JP2020144478A - 硬貨識別搬送装置 - Google Patents

硬貨識別搬送装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2020144478A
JP2020144478A JP2019038996A JP2019038996A JP2020144478A JP 2020144478 A JP2020144478 A JP 2020144478A JP 2019038996 A JP2019038996 A JP 2019038996A JP 2019038996 A JP2019038996 A JP 2019038996A JP 2020144478 A JP2020144478 A JP 2020144478A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coin
identification
coins
unit
identification unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019038996A
Other languages
English (en)
Other versions
JP6956418B2 (ja
Inventor
稔 榎本
Minoru Enomoto
稔 榎本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Asahi Seiko Co Ltd
Original Assignee
Asahi Seiko Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Asahi Seiko Co Ltd filed Critical Asahi Seiko Co Ltd
Priority to JP2019038996A priority Critical patent/JP6956418B2/ja
Priority to EP20160678.7A priority patent/EP3706084B1/en
Priority to US16/807,498 priority patent/US11941936B2/en
Priority to ES20160678T priority patent/ES2947466T3/es
Publication of JP2020144478A publication Critical patent/JP2020144478A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6956418B2 publication Critical patent/JP6956418B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/14Apparatus driven under control of coin-sensing elements
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/12Sorting coins by means of stepped deflectors
    • G07D3/121Sorting coins by means of stepped deflectors arranged on inclined paths
    • G07D3/123Sorting coins by means of stepped deflectors arranged on inclined paths the coins being deflected off rails
    • G07D3/125Sorting coins by means of stepped deflectors arranged on inclined paths the coins being deflected off rails by moving deflectors
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D3/00Sorting a mixed bulk of coins into denominations
    • G07D3/12Sorting coins by means of stepped deflectors
    • G07D3/128Rotary devices
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D5/00Testing specially adapted to determine the identity or genuineness of coins, e.g. for segregating coins which are unacceptable or alien to a currency
    • G07D5/02Testing the dimensions, e.g. thickness, diameter; Testing the deformation
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D9/00Counting coins; Handling of coins not provided for in the other groups of this subclass
    • G07D9/008Feeding coins from bulk
    • GPHYSICS
    • G07CHECKING-DEVICES
    • G07DHANDLING OF COINS OR VALUABLE PAPERS, e.g. TESTING, SORTING BY DENOMINATIONS, COUNTING, DISPENSING, CHANGING OR DEPOSITING
    • G07D2205/00Coin testing devices

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • Testing Of Coins (AREA)
  • Noodles (AREA)

Abstract

【課題】 シンプル且つ低コストの構成で、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる硬貨識別搬送装置を提供する。【解決手段】 硬貨識別搬送装置1は、硬貨分離部と硬貨識別部と硬貨搬送振分部を備える。硬貨分離部で相互に分離された硬貨Cは、第1引渡領域P1を介して第1方向(X方向)に沿って移動して硬貨識別部に引き渡される。硬貨識別部で金種・真贋識別された硬貨Cは、第2引渡領域を介して第1方向に対してほぼ直交する第2方向(Y方向)に移動して硬貨搬送振分部に引き渡される。第2引渡領域P2では、ケーシング22の上部壁22aの透孔22dとベース板21の切欠部21aを介し、方向変換部材74を用いて硬貨Cの移送方向が第1方向から第2方向に変換される。硬貨搬送振分部では、硬貨Cを第2方向に移動しながら搬送及び振分が行われる。【選択図】 図8

