JP2020136134A - 導電体及び導電体の製造方法 - Google Patents

導電体及び導電体の製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2020136134A
JP2020136134A JP2019029576A JP2019029576A JP2020136134A JP 2020136134 A JP2020136134 A JP 2020136134A JP 2019029576 A JP2019029576 A JP 2019029576A JP 2019029576 A JP2019029576 A JP 2019029576A JP 2020136134 A JP2020136134 A JP 2020136134A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
resin
organic solvent
conductor
ink
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2019029576A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7172712B2 (ja
Inventor
正好 山内
Masayoshi Yamauchi
正好 山内
牛久 正幸
Masayuki Ushiku
正幸 牛久
星野 秀樹
Hideki Hoshino
秀樹 星野
亮 青山
Ryo Aoyama
亮 青山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Konica Minolta Inc filed Critical Konica Minolta Inc
Priority to JP2019029576A priority Critical patent/JP7172712B2/ja
Publication of JP2020136134A publication Critical patent/JP2020136134A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7172712B2 publication Critical patent/JP7172712B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Parts Printed On Printed Circuit Boards (AREA)
  • Laminated Bodies (AREA)
  • Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
  • Conductive Materials (AREA)
  • Non-Insulated Conductors (AREA)
  • Manufacturing Of Electric Cables (AREA)

Abstract

【課題】金属微粒子を含有するインクにより基材上に形成された金属微粒子層へのメッキの湿式プロセスでの、金属微粒子層の基材への密着性及び乾燥後の金属微粒子層のひび割れ耐性が良好な導電体の製造方法を提供する。【解決手段】基材1上に形成された樹脂層2の上に、金属微粒子を含むインクを印刷して金属微粒子層3を形成し、金属微粒子層3上に金属層4をメッキする導電体の製造方法であって、樹脂層2は、インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が1%〜5%である。【選択図】図1

