JP2003215381A - 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ - Google Patents
光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイInfo
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Abstract
に安価、簡便に光ファイバアレイを製造できる光ファイ
バアレイの製造方法等を提供する。 【解決手段】 この製造方法は、アレイ本体を、シング
ルモードの光ファイバ素線2が積載された積載プレート
1と、この裏面側に光硬化性樹脂と無機フィラーを主成
分とする未硬化の接着剤を介し仮固定されるベースプレ
ート3とで構成し、積載プレートに積載された各光ファ
イバ素線端面から出射される光を撮像観察して各光ファ
イバ素線の位置を測定し、この測定位置に基づき積載プ
レートおよび/またはベースプレートを垂直方向および
/または水平方向へ移動させてベースプレート底面5と
光ファイバ素線列間の垂直距離7およびベースプレート
一側面8と任意の光ファイバ素線の水平距離9とを所定
の値に調整した後、未硬化の接着剤を完全硬化させるこ
とを特徴とする。
Description
列して積載されたシングルモードの光ファイバ素線を複
数備え、各光ファイバ素線の先端が対向して配置される
接続対象(例えば、光回路基板上の光ファイバ列、光導
波路列若しくは光学素子等)と光学的に接続される光フ
ァイバアレイの製造方法に係り、特に、高額な構成部材
や組み立て装置等を必要とせずに安価、簡便に光ファイ
バアレイを製造できる光ファイバアレイの製造方法とこ
の方法により得られた光ファイバアレイに関するもので
ある。
の光ファイバ素線はガラス等の平坦面を有するアレイ本
体上に整列して積載されている。そして、アレイ本体上
に積載されたシングルモードの光ファイバ素線と、例え
ば、接続対象である光導波路を導波する光束の直径は約
10(μm)であるので、光ファイバアレイと接続対象
相互の位置ずれが10(μm)以上ある場合には、これ
等相互の導通光の光学的接続を確保することができず、
従って、導通光の強度が最大となるような相互位置調節
動作を開始することができない。
精度が高精度に保たれた構成部材をアレイ本体として適
用し、かつ、このアレイ本体上に高額な組み立て装置を
用いながら複数の光ファイバ素線を高精度に整列して積
載すると共に、アレイ本体底面と光ファイバ素線列間の
垂直距離およびアレイ本体一側面と任意の光ファイバ素
線の水平距離をも高額な組み立て装置を用いて所定の範
囲に設定して上記光ファイバアレイが製造されている。
すなわち、製造された光ファイバアレイにおける光ファ
イバ素線の積載位置がその垂直方向および水平方向の所
定の位置範囲内に設定されていない場合、上述したよう
に接続対象である光導波路等との光学的接続が図れなく
なるためである。
法で光ファイバアレイを製造する場合、上述したように
厚さと幅の寸法精度が高精度に保たれた構成部材をアレ
イ本体として適用することを要すると共に、このアレイ
本体上の所定位置に複数の光ファイバ素線を高精度に整
列させるには高額な組み立て装置が必要となり、その
分、製造コストが高額となる問題点を有していた。
たもので、その課題とするところは、高額な構成部材や
組み立て装置等を必要とせずに安価、簡便に光ファイバ
アレイを製造できる光ファイバアレイの製造方法を提供
し、合わせてこの方法により得られた光ファイバアレイ
を提供することにある。
る発明は、アレイ本体上にシングルモードの光ファイバ
素線が複数整列して積載されかつ各光ファイバ素線の先
端が対向して配置される接続対象に光学的に接続される
光ファイバアレイの製造方法を前提とし、上記アレイ本
体を、シングルモードの光ファイバ素線が所定の間隔を
介し複数整列して積載された積載プレートと、この積載
プレートの裏面側に光硬化性樹脂と無機フィラーを主成
分とする未硬化の接着剤を介し仮固定されるベースプレ
ートとで構成し、かつ、上記積載プレートに積載された
各光ファイバ素線端面から出射される光を撮像観察して
各光ファイバ素線の位置を測定すると共に、この測定位
置に基づき上記積載プレートおよび/またはベースプレ
ートを垂直方向および/または水平方向へ移動させてベ
ースプレート底面と光ファイバ素線列間の垂直距離およ
びベースプレート一側面と任意の光ファイバ素線の水平
