WO2018146963A1 - タッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法 - Google Patents

タッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、画質と感度を両立できるタッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法を提供することを課題とし、当該課題は、基材(1)と、基材(1)上に設けられた導電性パターンからなる透明導電膜(2)と、透明導電膜(2)上に設けられた白色層(3)とを有し、また、該タッチスクリーンは、基材(1)上に導電性パターンからなる透明導電膜(2)を形成し、次いで、透明導電膜(2)上に白色層(3)を形成することで製造されることにより解決される。基材(1)は白色であることが好ましい。

Description

タッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法
 本発明は、タッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法に関し、より詳しくは、画質と感度を両立できるタッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法に関する。
 プロジェクターからの画像を投影するためのスクリーンにタッチパネルの機能を備えるタッチスクリーンが知られている(特許文献1)。
 タッチスクリーンにおける座標検出機構として、光検出方式(特許文献2、3)、膜抵抗方式(特許文献4)あるいは静電容量方式(特許文献5)が提案されている。
特開2007-233999号公報 米国特許第4507557号明細書 特開2004-272353号公報 特開2012-73360号公報 特開2011-22964号公報
 タッチスクリーンの表面を白色層によって構成することで、該表面に投影される画像を鮮明に表示することができる。
 近年、タッチスクリーンによる座標検出について、更なる高感度化が求められている。これを実現するため、座標検出のための導電膜(位置検出電極)上に設けられる白色層を薄膜化することが考えられる。
 しかしながら、白色層を薄くすることにより、画像を投影する際に導電膜が見えてしまい、画質が劣化してしまう。
 特許文献1~5には、上記のような画質と感度の両立について課題は示されておらず、この課題を解決する手段も示されていない。
 そこで本発明の課題は、画質と感度を両立できるタッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法を提供することにある。
 また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
 上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
 基材と、
 前記基材上に設けられた導電性パターンからなる透明導電膜と、
 前記透明導電膜上に設けられた白色層とを有するタッチスクリーン。
2.
 前記透明導電膜は、静電容量方式の位置検出電極である前記1記載のタッチスクリーン。
3.
 前記基材は白色である前記1又は2記載のタッチスクリーン。
4.
 前記透明導電膜の表面がメッキ被膜により構成されている前記1~3の何れかに記載のタッチスクリーン。
5.
 前記基材の両面に前記透明導電膜が設けられており、少なくとも一方の面の前記透明導電膜上に前記白色層が設けられている前記1~4の何れかに記載のタッチスクリーン。
6.
 前記白色層は白色塗膜である前記1~5の何れかに記載のタッチスクリーン。
7.
 前記白色層は白色フィルムである前記1~5の何れかに記載のタッチスクリーン。
8.
 前記導電性パターンは複数の導電性細線によって構成される前記1~7の何れかに記載のタッチスクリーン。
9.
 前記導電性細線の厚さは、縁に向けて徐々に薄くなる前記8記載のタッチスクリーン。
10.
 基材上に導電性パターンからなる透明導電膜を形成し、
 次いで、前記透明導電膜上に白色層を形成するタッチスクリーンの製造方法。
11.
 前記透明導電膜は、静電容量方式の位置検出電極である前記10記載のタッチスクリーンの製造方法。
12.
 前記基材は白色である前記10又は11記載のタッチスクリーンの製造方法。
13.
 メッキが施された前記透明導電膜を得た後、前記白色層を形成する前記10~12の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
14.
 白色インクを用いた印刷法によって前記白色層を形成する前記10~13の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
15.
 白色フィルムの貼合によって前記白色層を形成する前記10~13の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
16.
 前記基材の両面に前記透明導電膜を形成し、少なくとも一方の面の前記透明導電膜上に前記白色層を形成する前記10~15の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
17.
 前記導電性パターンは複数の導電性細線によって構成される前記10~16の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
18.
 前記基材上に付与された導電性材料を含む液体を乾燥することによって、前記導電性細線を形成する前記17記載のタッチスクリーンの製造方法。
19.
 前記基材上にライン状に付与された前記液体を乾燥する際に、前記液体の長手方向に沿う両縁に前記導電性材料を選択的に堆積させて一対の前記導電性細線を形成する前記18記載のタッチスクリーンの製造方法。
20.
 前記基材上にインクジェット法によって前記液体を付与する前記18又は19記載のタッチスクリーンの製造方法。
21.
