JP2020138384A - プレキャスト製残存型枠パネルの塩害及び凍害を抑止するプレキャスト製残存型枠パネル、及びプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法 - Google Patents

プレキャスト製残存型枠パネルの塩害及び凍害を抑止するプレキャスト製残存型枠パネル、及びプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】塩害や凍害を確実に抑止できるプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法を提供する。【解決手段】プレキャスト製残存型枠パネルの製造方法は、セメント組成物Cから溶出した水酸化カルシウムを含む余剰水がパネル本体2の毛細管空隙9A等を埋め、パネル本体2の背面2a全域を、水酸化カルシウムを含む余剰水で覆い、パネル本体2を成形する成形工程と、パネル本体2の背面2a全域を被覆材30で被覆する被覆工程と、セメント組成物Cを硬化させる養生工程とを含み、パネル本体2の背面2a全域を被覆材30で被覆することで、背面2aに炭酸カルシウムの透水性微紛層Lが形成されることを防止し、養生工程において、水酸化カルシウムとセメント組成物C中のシリカが化学反応し、水に不溶のケイ酸カルシウム水和物を含む防水層4が背面2a全域に形成されると共に、毛細管空隙9等が防水層4によって塞がれる構成をとる。【選択図】図1

Description

本発明は、プレキャスト製残存型枠パネルの塩害及び凍害を抑止できるプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法、及びプレキャスト製残存型枠パネルに関するものである。
コンクリート壁面を化粧被覆する工法として、プレキャスト製残存型枠パネルを立設し、そのプレキャスト製残存型枠パネルの背面にコンクリートを打設する残存型枠構築方法が知られている。
従来の残存型枠構築方法では、図8(a)に示すように、背面に被連結金具103が設けられたプレキャスト製残存型枠パネル101が使用されている。被連結金具103は、プレキャスト製残存型枠パネル101の背面から突出し、露出されている。また、このプレキャスト製残存型枠パネル101の背面には炭酸カルシウムを含む透水性微粉層Lが多く存在する。この透水性微紛層Lは、プレキャスト製残存型枠パネルを製造する過程で、水酸化カルシウムと外気中の二酸化炭素が反応することで生成される。
従来の残存型枠構築方法は、図8(a)及び(b)に示すように、木製型枠(コンパネ)113の前面に、プレキャスト製残存型枠パネル101を幅方向X、及び高さ方向Yに積み重ね、鋼製の連結金具(セパレータ)111を介して、被連結金具103と木製型枠113とを連結し、残存型枠110を構築した後に、プレキャスト製残存型枠パネル101の背面と木製型枠113との間にコンクリート112を打設し、硬化させる。硬化する際、コンクリート112が収縮し、ひび割れ変位が生じ、コンクリート112にはひび割れC2が生じる。そして、このひび割れC2が生じると、プレキャスト製残存型枠パネル101に対し幅方向Xに引き裂く力が生じるため、プレキャスト製残存型枠パネル101には、ひび割れC1が生じる。プレキャスト製残存型枠パネル101の表面にひび割れC1が生じると、外観上好ましくないことに加え、プレキャスト製残存型枠パネル101の長期耐久性が低下するおそれがある。具体的には、図9に示したように、プレキャスト製残存型枠パネルの表面に複数のひび割れが生じる。また、このようなひび割れが生じると、雨水やコンクリート112側からの汚水がこのひび割れを介して、プレキャスト残存型枠パネルの表面に漏れ出し、プレキャスト残存型枠パネルの表面を汚染する。
このひび割れは、コンクリートの原料に含まれる水分が蒸発し、コンクリートが収縮することで生じる。構造物に生じるひび割れが許容される範囲は、「許容ひび割れ幅」として、日本工業規格やACI委員会によって規定されている(非特許文献1)。この許容ひび割れ幅は、構造物の種類や構造物の周囲の環境によって異なるが、約0.05から0.40mmである。
コンクリートのひび割れは、コンクリートの骨材、乾燥収縮、温度等のコンクリート特有の性質によって生じる自己ひずみひび割れと、建築物の重量や地震力などによる荷重を受けることによって生じる構造ひび割れに分けられている。この自己ひずみひび割れは、主に、乾燥収縮ひび割れ、沈みひび割れ、温度ひび割れ、凍結融解ひび割れに分類される。中でも、乾燥収縮ひび割れは、コンクリートのひび割れの中でも最も頻度が多いことが知られている。