Description

本発明は、導電体及び導電体の製造方法に関し、詳しくは、金属微粒子を含有するインクにより基材上に金属微粒子層が形成された導電体において、金属微粒子層へのメッキの湿式プロセスでの金属微粒子層の基材への密着性及び乾燥後の金属微粒子層のひび割れ耐性が良好な導電体及び導電体の製造方法に関する。
金属微粒子を含有するインクを基材上に印刷して金属微粒子層の細線を形成し、この細線上にメッキによって金属層を形成した導電体が提案されている(特許文献1)。
このような導電体は、細線形成性及び導電性が良好であり、特に、引き出し配線のような、ライン/スペースが数10μmのものに適用して好適である。
特開2018−150584号公報
前述のような導電体においては、インク中の有機溶剤に対して基材の溶解性が低いと、メッキの湿式プロセスにおいて、金属微粒子層(細線)が基材から剥がれてしまうという問題があった。一方、インク中の有機溶剤に対して基材の溶解性が高いと、金属微粒子層(細線)が乾燥後にひび割れしてしまい、導通阻害を生ずるという問題があった。
そこで本発明の課題は、金属微粒子を含有するインクにより基材上に金属微粒子層が形成された導電体において、金属微粒子層へのメッキの湿式プロセスでの金属微粒子層の基材への密着性及び乾燥後の金属微粒子層のひび割れ耐性が良好な導電体及び導電体の製造方法を提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に形成された樹脂層の上に、金属微粒子を含むインクが印刷されて金属微粒子層を形成しており、該金属微粒子層上に金属層がメッキされている導電体であって、
前記樹脂層は、前記インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が、1%〜5%であることを特徴とする導電体。
2.
前記樹脂層は、水性樹脂であることを特徴とする前記1記載の導電体。
3.
前記水性樹脂は、疎水性変性ポリエステル樹脂からなることを特徴とする前記2記載の導電体。
4.
前記樹脂層は、活性エネルギー線硬化樹脂からなることを特徴とする前記1記載の導電体。
5.
前記インク中の有機溶剤は、前記金属微粒子の分散体に対して良溶媒であることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の導電体。
6.
前記金属微粒子層及び前記金属層は、線幅20μm以上のラインの集合体であることを特徴とする前記1〜5の何れかに記載の導電体。
7.
基材上に樹脂層を形成する工程と、
前記樹脂層上に、金属微粒子を含むインクを印刷して、金属微粒子層を形成する工程と、
前記金属微粒子層上に、メッキによって金属層を形成する工程と、
を有し、
前記樹脂層は、前記インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が1%〜5%に形成することを特徴とする導電体の製造方法。
8.
前記樹脂層は、水性樹脂により形成することを特徴とする前記7記載の導電体の製造方法。
9.
前記水性樹脂は、疎水性変性ポリエステル樹脂により形成することを特徴とする前記8記載の導電体の製造方法。
10.
前記樹脂層は、活性エネルギー線硬化樹脂により形成することを特徴とする前記7記載の導電体の製造方法。
11.
前記金属微粒子層は、前記金属微粒子の分散体に対して良溶媒である有機溶剤を含むインクを用いて形成することを特徴とする前記7〜10の何れかに記載の導電体の製造方法。
12.
前記金属微粒子層及び前記金属層は、線幅20μm以上のラインの集合体として形成することを特徴とする前記7〜11の何れかに記載の導電体の製造方法。
本発明は、金属微粒子を含有するインクにより基材上に金属微粒子層が形成された導電体において、金属微粒子層へのメッキの湿式プロセスでの金属微粒子層の基材への密着性及び乾燥後の金属微粒子層のひび割れ耐性が良好な導電体及び導電体の製造方法を提供することができる。
本発明に係る導電体の製造方法の一例を概念的に説明する図 樹脂層が設けられた基材の実施形態を説明する図 本発明に係る導電体の実施形態を説明する図
以下に、本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
図1は、本発明に係る導電体の製造方法の一例を概念的に説明する図である。
かかる導電体の製造方法では、まず、図1(a)に示すように、水、有機溶剤及び金属微粒子を少なくとも含有するインクを用いて、基材1上に設けられた樹脂層2上に線分3を形成する。
ここで、樹脂層2は、インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が、1%〜5%である。
次いで、図1(b)に示すように、樹脂層2上に線分3として付与された金属微粒子層上に、湿式プロセスによりメッキを行い、金属層4を形成する。
かかる導電体の製造方法によれば、線分3(金属微粒子層)へのメッキの湿式プロセスでの線分3の基材1(樹脂層2)への密着性、及び、乾燥後の線分3のひび割れ耐性が良好な導電体が得られる。
樹脂層2のインク有機溶剤に対する耐性が低いと、線分3上に形成される金属層4(例えばAg膜)がひび割れ易くなる。樹脂層2にインクが適度に溶解することにより、線分3の密着性が向上する。
インクは、有機溶剤による基材1へのアタックを生じることがある。有機溶剤による基材1へのアタックは、基材1にひびが入ったり、基材1が変形したり、変色したりする原因になり、基材1の劣化を招く。基材1の劣化は、外観を損なうだけでなく、金属層4による導電性の発揮にも影響を与えうる。
これに対して、樹脂層2を設けることによって、インク中の有機溶剤による基材1へのアタックが防止され、基材1の劣化が防止される。これにより、金属層4による機能も好適に発揮されるようになる。
この実施形態においては、線分3(金属微粒子層)及び金属層4は、複数のライン(細線)状に形成されてラインの集合体となっており、その線幅は、20μm以上であることが好ましい。
インク中の有機溶剤は、金属微粒子の分散体に対して良溶媒であることが好ましい。金属微粒子の分散体に対して良溶媒であれば、インクの保存安定性が向上する。また、細線描画性も向上する。一方、貧溶媒であると、インクの保存中に金属微粒子の分散が不安定になる虞があり、細線描画性は良溶媒よりは劣る。
樹脂層2は、溶剤系ポリエステル樹脂、水性ポリエステル樹脂、疎水性変性ポリエステル樹脂などからなるが、水性樹脂からなることが好ましい。溶剤系の樹脂では、乾燥した被膜の強度が十分に強くない場合には、インク中の有機溶剤に対する溶解性が高くなる虞がある。水性樹脂の中でも、疎水性変性ポリエステル樹脂からなることが好ましい。疎水性変性ポリエステル樹脂を使用することにより、インクと樹脂層のぬれ性が適度に制御され、細線形成性が向上する。また、水性樹脂としては、アクリル変性ポリエステルも好ましい。アクリル変性ポリエステルを使用することにより、インク中の有機溶剤に対する耐溶剤性が向上する。
