JP3670651B2 - 木造建築物の接合構造 - Google Patents

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【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は木造建築物の小屋組において、垂木に対する棟木、母屋、桁行(軒桁)等の横架材を緊結するための接合金具を用いた接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
木造建築物の小屋組みには、垂木を台風などによる強風で吹き上げられないよう、あおり止め用の接合部材(あおり止め金物やひねり金物、折曲げ金物またはくら金物などと称する)を用いて垂木を棟木、母屋、桁行などの横架材に緊結する方法がとられてきた。
【0003】
しかし、あおり止め用の接合部材のうち、垂木の側面に取り付ける形式の接合金具は、これまで、左右の区別があった。すなわち、垂木の右側から取付ける接合金具は、左側から取り付けるには適していなかった。
一方、接合金具は必ずしも垂木の一側面のみに限定して取付けられるわけではなく、ケラバの影響を受けたり、他の構造金物と干渉する等の理由により、他側面から取付ける必要性も生ずる。このため、左右用に対応した二組の構造金物を用意しなければならず、施工現場での使用に難があった。
また、垂木は浮き上げに対する力だけでなく、直交方向からの力及び垂木と平行方向からの力も加わる。
【0004】
そこで従来は、垂木の直交方向からの力に対しては、横架材に垂木彫りを施すとともに、ころび止め用の接合部材(ころび止め)を用いて、小屋組み全体及び垂木の移動を防いでいた。
一方、垂木の平行方向からの力(滑らせる力)に対しては副次的な措置しかとられていないのが現状である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
本発明は、以上の課題を解決するものであり、その目的とするところは、垂木に対する取付け側面を左右共用でき、しかも緊結状態では、垂木の垂直方向からだけでなく、平行方向の力にも対応できるようにした接合金具を用いた垂木と横架材の接合構造を提供するものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】
前記目的を達成するため、本発明では、図の実施の形態にも示すように、横架材6の上部の角部に、接合金具1(10)を介して、横架材6の軸方向に交叉する方向に所定傾斜角度で垂木7を接合固定した木造建築物の接合構造において、
前記接合金具1(10)は、前記接合固定部位における前記垂木7の前面又は後面に固定された複数の取付け孔を有する第一の取付けプレート3(12)と、該第一の取付けプレート3(12)の略中心を通る切込み溝及びその左右に略45度の広がりの折曲げ線で囲われる左右の部位を第一の取付けプレート3(12)の板面に略直角に同一方向に折曲成形することにより、互いに略直角の交差角度で突出する夫々に取付け孔を有する左右の第二の取付けプレート4(13)と、よりなり、左右の第二の取付けプレート4(13)間に前記横架材6上部の角部が通り、該左右の第二の取付けプレート4(13)が前記横架材6上部の角部に隣接する面に接合固定されていることを特徴とするものである。
【0007】
したがって、本発明の接合金具1,10は左右対称であるため、取付け側面が右側あるいは左側の双方に対応でき、しかも緊結状態では垂木7の軸方向及びこれと直交する方向のいずれにも対抗でき、仕口位置での強度剛性の向上に貢献できる。また、本発明では、従来のあおり止め金物が果たしていた浮き上がり防止機能に加えて、垂直方向及び水平方向の力にも対応できるようになる。その結果、最終的には、上記のように屋根剛性の向上に貢献できる。
【0008】
また本発明では、接合金具1の全体が円盤状をなすことで、屋根勾配に応じた垂木7の横架材6に対する各種取付け角度に対応できるため汎用性が高い。
さらに本発明では接合金具10の全体が長方形をなすことにより、プレス成形が簡単に行えることになる。
【0009】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の好ましい実施の形態につき、添付図面を参照して詳細に説明する。図1(a),(b)及び図2は本発明の第一の実施形態による接合金具を示すものである。
【0010】
この接合金具1は、基本的に、厚さ1〜2mm程度の鋼板などの金属プレス成形体であって、(a)に示すように、円盤形に成形され、かつ複数のねじ等の取付け孔2を打抜き成形した垂木側取付け用の第一の取付けプレート3と、取付けプレート3の中心を通る切込み溝3a及びその左右に45度の広がりの折曲げ線3bで囲われる扇形部位を、図1(b)及び図2に示すように、プレート3の盤面に直角に折曲成形することにより、互いに直角に突出する母屋側取付け用の左右一対の扇形の第二の取付けプレート4とからなっており、各第二の取付けプレート4にもそれぞれ複数の取付け孔2が打抜きによって予め形成されている。
各取付け孔2にはそれぞれ、タッピングスクリュ等の取付け具5がねじ込まれて固定される。
【0011】
次に、以上の接合金具1を用いて横架材(母屋)に垂木を接合する手順を図3を用いて説明する。
図3(a)において、横架材6(母屋)の端面には、洋小屋組の場合における合掌などとの取合いのために、かま継ぎなどの仕口加工6aが施されているほか、横架材6上部の長手方向における垂木7の取付け位置には、予め適宜設置間隔で垂木7の設置勾配に応じた傾斜状の溝、すなわちたるき彫り6bが形成され、この位置に垂木7が嵌合される。
この後、(b)に示すように接合金具1の第一の取付けプレート3を垂木7の一側面に密着させ、第二の取付けプレート4を横架材6の上面及び一側面に密着させた状態で、各取付け孔2に取付け具5をねじ込むことにより、(c)に示すように、接合金具1を介して横架材6(母屋)と垂木7とを緊結する。
【0012】
緊結状態では、矢印Aに示す垂木7の軸方向、及び矢印Bに示す垂木7と直交する方向のいずれに対しても固定がなされ、接合位置の強度剛性を向上させることになる。
【0013】
以上の接合金具1は左右対称であるため、連結位置近傍に例えば束材や、方づえなどの干渉する障害物があり、図3の正面方向からの取付けが困難な場合には、同一接合金具1を用いて、裏側から同様な手順により取付けができることになる。
【0014】
また、図4に示すように、屋根勾配に応じて垂木7の傾斜角度はそれぞれ三寸勾配(傾斜度17度)、四寸勾配(傾斜度22度)、五寸勾配(傾斜度27度)など複数の傾斜角度となるが、第一の取付けプレート3は、円盤状をなしており、勾配の相違によって取付け不能となることがないため、さらに汎用性が高いものとなる。
【0015】
図5,6は、本発明の第二の実施形態を示すものである。図における接合金具10は、前記第一の実施形態と同じく、厚さ1〜2mm程度の鋼板などの金属プレス成形体であって、図5(a)に示すように、長方形に成形され、かつ複数の取付け孔11を打抜き成形した垂木側取付用の第一の取付けプレート12と、取付けプレート12の略中心を通る切込み溝12a及びその左右に45度の広がりの折曲げ線12bで囲われる左右の部位を、図5(b)に示すように、取付けプレート12の盤面に直角に折曲成形することにより、互いに直角に突出する左右一対の母屋側取付け用の第二の取付けプレート13とからなっており、各第二の取付けプレート13にも、それぞれ複数の取付け孔11が打抜きによって予め形成されているものである。
【0016】
この接合金物10においても、図6に示すように、第一の取付けプレート12を垂木7の一側面に当て、第二の取付けプレート13を横架材6の一側面及び上面に当て、図示しない取付け具により取付けることで、垂木7と横架材6間を緊結できる。
【0017】
なお、以上の各実施の形態では、前記接合金具1または10を、垂木7と母屋との結合に利用したが、棟との結合あるいは桁行などの横架材との木造建築用の結合全般に利用できることは勿論である。
【0018】
【発明の効果】
以上の説明により明らかなように、本発明による接合金具を用いた垂木と横架材の接合構造にあっては、垂木に対する取付け側面を左右共用でき、垂木と横架材との接合固定作業が容易で安全となり、しかも緊結状態では垂木の垂直方向からだけでなく、平行方向の力にも対応でき、木造建築における屋根剛性の向上と建築作業性に貢献できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 (a),(b)は本発明の第一の実施形態による接合金具の展開状態及び折曲げ完成状態を示す正面図である。
【図2】 同完成状態を示す斜視図である。
【図3】 (a)〜(c)は、同金具を用いた垂木と横架材との緊結手順を示す説明用斜視図である。
【図4】 同緊結状態を示す側断面図である。
【図5】 (a),(b)は本発明の第二の実施形態による接合金具の展開状態及び折曲げ完成状態を示す正面図である。
【図6】 同接合金具を用いた垂木と横架材の緊結状態を示す側断面図である。
【符号の説明】
1,10 接合金具
2,11 取付け孔
3,12 第一の取付けプレート
3a,12a 切込み溝
3b,12b 折曲げ線
4,13 第二の取付けプレート
5 取付け具
6 横架材
7 垂木

