JP2020140035A - 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法 - Google Patents

光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020140035A
JP2020140035A JP2019034629A JP2019034629A JP2020140035A JP 2020140035 A JP2020140035 A JP 2020140035A JP 2019034629 A JP2019034629 A JP 2019034629A JP 2019034629 A JP2019034629 A JP 2019034629A JP 2020140035 A JP2020140035 A JP 2020140035A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
comb tooth
fiber
fiber core
array
unit
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019034629A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7271226B2 (ja
Inventor
智浩 中西
Tomohiro Nakanishi
智浩 中西
俊明 嘉成
Toshiaki Yoshinari
俊明 嘉成
石井 元速
Motohaya Ishii
元速 石井
稔 川上
Minoru Kawakami
稔 川上
悟 今野
Satoru Konno
悟 今野
英嵩 佐藤
Hidetaka Sato
英嵩 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
NTT Electronics Corp
Original Assignee
NTT Electronics Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by NTT Electronics Corp filed Critical NTT Electronics Corp
Priority to JP2019034629A priority Critical patent/JP7271226B2/ja
Publication of JP2020140035A publication Critical patent/JP2020140035A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7271226B2 publication Critical patent/JP7271226B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Mechanical Coupling Of Light Guides (AREA)

Abstract

【課題】リボンファイバのファイバ芯線の交互配列に要する時間を短縮し、アレイ台座上でファイバ芯線にかかる機械的負荷を極限まで減らし、高信頼な光ファイバアレイを組み立てることのできる光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法を提供する。【解決手段】収容されるリボンファイバのファイバ芯線に整合して形成された整列形状を有する1つまたは複数の整列ユニット100を使用して、光ファイバアレイ製造装置を構成する。【選択図】図10

