JP4462097B2 - 光導波路モジュールの製造方法 - Google Patents

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本発明は、光導波路に光ファイバを接続した光導波路モジュールの製造方法に関する。
従来から、光通信ネットワークや光集積デバイスにおいて、光導波路と光ファイバを接続する装置として、光導波路に光ファイバを接続して一体化した光導波路モジュールがある。このような装置の製造において、光導波路を形成するとき、光伝搬の損失を低減するため、シリコンウエハ(シリコン基板)上で光導波路を作製することが多く行われている。また、光通信用デバイスを最終的に光ファイバに接続する場合、例えば、シングルモードの光ファイバでは、1μm以下の精度で光導波路と光ファイバの位置合わせが必要である。そこで、光導波路と光ファイバに光信号を入光して受光量を見ながら位置合わせをすることなどが行われている。
また、位置合わせ作業を改善する方法として、光導波路構造用予備成形部と光ファイバ案内溝構造を有する成形部品を、一体物として1つの型で形成し、その成形部品に光導波路形成、光ファイバ接続を行うネットワーク用デバイズの製造方法が知られている(例えば、特許文献1参照)。
また、基準面を有する基板材料を分割し、分割後の前記基準面を位置基準として各分割基板材料の一方に光導波路を形成し、他方に光ファイバ案内溝を形成すると共にその案内溝に光ファイバを収容し、前記基準面を参照してこれらの各分割基板材料を、分割時に形成された端面において互いに結合する光導波路と光ファイバの結合体から成る光導波路モジュールの製造方法が知られている(例えば、特許文献2参照)。
特開平6−003545号公報 特開平4−316005号公報
しかしながら、上述した特許文献1に示されるような一体物のままでデバイスを製造する方法においては、光導波路の形成を光ファイバが実装された状態で行わなければならず、作業対象物の取扱や引き回しが不便であり、生産性が悪いという問題がある。
また、特許文献2に示されるような製造方法においては、基板材料分断後に、光導波路や光ファイバ案内溝を形成するので、基準面を位置基準として用いたとしても最終的な光導波路位置と光ファイバ位置の位置合わせ精度に限界がある。また、多芯光ファイバを用いる場合、個々の光ファイバ案内溝における加工誤差が光導波路モジュール全体の誤差となり、光導波路モジュールの特性のバラツキが大きくなるという問題がある。
本発明は、上記課題を解消するものであって、光導波路の光軸と光ファイバの光軸を容易に精度良く接合できる光導波路モジュールの製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を達成するために、請求項1の発明は、光導波路に光ファイバが接続されてなる光導波路モジュールの製造方法において、複数の光ファイバ案内溝をまとめて形成するように設けた凹部を有する基板上にクラッド材層を設け、このクラッド層の上からコア溝となるコア用凸部と光ファイバ案内溝となる案内溝用凸部を備えた型を押し付けることにより当該基板上にコア溝と光ファイバ案内溝を形成するクラッド基板形成工程と、前記クラッド基板のコア溝にコア材を充填し硬化して導波路を形成する導波路形成工程と、前記光ファイバ案内溝に光ファイバを固定する光ファイバ固定工程と、を備えたものである。
請求項2の発明は、請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法において、前記光ファイバ案内溝上面とコア溝上面とが互いに段差を有するものである。
請求項3の発明は、請求項2に記載の光導波路モジュールの製造方法において、前記クラッド基板形成工程時に、前記型による押し付けの前に、前記基板の前記コア溝が形成される部位に所定の一様厚さに樹脂層を付加して当該基板表面よりも所定の高さ持ち上がった面を設けることにより前記段差を形成するようにしたものである。
請求項4の発明は、請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法において、前記導波路形成工程においてコア溝にコア材を充填する際に当該コア溝から前記ファイバ案内溝にコア材が流れ込まないように両溝間に突起を設け、前記導波路形成工程の後に前記突起を含めて前記クラッド基板を切断して導波路を表面又は内部に備えた導波路ブロックと光ファイバ案内溝を表面に備えた光ファイバ固定ブロックとを形成するものである。
請求項5の発明は、請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法において、前記クラッド基板形成工程時に、光ファイバ案内溝となる案内溝用凸部が台形形状の断面からなる型を用いると共に、前記凹部を設けた基板に替えて、表面が平らな平面基板を用いて前記クラッド基板を形成するものである。
請求項6の発明は、請求項5に記載の光導波路モジュールの製造方法において、前記クラッド基板形成工程時に、前記平面基板を弾性体上に配置して前記クラッド基板を形成するものである。