 前記透明導電膜の形成から前記白色層の形成までの工程をロールtoロール方式により行う前記10~20の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
 本発明によれば、画質と感度を両立できるタッチスクリーン及びタッチスクリーンの製造方法を提供することができる。
一実施形態に係るタッチスクリーンの一部を切欠いた概略斜視図 図1に示したタッチスクリーンを下方から見た概略斜視図 導電性細線の縁における空隙を説明する断面図 導電性細線形成の一例を説明する図 メッシュパターン形成の第一態様を説明する図 メッシュパターン形成の第二態様を説明する図 2枚の透明導電膜付き基材の貼り合わせの例を説明する図 ロールtoロール方式の一例を概念的に説明する概略図
 以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳しく説明する。まず、図1及び図2を参照して本発明のタッチスクリーンについて説明する。次いで、図3~図8を参照して本発明のタッチスクリーンの製造方法について説明する。
1.タッチスクリーン
 図1は一実施形態に係るタッチスクリーンの一部(白色層の一部)を切欠いた概略斜視図であり、図2は図1に示したタッチスクリーンを下方から見た概略斜視図である。
 本実施形態において、タッチスクリーンは、基材1と、基材1の両面にそれぞれ設けられた透明導電膜2と、基材1の一方の面(図1中、上方の面であり、便宜的に表面ともいう)の透明導電膜2上に設けられた白色層3とを有する。
 透明導電膜2は、静電容量方式等の座標検出機構における位置検出電極として用いられる。本実施形態において、表面の透明導電膜2はY方向センサーとして、基材1の他方の面(上述した表面と反対側の面であり、便宜的に裏面ともいう)の透明導電膜2はX方向センサーとして、それぞれ用いられる。
 白色層3の表面30は、プロジェクターからの画像を投影するための投影面として、且つ座標検出機構におけるタッチ面として用いられる。
 本実施形態では、導電膜として透明導電膜2を用いることによって、透明導電膜2上に設けられる白色層3を薄く形成しても、白色層3の表面30に透明導電膜2が視認されてしまうことを防止できる。これにより、投影画像の画質を向上することができる。更に、白色層3を薄く形成できることによって、座標検出の感度の低下を防止することができる。これにより、画質と感度を両立できる効果が発揮される。例えば静電容量方式のタッチスクリーンにおいては、白色層3を薄く形成することによって静電容量を大きくできるため、感度向上の効果が好適に発揮される。
(1)基材
 基材1は格別限定されず、例えば白色基材や透明基材等を用いることができるが、特に白色基材であることが好ましい。
 本実施形態では透明導電膜2を用いているため、基材1が呈する白さを、透明導電膜2を介して視認することができる。そのため、基材1によって呈される白さにより、白色層3に要求される白さを低減でき、白色層3を更に薄くできる。この結果、座標検出の感度を更に向上することができる。
 基材1の材質は格別限定されず、例えば、ガラス、合成樹脂材料、その他種々の材料を用いることができる。合成樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロース系樹脂(ポリアセチルセルロース、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル-(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル-ブタジエン-スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂等が挙げられる。特に、タッチスクリーンに可撓性を付与する等の観点で、基材1の材質は、合成樹脂材料(プラスチックともいう)であることが好ましい。合成樹脂材料からなる基材1は、延伸されていても、未延伸であってもよい。
 基材1に白色を付与する場合、例えば、基材1に白色顔料を塗布する、あるいは、基材1に白色顔料を含有させる等の方法を用いることができる。
 白色顔料としては、例えば白色無機顔料等が挙げられる。白色無機顔料としては、例えば、硫酸バリウム等のアルカリ土類金属の硫酸塩、炭酸カルシウム等のアルカリ土類金属の炭酸塩、微粉ケイ酸、合成ケイ酸塩等のシリカ類、ケイ酸カルシウム、アルミナ、アルミナ水和物、酸化チタン、酸化亜鉛、タルク、クレイ等が挙げられる。また、白色顔料として、例えば、白色有機顔料や、白色の中空ポリマー微粒子等を用いてもよい。
 基材1の形状は格別限定されず、例えば板状(板材)等とすることができる。板材とする場合、厚さ、大きさ(面積)及び形状は特に限定されず、タッチスクリーンの用途、目的に応じて適宜定めることができる。板材の厚さは格別限定されず、例えば1μm~10cm程度、更には20μm~300μm程度とすることができる。
 また、基材1における透明導電膜2の形成面(透明導電膜2と接触する面)には、表面エネルギーを変化させる処理等の表面処理が予め施されていてもよい。更に、基材1として、ハードコート層や反射防止層等の機能層が積層されたものを用いてもよい。
(2)透明導電膜
 透明導電膜2は、導電性パターンによって構成されている。導電性パターンは、基材1上に二次元的なパターンを呈するように連続的に付与された導電性材料によって構成することができる。ここで、「連続的」というのは、導電性パターン内で導電性材料同士が互いに電気的に接続されていることを意味する。これにより、1つの導電性パターンからなる透明導電膜2を、1つの電極として機能させることができる。このような透明導電膜2を基材1上に複数設けることによって、座標検出機構における複数の位置検出電極を構成することができる。図1及び図2において、破線で囲まれた領域Sは、座標検出機構によるセンサーエリアである。
 本実施形態において、透明導電膜2は帯状に形成されている。複数の透明導電膜2は所定の間隔をおいて並設されている。基材1の表面の透明導電膜2の長手方向は、基材1の裏面の透明導電膜2の長手方向と交差するように設けられている。これにより、基材1の両面の透明導電膜2によって、Y方向の位置とX方向の位置とを検出できる。
