JP2020142682A - 車両用インストルメントパネル構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】グローブボックスの周囲の見切り線の精度向上を図ることが可能な車両用インストルメントパネル構造を提供する。【解決手段】当該インパネ構造100は、インストルメントパネル102と、インストルメントパネルのグローブボックス用開口108と、ステアリングサポートメンバ104とを備える。ステアリングサポートメンバ104は、車幅方向に延びるパイプ110と、パイプ110から延びてグローブボックス用開口108の下の角部108a、108bの近傍に結合される下側ステー112a、112bと、下側ステー112a、112bそれぞれから延びてグローブボックス用開口108の上の角部108c、108dの近傍に結合される上側ステー114a、114bと、上側ステー114a、114bに差し渡される補強部材116と、補強部材116に設けられグローブボックス106が連結されるストライカ118とを備える。【選択図】図1
Description
本発明は、車両用インストルメントパネル構造に関するものである。
車両のインストルメントパネルには、小物を入れるグローブボックスが装備されている。グローブボックスは、主にインストルメントパネルのうち乗員の膝の正面付近に取り付けられる。一般的なグローブボックスは、下端側にヒンジが設けられていて、このヒンジを中心とした回転の軌跡で開閉する構造となっている。
インストルメントパネルのうち、グローブボックスを設けるグローブボックス用開口の内部には、グローブボックスが着脱する部材として、ストライカと呼ばれる連結用の部材が設置されている。例えば特許文献1の構成では、グローブボックス12が連結する部材として、インストルメントパネル11の内部に車幅方向に延びるデッキクロスメンバ16が設けられていて、このデッキクロスメンバ16から車両後側に延びる案内部材17にストライカ18が設けられている。
グローブボックスは乗員の視界に入る位置に設けられるため、車室内の美観の向上を目的として、グローブボックスとインストルメントパネルに設けたグローブボックス用開口との境目(見切り線)を精度よく形成および維持したいという要望がある。しかしながら、特許文献1の構成では、デッキクロスメンバ16から延びる案内部材17の先端にストライカ18が設けられていて、このストライカ18によってグローブボックス12の位置が規制される。長手の案内部材17をその先端が目的の位置に来るよう設置することは簡単ではなく、場合によってはグローブボックス12の周囲の見切り線の精度に影響が出るおそれがある。
上記特許文献1の技術では、緊急時に乗員の膝部がグローブボックス12に接触したときには、グローブボックス12の周辺を支える支持部材15を変形させることで荷重の吸収を行っている。このような緊急時の荷重吸収機能は有効であるものの、上述したグローブボックス12の見切り線の精度を向上させるためにはある程度の剛性も必要であり、これら荷重吸収機能と見切り線の精度向上との両立を図るのは簡単ではない。
本発明は、このような課題に鑑み、グローブボックスの周囲の見切り線の精度向上を図ることが可能な車両用インストルメントパネル構造を提供することを目的としている。
上記課題を解決するために、本発明にかかる車両用インストルメントパネル構造の代表的な構成は、車両のインストルメントパネルと、インストルメントパネルの下部に開けられて所定のグローブボックスが取り付けられるグローブボックス用開口と、インストルメントパネルの内部に設けられるステアリングサポートメンバとを備える車両用インストルメントパネル構造において、ステアリングサポートメンバは、車幅方向に延びて両端が車体に固定されるパイプと、パイプの所定の二箇所から延びてインストルメントパネルのグローブボックス用開口の下の角部の近傍それぞれに結合される一対の下側ステーと、一対の下側ステーそれぞれから延びてインストルメントパネルのグローブボックス用開口の上の角部の近傍それぞれに結合される一対の上側ステーと、一対の上側ステーに差し渡される補強部材と、補強部材に設けられグローブボックスが着脱可能に連結されるストライカとを備えることを特徴とする。
本発明によれば、グローブボックスの周囲の見切り線の精度向上を図ることが可能な車両用インストルメントパネル構造を提供することが可能となる。