Description

本発明は、光ファイバアレイの製造用ユニット、光ファイバアレイ製造装置および製造方法に関し、より詳細には、複数のリボンファイバを重ね合わせて、リボンファイバの各ファイバ芯線を交互に整列して狭ピッチで配列した、光ファイバアレイを製造するための整列ユニット、該整列ユニットを用いた製造装置および製造方法に関する。
従来より、光通信ネットワークの大容量化、多チャンネル化につれて、光通信デバイスを構成する光回路に接続される光ファイバの本数は増加する一方である。光ファイバの大容量化、多チャンネル化のためには、複数の光ファイバ芯線を並列に配置し、樹脂などの柔軟性ある材料でリボン状(平帯状、テープ状)にモールドして束ねて多芯化したリボンファイバが用いられる。リボンファイバの光ケーブルとしての取り回しの容易性などを考慮すると、リボンファイバのファイバ芯線の本数mは、4芯から12芯程度のリボンファイバが一般的である。
図1には、一例としてm=8の8芯のリボンファイバ1の概略断面図を示す。リボンファイバ1に含まれる各光ファイバ芯線2の太さ(直径)Dは、コア3とその周囲のクラッドを含めて通常125μm程度であり、これにモールド部分4を加えて、コア間隔L(ピッチ)は250μm程度で製品化されている。図示されていないが、通常の単芯の光ファイバ素線でも、コアとその周りのクラッドからなる芯線は125μm程度の直径で、これが更に250μm程度の直径となるようにモールドされているため、通常の単芯の光ファイバ素線を並列に配置して薄い被覆でモールドしたリボンファイバ1でも、隣接するファイバ芯線2のコア間隔L(ピッチ)は250μm程度となる。
この場合、リボンファイバ1の断面は略矩形であり、リボンの厚みtとしては0.3mm程度,幅Wは8芯の場合,2mm程度が一般的となる。このようなリボンファイバ1を複数、リボン幅方向に並列に配置して、より多芯化したリボンファイバとして扱うこともできる。例えば8芯のリボンファイバを6本、リボン幅方向に並列に配置すれば、1.2cm程度の幅で48芯のリボンファイバとして扱うこともできる。本願明細書ではこのような構成も含めてリボンファイバと総称するが、図面では表現をわかりやすくするため図1の8芯のリボンファイバ1を使用する。
このリボンファイバ1の例では、ファイバ芯線のコア間隔Lとファイバ芯線の太さ(直径)Dの比L/Dは2となっているが、より大きなL/D比のリボンファイバを構成することもできる。
一方、光通信デバイスを構成する光回路は、例えばPLC(Planar Lightwave Circuit:平面光波回路)として、PLC基板内に多数の光導波路を形成することが可能であり、PLCチップの基板端面に多数の光導波路の入出力部を、狭ピッチ(一般には127μmピッチ)で配列することも比較的容易である。
この様な事情から、リボンファイバをPLCチップに接続する際には、リボンファイバの隣接するファイバ芯線の間隔(ピッチ)を、より狭ピッチに変換する必要がある。このために、複数のリボンファイバをリボンの厚み方向に重ね合わせて、各リボンファイバの各ファイバ芯線を交互に配列して狭ピッチとした光ファイバアレイを構成することが行われている。(例えば、特許文献1参照)。
特開2018−120169号公報
従来、この様な狭ピッチの光ファイバアレイの製造にあたっては、例えば以下に示すような方法がとられていた。
(リボンファイバの端部の処理)
まず、図2の斜視図に示すように、リボンファイバ1の先端部の所定長のモールド部分をストリッパなどにより除去して、根元側のモールド部分4は残して各ファイバ芯線2を剥き出しにしたリボンファイバを2本(1a、1b)用意する。
前述のファイバ芯線のコア間隔Lと直径Dの比L/Dが例えば3であれば、同様なリボンファイバを3本(1a、1b、1c)用意してもよい。
(アレイ台座)
つぎに、図3に概略の斜視図を示す、アレイ台座5を用意する。アレイ台座5は、例えばセラミックやガラス、金属、樹脂などの材料で構成することができ、リボンファイバの多数のファイバ芯線すべてを狭ピッチに整列できる数の溝を有する部材であり、最終的な製品としての光ファイバアレイの一部になる。
アレイ台座5の上側の基板面には、アレイ台座の長手方向でレベルが異なるように段差6が設けられている。図3左側のレベルの高い基板面(段差上面7)上には、リボンファイバの剥き出しにされたファイバ芯線を所望の狭ピッチで載置する、断面V字形のV溝が基板長手方向に複数形成された、V溝領域8が設けられている。
V溝領域8の複数のV溝は、アレイ台座5の段差6の斜面から始まり、段差上面7上を長手方向に平行して走り、アレイ台座5の左側端面(図3では不可視の面)に達している。このアレイ台座5の左側端面が、最終的な光ファイバアレイの光入出力面となる。
V溝領域8に設けられたV溝の間隔は、ファイバ芯線2の直径D(通常125μm程度)と同程度かそれ以上に形成されており、V溝の深さも同程度か、V溝上面とファイバ芯線の上面が面一に収まる深さでも良い。図4に、アレイ台座5のV溝領域8の、V溝すなわち光ファイバの光軸の方向から見た基板断面図を示す。
アレイ台座5の基板面上の段差6の高さは、リボンファイバの厚みtの半分程度が良い。
アレイ台座5の段差6の右側のレベルの低い基板面(段差下面)の右端は、リボンファイバのモールド部分4が複数重ねて固定されるリボンファイバ固定面9となる。
リボンファイバ固定面9の左側でアレイ台座5の段差6に続くレベルの低い基板面は、積み重ねられて基板面上での高さが異なる複数のリボンファイバの剥き出しにされたファイバ芯線2が、ファイバ芯線の弾性により緩やかに屈曲して左側のV溝領域8の面のレベルに収束するための接続部分10である。
(従来の光ファイバアレイの製造方法)
図5に示す従来の光ファイバアレイの製造方法では、端部のファイバ芯線を剥き出しにしたリボンファイバ1a、1bを、上下に2つ重ねて用意する。上下2つのリボンファイバ1a、1bの根元のモールド部分4は、適宜の仮固定部(不図示)に仮固定し、剥き出しにしたファイバ芯線2a、2bの先端を下げて、ファイバ芯線2a、2bがアレイ台座5のV溝領域8の左側端面(光入出力面)側に接して位置するように調整する。
次に、図6に示すように、2つのリボンファイバ1a、1bの剥き出しにした2組のファイバ芯線2a,2bをアレイ台座5のV溝領域8に斜めに押し当てて、ファイバ芯線を例えば顕微鏡で目視しながら1本1本調整して、上下のリボンファイバの芯線2a,2bをV溝領域のV溝8に交互に1本ずつ配列されるように、V溝上に載置していく。
図7には、2組のファイバ芯線2a、2bがV溝上に載置された状態の、V溝領域8の基板断面図を示す。図7においては、2組のファイバ芯線2a、2bの断面を、例示的にコアの太さで区別して表している。例えば3本のリボンファイバで光ファイバアレイを製造する場合であれば、3組のファイバ芯線2a、2b、2cが、この順に反復して配列されることとなる。
全てのファイバ芯線2a、2bがアレイ台座5のV溝に正しく交互に載置されたら、図8に示すように、押さえ板11をファイバ芯線上に配置し、アレイ台座5と押さえ板11でV溝領域の上に配列したファイバ芯線を挟み込むようにV溝に固定する。
最後に図9に示すように、仮固定されていたリボンファイバ1a、1bのモールドが残る根元部分4を下げて、重ねた根元部分をアレイ台座5のリボンファイバ固定面9に固定し、アレイ台座5と押さえ板11の接合部、およびリボンファイバ1a、1bの根元部分を、光(UV)硬化性樹脂などで接着固定する。アレイ台座5と押さえ板11の接合部の端面から露出したファイバ芯線を切り落とし、端面を研磨などで整えて光ファイバアレイとして完成する。
(従来の方法の問題点)
従来のこの方法では、ファイバ芯線のV溝領域上での配列と調整に、時間と手間が非常にかかるのが大きな問題であった。
また、図6のように、剥き出しにしたファイバ芯線2a、2bをアレイ台座5のV溝領域8に斜めに押し当てるため、ファイバの曲げが発生し、この状態でファイバ芯線の配列調整を繰り返すので、アレイ台座のV溝のエッジや表面にファイバ芯線が擦れてファイバ芯線に曲がり,あるいは損傷を生じるような機械的負荷がかかり、ファイバ芯線の強度が劣化し、フィールドでのファイバ断線につながる、といった問題もあった。
さらに、目視でファイバ芯線とV溝の位置を合わせているので、ファイバ芯線とV溝の中心が必ずしも一致せず、ファイバ芯線とV溝の中心がずれてしまい、押さえ板設置時にファイバ芯線がV溝の側壁またはエッジに接触して擦れながら押し込まれるために、ファイバ芯線に傷がつきやすい、といった問題もあった。
本発明は、このような問題に鑑みてなされたもので、その目的とするところは、リボンファイバのファイバ芯線の配列に要する時間を短縮し、アレイ台座上でファイバ芯線にかかる機械的負荷を極限まで減らし、高信頼な光ファイバアレイを組み立てることができる光ファイバアレイ製造方法および製造装置を提供することにある。
本発明は、このような目的を達成するために、実施形態の一例として以下のような構成を備える。
(構成1)
リボンファイバのファイバ芯線を誘導する整列形状を複数有する厚板で構成された整列ユニットであって、
複数の前記整列形状は、前記ファイバ芯線の間隔と同じ間隔で形成されており、
複数の前記整列形状は、前記厚板の両面の間の厚み方向の端から端にわたり、前記厚板の厚み方向に直線的に、互いに平行に形成され、
前記整列形状の幅は、前記ファイバ芯線の直径よりも大きく、前記厚み方向にほぼ等幅に形成されている、
ことを特徴とする光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
(構成2)
前記整列ユニットは、前記整列形状として櫛歯形状を有する櫛歯ユニットであって、
前記櫛歯形状は厚板の側面に開口する切込と櫛歯を有し、
前記切込の幅は、切込みの深さ方向にほぼ等幅に形成されており、
前記切込の間隔は、前記ファイバ芯線の間隔と同じである
ことを特徴とする構成1に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
(構成3)
複数の前記櫛歯の並びの両端の前記櫛歯ユニットの上面の位置は、前記櫛歯の先端より上方にある、
ことを特徴とする構成2に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
(構成4)
前記整列ユニットは、前記整列形状としてファイバ芯線を挿通可能な挿通孔形状を備える挿通孔ユニットである
ことを特徴とする構成1に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
(構成5)
構成2または4に記載の整列ユニットを1または複数備えた整列ユニット機構であって、
複数の整列ユニットを備えた前記整列ユニット機構においては、
複数の前記整列ユニットのうちの1つの整列ユニットは、固定して用いられる固定櫛歯ユニットであり、
残りの整列ユニットは、前記固定櫛歯ユニットまたは他の櫛歯ユニットに対し摺動可能に構成された可動機構を備えた可動櫛歯ユニットであり、
前記整列ユニット機構を構成するそれぞれの櫛歯ユニットの切込は、互いに重ならないように配置されている、
ことを特徴とする光ファイバアレイ製造用の整列ユニット機構。
(構成6)
構成5に記載の整列ユニット機構と、アレイ台座とを装置台面の上に備えた光ファイバアレイ製造装置であって、
前記アレイ台座は段差を有し、段差上面に前記ファイバ芯線を載置する断面V字形のV溝が複数形成されたV溝領域と、段差下面にリボンファイバを載置する領域とを備えており、
前記整列ユニット機構の櫛歯ユニットは、前記櫛歯ユニットの切込と前記アレイ台座のV溝とが平行となる向きで前記アレイ台座の光入出力面側の近傍に配置されている、
ことを特徴とする光ファイバアレイ製造装置。
(構成7)
構成6に記載の光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
前記整列ユニット機構として1つの櫛歯ユニットを用いて、前記リボンファイバの剥き出しにした前記ファイバ芯線を1組ずつ順に前記櫛歯ユニットの前記切込に収容し、前記ファイバ芯線を前記V溝に載置、嵌合して配置するステップを、前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向に前記V溝の幅1つ分ずらしてn(nは2以上の整数)回繰り返す
ことを特徴とする光ファイバアレイ製造方法。
(構成8)
構成6に記載の前記光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
前記ファイバ芯線の長さの長い前記リボンファイバが上になるように、前記ファイバ芯線の長さが異なるn(nは2以上の最整数)本の前記リボンファイバを、リボン幅方向に位置を合わせて、前記ファイバ芯線が上下に重ねるステップと、
前記整列ユニット機構として1つの櫛歯ユニットを用いて、重ねた前記リボンファイバのリボン幅方向に同じ位置にあるn本の前記ファイバ芯線を、1つの前記櫛歯ユニットの1つの前記切込に同時に収容するステップと、
前記ファイバ芯線と前記切込の底面の間にわずかに押圧力が発生する状態で前記櫛歯ユニットを前記アレイ台座から前記V溝の方向に所定の距離だけ引き離し、続いて前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向に前記V溝の幅1つ分ずらすステップをn回繰り返し、長さの異なる前記ファイバ芯線を段階的に前記V溝に配列するステップ
を有することを特徴とする光ファイバアレイ製造方法。
(構成9)
構成6に記載の光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
前記ファイバ芯線の長さの長い前記リボンファイバが上になるように、前記ファイバ芯線の長さが異なる複数の前記リボンファイバを、リボン幅方向に前記ファイバ芯線の位置をずらして重ねるステップと、
複数の櫛歯ユニットで構成された前記整列ユニット機構を、前記アレイ台座の光入出力面側の近傍に配置するステップであって、
前記アレイ台座から最も離れた櫛歯ユニットを装置側に固定された固定櫛歯ユニットとして構成し、他の櫛歯ユニットは前記固定櫛歯ユニットに対して深さ方向に可動な可動櫛歯ユニットとして構成し、
それぞれの前記櫛歯ユニットの前記切込が互いに重ならないように前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向にずらして重ねて配置し、
前記固定櫛歯ユニットが最も高く、順に階段状に前記可動櫛歯ユニットを前記切込の深さ方向にずらして重ねて配置する配置するステップと、
それぞれの前記櫛歯ユニットの前記切込に、対応する前記リボンファイバの1組の前記ファイバ芯線を収容するステップと、
押さえ機構を、全ての前記可動櫛歯ユニットの上に作用させて、全ての前記リボンファイバの前記ファイバ芯線を同時に前記アレイ台座の前記V溝に配置するステップ、