 各々の透明導電膜2の一端には引き出し配線4が接続されている。引き出し配線4は、FPC(フレキシブルプリント配線基板)接続部5まで伸びている。FPC接続部5は、図示しないFPCを接続するための端子を構成する。引き出し配線4及びFPC接続部5は、導電性材料によって構成される。FPCは位置検出を行うための図示しない演算回路(タッチパネルコントロールICともいう)に接続することができる。
 図1及び図2に示すように、透明導電膜2の導電性パターンは複数の導電性細線21によって構成されることが好ましい。これにより、透明導電膜2の透明性が向上し、白色層3を更に薄くすることができるため、本発明の効果が更に良好に発揮される。例えば、導電性細線21を構成する導電性材料自体が透明性を有しない場合であっても、導電性細線21の線幅が好ましくは10μm以下、より好ましくは7μm以下、最も好ましくは5μm以下であることによって、導電性細線21が目視で視認できなくなり、透明導電膜2に良好な透明性を付与することができる。
 更に、透明導電膜2の導電性パターンが複数の導電性細線21によって構成されることにより、例えばITOべた膜と比較して、透明導電膜2の導電性と可撓性を好適に両立できる。ITOべた膜では、導電性を確保するために膜厚を厚くすると、可撓性が損なわれ易い。これに対して、導電性細線21からなる透明導電膜2は、可撓性を保持しながら導電性に優れる効果を奏する。
 なお、透明導電膜2が「透明」であるというのは、必ずしも透明導電膜2を構成する導電性材料自体が透明である必要はなく、透明導電膜2が全体として(例えば導電性パターン中の導電性材料が付与されていない領域を介して)光を透過可能であればよい。透明導電膜2の透過率(全光線透過率)は、85%T以上であることが好ましい。透過率は、東京電色社製AUTOMATICHAZEMETER(MODEL TC-HIIIDP)を用いて測定された値である。
 導電性細線21によって構成される導電性パターンの例としては、図2に示したメッシュパターンの他、例えばストライプパターン等が挙げられる。
 透明導電膜2については、下記「2.タッチスクリーンの製造方法」において、更に詳しく説明する。
(3)白色層
 白色層3は、透明導電膜2上に設けられている。そのため、上述したように、透明導電膜2上に設けられる白色層3を薄く形成しても、白色層3の表面30に透明導電膜2が視認されてしまうことを防止できる。これにより、投影画像の画質を向上することができる。更に、白色層3を薄く形成できることによって、座標検出の感度の低下を防止することができる。これにより、画質と感度を両立できる効果が発揮される。
 白色層3は、感度向上の観点で薄いことが好ましく、例えば、5mm以下、1mm以下、100μm以下、50μm以下、30μm以下、更には20μm以下であることが好ましい。白色層3の膜厚の下限は格別限定されないが、耐久性を向上する等の観点では、例えば1μm以上とすることができる。
 また、同様の理由で、透明導電膜21の表面から、白色層3の表面30までの距離は短いことが好ましく、例えば、5mm以下、1mm以下、100μm以下、50μm以下、30μm以下、更には20μm以下であることが好ましい。この距離の下限は格別限定されないが、耐久性を向上する等の観点では、例えば1μm以上とすることができる。
 白色層3は、タッチスクリーンに良好な可撓性を付与する観点で、例えば白色塗膜又は白色フィルムであることが好ましい。
 白色塗膜としては、例えば、バインダーに白色顔料を分散させた層等が挙げられる。白色顔料としては、上記「(1)基材」において基材に含有させることができる白色顔料として例示したものを用いることができる。白色塗膜の厚さは、例えば5μm~5mmとすることができる。
 白色フィルムとしては、例えば、樹脂に上述した白色顔料を分散させたフィルム等が挙げられる。白色フィルムの厚さは、例えば0.05mm~5mmとすることができる。
 白色層3は単層構造であっても多層構造であってもよい。白色層3を薄く形成する観点では単層構造であることが好ましい。
 白色層3は、透明導電膜2上に直接設けられていることが好ましい。これにより、透明導電膜2から白色層3の表面30までの距離が短縮され、特に静電容量方式のタッチスクリーンの感度を更に向上することができる。
 なお、透明導電膜2上に白色層3が直接設けられているというのは、透明導電膜2と白色層3との間に、追加機能を付与する層(追加機能層)が介在していないという意味である。透明導電膜2上に白色層3を設ける(保持する)ための接着層や粘着層等は、追加機能層ではない。
 本発明はタッチスクリーンの感度向上を一つの目的としているため、透明導電膜2から白色層3の表面30までの距離を短縮する観点で、追加機能層を設けることは好ましくない。特に、透明導電膜2と白色層3との間にレンズ層の追加機能層を介在させると、感度低下を招くだけでなく、投影画像の視野角が狭くなったり、可撓性が損なわれたりして、タッチスクリーンの汎用性に限界を生じる場合もある。
 感度低下をより確実に防止する観点では、接着層や粘着層が設けられないことがより好ましい。白色層3が白色塗膜である場合は、所望の薄さに形成でき、更に接着層や粘着層を省略できるため、感度を良好に向上することができる。また、白色フィルムを用いる場合も、透明導電膜2上に熱圧着する等により、接着層や粘着層を省略できる。
 接着層や粘着層を設ける場合であっても、その膜厚が十分に薄い場合、例えば100μm以下、更には60μm以下である場合は、感度の低下を十分に防止できる。なお、接着層や粘着層を設ける場合は、透明なものを用いることが、画質の低下を防止する観点から好ましい。なお、接着層や粘着層に白色顔料を含有させて、白色層3の一部とすることもできる。
 白色層3については、下記「2.タッチスクリーンの製造方法」において、更に詳しく説明する。
2.タッチスクリーンの製造方法
 次に、一実施形態に係るタッチスクリーンの製造方法について説明する。上記「1.タッチスクリーン」についてした説明は「2.タッチスクリーンの製造方法」に適宜援用される。また、「2.タッチスクリーンの製造方法」についてする説明は上記「1.タッチスクリーン」に適宜援用される。
(1)透明導電膜の形成
 本実施形態では、まず、基材1上に、複数の導電性細線21によって構成された透明導電膜2を形成する。
