JP4777354B2 - 硬貨選別装置 - Google Patents
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Description
本発明は、特定金種の硬貨を排出する1つ以上の選別構造に対して、それぞれ2つの硬貨受入部が割り当てられ、当該選別構造から排出される硬貨の経路を2つの受入部のいずれかへ向かうように切り換えられるように構成された硬貨選別装置に関する。
特開2002−92678号公報(WO02/23493、US6,783,452)には、円盤の回転に伴って硬貨を3つのグループに選別する予選別装置を備えた硬貨選別システムが記載されている。この選別システムは、予選別装置によって選別された2つのグループの硬貨をそれぞれ金種別に選別する、2つの直線形の主選別装置を更に備えている。これらの主選別装置は、それぞれ特定金種の硬貨を排出する4つの選別構造(選別孔)を有している。そして、各選別構造によって排出された硬貨は、それぞれシュートを通じて硬貨受入部(保留部)に受け入れられるように構成されている。
ところで、硬貨の金種は、例えばユーロで8金種、米ドルで(希少な1ドル硬貨を除いて)5金種というように、通貨によって数が異なっている。また、金種によって硬貨の大きさや流通量も異なるのが一般的である。
そこで、最も金種の多い通貨(例えばユーロ)を基準として硬貨受入部の数(例えば8つ)を設定しておく。そして、それより金種の少ない通貨(例えばUSドル)を対象とする場合には、1つ以上(例えば3つ)の選別構造に対して、それぞれ2つの硬貨受入部が割り当てられるようにする。その場合、当該選別構造から排出される硬貨を2つの受入部へそれぞれ導く2つのシュートを設け、硬貨の経路を2つのシュートのいずれかに切り換えられるようにする。そして、ある特定の金種(例えばUS25セント)の硬貨について、一方の受入部へ受け入れられた硬貨の枚数が設定枚数Nに達したら、他方の受入部へ硬貨が受け入れられるようにシュート(硬貨の経路)を切り換える。
この場合、選別装置の硬貨導入側に設けられた識別センサを用いて、硬貨の金種識別を行う。そして、その識別結果に基づいて、当該選別構造から一方の受入部へ受け入れられるべき最後の硬貨(N枚目の硬貨)と、他方の受入部へ受け入れられるべき最初の硬貨(N+1枚目の硬貨)とが特定される。しかし、高速で硬貨の選別を行いながら、それら最後の硬貨と最初の硬貨との間で丁度よくシュートを切り換えるのは事実上不可能である。そこで、例えば、最後の硬貨が識別センサを通過した時点で硬貨の導入を一旦停止し、それからシュートの切換を行った後で硬貨の導入を再開するなどの対応を行っている。
本発明は、冒頭に記載されたような硬貨選別装置において、一方の受入部へ受け入れられた硬貨の枚数が設定枚数に達したら、他方の受入部へ硬貨が受け入れられるよう、硬貨の導入を停止することなく硬貨の経路を切り換えられるようにすることを目的とする。
この課題を解決するために、本発明は、
a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられ、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に設けられ、硬貨を選択的に排出する排出機構と、
が形成された選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記排出機構および前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
b1)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
b2)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記排出機構へ到来した硬貨を全て排出するよう前記排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置を提供するものである。
a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられ、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に設けられ、硬貨を選択的に排出する排出機構と、
が形成された選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記排出機構および前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
b1)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
b2)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記排出機構へ到来した硬貨を全て排出するよう前記排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置を提供するものである。
この硬貨選別装置によれば、第1の受入部へ受け入れられた硬貨の枚数が設定枚数に達したら、第2の受入部へ硬貨が受け入れられるよう、硬貨の導入を一切停止することなくシュート(硬貨の経路)を切り換えることができる。
この硬貨選別装置において、前記排出機構によって排出された硬貨を、外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる排出硬貨受入部をさらに備え、前記制御ユニットはさらに、前記識別センサの出力に基づく識別結果が正常でないリジェクト硬貨を排出するよう前記排出機構を制御する、ように構成できる。その場合、最後の硬貨に続く硬貨のうち、切換機構による経路の切り換え前に排出機構へ到来した硬貨は、リジェクト硬貨と共通の排出硬貨受入部に受け入れられ、そこから外部へ直接的に取り出せる状態に置かれる。
また、本発明は、
a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられた、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に前記搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ硬貨を選択的に排出する第1および第2の排出機構と、
が形成さた選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記第1の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第1の排出硬貨受入部と、
前記第2の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第2の排出硬貨受入部と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記第1および第2の排出機構並びに前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、
c1)前記識別センサの出力に基づく識別結果が正常でないリジェクト硬貨を排出するよう前記第1の排出機構を制御し、
