、第1シャフト63と、第2シャフト64と、バネ65とを含む。
図9に示すように、第1収納部61は、エンジン26の外部に配置される。第1収納部61は、シリンダ42の上面420に取り付けられる。図8に示すように、テンショナー60の軸線方向(Ax2)において、第1収納部61の長さは、第2収納部62の長さよりも大きい。すなわち、テンショナー60の軸線方向(Ax2)において、第1収納部61は、第2収納部62よりも長い。第1収納部61は、収納本体66とフランジ部67とを含む。収納本体66は、円筒状の形状を有している。収納本体66は、頂上部68を含む。頂上部68には、開口680が設けられている。開口680は、テンショナー60の軸線方向(Ax2)において、第1シャフト63と対向している。開口680には、キャップ77が取り付けられる。
フランジ部67は、収納本体66から、収納本体66の径方向外方に向かって突出している。フランジ部67は、シリンダ42の上面420に取り付けられる。図7に示すように、フランジ部67は、複数の取付孔671,672を含む。詳細には、複数の取付孔671,672は、第1取付孔671と第2取付孔672とを含む。第1取付孔671と第2取付孔672とは、テンショナー60の軸線Ax2に対して対称に配置されている。なお、取付孔の数は、2つに限らず、2つより多くてもよい。第1取付孔671と第2取付孔672とは、テンショナー60の軸線Ax2に対して対象に配置されていなくてもよい。
第2収納部62は、エンジン26内に配置される。第2収納部62は、円筒状の形状を有している。第2収納部62は、フランジ部67に接続されている。第2収納部62は、フランジ部67からテンショナー60の軸線方向(Ax2)に延びている。第2収納部62は、第1収納部61と一体的に形成されている。第2収納部62は、フランジ部67と一体的に形成されている。ただし、第2収納部62は、第1収納部61と別体に形成されてもよい。第2収納部62は、第2収納部62の先端において開口している。
第1シャフト63は、テンショナー60の軸線方向(Ax2)に延びている。図8に示すように、第1シャフト63は、第1収納部61内と第2収納部62内とに配置されている。第1シャフト63は、第1基端部631と第1先端部632とを含む。第1基端部631は、第1シャフト63の径方向に延びる溝部633を含む。溝部633は、テンショナー60の軸線方向(Ax2)に、第1収納部61の頂上部68の開口680と対向している。第1先端部632は、第1基端部631と反対側に設けられている。
テンショナー60は、第1支持部材69を含む。第1支持部材69は、第1収納部61内に配置されている。第1支持部材69は、第1シャフト63を回転可能に支持している。第1支持部材69は、第1シャフト63の第1基端部631と、第1収納部61の頂上部68との間に配置されている。第1支持部材69は、第1基端部631において第1シャフト63を支持している。第1支持部材69は、開口690を含む。第1支持部材69の開口690は、テンショナー60の軸線方向(Ax2)において、第1収納部61の頂上部68の開口680に対向している。
第1シャフト63は、第1ネジ部634を含む。第1ネジ部634は、第1シャフト63の外周面に設けられている。第1ネジ部634は、第1シャフト63において第1先端部632から軸線方向(Ax2)の所定範囲に設けられている。第1シャフト63は、ヘッド部71とシャフト本体72とを含む。ヘッド部71は、上述した第1基端部631及び溝部633を含む。ヘッド部71の外径は、シャフト本体72の外径よりも大きい。シャフト本体72は、上述した第1先端部632及び第1ネジ部634を含む。
第2シャフト64は、テンショナー60の軸線方向(Ax2)に延びている。第2シャフト64の一部は、第2収納部62内に配置されている。第2シャフト64の一部は、第1収納部61及び第2収納部62の外部に配置されている。第2シャフト64は、第2基端部641と第2先端部642とを含む。第2基端部641は、第2収納部62内に配置されている。ただし、第2基端部641は、第1収納部61内に配置されてもよい。第2シャフト64は、中空の管状の形状を有している。第2シャフト64は、第2基端部641において開口している。
第2シャフト64は、第2ネジ部643を含む。第2ネジ部643は、第2シャフト64の内周面に設けられている。第2ネジ部643は、第2シャフト64において第2基端部641から軸線方向(Ax2)の所定範囲に設けられている。第2ネジ部643は、第1ネジ部634と螺合している。第2先端部642は、第2基端部641の反対側に設けられている。第2先端部642は、第2収納部62からエンジン26内に突出している。第2先端部642には、キャップ73が取り付けられている。
