JP2020147840A - ナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料及びナノコロイド粒子を用いた防錆方法 - Google Patents

ナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料及びナノコロイド粒子を用いた防錆方法 Download PDF

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Abstract

【課題】ナノコロイド粒子を用いて、ピンホールや隙間に発生する腐食の発生原因を断絶し、孔食や隙間腐食から腐食が拡大することを防止し得る防錆方法の提供。【解決手段】本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、金属材料100の表面に存するピンホール等110に、ナノコロイド粒子を溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を噴霧して、前記ピンホール等110に前記ナノコロイド粒子を充填させ、該ピンホール等110から錆が発生することを防止する。【選択図】図1

Description

本発明は、ナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料、及び、ナノコロイド粒子を用いた防錆方法に関する。
腐食とは金属が大気中で自然に起こるイオン化現象で、鉄は空気や水に触れるとイオン化する。このとき、イオンが大気または水溶液に溶け出し、残された電子が腐食電流として流れることで錆が進行する。腐食現象には8つあり、(1)全面腐食、(2)粒界腐食、(3)孔食、(4)隙間腐食、(5)応力腐食割れ、(6)電位差腐食、(7)エロージョン・コロージョン、(8)酸化に分類される。これらの腐食形態は独立して起きる場合もあれば、関連して生じる場合もあり得る。
腐食を防ぐ方法は下記の3つの方法が知られている。
(I)防食皮膜の形成
腐食を防ぐ皮膜を金属の上に人工的に作る方法で、錆止めの塗料・メッキ等がある。
(II)電気防食
電流の作用で金属の電位を変化させて防食する方法で、常に電流を流す必要がある。
(III)耐食材料の使用
鋼、クロム、ニッケルなどの比較的腐食しにくい材料と金属を混ぜ合わせて加工する。
(I)の防食皮膜の形成については、例えば、橋梁の主桁や補鋼材等に利用される鋼部材の表面には防食のため塗装が施されている。公益社団法人日本道路協会発行の「鋼道路橋防食便覧」によれば、これら橋梁等に採用される塗装系は、A系塗装、B系塗装、C系塗装に大別されるが、近年ではC系塗装が多く採用されている。A系塗装、B系塗装には錆止めに鉛丹や鉛系錆止め塗装が用いられ、C系塗装には錆止めに無機ジンク(無機ジンクリッチペイント)が用いられる。
A系塗装及びB系塗装では、図4に示すように、ブラストされた鋼部材の表面にエッチングプライマーが塗布され、そのエッチングプライマーの上に、錆止め層510(鉛丹層又は鉛系錆止めペイント層)、外塗り層512(フタル酸樹脂塗料等の樹脂塗料層)が順に形成される。一方、C系塗装では、同じく図4を参照して、ブラストされた鋼部材の表面に、錆止め層510(錆止め用の無機ジンク層、ミストコート層)、外塗り層(塗膜)512(エポキシ樹脂やフッ素樹脂、ポリウレタン樹脂等の層)が順に形成される。
ところが、特許文献1によれば、最近、タンク底板において鋼材に上記(3)の孔食、すなわち、深く抉れた形状の局部腐食が、特に大型のタンカーであるVLCCにおいて顕著に見られることが明らかになった。塗装が完全でないピンホールや塗装が薄い部分(たとえば、鋼板エッジ部等)から腐食が進行するとその部分の腐食が加速度的に進行して孔食を生ずると考えられ問題視されている。このため、特許文献1に係る発明は、耐孔食性に優れたタンカー底板用鋼材を提供し、表面に亜鉛と鉄との酸化物を主な成分とする耐孔食性を発揮する保護層を形成して、孔食の発生を抑制する提案を行っている。この耐孔食性に優れたタンカー底板用鋼材を使用した油槽を有するタンカーは、孔食の発生が抑制され、定期的に防錆塗料を塗布する必要がなくなりランニングコストが低減する。
また、特許文献2は、(a)Mgによる界面の酸性化抑制による耐腐食性向上、(b)Cu、Mgによる硫化物微細分散による耐局部腐食性向上、の2つの知見に基づき開発した船舶外板、バラストタンク、カーゴオイルタンク等の使用環境で、耐食性を有する造船用耐食鋼を提案している。
しかし、上記(1)〜(8)の腐食現象に対して、決定的に有効な防食方法、防錆方法は現在までに確立されておらず、腐食、錆の発生は社会や産業界にとって大きな負担となっている。
特開2005−290437号公報 特開2000−17381号公報
上記特許文献1、特許文献2に記載されているように、金属表面には目に見えない小さなピンホールや隙間が多数発生しており、このピンホール等に錆が発生すると、ここから腐食が拡大して、金属全体を腐食していく。
