JP2020142698A - タイヤ - Google Patents

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Abstract

【課題】陸部のパンチング摩耗を抑制できるタイヤを提供する。【解決手段】タイヤのトレッド部2には、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝3と、周方向溝3によって区分される複数の陸部10とが設けられる。陸部10には、タイヤ周方向にS字状に延び、かつ、両端6eが陸部10内で終端する複数のS字状浅溝6が設けられる。S字状浅溝6の溝底には、S字状浅溝6よりも溝幅が小さいS字状サイプ7が設けられる。【選択図】 図1

Description

本発明は、トレッド部を含むタイヤに関する。
従来から、トレッド部を含むタイヤについて種々の提案がなされている。例えば、特許文献1には、複数の主溝間に区分された陸部に、三日月状のスロットが形成されたタイヤが開示されている。
特開2018−95079号公報
しかしながら、タイヤ軸方向の一方側に凸となる三日月状の上記スロットが形成された陸部は、タイヤ軸方向の内側と外側で剛性が不均一となるため、特定の陸部が他の陸部よりも早期に摩耗する、いわゆるパンチング摩耗の起点となる虞がある。
本発明は、以上のような実状に鑑み案出されたもので、陸部のパンチング摩耗を抑制できるタイヤを提供することを主たる目的としている。
本発明は、トレッド部を含むタイヤであって、前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝と、前記周方向溝によって区分される複数の陸部とが設けられ、前記陸部の少なくとも1つには、タイヤ周方向にS字状に延び、かつ、両端が前記陸部内で終端する複数のS字状浅溝が設けられ、前記S字状浅溝の少なくとも1つの溝底には、前記S字状浅溝よりも溝幅が小さいS字状サイプが設けられる。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記周方向溝は、タイヤ軸方向外側に配される一対のショルダー周方向溝と、一対の前記ショルダー周方向溝の間に配される一対のクラウン周方向溝とを含み、前記陸部は、タイヤ軸方向に隣接する前記ショルダー周方向溝と前記クラウン周方向溝との間に区分されるミドル陸部を含み、前記S字状浅溝は、前記ミドル陸部に設けられる、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記ミドル陸部には、タイヤ周方向に隣接する一対の前記S字状浅溝の間に、前記ミドル陸部を横切るミドル浅溝が設けられる、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記陸部は、一対の前記クラウン周方向溝の間に区分されるクラウン陸部を含み、前記クラウン陸部には、前記クラウン陸部を横切るクラウン浅溝が設けられ、前記ミドル浅溝と前記クラウン浅溝とは、互いに形状が異なる、
ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記クラウン浅溝の両端のタイヤ周方向の距離は、タイヤ周方向に隣接する前記クラウン浅溝間のピッチ長さの10%〜50%である、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記ミドル浅溝の両端のタイヤ周方向の距離は、タイヤ周方向に隣接する前記ミドル浅溝間のピッチ長さの25%以下である、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記S字状浅溝は、前記両端に位置する一対の曲線部と、前記曲線部を連結する直線部とを含む、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記直線部は、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度で傾斜している、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記直線部の溝幅は、前記S字状浅溝の前記両端の溝幅よりも大きい、ことが望ましい。
本発明に係る前記タイヤにおいて、前記S字状浅溝のタイヤ周方向の長さは、タイヤ周方向に隣接する前記S字状浅溝間のピッチ長さの20%〜60%であることが望ましい。