本発明の一実施の形態に係る車両用インストルメントパネル構造は、車両のインストルメントパネルと、インストルメントパネルの下部に開けられて所定のグローブボックスが取り付けられるグローブボックス用開口と、インストルメントパネルの内部に設けられるステアリングサポートメンバとを備える車両用インストルメントパネル構造において、ステアリングサポートメンバは、車幅方向に延びて両端が車体に固定されるパイプと、パイプの所定の二箇所から延びてインストルメントパネルのグローブボックス用開口の下の角部の近傍それぞれに結合される一対の下側ステーと、一対の下側ステーそれぞれから延びてインストルメントパネルのグローブボックス用開口の上の角部の近傍それぞれに結合される一対の上側ステーと、一対の上側ステーに差し渡される補強部材と、補強部材に設けられグローブボックスが着脱可能に連結されるストライカとを備えることを特徴とする。
上記構成では、一対の上側ステーが、パイプではなく、一対の下側ステーそれぞれに取り付けられている。かかる構成によれば、パイプに上側ステーと下側ステーとを別々に取り付ける場合に比べて、各ステーを設置するときの溶接作業等でのばらつきの発生を抑え、各ステーが有するインストルメントパネルとの結合部の位置を精度よく定めることができる。そして、各ステーを介して、グローブボックス用開口の周辺の剛性を高めてゆがみを抑えると共に、グローブボックス用開口が目的の位置に来るようインストルメントパネルを精度よく設置することが可能になる。
また上記構成によれば、グローブボックス用開口の位置を精度よく定めると共に、一対の上側ステーに差し渡した補強部材にストライカを設けることで、グローブボックス用開口とグローブボックスとの位置を精度よく合わせ、美観の向上をはかることができる。
上記一対の上側ステーそれぞれは、一対の下側ステーそれぞれから後側上方に向かって延び、インストルメントパネルのグローブボックス用開口の上の角部の近傍に結合されている。
上記構成によれば、上側ステーを後側上方に向かって傾斜した姿勢に設置することで、緊急時にインストルメントパネルに乗員の脚部が接触した場合に、傾斜した上側ステーに対して荷重が下方から加わるようにすることができる。かかる構成によれば、上側ステーをあえて上側へ変形または移動させることで、脚部に与える負担を減らしつつ、脚部がそれより前方に移動しないよう受け止めることが可能となる。
上記一対の下側ステーそれぞれは、パイプからインストルメントパネルまでの間の所定の箇所に第1の脆弱部を有し、一対の上側ステーそれぞれは、一対の下側ステーそれぞれのうち第1の脆弱部よりもパイプ側から延びていて、一対の上側ステーそれぞれは、一対の下側ステーからインストルメントパネルまでの間の所定の箇所に第2の脆弱部を有している。
上記の第1の脆弱部および第2の脆弱部によれば、緊急時に乗員がインストルメントパネルに接触した場合に、上側ステーおよび下側ステーを変形させることができる。特に、下側ステーが結合するグローブボックス用開口の下の角部の近傍は、グローブボックスのヒンジが配置されることが多く、剛性が高い。この構成によれば、各ステーを変形しやすくすることで、グローブボックスの車両前方への移動を許容し、乗員がインストルメントパネルおよびグローブボックスに接触したときの衝撃を効率よく吸収して乗員の傷害値を低減することができる。脆弱部は、例えば各ステーに幅の変化した箇所や、板厚の変化した箇所、さらには肉抜孔などを設けることで実現可能である。
上記一対の上側ステーおよび補強部材は、一体に成形されていて、一対の上側ステーと補強部材とが交わる箇所にインストルパネルとの結合部が形成され、補強部材の長手方向中央にストライカが設けられている。
上記構成によれば、上側ステーと補強部材とを一体化させた一つの部品で実現することで、パイプに固定したときの位置のばらつきをより低減し、インストルメントパネルのグローブボックス用開口の剛性向上、およびグローブボックス開口に対するグローブボックスの精度のよい設置を実現することが可能になる。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施例について詳細に説明する。かかる実施例に示す寸法、材料、その他具体的な数値などは、発明の理解を容易とするための例示に過ぎず、特に断る場合を除き、本発明を限定するものではない。なお、本明細書及び図面において、実質的に同一の機能、構成を有する要素については、同一の符号を付することにより重複説明を省略し、また本発明に直接関係のない要素は図示を省略する。