そこで、本発明は、ナノコロイド粒子を用いて、ピンホールや隙間に発生する腐食の発生原因を断絶し、(3)の孔食や(4)の隙間腐食から腐食が拡大することを防止し得る防錆方法を提供する。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料は、ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液が、ピンホール及び/又は隙間(以下、「ピンホール等」ともいう)の発生した表面に噴霧された金属材料であって、
前記金属材料の表面に存する前記ピンホール等に、前記ナノコロイド粒子が充填されたことを特徴とする。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料において、前記ナノコロイド粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、イリジウムのいずれか1つの金属のナノ粒子、又は、
これらの金属のいずれか1種又は2種以上を含む合金のナノ粒子(以下、金属又は合金のナノ粒子をまとめて「金属ナノ粒子」ともいう)の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子(以下、「金属ナノコロイド粒子」ともいう)が好適である。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料において、前記ナノコロイド粒子は、
3次元構造のナノカーボン又は半導体ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子であってよい。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料において、前記保護層は、クエン酸、アスコルビン酸、水酸化ホウ素から選ばれる1種以上を含み得る。
本発明に係るナノコロイド混合防錆塗料は、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、上記ナノコロイド粒子が混合されたことを特徴とする。
本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、金属材料の表面に存するピンホール等に、ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を噴霧して、前記ピンホール等に前記ナノコロイド粒子を充填させ、該ピンホール等から錆が発生することを防止する。
本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、
ピンホール等が発生した表面を有する金属材料を準備するステップと、
ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
前記ナノコロイド粒子溶液を前記金属材料の表面に噴霧後、該金属材料の表面を乾燥させる、ナノコロイド層を形成するステップと、
を含む。
本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、
更に、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、上記ナノコロイド粒子が混合されたナノコロイド混合防錆塗料を準備するステップと、
前記ナノコロイド層を形成するステップを複数回繰り返してナノコロイド層を積層するステップと、
前記ナノコロイド層の上から、前記ナノコロイド混合防錆塗料を塗布してナノコロイド混合錆止め層を形成するステップと、
を含んでもよい。
本発明に係る白金のナノコロイド充填防錆金属材料は、白金ナノ粒子に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液をそれぞれ加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金のコロイド状粒子(以下、「白金ナノコロイド粒子」という)が分散溶媒中に分散された白金ナノコロイド粒子溶液が、ピンホール等の発生した表面に噴霧された金属材料であって、前記金属材料の表面に存する前記ピンホール等に前記白金ナノコロイド粒子が充填されてもよい。
本発明に係る白金のナノコロイド混合防錆塗料は、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、前記白金ナノコロイド粒子が混合されてもよい。
本発明に係る白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、金属材料の表面に存するピンホール等に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とを白金ナノ粒子にそれぞれ加えて得られる白金ナノコロイド粒子が分散溶媒中に分散された、白金ナノコロイド粒子溶液を噴霧して、前記ピンホール等に白金ナノコロイド粒子を充填させ、該ピンホール等から錆が発生することを防止することもできる。
