JP2020140891A - 積層型電池 - Google Patents

積層型電池 Download PDF

Info

Publication number
JP2020140891A
JP2020140891A JP2019036545A JP2019036545A JP2020140891A JP 2020140891 A JP2020140891 A JP 2020140891A JP 2019036545 A JP2019036545 A JP 2019036545A JP 2019036545 A JP2019036545 A JP 2019036545A JP 2020140891 A JP2020140891 A JP 2020140891A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
plate
electrode
stacking direction
negative electrode
laminated
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2019036545A
Other languages
English (en)
Inventor
文樹 後藤
Fumiki Goto
文樹 後藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sekisui Chemical Co Ltd
Original Assignee
Sekisui Chemical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sekisui Chemical Co Ltd filed Critical Sekisui Chemical Co Ltd
Priority to JP2019036545A priority Critical patent/JP2020140891A/ja
Publication of JP2020140891A publication Critical patent/JP2020140891A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P70/00Climate change mitigation technologies in the production process for final industrial or consumer products
    • Y02P70/50Manufacturing or production processes characterised by the final manufactured product

Landscapes

  • Secondary Cells (AREA)

Abstract

【課題】積層型電池の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板が変形したり損傷したりすることを防止することができる【解決手段】積層型電池は、積層方向に積層された複数の電極板と、2つの電極板の間に連続状に形成されたセパレータ部分を有する絶縁シートと、積層方向における一側に積層された第1プレートと、積層方向における他側に積層された第2プレートと、を備える。絶縁シートは、延長部分を更に有する。延長部分は、一側部分から、第1プレートと一側電極板との間、複数の電極板の幅方向における一側、第2プレートの積層方向における他側、および複数の電極板の幅方向における他側を通って、第1プレートの積層方向における一側まで延びている。【選択図】図5