Description

本発明は、硬貨識別搬送装置に関し、さらに言えば、貯留部に貯留されている多数の硬貨の分離及び識別とその後の搬送及び振分を自動的に行う硬貨識別搬送装置に関する。
なお、本明細書で使用する「硬貨」は、通貨の硬貨、トークンおよびメダル等を含む広い意味を持ち、硬貨以外の任意の硬貨相当物を含んでいると共に、その形状も円形に限定されず、多角形をも含んでいる。
多数の硬貨の分離及び識別とその後の搬送及び振分を自動的に行う硬貨識別搬送装置は、従来から知られている。例えば、特許文献1に開示された硬貨入出金装置では、回転ディスク(回転板)を用いた硬貨分離部と、回転ワイパー(回転体)を用いた金種判別部と、無端ベルトとガイドレールを用いた搬送振分部が設けられている。前記硬貨分離部と前記金種判別部と前記搬送振分部とは、一列に配置されており、処理対象としての硬貨もほぼ直線状(同一方向)に移送されるようになっている。
特許文献2にも、特許文献1に開示された硬貨入出金装置と同様の構成を持つ硬貨入出金装置が開示されている。
特許文献3には、回転ワイパーの下方に設けられたシュートに硬貨が案内される構成を持つ画像識別用の硬貨選別装置が開示されている。
特許第5760233号公報 特許第4997374号公報 特許第6074640号公報
ところで、上述した特許文献1及び2に記載の硬貨入出金装置のような従来の硬貨識別搬送装置では、貯留された硬貨の分離を行う硬貨分離部と、その金種(及び真贋)の識別を行う硬貨識別部を含んでいるので、硬貨分離識別部の全長が大きくなる傾向が強い。このため、硬貨分離識別部に硬貨搬送振分部を組み合わせて硬貨入出金装置を構成すると、どうしても大型化してしまう、という問題がある。硬貨分離識別部及び/又は硬貨搬送振分部を小型化すれば、硬貨識別搬送装置ひいては硬貨入出金装置を小型化できるが、それは必ずしも容易ではない。そこで、硬貨分離識別部及び/又は硬貨搬送振分部それ自体の小型化とは異なる手法で、硬貨入出金装置の小型化ができれば、非常に有効である。
この観点からみると、特許文献3の回転ワイパーの下方にシュートを設けて硬貨を搬送する構成では、処理対象としての硬貨の移送方向を大きく変化させているので、この構成又は類似の構成を採用することが考えられるが、これだけでは、期待されるような小型化を達成することができない。
本発明は、上述したような事情を考慮してなされたものであって、その目的とするところは、シンプル且つ低コストの構成で、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる硬貨識別搬送装置を提供することにある。
本発明の他の目的は、硬貨識別部の基本的な構成を変更することなく、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる硬貨識別搬送装置を提供することにある。
ここに明記しない本発明のさらに他の目的は、以下の説明及び添付図面から明らかになる。
(1) 本発明の硬貨識別搬送装置は、
貯留部に貯留された複数の硬貨を相互に分離して所定の姿勢で送出する硬貨分離部と、
開口部を持つ支持部材上に設置された、前記硬貨分離部から送出された複数の硬貨の金種を識別して送出する硬貨識別部と、
前記硬貨識別部で金種識別が行われた複数の硬貨を搬送しながら該当する金種毎に振り分ける硬貨搬送振分部とを備え、
前記硬貨分離部で相互に分離された複数の硬貨は、第1引渡領域を介して第1方向に沿って移動して前記硬貨識別部に引き渡され、
前記硬貨識別部で金種が識別された複数の硬貨は、第2引渡領域を介して前記第1方向に対してほぼ直交する第2方向に移動して前記硬貨搬送振分部に引き渡され、
前記第2引渡領域では、前記支持部材の前記開口部を介して、複数の硬貨の移送方向が前記第1方向から前記第2方向に変換せしめられ、
前記硬貨搬送振分部では、複数の硬貨を前記第2方向に移動しながらその搬送及び振分が実行される
ことを特徴とするものである。
本発明の硬貨識別搬送装置では、上述したように、前記硬貨分離部で相互に分離された複数の硬貨は、前記第1引渡領域を介して前記第1方向に沿って移動して前記硬貨識別部に引き渡され、前記硬貨識別部で金種が識別された複数の硬貨は、前記第2引渡領域を介して前記第1方向に対してほぼ直交する前記第2方向に移動して前記硬貨搬送振分部に引き渡される。前記硬貨分離部では、回転ディスクのような平板状の回転体が使用されるのが通常であるため、前記回転体の駆動機構が当該回転体の裏側に近接して設置されることを考慮しても、前記硬貨分離部の前記第1方向の全長のその前記第2方向の奥行き(深さ)に対する比R1は、かなり大きい値になる。これは、前記硬貨分離部の前記第1方向の全長の方が、その前記第2方向の奥行き(深さ)よりもかなり大きいからである。
また、前記硬貨識別部では、回転ワイパーのような平板状の回転体が使用されるのが通常であるため、前記回転体の駆動機構が当該回転体の裏側に近接して設置されることを考慮しても、前記硬貨識別部の前記第1方向の全長のその前記第2方向の奥行き(深さ)に対する比R2は、前記硬貨分離部と同様に、かなり大きい値になる。これは、前記硬貨識別部の前記第1方向の全長の方が、その前記第2方向の奥行き(深さ)よりもかなり大きいからである。
このため、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部を前記第1方向に沿って隣接配置した組み合わせ体(硬貨分離識別部)については、前記第1方向の全長のその前記第2方向の奥行き(深さ)に対する比R3は、前記硬貨分離部の前記比R1と前記硬貨識別部の前記比R2の積になるから、前記比R1とR2のそれぞれの値よりもさらに大きい値になる。これは、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体(硬貨分離識別部)を前記第1方向に沿って隣接配置した前記組み合わせ体は、全長は大きいが奥行き(深さ)は小さく、しかも、その奥行きに対する全長の比が非常に大きい(細長い形状を持つ)、という特徴があることを意味する。
他方、前記硬貨搬送振分部では、処理対象である硬貨の全金種に整合する数の硬貨投出装置が並列されるため、前記硬貨搬送振分部の全長は金種数に応じて変動する。しかし、一般的に言って、前記硬貨搬送振分部は、全長は大きいが奥行き(深さ)は小さく、しかも、その奥行きに対する全長の比が非常に大きい(つまり細長い形状を持つ)、という特徴がある。
そこで、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体(硬貨分離識別部)を前記硬貨搬送振分部と組み合わせて硬貨識別搬送装置を構成する際に、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部を前記第1方向に沿って隣接配置してなる前記組み合わせ体(硬貨分離識別部)に対して、前記硬貨搬送振分部を前記第1方向に対してほぼ直交する前記第2方向に延在するように配置すると、前記組み合わせ体(硬貨分離識別部)と前記硬貨搬送振分部を前記第1方向に延在(並列)するように配置した場合(従来例)に比べて、硬貨識別搬送装置の全長をかなり小さくすることができる。これは、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体(硬貨分離識別部)と前記硬貨搬送振分部が、いずれも上述した特徴を持つことが反映されたからである。
よって、本発明の硬貨識別搬送装置では、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる。
しかも、前記組み合わせ体に対して前記硬貨搬送振分部を前記第2方向に延在するように配置するために実現する必要があるのは、前記第2引渡領域において、前記硬貨識別部を支持する前記支持部材の前記開口部を介して、複数の硬貨の移送方向が前記第1方向から前記第2方向に変換させることだけであるから、上述した小型化はシンプル且つ低コストの構成で実現することが可能である。
さらに、上述した小型化を実現するためには、上述したような構成を持つ前記第2引渡領域を設けるだけで足りるから、前記硬貨識別部の基本的な構成を変更する必要がない。よって、硬貨識別部の基本的な構成を変更することなく、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる。
(2) 本発明の硬貨識別搬送装置の好ましい例では、前記硬貨識別部が、前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体(例えば回転ワイパー)を使用して、前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨の識別を行う。
(3) 本発明の硬貨識別搬送装置の他の好ましい例では、前記硬貨識別部が、前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体(例えば回転ワイパー)と、前記支持部材上に形成された案内壁とを使用して、前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨の識別を行い、
前記案内壁は、前記硬貨分離部から前記第1引渡領域を通過して複数の硬貨が前記硬貨識別部に移動する時と、前記硬貨識別部に移動してきた複数の硬貨が前記硬貨識別部内を移動する時と、前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に異動する時に、それぞれ、前記硬貨を案内する機能を持つ。
(4) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記硬貨識別部が、
傾斜した前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体(例えば回転ワイパー)と、
回転する前記回転体と重なる識別領域内で前記支持部材上に固定された識別センサとを有し、
前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨は、前記回転体の回転に伴って前記回転体と重なる前記識別領域を通過する際に、前記識別センサを使用して硬貨識別が実行される。
(5) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記硬貨分離部が、平板状の回転体(例えば回転ディスク)を使用して、貯留部に貯留されている複数の硬貨の分離を行う。
(6) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記硬貨分離部が、前記硬貨識別部と共に前記支持部材上に設置され、前記第1引渡領域も前記支持部材上に設けられる。
(7) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記第2引渡領域に設けられた前記開口部を介して複数の硬貨の移送方向が前記第1方向から前記第2方向に変換せしめられる際に、前記開口部を通過した硬貨の移動方向を変える方向変換部材が使用され、
前記方向変換部材は、前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路の始端部の近傍に設置されていて、前記方向変換部材によって移動方向を変えられた複数の硬貨は、前記始端部から前記硬貨搬送路に送り込まれる。
(8) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記第2引渡領域に設けられた前記開口部が、前記硬貨識別部の中で所定の上位位置に設けられており、
前記開口部を通過して前記支持部材の裏側に到達した複数の硬貨は、重力によって自然落下しながら前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路の始端部に送り込まれる。
(9) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路が、ガイドレールと傾斜面を用いて構成され、
前記ガイドレールは前記硬貨搬送路の底部を形成すると共に、前記傾斜面は前記硬貨搬送路の一方の側部を形成し、
前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に引き渡された複数の硬貨は、前記傾斜面によって一方の側面を支持された立位状態で前記ガイドレール上を転動する。
(10) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路に沿って、複数のピンが間隔をあけて装着された無端ベルトが配置されており、
前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に引き渡された複数の硬貨は、複数の前記ピンに係合された状態で、前記無端ベルトの走行に応じて前記ガイドレール上を転動する。
(11) 本発明の硬貨識別搬送装置のさらに他の好ましい例では、前記無端ベルトが、共通の駆動源を用いて前記硬貨分離部及び/又は前記硬貨識別部と同時に駆動される。