このような構成の光導波路モジュールの製造方法は、コア用溝と光ファイバ案内溝が一体的に形成されるので、光導波路の光軸と光ファイバの光軸を容易に精度良く接合して光導波路モジュールを製造できる。光導波路を形成したクラッド基板は、これを分断して基準面と分断面とを備えた光導波路ブロックと光ファイバ固定ブロックを形成することができ、光ファイバ案内溝への光ファイバ固定や、光ファイバの扱いが容易となる。また、基準面に基づいて分断面を接合することにより各ブロックの接合部における光軸ずれの少ない光導波路モジュールを簡便で安価に製造できる。また、光ファイバを固定する前に光導波路を形成するので、作業対象物の取扱や引き回しが簡便となる。また、光導波路形成時に有用なコア材漏出防止用ダム構造などの最終的には不要なものを切断時に除去される削り代部分に形成することにより生産性や寸法精度を向上させることができる。なお、クラッド基板の分断は、光導波路形成工程の前でも後でも行うことができる。
また、型の案内溝用凸部の全体に相対する部位に光ファイバ案内溝をまとめて形成するための凹部を設けた基板を用いるので、この基板上にクラッド材を配置して型を用いて形成したクラッド基板は、光導波路部分のクラッド厚が薄くて高価なクラッド材を節約でき、かつ均一に形成されたものとなる。また、クラッド厚が薄いことにより、厚すぎる場合に発生する製造プロセス中の熱応力や使用中の熱変動の影響によるクラッドの割れを回避できる。なお、光導波路に必要なクラッド厚は、基板材料、クラッド材、コア材の屈折率により異なるが、おおよそ15μm以上必要であり、この厚みは確保して製造される。また、型と基板の位置合わせは、型に設けられた案内溝用凸部の集合全体と基板の溝用凹部との位置合わせを行えばよく、位置合わせ工程が容易である。
以下、本発明の一実施形態に係る光導波路モジュールの製造方法について、図面を参照して説明する。図1(a)(b)は本発明の光導波路モジュールの製造方法により製造された光導波路モジュール1を示し、図2は光導波路モジュール1の製造方法の製造工程を示す。光導波路モジュール1は、図1(a)に示すように、成形用基板2の上にクラッド3、導波路コア33、上部クラッド34を成形した導波路ブロック11と、成形用基板2の上にクラッド3を積層して光ファイバ案内溝31を形成した光ファイバ固定ブロック12とを備えており、光ファイバ固定ブロック12に固定した光ファイバFの光軸と導波路ブロック11の導波路(導波路コア33)の光軸とを精度良く接続して、これらのブロック11,12を一体結合化して構成されている。光ファイバ案内溝31は、図1(b)に示すように、成形用基板2に設けた凹部21に複数の光ファイバ案内溝31をまとめて形成されている。
このような光導波路モジュール1は、後述するように、凹部21を有する成形用基板2上にクラッド材層を設け、このクラッド層の上からコア溝32(図16参照)となるコア用凸部41と光ファイバ案内溝31となる案内溝用凸部42を備えた型4(図4参照)を押し付けることにより成形用基板2上にコア溝32と光ファイバ案内溝31を形成する工程を経て製造される。図1(b)に示すクラッド厚zは、導波路ブロック11におけるクラッド3の厚みであり、光ファイバ案内溝31を形成している部分のクラッド3の最大厚みより薄くなっている。凹部21を設けることなく平らな成形用基板上にクラッド3を形成すると光導波路部分のクラッド3の厚みが厚くなってしまう。光導波路モジュール1においては、凹部21を設けていることにより、導波路ブロック11におけるクラッド3が薄く、高価なクラッド材を節約できる。また、クラッド厚みを薄くすることにより、クラッド3の割れを防止できる。
また、クラッド3の厚みが光導波路モジュール1の全体において平均的に薄いことにより、厚過ぎるクラッド3を含む場合に発生する製造プロセス中の熱応力や使用中の熱変動の影響によるクラッド3の割れを回避できる。なお、光導波路に必要なクラッド厚(コアを囲むクラッド厚)は、基板材料、クラッド材、コア材の屈折率により異なるが、おおよそ15μm以上必要であり、この厚みは確保して製造される。
上述の光導波路モジュール1を製造する製造工程は、図2に示すように、コア用凸部41と案内溝用凸部42を備えた型を形成する型作成工程(S1)、成形用基板2に凹部21を形成する成形用基板形成工程(S2)、成形用基板2上にクラッド材層を設け、型4を押し付けてコア溝32と光ファイバ案内溝31を備えたクラッド基板を形成するクラッド基板形成工程(S3)、クラッド基板のコア溝32にコア材を充填し硬化する工程と導波路コア33とクラッド3の上に上部クラッド材を塗布し硬化して上部クラッド34を形成する工程(導波路形成工程)(S4)、クラッド基板を導波路ブロック11と光ファイバ固定ブロック12に分断する基板分断工程(S5)、光ファイバ案内溝31に光ファイバFを固定する光ファイバ固定工程(S6)、及び、導波路ブロック11と光ファイバ固定ブロック12を接合するブロック接合工程(S7)とを備えている。
上述の型作成工程(S1)によって製造される型4は、複数の光導波路モジュール1の製造において繰り返して用いることができる。従って、一回の型作成工程(S1)と、他の工程S2〜S7の複数回の繰り返しにより、繰り返し回数分の光導波路モジュール1が製造される。以下、各製造工程を詳細説明する。
(型作成工程S1)
図3(a)〜(c)、図4(a)(b)は型4の構造例を示す。型4は、光導波路のコア溝32を形成するための凸部であるコア用凸部41と、光ファイバ案内溝31を形成するための凸部である案内溝用凸部42とを表面に備えている。図3(a)〜(c)に示す型4は、光ファイバFを直結する8つの導波路、及び1つの光ファイバを2つの光ファイバに接続する6つのY分岐導波路を形成するためのコア用凸部41と各導波路の端部に接続される光ファイバFを固定する光ファイバ案内溝31を形成するための20個の案内溝用凸部42を備えている。また、図4(a)(b)に示す型4は、2つのY分岐導波路を形成するためのコア用凸部41、案内溝用凸部42を備えている。
