JP2020143230A - 界面活性剤組成物及びその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】液性が改善された界面活性剤組成物の提供。【解決手段】(A)成分:特定の式で表される脂肪酸メチルのアルキレンオキシド付加物と、(B)成分:特定の式で表されるグリセリンのアルキレンオキシド付加物と、(C)成分:特定の式で表されるグリセリンのアルキレンオキシド付加物のモノエステル交換体、グリセリンのアルキレンオキシド付加物のジエステル交換体及びグリセリンのアルキレンオキシド付加物のトリエステル交換体の混合物と、を含有し、(B)成分及び(C)成分の総モル数をα、(A)成分の総モル数をβとしたとき、α/βが0.15〜0.50であり、(A)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数が3〜20であり、(B)成分及び(C)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数がそれぞれ10〜60である、界面活性剤組成物。【選択図】なし
Description
本発明は、界面活性剤組成物及びその製造方法に関する。
液体洗浄剤においては、その使用量の低減、あるいは液体洗浄剤が収容される容器のコンパクト化などを目的とした、いわゆる「濃縮タイプ」の液体洗浄剤が提案されている。「濃縮タイプ」は、高い界面活性剤濃度の洗浄剤である。
しかし、液体洗浄剤の洗浄成分として用いられるポリオキシエチレンアルキルエーテル等の汎用の界面活性剤は、界面活性剤濃度の増加に伴い、粘度が著しく増加(ゲル化)することがある。このようなゲル化は、液体洗浄剤の保管時や、洗濯時の水への希釈時にも起こることがあり、使用性を悪化させることになる。そのため、液体洗浄剤の組成設計においては、前記のようなゲル化が起こりにくい組成とすることが必要となる。
このような問題を解決した液体洗浄剤として、非イオン界面活性剤である脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートを含有する液体洗浄剤が提案されている(例えば特許文献1参照)。
脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートは、アルコキシル化触媒の存在下で、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドが付加することで得られる。また、触媒の活性化や副生物の生成量の低減を目的として、付加工程をアルコキシル化触媒及び多価アルコールの存在下で行う方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートは、アルコキシル化触媒の存在下で、脂肪酸アルキルエステルにアルキレンオキシドが付加することで得られる。また、触媒の活性化や副生物の生成量の低減を目的として、付加工程をアルコキシル化触媒及び多価アルコールの存在下で行う方法が提案されている(例えば特許文献2参照)。
近年、界面活性剤のさらなるゲル化防止が求められている。具体的には、以下に示すような液性に優れる界面活性剤が求められている。
(1)界面活性剤を配合した液体洗浄剤がゲル化することなく水に速やかに溶解する。
(2)界面活性剤を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化しにくく均一化しやすい。
(3)界面活性剤を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくく保存安定性に優れる。
本発明は、液性が改善された界面活性剤組成物の提供を目的とする。
(1)界面活性剤を配合した液体洗浄剤がゲル化することなく水に速やかに溶解する。
(2)界面活性剤を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化しにくく均一化しやすい。
(3)界面活性剤を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくく保存安定性に優れる。
本発明は、液性が改善された界面活性剤組成物の提供を目的とする。
本発明は以下の態様を有する。
[1] (A)成分:下記一般式(1)で表される化合物と、(B)成分:下記一般式(2)で表される化合物と、(C)成分:下記一般式(3)で表される化合物、下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物の混合物と、を含有し、前記(B)成分及び前記(C)成分の総モル数をα、前記(A)成分の総モル数をβとしたとき、α/βが0.15〜0.50であり、前記(A)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数が3〜20であり、前記(B)成分及び前記(C)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数がそれぞれ10〜60である、界面活性剤組成物。
R1−CO−(OA1)p−OCH3 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、OA1は炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、pはOA1の繰り返し数を表し、1以上の数である。)
[1] (A)成分:下記一般式(1)で表される化合物と、(B)成分:下記一般式(2)で表される化合物と、(C)成分:下記一般式(3)で表される化合物、下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物の混合物と、を含有し、前記(B)成分及び前記(C)成分の総モル数をα、前記(A)成分の総モル数をβとしたとき、α/βが0.15〜0.50であり、前記(A)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数が3〜20であり、前記(B)成分及び前記(C)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数がそれぞれ10〜60である、界面活性剤組成物。
R1−CO−(OA1)p−OCH3 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、OA1は炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、pはOA1の繰り返し数を表し、1以上の数である。)
一般式(2)中、R2〜R4はそれぞれ独立に、下記一般式(ii)で表される基である。
一般式(3)中、R5〜R7はそれぞれ独立に、下記一般式(i)又は下記一般式(ii)で表される基である。ただし、R5〜R7のうちの1つが下記一般式(i)で表される基であり、残りの2つが下記一般式(ii)で表される基である。
一般式(4)中、R8〜R10はそれぞれ独立に、下記一般式(i)又は下記一般式(ii)で表される基である。ただし、R8〜R10のうちの2つが下記一般式(i)で表される基であり、残りの1つが下記一般式(ii)で表される基である。
一般式(5)中、R11〜R13はそれぞれ独立に、下記一般式(i)で表される基である。
一般式(i)、(ii)中、R14は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、A2O及びA3Oはそれぞれ独立に、炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、qはA2Oの繰り返し数を表し、0以上の数であり、rはA3Oの繰り返し数を表し、0以上の数である。
[2] 下記条件1を満たす、[1]の界面活性剤組成物。
[3] 下記条件2を満たす、[2]の界面活性剤組成物。
[4] 下記条件3を満たす、[2]又は[3]の界面活性剤組成物。
(条件1)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤2gを15℃に調温したイオン交換水80mLに添加して希釈液とし、10分間撹拌した後の希釈液の全量を42メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上である。
(条件2)
30℃に調温した界面活性剤組成物30gに、30℃に調温したイオン交換水24mLを添加して液体洗浄剤とし、10分間撹拌した後の液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上である。
(条件3)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤30gを5℃で30日間放置した後に、液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上である。
[3] 下記条件2を満たす、[2]の界面活性剤組成物。
[4] 下記条件3を満たす、[2]又は[3]の界面活性剤組成物。
(条件1)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤2gを15℃に調温したイオン交換水80mLに添加して希釈液とし、10分間撹拌した後の希釈液の全量を42メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上である。
(条件2)
30℃に調温した界面活性剤組成物30gに、30℃に調温したイオン交換水24mLを添加して液体洗浄剤とし、10分間撹拌した後の液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上である。
(条件3)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤30gを5℃で30日間放置した後に、液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上である。
[5] 液体クロマトグラフィー分析により算出した、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分のピーク面積の合計に対する、前記(B)成分の含有量が5〜45面積%である、[1]〜[4]のいずれかの界面活性剤組成物。