乾燥収縮ひび割れとは、例えば、壁などの部材にコンクリートの収縮が生じないように拘束されると、コンクリートには引張力が生じ、この引張力がコンクリートの引張強度を超えたときに生じるひび割れである。そして、この乾燥収縮ひび割れは、面積が広い構造物や、端部が剛性の高い構造物で拘束された場合に生じやすい。この乾燥収縮ひび割れを防止するために、例えば、コンクリートの水分量を減らしたり、収縮量に対応した膨張剤をコンクリートに混合したりする方法が行われている(例えば、特許文献1)。
特許文献1のように、セメント材の水分量を減らしたり、収縮量に対応した膨張剤をセメント材に混合したりする方法では、膨張剤を混合させる分だけコストがかかることに加え、コンクリートの水分量を減少させるため、コンクリートの流動性が悪くなり、複雑な隙間(空間)に適切にコンクリートが打設できないおそれがあることに加え、硬化後、所望の強度が得られないおそれもある。また、プレキャスト製残存型枠パネルの表面までひび割れが生じた場合、外観を損なわないようにひび割れ部分に粉体を塗布し、ひび割れを化粧する対応がなされている。しかし、粉体を塗布する作業時間とコストが生じるという問題に加え、時間が経過すると粉体が残存型枠から剥がれ落ちてしまい、再度ひび割れが露出するという問題があった。
上記問題点を解消するために、発明者は、プレキャスト製残存型枠パネルのひび割れ抑止方法を提案している(特許文献2)。特許文献2のプレキャスト製残存型枠パネルのひび割れ抑止方法は、プレキャスト製残存型枠パネルのパネル本体の背面から少なくとも10mmの範囲を弾性樹脂製カバー材で覆われた被連結金具がプレキャスト製残存型枠パネル本体の背面の所定の位置に設けられ、被連結金具と鋼製の連結金具(セパレータ)とを連結して残存型枠を構築した後に、プレキャスト製残存型枠パネルの背面にコンクリートを打設するコンクリート打設工程と、コンクリートを打設した後、コンクリートを硬化させるコンクリート硬化工程を含むものである。このプレキャスト製残存型枠パネルのひび割れ抑止方法において、被連結金具の弾性樹脂製カバー材で覆われた部分は、コンクリートによって固められず、コンクリート硬化工程においてコンクリートの収縮によって生じるひび割れ変位が、弾性樹脂製カバー材の弾性変位追従機能と被連結金具の弾性変位追従機能によって、パネル本体にほとんど伝わらないことにより、施工した後に、プレキャスト製残存型枠パネルにひび割れが生じ、劣化することが抑止される。
特開2017−105670号公報 特許第6278378号公報
鉄筋コンクリート造のひび割れ対策(設計・施工)指針・同解説 第2版第9刷、社団法人日本建築学会、2000年3月1日、p.30−33
プレキャスト製残存型枠パネルの劣化する要因は、打設された生のコンクリートの水分の急激な蒸発による乾燥収縮によって生じるひび割れ以外に、塩害や凍害が挙げられる。プレキャスト製残存型枠パネル本体は、一般的に、コンクリートで構成され、内部に補強材としての鉄筋が組み込まれている。このプレキャスト製残存型枠パネル本体に、例えば、融雪剤から溶出した塩水が侵入した場合、塩害を引き起こし、図10(a)及び(b)に示すように、コンクリートの破損や鉄筋の腐食を進行させ、コンクリートの耐久性が低下する。特に、寒冷地では、プレキャスト製残存型枠パネル本体の内部に侵入した水の凍結・融解が繰り返されることで、凍害が生じる。このような塩害や凍害が生じると、ひび割れ、変形、剥離が生じ、プレキャスト製残存型枠パネルの耐久性が低下したり、白華現象により、残存型枠の外観を損ねたりするおそれがあり、残存型枠を長期間、所望の状態で維持できなくなるおそれがある。
また、プレキャスト製残存型枠パネル本体の背面に透水性微粉層Lが形成されると、この透水性微紛層Lを介して、打設されたセメント系固結材から生じる汚染物を含有した余剰水が、プレキャスト製残存型枠パネルの背面からおもて面にしみ出したり、隣接するプレキャスト製残存型枠パネル本体同士の目地部から漏れ出したりすることで、プレキャスト製残存型枠パネル本体の表面が汚染される(図10)。このように、プレキャスト製残存型枠の表面が汚染されると、構築後の残存型枠の外観が著しく損なわれる。