距離とを所定の値に調整した後、上記未硬化の接着剤を
完全硬化させることを特徴とするものである。
載の光ファイバアレイの製造方法により製造される光フ
ァイバアレイを前提とし、未硬化における接着剤層の厚
さをt(μm)、光硬化性樹脂と無機フィラーを主成分
とする接着剤の硬化収縮率をs(%)とするとき、t×
(s/100)の値が2.5(μm)以下であり、か
つ、ベースプレート底面と光ファイバ素線列間の垂直距
離が5(μm)以下の精度で一定に設定されていると共
に、ベースプレート一側面と任意の光ファイバ素線の水
平距離も5(μm)以下の精度で一定に設定されている
ことを特徴とするものである。
て図面を用いて詳細に説明する。
は、図1に示すようにシングルモードの光ファイバ素線
2が所定の間隔を介し複数整列して積載された積載プレ
ート1と、この積載プレート1の裏面側に光硬化性樹脂
と無機フィラーを主成分とする接着剤層4を介し接着固
定されたベースプレート3とでその主要部が構成されて
いる。尚、図1中、6は光ファイバ素線2を積載プレー
ト1上に固定させる固定材を示している。
うにして製造されている。
を介し複数整列して積載された積載プレート1の裏面側
に、光硬化性樹脂と無機フィラーを主成分とする未硬化
の接着剤を介しベースプレート3を仮固定し、かつ、上
記光ファイバ素線2に光を導光させて光ファイバ素線2
の端面から出射される光を撮像観察することにより各光
ファイバ素線2の位置をまず測定する。
ート1および/またはベースプレート3を垂直方向およ
び/または水平方向へ移動させてベースプレート3の底
面5と光ファイバ素線2列間の垂直距離7およびベース
プレート3の一側面8と任意の光ファイバ素線2の水平
距離9とを所定の値に調整(図2参照)した後、上記未
硬化の接着剤を完全硬化させて、ベースプレート3の底
面5と光ファイバ素線2列間の垂直距離7およびベース
プレート3の一側面8と任意の光ファイバ素線2の水平
距離9とが高精度に設定された実施の形態に係る光ファ
イバアレイが製造される。
は、未硬化における接着剤層4の厚さをt(μm)、光
硬化性樹脂と無機フィラーを主成分とする接着剤の硬化
収縮率をs(%)とするとき、t×(s/100)の値
が2.5(μm)以下に設定されているため、接着剤の
硬化収縮による光ファイバ素線2列の垂直位置降下を
2.5(μm)以下に抑制することができる。
率は5%前後であるため、無機フィラーが配合されない
光硬化樹脂単体で接着剤を構成した場合、光ファイバ素
線2列の垂直位置降下を2.5(μm)以下にするため
には未硬化における接着剤層4の厚さt(μm)を50
μm以下としなければならない。このため、積載プレー
ト1とベースプレート3を極めて接近させて配置するこ
とが必要となり、高精度の位置調節機構を用いて両者
(積載プレート1とベースプレート3)を注意深く接近
させる操作が必要になったり、あるいは予め各プレート
(積載プレート1とベースプレート3)の厚さを高精度
に加工しておく必要が生ずる。
フィラーを65重量%配合させた場合、混合物の硬化収
縮率については2.5%前後に設定できるため、光ファ
イバ素線2列の垂直位置降下を2.5(μm)以下にす
るには未硬化における接着剤層4の厚さt(μm)が1
00μm以下であればよく、無機フィラーを配合しない
場合の上記問題を回避することが可能となる。
ベースプレート3の底面5と光ファイバ素線2列間の垂
直距離7が5(μm)以下の高精度で一定に設定されて
いると共に、ベースプレート3の一側面8と任意の光フ
ァイバ素線2の水平距離9も5(μm)以下の高精度で
一定に設定されているため、この光ファイバアレイに対
向して配置される接続対象との相互の光軸の高さのずれ
(垂直方向のずれ)および相互の光軸の左右のずれ(水
平方向のずれ)について10(μm)以下に設定するこ
とは容易に可能となる。
る接続対象についても、この実施の形態に係る光ファイ
バアレイの製法と同様、ベースプレートの上に同様の接
着剤を用いて対向配置させることにより、光ファイバア
レイに対向して配置される上記接続対象との相互の光軸
調整をより簡便に行うことが可能となる。
する。
内溝10により複数の光ファイバ素線2が整列された光
ファイバ素線整列治具11に対し押え板12を重ね合わ
せて光ファイバ素線2先端側を挟持し、かつ、光ファイ
バ素線整列治具11と押え板12とで挟持されている領
域以外の光ファイバ素線2基端側に対し仮固着用樹脂材