テンショナー60は、第2支持部材74を含む。第2支持部材74は、第2収納部62に取り付けられている。第2支持部材74は、第2シャフト64を回転不能に支持している。第2支持部材74は、第2シャフト64を軸線方向(Ax2)に移動可能に支持している。詳細には、図7に示すように、第2支持部材74は、支持本体740と取付部741−743とを含む。支持本体740は、第2収納部62の内周面に対応した外形を有しており、第2収納部62内に配置される。取付部741−743は、第2収納部62に取り付けられる。取付部741−743は、支持本体740から径方向外方に突出した複数の突起状の形状を有している。
第2収納部62は、複数の切り欠き621−623を含む。切り欠き621−623は、取付部741−743に対応して設けられている。切り欠き621−623は、第2収納部62の先端から軸線方向(Ax2)に凹んだ形状を有している。取付部741−743が切り欠き621−623に係止することで、第2支持部材74の軸線Ax2周りの回転が規制される。また、第2収納部62には、取付溝624が設けられている。取付溝624は、第2収納部62の外周面において周方向に延びている。取付溝624にクリップ75が取り付けられることで、第2支持部材74が、第2収納部62に対して軸線方向(Ax2)に抜け止めされる。なお、本実施形態では、3つの取付部741−743が第2支持部材74に設けられている。しかし、取付部の数は、3つに限らず、3つより少なくてもよく、或いは、3つより多くてもよい。
支持本体740は、開口744を含む。開口744には、第2シャフト64が通される。開口744は、非円形の形状を有している。詳細には、開口744の縁は、係止部745,746を含む。第2シャフト64の外周面は、被係止部644,645を含む。支持本体740の係止部745,746が、第2シャフト64の被係止部644,645に係止することで、第2シャフト64の軸線Ax2周りの回転が規制される。詳細には、係止部745,746は、直線状の形状を有している。被係止部644,645は、平坦な形状を有している。ただし、係止部745,746と被係止部644,645との形状は、これらの形状と異なってもよい。また、本実施形態では、2組の係止部745,746と被係止部644,645とが設けられている。しかし、係止部と被係止部との組の数は、2つに限らず、1つ或いは3つ以上であってもよい。
図8に示すように、テンショナー60は、スペーサ76を含む。スペーサ76は、軸線方向(Ax2)において、第1シャフト63のヘッド部71と第2支持部材74との間に配置されている。スペーサ76は、中空の管状の形状を有している。第1シャフト63のシャフト本体72は、スペーサ76内に配置されている。スペーサ76は、第1支持部761と第2支持部762とを含む。第1支持部761は、スペーサ76の一方の端部に設けられている。第2支持部762は、スペーサ76の他方の端部に設けられている。
第1支持部761は、孔763を含む。孔763には、シャフト本体72が通されている。孔763の内径は、ヘッド部71の外径よりも小さい。そのため、第1支持部761がヘッド部71に接触することで、軸線方向(Ax2)において第2支持部材74に向かう方向への第1シャフト63の移動が規制される。第2支持部762は、周方向における外方に向かって延びている。第2支持部762は、軸線方向(Ax2)において、第2支持部材74に対向している。第2支持部762が第2支持部材74に接触することで、軸線方向(Ax2)において第2支持部材74に向かう方向へのスペーサ76の移動が規制される。
バネ65は、第1収納部61及び第2収納部62内に配置されている。バネ65は、第1シャフト63を回転付勢する。本実施形態において、バネ65は、コイルバネである。第1シャフト63のシャフト本体72の少なくとも一部は、バネ65内に配置されている。スペーサ76の少なくとも一部は、バネ65内に配置されている。図8に示すように、バネ65は、コイル部651と、第1係止部652と、第2係止部653とを含む。第1係止部652は、バネ65の一方の端部に設けられている。第2係止部653は、バネ65の他方の端部に設けられている。第1係止部652は、コイル部651から径方向内方に突出している。第1係止部652は、第1シャフト63の溝部633内に配置されている。第1係止部652は、溝部633において第1シャフト63に係止している。第1係止部652を介してバネ65の付勢力が第1シャフト63に伝達される。