本発明に係る白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、
ピンホール等が発生した表面を有する金属材料を準備するステップと、
クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とをそれぞれ白金ナノ粒子に加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金ナノコロイド粒子が分散溶媒中に分散された、白金ナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
前記白金ナノコロイド粒子溶液を前記金属材料の表面に噴霧後、該金属材料の表面を乾燥させる、白金のナノコロイド層を形成するステップと、を含む。
本発明に係る白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、
更に上記白金のナノコロイド混合防錆塗料を準備するステップと、
前記白金のナノコロイド層を形成するステップを複数回繰り返して白金のナノコロイド層を積層するステップと、
前記白金のナノコロイド層の上から、前記白金のナノコロイド混合防錆塗料を塗布して白金ナノコロイド混合錆止め層を形成するステップと、を含む。
本発明に係るナノコロイド粒子は、保護層がナノ粒子の表面に付着してこれを被覆するため、ナノ粒子は金属等から形成されて比重が大きいので沈殿するのに対し、この保護層がナノ粒子の比重を小さくして、溶液中に分散する。また、ナノコロイド粒子は近隣同士で結合してクラスター化するが、本発明のナノコロイド粒子は、この被覆した保護層によりクラスター化を防止することができる。
例えば、ナノコロイド粒子が白金ナノコロイド粒子の場合は、クエン酸及びアスコルビン酸が白金ナノ粒子の表面に付着してこれを被覆し、白金ナノ粒子の保護層として機能する。そのため、白金ナノ粒子は金属で比重が大きいので沈殿するのに対し、本発明の白金ナノコロイド粒子は、上記保護層が白金ナノ粒子の比重を小さくして、溶液中における沈殿を抑制する。また、この被覆した保護層により、本発明の白金ナノコロイド粒子は、近隣同士の結合による巨大分子化を防止することができる。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料は、ナノコロイド粒子溶液をピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)が存する金属材料表面に1回以上噴霧することにより得ることができ、ナノコロイド層が金属材料表面上に形成されている。このナノコロイド層では、保護層の弾力性によりナノコロイド粒子が金属材料表面のピンホール等に入り込み、ピンホール等内部に付着して、ピンホール等内に充填されるので、ピンホールや隙間内に水や酸素が侵入するのを抑制することができる。
そして、ナノコロイド層の上から、これと同一のナノコロイドを混合した本発明に係るナノコロイド混合防錆塗料を塗布し、ナノコロイド混合錆止め層を形成することで、ナノコロイド層からナノコロイド粒子が拡散離脱するのを抑制すると共に、金属材料表面のピンホールや隙間から錆が発生するのを抑制することができる。
また、ナノ粒子を白金粒子とした白金ナノコロイド粒子は、抗菌、抗ウイルス、抗臭効果等を発揮することが実証されており、本発明に係る白金のナノコロイド層(白金のナノコロイド充填防錆金属材料)及び白金ナノコロイド混合錆止め層は、上記のように錆発生を抑制すると共に防汚効果を発揮する。
上記のような、本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料は、金属材料表面に、ナノコロイド粒子溶液をスプレーするだけで容易に得ることができ、低価格で簡単に誰でも施工することができる。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料の断面模式図。 ピンホール等の平面模式図(左)、ナノコロイド粒子が充填されたピンホール等の断面模式図(中)、及び、その平面模式図(右)。 (a)本発明に係るナノコロイド溶液が塗布され、ナノコロイド粒子が充填されたピンホールの斜視模式図、(b)本発明に係るナノコロイド粒子の模式図。 A系塗装、B系塗装及びC系塗装がなされた金属材料の断面模式図。 鉄板(金属材料)の表面写真面図(10μmスケール)。 鉄板(金属材料)の表面写真面図(500nmスケール)。 本発明に係る白金ナノコロイド溶液が塗布された鉄板(金属材料)の表面写真面図(1μmスケール)。 本発明に係る白金ナノコロイド溶液が塗布された鉄板(金属材料)の表面写真面図(500nmスケール)。 左半分に本発明に係る白金ナノコロイド溶液が塗布された鉄板(金属材料)の表面写真面図(5μmスケール)。
