JPH10105761A - 硬貨入出金機 - Google Patents

硬貨入出金機

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JPH10105761A
JPH10105761A JP8253572A JP25357296A JPH10105761A JP H10105761 A JPH10105761 A JP H10105761A JP 8253572 A JP8253572 A JP 8253572A JP 25357296 A JP25357296 A JP 25357296A JP H10105761 A JPH10105761 A JP H10105761A
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coins
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shutter
unit
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宏 千葉
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Laurel Bank Machine Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 出金ジャムなどに際して、出金部の支払機構
を手動で駆動しても、硬貨が誤って機外に放出されて、
散乱してしまうことを防止できる卓上型の循環式硬貨入
出金機を提供する。 【解決手段】 出金収納部29の前面側に配置され、出
金収納部29より出金される硬貨を下方の放出口20に
向けて案内する硬貨シュート113と、硬貨シュート1
13の下端開口部113Aを開閉するとともに、硬貨シ
ュート113の下方に装填される受皿19によって開放
され、硬貨シュート113の下方より受皿19が抜き取
られることで閉鎖されるシュートシャッタ117と、を
具備することで、ジャム解除操作などにより、出金収納
部29より硬貨が誤って放出されても、硬貨は、硬貨シ
ュート113から放出されることはなく、散乱しない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、投入口より入金さ
れた硬貨を選別計数して入金収納するとともに、入金収
納された硬貨を放出口に出金することが可能な卓上型の
循環式硬貨入出金機に関する。
【0002】
【従来の技術】卓上型の循環式硬貨入出金機の一例とし
て、特開昭63−249289号公報に示される装置が
公知である。この装置について説明する。なお、以下に
おいては公報で使用されている名称及び符号を用いる。
機体前面中央上部の硬貨受入繰出部2に硬貨を投入する
と、投入された硬貨がベルト搬送機構により1枚ずつ繰
り出され、機体の上部面において、機体前部及び機体右
側部に形成された入金硬貨識別分岐通路部21を直角搬
送される。そして、入金硬貨識別分岐通路部21の硬貨
識別部37を搬送される間に、真偽及び金種判別がなさ
れ、正規の硬貨と判別されたものが、機体右側部後方の
入金正規硬貨分岐ゲート40から、機体右中央部に形成
される一時保留部51に一時保留され、正規の硬貨と判
別されなかったものが、機体右後方角部の入金リジェク
ト硬貨分岐ゲート44から、機体前面右中央部のリジェ
クト硬貨排出口132に排出されるように構成されてい
る。一時保留部51に一時貯留された硬貨は、入金収納
が承認されると、切換部材57により、機体前面左側部
の入金硬貨収納部61に収納され、入金収納が承認され
ないと、切換部材51により、機体前面下方の放出口に
セットされる受皿内に、回収放出されるよう構成されて
いる。他方、機体後部には、機体の幅方向に一列に金種
別硬貨収納投出部111が配置され、金種別硬貨収納投
出部111の下部に配置された投出手段114により、
所望の金種の、所望の枚数の硬貨が、機体前面下方の放
出口にセットされる受皿内に向けて、金種別に投出でき
るように構成されている。さらには、機体上部後方に
は、前記リジェクト硬貨分岐ゲート44から連なる補給
硬貨分類通路部91が配置され、この補給硬貨分類通路
部91には、金種別の選別孔が形成され、各選別孔の下
方には、前記金種別硬貨収納投出部111の上部開口が
臨むように配置されている。また、前記入金硬貨収納部
61内には、前記入金硬貨収納部61に収納された硬貨
を前記硬貨受入繰出部2に受け渡す補給硬貨供給手段6
6が配置され、前記入金硬貨収納部61と硬貨受入繰出
部2との間には、受け渡される硬貨が通過可能な繰出口
67及び通口12が形成されている。これにより、入金
硬貨収納部61内の硬貨が、硬貨受入繰出部2に送られ
た後、硬貨入金時と同様に、機体上部の入金硬貨識別分
岐通路部21を搬送され、さらに、補給硬貨分類通路部
91を搬送されて、金種別硬貨収納投出部111に補給
されるよう構成されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】このような装置にあっ
ては、金種別硬貨収納投出部111より投出される出金
硬貨は、出金用シュート124を介して、機体前面下方
の放出口125にセットされる受皿122内に向けて、
案内されるように構成されている。そして、この出金用
シュート124は、筒状の案内体で、下部が開放された
状態で形成されているので、機体前面下方の放出口12
5に受皿122が確実にセットされている必要がある。
また、何らかの理由で、金種別硬貨収納投出部111の
下部に配置された投出手段114が故障を起こし、硬貨
を出金できなくなった場合、これを解除するために、人
手により、投出手段114を操作した際、収納している
硬貨を誤って投出手段114により繰り出し、出金用シ
ュート124を通じて、放出してしまう恐れがある。本
発明は、出金ジャムなどに際して、出金部の支払機構を
手動で駆動しても、硬貨が誤って機外に放出されて、散
乱してしまうことを防止できる、卓上型の循環式硬貨入
出金機を提供することを目的とするものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の請求項1記載の硬貨入出金機は、入金硬貨
が投入される硬貨投入部と、投入された硬貨を1枚ずつ
に分離して繰り出し搬送する繰出搬送部と、繰出搬送部
中に設けられ、搬送される硬貨の真偽及び金種などを判
別する硬貨識別部と、硬貨識別部の識別結果に応じて硬
貨を選別する硬貨分岐部と、硬貨分岐部に接続され、搬
送される硬貨を金種別に分類する硬貨分類部と、硬貨識
別部において正規の硬貨と識別され、硬貨分岐部及び硬
貨分類部において選別分類された硬貨を各分類毎に一時
貯留するとともに、一時貯留した硬貨を収納または返却
する一時貯留部と、一時貯留部に貯留される金種別の硬
貨を収納するとともに、収納した硬貨を、前方向に駆動
することで、機体前面下部に装填される受皿上に出金す
る出金収納部とによって構成されるものであって、出金
収納部の前面側に配置され、出金収納部より出金される
硬貨を下方の放出口に向けて案内する硬貨シュートと、
硬貨シュートの下端開口部を開閉するとともに、硬貨シ
ュートの下方の放出口に装填される受皿によって開放さ
れ、硬貨シュートの下方の放出口より受皿が抜き取られ
ることで閉鎖されるシュートシャッタと、を具備するこ
とを特徴としている。これにより、硬貨シュートの下方
の放出口に受皿が装填されているときには、シュートシ
ャッタが硬貨シュートの下端開口部を開放しているの
で、出金収納部より出金される硬貨は、硬貨シュートに
案内されて受皿内に出金される。硬貨シュートの下方の
放出口に受皿が装填されていないときには、シュートシ
ャッタが硬貨シュートの下端開口部を閉鎖しているの
で、ジャム解除操作などにより、出金収納部より硬貨が
誤って放出されても、硬貨は、硬貨シュートから放出さ
れることはなく、散乱しない。
【0005】本発明の請求項2記載の硬貨入出金機は、
上記に加えて、シュートシャッタは、硬貨シュートの下
端開口部を、スライドすることで開閉するように構成さ
れ、さらに、シュートシャッタが、硬貨シュートの下端
開口部を開放する方向にスライドすることで、シュート
シャッタの下方に突出するように揺動する受皿ロック部