本発明の硬貨識別搬送装置では、(a)シンプル且つ低コストの構成で、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる、(b)硬貨識別部の基本的な構成を変更することなく、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる、といった効果がある。
本発明の一実施形態に係る硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、その前方斜め左上から見た斜視図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、その後方斜め左上から見た斜視図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、その後方斜め左上から見た基板ボックスを開いた状態の斜視図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、その後方斜め左下から見た斜視図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、その前方斜め左下から見た斜視図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す正面図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、硬貨搬送振分部の硬貨搬送路を覆うカバーを取り外した状態の正面図である。 図1の硬貨識別搬送装置の全体構成を示す、硬貨搬送振分部の硬貨搬送路を覆うカバーとヘッド及び基板ボックスを取り外した状態の平面図である。 図1の硬貨識別搬送装置の主要構成要部品の分解斜視図で、その前方斜め左上から見た状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の主要構成要部品の分解斜視図で、その後方斜め右下から見た状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の構成を示す要部拡大説明図で、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の構成を示す要部拡大説明図で、ヘッドと基板ボックスを取り外して、識別センサが見えるようにした状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の構成を示す要部拡大説明図で、ヘッドと基板ボックスとケーシングを取り外した状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図である。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Aの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Bの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Cの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Dの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Eの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Fの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Gの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Hの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Iの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Jの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Kの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Lの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Mの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の硬貨送り動作を示す、ヘッドと基板ボックスを取り外した状態の要部説明図で、図14Nの続きである。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の構成を示す要部説明図で、基板ボックスの蓋を取り外した状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置の硬貨分離識別部の構成を示す要部説明図で、基板ボックス内にある制御基板を取り外した状態を示している。 図1の硬貨識別搬送装置において、硬貨分離識別部と硬貨搬送振分部の接続箇所に設けられた第2引渡領域の構成を示す要部拡大説明図である。 図1の硬貨識別搬送装置において、硬貨分離識別部と硬貨搬送振分部の接続箇所に設けられた第2引渡領域の構成を示す要部拡大説明図である。 図1の硬貨識別搬送装置において、ユーザーのイジェクト操作に応じて、硬貨貯留部に貯留された硬貨が返却される状況を示す要部断面説明図で、(a)はイジェクト操作がされる前の状態を示し、(b)はイジェクト操作がされてヘッドの可動部が開いて硬貨が返却される時の状態を示している。
以下、添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施形態について説明する。
(硬貨識別搬送装置1の構成)
本発明の一実施形態に係る硬貨識別搬送装置1の全体の概略構成を図1〜図8に示す。本実施形態の硬貨識別搬送装置1は、8種の金種の硬貨の識別及び搬送を行うようになっているので、搬送中に金種毎に振り分けられた硬貨Cは、金種毎に合計8つの硬貨投出装置(図示せず)に送られて貯留される。
本実施形態に係る硬貨識別搬送装置1は、図1に示すように、大きく分けて、硬貨貯留部10と、硬貨分離識別部20と、硬貨搬送振分部60とから構成されている。図11〜図13に明瞭に示しているように、硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60の接続箇所には、第2引渡領域P2が設けられており、硬貨分離識別部20で硬貨分離と金種識別の処理が完了した硬貨Cは、第2引渡領域P2を通って硬貨搬送振分部60(の硬貨搬送路76)に移送されるようになっている。また、硬貨分離識別部20は、硬貨分離部(回転ディスク26を使用)と硬貨識別部(回転ワイパー27を使用)に分割されており、硬貨分離部と硬貨識別部の接続箇所には、第1引渡領域P1が設けられている。硬貨分離部で硬貨分離の処理が完了した硬貨Cは、第1引渡領域P1を通って硬貨識別部に移送されるようになっている。なお、硬貨識別部には、硬貨Cの金種を識別するための硬貨識別領域P3が設けられている。硬貨Cは、回転ワイパー27の回転に伴って回転移動している間に硬貨識別領域P3を通過し、硬貨識別領域P3に設けられた識別センサ46によって金種識別と真贋識別が行われる。
硬貨貯留部10は、硬貨分離識別部20のケーシング22の上部壁22a(図9参照)の表面に着脱可能に装着されたヘッド24によって形成されている。ヘッド24は湾曲された板状部材であり、ヘッド24の内面と上部壁22aの表面とで挟まれた凹状領域(そこでは回転ディスク26が露出している)が、硬貨を貯留する空間を形成している。
硬貨分離識別部20は、硬貨貯留部10に貯留された複数の硬貨Cを相互に分離して1枚ずつ所定の傾斜姿勢で送出する部分(硬貨分離部)と、その硬貨分離部から送出された個々の硬貨Cの金種及び真贋を識別して送出する部分(硬貨識別部)とを含んでいる。図9及び図10から分かるように、硬貨分離識別部20を構成する硬貨分離部と硬貨識別部は、本実施形態では、略直方体状のケーシング22の上部壁22aの上に並置されている。ケーシング20の上部壁22aは、水平面に対して45度傾斜して設置されている。ケーシング20の底面は開放されていて、その内部は空洞になっている。ケーシング20の内部には、略矩形のベース板21が嵌合されていて、両者は一体化されている。
ケーシング20の上部壁22aには、第1凹部22b、第2凹部22c、透孔22d及び案内壁22eが形成されている。第1凹部22bは、硬貨分離用の回転ディスク26を収容するためのものであるから、回転ディスク26より少し大きい直径を持つ円形で、回転ディスク26の全体が収容できる程度の深さを持っている。第2凹部22cは、金種・真贋識別用の回転ワイパー27を収容するためのものであるから、回転ワイパー27より少し大きい直径を持つ略円形で、回転ワイパー27の全体が収容できる程度の深さを持っているのは、第1凹部22bと同様である。しかし、第2凹部22cは、硬貨Cが回転ワイパー27によって回転移動している間に、その金種・真贋識別のための複数のセンサ46の上を硬貨Cが通過するようにする必要があるために、円形からずれた形(例えば図3参照)となっている。複数の金種・真贋識別用センサ46は、ケーシング20の内部において第2凹部22cの所定の識別領域P3に固定されている(図11〜図13参照)。透孔22dは、上部壁22aの上で金種・真贋識別が完了した硬貨Cがその裏側にある硬貨搬送路76の入口に到達できるようにするためのもので、第2凹部22cの上部(回転ワイパー27によって回転移動する硬貨Cが最上位に到達する箇所)に設けられている。処理対象の全金種の硬貨Cが上部壁22aを貫通する必要があるから、透孔22dの大きさは、処理対象の全金種の中で最大直径を持つ硬貨Cよりも大きく設定されている。案内壁22eは、第2凹部22cを画定すると共に、回転ワイパー27により回転せしめられて金種・真贋識別が行われる硬貨Cを案内するためのものである。
硬貨分離用の回転ディスク26は、図9、図10及び図11に明瞭に示すように、円板の表層部から3つの硬貨Cを係合させる部分をくり抜いた形状を持つ押動部26aと、そのくり抜きによって形成された3つの係合凹部26cにそれぞれ配置された合計3つの押出部材26bと、3つの押出部材26bの直下にそれぞれ配置された3つのダスト落下防止部材26dとを備えている。押動部26aは、回転ディスク26の回転に伴って、係合凹部26cに係合された硬貨Cを押動する。押出部材26bは、回転ディスク26の回転と共に回転中の硬貨Cが第1引渡領域P1を通過する直前に揺動して、当該硬貨Cを係合凹部26cから押し出し、硬貨識別部への移行がスムーズに行われるようにする。ダスト落下防止部材26dは、回転ディスク26の下方にダストが落下して不具合が生じるのを防止する。回転ディスク26の全厚は、特に制限はないが、押動部26aの厚みは、最薄の硬貨Cよりも大きくならないように設定されている、押動部26aの厚みが最薄の硬貨Cよりも大きく設定されると、設定した厚み以下の厚さを持つ硬貨Cが2枚以上、同時に押動されてしまうからである。
硬貨貯留部10に貯留された多数の硬貨Cは、ランダムに回転ディスク26の3つの係合凹部26cに入り込み、その回転に伴って移動しようとするが、第1凹部22bの近傍においてケーシング22の上部壁22aに硬貨払い落とし部材30が固定されているため、回転ディスク26の回転によって無駄に掻き上げられた硬貨Cが払い落とされ、その結果として、それらの硬貨Cは1枚ずつ係合凹部26cに入り込み、回転ディスク26と共に回転せしめられる。このため、硬貨貯留部10に貯留された多数の硬貨Cは、1枚ずつ相互に分離されて係合凹部26cに入り込むことになる。こうして、硬貨貯留部10にある多数の硬貨Cが分離してから回転ワイパー27に向かって送出され、「硬貨分離」が実行される。
上述した硬貨分離プロセスでは、係合凹部26cに入り込んだ硬貨Cを押動部26aが押動するが、第1引渡領域P1を通過する直前に、押出部材26bが硬貨Cを押し出すようになっているため、硬貨Cはスムーズに第1引渡領域P1を通過して硬貨識別部に移行することができる。押出部材26bのこの動作は、回転ディスク26の直下に設けられた溝カム28と、回転ディスク26の裏面に装着された3つのカムフォロア29とによって実現される。すなわち、図9及び図10に示すように、溝カム28はケーシング22の上部壁22aに形成されており、その溝カム28の溝に、回転ディスク26の裏面の3つのカムフォロア29のカムフォロアピン29aが係合されている。回転ディスク26が回転すると、各々のカムフォロアピン29aが溝カム28の溝に沿って移動するため、押出部材26bはその揺動軸29bの周りに外向きに揺動(ピボット運動)する。その結果、硬貨Cが第1引渡領域P1を通過する直前に、押出部材26bが硬貨Cを押し出すように移動し、それ以外の時は対応する押動部26aに近接した状態を維持する、という動作が実現される。