以下、図面を参照しながら本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料及びナノコロイド粒子を用いた防錆方法の実施形態について説明する。なお、以下各図面を通して同一の構成要素には同一の符号を使用するものとする。

(1)ナノコロイド充填防錆金属材料
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料1は、図1に示すように、ピンホール及び/又は隙間(以下、「ピンホール等」ともいう)110の発生した表面(図4参照)に、ナノコロイド層10が塗布された金属材料である。ナノコロイド層10は、図3(b)のようなナノコロイド粒子2を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液がピンホール等110の発生した表面に噴霧されて形成される。本発明のナノコロイド充填防錆金属材料1は、図2あるいは図3(a)のように、この金属材料100の表面に存する上記ピンホール等110に、ナノコロイド粒子2が充填されることを特徴とする。
本発明の実施形態において、ナノコロイド粒子2は、図3(b)のように、ナノ粒子5の表面が保護層7により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下の微粒子である。ナノコロイド粒子溶液は、このようなナノコロイド粒子2が、保護層7の分散作用により分散溶媒に分散された液体である。例えば、水、イソプロピルアルコール(IPA)、N−メチルピロリドン(NMP)、メタノール、エタノール、トルエン等が分散溶媒として挙げられるが、これらに限定される趣旨ではない。但し、分散が容易である点から水が分散溶媒として好適である。
また、ナノ粒子5は、一般に、ナノカーボン(2次元構造のグラフェン、カーボンナノチューブ、3次元構造のダイヤモンド等)や磁性金属を含む種々の金属とその化合物(金属酸化物ナノ粒子等)、その他の元素を含む、極めて広範な種類の微粒子であり得る。本明細書においてナノ粒子5は、平均粒径が1nm〜100nm以下の微粒子であり、3次元構造のナノカーボンの他、例えば金属ナノ粒子、半導体ナノ粒子を含む。ここで、磁性金属を含む金属ナノ粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、イリジウム等から選択されるいずれか1種の金属のナノ粒子、又は、これらの金属のいずれか1種又は2種以上を含む合金のナノ粒子をいうが、上記金属元素に限定される趣旨ではない。なお、本明細書において、これらの金属ナノ粒子(合金ナノ粒子を含む)5の表面が保護層7により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子2(図3(b)参照)を、以下、「金属ナノコロイド粒子」2ともいう。
以上のようなナノコロイド粒子2が分散溶媒に分散されたナノコロイド粒子溶液は、上記ナノコロイド粒子2を公知の方法で上記分散媒に分散することにより製造することができ、市販品を適宜利用することもできる。その製造方法は特に限定されないが、例えば、金ナノコロイドはテトラクロロ金(III)酸(H[AuCl4])を、銀ナノコロイドは硝酸銀を、それぞれ液中で還元剤を用いて還元する方法により得られる。還元剤としては、水素化ホウ素ナトリウムやクエン酸ナトリウム、アスコルビン酸ナトリウム等を用いることができる。
上記還元剤を用いた場合、水酸化ホウ素やクエン酸、アスコルビン酸などが保護層7となり得る(図3(b)参照)。水酸化ホウ素やクエン酸及びアスコルビン酸等は、ナノ粒子5を被覆する保護層7として機能し、ナノ粒子5の表面に付着して下記の効果を発揮する。
1.ナノ粒子5は金属等で比重が高いので沈殿するが、保護層7がナノ粒子5の表面に付着してナノコロイド粒子2を形成し、ナノ粒子5の比重を軽くして、その沈殿を抑制する。
2.ナノ粒子5が結合して巨大分子化するのを防止する。
3.ナノコロイド粒子2は、保護層7の弾力性によりピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)110に入り込み、その内部に付着して、ピンホール等110に充填されることができる。
以下に、金属ナノ粒子5の金属を白金としたナノコロイド充填防錆金属材料1(白金のナノコロイド充填防錆金属材料1)の実施形態について説明する。

(1−1)実施形態1
[白金のナノコロイド充填防錆金属材料]
図1のように、本発明に係る防錆金属材料1は、白金ナノ粒子に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液をそれぞれ加えて得られる平均粒径が4nm〜100nmの白金のコロイド状粒子2(図3(b)参照;以下、「白金ナノコロイド粒子2」という)が分散溶媒中に分散された白金ナノコロイド粒子溶液が、ピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)110の発生した表面に噴霧された金属材料100である。本発明の防錆金属材料1は、図2あるいは図3(a)のように、この金属材料100の表面に存する上記ピンホール等110に、白金ナノコロイド粒子2が充填されることを特徴とする。
