JP2003156651A - 光ファイバアレイの製造方法 - Google Patents

光ファイバアレイの製造方法

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JP2003156651A JP2001355263A JP2001355263A JP2003156651A JP 2003156651 A JP2003156651 A JP 2003156651A JP 2001355263 A JP2001355263 A JP 2001355263A JP 2001355263 A JP2001355263 A JP 2001355263A JP 2003156651 A JP2003156651 A JP 2003156651A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光ファイバ素線における整列間隔の精度を低
下させずに光ファイバアレイを安価に製造できる製造方
法を提供する。 【解決手段】 光ファイバ素線1を中央にして一方側に
光ファイバ素線の先端側から順に案内溝10を有する光フ
ァイバ素線整列治具11と板状部材4を配置し、他方側に
第二案内溝100を有する押え板30を対向して配置すると
共に、押え板の先端側においては押え板と光ファイバ素
線整列治具により光ファイバ素線を挟持する一方、押え
板の後端側においては押え板と板状部材により光ファイ
バ素線を挟持し、この状態で板状部材の平坦面に予め形
成した仮固着層用樹脂材料40を硬化させて各光ファイバ
素線を板状部材に仮固着させることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一対の板状部材間
に整列保持された複数の光ファイバ素線を備え、対向し
て配置される接続対象(例えば、光回路基板上の光ファ
イバ列、光導波路列若しくは光学素子等)と上記光ファ
イバ素線との光学的および機械的結合作業を容易にさせ
る光ファイバアレイの製造方法に係り、特に、光ファイ
バ素線における整列間隔の精度を低下させずに光ファイ
バアレイを安価に製造できる製造方法の改良に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】この種の光ファイバアレイにおいて複数
の光ファイバ素線は、±1ミクロン以下の平面精度に設
定された平坦面を有するガラス等板状部材の上記平坦面
に整列して配置されている。上記板状部材は光ファイバ
アレイの機械強度を担うと共に、その平坦面上において
光ファイバ素線(外被が剥されて露出した光ファイバ自
体すなわちコアとクラッドで構成されたものを光ファイ
バ素線と称するが、狭義には光ファイバ心線の先端側外
被が剥されて露出した部位を称する)の並びを一定の水
平面から±1ミクロン以内に規定している。また、各光
ファイバ素線の整列間隔も誤差±1ミクロン以下の精度
に設定されており、同一の整列間隔で例えば光回路基板
上に形成された光導波路列等との位置整合および光学的
結合が可能となるように調整されている。
【0003】ところで、上記光ファイバアレイにおいて
各光ファイバ素線の整列間隔を高い精度に設定するた
め、従来技術においては複数の案内溝が長さ方向に亘り
上記整列間隔と同一の間隔を介し高い精度で形成されて
いる光ファイバ素線整列治具を用いて行なう方法が採ら
れている。
【0004】すなわち、図3(b)に示すように複数の
案内溝10が長さ方向に亘り形成された光ファイバ素線
整列治具11の上記案内溝10内に光ファイバ素線1を
それぞれ収容して所定の整列間隔を整えた後、図3
(a)に示すように仮固着層用樹脂材料20が平坦面2
1に塗布された板状部材2をその仮固着層用樹脂材料2
0を内側にして光ファイバ素線1が整列された光ファイ
バ素線整列治具11上に重ね合わせる(図3c参照)。
尚、上記仮固着層用樹脂材料としては加熱あるいは紫外
線等の照射により硬化する流動性樹脂材料等が適用され
る。
【0005】そして、加熱あるいは紫外線等の照射にて
上記仮固着層用樹脂材料20を硬化させて仮固着層3と
し、板状部材2の平坦面21に上記光ファイバ素線1を
仮固着させる(図3d参照)。更に、補強のため、図3
(e)に示すように同じく平坦面を有する板状部材4を
光ファイバ素線1が仮固着された板状部材2に重ね合せ
て光ファイバ素線1を一対の板状部材2、4により挟持
し、かつ、補強用の樹脂材料5を隙間部に充填しこれを
硬化させて一体構造としている。
【0006】尚、上記板状部材2、4としては、一般