また、樹脂層2は、紫外線(UV)硬化性樹脂などの活性エネルギー線硬化樹脂からなることも好ましい。活性エネルギー線硬化樹脂を使用すると、乾燥した樹脂層の架橋度を調整しやすくなり、インク中の有機溶剤に対する膨潤度の設計がしやすくなる。
以下に、導電体の製造方法について詳しく説明する。
〔基材〕
図2は、樹脂層2が設けられた基材1の実施形態を説明する図である。
本実施形態において、基材1上には樹脂層2が設けられている。樹脂層2は単層構造であり、有機溶剤ブロック層によって構成されている。
基材1としては、例えば透明基材等が挙げられる。透明基材の透明の度合いは特に限定されず、その光透過率が数%〜数十%の何れでもよく、その分光透過率もどのようなものでもよい。これら光透過率及び分光透過率は用途、目的に応じて適宜定めることができる。
基材1の材質は格別限定されず、例えば、ガラス、樹脂、その他種々の材料を用いることができる。樹脂としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリエチレンナフタレート(PEN)、ポリブチレンテレフタレート、セルロース系樹脂(ポリアセチルセルロース、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等)、ポリエチレン、ポリプロピレン、環状ポリオレフィン(シクロオレフィンポリマー;COP)、ポリスチレン、アクリロニトリル−(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル、ポリ(メタ)アクリル樹脂、ポリカーボネート、ポリエステル、ポリイミド、ポリアミド、ポリアミドイミド等が挙げられる。これらの材質を用いれば、基材1に良好な透明性を付与できる。また、特に樹脂を用いることによって、基材1に良好な可撓性を付与することができる。樹脂からなる基材は、延伸されていても、未延伸であってもよい。
上記材質の中でも特にポリエチレンテレフタレート(PET)が好適である。ポリエチレンテレフタレート(PET)によって構成される基材1は、有機溶剤ブロック層を有する樹脂層2を設けることによって、劣化を防止することができる。
基材1の形状は格別限定されず、例えば板状(板材)、フィルム等とすることができる。板材、フィルムとする場合、厚さ、大きさ(面積)及び形状は特に限定されず、導電体の用途、目的に応じて適宜定めることができる。板材、フィルムの厚さは格別限定されず、例えば1μm〜10cm程度、更には20μm〜300μm程度とすることができる。
基材1は、表面にハードコート層を備えていてもよい。ハードコート層は、例えばアクリル樹脂等によって構成することができる。基材1がハードコート層を有していても、該ハードコート層は有機溶剤をブロックする機能に劣るため、有機溶剤ブロック層を有する樹脂層2が必要になる。
樹脂層2を構成する有機溶剤ブロック層は、後に線分3の形成に際して樹脂層2上に付与されるインク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が1%〜5%である。これにより、基材1の劣化を確実に防止することができる。
有機溶剤ブロック層の膨潤度を測定する際には、まず、100mm×100mmのガラス板の一方の面の全面に、有機溶剤ブロック層と材質及び厚みが同一である試験用有機溶剤ブロック層を形成し、該試験用有機溶剤ブロック層の重量(浸漬前重量)を測定する。次いで、試験用有機溶剤ブロック層付きガラス板を有機溶剤に20℃で12時間浸漬した後、有機溶剤を拭き取り、試験用有機溶剤ブロック層の重量(浸漬後重量)を測定する。浸漬前重量及び浸漬後重量は、浸漬前及び浸漬後の試験用有機溶剤ブロック層付きガラス板の重量から、予め測定しておいたガラス板の重量を引くことによって、それぞれ求めることができる。膨潤度は、測定された浸漬前重量及び浸漬後重量より、下記式によって求めることができる。
膨潤度[%]={(浸漬後重量−浸漬前重量)/浸漬前重量}×100
「いずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が1%〜5%」というのは、インクに1種の有機溶剤が含まれている場合は、該有機溶剤について測定される膨潤度が1%〜5%であることを意味し、インクに複数種の有機溶剤が含まれている場合は、複数種の有機溶剤の各々について測定される膨潤度の何れかが1%〜5%であることを意味する。
インクに含まれる水は、有機溶剤とは区別され、基材1の劣化を生じにくいが、より確実に基材1の膨潤を防止する観点から、水について測定される膨潤度も1%〜5%であることが好ましい。
有機溶剤ブロック層の膨潤度は、該有機溶剤ブロック層の材質及び厚みの選択により適宜調整することができる。例えば、有機溶剤ブロック層の厚みを増すことによって、膨潤度を低下させることができる。
有機溶剤ブロック層によって構成される樹脂層2の表面は、水と高沸点有機溶剤とを80:20の重量比で混合した混合液の該表面に対する25℃における接触角をAとし、前記高沸点有機溶剤の該表面に対する25℃における接触角をBとした場合に、下記式(a)、(b)及び(c)の全てを満たすことが好ましい。
0.1≦B/A≦2 ・・・(a)
10°≦A≦50° ・・・(b)
5°≦B≦30° ・・・(c)
ここで、高沸点有機溶剤というのは、インクに含有させる、水より沸点の高い有機溶剤のことである。インクに2種以上の高沸点有機溶剤を含有させる場合は、上記接触角条件における高沸点有機溶剤として、インクに含有させるものと同様の2種以上の高沸点有機溶剤を同様の重量比で配合して用いる。例えば、高沸点有機溶剤αを15重量%、高沸点有機溶剤βを10重量%含むインクを用いる場合、上記接触角条件の接触角Aの測定に用いる「水と前記高沸点有機溶剤とを80:20の重量比で混合した混合液」の組成は、水:高沸点有機溶剤α:高沸点有機溶剤β=80:12:8の重量比とし、上記接触角条件の接触角Bの測定に用いる「高沸点有機溶剤」の組成は、高沸点有機溶剤α:高沸点有機溶剤β=60:40の重量比とする。接触角の測定は、20℃において3μLの液滴を滴下し、滴下後1秒後の値を測定値とする。
上記接触角条件を満たすことによって、乾燥初期のインクの樹脂層2に対する接触角と、乾燥後期のインクの樹脂層2に対する接触角との差が小さくなる。更に、乾燥過程における接触角の値が、金属微粒子をインク周縁部に堆積させるのに好適なものになる。そのため、線幅の細い金属層を安定に形成することができる。これにより、金属層の低視認性(金属層が視認されにくい性質)を向上できる。また、金属層が線分3である場合には、導電性を向上できる。
有機溶剤ブロック層を構成する材質は格別限定されないが、樹脂であることが好ましい。樹脂は格別限定されないが、例えば、水性樹脂、疎水変性ポリエステル、活性エネルギー線硬化性樹脂等が挙げられる。