Description

本発明は、積層型電池に関する。
例えば特許文献1で提案されているように、正極板と負極板とを交互に積層してなる積層型電池が広く普及している。積層型電池の一例として、リチウムイオン二次電池が例示され得る。リチウムイオン二次電池は、他の形式の積層型電池と比較して大容量であることを特徴の一つとしている。このような特徴を有するリチウムイオン二次電池は、今般、車載用途や定置住宅用途等の種々の用途での更なる普及を期待されている。
積層型電池は、通常、交互に積層される複数の正極板(第1電極板)および複数の負極板(第2電極板)と、それぞれの正極板と負極板との間に設けられた絶縁シート(セパレータ)と、を有する膜電極接合体を備えている。膜電極接合体は、電解液とともに外装体内に封止されている。
特開2010−199281号公報
しかしながら、積層型電池の最外面に、外的要因による力が加わる場合がある。この場合、膜電極接合体の上面または下面がその力を受けて、内部の電極板が変形したり損傷したりするおそれがある。
本発明は、このような点を考慮してなされたものであり、積層型電池の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板が変形したり損傷したりすることを防止することができる積層型電池を提供することを目的とする。
本発明による積層型電池は、
積層方向に積層された複数の電極板であって、前記積層方向における最も一側に配置された一側電極板と、前記積層方向における最も他側に配置された他側電極板と、を有する複数の電極板と、
前記積層方向に直交する幅方向で交互に折り返されながら、前記積層方向で互いに隣り合う2つの前記電極板の間に連続状に形成されたセパレータ部分を有する絶縁シートと、
前記一側電極板の前記積層方向における前記一側に積層された第1プレートと、
前記他側電極板の前記積層方向における前記他側に積層された第2プレートと、を備え、
前記セパレータ部分は、前記一側電極板と前記一側電極板に隣り合う他の前記電極板との間に形成された一側部分を含み、
前記絶縁シートは、前記一側部分から延長された延長部分を更に有し、
前記延長部分は、前記一側部分から、前記第1プレートと前記一側電極板との間、複数の前記電極板の前記幅方向における一側、前記第2プレートの前記積層方向における前記他側、および複数の前記電極板の前記幅方向における他側を通って、前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延びている。
本発明による積層型電池において、
前記延長部分の前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延び出た端部は、前記第1プレートに接合されている、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記延長部分の前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延び出た端部は、複数の前記電極板の前記幅方向における前記一側を通る前記延長部分に接合されている、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、樹脂材料により形成されている、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記第1プレートおよび前記第2プレートの厚さはそれぞれ、0.3mm以上2.0mm以下である、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、金属材料により形成されたプレート金属層を有する、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、前記プレート金属層の両面に設けられた樹脂層を有する、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
前記電極板は、互いに隣接する有効領域および接続領域を含む電極集電体と、前記有効領域に設けられた活物質層と、を有し、
前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、前記積層方向で見たときに、全周に亘って、前記活物質層の外側にはみ出すように広がっている、
ようにしてもよい。
本発明による積層型電池において、
金属層と当該金属層の内面に設けられた樹脂接着層とを含む第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材と、を有する外装体であって、前記第1基材と前記第2基材とをヒートシールして、前記第1基材と前記第2基材との間に複数の前記電極板、前記絶縁シート、前記第1プレートおよび前記第2プレートを封止する外装体を更に備える、
ようにしてもよい。
本発明によれば、積層型電池の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、膜電極接合体が変形したり損傷したりすることを防止することができる。
図1は、本発明の一実施の形態を説明するための図であって、積層型電池を示す斜視図である。 図2は、図1の積層型電池の内部を外装体や絶縁シート、保護プレート等を除去して示す斜視図である。 図3は、図2の平面図である。 図4は、図1の積層型電池に含まれる膜電極接合体の第2方向d2で見た部分断面図である。 図5は、図1の積層型電池の第1方向d1で見た断面図である。 図6は、第1の変形例による第1プレート(または第2プレート)の断面図である。 図7は、図5の変形例(第2の変形例)を示す断面図である。
以下、図面を参照して本発明の一実施の形態について説明する。なお、本件明細書に添付する図面においては、理解のしやすさの便宜上、適宜縮尺および縦横の寸法比等を、実物のそれらから変更し誇張してある。
図1〜図5は、本発明の一実施の形態による積層型電池を説明するための図である。
図1および図2に示すように、本実施の形態による積層型電池1は、外装体40と、外装体40内に収容された膜電極接合体5と、膜電極接合体5に接続された一対のタブ16,26と、を備えている。外装体40は、その内部に膜電極接合体5を収容している。タブ16,26は、外装体40の内部から外部へと延び出している。電気自動車等の自動車の分野においては、複数の積層型電池1を組み合わせることにより構成されるモジュールが自動車に搭載される。複数の積層型電池1の間の電気的な接続は、タブ16,26を介して実現される。
以下、積層型電池1の各構成要素について説明する。
(外装体)
外装体40は、膜電極接合体5を封止するための包装材である。外装体40は、第1基材41と、第1基材41に対向する第2基材42と、を有している(図5参照)。第2基材42は、シート状に形成されている。一方、第1基材41は、凸状に形成されている。すなわち、第1基材41は、周辺部43と、周辺部43に対して外側(第2基材42の側とは反対側)に膨出した膨出部44と、を有している。この膨出部44により、第1基材41と第2基材42との間に、封止空間45が画定されている。この封止空間45に、膜電極接合体5が収容されている。このような膨出部44は、例えば、シート状の第1基材41のうち所望の領域を押圧すること(絞り加工)により形成される。この場合、周辺部43と膨出部44は一体的に形成される。
外装体40は、フレキシブル性を有していてもよい。外装体40の第1基材41および第2基材42はそれぞれ、金属層40aと、金属層40aの内側に設けられた樹脂接着層40bと、を有するラミネートフィルムで構成されている。金属層40aは、高ガスバリア性と成形加工性を有することが好ましい。このような金属層40aは、アルミニウム箔やステンレス箔等の金属材料により形成されていてもよい。樹脂接着層40bは、金属層40aの内面に位置し、金属層40aを接合するためのシール層として機能する。樹脂接着層40bは、接着性に加え、絶縁性、耐薬品性、熱可塑性等を有していることが好ましい。このような樹脂接着層40bは、ポリプロピレン、変性ポリプロピレン、低密度ポリプロピレン、アイオノマー、エチレン・酢酸ビニル等の樹脂材料により形成されていてもよい。
本実施の形態による積層型電池1は、第1基材41と第2基材42との間に膜電極接合体5を配置した後、ラミネート加工される。すなわち、外装体40の周縁部において、第1基材41および第2基材42の各々の内面に形成された樹脂接着層40bがヒートシール(熱溶着)されて、シール部46が形成される。このようにして、第1基材41と第2基材42とが接合されて、外装体40の内部を封止した封止空間45に、膜電極接合体5が収容される。
(膜電極接合体)
図1〜図5に示すように、膜電極接合体5は、積層方向dLに交互に積層された正極板10X(第1電極板)および負極板20Y(第2電極板)を含む複数の電極板10X,20Yと、第1プレート50および第2プレート51と、絶縁シート60と、を有している。第1プレート50、第2プレート51および絶縁シート60についての説明は後述する。
本実施の形態においては、膜電極接合体5がリチウムイオン二次電池を構成する例について説明する。この例において、第1電極板は正極板10Xを構成し、第2電極板は負極板20Yを構成するものとする。ただし、以下に説明する作用効果の記載からも理解され得るように、第1電極板が負極板20Yを構成し、第2電極板が正極板10Xを構成してもよい。更には、リチウムイオン二次電池に限定されることなく、第1電極板および第2電極板を交互に積層してなる膜電極接合体5に広く適用され得る。
図1〜図5に示すように、膜電極接合体5は、複数の正極板10Xおよび複数の負極板20Yを有している。正極板10Xおよび負極板20Yは、積層方向dLに沿って交互に配列されて積層されている。膜電極接合体5および積層型電池1は、全体的に偏平形状を有し、積層方向dLへの厚さが薄く、積層方向dLに直交する方向d1,d2に広がっている。