[6] 液体クロマトグラフィー分析により算出した、(B)成分/((B)成分+(C)成分)で表されるピーク面積の比が0.15〜0.6である、[1]〜[5]のいずれかの界面活性剤組成物。
[7] グリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下、脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加する、界面活性剤組成物の製造方法であって、前記脂肪酸メチルエステルが下記一般式(6)で表される化合物であり、前記グリセリン/前記脂肪酸メチルエステルで表されるモル比が0.15〜0.5である、界面活性剤組成物の製造方法。
R15−COOCH3 ・・・(6)
(一般式(6)中、R15は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基である。)
[8] 前記アルキレンオキシド/(前記脂肪酸メチルエステルのエステル基と前記グリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比が5〜30である、[7]の界面活性剤組成物の製造方法。
[6] 液体クロマトグラフィー分析により算出した、(B)成分/((B)成分+(C)成分)で表されるピーク面積の比が0.15〜0.6である、[1]〜[5]のいずれかの界面活性剤組成物。
[7] グリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下、脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加する、界面活性剤組成物の製造方法であって、前記脂肪酸メチルエステルが下記一般式(6)で表される化合物であり、前記グリセリン/前記脂肪酸メチルエステルで表されるモル比が0.15〜0.5である、界面活性剤組成物の製造方法。
R15−COOCH3 ・・・(6)
(一般式(6)中、R15は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基である。)
[8] 前記アルキレンオキシド/(前記脂肪酸メチルエステルのエステル基と前記グリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比が5〜30である、[7]の界面活性剤組成物の製造方法。
本発明によれば、液性が改善された界面活性剤組成物を提供できる。特に界面活性剤を高濃度配合した濃縮タイプの液体洗浄剤の製造時、使用時、低温化での保管時においてゲル化を防ぐことができる界面活性剤組成物を提供できる。
以下、本発明を詳細に説明する。
本発明の界面活性剤組成物は、以下に示す(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有する。
本発明の界面活性剤組成物は、以下に示す(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有する。
<(A)成分>
(A)成分は、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(A)」ともいう。)である。化合物(A)は、脂肪酸メチルエステルアルコキシレート(脂肪酸メチルのアルキレンオキシド付加物)である。
R1−CO−(OA1)p−OCH3 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、OA1は炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、pはOA1の繰り返し数を表し、1以上の数である。)
(A)成分は、下記一般式(1)で表される化合物(以下、「化合物(A)」ともいう。)である。化合物(A)は、脂肪酸メチルエステルアルコキシレート(脂肪酸メチルのアルキレンオキシド付加物)である。
R1−CO−(OA1)p−OCH3 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、OA1は炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、pはOA1の繰り返し数を表し、1以上の数である。)
前記一般式(1)中、R1は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
R1としては、炭素数11〜19のアルケニル基が好ましい。
OA1はオキシエチレン基、オキシプロピレン基であり、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基は混在していてもよい。オキシエチレン基及びオキシプロピレン基が混在している場合、ブロック状に混在していてもよく、ランダム状に混在していてもよい。OA1は少なくともオキシエチレン基を含むことが好ましく、オキシエチレン基のみであることがより好ましい。
R1としては、炭素数11〜19のアルケニル基が好ましい。
OA1はオキシエチレン基、オキシプロピレン基であり、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基は混在していてもよい。オキシエチレン基及びオキシプロピレン基が混在している場合、ブロック状に混在していてもよく、ランダム状に混在していてもよい。OA1は少なくともオキシエチレン基を含むことが好ましく、オキシエチレン基のみであることがより好ましい。
(OA1)pは、炭素数2〜3のアルキレンオキシドの付加によって形成される。(OA1)pは、少なくともエチレンオキシド(EO)の付加によって形成されることが好ましい。アルキレンオキシドを複数種組み合わせる場合のアルキレンオキシドの付加方法は特に限定されない。例えばEOとプロピレンオキシド(PO)とを組み合わせる場合の付加方法は、ランダム付加であってもよく、ブロック付加でもよい。ブロック付加方法としては、例えばEOを付加した後にPOを付加する方法、POを付加した後にEOを付加する方法、EOを付加した後にPOを付加し、さらにEOを付加する方法などが挙げられる。
化合物(A)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であってもよい。また、化合物(A)は、R1の異なる分子の集合体であってもよい。
化合物(A)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(A)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、3〜20であり、5〜20が好ましく、7〜20がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数は1〜20が好ましく、3〜20が好ましく、5〜20がより好ましく、7〜20がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜3が好ましい。
化合物(A)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(A)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、3〜20であり、5〜20が好ましく、7〜20がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数は1〜20が好ましく、3〜20が好ましく、5〜20がより好ましく、7〜20がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜3が好ましい。
前記一般式(1)中のR1は原料である脂肪酸メチルエステルに由来する。脂肪酸メチルエステルとしては、例えばラウリン酸メチル、ミリスチン酸メチル、ステアリン酸メチル、オレイン酸メチル、リノール酸メチル、リノレン酸メチル等の炭素数12〜18の飽和又は不飽和脂肪酸メチルエステル、又は、これらの混合物であるパーム油、パーム核油、ヤシ油もしくは大豆油由来の脂肪酸メチルエステル混合物などが挙げられる。これらの中でも、パーム油、パーム核油もしくはヤシ油のオレイン酸、リノール酸など炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物、又はそれらの2以上の混合物が好ましく、炭素数18留分の割合が多く入手しやすい点で、パーム油の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物がより好ましい。前記炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物はオレイン酸メチル、リノール酸メチルなど不飽和分を多く含み、これらは水添されて使用される場合もあるが、本発明においては不飽和分を多く含むことが好ましく、未水添のパーム油、パーム核油、ヤシ油の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物、又はそれらの2以上の混合物が好ましい。
これらの脂肪酸メチルエステルは、公知の製造方法により得られるものが用いられてもよいし、市販品が用いられてもよい。
これらの脂肪酸メチルエステルは、公知の製造方法により得られるものが用いられてもよいし、市販品が用いられてもよい。
(A)成分において、アルキレンオキシドの付加モル数が異なる化合物の分布の割合を示すナロー率は、20〜80質量%が好ましく、30〜80質量%がより好ましい。ナロー率が高いほど、良好な洗浄力が得られる。また、ナロー率が20質量%以上、特に30質量%以上であると、本発明の界面活性剤組成物を希釈して液体洗浄剤としたときに、原料臭気の少ない液体洗浄剤が得られやすくなる。
ナロー率は、下記の数式(S)により求められる。
ナロー率は、下記の数式(S)により求められる。
式(S)において、smaxは、(A)成分中に最も多く存在するアルキレンオキシド付加体におけるアルキレンオキシドの付加モル数を示す。iはアルキレンオキシドの付加モル数を示す。Yiは(A)成分中に存在する、OA1の付加モル数がiであるアルキレンオキシド付加体の割合(質量%)を示す。