材と、受皿ロック部材を、硬貨出金動作中、シュートシ
ャッタの下方に突出状態に保持する受皿ロック機構とが
設けられていることを特徴としている。これにより、硬
貨シュートの下方の放出口に受皿が装填されると、受皿
がシュートシャッタをスライドさせて、硬貨シュートの
下端開口部を開放させ、同時に、受皿ロック部材がシュ
ートシャッタの下方に突出して受皿内に入り込み、出金
動作中、受皿ロック部材が受皿ロック機構によりシュー
トシャッタの下方に突出した状態に保持されるので、受
皿が放出口から抜き取られることがなく、よって、出金
される硬貨は、確実に受皿に案内される。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は、本発明に関わる硬貨入出
金機の概略外観斜視図である。なお、以下の説明におけ
る上下、前後及び左右等の方向は、水平面上に載置され
て操作者により使用される際の機体11における方向で
あり、各図において機体11の前側の方向を矢印Xで示
す。機体11は、上部後面側に段部12が形成された略
直方体形状をなしている。機体11の上部の前面側には
上方開口型の硬貨投入口13が形成され、この硬貨投入
口13の下側には、該硬貨投入口13を開閉する投入口
シャッタ14が前後方向にスライド自在に支持されてい
る。機体11の前面には、操作者に処理した硬貨の金種
別の計数値、あるいは操作を導く表示等を行うための表
示部16と、操作者により操作の入力が行われる操作部
17とが配置されている。機体11の前面の右端中央部
には、異常硬貨を排出する排除口18が形成されてい
る。機体11の前面下部には、出金される硬貨を受け取
るための別個の受皿19が挿入される放出口20が形成
されている。機体11の前面下部の右端には、隣り合う
出金収納部29の収納部22a〜22f(図8参照)に
収納されなかった硬貨、及び、収納部22a〜22fの
硬貨を回収するための金庫23(図8参照)が手前側に
引き出し自在に装着される金庫セット部24を有する金
庫部31が配置されている。
【0007】硬貨投入口13及び投入口シャッタ14が
設けられた機体11の上部は、機体11の前後方向中央
部の段部12に配置された左右方向に延在する、境界面
の端縁25を支点として、前方側が上下に開閉するよう
回動自在に支持された上カバー26で構成され、この上
カバー26は、閉作動で自動的にロックされるとともに
操作者が操作部17に設けられた管理キー部27に管理
キーを差し込み、回動等の所定のロック解除操作を行う
ことで、ロックが解除され開作動が可能となるよう構成
されている。なお、機体11の下部には、出金収納部2
9と金庫部31とが、機体11に対して手前方向に引き
出し可能となるよう支持されている。これら出金収納部
29と金庫部31も、機体11の下部に所定のロック位
置まで挿入されることで機体11に自動的にロックさ
れ、管理キー部27の前記ロック解除操作によって、前
記ロックが解除されて機体11からの引き出しが可能と
なる。
【0008】図2は、投入口シャッタ14の駆動機構を
説明する部分平面図である。上カバー26の下面にはシ
ャッタユニット32が取り付けられ、シャッタユニット
32には、前後方向に軸線を有するスライド軸33が固
定され、このスライド軸33にはシャッタ取付部材34
がスライド自在に支持されている。シャッタ取付部材3
4には投入口シャッタ14の後端部が取り付けられ、投
入口シャッタ14の前端部は、この状態でシャッタユニ
ット32のシャッタガイド35に案内されるように支持
されている。シャッタガイド35は、投入口シャッタ1
4の下側に位置する、硬貨投入口13を中心にしたほぼ
四角状の枠部36が外側に形成され、その枠部36にお
ける上カバー26との隙間が、投入口シャッタ14の厚
み分を有して配置されるとともに、枠部36の内側に
は、下方に向かうにしたがって小径となるようテーパ状
に傾斜するホッパ部37が形成されている。また、シャ
ッタガイド35の枠部36より外側の前及び左右には、
投入口シャッタ14の厚み分、枠部36より上方に突出
して閉状態の投入口シャッタ14の外側を囲む囲み部3
8が形成されている。
【0009】投入口シャッタ14は、さらに、その前後
方向に移動する前端部の両側部に前方に向け突出する凸
部39がそれぞれ形成され、他方、シャッタガイド35
の囲み部38には、投入口シャッタ14の凸部39がそ
れぞれ入り込むことができるように、投入口シャッタ1
4の前端部の形状に合致して両側部に前方に向け凹む凹
部40がそれぞれ形成されている。投入口シャッタ14
の両側部の凸部39は、取り扱う最小径硬貨Cが上カバ
ー26とシャッタガイド35の枠部36との隙間に入り
込んだとき、これを硬貨投入口13の中央側に掻き出す
ことのできる位置に設けられる。他方、シャッタ取付部
材34のスライド軸33近傍には、スライド軸33に沿
って延びるラック部材42が固定されている。そして、
図示せぬシャッタモータによって駆動される駆動ギア4
3が、ラック部材42と噛み合う位置に配置されてお
り、これにより、シャッタモータの駆動で投入口シャッ
タ14が開閉される。なお、投入口シャッタ14の開閉
状態の確認は、シャッタ取付部材34の一端に形成され
たセンサ片44を、開状態については開位置検出センサ
45で、閉状態については閉位置検出センサ46でそれ
ぞれ検出することにより行われる。当然、開位置検出セ
ンサ45はセンサ片44を投入口シャッタ14が開位置
にあるときに検出する位置に、また閉位置検出センサ4
6はセンサ片44を投入口シャッタ14が閉位置にある
ときに検出する位置に配置されている。
【0010】図3は、機体11の上部の上カバー26を
開放したときに現れる、機体11の上層に位置する硬貨
入金計数搬送選別部48を示す概略平面図である。機体
11の上層のほぼ中央部には、硬貨投入口13のほぼ直
下に位置して、投入された入金硬貨を受け取るととも
に、水平回転する回転円盤49で構成された硬貨投入部
50が配置されている。硬貨投入部50の回転円盤49
を囲むように、機体11の前面に沿って水平延在する硬
貨識別通路51が、両側に配置された一段高いガイド部
材52,53の間に形成され、続いて、これらガイド部
材52,53等の間に機体11の右側面に沿って水平延
在する硬貨選別通路54が形成され、続いて、ガイド部
材52等の機体11の後面側部分の内側に、機体11の
後面に沿って水平延在する硬貨分類通路55が形成され
ている。回転円盤49と硬貨識別通路51との間には、
硬貨繰出口57が形成され、図示しない隙間規制部材に
より、硬貨を一枚ずつに分離し、直後の取り込みローラ
58により、分離した硬貨を加速して、硬貨識別通路5
1に送り込む。硬貨識別通路51、硬貨選別通路54及
び硬貨分類通路55の始端部にわたり、これら通路5
1,54,55と若干の隙間をもってほぼ平面コ字状に
硬貨入金搬送ベルト59が掛け廻され、硬貨入金搬送ベ
ルト59によって硬貨を硬貨識別通路51、硬貨選別通
路54及び硬貨分類通路55上で搬送できるように構成
されている。以上の硬貨繰出口57、隙間規制部材、取
り込みローラ58及び硬貨入金搬送ベルト59が、繰出
搬送部56を構成している。硬貨識別通路51のほぼ中
央部には、搬送される硬貨の真偽及び金種などを判別す
る硬貨識別部60が配置されている。硬貨識別部60
は、周知のように、例えば、光学センサを用いた硬貨径
判別手段、磁気センサを用いた硬貨材質判別手段、さら
には、必要に応じて、硬貨厚み判別手段、硬貨表面パタ
ーン判別手段、硬貨表面汚損状態判別手段、硬貨周縁ギ
ザ判別手段などによって構成される。
【0011】硬貨選別通路54には、硬貨識別部60の
識別結果に応じて硬貨を選別する、同構造の硬貨分岐部
61,62が前段及び後段に二組配置されている。硬貨
分岐部61,62は、硬貨選別通路54より一段高い基
準通路壁部63と、それぞれ個別の変位部材64とを有
しており、変位部材64は、基準通路壁部63の硬貨選
別通路54側の基準通路壁63aの一部になる垂直壁6
4aと水平回転することにより基準通路壁63aより硬
貨選別通路54内に突出する円弧壁64bとを有してい
る。また硬貨分岐部61,62は、それぞれ、変位部材
64を、垂直壁64aが基準通路壁63aに一致する位