図示された非限定的な例において、正極板10Xおよび負極板20Yは、積層方向dLで見たときに、全体的に長方形形状の外輪郭を有している。積層型電池1は、一対のタブ16,26が配列される方向である第1方向d1と、第1方向d1に直交する第2方向d2と、を有している。第1方向d1が、積層型電池1の長手方向(長さ方向)に相当し、第2方向d2が、積層型電池1の短手方向(幅方向)に相当する。積層方向dLは、第1方向d1および第2方向d2の両方に直交している。正極板10Xおよび負極板20Yは、第1方向d1にずらして配置されている。より具体的には、複数の正極板10Xは、第1方向d1における一側(図3の右側)に寄って配置され、複数の負極板20Yは、第1方向d1における他側(図3の左側)に寄って配置されている。正極板10Xおよび負極板20Yは、第1方向d1における中央部(後述する正極有効領域b1および負極有効領域b2)において、積層方向dLに重なり合っている。
正極板10Xは、図示するように、シート状の外形状を有している。正極板10Xは、正極集電体11X(第1電極集電体)と、正極集電体11X上に設けられた正極活物質層12X(第1電極活物質層)と、を有している。正極活物質層12Xは、長方形形状の外輪郭を有している。リチウムイオン二次電池において、正極板10Xは、放電時にリチウムイオンを放出し、充電時にリチウムイオンを吸蔵する。
正極集電体11Xは、互いに反対側に位置する第1面11aおよび第2面11bを主面として有している。正極活物質層12Xは、正極集電体11Xの第1面11aおよび第2面11bの少なくとも一方の面上に形成される。本実施の形態においては、各正極板10Xの正極集電体11Xの両側に、正極活物質層12Xがそれぞれ設けられており、各正極板10Xは、互いに同一に構成され得る。
正極集電体11Xおよび正極活物質層12Xは、積層型電池1(リチウムイオン二次電池)に適用され得る種々の材料を用いて種々の製法により、作製され得る。一例として、正極集電体11Xは、アルミニウム箔によって形成され得る。正極活物質層12Xは、例えば、正極活物質、導電助剤およびバインダーとなる結着剤を含んでいてもよい。正極活物質層12Xは、正極活物質、導電助剤および結着剤を溶媒に分散させてなる正極用スラリーを、正極集電体11Xをなす材料上に塗工して固化させることで、作製され得る。正極活物質として、例えば、一般式LiM(ただし、Mは金属であり、xおよびyは金属Mと酸素Oの組成比である)で表される金属酸リチウム化合物が用いられる。金属酸リチウム化合物の具体例として、コバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム等が例示され得る。導電助剤としては、黒鉛粉末やアセチレンブラック等が用いられ得る。結着剤としては、ポリフッ化ビニリデン等が用いられ得る。
図3に示すように、正極集電体11Xは、互いに隣接する正極接続領域a1(第1接続領域)および正極有効領域b1(第1有効領域)を有している。正極活物質層12Xは、正極集電体11Xの正極有効領域b1のみに配置されている。正極有効領域b1は、長方形形状の外輪郭を有しており、全体的に正極活物質層12Xが設けられた領域になっている。正極接続領域a1および正極有効領域b1は、正極板10Xの第1方向d1に配列されている。正極接続領域a1は、正極有効領域b1よりも正極板10Xの第1方向d1における外側(図3の右側)に位置している。
複数の正極集電体11Xは、正極接続領域a1において、抵抗溶接や超音波溶接、テープによる貼着、融着等によって接合され、電気的に接続されている。このように、各々の正極集電体11Xの正極接続領域a1によって、正極接続部13が構成されている。正極接続部13は、第1基材41の側の面である第1面13aと、第2基材42の側の面である第2面13bと、を有している。第1面13aは、複数の正極集電体11Xのうち最も第1基材41の側に配置された正極集電体11Xの正極接続領域a1における第1面11aに相当する。また、第2面13bは、複数の正極集電体11Xのうち最も第2基材42の側に配置された正極集電体11Xの正極接続領域a1における第2面11bに相当する。本実施の形態では、第2面13bに、正極タブ16(第1タブ)が電気的に接続されている。
一方、図3に示すように、正極有効領域b1は、積層方向dLで見たときに、負極板20Yの後述する負極活物質層22Yに対向する領域内に設けられている。このため、正極板10Xの正極有効領域b1の第1方向d1における寸法は、負極板20Yの後述する負極有効領域b2の第1方向d1における寸法よりも小さくなっている。また、正極板10Xの第2方向d2における寸法は、負極板20Yの第2方向d2における寸法よりも小さくなっている。このような正極有効領域b1の配置により、正極活物質層12Xからのリチウムの析出を防止することができる。
次に、負極板20Yについて説明する。負極板20Yも、正極板10Xと同様に、シート状の外形状を有している。負極板20Yは、負極集電体21Y(第2電極集電体)と、負極集電体21Y上に設けられた負極活物質層22Y(第2電極活物質層)と、を有している。負極活物質層22Yは、長方形形状の外輪郭を有している。リチウムイオン二次電池において、負極板20Yは、放電時にリチウムイオンを吸蔵し、充電時にリチウムイオンを放出する。
負極集電体21Yは、互いに反対側に位置する第1面21aおよび第2面21bを主面として有している。負極活物質層22Yは、負極集電体21Yの第1面21aおよび第2面21bの少なくとも一方の面上に形成される。最も第1基材41の側に配置された負極板20Yの負極集電体21Yの第1面21aには、負極活物質層22Yは設けられなくてもよい。また、最も第2基材42の側に配置された負極板20Yの負極集電体21Yの第2面21bには、負極活物質層22Yは設けられていなくてもよい。本実施の形態においては、これらの負極集電体21Yを除き、各負極板20Yの負極集電体21Yの両側に、負極活物質層22Yがそれぞれ設けられており、各負極板20Yは、互いに同一に構成され得る。
負極集電体21Yおよび負極活物質層22Yは、積層型電池1(リチウムイオン二次電池)に適用され得る種々の材料を用いて種々の製法により、作製され得る。一例として、負極集電体21Yは、例えば銅箔によって形成される。負極活物質層22Yは、例えば、炭素材料からなる負極活物質、および、バインダーとして機能する結着剤を含んでいてもよい。負極活物質層22Yは、例えば、炭素粉末や黒鉛粉末等からなる負極活物質とポリフッ化ビニリデンのような結着剤とを溶媒に分散させてなる負極用スラリーを、負極集電体21Yをなす材料上に塗工して固化することで、作製され得る。
図3に示すように、負極集電体21Yは、互いに隣接する負極接続領域a2(第2接続領域)および負極有効領域b2(第2有効領域)を有している。負極活物質層22Yは、負極集電体21Yの負極有効領域b2のみに配置されている。負極有効領域b2は、長方形形状の外輪郭を有しており、全体的に負極活物質層22Yが設けられた領域になっている。負極接続領域a2および負極有効領域b2は、負極板20Yの第1方向d1に配列されている。負極接続領域a2は、負極有効領域b2よりも負極板20Yの第1方向d1における外側(図3の左側)に位置している。
複数の負極集電体21Yは、負極接続領域a2において、抵抗溶接や超音波溶接、テープによる貼着、融着等によって接合され、電気的に接続されている。このように、各々の負極集電体21Yの負極接続領域a2によって、負極接続部23が構成されている。負極接続部23は、第1基材41の側の面である第1面23aと、第2基材42の側の面である第2面23bと、を有している。第1面23aは、複数の負極集電体21Yのうち最も第1基材41の側に配置された負極集電体21Yの負極接続領域a2における第1面21aに相当する。また、第2面13bは、複数の負極集電体21Yのうち最も第2基材42の側に配置された負極集電体21Yの負極接続領域a2における第2面21bに相当する。本実施の形態では、第2面13bに、負極タブ26(第2タブ)が電気的に接続されている。
一方、図3に示すように、負極有効領域b2は、積層方向dLで見たときに、正極板10Xの正極活物質層12Xに対向する領域を内包するように広がっている。すなわち、負極有効領域b2は、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、正極活物質層12Xの外側にはみ出すように広がっている。このため、上述したように、負極板20Yの負極有効領域b2の第1方向d1における寸法は、正極板10Xの正極有効領域b1の第1方向d1における寸法よりも大きくなっている。また、負極板20Yの第2方向d2における寸法は、正極板10Xの第2方向d2における寸法よりも大きくなっている。
図4に示すように、正極板10Xおよび負極板20Yの少なくとも一方が、他方に対向する面に機能層30Aを有していてもよい。機能層30Aは、絶縁性を有し、正極板10Xおよび負極板20Yが短絡することを防止する。図示された例においては、正極板10Xが機能層30Aを有している。機能層30Aは、正極活物質層12Xの負極板20Yの側の面(負極板20Yに対向する面)に設けられている。すなわち、各正極活物質層12Xの対向する負極板20Yの側の面に機能層30Aが設けられている。各正極活物質層12Xの当該面は、機能層30Aにより覆われている。そして、正極板10Xのうち負極板20Yの負極活物質層22Yと積層方向dLに対向する面が、機能層30Aによって形成されている。ただし、図4に示す機能層30Aの代わりに、あるいは加えて、負極板20Yが、各負極活物質層22Yを覆う機能層30Aを有することも可能である。
