JP2019008617A - 硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサー - Google Patents

硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサー Download PDF

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小俣 猛憲
Takenori Omata
猛憲 小俣
大屋 秀信
Hidenobu Oya
秀信 大屋
星野 秀樹
Hideki Hoshino
秀樹 星野
正好 山内
Masayoshi Yamauchi
正好 山内
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Naoto NIIZUMA
直人 新妻
一歩 浦山
Kazuho URAYAMA
一歩 浦山
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Abstract

【課題】耐久性に優れる硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサーの提供。【解決手段】基材1上に、タッチセンサー部Sを、該タッチセンサー部Sの外周の少なくとも一部に余白部を残すように形成し、次いで、タッチセンサー部Sと、余白部の少なくとも一部を含む領域とに硬化性塗布液を塗布し、次いで、硬化性塗布液に硬化処理を施して硬化膜6を形成し、次いで、硬化膜6で被覆された余白部の少なくとも一部を除去するように、硬化膜6と共に基材1を切断する硬化膜付きタッチセンサーの製造方法、及び、基材1と、基材1上に設けられたタッチセンサー部Sと、該タッチセンサー部Sを被覆する硬化膜6とを備えた硬化膜付きタッチセンサーであって、硬化膜6付きタッチセンサーの端面の少なくとも一部において、基材1の端面と硬化膜6の端面とが一つの平面を成すように連続的に配置されている硬化膜付きタッチセンサー。【選択図】図4

