JP2020143521A - 下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根 - Google Patents

下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根 Download PDF

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Abstract

【課題】下がり勾配の途中で勾配が変化する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、下がり勾配が途中で変化する上側屋根パネルと下側屋根パネルとの接合部を支持構造体に安定的に支持させることを可能とする。【解決手段】互いに接合された下がり勾配の上側屋根パネル1と下側屋根パネル2との接合部に、これら上側屋根パネル1と下側屋根パネル2とによる下がり勾配の勾配変化部3を有し、前記接合部を支持構造体4に支持させる異種勾配屋根において、支持構造体4の上端面に配置され、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面が載せられる傾斜上面5aを有する上側屋根パネル結合桁5と、支持構造体4の上端部における外側面に配置され、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面が載せられる傾斜上面6aを有する下側屋根パネル結合桁6と、を備える。【選択図】図2

Description

本発明は、下がり勾配の途中で勾配が変化する異種勾配屋根に関する。
パネル工法によって構築される建物において、屋根パネルと壁パネルとの結合構造が特許文献1に提案されている。
特許文献1には、従来技術として、壁パネルの上端に、上側屋根パネルと下側屋根パネルを接合するとともに、上面が屋根の勾配と同じに傾斜した結合桁を介して結合する構造が開示されている。
そして、特許文献1の提案は、同一勾配の下側屋根パネルの上側屋根パネルとの接合部の桟材に、壁パネル上端が係合する切欠き部を加工しておき、その切欠き部に壁パネル上端を係合させて接着剤により接着固定するとともに、屋根パネルの上面からスクリュー釘を壁パネル上端の桟材に打ち込む結合構造である。
また、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凹部を有する折れ屋根において、急勾配の上側屋根パネルと緩勾配の下側屋根パネルとの接合部を垂木支持材に支持させる継手構造が特許文献2に提案されている。
特許文献2の提案は、急勾配の上側屋根パネルと緩勾配の下側屋根パネルとの接合部を垂木支持材の上面に、金具を介して留め付けるもので、急勾配の上側屋根パネルと緩勾配の下側屋根パネルとの接合部に、金具が係合する切欠き部を加工しておき、その切欠き部に金具を係合させて、垂木支持材の上面に留め付ける継手構造である。
特開平9−184229号公報 特開2016−194208号公報
ところで、例えば都心部などでは、屋根に二段階の斜線制限が入ってくる場合がある。その斜線規制対応のため、例えば階高を下げたり、軒の出を少なくする、建物を隣地から離す等の対策が必要であり、その対策の一つとして、二段階の斜線制限に合わせて、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凸部を有する異種勾配屋根を採用する場合もある。
このような、中間凸部を有する異種勾配屋根においては、その緩勾配の上側屋根パネルと急勾配の下側屋根パネルとの接合部を、壁パネルの上端に結合する構造となる。
しかし、緩勾配の上側屋根パネルと急勾配の下側屋根パネルとの接合部を、特許文献1に開示の従来構造のように、壁パネルの上端に結合桁を介して結合する構造では、結合桁の上面に中間凸部に対応する頂点を形成する必要があり、その結合桁上面の頂点に合わせて、緩勾配の上側屋根パネルと急勾配の下側屋根パネルとを接合するのは製作誤差等により困難を伴うものとなってしまう。
また、緩勾配の上側屋根パネルと急勾配の下側屋根パネルとの接合部に、特許文献1・2の提案のように、壁パネル上端又は金具が係合する切欠き部を加工するのは、強度上の問題が考えられる。
このような問題は、急勾配の上側屋根パネルと緩勾配の下側屋根パネルとの接合部に中間凹部を有する異種勾配屋根についても同様にある。
本発明の課題は、下がり勾配の途中で勾配が変化する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、上側屋根パネルと下側屋根パネルとの接合部を支持構造体に安定的に支持させることを可能とすることである。
以上の課題を解決するため、請求項1に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図10に示すように、
互いに接合された上側屋根パネル1と下側屋根パネル2との接合部に、これら上側屋根パネル1と下側屋根パネル2とによる下がり勾配の勾配変化部3を有し、前記接合部を支持構造体4に支持させる異種勾配屋根において、
前記支持構造体4の上端面に配置され、前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面が載せられる傾斜上面5aを有する上側屋根パネル結合桁5と、
前記支持構造体4の上端部における外側面に配置され、前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面が載せられる傾斜上面6aを有する下側屋根パネル結合桁6と、
を備えることを特徴とする。
請求項1に記載の発明によれば、支持構造体4の上端面に配置した上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せ、支持構造体4の上端部における外側面に配置した下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せて、下がり勾配の勾配変化部3を有する異種勾配屋根を支持することができる。
したがって、下がり勾配の勾配変化部3を有する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、上側屋根パネル1と下側屋根パネル2との接合部を支持構造体4に安定的に支持させることができる。
請求項2に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図10に示すように、
請求項1に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記勾配変化部は、
緩勾配の前記上側屋根パネル1と急勾配の前記下側屋根パネル2との接合部に形成される、前記下がり勾配の緩勾配から急勾配への変更部位となる中間凸部3、
又は、急勾配の前記上側屋根パネル1と緩勾配の前記下側屋根パネル2との接合部に形成される、前記下がり勾配の急勾配から緩勾配への変更部位となる中間凹部3であることを特徴とする。