本発明は、プレキャスト製残存型枠パネルの塩害や凍害を確実に抑止でき、かつ耐久性が高いプレキャスト製残存型枠パネル、及びそのプレキャスト製残存型枠の製造方法を提供することを目的とする。
本発明に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法は、パネル本体の背面に被連結金具が埋設されたプレキャスト製残存型枠パネルを製造する方法であって、パネル本体の背面が上向き、かつ水平が確保されるように設計された成形用型枠に、モルタル又はコンクリートを構成するセメント組成物と練り水との混合物を投入し、練り水に前記セメント組成物から溶出した水酸化カルシウムを含む余剰水がパネル本体の背面側に押し上げられることで、余剰水がパネル本体の内部に形成される毛細管空隙、被連結金具の埋設部とパネル本体との間に形成される空隙を埋めるように介在し、かつパネル本体の背面全域を、水酸化カルシウムを含む前記余剰水で覆い、パネル本体を成形する成形工程と、成形工程後に、パネル本体の背面全域を被覆材で被覆する被覆工程と、被覆工程後に、セメント組成物を硬化させる養生工程とを含み、パネル本体の背面全域を被覆材で被覆することで、外気中の二酸化炭素と水酸化カルシウムとが化学反応し、パネル本体の背面に炭酸カルシウムの透水性微紛層が形成されることを防止し、養生工程において、練り水に溶出した水酸化カルシウムと、セメント組成物中のシリカが化学反応し、水に不溶のケイ酸カルシウム水和物を含む防水層がパネル本体の背面全域に形成されると共に、毛細管空隙、及び被連結金具の埋設部とパネル本体との間に形成された空隙が防水層によって塞がれることを特徴とする。
本発明に係るプレキャスト製残存型枠パネルは、パネル本体の背面に被連結金具が埋設されたものであって、パネル本体の背面全域にケイ酸カルシウム水和物を含む防水層が形成されていると共に、パネル本体の内部に存在する毛細管空隙、及び被連結金具の埋設部とパネル本体との間に形成された空隙が防水層により塞がれていることを特徴とする。
本発明に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法は、成形工程後にパネル本体の背面全域を被覆材で被覆する被覆工程を含む。パネル本体の背面全域を被覆材で被覆することで、外気中の二酸化炭素と、セメント組成物から溶出した水酸化カルシウムとが化学反応し、パネル本体の背面に炭酸カルシウムの透水性微紛層が形成されることを防止できる。透水性微紛層の形成が防止されることで、セメント組成物から溶出した水酸化カルシウムと、セメント組成物中のシリカが化学反応し、水に不溶のケイ酸カルシウム水和物を含む防水層がパネル本体の背面に適切に形成される。さらに、毛細管空隙、及び被連結金具の埋設部とパネル本体との間に形成された空隙が防水層によって塞がれる。そうすると、打設されたセメント系固結材から生じる汚染物を含有した余剰水が、プレキャスト製残存型枠パネルの背面からおもて面にしみ出したり、隣接するプレキャスト製残存型枠パネル本体同士の目地部から漏れ出したりすることを抑止し、プレキャスト製残存型枠パネル本体の表面が汚染されることを回避できる。
そして、本発明に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法で製造されたプレキャスト製残存型枠パネルは、パネル本体の背面全域、パネル本体の毛細管空隙、及び被連結金具の埋設部とパネル本体との間に形成された空隙が、水に不溶なケイ酸カルシウム水和物を含む防水層によって完全に塞がれているため、硬化したコンクリート側に侵入した雨水や融雪剤から溶出した塩水が、パネル本体の内部へ侵入することも抑制される。
したがって、パネル本体に対して生じる凍害、塩害や白華現象を抑止することができ、パネル本体の汚染、劣化、破損、変形することを回避できる。