<(B)成分>
(B)成分は、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(B)」ともいう。)である。化合物(B)は、グリセリンのアルキレンオキシド付加物である。
(B)成分は、下記一般式(2)で表される化合物(以下、「化合物(B)」ともいう。)である。化合物(B)は、グリセリンのアルキレンオキシド付加物である。
一般式(2)中、R2〜R4はそれぞれ独立に、下記一般式(ii)で表される基である。
一般式(ii)中、A3Oは炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、rはA3Oの繰り返し数を表し、0以上の数である。
A3Oはオキシエチレン基、オキシプロピレン基であり、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基は混在していてもよい。オキシエチレン基及びオキシプロピレン基が混在している場合、ブロック状に混在していてもよく、ランダム状に混在していてもよい。A3Oは少なくともオキシエチレン基を含むことが好ましく、オキシエチレン基のみであることがより好ましい。
(A3O)rは、炭素数2〜3のアルキレンオキシドの付加によって形成される。(A3O)rは、少なくともエチレンオキシド(EO)の付加によって形成されることが好ましい。アルキレンオキシドを複数種組み合わせる場合のアルキレンオキシドの付加方法は特に限定されず、(OA1)pと同様の方法を採用できる。
前記一般式(ii)中のA3Oは、前記一般式(1)中のOA1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(A3O)rは、炭素数2〜3のアルキレンオキシドの付加によって形成される。(A3O)rは、少なくともエチレンオキシド(EO)の付加によって形成されることが好ましい。アルキレンオキシドを複数種組み合わせる場合のアルキレンオキシドの付加方法は特に限定されず、(OA1)pと同様の方法を採用できる。
前記一般式(ii)中のA3Oは、前記一般式(1)中のOA1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
化合物(B)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であってもよい。
化合物(B)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(B)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、10〜60であり、10〜50が好ましく、20〜50がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数は5〜60が好ましく、10〜60が好ましく、10〜50がより好ましく、20〜50がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜9が好ましい。
化合物(B)は、オキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(B)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、10〜60であり、10〜50が好ましく、20〜50がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数は5〜60が好ましく、10〜60が好ましく、10〜50がより好ましく、20〜50がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜9が好ましい。
<(C)成分>
(C)成分は、下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物(C1)」又は「(C1)成分」ともいう。)、下記一般式(4)で表される化合物(以下、「化合物(C2)」又は「(C2)成分」ともいう。)及び下記一般式(5)で表される化合物(以下、「化合物(C3)」又は「(C3)成分」ともいう。)の混合物である。化合物(C1)は、グリセリンモノ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のモノエステル交換体)である。化合物(C2)は、グリセリンジ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のジエステル交換体)である。化合物(C3)は、グリセリントリ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のトリエステル交換体)である。
(C)成分は、下記一般式(3)で表される化合物(以下、「化合物(C1)」又は「(C1)成分」ともいう。)、下記一般式(4)で表される化合物(以下、「化合物(C2)」又は「(C2)成分」ともいう。)及び下記一般式(5)で表される化合物(以下、「化合物(C3)」又は「(C3)成分」ともいう。)の混合物である。化合物(C1)は、グリセリンモノ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のモノエステル交換体)である。化合物(C2)は、グリセリンジ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のジエステル交換体)である。化合物(C3)は、グリセリントリ脂肪酸エステル(グリセリンのアルキレンオキシド付加物のトリエステル交換体)である。
一般式(3)中、R5〜R7はそれぞれ独立に、前記一般式(i)又は前記一般式(ii)で表される基である。ただし、R5〜R7のうちの1つが前記一般式(i)で表される基であり、残りの2つが前記一般式(ii)で表される基である。
一般式(4)中、R8〜R10はそれぞれ独立に、前記一般式(i)又は前記一般式(ii)で表される基である。ただし、R8〜R10のうちの2つが前記一般式(i)で表される基であり、残りの1つが前記一般式(ii)で表される基である。
一般式(5)中、R11〜R13はそれぞれ独立に、前記一般式(i)で表される基である。
一般式(i)、(ii)中、R14は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、A2O及びA3Oはそれぞれ独立に、炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、qはA2Oの繰り返し数を表し、0以上の数であり、rはA3Oの繰り返し数を表し、0以上の数である。
前記一般式(i)中、R14は直鎖であってもよく、分岐鎖であってもよい。
R14としては、炭素数11〜19のアルケニル基が好ましい。
前記一般式(i)中のR14は原料である脂肪酸メチルエステルに由来する。脂肪酸メチルエステルとしては、(A)成分の説明において先に例示した脂肪酸メチルエステルが挙げられる。
前記一般式(i)中のR14は、前記一般式(1)中のR1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
R14としては、炭素数11〜19のアルケニル基が好ましい。
前記一般式(i)中のR14は原料である脂肪酸メチルエステルに由来する。脂肪酸メチルエステルとしては、(A)成分の説明において先に例示した脂肪酸メチルエステルが挙げられる。
前記一般式(i)中のR14は、前記一般式(1)中のR1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
A2O及びA3Oはそれぞれ独立に、オキシエチレン基、オキシプロピレン基であり、オキシエチレン基及びオキシプロピレン基は混在していてもよい。オキシエチレン基及びオキシプロピレン基が混在している場合、ブロック状に混在していてもよく、ランダム状に混在していてもよい。A2O及びA3Oは少なくともオキシエチレン基を含むことが好ましく、オキシエチレン基のみであることがより好ましい。
(A2O)q及び(A3O)rは、炭素数2〜3のアルキレンオキシドの付加によって形成される。(A2O)q及び(A3O)rは、少なくともエチレンオキシド(EO)の付加によって形成されることが好ましい。アルキレンオキシドを複数種組み合わせる場合のアルキレンオキシドの付加方法は特に限定されず、(OA1)pと同様の方法を採用できる。
前記一般式(i)、(ii)中のA2O及びA3Oは、前記一般式(1)中のOA1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
(A2O)q及び(A3O)rは、炭素数2〜3のアルキレンオキシドの付加によって形成される。(A2O)q及び(A3O)rは、少なくともエチレンオキシド(EO)の付加によって形成されることが好ましい。アルキレンオキシドを複数種組み合わせる場合のアルキレンオキシドの付加方法は特に限定されず、(OA1)pと同様の方法を採用できる。
前記一般式(i)、(ii)中のA2O及びA3Oは、前記一般式(1)中のOA1と同じであってもよいし、異なっていてもよい。
化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)は、それぞれオキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であってもよい。また、化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)は、それぞれR14の異なる分子の集合体であってもよい。
化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)は、それぞれオキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、それぞれ10〜60であり、10〜50が好ましく、20〜50がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数はそれぞれ5〜60が好ましく、10〜60が好ましく、10〜50がより好ましく、20〜50がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜9が好ましい。