白金ナノコロイド粒子2を含む白金ナノコロイド粒子溶液は、白金ナノ粒子5に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液をそれぞれ加えて得られる。こうして得られる白金ナノコロイド粒子2は、図3(b)のように、白金ナノ粒子5が保護層(クエン酸、アスコルビン酸)7に被覆されたコロイド粒子である。
上記クエン酸及びアスコルビン酸は、白金ナノ粒子5を被覆する保護層7として機能し、白金ナノ粒子5の表面に付着して下記の効果を発揮する。
1.白金ナノ粒子5は金属で比重が高いので沈殿するが、保護層7が白金ナノ粒子5の表面に付着して白金ナノコロイド粒子2を形成し、白金ナノ粒子5の比重を軽くして、その沈殿を抑制する。
2.白金ナノ粒子5が結合して巨大分子化するのを防止する。
3.白金ナノコロイド粒子2は、抗菌・抗ウイルス・消臭効果を発揮することが知られているが、本発明において白金ナノコロイド粒子2は、ピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)110に入り込み、ピンホール等110内に付着して、保護層7の弾力性によりピンホール等110に充填されることができる。
すなわち、本発明に係る白金ナノコロイド粒子2が充填されたナノコロイド充填防錆金属材料1は、白金ナノコロイド粒子溶液をピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)110が存する金属材料100の表面に1回以上噴霧することにより、白金のナノコロイド層(Ptナノコロイド層)10を金属材料100の表面上に形成する。そして、この白金のナノコロイド層10では、白金ナノコロイド粒子2が、金属材料100表面のピンホール等110に入り込み、保護層7の弾力性によりピンホール等110に充填されて、ピンホールや隙間等(ピンホール等110)に水や酸素が侵入するのを抑制することができる。そのため、金属材料100の表面に存在するピンホール等110から、錆が発生することを抑制することができる。

(2)ナノコロイド混合防錆塗料
次に、本発明に係るナノコロイド混合防錆塗料について説明する。本発明に係るナノコロイド混合防錆塗料は、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、ナノコロイド粒子2が混合された、防錆塗料である。ジンクプライマーを構成する樹脂は限定されるものではなく、例えば、アルキルシリケート系樹脂、アルカリシリケート系樹脂、エポシキ系樹脂、ポリビニルブチラール系樹脂、ポリビニルアセタール系樹脂、ポリビニルホルマール系樹脂などを用いることができる。
そして、図1のように、ナノコロイド層10の上から、本発明に係るナノコロイド粒子2が混合された防錆塗料を塗布してナノコロイド混合錆止め層20を形成することで、ナノコロイド層10からナノコロイド粒子2が拡散離脱するのを抑制すると共に、金属材料100表面のピンホール等110に錆が発生するのを防止することができる。
以下、上記実施形態1に合わせて白金ナノコロイド粒子2を用いた実施形態を説明するが、ナノコロイド粒子2が白金ナノコロイド粒子2に限定される趣旨ではない。

(2−1)実施形態2
[白金のナノコロイド混合防錆塗料]
本発明に係る防錆塗料は、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、白金ナノコロイド粒子2を混合して形成することができる。上記のように、ジンクプライマーを構成する樹脂は限定されない。
そして、図1のように、白金のナノコロイド層10の上から、本発明に係る白金ナノコロイド粒子2が混合された防錆塗料を塗布して白金ナノコロイド混合錆止め層20を形成することで、白金のナノコロイド層10から白金ナノコロイド粒子2が拡散離脱するのを抑制すると共に、金属材料100表面のピンホール等110に錆が発生するのを防止することができる。
本実施形態2では、白金ナノコロイド粒子2を用いるため、ナノコロイド層10(図1参照)は上記実施形態1の白金のナノコロイド層10とするが、他のナノコロイド粒子2によるナノコロイド層10が金属材料100の表面に形成されている場合は、そのナノコロイド層10が含むナノコロイド粒子2と同一のナノコロイド粒子2を混合させたナノコロイド混合防錆塗料20を塗布して、ナノコロイド混合錆止め層20を形成するのが好適である。

(3)ナノコロイド粒子を用いた防錆方法