本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルを示す図である。(a)断面図、(b)背面図 本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造工程を説明するための図である。(a)成形工程、(b)被覆工程、(c)養生工程 本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法の被覆工程後における被連結部の拡大図である。 本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルを用いて構築された残存型枠を示す図である。(a)断面図、(b)正面図 本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルを用いて構築された残存型枠の背面図である。 従来の残存型枠の施工方法で構築されたプレキャスト製残存型枠パネルにおける雨水や汚水の露出を説明するための残存型枠の断面図である。 本発明の実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルを用いて構築された残存型枠の断面図である。 従来の残存型枠の施工方法によって、構築された残存型枠にひび割れが生じる過程を説明するための図である。(a)断面図、(b)正面図 従来の残存型枠の施工方法によって構築された残存型枠のプレキャスト製残存型枠パネルにひび割れが生じた様子を示す写真である。 従来の残存型枠の施工方法によって構築された残存型枠のプレキャスト製残存型枠パネルの凍害や塩害により生じた表面汚染及び破損の様子を示す写真である。
本実施形態に係る残存型枠の施工方法(以下、「施工方法」と記す。)は、プレキャスト製残存型枠パネルを用いて残存型枠を構築するものである。
以下、本実施形態に係る施工方法、この施工方法に使用するプレキャスト製残存型枠パネル、及びこのプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法を、図1から図7を参照し、説明する。なお、図面上、プレキャスト製残存型枠の横方向を幅方向X、縦方向を高さ方向Y、厚み方向を前後方向Zと記す。
本実施形態に係る施工方法では、図1に示したプレキャスト製残存型枠パネル1を使用する。このプレキャスト製残存型枠パネル1は、図1(a)に示すように、プレキャスト製残存型枠パネル本体2(以下、パネル本体2とも記す。)と、パネル本体2の背面2aの所定の位置に設けられた複数の被連結金具3と、パネル本体2の背面2a等に形成された防水層4とを備えている。
[パネル本体2]
パネル本体2は、図1(a)及び(b)に示すように、矩形状であり、パネル本体2には、例えば、高さ300mm、幅900mmのサイズのものが使用される。そして、パネル本体2の背面2aには、幅方向X及び高さ方向Yに2つずつ被連結金具3が設けられている。この被連結金具3は、パネル本体2の背面2aから突出するように設けられている。また、パネル本体2の内部の幅方向X及び高さ方向Yには、パネル本体2の強度を確保するために、複数の鉄筋5が設けられている。
[被連結金具3]
被連結金具3は、フック部6と、このフック部6の両端に連結された埋設部7とを備えている。被連結金具3は、埋設部7がパネル本体2の内部に埋め込まれ、フック部6をパネル本体2の背面2aから突出させ、パネル本体2に設けられる。この被連結金具3には、金属製のものを使用でき、耐食性に優れた素材を使用することが好ましく、例えば、ステンレス鋼材(SUS304)が使用できる。
[防水層4]
防水層4は、水に不溶であるケイ酸カルシウム水和物を含む層で構成されている。この防水層4は、パネル本体2の背面2a全域に加え、毛細管空隙9A及び被連結金具3の埋設部7とパネル本体2との間に形成された空隙9Bに形成されている。
防水層4には、ケイ酸カルシウム水和物の他、アルミン酸カルシウム水和物も含まれている。この防水層4に含まれるケイ酸カルシウム水和物は、パネル本体2を構成するモルタル又はコンクリートであるセメント組成物C中のシリカが水酸化カルシウムと化学反応して生成されたものである。また、セメント組成物Cの酸化アルミニウムと水酸化カルシウムとが反応することで、アルミン酸カルシウム水和物が生成される。
次に、プレキャスト製残存型枠パネル1の製造方法について説明する。
[成形工程]
埋設工程では、図2に示すように、成形用型枠22を使用してパネル本体2を成形する。成形用型枠22は、パネル本体2の背面2aが、上向き、かつ水平に維持されるように設計されている。この成形用型枠22の上側がパネル本体2の背面2a側となる。