に、石英、パイレックス(登録商標)コーニング社製耐
熱ガラス等のガラス板が利用され、その表面を平坦に研
磨加工することにより平坦度±1ミクロン以下の高精度
平坦面が形成されている。また、上記光ファイバ素線整
列治具11は、アルミナ、ジルコニア等のセラミックス
材料にて構成され、砥石研削等の手段により断面略V字
形状の案内溝10が複数形成されていると共に、上記案
内溝10の間隔は±1ミクロン以下の誤差で規定の値に
設定されている。
【0007】この様な光ファイバ素線整列治具を用いて
光ファイバアレイを製造する従来の方法として、例え
ば、特開2000−193844号公報や特開平6−1
1625号公報に記載された方法が知られている。
【0008】例えば、特開2000−193844号公
報には、図4(a)〜(b)に示すように案内溝10に
より複数の光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素
線整列治具11に対し仮固着層用樹脂材料20が塗布さ
れた板状部材2を重ね合せ、かつ、光ファイバ素線1を
光ファイバ素線整列治具11と板状部材2で挟持させた
状態で仮固着層用樹脂材料20を硬化させ(すなわち仮
固着層を形成)、板状部材2の平坦面に光ファイバ素線
1を仮固着させる方法が記載されている。
【0009】また、特開平6−11625号公報には、
図5(a)〜(b)に示すように案内溝10により複数
の光ファイバ素線1が整列された光ファイバ素線整列治
具11に対し樹脂材料等が塗布されていない押え板30
を重ね合せて光ファイバ素線1先端側を挟持し、かつ、
光ファイバ素線整列治具11と押え板30とで挟持され
ている領域以外の光ファイバ素線1基端側に対し一対の
仮固着層用樹脂材料20、40が塗布された板状部材
2、4を挟むようにして配置すると共に、板状部材2、
4の隙間部に樹脂材料を充填して硬化させる方法が記載
されている。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところで、図4の特開
2000−193844号公報に記載された方法は、光
ファイバ素線整列治具11により高精度に整列された光
ファイバ素線1が板状部材2の平坦面に仮固着されるた
め、光ファイバ素線1における整列間隔の精度に優れて
いる利点を有している。
【0011】しかし、仮固着層用樹脂材料20が形成さ
れている板状部材2と光ファイバ素線整列治具11との
隙間寸法rは、図3(c)に示すように光ファイバ素線
整列治具11の案内溝10内に略半分程度収容されてい
る光ファイバ素線1の半径分程度の突出部分を隔てて離
れているに過ぎないため、板状部材2に形成された仮固
着層用樹脂材料20が光ファイバ素線1を介し光ファイ
バ素線整列治具11側へ流出して案内溝10内に付着す
る可能性を有しており、仮固着層用樹脂材料20が案内
溝10内に付着した場合、付着した樹脂材料の厚み分だ
け光ファイバ素線1の整列精度が劣化する問題を有して
いた。更に、上記仮固着層用樹脂材料20の膜厚が大き
い場合、板状部材2と光ファイバ素線整列治具11とが
接着してしまう問題をも有していた。
【0012】一方、図5の特開平6−11625号公報
に記載された方法は、光ファイバ素線1が整列された光
ファイバ素線整列治具11に対し樹脂材料等が塗布され
ていない押え板30を重ね合せて光ファイバ素線1先端
側を挟持する方法であるため、光ファイバ素線整列治具
11に仮固着層用樹脂材料等の材料が付着する恐れが無
く上述した樹脂材料に起因する問題は有していない。
【0013】しかし、特開平6−11625号公報に記
載された方法では、光ファイバ素線整列治具11と押え
板30とで挟持されている領域以外の光ファイバ素線1
基端側に対し一対の板状部材2、4を挟むようにして配
置する方法のため、板状部材2、4に固定される光ファ
イバ素線1の整列精度が光ファイバ素線整列治具11に
よる整列精度とは必ずしも一致しない問題があった。ま
た、光ファイバ素線1の先端側を挟持する光ファイバ素
線整列治具11と押え板30に対し、上述した一対の板
状部材2、4を接近させて配置した場合、これ等間に存
在する光ファイバ素線1を介して板状部材2、4側の樹
脂材料が光ファイバ素線整列治具11側へ流出すること
があり、光ファイバ素線整列治具11の案内溝10内に
樹脂材料が付着する可能性を有していた。一方、上記光
ファイバ素線整列治具11と押え板30に対し上述の板
状部材2、4を離して配置した場合、これ等間に存在す