第1引渡領域P1の近傍には、移送方向規制部材31が設けられているため、第1引渡領域P1を通過する硬貨Cは、確実に第2凹部22cに送られる。移送方向規制部材31は、第1凹部22bの外周縁の第1引渡領域P1に隣接する位置において、ケーシング22の上部壁22aに固定されている。
金種・真贋識別用の回転ワイパー27は、図9、図10及び図11に明瞭に示すように、円板から3つの硬貨Cを係合させる部分をくり抜いた、放射状に延在する3つの腕部を持つシンプルな形状を持つ。回転ワイパー27は、第1引渡領域P1を介して第2凹部22c(硬貨識別部)に送られて来た硬貨Cを回転させながらその金種・真贋識別を行い、金種・真贋識別が完了すると、第2引渡領域P2を通って硬貨搬送振分部60に送出する。金種・真贋識別は、第2凹部22cの途中に設けられた識別領域P3で行われる。ケーシング22の上部壁22aには、第2引渡領域P2に対応する箇所に透孔22dが形成されており、さらに、ケーシング22の直下にあるベース板21の、透孔22dと重なる箇所には、切欠部21aが形成されているため、金種・真贋識別が完了した硬貨Cは、第2引渡領域P2にある透孔22dと切欠部21aを通って、つまり、ケーシング22とベース板21を貫通して、硬貨搬送振分部60に到達することが可能である。回転ワイパー27の全厚(案内壁22eの高さ)は、処理対象の全金種の中で最大厚さを持つ硬貨Cのそれとほぼ同じである。
回転ディスク26によって硬貨識別部(第2凹部22c)に送られた硬貨Cは、その一側面が上部壁22の傾斜した表面に支持された姿勢を保ったまま、回転ワイパー27の係合孔のいずれかに入り込んで係合し、回転ワイパー27の回転に伴って案内壁22eに沿って移動する。硬貨識別部(第2凹部22c)における硬貨Cの移動経路は、第1引渡領域P1から第2引渡領域P2までであるが、その途中に識別領域P3が設けられているため、当該移動経路を硬貨Cが移動するだけで自動的に金種・真贋識別が行われる。案内壁22eの形状(当該移動経路の形状)は、識別領域P3において所望の金種・真贋識別が実行されるように決定されている。このため、回転ワイパー27によって硬貨Cを案内壁22eに沿って移動するだけで、硬貨分離部から引き渡された硬貨Cの「金種・真贋識別」が実行される。
上述した動作を行う回転ディスク26と回転ワイパー27の回転駆動は、単一の電気モータ41の回転駆動力を用いて、次のようにして行われる。
電気モータ41は、ベース板21の裏面に固定されており、その回転軸は、ベース板21を貫通してその表面に突出している。電気モータ41の回転軸には、ベース板21の表面において駆動ギヤ42が固定されている。駆動ギヤ42の回転は、それに近接してベース板21の表面に回転可能に支持された被動ギヤ43、44及び45にこの順に伝達される。回転ディスク26の回転軸は駆動ギヤ42に直結されているため、回転ディスク26は駆動ギヤ42と同じ回転数で回転駆動される。回転ワイパー27の回転軸は被動ギヤ45の回転軸に直結されているため、回転ワイパー27は被動ギヤ45と同じ回転数で回転駆動される。回転ディスク26と回転ワイパー27の1分当たり回転数が同じになるように被動ギヤ43、44及び45の歯数が設定されているため、回転ディスク26と回転ワイパー27は同じ回転速度で互いに逆向きに回転する。つまり、図11に示すように、回転ディスク26は反時計回りに回転し、回転ワイパー27は時計回りに回転する。
複数の識別センサ46は、識別領域P3の内部において、ベース板21の表面に固定されている。識別センサ46としては、公知のセンサが使用可能であるから、その詳細な説明は省略する。なお、図10において、符合46aは識別センサ46が装着された部分(識別センサ装着部)を示す。
ベース板21の表面には、回転ワイパー27が所定の回転数で回転を継続しているかどうかを検知するために、ワイパー回転検知センサ47が設けられている。ワイパー回転検知センサ47は、本実施形態では、被動ギヤ44の回転を光学的に検知するようになっている。すなわち、図13に示すように、被動ギヤ44にはその円周方向に沿って等間隔で複数の小孔が形成されており、被動ギヤ44の裏側には設置された公知の発光素子が発行する光をワイパー回転検知センサ47で検知するようになっている(図13参照)。被動ギヤ44の回転に伴って被動ギヤ44の表側では光が点滅するため、それをワイパー回転検知センサ47で検知することにより、容易に回転ワイパー27の回転状況を知ることができる。
ヘッド24の側面に装着された残量検知センサ25は、ケーシング20硬貨貯留部10の内部において処理待ちで滞留している硬貨Cの数(残量)を検知するために設けられている。ヘッド24は、基板ボックス23とは一体化されてはいない。なお、ヘッド24は可動部24aを有しており、ユーザーのイジェクト操作に応じて、硬貨貯留部10に貯留された硬貨Cが返却されるようになっている。通常は、図19(a)に示すように、可動部24aが閉じているが、イジェクト操作がされると、図19(b)に示すように、可動部24aが開いてそこから硬貨Cが落下し、返却される。可動部24aの開閉は、ヘッド24に内蔵されている開閉検知センサ(図示せず)によって検知される。
ベース板21の表面に突出形成されたリンク部48は、ベース板21の裏面側のソレノイド40と、ヘッド24の可動部24aとを連携(リンク)させる部材である。すなわち、ソレノイド40が励起又は消磁されると、ソレノイド40のシャフトの動きに応じてリンク部48が動き、リンク部48のこの動きに応じて可動部24aが開閉するようになっている。よって、リンク部48は、ヘッド24の可動部24aの開閉状態に関係なく、可動部24aとソレノイド40とを連携動作させていることになる。
次に、主として図1〜図10を参照しながら、硬貨搬送振分部60について説明する。
本実施形態では、硬貨搬送振分部60には処理対象の8金種の硬貨に対応して、硬貨搬送振分部60の直下に金種毎に合計8つの硬貨投出装置(図示せず)が設けられている。硬貨搬送振分部60において矢印で示した搬送方向に搬送されながら金種毎に振り分けられた硬貨Cは、硬貨搬送振分部60から自然落下して、それら8つの硬貨投出装置に別個に送られて貯留される。
硬貨搬送振分部60は、図1に示すように、直線状に延在する本体61を有している。本体61は、相対的に背の高い無端ベルト収容部と、相対的に背の低いセンサ・ソレノイド収容部とに分けられており、無端ベルト収容部とセンサ・ソレノイド収容部を接続する部分には、傾斜面77が形成されている。後述するように、無端ベルト収容部内に設置された無端ベルト63の手前側部分(傾斜面77に近い側の部分)に沿って、ガイドレール66が設置されているため(図18参照)、傾斜面77はそのガイドレール66に沿うように形成されている。傾斜面77の傾斜角度は45度であり、本体61の終端側端部の傾斜エッジ61aの傾斜角度は約30度である。
傾斜面77とガイドレール66は、硬貨Cを少し傾斜した立位状態で搬送するための硬貨搬送路76を形成している。すなわち、ガイドレール66は、硬貨搬送路76の底部を形成していて硬貨Cの外周を支持すると共に、傾斜面77は、硬貨搬送路76の背面部を形成していて硬貨Cの背面側の側面を支持するようになっているのである。このため、硬貨Cは、少し後方に傾斜した立位状態でガイドレール66(の始端部)上に載せられるので、第2引渡領域P2を通って硬貨分離識別部20から送出されて来た硬貨Cは、その背面側の側面を傾斜面77によって支持されながらガイドレール66上を転動することで、図1の矢印で示した搬送方向に搬送可能となる。ガイドレール66に隣接して走行する無端ベルト63には、等間隔で複数のピン63aが装着されているため、ガイドレール66上に載せられた硬貨Cは、これらのピン63aのいずれかに係止されて図1の搬送方向に押圧される。その結果、当該硬貨Cはガイドレール66上を順次搬送されるのである。なお、使用時には、傾斜面77とガイドレール66(つまり硬貨搬送路76)を覆うカバーが装着されるため、硬貨Cは、背面側の側面が傾斜面77によって支持されると同時に、その前面側の側面が当該カバーによって支持されながら、つまり、傾斜面77と当該カバーによって両側面をサンドイッチされた状態で、ガイドレール66上を転動する。このため、搬送中に硬貨Cがガイドレール66からその前面側に落下する恐れはない。
本実施形態では、ガイドレール66(硬貨搬送路76)の途中には、複数(ここでは4つ)のゲート(図示せず)が埋め込まれていて、各ゲートは、センサ・ソレノイド収容部に設置された4つの振分フラップ駆動用ソレノイド72によって開閉されるようになっている。各々のソレノイド72は、印加電圧がない場合は、振分フラップ70を閉鎖状態に保持する。各々のソレノイド72に正電圧が印加されると、そのプランジャが第1方向に移動して、振分フラップ70を第1回動方向に回動させる。その結果、対応するゲートが第1方向に開放されるので、硬貨Cは同方向に設置された硬貨投出装置に貯留される。他方、各々のソレノイド72に負電圧が印加されると、そのプランジャが第2方向(第1方向とは逆方向)に移動して、振分フラップ70を第2回動方向(第1回動方向とは逆方向)に回動させる。その結果、対応するゲートが第2方向(第1方向とは逆方向)に開放されるので、硬貨Cは第2方向に設置された別の硬貨投出装置に貯留される。本実施形態では、このようにして、ゲート毎に2金種の硬貨が振り分けられるため、4つのゲートを設けるだけで合計8金種の硬貨Cの振り分けが可能となっている。
以下、硬貨搬送振分部60の上述した構成要素について詳細に説明する。
無端ベルト収容部に収容された無端ベルト63は、歯付きであり、所定の間隔をあけて固定された2つの被動ギヤ64及び65に架け渡されている。被動ギヤ64及び65は、それぞれ、回転軸62a及び62bによって支持されており、回転軸62a及び62bの周りに回転する。無端ベルト63はほぼ水平に設置されている。硬貨分離識別部20側にある被動ギヤ64は、その下位に直結された連結ギヤ64a(図18参照)を介して硬貨分離識別部20の被動ギヤ45と連結されているため、硬貨分離識別部20に設けられた電気モータ41によって回転駆動される。このため、無端ベルト63も、回転ディスク26及び回転ワイパー27と同様に、電気モータ41によって回転駆動されることになる。被動ギヤ64は、硬貨分離識別部20に設けられた電気モータ41とは別の電気モータによって回転駆動するようにしてもよい。図8に示すように、無端ベルト63には、所定間隔で複数のピン63aが装着されており、それらのピン63aに硬貨Cをそれぞれ係合させることによって、無端ベルト63の移動に伴ってそれらの係合された硬貨Cを搬送するようになっている。無端ベルト収容部は、カバー78によって覆われているので、内部の無端ベルト63と被動ギヤ64及び65は外部からは見えない。
センサ・ソレノイド収容部に設置されたセンサとしては、導入硬貨センサ67と搬送硬貨センサ68と落下硬貨センサ69がある。
導入硬貨センサ67は、ガイドレール66及び硬貨搬送路76の始端部に1つ設置されており、硬貨搬送路76への硬貨Cの導入の有無と、導入有りの場合の導入タイミングを検知する。導入硬貨センサ67の出力信号によって、硬貨分離識別部20の基板ボックス23内にある制御基板32(図15〜図16参照)に搭載された、硬貨識別搬送装置1の制御装置(制御プログラム)は、硬貨搬送路76への硬貨Cの導入の有無と、導入有りの場合の導入タイミングを知ることができる。
搬送硬貨センサ68は、硬貨搬送路76に沿って所定間隔(ここでは等間隔)をおいて4つ設置されているが、それらは硬貨搬送路76に沿って設けられた合計4つのゲート(図示せず)の入口の直前に配置されている。搬送硬貨センサ68は、硬貨搬送路76を搬送されている硬貨Cが対応するゲートの直前位置への到達の有無と、到達有りの場合の到達タイミングを検知する。搬送硬貨センサ68の出力信号によって、硬貨識別搬送装置1の制御装置(制御プログラム)(制御基板32上に搭載)は、硬貨搬送路76を搬送中の硬貨Cが対応するゲートの直前位置への到達の有無と、到達有りの場合の到達タイミングを知ることができる。
落下硬貨センサ69は、硬貨搬送路76から少し離れた位置において、硬貨搬送路76に沿って所定間隔(ここでは等間隔)をおいて4つ設置されているが、それらは対応するゲートに通じる振分通路79(図4及び図5参照)の直上にある。落下硬貨センサ69は、硬貨搬送路76に設けられた4つのゲートが開放された時に当該ゲートを通じて落下する硬貨Cの有無と、落下有りの場合の落下数を検知する。落下硬貨センサ69の出力信号によって、硬貨識別搬送装置1の制御装置(制御プログラム)は、対応するゲートからの硬貨Cの落下の有無と、落下有りの場合の落下個数を知ることができる。
センサ・ソレノイド収容部に設置されたソレノイドとしては、振分フラップ駆動用ソレノイド72とリジェクトフラップ駆動用ソレノイド73がある。