水性樹脂としては、ポリエステル樹脂、アクリル樹脂、ウレタン樹脂などを使用することができるが、線分3の樹脂層2への密着性の観点からは、ポリエステル樹脂が好ましい。特に、ナフタレン骨格を持つポリエステルがより好ましい。細線形成の観点からは、ポリエステル−アクリルのほうが好ましい。この場合、アクリル成分としては、酸価が低いものや、カルボキシル基が少ないことが密着性の点で好ましい。
疎水変性ポリエステルとしては、疎水性を高めるように変性されたポリエステルを用いることができ、例えば、ポリエステルセグメントの末端及び又は側鎖にポリエステルセグメントより疎水性の高いセグメントが結合されたもの等を用いることができる。「疎水性の高いセグメント」は格別限定されないが、例えば、アクリル重合体セグメント、シロキサン重合体セグメント等が挙げられる。アクリル重合体セグメントは、モノマー成分としてアクリル系モノマーに加えてスチレンモノマーを含むアクリル−スチレン重合体セグメントであってもよい。
また、水性ポリエステル樹脂、疎水性変性ポリエステル樹脂には、アクリル成分、モノマー成分の他に、ジカルボン酸成分、グリコール成分を含有させてもよい。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、例えば赤外線や紫外線等のような活性エネルギー線の照射によって硬化する樹脂を用いることができる。活性エネルギー線硬化樹脂は、完全硬化させず、適度に残存モノマーを残すことが好ましい。モノマーは格別限定されず、例えばアクリレートモノマー等が挙げられる。アクリレートモノマー等のモノマーは、単官能モノマー、多官能モノマーの何れであってもよく、単官能モノマー及び多官能モノマーを併用することも好ましいことである。
疎水変性ポリエステルや活性エネルギー線硬化性樹脂は、有機溶剤をブロックする機能に優れるだけでなく、上述した接触角条件を好適に満たすことができる。
即ち、疎水変性ポリエステルは、変性の度合いによって、接触角を所望の範囲に調整することができる。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂は、接触角を所望の範囲に調整するために、表面エネルギーの3成分(分散力成分、極性成分、水素結合性成分)のバランスを調整することが可能である。これらのバランスの調整は、活性エネルギー線硬化性樹脂として使用するモノマーの組み合わせによって適宜行うことができる。例えば、極性成分を持つモノマーや水素結合性成分を持つモノマーを組み合わせればよい。
また、有機溶剤ブロック層を構成する材質が樹脂等である場合は、コロナ放電などの表面処理によっても、接触角を所望の範囲にすることができる。
有機溶剤ブロック層の厚さは、上述した膨潤度を達成可能なものであれば格別限定されないが、例えば、0.5μm〜20μmとすることができる。
以上の説明では、樹脂層2が単層構造である場合について主に示したが、これに限定されない。樹脂層2は2以上の層によって構成された多層構造であってもよい。樹脂層2が多層構造である場合について、以下に説明する。
基材1上に設けられた樹脂層2が多層構造である場合には、樹脂層2は、基材1側に配置された有機溶剤ブロック層と、該有機溶剤ブロック層上に設けられ、表面側(基材1と反対側)に配置された表面エネルギー調整層とによって構成される。
樹脂層2の表面を表面エネルギー調整層によって構成した場合には、該表面エネルギー調整層によって樹脂層2の表面の接触角等を調整することができる。そのため、接触角等の調整のために有機溶剤ブロック層の材質選択等が制約されず、有機溶剤ブロック層を有機溶剤のブロックのために最適化することができる。そのため、基材1の劣化をより確実に防止できる。
表面エネルギー調整層によって構成される樹脂層2の表面は、水と高沸点有機溶剤とを80:20の重量比で混合した混合液の該表面に対する25℃における接触角をAとし、前記高沸点有機溶剤の該表面に対する25℃における接触角をBとした場合に、下記式(a)、(b)及び(c)の全てを満たすことが好ましい。
0.1≦B/A≦2 ・・・(a)
10°≦A≦50° ・・・(b)
5°≦B≦30° ・・・(c)
ここで、高沸点有機溶剤というのは、インクに含有させる、水より沸点の高い有機溶剤のことである。インクに2種以上の高沸点有機溶剤を含有させる場合は、上記接触角条件における高沸点有機溶剤として、インクに含有させるものと同様の2種以上の高沸点有機溶剤を同様の重量比で配合して用いる。例えば、高沸点有機溶剤αを15重量%、高沸点有機溶剤βを10重量%含むインクを用いる場合、上記接触角条件の接触角Aの測定に用いる「水と前記高沸点有機溶剤とを80:20の重量比で混合した混合液」の組成は、水:高沸点有機溶剤α:高沸点有機溶剤β=80:12:8の重量比とし、上記接触角条件の接触角Bの測定に用いる「高沸点有機溶剤」の組成は、高沸点有機溶剤α:高沸点有機溶剤β=60:40の重量比とする。接触角の測定は、20℃において3μLの液滴を滴下し、滴下後1秒後の値を測定値とする。
表面エネルギー調整層によって構成される樹脂層2の表面が上述した接触角条件を満たすことにより、線幅の細い金属層を安定に形成することができる。
表面エネルギー調整層を構成する材質は格別限定されないが、樹脂であることが好ましい。樹脂は格別限定されないが、例えば、前述した疎水変性ポリエステル等であることが好ましい。
例えば、有機溶剤ブロック層として活性エネルギー線硬化性樹脂を用い、表面エネルギー調整層として疎水変性ポリエステルを用いることによって、基材1の劣化をより確実に防止しながら、線幅の細い金属層をより安定に形成することができる。
表面エネルギー調整層の厚さは格別限定されないが、例えば、0.2μm〜5μmとすることができる。
〔金属層の形成〕
樹脂層2上に金属層4を形成する際には印刷法が好適に用いられる。印刷法を用いる場合は、図1を参照して説明したように、金属微粒子を含有するインクを印刷法により樹脂層2上に付与して線分3を形成し、湿式メッキによって金属層4を形成することができる。
印刷法は格別限定されず、例えば、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等が挙げられ、中でもインクジェット法が好ましい。インクジェット法におけるインクジェットヘッドの液滴吐出方式は格別限定されず、例えばピエゾ方式やサーマル方式等が挙げられる。
金属層4の線幅は、例えば20μm以上とすることができる。一又は複数の金属層4によって種々のパターンを形成することができる。このようなパターンとして、例えばストライプパターンやメッシュパターン等が挙げられる。線分3及び金属層4の形状は、例えば波線又は折線(ジグザグ線)等であってもよい。
ストライプパターンを形成するには、まず、樹脂層2上に、所定の間隔で並設された複数の線分3を形成する。次いで、線分3を乾燥させる。次いで、湿式メッキによって、、線分3上に金属層4を形成する。
〔インク〕
次に、印刷法、特に好適に用いられるインクについて、詳しく説明する。