第2係止部653は、コイル部651から径方向外方に突出している。第2収納部62は、係止溝625を含む。係止溝625は、第2収納部62において軸線方向(Ax2)に延びている。第2係止部653は、係止溝625内に配置される。第2係止部653は、係止溝625内において、軸線方向(Ax2)に延びている。図6に示すように、第2係止部653は、第2収納部62から、第2収納部62の外部に突出している。第2係止部653は、係止溝625において、第2収納部62に係止している。それにより、バネ65の軸線Ax2周りの回転が規制される。
なお、係止溝625は、第2収納部62の先端から、軸線方向(Ax2)に第2収納部61まで延びている。詳細には、係止溝625の一部は、フランジ部67を通り、収納本体66まで延びている。第2係止部653の先端は、フランジ部67内において係止溝625に係止している。なお、係止溝625が設けられる範囲は変更されてもよい。
本実施形態に係るテンショナー60は、バネ65によって第1シャフト63に軸線Ax2周りの回転の付勢力が付与される。第1シャフト63の第1ネジ部634は、第2シャフト64の第2ネジ部643に螺合している。また、第2シャフト64は、第2支持部材74によって軸線方向(Ax2)に移動可能、且つ、軸線Ax2周りに回転不能に支持されている。従って、第1シャフト63が回転することで、第2シャフト64は軸線方向(Ax2)に移動する。図9に示すように、第2シャフト64は、エンジン26内に配置された押圧部材56を介して、タイミングチェーン或いはタイミングベルトなどの伝達部材57を押圧する。それにより、テンショナー60は、伝達部材57に所定のテンションを付与することができる。
また、第1収納部61の開口680に冶具を挿入することで、第1シャフト63の溝部633に冶具を係止させることができる。従って、冶具によって第1シャフト63を回転させることで、テンショナー60による伝達部材57への押圧力を調整することができる。
次に、テンショナー60のエンジン26への取付構造について説明する。図2に示すように、シリンダ42は、第1端部421と第2端部422とを含む。第1端部421は、ヘッドカバー43に取り付けられる。第2端部422は、クランクケース41に取り付けられる。シリンダ42は、テンショナー取付部49と吸気取付部50とを含む。テンショナー取付部49と吸気取付部50とは、シリンダ42の上面420に設けられる。テンショナー取付部49は、吸気取付部50の後方に配置されている。テンショナー取付部49には、テンショナー60が取り付けられる。吸気取付部50には、吸気通路部44が取り付けられる。詳細には、吸気取付部50には、吸気ダクト45が取り付けられる。
吸気通路部44は、吸気取付部50から第2端部422側に延びている。すなわち、吸気通路部44は、吸気取付部50から後方に延びている。シリンダ軸線方向(Ax1)において、吸気取付部50は、第1端部421とテンショナー取付部49との間に配置される。シリンダ軸線方向(Ax2)において、第1端部421とテンショナー取付部49との間の距離L1は、テンショナー取付部49と第2端部422との間の距離L2よりも大きい。なお、ここでいうテンショナー取付部49の位置は、後述するテンショナー取付部49の取付孔80の中心の位置を意味するものとする。
図10は、エンジン26のシリンダ42の上面420の一部を示す拡大図である。図10においては、テンショナー60の位置が二点鎖線で示されている。図10に示すように、テンショナー取付部49は、取付孔80と、第1ボルト孔81と、第2ボルト孔82とを含む。取付孔80には、第2収納部62が挿入される。第1ボルト孔81と第2ボルト孔82とは、フランジ部67の第1取付孔671と第2取付孔672とにそれぞれ対応して設けられている。第1ボルト孔81と第1取付孔671とに図3に示すボルト83,84がそれぞれ通され、第2ボルト孔82と第2取付孔672とにボルト83,84がそれぞれ通されることで、テンショナー60のフランジ部67が、シリンダ42に固定される。
取付孔80は、非円形の形状を有している。詳細には、取付孔80は、取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、仮想直線V1の方向よりも、仮想直線V1と垂直な方向に長い形状を有する。仮想直線V1は、取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、第1ボルト孔81の中心C1と第2ボルト孔82の中心C2とを結ぶ直線である。なお、取付孔80の軸線Ax3の位置は、テンショナー60の軸線Ax2の位置を意味する。取付孔80は、第1逃げ部801と第2逃げ部802とを含む。