c2)必要に応じて特定金種の硬貨を排出するよう前記第2の排出機構を制御するとともに、
c3)前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
c31)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
c32)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記第1および/又は第2の排出機構へ到来した硬貨は全て排出するよう前記第1および/又は第2の排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置を提供するものである。
a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられた、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に前記搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ硬貨を選択的に排出する第1および第2の排出機構と、
が形成さた選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記第1の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第1の排出硬貨受入部と、
前記第2の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第2の排出硬貨受入部と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記第1および第2の排出機構並びに前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、
c1)前記識別センサの出力に基づく識別結果が正常でないリジェクト硬貨を排出するよう前記第1の排出機構を制御し、
c2)必要に応じて特定金種の硬貨を排出するよう前記第2の排出機構を制御するとともに、
c3)前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
c31)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
c32)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記第1および/又は第2の排出機構へ到来した硬貨は全て排出するよう前記第1および/又は第2の排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置を提供するものである。
この硬貨選別装置によっても、第1の受入部へ受け入れられた硬貨の枚数が設定枚数に達したら、第2の受入部へ硬貨が受け入れられるよう、硬貨の導入を一切停止することなくシュート(硬貨の経路)を切り換えることができる。この場合、最後の硬貨に続く硬貨のうち、切換機構による経路の切り換え前に排出機構へ到来した硬貨は、リジェクト硬貨と共通の第1の排出硬貨受入部、および/又は、必要に応じて第2の排出機構によって排出される特定金種の硬貨(いわゆる任意選別硬貨)と共通の第2の排出硬貨受入部に受け入れられる。
次に、図面を参照して本発明の一実施形態について説明する。図1〜図12は本発明による硬貨選別システムの実施の形態を示す図である。
以下、本実施形態の全体構成、主要部の具体的構成、基本動作、経路切換に関連した構成および動作、効果、並びに変形例について順次説明する。
以下、本実施形態の全体構成、主要部の具体的構成、基本動作、経路切換に関連した構成および動作、効果、並びに変形例について順次説明する。
[全体構成]
図1〜図3に示すように、本実施形態の硬貨選別システムは、共に回転円盤式の繰出ユニットAおよび選別ユニットBを備えている。
図1〜図3に示すように、本実施形態の硬貨選別システムは、共に回転円盤式の繰出ユニットAおよび選別ユニットBを備えている。
図1および図2に示す繰出ユニットAは、回転繰出円盤2と、この繰出円盤2に対向した固定案内部材1とを備えている。図2に示すように、繰出円盤2は、水平面に対して傾斜した回転軸20と、平坦な上面とを有している。案内部材1は、繰出円盤2の上面に対向する底面と、中央部を貫通して形成された硬貨受入口1aとを有している。図1に示すように、案内部材1の底面には、繰出円盤2の回転に伴って硬貨が1枚ずつ繰り出される放出口19aを有した硬貨案内通路10が形成されている。
図1および図3に示す選別ユニットBは、回転搬送円盤(搬送部材)4と、この搬送円盤4に対向した固定選別部材3とを備えている。図3に示すように、搬送円盤4は、繰出円盤2の回転軸20(図2)と略平行に傾斜した回転軸40を有している。図1に示すように、選別部材3には、上記放出口19aから繰り出された硬貨を1枚ずつ導入する導入口34を有し搬送円盤4の回転に伴って硬貨が搬送される環状の硬貨搬送通路32が形成されている。また、選別部材3には、搬送通路32に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ硬貨を選択的に排出する複数の選別装置(第1および第2の排出機構6a,6b、並びに5つの選別孔5a〜5e)が形成されている。
選別部材3の搬送通路32において、導入口34と選別装置(第1の排出機構6a)との間に、硬貨の識別を行うための識別センサDが設けられている。この識別センサDとしては、例えば硬貨の材質を電磁気的に検出するもの等、種々の形式のセンサを用いることができるが、ここでは硬貨のレリーフ形状等の画像を認識するイメージセンサや硬貨の直径を認識する反射型の磁気センサを用いている。そして、この硬貨選別システムは、識別センサDの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて排出機構6a,6b等を制御する制御ユニットUを備えている。この制御ユニットUは、その他、硬貨選別システムの各部の動作を総合的に制御する機能を有している。
図1に示すように、繰出ユニットAと選別ユニットBとの間に通路部材Pが設けられている。この通路部材Pには、繰出ユニットAの放出口19aから選別ユニットBの導入口34まで硬貨が自重で転動するように傾斜して延びる転動硬貨通路7が形成されている。
以上の繰出ユニットA、選別ユニットBおよび通路部材Pは、硬貨選別システムにおける硬貨処理部110内に設けられている(図4参照)。この硬貨処理部110の後部上には、上方へ突出した情報処理部100が設けられている。この情報処理部100の前面には、図1および図4に示すように、タッチパネル式ディスプレイからなる表示・操作ユニット100aが設けられている。また、情報処理部100の前面には、図4に示すように、この選別システムを硬貨入金機として用いる場合に有用なカード挿入口100bおよびレシート発行口100cが配設されている。
図1、図2および図4に示すように、硬貨処理部110の上面には、処理対象の硬貨を受け入れるためのホッパ112が設けられている。図1および図2に示すように、ホッパ112の下方には、繰出ユニットAの硬貨受入口1aへ硬貨を導入するための導入手段113が設けられている。この導入手段113は、搬送ベルト113a、シュート113bおよびガイド部材113cで構成されている。