型4の作成について説明する。型4は、いわゆるLIGA(Lithographie Galvanoformung Abformung)プロセスを応用して作成される。このプロセスは、シリコン基板上に母型を形成し、その母型にNi(ニッケル)電鋳を行いコア用凸部41と案内溝用凸部42を形成するという手順を含む。すなわち、(1)シリコン基板の表面に、光ファイバ案内溝31となる溝と同一形状の溝を形成する。(2)スキージング装置やスピンコータを用いて、シリコン基板表面の全面にレジスト材を塗布してシリコン基板の表面に平面を形成する。(3)レジスト材からなる平面の上に導波路コアの厚みに相当する膜厚(例えば5μm)のレジスト膜をさらに形成する。このレジスト膜を、例えば、100℃、2分でプレ硬化させる。(4)その後、光導波路パターンマスクを用いて、UVフォトリソグラフィにより光導波路パターン(コア溝パターン)を形成する。その後、現像、硬化により導波路コア溝32となる溝を形成する。現像の際には、導波路部以外の下地のレジストも除去する。以上により、シリコン基板上に光ファイバ案内溝31とコア溝32が形成された母型が得られる。(5)前記母型に銀スパッタ膜を形成し、その後、電気めっきによりNi電鋳を行う。型4は、例えば、厚さ300μmであり、反りが発生しないように注意し、電流密度、電極間距離、めっき液の循環を最適化して製造される。この結果、寸法精度は、例えば、±1μmとなる。(6)電鋳型からレジストとシリコン基板を剥離させ、型裏面を平行に研作する加工と外周の加工を行い、ニッケル金属からなる、コア用凸部41と案内溝用凸部42を備えた上述の図3(a)、図4(a)に示すような型4が完成する。
(成形用基板形成工程S2)
図5(a)〜(c)は成形用基板2の例を示し、図6(a)(b)は成形用基板2と型4との形状の対応関係を示す。この成形用基板2は、上述の図3(a)〜(c)に示した型4を専用の型として用いる基板である。すなわち、成形用基板2は、型4の2列に並んだ複数の案内溝用凸部42に対応する光ファイバ案内溝31をまとめて形成するための2つの凹部21をその表面に備えている。
成形用基板2の形成について説明する。成形用基板2は、シリコン基板(例えば、厚さ525μm)を用いて形成される。シリコン基板上の凹部21は、シリコン基板に異方性エッチングを施すことにより形成できる。異方性エッチングの具体的方法を以下に示す。まず、結晶方位が(100)面を有するシリコン基板に熱酸化により厚さ例えば1μmのシリコン酸化膜を形成する。次にシリコン基板上に、レジスト塗布工程と露光・現像工程により凹部21形成予定位置に開口を有するレジストマスクを形成し、このマスクを用いてドライエッチングと所定の処理を行い、凹部21形成予定位置に開口を有するシリコン酸化膜からなるマスクをシリコン基板上に形成する。酸化膜からなるマスクを備えたシリコン基板は、KOH溶液を用いてエッチングすることにより、凹部21形成予定位置に(111)面を有するシリコン結晶面が露出され、54.7°の角度からなる斜面を形成しつつエッチングが進行する(異方性エッチング)。所定のエッチング深さになった時に、エッチングを停止させる。これにより、凹部21を備えた成形用基板2が形成される。
なお、異方性エッチングを用いて形成した凹部21は、(開口が四角の場合)凹部の4面が傾斜面で形成される。この斜面はコア溝32及び光ファイバ案内溝31の溝方向両端にも形成されるので、この斜面部を残したままであると、光ファイバFと導波路コア33の接続時に光ファイバFと光導波路の間に隙間を生じることとなり、カップリング損失の原因となる。この傾斜面は後述するように、導波路ブロック11と光ファイバ固定ブロック12と分離形成する基板分断工程S5時に、除去することができる。また、分断せずに溝加工を行って傾斜面を除去してもよい。
(クラッド基板形成工程S3)
図7(a)(b)は成形用基板2にクラッド3形成用の樹脂液を塗布する様子を示し、図8はクラッド材層が形成された基板に型4を押し付けて型成形を行う様子を示す。図示した成形用基板2は、図4(a)に示した型4に対応する基板である。この工程は、使用するクラッド材によって処理内容が異なる。クラッド材として光硬化性材料や熱硬化性材料を使用するものとする。これらのクラッド材は、成形用基板2上にマイクロピペット、ディスペンサ等を用いて塗布された後、スピンコータを用いて均一なクラッド材層とされる。クラッド材は、光硬化性材料か熱硬化性材料かによって、光又は熱により硬化される。クラッド材層の厚みは、成形用基板2の平坦部において10μm〜150μmである。この膜厚は、作製するデバイスにより異なるが、好ましくは、15〜80μm厚である。熱硬化性材料では、後工程である型4による成形工程において加熱することにより硬化を行う。
クラッド材は、光通信のシングルモード光用の光導波路モジュールでは、メタクリレート系の光硬化性又は熱硬化性樹脂を用いることができる。クラッド3の屈折率nは、例えば、n=1.538である。
上述によりクラッド3となるクラッド材を塗布した成形用基板2は、型4を用いて、光ファイバ案内溝31と光導波路となるコア溝32が型成形される。型成形の方法としてホットエンボス成形法を用いることができる。ホットエンボス法では、図8に示すように、例えば、温度150℃に加熱した型4を溶融したクラッド3に押し付けることにより成形する。なお、型成形の他の方法として射出成形法(不図示)を用いてもよい。以上により、成形用基板2上にコア溝32と光ファイバ案内溝31を備えたクラッド基板が形成される。