る光ファイバ素線1の僅かなたわみが板状部材2、4に
固定される光ファイバ素線1の整列精度を劣化させる問
題があった。更に、光ファイバ素線整列治具11と押え
板30とで挟持する光ファイバ素線1の位置と、上述の
板状部材2、4で挟持する光ファイバ素線1の位置とが
僅かにずれた場合、光ファイバ素線1に負荷がかかって
光ファイバ素線1が破損する問題も有していた。
【0014】本発明はこの様な問題点に着目してなされ
たもので、その課題とするところは、光ファイバ素線整
列治具に樹脂材料等が付着することが無く、しかも、光
ファイバ素線の整列精度を高く設定できる光ファイバア
レイの製造方法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】すなわち、請求項1に係
る発明は、平坦面を有する一対の板状部材間に複数の光
ファイバ素線が整列して配置されかつ各光ファイバ素線
間および板状部材間に充填された樹脂材料により光ファ
イバ素線および板状部材が固定されていると共に各光フ
ァイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光路
と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイ
を、複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成
されている光ファイバ素線整列治具を用いて製造する光
ファイバアレイの製造方法を前提とし、複数の光ファイ
バ素線を中央にしてその一方側には光ファイバ素線の先
端側から順に上記光ファイバ素線整列治具と片方の板状
部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の他方側には上記
光ファイバ素線整列治具の案内溝と同一間隔で長さ方向
に亘り形成された複数の第二案内溝を有する押え板を対
向して配置すると共に、押え板の先端側においてはこの
押え板と上記光ファイバ素線整列治具により光ファイバ
素線を挟持して光ファイバ素線整列治具の案内溝と押え
板の第二案内溝により光ファイバ素線の先端側を整列さ
せる一方、押え板の後端側においてはこの押え板と上記
板状部材により光ファイバ素線を挟持して押え板の第二
案内溝により光ファイバ素線の上記先端側以外の挟持部
位を整列させ、この状態で上記板状部材の平坦面に予め
形成した仮固着層用樹脂材料を硬化させて各光ファイバ
素線を板状部材に仮固着させることを特徴とするもので
ある。
【0016】また、請求項2に係る発明は、請求項1記
載の発明に係る光ファイバアレイの製造方法を前提と
し、上記押え板における第二案内溝の深さ寸法が、光フ
ァイバ素線整列治具における案内溝の深さ寸法より浅く
設定されていることを特徴とし、請求項3に係る発明
は、請求項1または2記載の発明に係る光ファイバアレ
イの製造方法を前提とし、上記板状部材の平坦面に予め
形成される仮固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素
線の半径よりも大きく設定されていることを特徴とする
ものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照して詳細に説明する。
【0018】この実施の形態に係る光ファイバアレイの
製造方法は、従来技術と同様、所定の間隔を介し複数の
案内溝10が長さ方向に亘り形成されている光ファイバ
素線整列治具11を用いることを前提としている(図1
a参照)。
【0019】まず、図1(a)に示すように複数の光フ
ァイバ素線1を中央にしてその一方側に光ファイバ素線
1の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治具11と
平坦面に仮固着層用樹脂材料40が設けられた板状部材
4を配置し、かつ、光ファイバ素線1の他方側には上記
光ファイバ素線整列治具11の案内溝10と同一間隔で
長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝100を有
する押え板30を対向して配置する。
【0020】そして、図1(b)〜(c)に示すように
上記押え板30の先端側においてはこの押え板30と上
記光ファイバ素線整列治具11により光ファイバ素線1
を挟持して光ファイバ素線整列治具11の案内溝10と
押え板30の第二案内溝100により光ファイバ素線1
の先端側を整列させる。
【0021】一方、押え板30の後端側においてはこの
押え板30と上記板状部材4により光ファイバ素線1を