機能層30Aは、正極活物質層12Xよりも高い空孔率を有していてもよい。また、機能層30Aは、優れた耐熱性を有していてもよい。このような機能層30Aの材料には、例えば、無機材料を用いてもよい。無機材料は、高い空孔率とともに優れた耐熱性、例えば150℃以上の耐熱性を機能層30Aに付与することができる。無機材料としては、アルミナ、セルロースおよびその変成体、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等の繊維状物や粒子状物が挙げられる。機能層30Aは、アルミナで形成する場合には、正極活物質層12X上に塗工して固化させることで、作製され得る。
次に、第1プレート50および第2プレート51について説明する。第1プレート50および第2プレート51は、複数の電極板10X,20Yを外的要因による力から保護するための保護プレートである。第1プレート50および第2プレート51は、全体的に平坦状に形成され、電極板10X,20Yと同様、積層方向dLで見たときに、全体的に長方形形状の外輪郭を有している。
図5に示すように、第1プレート50は、積層方向dLにおいて膜電極接合体5の最も一側(図5の上側)に配置された負極板20Y(一側電極板20Ya)の更に一側(図5の上側)に積層されて配置されている。第1プレート50は、積層方向dLで見たときに、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの全領域を覆うように配置されていてもよい(図3参照)。すなわち、第1プレート50は、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの外側にはみ出すように広がっていてもよい。このため、第1プレート50の第1方向d1における寸法は、負極板20Yの負極有効領域b2の第1方向d1における寸法よりも大きくなっていてもよい。また、第1プレート50の第2方向d2における寸法は、負極板20Yの第2方向d2における寸法よりも大きくなっていてもよい。
同様に、第2プレート51は、積層方向dLにおいて膜電極接合体5の最も他側(図5の下側)に配置された負極板20Y(他側電極板20Yb)の更に他側(図5の下側)に積層されて配置されている。第2プレート51は、積層方向dLで見たときに、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの全領域を覆うように配置されていてもよい。すなわち、第2プレート51は、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの外側にはみ出すように広がっていてもよい。このため、第2プレート51の第1方向d1における寸法は、負極板20Yの負極有効領域b2の第1方向d1における寸法よりも大きくなっていてもよい。また、第2プレート51の第2方向d2における寸法は、負極板20Yの第2方向d2における寸法よりも大きくなっていてもよい。
第1プレート50および第2プレート51は、種々の材料を用いて作製され得る。第1プレート50および第2プレート51は、耐荷重性に加え、絶縁性、耐薬品性、熱可塑性等を有していることが好ましい。第1プレート50および第2プレート51は、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の樹脂材料により形成され得る。
第1プレート50および第2プレート51の厚さは、例えば0.3mm以上であり、2.0mm以下であってもよい。0.3mm以上であることにより、第1プレート50および第2プレート51に、膜電極接合体5の変形や損傷を効果的に防止可能な強度を持たせることができる。また、2.0mm以下であることにより、膜電極接合体5の厚さの増大を抑制することができ、積層型電池1のエネルギー密度の低下を抑制することができる。
次に、絶縁シート60について説明する。図5に示すように、絶縁シート60は、セパレータ部分61と、第1延長部分66と、第2延長部分67と、を有している。
まずは、セパレータ部分61について説明する。セパレータ部分61は、隣り合う正極板10Xおよび負極板20Yの短絡を防止するとともに、外装体40内に膜電極接合体5とともに封止される電解液を保持して、正極板10Xおよび負極板20Yに電解液を供給する。
図5に示すように、セパレータ部分61は、積層方向dLで互いに隣り合う電極板10X,20Yの間に連続状に形成されている。すなわち、セパレータ部分61は、対応する正極板10Xと隣り合う負極板20Yとの間に配置された複数のシート状部分62と、シート状部分62を接続する第1折り返し部63および第2折り返し部64と、を有している。このうちシート状部分62は、隣り合う正極板10Xおよび負極板20Yの短絡を防止している。第1折り返し部63は、第2方向d2における一側(図5の左側)で絶縁シート60を折り返すように形成されており、電極板10X、20Yの両側に配置されたシート状部分62に接続されている。第2折り返し部64は、第2方向d2における他側(図5の右側)で絶縁シート60を折り返すように形成されており、電極板10X、20Yの両側に配置されたシート状部分62に接続されている。第1折り返し部63は、正極板10Xの第2方向d2における一側(図5の左側)の端部から第1方向d1における一側にずれて位置している。同様に、第2折り返し部64は、負極板20Yの第2方向d2における他側(図5の右側)の端部から第1方向d1の他側にずれて位置している。
このようにして、セパレータ部分61は、枚葉状ではなく、連続状に形成され、積層方向dLに直交する第2方向d2(幅方向)で交互に折り返されている。すなわち、セパレータ部分61は、つづら折り形状となっている。
セパレータ部分61の複数のシート状部分62は、一側部分62aと他側部分62bとを含んでいる。このうち一側部分62aは、積層方向dLにおいて最も一側(図5の上側)に配置された負極板20Y(一側電極板20Ya)と、当該一側電極板20Yaに隣り合う正極板10Xとの間に配置されている。他側部分62bは、積層方向dLにおいて最も他側(図5の下側)に配置された負極板20Y(他側電極板20Yb)と、当該他側電極板20Ybに隣り合う正極板10Xとの間に配置されている。すなわち、本実施の形態によるセパレータ部分61は、絶縁シート60のうち一側部分62aから他側部分62bまでの部分としている。
セパレータ部分61は、積層方向dLで見たときに、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの全領域を覆うように広がっていてもよい(図3参照)。すなわち、セパレータ部分61は、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの外側にはみ出すように広がっていてもよい。このため、セパレータ部分61の第1方向d1における寸法は、電極板10X,20Yの有効領域b1,b2の第1方向d1における寸法よりも大きくなっていてもよい。また、セパレータ部分61の第2方向d2における寸法は、電極板10X,20Yの第2方向d2における寸法よりも大きくなっていてもよい。
更に、セパレータ部分61は、積層方向dLで見たときに、第1プレート50および第2プレート51の全領域を覆うように広がっていてもよい(図3参照)。すなわち、セパレータ部分61は、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、第1プレート50および第2プレート51の外側にはみ出すように広がっていてもよい。このため、セパレータ部分61の第1方向d1における寸法は、第1プレート50および第2プレート51の第1方向d1における寸法よりも大きくなっていてもよい。また、セパレータ部分61の第2方向d2における寸法は、第1プレート50および第2プレート51の第2方向d2における寸法よりも大きくなっていてもよい。
本実施の形態では、膜電極接合体5のうち、以上のような複数の電極板10X,20Yおよびセパレータ部分61、並びに、第1プレート50および第2プレート51によって構成された部分を積層体70と称することにする。積層体70は、後述する第1延長区域66aおよび第2延長部分67も含んでいる。
次に、第1延長部分66および第2延長部分67について説明する。第1延長部分66および第2延長部分67は、セパレータ部分61から延長して形成された部分である。第1延長部分66は、上述した一側部分62aから延長された部分である。第2延長部分67は、上述した他側部分62bから延長された部分である。
第1延長部分66は、第1延長区域66a、第2延長区域66b、第3延長区域66c、第4延長区域66dおよび第5延長区域66eを含んでいる。第1延長区域66aは、一側部分62aから延び出て、第1延長折り返し部65aで折り返し、第1プレート50と一側電極板20Yaとの間の部分に配置されて第2方向d2に延びるように形成された区域である。第2延長区域66bは、第1延長区域66aから延び出て、折れ曲がり、電極板10X,20Yの第2方向d2における一側(図5の左側)に配置されて積層方向dLに延びるように形成された区域である。第3延長区域66cは、第2延長区域66bから延び出て、折れ曲がり、第2プレート51の積層方向における他側(図5の下側)に配置されて第2方向d2に延びるように形成された区域である。第4延長区域66dは、第3延長区域66cから延び出て、折れ曲がり、電極板10X,20Yの第2方向d2における他側(図5の右側)に配置されて積層方向dLに延びるように形成された区域である。第5延長区域66eは、第4延長区域66dから延び出て、折れ曲がり、第1プレート50の積層方向dLにおける一側(図5の上側)に配置されて第2方向d2に延びるように形成された区域である。第1延長部分66の第1プレート50の積層方向dLにおける一側まで延び出た端部66tは、例えば、第1プレート50の積層方向dLにおける一側(図5の上側)の面に、テープまたは熱融着等により接合されていてもよい。