を有することを特徴とする光ファイバアレイ製造方法 。
(構成10)
構成部材の厚板状の領域の厚みをなす一側面に、厚み方向に直線的に走り互いに平行な複数の溝を切込として形成した櫛歯ユニットであって、
前記切込の本数は、少なくとも光ファイバアレイを構成するリボンファイバのファイバ芯線の数以上の数が設けられており、
前記切込の間隔は前記リボンファイバの前記ファイバ芯線の間隔と略一致し、前記切込の幅は前記ファイバ芯線の直径よりも大きく、前記切込の深さ方向にはほぼ等幅に形成されている、1または複数の光ファイバアレイ製造用の櫛歯ユニットを有する櫛歯ユニット機構と、
装置台面の上に前記ファイバ芯線を載置する断面V字形のV溝が複数形成されたV溝領域が設けられたアレイ台座とを備え、
前記アレイ台座の前記V溝の軸線と前記櫛歯ユニットの前記切込の軸線を略平行にして台座の上に設置可能とした
ことを特徴とする光ファイバアレイ製造装置。
以上記載したように、本発明によれば、リボンファイバの剥き出しにしたファイバ芯線の先端部分に整列ユニットを利用することで、複数のリボンファイバの芯線を交互配列するのに要する時間を短縮し、また、製品では使われない先端部を配列工程で利用することで、光ファイバアレイ製造の際にファイバにかかる機械的負荷を極限まで減らすことができ、信頼性が高い光ファイバアレイを組み立てることができる光ファイバアレイ製造方法および製造装置を提供することが可能となる。
リボンファイバの断面図である。 端部のファイバ芯線を剥き出しにしたリボンファイバの斜視図である。 アレイ台座の斜視図である。 アレイ台座のV溝領域の基板断面図である。 従来の光ファイバアレイ製造方法の工程を説明する図である。 従来の光ファイバアレイ製造方法の工程を説明する図である。 光ファイバ芯線を載置後のアレイ台座のV溝領域の基板断面図である。 従来の光ファイバアレイ製造方法の工程を説明する図である。 従来の光ファイバアレイ製造方法の工程を説明する図である。 本発明の光ファイバアレイ製造方法に用いられる櫛歯ユニットの、三面図である。 本発明の光ファイバアレイ製造方法に用いられる櫛歯ユニットの別例の、切込にファイバ芯線を収容した後の正面図である。 本発明の光ファイバアレイ製造方法に用いられる挿通孔ユニットの三面図である。 本発明の実施形態1の光ファイバアレイ製造装置の斜視図である。 本発明の実施形態1の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態1の光ファイバアレイ製造方法の別例を説明する図である。 本発明の実施形態2の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態2の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態2の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態2の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法における櫛歯ユニットの状態を示す正面図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法における櫛歯ユニットとアレイ台座の側面図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法における櫛歯ユニットの状態を示す正面図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法における櫛歯ユニットとアレイ台座の側面図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法を説明する図である。 本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法の別例を説明する図である。
以下、図面を参照しながら本発明の実施形態について詳細に説明する。
なお、以下では説明の簡単のため、ファイバ芯線を整列するファイバ整列ユニットとして、主に以下の図10.11に説明する櫛歯ユニットを用いた場合を説明し、ファイバアレイとするリボンファイバについては、その本数nを、n=2の2本のリボンファイバ1a、1bの場合を主に例として説明するが、本願発明ではファイバ整列ユニットとして、図12の挿通孔ユニットも適用可能であり、リボンファイバの本数nが2以上の整数の場合についても適用可能である。
(実施形態1)
(ファイバ整列ユニット)
図10は、本発明の実施形態にかかるファイバアレイの製造方法および製造装置に用いられる、ファイバアレイ製造用のファイバ整列ユニットの一例である櫛歯ユニット100の、切込部分の三面図(上面図10(a)、正面図10(b)、側面図10(c))である。側面図10(c)の点線は、切込101の底面106を示している。
櫛歯ユニット100は、例えば鋼鉄などの硬い金属や素材で構成された略厚板形状の部材であって、リボンファイバのファイバ芯線を誘導する整列形状として、厚板の側面に垂直な厚板の両面の端から端にわたり、厚板の厚み方向に直線的に、厚板の側面に開口する深い溝からなる切込101および櫛歯102を有する櫛歯形状を、互いに平行に複数形成した部材である。櫛歯ユニット100は金属以外であっても、ミクロンオーダーの溝加工ができる硬い素材(例えば、セラミックや樹脂などの固体)でも良い。切込101は、収容されるリボンファイバのファイバ芯線に整合して形成されている。
すなわち切込101の本数は、少なくともファイバアレイを構成するリボンファイバのファイバ芯線の本数m以上の数が設けられている。複数のリボンファイバでファイバアレイを構成する場合、切込101の間隔(切込の中心から隣の切込の中心までの間隔)はリボンファイバのファイバ芯線の間隔Lと略一致し、切込101の溝の幅はファイバ芯線を収容するためにファイバ芯線の直径Dよりもわずかに大きく、切込101の厚み方向と深さ方向にはほぼ等幅に形成されている。切込101の深さはファイバ芯線の直径Dより十分深く形成されている。
隣接する切込101を仕切る、溝間の壁部分は櫛歯102である。上面図(図10(a)は櫛歯102の先端の上面図で、図10(b)は正面図である。櫛歯102の先端は角を丸めた形状であることが望ましい。これは、ファイバ芯線を切込101にガイド(誘導)しやすいためである。
図10で櫛歯と切込の幅をそれぞれ125μm、両端103の幅をそれぞれ400μm、切込の奥行を1mm、切込深さを1mmとすれば、櫛歯ユニット100の全体の大きさは、幅4mm、高さ2mm、厚さ1mm程度となる。実際にはファイバ芯線の本数により決まり、より大きなサイズとなることもある。
また、図11の櫛歯ユニットの別例の正面図に示すように、複数の櫛歯102の先端(刃先、頂部)を結ぶ面(櫛歯面)105の高さは、櫛歯の並びの両端の上面103の高さと同じである必要は無い。ファイバ芯線を切込に収容する工程が容易になるように、また例えば、ファイバ芯線の視認や全体的なガイドが容易になるように、櫛歯両端上面103の高さに対する櫛歯面105の高さを自由に設定できる。図11では、櫛歯の並びの両端の上面103の位置は、櫛歯の先端を結んだ櫛歯面105より櫛歯高さの1/4程度上方にある。
図11に示すように、リボンファイバの剥き出しにしたファイバ芯線を、切込の開口部(櫛歯の先端側)から、切込の深さ方向に切込の底面106までの間の任意の深さの位置まで、1本1本、あるいはリボンファイバのファイバ芯線の間隔が揃っていれば一挙に、切込に沿って深さ方向にガイド(誘導)して収容することができる。
あるいは、剥き出しにしたファイバ芯線の先端の間隔が揃っていれば、剥き出しにしたファイバ芯線の先端を櫛歯ユニットの正面から光軸方向(Z軸の正方向)に向かって、切込に一挙に挿入することも可能である。
図12には、ファイバ整列ユニットの別例として、整列形状としてファイバ芯線が挿通可能な挿通孔401を複数備えた挿通孔ユニット400の三面図を示している。図12(a)は上面図、図12(b)は正面図、(c)は側面図である。櫛歯ユニット100と異なり、挿通孔ユニット400では切込みの深さ方向(Y軸マイナス方向)からのファイバ芯線の収容はできないが、ファイバ芯線2aを正面の開口から挿通孔401にZ軸プラス方向で挿入することでファイバ整列ユニットとして利用可能である。挿通孔ユニット400の挿通孔401の孔数は、ファイバ芯線数より多く設けられており、孔のサイズはファイバ芯線の直径よりも1割程度大きいサイズであれば、困難なくファイバ芯線を挿通できる。
図12(a)、(c)に示すように、挿通孔ユニット400のファイバ芯線2aを挿入する側の開口に呼び込み形状を設けることで、ファイバ芯線2aは容易に挿通孔に挿入できる。台座側の呼び込み形状は円錐台形状(漏斗状、すり鉢状)が良く、台座側の開口部の開口径(直径)は隣接する呼び込み形状の開口部と接しても構わない。図12の挿通孔ユニット400の例では、呼び込み形状の開口部は最大250μmまで形成できる。
一般的なリボンファイバではファイバ芯線の直径は125μm程度で、ファイバ芯線の間隔は250μm程度であるので、櫛歯ユニット100の場合、切込101の間隔を250μmとすれば、櫛歯上部から収納する方法でも台座側から挿通する方法でも、リボンファイバのファイバ芯線をそのまま一挙に、切込に沿ってガイド(誘導)して挿入することができる。但し、切込101の間隔は、必ずしもファイバ芯線の間隔やアレイ台座のV溝の間隔の整数倍に正確に一致する必要は無い。
櫛歯ユニットの切込にファイバ芯線を収容した状態であれば、櫛歯ユニットの部分において複数のファイバ芯線の幅方向の相対的位置は保持されているため、リボンファイバの根元部分の位置、あるいは櫛歯ユニットの位置や角度の調整を容易に行うことができる。
櫛歯ユニット100は、複数の櫛歯ユニットを1組として備えた、櫛歯ユニット機構として使用することも可能である。櫛歯ユニット機構を構成するそれぞれの櫛歯ユニットは上下に高低差が設けられて設置され、それぞれの櫛歯ユニットの切込は、アレイ台座側から見て重ならないように配置される。櫛歯ユニット機構では、アレイ台座から最も離れた位置にある櫛歯ユニットに替えて、挿通孔ユニットを用いることができる。
1ないし複数の櫛歯ユニットまたは挿通孔ユニットを用いた構成を、整列ユニット機構として使用することもできる。
この様な整列ユニット機構を光ファイバアレイの製造装置に設けて、あるいは装着して、整列ユニットに収容されたファイバ芯線とアレイ台座の距離を縮めることによって、1つあるいは複数のリボンファイバのファイバ芯線を一挙に、アレイ台座のV溝領域に交互配列で配置することができる。これにより、光ファイバアレイの製造に要する時間と手間を大幅に短縮し、アレイ台座上でファイバにかかる機械的負荷を極限まで減らし、高信頼なファイバアレイを組み立てることが可能となる。
図10、図11では、櫛歯ユニット100の全体の形状は直方体の厚板状のものを例示したが、ユニット部材の櫛歯または切込の存在する領域のみが厚板形状であれば充分であり、ユニットのそれ以外の領域に、固定、移動その他の製造上の目的で他の形状の部位を設けることは可能であり、ユニット全体の形状は直方体に限定されない。櫛歯ユニット100はアレイ台座5と接触した状態で摺動させる場合もあることから、櫛歯ユニット100のファイバ芯線と垂直なアレイ台座側の面は滑らかな平面が良い。
図12の挿通孔ユニット400の場合も、整列形状が櫛歯形状ではなく挿通孔形状である点以外は、上記の櫛歯ユニット100と同様である。
複数のリボンファイバのファイバ芯線をアレイ台座のV溝領域に配置する方法は種々あるが、本発明では櫛歯ユニット100や挿通孔ユニット400などの整列ユニットを用いる。以下に、整列ユニットとして主に櫛歯ユニット100を用いた実施形態のいくつかを例示して、詳述する。
(光ファイバアレイ製造装置)
図13に、上記の櫛歯ユニットを用いた、本発明の実施形態で使用する光ファイバアレイ製造装置200の概略の概念構成を例示する。光ファイバアレイ製造装置200は前述の櫛歯ユニット100とアレイ台座5とを有し、光ファイバアレイ製造装置200の装置台面201上にそれぞれが近接して設置されている。アレイ台座5は、段差上面にV溝領域8と、段差下面にリボンファイバ固定面9とを有し、アレイ台座5の光入出力面側に接して櫛歯ユニット100を1つ配置した例が示されている。リボンファイバのファイバ芯線がアレイ台座5のV溝に固定され、リボンファイバのモールド部分4がリボンファイバ固定面9に固定された際、リボンファイバのファイバ芯線がファイバ固定面9と略平行となるようにアレイ台座5のV溝領域8は形成されている。
図13で櫛歯ユニット100の向きは、アレイ台座5のV溝の軸線(Z軸方向)に櫛歯ユニット100の正面(厚板形状の板面、X−Y面)がほぼ垂直になるように配置されており、アレイ台座5のV溝の軸線と櫛歯ユニット100の切込の軸線は、略平行となっている。
櫛歯ユニット100は、例えば装置台面201に設けられた開口部202の穴に一部が埋没する形で設置されており、向きは不変のまま、切込またはアレイ台座のV溝の軸線に垂直な二方向(上下をY軸、左右をX軸とする)およびV溝の軸線方向(前後をZ軸とする)の三軸方向に平行移動可能に設置されている。
光ファイバアレイ製造装置200の台座上で、アレイ台座5を挟んで櫛歯ユニット100の反対側には、リボンファイバのモールド部分4を仮固定可能な仮固定部210が設けられている。仮固定部210は、モールド部分4の高さと、ファイバ芯線2の方向(Y−Z面の俯角)を変更可能な状態を保持してリボンファイバを仮固定することができる。
図13には、1つのリボンファイバのモールド部4が仮固定部210に仮固定されて、櫛歯ユニット100の切込101にリボンファイバのファイバ芯線が収容された状態を示している。
図13に示す光ファイバアレイ製造装置200は、本発明の概念を説明するための概略の例示であって、例えばアレイ台座5や櫛歯ユニット100の配置や方向は相対的なものである。以下の実施形態においても同様であるが、アレイ台座5を固定し櫛歯ユニット100や仮固定部210を動かす代わりに、例えば櫛歯ユニット100または仮固定部210を固定し、アレイ台座5を動かして調整、操作しても良いことは明らかである。
(実施形態1の光ファイバアレイ製造方法)
実施形態1の光ファイバアレイ製造方法では、1つの櫛歯ユニットを用いて、n本(nは2以上の整数)のリボンファイバに対し、一連の操作をn回繰り返す。
具体的には、1本のリボンファイバのファイバ芯線を櫛歯ユニットの切込に挿通し、ファイバ芯線をV溝に載置、嵌合して配置する一連の操作を、櫛歯ユニットをV溝の幅方向にV溝の幅1つ分ずらしてn回行う。