インクは、水、有機溶剤及び金属微粒子を少なくとも含有する。
金属微粒子は、特定の機能を有する材料であり、導電性材料を用いて基材に導電性を付与する。金属微粒子は、導電性材料前駆体であってもよい。導電性材料前駆体は、適宜処理を施すことによって導電性材料に変化させることができる。
インク中には金属微粒子の他に、導電性材料を併用してもよい。導電性材料は格別限定されず、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等が挙げられる。導電性微粒子としては、例えば、金属微粒子、カーボン微粒子等が挙げられる。インク中の導電性微粒子の濃度は、特に限定されない。
金属微粒子を構成する金属として、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等が挙げられる。これらの中でも、Au、Ag、Cuが好ましく、Agが特に好ましい。金属微粒子の平均粒子径は、例えば1〜100nm、更には3〜50nmとすることができる。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製「ゼータサイザ1000HS」により測定することができる。
カーボン微粒子としては、例えば、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。π共役系導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン類やポリアニリン類等が挙げられる。π共役系導電性高分子は、例えばポリスチレンスルホン酸等のようなポリアニオンと共に用いてもよい。
インクに含有させる有機溶剤としては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。これらの有機溶剤は、何れも水よりも沸点の高い高沸点有機溶剤である。
インクを構成する有機溶剤は、高沸点有機溶剤のみによって構成されてもよいが、高沸点有機溶剤を、沸点が水の沸点以下である有機溶剤と併用してもよい。また、インクを構成する有機溶剤を、沸点が水の沸点以下である有機溶剤のみによって構成してもよい。
インク全量に対して、有機溶剤の含有量は、5wt%〜70wt%の範囲であることが好ましい。有機溶剤のうち高沸点有機溶剤の含有量は、10wt%〜30wt%の範囲であることが好ましい。
インクには界面活性剤等の他の成分を含有させることができる。界面活性剤は格別限定されず、例えばシリコン系界面活性剤等が挙げられる。インク中の界面活性剤の濃度は、例えば1重量%以下とすることができる。
〔インクの乾燥〕
樹脂層上に付与されたインク(ライン状液体)の乾燥方法は自然乾燥でも強制乾燥でもよいが、例えば70℃40分の弱い乾燥をさせてから、金属層4を本焼成すると、線分3の樹脂層2への密着性が向上する。強制乾燥に用いる乾燥方法は格別限定されず、例えば、樹脂層の表面を所定温度に加温する方法や、樹脂層の表面に気流を形成する方法等を単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。気流は、例えばファン等を用いて、送風又は吸引を行うことによって形成することができる。
〔後処理〕
樹脂層上に形成された金属層に後処理を施すことができる。後処理として、例えば、焼成処理、めっき処理等が挙げられる。焼成処理を施した後、めっき処理を施してもよい。
焼成処理としては、例えば、光照射処理、熱処理等が挙げられる。光照射処理には、例えば、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線(IR)、マイクロ波、電波等を用いることができる。熱処理には、例えば、熱風、加熱ステージ、加熱プレス等を用いることができる。
めっき処理としては、例えば、無電解めっき、電解めっき等が挙げられる。電解めっきでは、金属微粒子として導電性材料を用いて、金属層に選択的にめっきを施すことができる。金属層に複数回のめっき処理を施してもよい。めっき金属を異ならせた複数回のめっき処理を施してもよい。複数回のめっき処理によって、金属層上に複数の金属層を積層することができる。
〔その他〕
以上の説明では、基材の一方の面に金属層を形成する場合について説明したが、基材の他方の面にも金属層を形成することができる。この場合、基材の他方の面にも上述した樹脂層を形成することができる。
また、一方の面に金属層が形成された基材を2枚用意し、これらを積層してもよい。積層の態様として、以下の3つを例示できる。
第1態様では、一方の基材1の他方の面(金属層4が形成されていない面)に、他方の基材1の一方の面(金属層4が形成された面)を対向させるように積層する。
第2態様では、一方の基材1の他方の面(金属層4が形成されていない面)に、他方の基材1の他方の面(金属層4が形成されていない面)を対向させるように積層する。
第3態様では、一方の基材1の一方の面(金属層4が形成された面)に、他方の基材1の一方の面(金属層4が形成された面)を対向させるように積層する。
第1及び第2態様では、一方の基材1の金属層4間と、他方の基材1の金属層4間との接触を回避することができる。第3態様では、一方の基材1の金属層4間と、他方の基材1の金属層4間とを接触させることができる。第1〜第3態様の何れにおいても、基材1上に樹脂層2を形成することができる。
〔用途〕
導電体の用途は格別限定されず、例えば、種々の電子機器が備える種々のデバイス等に利用することができる。また、導電体を、光学デバイスに等に利用してもよい。
金属微粒子として導電性材料を用いることによって、金属層に導電性を付与することができる(以下、導電性が付与された金属層を線分3ともいう。)。線分3によって、例えば、電気配線や透明導電膜を構成することができる。なお、ここでいう「透明」とは、透明導電膜を構成する金属層自体が透明であることを意味するものではなく、透明導電膜が全体として(例えば金属層が設けられていない領域を介して)光を透過可能であればよい。複数の線分3によって構成された一つの透明導電膜を一つの透明電極(面状電極)として用いることもできる。
透明電極は、例えば、液晶、プラズマ、有機エレクトロルミネッセンス、フィールドエミッション等の各種方式のディスプレイ用の透明電極として用いることができる。また、透明電極は、例えば、タッチパネル、携帯電話、電子ペーパー、各種太陽電池、各種エレクトロルミネッセンス調光素子等の透明電極として用いることができる。特に、透明電極は、例えば、スマートフォン、タブレット端末等のような電子機器のタッチパネルセンサーに用いることができる。タッチパネルセンサーとして用いる場合は、透明電極を位置検出用電極(X電極及びY電極)として用いることができる。
以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
〔実施例1〕
(基材の作製)