請求項2に記載の発明によれば、支持構造体4の上端面に配置した上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せ、支持構造体4の上端部における外側面に配置した下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せて、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根を支持することができる。
したがって、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との接合部を支持構造体4に安定的に支持させることができる。
又は、支持構造体4の上端面に配置した上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せ、支持構造体4の上端部における外側面に配置した下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せて、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凹部3を有する異種勾配屋根を支持することができる。
したがって、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を有する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との接合部を支持構造体4に安定的に支持させることができる。
請求項3に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図10に示すように、
請求項2に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記支持構造体4の上方に配置されるとともに、前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部と前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に配置され、前記中間凸部3又は中間凹部3が形成された棟木7・8、
を備えることを特徴とする。
請求項3に記載の発明によれば、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部と急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に棟木7・8を配置して、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
そして、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との接合部が支持構造体4の上方であっても製作誤差が生じにくく、中間凸部3を容易に形成できる。
又は、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部と緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に棟木7・8を配置して、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を形成することができる。
そして、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との接合部が支持構造体4の上方であっても製作誤差が生じにくく、中間凹部3を容易に形成できる。
請求項4に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図10に示すように、
請求項3に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記棟木は、
前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部に接合される上側屋根パネル結合棟木7と、
前記上側屋根パネル結合棟木7における下側屋根パネル側面に接合されるとともに、前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部に接合される下側屋根パネル結合棟木8と、
からなることを特徴とする。
請求項4に記載の発明によれば、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上側屋根パネル結合棟木7を接合し、上側屋根パネル結合棟木7における下側屋根パネル側面と、急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部に下側屋根パネル結合棟木8を接合して、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
請求項5に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図9に示すように、
請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記上側屋根パネル結合棟木7と前記下側屋根パネル結合棟木8との接合状態における頂点部分により前記中間凸部3が形成されていることを特徴とする。
請求項5に記載の発明によれば、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との間において、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との接合状態における頂点部分によって、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
そして、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8のいずれかに中間凸部を形成する手間を省くことができる。
請求項6に記載の発明は、例えば図1、図2、図10に示すように、
請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記上側屋根パネル結合棟木7と前記下側屋根パネル結合棟木8との接合状態における谷底部分により前記中間凹部3が形成されていることを特徴とする。
請求項6に記載の発明によれば、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との間において、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との接合状態における谷底部分によって、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を形成することができる。
そして、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8のいずれかに中間凹部を形成する手間を省くことができる。
請求項7に記載の発明は、例えば図1から図6に示すように、
