JP2600066Y2 - 硬貨分類通路装置 - Google Patents

硬貨分類通路装置

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JP2600066Y2
JP2600066Y2 JP1993023087U JP2308793U JP2600066Y2 JP 2600066 Y2 JP2600066 Y2 JP 2600066Y2 JP 1993023087 U JP1993023087 U JP 1993023087U JP 2308793 U JP2308793 U JP 2308793U JP 2600066 Y2 JP2600066 Y2 JP 2600066Y2
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義昭 嶋津
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グローリー工業株式会社
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【考案の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本考案は、入金硬貨を受入れる硬
貨入金機、または入金硬貨の受入れと硬貨の出金を行う
硬貨入出金機、さらには、入金硬貨の受入れを行うとと
もにその入金硬貨を出金硬貨として使用する循環式硬貨
入出金機などの硬貨分類通路装置に係り、硬貨を硬貨分
類通路の底面に形成した金種別選別溝孔上を搬送するこ
とにより硬貨径により分類を行うものに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の硬貨分類通路装置は、例
えば、実開昭64−46877号公報に記載されている
構造が知られている。この硬貨分類通路装置は、硬貨繰
り出し手段により繰り出される硬貨を硬貨分類通路に送
り込み、この硬貨分類通路の上部に設けられたベルト、
ローラなどの硬貨搬送手段により硬貨分類通路に送り込
まれた硬貨を硬貨分類通路の通路底面に押圧しながら一
層一列状態で搬送し、この硬貨搬送手段による硬貨の搬
送時に硬貨識別部にて硬貨の識別を行い、この硬貨識別
部による識別結果に基づき駆動されるソレノイドのよう
な電気的駆動部によりリジェクト硬貨分岐部を作動し、
リジェクト硬貨の分岐を行い、さらに、このリジェクト
硬貨分岐部の流側に位置して硬貨分類通路部に設けら
れた小径から大径の順に金種硬貨径に対応させて形成さ
れる各金種別選別溝孔にて硬貨の分類を行う構造が採ら
れている。
【0003】また、硬貨識別部にて硬貨分類通路を搬送
される硬貨の識別を行い、この硬貨識別部による識別結
果に基づき駆動される電気的駆動部によりリジェクト硬
貨分岐部および各金種毎の分類分岐片を作動し、リジェ
クト硬貨の分岐を行い、さらに、各金種別の分類分岐片
を作動させて各金種別に硬貨の分類を行う構造の硬貨分
類通路装置も知られている。
【0004】
【考案が解決しようとする課題】上記各金種毎の分類分
岐片にて硬貨分類通路を搬送される硬貨を金種別に分類
する構造の硬貨分類通路装置では、金種毎の分類分岐片
が識別部の識別信号に基づいて電気的駆動部でそれぞれ
選択的に作動されるため、各分類分岐片が迅速に応動さ
れず、硬貨分類通路を搬送される搬送速度を高めると硬
貨分類が不確実となり、硬貨の分類処理を高速で行うこ
とができない問題があった。
【0005】そこで、前記実開昭64−46877号公
報に記載されているように、リジェクト硬貨の分岐以外
は金種別選別溝孔による硬貨径で分類する構造の装置が
各金種硬貨を分類分岐片により分類する構造の装置より
分類の確実さ、分類処理の速度からみて好ましい。
【0006】しかしながら、前記実開昭64−4687
7号公報に記載されている装置では、分類する各金種の
硬貨のうち、径が近似している硬貨の分類に問題があ
る。例えば、1円硬貨の外径は20mmで50円硬貨の外径は
21mmで両硬貨の径差は1mmとなり、5円硬貨の外径は22
mmで50円硬貨との径差は1mmとなり、 100円硬貨の外径
は22.6mmで5円硬貨との径差は0.6 mmとなり、10円硬貨
の外径は23.5mmで 100円硬貨との径差は0.9 mmとなり、
500円硬貨の外径は26.5mmで10円硬貨との径差は3mmと
なっている。
【0007】このように、5円硬貨と 100円硬貨との径
差は 0.6mmと少なく、外径寸法が近似している。そし
て、5円硬貨を分類する金種別選別溝孔は選別基準縁か
ら金種別選別溝孔の選別外縁までの寸法Lは硬貨径の22
mmと選別落下許容寸法0.15mmの和の22.15 mmとなってい
る。
【0008】この5円硬貨を分類する金種別選別溝孔に
対して、 100円硬貨の外径は22.6mmであり、この 100円
硬貨が摩耗していると、5円硬貨の金種別選別溝孔に落
下することがある。
【0009】本考案は上記問題点に鑑みなされたもの
で、径差の少ない硬貨でも確実にかつ高速で硬貨径によ
る分類処理ができる硬貨分類通路装置を提供することを
目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本考案の硬貨分類通路装
置は、硬貨繰り出し手段により繰り出される硬貨が送り
込まれる硬貨分類通路と、この硬貨分類通路の上方に沿
って張設され硬貨分類通路に送り込まれ硬貨を硬貨分