図1〜図5に示すように、硬貨処理部110には、それぞれ前方に引き出し可能なリジェクト箱114、返却箱116および収納ユニット120が設けられている。このうち収納ユニット120は、図1〜図3および図5に示すように、複数の硬貨収納カセット124a〜124jと、これらの収納カセット124a〜124jをそれぞれ着脱自在に保持する台車状の引出部122とを有している。図5に示すように、引出部122には、前面壁部122aと、4つのキャスター122bとが設けられている。収納ユニット120と上記返却箱116とは、相互に独立して、別個に引き出し可能に設けられている。
図1に示すように、選別ユニットBにおける各選別孔5a〜5eおよび第2の排出機構6bに対応して、それぞれ略下方へ延びるシュート140が設けられている。また、図1および図3に示すように、各シュート140の下端部に対応して、硬貨を一時保留するための保留部130がそれぞれ設置されている。これらの保留部130の下方には、返却箱116に連絡した返却通路150と、各硬貨収納カセット124a〜124d,124i;124e〜124h,124jに連絡した収納通路152;152とが設けられている。
各保留部130は、筒状の本体132と、この本体の底部を塞ぐ底板134とを有している。そして、各保留部130は、その幅を1ピッチとして、本体132と底板134とが互いに幅方向の反対側に半ピッチずつ移動可能に構成されている。これにより、各保留部130は、その本体132が連絡通路150,152の上方まで移動した時に、それぞれ底部が全開するようになっている。このような各保留部130の移動を行わせるための駆動系(図示せず)が設けられている。
図1および図2に示すように、繰出ユニットAおよび通路部材Pに対応して、前下方へ延びるシュート144が設けられている。また、選別ユニットBにおける第1の排出機構6aに対応して、シュート144と並行して延びるシュート146が設けられている。図2に示すように、リジェクト箱114内は、仕切114cによって第1および第2の区画室114a,114bに分割されている。そして、シュート144および146の下端部は、それぞれリジェクト箱114の第1の区画室114aおよび第2の区画室114bの上に開口している。
[主要部の具体的構成]
次に、上記の(1)繰出ユニットA、(2)通路部材P、および(3)選別ユニットBのより具体的な構成について説明する。
次に、上記の(1)繰出ユニットA、(2)通路部材P、および(3)選別ユニットBのより具体的な構成について説明する。
(1)繰出ユニット
図2に示すように、繰出ユニットAの回転繰出円盤2は、円盤本体22と、この本体22の上面を覆う弾性部材24とを有している。円盤本体22は、回転軸20を介してモータM1に結合されている。弾性部材24は、例えばウレタンゴム等の弾性材料のシートからなり、その表面が平坦に形成されている。この弾性部材24は、固定案内部材1との間で硬貨を保持すると共に、案内部材1との間の隙間の変化や金種による硬貨の厚さの違いを吸収できるようになっている。これにより、案内部材1の受入口1aから繰出円盤2と案内部材1との間へ導入された硬貨が、円盤2の回転に伴って、案内部材1の底面に対して摺動するように構成されている。
図2に示すように、繰出ユニットAの回転繰出円盤2は、円盤本体22と、この本体22の上面を覆う弾性部材24とを有している。円盤本体22は、回転軸20を介してモータM1に結合されている。弾性部材24は、例えばウレタンゴム等の弾性材料のシートからなり、その表面が平坦に形成されている。この弾性部材24は、固定案内部材1との間で硬貨を保持すると共に、案内部材1との間の隙間の変化や金種による硬貨の厚さの違いを吸収できるようになっている。これにより、案内部材1の受入口1aから繰出円盤2と案内部材1との間へ導入された硬貨が、円盤2の回転に伴って、案内部材1の底面に対して摺動するように構成されている。
図6および図7に示すように、固定案内部材1の底面1b(図7)には、受入口1aの下方部分に面した硬貨導入部11と、この導入部11を通じて受入口1aから導入されて当該底面1bに対して摺動する硬貨を選択的に案内する硬貨案内通路10とが形成されている。導入部11は、円盤2の弾性部材24(図2)との間の隙間が、最も厚い硬貨の厚さよりも広くなるように形成されている。この案内通路10は、案内部材1の底面1bに対して摺動する硬貨を直径に応じて選択的に案内するように形成されている。
案内通路10と導入部11との間には、硬貨同士の重なりを解消して、硬貨通路10内での硬貨の一層一列の状態での移送を確保するための重なり解除構造12が設けられている。図7に示すように、解除構造12は、間隔を置いて形成された3つの段差部12a,12b,および12cを有している。そのうち、中間の段差部12bは、他の段差部12aおよび12cよりも狭い幅で、案内部材1の外側に寄せて形成されている。また、この段差部12bから下流側の段差部12cに向かって案内部材1の中心へ近づくように湾曲した外周縁部12dが形成されている。この外周縁部12dにより、案内部材1の外側へ寄り切れていない硬貨を受入口1a側へ戻すことができるようになっている。
案内通路10は、上流側(解除構造12側)から下流側に向かって、第1通路10a、第2通路10b、および第3通路10cに分けられる。案内通路10は、下流側へ向かうに従って、第1通路10aが案内部材1の中心から遠ざかり、第2通路10bが案内部材1の中心へ近づき、第3通路10cが再び案内部材1の中心から遠ざかるように湾曲している。各通路10a,10b,および10cには、それぞれ硬貨の縁を当接させてこれを案内するための内周縁14a、外周縁14b、および内周縁14cが形成されている。また、変形硬貨等も考慮して、各通路10a,10b,および10cには、それぞれの周縁14a,14b,および14cに対して硬貨の縁をより確実に当接させるための凹部16a,16b,および16cが形成されている。
第1通路10aおよび第2通路10bの内側には、重なり硬貨戻し構造13が設けられている。この戻し構造13は、重なり解除構造12を重なり合ったまま通過してしまった硬貨に対処するためのものである。戻し構造13は、第1通路10aの内周縁14aを画成する上流側段部13aと、第2通路10bの内側に位置する下流側段部13bとを有している。上流側段部13aは、最も薄い硬貨の厚さよりも低く形成され、重なり合った2枚の硬貨のうち円盤2(図2)側の硬貨のみを受入口1a側へ通過させるようになっている。また、下流側段部13bは、その内周縁によって、上流側段部13aを通過した硬貨を案内して、これを受入口1a側へ戻すようになっている。
第2通路10bおよび第3通路10cの内側には、硬貨通路10を通る硬貨のうち一定の基準寸法Lより大きい直径を有する大径硬貨C1を選別するための大径硬貨選別部15が設けられている。そのような大径硬貨C1としては、例えば、大径で取り扱いにくく流通量も極めて少ないので敢えて選別対象とする必要のないUS50セント硬貨が設定される。この選別部15は、大径硬貨C1のみが、その外周側を乗り上げるように形成されたステップ部15aを有している。具体的には、第2通路10bを通る硬貨は、その縁が第2通路10bの外周縁14bに当接した状態で選別部15に至るようになっている。そして、第2通路10bの外周縁14bとステップ部15aとの間の距離が上記基準寸法Lに設定されている。なお、ステップ部15aの上流側には、硬貨の乗り上げを補助するための斜面15bが設けられている。