 基材1上に導電性細線21を形成する方法としては、印刷法やフォトリソグラフィー等が挙げられ、特に印刷法が好適に用いられる。印刷法においては、導電性材料を含有するインクを基材1上に付与して導電性細線21を形成することができる。
 特に透明導電膜2上に白色層3を直接設ける場合は、白色層3の密着性を向上する観点で、透明導電膜2を印刷法によって形成することが好ましい。これについて、図3を参照して説明する。
 図3(a)は、フォトリソグラフィーで形成された導電性細線21を、該導電性細線21の長手方向と直交する断面で切断した断面図である。一方、図3(b)は、印刷法で形成された導電性細線21を同様の断面で切断した断面図である。
 図3(a)及び(b)に示すように、透明導電膜2上に設けられる白色層3は、導電性細線21を被覆すると共に、導電性細線21が設けられていない領域において基材1と直接接触していることが密着性を向上する観点から好ましい。
 このとき、図3(a)に示すように、フォトリソグラフィーで形成された導電性細線21の厚さは、縁に向けて一定であり、切り立った縁において断絶される。そのため、この上に白色層3を設けた場合に、導電性細線21の縁における基材1と白色層3との間に空隙Cが生じ易く、上述した密着性向上の効果を発揮する観点で限界がある。一方、図3(b)に示すように、印刷法で形成された導電性細線21の厚さは、導電性細線21の形成時におけるインクの表面張力等の影響によって、縁に向けて徐々に薄くなる。そのため、この上に白色層3を設けた場合に、上述した空隙Cが生じにくく、白色層3の密着性を良好に向上する効果が得られる。
 また、空隙Cは、白色層3の屈折率と異なるため、白色層3の表面30に投影される画像に、視覚的な違和感を与え得る。従って、空隙Cの発生を防止して画質を更に向上する観点でも印刷法が好ましい。
 更にまた、空隙Cは、静電容量を不均一化させる原因にもなり得る。従って、空隙Cの発生を防止して感度を更に向上する観点でも印刷法が好ましい。
 印刷法は格別限定されず、例えば、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等が挙げられ、中でもインクジェット法が好ましい。インクジェット法におけるインクジェットヘッドの液滴吐出方式は格別限定されず、例えばピエゾ方式やサーマル方式等が挙げられる。
〔コーヒーステイン現象〕
 印刷法においては、基材1上に付与されたインクを乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して導電性細線21を形成することが好ましい。これにより、本発明の効果が更に良好に発揮される。特にコーヒーステイン現象を利用することによって、導電性細線21を細く形成できることに加えて、導電性細線21に、図3(b)に示したような、縁に向けて徐々に薄くなる形状を、より確実に付与できる。そのため、上述した空隙Cの発生をより確実に防止できる効果も得られる。コーヒーステイン現象を利用した導電性細線21の形成について、図4を参照して説明する。
 まず、図4(a)に示すように、基材1上に、導電性材料を含むインクからなるライン状液体20を付与する。
 次いで、ライン状液体20を乾燥させる過程でライン状液体20の縁に導電性材料を選択的に堆積させることによって、図4(b)に示すように、導電性細線21を形成することができる。この例では、ライン状液体20の長手方向に沿う両縁に導電性材料を選択的に堆積させることによって、一対の導電性細線21、21を形成している。導電性材料が選択的に堆積していく際に、導電性細線21、21の内縁は、縁に向けて徐々に薄くなる形状が形成される。ライン状液体20の線幅を均一に形成することによって、一対の導電性細線21、21を互いに平行に形成することができる。
 導電性細線21の線幅は、ライン状液体20の線幅よりも細く、透明導電膜の透明性を向上する観点では、10μm以下であることが好ましく、5μm以下であることが更に好ましい。導電性細線3の線幅の下限は格別限定されないが、安定な導電性を付与する等の観点では、例えば1μm以上とすることができる。
 導電性細線21によって種々のパターンを形成することができる。このようなパターンとして、例えば、ストライプパターンやメッシュパターン等が挙げられる。以下に、図5を参照してメッシュパターン形成の第一態様について説明し、次いで、図6を参照してメッシュパターン形成の第二態様について説明する。
〔メッシュパターン形成の第一態様〕
 メッシュパターン形成の第一態様においては、まず、図5(a)に示すように、基材1上に、所定の間隔で並設された複数のライン状液体20を形成する。
 次いで、図5(b)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から一対の導電性細線21、21を形成する。
 次いで、図5(c)に示すように、先に形成された複数の導電性細線21と交差するように、所定の間隔で並設された複数のライン状液体20を形成する。
 次いで、図5(d)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から一対の導電性細線21、21を形成する。以上のようにしてメッシュパターンを形成することができる。
 図5の例では、ライン状液体20及び導電性細線21を直線にしているが、これに限定されない。ライン状液体20及び導電性細線21の形状は、例えば波線又は折線等であってもよい。導電性細線21が波線又は折線等の非直線形状を有することによって、タッチスクリーンを湾曲させたりしても断線が防止される効果が得られる。
〔メッシュパターン形成の第二態様〕
 メッシュパターン形成の第二態様においては、まず、図6(a)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向(図中、上下方向)及び幅方向(図中、左右方向)に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体20を形成する。