振分フラップ駆動用ソレノイド72は、4つのゲートを開閉するために設けられた振分フラップ70を開閉するためのもので、合計4つ設けられている。各々の振分フラップ70は、対応するゲートの上位に配置されていて、当該ゲートを開閉することで、2金種の硬貨Cを対応する2つの硬貨投出装置(図示せず)に振り分けをする。図4及び図5に示すように、センサ・ソレノイド収容部の内部には、下方に開口した合計8つの振分通路79が形成されており、センサ・ソレノイド収容部の底面には8つの振分通路79の開口部が現れている。上述したように、振分フラップ駆動用ソレノイド72の各々は、印加電圧がない場合は、対応する振分フラップ70を閉鎖状態に保持する。各々のソレノイド72に正電圧が印加されると、そのプランジャが第1方向に移動して、振分フラップ70を第1回動方向に回動させ、対応するゲートを第1方向に開放するので、硬貨Cは第1方向に設置された硬貨投出装置に貯留される。他方、各々のソレノイド72に負電圧が印加されると、そのプランジャが第1方向とは逆の第2方向に移動して、振分フラップ70を第1回動方向とは逆の第2回動方向に回動させ、対応するゲートを第1方向とは逆の第2方向に開放するので、硬貨Cは第2方向に設置された別の硬貨投出装置に貯留される。
リジェクトフラップ駆動用ソレノイド73は、リジェクト用ゲート(図示せず)を開閉するために設けられたリジェクトフラップ71(図9参照)を開閉するためのものである。リジェクトフラップ71は、硬貨搬送路76の始端部の近傍に設けられたリジェクト用ゲートの上位に配置されていて、当該ゲートを開閉することで、硬貨分離識別部20において使用をリジェクト(拒絶)すべきと判断された硬貨C(例えば偽造硬貨)を選択的にリジェクト硬貨専用の貯留容器(図示せず)に貯留する。センサ・ソレノイド収容部の内部には、下方に開口したリジェクト用通路(図示せず)が形成されており、センサ・ソレノイド収容部の底面にはリジェクト用通路の開口部が現れている。リジェクトフラップ駆動用ソレノイド73は、印加電圧がない場合は、リジェクトフラップ71を閉鎖状態に保持するが、所定の電圧が印加されると、そのプランジャが移動して、リジェクトフラップ71を所定方向に回動させ、リジェクト用ゲートを開放するので、リジェクトされた硬貨Cは、リジェクト用通路の直下に設置されたリジェクト硬貨専用の貯留容器(図示せず)に貯留される。
オーバーフロー通路75は、硬貨搬送路76の終端部に設けられており(図1参照)、オーバーフローした、つまり、振分通路79の下方に配置された硬貨投出装置のそれぞれで貯留限界に達した硬貨や、回収指定した偽硬貨を排出・回収するために使用される。オーバーフロー通路75は、硬貨搬送振分部60(無端ベルト収容部)の下面に開口しているため(図4参照)、オーバーフローした硬貨Cは速やかに、所定の排出トレイ(図示せず)に送られてユーザーに返却される。オーバーフローしたか否かの判断と、オーバーフローしたと判断した際の硬貨排出処理は、硬貨Cの振分制御と共に、硬貨識別搬送装置1が組み込まれる本体装置(例えば硬貨入出金機)に搭載された制御装置(制御プログラム)が制御する。これに対し、硬貨識別搬送装置1の基板ボックス23内の制御基板32に搭載されている制御装置(制御プログラム)は、硬貨識別部の処理(硬貨識別処理)のみを制御する。
硬貨搬送路76の始端部の近傍には、図9及び図17に示すように、板状の方向変換部材74が設けられている。方向変換部材74は、硬貨分離識別部20から第2引渡領域P2を通って硬貨搬送路76に向かって送出された硬貨Cが、的確に硬貨搬送路76の始端部に到達して硬貨搬送路76に入り込めるように、第2引渡領域P2を通過して硬貨分離識別部20の外に出た硬貨Cの移動方向を変えるための部材である。第2引渡領域P2(ケーシング22の透孔22d及びベース板21の切欠部21aを含む領域)の出口の近傍には、硬貨搬送路76への移送がスムーズに且つ確実に行われるように、硬貨搬送路76を構成するガイドレール66と傾斜面77の始端が適切な位置に配置されているが、第2引渡領域P2の出口では、硬貨Cは、回転ワイパー27の回転駆動力と重力によって、ケーシング22の上部壁22a及びベース板21に対して斜め下向きとされており、且つ、上部壁22a及びベース板21から遠ざかる方向に移動する。これに対し、硬貨搬送路76の始端部の開口(導入口)は、上部壁22a及びベース板21に対して直交する方向に向いているので、それら2つの方向の差異が大きく、そのままでは、硬貨搬送路76の始端部に硬貨Cがスムーズに且つ確実に入り込むようにするのは難しい。そこで、第2引渡領域P2の出口と硬貨搬送路76の始端部の開口(導入口)との間の部分(接続部分)に、方向変換部材74を設置して、第2引渡領域P2を出た硬貨Cの移動方向を強制的に変更させることで、当該硬貨Cが硬貨搬送路76の始端部の開口(導入口)に入り込むようにしているのである。これにより、第2引渡領域P2を出た硬貨Cは、硬貨搬送路76の始端部にスムーズに且つ確実に入り込むようになり、したがって、無端ベルト63によって硬貨Cを搬送することが可能となる。
次に、硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60における硬貨Cの移動方向の関係について説明する。
上述したところから明らかなように、硬貨分離識別部20、すなわち、回転ディスク26を備えた硬貨分離部と回転ワイパー27を備えた硬貨識別部とは、いずれも、ケーシング22の平坦な上部壁22aの上に設置されている。そして、硬貨分離部では、硬貨Cは回転ディスク26によって回転されながら相互に1枚ずつに分離され、その後、所定の姿勢、すなわち上部壁22aに沿って傾斜した立位状態で、第1引渡部P1を通過して硬貨識別部に引き渡される。硬貨識別部では、硬貨Cは回転ワイパー27によって回転されながら、金種識別と真贋識別が実行され、その後、第2引渡部P2を通過して硬貨搬送振分部60に引き渡される。したがって、これら2つの処理はいずれも、平坦な上部壁22aの上で硬貨Cを回転させながら実行されることが明らかである。しかも、第1引渡部P1を介する硬貨分離部から硬貨識別部への硬貨Cの引渡は、上部壁22aに沿ってほぼ水平方向に行われることも明らかである。したがって、硬貨分離識別部20での処理では、硬貨Cは、平坦な上部壁22aを含む平面に沿ってほぼ水平方向に移動させながら実行されることが分かる。ここで、硬貨分離識別部20での硬貨Cの移動状況(流れ)を巨視的に見ると、硬貨分離識別部20での処理は、図8の紙面上で示した水平上向きの矢印Xの方向に硬貨Cを移動させながら実行される、換言すれば、硬貨分離識別部20での処理に伴う硬貨Cの移動方向は、図8に示した矢印Xの方向である、と言うことができる。
これに対し、硬貨搬送振分部60では、細長い帯状の本体61にガイドレール66と傾斜面77を用いて構築された、直線状の硬貨搬送路76は、ほぼ水平な面内で、本体61の長軸方向に沿って延在している。硬貨Cは、硬貨搬送路76を搬送されながら、金種毎の振り分けとリジェクトされるべき(不適当な)硬貨Cの排除とが行われ、それらの処理が完了した硬貨Cは硬貨搬送路76から下方に向かって移動せしめられる。よって、硬貨搬送振分部60での硬貨Cの移動状況(流れ)を巨視的に見ると、硬貨搬送振分部60での処理は、図8の紙面上で示した水平右向きの矢印Yの方向に硬貨Cを移動させながら実行される、換言すれば、硬貨搬送振分部60での処理に伴う硬貨Cの移動方向は、図8に示した矢印Yの方向である、と言うことができる。
上述した矢印X及びYの方向は相互に直交しているから、硬貨分離識別部20での巨視的な硬貨Cの移動方向(X方向)と、硬貨搬送振分部60での巨視的な硬貨Cの移動方向(Y方向)とは、相互に直交関係にある、と言うことができる。その結果、硬貨搬送振分部60での硬貨Cの巨視的な移動方向が硬貨分離識別部20での硬貨Cの巨視的な移動方向に対して直交していない従来例に比べて、硬貨識別搬送装置1の全長を短くすることができる、という利点が得られる。これは次のような理由による。
すなわち、硬貨分離識別部20では、硬貨分離のために回転ディスク26が使用され、金種識別のために回転ワイパー27が使用されており、しかも、硬貨分離部の処理面と金種識別部の処理面とを相互に隣接して配置させているから、ケーシング22の上部壁22aに沿った方向(図8のX方向)の長さは、大略、回転ディスク26の直径と回転ワイパー27の直径の和に、それらの間にある第1引渡部P1の幅を加えたものになる。したがって、硬貨分離識別部20の上部壁22aに沿った方向の長さは、かなり大きな値にならざるを得ない。これに対し、硬貨分離識別部20の奥行き、すなわち、水平面内でケーシング22の上部壁22aに直交する方向(図8のY方向)の長さは、回転ディスク26も回転ワイパー27も平坦であって厚みが小さいことから、上部壁22aの傾斜角と回転ディスク26及び回転ワイパー27の駆動機構とを考慮しても、小さな値に抑えられる。要するに、硬貨分離識別部20は、幅(X方向の全長)が大きいが奥行きは小さく、しかも、その幅(X方向の全長)に対する奥行きの比が非常に小さい、という特徴があるのである。よって、硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60を互いに直交する方向に並べて配置した本実施形態の硬貨識別搬送装置1は、Y方向の全長が硬貨分離識別部20の奥行き(深さ)に硬貨搬送振分部60の全長を加算したものになるのに対し、硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60を同一方向に並べて配置した従来の構成では、Y方向の全長が硬貨分離識別部20の全幅に硬貨搬送振分部60の全長を加算したものになるため、前者は後者に比べてその全長をかなり短くできていることが明らかである。これは、硬貨識別搬送装置1の小型化に貢献する。
しかも、本実施形態の硬貨識別搬送装置1では、硬貨分離識別部20を硬貨搬送振分部60に対して直交するように配置して連結し、硬貨分離識別部20が配置されたケーシング22の上部壁22aに透孔22dを、ベース板21に切欠部21aをそれぞれ形成して、硬貨搬送振分部60の硬貨搬送路76の始端部に方向変換部材74を設けるだけでよいので、シンプル且つ低コストの構成で実現可能である。
(硬貨識別搬送装置1の動作)
次に、上述したような構成及び機能を持つ本発明の一実施形態に係る硬貨識別搬送装置1の動作について、図14A〜図14Oを参照しながら説明する。
まず、図14Aに示すように、3枚の硬貨Cが硬貨分離識別部20の硬貨分離部に導入された状態を仮定する。硬貨分離部は、硬貨貯留部10に貯留された多数の硬貨Cが、1枚ずつ、硬貨分離部の回転ディスク26の反時計回りの回転によって3つの係合凹部26cに入り込むように構成されているので、このような状態は容易に実現する。
回転ディスク26が図14Aの状態からさらに回転して、1番目の硬貨Cが最上位を少し越えた位置に来ると、隣接する押出部材26bが対応する回転軸29bの周りに揺動して、当該硬貨Cを係合凹部26cから押し出す。図14Bはこの状態を示している。
続いて、図14Cに示すように、最上位を少し越えた位置で、押出部材26bの押出作用によって硬貨Cが係合凹部26cから押し出されると、当該硬貨Cは、ケーシング22の上部壁22aに固定された移送方向規制部材31に当接して、移送方向が硬貨識別部に向かう方向に規制される。その結果、当該硬貨Cは硬貨識別部の側に強制的に移動せしめられ、さらに重力により落下しようとするため、当該硬貨Cは、図14Dに示すように、回転ワイパー27の3つの腕部の中から最近接位置にあるものによって受け止められる。この時、当該硬貨Cは、該当する腕部の上流側エッジに当接する。当該硬貨Cは、このようにして、第1引渡部P1を介して、硬貨分離部から硬貨識別部に確実に引き渡される。