請求項1から6のいずれか一項に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記上側屋根パネル結合桁5は、前記支持構造体4の上端面に接着剤で接着固定され、
前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面は、前記上側屋根パネル結合桁5の前記傾斜上面5aに接着剤で接着固定され、
前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物11が、前記支持構造体4の上端部における側面に釘13止め固定されていることを特徴とする。
請求項7に記載の発明によれば、上側屋根パネル結合桁5を支持構造体4の上端面に接着剤で接着し、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに接着剤で接着し、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物11を支持構造体4の上端部の側面に釘13止めして、支持構造体4の上端部に上側屋根パネル結合桁5を介して上側屋根パネル1の勾配方向下端部を強固に固定することができる。
請求項8に記載の発明は、例えば図1から図6に示すように、
請求項1から7のいずれか一項に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記下側屋根パネル結合桁6は、前記支持構造体4の上端部における外側面に接着剤で接着固定され、
前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面は、前記下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに接着剤で接着固定され、
前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物12が、前記下側屋根パネル結合桁6に釘14止め固定されていることを特徴とする。
請求項8に記載の発明によれば、下側屋根パネル結合桁6を支持構造体4の上端部における外側面に接着剤で接着し、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに接着剤で接着し、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物12を下側屋根パネル結合桁6に釘14止めして、支持構造体4の上端部に下側屋根パネル結合桁6を介して下側屋根パネル2の勾配方向上端部を強固に固定することができる。
請求項9に記載の発明は、例えば図1から図4に示すように、
請求項7に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
上方より釘15が前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する芯材1cから前記上側屋根パネル結合桁5を貫通して前記支持構造体4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込まれていることを特徴とする。
請求項9に記載の発明によれば、上方より釘15を、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する芯材1cから上側屋根パネル結合桁5を貫通して支持構造体4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込むことで、支持構造体4の上端部に上側屋根パネル結合桁5を介して上側屋根パネル1の勾配方向下端部をより強固に固定することができる。
請求項10に記載の発明は、例えば図1から図4、図6から図10に示すように、
請求項8に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
上方より釘16が前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部に位置する芯材2cから前記支持構造体4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込まれていることを特徴とする。
請求項10に記載の発明によれば、上方より釘16を、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に位置する芯材2cから支持構造体4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込むことで、支持構造体4の上端部に下側屋根パネル2の勾配方向上端部を強固に固定することができる。
請求項11に記載の発明は、例えば図1から図4に示すように、
請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
前記上側屋根パネル結合棟木7と前記下側屋根パネル結合棟木8は、
互いに接着剤で接着固定されるとともに、
前記上側屋根パネル1の勾配方向下端部と前記下側屋根パネル2の勾配方向上端部とに接着剤で接着固定され、
前記上側屋根パネル結合棟木7及び前記下側屋根パネル結合棟木8に対し、釘17が互いに交差して打ち込まれていることを特徴とする。
請求項11に記載の発明によれば、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8を、互いに接着剤で固定するとともに、上側屋根パネル1の勾配方向下端部と下側屋根パネル2の勾配方向上端部とに接着剤で接着して、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8に対し、釘17を互いに交差して打ち込むことで、上側屋根パネル1の勾配方向下端部と下側屋根パネル2の勾配方向上端部を、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8を介して強固に固定することができる。
本発明によれば、下がり勾配の途中で勾配が変化する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、勾配変化部を境に上側屋根パネルと下側屋根パネルとの接合部を支持構造体に安定的に支持させることができる。
本発明に係る下がり勾配の途中に勾配変化部(中間凸部)を有する異種勾配屋根を含む屋根全体の一例を示す概略正面図である。 本発明を適用した異種勾配屋根の一例を示す概略平面図である。 図1の中間凸部を含む周辺部を示す拡大図である。 図3の中間凸部及び周辺部のフック金物及び釘による固定を示した図である。 図4のフック金物の概略斜視図である。 図4のフック金物による固定部分を示す概略斜視図である。 実施形態2を示すもので、図2と同様の拡大図である。 実施形態3を示すもので、図2と同様の拡大図である。 実施形態4を示すもので、図2と同様の拡大図である。 本発明に係る下がり勾配の途中に勾配変化部として中間凹部を有する異種勾配屋根の要部を示すもので、図2と同様の図である。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態について説明する。