置と円弧壁64bが硬貨選別通路54内に突出する位置
とに切り換えるソレノイド65及びリンク機構66と、
変位部材64によって変位された硬貨を落下させる、硬
貨選別通路54に形成された落下口67と、変位部材6
4より上流側の硬貨選別通路54に配置されたタイミン
グセンサ68とを有している。前段の硬貨分岐部61
は、硬貨識別部60によって正規の硬貨と識別された硬
貨をさらに下流に向けて通過させ、正規の硬貨と識別さ
れなかった異常硬貨を、変位部材64の円弧壁64bを
基準通路壁63aより硬貨選別通路54内に突出させる
ことで、基準通路壁63aに沿って搬送される硬貨を変
位部材64に衝突させ、搬送される硬貨の中心を基準通
路壁63aから離れる方向に変位させて、落下口67か
ら落下排除させる。後段の硬貨分岐部62は、前段の硬
貨分岐部61を通過した正規の硬貨の内、各金種毎に、
後述する一時貯留部70に一時貯留可能な枚数もしくは
前記収納部22a〜22fに収納可能な枚数のいずれか
少ない枚数に達するまでの正規の硬貨をさらに下流に向
けて通過させ、それ以外の正規の硬貨(以下、余剰硬貨
という)を、上記のように、落下口67から落下選別さ
せるよう制御構成されている。これら制御構成により、
一時貯留部70に案内される硬貨が、一時貯留部70よ
り溢れないように制御されるとともに、さらに、これを
収納部22a〜22fに収納するに際して、収納部22
a〜22fからも溢れないように制御されることにな
る。
【0012】硬貨分類通路55には、搬送される硬貨を
金種別に分類して落下させる硬貨分類部69としての分
類孔71a〜71fが、硬貨径の小さい順に配置されて
いるとともに、硬貨分類通路55と若干の隙間をもって
延在され、硬貨分類通路55上で硬貨を搬送する硬貨分
類搬送ベルト72が配置されている。なお、各分類孔7
1a〜71fのそれぞれの直前にはセンサ73が対応配
置され、センサ73のうち隣り合う前後のものをそれぞ
れ通過した硬貨数の差が、分類孔71a〜71fのう
ち、その間に位置するものに分類された枚数として計数
されるように構成されている。なお、図3に示す硬貨入
金計数搬送選別部48は、ユニット化されており、上カ
バー26が開かれた状態において、後方側の端縁の左右
方向に延在する図示せぬ軸を中心にして、一体的に前方
側を上方に揺動するように支持され、後述する、直下の
一時貯留部70の上方を開放できるように構成されてい
る。
【0013】図4は、機体11の中層に位置する一時貯
留部70を示す概略平面図であり、図5は、一時貯留部
70を左方から見た概略左側面図である。一時貯留部7
0は、貯留部76A,76a〜76fを有しており、貯
留部76A,76a〜76fは、それぞれが前後方向に
ほぼ水平延在し、しかも左右方向(幅方向)に並列配置
された複数のベルトコンベア74と、これらの隣合うも
の同士の間を仕切るように配置された板状の仕切り部材
75とで構成されている。なお、ベルトコンベア74の
個々とそれぞれの両側の仕切り部材75とで構成される
貯留部76A,76a〜76fを左右方向に金種数プラ
ス1の数を有するようにベルトコンベア74を金種数プ
ラス1有している。なお、これらのベルトコンベア74
は、すべてが一つの共用の駆動モータで駆動されて同方
向に同回転で正逆回転する。最右方の貯留部76Aに
は、後段の硬貨分岐部62で落下選別された余剰硬貨
が、金種混合状態で一時貯留される。以下、硬貨分類通
路54の分類孔71a〜71fに対応して、硬貨径の小
さい順の金種別に落下される硬貨を、右方より配置され
た貯留部76a〜76fにそれぞれ一時貯留させるよう
になっている。具体的には、最右方から二番目の貯留部
76aには分類孔71aから落下される1円硬貨を、そ
の隣りの貯留部76bには分類孔71bから落下される
50円硬貨を、その隣りの貯留部76cには分類孔71
cから落下される5円硬貨を、その隣りの貯留部76d
には分類孔71dから落下される100円硬貨を、その
隣りの貯留部76eには分類孔71eから落下される1
0円硬貨を、その隣りの貯留部76fには分類孔71f
から落下される500円硬貨を、それぞれ一時貯留させ
る。なお、最右方の貯留部76Aのさらに右方には、前
段の硬貨分岐部61で落下排除された異常硬貨を、機体
11の右側面に沿って、機体11の前部の排除口18に
案内する排除シュート77が設けられている。
【0014】一時貯留部70の各ベルトコンベア74の
前後端部の上方には、各ベルトコンベア74上に一時貯
留された硬貨が各ベルトコンベア74の前後からこぼれ
落ちないように規制するゲート部材79,80が、ユニ
ット側板81に回動自在に支持された支軸82,83に
固定されており、且つ、この支軸82,83は回動する
ことで、ゲート部材79,80をベルトコンベア74か
ら離間させてその規制を解除させ、ベルトコンベア74
上の硬貨を前後に放出可能とされている。さらに、この
一時貯留部70のベルトコンベア74は、ベルトコンベ
ア74上の硬貨を放出する際に、ベルトコンベア74上
の硬貨が容易に放出されるように、放出される方向に向
けて、一体的に下方に傾斜するように構成されている。
すなわち、すべてのベルトコンベア74を支持するコン
ベアユニット84は、ユニット側板81の前後方向の中
央部に左右方向に沿わされた状態で支持される支軸85
を中心に、前後方向で上下に揺動するよう支持されてい
る。
【0015】ユニット側板81の後部上方には左右方向
に沿って揺動駆動軸86が配置され、この揺動駆動軸8
6には揺動カム87が固定されている。揺動カム87の
一端とコンベアユニット84の一端との間にはリンク8
8が連結配置され、揺動カム87が前後に回動すること
で、リンク88が上下に移動され、これに伴い、コンベ
アユニット84が支軸85を中心に上下に揺動する。コ
ンベアユニット84を支持する支軸85のほぼ上方位置
には、ユニット側板81に左右方向に沿わされて軸89
が支持され、この軸89には連動カム90が揺動自在に
支持されている。連動カム90の上端部には、揺動カム
87の上端部より延びる連動リンク91が接続されてい
る。また、連動カム90の前後方向の端部には、それぞ
れ、ゲート部材79,80を固定する支軸82,83に
さらに固定されたリンク92,93の一端に接続される
揺動リンク94,95が、互いに交差するように、接続
されている。これにより、揺動カム87が前後に揺動す
ることで、連動カム90が前後に揺動し、連動カム90
が前後に揺動することで、揺動リンク94,95が前後
のゲート部材79,80を、前後に揺動させ、ベルトコ
ンベア74上の硬貨を容易に放出できるよう、ゲート部
材79,80を開放するものである。図6は、一時貯留
部70のベルトコンベア74を、揺動駆動軸86の回動
で揺動カム87を前方に揺動させることにより、前方向
に向けて下方に傾斜させ、且つ、前方向のゲート部材7
9を前方向に開放している状態を示す状態説明図であ
り、このように揺動カム87を駆動するとともにベルト
コンベア74をその上面が前方向に移動するように駆動
することで、上面に載置された硬貨を前端部から落下さ
せる。図7は、一時貯留部70のベルトコンベア74
を、揺動駆動軸86の回動で揺動カム87を後方に揺動
させることにより、後方向に向けて下方に傾斜させ、且
つ、後方向のゲート部材80を後方向に開放している状
態を示す状態説明図であり、このように揺動カム87を
駆動するとともにベルトコンベア74をその上面が後方
向に移動するように駆動することで、上面に載置された
硬貨を後端部から落下させる。
【0016】なお、図4〜図7に示すセンサ96は、硬
貨分類通路55から分類される硬貨を一時貯留部70の
ベルトコンベア74上に一時貯留する際、硬貨分類通路
55が後方側に位置しているため、ベルトコンベア74
の上面に後方側に偏って一時貯留されることから、その
一時貯留状態を監視するもので、仕切り部材75に形成
された図示せぬ孔を貫通するセンサ96の光軸が遮られ
るようにベルトコンベア74上に硬貨が一時貯留される
と、センサ96の光軸が硬貨によって遮られなくなるま
で、ベルトコンベア74をその上面が前方向に駆動する
よう制御させるためのものである。ここで、以上の一時
貯留部70は、ユニット化され全体としては機体11に
位置固定とされている。
【0017】図8は、機体11の下層に位置する、出金