基材として、易接着層付き厚さ125μmの透明ポリエチレンテレフタレートフィルム(PETフィルム)を用いた。
(樹脂層の形成)
基材上に溶剤系ポリエステル樹脂(東洋紡社製バイロンUR−1400)を乾燥膜厚で1μmになるようにワイヤーバーで塗布し、110℃で2分乾燥して、樹脂層付き基材を作製した。
プロピレングリコール/ジプロピレングリコールモノメチルエーテル=3/2の混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、4.8%であった。
(金属微粒子を含有するインクの作製)
下記配合からなるインクを作製した。
銀ナノ粒子の水分散液(銀:50重量%) :26重量%
プロピレングリコール :30重量%
ジプロピレングリコールモノメチルエーテル:20重量%
シリコン系界面活性剤 :0.5重量%
純水 :残部
(線分の形成)
上記インクを、液滴量6plのインクジェットヘッドを用いて、1440dpiの解像度でライン/スペース(以下L/S)=60μm/60μmのパターンを印刷し、線分(銀配線パターン)を形成した。
(銀ベタパターンの作成)
液滴量6pLのインクジェットヘッドと上記インクを用いて、1440dpiの解像度で30mm×30mmの銀ベタパターンを印刷した。
(焼成処理)
線分(銀配線パターン)が形成された基材を130℃のオーブンに入れ、10分間焼成処理した。
(金属層の形成)
電解メッキ法により、線分(銀配線パターン)の上に銅メッキをほどこして、金属層(銀配線パターン)を作成した。銅メッキの厚さは約1μmであった。
以上のようにして、導電体を作製した。
〔実施例2〕
樹脂層を下記水性ポリエステル樹脂に代えたこと以外は、実施例1と同様にして導電体を作製した。インクの混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、2.3%であった。
(水性ポリエステル樹脂)
・テレフタル酸(ジカルボン酸成分):30mol%
・イソフタル酸(ジカルボン酸成分):16mol%
・5−スルホイソフタル酸(ジカルボン酸成分):2mol%
・エチレングリコール(グリコール成分):32mol%
・ビスフェノールA(グリコール成分):20mol%
〔実施例3〕
樹脂層を下記疎水性変性ポリエステル樹脂に代えたこと以外は、実施例1と同様にして導電体を作製した。インクの混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、1.4%であった。
(疎水性変性ポリエステル樹脂)
下記組成比からなるポリエステル樹脂に対して、下記組成比からなるアクリル成分を変性率40%で重合して疎水性変性ポリエステル樹脂を調製した。
〔ポリエステル樹脂〕
・テレフタル酸(ジカルボン酸成分):30mol%
・イソフタル酸(ジカルボン酸成分):14mol%
・5−スルホイソフタル酸(ジカルボン酸成分):2mol%
・エチレングリコール(グリコール成分):34mol%
・ビスフェノールA(グリコール成分):20mol%
〔アクリル成分〕
・メタクリル酸グリシジル:20mol%
・メタクリル酸メチル:40mol%
・スチレン:10mol%
・アクリル酸ブチル:30mol%
〔実施例4〕
樹脂層の形成を下記に代えたこと以外は、実施例1と同様にして導電体を作製した。インクの混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、3.3%であった。
(樹脂層の形成)
単官能アクリレートモノマー、多官能アクリレートモノマー、開始剤を配合して紫外線硬化性塗布液を作製し、実施例1と同様の基材にドライ膜厚で10μmになるように塗布した後、高圧水銀灯で300mJ/cmの照射エネルギーで紫外線を照射して硬化させて、樹脂層を形成した。
〔比較例1〕
樹脂層をポリウレタン樹脂(第一工業製薬「スーパーフレックス870」)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして導電体を作製した。インクの混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、0.7%であった。
〔比較例2〕
樹脂層を溶剤系ポリエステル樹脂2(東洋紡社製「バイロンUR−2300」)に代えたこと以外は、実施例1と同様にして導電体を作製した。インクの混合有機溶剤に対する樹脂層の膨潤度は、6.3%であった。
〔評価方法〕
(膨潤度の測定)
樹脂層の膨潤度は、まず、100mm×100mmのガラス板の一方の面の全面に、樹脂層と材質及び厚みが同一である試験用樹脂層を形成し、該試験用樹脂層の重量(浸漬前重量)を測定した。次いで、試験用樹脂層付きガラス板を有機溶剤に20℃で12時間浸漬した後、有機溶剤を拭き取り、試験用樹脂層の重量(浸漬後重量)を測定した。浸漬前重量及び浸漬後重量は、浸漬前及び浸漬後の試験用樹脂層付きガラス板の重量から、予め測定しておいたガラス板の重量を引くことによって、それぞれ求めた。膨潤度は、測定された浸漬前重量及び浸漬後重量より、下記式によって求めた。
膨潤度[%]={(浸漬後重量−浸漬前重量)/浸漬前重量}×100
(wet密着)
硫酸銅を2%含む銅メッキ液に線分を5分間浸漬させ、乾燥させた後に、ニチバン植物系セロハンテープにてテープはくりを行い、線分の密着性(wet密着)の評価とした。
(dry密着)
線分にニチバン植物系セロハンテープにてテープはくりを行い、線分の密着性(dry密着)の評価とした。
(ひび割れ)
線分(60μmのライン)を光学顕微鏡で観察し、ひび割れが発生しているか評価を行った。
(銀ベタパターンのシート抵抗)
三菱ケミカルアナリテック社製「ロレスタAX MCP−T370」を用いて、銀ベタパターンのシート抵抗(Ω/□)を測定した。
以上の結果を表1に示す。
Figure 2020136134
〔評価〕
実施例1では、wet密着は良好(○)、dry密着は良好(○)、細線ひび割れはほぼ良好(ほぼなし)(○△)、銀ベタパターンのシート抵抗は5.2(Ω/□)であった。
実施例2では、wet密着は良好(○)、dry密着は良好(○)、細線ひび割れは良好(なし)(○)、銀ベタパターンのシート抵抗は3.4(Ω/□)であった。
実施例3では、wet密着は良好(○)、dry密着は良好(○)、細線ひび割れは最良(全くなし)(◎)、銀ベタパターンのシート抵抗は2.2(Ω/□)であった。
実施例4では、wet密着は良好(○)、dry密着は良好(○)、細線ひび割れは良好(なし)(○)、銀ベタパターンのシート抵抗は3.6(Ω/□)であった。
比較例1では、wet密着は不良(×)、dry密着はやや不良(△)、細線ひび割れは最良(全くなし)(◎)、銀ベタパターンのシート抵抗は2.1(Ω/□)であった。
比較例2では、wet密着は良好(○)、dry密着はやや不良(△)、細線ひび割れは不良(あり)(×)、銀ベタパターンのシート抵抗は測定上限を超えていた。
1 基材
2 樹脂層
3 線分
4 金属層