回転ワイパー27の最近接位置にある腕部によって受け止められた当該硬貨C(1番目の硬貨)は、回転ワイパー27の時計回りの回転に伴って、該当する腕部と共に下方に移動する。この状態を図14Eに示す。回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、該当する腕部が上位に変位すると、当該硬貨Cは追従できないために該当する腕部から離れ、図14Fに示すように、案内壁22eの最下部に一時的に滞留する。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、次の腕部(の下流側エッジ)が滞留状態にある硬貨Cに当接して上位に持ち上げようとするが、この時、図14Gに示すように、当該腕部(の上流側エッジ)には次の硬貨Cが当接・支持されている。回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Hに示すように、滞留していた硬貨Cは該当する腕部によって持ち上げられるが、その際に識別領域P3を通過するため、当該硬貨Cの金種・真贋識別が自動的に実行される。ここでは、金種識別と同時に真贋識別も実行される。この時、さらに次の(3番目の)硬貨Cが、1番目の硬貨Cと同様に、押出部材26bの押出作用によって対応する係合凹部26cから押し出される。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Iに示すように、金種識別が完了した硬貨Cが該当する腕部によってさらに持ち上げられるが、その時、次の硬貨Cが次の腕部によって持ち上げられて識別領域P3を通過する。また、さらに3番目の硬貨Cが、第1引渡領域P1を通過して、硬貨識別部に引き渡される。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Jに示すように、金種識別が完了した硬貨Cは、第2引渡領域P2に到達する。この時、2番目の硬貨Cは識別領域P3を通過して、金種識別と真贋識別が実行される。3番目の硬貨Cは、図14Eにおける1番目の硬貨Cと同じ状態にある。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Kに示すように、第2引渡領域P2に到達した1番目の硬貨Cは、第2引渡領域P2を通過して、つまり、ケーシング22の上部壁22aに形成された透孔22dと、ベース板21に形成された切欠部21aを通過して、その先行部分がベース板21(硬貨識別部)の裏側に出る。この時、2番目の硬貨Cは、識別領域P3で金種識別と真贋識別が完了していて、該当する腕部によって持ち上げられている。3番目の硬貨Cは、案内壁22eの最下部に一時的に滞留している。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Lに示すように、第2引渡領域P2を通貨して、その先行部分がベース板21(硬貨識別部)の裏側に出た1番目の硬貨Cは、重力によって少しずつ下向きに移動方向を変え始める。この時、1番目の硬貨Cは、硬貨搬送振分部60の硬貨搬送路76の始端部に設けられた方向変換部材74に当接して、当該始端部に向かって移動する。金種識別が完了した2番目の硬貨Cは、該当する腕部によってさらに持ち上げられている。3番目の硬貨Cは、案内壁22eの最下部にまだ滞留している。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Mに示すように、その先行部分がベース板21(硬貨識別部)の裏側に出た1番目の硬貨Cは、重力と方向変換部材74によって移動方向を変えながら、硬貨搬送路76の始端部に向かって移動を続ける。この時、金種識別が完了した2番目の硬貨Cが第2引渡領域P2に近づく。3番目の硬貨Cは、案内壁22eの最下部にまだ滞留している。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Nに示すように、その先行部分がベース板21(硬貨識別部)の裏側に出た1番目の硬貨Cは、硬貨搬送路76の始端部に向かって移動を続ける。この時、金種識別と真贋識別が完了した2番目の硬貨Cが第2引渡領域P2に到達する。3番目の硬貨Cは、該当する腕部によって案内壁22eの最下部から持ち上げられている。
回転ワイパー27のさらなる回転に伴い、図14Oに示すように、1番目の硬貨Cは、その全体がベース板21の裏側(硬貨識別部の外側)に出て、その先行部分が硬貨搬送路76の始端部に入り込む。この時、金種識別と真贋識別が完了した2番目の硬貨Cが、第2引渡領域P2の通過を始める。3番目の硬貨Cは、該当する腕部によって案内壁22eの最下部から持ち上げられながら、識別領域P3で金種識別と真贋識別が実行される。
以上のようなプロセスを経て、硬貨分離部で他の硬貨Cから分離された1番目の硬貨Cは、第1引渡領域P1を通って硬貨分離部から硬貨識別部に引き渡される。さらに、硬貨識別部で所定の金種・真贋識別が完了すると、第2引渡領域P2を通って硬貨識別部から硬貨搬送振分部60に引き渡される。
硬貨搬送振分部60では、第2引渡領域P2を通って引き渡された硬貨Cは、無端ベルト63のピン63aによって直線状の硬貨搬送路76を搬送されるが、その間に、硬貨識別部で実行された金種識別の結果に基づき、硬貨搬送路76の途中に設けられた4つのゲート(図示せず)が開閉され、合計8金種の硬貨Cが該当する硬貨投出装置にそれぞれ区別して送られて貯留される。各ゲートの開閉は、対応する振分フラップ駆動用ソレノイド72によって対応する振分フラップ70を開閉することで実行される。また、硬貨搬送路76を搬送される間に、硬貨識別部で実行された真贋識別の結果に基づき、硬貨搬送路76の始端部の近傍に設けられたリジェクト用ゲートを開閉することで、使用をリジェクト(拒絶)すべきと判断された硬貨C(例えば偽造硬貨)は、硬貨搬送路76から選択的に排除されて、リジェクト硬貨専用の貯留容器(図示せず)に貯留される。リジェクト用ゲートの開閉は、リジェクトフラップ駆動用ソレノイド73でリジェクトフラップ71を開閉することで実行される。これらの動作の制御は、硬貨分離識別部20の基板ボックス23内の制御基板32に搭載された、硬貨識別搬送装置1の制御装置(制御プログラム)によって行われる。
以上、詳細に述べたように、本発明の一実施形態に係る硬貨識別搬送装置1では、硬貨分離識別部20が、貯留部10に貯留された複数の硬貨Cを相互に分離して所定の姿勢で送出する硬貨分離部と、透孔22d(開口部)を持つケーシング22の上部壁22a(支持部材)上に設置された、前記硬貨分離部から送出された複数の硬貨Cの金種と真贋を識別して送出する硬貨識別部とを含んでいる。また、硬貨搬送振分部60は、前記硬貨識別部で金種・真贋識別が行われた複数の硬貨Cを搬送しながら該当する金種毎に振り分ける動作を実行する。そして、前記硬貨分離部で相互に分離された複数の硬貨Cは、第1引渡領域P1を介して図8のX方向(第1方向)に沿って移動して前記硬貨識別部に引き渡され、前記硬貨識別部で金種が識別された複数の硬貨Cは、第2引渡領域P2を介して前記X方向に対して直交する図8のY方向(第2方向)に移動して硬貨搬送振分部60に引き渡されるようになっている。第2引渡領域P2では、ケーシング22の上部壁22aの透孔22dとベース板21の切欠部21aを介して、複数の硬貨Cの移送方向が前記X方向から前記Y方向に変換せしめられるようになっている。また、硬貨搬送振分部60では、複数の硬貨Cを前記Y方向に移動しながらその搬送及び振分が実行される。
したがって、前記硬貨分離部で相互に分離された複数の硬貨Cは、第1引渡領域P1を介して前記X方向に沿って移動して前記硬貨識別部に引き渡され、前記硬貨識別部で金種が識別された複数の硬貨Cは、第2引渡領域P2を介して前記X方向に対して直交する前記Y方向に移動して硬貨搬送振分部60に引き渡される。前記硬貨分離部では、平板状の回転ディスク26が使用されているから、回転ディスク26の駆動機構(電気モータ41や駆動ギヤ42)が回転ディスク26の裏側に近接して設置されることを考慮しても、前記硬貨分離部の前記X方向の全長のその前記Y方向の奥行き(深さ)に対する比R1は、かなり大きい値になる。これは、前記硬貨分離部の前記X方向の全長の方が、その前記Y方向の奥行き(深さ)よりもかなり大きいからである。
また、前記硬貨識別部では、平板状の回転ワイパー27が使用されているから、回転ワイパー27の駆動機構(電気モータ41や駆動ギヤ42、被動ギヤ43、44、45)が回転ワイパー27の裏側に近接して設置されることを考慮しても、前記硬貨識別部の前記X方向の全長のその前記Y方向の奥行き(深さ)に対する比R2は、前記硬貨分離部と同様に、かなり大きい値になる。これは、前記硬貨識別部の前記X方向の全長の方が、その前記Y方向の奥行き(深さ)よりもかなり大きいからである。
このため、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部を前記X方向に沿って隣接配置した組み合わせ体、すなわち硬貨分離識別部20については、前記X方向の全長(全幅)のその前記Y方向の奥行き(深さ)に対する比R3は、前記硬貨分離部の前記比R1と前記硬貨識別部の前記比R2の積になるから、前記比R1とR2のそれぞれの値よりもさらに大きい値になる。これは、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体である硬貨分離識別部20は、全長は大きいが奥行き(深さ)は小さく、しかも、その奥行きに対する全長の比が非常に大きい(細長い形状を持つ)、という特徴があることを意味する。
他方、硬貨搬送振分部60では、処理対象である硬貨Cの全金種に整合する数の硬貨投出装置が並列されるため、硬貨搬送振分部60の全長は金種数に応じて変動する。しかし、一般的に言って、硬貨搬送振分部60は、前記Y方向の全長は大きいが前記X方向の奥行き(深さ)は小さく、しかも、その奥行きに対する全長の比が非常に大きい(細長い形状を持つ)、という特徴がある。
そこで、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体である硬貨分離識別部20を硬貨搬送振分部60と組み合わせて硬貨識別搬送装置1を構成する際に、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部を前記X方向に沿って隣接配置して組み合わせた硬貨分離識別部20に対して、硬貨搬送振分部60を前記X方向に対してほぼ直交する前記Y方向に延在するように配置すると、硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60とを前記X方向に延在するように配置した場合(従来例)に比べて、硬貨識別搬送装置1の前記Y方向の全長をかなり小さくすることができる。これは、前記硬貨分離部と前記硬貨識別部の組み合わせ体である硬貨分離識別部20と硬貨搬送振分部60が上述した特徴を持つことが反映されたからである。
よって、本実施形態に係る硬貨識別搬送装置1では、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対してかなりの小型化を達成することができる。
しかも、前記組み合わせ体である硬貨分離識別部20に対して硬貨搬送振分部60を前記Y方向に延在するように配置するために実現する必要があるのは、第2引渡領域P2において、前記硬貨識別部を支持するケーシング22の上部壁22aの透孔22dとベース板21の切欠部21aとを介して、複数の硬貨Cの移送方向が前記X方向から前記Y方向に変換させることだけであるから、上述した小型化はシンプル且つ低コストの構成で実現することが可能である。
さらに、上述した小型化を実現するためには、上述したような構成を持つ第2引渡領域P2を設けるだけで足りるから、前記硬貨識別部の基本的な構成を変更する必要がない。よって、硬貨識別部の基本的な構成を変更することなく、従来のこの種の硬貨識別搬送装置に対して小型化を達成することができる。
(変形例)
上述した実施形態は、本発明を具体化した例を示すものである。したがって、本発明はこの実施形態に限定されるものではなく、本発明の趣旨を外れることなく種々の変形が可能であることは言うまでもない。
例えば、上述した実施形態では、硬貨分離識別部20において、前記硬貨分離部で回転ディスク26を使用し、前記硬貨識別部で回転ワイパー27を使用しているが、本発明はこれに限定されない。前記硬貨分離部では、硬貨Cの分離ができるものであれば、これ以外の任意の構成を使用できるし、前記硬貨識別部でも、硬貨Cの識別ができるものであれば、これ以外の任意の構成を使用できる。
また、上述した実施形態では、硬貨搬送振分部60において、ガイドレール66と傾斜面77を用いて形成した硬貨搬送路76と、ピン63aが装着された無端ベルト63と、硬貨搬送路76の途中に設けられた複数のゲートとを使用しているが、本発明はこれに限定されない。硬貨Cを搬送しながら所望の振分ができるものであれば、これ以外の任意の構成を使用できる。
本発明の硬貨識別搬送装置は、通貨の硬貨だけでなく、トークンおよびメダル等の硬貨相当物に対しても適用可能である。また、本発明の硬貨識別搬送装置は、硬貨入出金装置だけでなく、所望金種の硬貨の選択的な搬送・振分が必要な任意の硬貨処理装置に対しても、適用可能である。
1 硬貨識別搬送装置
10 硬貨貯留部
20 硬貨分離識別部(硬貨分離部+硬貨識別部)
21 ベース板
21a 切欠部
22 ケーシング
22a 上部壁
22b 第1凹部
22c 第2凹部
22d 透孔
22e 案内壁
23 基板ボックス
24 ヘッド
24a 可動部
25 残量検知センサ
26 回転ディスク
26a 押動部
26b 押出部材
26c 係合凹部
26d ダスト落下防止部材
27 回転ワイパー
28 溝カム
29 カムフォロア
29a カムフォロアピン
29b 回転軸
30 硬貨払い落とし部材
31 移送方向規制部材
32 制御基板
40 ソレノイド部
41 電気モータ
42 駆動ギヤ
43 被動ギヤ
44 被動ギヤ
45 被動ギヤ
46 識別センサ
46a 識別センサ装着部
47 ワイパー回転検知センサ
48 リンク部
60 硬貨搬送振分部
61 本体
61a 傾斜エッジ
62a、62b 回転軸
63 無端ベルト
63a ピン
64 被動ギヤ
65 被動ギヤ
66 ガイドレール
67 導入硬貨センサ
68 搬送硬貨センサ
69 落下硬貨センサ
70 振分フラップ
71 リジェクトフラップ
72 振り分けフラップ駆動用ソレノイド
73 リジェクトフラップ駆動用ソレノイド
74 方向変換部材
75 オーバーフロー通路
76 硬貨搬送路
77 傾斜面
78 カバー
79 振分通路
P1 第1引渡領域
P2 第2引渡領域
P3 識別領域