図1は、本発明の実施例にかかる車両用インストルメントパネル構造(以下、インパネ構造100)の概要を示した図である。図1(a)は、インパネ構造100の概要を示した斜視図である。以下、図1その他の本願のすべての図面において、車両前後方向をそれぞれ矢印F(Forward)、B(Backward)、車幅方向の左右をそれぞれ矢印L(Leftward)、R(Rightward)、車両上下方向をそれぞれ矢印U(Upward)、D(Downward)で例示する。
当該インパネ構造100には、インストルメントパネル102、および一部を破線で描いたステアリングサポートメンバ104が含まれている。インストルメントパネル102は、樹脂製であって、ステアリングサポートメンバ104に車両後方から取り付けられる。インストルメントパネル102の左側下方には、グローブボックス106の設置場所として、グローブボックス用の開口(グローブボックス用開口108)が開けられている。ステアリングサポートメンバ102は、インストルメントパネル104や不図示のステアリングホイールなどを支える部品であり、インストルメントパネル102の内部に設けられている。
図1(b)は、図1(a)のステアリングサポートメンバ104を示した図である。ステアリングサポートメンバ104は、複数の部材で構成されていて、中心的な部材として車幅方向に延びて両端が車体に固定されるパイプ110が備えられている。そして、パイプ110には、インストルメントパネル102(図1(a)参照)やステアリングホイールなどと接続する各種のステー部材が設けられている。
本実施例では、ステアリングサポートメンバ104は、インストルメントパネル102のグローブボックス用開口108の四隅を、一対の下側ステー112a、112b、および一対の上側ステー114a、114bによって支える。このうち、一対の上側ステー114aには補強部材116が差し渡されていて、この補強部材116にグローブボックス106が結合するストライカ118が設けられている。
図2は、図1のインストルメントパネル102のグローブボックス106付近およびステアリングサポートメンバ104を示した図である。図2(a)は、インストルメントパネル102のグローブボックス106付近を後方から正対して示した図である。グローブボックス106の下方には、ヒンジ120a、120bが形成されている。グローブボックス106は、ヒンジ120a、120bを中心とした回転する軌跡に沿って開閉する。グローブボックス106の内部には、ハンドル122に連動したフック(図示省略)が設けられていて、フックがストライカ118に引っ掛かることでグローブボックス106は閉じた状態となる。
下側ステー112a、112bは、パイプ110の所定の二箇所それぞれから下方にむかって延びていて、インストルメントパネル102のグローブボックス用開口108の下の角部108a、108cの近傍それぞれに結合される。なお、図2(a)では、下側ステー112a、112bがグローブボックス106に重なって示されているが、これはグローブボックス106の蓋部分の面積が内側の収納部分に比べて大きいためである。グローブボックス用開口108も入口側に対して内部は狭まっていて、この狭まった部位の裏側に下側ステー112a、112bは結合される。
下側ステー112aの結合部124、126は、グローブボックス106のうち、よりヒンジ120a、120bの両端近くに結合させることも可能である。かかる構成によれば、インストルメントパネル102のうちグローブボックス106からの荷重を受けやすい部位を効率よく支えることができ、この部位のゆがみが減少するため、グローブボックス106の開閉をよりスムーズに行うことが可能になる。
上側ステー114a、114bの先端側は、インストルメントパネル102のグローブボックス用開口108の上の角部108c、108dの近傍それぞれに結合される。
図2(b)は、図2(a)のステアリングサポートメンバ104を示した図である。補強部材116は、棒状もしくは長板状の長尺な部材であって、一対の上側ステー114a、114bに差し渡され、梁の役割をする。補強部材116は、図2(a)のグローブボックス用開口108の上縁109に平行になるよう設けられる。