本発明のタイヤでは、前記陸部に設けられている複数の前記S字状浅溝のそれぞれは、一連の溝においてタイヤ軸方向の内側と外側に交互に蛇行するので、前記陸部においてタイヤ軸方向の内側と外側で剛性が均一化される。これにより、回転中の前記陸部が路面から受ける力がタイヤ軸方向の内側及び外側に交互かつ均一に分散され、前記パンチング摩耗が抑制される。また、前記S字状浅溝の少なくとも1つの前記溝底に、前記S字状サイプが設けられているので、前記陸部が適度に変形し、前記踏面が前記路面から受ける力を分散して緩和する。これにより、パンチング摩耗がより一層抑制される。前記S字状浅溝と連通しタイヤ軸方向の内側と外側に交互に蛇行する前記S字状サイプによって、前記踏面が前記路面から受ける前記力がタイヤ軸方向の内側及び外側に均一に分散され、前記パンチング摩耗がより一層抑制される。
本発明のタイヤの一実施形態を示すトレッド部の展開図である。 図1のS字状浅溝及びS字状サイプを含む断面で切断された陸部の断面図である。 図1のタイヤのより具体的な構成を示すトレッド部の正面図である。 図3のトレッド部の展開図である。 クラウン陸部及びミドル陸部の詳細を拡大して示す展開図である。 図4のトレッド部の変形例の展開図である。 図6のトレッド部の別な変形例の展開図である。
以下、本発明の実施の一形態が図面に基づき説明される。
図1は、本実施形態のタイヤのトレッド部2の概略を示す展開図である。図1に示されるように、本実施形態のタイヤは、トレッド部2を有している。本タイヤは、例えば、重荷重用タイヤとして好適であるが、その用途はこれに限られない。
トレッド部2には、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝(主溝)3と、周方向溝3によって区分される複数の陸部10とが設けられている。周方向溝3は、タイヤ周方向に直線状又はジグザグ状に連続して延びている。本実施形態の周方向溝3は、直線状に延びるストレート溝である。
周方向溝3の幅W3は、慣例に従って種々定めることができる。例えば、本実施形態のタイヤでは、周方向溝3の幅W3は、トレッド接地幅TWの3.0%〜8.0%が望ましい。周方向溝3の深さは、慣例に従って種々定めることができる。例えば、本実施形態のタイヤでは、周方向溝3の深さは、例えば、8.0〜15.0mmが望ましい。但し、各周方向溝3の寸法は、このような範囲に限定されるものではない。
トレッド接地幅TWは、正規状態におけるトレッド接地端TE、TE間のタイヤ軸方向距離として定義される。
ここで、「正規状態」とは、タイヤを正規リム(図示省略)にリム組みし、かつ、正規内圧を充填した無負荷の状態である。以下、特に言及されない場合、タイヤの各部の寸法等はこの正規状態で測定された値である。
「正規リム」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、当該規格がタイヤ毎に定めるリムであり、例えばJATMAであれば "標準リム" 、TRAであれば "Design Rim" 、ETRTOであれば"Measuring Rim" である。
「正規内圧」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている空気圧であり、JATMAであれば "最高空気圧" 、TRAであれば表 "TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "INFLATION PRESSURE" である。タイヤが乗用車用である場合、正規内圧は、例えば、180kPaである。
トレッド接地端TEとは、正規状態のタイヤに、正規荷重を負荷しかつキャンバー角0゜で平面に接地させたときの最もタイヤ軸方向外側のトレッド接地端を意味している。正規状態において、トレッド接地端TE、TE間のタイヤ軸方向距離は、トレッド接地幅TWとして定義される。
「正規荷重」とは、タイヤが基づいている規格を含む規格体系において、各規格がタイヤ毎に定めている荷重であり、JATMAであれば"最大負荷能力"、TRAであれば表"TIRE LOAD LIMITS AT VARIOUS COLD INFLATION PRESSURES" に記載の最大値、ETRTOであれば "LOAD CAPACITY"である。タイヤが乗用車用の場合、正規荷重は、例えば、前記荷重の88%に相当する荷重である。
図1において、周方向溝3は、トレッド部2のどの領域(すなわち、タイヤ軸方向の位置)に配されていてもよい。
トレッド部2は、複数の周方向溝3によって複数の陸部10に区分される。陸部10の少なくとも1つには、複数のS字状浅溝6が設けられている。S字状浅溝6は、タイヤ周方向に並べて配列されている。