また、選別部15の下流側には、ステップ部15aに乗り上げて裏面1b上を摺動して来た大径硬貨C1を受け入れてこれを(繰出円盤2の略接線方向に)案内する大径硬貨通路17bが形成されている。この通路17bは、大径硬貨C1を案内部材1の外側へ排出する排出口19bを有している。以上の選別部15、通路17bおよび排出口19bにより、硬貨通路10を通る硬貨のうち上記基準寸法Lより大きい直径の大径硬貨C1を選別してこれを排出する大径硬貨排出構造が構成されている。
上記基準寸法L以下の直径を有する小径硬貨C2は、選別部15におけるステップ部15aに乗り上げることなく、これを通過して第3通路10cへ進入して行くようになっている。第3通路10cへ進入した小径硬貨C2は、第3通路10cの内周縁14cに沿って下流側へ移動するようになっている。第3通路10cの下流側には、小径硬貨通路17aが連続的に形成されている。この通路17aは、小径硬貨C2を案内部材1の外側へ(繰出円盤2の略接線方向に)放出する上記放出口19aを有している。この通路17aには、通路延長方向に延びる3本の凸条170が略等間隔で形成されている。
この案内部材1は、図2に示すように、繰出円盤2に対して、当該繰出円盤2の上部近傍に配置される軸線1p周りに揺動自在に配置されている。その軸線1pは、繰出円盤2と略平行に配置されていればよいが、典型的には繰出円盤2と略平行で、かつ略水平に配置される。また、案内部材1の下部を持ち上げることで、案内部材1を一時的に繰出円盤2から隔離するように揺動させる離隔機構8が設けられている。この離隔機構8は、案内部材1の下端部に接続されたレバー80と、このレバー80の先端部に連結された、モータ駆動式の揺動スライダクランク機構82とを有している。
(2)通路部材
図6および図8に示す通路部材Pは、略平板状をなしており、その表面に転動硬貨通路7が形成されている。この転動硬貨通路7は、転動する硬貨の底面を摺動自在に支持する壁面70と、その硬貨の縁を支持する棚面72とによって画成されている。通路7の壁面70は、繰出円盤2の回転軸20(図2)および搬送円盤4の回転軸40(図3)と略直交して、すなわち、それらの円盤2,4自体とは略平行に通路部材Pに形成されている。通路7の棚面72は、壁面70の下端縁に沿って延びると共に、壁面70に対して略直交する方向へ延びるように、通路部材Pに形成されている。この棚面72の少なくとも一部(例えば下流側部分)は、壁面70に対して略直交する方向へ、最も薄い硬貨の厚さ程度の寸法以下の長さで延びている。
図6および図8に示す通路部材Pは、略平板状をなしており、その表面に転動硬貨通路7が形成されている。この転動硬貨通路7は、転動する硬貨の底面を摺動自在に支持する壁面70と、その硬貨の縁を支持する棚面72とによって画成されている。通路7の壁面70は、繰出円盤2の回転軸20(図2)および搬送円盤4の回転軸40(図3)と略直交して、すなわち、それらの円盤2,4自体とは略平行に通路部材Pに形成されている。通路7の棚面72は、壁面70の下端縁に沿って延びると共に、壁面70に対して略直交する方向へ延びるように、通路部材Pに形成されている。この棚面72の少なくとも一部(例えば下流側部分)は、壁面70に対して略直交する方向へ、最も薄い硬貨の厚さ程度の寸法以下の長さで延びている。
図6に示すように、棚面72は、繰出ユニットAの放出口19aから選別ユニットBの導入口34に向かって下るように傾斜して直線的に延びている。この棚面72の延長方向は、繰出ユニットAにおける小径硬貨通路17aの延長方向と略一致している。図8に示すように、壁面70には、棚面72と平行な3本の凸条74が形成されている。これらの凸条74は、小径硬貨通路17aに形成された3本の凸条170(図7)のほぼ延長線上に配置されている。
転動硬貨通路7の以上のような構成により、繰出ユニットAの放出口19aから繰り出された小径硬貨C2は、その底面および縁を壁面70(凸条74)および棚面72によってそれぞれ支持された状態で、選別ユニットBの導入口34まで自重で転動して行くようになっている。また、転動硬貨通路7に沿って転動するうちにその縁が棚面72から外れるほど変形している硬貨Cd(図8)は、棚面72によって支持されることなく当該通路7から滑落することになる。
また、壁面70における一番下の凸条74と棚面72との間には、通路部材Pを貫通して出没自在となったエジェクタ76が設けられている。例えば、転動硬貨通路7内に硬貨が停滞するようなことがあった場合、このエジェクタ76を一時的に突出させることで、当該硬貨を通路7から滑落させて取り除くことができる。
(3)選別ユニット
図3に示すように、選別ユニットBの回転搬送円盤4は、円盤本体42と、この本体42の外周部底面を覆う環状の弾性部材44とを有している。円盤本体42は、固定選別部材3を貫通する回転軸40を介してモータM2に結合されている。弾性部材44は、例えばウレタンゴム等の弾性材料のシートからなり、その表面が平坦に形成されている。この弾性部材44は、選別部材3との間で硬貨を保持すると共に、金種による硬貨の厚さの違いを吸収できるようになっている。これにより、選別部材3の導入口34から搬送円盤4と選別部材3との間へ導入された硬貨が、円盤4の回転に伴って、選別部材3の上面に対して摺動するように構成されている。
図3に示すように、選別ユニットBの回転搬送円盤4は、円盤本体42と、この本体42の外周部底面を覆う環状の弾性部材44とを有している。円盤本体42は、固定選別部材3を貫通する回転軸40を介してモータM2に結合されている。弾性部材44は、例えばウレタンゴム等の弾性材料のシートからなり、その表面が平坦に形成されている。この弾性部材44は、選別部材3との間で硬貨を保持すると共に、金種による硬貨の厚さの違いを吸収できるようになっている。これにより、選別部材3の導入口34から搬送円盤4と選別部材3との間へ導入された硬貨が、円盤4の回転に伴って、選別部材3の上面に対して摺動するように構成されている。
図6に示すように、選別部材3の上面30に形成される搬送通路32は、その外周縁32aを環状部材36によって画成されている。そして、搬送通路32を通る硬貨が、導入口34から搬送円盤4と選別部材3との間へ入ると同時に円盤4の弾性部材44によって保持され、搬送通路32の外周縁32aに縁を当接させた状態で搬送されるようになっている。このとき、硬貨に作用する遠心力も、当該硬貨の縁を搬送通路32の外周縁32aに当接させた状態に保つのに有利に作用する。搬送通路32に沿って識別センサDの下流側に設けられた選別装置6a,6b;5a〜5eは、それぞれ特定金種の硬貨を排出する5つの選別孔(選別構造)5a〜5eと、硬貨を選択的に排出する第1および第2の排出機構6a,6bとに大別される。