実施形態1の別の方法としては、たとえば、一番下のリボンファイバは櫛歯ユニットを使わずにV溝に入れ、その上に重ねるリボンファイバに対しては櫛歯ユニットを使用して、下のリボンファイバのファイバ芯線の間に上のリボンファイバのファイバ芯線を編み込んでいく方法とすることもできる。少なくとも、n本のリボンファイバに対し櫛歯ユニットを1回以上利用することで、その分、製造工程の時間短縮が可能となる。
各リボンファイバのファイバ芯線2を剥き出しにした部分の長さは、特に等しい必要は無いが等長であってもよく、リボンファイバを光ファイバアレイ製造装置200の仮固定部210に仮固定したときに、ファイバ芯線2の先端がアレイ台座5のV溝領域8を超えて、櫛歯ユニット100の切込101に充分な距離だけ侵入する長さとされていればよい。
図15に後述するように挿通孔ユニット400を用いても、ファイバ芯線を挿通孔ユニットの開口部に挿通する工程を繰り返すことで、櫛歯ユニット100を用いた場合と同様に、リボンファイバのファイバ芯線を対応するV溝に配置することができる。
図13および図14も参照して上記の光ファイバアレイ製造装置200を使用した、実施形態1の光ファイバアレイ製造方法の、具体的手順の一例(櫛歯ユニット100を用いた2つのリボンファイバの場合)を説明する。
1−1 1つ目のリボンファイバ1aのモールド部分4を、光ファイバアレイ製造装置200の仮固定部210に仮固定する。仮固定部210または櫛歯ユニット100を動かして、仮固定された1つ目のリボンファイバ1aの剥き出しにしたファイバ芯線2aを、櫛歯ユニット100の切込101に収容する。アレイ台座のV溝の間隔は127μm、ファイバ芯線2aの間隔が254μm、櫛歯ユニット100の溝間隔は254μmである。
なお、仮固定前に、ファイバ芯線2aを切込101に収容しておいても良い。この場合、ファイバ芯線2aのモールド部分4に近い部分を切込101に収容し、リボンファイバ1aをZ軸マイナス方向に移動して、モールド部分4を仮固定部210に仮固定するのが良い。モールド部分4に近い部分のファイバ芯線はファイバ芯線の先端に比べ、風や振動の影響を受け難く、ファイバ芯線の間隔が変動しにくいためである。但し、リボンファイバ1aをZ方向に移動させる際は、ファイバ芯線が櫛歯に触れて傷がつかないように注意する必要がある。
1−2 ファイバ芯線2aを切込101に収容した状態で、櫛歯ユニット100を動かして、櫛歯ユニットの切込101とアレイ台座5のV溝の軸線を合わせる。このとき、ファイバ芯線2a底面の位置は、アレイ台座5のV溝の頂点の位置よりもわずかに高い位置にあることが必要である。この工程で、ファイバ芯線2aはアレイ台座5の対応するV溝の真上に位置するが、V溝にはまだ収まってはいない。ファイバ芯線2aの間隔が一般的な254μmの場合、V溝は127μmの間隔で形成されている。
1−3 ファイバ芯線2aを切込101に収容した状態で、ファイバ芯線2aが対応するアレイ台座5のV溝内に収納されるように、リボンファイバ1aがアレイ台座5に接するまで仮固定部210を下げ、リボンファイバ1aのモールド部分4をアレイ台座5のリボンファイバ固定面9上に仮固定する。ファイバ芯線2aとアレイ台座5のV溝との相対的距離を縮めるために、アレイ台座5に上下移動機構が備わっていれば、仮固定部210を下降させる代わりにアレイ台座5を上昇させても良い。続いて、仮固定部210を開放する(図14を参照)。この工程で、仮固定部210に近いファイバ芯線2aの一部はアレイ台座5のV溝内に収納されるが、櫛歯ユニット100側のファイバ芯線2aの一部はV溝には完全に収まってはいない。
1−4 櫛歯ユニット100を下に下げると、自重でリボンファイバ1aのむき出したファイバ芯線2aがアレイ台座5のV溝に一つ置きに載置される。
1−5 アレイ台座5のV溝領域8の上に仮固定用の押さえ板11(図14には不図示)を配置して、ファイバ芯線2aをV溝内に完全に閉じ込めて、ファイバ芯線2aを仮固定する。続いて、櫛歯ユニット100を左に退避して、ファイバ芯線を切込から解放する。
1−6 ファイバ芯線2aのアレイ台座5から突き出た部分を切り落とし、押さえ板11を除去する。この段階で、モールド部分4はリボンファイバ固定面9に仮固定され、ファイバ芯線2aは、アレイ台座5のV溝領域8にV溝一つ置きに載置されている。
1−7 2つ目のリボンファイバ1bを準備し、2つ目のリボンファイバ1bのモールド部分4を仮固定部210に仮固定する。ファイバ芯線2bの間隔も254μmとする。
1−8 2つ目のリボンファイバ1bの剥き出しにしたファイバ芯線2bを、櫛歯ユニット100の切込101に収容する。
1−9 ファイバ芯線2bを切込101に収容した状態で、櫛歯ユニット100をX軸方向に動かして、ファイバ芯線2bがファイバ芯線2aと交互に配置されるように、櫛歯ユニットの切込101とアレイ台座5のV溝の軸線を合わせる。このとき、ファイバ芯線2b底面の位置は、アレイ台座5のV溝の頂点の位置よりもわずかに高い位置にあることが必要である。
1−10 1−3〜1−6と同様の工程を経ると、V溝に交互に載置されたファイバ芯線2a、2bと、それぞれのモールド部分は仮固定された状態となる。
1−11 2つのリボンファイバがV溝に載置されたら、各リボンファイバのモールド部分4をアレイ台座5のリボンファイバ固定面9に接着固定し、製品用の押さえ板で蓋をして各ファイバ芯線をV溝領域8に接着固定する。
図15は挿通孔ユニット400を用いて、仮固定した実施形態1の光ファイバアレイ製造方法の別例を説明する図である。光ファイバアレイ製造装置200の装置台面201からリボンファイバが接着固定されたアレイ台座5を取り外し、余分なファイバ芯線を切り落とし、端面処理して光ファイバアレイの完成とする。
製品用の押さえ板11は、段差上面7に一致する形状の平板で、段差6と対称となる切り欠き部を有していても良く、材質は熱膨張の歪の影響を考慮しアレイ台座5と同じ材料が良い。熱膨張の観点からは、アレイ台座5と製品用押さえ板をファイバと同じガラス製とするのが良い。
リボンファイバが3つ以上の場合は、1−1〜1−11の手順をV溝が対応する切込をずらしながら繰り返し、3つ目以降のリボンファイバのファイバ芯線を、順に既設のリボンファイバのファイバ芯線の隣のV溝に載置する。ファイバ芯線の先端は櫛歯ユニットから突き出ていても良いが、V溝へのファイバ芯線収容工程が複数回の場合は、ファイバ芯線はその先端が櫛歯ユニット内に収まっていた方が収容工程が容易となる。
前述のようにアレイ台座や仮固定部、整列ユニットなどの操作対象、移動方向や位置関係は相対的なものであり、アレイ台座側を逆方向に動かすなど上記のステップ以外の方法も可能である。また操作のステップの順番も入れ替え可能な場合があり、例えばステップ1−1の収容するステップと、1−2の軸線を合わせるステップは逆とすることも可能である。すなわち、切込とV溝の軸線を合わせておいてからファイバ芯線を切込や挿通孔に収容してもよく、このほうがファイバ芯線に加わる機械的ストレスは少なくできる場合もある。
この実施形態1の光ファイバアレイ製造方法では1つの整列ユニットを使用することにより、リボンファイバの各ファイバ芯線を1本1本整列する手間を省くことが可能となる。配列工程で利用したファイバ芯線の先端部分は切り落されてファイバアレイの製品では使われないので、ファイバアレイ製造の際にファイバにかかる機械的負荷を極限まで減らすことができ、ファイバ断線などの可能性の低い、高い信頼性のある光ファイバアレイを製造することができる。
(実施形態2)
上記の実施形態1の光ファイバアレイ製造方法では、櫛歯ユニット100を使用しているので、ファイバ芯線を1本1本整列する手間は省けるものの、2つ目以降のリボンファイバ1bを整列するときに、1つ目のリボンファイバ1aのファイバ芯線2aのはみ出し部分が干渉しないように、仮の押さえ板11を配置してファイバ芯線を仮固定した上で、ファイバ芯線2aのアレイ台座から突出する部分を切り落とす工程や、ファイバ芯線2aをV溝に載置する毎に、櫛歯ユニット100を退避させる工程など、余分な手間がかかる難点があった。
本発明の実施形態2の光ファイバアレイ製造方法では、このような余分な手間を省くために、剥き出しにしたファイバ芯線の長さが異なるn(nは2以上の整数)本のリボンファイバを用いることを特徴とする。長さの異なるリボンファイバは、各リボンファイバのファイバ芯線のリボン幅方向の位置が、それぞれ上下に対応して位置するように重ねて用いられる。上側に来るリボンファイバ(上側リボンファイバ)の剥き出しにしたファイバ芯線の長さは、下側に来るリボンファイバ(下側リボンファイバ)のファイバ芯線よりも上側ほど順に長く形成されている。
上下のリボンファイバの剥き出しにしたファイバ芯線の長さの違いは、櫛歯ユニット100の厚み(切込の長さ)の半分以上であることが望ましく、各リボンファイバのファイバ芯線の組の中では、長さはよく揃っていることが望ましい。ファイバ芯線の長さの違いが、櫛歯ユニット100の厚みより大きい場合や櫛歯ユニット100の厚みの4分の1未満になると、繊細な操作が必要となり操作上支障が出る可能性がある。
このように構成して重ねたn本のリボンファイバの、リボン幅方向に同じ位置にあるn本のファイバ芯線を、1つの櫛歯ユニットの1つの切込に同時に収容する。その後、アレイ台座から櫛歯ユニットを所定の距離だけ引き離しファイバ芯線を櫛歯ユニットから解放する工程と、切込をV溝の幅方向にV溝1つ分ずらす工程とを順に繰り返すことにより、長さの順にファイバ芯線をV溝に段階的に配列することができる。これにより、複数のリボンファイバのファイバ芯線を、1回の操作で同長のファイバ芯線の組ごとに順番に配列することができる。
挿通孔ユニット400でも、挿通孔401の断面形状を工夫すれば同様な方法で長さの異なる複数の組のファイバ芯線を1つの挿通孔401に相通して、V溝に順番に配列することができる。
(実施形態2の光ファイバアレイ製造方法)
実施形態2の櫛歯ユニットと光ファイバアレイ製造装置とは実施形態1と同じ構成であるが、実施形態2の実施形態1との相違点は、剥き出しにしたファイバ芯線の長さの異なる複数のリボンファイバを、まとめて1つの櫛歯ユニットに適用した光ファイバアレイ製造方法である点である。
図13および図16〜図19を参照して、実施形態2の光ファイバアレイ製造方法の、リボンファイバの本数n=2の場合の具体的手順の一例を以下に説明する。それぞれのリボンファイバにおいて、ファイバ芯線の数は同じm本であり、ファイバ芯線の長さは櫛歯ユニット100の厚み半分程度異なるものとする。
2−1 2本のリボンファイバ1a、1bの、剥き出しにしたファイバ芯線の長いほう2aを上に(アレイ台座と離れた側)、短い方2bを下に(アレイ台座に近い側)して、それぞれのファイバ芯線2a,2bの1本1本が上下に重なるように、根元のモールド部分4の位置と方向を揃えて重ね、根元のモールド部分4を光ファイバアレイ製造装置200の仮固定部210(図13参照)に固定する。ここで、上下に並ぶ2本のファイバ芯線2a、2bの組がm列、リボン幅方向に配列した状態となる。
2−2 櫛歯ユニット100を動かして、上下に並ぶファイバ芯線のm列を、それぞれ対応する切込101のそれぞれに収容する。ファイバ芯線2a、2bは2本ずつ、櫛歯ユニット100の一つの切込101の上下に位置するように収容される。
2−3 ファイバ芯線2a、2bが収容された状態で、櫛歯ユニット100をV溝の幅方向(X方向)に動かして、短い方のファイバ芯線2bが収納されるアレイ台座5のV溝と櫛歯ユニット100の切込101の軸線を合わせる。このとき、ファイバ芯線2a、2b底面の位置は、アレイ台座5のV溝の頂点の位置よりもわずかに高い位置にあることが必要である。
図16に、この状態におけるファイバ芯線の位置を、櫛歯ユニット100とアレイ台座5の側面図で示す。図16〜17の側面図において、アレイ台座5のV溝領域の点線は、V溝の底の位置を示しており、櫛歯ユニット100の点線は切込101の底面106の位置を示している。図16〜19では仮固定部210は図示されていない。
2−4 ファイバ芯線2a、2bを2本ずつ1つの切込101内に維持した状態で、櫛歯ユニット100の切込の底面位置とアレイ台座5のV溝の底面の位置が一致するまで、あるいは、切込の底面がV溝の底面よりもわずかに下になるように、櫛歯ユニット100を上下方向に移動させる。次に、仮固定部210(不図示)の俯角(水平面に対する角度)を大きくして、ファイバ芯線の曲がりによりファイバ芯線2a、2b相互の間およびファイバ芯線2bと切込の底面との間にわずかに押圧力が発生する状態とする。 図17に、この状態におけるファイバ芯線2a、2bの位置を、櫛歯ユニット100とアレイ台座5の側面図で示す。この状態で、短い方のファイバ芯線2bは、櫛歯ユニット100の切込101によって、対応するV溝にガイドされている。
2−5 櫛歯ユニット100を左(Z軸の正方向)に動かし、短い下側のリボンファイバ1bのファイバ芯線2bを、切込101から引き抜く。切込から抜けた下側のファイバ芯線2bは、曲げによる押圧力で、アレイ台座5のV溝に嵌合する。切込の底面の高さは、V溝の底面の高さより高い位置にはないので、ファイバ芯線2bが切込101から引き抜かれる際に、曲げによる押圧力でV溝先端部へ打ちつけられることはないため、ファイバ芯線2bは機械的損傷を被ることはない。
図18に、この状態におけるファイバ芯線2a、2bの位置を、櫛歯ユニット100とアレイ台座5の側面図で示す。
2−6 薄い板状の仮押さえ板(不図示)を、ファイバ芯線2a、2bの間に挿入し、V溝に収容されたファイバ芯線2bのみを押さえた状態でアレイ台座5に仮固定する。薄い板状の仮押さえ板はV溝全体を覆う必要は無く、櫛歯ユニット100に近いV溝領域は覆わない方が良い。ファイバ芯線2aをV溝に収納する次の工程の障害になる恐れがあるためである。
2−7 仮固定部210(不図示)の俯角(水平面に対する角度)を元に戻し、ファイバ芯線2aの底面がアレイ台座5のV溝の頂点よりも高い位置になるようにする。ファイバ芯線自身の重みで、その先端が切込101の底面106に接触しているようなら、櫛歯ユニット100を上昇させて、ファイバ芯線2aの曲がりを解消する。
2−8 ファイバ芯線2aだけが切込101に収納された状態で、櫛歯ユニット100をV溝の幅方向(X軸方向)にV溝1つ分だけ移動させてずらし、切込の軸線をファイバ芯線2bが収納されたV溝の隣のV溝に合わせる。
2−9 ファイバ芯線2aだけが切込101に収容された状態で、仮固定部210(不図示)の俯角(水平面に対する角度)を再び大きくして、ファイバ芯線2aと切込の溝底面106との間にわずかに押圧力が発生する状態とする。