化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)は、それぞれオキシアルキレン基の繰り返し数が異なる分子の集合体であることが好ましい。化合物(C1)、化合物(C2)、化合物(C3)のオキシアルキレン基の平均付加モル数は、それぞれ10〜60であり、10〜50が好ましく、20〜50がより好ましい。オキシエチレン基の平均付加モル数はそれぞれ5〜60が好ましく、10〜60が好ましく、10〜50がより好ましく、20〜50がさらに好ましい。オキシプロピレン基の平均付加モル数は0〜9が好ましい。
<任意成分>
界面活性剤組成物は、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。
任意成分としては、例えば水、pH調整剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、キレート剤、酸化防止剤、着色剤、防腐剤、増粘剤、香料、粘度調整剤などが挙げられる。
界面活性剤組成物は、上述した(A)成分、(B)成分及び(C)成分以外の成分(任意成分)を含有していてもよい。
任意成分としては、例えば水、pH調整剤、紫外線吸収剤、可視光吸収剤、キレート剤、酸化防止剤、着色剤、防腐剤、増粘剤、香料、粘度調整剤などが挙げられる。
<割合>
本発明において、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量は、液体クロマトグラフィー分析による面積百分率(面積%)で表される。具体的には、液体クロマトグラフィー分析にて測定したときに得られる(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の百分率を各成分の面積%とし、これを各成分の含有量とする。各成分の含有量は以下の通りである。
本発明において、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量は、液体クロマトグラフィー分析による面積百分率(面積%)で表される。具体的には、液体クロマトグラフィー分析にて測定したときに得られる(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の百分率を各成分の面積%とし、これを各成分の含有量とする。各成分の含有量は以下の通りである。
液体クロマトグラフィー分析により算出した、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(A)成分の含有量は20〜70面積%が好ましく、20〜65面積%がより好ましい。
液体クロマトグラフィー分析により算出した、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(B)成分の含有量は5〜45面積%が好ましく、17〜45面積%がより好ましい。(B)成分の含有量が上記範囲内であれば、本発明の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が、ゲル化することなく水により速やかに溶解する。特に、(B)成分の含有量が17面積%以上であれば、本発明の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくくなり、保存安定性に優れる。
液体クロマトグラフィー分析により算出した、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(C)成分の含有量は15〜55面積%が好ましく、15〜50面積%がより好ましく、15〜40面積%がさらに好ましい。
液体クロマトグラフィー分析により算出した、(A)成分、(B)成分及び(C)成分のピーク面積の合計に対する、(C1)成分の含有量は1〜30面積%が好ましく、(C2)成分の含有量は10〜30面積%が好ましく、(C3)成分の含有量は1〜5面積%が好ましい。
液体クロマトグラフィー分析により算出した総ピーク面積に対する、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量の合計は90面積%以上が好ましく、95面積%以上がより好ましい。(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量の合計の上限値は特に制限されず、100面積%であってもよい。すなわち、(A)成分、(B)成分及び(C)成分の含有量の合計は、90〜100面積%が好ましい。
液体クロマトグラフィー分析による各成分の含有量の測定方法は以下の通りである。
まず、界面活性剤組成物を濃度が50質量ppmとなるようにメタノールで希釈して、メタノールの50質量ppm溶液を調製し、これを試料とする。液体クロマトグラフィー(LC)により試料から(A)成分、(B)成分、(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のそれぞれのピークを分離し、蒸発光散乱検出器(ELSD)にて検出し、各成分のピーク面積を求める。なお、(C)成分のピーク面積は(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のピーク面積の合計とする。LCの分析条件及びELSDの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・測定時間:60分
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・オーブン温度:40℃
・流速:0.2mL/分
・Binary gradientモード
・B:80%(5分)−gradient:0.8%/分(25分)−100%(20分)−80%(10分)
<<ELSDの装置条件>>
・測定時間:50分
・温度:35℃
・ガス:Air
まず、界面活性剤組成物を濃度が50質量ppmとなるようにメタノールで希釈して、メタノールの50質量ppm溶液を調製し、これを試料とする。液体クロマトグラフィー(LC)により試料から(A)成分、(B)成分、(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のそれぞれのピークを分離し、蒸発光散乱検出器(ELSD)にて検出し、各成分のピーク面積を求める。なお、(C)成分のピーク面積は(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のピーク面積の合計とする。LCの分析条件及びELSDの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・測定時間:60分
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・オーブン温度:40℃
・流速:0.2mL/分
・Binary gradientモード
・B:80%(5分)−gradient:0.8%/分(25分)−100%(20分)−80%(10分)
<<ELSDの装置条件>>
・測定時間:50分
・温度:35℃
・ガス:Air
(B)成分及び(C)成分の総モル数をα、(A)成分の総モル数をβとしたとき、α/βは0.15〜0.50であり、0.16〜0.48が好ましい。
α/βの値は例えば本発明の界面活性剤組成物の製造の際のアルキレンオキサイドの付加反応における原料の脂肪酸メチルエステルとグリセリンの配合比率により調整することができる。
α/βの値は例えば本発明の界面活性剤組成物の製造の際のアルキレンオキサイドの付加反応における原料の脂肪酸メチルエステルとグリセリンの配合比率により調整することができる。
(A)成分、(B)成分及び(C)成分の各成分のオキシアルキレン基(AO)の平均付加モル数は以下の通りに決定される。
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)による分析を行い、得られたマススペクトルの各ピークの質量数(m/z)から該当する成分中のAOの付加モル数を算出する。化合物(A)、化合物(B)、化合物(C1)、化合物(C2)及び化合物(C3)は、それぞれAOの付加モル数の異なる構成成分の混合物である。その混合物のAOの平均付加モル数は、該当するマスクロマトグラムの強度が最大のピークとなる構成成分のAOの付加モル数とする。なお、(B)成分と(C)成分にはAOが付加し得る箇所が分子中に3箇所あるが、本決定法によると平均付加モル数はその3箇所のAO付加モル数の合計として得られることになる。LCの分析条件及びMSの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・測定時間:45分
・流速:0.2mL/分
・グラジェント条件
・B:80%(0−5分)−gradient:0.8%/分(5−30分)−B:100%(30−45分)
<<MSの分析条件>>
・測定時間:50分
・測定範囲:50−2000m/z
・DL温度:250℃
・ネブライザーガス:1.5L/分
・スキャンスピード:1364
・イベント時間:1.5秒
・IF温度:350℃
・ヒートブロック:400℃
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)による分析を行い、得られたマススペクトルの各ピークの質量数(m/z)から該当する成分中のAOの付加モル数を算出する。化合物(A)、化合物(B)、化合物(C1)、化合物(C2)及び化合物(C3)は、それぞれAOの付加モル数の異なる構成成分の混合物である。その混合物のAOの平均付加モル数は、該当するマスクロマトグラムの強度が最大のピークとなる構成成分のAOの付加モル数とする。なお、(B)成分と(C)成分にはAOが付加し得る箇所が分子中に3箇所あるが、本決定法によると平均付加モル数はその3箇所のAO付加モル数の合計として得られることになる。LCの分析条件及びMSの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・測定時間:45分
・流速:0.2mL/分
・グラジェント条件