各選別孔5a〜5dは、それぞれ選別すべき硬貨の直径に応じて異なる寸法で選別部材3を貫通して形成されている。この場合、各選別孔5a〜5dの外周縁は搬送通路32の外周縁32aから僅かに離れている。また、これに対向した内周縁は、選別すべき硬貨の直径よりも僅かに大きく、当該硬貨より大径の硬貨の直径よりは小さい距離だけ、搬送通路32の外周縁32aから離れている。これにより、各選別孔5a〜5dは、それぞれ選別すべき硬貨のみを落下させ、それより大径の硬貨は通過させるように構成されている。
この目的のため、選別孔5a〜5dは、搬送通路32の上流側から順に、選別すべき硬貨の直径が小さい順に並べられている。例えば、各選別孔5a,5b,5c,5dおよび5eは順次、US10セント、1セント、5セント、25セントおよび1ドルの硬貨のみを選別する(落下させる)ように構成されている。また、各選別孔5a〜5eの直前に、それぞれ硬貨の通過を確認するためのセンサSa〜Seが設けられている。これらのセンサSa〜Seからの信号は、それぞれ図1に示す制御ユニットUに入力されるようになっている。
次に、第1および第2の排出機構6a,6bの具体的構成について主に図9および図10を参照して説明する。なお、両排出機構6a,6bは互いに同一の構成を有するので、図9および図10については両者の符号6a,6bを併記すると共に、以下「排出機構6a,6b」として説明する。
図9および図10において、排出機構6a,6bは、選別部材3を貫通して形成された排出孔60と、この排出孔60の下側に設けられ支持ローラ部材62とを有している。排出孔60は、案内縁部60a、下流縁部60b、外側縁部60c、対向縁部60d、上流縁部60e、および内側縁部60fを有した6角形をなしている。これらの縁部60a〜60fのうち、案内縁部60aと対向縁部60d、下流縁部60bと上流縁部60e、外側縁部60cと内側縁部60fは、それぞれ互いに平行に配置されている。案内縁部60aは、選別部材の上面30において、搬送通路32の下流側へ向かって環状部材36から内側へ約30度傾斜して直線状に延びている。また、内側縁部60fは、環状部材36によって画成される搬送通路32の外周縁32aと面一に配置されている。
図6にも示すように、各排出機構6a,6bにおける排出孔60の上流縁部60e直前には、それぞれ硬貨の到達検知と通過確認とを行うためのセンサS1,S2が設けられている。これらのセンサS1,S2からの信号も、それぞれ制御ユニットU(図1)に入力されるようになっている。
支持ローラ部材62は、支持軸63、偏心軸受64、および自由ローラ65を有している。支持ローラ部材62は、その上端部の高さが排出孔60の案内縁部60a上端(選別部材3の上面30)の高さと同等以上になる「硬貨通過位置」と、その上端部の高さが排出孔60の案内縁部60a上端の高さより低くなる「硬貨排出位置」とを切換可能に構成されている。
具体的には、支持軸63に対して固定された偏心軸受64が、制御ユニットU(図1)により制御されるステッピングモータ68(図6)で回動されるようになっている。そして、偏心軸受64の回動により、その大径部64aが上方を向いたときに支持ローラ部材62が「硬貨通過位置」(図9)となり、小径部64bが上方を向いたときに支持ローラ部材62が「硬貨排出位置」(図10)となるように構成されている。自由ローラ65は、偏心軸受64の外周に自由回転可能に取り付けられている。「硬貨通過位置」(図9)において自由ローラ65は、搬送円盤4の弾性部材44との間で硬貨Cを挟持したまま自由回転可能に構成されている。
識別部D(図6)による識別結果が、排出機構6a,6bにより排出すべき硬貨(例えば、識別結果が正常でないリジェクト硬貨等)に相当していた場合は、次のようにして当該硬貨の排出が行われる。まず、識別部Dから制御ユニットU(図1)に識別結果の信号が入力される。そして、センサS1,S2が当該硬貨Cの到達を検知すると、その検知信号が制御ユニットUに入力される。すると、制御ユニットUは、ステッピングモータ68(図6)に駆動信号を送って、支持ローラ部材62の「硬貨排出位置」(図10)への切り替えを行う。通常は、当該硬貨Cが支持ローラ部材62上から離脱するのに要する所定時間の経過後に、制御ユニットUが、ステッピングモータ68に駆動信号を送って、支持ローラ部材62の「硬貨通過位置」(図9)への切り替えを行う。
[基本動作]
次に、以上のように構成された本実施形態の基本的な動作ないし作用について、(1)繰出ユニットAおよび(2)選別ユニットBにそれぞれ関連した内容に大別して説明する。なお、上記の構成から明らかな動作ないし作用については、その記述を適宜省略する。
次に、以上のように構成された本実施形態の基本的な動作ないし作用について、(1)繰出ユニットAおよび(2)選別ユニットBにそれぞれ関連した内容に大別して説明する。なお、上記の構成から明らかな動作ないし作用については、その記述を適宜省略する。
(1)繰出ユニット関連の動作
図1、図2、および図4に示すホッパ112に硬貨が投入されると、それらの硬貨は、図1および図2に示す導入手段113によって繰出ユニットAの硬貨受入口1aへ導入される。具体的には、ホッパ112に投入された硬貨が搬送ベルト113aによってシュート113bまで搬送された後、シュート113bおよびガイド部材113cの案内により自重で受入口1aへ導入される。
図1、図2、および図4に示すホッパ112に硬貨が投入されると、それらの硬貨は、図1および図2に示す導入手段113によって繰出ユニットAの硬貨受入口1aへ導入される。具体的には、ホッパ112に投入された硬貨が搬送ベルト113aによってシュート113bまで搬送された後、シュート113bおよびガイド部材113cの案内により自重で受入口1aへ導入される。
図7において、受入口1aに入った硬貨(大径硬貨C1および小径硬貨C2)は、繰出円盤2(図2)の回転に伴う遠心力と自重とによって、導入部11から案内部材1と円盤2との間へ導入される。そのようにして導入された硬貨は、繰出円盤2の回転に伴って、重なり解除構造12を通過して硬貨通路10の第1通路10a内へ進入して行く。
第1通路10a内を通る硬貨は、その縁を内周縁14aに縁を当接させた状態で進行する。それらの硬貨の中に、解除構造12を重なり合ったまま通過してしまった硬貨があった場合には、そのうち円盤2(図2)側の硬貨のみが、重なり硬貨戻し構造13によって受入口1a側へ戻される。
次に、第1通路10aから第2通路10b内へ進入した硬貨は、外周縁14bに縁を当接させた状態で進行する。そして、第2通路10bを通って選別部15におけるステップ部15aに到達した硬貨のうち、当該ステップ部15aに乗り上げた大径硬貨C1のみが、大径硬貨通路17bを通って排出口19bから排出される。
一方、ステップ部15aに乗り上げなかった小径硬貨C2は、そのまま選別部15を通過して第3通路10cへ進入する。第3通路10cへ進入した小径硬貨C2は、内周縁14cに縁を当接させた状態で進行する。これにより、第3通路10cを下流側へ向かうに従って大径硬貨C1の軌道から離れるよう進行した小径硬貨C2は、小径硬貨通路17aに進入して放出口19aから繰り出される。