収納部29及び金庫部31を示す概略平面図であり、図
9は、出金収納部29を機体右方から見た概略右側面図
である。まず、出金収納部29について、その構成を以
下に説明する。出金収納部29は、収納部22a〜22
fを有しており、これらは一時貯留部70の金種別の貯
留部76a〜76fに対応して、それぞれの直下に、一
時貯留部70のベルトコンベア74の後方側の端部より
落下された一時貯留硬貨を収納できるよう、金種別に配
置されている。なお、一時貯留部70の、金種混合状態
の余剰硬貨を一時貯留する貯留部76Aの下方には、収
納シュート99を介して、金庫部31の金庫セット部2
4にセットされた金庫23が配置される。金種別の収納
部22a〜22fは、それぞれが上面を、後方側(図9
矢印Xとは逆の方向側)を下方に、前方側(図9矢印X
側)を上方とするように傾斜して前後方向に配置され
た、金種数と同数のベルトコンベア101と、これらの
隣合うもの同士の間を仕切るように配置された板状の仕
切り部材(側部壁)102と、最も右方の収納部22a
の右側および最も左方の収納部22fの左側にそれぞれ
設けられた側方への硬貨の脱落を防止する側壁(側部
壁)102aと、ベルトコンベア101の後端側の上面
上から後側が上方に位置するように傾斜して延在し、硬
貨のベルトコンベア101の後端側からの脱落を防止す
る後部壁103とを有している。なお、ベルトコンベア
101と後部壁103との境界位置のほぼ上方に、一時
貯留部70の後端部が配置されている。ここで、ベルト
コンベア101の上面は、当然のことながら、左右方向
には傾斜しておらず、前後方向にのみ傾斜している。す
べての仕切り部材102の左右方向における両面、およ
び側壁102aの内面は、上側に位置するにしたがって
左右方向における外方に位置するよう若干傾斜されてお
り、すなわち、すべての仕切り部材102および側壁1
02aの厚みは、上側が厚く、下側が薄くなるように形
成されており、さらに表現を変えて説明すれば、ベルト
コンベア101を挟むように対向配置される二つの仕切
り部材101あるいは側壁102aの間隔は下側が広
く、上側が狭くなるように傾斜されており、これによ
り、ベルトコンベア101上の硬貨が仕切り部材102
あるいは側壁102aに沿って立とうとしてもこれをそ
の上部側からベルトコンベア101側に倒すことにな
る。よって、硬貨がベルトコンベア101上で仕切り部
材102あるいは側壁102aに沿って立つことでベル
トコンベア101の上面の移動に対し転動して残留して
しまうことがないようになっている。なお、この傾斜
は、少なくとも、ベルトコンベア101と後部壁103
とで支持されて硬貨が立った場合にこれを倒すことがで
きる範囲に形成されていればよい。またベルトコンベア
101の前方側の端部の上方には、ベルトコンベア10
1との隙間が、硬貨1枚以上、2枚未満、好ましくは1
枚半程度の間隔をあけて、ベルトコンベア101の搬送
方向(前方向)とは逆の方向(下側が後に移動する方
向)に回転する逆転ローラ104が左右方向に軸線を配
置して設けられている。
【0018】ベルトコンベア101と逆転ローラ104
とによって構成される繰出部105の前方側には、ベル
トコンベア101の上面のほぼ延長面上にその上面を位
置させて繰出部105より繰り出される硬貨を下側で支
持するプレート(支持手段)106と、このプレート1
06の上面と対向する位置に、プレート106との隙間
が、硬貨1枚未満、好ましくは硬貨1枚の厚みの半分程
度の間隔をあけて、繰り出された硬貨をプレート106
との間で挾持して、繰出方向(前方向)に加速して(す
なわちベルトコンベア101の搬送速度より速い速度
で)送り出す出金ローラ107が、左右方向に軸線を配
置して設けられている。なお、プレート106は一枚の
ものが、すべての収納部22a〜22fにわたって延在
するように配置されている。図8に示すように、逆転ロ
ーラ104と出金ローラ107は、図示しない共用のモ
ータにより、出金収納部29の右側方に配置された駆動
ベルト108を介して、一括して駆動される。他方、後
述するように、金種別の収納部22a〜22fのベルト
コンベア101は、それぞれ、金種別に駆動モータ10
9を有し、個々に駆動制御される。図9に示すように、
逆転ローラ104と出金ローラ107との間には、金種
毎に、通過硬貨を検出してそれぞれのベルトコンベア1
01を駆動制御するための光学式のタイミングセンサ1
10が設けられ、出金ローラ107の前方側には、金種
毎に、通過硬貨を検出することにより出金計数を行う光
学式の出金計数センサ111が設けられている。プレー
ト106と出金ローラ107の前方側には、さらに、鉛
直方向に案内空間を有する筒状の硬貨シュート113が
配置され、硬貨シュート113の下端部は、放出される
硬貨を受け取る受皿19が配置される放出口20に開口
されている。
【0019】ここで、一時貯留部70のベルトコンベア
74の前方側の端部は、硬貨シュート113の上端部に
対応して配置されており、これにより、一時貯留部70
のベルトコンベア74の上面に投入された一時貯留硬貨
を収納部22a〜22fに収納せず、機体11の外に回
収する場合、ベルトコンベア74を前方が下側になるよ
うに傾斜させてその上面を前方向に駆動することで、出
金時と同様に、硬貨シュート113を介して、放出口2
0にセットされる受皿19に案内できるように構成され
ている。上記の構成により、収納部22a〜22fは、
一時貯留部70に貯留された金種別の硬貨が後端側から
落下される硬貨を金種別に収納するとともに、収納した
硬貨を出金する際には、まず、図示しない共用のモータ
により、逆転ローラ104と出金ローラ107とが駆動
される。次いで、後述する金種別の駆動モータ109が
駆動されて、対応するベルトコンベア101が前方に向
けて駆動される。これにより、収納部22a〜22fに
収納される硬貨が、ベルトコンベア101により前方側
に移動する。多数の硬貨がベルトコンベア101により
逆転ローラ104に接近すると、ベルトコンベア101
に面接触している最下端の硬貨上に重なっている硬貨
が、逆転ローラ104によって収納部22a〜22f内
に戻され、その結果、1枚の硬貨がベルトコンベア10
1と逆転ローラ104の隙間を通り抜けることができ
る。上記のように1枚ずつ分離された硬貨は、さらに、
プレート106上に送られ、プレート106と出金ロー
ラ107との間に挟まれて、その前方に向けて加速され
て送り出され、硬貨シュート113内を下方に落下さ
れ、放出口20に挿入された受皿19に放出される。ま
た、上記のように1枚ずつ分離された硬貨は、タイミン
グセンサ110に検出され、通過した際にその枚数が計
数されて、設定された枚数の硬貨がタイミングセンサ1
10を通過することで、ベルトコンベア101の駆動が
停止される。プレート106と出金ローラ107との間
に挾持され、加速されて送り出された硬貨は、出金計数
センサ111に検出されて、出金枚数の最終的な確認が
行われる。設定された枚数分のすべての金種の硬貨が放
出されると、その時点で初めて、逆転ローラ104及び
出金ローラ107の駆動を行っている、図示しない共用
のモータの駆動が停止される。
【0020】なお、硬貨シュート113の前方上部に
は、硬貨シュート113の両側部に、左右方向に沿わさ
れて軸115が支持されており、この軸115を中心に
揺動する、収納部22a〜22fの硬貨を後述する金庫
23に回収するための回収シュート116が配置されて
いる。この回収シュート116は、出金ローラ107及
びプレート106から離間して硬貨シュート113の前
方の外側に略退避する退避位置(図示の実線位置)に位
置する状態と、硬貨シュート113内に入り込んで出金
ローラ107及びプレート106に近接する入込位置
(図示一点鎖線位置)に位置する状態との間で揺動自在
に支持されるとともに、退避位置側に回動付勢されてい
る。この回収シュート116には、退避位置における上
下にそれぞれ上端口116A及び下端口116Bとが形
成されており、入込位置において上端口116Aは後方
に向いて出金ローラ107及びプレート106間位置に
対向して開口し、下端口116Bは前方の上端口116
Aよりやや下側に開口して、これら上端口116A及び