挟持して押え板30の第二案内溝100により光ファイ
バ素線1の上記先端側以外の挟持部位を整列させ、この
状態で上記板状部材4の平坦面に形成した上記仮固着層
用樹脂材料40を硬化させて各光ファイバ素線1を板状
部材4に仮固着させる(図1d参照)ことを特徴とす
る。
【0022】この実施の形態に係る光ファイバアレイの
製造方法においては、上述したように押え板30の先端
側において押え板30と光ファイバ素線整列治具11に
より光ファイバ素線1を挟持して光ファイバ素線整列治
具11の案内溝10と押え板30の第二案内溝100に
より光ファイバ素線1の先端側を整列させ、かつ、押え
板30の後端側においては押え板30と板状部材4によ
り光ファイバ素線1を挟持して押え板30の第二案内溝
100により光ファイバ素線1の先端側以外の挟持部位
を整列させているため、間に存在する光ファイバ素線1
を介し板状部材4の仮固着層用樹脂材料40が光ファイ
バ素線整列治具11側へ流出しないよう上記板状部材4
と光ファイバ素線整列治具11の配置位置を離しても
(例えば、0.5mm程度)、板状部材4上に仮固着さ
れる光ファイバ素線1の整列精度が低下することがな
い。
【0023】また、上記押え板30に形成される第二案
内溝100は、光ファイバ素線整列治具11の案内溝1
0により整列された光ファイバ素線1がその整列位置か
ら脱しない程度の補助的な案内作用で十分なため、第二
案内溝100の深さ寸法は、上記光ファイバ素線整列治
具11の案内溝10の深さ寸法より浅く設定することが
でき(請求項2)、これにより図2(b)に示すように
光ファイバ素線1における直径の例えば2/3程度を押
え板30平面から板状部材4側へ突出させることが可能
となる。
【0024】従って、板状部材4と押え板30との隙間
寸法r(図2b参照)が、従来技術における板状部材と
光ファイバ素線整列治具との隙間寸法(図3c参照)よ
り広く設定されるため、板状部材4に形成された仮固着
層用樹脂材料40が光ファイバ素線1を介して押え板3
0側へ流出することが無く、更に、板状部材4に形成す
る仮固着層用樹脂材料40の膜厚を光ファイバ素線1の
半径より大きく設定しても(請求項3)、板状部材4と
押え板30との隙間寸法rが広いことから押え板30に
板状部材4が接着してしまうことも無い。
【0025】尚、仮固着層用樹脂材料40の膜厚が光フ
ァイバ素線1の半径より大きく設定された場合、板状部
材4の平坦面上に仮固着される光ファイバ素線1の固着
強度を向上できる利点を有する。
【0026】また、この実施の形態に係る光ファイバア
レイの製造方法においては、上記押え板30を共通にし
て押え板30と光ファイバ素線整列治具11および押え
板30と板状部材4とにより光ファイバ素線1が挟持さ
れ、光ファイバ素線1の別々の部位がそれぞれ別々の部
材で挟持されているにも拘わらず光ファイバ素線1に負
荷がかかることがないため光ファイバ素線1が破損され
ることもない。
【0027】
【実施例】以下、本発明の実施例について具体的に説明
する。
【0028】まず、ガラス製板状部材4の平坦面上に高
粘度に調整された紫外線硬化エポキシ樹脂を塗布し厚さ
約65ミクロンの仮固着層用樹脂材料40を形成した。
尚、この仮固着層用樹脂材料40の厚さを均一にするた
め、一旦、板状部材4の平坦面上に上記紫外線硬化エポ
キシ樹脂を過剰に付着させた後、金属製のブレードを板
状部材4の表面上から65ミクロンの距離を維持して水
平移動させることにより塗り広げて均一に調整した。
【0029】次に、案内溝10を上側にして予め配置さ
れている光ファイバ素線整列治具11の近傍に上記仮固
着層用樹脂材料40を上側にして板状部材4を配置し
た。尚、光ファイバ素線整列治具11と板状部材4の間
隔を0.3mmに設定した。
【0030】次に、上記光ファイバ素線整列治具11の
上側から光ファイバ素線1を載置してその先端側を光フ
ァイバ素線整列治具11の案内溝10内に収容する(図
1a参照)。このとき、仮固着層用樹脂材料40面に光
ファイバ素線1が接触しない程度に上記板状部材4を光
ファイバ素線整列治具11に対して若干下方側に配置し
ている(図1a参照)。
【0031】ここで、上記光ファイバ素線整列治具11
における案内溝10の断面形状は、深さ約157ミクロ
ン、開口約181ミクロン、底角60度の略正三角形と
し、案内溝10の配置間隔は250ミクロンとした。ま
た、光ファイバ素線1の直径は125ミクロンであり、
その直径の内の約95ミクロンが案内溝10内に収容さ