類通路の通路底面に押圧しながら一層一列状態で搬送す
搬送ベルトと、この搬送ベルトによる硬貨の搬送時に
硬貨識別する硬貨識別部と、この硬貨識別部による識
別結果に基づき駆動されるリジェクト硬貨分岐用電気的
駆動部により作動されリジェクト硬貨分岐するリジェ
クト硬貨分岐部と、このリジェクト硬貨分岐部の流側
で硬貨分類通路の通路幅方向一側に設けられ通路内に臨
んで分類基準側面を有する分類基準部材と、この分類基
準部材の分類基準側面を基準としてこの分類基準側面か
ら所定寸法の案内縁を残して形成されるとともに上流側
から下流側に小径から大径の順に金種硬貨径に対応させ
て形成される各金種別選別溝孔とを備えた硬貨分類通路
装置において、処理対象とする種硬貨のなかで硬貨径
が近似する二金種のうち小径の金種硬貨を分岐する近似
径小金種硬貨分岐部をその小径の金種硬貨より大径の金
種硬貨の金種別選別溝孔より上流側に設け、この近似径
小金種硬貨分岐部は、前記分類基準側面から前記所定寸
法の案内縁を残して形成され、近似径小金種硬貨を落下
させる分岐孔と、この分岐孔上における前記搬送ベルト
の通路幅方向の移動を規制し、硬貨の前記分類基準側面
に沿った搬送を可能とする押圧回転体と、前記硬貨識別
部の識別結果に基づき駆動される近似径小金種硬貨分岐
用電気的駆動部と、この近似径小金種硬貨分岐用電気的
駆動部の駆動にて前記分類基準側面から進退され、退避
時には硬貨の分類基準側面に沿う移動を許容するととも
に、進出時には硬貨の分類基準側面側の周縁を通路幅方
向に移動させて前記案内縁から外すことにより分岐孔へ
落下させる分岐片を備えているものである。
【0011】
【作用】本考案の硬貨分類通路装置は、硬貨分類通路に
硬貨繰り出し手段により繰り出されて送り込まれた硬貨
は、この硬貨分類通路の上方に張設され搬送ベルト
より硬貨分類通路の通路底面に押圧されながら一層一列
状態で搬送される。
【0012】そして、この搬送ベルトによる硬貨の搬送
時に硬貨識別部により硬貨の識別が行われ、リジェクト
硬貨が硬貨識別部で識別されたとき、硬貨識別部による
識別結果に基づきリジェクト硬貨分岐用電気的駆動部
よりリジェクト硬貨分岐部作動されて、リジェクト硬
貨は硬貨分類通路から分岐される。
【0013】さらに、リジェクト硬貨以外の硬貨は、リ
ジェクト硬貨分岐部の流側で硬貨分類通路の通路幅方
向一側に設けられた分類基準部材の分類基準側面に沿っ
て搬送され、上流側から下流側に小径から大径の順に金
種硬貨径に対応させて形成されている各金種別選別溝孔
にて順次落下されて分類される。
【0014】そして、近似径小金種硬貨分岐部では、
貨径が近似する硬貨、例えば、5円硬貨と 100円硬貨と
の硬貨径が近似する硬貨であるときは、小径の5円硬貨
が硬貨識別部で識別されない限り、分岐片が分類基準側
面から退避され、硬貨の分類基準側面に沿う移動が許容
される。また、小径の5円硬貨が硬貨識別部で識別され
たとき、硬貨識別部の識別結果に基づき近似径小金種硬
貨分岐用電気的駆動部により分岐片が分類基準側面から
進出され、5円硬貨は分類基準側面側の周縁を通路幅方
向に移動させて案内縁から外すことにより分岐孔へ落下
されて分岐分類される。
【0015】
【実施例】次に、本考案の一実施例の構成を図面を参照
して説明する。
【0016】図9ないし図11において、1は硬貨入出
金機で、機体2の前部上面に図示しないシャッターなど
によって開閉される入出金口3が開口され、この入出金
口3の下部内方に上下面反転可能な受枠4が設けられ、
さらに、この受枠4の下方に硬貨を受取るとともに繰り
出しベルト装置5および逆転ローラ6などによって1枚
ずつ分離して繰り出す硬貨繰り出し手段7が設けられて
いる。この硬貨繰り出し手段7の下方には、硬貨繰り出
し手段7内に混入した異物を回収するための異物回収箱
8が配置されている。
【0017】また、前記硬貨繰り出し手段7から繰出さ
れる硬貨が送り込まれる硬貨分類通路装置9は、後述す
る図1に示すように、硬貨分類通路10を有し、この硬貨
分類通路10の上方には硬貨を硬貨分類通路10の通路底面
に押圧しながら一列状態で搬送するローラ、搬送ベルト
などからなる硬貨搬送手段11を有している。また、前記
硬貨分類通路10上には金種などを検出する例えば磁気セ
ンサ、イメージセンサなどの硬貨識別部12が設けられて
いる。
【0018】また、前記硬貨分類通路10には、硬貨識別
部12の流側には、この硬貨識別部12の識別結果に基づ
いてリジェクト硬貨とオーバーフロー硬貨とを分岐する
リジェクト硬貨分岐部14およびオーバーフロー硬貨分岐
部15が設けられている。このリジェクト硬貨分岐部14お
よびオーバーフロー硬貨分岐部15は、前記硬貨分類通路
10に開口された落下孔とこの落下孔を開閉するシャッタ
とを有し、このシャッタは前記硬貨識別部12の識別結果
に基づいて駆動される電気駆動部により開口作動され
る。
【0019】さらに、前記オーバーフロー硬貨分岐部15
流側には、上流側から流側に沿って硬貨の小さい
径の順に、すなわち1円、50円、5円、 100円、10円、
500円硬貨の順に金種別選別溝孔13が設けられている。
【0020】前記リジェクト硬貨分岐部14の下方域から
前記受枠4にかけて、リジェクト硬貨分岐部14から落下
するリジェクト硬貨を受枠4に搬出する第1のコンベア
16が架設され、また、前記オーバーフロー硬貨分岐部15