(実施形態1)
図1は本発明に係る下がり勾配の途中に勾配変化部である中間凸部を有する異種勾配屋根を含む屋根全体の一例としての概略構成を示すもので、図示のように、切妻屋根において、左側の屋根Lは、棟部から一様な下がり勾配屋根で、右側の屋根Rは、棟部から下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根1・2となっている。
すなわち、棟部から一様な下がり勾配の左側の屋根Lは、軒先側が外壁パネル9aで支持されている。
また、右側の屋根Rは、棟部から緩勾配の上側屋根パネル1とその勾配方向下側に連続する急勾配の下側屋根パネル2との接合部に中間凸部3を有している。そして、右側の屋根Rは、この中間凸部3を含む接合部が、簡略化して示した建物内部の天井パネルから上方に突出する壁パネル4に支持されて、下側屋根パネル2の軒先側が外壁パネル9aで支持されている。
なお、上側屋根パネル1及び下側屋根パネル2の妻側が、図2に示すように、外壁パネル9bで支持されて、上側屋根パネル1及び下側屋根パネル2の妻側と平行する中間部が、外壁パネル9bと平行する壁パネル10で支持されている。
図3は図1の中間凸部3を含む周辺部を拡大して示すもので、図示のように、軒先側の外壁パネル9aと平行する壁パネル4の上端面に上側屋根パネル結合桁5が配置されて、壁パネル4の上端部の外側面に下側屋根パネル結合桁6が配置されている。
上側屋根パネル結合桁5は、壁パネル4の上端面に接着剤により接着固定されて、緩勾配(図示例では1/3勾配)の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せる傾斜上面5aを有している。本実施形態における上側屋根パネル結合桁5は、傾斜上面5aを有する断面四角形の桁材で、台形を横に寝かした状態である。なお、上側屋根パネル結合桁5は、断面直角三角形でもよく、傾斜上面5aを有する断面多角形の桁材であればよい。
設計上、上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aにおいて、図示のように、支持構造体である壁パネル4のモジュール芯C1に、上側屋根パネル1の勾配方向下端部の先端P1が一致している。
下側屋根パネル結合桁6は、壁パネル4の上端部における外側面に接着剤により接着固定されて、急勾配(図示例では2/3勾配)の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せる傾斜上面6aを有している。本実施形態における下側屋根パネル結合桁6は、傾斜上面6aを有する断面直角三角形の桁材である。なお、下側屋根パネル結合桁6は、断面が他の三角形でもよく、傾斜上面6aを有する断面多角形の桁材であればよい。
設計上、下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aにおいて、図示のように、壁パネル4の外側面の延長線C2に、下側屋根パネル2の勾配方向上端部の先端P2が一致しており、図示例では、その下側屋根パネル2の勾配方向上端部の先端P2が壁パネル4の上端面の外側端に一致している。
壁パネル4は、工場において、上側屋根パネル結合桁5を接着固定した状態で、建築現場に搬送される。
下側屋根パネル結合桁6は、現場において、壁パネル4に接着固定する。
そして、上側屋根パネル1の勾配方向下端部と下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に、中間凸部3を形成する棟木(結合棟木)7・8が配置されている。
すなわち、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面に上側屋根パネル結合棟木7が接着剤により接着固定されて、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における上面に下側屋根パネル結合棟木8が接着剤により接着固定されている。
上側屋根パネル結合棟木7は、上側屋根パネル1の上面に連続する同一勾配の上面を有している。本実施形態における上側屋根パネル結合棟木7は、断面四角形の棟木材である。なお、上側屋根パネル結合棟木7は、断面直角三角形でもよく、断面多角形の棟木材であればよい。
下側屋根パネル結合棟木8は、下側屋根パネル2の上面に連続する同一勾配の上面を有している。本実施形態における下側屋根パネル結合棟木8は、断面四角形の棟木材である。なお、下側屋根パネル結合棟木8は、断面直角三角形でもよく、断面多角形の棟木材であればよい。
そして、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8は、互いに接合する垂直面7b・8bを有している。
設計上、この垂直面7b・8bは、接合状態において、図示のように、壁パネル4の外側面の延長線C2と同一垂直面上の位置関係にあって、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との分割線(面)となっている。
なお、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8の下端部と、上側屋根パネル結合桁5との間には、図示のように、隙間が形成されている。この隙間により、製作時の誤差吸収と、組立時の誤差吸収が図れる。
図4は図3の中間凸部3及び周辺部のフック金物11・12及びスクリュー釘13・14・15・16・17による固定を示したもので、図示のように、上側屋根パネル1の勾配方向下端部側に、上方から面材1aを貫通して桟材1bに跨る二股状のフック金物11が組み付けられている。
フック金物11は、図5に示すように、一対の二股状固定片11aを有しており、この二股状固定片11aに取付穴11bが形成されている。
上側屋根パネル1は、工場において、上側屋根パネル結合棟木7を接着固定し、フック金物11を通す孔を加工して、建築現場に搬送される。
フック金物11は、現場で組み付けられる。
同様に、下側屋根パネル2の勾配方向上端部側にも、上方から面材2aを貫通して桟材2bに跨る二股状のフック金物12が組み付けられている。
フック金物12も、図5に示すように、一対の二股状固定片12aを有しており、この二股状固定片12aに取付穴12bが形成されている。
下側屋根パネル2は、工場において、下側屋根パネル結合棟木8を接着固定し、フック金物12を通す孔を加工して、建築現場に搬送される。
フック金物12は、現場で組み付けられる。
次に、建築現場において、図3に示したように、壁パネル4の上端面に接着固定された上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を接着剤により接着固定する。
このとき、上側屋根パネル1に組み付けられたフック金物11の二股状固定片11aが、図4及び図6に示すように、上側屋根パネル結合桁5及び壁パネル4の図示左側面に当接する。
また、壁パネル4の上端部の外側面に接着固定された下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を接着剤により接着固定する。