 次いで、図6(b)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から、一対の導電性細線21、21からなる細線ユニットを形成する。かかる細線ユニットにおいて、導電性細線21、3は、一方(外側の導電性細線21)が他方(内側の導電性細線21)を内部に包含しており、同心状に形成されている。また、導電性細線21、21はそれぞれ、ライン状液体20の両縁(内周縁及び外周縁)の形状に対応して四角形を成している。
 次いで、図6(c)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向及び幅方向に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体20を形成する。ここで、複数の四角形を成すライン状液体20は、先に形成された細線ユニットの間に挟まれる位置に形成される。ここでは、四角形を成すライン状液体20は、これに隣接する細線ユニットのうちの外側の導電性細線21と接触するが、内側の導電性細線21とは接触しないように配置されている。
 次いで、図6(d)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から、一対の導電性細線21、21からなる細線ユニットを更に形成する。
 図6(d)に示すパターンにおいて、外側の導電性細線21は、隣接する外側の導電性細線21と互いに接続されている。一方、内側の導電性細線21は、他の内側の導電性細線21、及び、外側の導電性細線21と接続されていない。即ち、内側の導電性細線21は、孤立するように配置されている。
 図6(d)に示すパターンを、そのままメッシュパターンとして用いてもよい。また、図6(d)に示すパターンにおける内側の導電性細線21を除去し、外側の導電性細線21からなるメッシュパターン(図6(e))を形成してもよい。メッシュパターン形成の第二態様によれば、導電性細線21を自由度高く形成できる効果が得られる。特に複数の導電性細線21の配置間隔を、ライン状液体20の線幅に依拠せず自由度高く設定できる効果が得られる。
 内側の導電性細線21を除去する方法は格別限定されず、例えば、レーザー光等のようなエネルギー線を照射する方法や、化学的にエッチング処理する方法等を用いることができる。
 また、外側の導電性細線21に電解メッキを施す際に、内側の導電性細線21をメッキ液によって除去する方法を用いてもよい。上述したように内側の導電性細線21は孤立するように配置されており、外側の導電性細線21に電解メッキを施すための通電経路から除外することができる。そのため、外側の導電性細線21に電解メッキを施している間(通電している間)に、電解メッキが施されない内側の導電性細線21を、メッキ液によって溶解又は分解して除去することができる。
 図6の例では、ライン状液体20及び導電性細線21を四角形にしているが、これに限定されない。ライン状液体20及び導電性細線21の形状として、例えば閉じられた幾何学図形が挙げられる。閉じられた幾何学図形としては、例えば三角形、四角形、六角形、八角形等の多角形が挙げられる。また、閉じられた幾何学図形は、例えば円形、楕円形等のように曲線要素を含むことができる。
〔インク〕
 次に、印刷法、特に上述したコーヒーステイン現象に好適に用いられるインクについて、詳しく説明する。
 インクに含有させる導電性材料は格別限定されず、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等が挙げられる。
 導電性微粒子として、例えば、金属微粒子、金属酸化物微粒子、カーボン微粒子等が挙げられる。中でも金属微粒子が好ましく、これにより透明導電膜の導電性の向上し、感度を更に向上することができる。
 金属微粒子を構成する金属として、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等が挙げられる。これらの中でも、Au、Ag、Cuが好ましく、Agが特に好ましい。金属微粒子の平均粒子径は、例えば1~100nm、更には3~50nmとすることができる。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製「ゼータサイザ1000HS」により測定することができる。
 金属酸化物微粒子として、例えば、酸化インジウムスズ(ITO)等が挙げられる。
 カーボン微粒子としては、例えば、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
 導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。π共役系導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン類やポリアニリン類等が挙げられる。π共役系導電性高分子は、例えばポリスチレンスルホン酸等のようなポリアニオンと共に用いてもよい。
 インク中の導電性材料の濃度は、例えば5重量%以下とすることができ、更には0.01重量%以上1.0重量%以下とすることができる。これにより、コーヒーステイン現象が促進され、導電性細線を更に細くできる等の効果が得られる。
 インクに用いられる溶媒は格別限定されず、水や有機溶剤から選択された一種又は複数種を含むことができる。有機溶剤としては、例えば、1,2-ヘキサンジオール、2-メチル-2,4-ペンタンジオール、1,3-ブタンジオール、1,4-ブタンジオール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
 また、インクには界面活性剤等の他の成分を含有させることができる。界面活性剤は格別限定されず、例えばシリコン系界面活性剤等が挙げられる。インク中の界面活性剤の濃度は、例えば1重量%以下とすることができる。
〔インクの乾燥〕
 基材上に付与されたインク(ライン状液体)の乾燥方法は自然乾燥でも強制乾燥でもよい。強制乾燥に用いる乾燥方法は格別限定されず、例えば、基材の表面を所定温度に加温する方法や、基材の表面に気流を形成する方法等を単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。気流は、例えばファン等を用いて、送風又は吸引を行うことによって形成することができる。
〔後処理〕
 基材上に形成された導電性細線に後処理を施すことができる。後処理として、例えば、焼成処理、メッキ処理等が挙げられる。焼成処理を施した後、メッキ処理を施してもよい。