れ、残りの約30ミクロンが光ファイバ素線整列治具1
1の平面側から外方へ露出している(図2a参照)。
【0032】次に、光ファイバ素線整列治具11の案内
溝10内にその先端側が収容されている光ファイバ素線
1上に、押え板30をその第二案内溝100が光ファイ
バ素線整列治具11の上記案内溝10と位置整合される
ようにして重ね合せ(図1b参照)ると共に、荷重を加
えることにより光ファイバ素線1は上記案内溝10内で
整列されかつ押え板30の第二案内溝100に密着され
る。
【0033】ここで、上記押え板30の材質は透明石英
ガラスとした。また、押え板30における第二案内溝1
00の断面形状は、深さ約85ミクロン、開口約100
ミクロン、底角60度の略正三角形とした。これによ
り、直径125ミクロンの光ファイバ素線1の内、約2
5ミクロンが第二案内溝100内に収容された(図2a
参照)。また、図2(a)に示される押え板30表面と
光ファイバ素線整列治具11表面との隙間寸法Rは、約
5ミクロンであった。
【0034】次に、図1(c)に示すように上記板状部
材4を上方側へ移動させてその平坦面上に形成している
仮固着層用樹脂材料40を光ファイバ素線1に密着させ
る。このとき、板状部材4が光ファイバ素線1を介して
上記押え板30を押圧する荷重は、この押え板30が光
ファイバ素線1を介して上記光ファイバ素線整列治具1
1を押圧する荷重より小さく設定し、これにより押え板
30と光ファイバ素線整列治具11による光ファイバ素
線1先端側の安定した保持が阻害されないように調整し
た。また、図2(b)に示される押え板30表面と板状
部材4に形成された仮固着層用樹脂材料40表面との隙
間寸法r2は約32ミクロンとなり、十分な距離が確保
されている。
【0035】この状態で上記押え板30を介し紫外線を
照射して仮固着層用樹脂材料40を硬化させると、仮固
着層が形成されて光ファイバ素線1が板状部材4に仮固
定され、図3(d)に示す構造と同一の構造体が得られ
る。
【0036】次に、図1(d)に示すように上記押え板
30を光ファイバ素線1から取り除き、かつ、板状部材
4に仮固定された光ファイバ素線1上へ熱硬化エポキシ
樹脂で構成される補強用の樹脂材料を滴下して光ファイ
バ素線1の隙間部等に充填する。更に、補強用のもう一
方の板状部材を配置する手順は、図3(e)に示した従
来法と同一である。
【0037】そして、補強用の樹脂材料を加熱により硬
化させ、更に一対の板状部材の端面を研磨により平坦化
し光ファイバ素線1の先端側を露出させて光ファイバア
レイが得られる。
【0038】尚、この実施例においては、複数の光ファ
イバ素線を中央にしてその上側に押え板30を配置し、
かつ、下側に光ファイバ素線整列治具11と板状部材4
を配置する構成となっているが、この上下を反転配置し
て製造しても当然のことながらよい。すなわち、複数の
光ファイバ素線を中央にしてその上側に光ファイバ素線
整列治具と板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の
下側に押え板を配置する構成にしてもよい。
【0039】
【発明の効果】請求項1記載の発明に係る光ファイバア
レイの製造方法によれば、複数の光ファイバ素線を中央
にしてその一方側には光ファイバ素線の先端側から順に
上記光ファイバ素線整列治具と片方の板状部材を配置
し、かつ、光ファイバ素線の他方側には上記光ファイバ
素線整列治具の案内溝と同一間隔で長さ方向に亘り形成
された複数の第二案内溝を有する押え板を対向して配置
すると共に、押え板の先端側においてはこの押え板と上
記光ファイバ素線整列治具により光ファイバ素線を挟持
して光ファイバ素線整列治具の案内溝と押え板の第二案
内溝により光ファイバ素線の先端側を整列させる一方、
押え板の後端側においてはこの押え板と上記板状部材に
より光ファイバ素線を挟持して押え板の第二案内溝によ
り光ファイバ素線の上記先端側以外の挟持部位を整列さ
せ、この状態で上記板状部材の平坦面に予め形成した仮
固着層用樹脂材料を硬化させているため、光ファイバ素
線を介し板状部材の仮固着層用樹脂材料が光ファイバ素
線整列治具側へ流出しないよう上記板状部材と光ファイ
バ素線整列治具の配置位置を離しても板状部材上に仮固
着される光ファイバ素線の整列精度が低下することがな
い。
【0040】従って、光ファイバ素線整列治具に樹脂材
料等が付着することが無く、しかも、光ファイバ素線の
整列精度を高く設定できる光ファイバアレイの製造方法
を提供できる効果を有する。