・B:80%(0−5分)−gradient:0.8%/分(5−30分)−B:100%(30−45分)
<<MSの分析条件>>
・測定時間:50分
・測定範囲:50−2000m/z
・DL温度:250℃
・ネブライザーガス:1.5L/分
・スキャンスピード:1364
・イベント時間:1.5秒
・IF温度:350℃
・ヒートブロック:400℃
界面活性剤組成物中の水の含有量は、界面活性剤組成物の総質量に対して、20質量%以下が好ましく、15質量%以下がより好ましい。水の含有量の下限値は特に制限されず、界面活性剤組成物は水を実質的に含有しなくてもよい。ここで、「実質的に含有しない」とは、界面活性剤組成物の総質量に対して0.01質量%未満であることを意味する。
界面活性剤組成物は、下記条件1を満たすことが好ましい。
(条件1)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤2gを15℃に調温したイオン交換水80mLに添加して希釈液とし、10分間撹拌した後の希釈液の全量を42メッシュ(目開き350μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量(全量)に対して95質量%以上である。
(条件1)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤2gを15℃に調温したイオン交換水80mLに添加して希釈液とし、10分間撹拌した後の希釈液の全量を42メッシュ(目開き350μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量(全量)に対して95質量%以上である。
液体洗浄剤を水で希釈したときにゲル化が起こると、ゲル化物は篩を通過せずに篩上に残ることとなる。前記条件1において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上であるということは、すなわち、界面活性剤組成物が前記条件1を満たせば、界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤を水で希釈したときにゲル化することなく水に速やかに溶解することを意味する。
前記条件1において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液は、希釈液の総質量に対して95質量%であり、98質量%以上が好ましく、100質量%がより好ましい。
前記条件1において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液は、希釈液の総質量に対して95質量%であり、98質量%以上が好ましく、100質量%がより好ましい。
界面活性剤組成物は、前記条件1に加えて下記条件2をさらに満たすことが好ましい。
(条件2)
30℃に調温した界面活性剤組成物30gに、30℃に調温したイオン交換水24mLを添加して液体洗浄剤とし、10分間撹拌した後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量(全量)に対して50質量%以上である。
(条件2)
30℃に調温した界面活性剤組成物30gに、30℃に調温したイオン交換水24mLを添加して液体洗浄剤とし、10分間撹拌した後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量(全量)に対して50質量%以上である。
界面活性剤組成物を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化が起こると、ゲル化物は篩を通過せずに篩上に残ることとなる。前記条件2において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上であるということは、すなわち、界面活性剤組成物が前記条件2を満たせば、界面活性剤組成物を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化が起こりにくく、均一化しやすいことを意味する。
前記条件2において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤は、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%であり、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
前記条件2において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤は、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%であり、60質量%以上が好ましく、70質量%以上がより好ましく、90質量%以上がさらに好ましい。
界面活性剤組成物は、前記条件1に加えて下記条件3をさらに満たすことが好ましく、前記条件1及び前記条件2に加えて下記条件3をさらに満たすことがより好ましい。
(条件3)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤30gを5℃で30日間放置した後に、液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量(全量)に対して80質量%以上である。
(条件3)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤30gを5℃で30日間放置した後に、液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)の篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量(全量)に対して80質量%以上である。
液体洗浄剤を5℃の低温で30日間放置したときにゲル化物又は沈殿物が発生すると、ゲル化物や沈殿物は篩を通過せずに篩上に残ることとなる。前記条件3において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上であるということは、すなわち、界面活性剤組成物が前記条件3を満たせば、界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくくなり、保存安定性に優れることを意味する。
前記条件3において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤は、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%であり、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。
前記条件3において、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤は、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%であり、90質量%以上が好ましく、95質量%以上がより好ましく、100質量%がさらに好ましい。
<界面活性剤組成物の製造方法>
界面活性剤組成物は、例えばグリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下、脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加する工程(付加反応工程)を経て得られる。付加反応方法は特に制限なく従来公知の方法により行うことができる。
界面活性剤組成物は、例えばグリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下、脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加する工程(付加反応工程)を経て得られる。付加反応方法は特に制限なく従来公知の方法により行うことができる。
脂肪酸メチルエステルは、下記一般式(6)で表される化合物である。
R15−COOCH3 ・・・(6)
(一般式(6)中、R15は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基である。)
R15−COOCH3 ・・・(6)
(一般式(6)中、R15は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基である。)
脂肪酸メチルエステルとしては、具体的に、(A)成分の説明において先に例示した脂肪酸メチルエステルが挙げられる。上述した中でも、パーム油、パーム核油もしくはヤシ油のオレイン酸、リノール酸など炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物、又はそれらの2以上の混合物が好ましく、炭素数18留分の割合が多く入手しやすい点で、パーム油の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物がより好ましい。特に、未水添のパーム油、パーム核油、ヤシ油の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物、又はそれらの2以上の混合物が好ましい。
これらの脂肪酸メチルエステルは1種を単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
なお、一般式(6)中のR15が前記一般式(1)中のR1に相当する。
これらの脂肪酸メチルエステルは1種を単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
なお、一般式(6)中のR15が前記一般式(1)中のR1に相当する。