第2逃げ部802は、取付孔80の軸線Ax3回りに第1逃げ部801から所定角度、回転した位置に配置されている。本実施形態において、所定角度は180度である。ただし、所定角度は、180度と異なる角度であってもよい。第2逃げ部802は、取付孔80の軸線Ax3に対して、第1逃げ部801と対称に配置されている。第1逃げ部801と第2逃げ部802とは、取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、仮想直線V1と重ならない位置に配置されている。
取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、取付孔80の軸線Ax3から第1逃げ部801までの距離L3は、仮想直線V1上において取付孔80の軸線Ax3から取付孔80の縁までの距離L4,L5よりも大きい。取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、取付孔80の軸線Ax3から第2逃げ部802までの距離L6は、仮想直線V1上において取付孔80の軸線Ax3から取付孔80の縁までの距離L4,L5よりも大きい。取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、仮想直線V1上において取付孔80の軸線Ax3から取付孔80の縁までの距離L4,L5は、取付孔80の軸線Ax3からバネ65の第2係止部653の先端までの距離L7よりも小さい。
取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、取付孔80の軸線Ax3から第1逃げ部801までの距離L3は、取付孔80の軸線Ax3からバネ65の第2係止部653の先端までの距離L7よりも大きい。取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、取付孔80の軸線Ax3から第2逃げ部802までの距離L6は、取付孔80の軸線Ax3からバネ65の第2係止部653の先端までの距離L7よりも大きい。従って、第1逃げ部801と第2逃げ部802とのいずれも、バネ65の第2係止部653が配置可能である。そのため、テンショナー60がエンジン26に取り付けられる際に、第1逃げ部801と第2逃げ部802とのいずれか一方に、バネ65の第2係止部653を配置することができる。
以上説明した本実施形態に係る鞍乗型車両1では、テンショナー60のバネ65は、エンジン26の外部に配置された第1収納部61内と、エンジン26の内部に配置された第2収納部62内とに配置されている。そのため、バネ65の全体が第1収納部61内に配置される場合と比べて、バネ65の長さを確保しながら、テンショナー60のエンジン26からの突出量を小さく抑えることができる。それにより、エンジン26の大型化を抑えながら、テンショナー60のエンジン26からの突出量を小さく抑えることができる。また、テンショナー60のエンジン26からの突出量が小さく抑えられることで、エンジン26と吸気通路部44とをコンパクトに配置することができる。それにより、収納ボックス38の容量の減少を抑えることができる。また、シート高が高くなることが抑えられることで、足つき性の低下が抑えられる。
テンショナー60において、バネ65の第2係止部653は、第2収納部62の係止溝625内においてテンショナー60の軸線方向(Ax2)に延びている。従って、バネ65の第2係止部653がバネ65の周方向に延びている場合と比べて、バネ65の回転を安定的に規制することができる。それにより、バネ65の耐久性を向上させることができる。
テンショナー取付部49の取付孔80は、第1逃げ部801と第2逃げ部802とを含む。従って、第1逃げ部801によって第2係止部653と取付孔80との干渉を回避することができる。また、第1逃げ部801のみならず第2逃げ部802によっても第2係止部653と取付孔80との干渉を回避することができる。そのため、テンショナー60のエンジン26への取付が容易になる。
第1逃げ部801と第2逃げ部802とは、取付孔80の軸線方向(Ax3)から見て、仮想直線V1と重ならない位置に配置される。そのため、第1ボルト孔81と第2ボルト孔82との間の距離の拡大を抑えながら、第1逃げ部801と第2逃げ部802とを設けることができる。それにより、エンジン26の大型化を抑えることができる。
第2収納部62は、第1収納部61のフランジ部67と一体的に形成されている。そのため、第1収納部61と第2収納部62との形成が容易である。
テンショナー60の軸線方向(Ax2)において、第1収納部61は第2収納部62よりも長い。そのため、バネ65の長さを大きく確保することができる。
シリンダ42の軸線方向(Ax1)において、第1端部421とテンショナー取付部49との間の距離L1は、テンショナー取付部49と第2端部422との間の距離L2よりも大きい。従って、テンショナー60は、吸気取付部50から第2端部422側に大きく離れて配置される。そのため、テンショナー60を吸気取付部50から大きく離して配置することができる。それにより、テンショナー60へのアクセスが容易になり、メンテナンス性を向上させることができる。