Claims (12)

  1. 基材上に形成された樹脂層の上に、金属微粒子を含むインクが印刷されて金属微粒子層を形成しており、該金属微粒子層上に金属層がメッキされている導電体であって、
    前記樹脂層は、前記インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が、1%〜5%であることを特徴とする導電体。
  2. 前記樹脂層は、水性樹脂であることを特徴とする請求項1記載の導電体。
  3. 前記水性樹脂は、疎水性変性ポリエステル樹脂からなることを特徴とする請求項2記載の導電体。
  4. 前記樹脂層は、活性エネルギー線硬化樹脂からなることを特徴とする請求項1記載の導電体。
  5. 前記インク中の有機溶剤は、前記金属微粒子の分散体に対して良溶媒であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の導電体。
  6. 前記金属微粒子層及び前記金属層は、線幅20μm以上のラインの集合体であることを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の導電体。
  7. 基材上に樹脂層を形成する工程と、
    前記樹脂層上に、金属微粒子を含むインクを印刷して、金属微粒子層を形成する工程と、
    前記金属微粒子層上に、メッキによって金属層を形成する工程と、
    を有し、
    前記樹脂層は、前記インク中のいずれか一つ以上の有機溶剤に対する膨潤度が1%〜5%に形成することを特徴とする導電体の製造方法。
  8. 前記樹脂層は、水性樹脂により形成することを特徴とする請求項7記載の導電体の製造方法。
  9. 前記水性樹脂は、疎水性変性ポリエステル樹脂により形成することを特徴とする請求項8記載の導電体の製造方法。
  10. 前記樹脂層は、活性エネルギー線硬化樹脂により形成することを特徴とする請求項7記載の導電体の製造方法。
  11. 前記金属微粒子層は、前記金属微粒子の分散体に対して良溶媒である有機溶剤を含むインクを用いて形成することを特徴とする請求項7〜10の何れかに記載の導電体の製造方法。
  12. 前記金属微粒子層及び前記金属層は、線幅20μm以上のラインの集合体として形成することを特徴とする請求項7〜11の何れかに記載の導電体の製造方法。
JP2019029576A 2019-02-21 2019-02-21 導電体及び導電体の製造方法 Active JP7172712B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019029576A JP7172712B2 (ja) 2019-02-21 2019-02-21 導電体及び導電体の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2019029576A JP7172712B2 (ja) 2019-02-21 2019-02-21 導電体及び導電体の製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020136134A true JP2020136134A (ja) 2020-08-31
JP7172712B2 JP7172712B2 (ja) 2022-11-16