本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、金属材料の表面に存するピンホール等110に、ナノコロイド粒子2を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を噴霧して、ピンホール等110にナノコロイド粒子2を充填させ、ピンホール等110から錆が発生することを防止する(図1参照)。
すなわち、本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、図1を参照して、
(1)ピンホール等110が発生した表面を有する金属材料100を準備するステップと、
(2)ナノ粒子5の表面が保護層7により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子2を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
(3)ナノコロイド粒子溶液を金属材料100の表面に噴霧後、当該金属材料100の表面を乾燥させる、ナノコロイド層10を形成するステップと、
を含む。
更に、本発明に係るナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、図1のように、ナノコロイド層10上にナノコロイド混合錆止め層20を形成するのが好適である。すなわち、上記ステップ(1)〜(3)に加えて、
(4)上記ナノコロイド混合防錆塗料を準備するステップと、
(5)ナノコロイド層10を形成するステップを複数回繰り返してナノコロイド層10を積層するステップと、
(6)ナノコロイド層10の上から、上記ナノコロイド混合防錆塗料を塗布してナノコロイド混合錆止め層20を形成するステップと、
を含むのが好ましい。
ナノコロイド粒子2が混合された防錆塗料を塗布してナノコロイド混合錆止め層20を形成することで、ナノコロイド層10からナノコロイド粒子2が拡散離脱するのを抑制することができ、これらナノコロイド層10及びナノコロイド混合錆止め層20を保護するため、図1のように外塗り層512を金属材料100の最上部に設けるのが好ましい。また、ナノコロイド混合錆止め層20と外塗り層512間に、その他の塗装層を挿入してもよい。

(3−1)実施形態3
[白金ナノコロイド粒子を用いた防錆方法]
このような本発明に係るナノコロイド粒子2を用いた防錆方法において、ナノコロイド粒子2を白金ナノコロイド粒子2とした防錆方法は、金属材料100の表面に存するピンホール等110に対して、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とを白金ナノ粒子5にそれぞれ加えて得られる白金ナノコロイド粒子2を含む白金ナノコロイド粒子溶液を噴霧して、ピンホール等110に白金ナノコロイド粒子2を充填させ、ピンホール等110から錆が発生することを防止する。
すなわち、本発明に係る白金ナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、図1を参照して、
(1)ピンホール等110が発生した表面を有する金属材料100を準備するステップと、
(2)白金ナノ粒子5に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とをそれぞれ加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金ナノコロイド粒子2を含む白金ナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
(3)白金ナノコロイド粒子溶液を、金属材料100の表面に噴霧するステップと、
(4)白金ナノコロイド粒子溶液を噴霧した金属材料100の表面を乾燥させるステップと、を含む。
上記のような、本発明に係る白金ナノコロイド粒子2が充填された防錆金属材料1は、金属材料100の表面に、白金ナノコロイド粒子溶液をスプレーするだけで容易に得ることができ、低価格で簡単に誰でも施工することができる。
例えば、船体(金属材料;鋼鉄等)の表面に発生しているピンホールを白金ナノコロイド粒子2で埋める施工では、口径が0.2mm程度の塗装用のスプレーガンで白金ナノコロイド粒子溶液を噴射して、ピンホール等110を埋めて錆の侵入を防ぐことができる。
そして、本発明に係る白金ナノコロイド粒子2を用いた防錆方法は、図1のように、
さらに、白金ナノコロイド粒子2が混合された防錆塗料を準備するステップと、
上記噴霧するステップと上記乾燥させるステップとを複数回繰り返して白金のナノコロイド層10を形成するステップと、
白金のナノコロイド層10の上から、白金ナノコロイド粒子2が混合された防錆塗料を塗布して白金ナノコロイド混合錆止め層20を形成するステップと、
を含む。
このように、白金のナノコロイド層10の上から更に白金ナノコロイド混合錆止め層20を形成することにより、より効果的にピンホール等110から錆が発生することを防止することができる。

(4)実施例