2−10 切込101の底面がアレイ台座5のV溝の底面より上にあれば、切込101の底面がアレイ台座5のV溝の底面と一致するか、それよりわずか下となるまで、櫛歯ユニット100を下降させる。続いて、櫛歯ユニット100を左(Z軸の正方向)に移動し、ファイバ芯線2aは切込101から引き抜かれ、対応するV溝に嵌合する。仮押さえ板の櫛歯ユニット100側に空間があれば、櫛歯ユニット100側のV溝は仮押さえ板で覆われていないので、ファイバ芯線2aを嵌合させやすい。
2−11 仮押さえ板の仮固定を解除し、仮押さえ板をゆっくりモールド部分4に移動させて取り除き、ファイバ芯線2aをアレイ台座5のV溝に嵌合させる。 図19に、この状態におけるファイバ芯線2a、2bの位置を、櫛歯ユニット100とアレイ台座5の側面図で示す。
2−12 ファイバ芯線2a、2bが押圧力でアレイ台座5のV溝に収容されている状態で、製品用の押さえ板11を配置してファイバ芯線2a、2bをアレイ台座5のV溝に保持する。仮固定されている2つのリボンファイバの根元部分4をアレイ台座5に載置する。ファイバ芯線2a、2bとリボンファイバ根元部分4の位置を調整し、それぞれを固定する。アレイ台座5を装置台面201から取り外し、余分なファイバを切り落とし、端面処理して光ファイバアレイの完成とする。
この工程の中で、仮押さえ板を用いない簡便な方法としてステップ2−6をはぶき、ステップ2−7における仮固定部210(不図示)の俯角(水平面に対する角度)を調整すれば、2−6、2−7、2−11の工程は省くことができる。具体的には、短いファイバ芯線2bのみをV溝に嵌合させ、長いファイバ芯線の2aは切込に挿入された状態でV溝頂点より上に留まるように俯角により押圧を調整して、櫛歯ユニットを動かし切込の軸線を隣のV溝と合わせれば良い。
また、リボンファイバの本数nが2より大きい場合も、同様にして本発明の実施例2の光ファイバアレイ製造方法を実施することができる。
例えば、n=3であれば、剥き出しにしたファイバ芯線の長さが順に異なる3本のリボンファイバをリボン幅方向のファイバ芯線の位置を合わせて重ねて用意し、1つの櫛歯ユニットの1つの切込に対応する3本のファイバ芯線を収容し、押圧力をかけた状態で櫛歯ユニットの切込からファイバ芯線を引き抜いてゆく。切込の下側に位置する短い方のファイバ芯線から順に切込から抜いて、V溝に順番に嵌合してゆく。nの数が多い程、櫛歯ユニットをアレイ台座から引き離す回数が増えるので、ファイバ芯線の長さの差は操作に支障がない範囲で最小が良く、櫛歯ユニットのZ方向の幅(溝の長さ)はそれと同じ幅が良い。ファイバ芯線の先端が櫛歯ユニットから突き出しても構わないが、3本のリボンファイバのファイバ芯線の長さは少なくとも5mm程度は異なっていた方が良く、櫛歯ユニットのZ方向の幅も5mm程度が良い。ファイバ芯線の長さの差が大きいと、ファイバ芯線を櫛歯ユニットの切込から抜き抜く際の、櫛歯ユニットの総移動距離が大きくなり大きな作業スペースが必要となるためである。
以上のように、この実施形態2の光ファイバアレイ製造方法では、複数のファイバ芯線を一括して配列でき、また、1つの櫛歯ユニットの1回の引き抜き操作で複数のリボンファイバのファイバ芯線をまとめてV溝に配列可能である。
挿通孔ユニット400を用いても、長さの異なる複数のリボンファイバのファイバ芯線をまとめて挿通孔401に収容してV溝に配列可能である。この場合、挿通孔401は断面が複数のファイバ芯線を収容するのに十分なほど上下方向に長い楕円形状の楕円柱とすればよく、挿通孔401のアレイ台座側の開口部には前述の呼び込み構造を備えるのが良い。
しかしながら、実施形態2の光ファイバアレイ製造方法では、上述の仮押さえ板を用いない簡便な方法の場合には、下側のファイバ芯線2bが切込101から抜け押圧力だけてV溝に嵌合している状態で、櫛歯ユニット100をV溝の幅方向(X軸方向)に移動させるため、ファイバ芯線2bがV溝から外れる恐れがある。
一方、ステップ2−6の仮押さえ板を用いる方法では、リボンファイバを仮固定する仮固定部の取り付け角を一時的に大きくして押圧力を高めたり、一時的に櫛歯ユニットを持ち上げて上下のファイバ芯線2a、2bの間の空間を広げ、仮固定のための押さえ板を一時的に配置するなど、工程数や煩雑さが増加することになる。
また、この実施形態2の方法では、ファイバ芯線と切込の底面に押圧力が発生する状態で櫛歯ユニットを引き抜いてゆくので、ファイバ芯線と切込の底面の間に摩擦力が発生し、ファイバ芯線に機械的なダメージを与える恐れもある。
(実施形態3)
以上のように実施形態2の仮押さえ板を用いない簡便な方法では、1つの櫛歯ユニットの1回の引き抜き操作で複数のリボンファイバのファイバ芯線をまとめてV溝に配列可能であるが、櫛歯ユニットをずらす工程において、ファイバ芯線が外れる恐れがある。一方、仮押さえ板を用いる方法ではファイバ芯線の外れは排除できるが、仮押さえ板の操作などで工程が複雑になるなどの問題があった。
この様な問題を解決するため、実施形態3では、複数n(nは2以上の整数)本のリボンファイバに対して、それぞれのリボンファイバに対応する櫛歯ユニットを用い、n個の櫛歯ユニットを1組とした整列ユニット機構を使用する。n個1組の櫛歯ユニットは、櫛歯ユニットの厚み方向に重ねてアレイ台座の光入出力面側の近傍に配置される。
実施形態3では、ファイバ芯線の長さが長いリボンファイバが上になるように重ねられるのは実施形態2と同様であるが、最長のファイバ芯線のリボンファイバ以外のリボンファイバでは、それらのリボンファイバのファイバ芯線の先端は対応する櫛歯ユニットの切込内に留まる長さであり、最長のファイバ芯線以外のファイバ芯線の長さは、櫛歯ユニットの厚み程度の長さずつ互いに異なっている。
また、実施形態3では、n本のリボンファイバのファイバ芯線の長さは同じであってもよく、この場合リボンファイバのモールド部分をずらして重ねて、各リボンファイバのファイバ芯線の先端が、対応する櫛歯ユニットの切込内に留まるようにしても良い。
また、実施形態3ではn個の櫛歯ユニットは、櫛歯ユニット機構として櫛歯ユニットの厚み方向(Z軸方向)に重ねて配置され、各櫛歯ユニットの切込の中心線(Z軸方向の軸線)が、他の櫛歯ユニットの切込の軸線と一直線となることはなく、各軸線はX軸方向にずらして平行となるように切込が配置または形成されている。特に、隣り合う櫛歯ユニットの切込の軸線は、互いに切込の幅方向(X軸方向)にV溝の幅(ファイバ芯線の直径D程度)だけ、ずれるように配置または形成されている。
そして、n個1組の櫛歯ユニットを備えた櫛歯ユニット機構は、アレイ台座から見て最も離れた一番奥の1つの櫛歯ユニットは、固定された固定櫛歯ユニットとして構成され、アレイ台座により近い手前の他の櫛歯ユニットは、切込の深さ方向(Y軸方向)に可動な可動櫛歯ユニットとして構成されている。
本実施形態3では、櫛歯両端の高さと櫛歯の高さが同じで平坦な上面を形成している可動櫛歯ユニット(後述の可動機構を備える点を除き、図10と同様)を用いた場合を中心に説明する。また、固定櫛歯ユニットの代わりに挿通孔ユニット400(図12)を用いることも可能である。この場合、最長のファイバ芯線が挿通された状態で、アレイ台座と略平行にファイバ芯線が保持できるように、固定された挿通孔ユニットは配置される。
櫛歯ユニット機構の固定櫛歯ユニットは、例えば螺子などにより製造装置200の装置台面201に固定したり、あるいは磁石の磁力により固定する固定機構を有しても良い。
また、可動櫛歯ユニットは、固定櫛歯ユニットに対する相対的なY軸方向の移動を可能とするための可動機構を備えても良い。可動機構は、例えば櫛歯ユニットの櫛歯の無い側面もしくは他の櫛歯ユニットに接する厚板の表面または裏面の櫛歯形状の無い部分に設けられることができる。
可動機構の構造としては例えば、固定櫛歯ユニットや他の可動櫛歯ユニット、あるいは光ファイバアレイ製造装置の台座などと摺動可能に嵌合する、Y軸方向に伸びた溝や突起(レール)のような構造とすることができる。可動機構は、例えばスプリングのばね圧などにより可動櫛歯ユニットを初期位置に保持し、押さえ機構などにより駆動されて櫛歯ユニットをY軸方向に可動とする構造とすることができる。あるいは、可動機構は、スプリングのばね圧などにより櫛歯部分のみ伸縮する機構であっても良い。
さらに、櫛歯ユニット機構の櫛歯ユニットの上面のY軸方向の位置(高さ)は、固定櫛歯ユニットが最も高く、アレイ台座に近い可動櫛歯ユニットほど低く、アレイ台座側から見て上り階段のような状態に初期配置されている。アレイ台座に最も近い可動櫛歯ユニットの上面は、初期配置ではアレイ台座の段差上面よりも高い位置にある。アレイ台座に近い櫛歯ユニット程、その上面は低い位置に配置されているので、アレイ台座に近い手前の可動櫛歯ユニットから奥の固定櫛歯ユニットに向かって、ファイバ芯線の短いリボンファイバから順に、ファイバ芯線を対応する切込に容易に収容することができる。
ファイバ芯線の長さは、前述のようにその先端が収納される櫛歯ユニットの切込内に収まるように、リボンファイバ毎に違えて調整されている。但し、固定櫛歯ユニットに収容されるファイバ芯線は、その先端が固定櫛歯ユニットの切込からはみ出す長さでも良い。なお、櫛歯ユニットのY軸方向の初期設定の位置は、リボンファイバのファイバ芯線を櫛歯ユニットに収容する直前の位置であり、後述の押さえ機構を作動しない状態での位置である。
このようにして、櫛歯ユニット機構を構成する厚み方向(Z軸方向)に並べられたn個の櫛歯ユニットは、切込の深さ方向(Y軸方向)にずらして配置され、かつ各櫛歯ユニットの切込は切込の幅方向(X軸方向)にずらして配置されており、1本のリボンファイバの1組のファイバ芯線は、対応する櫛歯ユニットの切込に1本ずつ収容することができる。この状態で、押さえ機構を全ての可動櫛歯ユニットの上に作用させて、全てのリボンファイバのファイバ芯線を一挙にアレイ台座のV溝に配置することができる。
図20〜図27は、このような本発明の実施形態3の、n=2の場合のファイバアレイの製造方法の具体的一例を説明する図である。実施形態3のこの例では、ファイバ整列ユニットはすべて櫛歯ユニットの場合を説明する。
(実施形態3の光ファイバアレイ製造装置)
図20、21を参照して、2本のリボンファイバの場合の実施形態3の光ファイバアレイ製造装置の構造の一例を説明する。実施形態3の光ファイバアレイ製造装置は、アレイ台座5と、整列ユニット機構として複数個で1組の櫛歯ユニットで構成された櫛歯ユニット機構とを有する。リボンファイバが2本の場合、1組の櫛歯ユニットは2つの櫛歯ユニットから構成される。
実施形態3の光ファイバアレイの製造装置のアレイ台座5は実施形態2と同じであるが、櫛歯ユニット機構を構成する2つの櫛歯ユニットは、一方の位置に関連して他方の位置が決められる。櫛歯ユニット機構はアレイ台座5に近接する、Y軸方向の上下に移動可能な可動櫛歯ユニット100bと、アレイ台座5から離れた位置にある、Y軸方向に固定された固定櫛歯ユニット100aが2つ一組の櫛歯ユニット機構を構成している。
図20〜図27において、2つの櫛歯ユニット100a、100bどうしは互いに摺動可能な程度に接して配置されており、櫛歯ユニット100bもアレイ台座5に摺動可能な程度に接して配置されている。接触している面はそれぞれ平滑な平面が良い。それぞれが接触している状態では、2つの櫛歯ユニット100a、100bの切込とアレイ台座5のV溝のZ軸方向の軸線が、互いに平行になるように構成されている。
また、図21に示されるように、リボンファイバのファイバ芯線を櫛歯ユニットの切込に収納した段階では、2つの櫛歯ユニット100a、100bの内、アレイ台座5に接している櫛歯ユニット100b(可動の下段櫛歯ユニット)の方がアレイ台座5から離れた位置にある櫛歯ユニット100a(固定の上段櫛歯ユニット)よりもその上面が低い位置にあるように、初期位置が調整されている。
(実施形態3の櫛歯ユニット)
実施形態3の2つの櫛歯ユニットはともに、実施形態1,2と同様に厚板状の部材の一側面に、厚板の表裏2面を貫通する切込が複数形成されている。それぞれの切込101は互いに平行に形成され、少なくともリボンファイバのファイバ芯線の数以上が形成されており、切込に対応する櫛歯と合わせて、2つの櫛歯ユニットはそれぞれ櫛歯形状を有している。切込101のそれぞれはアレイ台座のV溝に相対するように配置され、1つの切込101の幅は、ファイバ芯線を傷つけず収容可能なようにファイバ芯線の直径Dよりもすこし大きく形成されている。1つの櫛歯ユニットの切込のX軸方向の間隔(ピッチ)は、V溝の間隔の2倍に形成されている。
図22に示すように実施形態3では、可動櫛歯ユニット100bと固定櫛歯ユニット100aとで、切込101の幅方向(X軸方向)において切込101の位置は、溝方向(Z軸方向)に見て互いに重ならぬように、切込の幅方向に切込の幅程度ずらして配置されている。
すなわち、図22においてZ軸方向に見た場合、手前の可動櫛歯ユニット100bの切込101bのX軸方向での位置は、奥の固定櫛歯ユニット100aの櫛歯の位置にあたり、手前の可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の位置は、奥の固定櫛歯ユニット100aの切込101aの位置にあたるように配置されている。
図22、25において、手前の可動櫛歯ユニット100bまたは押さえ機構300に重なる、奥の固定櫛歯ユニット100aの輪郭部分は点線で示している。また、図22、25の中央を左右に横切る一点鎖線は、アレイ台座5のV溝の底部の高さを示している。
それぞれの櫛歯ユニットの切込101とアレイ台座5のV溝の中心軸は、予めX軸方向の位置において軸線を合わせて設置してある。この例では、櫛歯ユニットの切込の間隔(ピッチ)は、アレイ台座5のV溝の間隔(ピッチ)の2倍であるので、可動櫛歯ユニット100bの切込101bに対応するV溝と、固定櫛歯ユニット100aの切込101aに対応するV溝は、交互に配列した状態にある。
また、固定櫛歯ユニット100aと可動櫛歯ユニット100bの上面は、初期状態(後述の押さえ機構300を作動しない状態、図21、図22、図23に相当)において、Y軸方向にずらして配置されている。すなわち、固定櫛歯ユニット100aの櫛歯面105の高さが、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯面105の高さよりも高くなるように配置されている。アレイ台座5側から見て、各櫛歯ユニットの上面または櫛歯面105が上り階段の踏面に見えるような初期位置に配置されている。この配置のため、隣接する櫛歯ユニットの干渉なく、対応するリボンファイバのファイバ芯線を対応する櫛歯ユニットに収容することができる。
また、固定櫛歯ユニット100aの切込101aの底部は、後述の押さえ機構300を作動させて、ファイバ芯線2bがアレイ台座5のV溝に収納された状態で、ファイバ芯線2aが切込101aの底部に達しない位置にある必要があり、少なくともアレイ台座5のV溝の底部(図20、23の一点鎖線で示す)よりも低い位置にある。可動櫛歯ユニット100bの切込101bは、初期状態においてファイバ芯線2bが切込101bの底部に接しない深さであれば良い。なお、固定櫛歯ユニット100aの代わりに挿通孔ユニット400を用いる場合、上下に長い挿通孔401の楕円柱の上部は、初期状態で挿通しているファイバ芯線が略平行になる位置より上方にあり、挿通孔401の底部は、V溝の底部よりファイバ芯線の直径分より下にある必要がある。