(導波路形成工程S4)
上述のクラッド基板のコア溝32にクラッド3より屈折率の高いクラッド3と同系統の樹脂を塗布する。なお、クラッド材とコア材の屈折率差は、光通信に使用するシングルモードレーザ光の場合、1300〜1550nmの波長域で0.004〜0.01程度の差であり、可視領域から赤外領域で使用するマルチモードレーザ光線の場合、0.01〜0.05程度の差である。
クラッド基板のコア溝32にコア材を充填する方法としては、スピンコータやゴムヘラによるスキージング装置を用いることができる。スピンコータを用いる場合、例えば、毎分800〜2500回転で30秒、回転させる。これらの充填方法は、使用する樹脂の粘性により使い分ける。コア材として光(紫外光)硬化性樹脂を用いた場合、コア材をコア溝32に充填した後にクラッド基板全体に紫外光を照射する。紫外光照射は、例えば、強度30mW/cm2、照射時間5分間で行う。その後、200℃、1時間の加熱放置を行ってコア材を完全重合させる。上述のコア材として熱硬化性樹脂を用いる場合、例えば、クラッド基板の上面(コア溝形成面)に平板を押し当てて全体を150℃に加熱することにより硬化させる。このようにして、クラッド基板のクラッド3に形成されたコア溝32にコア材を充填し硬化させた導波路コア33が形成される(図1(a))。
上述の導波路コア33の上部に上部クラッド34を形成する場合は、成形用基板2に形成したクラッド3と同一のクラッド材を上部クラッド34の材料として用いる。上述同様にスピンコータを用いて形成できる。スピンコータの条件は、例えば、毎分2500回転、30秒である。この時の上部クラッド34の厚みは、例えば、10μmである。上部クラッド材が光硬化性の場合は、クラッド基板全体に紫外線を照射し、熱硬化性の場合は、クラッド基板全体を加熱炉内に入れて加熱する。それぞれの硬化条件は、コア材を硬化させた条件と同様の条件を用いることができる。
(基板分断工程S5)
図9(a)(b)は光ファイバ案内溝31、導波路コア33、及び上部クラッド34が形成されたクラッド基板を示す。このクラッド基板は、図9(a)に示すように、x方向、y方向に沿って分断され、それぞれ、表面に導波路を備えた導波路ブロック11と、光ファイバ案内溝31を備えた光ファイバ固定ブロック12とされる。x方向の分断位置は、例えば、図9(b)に示すように、導波路コア33の端部と光ファイバ案内溝31の接続部を含むものとされる。この位置を切断することによって、前述した異方性エッチングによって、成形用基板2に形成された不要な傾斜面を切削除去できる。また、x方向の分断面は、ブロック接合工程S7における位置決めの基準面として用いられる。
分断は、例えば、ダイサを用いて、成形用基板2のチッピングを抑制するため、切断刃であるブレードの粗さ#800を使用し、回転数30、000rpm、試料の送り速度1mm/s以下で行う。端面粗さは、30nmとなる。ブレード寸法は、直径56mmφ、幅200μmである。
上述のように、分断時には、光導波路部と光ファイバ実装部の境界に相当するシリコンの異方性エッチングにより形成される斜面部である(111)面を切り落とすように切断位置を決定する(図9(a))。この(111)面の幅は、エッチング深さにより異なるが、深さが60μm程度の場合、40μm程度であるので、上述のブレード幅のブレードにより、1回の切断で除去することが可能である。エッチング深さが深い場合や、例えば、後述の図21乃至図23に示すようにコア溝32とファイバ案内溝31との間隔が大きい場合には、ブレード幅の大きな刃を用いて切断を行う。
また、光デバイスによっては、光導波路端面の反射光を光経路に戻さないように、光導波路端面をある一定角度にテーパ角を付与することがある。光通信デバイスでは、光導波路や光ファイバの端面で屈折率変化に伴う表面反射が発生する。この反射がシステムの中を逆伝搬すると信号のクロストーク等のノイズの原因になるので、表面反射光の影響を低減する必要がある。そこで、分断に際して、分断面を光伝搬方向に対して8°以上傾斜させる。これにより、反射光が光導波路内に戻らないようにすることができる。
(光ファイバ固定工程S6)
図10(a)は上述の基板分断工程S5によって形成された導波路ブロック11と光ファイバ固定ブロック12を示し、図10(b)は光ファイバ固定工程S6を示す。図10(b)に示すように、光ファイバ案内溝31に光ファイバFのクラッドを露出させた光ファイバ(例えば、直径125μmφ)を配置し、接着用樹脂を滴下し、上部から押え板G(図示省略、図11参照)を押し当て、接着樹脂を硬化させる。使用する接着用樹脂は、例えば、紫外線硬化性エポキシ樹脂であり、硬化には、紫外線100mW/cm、1分の照射を行う。その後、光ファイバ固定ブロック12と光ファイバFの端面を、回転式の湿式研磨機を用いて、#1500の研磨紙まで研磨し、その後、粒径0.2μmのSiOの砥粒でバフ研磨を行う。
(ブロック接合工程S7)