放出口19aから繰り出された小径硬貨C2は、図6および図8に示す通路部材Pの転動硬貨通路7に沿って選別ユニットBの導入口34(図6)に向かって自重で転動して行く。転動硬貨通路7に沿って転動するうちにその縁が棚面72から外れるほど変形している硬貨Cd(図8)は、棚面72によって支持されることなく当該通路7から滑落する。また、エジェクタ76によって突き出された硬貨も同様に転動硬貨通路7から滑落する。
繰出ユニットAの排出口19b(図6および図7)から排出された大径硬貨C1(図2)と、転動硬貨通路7から滑落した滑落硬貨Cs(図2)とは、共にシュート144(図1および図2)を通じてリジェクト箱114の第1の区画室114a(図2)内に受け入れられる。
(2)選別ユニット関連の動作
図6において、通路部材Pの転動硬貨通路7に沿って自重で転動してきた硬貨は、選別ユニットBの導入口34から選別部材3と搬送円盤4(図3)との間へ1枚ずつ導入される。導入された硬貨Cは、搬送円盤4の回転に伴って搬送通路32の外周縁32aに沿って搬送されて行く。搬送通路32に沿って搬送される硬貨は、まず識別センサD上を通過して金種の識別を受ける。
図6において、通路部材Pの転動硬貨通路7に沿って自重で転動してきた硬貨は、選別ユニットBの導入口34から選別部材3と搬送円盤4(図3)との間へ1枚ずつ導入される。導入された硬貨Cは、搬送円盤4の回転に伴って搬送通路32の外周縁32aに沿って搬送されて行く。搬送通路32に沿って搬送される硬貨は、まず識別センサD上を通過して金種の識別を受ける。
その識別結果が正常でないリジェクト硬貨は、第1の排出機構6aによって排出される。また、必要に応じて特定金種の硬貨が第2の排出機構6bによって排出される。そのような特定金種の硬貨(いわゆる任意選別硬貨)としては、例えば、選別孔5a〜5eによる選別の対象外の硬貨や、対応する収納カセット124a〜124hが満杯になってしまった金種の硬貨(いわゆるオーバーフロー硬貨)が想定される。第1および第2の排出機構6a,6bを通過した硬貨は、その金種毎に対応する選別孔5a〜5eから落下することで選別されて行く。
ここで、図9および図10を参照して、各排出機構6a,6bの具体的な動作ないし作用について説明する。
(i)支持ローラ部材62が「硬貨通過位置」にある場合(図9)、搬送円盤4によって搬送通路32の外周縁32aに沿って搬送されてきた硬貨Cは、排出孔60上において支持ローラ部材62の上端部と搬送円盤4との間で挟持され、排出孔60上を落下することなく通過する。
(ii)支持ローラ部材62が「硬貨排出位置」にある場合(図10)、同様に搬送されてきた硬貨Cは、その先端部から排出孔60内に落ち込んで支持ローラ部材62の上端部に乗り、その縁が排出孔60の案内縁部60aに当接する。そして当該硬貨Cは、案内縁部60aの案内によって、搬送通路32の下流側へ向かうに従って外周縁32aから離れるように移動する。これにより当該硬貨Cは、支持ローラ部材62上から斜め横方向に離脱し、排出孔60から落下する形で排出される。
図1および図2に示すように、第1の排出機構6a(図1)によって排出されたリジェクト硬貨(排出硬貨)Cr(図2)は、シュート146を通じてリジェクト箱114の第2の区画室114b(図2)内に受け入れられる。また、図1および図3に示すように、各選別孔5a〜5eおよび第2の排出機構6b(図1)で選別された硬貨は、それぞれシュート140および148を通じて対応する保留部130内に受け入れられて一時保留される。
各保留箱130内に一時保留された硬貨は、例えば表示・操作ユニット100a(図1および図4)による金額の確認操作等に応じて、それぞれ対応する硬貨収納カセット124a〜124j内に収納される。また、保留箱130内に一時保留された硬貨のうち、(確認された金額の不一致等により)返却の必要が生じた硬貨は、表示・操作ユニット100aによる返却操作により保留箱130から返却箱116内に移される。
なお、以上のように、各保留箱130(第1および第2の選別硬貨受入部/第2の排出硬貨受入部)は、受け入れた硬貨を一時保留してから収納カセット124a〜124jないし返却箱116へ受け渡す機能しか有していないので、「硬貨を外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる」ものであるとはいえない。これに対して、リジェクト箱114(第1の排出硬貨受入部)は、これを前方へ引き出すだけで受け入れた硬貨を取り出すことができるので、「硬貨を外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる」ものであるといえる。
[経路切換に関連した構成および動作]
本実施形態においては、図1において、選別ユニットBの選別孔5a〜5eのうち少なくとも1つに対して、それぞれ1組の保留部130,130(第1および第2の選別硬貨受入部の組)が割り当てられる。以下、1つの選別孔5cに対して、(例えば収納カセット124g,124hにそれぞれ対応する)第1および第2の保留部130,130の組が割り当てられている場合を例にとって説明する。
本実施形態においては、図1において、選別ユニットBの選別孔5a〜5eのうち少なくとも1つに対して、それぞれ1組の保留部130,130(第1および第2の選別硬貨受入部の組)が割り当てられる。以下、1つの選別孔5cに対して、(例えば収納カセット124g,124hにそれぞれ対応する)第1および第2の保留部130,130の組が割り当てられている場合を例にとって説明する。
図11に示すように、選別孔5cに対応するシュート140の下流側は、選別孔5cから排出された硬貨を第1および第2の保留部へそれぞれ導く第1および第2のシュート141,142に分岐している。また、選別孔5cから排出される硬貨の経路を、2つのシュート141,142間で切り換える経路切換機構9が設けられている。この切換機構9は、例えばシュートの分岐部に設けられた揺動板と、これを駆動するステッピングモータとで構成することができる。
そして、制御ユニットU(図1)は、この切換機構9に対応した選別孔5cにより排出されるべき金種(この場合、US5セント)の硬貨に関して、以下のような制御を行うように構成されている。
(i)第1の保留部に受け入れられるべき最後の硬貨CNが第1のシュート141内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別孔5cから排出される硬貨の経路を第1のシュート141から第2のシュート142へ切り換えるよう切換機構9を制御する。
(ii)上記最後の硬貨CNに続く硬貨CN+1,CN+2,…CN+α,…のうち、切換機構9による経路の切り換え前に第1の排出機構6aへ到来した硬貨を全て排出するよう第1の排出機構6aを制御する。
具体的には、例えば図11および図12に示すような動作が行われる。図12には、図11の(a)〜(d)に対応するタイミングがそれぞれTa〜Tdで示されている。また、図12には、第1の排出機構6a直前のセンサS1による硬貨の到達/通過検知、第1の排出機構6aの「硬貨通過位置」と「硬貨排出位置」との切り換え、排出孔5c直前のセンサScによる硬貨の通過検知、および切換機構9による経路切り換え動作がそれぞれ示されている。なお、各センサS1,Scによる硬貨の通過検知は、光学センサにおける透光/遮光の遷移として示されている。