S字状浅溝6は、タイヤ周方向にS字状に延び、かつ、両端6eが陸部10内で終端する。「S字状」とは、タイヤ軸方向の一方側に中心を有する円弧状の部分とタイヤ軸方向の他方側に中心を有する円弧状の部分とを含む主旨であり、2つの円弧状の部分がZ字状に配列されている形態、すなわち、タイヤ周方向の基準線に対して対称に反転されたS字状浅溝6をも含む。
本発明のタイヤは、陸部10に設けられている複数のS字状浅溝6のそれぞれは、一連の溝においてタイヤ軸方向の内側と外側に交互に蛇行するので、陸部10においてタイヤ軸方向の内側と外側で剛性が均一化される。これにより、回転中の陸部10の踏面が路面から受ける力がタイヤ軸方向の内側及び外側に交互かつ均一に分散され、パンチング摩耗が抑制される。
図2は、S字状浅溝6を含む断面で切断された陸部10を示している。図1及び2に示されるように、S字状浅溝6の少なくとも1つの溝底6bには、S字状サイプ7が設けられている。ここで「サイプ」とは、幅が2mm以下(好ましくは1.5mm以下)の切り込みであり、タイヤに正規荷重を負荷した接地条件すなわち、踏面での高い接地圧により閉塞する。
S字状サイプ7の溝幅は、S字状浅溝6の溝幅よりも小さい。このようなS字状サイプ7は、接地部において陸部10が適度に変形し、陸部10の踏面が路面から受ける力を分散して緩和する。そして、S字状浅溝6と連通しタイヤ軸方向の内側と外側に交互に蛇行するS字状サイプ7によって、陸部10の踏面が路面から受ける力がタイヤ軸方向の内側及び外側に交互かつ均一に分散され、パンチング摩耗がより一層抑制される。S字状サイプ7は、S字状浅溝6の幅方向の中心部に配されている。これにより、S字状サイプ7の上記作用効果が促進される。
本実施形態では、すべてのS字状浅溝6の溝底6bに、S字状サイプ7が設けられている。これにより、パンチング摩耗がより一層抑制される。
S字状浅溝6の深さDaは、陸部10の踏面からのS字状サイプ7の深さDbの13%〜40%が望ましい。
上記深さDaが上記深さDbの13%以上であることにより、陸部10の踏面が路面から受ける力が適度に分散され、パンチング摩耗が抑制される。一方、上記深さDaが上記深さDbの40%以下であることにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
上記観点から、望ましい上記深さDaの範囲は、1.0〜3.0mmである。より望ましい上記深さDaの範囲は、1.5〜2.5mmである。
図3は、本発明のタイヤのより具体的な構成を示す正面図であり、図4は、そのトレッド部の展開図である。周方向溝3は、タイヤ軸方向外側に配される一対のショルダー周方向溝5と、一対のショルダー周方向溝5の間に配される一対のクラウン周方向溝4とを含んでいる。ショルダー周方向溝5とクラウン周方向溝4とは、タイヤ軸方向に隣接して配されている。
陸部10は、ショルダー周方向溝5とクラウン周方向溝4との間に区分されるミドル陸部12を含んでいる。本実施形態のS字状浅溝6は、ミドル陸部12に設けられている。これにより、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
ミドル陸部12には、複数のミドル浅溝9が設けられる。ミドル浅溝9は、タイヤ周方向に隣接する一対のS字状浅溝6の間に配されている。ミドル浅溝9は、タイヤ軸方向に延びてショルダー周方向溝5とクラウン周方向溝4とを繋ぎ、ミドル陸部12を横切っている。
ミドル浅溝9の幅は、1.0〜3.0mmが望ましい。ミドル浅溝9の幅が1.0mm以上であることにより、ミドル陸部12の踏面が路面から受ける力が適度に分散され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。一方、ミドル浅溝9の幅が3.0mm以下であることにより、ミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
ミドル浅溝9の深さは、1.2〜2.0mmが望ましい。ミドル浅溝9の深さが1.2mm以上であることにより、ミドル陸部12の踏面が路面から受ける力が適度に分散され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。一方、ミドル浅溝9の深さが2.0mm以下であることにより、ミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