具体的には、図2(a)に示すように、振動装置20を備える台21上に設置された成形用型枠22の内部に、練り水とセメント組成物Cとの混合物を投入し、振動装置20により、セメント組成物Cに振動を与える。そうすると、練り水にセメント組成物Cから溶出した水酸化カルシウムを含む余剰水がパネル本体2の背面2a側に押し上げられる。そして、この余剰水がパネル本体2の内部に形成される毛細管空隙9、被連結金具3の埋設部7とパネル本体2との間に形成される空隙9Bを埋めるように介在し、パネル本体2の背面全域は、水酸化カルシウムを含む余剰水で覆われる。
[被覆工程]
成形工程後、パネル本体2の背面2a全域を被覆材30で被覆する。被覆材とは、パネル本体2の背面2a側に押し上げられた余剰水を被覆し、この余剰水が外気と接触することを回避できるものであればよく、例えば、油膜を形成する被覆剤やラップ状の被覆材を使用できる。本実施形態では、液体状の被覆材30を使用する。
具体的には、図2(b)に示すように、パネル本体2の背面2a側となる成形用型枠22の上側から、散布装置23によって、被覆材30を噴射させる。そして、図3に示すように、背面2a側全域を被覆材30で被覆し、この被覆材30によって、防水層4を形成する水酸化カルシウムを含む余剰水と外気とを遮断する。
[埋設工程]
被覆工程後、図2(c)に示すように、成形用型枠22に流し込まれたセメント組成物Cの中に、鉄筋5に取り付けられた被連結金具3を埋設する。具体的には、フック部6と埋設部7の連結部と埋設部7をセメント組成物C中の所定の位置まで押し込み、埋設する。
なお、埋設工程は、被覆工程よりも前に実施することもでき、この場合、被連結金具3を埋設した後に、パネル本体2の背面2a全域を被覆材で被覆する。
[養生工程]
養生工程では、セメント組成物C中のセメントが硬化する際に溶出する水酸化カルシウムと、セメント組成物C中に含まれているシリカとが反応し、ケイ酸カルシウム水和物が生成する。そうすると、パネル本体2の背面2a全域、毛細管空隙9A及び空隙9Bがケイ酸カルシウム水和物を含む防水層4により塞がれる。
被覆材30は、洗い流されたり、蒸発したりするため、パネル本体2の背面2aには、ほとんど残存しない。なお、被覆材30は、用途に応じて、残存させてもよい。
成形工程、及び養生工程では、余剰水がパネル本体2の背面側へ押し上げられることにより、パネル本体2の背面2a全域に貯留される。そうすると、余剰水がパネル本体2の背面2aを覆うと共に、パネル本体2の内部に形成される毛細管空隙9A、被連結金具3の埋設部7とパネル本体2との間に形成される空隙9Bを埋めるように介在する。
次に、上述の製造方法により製造されたプレキャスト製残存型枠パネル1を使用した施工方法について、説明する。なお、残存型枠の施工方法で使用するセメント系固結材には、水分を含み、経時的に固化するものであれば使用でき、例えば、コンクリート、モルタル、気泡モルタル等を使用することができる。本実施形態では、セメント系固結材として、コンクリート12を使用した例について説明する。
本実施形態に係る施工方法は、図4(b)に示すように、プレキャスト製残存型枠パネル1を積み重ね、残存型枠10を構築する。このプレキャスト製残存型枠パネル1において、パネル本体2の背面2a全域、毛細管空隙9A、及び空隙9Bに防水層4が形成されている。残存型枠を構築する際、図4(a)に示すように、被連結金具3と木製型枠(コンパネ)13に接続された鋼製の連結金具(セパレータ)11によって連結することで、木製型枠13の前面にプレキャスト製残存型枠パネル1が固定される。
隣接するプレキャスト製残存型枠パネル1同士の目地部8にシーリング材14を貼ることにより防水層4の上下左右の端部は、図5に示すように、防水層4の端部同士がシーリング材14によって、つなぎ合わされる。防水層4の端部同士をつなぎ合わせることで、プレキャスト製残存型枠パネル1の背面2a全域が、防水層4とシーリング材14で完全に覆われる。シーリング材14には、例えば、シリコンシーリング材や防水テープを使用することができる。
次に、セメント系固結材打設工程を行う。具体的には、プレキャスト製残存型枠パネル1と木製型枠13との間にコンクリート12を打設する(図4(a))。コンクリート12は、パネル本体2の背面2aに形成された防水層4に接触するように打設される。
コンクリート12を打設した後、コンクリート12を硬化させる(セメント系固結材硬化工程)。この際、毛細管空隙9A及び空隙9Bには、防水層4が形成されているため、コンクリート12の水分が、毛細管空隙9Aや空隙9Bからパネル本体2の内部に侵入することが防止される。そうすると、コンクリート12の水分に放出、蒸発することが抑制され、コンクリート12の乾燥収縮ひび割れが抑止される。