下端口116B間の面部116Cを前方が下側となるよ
う傾斜配置させる。ここで、面部116Cは、退避位置
に位置するとき、硬貨シュート113に形成された切欠
を補って該硬貨シュート113の一部を構成する。ま
た、回収シュート116の上端口116Aの左右方向の
長さ及び位置は、すべての収納部22a〜22fの前方
位置にわたって開口するように、言い換えれば、すべて
の収納部22a〜22fから繰り出される硬貨の繰出直
後の繰出の領域の外側を覆うように開口するよう設定さ
れている。加えて、回収シュート116の下端口116
Bの左右方向の長さも、上端口116Aの左右方向の長
さに一致されている。また、硬貨シュート113の下端
開口部113Aには、その直下の放出口20に受皿19
が挿入されていないときには、バネ160(図17参
照)によって前方側に付勢され前方側の移動限界位置に
位置して硬貨シュート113の下端開口部113Aを水
平面部117Aにおいて閉鎖し、放出口20に挿入され
後方側に向けて押し込まれる受皿19によって、下方に
延出される垂下部117Bが押圧されて後方に移動さ
れ、後方側の移動限界位置において硬貨シュート113
の下端開口部113Aを開放するシュートシャッタ11
7(さらに後述する)が設けられている。
【0021】図10は、収納部22a〜22fのそれぞ
れのベルトコンベア101の駆動機構を説明する概略部
分平面図である。左右方向に沿って配置され、ベルトコ
ンベア101の前方側が掛け廻されるローラ119は、
その軸方向において3分割され、3分割されたローラ1
19の両側方のローラを同軸かつ同一径の大径ローラ
(大径部)120としてベルトコンベア101を支持さ
せ、3分割された残りの中央のローラを大径ローラ12
0と同軸かつこれより小径の小径ローラ(小径部)12
1として、大径ローラ120に掛け廻されたベルトコン
ベア101の内側に、駆動ベルト122を掛け廻すよう
配置する。すなわち、3分割された二つの大径ローラ1
20及び一つの小径ローラ121を一体的に回転するよ
うに支持し、図9に示すように、大径ローラ120、後
方側の左右方向に沿うローラ123及び中央下部の左右
方向に沿うローラ124によって支持されたベルトコン
ベア101の内側に、駆動モータ109を左右方向に沿
わせて配置して、小径ローラ121と駆動モータ109
の駆動軸125に左右方向に沿って取り付けられた駆動
ローラ126との間に駆動ベルト122を掛け廻わす。
ここで、大径ローラ120と小径ローラ121との径差
は、駆動ベルト122がベルトコンベア101に干渉し
ないように設定されている。さらには、収納部22a〜
22fの金種別のベルトコンベア101の一つの左右方
向の幅に対し、一つの駆動モータ109の左右方向の長
さが長いため、図10に示すように、駆動モータ109
の配置を、互い違いになるように、隣り合うもの同士の
間で前後方向に位置をずらして、干渉を防止する。この
場合は、収納部22a〜22fの6本のベルトコンベア
101があるので、中央の二つの収納部22c,22d
用の駆動モータ109を同軸に、かつそれぞれの駆動ロ
ーラ126を対向させた状態で最もローラ119側に配
置し、また、右から二番目の収納部22b及び最左方の
収納部22f用の駆動モータ109を同軸に、かつそれ
ぞれの駆動ローラ126を相反させた状態で、収納部2
2c,22d用の駆動モータ109のローラ119に対
し反対側に近接させて配置し、さらに、左から二番目の
収納部22e及び最右方の収納部22a用の駆動モータ
109を同軸に、かつそれぞれの駆動ローラ126を相
反させた状態で、収納部22b,22f用の駆動モータ
109のローラ119に対し反対側に近接させて配置し
ている。なお、この場合、図9に示すように、すべての
駆動モータ109を、ベルトコンベアのローラ119側
の二辺のなす角の二等分線上に位置する平面上に軸線を
配置して設けているが、ローラ119から離間する方向
に隣り合う駆動モータ109を、前記平面に対し上下方
向に交互に位置をずらすことで、駆動モータ109を、
さらにローラ119側に近接させることも可能である。
【0022】図9に示すように、収納部22a〜22f
の後方側の下端部には、さらに、ベルトコンベア101
の下端部側に硬貨が残留することを防止するための突き
崩し機構128がそれぞれ設けられている。図11〜図
13は、突き崩し機構の詳細を説明する部分側面図、乃
至、部分正面図である。ベルトコンベア101が掛け廻
された後方側のローラ123のさらに後方に、左右方向
に沿わされて支持軸129が固定され、この支持軸12
9には、円板状をなすとともに一部が軸線に平行をなす
平面状に切り欠かれることにより凹部(凹状カム部)1
30Aとされ他の円弧部分が凸部(凸状カム部)130
Bとされた解除カム130と、ねじりバネ131の一端
とが固定されている。さらに、この支持軸129には、
上記解除カム130に隣接して、ねじりバネ131の一
部に係合可能な切欠(係合部)132を有するラチェッ
トローラ133と、このラチェットローラ133と一体
に形成され、後方側のローラ123に掛け廻されたベル
トコンベア101の周面に摩擦接触して該ベルトコンベ
ア101の駆動力で従動回転する従動ローラ134とが
配置されている。
【0023】他方、ねじりバネ131の他端は、凹部1
30Aの範囲において移動自在とされるとともに凹部1
30Aの前端に位置するように付勢されていて、さら
に、支持軸129の上方に延びるように配置され、その
先端部に棒状の突き崩し部材135の後端部が揺動自在
に接続されている。突き崩し部材135の先端部は、収
納部22a〜22fのそれぞれの後部壁103に形成さ
れた開口136を通じて、収納部22a〜22f内に突
出されており、開口136で下縁部側が支持されてい
る。これらの構成により、ベルトコンベア101が駆動
されると、従動ローラ134が摩擦により連動して回転
し、ラチェットローラ133を一体に回転させる。ラチ
ェットローラ133が回転することで、ラチェットロー
ラ133の切欠132が、解除カム130の凹部130
Aに達したとき、ねじりバネ131の一部と係合し、ね
じりバネ131の付勢方向に反して、これを後方側へ回
転させ、突き崩し部材135を収納部22a〜22f内
から突出量が減少するよう後方側へ向けて移動させる。
ラチェットローラ133がさらに回転することで、ラチ
ェットローラ133の切欠132が解除カム130の凹
部130Aから凸部130Bに達し、このとき、ねじり
バネ131の一部が凸部130Bで強制的に外側に移動
されるためラチェットローラ133の切欠132との係
合が解除され、ねじりバネ131の付勢力によって、突
き崩し部材135を収納部22a〜22f内へ向けて突
出量を増大させるよう移動させ、収納部22a〜22f
内の下端部に垂直状態に立って転がる硬貨を突き崩すよ
うに作用する。このとき、突き崩し部材135は、ラチ
ェットローラ133との係合が解除されたねじりバネ1
31の弾性力で弾かれるように移動するため、開口13
6の高さ方向の幅の範囲で上下に揺動する。ここで、後
退端位置において、突き崩し部材135は、例えば、収
納部22a〜22fに立った状態で収納された硬貨より
も一旦完全に後方側に離間しつつも開口136から脱落
することがないようにラチェットローラ133と解除カ
ム130の位相が設定されている。ここで、後部壁10
3の厚みを確保して開口136の前後方向長さを大きく
とる等することにより、突き崩し部材135を、後退端
位置において収納部22a〜22fに対し一旦完全に退
避させ、収納部22a〜22fに対し出没自在とするこ
とも可能である。このような突き崩し機構135による
突き崩し作用を効率よく行うため、収納部22a〜22
fの後方側の後部壁103を、図8、図10に示すよう
に、左右方向における中央部が最も後側に位置すなわち
突出するよう平面視湾曲状に形成し、その中央部に開口
136を設けて、突き崩し部材135を配置している。
【0024】次に、金庫部31について説明する。図1
4は、一時貯留部70の最右方の貯留部76Aに一時貯
留される余剰硬貨を略直方体形状の金庫23に収納する
説明図である。図8にも示すように、一時貯留部70の
最右方の貯留部76Aに一時貯留される余剰硬貨を金庫