アルコキシル化触媒としては、例えば焼成ハイドロタルサイト、水酸化アルミニウム・マグネシウム焼成物等のアルミニウム−マグネシウム系複合金属酸化物触媒;カルボン酸のアルカリ土類金属塩、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属の酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、硫酸、塩酸及びリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の酸とが液体分散媒中で反応してなる触媒(例えば国際公開第2013/154189号、特開2016−124972号公報、国際公開第2017/039011号に記載のもの)など従来公知のアルコキシル化触媒が挙げられる。これらのアルコキシル化触媒は1種を単独で使用してもよく2種以上を併用してもよい。
上述した中でも、グリセリンの存在下でのアルキレンオキシドの付加反応が充分に進行する観点から、アルコキシル化触媒としては、カルボン酸のアルカリ土類金属塩、ヒドロキシカルボン酸のアルカリ土類金属塩、アルカリ土類金属の酸化物及びアルカリ土類金属の水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、硫酸、塩酸及びリン酸からなる群より選ばれる少なくとも1種以上の酸とが1価アルコールや脂肪酸アルキルエステルなどの液体分散媒中で反応してなる触媒が好ましい。その中でも特に、カルシウムを含む触媒がより好ましく、カルボン酸のカルシウム塩、カルシウム酸化物及びカルシウム水酸化物からなる群より選ばれる少なくとも1種の化合物と、硫酸とが液体分散媒中で反応してなる触媒がさらに好ましい。
付加反応工程は、グリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下で行われる。付加反応工程をアルコキシル化触媒及び特定量のグリセリン及びの存在下で行うことで、(A)成分に加えて(B)成分及び(C)成分が得られる。すなわち、付加反応工程により(A)成分と、(B)成分と、(C)成分とを含有する界面活性剤組成物が得られる。
グリセリンの添加時期は特に制限なく、グリセリンは脂肪酸メチルエステルに加えられてもよいし、脂肪酸メチルエステルとアルコキシル化触媒との混合物に加えられてもよい。あるいは、グリセリンは、予めアルコキシル化触媒に混合されていてもよい。
グリセリンの添加時期は特に制限なく、グリセリンは脂肪酸メチルエステルに加えられてもよいし、脂肪酸メチルエステルとアルコキシル化触媒との混合物に加えられてもよい。あるいは、グリセリンは、予めアルコキシル化触媒に混合されていてもよい。
付加反応工程において、グリセリン/脂肪酸メチルエステル表されるモル比(以下、「グリセリン/原料比」ともいう。)は、0.15〜0.5が好ましく、0.16〜0.48がより好ましい。前記グリセリン/原料比が上記範囲内であれば、前記所望のα/β比に調整しやすい。
付加反応工程において、アルキレンオキサイド/(脂肪酸メチルエステルのエステル基とグリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比(以下、「アルキレンオキサイド/(エステル基+ヒドロキシ基)比」ともいう。)は、5〜30が好ましく、10〜25がより好ましい。前記アルキレンオキサイド/(エステル基+ヒドロキシ基)比が上記範囲内であれば、化合物(A)、化合物(B)及び化合物(C)の各成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数を所定の値に調整しやすい。
このようにして得られる界面活性剤組成物には、触媒が残存する。また、高分子(ゲルパーミエーションクロマトグラフィ法で測定される質量平均分子量が10000以上の分子)ポリエチレングリコール(PEG)等の副生成物が生じる場合がある。これら触媒や副生成物を必要に応じて除去してもよい。
触媒や副生成物を界面活性剤組成物から除去するには、例えば付加反応工程で得られた界面活性剤組成物含む粗組成物と、水と、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物などの凝集剤とを混合し、凝集物を生成させ、ろ過や遠心分離などにより分離して行うことができる。
また、凝集物を生成させた後に中和剤を添加してもよい。
中和剤としては、金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機アルカリ等が挙げられる。
触媒や副生成物を界面活性剤組成物から除去するには、例えば付加反応工程で得られた界面活性剤組成物含む粗組成物と、水と、金属硫酸塩、金属硝酸塩、金属塩化物などの凝集剤とを混合し、凝集物を生成させ、ろ過や遠心分離などにより分離して行うことができる。
また、凝集物を生成させた後に中和剤を添加してもよい。
中和剤としては、金属水酸化物、炭酸塩、炭酸水素塩、有機アルカリ等が挙げられる。
<作用効果>
以上説明した本発明の界面活性剤組成物は、上述した(A)成分と(B)成分と(C)成分とを特定の割合で含有するので、前記条件1を容易に満たすことができ、液性が改善されている。具体的には、本発明の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が、ゲル化することなく水に速やかに溶解する。特に、界面活性剤組成物が前記条件2を満たしていれば、界面活性剤組成物を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化が起こりにくく、均一化しやすくなる。また、界面活性剤組成物が前記条件3を満たしていれば、界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくくなり、保存安定性に優れる。
以上説明した本発明の界面活性剤組成物は、上述した(A)成分と(B)成分と(C)成分とを特定の割合で含有するので、前記条件1を容易に満たすことができ、液性が改善されている。具体的には、本発明の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が、ゲル化することなく水に速やかに溶解する。特に、界面活性剤組成物が前記条件2を満たしていれば、界面活性剤組成物を水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化が起こりにくく、均一化しやすくなる。また、界面活性剤組成物が前記条件3を満たしていれば、界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤が低温でもゲル化しにくくなり、保存安定性に優れる。
また、本発明の界面活性剤組成物は、例えば従来の脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートの製造方法において、特定量のグリセリンの存在下で原料である脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加することで得られる。このように特定量のグリセリンの存在下でアルキレンオキシドの付加反応を行うことで、(A)成分と(B)成分及び(C)成分とが共存し、従来の脂肪酸アルキルエステルアルコキシレートに比べて著しく液性が改善される。
なお、(B)成分及び(C)成分は(A)成分と同様、洗浄成分としての機能を有する。
よって、本発明の界面活性剤組成物は、洗浄剤、特に液体洗浄剤用として好適である。
本発明の界面活性剤組成物を含有する液体洗浄剤は、水に速やかに溶解する。
よって、本発明の界面活性剤組成物は、洗浄剤、特に液体洗浄剤用として好適である。
本発明の界面活性剤組成物を含有する液体洗浄剤は、水に速やかに溶解する。
以下、実施例を示して本発明を詳細に説明するが、本発明は以下の記載によって限定されるものではない。なお、各例で用いた成分の配合量は、特に断りのない限り純分換算値である。
本実施例において使用した原料又は試薬は以下の通りである。
本実施例において使用した原料又は試薬は以下の通りである。
「使用原料」
・酢酸カルシウム1水和物:特製、生駒薬化学工業株式会社。
・2−プロパノール(IPA):特級試薬、関東化学株式会社製。
・硫酸:特級試薬、濃度96質量%、関東化学株式会社製。
・パステルM182(商品名):ライオンケミカル株式会社製(パーム油由来の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物。C16/C18:0/C18:1/C18:2=3/10/70/17(質量比)、分子量295)。Cの後の数値は脂肪酸残基の炭素数を示す。「C18:X」の「X」は、脂肪酸残基中の二重結合の数を示す。
・グリセリン:特級試薬、関東化学株式会社製、分子量92。
・エチレンオキシド(EO):エア・ウォーター株式会社製、分子量44。
・硫酸Al:硫酸アルミニウム14〜18水和物、一級試薬、和光純薬工業株式会社製。
・1mol/Lの水酸化カリウム水溶液:一級試薬、和光純薬工業株式会社製。
・酢酸カルシウム1水和物:特製、生駒薬化学工業株式会社。
・2−プロパノール(IPA):特級試薬、関東化学株式会社製。
・硫酸:特級試薬、濃度96質量%、関東化学株式会社製。
・パステルM182(商品名):ライオンケミカル株式会社製(パーム油由来の炭素数18留分由来の脂肪酸メチルエステル混合物。C16/C18:0/C18:1/C18:2=3/10/70/17(質量比)、分子量295)。Cの後の数値は脂肪酸残基の炭素数を示す。「C18:X」の「X」は、脂肪酸残基中の二重結合の数を示す。
・グリセリン:特級試薬、関東化学株式会社製、分子量92。
・エチレンオキシド(EO):エア・ウォーター株式会社製、分子量44。
・硫酸Al:硫酸アルミニウム14〜18水和物、一級試薬、和光純薬工業株式会社製。
・1mol/Lの水酸化カリウム水溶液:一級試薬、和光純薬工業株式会社製。
「アルコキシル化触媒の製造」
1Lのセパラブルフラスコに酢酸カルシウム1水和物150gとIPA525gを投入し、ディスパー撹拌翼を用いて撹拌し分散物を得た。撹拌条件としては、前記撹拌翼の回転速度3000rpm、撹拌温度20℃、撹拌時間20分間とした。
その後、撹拌を続けながら、上記分散物に滴下漏斗を用いて硫酸75g(純分換算)を一定速度で1時間かけて添加し、酢酸カルシウム1水和物と硫酸とを混合して、両者の反応物を生成させた。反応温度は、15〜25℃とした。前記反応温度とするために、水浴の温度を調製しながら反応を行った。酢酸カルシウム1水和物に対する硫酸のモル比は0.9である。