Description

本発明は、硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサーに関し、より詳しくは、耐久性に優れる硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサーに関する。
タッチセンサーにおいては、基材上のタッチセンサー部を保護するため保護層を設けることがある。
特許文献1には、保護層をガラスによって構成する技術が開示されている。
特許文献2には、1次硬化させた紫外線硬化性樹脂からなる粘着シートを介して基材と保護層とを積層し、次いで、前記粘着シートを2次硬化させることによって、前記基材と前記保護層とを粘着する技術が開示されている。
特開2014−211731号公報 特開2014−209236号公報
特許文献1の技術では、保護層をガラスによって構成するため、基材上に保護層を固定する際に、接着剤や粘着シートを用いる必要があり、工程が複雑化し、また、高度な貼り合せ精度が要求される。さらに、保護層をガラスによって構成するため、タッチセンサーにフレキシブル性を付与することが困難である。
特許文献2の技術も、基材上に保護層を固定する際に、接着剤や粘着シートを用いる必要があり、工程が複雑化し、また、高度な貼り合せ精度が要求される。
これに対して、本発明者は、基材上に硬化性塗布液を塗布し、これを硬化させることによって、硬化膜からなる保護層を形成することを試みた。しかし、保護層の厚みにムラが生じ、保護層による保護機能が十分に発揮されず、得られるタッチセンサーが高温高湿耐性等の耐久性に関して改善すべき課題が見出された。
そこで本発明の課題は、耐久性に優れる硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサーを提供することにある。
また本発明の他の課題は、以下の記載によって明らかとなる。
上記課題は、以下の各発明によって解決される。
1.
基材上に、タッチセンサー部を、該タッチセンサー部の外周の少なくとも一部に余白部を残すように形成し、
次いで、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部の外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とに硬化性塗布液を塗布し、
次いで、前記硬化性塗布液に硬化処理を施して硬化膜を形成し、
次いで、前記硬化膜で被覆された前記余白部の少なくとも一部を除去するように、前記硬化膜と共に前記基材を切断することを特徴とする硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
2.
前記硬化膜の厚さは前記基材の厚さ以上であることを特徴とする前記1記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
3.
前記硬化膜の厚さは40μm〜300μmであることを特徴とする前記1又は2記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
4.
前記硬化膜は2層以上の積層体であることを特徴とする前記1〜3の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
5.
前記硬化膜を構成する少なくとも一層は硬化性樹脂層であり、該硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上であることを特徴とする前記1〜4の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
6.
前記硬化性塗布液の塗布をダイコート又はスクリーン印刷によって行うことを特徴とする前記1〜5の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
7.
前記基材上に、前記タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部とを形成し、
前記コネクタ部の少なくとも一部を前記硬化膜から露出させることを特徴とする前記1〜6の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
8.
前記コネクタ部の少なくとも一部に前記硬化膜を形成しないことを特徴とする前記7記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
9.
前記基材上に、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部と、該コネクタ部に接続されたメッキ用バスラインとをインクジェット法によって形成し、
次いで、前記タッチセンサー部を焼成し、
次いで、前記メッキ用バスラインから前記コネクタ部及び前記引出配線を介して前記タッチセンサー部に給電して該タッチセンサー部に電解メッキを施し、
次いで、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部の外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とに前記硬化性塗布液を塗布し、
次いで、前記硬化性塗布液に硬化処理を施して前記硬化膜を形成し、
次いで、前記硬化膜で被覆された前記余白部の少なくとも一部、及び、前記メッキ用バスラインを除去するように、前記硬化膜と共に前記基材を切断することを特徴とする前記1〜8の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
10.
前記基材の両面に前記タッチセンサー部を形成することを特徴とする前記1〜9の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
11.
前記基材の両面に前記硬化膜を形成し、両面の前記硬化膜は膜厚差が20%以下であることを特徴とする前記10記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
12.
基材と、該基材上に設けられたタッチセンサー部と、該タッチセンサー部を被覆する硬化膜とを備えた硬化膜付きタッチセンサーであって、
前記硬化膜付きタッチセンサーの端面の少なくとも一部において、前記基材の端面と前記硬化膜の端面とが一つの平面を成すように連続的に配置されていることを特徴とする硬化膜付きタッチセンサー。
13.
前記硬化膜の厚さは前記基材の厚さ以上であることを特徴とする前記12記載の硬化膜付きタッチセンサー。
14.
前記硬化膜の厚さは40μm〜300μmであることを特徴とする前記12又は13記載の硬化膜付きタッチセンサー。
15.
前記硬化膜は2層以上の積層体であることを特徴とする前記12〜14の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
16.
前記硬化膜を構成する少なくとも一層は硬化性樹脂層であり、該硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上であることを特徴とする前記12〜15の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
17.
前記基材上に、前記タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部とを備え、
前記コネクタ部の少なくとも一部が前記硬化膜から露出していることを特徴とする前記12〜16の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
18.
前記基材の両面に前記タッチセンサー部を備えることを特徴とする前記12〜17の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
19.