このように、第1延長部分66は、積層体70の周りに一周巻き付けられるように延びている。また、第1延長部分66は、第1延長部分66に張力が付与された状態で、第1延長部分66の端部66tが第1プレート50に接合されていてもよい。この場合、第1延長部分66が積層体70を締め付けて積層方向dLに押圧していてもよい。
一方、第2延長部分67は、他側電極板20Ybと当該他側電極板20Ybに隣り合う正極板10Xとの間に配置された他側部分62bから延び出て、第2延長折り返し部65bで折り返し、第2プレート51と他側電極板20Ybとの間の部分に配置されて第2方向d2に延びるように形成されている。第2延長部分67の第2プレート51と他側電極板20Ybとの間の部分に延び出た端部67tは、例えば、第2プレート51の積層方向における一側(図5の上側)の面に、テープまたは熱融着等により接合されていてもよい。
以上のような絶縁シート60として、絶縁性フィルムを用いることができる。絶縁性フィルムとして、樹脂製多孔フィルムを用いてもよい。より具体的には、融点が80〜140℃程度の熱可塑性樹脂からなる多孔フィルムを用いてもよい。熱可塑性樹脂として、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィン系ポリマーを採用してもよい。
また、絶縁シート60が、基材層と、基材層に積層された絶縁層と、を有するようにしてもよい。このような構成によれば、正極板10Xに対向する絶縁シート60の面と、負極板20Yに対向する絶縁シート60の面とが、異なる性質を有するようにすることができる。例えば、大面積で電解液の乾きが生じ易い負極板20Yに、空孔率の高い絶縁層が対向するようにし、正極板10Xに基材層が対向するようにしてもよい。また、別の例として、昇温し易い正極板10Xに、耐熱性に優れた絶縁層が対向するようにし、負極板20Yに基材層が対向するようにしてもよい。基材層として、例えば、上述した樹脂製多孔フィルムを用いることができる。絶縁層として、例えば、無機材料を含む層を採用することができる。無機材料により、優れた耐熱性、例えば150°以上の耐熱性を絶縁層に付与することができる。このような無機材料として、セルロース及びその変成体、ポリオレフィン、ポリエチレンテレフタレート、ポリブチレンテレフタレート、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアクリロニトリル、アラミド、ポリアミドイミド、ポリイミド等の繊維状物や粒子状物を例示することができ、このような無機材料を用いることによって、基材層よりも高い空孔率を絶縁層に付与することも可能となる。
絶縁シート60の厚さは、例えば8μm以上30μm以下であってもよい。
(積層型電池の製造方法)
次に、リチウムイオン二次電池として構成された本実施の形態に係る積層型電池1の製造方法について説明する。以下に説明する積層型電池1の製造方法は、正極板10X、負極板20Y、第1プレート50、第2プレート51および絶縁シート60をそれぞれ作製する工程と、正極板10X、負極板20Y、第1プレート50、第2プレート51および絶縁シート60をそれぞれ積層する工程と、絶縁シート60を積層体70の周りに一周巻き付ける工程と、を含んでいる。
まず、正極板10X、負極板20Y、第1プレート50、第2プレート51および絶縁シート60をそれぞれ作製する工程について説明する。
正極板10Xは、例えば、正極集電体11Xを構成するようになる長尺のアルミニウム箔上に、正極活物質層12Xを構成するようになる組成物(スラリー)を塗工して固化し、所望の大きさに断裁することで作製され得る。同様に、負極板20Yは、例えば、負極集電体21Yを構成するようになる長尺の銅箔上に、負極活物質層22Yを構成するようになる組成物(スラリー)を塗工して固化し、所望の大きさに断裁することで作製され得る。第1プレート50および第2プレート51は、例えば、樹脂材料を射出成型することにより作製され得る。絶縁シート60は、例えば、絶縁性フィルムを所望の大きさに断裁することで作製され得る。また、樹脂製多孔フィルムで形成された基材層上に無機材料を含む絶縁層をコーティングにより形成し、所望の大きさに断裁することでも作製され得る。
次に、正極板10X、負極板20Y、第1プレート50、第2プレート51および絶縁シート60をそれぞれ積層する工程について説明する。まず、第2プレート51を不図示のステージ上の所望の位置に載置する。次に、第2プレート51上に絶縁シート60を載置し、第2延長部分67を形成する。この際、第2延長部分67の一側の端部67tを熱溶着により第2プレート51に接合する。続いて、第2プレート51上において、絶縁シート60を第2方向d2で交互に折り返して複数のシート状部分62を形成し、隣り合うシート状部分62の間に正極板10Xおよび負極板20Yを交互に供給していく。そして、最も上側に配置された負極板20Y(一側電極板20Ya)上に折り返した絶縁シート60を載置し、第1延長区域66aを形成する。その後、絶縁シート60の第1延長区域66a上に第1プレート50を載置する。このようにして、複数の正極板10Xおよび複数の負極板20Yが絶縁シート60のセパレータ部分61のシート状部分62を介して交互に積層され、その積層方向dLにおける一側に第1プレート50が積層され、他側に第2プレート51が積層された積層体70を得ることができる。ここで、絶縁シート60の第1延長部分66は、当該積層体70から延び出しておく。
続いて、絶縁シート60を積層体70の周りに一周巻き付ける工程について説明する。この工程では、先の工程により得られた積層体70から延び出ている絶縁シート60の第1延長部分66を、当該積層体70の周りに一周巻き付ける。より具体的には、まず、電極板10X,20Yの短手方向(幅方向、第2方向d2)における一側に延び出た絶縁シート60の第1延長部分66を、積層方向dLにおける他側(第2プレート51の側)に折り曲げて、電極板10X,20Yの第2方向d2における一側を通るように延出させて第2延長区域66bを形成する。次に、第1延長部分66を、第2延長区域66bから第2方向d2における他側に折り曲げて、第2プレート51の積層方向dLにおける他側を通るように延出させて第3延長区域66cを形成する。続いて、第1延長部分66を、第3延長区域66cから積層方向dLにおける一側(第1プレート50の側)に折り曲げて、電極板10X,20Yの第2方向d2における他側を通るように延出させて第4延長区域66dを形成する。更に、第1延長部分66を、第4延長区域66dから第2方向d2における一側に折り曲げて、第1プレート50の積層方向dLにおける一側を通るように延出させて第5延長区域66eを形成する。
そして、積層体70を積層方向dLに押圧しながら、第1延長部分66の端部66tを引っ張り、第1延長部分66に張力を付与する。この状態で、第1延長部分66の端部66tを第1プレート50の積層方向における一側の面に熱融着により接合する。これにより、第1延長部分66が、積層体70を締め付けて積層方向dLに押圧することができる。このようにして、絶縁シート60が積層体70に一周巻き付けられた膜電極接合体5を得ることができる。
以上のようにして絶縁シート60が積層体70に一周巻き付けられた後、複数の正極板10Xが、正極接続領域a1において超音波溶接によって互いに電気的に接合され、正極接続部13が形成される。そして、正極接続部13の第2面13bに正極タブ16が電気的に接続される。同様に、複数の負極板20Yが、負極接続領域a2において超音波溶接によって互いに電気的に接合され、負極接続部23が形成される。そして、負極接続部23の第2面23bに負極タブ26が電気的に接続される。
その後、第1基材41と第2基材42との間に、タブ16,26が外部に延び出た状態で、膜電極接合体5が配置される。そして、外装体40の周縁部に沿って、第1基材41と第2基材42とがそれぞれ、例えば100℃〜200℃の温度を有する金属製のヒートバーにより押圧される。これにより、ヒートバーにより押圧された領域の近傍において、第1基材41と第2基材42の各々の内面に形成された樹脂接着層40bが溶解し、それらが互いにヒートシール(熱溶着)して、シール部46が形成される。なお、シール部46において、第1基材41とタブ16,26との間および第2基材42とタブ16,26との間に、樹脂接着層40bとタブ16,26とに溶着可能な材料から構成されたシーラント18,28(図1参照)が介在されるようにしてもよい。このヒートシールは、減圧チャンバ内で行われ、ヒートシール後の封止空間45は、減圧される。このヒートシールの際に、外装体40内に電解液が注入される。このようにして、外装体40内に複数の電極板10X,20Y、絶縁シート60、第1プレート50および第2プレート51を有する膜電極接合体5が電解液とともに封止される。
以上のようにして、図1〜図5に示すような積層型電池1を得ることができる。