ストライカ118は、本実施例では丸棒をコ字状に曲げた構成になっていて、補強部材116の長手方向の中央に設けられている。一例として、ストライカ118は、補強部材116の裏側等に溶接によって固定することができる。梁状の補強部材116の中央に設けたストライカ118によれば、閉じたときのグローブボックス106(図2(a)参照)をより高い剛性で安定して支えることが可能である。
図3は、図2(a)のステアリングサポートメンバ104を車両前側の下方から示した斜視図である。上述したように、下側ステー112a、112bおよび上側ステー114a、114bの各先端側は、グローブボックス用開口108の四隅に締結具等を利用して結合される。グローブボックス用開口108を設けることで樹脂製のインストルメントパネル102は剛性が低下し、たわみやすくなるおそれがあるところ、本実施例の下側ステー112a、112bおよび上側ステー114a、114bによれば、グローブボックス用開口108の四隅を支えてインストルメントパネル102を効率よく補強することが可能である。
図4は、図2(a)のステアリングサポートメンバ104およびインストルメントパネル102を車幅方向左側から示した図である。図4では、インストルメントパネル102の車両後側の輪郭を仮想線で示し、内部のステアリングサポートメンバ104を透過させている。
上側ステー114a、114bはほぼ同じ構成であるため、代表して上側ステー114aを例に挙げる。上側ステー114aは、下側ステー112aの途中箇所に設置され、そこからインストルメントパネル102のグローブボックス用開口108の上の角部108c(図2(a)参照)の近傍に向かって延びている。
上記の通り、本実施例では、一対の上側ステー114a、114b(図1(b)参照)が、パイプ110ではなく、上側ステー114a、114bそれぞれに取り付けられている。かかる構成によれば、パイプ110に上側ステー114a、114bと下側ステー112a、112bとを別々に取り付ける場合に比べて、各ステーを設置するときの溶接作業等でのばらつきの発生を抑え、各ステーが有するインストルメントパネル102との結合部(例えば図4の上側ステー114aの結合部136)の位置を精度よく定めることができる。
本実施例によれば、各ステーを介して、グローブボックス用開口108(図2(a)参照)の周辺の剛性を高めてゆがみを抑えると共に、グローブボックス用開口108が目的の位置に来るようインストルメントパネル102を精度よく設置することが可能になる。また、上側ステー114a、114bに補強部材116を差し渡してストライカ118を設けているが、上側ステー114a、114bはグローブボックス用開口108と結合し、ストライカ118はグローブボックス106と結合する。そのため、グローブボックス用開口108とグローブボックス106との位置、特に互いの角と角とを精度よく合わせることができ、グローブボックス106の周囲の見切り線を精度よく形成させたり、グローブボックス106の蓋部分とインストルメントパネル102の外表面を面一に合わせたりするなど、インストルメントパネル102の美観を向上させることができる。
図4に示すように、本実施例では、下側ステー112aは、パイプからインストルメントパネルまで延びる途中箇所において、幅が変化している。詳しくは、下側ステーの112aの根本部125の幅W1に対して、先端部127の幅W2は細くなっている。そして、幅の変化した箇所として、第1の脆弱部128が形成されている。
上側ステー114aは、下側ステー112aのうち、脆弱部128よりもパイプ側の根本部125から延びている。そして、上側ステー114aにおいても、下側ステー112aからインストルメントパネル102まで延びる途中箇所において、幅および形状が変化している。詳しくは、上側ステー114aの根本部130の幅W3に対して、先端部132の幅W4は細くなっていて、さらに幅の変化した箇所が屈曲して第2の脆弱部134が形成されている。
上記の脆弱部128および脆弱部134によれば、緊急時に乗員がインストルメントパネル102に接触した場合に、下側ステー112aおよび上側ステー114aを変形させることができる。特に、下側ステー112aが結合するグローブボックス用開口108(図2(a)参照)の下の角部108aの近傍は、グローブボックス106のヒンジ120aが配置されていて、剛性が高い。この構成によれば、各ステーを変形しやすくすることで、グローブボックス106の車両前方への移動を許容し、乗員がインストルメントパネル102およびグローブボックス106に接触したときの衝撃を効率よく吸収して乗員の傷害値を低減することができる。