図10(c)はブロック接合工程S7を示す。上述のy方向の分断によって形成された面(基準面20)を揃えることによってブロック接合が行われる。基準面20と成形用基板2の下面からなる基準面の2つの基準面を用いることにより、光ファイバFの光軸と導波路コア33の光軸を精度良く、かつ、容易に一致させることができる。各ブロック11,12は、同一基板上から切り出されているので、これらのブロックを平面上に置くだけ高さ方向の位置合わせができる。水平方向の位置合わせは、基板分断工程S5で形成した基準面20を垂直面に当接させるだけで行える。
各ブロックの位置合わせを行った後、接合面に紫外線硬化性接着剤を塗布し、紫外線照射によりブロック接合を行い、光導波路コア33と光ファイバFの光結合を可能とする。接合に使用した接着剤は、光ファイバ固定工程S6で使用した光硬化性エポキシ接着剤を用いることができ、硬化条件も同一である。以上に述べた工程S1〜S7により、光導波路コア33に光ファイバFが接続されてなる光導波路モジュール1が得られる。以下において、本発明の製造方法における個々の実施例を説明する。
図11、図12、図13は光ファイバ固定工程S6において、光ファイバFの上面に押え板Gを設ける例を示す。図11に示す例は、光ファイバFを光ファイバ案内溝31に配置し、その後、接着剤5を塗布し、光ファイバF上面に平板ガラスからなる押え板Gを配置したものである。この押え板Gは、パイレックス(登録商標)ガラスであり、板厚1mmである。接着剤5は、アクリレート系の紫外線硬化性接着剤である。接着剤5の硬化は、紫外線を光ファイバF上面のパイレックスガラスからなる押え板Gを透過させて接着剤に照射して硬化させることができる。また、接着剤5は、硬化時に収縮を伴って硬化するので、光ファイバFは、矢印51で示すような引張応力を受ける。光ファイバFに作用する応力が光ファイバ中心においてゼロでない場合、光ファイバFの位置がずれてしまう。そこで、図11に示す光ファイバ案内溝31は、光ファイバFの中心位置での応力を互いに打ち消すように断面内で、光ファイバFの周囲の接着剤5の体積が一定になるように、光ファイバ案内溝31の深さを設定して形成されている。
また、図12に示す押え板Gは、光ファイバF間に突出する凸部G1を有している。この凸部G1は、接着剤5の量が、光ファイバFの下部よりも上部で多くなるのを防止して光ファイバFの周囲の接着剤5の量を適正化している。
また、図13における押え板Gは、光ファイバFに対向する側に凹部G2が形成されている。言い換えれば、押え板Gは、光ファイバ案内溝31の上面から突出した光ファイバFの両側に垂下部を有し、その垂下部によって、接着剤5の流出や無駄な接着剤厚みを抑制している。なお、凹部G2の形状は、ガラスにブラスト加工を行うことにより形成される。図12や図13に示す押え板Gは、接着層の厚みを制御することができる。
次に、図14乃至図18を参照して、光ファイバFのピッチpに関連する光ファイバ案内溝31とコア溝32の上下方向の位置関係を説明する。ここで、上下方向とは成形用基板2に垂直な方向、言い換えれば、クラッド3の厚み方向のことである。光導波路モジュール1の設計製造において、光ファイバ案内溝31に実装される光ファイバFの中心位置とコア溝32の中心位置は、図14に示すように、常に一致されるが、光ファイバ案内溝上面31aとコア溝上面32aとは、互いに段差hを有するように形成されることがある。このような段差hは、例えば、光ファイバFの直径Dに対し、光ファイバFの配列ピッチpが狭くなり、p<D+10(単位μm)、となる状況において設けられる。これを順次説明する。
光ファイバFの配列ピッチpが光ファイバFの直径より充分大きい場合は、図15、図16に示すように、光ファイバ案内溝上面31aとコア溝上面32aとは、略同一平面に形成できるので段差は発生しない。
光ファイバFの配列ピッチpが狭くなった場合において、光ファイバFの中心と光ファイバ案内溝上面31aとは略同じ(光ファイバ案内溝上面31aとコア溝上面32a(不図示)との段差を設けない)構造とすると、図17(a)に示すようになる。この図において、光ファイバ案内溝31はV字型溝の形状から外れて、その側壁の傾斜は成形用基板2に対して略垂直となっており、光ファイバFの高精度の位置決めが困難な構造となっている。この傾斜を緩めようとすると、光ファイバF間における光ファイバ案内溝上面3aの位置を下げる必要がある。
図17(b)に示す光ファイバ案内溝31は、上述の光ファイバF間における光ファイバ案内溝上面3aの位置を下げて、緩やかな傾斜(例えば、異方性エッチングによる54.7゜)の側壁としている。このような構造の光ファイバ案内溝31を形成する場合、通常の製造方法では、光ファイバFの間、及び両端の光ファイバFの外側近傍のみの高さを下げて、他の部分は光ファイバFの中心高さとする、ということはできない。従って、光ファイバFに挟まれた空間における光ファイバ案内溝上面3aの位置を下げるということは、光ファイバ案内溝上面31aの全体の位置を下げることになり、結局、段差hを設けることになる。段差hを設けることにより、光ファイバFの配列ピッチpが狭い場合においても、傾斜面を有する光ファイバ案内溝31を形成でき、安定して光ファイバFを位置決めして実装可能な光ファイバ案内溝31を形成できる。
ところで、光ファイバFの配列ピッチpが狭くなった場合に、上述の光ファイバF間における光ファイバ案内溝上面3aの位置を下げて(つまり、段差hを設けて)、光ファイバ案内溝31を形成することにより安定して光ファイバFを位置決め可能となるが、段差hが生じた分、導波路部分のクラッド材が厚くなる。