この場合、当該金種の硬貨枚数は、識別センサDおよび排出孔5c直前のセンサScの出力に基づいて制御ユニットU(図1)が計数している。そして、第1の保留部に受け入れられるべき硬貨の総数は、その保留部の容量等に応じた設定枚数Nとして予め決められている。従って、上記「第1の保留部に受け入れられるべき最後の硬貨CN」は、設定枚数であるN枚目の硬貨ということになる。
まず、図11(a)および図12のタイミングTaにおいては、上記最後の硬貨CNの1つ前の先行硬貨CN−1が既にセンサS1を通過して選別孔5cへ向かっており、最後の硬貨CNがセンサS1で検知されている状態にある。なお、選別孔5cから排出される硬貨の経路は、予め第1のシュート141側に設定されている。
次に、図11(b)および図12のタイミングTbにおいては、先行硬貨CN−1はセンサScで検知されており、最後の硬貨CNは既にセンサS1を通過して選別孔5cへ向かっている状態にある。また、最後の硬貨CNの1つ後の後続硬貨CN+1の到達がセンサS1で検知された時点で排出機構6aが「硬貨排出位置」へ切り換えられ、その後続硬貨CN+1が排出機構6aで排出されている。
次に、図11(c)および図12のタイミングTcにおいては、最後の硬貨CNはセンサScで検知されている。また、後続硬貨CN+1の1つ後の後続硬貨CN+2が「硬貨排出位置」にある排出機構6aによって排出される。一方、先行硬貨CN−1は、既に選別孔5cから排出されて第1のシュート141へ進入しており、これが第1の保留部へ受け入れられることとなる。
次に、図12のタイミングTcからタイミングTdまでの間においては、センサScによる最後の硬貨CNの通過検知から一定の待機時間Wが経過した時点で、切換機構9による第1のシュート141から第2のシュート142への硬貨の経路切換が行われる。この待機時間Wは、そのような切換機構9による経路切換が上記「最後の硬貨CNが第1のシュート141内へ進入するのに十分なタイミング」で行われるよう、予めシミュレーションや実験等に基づいて設定されている。この待機時間Wの経過した時点で、排出機構6aの「硬貨通過位置」へ切り換えも並行して行われる。
このようにして、切換機構9による経路の切り換え後の図11(d)および図12のタイミングTdにおいては、既に最後の硬貨CNが第1のシュート141内へ進入し終わっており、これが第1の保留部へ受け入れられることとなる。また、切換機構9による経路の切り換え後に第1の排出機構6aへ到来した後続硬貨CN+αは、当該排出機構6aによって排出されることなく、これを通過することになる。その後、この後続硬貨CN+αは、選別孔5cから排出されて第2のシュート142へ進入し、第2の保留部へ受け入れられることとなる。当該後続硬貨CN+αに続く硬貨もこれと同様である。
[効 果]
次に、以上のように構成された本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、硬貨が自重で転動するように傾斜して延びる転動硬貨通路7(図6および図8)により、硬貨を何ら拘束することなく繰出ユニットAから選別ユニットBへ受け渡すことができる。このため、受け渡しの際に変形硬貨等が詰まりを起こす可能性が殆どなくなる。また、万一硬貨の詰まりが起こった場合であっても、硬貨の拘束を解くまでもなく、これを(手やエジェクタ76により)容易に除去して詰まりを解除することができる。
次に、以上のように構成された本実施形態の効果について説明する。
本実施形態によれば、硬貨が自重で転動するように傾斜して延びる転動硬貨通路7(図6および図8)により、硬貨を何ら拘束することなく繰出ユニットAから選別ユニットBへ受け渡すことができる。このため、受け渡しの際に変形硬貨等が詰まりを起こす可能性が殆どなくなる。また、万一硬貨の詰まりが起こった場合であっても、硬貨の拘束を解くまでもなく、これを(手やエジェクタ76により)容易に除去して詰まりを解除することができる。
この場合、転動硬貨通路7に沿って転動するうちにその縁が棚面から外れるほど変形している硬貨Cd(図8)は、棚面72によって支持されることなく転動硬貨通路7から滑落する。これにより、そのような変化硬貨Cdを、選別ユニットBに入る前に自動的に排除することができる。
また、選別ユニットBにおいて搬送通路32に設けられた識別センサD(図1および図6)が硬貨の画像を認識するイメージセンサや硬貨の直径を認識する磁気センサである場合、硬貨を拘束しない転動硬貨通路7にセンサDが設けられている場合よりも安定した認識を行うことができる。その場合、搬送円盤4が、選別部材3の搬送通路32に面した弾性部材44(図3)を有しているので、センサDに対して硬貨が弾性的に押しつけられた状態で、より安定確実な認識を行うことができる。
また、繰出ユニットAの大径硬貨排出構造15,17b,19b(図7)により、選別ユニットBの選別対象外となる大径硬貨C1を予め排除することができる。
そして、上述したシュート144,146およびリジェクト箱114の構成により、繰出ユニットAから排出された大径硬貨C1と、転動硬貨通路7から滑落した滑落硬貨Csと、選別ユニットBから排出されたリジェクト硬貨(排出硬貨)Crとを共通のリジェクト箱114へ集めて外部へ直接的に取り出すことが可能となる(図2)。また、リジェクト箱114内を仕切114cによって区分することで、大径硬貨C1および滑落硬貨Csと、リジェクト硬貨Crとを共通のリジェクト箱114へ集めておいてから、それぞれ区別して取り出すことが可能となる(図2)。
次に、繰出ユニットAにおいて、繰出円盤2の平坦な上面は水平面に対して傾斜しており(図2)、これと対向する案内部材1の底面1bには、硬貨受入口1aの下方部分に面した硬貨導入部11が形成されている(図7)。これにより、受入口1aへ投入された硬貨を、導入部11から案内部材1と繰出円盤2との間へ重力を利用して導入して行くことができるので、専ら遠心力を利用する場合よりも安定確実な導入を行うことができる。
また、離隔機構8(図2)によって案内部材1を繰出円盤2から一時的に隔離させることで、案内部材1と繰出円盤2との間に滞留していた硬貨や異物を、繰出円盤2の平坦な上面に沿って滑落させて排出することができる。この場合、それらの硬貨や異物は、シュート144を通じてリジェクト箱114の第1の区画室114aに受け入れられることになる。
次に、選別ユニットBにおいては、第1および第2の保留部130,130の組が割り当てられた少なくとも1つの選別孔5a〜5eに関して、次のような効果が得られる。すなわち、第1の保留部130へ受け入れられた硬貨の枚数が設定枚数Nに達したら、第2の保留部130へ硬貨が受け入れられるよう、導入口34からの硬貨の導入を一切停止することなく切換機構9によってシュート(硬貨の経路)141,142を切り換えることができる(図11)。その場合、設定枚数Nに相当する最後の硬貨CNに続く硬貨CN+1,CN+2,…CN+α,…のうち、切換機構9による経路の切り換え前に第1の排出機構6aへ到来した硬貨は、リジェクト硬貨Crと共通のリジェクト箱114(第2の区画室114b)に受け入れられ(図2)、そこから外部へ直接的に取り出せる状態に置かれる。
[変形例]
(1)繰出ユニットAの案内部材1の構成は、繰出円盤2の回転に伴って硬貨が1枚ずつ繰り出されるものであれば、上述したものには限定されない。例えば、繰出ユニットAにおいて大径硬貨C1を選別してこれを排出する必要がない場合には、大径硬貨排出構造15,17b,19bを省略してもよい。