 焼成処理としては、例えば、光照射処理、熱処理等が挙げられる。光照射処理には、例えば、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線(IR)、マイクロ波、電波等を用いることができる。熱処理には、例えば、熱風、加熱ステージ、加熱プレス等を用いることができる。
 メッキ処理としては、例えば、無電解メッキ、電解メッキ等が挙げられる。電解メッキでは、導電性細線の導電性を利用して、該導電性細線に選択的にメッキを施すことができる。メッキ処理によって、導電性細線からなる透明導電膜の表面をメッキ被膜により構成することができる。
 導電性細線を複数回のメッキ処理に施してもよい。メッキ金属を異ならせた複数回のメッキ処理を施してもよい。複数回のメッキ処理によって、導電性細線上に複数の金属層(メッキ被膜)を積層することができる。複数の金属層を積層する場合、導電性細線上に、銅からなる第1金属層、ニッケル又はクロムからなる第2金属層を順に積層することによって、銅による導電性向上の効果と、ニッケル又はクロムによる耐候性向上の効果及び色味を消す効果を得ることができる。導電性細線の色味を消すことによって、画質を更に向上することができる。
 また、電解メッキに用いるメッキ液に、例えば、過硫酸ナトリウム、塩化第二銅、過酸化水素等のような酸化剤を含有させてもよい。酸化剤の使用により、導電性細線の導電性を向上でき、且つメッキ太りが抑制される。この効果は、コーヒーステイン現象を利用して形成された導電性細線を対象とする場合に特に良好に発揮される。
〔両面形成〕
 基材の両面に透明導電膜を形成する場合は、基材の表面に透明導電膜を形成するのと同時に、あるいはその前後に、該基材の裏面に透明導電膜を形成する方法を用いることができる。これにより、1枚の基材にX方向センサー及びY方向センサーを形成することができるため、基材の使用量を削減できる。
 また、両面に透明導電膜が形成された基材を得る方法として、片面に透明導電膜が形成された2枚の透明導電膜付き基材を貼り合わせる方法を用いてもよい。貼り合わせを行う場合は、例えば、図7(a)に示すように、一方の透明導電膜付き基材の基材1と、他方の透明導電膜付き基材の基材1とを対向させて貼り合わせることができる。また、図7(b)に示すように、一方の透明導電膜付き基材の基材1と、他方の透明導電膜付き基材の透明導電膜2とを対向させて貼り合わせることができる。
(2)白色層の形成
 白色層3を形成する方法としては、例えば印刷法やフィルム貼り合わせ等を好ましく用いることができる。
〔印刷法〕
 印刷法においては、白色インクを透明導電膜上に付与することで、白色塗膜層からなる白色層を形成することができる。印刷法としては、上述した「2.タッチスクリーンの製造方法 (1)透明導電膜の形成」において透明導電膜を形成するための方法として例示したものを用いることができる。
 白色インクは、白色顔料を含むことができる。白色顔料としては、上記「1.タッチスクリーン (1)基材」において基材に含有させることができる白色顔料として例示したものを用いることができる。白色インクとして、例えば、白色顔料を溶剤に分散した溶剤系インクや、白色顔料を活性エネルギー線硬化性(重合性)成分(モノマーやオリゴマー等)に分散した活性エネルギー線硬化系インク等を用いることができる。
 溶剤系インクを用いる場合は、該インクを透明導電膜上に付与した後、溶剤を乾燥することによって、白色層を形成することができる。溶剤系インクには、樹脂微粒子等のバインダー成分を含有させてもよい。
 活性エネルギー線硬化系インクを用いる場合は、該インクを透明導電膜上に付与した後、活性エネルギー線を照射して硬化性成分を硬化させることによって、白色層を形成することができる。硬化された硬化性成分は、白色層においてバインダーとして機能する。活性エネルギー線としては、例えば紫外線、赤外線等が挙げられる。
 白色インクにおける白色顔料の濃度、粒子径等は格別限定されず、適宜適切なものを用いることができる。特に印刷法としてインクジェット法を用いる場合は、ノズル詰まりを防止する等の観点で、白色顔料の平均粒子径は例えば300nm以下とすることができる。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製「ゼータサイザ1000HS」により測定することができる。
 また、白色層を印刷法によって形成する場合は、白色インクの付与量等の調整によって、白色層を所望の薄さで形成できる。更に接着層や粘着層を好適に省略できるため、感度を更に向上することができる。また、印刷法を用いると、図3を参照して説明した空隙Cの発生を防止する効果も得られる。
 印刷法として、特にインクジェット法を用いることが好ましい。これにより、薄い白色層を均一な厚さで形成することができ、画質及び感度を更に向上することができる。また、空隙Cの発生をより確実に防止できる。
〔フィルム貼り合わせ〕
 フィルム貼り合わせにおいては、白色フィルムを透明導電膜上に貼り合わせることで、白色フィルムからなる白色層を形成することができる。白色フィルムの貼り合わせは、接着層又は粘着層を介して行うことができる。接着層又は粘着層は、塗布により形成してもよいし、接着シート又は粘着シートのようなフィルムによって形成してもよい。
 また、フィルム貼り合わせの他の態様として、白色フィルムを透明導電膜上に熱圧着する方法を用いてもよい。この場合は、接着層又は粘着層を好適に省略できる。
 更にまた、白色層は、印刷法と、フィルム貼り合わせとを併用して形成してもよい。例えば、印刷法で第1白色層を形成した後、第1白色層上にフィルム貼り合わせによって第2白色層を形成してもよい。このようにして、多層構造の白色層を形成してもよい。
(3)製造方式
 タッチスクリーンを製造する際の製造方式は格別限定されないが、透明導電膜の形成から白色層の形成までの工程をロールtoロール方式により行うことが好ましい。これにより、製造効率を向上する効果が得られる。
 図8の概略図に示すように、ロールtoロール方式においては、ロール状に巻回された長尺状の基材を用い、上流側のロール6から繰り出された基材を、透明導電膜形成エリア7及び白色層形成エリア8に順次搬送し、透明導電膜及び白色層が形成された基材を下流側のロール9に巻き取ることができる。