料61、62がそれぞれ塗布された板状部材20と積載
プレート1とを挟むようにして配置すると共に、板状部
材20と積載プレート1の隙間部に固着用樹脂材料を充
填して硬化させ、更に、上記板状部材20と積載プレー
ト1の端面を研磨処理にて平坦化することにより光ファ
イバ素線2の先端側を露出させて、ベースプレート3と
接着剤層4を有さない図1に示す構造体(以下、光ファ
イバアレイ中間体という)を製造した。尚、板状部材2
0と積載プレート1は共に透明石英ガラスにて構成され
ている。
ート3を固定ステージ(図示せず)上に配置しかつ真空
吸着して固定した後、上記ベースプレート3上に接着剤
を滴下し頂上部の高さが約200μmである接着剤液滴
層を形成した。尚、上記固定プレートの材質は透明石英
ガラスとし、また、上記接着剤としては、紫外線硬化性
エポキシ樹脂に石英ガラスフィラーを65重量%配合さ
せてその硬化収縮率を2.5%に調整したものを適用し
た。
置に配置された移動回転ステージ(図示せず)の移動面
に上記光ファイバアレイ中間体を配置しかつこの中間体
を真空吸引して固定した後、上記移動回転ステージを図
示外の移動手段にて垂直方向へ移動し、光ファイバアレ
イ中間体の底面(積載プレート1の底面)とベースプレ
ート3とを約100μmの距離まで接近させた。そし
て、この処理によりベースプレート3上の接着剤液滴層
が光ファイバアレイ中間体の底面(積載プレート1の底
面)と接触して押し広がり、これにより光ファイバアレ
イ中間体の底面(積載プレート1の底面)とベースプレ
ート3との間に厚さ約100μmの未硬化接着剤層を形
成した。
る光ファイバ素線端面と対向する位置にカメラを配置
し、かつ、上記光ファイバ素線の図示されない他端側か
ら光を導入して光ファイバ素線端面から出射される光を
観察すると光は発光する点列として撮像観察され、ま
た、ベースプレート3の底面の位置はベースプレート端
面の下方稜線として観察され、ベースプレート3の一側
面の位置はベースプレート端面の一側方稜線として観察
された。
動回転ステージを回転し、光ファイバ素線端面列とベー
スプレート3底面が平行となるように調整して水平調整
を行った。
転ステージを垂直方向へ移動して位置調節を行った。こ
のとき、未硬化接着剤層は粘性流動により光ファイバア
レイ中間体の底面(積載プレート1の底面)およびベー
スプレート3上面との接触を保ちつつ伸縮した。この調
節後の接着剤層の厚さは102.5μm、ベースプレー
ト3の厚さが1050μm、積載プレート1の厚さが9
50μm、積載プレート1上面から光ファイバ素線端面
の中心までの距離が62.5μmであった。これによ
り、光ファイバ素線端面列とベースプレート3底面の距
離は2165μmに設定された(高さ調整)。
動回転ステージを水平方向へ移動して位置調節を行っ
た。このとき、未硬化接着剤層は粘性流動により光ファ
イバアレイ中間体の底面(積載プレート1の底面)およ
びベースプレート3上面との接触を保ちつつ変形した。
そして、右端の光ファイバ素線端面の中心とベースプレ
ート3右側面の距離は1000μmに設定された(左右
調整)。
りなる固定ステージおよびベースプレートを透過させて
紫外線を照射しこれにより未硬化接着剤層を硬化させ
た。硬化時における接着剤の収縮により硬化後の接着剤
層の厚さは約100μmに減少し、光ファイバ素線端面
列とベースプレート3底面の距離は光ファイバ素線端面
列の中央部において2162.5μmとなった。また、
硬化時における接着剤の収縮の不均一により、光ファイ
バ素線端面列の左端において光ファイバ素線端面列とベ
ースプレート3底面の距離は2162μmとなり、光フ
ァイバ素線端面列の右端において光ファイバ素線端面列
とベースプレート3底面の距離は2163μmとなり、
また、右端の光ファイバ素線端面の中心とベースプレー
ト3右側面の距離は1001μmとなった。
レイの製造方法によれば、アレイ本体を、シングルモー
ドの光ファイバ素線が所定の間隔を介し複数整列して積
載された積載プレートと、この積載プレートの裏面側に
光硬化性樹脂と無機フィラーを主成分とする未硬化の接
着剤を介し仮固定されるベースプレートとで構成し、か
つ、上記積載プレートに積載された各光ファイバ素線端
面から出射される光を撮像観察して各光ファイバ素線の
位置を測定すると共に、この測定位置に基づき上記積載
プレートおよび/またはベースプレートを垂直方向およ
び/または水平方向へ移動させてベースプレート底面と
光ファイバ素線列間の垂直距離およびベースプレート一