ミドル浅溝9によって、ミドル陸部12は、ブロック状に区分される。本実施形態では、1つのブロック状部分に1つのS字状浅溝6及びS字状サイプ7が配される。そして、各S字状浅溝6及び各S字状サイプ7は、一連の溝においてタイヤ軸方向の内側と外側に交互に蛇行するので、各ブロック状部分においてタイヤ軸方向の内側と外側で剛性が均一化されるため、パンチング摩耗が容易に抑制される。
陸部10は、ミドル陸部12に対してタイヤ軸方向の内側のクラウン陸部11を含んでいる。クラウン陸部11は、一対のクラウン周方向溝4の間に区分される。
クラウン陸部11には、クラウン浅溝8が設けられている。クラウン浅溝8は、タイヤ軸方向に延びてクラウン陸部11の両側のクラウン周方向溝4を繋ぎ、クラウン陸部11を横切る。
ミドル浅溝9とクラウン浅溝8とは、互いに形状が異なっている。より具体的には、ミドル浅溝9は、1つの円弧状に延びる部分を有し、クラウン浅溝8は、2つの円弧を含むS字状の部分を有する。このようなミドル浅溝9及びクラウン浅溝8によって、ミドル陸部12及びクラウン陸部11の剛性が容易に最適化され、パンチング摩耗が容易に抑制される。
図5は、クラウン陸部11及びミドル陸部12の詳細を示している。クラウン浅溝8の両端のタイヤ周方向の距離L1は、タイヤ周方向に隣接するクラウン浅溝8間のピッチ長さL2の10%〜50%が望ましい。
上記距離L1がピッチ長さL2の10%以上であることにより、接地部においてクラウン陸部11が適度に変形し、クラウン陸部11のパンチング摩耗が抑制される。一方、上記距離L1がピッチ長さL2の50%以下であることにより、クラウン陸部11の剛性及びクラウン陸部11を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、クラウン陸部11のパンチング摩耗が抑制される。
ミドル浅溝9の両端のタイヤ周方向の距離L3は、タイヤ周方向に隣接するミドル浅溝9間のピッチ長さL4の25%以下が望ましい。上記距離L3がピッチ長さL4の25%以下であることにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
上記観点から、望ましい上記距離L3の範囲は、4.5〜18.0mmである。より望ましい上記距離L3の範囲は、9.0〜13.5mmである。
上記距離L3は、上記距離L1より小さいのが望ましい。これにより、ミドル陸部12にS字状浅溝6及びミドル浅溝9を適宜の間隔をおいて容易に配置することができ、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
S字状浅溝6のタイヤ周方向の長さL5は、タイヤ周方向に隣接するS字状浅溝6間のピッチ長さL6の20%〜60%が望ましい。
上記長さL5がピッチ長さL6の20%以上であることにより、ミドル陸部12の踏面が路面から受ける力が効果的に分散され緩和される。一方、上記距離L1がピッチ長さL6の60%以下であることにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
上記観点から、上記距離L5は、32.0mm以下が望ましい。より望ましい上記距離L5の範囲は、10.0〜15.0mmである。
S字状浅溝6は、両端6eに位置する一対の曲線部61と、曲線部61を連結する直線部62とを含んでいる。曲線部61は、両端6eのいずれかを含む。直線部62の長さは、5.0〜20.0mmが望ましい。このようなS字状浅溝6は、S字状浅溝6のタイヤ周方向の長さL5及びS字状浅溝6のタイヤ軸方向の振幅を容易に調整可能であり、設計の自由度が高められる。
直線部62は、タイヤ周方向に対して45°以下の角度θで傾斜しているのが望ましい。より望ましい上記角度θの範囲は、15〜30°である。上記角度θが上記範囲内であることにより、S字状浅溝6の周辺部でのミドル陸部12の剛性が最適化され、パンチング摩耗が容易に抑制される。
S字状浅溝6の両端6eの直線部62に垂直な方向での距離L7は、ミドル陸部12のタイヤ軸方向の長さL8の80%以下が望ましい。上記距離L7が上記長さL8の80%以下であることにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保されるので、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
上記観点から、上記距離L7は、24.0mm以下が望ましい。より望ましい上記距離L7の範囲は、12.0〜15.0mmである。
直線部62でのS字状浅溝6の溝幅は、上記距離L7の90%以下が望ましい。より望ましい直線部62での上記溝幅は、上記距離L7の15%〜40%である。