上述したように、テンショナー60のエンジン26からの突出量が小さく抑えられることで、エンジン26と吸気通路部44とをコンパクトに配置することができる。それにより、エンジン26の下方に触媒53が配置されても、車高の増大、或いは最低地上高の低下を抑えることができる。
エンジン26のシリンダ軸線Ax1がクランク軸40の回転中心C1よりも下方にオフセットしている。そのため、シリンダ42の位置を低くすることができる。そのため、シリンダ42の上方に、湾曲した吸気ダクト45を配置するための空間を確保しつつ、吸気通路部44を低い位置に配置できる。それにより、エンジン26の大型化を抑えることができる。
以上、本発明の一実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、発明の要旨を逸脱しない範囲で種々の変更が可能である。
鞍乗型車両1は、スクータ型車両に限らず、他の種類の車両であってもよい。前輪の数は1つに限らず2つ以上であってもよい。或いは、後輪の数は1つに限らず2つ以上であってもよい。
車体フレーム2の構造は、上記の実施形態のものに限らず変更されてもよい。例えば、ヘッドパイプ11、ダウンフレーム12、ロアフレーム13、或いはリアフレーム14の形状、或いは配置が変更されてもよい。
エンジン26、吸気通路部44、及び排気系51の構造、及び/又は、配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、吸気取付部50の構造、及び/又は、配置が変更されてもよい。テンショナー取付部49の構造、及び/又は、配置が変更されてもよい。取付孔80の形状が変更されてもよい。第1逃げ部801と第2逃げ部802の一方、或いは両方が省略されてもよい。触媒53の形状が変更されてもよい。或いは、触媒53が省略されてもよい。
水平方向に対するシリンダ軸線Ax1のなす角は、45度以上であってもよい。例えば、図11は、変形例に係るエンジン26及びその周囲の拡大左側面図である。図12は、変形例に係るエンジン26及びその周囲の拡大上面図である。図11に示すように、水平方向に対するシリンダ軸線Ax1のなす角は、45度より大きくてもよい。図11及び図12に示すように、変形例に係る鞍乗型車両1は、ラジエータ91と、冷却水路92と、ウォータポンプ93とを備える。
図12に示すように、車両平面視で、ラジエータ91は、エンジン26の前方に配置される。ウォータポンプ93は、シリンダヘッド42bに接続されている。冷却水路92は、エンジン26とラジエータ91とに接続されている。冷却水路92は、シリンダヘッド42bの後方を通るように配置されている。シリンダ軸線Ax1に垂直な方向から見て、テンショナー60は、冷却水路92と重なる。図11に示すように、車両側面視で、テンショナー60の軸線Ax2の延長線は、冷却水路92と重なる。図12に示すように、車両上面視で、テンショナー60の軸線Ax2の延長線は、冷却水路92と重なる。
テンショナー60の構造、及び/又は、配置は、上記の実施形態のものに限らず、変更されてもよい。例えば、車両平面視で、テンショナー60の全体が吸気通路部44と重なってもよい。第1収納部61、第2収納部62、第1シャフト63、第2シャフト64、及び/又はバネ65の構造、及び/又は、配置が変更されてもよい。
本発明によれば、エンジンの大型化を抑えながら、テンショナーのエンジンからの突出量を小さく抑えることができる。
2・・・車体フレーム、 6・・・シート、 26・・・エンジン、 38・・・収納ボックス、 41・・・クランクケース、 42・・・シリンダ、 43・・・ヘッドカバー、 44・・・吸気通路部、 45・・・吸気ダクト、 46・・・スロットルボディ、 49・・・テンショナー取付部、 50・・・吸気取付部、 51・・・排気系、 53・・・触媒、 60・・・テンショナー、 61・・・第1収納部、 62・・・第2収納部、 63・・・第1シャフト、 64・・・第2シャフト、 65・・・バネ、 67・・・フランジ部、 80・・・取付孔、 81・・・第1ボルト孔、 82・・・第2ボルト孔、 421・・・第1端部、 422・・・第2端部、 625・・・係止溝、 653・・・第2係止部、 801・・・第1逃げ部、 802・・・第2逃げ部、 V1・・・仮想直線
Claims (10)
- 車体フレームと、
前記車体フレームに揺動可能に支持されたエンジンと、
前記エンジンの上方に配置された収納ボックスと、
前記収納ボックスの上方に配置されたシートと、
前記収納ボックスの下方に配置され、前記エンジンに接続された吸気通路部と、