このとき、図4に示すように、下側屋根パネル2に組み付けられたフック金物12の二股状固定片12aが、下側屋根パネル結合桁6の図示右側面に当接する。
同時に、上側屋根パネル1に接着固定された上側屋根パネル結合棟木7と、下側屋根パネル2に接着固定された下側屋根パネル結合棟木8とを、互いに接合する垂直面7b・8bで接着剤により接着固定する。
この互いに接着した垂直面7b・8bの頂部により、緩勾配の上側屋根勾配と急勾配の下側屋根勾配とが交差する中間凸部3を形成している。
設計上、図3に示したように、緩勾配の上側屋根パネル1の上面の延長線L1と、急勾配の下側屋根パネル2の上面の延長線L2との交点が、棟線頂部Tによる中間凸部3となっている。
そして、図4及び図6に示すように、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に組み付けられたフック金物11の二股状固定片11aの取付穴11bからスクリュー釘13を、壁パネル4の上端部の左側面の面材4aから桟材4bまで打ち込む。
また、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に組み付けられたフック金物12の二股状固定片12aの取付穴12bからスクリュー釘14を、下側屋根パネル結合桁6の図示右側面に打ち込む。
さらに、上方よりスクリュー釘15を、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する上面の面材1aから芯材1c及び上側屋根パネル結合桁5を貫通して壁パネル4の上端部の芯材4cまで打ち込む。
同様に、上方よりスクリュー釘16を、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に位置する上面の面材2aから芯材2cを貫通して壁パネル4の上端部の芯材4cまで打ち込む。
そして、互いに垂直面7b・8bで接着された上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8に、上方から二本のスクリュー釘17を互いに交差して打ち込む。
つまり、図示左側からスクリュー釘17を、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する上面の面材1a端部より上側屋根パネル結合棟木7から下側屋根パネル結合棟木8に打ち込む。
また、図示右側からスクリュー釘17を、下側屋根パネル結合棟木8より上側屋根パネル結合棟木7を貫通して上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する芯材1cまで打ち込む。
以上、実施形態によれば、壁パネル4の上端面に配置した上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せて、壁パネル4の上端部における外側面に配置した下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せて、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根を支持することができる。
したがって、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との接合部を壁パネル4に安定的に支持させることができる。
そして、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部と急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に棟木7・8を配置して、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
すなわち、緩勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上側屋根パネル結合棟木7を接合し、上側屋根パネル結合棟木7における下側屋根パネル側面と、急勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部に下側屋根パネル結合棟木8を接合して、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
しかも、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との接合部が壁パネル4の上方であっても製作誤差が生じにくく、中間凸部3を容易に形成できる。
さらに、緩勾配の上側屋根パネル1と急勾配の下側屋根パネル2との間において、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との接合状態における垂直面7b・8bの頂点部分によって、緩勾配から急勾配へと勾配が変わる中間凸部3を形成することができる。
また、設計上、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との垂直面7b・8bによる分割線(面)が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に一致しているため、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8の勾配が変わっても、棟木の納まりの変更をしないで済む。
そして、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8のいずれかに中間凸部を形成する手間を省くことができる。
また、上側屋根パネル結合桁5を壁パネル4の上端面に接着剤で接着し、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに接着剤で接着し、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上方から貫通して下方に突出するように組み付けられたフック金物11を壁パネル4の上端部における側面にスクリュー釘13により固定して、壁パネル4の上端部に上側屋根パネル結合桁5を介して上側屋根パネル1の勾配方向下端部を強固に固定することができる。
同様に、下側屋根パネル結合桁6を壁パネル4の上端部における外側面に接着剤で接着し、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに接着剤で接着し、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に上方から貫通して下方に突出するように組み付けられたフック金物12を下側屋根パネル結合桁6にスクリュー釘14により固定して、壁パネル4の上端部に下側屋根パネル結合桁6を介して下側屋根パネル2の勾配方向上端部を強固に固定することができる。
さらに、上方よりスクリュー釘15を、上側屋根パネル1の勾配方向下端部に位置する芯材1cから上側屋根パネル結合桁5を貫通して壁パネル4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込むことで、壁パネル4の上端部に上側屋根パネル結合桁5を介して上側屋根パネル1の勾配方向下端部をより強固に固定することができる。