3.その他
 以上の説明では、基材の両面に透明導電膜が設けられ、一方の面の透明導電膜上に白色層が設けられている場合について主に示したが、これに限定されない。例えば、基材の両面の透明導電膜上に白色層が設けられてもよい。例えば、基材の裏面側に白色層が存在することで、基材の表面側の白色層に要求される白さを低減でき、基材の表面側の白色層を更に薄くすることができる。これにより、更なる感度向上を達成できる。
 また、以上の説明では、基材の両面に透明導電膜を設ける場合について主に示したが、これに限定されない。例えば、基材の裏面の透明導電膜は省略してもよい。裏面の透明導電膜を省略する場合、基材の表面の透明導電膜によって、Y方向及びX方向の位置検出電極を構成することができる。
 また、以上の説明において、透明導電膜に関して説明したY方向及びX方向は、必ずしも直交する関係にある必要はなく、交差していればよい。また、Y方向及びX方向は、製品において特定の方向に配向されることを限定するものではない。また、タッチスクリーンによる座標検出は、必ずしも複数(Y方向及びX方向の場合は2つ)の座標系における座標を検出しなくてもよく、1つの座標系における座標を検出するものであってもよい。
 以下に、本発明の実施例について説明するが、本発明はかかる実施例により限定されない。
1.タッチスクリーンの製造
(実施例1)
 図1及び図2に示したものと同様のタッチスクリーンを以下の方法により作製した。
(1)透明導電膜の形成
 まず、基材1の表面に図1に示したものと同様の透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5を形成した。具体的には、厚さ125μmの易接着層付き透明PETフィルムからなる基材1の表面に、図5を参照して説明したメッシュパターン形成の第一態様と同様にして、メッシュパターンからなる帯状の透明導電膜2を複数形成した。ライン状液体20の形成には下記インク1を用い、コーヒーステイン現象を利用して導電性細線21を形成した。
〔インク1〕
 インク1の組成は以下の通りである。
 ・銀ナノ粒子の水分散液(銀ナノ粒子:40重量%):1.75重量%
 ・ジエチレングリコールモノブチルエーテル:20重量%
 ・純水:残部
 基材1の表面に形成された各々の透明導電膜2は、Y方向センサーとして用いられる。透明導電膜2の幅は5mmとし、隣接する透明導電膜2間には0.1mmの間隙を設けた。透明導電膜2を構成する導電性細線21は間隔1mmで並設されている。
 次いで、下記インク2を用いて、インクジェット法により、引き出し配線4(線幅50μm)とFPC接続部5(線幅300μm)をそれぞれ印刷した。
〔インク2〕
 インク2の組成は以下の通りである。
 ・銀ナノ粒子の水分散液(銀ナノ粒子:40重量%):80重量%
 ・1、2-ヘキサンジオール:20重量%
 次いで、基材1の裏面に図2に示したものと同様の透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5を、上記と同様にして形成した。
 基材1の裏面に形成された各々の透明導電膜2は、X方向センサーとして用いられる。
 Y方向センサー及びX方向センサーによって形成されるセンサーエリアのサイズは42インチとした。
 次いで、両面に透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5が形成された基材1を熱風オーブンに入れて、130℃、10分間、焼成処理を行った。
 次いで、基材1の両面の透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5に、下記電解銅メッキ及び下記電解ニッケルメッキを順次施してセンサーフィルムとした。
〔電解銅メッキ〕
 硫酸銅5水塩60g、硫酸19g、1N塩酸2g、光沢付与剤(メルテックス社製「ST901C」)5gを、イオン交換水で1000mlに仕上げる処方で調製した銅メッキ浴中に、基材1を浸漬し、透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5に給電して、電解銅メッキを行った。アノードにはメッキ用銅板を用いた。
〔電解ニッケルメッキ〕
 硫酸ニッケル240g、塩化ニッケル45g、ホウ酸30gを、イオン交換水で1000mlに仕上げる処方で調製したニッケルメッキ浴中に、基材1を浸漬し、透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5に給電して、電解ニッケルメッキを行った。アノードにはメッキ用ニッケル板を用いた。
 メッキ後のセンサーエリアを構成する導電性細線21の線幅を光学顕微鏡で拡大し5点測定の平均値として測定したところ、5.1μmであった。
(2)白色層の形成
 平均粒径250nmの酸化チタンとアクリルモノマーと重合開始剤からなる紫外線硬化型白色インクを、乾燥膜厚(硬化後の膜厚)が10μmになるように、インクジェット法により基材1の表面の透明導電膜2上に直接に塗布し、紫外線を照射して白色塗膜からなる白色層3を形成した。白色層3は、センサーエリア全体を被覆するように形成した。
 以上により、タッチスクリーンを得た。
(実施例2)
 実施例1において、白色層3の形成に際して、十条ケミカル社製スクリーン印刷用インク9100PLの白インクを用い、乾燥膜厚50μmになるようにスクリーン印刷法により白色層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。
(実施例3)
 実施例1において、白色層3の形成に際して、基材1の表面の透明導電膜上に、厚さ100μmの白色PETフィルムを、厚さ50μmの透明粘着シートを介して貼り合わせて白色層を形成したこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。
(実施例4)
 実施例1において、基材1として、厚さ125μmの易接着層付き白色PETフィルムを用いたこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。
(実施例5)