硫酸添加後、撹拌を2時間継続した。前記撹拌温度(熟成温度)は20℃に保たれた。
次いで、前記反応物を、濾紙(アドバンテック社製「No.5C」)を用いて吸引濾過しIPAから分離した(分離操作)。前記反応物100gをビーカーに取り、前記ビーカーにエタノール200gを加え撹拌した(洗浄操作)。その後、前記と同様の分離操作と、洗浄操作とを2回繰り返して行った後、分離操作を行い、反応物を得た。最後に、前記反応物を電気炉に入れ、50℃で2時間乾燥し触媒を得た。
以上により、アルコキシル化触媒を製造した。
1Lのセパラブルフラスコに酢酸カルシウム1水和物150gとIPA525gを投入し、ディスパー撹拌翼を用いて撹拌し分散物を得た。撹拌条件としては、前記撹拌翼の回転速度3000rpm、撹拌温度20℃、撹拌時間20分間とした。
その後、撹拌を続けながら、上記分散物に滴下漏斗を用いて硫酸75g(純分換算)を一定速度で1時間かけて添加し、酢酸カルシウム1水和物と硫酸とを混合して、両者の反応物を生成させた。反応温度は、15〜25℃とした。前記反応温度とするために、水浴の温度を調製しながら反応を行った。酢酸カルシウム1水和物に対する硫酸のモル比は0.9である。
硫酸添加後、撹拌を2時間継続した。前記撹拌温度(熟成温度)は20℃に保たれた。
次いで、前記反応物を、濾紙(アドバンテック社製「No.5C」)を用いて吸引濾過しIPAから分離した(分離操作)。前記反応物100gをビーカーに取り、前記ビーカーにエタノール200gを加え撹拌した(洗浄操作)。その後、前記と同様の分離操作と、洗浄操作とを2回繰り返して行った後、分離操作を行い、反応物を得た。最後に、前記反応物を電気炉に入れ、50℃で2時間乾燥し触媒を得た。
以上により、アルコキシル化触媒を製造した。
「界面活性剤組成物の製造」
<実施例1>
攪拌翼を備えた4Lオートクレーブに脂肪酸メチルエステルとしてパステルM182を575gと、グリセリンを29gと、アルコキシル触媒を2.5g投入し、回転数420rpmで撹拌した。その後、オートクレーブ内を窒素置換し、180℃まで昇温した。次いで、系内圧力が0.5MPa以下になるよう制御して、EOを1897g導入して、界面活性剤組成物を含む粗組成物を得た。
次いで、容量1Lセパラブルフラスコに、粗組成物550gを入れ、ここに、凝集剤として硫酸Alを0.1質量部(対粗組成物100質量部)と、水10質量部(対粗組成物100質量部)とを添加し、温度80℃で1時間、パドル撹拌翼を用いて420rpmで混合することにより凝集物を生成させ、該凝集物を含む混合液を得た。
次いで、前記混合液に、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を添加して中和した。この際、混合液のpHを7.0に調整した。
次いで、pH7.0に調整された混合液を、50℃に冷却した。この後、該混合液200gを、フィルター123B(スリーエムジャパン株式会社製、濾過精度1μm)を装着した加圧濾過器に入れ、0.1MPaに窒素加圧して濾過した。これにより、界面活性剤組成物と凝集物とを分離し、凝集物を除去して界面活性剤組成物の精製物を得た。
なお、界面活性剤組成物の精製物の固形分濃度は90質量%であった。
<実施例1>
攪拌翼を備えた4Lオートクレーブに脂肪酸メチルエステルとしてパステルM182を575gと、グリセリンを29gと、アルコキシル触媒を2.5g投入し、回転数420rpmで撹拌した。その後、オートクレーブ内を窒素置換し、180℃まで昇温した。次いで、系内圧力が0.5MPa以下になるよう制御して、EOを1897g導入して、界面活性剤組成物を含む粗組成物を得た。
次いで、容量1Lセパラブルフラスコに、粗組成物550gを入れ、ここに、凝集剤として硫酸Alを0.1質量部(対粗組成物100質量部)と、水10質量部(対粗組成物100質量部)とを添加し、温度80℃で1時間、パドル撹拌翼を用いて420rpmで混合することにより凝集物を生成させ、該凝集物を含む混合液を得た。
次いで、前記混合液に、1mol/Lの水酸化カリウム水溶液を添加して中和した。この際、混合液のpHを7.0に調整した。
次いで、pH7.0に調整された混合液を、50℃に冷却した。この後、該混合液200gを、フィルター123B(スリーエムジャパン株式会社製、濾過精度1μm)を装着した加圧濾過器に入れ、0.1MPaに窒素加圧して濾過した。これにより、界面活性剤組成物と凝集物とを分離し、凝集物を除去して界面活性剤組成物の精製物を得た。
なお、界面活性剤組成物の精製物の固形分濃度は90質量%であった。
<実施例2〜13、比較例1〜3>
パステルM182、グリセリン及びEOの配合量を表1、2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして界面活性剤組成物の精製物を得た。
パステルM182、グリセリン及びEOの配合量を表1、2に示すように変更した以外は、実施例1と同様にして界面活性剤組成物の精製物を得た。
<評価>
得られた界面活性剤組成物の精製物について、以下に示す方法により(A)成分、(B)成分及び(C)成分((C1)成分、(C2)成分、(C3)成分)中のEOの平均付加モル数と含有量をそれぞれ測定した。結果を表3、4に示す。
また、得られた界面活性剤組成物の精製物について、以下に示す方法により、各種液性を評価した。結果を表3、4に示す。
得られた界面活性剤組成物の精製物について、以下に示す方法により(A)成分、(B)成分及び(C)成分((C1)成分、(C2)成分、(C3)成分)中のEOの平均付加モル数と含有量をそれぞれ測定した。結果を表3、4に示す。
また、得られた界面活性剤組成物の精製物について、以下に示す方法により、各種液性を評価した。結果を表3、4に示す。
(EOの平均付加モル数の測定)
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)による分析を行い、得られたマススペクトルの各ピークの質量数(m/z)から該当する成分中のEOの平均付加モル数を算出した。EOの平均付加モル数は、該当するマスクロマトグラムの強度が最大のピークとなるEOの平均付加モル数で示した。LCの分析条件及びMSの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・測定時間:45分
・流速:0.2mL/分
・グラジェント条件
・B:80%(0−5分)−gradient:0.8%/分(5−30分)−B:100%(30−45分)
<<MSの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・測定時間:50分
・測定範囲:50−2000m/z
・DL温度:250℃
・ネブライザーガス:1.5L/分
・スキャンスピード:1364
・イベント時間:1.5秒
・IF温度:350℃
・ヒートブロック:400℃
高速液体クロマトグラフ質量分析計(LC−MS)による分析を行い、得られたマススペクトルの各ピークの質量数(m/z)から該当する成分中のEOの平均付加モル数を算出した。EOの平均付加モル数は、該当するマスクロマトグラムの強度が最大のピークとなるEOの平均付加モル数で示した。LCの分析条件及びMSの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・測定時間:45分
・流速:0.2mL/分
・グラジェント条件
・B:80%(0−5分)−gradient:0.8%/分(5−30分)−B:100%(30−45分)
<<MSの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・測定時間:50分
・測定範囲:50−2000m/z
・DL温度:250℃
・ネブライザーガス:1.5L/分
・スキャンスピード:1364
・イベント時間:1.5秒
・IF温度:350℃
・ヒートブロック:400℃
(含有量の測定)
まず、界面活性剤組成物の精製物を濃度が50質量ppmとなるようにメタノールで希釈して、メタノールの50質量ppm溶液を調製し、これを試料とした。液体クロマトグラフィー(LC)により試料から(A)成分、(B)成分、(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のそれぞれのピークを分離し、蒸発光散乱検出器(ELSD)にて検出し、各成分のピーク面積を求めた。なお、(C)成分のピーク面積は(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のピーク面積の合計とした。LCの分析条件及びELSDの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・測定時間:60分
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・オーブン温度:40℃
・流速:0.2mL/分
・Binary gradientモード
・B:80%(5分)−gradient:0.8%/分(25分)−100%(20分)−80%(10分)
<<ELSDの装置条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・測定時間:50分
・温度:35℃
・ガス:Air
まず、界面活性剤組成物の精製物を濃度が50質量ppmとなるようにメタノールで希釈して、メタノールの50質量ppm溶液を調製し、これを試料とした。液体クロマトグラフィー(LC)により試料から(A)成分、(B)成分、(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のそれぞれのピークを分離し、蒸発光散乱検出器(ELSD)にて検出し、各成分のピーク面積を求めた。なお、(C)成分のピーク面積は(C1)成分、(C2)成分及び(C3)成分のピーク面積の合計とした。LCの分析条件及びELSDの装置条件は以下の通りである。
<<LCの分析条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・移動相A:5mMギ酸アンモニウム水溶液
・移動相B:5mMギ酸アンモニウムのメタノール溶液
・測定時間:60分
・カラム:ODS−100V 2.0mmI.D.*150mm、5μm
・オーブン温度:40℃