Claims (4)

  1. 横架材の上部の角部に、接合金具を介して、横架材の軸方向に交叉する方向に所定傾斜角度で垂木を接合固定した木造建築物の接合構造において、
    前記接合金具は、前記接合固定部位における前記垂木の前面又は後面に固定された複数の取付け孔を有する第一の取付けプレートと、該第一の取付けプレートの略中心を通る切込み溝及びその左右に略45度の広がりの折曲げ線で囲われる左右の部位を第一の取付けプレートの板面に略直角に同一方向に折曲成形することにより、互いに略直角の交差角度で突出する夫々に取付け孔を有する左右の第二の取付けプレートと、よりなり、左右の第二の取付けプレート間に前記横架材上部の角部が通り、該左右の第二の取付けプレートが前記横架材上部の角部に隣接する面に接合固定されていることを特徴とする木造建築の接合構造。
  2. 前記垂木(7)が接合固定される前記横架材(6)上部の角部には、垂木(7)の設置勾配に応じた傾斜状の溝であるたるき彫り(6b)が形成されており、このたるき彫り(6b)内に垂木(7)が嵌合固定されていることを特徴とする請求項1に記載の木造建築の接合構造。
  3. 前記接合金具は、全体が円盤状をなし、前記第一の取付けプレートの略中心を通る切込み溝及びその左右に略45度の広がりの折曲げ線で囲われる左右の扇形部位を第一のプレートの板面に略直角に同一方向に折曲成形することにより、互いに略直角の交差角度で突出する左右の扇形の第二の取付けプレートを形成したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の木造建築の接合構造。
  4. 前記接合金具は、全体が長方形をなし、四角形状の第一の取付けプレートの中心を通る切込み溝及びその左右に略45度の広がりの折曲げ線で囲われる左右の部位を第一のプレートの板面に直角に同一方向に折曲成形することにより、互いに直角の交差角度で突出する左右の第二の取付けプレートを形成したものであることを特徴とする請求項1又は2記載の木造建築の接合構造。
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