【0041】特に、請求項2記載の発明に係る光ファイ
バアレイの製造方法によれば、押え板における第二案内
溝の深さ寸法が光ファイバ素線整列治具における案内溝
の深さ寸法より浅く設定されているため、押え板と板状
部材間においてこの間に存在する光ファイバ素線がその
半径分より大きい部分を押え板から板状部材側へ突出さ
せることが可能となる。
【0042】従って、押え板と板状部材との隙間が従来
法より広くなるため、板状部材に形成された仮固着層用
樹脂材料が光ファイバ素線を介して押え板側へ流出する
ことが無く、更に、上記仮固着層用樹脂材料を介して押
え板に板状部材が接着してしまうことも起こらない効果
を有する。
【0043】また、請求項3記載の発明に係る光ファイ
バアレイの製造方法によれば、板状部材の平坦面に予め
形成される仮固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素
線の半径よりも大きく設定されているため、板状部材の
平坦面上に仮固着される光ファイバ素線の固着強度を更
に向上できる効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1(a)〜(d)は、本発明の実施の形態に
係る光ファイバアレイの製造方法についてその工程を示
す概略斜視図。
【図2】図2(a)は図1(c)のIIa−IIa面断面
図、図2(b)は図1(c)のIIb−IIb面断面図。
【図3】図3(a)〜(e)は、光ファイバ素線整列治
具を用いた光ファイバアレイの製造方法についてその工
程を示す工程説明図。
【図4】図4(a)〜(b)は、光ファイバ素線整列治
具を用いた従来法に係る光ファイバアレイの製造方法に
ついてその工程を示す概略斜視図。
【図5】図5(a)〜(b)は、光ファイバ素線整列治
具を用いた他の従来法に係る光ファイバアレイの製造方
法についてその工程を示す概略斜視図。
【符号の説明】
1 光ファイバ素線 4 板状部材 10 案内溝 11 光ファイバ素線整列治具 30 押え板 40 仮固着層用樹脂材料 100 第二案内溝

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】平坦面を有する一対の板状部材間に複数の
    光ファイバ素線が整列して配置されかつ各光ファイバ素
    線間および板状部材間に充填された樹脂材料により光フ
    ァイバ素線および板状部材が固定されていると共に各光
    ファイバ素線の先端が対向して配置される接続対象の光
    路と同一の間隔で配列されて露出する光ファイバアレイ
    を、複数の案内溝が長さ方向に亘り上記間隔を介し形成
    されている光ファイバ素線整列治具を用いて製造する光
    ファイバアレイの製造方法において、 複数の光ファイバ素線を中央にしてその一方側には光フ
    ァイバ素線の先端側から順に上記光ファイバ素線整列治
    具と片方の板状部材を配置し、かつ、光ファイバ素線の
    他方側には上記光ファイバ素線整列治具の案内溝と同一
    間隔で長さ方向に亘り形成された複数の第二案内溝を有
    する押え板を対向して配置すると共に、押え板の先端側
    においてはこの押え板と上記光ファイバ素線整列治具に
    より光ファイバ素線を挟持して光ファイバ素線整列治具
    の案内溝と押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の
    先端側を整列させる一方、押え板の後端側においてはこ
    の押え板と上記板状部材により光ファイバ素線を挟持し
    て押え板の第二案内溝により光ファイバ素線の上記先端
    側以外の挟持部位を整列させ、この状態で上記板状部材
    の平坦面に予め形成した仮固着層用樹脂材料を硬化させ
    て各光ファイバ素線を板状部材に仮固着させることを特
    徴とする光ファイバアレイの製造方法。
  2. 【請求項2】上記押え板における第二案内溝の深さ寸法
    が、光ファイバ素線整列治具における案内溝の深さ寸法
    より浅く設定されていることを特徴とする請求項1記載
    の光ファイバアレイの製造方法。
  3. 【請求項3】上記板状部材の平坦面に予め形成される仮
    固着層用樹脂材料の膜厚が、光ファイバ素線の半径より
    も大きく設定されていることを特徴とする請求項1また
    は2記載の光ファイバアレイの製造方法。
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