および各金種別選別溝孔13の下側に一時保留部17が設け
られている。この一時保留部17は、オバーフロー硬貨お
よび各金種硬貨を分離して保留する仕切板および凹部を
有した一時保留ドラム18からなり、そして、この一時保
留ドラム18は、オーバーフロー硬貨分岐部15および各金
種別選別溝孔13から落下する硬貨を受取り保留する位置
(図11に示す破線の位置から反時計回り方向に略90゜
回動した水平姿勢の位置)と、オーバーフロー硬貨の回
収シュート21の途中に放出しかつ各金種の保留硬貨を下
側の金種別出金部19に放出する位置(図11に示す破線
の位置とは略180 ゜反転した位置)と、この金種別出金
部19の前側の第2のコンベア20に全ての保留硬貨を放出
する位置(図11に示す破線の位置)と、オーバーフロ
ー硬貨分岐部15および金種別選別溝孔13から落下する硬
貨をドラム外側面によって金種別出金部19の後側の回収
シュート21に導く位置(図11に示す破線の位置)とに
選択的に回転駆動される。
【0021】前記金種別出金部19は、一時保留部17から
保留硬貨を受取って金種別に収納するとともに、出金時
に投出ベルト22と逆転ローラ23との構成によって1枚ず
つ前方に投出するようになっており、この投出される硬
貨は、金種別出金部19の前側に架設された第3のコンベ
ア24と、この第3のコンベア24と前記硬貨繰り出し手段
7とにかけて架設された第4のコンベア25とによって出
金搬出される。
【0022】前記オーバーフロー硬貨用の回収シュート
21の下部には、その回収シュート21内を落下する硬貨を
機体2の左側あるいは右側に導出する切換ゲート26が設
けられている。そして、この切換ゲート26によって機体
2の左側に導出される硬貨は機体2に固定設置された固
定金庫27に収納され、この固定金庫27内には収納された
硬貨を前記第4のコンベア25に繰出す繰出コンベア28が
設けられている。
【0023】また、前記金種別出金部19の下側には機体
2の後面から内部に着脱可能に着脱可能な引出し金庫29
が配置され、この引出し金庫29は、各金種硬貨用の回収
シュート21を介して導かれる硬貨を収納する。また、オ
ーバーフロー硬貨用の回収シュート21から切換ゲート26
を介して導かれる取忘れ硬貨を別に収納する取忘れ硬貨
収納箱30を備えている。さらに、この引出し金庫29は、
内部に収納した硬貨を前記第4のコンベア25に繰出す繰
出コンベア31が設けられている。
【0024】次に、前記硬貨分類通路部9を図1ないし
図8を参照して説明する。
【0025】図において、41は分類通路板で、この分類
通路板41の上面両側の全域にわたって分類基準部材42お
よびガイド部材43が設けられ、この両部材42,43間の分
類通路板41にて前記硬貨分類通路10が形成されている。
その両部材42,43は、対向間隔が処理対象硬貨の最大径
硬貨が搬送可能な幅に形成されている。
【0026】そして、前記硬貨繰り出し手段7に臨む入
口部に、分類基準部材42およびガイド部材43の内側面が
硬貨分類通路10の内側に向けて傾斜するように第1の傾
斜側面44が平行にそれぞれ設けられ、さらに、硬貨分類
通路10の略中央部に、分類基準部材42およびガイド部材
43の内側面が硬貨分類通路10の内側に向けて傾斜するよ
うに第2の傾斜側面45が平行にそれぞれ設けられてい
る。また、その分類基準部材42の第2の傾斜側面45から
流側に連続する側面域が分類基準側面46となる。
【0027】前記分類基準部材42の分類基準側面46に臨
む分類通路板41には、前記金種別選別溝孔13が開口形成
されており、この金種別選別溝孔13は、略矩形孔状に上
流側から流側に沿って小さい硬貨径に対応する孔幅順
に、すなわち、1円、50円、5円、 100円、10円、 500
円の孔幅順に形成され、各金種別選別溝孔13とも分類基
準側面46を基準として分類基準側面46に臨む各金種別選
別溝孔13の選別外縁13b が分類基準側面46を基準にして
平行になるように形成されている。なお、5円用の金種
別選別溝孔13については他の金種別選別溝孔13とはその
機能が異なっており、すなわち、他の金種別選別溝孔13
が硬貨径の大小で硬貨径に対応する金種別選別溝孔13へ
硬貨を落とし込むのに対し、5円用の金種別選別溝孔13
は、硬貨径による硬貨の選別分岐ではなく、後述する分
岐片48で強制的に金種別選別溝孔13へ硬貨を落とし込む
ものであり、それ故、5円用の金種別選別溝孔13は5円
貨を分岐する分岐孔として構成される。
【0028】そして、各金種の硬貨径差は前述のよう
に、1円硬貨と50円硬貨との外径差は1mm、5円硬貨と
50円硬貨との径差は1mm、 100円硬貨と5円硬貨との径
差は0.6 mm、10円硬貨と 100円硬貨との径差は0.9 mm、
500円硬貨と10円硬貨との径差は3mmとなっている。
【0029】この各硬貨の金種別選別溝孔13の一側案内
内縁13a は前記分類基準側面46から硬貨を案内する案内
縁13c を形成する寸法位置L1 、例えば0.3 mmの寸法位
置にそれぞれ形成され、各硬貨の金種別選別溝孔13の他
側選別外縁13b は硬貨外径寸法と選別落下許容寸法0.15
mmの和の寸法位置L2 に形成されている。すなわち、1
円硬貨の金種別選別溝孔13の選別外縁13b は20.15 mm、
50円硬貨の金種別選別溝孔13の選別外縁13b は21.15 m
m、 100円硬貨の金種別選別溝孔13の選別外縁13b は22.