これらのように、本実施例の下側ステー112a、112bおよび上側ステー114a、114bは、通常時はグローブボックス用開口108の四隅を十全に支えつつ、緊急時には乗員からの荷重を吸収するといった、インストルメントパネル102の支持剛性の向上と荷重の吸収性能との両立が図られている。なお、脆弱部128、134は、部材の幅を変化させる他、先端側の板厚を薄くしたり、肉抜孔や切欠きを設けたりすることでも実現可能である。
(変形例)
以下、上述したインパネ構造100の各構成要素の変形例について説明する。以降の図5および図6に例示する各変形例において、既に説明した構成要素と同じものについては、同じ符号を付することによって説明を省略する。また、既に説明した構成要素と同じ名称のものについても、例え異なる符号を付していても、特に明記しない場合は同じ機能を有するものとする。
以下、上述したインパネ構造100の各構成要素の変形例について説明する。以降の図5および図6に例示する各変形例において、既に説明した構成要素と同じものについては、同じ符号を付することによって説明を省略する。また、既に説明した構成要素と同じ名称のものについても、例え異なる符号を付していても、特に明記しない場合は同じ機能を有するものとする。
図5は、図4の上側ステー114aの変形例(上側ステー160)を示した図である。上側ステー160は、下側ステー112aから後側上方に向かって延びた姿勢となっている点で、図4の上側ステー114aと異なっている。
上側ステー160は、下側ステー112aから後側上方に延び、先端側の結合部136でインストルメントパネル102に結合している。後側上方に向かって傾斜した姿勢の上側ステー160によれば、緊急時にインストルメントパネル102に乗員の脚部が接触した場合に、荷重が下方から加わる。かかる構成によれば、上側ステー160をあえて上側へ変形または移動させることで、緊急時において脚部に与える負担を減らしつつ、脚部がそれより前方に移動しないよう受け止めることが可能となる。
上側ステー160の結合部136は、インストルメントパネル102のグローブボックス用開口108(図2(a))の上の角部108cの近傍のうち、グローブボックス用開口108の上縁109よりも下方の位置に結合されている。この構成の上側ステー160によれば、緊急時において下方から移動してくる乗員の脚部を効率よく受け止め、そして変形することが可能となる。また、結合部136は、補強部材116よりも下方にてインストルメントパネル102に結合するとよく、これによって乗員の脚部と補強部材116との干渉を防いで、脚部に与える負担をより減らすことができる。
図6は、図1(b)のステアリングサポートメンバ104の変形例(ステアリングサポートメンバ180)を示した図である。ステアリングサポートメンバ180は、一対の上側ステー114a、114bおよび補強部材116に代わって、一体の枠状部材182を備えている点で、図1(b)のステアリングサポートメンバ104と構成が異なっている。
枠状部材182は、一対の上側ステー114a、114bに代わる一対の支持領域182a、182b、および補強部材116に代わる梁領域182cを含んでいる。梁領域182cの長手方向の中央には、ストライカ118が設けられている。そして、一対の支持領域182a、182bおよび梁領域182cが交わる箇所に、インストルメントパネル102(図1(a)参照)との結合部184a、184bが形成されている。
上記の枠状部材182は、図1(a)の上側ステー114a、114bと補強部材116とを一体化させ、これら部材の機能を一つの部品で実現することができる。一体の枠状部材182によれば、パイプ110に固定したときの位置のばらつきをより低減し、インストルメントパネル102(図1(a)参照)のグローブボックス用開口108の剛性向上、およびグローブボックス用開口108に対するグローブボックス106の精度のよい設置を実現することが可能になる。なお、図6の梁状部材182は、細い板状の素材に曲げ加工を施した構成となっているが、これに限らず、例えば丸パイプに曲げ加工を施すことなどによっても実現可能である。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について説明したが、本発明は係る例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