同様に、上方よりスクリュー釘16を、下側屋根パネル2の勾配方向上端部に位置する芯材2cから壁パネル4の上端部に位置する芯材4cまで打ち込むことで、壁パネル4の上端部に下側屋根パネル2の勾配方向上端部を強固に固定することができる。
そして、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8を、互いに垂直面7b・8bにおいて接着剤で固定するとともに、上側屋根パネル1の勾配方向下端部と下側屋根パネル2の勾配方向上端部とに接着剤で接着して、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8を、二本のスクリュー釘17を互いに交差して打ち込むことで、上側屋根パネル1の勾配方向下端部と下側屋根パネル2の勾配方向上端部を、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8を介して強固に固定することができる。
(実施形態2)
図7は実施形態2を示すもので、この実施形態2は、急勾配(1/1勾配)の下側屋根パネル22として、その勾配に対応した下側屋根パネル結合桁26と、下側屋根パネル結合棟木28と、上側屋根パネル結合棟木27と用いる点が前述した実施形態1と異なっている。
すなわち、図示のように、1/1勾配の下側屋根パネル22としたことで、その1/1勾配に対応した下側屋根パネル結合桁26及び下側屋根パネル結合棟木28として、その下側屋根パネル結合棟木28に対応した上側屋根パネル結合棟木27としている。
そして、下側屋根パネル結合棟木28の上面に、緩勾配(1/3勾配)の上側屋根勾配と急勾配(1/1勾配)の下側屋根勾配とが交差する中間凸部3を形成している。
設計上、前述した実施形態1と同様、上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aにおいて、壁パネル4のモジュール芯C1に、上側屋根パネル1の勾配方向下端部の先端P1が一致している。上側屋根パネル結合棟木27と下側屋根パネル結合棟木28との分割線(面)は、壁パネル4の外側面の延長線C2と同一垂直面上に位置する垂直面27b・28bとなっている。
しかし、緩勾配の上側屋根パネル1の上面の延長線L1と急勾配の下側屋根パネル2の上面の延長線L2との交点による棟線頂部Tである中間凸部3が、壁パネル4の外側面の延長線C2上になく、下側屋根パネル結合棟木28の上面にある。
このように、上側屋根パネル結合棟木27と下側屋根パネル結合棟木28との垂直面27b・28bによる分割線(面)が、勾配が変化する中間凸部3ではないため、緩勾配の上側屋根パネル1及び急勾配の下側屋根パネル2における上面に防水シートが施工された場合に、防水シートが切れにくい。
(実施形態3)
図8は実施形態3を示すもので、この実施形態3は、緩勾配(1/2勾配)の上側屋根パネル31として、その勾配に対応した上側屋根パネル結合桁35と、上側屋根パネル結合棟木38と、下側屋根パネル結合棟木37と用いる点が実施形態1と異なっている。
すなわち、図示のように、1/2勾配の上側屋根パネル31としたことで、その1/2勾配に対応した上側屋根パネル結合桁35及び上側屋根パネル結合棟木37として、その上側屋根パネル結合棟木37に対応した下側屋根パネル結合棟木38としている。
そして、上側屋根パネル結合棟木37及び下側屋根パネル結合棟木37の互いに接着した垂直面37b・38bの頂部により、緩勾配(1/2勾配)の上側屋根勾配と急勾配(2/3勾配)の下側屋根勾配とが交差する中間凸部3を形成している。
設計上、前述した実施形態1と同様、上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aにおいて、壁パネル4のモジュール芯C1に、上側屋根パネル31の勾配方向下端部の先端P1が一致している。上側屋根パネル結合棟木37と下側屋根パネル結合棟木38との垂直面37b・38bによる分割線(面)が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に一致している。緩勾配の上側屋根パネル31の上面の延長線L1と急勾配の下側屋根パネル22の上面の延長線L2との交点による棟線頂部Tである中間凸部3が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に位置している。
(実施形態4)
図9は実施形態4を示すもので、この実施形態4は、実施形態2と同様、急勾配(1/1勾配)の下側屋根パネル22として、その勾配に対応した下側屋根パネル結合桁26を用いて、実施形態3と同様、緩勾配(1/2勾配)の上側屋根パネル31として、その勾配に対応した上側屋根パネル結合桁35と、下側屋根パネル結合棟木37とを用いるとともに、下側屋根パネル結合棟木48を用いる点が実施形態1から3と異なっている。
すなわち、図示のように、1/1勾配の下側屋根パネル22として、その1/1勾配に対応した下側屋根パネル結合桁26とするとともに、1/2勾配の上側屋根パネル31としたことで、その1/2勾配に対応した上側屋根パネル結合桁35及び上側屋根パネル結合棟木37として、その上側屋根パネル結合棟木37に対応した下側屋根パネル結合棟木48としている。
そして、下側屋根パネル結合棟木48の上面に、緩勾配(1/2勾配)の上側屋根勾配と急勾配(1/1勾配)の下側屋根勾配とが交差する中間凸部3を形成している。
設計上、前述した実施形態2と同様、上側屋根パネル結合桁35の傾斜上面35aにおいて、壁パネル4のモジュール芯C1に、上側屋根パネル31の勾配方向下端部の先端P1が一致している。上側屋根パネル結合棟木37と下側屋根パネル結合棟木48との分割線(面)は、壁パネル4の外側面の延長線C2と同一垂直面上に位置する垂直面37b・48bとなっている。緩勾配の上側屋根パネル31の上面の延長線L1と急勾配の下側屋根パネル22の上面の延長線L2との交点による棟線頂部Tである中間凸部3が、壁パネル4の外側面の延長線C2上になく、下側屋根パネル結合棟木48の上面にある。
以上、実施形態1から4のように、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凸部3を有する異種勾配屋根の上側及び下側の屋根勾配に対応して、結合桁5・6・26・35と、結合棟木7・8・27・28・37・38・48を使用することができる。
そして、結合棟木については、相手方の屋根がどの勾配でも、そのバリエーションに対応して結合棟木7・8・27・28・37・38・48を適宜に選択して使用することができる。
(実施形態5)
図10は本発明に係る下がり勾配の途中に勾配変化部として中間凹部を有する異種勾配屋根の要部を示すもので、図示のように、急勾配の上側屋根パネル1とその勾配方向下側に連続する緩勾配の下側屋根パネル2との接合部に中間凹部3を有している。