23に収納する際には、一時貯留部70のベルトコンベ
ア74が後方側に駆動され、且つ、後方側のゲート部材
80が後方側に開いて、一時貯留硬貨が放出される。放
出される一時貯留硬貨は、収納シュート99を介して、
金庫23の上面に形成された平面視長方形状の収納口1
38から金庫23内に収納される。金庫23は、箱型の
金庫セット部24の直方体状をなして凹んだ凹部139
に対し着脱自在に装填されており、後述するように、金
庫セット部24が機体11の前面側に引き出された状態
で、凹部139から上方向へ引き抜かれる。なお、金庫
セット部24の凹部139に装填された状態で金庫23
は、引き抜き方向以外(すなわち水平方向および下方)
への移動が規制された状態となる。金庫セット部24
は、図8に示すように、機体11の下層の右側部におい
て、前後方向に沿って配置された位置固定のスライド軸
140に、該スライド軸140回りの回転が規制された
状態でスライドのみ自在に支持された支持部材141を
介して支持されている。すなわち、支持部材141に
は、鉛直方向に沿って支軸142が取り付けられてお
り、金庫セット部24は、該支軸142に凹部139を
鉛直上方に開口させた状態で長さ方向における一端部が
回動自在に支持されている。その結果、金庫セット部2
4は支持部材141に水平旋回のみ自在となるよう支持
されている。そして、金庫セット部24は、長さ方向を
スライド軸140に沿わせた状態で機体11に装填され
ており、後述するように、長さ方向をスライド軸140
に沿わせた状態のまま支持部材141とともにスライド
軸140に案内されて前方に引き出され、引き出しの限
界位置まで引き出された状態で、機体11の前面側に水
平旋回されて該前面側に当接される。なお、このとき該
前面側に突出する金庫セットセンサ片143(図21参
照)をもって当接の確認が行われ、また該前面側に突出
するロックピン144を介して機体11側へのロックが
行われる(後述する)。なお、金庫部31は、スライド
軸140と支持部材141と金庫セット部24と金庫2
3とで構成されている。
【0025】金庫23は、機体11に金庫セット部24
とともに装填されセットされた状態で、後方側となる上
面位置に収納口138が形成され、さらに、この収納口
138には、金庫セット部24が機体11に挿入された
状態における前後方向にスライド自在の略長方形状のシ
ャッタ145が設けられている。金庫23のシャッタ1
45は、通常、図示しないロック機構により、収納口1
38を閉じた状態でロックされるようになっている。す
なわち、金庫23が金庫セット部24に装填され、さら
に、機体11の内部の後方側にスライド挿入されること
で、図示しないロック機構のロックが解除され、さら
に、シャッタ145が収納口138を開放させるように
構成されている。他方、金庫23が、金庫セット部24
に装填された状態で、機体11の前方に引き出される際
には、この引き出し動作でシャッタ145が閉じられ、
さらにロックがなされるように構成されている。なお、
図14に示すように、金庫セット部24の引き出し方向
における前端部には、金庫セット部24の引き出しが容
易なように、凹形状の把手146が形成されている。ま
た、図示はしてないが、金庫23内の底部は、金庫セッ
ト部24が機体11にスライド挿入された状態における
前方側の端辺を中心に、後方、すなわち収納口138側
の端辺を、バネにより上方に揺動付勢した揺動底を有
し、後方側にある収納口138から硬貨が金庫23に収
納されると、前方側に向けて下方に傾斜する揺動底によ
り、硬貨が金庫23の前方側にも平均的に収納されるよ
うに構成されている。また、硬貨の収納量が増えた場合
には、図示しないバネの付勢力を硬貨の重量が上回っ
て、揺動底が金庫23の底部に向けて下降し、これによ
り最大限の収納量を確保する。
【0026】次に、出金収納部29の前方側の構成につ
いて説明する。図15は、金庫23が装填された金庫セ
ット部24を、機体11の前方に引き出し、さらに、機
体11の前面側に水平揺動させて、機体11の前面側に
沿ってロックし、金種別の収納部22a〜22fの硬貨
を金庫23内に回収する金庫回収を説明する図であり、
図16は、金庫回収時の収納部22a〜22f、回収シ
ュート116、及び金庫23の配置を示す右側断面図で
ある。金庫23を装填した金庫セット部24を、支持部
材141とともにスライド軸140に沿って機体11の
前方に引き出した後、機体11の前面側に水平旋回さ
せ、機体11の前面に当接状態で該機体11にロックし
て固定させる。このようなロック状態において、金庫2
3が回収シュート116の前側に当接し、回収シュート
116を図示せぬバネの付勢力に抗して軸115を中心
に機体11内の後方に揺動させて上記入込位置に位置さ
せる。この状態で、回収シュート116の上端口116
Aは、すべての収納部22a〜22fの出金ローラ10
7とプレート106と間に向かい合ってこれらから繰り
出される硬貨の繰出領域を覆うよう配置される。このと
き、回収シュート116の下端口116Bは、金庫23
の回収シュート116側の上部に形成された回収口14
7に一致する。ここで、回収口147の左右方向の位置
及び長さは、このときの回収シュート116の下端口1
16Bに一致されるよう設定されている。これにより、
出金ローラ107及び逆転ローラ104が駆動され、す
べての収納部22a〜22fのベルトコンベア101が
同時に駆動されて、すべての収納部22a〜22f内の
硬貨が回収シュート116を介して金庫23内に回収さ
れる。前記したように、収納部22a〜22f内の硬貨
を金庫23に回収するには、回収中に金庫23が機体1
1の前面から離れないように、金庫23を機体11の前
面側に沿った状態に保持させるようロックする必要があ
る。以下、金庫回収時の金庫ロック機構149について
説明するが、この金庫回収時の金庫ロック機構149
は、受皿19への硬貨放出時に、受皿19を機体11の
前方下部の放出口20から引き出せないようにロックす
る受皿ロック機構150と、その駆動源を共用してい
る。よって、受皿ロック機構150を、まず、説明す
る。
【0027】図17は、受皿19が挿入される放出口2
0の上面、後面、両側面を囲むように形成される放出口
カバー152の上面に配置された受皿ロック機構150
及び金庫ロック機構149を示す平面図で、受皿19が
放出口20に挿入されていない状態で、シュートシャッ
タ117が硬貨シュート113の下端開口部113Aを
閉じた状態を示している。図18は、受皿19が放出口
20に挿入される途中で、シュートシャッタ117が硬
貨シュート113(図18においては図示略)の下端開
口部113Aを開いて行く途中の状態の左側面図を示し
ている。図19は、図17に対応し、受皿19が放出口
20に挿入され、シュートシャッタ117が硬貨シュー
ト113(図19においては図示略)の下端開口部11
3Aを開いた状態の平面図を示している。また、図20
は、図19に対応した状態の左側面図を示している。
【0028】放出口20を型取る放出口カバー152
は、機体11の前面側における中央部に後方側に凹むよ
う切欠153が形成され、また、その中央部には、前後
方向に延びるスライドガイド154が取り付けられてい
る。スライドガイド154には、前後方向に延びる図示
せぬ長孔が形成されており、また、該長孔に左右方向に
沿わされた状態で前後に位置をずらして挿入されるガイ
ドピン155,156を有する取付部材157が移動自
在に支持されている。この取付部材157には、放出口
カバー152の凹部の切欠153を補うように水平延在
する水平面部117Aを有するシュートシャッタ117
が、固定されていて、これにより、シュートシャッタ1
17は、ガイドピン155,156が長孔内を長さ方向
に移動することで前後方向にスライド自在となるように
支持されている。スライドガイド154の機体11の前
面側の端部にはプーリー159が左右方向に軸線を沿わ
された状態で配置され、スライドガイド154の一部に
一端が掛けられたバネ160が、一旦前方に向け延びそ
の中間部分がプーリー159に掛け廻された後、後方に
向け延びその他端がシュートシャッタ117のガイドピ
ン155に掛けられ、これにより、シュートシャッタ1
17が、常に機体11の前方側の移動限界位置に位置し