車両上下方向において前記吸気通路部と前記エンジンとの間に配置され、前記エンジンに取り付けられたテンショナーと、
を備え、
前記テンショナーは、
前記エンジンの外部に配置され、前記エンジンに取り付けられた第1収納部と、
前記第1収納部に接続され、前記エンジン内に配置された第2収納部と、
第1ネジ部を含み、少なくとも一部が前記第1収納部内に配置された第1シャフトと、
前記第1ネジ部と螺合する第2ネジ部と、前記第2収納部から前記エンジン内に突出する先端部とを含み、少なくとも一部が前記第2収納部内に配置され、前記第1シャフトの回転に応じて前記テンショナーの軸線方向に移動する第2シャフトと、
前記第1シャフトを回転付勢するバネと、
を含み、
車両平面視で、前記テンショナーの少なくとも一部は、前記吸気通路部と重なり、
前記バネは、前記第1収納部及び前記第2収納部内に配置されている、
鞍乗型車両。 - 前記第2収納部は、前記テンショナーの軸線方向に延びる溝を含み、
前記バネは、前記溝に係止する係止部を含み、
前記係止部は、前記溝内において前記テンショナーの軸線方向に延びている、
請求項1に記載の鞍乗型車両。 - 前記係止部は、前記第2収納部から突出しており、
前記エンジンは、前記第2収納部が挿入された取付孔を含み、
前記取付孔は、前記係止部が配置された第1逃げ部と、
前記取付孔の中心回りに前記第1逃げ部から所定角度回転した位置に配置され、前記係止部を配置可能な第2逃げ部と、
を含む、
請求項2に記載の鞍乗型車両。 - 前記係止部は、前記第2収納部から突出しており、
前記エンジンは、
前記第2収納部が挿入された取付孔と、
前記テンショナーを前記エンジンに取り付けるための第1ボルト孔、及び、第2ボルト孔とを含み、
前記取付孔は、前記係止部が配置された逃げ部を含み、
前記逃げ部は、前記取付孔の軸線方向から見て、前記第1ボルト孔の中心と前記第2ボルト孔の中心とを結ぶ仮想直線と重ならない位置に配置されている、
請求項2に記載の鞍乗型車両。 - 前記第1収納部は、前記エンジンに取り付けられたフランジ部を含み、
前記第2収納部は、前記フランジ部と一体的に形成されている、
請求項1から4のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記テンショナーの軸線方向において、前記第1収納部は前記第2収納部よりも長い、
請求項1から5のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記エンジンは、クランクケースと、シリンダと、ヘッドカバーとを含み、
前記シリンダは、
前記ヘッドカバーに取り付けられた第1端部と、
前記クランクケースに取り付けられた第2端部と、
を含み、
前記シリンダは、前記テンショナーが取り付けられたテンショナー取付部と、前記吸気通路部が取り付けられた吸気取付部とを含み、
前記吸気通路部は、前記吸気取付部から前記第2端部側に延びており、
前記シリンダの軸線方向において、前記吸気取付部は、前記第1端部と前記テンショナー取付部との間に配置され、
前記シリンダの軸線方向において、前記第1端部と前記テンショナー取付部との間の距離は、前記テンショナー取付部と前記第2端部との間の距離よりも大きい、
請求項1から6のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記エンジンに接続された排気系をさらに備え、
前記排気系は、前記エンジンの下方に配置された触媒を含む、
請求項1から7のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記吸気通路部は、
前記エンジンに接続された吸気ダクトと、
前記吸気ダクトに接続されたスロットルボディと、
を含み、
車両平面視で、前記テンショナーの少なくとも一部は、前記スロットルボディと重なる、
請求項1から8のいずれかに記載の鞍乗型車両。 - 前記エンジンは、
クランクケースと、
前記クランクケースに収容されたクランク軸と、
前記クランクケースに接続されたシリンダとを含み、
前記吸気通路部は、前記シリンダに接続され、前記シリンダから後方に向かって湾曲した吸気ダクトを含み、
車両側面視で、前記シリンダの軸線は、前記クランク軸の回転中心よりも下方にオフセットしている、
請求項1から9のいずれかに記載の鞍乗型車両。
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- 2020-01-15 TW TW109101317A patent/TWI754885B/zh active
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