そして、前述した実施形態1と同様、壁パネル4の上端面に上側屋根パネル結合桁5が配置されて、壁パネル4の上端部の外側面に下側屋根パネル結合桁6が配置されている。
上側屋根パネル結合桁5は、壁パネル4の上端面に接着剤により接着固定されて、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せる傾斜上面5aを有している。
下側屋根パネル結合桁6は、壁パネル4の上端部における外側面に接着剤により接着固定されて、緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せる傾斜上面6aを有している。
また、実施形態1と同様、上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面に上側屋根パネル結合棟木7が接着剤により接着固定されて、下側屋根パネル2の勾配方向上端部における上面に下側屋根パネル結合棟木8が接着剤により接着固定されている。
上側屋根パネル結合棟木7は、上側屋根パネル1の上面に連続する同一勾配の上面を有している。
下側屋根パネル結合棟木8は、下側屋根パネル2の上面に連続する同一勾配の上面を有している。
実施形態1と同様、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8は、互いに接合する垂直面7b・8bを有している。この垂直面7b・8bは、接合状態において、図示のように、壁パネル4の外側面と同一垂直面上の位置関係にある。
そして、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8の上面による、接合状態の垂直面7b・8bに沿って交差した谷底部により、急勾配の上側屋根勾配と緩勾配の下側屋根勾配とが交差する中間凹部3を形成している。
このような上側屋根パネル1、下側屋根パネル2、上側屋根パネル結合桁5、下側屋根パネル結合桁6、上側屋根パネル結合棟木7及び下側屋根パネル結合棟木8も、実施形態1と同様、フック金物11・12、釘13・14・15・16・17で固定される。
設計上、前述した実施形態1と同様、上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aにおいて、壁パネル4のモジュール芯C1に、上側屋根パネル1の勾配方向下端部の先端P1が一致している。上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との垂直面7b・8bによる分割線(面)が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に一致している。急勾配の上側屋根パネル1の上面の延長線L1と緩勾配の下側屋根パネル2の上面の延長線L2との交点による棟線谷底部Bである中間凹部3が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に位置している。
以上、実施形態5によれば、壁パネル4の上端面に配置した上側屋根パネル結合桁5の傾斜上面5aに、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部における下面を載せて、壁パネル4の上端部における外側面に配置した下側屋根パネル結合桁6の傾斜上面6aに、緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部における下面を載せて、下がり勾配の途中で勾配が変わる中間凹部3を有する異種勾配屋根を支持することができる。
したがって、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を有する異種勾配屋根において、強度及び設計上の無理がなく、斜線制限に対応しつつ、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との接合部を壁パネル4に安定的に支持させることができる。
そして、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部と緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部との間に棟木7・8を配置して、実施形態1とは逆に、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を形成することができる。
すなわち、急勾配の上側屋根パネル1の勾配方向下端部に上側屋根パネル結合棟木7を接合し、上側屋根パネル結合棟木7における下側屋根パネル側面と、緩勾配の下側屋根パネル2の勾配方向上端部に下側屋根パネル結合棟木8を接合して、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を形成することができる。
しかも、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との接合部が壁パネル4の上方であっても製作誤差が生じにくく、中間凹部3を容易に形成できる。
さらに、急勾配の上側屋根パネル1と緩勾配の下側屋根パネル2との間において、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8の上面による、接合状態の垂直面7b・8bに沿って交差した垂直面7b・8bの谷底部分によって、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を形成することができる。
また、設計上、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8との垂直面7b・8bによる分割線(面)が、壁パネル4の外側面の延長線C2上に一致しているため、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8の勾配が変わっても、棟木の納まりの変更をしないで済む。
そして、上側屋根パネル結合棟木7と下側屋根パネル結合棟木8のいずれかに中間凹部を形成する手間を省くことができる。
その他、実施形態1と同様の作用効果を得ることができる。
なお、実施形態5のように、急勾配から緩勾配へと勾配が変わる中間凹部3を有する異種勾配屋根においても、前述した実施形態2から実施形態4と略同様の構造バリエーションが適用可能である。
(変形例)
以上の実施形態においては、切妻屋根において、片方の下がり勾配の勾配変化部(中間凸部又は中間凹部)を有する異種勾配屋根としたが、本発明はこれに限定されるものではなく、片流れ屋根のみであってもよい。
そして、実施形態では、下がり勾配の上側屋根パネルと下側パネルの接合部を支持する支持構造体を壁パネルとしたが、その他の支持構造体としては、開口部の上方に設けられた小壁パネルやまぐさや梁等であってもよい。
また、異種勾配屋根の下がり勾配の勾配変化部(中間凸部又は中間凹部)の位置は、接合部の頂点に相当する部位であればよく、どちらかの結合棟木の上面の位置でもよく、その他、具体的な細部構造、例えば屋根パネル結合桁、屋根パネル結合棟木、フック金物の形状等についても適宜に変更可能であることは勿論である。