(実施形態3の光ファイバアレイ製造方法)
実施形態3の製造方法の工程では、図21に示すように予め2つのリボンファイバ1a、1bを、予めまとめて重ねて用意しておき設置してもよいし、リボンファイバごとに設置の工程を分けても良い。後者の場合を、図20,21を参照して以下に詳述する。
予めリボンファイバ端部のモールドを除去して、ファイバ芯線の長さの異なる2本のリボンファイバを用意しておく。
初めに、図20に示すように、長さが短い方のリボンファイバ1bを、アレイ台座5の基板面上にセットする。
リボンファイバ1bのファイバ芯線2bの先端が、可動櫛歯ユニット100bの切込内に進入しているが、切込内に納まる長さであるため、その先端は固定櫛歯ユニット100aには到達していない。ファイバ芯線2bは、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯102にガイドされ、対応する切込に収納されている。この段階では、ファイバ芯線2bはアレイ台座5のV溝の底部には接しておらず、V溝の底部から少し浮いた状態にあり、アレイ台座5の対応するV溝の直上に配置されている。
つぎに、図21に示すように、より長いリボンファイバ1aを、アレイ台座5のリボンファイバ1bの上にセットする。リボンファイバ1aのファイバ芯線2aは可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の上を通過し、固定櫛歯ユニット100aの切込に進入している。
ファイバ芯線2aは、固定櫛歯ユニット100aの切込を突き抜けて、固定櫛歯ユニットの左面より突出する長さであっても良い。3以上の複数の可動櫛歯ユニットを備えるファイバアレイ製造装置の場合であっても、固定櫛歯ユニットに収納される最長のファイバ芯線は、その先端が固定櫛歯ユニットから突き抜けても良い。
リボンファイバ1aのファイバ芯線2aは、固定櫛歯ユニット100aの切込に収容されてアレイ台座5の対応するV溝の直上に配列するが、この状態ではV溝に嵌合はしていない。また、ファイバ芯線2aが、固定櫛歯ユニット100aの切込に収容される工程において、ファイバ芯線2aは、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の上に位置しているため、可動櫛歯ユニット100bの切込にガイドされることはない。
図22に、図21の状態に於ける、固定櫛歯ユニット100aの切込101aとファイバ芯線2a、および可動櫛歯ユニット100bの切込101bとファイバ芯線2bの位置関係を、ファイバの光軸方向(Z軸方向)に右から見た正面図を示す。図23には、その側面図を示す。
図22では、固定櫛歯ユニット100aと可動櫛歯ユニット100bが同じ櫛歯形状の場合を例示している。この場合、Z軸方向に見て一方の切込と他方の櫛歯が重なるように、両櫛歯ユニットをX軸方向にずらして配置している。両櫛歯ユニットは、Y軸方向にもずらして配置されており、固定櫛歯ユニット100aが奥の上段に、可動櫛歯ユニット100bが手前の下段になるように配置してある。固定櫛歯ユニット100aの代わりに、挿通孔ユニット400を用いた場合では、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯102bと挿通孔ユニット400の挿通孔401とが重なる配置となる。
可動櫛歯ユニットと固定櫛歯ユニットの全体の枠の形状は同一として、枠を重ねて配置してもよいが、その場合には、切込の幅方向(X軸方向)の位置が切込の溝方向(Z軸方向)から透視図法的に見て互いに重ならないように、2つの櫛歯ユニットの切込の位置を幅方向(X軸方向)にずらして異なるように形成しておけばよい。
図22の正面図においては、2組のファイバ芯線2a、2bの断面を、例示的にコアの太さを変えて、区別して表している。
リボンファイバ1aのファイバ芯線2aは、固定櫛歯ユニット100aの切込101aにガイドされ、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の先端(刃先、頂部)の上に位置している。リボンファイバ1bのファイバ芯線2bは、可動櫛歯ユニット100bの切込101bにガイドされ、切込101bの途中においてアレイ台座5のV溝に収容された状態にある。
図22の一点鎖線で図示するように、アレイ台座5のV溝の底部は、切込101aの底部、切込101bの底部のいずれよりも高い位置にあり、リボンファイバ1bのファイバ芯線2bはアレイ台座5のV溝に一部または完全に収容されている。
図23の側面図に示すように、可動櫛歯ユニット100bの切込101bにファイバ芯線2bが、固定櫛歯ユニット100aの切込101aにファイバ芯線2aが収容された状態にある。
この状態で、図24に示すように、可動櫛歯ユニット100bの上面に押さえ機構300(押し下げレバーまたは重しでも良い)を作動させる。すると、最も上に位置するファイバ芯線2aが押し下げられ、続いて可動櫛歯ユニット100bも押し下げられる。
この時、ファイバ芯線2aは可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の上に乗った状態で、固定櫛歯ユニット100aの切込101aにガイド(誘導)されて、可動櫛歯ユニット100bと一体となって同時に下がって行く。
下側リボンファイバ1bのファイバ芯線2bは、下がってゆく可動櫛歯ユニット100bの切込にガイドされた状態のまま、直接押し下げ力が働くことは無いので、元の位置にとどまっている。
最終的に、図25に示すように、ファイバ芯線2aが押さえ機構300に押し下げられて下降しファイバ芯線2bと同じ高さに達したときには、ファイバ芯線2bは可動櫛歯ユニット100bの切込の途中に位置したまま、アレイ台座5のV溝の高さでファイバ芯線2aとX軸方向に交互配列し、整列する。
この状態のとき、アレイ台座5のV溝領域においても、ファイバ芯線2aとファイバ芯線2bとは、対応するV溝の直上に位置し、X軸方向に交互配列して整列しており、わずかに押さえ機構300を押し下げれば、すべてのファイバ芯線がアレイ台座5のV溝に嵌合する位置にある。
なお、押さえ機構300に押し下げられるファイバ芯線2aに無用な機械的ストレスをかけない為に、可動櫛歯ユニット100bの形状を固定櫛歯ユニット100aと変えて、図11のように形成することができる。このとき、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯の先端(刃先、頂部)のなす櫛歯面105の高さは、可動櫛歯ユニット100bの櫛歯部分の両脇の櫛歯の無い部分103の高さよりも、ファイバの直径以上低く形成されたものとしてもよい。
このようにすることにより、押さえ機構300による押し下げ力は、可動櫛歯ユニット100bの両端の部分103が主に受け、上側リボンファイバのファイバ芯線2aに押し下げ力が直接全てかかることは無くなっている。上側リボンファイバのファイバ芯線2aは、ファイバ芯線を曲げる程度の最低限の押圧力で押し下げられて、機械的ストレス無くV溝に嵌合する。
また、押さえ機構300を過度に押し下げないように、可動櫛歯ユニットの下側可動限界をファイバ芯線がV溝に収容される位置に設定するのが良い。あるいは、ファイバ芯線がV溝に収容される位置に、押さえ機構300のストッパー(不図示)を設けても良い。この場合、例えば、ストッパーはアレイ台座のV溝底部までの高さに調整された矩形の台であれば良く、これを装置台面上の可動櫛歯ユニットの両脇に設置し、押さえ機構300の一部にストッパーが接触することで、押さえ機構300が停止する機構とすることができる。
図24の押さえ機構300が作動した状態に於ける、固定櫛歯ユニット100aの切込とファイバ芯線2aおよび可動櫛歯ユニット100bの切込とファイバ芯線2bの位置関係を、ファイバの光軸方向に右から見た櫛歯ユニットの正面図を図25、その側面図を図26に示している。
図25の正面図においても図22と同様に、2組のファイバ芯線2a、2bの断面を、例示的にコアの太さを変えて区別して表している。図25でも固定櫛歯ユニット100aと可動櫛歯ユニット100bの全体が同じ枠形状の場合を例示している。ファイバ芯線2aは、押さえ機構300で押し下げられて、ファイバ芯線2aとファイバ芯線2bとは同じ高さに交互に整列している。
最後に図27に示すように、アレイ台座5のV溝領域の上に押さえ板11を配置して、ファイバ芯線をV溝に固定し、光(UV)硬化性樹脂などで接着固定し、アレイ台座の左端面に残るファイバ芯線を切り落とし、端面を研磨などで整えて光ファイバアレイとする。
以上の様に、予め1組の櫛歯ユニットの切込のそれぞれを、対応するアレイ台座のV溝の中心軸にあわせて、リボンファイバの幅方向(X軸方向)にずらして配置しておくことで、ファイバ芯線をV溝の側壁またはエッジに擦れることなくアレイ台座のV溝に収容することができる。
1組の櫛歯ユニットで構成された櫛歯ユニット機構は、1つの固定櫛歯ユニットと1つ以上の可動櫛歯ユニットから成り、1組の櫛歯ユニットを構成する複数の櫛歯ユニットのそれぞれはファイバ芯線のピッチと同じ櫛歯ピッチを有するため、複数のリボンファイバのファイバ芯線の交互配列を一挙に実現することができる。
(実施形態3の光ファイバアレイ製造方法の工程)
本発明の実施形態3の光ファイバアレイ製造方法の、n=2の場合の具体的手順の工程の一例を、図20〜27を参照して以下に説明する。光ファイバアレイ製造装置200の上には、図21のように、アレイ台座5、ファイバ芯線の長さの異なる1組のリボンファイバ1a、1bと、これらのファイバ芯線に対応した1組の櫛歯ユニット100a、100bを備える。
アレイ台座側の櫛歯ユニット(可動櫛歯ユニット)100bは短いファイバ芯線2b用で、その櫛歯は上下方向に可動となっている。アレイ台座から離れた側の櫛歯ユニット(固定櫛歯ユニット)100aは、長いファイバ芯線用でありアレイ台座5に対する位置が固定されている。
3−1 まず、アレイ台座5のV溝領域8側近傍に、可動櫛歯ユニット100bと固定櫛歯ユニット100aとをこの順に配置する。この際、それぞれの櫛歯ユニットの切込は、アレイ台座5の対応するV溝にx軸方向で一致するように位置合わせを行う。固定櫛歯ユニット100aはこの段階で位置を固定する。可動櫛歯ユニット100bはY軸方向以外に対して位置ずれしないように保持される。
3−2 下側のリボンファイバ1bのファイバ芯線2bを、その先端が可動櫛歯ユニット100bの切込内に収まるようにセットする。(図20)
3−3 続いて、上側のリボンファイバ1aのファイバ芯線2aを、固定櫛歯ユニット100aの切込にセットする。(図21〜23)この際、ファイバ芯線2aの先端は、可動櫛歯ユニット100bの切込からはみ出しても良い。
3−4 続いて、押さえ機構(押し下げレバーまたは重し)300の作動により、上側のファイバ芯線2aと下側のファイバ用の可動櫛歯ユニット100bを同時に、アレイ台座5のV溝に押し当てる方向に押し込み、上側のファイバ芯線2aと、下側のファイバ芯線2bとを一列に交互に一挙に整列させる。(図24〜26)
図28は、固定櫛歯ユニット100aに替えて挿通孔ユニット400を用いた実施形態3の別例を説明する図である。挿通孔ユニット400の挿通孔401の断面は上下に長い楕円形状で、その同一形状がZ軸方向に貫通している楕円柱である。楕円柱のY軸方向底部はV溝底部より低い位置にあり、挿通孔401のX軸方向の中心はV溝の軸線に一致しているため、押さえ機構300を作動させると、ファイバ芯線2aは対応するV溝内に収納される。この時、ファイバ芯線2aは楕円柱のY軸方向底部に接触することはない。
そのあとは、通常工程と同様に押さえ板11を搭載して接着固定するだけなので、作業工程が非常に短縮される。(図25)
予め2本のリボンファイバ1a、1bのファイバ芯線2a、2bを、リボン幅方向のファイバ芯線の位置をV溝の幅程度にずらして重ねて用意しておけば、上記3−1、3−2のステップは実質1ステップとなるので、作業工程の短縮効果は更に大きい。
リボンファイバの本数nが2より大きい場合も、同様にして本発明の実施例3の光ファイバアレイ製造方法を実施することができる。
例えば、n=3であれば、剥き出しにしたファイバ芯線の長さが順に異なる3本のリボンファイバを、ファイバ芯線の長いほうを上にして、リボン幅方向のファイバ芯線の位置をずらして重ねて用意する。
櫛歯ユニットの切込をX−Y方向にずらしてZ方向に重ねた3つの櫛歯ユニットを1組として櫛歯ユニット機構を準備し、アレイ台座側の2つをY方向に可動櫛歯ユニットとし、アレイ台座から最も遠い1つを固定櫛歯ユニットとして設置する。階段状に配置された3つの櫛歯ユニットの切込に、長さの異なる3組のファイバ芯線を収容する。
この状態で、2つの可動櫛歯ユニットの踏面(上面)上に押さえ機構を作用させると、2つの可動櫛歯ユニットと3組のファイバ芯線が、各櫛歯ユニットの切込にガイドされて降下し、アレイ台座のV溝に一度に載置される。
以上のように、この実施形態3の光ファイバアレイ製造方法では、複数のファイバ芯線を一括して配列でき、押さえ機構の1回の作用で複数のリボンファイバのファイバ芯線を一挙にまとめてV溝に配列可能である。製造の手間を省けるだけでなく、可動櫛歯ユニットの櫛歯面を図11に示す形状に構成しておけば、押さえ機構を作用させる際にファイバ芯線に最小限の曲げ応力をかけるだけですみ、製品の光ファイバアレイの信頼性を高めることもできる。
以上のように、本発明によれば、収容されるリボンファイバのファイバ芯線に整合して形成された整列ユニットを利用することで、複数のリボンファイバのファイバ芯線を交互配列するのに要する時間を短縮し、また、製品では使われない先端部を配列工程で利用することで、ファイバアレイ製造の際にファイバ芯線にかかる機械的負荷を極限まで減らすことができ、高信頼なファイバアレイを組み立てることができる。
1、1a、1b リボンファイバ
2,2a、2b (剥き出しにされた)光ファイバ芯線
3 コア
4 モールド部分
5 アレイ台座
6 段差
7 段差上面
8 V溝領域
9 リボンファイバ固定面
10 接続部分
11 押さえ板
100、100a、100b 櫛歯ユニット
101、101a、101b 切込
102 櫛歯
103 櫛歯の無い部分の上面
105 櫛歯面(櫛歯の先端、歯先のなす面)
106 切込の底面
200 光ファイバアレイ製造装置
201 装置台面
202 開口部
210 仮固定部
300 押さえ機構
400 挿通孔ユニット
401 挿通孔