・流速:0.2mL/分
・Binary gradientモード
・B:80%(5分)−gradient:0.8%/分(25分)−100%(20分)−80%(10分)
<<ELSDの装置条件>>
・機器:LCMS−2020(株式会社島津製作所製)
・測定時間:50分
・温度:35℃
・ガス:Air
(液性の評価1:液体洗浄剤としたときの水への溶解性の評価)
各例の界面活性剤組成物を水で希釈して均一透明に溶解し、固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製した。
2cmの撹拌子の入った100mLビーカーに、15℃に調温したイオン交換水80mLを入れて回転数400rpmで撹拌子を撹拌させた。そのビーカーを15℃に設定した湯浴中に置き、ビーカー内へ各液体洗浄剤を2g添加して希釈液とした。液体洗浄剤を添加した直後から10分間撹拌を続けた後に撹拌を止めた。撹拌後の希釈液の全量を42メッシュ(目開き350μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%未満である。
各例の界面活性剤組成物を水で希釈して均一透明に溶解し、固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製した。
2cmの撹拌子の入った100mLビーカーに、15℃に調温したイオン交換水80mLを入れて回転数400rpmで撹拌子を撹拌させた。そのビーカーを15℃に設定した湯浴中に置き、ビーカー内へ各液体洗浄剤を2g添加して希釈液とした。液体洗浄剤を添加した直後から10分間撹拌を続けた後に撹拌を止めた。撹拌後の希釈液の全量を42メッシュ(目開き350μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%未満である。
(液性の評価2:界面活性剤組成物の水への溶解性の評価)
100mLビーカーに、30℃に調温した界面活性剤組成物を30g採取した。これを30℃の湯浴中で長さ20mmの撹拌子により回転数400rpmで撹拌した。撹拌した状態のビーカー内へ30℃に調温したイオン交換水24mLを速やかに添加して液体洗浄剤とした。イオン交換水を添加した直後から10分間撹拌を続けた後に撹拌を止めた。撹拌後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%未満である。
100mLビーカーに、30℃に調温した界面活性剤組成物を30g採取した。これを30℃の湯浴中で長さ20mmの撹拌子により回転数400rpmで撹拌した。撹拌した状態のビーカー内へ30℃に調温したイオン交換水24mLを速やかに添加して液体洗浄剤とした。イオン交換水を添加した直後から10分間撹拌を続けた後に撹拌を止めた。撹拌後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%未満である。
(液性の評価3:液体洗浄剤としたときの低温保存安定性の評価)
各例の界面活性剤組成物を水で希釈して均一透明に溶解し、固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製した。
50mLのバイアルに各液体洗浄剤を30g入れ、それをそのまま5℃の恒温槽内に30日間静置した。静置後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%未満である。
各例の界面活性剤組成物を水で希釈して均一透明に溶解し、固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製した。
50mLのバイアルに各液体洗浄剤を30g入れ、それをそのまま5℃の恒温槽内に30日間静置した。静置後の液体洗浄剤の全量を24メッシュ(目開き710μm)のJIS標準篩に通過させ、以下の評価基準にて評価した。
〇:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上である。
×:通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%未満である。
表3、4中、「α/β」は、(B)成分及び(C)成分の総モル数(α)と、(A)成分の総モル数(β)との比(α/β)である。
「EO/(エステル基+ヒドロキシ基)比」は、エチレンオキシド/(脂肪酸メチルエステルのエステル基とグリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比である。すなわち、脂肪酸メチルエステルのエステル基とグリセリンの3つのヒドロキシ基の合計に対するエチレンオキシドの添加量(モル比)である。
「EO付加モル数」は、エチレンオキシドの平均付加モル数である。
「EO/(エステル基+ヒドロキシ基)比」は、エチレンオキシド/(脂肪酸メチルエステルのエステル基とグリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比である。すなわち、脂肪酸メチルエステルのエステル基とグリセリンの3つのヒドロキシ基の合計に対するエチレンオキシドの添加量(モル比)である。
「EO付加モル数」は、エチレンオキシドの平均付加モル数である。
表3、4から明らかなように、各実施例の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤は、ゲル化することなく水に速やかに溶解した。特に実施例3〜13の界面活性剤組成物は溶解性に優れており、水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にゲル化しにくく、均一化しやすかった。また、実施例2、3、6〜8、10〜13の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤は、低温保存安定性に優れていた。
一方、各比較例の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤は、水で希釈する際にゲル化しやすく、かつ低温保存安定性にも劣っていた。また、各比較例の界面活性剤組成物は溶解性に劣るため、水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にもゲル化しやすかった。
一方、各比較例の界面活性剤組成物を配合した液体洗浄剤は、水で希釈する際にゲル化しやすく、かつ低温保存安定性にも劣っていた。また、各比較例の界面活性剤組成物は溶解性に劣るため、水で希釈して液体洗浄剤を製造する際にもゲル化しやすかった。
Claims (8)
- (A)成分:下記一般式(1)で表される化合物と、
(B)成分:下記一般式(2)で表される化合物と、
(C)成分:下記一般式(3)で表される化合物、下記一般式(4)で表される化合物及び下記一般式(5)で表される化合物の混合物と、
を含有し、
前記(B)成分及び前記(C)成分の総モル数をα、前記(A)成分の総モル数をβとしたとき、α/βが0.15〜0.50であり、
前記(A)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数が3〜20であり、前記(B)成分及び前記(C)成分のオキシアルキレン基の平均付加モル数がそれぞれ10〜60である、界面活性剤組成物。
R1−CO−(OA1)p−OCH3 ・・・(1)
(一般式(1)中、R1は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基であり、OA1は炭素数2〜3のオキシアルキレン基であり、pはOA1の繰り返し数を表し、1以上の数である。)
- 下記条件1を満たす、請求項1に記載の界面活性剤組成物。
(条件1)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤2gを15℃に調温したイオン交換水80mLに添加して希釈液とし、10分間撹拌した後の希釈液の全量を42メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した希釈液が、希釈液の総質量に対して95質量%以上である。 - 下記条件2を満たす、請求項2に記載の界面活性剤組成物。
(条件2)
30℃に調温した界面活性剤組成物30gに、30℃に調温したイオン交換水24mLを添加して液体洗浄剤とし、10分間撹拌した後の液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して50質量%以上である。 - 下記条件3を満たす、請求項2又は3に記載の界面活性剤組成物。
(条件3)
界面活性剤組成物を水で希釈して固形分濃度35質量%の液体洗浄剤を調製し、得られた液体洗浄剤30gを5℃で30日間放置した後に、液体洗浄剤の全量を24メッシュの篩に通過させたときに、通過開始から1分経過するまでの間に篩を通過した液体洗浄剤が、液体洗浄剤の総質量に対して80質量%以上である。 - 液体クロマトグラフィー分析により算出した、前記(A)成分、前記(B)成分及び前記(C)成分のピーク面積の合計に対する、前記(B)成分の含有量が5〜45面積%である、請求項1〜4のいずれか一項に記載の界面活性剤組成物。
- 液体クロマトグラフィー分析により算出した、(B)成分/((B)成分+(C)成分)で表されるピーク面積の比が0.15〜0.6である、請求項1〜5のいずれか一項に記載の界面活性剤組成物。
- グリセリン及びアルコキシル化触媒の存在下、脂肪酸メチルエステルにアルキレンオキシドを付加する、界面活性剤組成物の製造方法であって、
前記脂肪酸メチルエステルが下記一般式(6)で表される化合物であり、
前記グリセリン/前記脂肪酸メチルエステルで表されるモル比が0.15〜0.5である、界面活性剤組成物の製造方法。
R15−COOCH3 ・・・(6)
(一般式(6)中、R15は炭素数11〜19のアルキル基又は炭素数11〜19のアルケニル基である。) - 前記アルキレンオキシド/(前記脂肪酸メチルエステルのエステル基と前記グリセリンのヒドロキシ基の合計)で表されるモル比が5〜30である、請求項7記載の界面活性剤組成物の製造方法。
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