以下、本発明を実施例によって更に詳細に説明するが、本発明は以下の記載に何ら限定して解釈されるものではない。
[白金ナノコロイド粒子溶液]
上記ステップ(2)における白金ナノコロイド粒子溶液を、以下のようにして製造した。
(白金ナノコロイド粒子溶液を作る時に使用する材料)
白金ナノ粒子 4nm〜100nm程度の粒径 0.42g
クエン酸 保護層7として使用 0.35g
アスコルビン酸 保護層7として使用 0.26g
精製水 1,000g
(工程)白金ナノコロイド粒子溶液の調製
精製水1,000 g に対して上記材料を加え、約5分間強く撹拌することで、平均粒径が4nm〜100nmの白金ナノコロイド状粒子2を含む白金ナノコロイド粒子溶液を得た。なお、平均粒径の測定は溶液を分散・乾固させて行った電界放出型走査電子顕微鏡測定により行われ、1リットルの精製水に白金ナノ粒子5を80g溶解した白金ナノコロイド粒子溶液は取引市場で販売されており、容易に入手可能である。
金属材料100を鉄板100とし、ナノコロイド粒子2を白金ナノコロイド粒子2として、鉄板100および白金ナノコロイド粒子2が塗布された鉄板100の表面を撮影し、図5(a)〜図7を得た。
図5(a)は、10μmスケールにおける鉄板100の表面写真面図であり、中央付近を左右に走る亀裂は溶接部分である。図5(a)の一部に白金ナノコロイド粒子2が白点として散在しているが、ほぼ鉄板100の素面である。図5(b)は、これを拡大した500nmスケールの鉄板100の素の表面写真面図である。また、図7は、鉄板100の表面の左半分に微小量の白金ナノコロイド粒子溶液を塗布した5μmスケールの表面写真面図であり、白金ナノコロイド粒子2が白点として撮影されることが分かる。
このような鉄板100の表面に、微小量の白金ナノコロイド粒子溶液を塗布して、図6(a)のような表面写真面図(1μmスケール)を得た。図6(a)において、上記のように白点が白金ナノコロイド粒子2であり、鉄板100の表面のピンホール等110に補足されていると考えられる。なお、鉄板100の表面に塗布した白金ナノコロイド粒子溶液は非常に希薄であるため、図1のようなナノコロイド層10は形成されず、鉄板100の表面に疎らに付着した白金ナノコロイド粒子2が単体で撮像されていると考えられる。
図6(b)は、この白金ナノコロイド粒子2が補足された鉄板100の1μmスケールの表面写真面図(図6(a))を、500nmスケールに拡大した表面写真面図である。図6(b)では、白金ナノ粒子5と保護層7からなる白金ナノコロイド粒子2が撮影されている。図6(b)において、右下に表示された1目盛りは50nmであることから、白金ナノコロイド粒子2が100nm以下の粒子状であることが確認できる。
以上、実施形態、実施例を用いて説明したが、本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料及びナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、上記実施形態等に限定されるものではない。
その他、本発明は、その主旨を逸脱しない範囲で当業者の知識に基づき種々の改良、修正、変更を加えた態様で実施できるものである。
本発明に係るナノコロイド充填防錆金属材料、ナノコロイド混合防錆塗料及びナノコロイド粒子を用いた防錆方法は、鋼鉄をはじめ、錆を発生させ得る広範な種類の金属に利用することができる。
1:ナノコロイド充填防錆金属材料
2:ナノコロイド粒子(金属ナノコロイド粒子、白金ナノコロイド粒子)
5:ナノ粒子(金属ナノ粒子、白金ナノ粒子)
7:保護層(クエン酸、アスコルビン酸)
10: ナノコロイド層(白金のナノコロイド層)
20: ナノコロイド混合錆止め層(白金ナノコロイド混合錆止め層)
100:金属材料
110:ピンホール等(ピンホール及び/又は隙間)
510:錆止め層
512:外塗り層

Claims (13)

  1. ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液が、
    ピンホール及び/又は隙間(以下、「ピンホール等」ともいう)の発生した表面に噴霧された金属材料であって、
    前記金属材料の表面に存する前記ピンホール等に、前記ナノコロイド粒子が充填されたナノコロイド充填防錆金属材料。
  2. 前記ナノコロイド粒子は、金、銀、銅、白金、パラジウム、ルテニウム、ロジウム、レニウム、オスミウム、イリジウムのいずれか1つの金属のナノ粒子、又は、
    これらの金属のいずれか1種又は2種以上を含む合金のナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子である、請求項1に記載のナノコロイド充填防錆金属材料。
  3. 前記ナノコロイド粒子は、
    3次元構造のナノカーボン又は半導体ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子である、請求項1に記載のナノコロイド充填防錆金属材料。