S字状浅溝6の上記溝幅が上記距離L7の15%以上であることにより、ミドル陸部12の踏面が路面から受ける力が効果的に分散され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。一方、上記溝幅が上記距離L7の40%以下であることにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保されるので、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
上記観点から、S字状浅溝6の上記溝幅の望ましい範囲は、1.5〜3.5mmである。
直線部62でのS字状浅溝6の溝幅は、両端6eでのS字状浅溝6の溝幅よりも大きい。これにより、ミドル陸部12の踏面が路面から受ける力が効果的に分散され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。本実施形態では、S字状浅溝6の溝幅は、曲線部61において両端6eに向って漸減している。これにより、ミドル陸部12の剛性がタイヤ周方向で緩やかに変化するので、ミドル陸部12のパンチング摩耗の起点の発生が抑制される。
また、両端6eでのS字状浅溝6の溝幅は、S字状サイプ7の溝幅と等しい。これにより、ミドル陸部12の剛性及びミドル陸部12を構成するゴムのボリュームが容易に確保されるので、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。
図4に示されるように、ショルダー周方向溝5のタイヤ軸方向の外側には、ショルダー陸部13が形成されている。陸部10は、ショルダー陸部13を含んでいる。
ショルダー陸部13には、タイヤ周方向に延びるS字状浅溝、S字状サイプ及びショルダー陸部13を横切る浅溝は形成されていない。これにより、ショルダー陸部13の剛性及びショルダー陸部13を構成するゴムのボリュームが容易に確保されるので、いわゆる肩落ち摩耗が抑制される。
本実施形態のトレッド部2では、ショルダー陸部13のタイヤ軸方向外側にタイヤ周方向に延びる補助溝20が形成されている。補助溝20によって上記肩落ち摩耗がより一層抑制される。なお、補助溝20は、必須の構成ではなく、省かれていてもよい。
クラウン陸部11のタイヤ軸方向の両端部には、タイヤ軸方向に延びる横サイプ14が形成されている。横サイプ14は、クラウン周方向溝4からクラウン陸部11の内方に延び、クラウン陸部11内で終端する。
横サイプ14によって、クラウン陸部11の上記両端において、踏面が路面から受ける力が効果的に分散され、クラウン陸部11のパンチング摩耗が抑制される。横サイプ14の一部は、クラウン浅溝8の溝底に設けられている。これにより、クラウン陸部11の上記両端部において、踏面が路面から受ける力がより一層効果的に分散される。
ミドル陸部12のタイヤ軸方向の両端部には、タイヤ軸方向に延びる横サイプ15が形成されている。横サイプ15は、クラウン周方向溝4又はショルダー周方向溝5からミドル陸部12の内方に延び、ミドル陸部12内で終端する。
横サイプ15によって、ミドル陸部12の上記両端部において、踏面が路面から受ける力が効果的に分散され、ミドル陸部12のパンチング摩耗が抑制される。横サイプ15の一部は、ミドル浅溝9の溝底に設けられている。これにより、ミドル陸部12の上記両端部において、踏面が路面から受ける力がより一層効果的に分散される。
ショルダー陸部13のタイヤ軸方向の内端部には、タイヤ軸方向に延びる横サイプ16が形成されている。横サイプ16は、ショルダー周方向溝5からショルダー陸部13の内方に延び、ショルダー陸部13内で終端する。
横サイプ16によって、ショルダー陸部13の上記内端部において、踏面が路面から受ける力が効果的に分散される。これにより、上記補助溝による作用と相俟って、ショルダー陸部13の偏摩耗が抑制される。
なお、横サイプ14、15、16は、必須の構成ではなく、省かれていてもよい。
以上、本発明のタイヤが詳細に説明されたが、本発明は上記の具体的な実施形態に限定されることなく種々の態様に変更して実施される。例えば、本発明のタイヤは、トレッド部2を以下に示すように変形できる。
図6、7は、図4のトレッド部2の変形例であるトレッド部2A、2Bの展開図である。トレッド部2A、2Bのうち、以下で説明されてない部分については、上述したトレッド部2の構成が採用されうる。