(1)繰出ユニットAの案内部材1の構成は、繰出円盤2の回転に伴って硬貨が1枚ずつ繰り出されるものであれば、上述したものには限定されない。例えば、繰出ユニットAにおいて大径硬貨C1を選別してこれを排出する必要がない場合には、大径硬貨排出構造15,17b,19bを省略してもよい。
(2)選別ユニットBにおける第1および第2の排出機構6a,6bの具体的な構成は、上述したもの(図6、図9、および図10)には限定されず、識別センサDの出力に基づく識別結果に応じて任意に硬貨を排出可能なものであればよい。
(3)また、選別ユニットBにおいて硬貨を選択的に排出する複数の選別装置としては、第1および第2の排出機構6a,6bと複数の選別孔5a〜5eとの組み合わせ(図6)には限定されない。例えば、全ての選別孔5a〜5eに代えて、排出機構6a,6bと同種の排出機構を同数設けてもよく、また選別孔5a〜5eうちの一部に代えて、それぞれ排出機構6a,6bと同種の排出機構を設けてもよい。
さらに、いずれかの選別孔5a〜5eに代えて、特定金種の硬貨を排出する他の選別構造(例えば、選別部材3の半径方向外側へ特定金種の硬貨を排出するもの等)を設けてもよい。
さらに、いずれかの選別孔5a〜5eに代えて、特定金種の硬貨を排出する他の選別構造(例えば、選別部材3の半径方向外側へ特定金種の硬貨を排出するもの等)を設けてもよい。
(4)リジェクト箱114(図2)は、大径硬貨C1と滑落硬貨Csとリジェクト硬貨Crとをそれぞれ区分して受け入れる(すなわち3つの区画室を形成する)ための仕切を有していてもよい。その場合、大径硬貨C1と滑落硬貨Csとリジェクト硬貨Crとを共通の共通のリジェクト箱114へ集めておいてから、それぞれ区別して取り出すことが可能となる。
(5)また、リジェクト箱114をリジェクト硬貨Cr専用とし、それとは別に、大径硬貨C1および滑落硬貨Csを外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる排出硬貨受入部を設けてもよい。その場合は、当該受入部に、大径硬貨C1と滑落硬貨Csとを区分して受け入れるための仕切を設けることが好ましい。これにより、大径硬貨C1と滑落硬貨Csとを、リジェクト箱114とは別の共通の受入部へ集めておいてから、それぞれ区別して取り出すことが可能となる。
(6)硬貨を外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる(第1の)排出硬貨受入部として、前方へ引き出し可能なリジェクト箱114を用いる場合について説明したが、これには限定されない。例えば、外部から開閉可能な扉や蓋を有する容器や、外部へ向かって開放された受け皿のような形態の受入部を用いてもよい。
(7)経路切換に関して、切換機構9による経路の切り換え前に第1の排出機構6aへ到来した硬貨を全て第1の排出機構6aにより排出する場合について説明したが、これには限定されない。すなわち、経路の切り換え前に第2の排出機構6bへ到来した硬貨を全て第2の排出機構6bにより排出するようにしてもよい。また、必要に応じて、第1の排出機構6aによる排出と第2の排出機構6bによる排出とを使い分けるようにしてもよい。
Claims (3)
- a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられ、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に設けられ、硬貨を選択的に排出する排出機構と、
が形成された選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記排出機構および前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
b1)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
b2)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記排出機構へ到来した硬貨を全て排出するよう前記排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置。 - 前記排出機構によって排出された硬貨を、外部へ直接的に取り出し可能に受け入れる排出硬貨受入部をさらに備え、
前記制御ユニットはさらに、前記識別センサの出力に基づく識別結果が正常でないリジェクト硬貨を排出するよう前記排出機構を制御する、ように構成されている、
ことを特徴とする請求項1記載の硬貨選別装置。 - a1)硬貨を1枚ずつ導入する導入口を有した硬貨搬送通路と、
a2)この搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ特定金種の硬貨を排出する複数の選別構造と、
a3)前記搬送通路における前記導入口と前記選別構造との間に設けられた、硬貨の識別を行うための識別センサと、
a4)前記搬送通路における前記識別センサと前記選別構造との間に前記搬送通路に沿って間隔を置いて設けられ、それぞれ硬貨を選択的に排出する第1および第2の排出機構と、
が形成さた選別部材と、
この選別部材の前記搬送通路に沿って硬貨を搬送する搬送部材と、
前記選別構造のいずれか1つに対して割り当てられる第1および第2の選別硬貨受入部の組を少なくとも1組と、
前記受入部の組における前記第1および第2の受入部へ、前記選別構造から排出された硬貨をそれぞれ導く第1および第2のシュートの組を少なくとも1組と、
前記選別構造から排出される硬貨の経路を、前記シュートの組における前記第1および第2のシュート間で切り換える経路切換機構と、
前記第1の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第1の排出硬貨受入部と、
前記第2の排出機構によって排出された硬貨を受け入れる第2の排出硬貨受入部と、
前記識別センサの出力に基づいて硬貨の識別を行うと共に、その識別結果に応じて前記第1および第2の排出機構並びに前記切換機構を制御する制御ユニットと、
を備え、
前記制御ユニットは、
c1)前記識別センサの出力に基づく識別結果が正常でないリジェクト硬貨を排出するよう前記第1の排出機構を制御し、
c2)必要に応じて特定金種の硬貨を排出するよう前記第2の排出機構を制御するとともに、
c3)前記切換機構に対応した前記選別構造により排出されるべき金種の硬貨に関して、
c31)前記第1の受入部に受け入れられるべき最後の硬貨が前記第1のシュート内へ進入するのに十分なタイミングで、当該選別構造から排出される硬貨の経路を前記第1のシュートから前記第2のシュートへ切り換えるよう前記切換機構を制御するとともに、
c32)前記最後の硬貨に続く硬貨のうち、前記切換機構による経路の切り換え前に前記第1および/又は第2の排出機構へ到来した硬貨は全て排出するよう前記第1および/又は第2の排出機構を制御する、
ように構成されている、ことを特徴とする硬貨選別装置。
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