Claims (10)

  1. リボンファイバのファイバ芯線を誘導する整列形状を複数有する厚板で構成された整列ユニットであって、
    複数の前記整列形状は、前記ファイバ芯線の間隔と同じ間隔で形成されており、
    複数の前記整列形状は、前記厚板の両面の間の厚み方向の端から端にわたり、前記厚板の厚み方向に直線的に、互いに平行に形成され、
    前記整列形状の幅は、前記ファイバ芯線の直径よりも大きく、前記厚み方向にほぼ等幅に形成されている、
    ことを特徴とする光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
  2. 前記整列ユニットは、前記整列形状として櫛歯形状を有する櫛歯ユニットであって、
    前記櫛歯形状は厚板の側面に開口する切込と櫛歯を有し、
    前記切込の幅は、切込みの深さ方向にほぼ等幅に形成されており、
    前記切込の間隔は、前記ファイバ芯線の間隔と同じである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
  3. 複数の前記櫛歯の並びの両端の前記櫛歯ユニットの上面の位置は、前記櫛歯の先端より上方にある、
    ことを特徴とする請求項2に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
  4. 前記整列ユニットは、前記整列形状としてファイバ芯線を挿通可能な挿通孔形状を備える挿通孔ユニットである
    ことを特徴とする請求項1に記載の光ファイバアレイ製造用の整列ユニット。
  5. 請求項2または4に記載の整列ユニットを1または複数備えた整列ユニット機構であって、
    複数の整列ユニットを備えた前記整列ユニット機構においては、
    複数の前記整列ユニットのうちの1つの整列ユニットは、固定して用いられる固定櫛歯ユニットであり、
    残りの整列ユニットは、前記固定櫛歯ユニットまたは他の櫛歯ユニットに対し摺動可能に構成された可動機構を備えた可動櫛歯ユニットであり、
    前記整列ユニット機構を構成するそれぞれの櫛歯ユニットの切込は、互いに重ならないように配置されている、
    ことを特徴とする光ファイバアレイ製造用の整列ユニット機構。
  6. 請求項5に記載の整列ユニット機構と、アレイ台座とを装置台面の上に備えた光ファイバアレイ製造装置であって、
    前記アレイ台座は段差を有し、段差上面に前記ファイバ芯線を載置する断面V字形のV溝が複数形成されたV溝領域と、段差下面にリボンファイバを載置する領域とを備えており、
    前記整列ユニット機構の櫛歯ユニットは、前記櫛歯ユニットの切込と前記アレイ台座のV溝とが平行となる向きで前記アレイ台座の光入出力面側の近傍に配置されている、
    ことを特徴とする光ファイバアレイ製造装置。
  7. 請求項6に記載の光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
    前記整列ユニット機構として1つの櫛歯ユニットを用いて、前記リボンファイバの剥き出しにした前記ファイバ芯線を1組ずつ順に前記櫛歯ユニットの前記切込に収容し、前記ファイバ芯線を前記V溝に載置、嵌合して配置するステップを、前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向に前記V溝の幅1つ分ずらしてn(nは2以上の整数)回繰り返す
    ことを特徴とする光ファイバアレイ製造方法。
  8. 請求項6に記載の前記光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
    前記ファイバ芯線の長さの長い前記リボンファイバが上になるように、前記ファイバ芯線の長さが異なるn(nは2以上の最整数)本の前記リボンファイバを、リボン幅方向に位置を合わせて、前記ファイバ芯線が上下に重ねるステップと、
    前記整列ユニット機構として1つの櫛歯ユニットを用いて、重ねた前記リボンファイバのリボン幅方向に同じ位置にあるn本の前記ファイバ芯線を、1つの前記櫛歯ユニットの1つの前記切込に同時に収容するステップと、
    前記ファイバ芯線と前記切込の底面の間にわずかに押圧力が発生する状態で前記櫛歯ユニットを前記アレイ台座から前記V溝の方向に所定の距離だけ引き離し、続いて前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向に前記V溝の幅1つ分ずらすステップをn回繰り返し、長さの異なる前記ファイバ芯線を段階的に前記V溝に配列するステップ
    を有することを特徴とする光ファイバアレイ製造方法。
  9. 請求項6に記載の光ファイバアレイ製造装置を用いた光ファイバアレイ製造方法であって、
    前記ファイバ芯線の長さの長い前記リボンファイバが上になるように、前記ファイバ芯線の長さが異なる複数の前記リボンファイバを、リボン幅方向に前記ファイバ芯線の位置をずらして重ねるステップと、
    複数の櫛歯ユニットで構成された前記整列ユニット機構を、前記アレイ台座の光入出力面側の近傍に配置するステップであって、
    前記アレイ台座から最も離れた櫛歯ユニットを装置側に固定された固定櫛歯ユニットとして構成し、他の櫛歯ユニットは前記固定櫛歯ユニットに対して深さ方向に可動な可動櫛歯ユニットとして構成し、
    それぞれの前記櫛歯ユニットの前記切込が互いに重ならないように前記櫛歯ユニットを前記V溝の幅方向にずらして重ねて配置し、
    前記固定櫛歯ユニットが最も高く、順に階段状に前記可動櫛歯ユニットを前記切込の深さ方向にずらして重ねて配置する配置するステップと、
    それぞれの前記櫛歯ユニットの前記切込に、対応する前記リボンファイバの1組の前記ファイバ芯線を収容するステップと、
    押さえ機構を、全ての前記可動櫛歯ユニットの上に作用させて、全ての前記リボンファイバの前記ファイバ芯線を同時に前記アレイ台座の前記V溝に配置するステップ、
    を有することを特徴とする光ファイバアレイ製造方法。
  10. 構成部材の厚板状の領域の厚みをなす一側面に、厚み方向に直線的に走り互いに平行な複数の溝を切込として形成した櫛歯ユニットであって、
    前記切込の本数は、少なくとも光ファイバアレイを構成するリボンファイバのファイバ芯線の数以上の数が設けられており、
    前記切込の間隔は前記リボンファイバの前記ファイバ芯線の間隔と略一致し、前記切込の幅は前記ファイバ芯線の直径よりも大きく、前記切込の深さ方向にはほぼ等幅に形成されている、1または複数の光ファイバアレイ製造用の櫛歯ユニットを有する櫛歯ユニット機構と、
    装置台面の上に前記ファイバ芯線を載置する断面V字形のV溝が複数形成されたV溝領域が設けられたアレイ台座とを備え、
    前記アレイ台座の前記V溝の軸線と前記櫛歯ユニットの前記切込の軸線を略平行にして台座の上に設置可能とした
    ことを特徴とする光ファイバアレイ製造装置。
JP2019034629A 2019-02-27 2019-02-27 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法 Active JP7271226B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019034629A JP7271226B2 (ja) 2019-02-27 2019-02-27 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019034629A JP7271226B2 (ja) 2019-02-27 2019-02-27 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020140035A true JP2020140035A (ja) 2020-09-03
JP7271226B2 JP7271226B2 (ja) 2023-05-11