上述の段差が発生する場合、クラッド基板形成工程S8時に、型4による押し付けの前に、成形用基板2のコア溝32が形成される部位、言い換えると、導波路ブロックとなる部位に所定の一様厚さに樹脂層を付加して基板表面よりも所定の高さ持ち上がった面を設けることにより予め段差を形成する。このように、コア溝を形成する部分に予め段差を設けておくことにより、高価なクラッド材を節約できる。つまり、段差形成用の樹脂は、クラッド材とは別途に選択でき、安定で最適な材料を選択して、熱応力による光導波路モジュール1の破損などを避けることができる。
図18は、光ファイバ案内溝上面31aとコア溝上面32aとが互いに段差hを有するクラッド基板の例を示す。成形用基板2は、コア溝32が形成される領域に、予め段差形成樹脂層30が形成されている。このようなクラッド基板の形成は、例えば、次のようにして行われる。成形用基板2に、段差形成樹脂層30となるクラッド材を塗布し、スピンコータで均一な厚みにする。その後、導波路が形成される部分のみクラッド材料を硬化させる。クラッド材が光硬化性材料の場合は、光導波路部分のみに光を照射すればよい。その後、現像することにより、段差部分が残されて形成される。従って、この樹脂層30の厚さ分だけ、クラッド3の厚みを薄くできる。
段差形成樹脂層30は、上述のように、クラッド材料と同一にする必要がなく、クラッド材料より安価なものを用いてもよい。このように、段差部分を分けて作製すると、段差部分の高さ精度がより高精度になり、光ファイバ位置合わせ精度がより高精度になる。段差h部分が大きい場合に、段差形成樹脂層30を用いることなく、クラッド3により一体でクラッド基板を作製すると、樹脂の収縮の影響を受けやすくなり、位置精度の確保が困難となるが、段差形成樹脂層30を用いることにより、このような影響を低減できる。具体的な数値例を示すと、例えば、直径D=125μmφの光ファイバFを使用し、ピッチp=127μmで、光ファイバFを実装する場合、25μmの段差を形成する。
次に、図19,図20を参照して、型4を成形用基板2に当接するまで押し当ててクラッド基板を形成する例を説明する。型4の案内溝用凸部42の高さd1と、成形用基板2の凹部21の深さd2との間に、d1<d2、の関係があるとき、型4を成形用基板2に当接させて、光ファイバ案内溝31や光導波路が形成されない部分のクラッド3の厚みを極力小さくする。型4を成形用基板2に押し付けて当接させる際に、押し付け圧力Rをセンサ等で検知し、成形中の型4に対する加圧力を制御する。
上述の、押し付け圧力Rと成形時間tとの関係は、例えば、ホットエンボスによる成形において、図20に示すようになる。型4がクラッド材に接触しない初期段階では、圧力Rはゼロであり、クラッド材に接触してから圧力Rが増加する。型4と成形用基板2が接触すると、圧力Rは、急激に増加する。この急激な圧力Rの増加により、型4と成形用基板2が接触したことを検知し、この状態で一定時間保持したのち、型4を開放して引き離す。このようなクラッド基板形成方法によると、ファイバ案内溝31と導波路部以外の部分では、クラッド厚を略ゼロとすることができ、余分なクラッド材を使用することなく、高精度に光ファイバ案内溝31を形成することができる。
次に、図21、図22、図23を参照して、コア溝32へのコア材の充填を効率良く行うためのクラッド基板の構造を説明する。図21に示すクラッド基板は、コア溝32と光ファイバ案内溝31との間にクラッド3により形成された突起3bを備えている。この突起3bは、導波路形成工程S4においてコア溝32にコア材を充填する際に、コア溝32からファイバ案内溝31にコア材が流れ込まないように機能する。突起3bは、型4に、このような突起3bを形成する構造(コア用凸部41と案内溝用凸部42の間における凹部構造)を作り込んでおくことにより、容易に形成できる。そして、導波路形成工程S4の後の基板分断工程S5において、クラッド基板は、突起3bを含めて切断領域ΔXに沿って切断され、導波路を備えた導波路ブロック11と光ファイバ案内溝31を表面に備えた光ファイバ固定ブロック12とされる。突起3bの寸法は、例えば、高さ10μm程度、幅10μmである。また、この突起3bは、コア溝32にコア材を充填した後、コア33の上に上部クラッド34を形成するため上部クラッド材を塗布するときに、クラッド材の流れ出しの防止や上部クラッド34の厚みの確保のために有効である。
また、図22に示すクラッド基板は、クラッド基板形成工程S3の後であって、コア溝32にコア材を充填する導波路形成工程S4の前に、ダム構造32bが形成されている。このダム構造32bは、コア溝32からファイバ案内溝31にコア材が流れ込まないようにするものであり、上述同様に基板分断工程S5において、ダム構造32bを含む切断領域ΔXとともに除去される。
また、図23に示すクラッド基板は、クラッド基板形成工程S3において、隔壁32cが形成されている。この隔壁32cは、コア溝32からファイバ案内溝31にコア材が流れ込まないようにするものであり、上述同様に基板分断工程S5において、隔壁32cを含む切断領域ΔXとともに除去される。隔壁32cは、型4に、このような隔壁32cを形成する構造(コア用凸部41と案内溝用凸部42の間における間隙構造)を作り込んでおくことにより、容易に形成できる。隔壁32cの寸法は、例えば、20μmの幅が設定される。