75 mm、10円硬貨の金種別選別溝孔13の選別外縁13b は2
3.65 mm、 500円硬貨の金種別選別溝孔13の選別外縁13b
は26.65 mmの寸法位置となっている。
【0030】そして、図2に示すように、前記各金種別
選別溝孔13にて分類する種硬貨のうち硬貨径が近似す
る二金種、すなわち、5円硬貨と 100円硬貨とのうち、
小径の金種硬貨の5円硬貨を分岐する金種別選別溝孔1
3、すなわち、前記50円硬貨と100 円硬貨の金種別選別
溝孔13間の金種別選別溝孔13は近似径小金種硬貨分岐部
47を形成している。この近似径小金種硬貨分岐部47は前
記硬貨識別部12の識別結果に基づき駆動する回転ソレノ
イドにて形成される近似径小金種硬貨分岐用電気的駆動
部48a にて作動される分岐片48を備えているものであ
る。この分岐片48は硬貨を一側の分類基準側面46から他
側に向けて硬貨を押圧し、硬貨の一側を案内縁13c から
外れさせて金種別選別溝孔13から落下させるようにして
いる。
【0031】この近似径小金種硬貨分岐部47の金種別選
別溝孔13の選別外縁13b は5円硬貨の場合は分類基準側
面46から硬貨外径22mmと選別落下許容寸法0.15mmの和の
22.15 mmの寸法位置より短い寸法位置、すなわち、硬貨
外径22mmより短い寸法位置L3 、例えば21.6mmの位置と
し、5円硬貨の次に大径の硬貨の 100円硬貨の外径寸法
22.6mmより短くして、摩耗した 100円硬貨でも落下され
ることがないようにする。
【0032】また、前記硬貨分類通路10の入口部の直ぐ
流位置に設けた硬貨識別部12は、上流側から磁気セン
サ12a とイメージセンサ12b を有し、この磁気センサ12
a は、選別通路板41に埋設され、選別通路板41の上面を
搬送される硬貨の磁気特性を検出し、また、イメージセ
ンサ12c は、略コ字状であり、硬貨分類通路10の両側位
置に選別通路板41の上下面に臨ませて配設され、選別通
路板41の上を搬送される硬貨の径を検出する。そして、
硬貨識別部12はそれらの磁気特性および径から硬貨の金
種あるいは正常硬貨か否かを判定する。
【0033】さらに、前記硬貨識別部12の流で前記第
1番目の金種別選別溝孔13との間の選別通路板41に、上
流側からリジェクト硬貨分岐部14およびオーバーフロー
硬貨分岐部15が設けられ、これらの分岐部14,15は、落
下孔49,49を有し、この落下孔49,49にシャッター50,
50が通路幅方向に開閉移動可能に配設され、そして、図
示しないソレノイドなどによって駆動されるシャッター
50,50は、通路幅方向内側に進入して落下孔49,49を閉
塞する位置と、通路幅方向外側に退避して落下孔49,49
を開放する位置とに移動される。
【0034】また、前記硬貨分類通路10の上方に架設さ
れた硬貨搬送手段11は、硬貨分類通路10の全域にわたっ
て張設される第1の搬送ベルト51と、硬貨分類通路10の
金種別選別溝孔13の形成域の上方域のみに張設される第
2の搬送ベルト52とを有し、この両搬送ベルト51,52
は、丸ベルトからなり、上流端は丸溝を有する各プーリ
53,54にそれぞれ掛け回され、流端は2つの丸溝を有
する1個のプーリ55に共に掛け回されている。
【0035】そして、前記プーリ53は、選別通路板41の
端部の外側に突出して前記硬貨繰り出し手段7の繰り出
しベルト装置5の上方に臨み、支持フレーム56に揺動可
能に軸着された揺動レバー57の先端にプーリ53を回転自
在に支持する支軸58が軸着されて、図3に示す水平状態
から上方に揺動可能に支持され、また、プーリ54は、支
持フレーム56の内側に上下動可能に取付けられた固定板
59にプーリ54を回転自在に支持する支軸60が軸着され、
固定的に支持され、さらに、プーリ55は、図6に示すよ
うに、プーリ55と一体の駆動軸61が選別通路板41の底面
に固着された略コ字状のブラケット62の両端間に回転自
在に架設されて、固定的に支持され、駆動軸61に連結さ
れる図示しないモータによって回転駆動される。
【0036】なお、前記支持フレーム56は、機体2のフ
レームなどに固定された状態でガイド部材43の上方域に
架設されている。
【0037】また、前記第1の搬送ベルト51のプーリ53
と硬貨識別部12との間の選別通路板41に臨むベルト部位
を選別通路板41に向けて押圧する丸溝を有したプーリ63
と、第1の搬送ベルト51の各ゲート14,15の上部に位置
するベルト部位を各落下孔49,49に向けて押圧する丸溝
を有したプーリ64と、第1および第2の搬送ベルト51,
52の最流位置の金種別選別溝孔13を除く各金種別選別
溝孔13の上部に位置するベルト部位を各金種別選別溝孔
13に向けて押圧する2本の丸溝を有したプーリ65とがそ
れぞれ設けられ、そして、これらの各プーリ65が第1お
よび第2の搬送ベルト51,52の各ベルト部位を硬貨分類
通路10の底面に向けて押圧する押圧回転体66として構成
されている。
【0038】この各プーリ63,64,65は両側面に貫通突
出する支軸67によって回転自在に支持され、この支軸67