さらに、上側屋根パネル結合棟木と下側屋根パネル結合棟木を一体に形成した状態の棟木を用いてもよい。
1 緩勾配の上側屋根パネル
2 急勾配の下側屋根パネル
3 勾配変化部(中間凸部、中間凹部)
4 支持構造体
5 上側屋根パネル結合桁
5a 傾斜上面
6 下側屋根パネル結合桁
6a 傾斜上面
7 上側屋根パネル結合棟木
7b 垂直面
8 下側屋根パネル結合棟木
8b 垂直面
11 フック金物
12 フック金物
13・14・15・16・17 スクリュー釘
21 急勾配の下側屋根パネル
26 下側屋根パネル結合桁
27 上側屋根パネル結合棟木
28 下側屋根パネル結合棟木
31 緩勾配の下側屋根パネル
35 上側屋根パネル結合桁
36 下側屋根パネル結合桁
37 上側屋根パネル結合棟木
38 下側屋根パネル結合棟木
48 下側屋根パネル結合棟木

Claims (11)

  1. 互いに接合された下がり勾配の上側屋根パネルと下側屋根パネルとの接合部に、これら上側屋根パネルと下側屋根パネルとによる下がり勾配の勾配変化部を有し、前記接合部を支持構造体に支持させる異種勾配屋根において、
    前記支持構造体の上端面に配置され、前記上側屋根パネルの勾配方向下端部における下面が載せられる傾斜上面を有する上側屋根パネル結合桁と、
    前記支持構造体の上端部における外側面に配置され、前記下側屋根パネルの勾配方向上端部における下面が載せられる傾斜上面を有する下側屋根パネル結合桁と、
    を備えることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  2. 請求項1に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記勾配変化部は、
    緩勾配の前記上側屋根パネルと急勾配の前記下側屋根パネルとの接合部に形成される、前記下がり勾配の緩勾配から急勾配への変更部位となる中間凸部、
    又は、急勾配の前記上側屋根パネルと緩勾配の前記下側屋根パネルとの接合部に形成される、前記下がり勾配の急勾配から緩勾配への変更部位となる中間凹部であることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  3. 請求項2に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記支持構造体の上方に配置されるとともに、前記上側屋根パネルの勾配方向下端部と前記下側屋根パネルの勾配方向上端部との間に配置され、前記中間凸部又は前記中間凹部が形成された棟木、
    を備えることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  4. 請求項3に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記棟木は、
    前記上側屋根パネルの勾配方向下端部に接合される上側屋根パネル結合棟木と、
    前記上側屋根パネル結合棟木における下側屋根パネル側面に接合されるとともに、前記下側屋根パネルの勾配方向上端部に接合される下側屋根パネル結合棟木と、
    からなることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  5. 請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記上側屋根パネル結合棟木と前記下側屋根パネル結合棟木との接合状態における頂点部分により前記中間凸部が形成されていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  6. 請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記上側屋根パネル結合棟木と前記下側屋根パネル結合棟木との接合状態における谷底部分により前記中間凹部が形成されていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  7. 請求項1から6のいずれか一項に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記上側屋根パネル結合桁は、前記支持構造体の上端面に接着剤で接着固定され、
    前記上側屋根パネルの勾配方向下端部における下面は、前記上側屋根パネル結合桁の前記傾斜上面に接着剤で接着固定され、
    前記上側屋根パネルの勾配方向下端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物が、前記支持構造体の上端部における側面に釘止め固定されていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  8. 請求項1から7のいずれか一項に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記下側屋根パネル結合桁は、前記支持構造体の上端部における外側面に接着剤で接着固定され、
    前記下側屋根パネルの勾配方向上端部における下面は、前記下側屋根パネル結合桁の傾斜上面に接着剤で接着固定され、
    前記下側屋根パネルの勾配方向上端部に上方から貫通して下方に突出するようにして組み付けられたフック金物が、前記下側屋根パネル結合桁に釘止め固定されていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  9. 請求項7に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    上方より釘が前記上側屋根パネルの勾配方向下端部に位置する芯材から前記上側屋根パネル結合桁を貫通して前記支持構造体の上端部に位置する芯材まで打ち込まれていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  10. 請求項8に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    上方より釘が前記下側屋根パネルの勾配方向上端部に位置する芯材から前記支持構造体の上端部に位置する芯材まで打ち込まれていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
  11. 請求項4に記載の下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根において、
    前記上側屋根パネル結合棟木と前記下側屋根パネル結合棟木は、
    互いに接着剤で接着固定されるとともに、
    前記上側屋根パネルの勾配方向下端部と前記下側屋根パネルの勾配方向上端部とに接着剤で接着固定され、
    前記上側屋根パネル結合棟木及び前記下側屋根パネル結合棟木に対し、釘が互いに交差して打ち込まれていることを特徴とする下がり勾配が途中で変化する異種勾配屋根。
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