次に、図24を参照して、導波路形成工程S4における上部クラッド34の形成について説明する。図24は、光ファイバ案内溝31に配置した光ファイバFの上面と、導波路部分の上部クラッド34の上面34aが、光ファイバ案内溝上面31aから同じ高さHとされた状態を示す。このような構造によると、光ファイバFを固定するための押え板G(不図示、図11参照)と、導波路上面に形成するカバーガラスと、を一体の同一材料とすることができ、これらを上部に備える際の工数削減ができる。
上述の構造は、上部クラッド34の厚さを調整して構成でき、光ファイバFが実装された状態において光ファイバF上部の高さと上部クラッド34の高さを同じとすることができる。例えば、シリコンの異方性エッチングにより作製された光ファイバ案内溝31は、光ファイバ案内溝31の幅、例えばW=118μmで、光ファイバ直径D=125μmであれば、光導波路の下部のクラッド3厚、コア33厚、上部クラッド34厚の合計で、高さH=87.3μmにすれば、光ファイバF上部と光導波路上部の高さが一致して、光ファイバFを配置した後、一度に押え板Gとカバーガラスを兼ねたガラスを張り合わせることが可能となる。
次に、図25、図26、図27を参照して、成形用基板2として表面が平らなままの平面基板を用いる例について説明する。図25に示す型4は、案内溝用凸部42の先端がとがっており、図26と図27に示す型4は、案内溝用凸部42の先端が台形となっている。また、図25、図27では型4の案内溝用凸部42の先端が平面基板2に当接してクラッド基板が形成され、図26では型4が平面基板2に接触しない状態でクラッド基板が形成されている。そして、図25、図26、図27におけるクラッド3の最大厚みt1,t2,t3の大小関係は、t1<t2<t3、となっている。これらのクラッド厚みは、前出の図18により示した段差形成樹脂層30を用いない限り、そのまま導波路部におけるクラッド厚となる。
そこで、よりクラッド厚みの薄くできる図26や図27に示すように、クラッド基板形成工程S3時に、光ファイバ案内溝31となる案内溝用凸部42が台形形状の断面からなる型4を用いると共に、凹部21を設けた基板に替えて、表面が平らな平面基板2を用いて、型4を平面基板2に当接させてクラッド基板を形成することにより、型4と平面基板2の精密な面内位置合わせが不要で効率的に光導波路モジュール1を製造することができる。このように、図26、図27に示すような台形形状の断面からなる案内溝用凸部42を備えた型4によれば、図25に示すようなV字形状の光ファイバ案内溝31を形成するΛ字形状の案内溝用凸部42を備えた型4を用いる場合よりもクラッド基板製造に使用するクラッド材を節約できる。また、図27に示すように、型4の案内溝用凸部42の台形上面を平面基板2に当接させてクラッド基板を形成することにより、厚み方向の位置精度が容易に得られると共に、よりクラッド厚みの薄いクラッド基板が得られる。
上述のように、型4の案内溝用凸部42の形状を変えて光ファイバ案内溝31をV字形状から台形形状にすると、クラッド3の厚みを薄くすることが可能となり、成形用基板2に凹部21を設けなくとも、平板のままでも、あまりクラッド材を消費することなくクラッド基板を形成できる。光ファイバ案内溝31の深さは、例えば、V字形状の場合の83μmから、台形形状の場合の35μm程度へと浅くできる。
次に、図28(a)(b)を参照して、型4を平面基板2に精度良く当接させる方法を説明する。この方法は、クラッド基板形成工程S3時に、平面基板2を弾性体6上に配置してクラッド基板を形成する方法である。弾性体6として、例えばシリコンゴムを用いることができる。この方法によれば、型4と基板2を当接させる際に、型4からの力の作用によって基板2が弾性体6上で自動的に姿勢制御されて型4に倣うようにでき、クラッド3の厚み方向の位置精度が容易に得られる。例えば、シリコン基板上に数十μmの厚みのクラッド層を成形する場合に、型4と基板2の平行度が出ていないとクラッド厚みが不均一となり、熱履歴などによる応力負荷によってクラッド3に割れが発生したり、クラッド厚の変化による光伝搬特性への悪影響などの特性劣化の発生等を回避できる。
なお、本発明は、上記構成に限られることなく種々の変形が可能である。例えば、成形用基板2として上面が平面のままである平面基板2を用いる場合、図18において示した段差形成樹脂層30を用いることができる。さらに、この段差形成樹脂層30は、導波路形成部分だけでなく、光ファイバ案内溝31の形成される領域の周囲にも形成することができる。これにより、高価なクラッド材を消費を抑えることができる。つまり、成形用基板2を加工して凹部21を形成する代わりに、凹部21に対応する領域の周囲の平面を段差形成樹脂層30を用いて高くすることにより、周囲より低い凹部21を形成することができる。
(a)は本発明の実施形態に係る光導波路モジュールの製造方法により製造された光導波路モジュールの斜視図、(b)は同光導波路モジュールの断面図。 同上製造方法のフローチャート。 (a)は同上製造方法において用いられる型の平面図、(b)は(a)のA1−A1線断面図、(c)は(a)のB1−B1線断面図。 (a)同上製造方法において用いられる型の斜視図、(b)は(a)の一部詳細斜視図。 (a)は同上製造方法において用いられる成形用基板の平面図、(b)は(a)のA2−A2線断面図、(c)は(a)のB2−B2線断面図。 (a)は図5(b)に示す成形用基板に図3(b)に示す型を対向させた状態の断面図、(b)は図5(c)に示す成形用基板に図3(c)に示す型を対向させた状態の断面図。 (a)は同上製造方法のクラッド基板形成工程における基板へのクラッド材層形成の様子を示す斜視図、(b)はクラッド材層が形成された基板の斜視図。 