の前記分類基準部材42とは反対側の一端が板ばね材質の
各支持板68,69,70に軸着されている。そして、各支持
板68,69,70は、支持フレーム56に対して取付けられる
取付板部71と、支軸67を軸着するばね板部72とを有して
おり、支持板68は、略T字状で、支持フレーム56の内側
から突設された2本の取付軸73,73に上端の取付板部71
が取付けられ、下端のばね板部72に支軸67が軸着され、
また、支持板69は、支持フレーム56の内側に取付板部71
が取付けられ、この取付板部71の両端から突設された各
ばね板部72に各プーリ64,64の支軸67,67が軸着され、
さらに、支持板70は、支持フレーム56の外側に取付板部
71が取付けられ、この取付板部71の下縁部から各プーリ
65の位置に対応して突設された各ばね板部72に各支軸67
が軸着されている。
【0039】なお、各支持板68,69,70によって支持さ
れる各プーリ63,64,65は、各支持板68,69,70の弾性
と支軸67の片持支持構造による自重作用とにより、分類
通路板41に向けて下降し、第1および第2の搬送ベルト
51,52の各ベルト部位を分類通路板41に向けて押圧する
ことになる。
【0040】また、前記各プーリ63,64,65の各支軸67
の分類基準部材42側の端部位置に対応して、分類基準部
材42から円柱状のストッパ74が立設され、この各ストッ
パ74で各支軸67の自由端を支持することにより、プーリ
63,64,65の下降を規制し、第1および第2の搬送ベル
ト51,52と分類通路板41の上面との間隔を処理対象硬貨
の厚みよりも狭い所定の間隔に設定している。
【0041】また、図3に示すように、リジェクト硬貨
分岐部14の下方には、硬貨分類通路10からこのリジェク
ト硬貨分岐部14を通じて分離される硬貨を前記第1のコ
ンベア16に導くシュート75が設けられ、一方、オーバー
フロー硬貨分岐部15の下方および各金種別選別溝孔13の
下方には、オーバーフロー硬貨および各金種硬貨を分離
状態で一時保留する前記一時保留部17の一時保留ドラム
18が配設されている。
【0042】次に、この実施例の作用を説明する。
【0043】まず、図9ないし図11に示す硬貨入出金
機1の全体的な動作について説明する。
【0044】入金時において、入出金口3を通じて入金
硬貨が投入された受枠4を反転させて、入金硬貨を硬貨
繰り出し手段7に一括して放出し、この硬貨繰り出し手
段7から入金硬貨を1枚ずつ分離して硬貨分類通路装置
9に繰出す。なお、この硬貨繰り出し手段7では、処理
対象硬貨よりも大なる直径の大径硬貨、例えば外国硬
貨、メタル、記念硬貨などは硬貨分類通路装置9には繰
り出されないようになっている。
【0045】前記入金硬貨が硬貨分類通路装置9に繰出
されて硬貨分類通路10内を搬送される間に、硬貨識別部
12によって金種判別がなされ、そして、識別不能硬貨な
どのリジェクト硬貨が判別されると、そのリジェクト硬
貨は、リジェクト硬貨分岐部14で硬貨分類通路10から分
離され、第1のコンベア16によって受枠4に戻して入金
を行なっている顧客に返却する。このとき、受枠4は再
び反転して硬貨受入れ可能な状態に復帰している。
【0046】前記硬貨識別部12によって適性硬貨と判別
された硬貨は、そのまま硬貨通路通路10上を搬送されて
対応する金種の金種別選別溝孔13から落下分離され、一
時保留部17に金種別に保留される。一方、ある金種の金
種別出金部19が硬貨の満杯状態にあることが検知されて
いる場合には、その金種の硬貨をオーバーフロー硬貨分
岐部15で硬貨分類通路10から分岐し、一時保留部17に他
の硬貨とは分離して保留する。そして、前記入金硬貨を
全て選別完了した後、その選別結果を表示して顧客の承
認を得る。
【0047】顧客によって承認が得られると、一時保留
部17の一時保留ドラム18を回動させて、各金種別に保留
した硬貨は金種別出金部19に金種別に収納し、また、オ
ーバーフロー硬貨は回収シュート21および切換ゲート26
(2点鎖線位置)を通じて固定金庫27に収納する。
【0048】一方、入金不承認時には、一時保留ドラム
18を図11の破線に示す位置に回動させて、全ての保留
硬貨を第2のコンベア20上に放出し、この第2のコンベ
ア20および第1のコンベア16を通じて受枠4に搬送し、
顧客に返却する。その後、受枠4に返却された入金硬貨
を顧客が取忘れることがあるため、第2のコンベア20が
回転を開始してから所定時間後に、取忘れ硬貨の回収動
作が行なわれる。なお、一時保留ドラム18は、取忘れ硬
貨の回収動作が終了するまで返却時の回動位置を保つ。
【0049】また、出金時において、出金データに基づ
いて金種別出金部19から各金種硬貨を対応枚数だけ1枚
ずつ第3のコンベア24上に投出し、この第3のコンベア
24および第4のコンベア25を通じて硬貨繰り出し手段7
に搬送するとともに、この硬貨繰り出し手段7から硬貨
分類通路装置9に1枚ずつ分離して繰出し、硬貨識別部
12で金種判別を行ない、リジェクト硬貨分岐部14で硬貨