このように本実施の形態によれば、複数の電極板10X,20Yの積層方向dLにおける一側に第1プレート50が積層され、他側に第2プレート51が積層されている。このことにより、第1プレート50および第2プレート51によって膜電極接合体5内の電極板10X、20Yを保護することができる。このため、積層型電池1の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板10X,20Yが変形したり損傷したりすることを防止することができる。また、第1プレート50および第2プレート51によって膜電極接合体5の剛性を高めることができるため、膜電極接合体5を外装体40内に封止したときに、外装体40の表面に皺が生じることを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、絶縁シート60の第1延長部分66が、積層体70の周りに一周巻き付けられるように延びている。このことにより、第1プレート50および第2プレート51をしっかりと保持することができ、第1プレート50および第2プレート51が、電極板10X、20Yに対して位置ずれすることを防止することができる。また、電極板10X,20Yもしっかりと保持することができ、電極板10X,20Y同士での位置ずれを防止することができる。
また、本実施の形態によれば、第1延長部分66は、つづら折り形状のセパレータ部分61から延びている。このようにセパレータ部分61と第1延長部分66とが一体に形成されているため、部品点数の増大を抑制することができるとともに、製造工程の複雑化を抑制することができ、製造コストの増大を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、第1延長部分66の端部66tが、第1プレート50に接合されている。このことにより、絶縁シート60の端部66tが、第1プレート50に対して固定され、第1プレート50および第2プレート51、並びに、複数の電極板10X,20Yをより一層しっかりと保持することができる。また、第1プレート50に接合されていることにより、絶縁シート60の端部66tをより強固に固定することができ、第1プレート50および第2プレート51、並びに、複数の電極板10X,20Yを更により一層しっかりと保持することができる。
また、本実施の形態によれば、第1プレート50および第2プレート51がそれぞれ、樹脂材料により形成されている。このことにより、第1プレート50および第2プレート51はそれぞれ、絶縁性を有することができる。このため、積層方向dLにおける最も一側に配置された一側電極板20Yaと第1基材41との間の短絡、および積層方向dLにおける最も他側に配置された他側電極板20Ybと第2基材42との間の短絡をより効果的に防止することができる。
また、本実施の形態によれば、第1プレート50および第2プレート51の厚さがそれぞれ、0.3mm以上2.0mm以下である。厚さが0.3mm以上であることにより、第1プレート50および第2プレート51が、膜電極接合体5の変形や損傷を効果的に防止可能な強度を有することができる。このため、積層型電池1の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板10X,20Yが変形したり損傷したりすることを効果的に防止することができる。また、厚さが2.0mm以下であることにより、膜電極接合体5の厚さの増大を抑制することができる。このため、積層型電池1のエネルギー密度の低下を抑制することができる。
また、本実施の形態によれば、第1プレート50および第2プレート51はそれぞれ、積層方向dLで見たときに、全周に亘って、活物質層12X,22Yの外側にはみ出すように広がっている。このことにより、第1プレート50および第2プレート51は、積層方向dLで見たときの電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの全領域を保護することができる。このため、電極板10X,20Yの活物質層12X,22Yの変形や損傷をより確実に防止することができる。
また、本実施の形態によれば、膜電極接合体5は、金属層40aと樹脂接着層40bとを含む第1基材41と、第1基材41と対向する第2基材42とがヒートシールされて外装体40内に封止されている。このような所謂ラミネートフィルム型の外装体40を用いた場合、通常、外装体40の第1基材41および第2基材42の厚さが薄くなるが、このような場合であっても、複数の電極板10X,20Yの積層方向dLにおける一側に第1プレート50が積層され、他側に第2プレート51が積層されることにより、膜電極接合体5内の電極板10X、20Yを保護することができる。このため、積層型電池1の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板10X,20Yが変形したり損傷したりすることを効果的に防止することができる。
以上において、具体例を参照しながら一実施の形態を説明してきたが、上述した具体例が一実施の形態を限定することを意図していない。上述した一実施の形態は、その他の様々な具体例で実施されることが可能であり、その要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。
以下、図面を参照しながら、変形の一例について説明する。以下の説明および以下の説明で用いる図面では、上述した具体例と同様に構成され得る部分について、上述の具体例における対応する部分に対して用いた符号と同一の符号を用いるとともに、重複する説明を省略する。
(第1の変形例)
上述した本実施の形態において、第1プレート50および第2プレート51がそれぞれ、樹脂材料により形成されている例を示した。しかしながら、図6に示すように、第1プレート50および第2プレート51が、より強度の高いアルミニウムやステンレス等の金属材料により形成されたプレート金属層50a,51aを有していてもよい。このことにより、第1プレート50および第2プレート51が、より薄い板厚で、膜電極接合体5の変形や損傷を効果的に防止可能な強度を有することができる。このため、電極板10X,20Yが変形したり損傷したりすることを効果的に防止することができるとともに、膜電極接合体5の厚さの増大を抑制することができ、積層型電池1のエネルギー密度の低下を抑制することができる。
また、この場合、第1プレート50および第2プレート51が、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、PET等の樹脂材料により形成された樹脂層50b,51bでコーティングされていてもよい。すなわち、図6に示すように、第1プレート50および第2プレート51が、プレート金属層50a,51aの両面に設けられた樹脂層50b,51bを有していてもよい。このことにより、第1プレート50のおよび第2プレート51がそれぞれ、絶縁性を有することができる。このため、積層方向dLにおける最も一側に配置された一側電極板20Yaと第1基材41との間の短絡、および積層方向dLにおける最も他側に配置された他側電極板20Ybと第2基材42との間の短絡をより効果的に防止することができる。
(第2の変形例)
また、上述した本実施の形態において、第1延長部分66の端部66tが、第1プレート50に接合されている例を示した。しかしながら、図7に示すように、第1延長部分66の端部66tが、第1延長部分66のうち複数の電極板10X,20Yの第2方向d2における一側(図7の左側)に形成された第2延長区域66bに接合されていてもよい。例えば、第1延長部分66の端部66tが、第2延長区域66bの外面のうち任意の部分に、テープまたは熱融着等により接合されていてもよい。
また、第1延長部分66が更に延びて、第1延長部分66の端部66tが、第3延長区域66c、第4延長区域66dまたは第5延長区域66eの任意の部分に接合されていてもよい。
このような場合においても、第1延長部分66の端部66tが固定され、第1プレート50および第2プレート51、並びに、複数の電極板10X,20Yをより一層しっかりと保持することができる。
(第3の変形例)
また、上述した本実施の形態において、第1延長部分66が、積層体70の周りに一周巻き付けられるように延びている例を示した。しかしながら、このことに限られることはなく、第1延長部分66が、積層体70の周りに二周以上巻き付けられるように延びていてもよい。
この場合、第1延長部分66により積層体70が複数回巻き付けられているため、第1プレート50および第2プレート51、並びに、複数の電極板10X,20Yをより一層しっかりと保持することができる。
(第4の変形例)
また、上述した本実施の形態において、第1延長部分66の端部66tが、第1プレート50に接合されている例を示した。しかしながら、第1延長部分66の端部66tが、接合されていなくてもよい。この場合、第1延長部分66が、積層体70を積層方向dLに締め付けられていなくてもよい。
このような場合においても、第1プレート50および第2プレート51によって膜電極接合体5内の電極板10X、20Yを保護することができる。このため、積層型電池1の最外面が外的要因による力を受けた場合であっても、電極板10X,20Yが変形したり損傷したりすることを防止することができる。また、第1延長部分66が、積層体70の周りに巻き付けられていることにより、第1プレート50および第2プレート51、並びに、複数の電極板10X,20Yをしっかりと保持することができる。
以上において上述した実施の形態に対するいくつかの変形例を説明してきたが、当然に、複数の変形例を適宜組み合わせて適用することも可能である。
1 積層型電池
5 膜電極接合体
10X 正極板
11X 正極集電体
12X 正極活物質層
20Y 負極板
20Ya 一側電極板
20Yb 他側電極板
21Y 負極集電体
22Y 負極活物質層
40 外装体
40a 金属層
40b 樹脂接着層
41 第1基材
42 第2基材
45 封止空間
46 シール部
50 第1プレート
50a プレート金属層
50b 樹脂層
51 第2プレート
51a プレート金属層
51b 樹脂層
60 絶縁シート
61 セパレータ部分
62a 一側部分
62b 他側部分
66 第1延長部分
66t 第1延長部分の端部
67 第2延長部分
67t 第2延長部分の端部
70 積層体
a1 正極接続領域
a2 負極接続領域
b1 正極有効領域
b2 負極有効領域