次に、本実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネル1、及びプレキャスト製残存型枠の製造方法の作用効果について、説明する。
従来は、図6に示すように、背面に炭酸カルシウムを含む透水性微粉層Lが形成されたパネル本体102を使用し、パネル本体102の背面にコンクリート112を打設し、残存型枠100を施工していた。そのため、炭酸カルシウムを含む透水性微粉層Lを通る雨水や、コンクリート112側から発生する汚水等は、毛細管空隙109を介して、パネル本体102の外側に漏れ出す。さらに、雨水や汚水等は、目地部108を介して、パネル本体102の外側に流出する。そうすると、凍害、塩害、及び白華現象により、プレキャスト製残存型枠パネル101の表面が汚染される。また、従来の残存型枠100の施工方法のコンクリート硬化過程では、コンクリート112の水分が毛細管空隙109からパネル本体102の外側に放出され、蒸発することで、乾燥ひび割れが生じ、施工した後、コンクリート112及びパネル本体102にひび割れが生じていた。
本実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネル1は、パネル本体2の背面2a全域に防水層4が形成され、図7に示すように、毛細管空隙9A、及び被連結金具3の埋設部7とパネル本体2との間に形成された空隙9B(図面上省略している。)が、水に不溶なカルシウム化合物を含む防水層4によって完全に塞がれる。そのため、硬化したコンクリート12側に侵入した雨水や融雪剤から溶出した塩水が、パネル本体2の毛細管空隙9A(パネル本体2の内部)へ侵入することが抑制される。さらに、隣接するパネル本体2の防水層4の端部同士をシーリング材14でつなぎ合わせることで、目地部8とコンクリート12側を遮断されているため、硬化したコンクリート12側に侵入した雨水や融雪剤から溶出した塩水が、目地部8の隙間からプレキャスト製残存型枠パネル1の表面(パネル本体2の外側)に漏れ出すことを長期に亘り抑止できる。
したがって、パネル本体2に対して生じる凍害、塩害や白華現象を抑止することができ、かつ、パネル本体2の汚染、劣化、破損、変形すること、及びパネル本体2の補強材である鉄筋5が腐食することを回避できる。
本実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法は、養生工程の前にパネル本体2の背面2a全域を被覆材30で覆う。被覆材30で覆うことで、パネル本体2の背面2a全域の押し上げられた水酸化カルシウムを含む余剰水と外気との接触が遮断される。そうすると、外気中の二酸化炭素と余剰水の水酸化カルシウムとが化学反応し、パネル本体の背面に炭酸カルシウムの透水性微紛層が形成することが抑止される。
したがって、余剰水中の水酸化カルシウムは、セメント組成物C中のシリカ(二酸化ケイ素)と化学反応し、ケイ酸カルシウム水和物が生成され、背面2a全域に、水に不溶なケイ酸カルシウム水和物を含む防水層4を確実に形成することができる。
そして、被覆材30によって、水酸化カルシウムを含む余剰水と外気との接触が遮断されることで、余剰水の水成分が、蒸発してしまうことも回避でき、気温が高い環境や、乾燥した環境でも適切にプレキャスト製残存型枠パネル1を製造することができる。
また、本実施形態で使用するプレキャスト製残存型枠パネル1には、水に不溶なケイ酸カルシウム水和物を含む防水層4が設けられ、パネル本体2の毛細管空隙9Aや空隙9Bが塞がれているため、セメント系固結材硬化工程において、毛細管空隙9Aから打設された生のコンクリート12の水分が急激に放出され、蒸発することが抑制される。そうすると、コンクリート12は、徐々に固結し、ひび割れが生じにくくなり、残存型枠10を施工した後、パネル本体2にひび割れが生じることが抑止される。
このように、コンクリート12が徐々に固結することで、ひび割れが生じにくくなる効果は、夏場に残存型枠を施工する場合や、日当たりが良い位置に残存型枠10を構築する場合に、有効である。