分類通路10から分離し、第1のコンベア16を通じて受枠
4に搬送出金する。一方、硬貨識別部12で識別不能硬貨
などのリジェクト硬貨が判別されると、そのリジェクト
硬貨は、リジェクト硬貨分岐部14で分離されずにオーバ
ーフロー硬貨分岐部15で分離され、図11に示す破線位
置に回動している一時保留ドラム18の外側面、回収シュ
ート21および切換ゲート26を通じて固定金庫27に収納
し、前記硬貨識別部12の検出結果から出金データに不足
する金額分だけ金種別出金部19から新たに投出して受枠
4へ搬送出金する。その後、受枠4に出金された硬貨を
顧客が取忘れることがあるため、第3のコンベア24が回
転を開始してから所定時間後に、次の取忘れ硬貨の回収
動作を行なう。なお、一時保留ドラム18は、取忘れ硬貨
の回収動作が終了するまで出金時の回動位置を保つ。
【0050】取忘れ硬貨の回収動作は、受枠4を反転さ
せ、硬貨繰り出し手段7の繰り出しベルト装置5等と硬
貨分類通路装置9の硬貨搬送手段11を回転させ、そし
て、もし取忘れ硬貨がある場合には、オーバーフロー硬
貨分岐部15、一時保留ドラム18の外側面、回収シュート
21、切換ゲート26(破線位置)を通じて、引出し金庫29
の取忘れ硬貨収納箱30に収納する。そして、所定時間後
に、各部の回転を停止させるとともに、一時保留ドラム
18は水平姿勢に復帰させる。
【0051】また、前記入金硬貨を金種別出金部19に収
納完了した後および取忘れ硬貨を着脱金庫29の取忘れ硬
貨収納箱30に収納した後、硬貨繰り出し手段7の繰り出
しベルト装置5を逆転させるとともに(このとき、逆転
ローラ6はワンウェイクラッチによって回転しない)、
硬貨繰り出し手段7の下部域を開放することにより、硬
貨繰り出し手段7内に残った異物、例えば異種大径硬
貨、パチンコ玉、紙屑、クリップなどを異物回収箱8に
回収し、硬貨繰り出し手段7内から取除く。なお、前述
の各駆動時期のタイミングはタイマー信号等で行なう。
【0052】また、硬貨入出金機1内の全ての硬貨を回
収する場合には、返し釦の操作により固定金庫27から収
納されている全ての硬貨が繰出コンベア28で第4のコン
ベア25に繰出されるとともに、金種別出金部19から収納
されている全ての硬貨が第3のコンベア24に投出され
て、第4のコンベア25に搬出され、そして、第4のコン
ベア25を通じて硬貨繰り出し手段7に搬送され、この硬
貨繰り出し手段7から1枚ずつ分離されて硬貨分類通路
装置9に繰出され、対応する金種の各金種別選別溝孔13
から落下し、回収釦の操作時に図10に示す破線位置に
回動した一時保留ドラム18のドラム外側面、回収シュー
ト21を通じて引出し金庫29内に回収される。全ての硬貨
が回収された引出し金庫29は、機体2の後面から抜き外
して回収できる。
【0053】また、引出し金庫29の繰出コンベア31によ
って収納されている硬貨を第4のコンベア25に繰出して
循環させることにより、前記硬貨回収動作によって硬貨
入出金機1内に硬貨が入っていない場合の初期補給や、
出金によってある金種の硬貨が金種別出金部19および固
定金庫27に不足あるいは無くなった場合の補給を行なう
ことができる。
【0054】次に、前記硬貨分類通路装置9の動作を説
明する。
【0055】硬貨繰り出し手段7から繰り出しベルト装
置5によって供給される硬貨は、第1の搬送ベルト51の
プーリ53の下側のベルト部位と分類通路板41との間に挟
み込まれ、繰り出ベルト装置5よりも速い周速で回転す
る第1の搬送ベルト51で硬貨分類通路10内に取り込まれ
る。このとき、プーリ53が揺動レバー57を介して硬貨厚
み位置までばね力に抗して揺動することにより、硬貨が
スムーズに取り込まれる。
【0056】硬貨分類通路10に取り込まれた硬貨は、分
類基準部材42の第1の傾斜側面44に当接して硬貨分類通
路10の中央寄りに寄せられた後、第1の傾斜側面44に連
続する側面に沿わされる。一方、プーリ63の位置の搬送
ベルト51の下へ硬貨が進入すると、硬貨厚みにより第1
の搬送ベルト51およびプーリ63が支持板68のばね力に抗
して上昇し、このとき、図7および図8と同様に、支持
板68のばね板部72が分類基準部材42の方向に弾性変形し
て、プーリ63および第1の搬送ベルト51とともに硬貨を
分類基準部材42の側面の方向に移動させ、分類基準部材
42の側面に硬貨を押付ける。また、硬貨の通過後は、支
持板68のばね板部72のばね作用によってプーリ63および
第1の搬送ベルト51が下降され、支軸67の自由端がスト
ッパ74に当接する。
【0057】そして、前記支持板68の作用によって分類
基準部材42の側面に当接しながら搬送される硬貨は、硬
貨識別部12の磁気センサ12a 上を通る間に磁気特性が検
出され、イメージセンサ12b を通る間に径が検出され、
金種や適性硬貨か否かが判定される。
【0058】そして、硬貨識別部12を通過する硬貨が前
記入金時におけるリジェクト硬貨あるいは出金時におけ
る出金硬貨の場合には、リジェクト硬貨分岐部14のシャ
ッター50が開放され(入金時にはその硬貨の搬送タイミ