同上製造方法におけるクラッド基板形成工程においてクラッド材層が形成された基板に型を押し付ける様子を示す斜視図。 (a)は同上製造方法のクラッド基板形成工程で形成されたクラッド基板の斜視図、(b)は(a)の一部詳細斜視図。 (a)は同上製造方法の基板分断工程で形成された導波路ブロックと光ファイバ固定ブロックの斜視図、(b)は同製造方法の光ファイバ固定工程を示す斜視図、(c)は同製造方法のブロック接合工程を示す斜視図。 同上製造方法における光ファイバ固定工程の例を説明する断面図。 同上製造方法における光ファイバ固定工程の他の例を説明する断面図。 同上製造方法における光ファイバ固定工程のさらに他の例を説明する断面図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板における光ファイバ案内溝とコア溝の位置関係を説明する断面図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板の他の例を光ファイバと共に示す断面図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板の例を示す斜視図。 (a)(b)は同上製造方法により製造される光ファイバ配列ピッチが狭い場合のクラッド基板の例を光ファイバと共に示す断面図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板の例を示す斜視図。 (a)(b)は同上製造方法におけるクラッド基板形成工程の他の例を説明する断面図。 同上製造方法のクラッド基板形成工程における成形時間に対する型の押しつけ圧力のグラフ。 同上製造方法により製造されるクラッド基板の他の例を示す断面図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板のさらに他の例を示す斜視図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板のさらに他の例を示す斜視図。 同上製造方法により製造されるクラッド基板における光ファイバ案内溝に光ファイバを配置した状態とクラッド基板に上部クラッドを形成した状態の断面図。 同上製造方法に用いられる型と成形用基板の例を示すクラッド基板形成工程における断面図。 同上製造方法に用いられる型の他の例と成形用基板の例を示すクラッド基板形成工程における断面図。 同上製造方法に用いられる型のさらに他の例と成形用基板の例を示すクラッド基板形成工程における断面図。 (a)(b)は同上製造方法におけるクラッド基板形成工程のさらに他の例を示す断面図。
符号の説明
1 光導波路モジュール
2 成形用基板
3 コア
4 型
6 弾性体
11 導波路ブロック
12 光ファイバ固定ブロック
21 凹部
30 樹脂層
31 光ファイバ案内溝
32 コア溝
33 コア
3b 突起
41 コア用凸部
42 案内溝用凸部
31a 光ファイバ案内溝上面
32a コア溝上面
F 光ファイバ

Claims (6)

  1. 光導波路に光ファイバが接続されてなる光導波路モジュールの製造方法において、
    複数の光ファイバ案内溝をまとめて形成するように設けた凹部を有する基板上にクラッド材層を設け、このクラッド層の上からコア溝となるコア用凸部と光ファイバ案内溝となる案内溝用凸部を備えた型を押し付けることにより当該基板上にコア溝と光ファイバ案内溝を形成するクラッド基板形成工程と、
    前記クラッド基板のコア溝にコア材を充填し硬化して導波路を形成する導波路形成工程と、
    前記光ファイバ案内溝に光ファイバを固定する光ファイバ固定工程と、を備えたことを特徴とする光導波路モジュールの製造方法。
  2. 前記光ファイバ案内溝上面とコア溝上面とが互いに段差を有することを特徴とする請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  3. 前記クラッド基板形成工程時に、前記型による押し付けの前に、前記基板の前記コア溝が形成される部位に所定の一様厚さに樹脂層を付加して当該基板表面よりも所定の高さ持ち上がった面を設けることにより前記段差を形成するようにしたことを特徴とする請求項2に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  4. 前記導波路形成工程においてコア溝にコア材を充填する際に当該コア溝から前記ファイバ案内溝にコア材が流れ込まないように両溝間に突起を設け、前記導波路形成工程の後に前記突起を含めて前記クラッド基板を切断して導波路を表面又は内部に備えた導波路ブロックと光ファイバ案内溝を表面に備えた光ファイバ固定ブロックとを形成することを特徴とする請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  5. 前記クラッド基板形成工程時に、光ファイバ案内溝となる案内溝用凸部が台形形状の断面からなる型を用いると共に、前記凹部を設けた基板に替えて、表面が平らな平面基板を用いて前記クラッド基板を形成することを特徴とする請求項1に記載の光導波路モジュールの製造方法。
  6. 前記クラッド基板形成工程時に、前記平面基板を弾性体上に配置して前記クラッド基板を形成することを特徴とする請求項5に記載の光導波路モジュールの製造方法。
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