側面と任意の光ファイバ素線の水平距離とを所定の値に
調整した後、上記未硬化の接着剤を完全硬化させて光フ
ァイバアレイを得ているため、高額な構成部材や組み立
て装置等を適用することなくアレイ本体底面と光ファイ
バ素線列間の垂直距離およびアレイ本体一側面と任意の
光ファイバ素線の水平距離をも所定の範囲に設定した光
ファイバアレイを安価かつ簡便に製造できる効果を有し
ている。
バアレイは、未硬化における接着剤層の厚さをt(μ
m)、光硬化性樹脂と無機フィラーを主成分とする接着
剤の硬化収縮率をs(%)とするとき、t×(s/10
0)の値が2.5(μm)以下であり、かつ、ベースプ
レート底面と光ファイバ素線列間の垂直距離が5(μ
m)以下の精度で一定に設定されていると共に、ベース
プレート一側面と任意の光ファイバ素線の水平距離も5
(μm)以下の精度で一定に設定されているため、この
光ファイバアレイに対向して配置される接続対象との相
互の光軸の高さのずれ(垂直方向のずれ)および相互の
光軸の左右のずれ(水平方向のずれ)について10(μ
m)以下に設定することが可能となる効果を有する。
概略斜視図。
アレイの製造工程説明図。
Claims (2)
- 【請求項1】アレイ本体上にシングルモードの光ファイ
バ素線が複数整列して積載されかつ各光ファイバ素線の
先端が対向して配置される接続対象に光学的に接続され
る光ファイバアレイの製造方法において、 上記アレイ本体を、シングルモードの光ファイバ素線が
所定の間隔を介し複数整列して積載された積載プレート
と、この積載プレートの裏面側に光硬化性樹脂と無機フ
ィラーを主成分とする未硬化の接着剤を介し仮固定され
るベースプレートとで構成し、かつ、上記積載プレート
に積載された各光ファイバ素線端面から出射される光を
撮像観察して各光ファイバ素線の位置を測定すると共
に、この測定位置に基づき上記積載プレートおよび/ま
たはベースプレートを垂直方向および/または水平方向
へ移動させてベースプレート底面と光ファイバ素線列間
の垂直距離およびベースプレート一側面と任意の光ファ
イバ素線の水平距離とを所定の値に調整した後、上記未
硬化の接着剤を完全硬化させることを特徴とする光ファ
イバアレイの製造方法。 - 【請求項2】請求項1記載の光ファイバアレイの製造方
法により製造される光ファイバアレイにおいて、 未硬化における接着剤層の厚さをt(μm)、光硬化性
樹脂と無機フィラーを主成分とする接着剤の硬化収縮率
をs(%)とするとき、t×(s/100)の値が2.
5(μm)以下であり、かつ、ベースプレート底面と光
ファイバ素線列間の垂直距離が5(μm)以下の精度で
一定に設定されていると共に、ベースプレート一側面と
任意の光ファイバ素線の水平距離も5(μm)以下の精
度で一定に設定されていることを特徴とする光ファイバ
アレイ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002010774A JP2003215381A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ |
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---|---|---|---|
JP2002010774A JP2003215381A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003215381A true JP2003215381A (ja) | 2003-07-30 |
Family
ID=27648414
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002010774A Pending JP2003215381A (ja) | 2002-01-18 | 2002-01-18 | 光ファイバアレイの製造方法と光ファイバアレイ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003215381A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-01-18 JP JP2002010774A patent/JP2003215381A/ja active Pending
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