ングに合わせて開放し、出金時には開放状態にある)、
落下孔49から落下させて硬貨分類通路10から分岐する。
このとき、プーリ64の位置の第1の搬送ベルト51の下に
硬貨が進入することにより、図7に示すように、硬貨厚
みによってプーリ64が上昇して支持板69のばね板部72が
弾性変形し、分類基準部材42の側面に硬貨を押付けると
ともに、プーリ64とともに硬貨を下方に押圧するばね力
が作用するので、この支持板69のばね作用によって硬貨
を落下孔49に強制的に落し込む。
【0059】また、前記硬貨識別部12を通過する硬貨が
前記入金時におけるオーバーフロー硬貨、出金時におけ
るリジェクト硬貨、取忘れ硬貨回収動作時における取忘
れ硬貨の場合には、オーバーフロー硬貨分岐部15のシャ
ッター50が開放され(入金時にはその硬貨の搬送タイミ
ングに合わせて開放し、出金時および取忘れ硬貨回収動
作時には開放状態にある)、リジェクト硬貨分岐部14を
通過してくる硬貨を落下孔49から落下させて硬貨分類通
路10から分離する。このとき、前記リジェクト硬貨分岐
部14での場合と同様に、支持板69のばね作用によって硬
貨を落下孔49に強制的に落し込む。
【0060】また、前記硬貨識別部12を通過する硬貨が
前記入金時における適性硬貨および回収時における回収
硬貨の場合には、前記リジェクト硬貨分岐部14およびオ
ーバーフロー硬貨分岐部15で分離されずに第1の搬送ベ
ルト51によって硬貨分類通路10の流側に搬送される。
【0061】そして、両分岐部14,15を通過して硬貨分
岐通路10を搬送される硬貨は、分類基準部材42の第2の
傾斜側面45に当接して硬貨分類通路10の中央寄りに寄せ
られ、その第2の傾斜側面45に連続する分類基準側面46
に沿わされる。一方、図8に示すように、プーリ65の位
置の第1および第2の搬送ベルト51,52の下へ硬貨が進
入することにより、硬貨厚みにより第1および第2の搬
送ベルト51,52およびプーリ65が支持板70のばね板部72
のばね力に抗して上昇し、このとき、支持板70のばね板
部72が分類基準部材42の方向に弾性変形して、プーリ65
および第1および第2の搬送ベルト51,52とともに硬貨
を分類基準部材42の分類基準側面46の方向に移動させ、
分類基準側面46に硬貨を押付ける。そのため、プーリ65
の下の金種別選別溝孔13上に進入した硬貨がその金種別
選別溝孔13で分離すべき対応金種硬貨であるならば、支
持板70のばね板部72のばね作用によって硬貨を金種別選
別溝孔13に強制的に落し込み、金種別選別溝孔13から確
実に落下させて硬貨分類通路10から分岐する。
【0062】また、前記プーリ65の下の金種別選別溝孔
13上に進入した硬貨がその金種別選別溝孔13で分離すべ
き対応金種硬貨でないならば、その金種別選別溝孔13で
分離されず、分類基準側面46に当接したまま流側の金
種別選別溝孔13に向けて搬送される。なお、硬貨の通過
後は、支持板70のばね板部72のばね作用によってプーリ
65および第1および第2の搬送ベルト51,52が下降さ
れ、支軸67の自由端がストッパ74に当接する。
【0063】そして、5円用の金種別選別溝孔13につい
ても同様であり、5円以外の金種硬貨の搬送時は、分岐
片48は硬貨が分類基準側面46に沿って移動を許容する退
避状態にあり、それらの金種硬貨は分類基準側面46に当
接したまま、下流側の金種別選別孔13に向けて搬送され
る。
【0064】このように、硬貨がプーリ65の位置の第1
および第2の搬送ベルト51,52の下に進入することによ
り、支持板70のばね板部72のばね作用によって分類基準
部材42の分類基準側面46に硬貨を押付け、その硬貨がプ
ーリ65の下の金種別選別溝孔13で分離すべき対応金種硬
貨であるならば、ばね板部72のばね作用により金種別選
別溝孔13に硬貨を強制的に落し込み、また、対応金種硬
貨でなければ、硬貨を分類基準側面46に当接させたまま
流に向けて搬送し、流側の金種別選別溝孔13で硬貨
分類通路10から分離する。
【0065】そして、各金種別選別溝孔13にて分類する
種硬貨のうち硬貨径が近似する二金種の5円硬貨と 1
00円硬貨とのうち、小径の5円硬貨が硬貨識別部12の識
別結果に基づき5円硬貨を分岐する近似径小金種硬貨分
岐部47の金種別選別溝孔13に至ると、硬貨識別部12の識
別結果に基づき近似径小金種硬貨分岐用電気的駆動部48
a が駆動し、その結果、分岐片48作動されて進出さ
、この分岐片48は硬貨を通路幅方向一側の分類基準側
面46から他側に向けて硬貨を押圧し、硬貨の一側を案内
縁13c から外れさせて金種別選別溝孔13から落下させ
る。5円硬貨の近似径小金種硬貨分岐部47の金種別選別
溝孔13の選別外縁13b は5円硬貨の次に大径の硬貨の 1
00円硬貨の外径寸法22.6mmより短かい分類基準側面46か
ら寸法位置L3 の21.6mmの位置のため、摩耗した 100円
硬貨でも落下されることがない。
【0066】なお、分類通路板41に形成する金種別選別
溝孔13は、前記実施例では、個々に独立した矩形溝孔状