以上、本実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法によって製造されたプレキャスト製残存型枠パネル1は、塩害や凍害による劣化を防止でき、プレキャスト製残存型枠パネル1にひび割れが生じることを抑止し、さらに、プレキャスト製残存型枠パネル1の表面が汚染されることを防止できる。そのため、本実施形態に係るプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法によって製造されたプレキャスト製残存型枠パネル1を使用した施工方法は、非常に有用性の高いものであると共に、汎用性の高いものである。
以上、本実施形態について説明したが、これ以外にも、本発明の主旨を逸脱しない限り、上記実施の形態で挙げた構成を取捨選択したり、他の構成に適宜変更することが可能である。例えば、背面2a全域に防水層4を形成した場合が最も顕著な効果を生じさせるが、背面2a全域でなくても、所望の効果が生じれば、防水層4を設ける領域は限定されない。
また、本実施形態では、被連結金具3がフック状のものを例に示したが、連結金具11と連結させることができれば、フック状に限定されない。
本実施形態では、被覆材30として液状のものを使用したが、例えば、ラップ状の被覆材30を使用することもできる。ラップ状の被覆材30を使用する場合、被連結金具3の埋設工程後、被覆材30をパネル本体2の背面2a側に被せ、養生工程後に、この被覆材30を取り除く。
1 プレキャスト製残存型枠パネル(パネル)
2 プレキャスト製残存型枠パネル本体(パネル本体)
2a 背面(裏面)
3 被連結金具
4 防水層
5 鉄筋
6 フック部
7 埋設部
8 目地部
9A 毛細管空隙
9B 空隙(埋設部7とパネル本体2との間に形成された空隙)
10 残存型枠
11 連結金具(セパレータ)
12 コンクリート(セメント系固結材)
13 木製型枠(コンパネ)
14 シーリング材
20 振動装置
21 台
22 成形用型枠
23 散布装置
30 被覆材
100 残存型枠
101 プレキャスト製残存型枠パネル
102 パネル本体
103 被連結金具
108 目地部
109 毛細管空隙
110 残存型枠
111 連結金具(セパレータ)
112 コンクリート
113 木製型枠(コンパネ)
114 シーリング材
C セメント組成物
C1,C2 ひび割れ
L 透水微粉層
X 幅方向
Y 高さ方向
Z 前後方向

Claims (2)

  1. パネル本体の背面に被連結金具が埋設されたプレキャスト製残存型枠パネルを製造するプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法であって、
    前記パネル本体の背面が上向き、かつ水平が確保されるように設計された成形用型枠に、モルタル又はコンクリートを構成するセメント組成物と練り水との混合物を投入し、前記練り水に前記セメント組成物から溶出した水酸化カルシウムを含む余剰水が前記パネル本体の背面側に押し上げられることで、前記余剰水が、前記パネル本体の内部に形成される毛細管空隙、前記被連結金具の埋設部と前記パネル本体との間に形成される空隙を埋めるように介在し、かつ前記パネル本体の背面全域を、水酸化カルシウムを含む前記余剰水で覆い、前記パネル本体を成形する成形工程と、
    前記成形工程後に、前記パネル本体の背面全域を被覆材で被覆する被覆工程と、
    前記被覆工程後に、前記セメント組成物を硬化させる養生工程と、を含み、
    前記パネル本体の背面全域を前記被覆材で被覆することで、外気中の二酸化炭素と前記水酸化カルシウムとが化学反応し、前記パネル本体の背面に炭酸カルシウムの透水性微紛層が形成されることを防止し、
    前記養生工程において、前記練り水に溶出した水酸化カルシウムと、前記セメント組成物中のシリカが化学反応し、水に不溶のケイ酸カルシウム水和物を含む防水層が、前記パネル本体の背面全域に形成されると共に、前記毛細管空隙、及び前記被連結金具の埋設部と前記パネル本体との間に形成された空隙が前記防水層によって塞がれる、
    ことを特徴とするプレキャスト製残存型枠パネルの製造方法。
  2. パネル本体の背面に被連結金具が埋設されたプレキャスト製残存型枠パネルであって、
    前記パネル本体の背面全域に、ケイ酸カルシウム水和物を含む防水層が形成されていると共に、前記パネル本体の内部に存在する毛細管空隙、及び前記被連結金具の埋設部と前記パネル本体との間に形成された空隙が、前記防水層により塞がれている、
    ことを特徴とするプレキャスト製残存型枠パネル。
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