Claims (11)

  1. 貯留部に貯留された複数の硬貨を相互に分離して所定の姿勢で送出する硬貨分離部と、
    開口部を持つ支持部材上に設置された、前記硬貨分離部から送出された複数の硬貨の金種を識別して送出する硬貨識別部と、
    前記硬貨識別部で金種識別が行われた複数の硬貨を搬送しながら該当する金種毎に振り分ける硬貨搬送振分部とを備え、
    前記硬貨分離部で相互に分離された複数の硬貨は、第1引渡領域を介して第1方向に沿って移動して前記硬貨識別部に引き渡され、
    前記硬貨識別部で金種が識別された複数の硬貨は、第2引渡領域を介して前記第1方向に対してほぼ直交する第2方向に移動して前記硬貨搬送振分部に引き渡され、
    前記第2引渡領域では、前記支持部材の前記開口部を介して、複数の硬貨の移送方向が前記第1方向から前記第2方向に変換せしめられ、
    前記硬貨搬送振分部では、複数の硬貨を前記第2方向に移動しながらその搬送及び振分が実行される
    ことを特徴とする硬貨識別搬送装置。
  2. 前記硬貨識別部が、前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体を使用して、前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨の識別を行う請求項1に記載の硬貨識別搬送装置。
  3. 前記硬貨識別部が、前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体と、前記支持部材上に形成された案内壁とを使用して、前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨の識別を行い、
    前記案内壁は、前記硬貨分離部から前記第1引渡領域を通過して複数の硬貨が前記硬貨識別部に移動する時と、前記硬貨識別部に移動してきた複数の硬貨が前記硬貨識別部内を移動する時と、前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に異動する時に、それぞれ、前記硬貨を案内する機能を持つ請求項1又は2に記載の硬貨識別搬送装置。
  4. 前記硬貨識別部が、
    傾斜した前記支持部材上で回転駆動される平板状の回転体と、
    回転する前記回転体と重なる識別領域内で前記支持部材上に固定された識別センサとを有しており、
    前記第1引渡領域を介して前記硬貨分離部から引き渡された複数の硬貨は、前記回転体の回転に伴って前記回転体と重なる前記識別領域を通過する際に、前記識別センサを使用して硬貨識別が実行される請求項1〜3のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  5. 前記硬貨分離部が、平板状の回転体を使用して、貯留部に貯留されている複数の硬貨の分離を行う請求項1〜4のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  6. 前記硬貨分離部が、前記硬貨識別部と共に前記支持部材上に設置されており、
    前記第1引渡領域も前記支持部材上に設けられている請求項1〜5のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  7. 前記第2引渡領域に設けられた前記開口部を介して複数の硬貨の移送方向が前記第1方向から前記第2方向に変換せしめられる際に、前記開口部を通過した硬貨の移動方向を変える方向変換部材が使用され、
    前記方向変換部材は、前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路の始端部の近傍に設置されていて、前記方向変換部材によって移動方向を変えられた複数の硬貨は、前記始端部から前記硬貨搬送路に送り込まれる請求項1〜6のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  8. 前記第2引渡領域に設けられた前記開口部が、前記硬貨識別部の中で所定の上位位置に設けられており、
    前記開口部を通過して前記支持部材の裏側に到達した複数の硬貨は、重力によって自然落下しながら前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路の始端部に送り込まれる請求項1〜7のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  9. 前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路が、ガイドレールと傾斜面を用いて構成され、
    前記ガイドレールは前記硬貨搬送路の底部を形成すると共に、前記傾斜面は前記硬貨搬送路の一方の側部を形成し、
    前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に引き渡された複数の硬貨は、前記傾斜面によって一方の側面を支持された立位状態で前記ガイドレール上を転動する請求項1〜8のいずれか1項に記載の硬貨識別搬送装置。
  10. 前記硬貨搬送振分部の硬貨搬送路に沿って、複数のピンが間隔をあけて装着された無端ベルトが配置されており、
    前記第2引渡領域を通過して前記硬貨搬送振分部に引き渡された複数の硬貨は、複数の前記ピンに係合された状態で、前記無端ベルトの走行に応じて前記ガイドレール上を転動する請求項9に記載の硬貨識別搬送装置。
  11. 前記無端ベルトが、共通の駆動源を用いて前記硬貨分離部及び/又は前記硬貨識別部と同時に駆動される請求項10に記載の硬貨識別搬送装置。
JP2019038996A 2019-03-04 2019-03-04 硬貨識別搬送装置 Active JP6956418B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019038996A JP6956418B2 (ja) 2019-03-04 2019-03-04 硬貨識別搬送装置
EP20160678.7A EP3706084B1 (en) 2019-03-04 2020-03-03 Apparatus for discrimination and conveyance of coins
US16/807,498 US11941936B2 (en) 2019-03-04 2020-03-03 Apparatus for discrimination and conveyance of coins
ES20160678T ES2947466T3 (es) 2019-03-04 2020-03-03 Aparato para discriminación y transporte de monedas