トレッド部2Aは、クラウン陸部11にS字状浅溝6及びS字状サイプ7が形成されている点で、上述したトレッド部2とは異なっている。クラウン陸部11のS字状浅溝6は、タイヤ周方向に隣り合うクラウン浅溝8の間に配されている。クラウン陸部11のS字状浅溝6及びS字状サイプ7によって、クラウン陸部11の踏面が路面から受ける力が効果的に分散され、クラウン陸部11のパンチング摩耗が抑制される。
トレッド部2Bは、クラウン陸部11に周方向サイプ17が形成されている点で、上述したトレッド部2Aとは異なっている。周方向サイプ17は、タイヤ周方向に隣り合うクラウン浅溝8の間に配されている。周方向サイプ17によって、クラウン陸部11の踏面が路面から受ける力が分散され、クラウン陸部11のパンチング摩耗が抑制される。
また、上記トレッド部2、2A、2Bにおいて、S字状浅溝6及びS字状サイプ7は、ショルダー陸部13に設けられていてもよい。
図4の基本パターンを有するサイズ:295/75R22.5の空気入りタイヤが、表1の仕様に基づき試作され、耐偏摩耗性能がテストされた。テスト方法は、以下の通りである。
<耐偏摩耗性能>
リム22.5×8.25に装着された試供タイヤが、内圧830kPaの条件にて、2DD車に牽引される2軸トレーラーの8輪に装着され、正規荷重相当の荷物が積載され、アスファルト路面を20000km走行した後の各陸部の周上6箇所の摩耗量が測定され、陸部ごとにその平均値が計算された。結果は、比較例1を100とする指数で表され、数値が大きい程、各陸部の摩耗量の差が小さく、耐偏摩耗性能に優れていることを示す。
Figure 2020142698
Figure 2020142698
Figure 2020142698
表1から明らかなように、実施例のタイヤは、比較例に比べて耐偏摩耗性能が有意に向上していることが確認できた。
2 トレッド部
2A トレッド部
2B トレッド部
3 周方向溝
4 クラウン周方向溝
5 ショルダー周方向溝
6 S字状浅溝
6b 溝底
6e 両端
7 S字状サイプ
8 クラウン浅溝
9 ミドル浅溝
10 陸部
11 クラウン陸部
12 ミドル陸部
61 曲線部
62 直線部
L1 距離
L2 長さ
L3 距離
L4 長さ
L5 距離
L6 長さ
L7 距離

Claims (10)

  1. トレッド部を含むタイヤであって、
    前記トレッド部には、タイヤ周方向に連続して延びる複数の周方向溝と、前記周方向溝によって区分される複数の陸部とが設けられ、
    前記陸部の少なくとも1つには、タイヤ周方向にS字状に延び、かつ、両端が前記陸部内で終端する複数のS字状浅溝が設けられ、
    前記S字状浅溝の少なくとも1つの溝底には、前記S字状浅溝よりも溝幅が小さいS字状サイプが設けられる、
    タイヤ。
  2. 前記周方向溝は、タイヤ軸方向外側に配される一対のショルダー周方向溝と、一対の前記ショルダー周方向溝の間に配される一対のクラウン周方向溝とを含み、
    前記陸部は、タイヤ軸方向に隣接する前記ショルダー周方向溝と前記クラウン周方向溝との間に区分されるミドル陸部を含み、
    前記S字状浅溝は、前記ミドル陸部に設けられる、請求項1記載のタイヤ。
  3. 前記ミドル陸部には、タイヤ周方向に隣接する一対の前記S字状浅溝の間に、前記ミドル陸部を横切るミドル浅溝が設けられる、請求項2に記載のタイヤ。
  4. 前記陸部は、一対の前記クラウン周方向溝の間に区分されるクラウン陸部を含み、
    前記クラウン陸部には、前記クラウン陸部を横切るクラウン浅溝が設けられ、
    前記ミドル浅溝と前記クラウン浅溝とは、互いに形状が異なる、請求項3に記載のタイヤ。
  5. 前記クラウン浅溝の両端のタイヤ周方向の距離は、タイヤ周方向に隣接する前記クラウン浅溝間のピッチ長さの10%〜50%である、請求項4に記載のタイヤ。
  6. 前記ミドル浅溝の両端のタイヤ周方向の距離は、タイヤ周方向に隣接する前記ミドル浅溝間のピッチ長さの25%以下である、請求項3ないし5のいずれかに記載のタイヤ。
  7. 前記S字状浅溝は、前記両端に位置する一対の曲線部と、前記曲線部を連結する直線部とを含む、請求項1ないし6のいずれかに記載のタイヤ。
  8. 前記直線部は、タイヤ周方向に対して15〜45°の角度で傾斜している、請求項7に記載のタイヤ。
  9. 前記直線部の溝幅は、前記S字状浅溝の前記両端の溝幅よりも大きい、請求項7又は8に記載のタイヤ。
  10. 前記S字状浅溝のタイヤ周方向の長さは、タイヤ周方向に隣接する前記S字状浅溝間のピッチ長さの20%〜60%である、請求項1ないし9のいずれかに記載のタイヤ。
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