て硬貨シュート113の下端開口部113Aを閉塞する
ようにスライド付勢されている。
【0029】図18の左側面図にも示すように、シュー
トシャッタ117の中央部の取付部材157には、さら
に、左右方向に沿わされて軸162が設けられ、この軸
162には、シュートシャッタ117の前後方向に延在
形成された長孔163を介して、シュートシャッタ11
7の下面からさらに下方に突出自在に揺動する受皿ロッ
ク部材164が、ねじりバネ165によって常時水平面
部117Aの下面より上方に位置するように揺動付勢さ
れた状態で、支持されている。なお、シュートシャッタ
117の後方側の中央部には、シュートシャッタ117
の後端部から真下に延びる垂下部117Bが形成され、
放出口20内に挿入される受皿19が当接するようにな
されている。他方、図18に示すように、放出口カバー
152及びシュートシャッタ117の上方には、受皿1
9が放出口20内に挿入されることで垂下部117Bに
当接して後方側にシュートシャッタ117がスライドさ
れる際にシュートシャッタ117とともに移動する受皿
ロック部材164が接触し、この受皿ロック部材164
を、ねじりバネ165の回転付勢力に抗して、下方に回
動させる押し込み部材166が設けられている。図1
9、図20に示すように、受皿19が放出口20内に完
全に挿入されてシュートシャッタ117を機体11の後
方側の移動限界位置に位置させると、受皿ロック部材1
64の揺動先端が、受皿19の外周縁部の上端より下方
に位置しかつ外周縁部より水平方向における内側すなわ
ち底面側に位置して受皿19内に入り込むようになって
おり、この状態で受皿ロック部材164は受皿ロック機
構150でロックされる(後述する)。なお、このよう
にシュートシャッタ117が、機体11の後方側の移動
限界位置に位置すると、当然、受皿19もそれ以上後方
側への移動が規制されることになり、この状態から受皿
19をロック状態にある受皿ロック部材164に当接す
るまで引き出す間の範囲においては、受皿19が放出口
20の左右方向におけるいずれの位置にあっても、その
水平方向における内側位置に硬貨シュート113の下端
開口部113Aの全体を存在させることになる。また、
硬貨シュート113の下端には、図17に示す閉状態に
あるシュートシャッタ117上に存在する、スライドガ
イド154、取付部材157、プーリ159、バネ16
0、軸162、受皿ロック部材164およびねじりバネ
165等に対して硬貨を落下させることがないようにこ
れらを覆ってその側方に硬貨を案内する山型のガイド体
185(図8参照)が設けられており、これにより、硬
貨シュート113の下端開口部113Aは、左右方向に
二分割されている。
【0030】前後方向に移動するシュートシャッタ11
7を中央にして、スライドガイド154に向かい合う位
置の放出口カバー152の上面には、支軸168を中心
に水平回転するロック片169が設けられている。ロッ
ク片169の後方側の端部には、左右方向にスライド自
在に支持されるスライド部材170の右端が接続されて
いる。このスライド部材170は、図示せぬバネによ
り、右方にスライド付勢されるとともに、ソレノイド
(駆動源)171に連結されており、該ソレノイド17
1の駆動力で図示せぬバネに抗して左方にスライドでき
るように配置されている。なお、シュートシャッタ11
7の取付部材157には、図18に示すように、ロック
片169と係合可能な切欠172が形成されている。こ
れらにより、受皿19が放出口20内に完全に挿入さ
れ、且つ、図示せぬ操作部17により、本発明の硬貨入
出金機に出金指令を与えられることで、収納部22a〜
22fより硬貨の出金を開始するにあたり、まず始め
に、ソレノイド171が駆動される。図19に示される
ように、ソレノイド171の駆動により、スライド部材
170が左方にスライドされると、支軸168を介し
て、ロック片169が、図示反時計方向に揺動され、シ
ュートシャッタ117の取付部材157に形成された切
欠172に係合する。これにより、シュートシャッタ1
17の前方への復帰が阻止され、図20に示すように、
受皿ロック部材164が受皿19の内側に突出する状態
に維持される。従って、この状態から、操作者が受皿1
9を引き出そうとしても、シュートシャッタ117が前
方へ移動し得ないので、受皿ロック部材164が受皿1
9の内側に係合し、その引き出しを阻止することにな
る。他方、出金指令に基づく収納部22a〜22fより
の硬貨の放出がエラーなく終了すると、ソレノイド17
1の駆動が解かれ、図示せぬバネにより、スライド部材
170が、右方へ移動し、ロック片169とシュートシ
ャッタ117の取付部材157の切欠172との係合が
解除され、シュートシャッタ117は、受皿19が放出
口20から引き抜かれることに連動して、前方側に移動
し、同時に、受皿ロック部材164が上方へ退避して、
受皿19を放出口20より容易に取り出すことができる
ことになる。
【0031】引き続き、図17に戻り、金庫ロック機構
149について説明する。ソレノイド171によって左
右方向にスライドされるスライド部材170の左端に
は、前後方向に軸線を有する支軸173に揺動自在に支
持された連結部材174の一端が前後方向に沿わされた
軸175を介して連結され、支軸173の前方側の端部
には、フック状の金庫ロック部材176が連結部材17
4に連結固定された状態で揺動自在に支持されている。
図21は、機体11の前面側に金庫セット部24にセッ
トされた状態で金庫23が配置され、金庫ロック部材1
76が金庫セット部24のロックピン144に係合した
状態を表す平面図である。図22は、スライド部材17
0と連結部材174の連結状態を説明する部分正面図、
図23は、金庫ロック部材176の回動位置を検出し、
金庫セット検知用のセンサ177の出力状態と併せて、
金庫ロック状態を判断する、センサ片178とセンサ1
79の関係を説明する部分正面図、図24は、金庫ロッ
ク部材176とロックピン144との関係を説明する部
分正面図である。
【0032】受皿ロック機構150の場合と同様に、こ
れらの構成により、金庫23が金庫セット部24ととも
に、機体11から前方へ移動限界まで引き出された後そ
のまま水平旋回されることで前面に沿うように正しくセ
ットされたことを金庫セットセンサ片143をセンサ1
77が検出することで行い(このときロックピン144
に干渉するものはない)、且つ、図示せぬ操作部17に
より、本発明の硬貨入出金機に金庫回収指令が与えられ
ることで、収納部22a〜22fより硬貨の出金を開始
するにあたり、まず始めに、ソレノイド171が駆動さ
れる。図21に示されるように、ソレノイド171の駆
動により、スライド部材170が左方にスライドされる
と、連結部材174が支軸173を中心として図22の
時計方向に回動する。このように連結部材174が時計
方向に回動することで、金庫ロック部材176も一体的
に、図24の時計方向に揺動され、前側の一端部に形成
されたロック部180が、下方に移動して、機体11の
前面側の下部に当接された状態にある金庫セット部24
のロックピン144の溝部181に係合する。これによ
り、金庫23が金庫セット部24とともに機体11の前
面より離間することが阻止される。ここで、このとき機
体11の前面側の上部に設けられた押え部材182が、
金庫セット部24内の金庫23の上面に当接し、これに
より該金庫23の金庫セット部24からの取り出しを不
可とする。また、ロックピン144の溝部181にロッ
ク部180が正しく係合されたことは、この係合状態で
金庫ロック部材176の他端部に形成されたセンサ片1
78を検出する放出口カバー152に取り付けられたセ
ンサ179の検出結果で確認される。このときの状態
は、図16に示すとおりである。他方、金庫回収指令に
基づき、収納部22a〜22fよりの硬貨がすべて放出
されると、ソレノイド171の駆動が解かれ、図示せぬ
バネにより、スライド部材170が、右方へ移動し、金
庫ロック部材176と金庫セット部24のロックピン1
44との係合が解除され、金庫セット部24を機体11
の前面から旋回離間させると、金庫23が押え部材18
2から離間し、よって金庫セット部24からの金庫23
の上方へ引き出しが可能になる。このようにして取り出