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019038996A JP6956418B2 (ja) 2019-03-04 2019-03-04 硬貨識別搬送装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020144478A true JP2020144478A (ja) 2020-09-10
JP6956418B2 JP6956418B2 (ja) 2021-11-02

Family

ID=69770482

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019038996A Active JP6956418B2 (ja) 2019-03-04 2019-03-04 硬貨識別搬送装置

Country Status (4)

Country Link
US (1) US11941936B2 (ja)
EP (1) EP3706084B1 (ja)
JP (1) JP6956418B2 (ja)
ES (1) ES2947466T3 (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7385933B2 (ja) 2021-04-21 2023-11-24 旭精工株式会社 コイン処理装置

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US11527123B2 (en) 2019-10-07 2022-12-13 Asahi Seiko Co., Ltd. Coin delivery device and coin processing device

Family Cites Families (22)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5182182A (ja) 1975-01-13 1976-07-19 Tokan Kogyo Co Ltd Wakutsukikumitatehakozai oyobi sonokigu
JPS57123574U (ja) * 1981-01-23 1982-08-02
JPS57123574A (en) 1981-06-30 1982-08-02 Victor Co Of Japan Ltd Small-sized tape cassette
JPH0636207B2 (ja) * 1984-01-06 1994-05-11 グローリー工業株式会社 貨幣入金機
US6609604B1 (en) 1998-03-18 2003-08-26 Cummins-Allison Corp. Coin processing system for discriminating and counting coins from multiple countries
GB2385456B (en) * 2002-01-17 2004-08-04 Asahi Seiko Co Ltd A diverting device of a disc
US7066807B2 (en) * 2002-03-12 2006-06-27 Asahi Seiko Co., Ltd. Compact receiving and dispensing device
JP4997374B2 (ja) * 2005-10-19 2012-08-08 旭精工株式会社 硬貨の金種別振り分け装置
DE102005056191B4 (de) * 2005-11-21 2007-08-16 Walter Hanke Mechanische Werkstätten GmbH & Co. KG Vorrichtung zum Vereinzeln von Münzen
JP5002853B2 (ja) * 2006-02-16 2012-08-15 旭精工株式会社 ディスク払出装置
KR20080104266A (ko) * 2006-04-04 2008-12-02 글로리 가부시키가이샤 동전 입출금기
JP5109035B2 (ja) * 2006-11-01 2012-12-26 旭精工株式会社 コイン送り出し装置
EP2116979A4 (en) * 2007-02-01 2010-08-04 Glory Kogyo Kk MÜNZEMPFANGS- / AUSZAHLMASCHINE
GB2485395B (en) * 2010-11-12 2018-06-27 Crane Payment Innovations Ltd Coin apparatus
DE102011001870A1 (de) * 2011-04-07 2012-10-11 Wincor Nixdorf International Gmbh Vorrichtung und Verfahren zum Sortieren von Münzen
JP5760233B2 (ja) 2011-07-19 2015-08-05 旭精工株式会社 硬貨情報取得装置における硬貨ガイド体
JP6074640B2 (ja) 2013-01-10 2017-02-08 旭精工株式会社 硬貨画像取得装置及びその硬貨画像取得装置を用いた硬貨選別装置
GB2514156A (en) * 2013-05-15 2014-11-19 Crane Payment Solutions Ltd Money item dispensing
EP2897104B1 (de) * 2014-01-17 2019-04-17 Wincor Nixdorf International GmbH Münzvereinzelungsvorrichtung
JP6277350B2 (ja) * 2014-12-16 2018-02-14 旭精工株式会社 硬貨識別装置
JP2018198010A (ja) * 2017-05-24 2018-12-13 グローリー株式会社 硬貨分岐装置および硬貨処理装置
JP2019192051A (ja) * 2018-04-27 2019-10-31 グローリー株式会社 硬貨処理装置および硬貨処理方法

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP7385933B2 (ja) 2021-04-21 2023-11-24 旭精工株式会社 コイン処理装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP6956418B2 (ja) 2021-11-02
EP3706084A1 (en) 2020-09-09
ES2947466T3 (es) 2023-08-09
US20200286320A1 (en) 2020-09-10
US11941936B2 (en) 2024-03-26
EP3706084C0 (en) 2023-06-07
EP3706084B1 (en) 2023-06-07

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5775776B2 (ja) 硬貨繰出装置、硬貨入出金機および硬貨繰出方法
JP4988748B2 (ja) 硬貨収納投出装置
JP4777354B2 (ja) 硬貨選別装置
JP6956418B2 (ja) 硬貨識別搬送装置
JP6296658B2 (ja) 硬貨処理機
US11854332B2 (en) Coin distribution mechanism and apparatus for discriminating and conveying coins
JP4313577B2 (ja) 硬貨類繰出搬送装置
JP6056586B2 (ja) 硬貨処理装置
JP6393977B2 (ja) 硬貨処理装置
JP6540244B2 (ja) 硬貨振分装置及び硬貨処理装置
JP7410257B1 (ja) 硬貨処理装置
JP7383777B1 (ja) 硬貨処理装置
JP6297633B2 (ja) 硬貨入出金機
JP5985715B2 (ja) 硬貨繰出装置、硬貨入出金機および硬貨繰出方法
JP7428624B2 (ja) 硬貨選別装置、硬貨処理装置および硬貨選別方法
JP2023015453A (ja) コイン送出装置およびコイン処理装置
JP2000251105A (ja) 硬貨振分装置および硬貨分類機
JP2600066Y2 (ja) 硬貨分類通路装置
JP5945786B2 (ja) コイン搬送払出装置
JPS63249288A (ja) 硬貨収納繰出装置
JPS63249287A (ja) 硬貨選別通路装置
JP2015099490A5 (ja)
JPH11161826A (ja) 釣銭自動払出装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20200911

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210630

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210707

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210903

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210927

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210928

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6956418

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150