  4. 前記保護層は、クエン酸、アスコルビン酸、水酸化ホウ素から選ばれる1種以上を含む、請求項1または2に記載のナノコロイド充填防錆金属材料。
  5. 平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、請求項1に記載のナノコロイド粒子が混合されたナノコロイド混合防錆塗料。
  6. 金属材料の表面に存するピンホール等に、
    ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を噴霧して、
    前記ピンホール等に前記ナノコロイド粒子を充填させ、
    該ピンホール等から錆が発生することを防止する、ナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
  7. ピンホール等が発生した表面を有する金属材料を準備するステップと、
    ナノ粒子の表面が保護層により被覆された、平均粒径が1nm〜100nm以下のナノコロイド粒子を分散溶媒中に分散させたナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
    前記ナノコロイド粒子溶液を前記金属材料の表面に噴霧後、該金属材料の表面を乾燥させる、ナノコロイド層を形成するステップと、
    を含むナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
  8. 更に、平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、ナノコロイド粒子が混合された請求項5に記載のナノコロイド混合防錆塗料を準備するステップと、
    請求項7に記載のナノコロイド層を形成するステップを複数回繰り返してナノコロイド層を積層するステップと、
    前記ナノコロイド層の上から、前記ナノコロイド混合防錆塗料を塗布してナノコロイド混合錆止め層を形成するステップと、
    を含むナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
  9. 白金ナノ粒子に、クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液をそれぞれ加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金のコロイド状粒子(以下、「白金ナノコロイド粒子」という)が分散溶媒中に分散された白金ナノコロイド粒子溶液が、
    ピンホール及び/又は隙間の発生した表面に噴霧された金属材料であって、
    前記金属材料の表面に存する前記ピンホール等に前記白金ナノコロイド粒子が充填された、白金のナノコロイド充填防錆金属材料。
  10. 平均5g/m以上の亜鉛量のジンクプライマーに、請求項9に記載の白金ナノコロイド粒子が混合されてなる、白金のナノコロイド混合防錆塗料。
  11. 金属材料の表面に存するピンホール等に、
    クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とを白金ナノ粒子にそれぞれ加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金ナノコロイド粒子が分散溶媒中に分散された白金ナノコロイド粒子溶液を噴霧して、
    前記ピンホール等に白金ナノコロイド粒子を充填させ、
    該ピンホール等から錆が発生することを防止する、白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
  12. ピンホール等が発生した表面を有する金属材料を準備するステップと、
    クエン酸ナトリウム水溶液とアスコルビン酸水溶液とを白金ナノ粒子にそれぞれ加えて得られる、平均粒径が4nm〜100nmの白金ナノコロイド粒子が分散溶媒中に分散された白金ナノコロイド粒子溶液を準備するステップと、
    前記白金ナノコロイド粒子溶液を前記金属材料の表面に噴霧後、該金属材料の表面を乾燥させる、白金のナノコロイド層を形成するステップと、
    を含む白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
  13. 更に、請求項10に記載の白金のナノコロイド混合防錆塗料を準備するステップと、
    請求項12に記載の白金のナノコロイド層を形成するステップを複数回繰り返して白金のナノコロイド層を積層するステップと、
    前記白金のナノコロイド層の上から、前記白金のナノコロイド混合防錆塗料を塗布して白金ナノコロイド混合錆止め層を形成するステップと、
    を含む、白金のナノコロイド粒子を用いた防錆方法。
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