であったが、1つの連続した溝状とし、上流側から
側に沿って各金種に対応して溝幅を順次広く形成した構
造、あるいは溝幅を処理金種の硬貨径に応じて変更可能
とする構造とすることもできる。
【0067】さらに、押圧回転体66として前記実施例で
はプーリ65を示したが、ローラ、つば付きローラ、円錐
台ローラでもよい。
【0068】また、前記実施例では、硬貨分類通路装置
を硬貨入出金機に適応したものについて説明したが、硬
貨入金機や硬貨分類機などの他の硬貨処理機にも適応で
きる。
【0069】なお、硬貨繰り出し手段7は、傾斜したコ
ンベアに限らず、円心力円盤を用いてもよい。
【0070】
【考案の効果】本考案によれば、硬貨分類通路に硬貨繰
り出し手段により繰り出されて送り込まれた硬貨を搬
ベルトにより硬貨分類通路の通路底面に押圧しながら一
層一列状態で搬送して、硬貨識別部による識別結果に基
づきリジェクト硬貨の分岐をリジェクト硬貨分岐部で行
った後に、硬貨分類通路を搬送される硬貨を小径から大
径の順に金種硬貨径に対応させて形成されている各金種
別選別溝孔にて分類する硬貨分類通路装置において、
理対象とする金種硬貨のなかで硬貨径が近似する二金種
のうち小径の金種硬貨を分岐する近似径小金種硬貨分岐
部を備えたので、その小径の硬貨を硬貨識別部で識別し
たとき、硬貨識別部の識別結果に基づき近似径小金種硬
貨分岐用電気的駆動部により分岐片を通路内に進出させ
て、小径の硬貨を分岐孔へ落下させるので、径差の少な
い二金種の硬貨も確実にかつ高速で硬貨径による分類処
理ができ、径差の少ない二金種の硬貨のうち大径の硬貨
が摩耗して小径となっていても小径の硬貨と混同して分
類されるのを防止できる
【図面の簡単な説明】
【図1】本考案の硬貨分類通路装置の一実施例を示す平
面図である。
【図2】同上近似径小金種硬貨分岐部の選別溝孔部の平
面図である。
【図3】同上硬貨分類通路装置の一部を切り欠いた側面
図である。
【図4】図1のa−a線部の断面図である。
【図5】図1のb−b線部の断面図である。
【図6】同上硬貨分類通路装置の一部の側面図である。
【図7】同上図4における動作説明図である。
【図8】同上図5における動作説明図である。
【図9】本考案の硬貨分類通路装置を実施した硬貨入出
金機の一部を省略した側面図である。
【図10】同上平面図である。
【図11】同上側面図である。
【符号の説明】
7 硬貨繰り出し手段 10 硬貨分類通路 12 硬貨識別部 13 近似径小金種硬貨の分岐孔をも構成する金種別選
別溝孔13c 案内縁 14 リジェクト硬貨分岐部42 分類基準部材 46 分類基準側面 47 近似径小金種硬貨分岐部 48 分岐片 48a 近似径小金種硬貨分岐用電気的駆動部51,52 搬送ベルト 66 押圧回転体

Claims (1)

    (57)【実用新案登録請求の範囲】
  1. 【請求項1】 硬貨繰り出し手段により繰り出される硬
    貨が送り込まれる硬貨分類通路と、この硬貨分類通路の
    方に沿って張設され硬貨分類通路に送り込まれ硬貨
    を硬貨分類通路の通路底面に押圧しながら一層一列状態
    で搬送する搬送ベルトと、この搬送ベルトによる硬貨の
    搬送時に硬貨識別する硬貨識別部と、この硬貨識別部
    による識別結果に基づき駆動されるリジェクト硬貨分岐
    電気的駆動部により作動されリジェクト硬貨分岐
    リジェクト硬貨分岐部と、このリジェクト硬貨分岐部
    流側で硬貨分類通路の通路幅方向一側に設けられ通
    路内に臨んで分類基準側面を有する分類基準部材と、こ
    の分類基準部材の分類基準側面を基準としてこの分類基
    準側面から所定寸法の案内縁を残して形成されるととも
    に上流側から下流側に小径から大径の順に金種硬貨径に
    対応させて形成される各金種別選別溝孔とを備えた硬貨
    分類通路装置において、処理対象と する種硬貨のなかで硬貨径が近似する二金
    種のうち小径の金種硬貨を分岐する近似径小金種硬貨分
    岐部をその小径の金種硬貨より大径の金種硬貨の金種別
    選別溝孔より上流側に設け、 この近似径小金種硬貨分岐部は 前記分類基準側面から前記所定寸法の案内縁を残して形
    成され、近似径小金種硬貨を落下させる分岐孔と、 この分岐孔上における前記搬送ベルトの通路幅方向の移
    動を規制し、硬貨の前記分類基準側面に沿った搬送を可
    能とする押圧回転体と、 前記硬貨識別部の識別結果に基づき駆動される近似径小
    金種硬貨分岐用電気的駆動部と、 この近似径小金種硬貨分岐用電気的駆動部の駆動にて前
    記分類基準側面から進退され、退避時には硬貨の分類基
    準側面に沿う移動を許容するとともに、進出時には硬貨
    の分類基準側面側の周縁を通路幅方向に移動させて前記
    案内縁から外すことにより分岐孔へ落下させる 分岐片
    を備えていることを特徴とした硬貨分類通路装置。
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