 実施例3において、基材1として、厚さ125μmの易接着層付き白色PETフィルムを用いたこと以外は実施例3と同様にして、タッチスクリーンを得た。
(実施例6)
 実施例1において、透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5の形成に際して、銀ペーストを用いたスクリーン印刷法を用い、メッキを省略したこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。センサーエリアを構成する導電性細線21の線幅は5.3μmであった。
(実施例7)
 実施例1において、透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5の形成に際して、基材1の表面及び裏面の全面に蒸着されたCu層にフォトリソグラフィーを施して透明導電膜2、引き出し配線4及びFPC接続部5を形成し、メッキを省略したこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。センサーエリアを構成する導電性細線21の線幅は4.9μmであった。
(比較例1)
 実施例6において、透明導電膜2を構成する導電性細線21の線幅を30μm(目視で視認可能)とすることによって、不透明導電膜としたこと以外は実施例6と同様にして、タッチスクリーンを得た。
(比較例2)
 実施例1において、白色層の形成を省略したこと以外は実施例1と同様にして、タッチスクリーンを得た。
2.評価方法
(1)感度
 タッチスクリーンの感度の評価に際しては、まず、タッチスクリーンのFPC接続部を、FPCを介して、タッチパネルコントロールICに接続した。更に、タッチパネルコントロールICをパソコンに接続した。タッチスクリーンに対して指を接触させて、接触位置の検出応答性に基づいて、感度を下記評価基準で評価した。
〔評価基準〕
 A:指で触ると素早く反応する
 B:指で触ってから遅れて反応する
 C:指で触っても反応しないことがある(本試験では該当なし)
(2)画質
 プロジェクターからタッチスクリーンに画像を投影し、目視により投影画像の画質を観察し、画質を下記評価基準で評価した。
〔評価基準〕
 AA:画像が鮮明である
 A:コントラストがおとなしいが鑑賞には問題ない
 C:画像が不鮮明で鑑賞に適さない
(3)視認困難性
 タッチスクリーンのセンサーエリアを目視で観察し、透明導電膜の視認困難性を下記評価基準で評価した。
〔評価基準〕
 A:導電膜を視認できない
 C:導電膜を視認できる
 以上の結果を表1に示す。 
Figure JPOXMLDOC01-appb-T000001
 1:基材
 2:透明導電膜
 3:白色層
 4:引き出し配線
 5:FPC接続部

Claims (21)

  1.  基材と、
     前記基材上に設けられた導電性パターンからなる透明導電膜と、
     前記透明導電膜上に設けられた白色層とを有するタッチスクリーン。
  2.  前記透明導電膜は、静電容量方式の位置検出電極である請求項1記載のタッチスクリーン。
  3.  前記基材は白色である請求項1又は2記載のタッチスクリーン。
  4.  前記透明導電膜の表面がメッキ被膜により構成されている請求項1~3の何れかに記載のタッチスクリーン。
  5.  前記基材の両面に前記透明導電膜が設けられており、少なくとも一方の面の前記透明導電膜上に前記白色層が設けられている請求項1~4の何れかに記載のタッチスクリーン。
  6.  前記白色層は白色塗膜である請求項1~5の何れかに記載のタッチスクリーン。
  7.  前記白色層は白色フィルムである請求項1~5の何れかに記載のタッチスクリーン。
  8.  前記導電性パターンは複数の導電性細線によって構成される請求項1~7の何れかに記載のタッチスクリーン。
  9.  前記導電性細線の厚さは、縁に向けて徐々に薄くなる請求項8記載のタッチスクリーン。
  10.  基材上に導電性パターンからなる透明導電膜を形成し、
     次いで、前記透明導電膜上に白色層を形成するタッチスクリーンの製造方法。
  11.  前記透明導電膜は、静電容量方式の位置検出電極である請求項10記載のタッチスクリーンの製造方法。
  12.  前記基材は白色である請求項10又は11記載のタッチスクリーンの製造方法。
  13.  メッキが施された前記透明導電膜を得た後、前記白色層を形成する請求項10~12の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
  14.  白色インクを用いた印刷法によって前記白色層を形成する請求項10~13の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
  15.  白色フィルムの貼合によって前記白色層を形成する請求項10~13の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
  16.  前記基材の両面に前記透明導電膜を形成し、少なくとも一方の面の前記透明導電膜上に前記白色層を形成する請求項10~15の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
  17.  前記導電性パターンは複数の導電性細線によって構成される請求項10~16の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
  18.  前記基材上に付与された導電性材料を含む液体を乾燥することによって、前記導電性細線を形成する請求項17記載のタッチスクリーンの製造方法。
  19.  前記基材上にライン状に付与された前記液体を乾燥する際に、前記液体の長手方向に沿う両縁に前記導電性材料を選択的に堆積させて一対の前記導電性細線を形成する請求項18記載のタッチスクリーンの製造方法。
  20.  前記基材上にインクジェット法によって前記液体を付与する請求項18又は19記載のタッチスクリーンの製造方法。
  21.  前記透明導電膜の形成から前記白色層の形成までの工程をロールtoロール方式により行う請求項10~20の何れかに記載のタッチスクリーンの製造方法。
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