Family

ID=72264894

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019034629A Active JP7271226B2 (ja) 2019-02-27 2019-02-27 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7271226B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN116360032A (zh) * 2023-05-30 2023-06-30 武汉驿路通科技股份有限公司 一种无盖板光纤阵列及其制备方法
WO2024118319A1 (en) * 2022-11-28 2024-06-06 Corning Research & Development Corporation Alignment key(s) for fiber array units

Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6446708A (en) * 1987-08-15 1989-02-21 Sumitomo Electric Industries Ceramic base for fusion splicing optical fiber
JPH0743558A (ja) * 1993-08-03 1995-02-14 Sumitomo Electric Ind Ltd ピッチ変換光フェルール、光コネクタ及びその製法
JPH11316314A (ja) * 1998-05-01 1999-11-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 光学部品の組立治具
US20030123810A1 (en) * 2001-12-27 2003-07-03 Sunney Yang Multi-fiber array assembly
JP2003215381A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ
JP2004205589A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Tokai Rubber Ind Ltd 光ファイバアレイ
JP2005196021A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Amt:Kk 光ファイバアレイとその製造方法
JP2006126285A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Matsushita Electric Works Ltd 光ファイバアレイの製造方法

Patent Citations (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS6446708A (en) * 1987-08-15 1989-02-21 Sumitomo Electric Industries Ceramic base for fusion splicing optical fiber
JPH0743558A (ja) * 1993-08-03 1995-02-14 Sumitomo Electric Ind Ltd ピッチ変換光フェルール、光コネクタ及びその製法
JPH11316314A (ja) * 1998-05-01 1999-11-16 Furukawa Electric Co Ltd:The 光学部品の組立治具
US20030123810A1 (en) * 2001-12-27 2003-07-03 Sunney Yang Multi-fiber array assembly
JP2003215381A (ja) * 2002-01-18 2003-07-30 Sumitomo Metal Mining Co Ltd 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ
JP2004205589A (ja) * 2002-12-24 2004-07-22 Tokai Rubber Ind Ltd 光ファイバアレイ
JP2005196021A (ja) * 2004-01-09 2005-07-21 Amt:Kk 光ファイバアレイとその製造方法
JP2006126285A (ja) * 2004-10-26 2006-05-18 Matsushita Electric Works Ltd 光ファイバアレイの製造方法

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2024118319A1 (en) * 2022-11-28 2024-06-06 Corning Research & Development Corporation Alignment key(s) for fiber array units
CN116360032A (zh) * 2023-05-30 2023-06-30 武汉驿路通科技股份有限公司 一种无盖板光纤阵列及其制备方法
CN116360032B (zh) * 2023-05-30 2023-09-08 武汉驿路通科技股份有限公司 一种无盖板光纤阵列及其制备方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7271226B2 (ja) 2023-05-11

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8913860B2 (en) Optical waveguide structure and optical waveguide device
WO2008023544A1 (fr) Élément de modification de trajet lumineux et connecteur optique pour rayons lumineux à trajet modifié
US20040114874A1 (en) Optical fiber array devices and methods of manufacture
US20030091289A1 (en) Planar lightwave circuit module and method for manufacturing the same
JP2020140035A (ja) 光ファイバアレイの製造用ユニット、製造装置および製造方法
JP2004184676A (ja) 光ファイバアレイ用整列部材及びそれを用いて作製された光ファイバアレイ
EP1338908B1 (en) Block base having tree-structured groove array, multi-core optical fiber block having tree-structured groove arrays, and method for aligning optical fiber arrays in the same
JP3821971B2 (ja) 光ファイバーアレイ
JPH11281823A (ja) 光ファイバの整列方法及び光ファイバアレイ装置
JP2006184754A (ja) 光導波路、光ファイバモジュール、光ファイバ実装治具及び光ファイバ実装方法
JPH10206697A (ja) 光ファイバ保持部品および光ファイバアレイ
JP3989316B2 (ja) 光ファイバの接続方法および光ファイバの接続構造
JP5754311B2 (ja) 光コネクタアセンブリ及び光コネクタ
CN111819481A (zh) 光纤阵列、光纤固定用基板以及光纤阵列的制造方法
JP5291062B2 (ja) 光コネクタの製造方法
JPH1096836A (ja) 多心光コネクタおよびその製造方法
US20230333329A1 (en) Multi-fiber optical connector and manufacturing method thereof
JP2006126373A (ja) 光波回路モジュールの光ファイバ用ガイド基板
JP4017180B2 (ja) 多心光コネクタ
JP4207903B2 (ja) 光ファイバアレイの製造方法
JP4687466B2 (ja) 光ファイバテープ心線の分離工具および分離方法
JP2935442B2 (ja) 多心マトリクス光ファイバスイッチ
JP3045870B2 (ja) 光スイッチの製造方法
JP4301245B2 (ja) 光ファイバアレイ
CN114609730A (zh) 光纤交叉型光纤阵列及其装配方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210907

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220627

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220705

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220825

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20221004

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230104

C60 Trial request (containing other claim documents, opposition documents)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C60

Effective date: 20230104

A911 Transfer to examiner for re-examination before appeal (zenchi)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

Effective date: 20230112

C21 Notice of transfer of a case for reconsideration by examiners before appeal proceedings

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: C21

Effective date: 20230117

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20230307

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20230317

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20230404

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20230426

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7271226

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350