された金庫23が所定の場所に持ち運ばれることにな
る。なお、以上の機体11の下層部分を構成する出金収
納部29及び金庫部31は、保守時にそれぞれ個別に機
体11から引出可能とされており、また、これらが機体
11に装填された状態で、金庫回収のために金庫セット
部24が単独で引き出し可能とされている。
【0033】以上に述べた硬貨入出金機によれば、硬貨
シュート113の下方の放出口20に受皿19が装填さ
れているときには、シュートシャッタ117が硬貨シュ
ート113の下端開口部113Aを開放しているので、
出金収納部29より出金される硬貨は、硬貨シュート1
13に案内されて受皿19内に出金される。また、硬貨
シュート113の下方の放出口20に受皿19が装填さ
れていないときには、シュートシャッタ117が硬貨シ
ュート113の下端開口部113Aを閉鎖しているの
で、ジャム解除操作などにより、出金収納部29より硬
貨が誤って放出されても、硬貨は、硬貨シュート113
から放出口20に放出されることはなく、散乱しない。
したがって、出金ジャムなどに際して、出金収納部29
を手動で駆動等しても、硬貨が誤って機体11の外に放
出されて、散乱してしまうことを防止することができ
る。また、硬貨シュート113の下方の放出口20に受
皿19が装填されると、受皿19がシュートシャッタ1
17をスライドさせて、硬貨シュート113の下端開口
部113Aを開放させ、同時に、受皿ロック部材164
がシュートシャッタ117の下方に突出して受皿19内
に入り込み、出金動作中、受皿ロック部材164が受皿
ロック機構150によりシュートシャッタ117の下方
に突出した状態に保持されるので、受皿19が放出口2
0から抜き取られることがなく、よって、出金される硬
貨は、確実に受皿19に案内される。このように、出金
途中で受皿19を抜き取ることができないので、出金さ
れるべき硬貨が、受皿19と硬貨シュート113内に分
かれてしまうことを防止することができる。
【0034】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明の請求項1
記載の硬貨入出金機によれば、硬貨シュートの下方の放
出口に受皿が装填されているときには、シュートシャッ
タが硬貨シュートの下端開口部を開放しているので、出
金収納部より出金される硬貨は、硬貨シュートに案内さ
れて受皿内に出金される。硬貨シュートの下方の放出口
に受皿が装填されていないときには、シュートシャッタ
が硬貨シュートの下端開口部を閉鎖しているので、ジャ
ム解除操作などにより、出金収納部より硬貨が誤って放
出されても、硬貨は、硬貨シュートから放出されること
はなく、散乱しない。したがって、出金ジャムなどに際
して、出金部の支払機構を手動で駆動等しても、硬貨が
誤って機外に放出されて、散乱してしまうことを防止す
ることができる。
【0035】本発明の請求項2記載の硬貨入出金機によ
れば、硬貨シュートの下方の放出口に受皿が装填される
と、受皿がシュートシャッタをスライドさせて、硬貨シ
ュートの下端開口部を開放させ、同時に、受皿ロック部
材がシュートシャッタの下方に突出して受皿内に入り込
み、出金動作中、受皿ロック部材が受皿ロック機構によ
りシュートシャッタの下方に突出した状態に保持される
ので、受皿が放出口から抜き取られることがなく、よっ
て、出金される硬貨は、確実に受皿に案内される。この
ように、出金途中で受皿を抜き取ることができないの
で、出金されるべき硬貨が、受皿と硬貨シュート内に分
かれてしまうことを防止することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に関わる硬貨入出金機の概略外観斜視
図。
【図2】 投入口シャッタの駆動機構を説明する部分平
面図。
【図3】 機体の上層に位置する硬貨入金計数搬送選別
部を示す概略平面図。
【図4】 機体の中層に位置する一時貯留部を示す概略
平面図。
【図5】 一時貯留部を左方から見た概略左側面図。
【図6】 一時貯留部のベルトコンベアを前方向に向け
て下方に傾斜させている状態を示す側面図。
【図7】 一時貯留部のベルトコンベアを後方向に向け
て下方に傾斜させている状態を示す側面図。
【図8】 機体の下層に位置する、出金収納部及び金庫
部を示す概略平面図。
【図9】 出金収納部を機体右方から見た概略右側面
図。
【図10】 収納部のそれぞれのベルトコンベアの駆動
機構を説明する概略部分平面図。
【図11】 突き崩し機構の部分側面図。
【図12】 突き崩し機構の部分正面図。
【図13】 突き崩し機構の部分側面図であって、
(a)は図12に示すa−a線に沿う矢視図、(b)は
図12に示すb−b線に沿う矢視図。
【図14】 一時貯留部の最右方の貯留部に一時貯留さ
れる余剰硬貨を金庫に収納する構成を示す斜視図。
【図15】 金庫が装填された金庫セット部が機体の前
面側に沿ってロックされた状態を示す斜視図。
【図16】 金庫回収時の収納部、回収シュート、及び
金庫の配置を示す右側断面図。
【図17】 放出口カバーの上面に配置された受皿ロッ
ク機構及び金庫ロック機構を示す平面図。
【図18】 受皿が放出口に挿入される途中で、シュー
トシャッタが硬貨シュートの下端開口部を開いて行く途
中の状態の左側面図。
【図19】 受皿が放出口に挿入され、シュートシャッ
タが硬貨シュートの下端開口部を開いた状態の平面図。
【図20】 図19に対応した状態の左側面図。
【図21】 金庫ロック部材が金庫セット部のロックピ
ンに係合した状態を表す平面図。
【図22】 スライド部材と連結部材の連結状態を説明
する部分正面図。
【図23】 センサ片とセンサの関係を説明する部分正
面図。
【図24】 金庫ロック部材とロックピンとの関係を説
明する部分正面図。
【符号の説明】
11 機体 19 受皿 20 放出口 22a〜22f 収納部 29 出金収納部 50 硬貨投入部 56 繰出搬送部 60 硬貨識別部 61,62 硬貨分岐部 69 硬貨分類部 70 一時貯留部 113 硬貨シュート 113A 下端開口部 117 シュートシャッタ 150 受皿ロック機構 164 受皿ロック部材

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入金硬貨が投入される硬貨投入部と、投
    入された硬貨を1枚ずつに分離して繰り出し搬送する繰
    出搬送部と、繰出搬送部中に設けられ、搬送される硬貨
    の真偽及び金種などを判別する硬貨識別部と、硬貨識別
    部の識別結果に応じて硬貨を選別する硬貨分岐部と、硬
    貨分岐部に接続され、搬送される硬貨を金種別に分類す
    る硬貨分類部と、硬貨識別部において正規の硬貨と識別
    され、硬貨分岐部及び硬貨分類部において選別分類され
    た硬貨を各分類毎に一時貯留するとともに、一時貯留し
    た硬貨を収納または返却する一時貯留部と、一時貯留部
    に貯留される金種別の硬貨を収納するとともに、収納し
    た硬貨を、前方向に駆動することで、機体前面下部に装
    填される受皿上に出金する出金収納部とによって構成さ
    れる硬貨入出金機において、 出金収納部の前面側に配置され、出金収納部より出金さ
    れる硬貨を下方の放出口に向けて案内する硬貨シュート
    と、 硬貨シュートの下端開口部を開閉するとともに、硬貨シ
    ュートの下方の放出口に装填される受皿によって開放さ
    れ、硬貨シュートの下方の放出口より受皿が抜き取られ
    ることで閉鎖されるシュートシャッタと、を具備するこ
    とを特徴とする硬貨入出金機。
  2. 【請求項2】 シュートシャッタは、硬貨シュートの下
    端開口部を、スライドすることで開閉するように構成さ
    れ、 さらに、シュートシャッタが、硬貨シュートの下端開口
    部を開放する方向にスライドすることで、シュートシャ
    ッタの下方に突出するように揺動する受皿ロック部材
    と、 受皿ロック部材を、硬貨出金動作中、シュートシャッタ
    の下方に突出状態に保持する受皿ロック機構とが設けら
    れていることを特徴とする請求項1記載の硬貨入出金
    機。
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