本発明は、車両用インストルメントパネル構造に利用することができる。
100…インパネ構造、102…インストルメントパネル、104…ステアリングサポートメンバ、106…グローブボックス、108…グローブボックス用開口、108a、108b…グローブボックス用開口の下の角部、108c、108d…グローブボックス用開口の上の角部、109…グローブボックス用開口の上縁、110…パイプ、112a、112b…下側ステー、114a、114b…上側ステー、116…補強部材、118…ストライカ、120a、120b…ヒンジ、122…ハンドル、124、126…結合部、125…下側ステーの根本部、127…下側ステーの先端部、128…下側ステーの脆弱部、130…上側ステーの根本部、132…上側ステーの先端部、134…上側ステーの脆弱部、136…上側ステーの結合部、160…変形例の上側ステー、180…変形例のステアリングサポートメンバ、182…枠状部材、182a、182b…支持領域、182c…梁領域、W1…下側ステーの根本部の幅、W2…下側ステーの先端部の幅、W3…上側ステーの根本部の幅、W4…上側ステーの先端部の幅
Claims (4)
- 車両のインストルメントパネルと、該インストルメントパネルの下部に開けられて所定のグローブボックスが取り付けられるグローブボックス用開口と、該インストルメントパネルの内部に設けられるステアリングサポートメンバとを備える車両用インストルメントパネル構造において、
前記ステアリングサポートメンバは、
車幅方向に延びて両端が車体に固定されるパイプと、
前記パイプの所定の二箇所から延びて前記インストルメントパネルの前記グローブボックス用開口の下の角部の近傍それぞれに結合される一対の下側ステーと、
前記一対の下側ステーそれぞれから延びて前記インストルメントパネルの前記グローブボックス用開口の上の角部の近傍それぞれに結合される一対の上側ステーと、
前記一対の上側ステーに差し渡される補強部材と、
前記補強部材に設けられ前記グローブボックスが着脱可能に連結されるストライカとを備えることを特徴とする車両用インストルメントパネル構造。 - 前記一対の上側ステーそれぞれは、前記一対の下側ステーそれぞれから後側上方に向かって延び、前記インストルメントパネルの前記グローブボックス用開口の上の角部の近傍に結合されることを特徴とする請求項1に記載の車両用インストルメントパネル構造。
- 前記一対の下側ステーそれぞれは、前記パイプから前記インストルメントパネルまでの間の所定の箇所に第1の脆弱部を有し、
前記一対の上側ステーそれぞれは、前記一対の下側ステーそれぞれのうち前記第1の脆弱部よりも前記パイプ側から延びていて、
前記一対の上側ステーそれぞれは、前記一対の下側ステーから前記インストルメントパネルまでの間の所定の箇所に第2の脆弱部を有していることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用インストルメントパネル構造。 - 前記一対の上側ステーおよび前記補強部材は、一体に成形されていて、
前記一対の上側ステーと前記補強部材とが交わる箇所に前記インストルパネルとの結合部が形成され、
前記補強部材の長手方向中央に前記ストライカが設けられていることを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用インストルメントパネル構造。
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Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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- 2019-03-07 JP JP2019041355A patent/JP2020142682A/ja active Pending
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JP7552470B2 (ja) | 2021-03-25 | 2024-09-18 | スズキ株式会社 | 車両用エアバッグ保持構造 |
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