Claims (9)

  1. 積層方向に積層された複数の電極板であって、前記積層方向における最も一側に配置された一側電極板と、前記積層方向における最も他側に配置された他側電極板と、を有する複数の電極板と、
    前記積層方向に直交する幅方向で交互に折り返されながら、前記積層方向で互いに隣り合う2つの前記電極板の間に連続状に形成されたセパレータ部分を有する絶縁シートと、
    前記一側電極板の前記積層方向における前記一側に積層された第1プレートと、
    前記他側電極板の前記積層方向における前記他側に積層された第2プレートと、を備え、
    前記セパレータ部分は、前記一側電極板と前記一側電極板に隣り合う他の前記電極板との間に形成された一側部分を含み、
    前記絶縁シートは、前記一側部分から延長された延長部分を更に有し、
    前記延長部分は、前記一側部分から、前記第1プレートと前記一側電極板との間、複数の前記電極板の前記幅方向における一側、前記第2プレートの前記積層方向における前記他側、および複数の前記電極板の前記幅方向における他側を通って、前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延びている、積層型電池。
  2. 前記延長部分の前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延び出た端部は、前記第1プレートに接合されている、請求項1に記載の積層型電池。
  3. 前記延長部分の前記第1プレートの前記積層方向における前記一側まで延び出た端部は、複数の前記電極板の前記幅方向における前記一側を通る前記延長部分に接合されている、請求項1に記載の積層型電池。
  4. 前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、樹脂材料により形成されている、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電池。
  5. 前記第1プレートおよび前記第2プレートの厚さはそれぞれ、0.3mm以上2.0mm以下である、請求項4に記載の積層型電池。
  6. 前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、金属材料により形成されたプレート金属層を有する、請求項1から3のいずれか一項に記載の積層型電池。
  7. 前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、前記プレート金属層の両面に設けられた樹脂層を有する、請求項6に記載の積層型電池。
  8. 前記電極板は、互いに隣接する有効領域および接続領域を含む電極集電体と、前記有効領域に設けられた活物質層と、を有し、
    前記第1プレートおよび前記第2プレートはそれぞれ、前記積層方向で見たときに、全周に亘って、前記活物質層の外側にはみ出すように広がっている、請求項1から7のいずれか一項に記載の積層型電池。
  9. 金属層と当該金属層の内面に設けられた樹脂接着層とを含む第1基材と、前記第1基材に対向する第2基材と、を有する外装体であって、前記第1基材と前記第2基材とをヒートシールして、前記第1基材と前記第2基材との間に複数の前記電極板、前記絶縁シート、前記第1プレートおよび前記第2プレートを封止する外装体を更に備える、請求項1から8のいずれか一項に記載の積層型電池。
JP2019036545A 2019-02-28 2019-02-28 積層型電池 Pending JP2020140891A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019036545A JP2020140891A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 積層型電池