Family

ID=72278927

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2019029576A Active JP7172712B2 (ja) 2019-02-21 2019-02-21 導電体及び導電体の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7172712B2 (ja)

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006066180A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Fuji Photo Film Co Ltd 導電膜の製造方法及び導電膜
JP2006248007A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録媒体
JP2008273164A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Fujifilm Corp 導電性物質吸着性樹脂フイルム、導電性物質吸着性樹脂フイルムの製造方法、それを用いた金属層付き樹脂フイルム、及び、金属層付き樹脂フイルムの製造方法
JP2014175187A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Dainippon Printing Co Ltd 導電パターン形成用基材、透明導電基材、導電パターン形成用基材の製造方法および透明導電基材の製造方法
JP2014196556A (ja) * 2013-03-07 2014-10-16 Dic株式会社 導電性材料の製造方法及び導電性材料
JP2019181730A (ja) * 2018-04-04 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 機能性細線付き基材の製造方法、及び、インクと基材のセット

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2006066180A (ja) * 2004-08-26 2006-03-09 Fuji Photo Film Co Ltd 導電膜の製造方法及び導電膜
JP2006248007A (ja) * 2005-03-10 2006-09-21 Konica Minolta Holdings Inc インクジェット記録媒体
JP2008273164A (ja) * 2007-03-30 2008-11-13 Fujifilm Corp 導電性物質吸着性樹脂フイルム、導電性物質吸着性樹脂フイルムの製造方法、それを用いた金属層付き樹脂フイルム、及び、金属層付き樹脂フイルムの製造方法
JP2014196556A (ja) * 2013-03-07 2014-10-16 Dic株式会社 導電性材料の製造方法及び導電性材料
JP2014175187A (ja) * 2013-03-08 2014-09-22 Dainippon Printing Co Ltd 導電パターン形成用基材、透明導電基材、導電パターン形成用基材の製造方法および透明導電基材の製造方法
JP2019181730A (ja) * 2018-04-04 2019-10-24 コニカミノルタ株式会社 機能性細線付き基材の製造方法、及び、インクと基材のセット

Also Published As

Publication number Publication date
JP7172712B2 (ja) 2022-11-16

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6644684B2 (ja) 金属ナノワイヤおよびポリマーバインダーを主成分とする透明導電性コーティング、その溶液処理、およびパターン化方法
JP6183518B2 (ja) 金属ナノワイヤー含有透明導電膜及びその塗布液
JP2021167425A (ja) 融着ネットワークを有する透明導電性フィルムの形成のための金属ナノワイヤーインク
KR101570398B1 (ko) 투명 도전성 잉크 및 투명 도전 패턴형성방법
JP4679087B2 (ja) 透明面状発熱体及びその製造方法
JP6787584B2 (ja) 透明導電層積層用フィルム、その製造方法、及び透明導電性フィルム
JP6356453B2 (ja) 透明導電パターン形成用基板、透明導電パターン形成基板及び透明導電パターン形成基板の製造方法
WO2015197693A1 (en) Conductive transparent coating for rigid and flexible substrates
JP2009252437A (ja) 透明導電性フィルム
JP5282991B1 (ja) 透明導電層付き基体及びその製造方法
WO2017008970A1 (en) Conductive transparent coating
WO2017104651A1 (ja) 透明導電体の製造方法及び透明導電体
JP7073860B2 (ja) 機能性細線付き基材の製造方法、及び、インクと基材のセット
JP6958557B2 (ja) 機能性細線付き基材及び機能性細線の形成方法
JP2020136134A (ja) 導電体及び導電体の製造方法
JP4662751B2 (ja) 透明面状発熱体及びその製造方法
JP4679092B2 (ja) 透明面状発熱体及びその製造方法
JP2010146757A (ja) 透明導電性シートの製造方法
JP7131615B2 (ja) 導電細線の形成方法、透明導電体の製造方法、デバイスの製造方法及び導電性インクと基材のセット
JP6457298B2 (ja) 導電性基材並びにその製造方法及び前駆体
JP2011071375A (ja) 電磁波シールド材
WO2018146963A1 (ja) タッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法
JPWO2019163070A1 (ja) パターン形成方法
JP2021009883A (ja) 導電性配線パターンの製造方法及び導電性配線パターン
JP2019016437A (ja) 水系導電インク、導電性細線形成方法及び透明導電膜形成方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20210628

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20220526

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20220628

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220715

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20221004

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20221017

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7172712

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150