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019036545A JP2020140891A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 積層型電池

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2020140891A true JP2020140891A (ja) 2020-09-03

Family

ID=72280547

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019036545A Pending JP2020140891A (ja) 2019-02-28 2019-02-28 積層型電池

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2020140891A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6859059B2 (ja) リチウムイオン二次電池及びその製造方法
WO2007105541A1 (ja) フィルム外装電気デバイス
WO2014141640A1 (ja) ラミネート外装電池
JP2013145678A (ja) 非水電解質二次電池
WO2021060400A1 (ja) 積層型電池および積層型電池の搬送方法
JP6619594B2 (ja) リチウムイオン二次電池及びその製造方法
JP7171351B2 (ja) ラミネート型二次電池及びその製造方法
JP2020144998A (ja) 蓄電素子
JP2020095907A (ja) 積層型電池および積層型電池の製造方法
JP5717193B2 (ja) 電池
JP7201482B2 (ja) 蓄電素子および蓄電素子の製造方法
WO2021060399A1 (ja) 積層型電池および積層型電池の製造方法
WO2021060398A1 (ja) 積層型電池
JP6666096B2 (ja) 蓄電デバイス
JP2020140891A (ja) 積層型電池
JP6832477B2 (ja) 積層型電池および積層型電池の製造方法
JP2020170636A (ja) 積層型電池
JP2020140831A (ja) 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法
JP7010904B2 (ja) 蓄電素子の製造方法
JP6889222B2 (ja) 積層型電池および積層型電池の製造方法
JP6846490B1 (ja) 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法
JP7025511B2 (ja) 積層型電池
JP7194331B2 (ja) ラミネート型電池
JP2020144997A (ja) 蓄電素子および蓄電素子の製造方法
JP2021039833A (ja) 蓄電素子及び蓄電素子の製造方法