前記基材の両面に前記硬化膜を備え、両面の前記硬化膜は膜厚差が20%以下であることを特徴とする前記18記載の硬化膜付きタッチセンサー。
本発明によれば、耐久性に優れる硬化膜付きタッチセンサーの製造方法及び硬化膜付きタッチセンサーを提供することができる。
第1実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法におけるタッチセンサー部等の形成を説明する図 第1実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法における硬化膜形成を説明する図 第1実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法における切断を説明する図 第1実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーを説明する図 図4における(v)−(v)線断面図 第2実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図 第2実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーを説明する図 図7における(viii)−(viii)線断面図 第3実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図であり、メッキ前の硬化膜付きタッチセンサーの様子を説明する図 電解メッキを実施するための電解メッキ装置の一例を説明する概略構成図 第3実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法における硬化膜形成及び切断を説明する図 第4実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図であり、切断前の硬化膜付きタッチセンサーの様子を説明する図 第4実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーを説明する図 導電性細線の形成方法の一例を説明する図 メッシュパターン形成の第一態様を説明する図 メッシュパターン形成の第二態様を説明する図 基材と硬化膜との間の空隙を説明する図
以下に、図面を参照して本発明を実施するための形態について詳しく説明する。
1.硬化膜付きタッチセンサーの第1実施形態
本実施形態では、まず、図1に示すように、基材1上に、タッチセンサー部Sと、該タッチセンサー部Sに接続された引出配線3と、該引出配線3に接続されたコネクタ部4と、該コネクタ部4に接続されたメッキ用バスライン5とを形成する。
〔基材〕
基材1としては、例えば透明基材等が挙げられる。透明基材の透明の度合いは特に限定されず、その光透過率が数%〜数十%の何れでもよく、その分光透過率もどのようなものでもよい。これら光透過率及び分光透過率は用途、目的に応じて適宜定めることができる。
基材1の材質は格別限定されず、例えば合成樹脂材料等を用いることができる。合成樹脂材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)樹脂、ポリエチレンナフタレート(PEN)樹脂、ポリブチレンテレフタレート樹脂、セルロース系樹脂(ポリアセチルセルロース、セルロースジアセテート、セルローストリアセテート等)、ポリエチレン樹脂、ポリプロピレン系樹脂、メタクリル系樹脂、環状ポリオレフィン系樹脂、ポリスチレン系樹脂、アクリロニトリル−(ポリ)スチレン共重合体(AS樹脂)、アクリロニトリル−ブタジエン−スチレン共重合体(ABS樹脂)、ポリ塩化ビニル系樹脂、ポリ(メタ)アクリル系樹脂、ポリカーボネート系樹脂、ポリエステル系樹脂、ポリイミド系樹脂、ポリアミド系樹脂、ポリアミドイミド系樹脂等が挙げられる。これらの材質を用いれば、基材1に良好な透明性を付与できる。また、特に合成樹脂材料を用いることによって、基材1に良好なフレキシブル性を付与することができる。合成樹脂材料からなる基材1は、延伸されていても、未延伸であってもよい。
基材1の形状は格別限定されず、例えば板状(板材)等とすることができる。板材とする場合、厚さ、大きさ(面積)及び形状は特に限定されず、用途、目的に応じて適宜定めることができる。板材の厚さは格別限定されず、例えば1μm〜10cm程度、更には20μm〜300μm程度とすることができる。
また、基材1には、表面エネルギーを変化させるための表面処理を施してもよい。更に、基材1は、単層構造でも積層構造でもよい。基材1は表面に反射防止層などを備えてもよい。
〔タッチセンサー部〕
基材1上には、タッチセンサー部Sが形成される。タッチセンサー部Sは、該タッチセンサー部Sの外周の少なくとも一部に余白部を残すように形成する。タッチセンサー部Sはタッチを検出するための部位である。タッチセンサー部Sは、基材1上に形成されたセンサー電極2によって構成される。本実施形態では、基材1上に帯状のセンサー電極2を複数並設して、タッチセンサー部Sを構成している。
センサー電極2は光透過性を有することが好ましい。センサー電極2は、例えばITOのような透明な導電性材料によって構成してもよいが、本実施形態では、センサー電極2を、複数の導電性細線(図1中、図示省略)によって構成された導電性細線群によって構成している。導電性細線群によって構成されたセンサー電極2は、導電性細線間の隙間を光が透過できるため、導電性材料自体が透明でなくても、良好な光透過性を発揮する。導電性細線群を構成する導電性細線は、例えばストライプパターンやメッシュパターンを呈するように、基材1上に形成される。
基材1上に導電性細線を形成する方法としては、印刷法やフォトリソグラフィー等が挙げられ、特に印刷法が好適に用いられる。印刷法においては、導電性材料を含有するインクを基材1上に付与して導電性細線を形成することができる。印刷法は格別限定されず、例えば、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等が挙げられ、中でもインクジェット法が好ましい。インクジェット法におけるインクジェットヘッドの液滴吐出方式は格別限定されず、例えばピエゾ方式やサーマル方式等が挙げられる。印刷法を用いる場合は、後に「5.センサー電極の態様」において詳述するコーヒーステイン現象を利用することが好ましい。
〔引出配線〕
引出配線3は、センサー電極2を、タッチの検出を行うための図示しない演算回路(例えばタッチパネルコントロールIC)に接続するために設けられる。引出配線3は、複数のセンサー電極2ごとに設けられ、センサー電極2と接続される。センサー電極2と演算回路との間の導電性を安定化するために、引出配線3の線幅は、センサー電極2を構成する導電性細線の線幅よりも大きく形成することが好ましい。
引出配線3についても、上述した印刷法やフォトリソグラフィー等によって形成することができ、導電性材料を含有するインクを用いた印刷法によって形成することが好ましく、インクジェット法を用いることが特に好ましい。
〔コネクタ部〕
コネクタ部4は、図示しないFPC(フレキシブルプリント配線基板)等の外部配線を接続するための部位であり、並設された複数の引出配線3の一端にそれぞれ接続された複数の端子によって構成されている。センサー電極2は、引出配線3、コネクタ部4及びFPCを介して、演算回路に電気的に接続することができる。
コネクタ部4についても、上述した印刷法やフォトリソグラフィー等によって形成することができ、導電性材料を含有するインクを用いた印刷法によって形成することが好ましく、インクジェット法を用いることが特に好ましい。
〔メッキ用バスライン〕
メッキ用バスライン5は、センサー電極2に電解メッキを施すために設けられる。従って、メッキ用バスライン5は、最終的な製品においては必要ではない構成である。
複数のセンサー電極2は、複数の引出配線3及びコネクタ部4を介して、共通のメッキ用バスライン5に電気的に接続されている。電解メッキ時には、メッキ用バスライン5を図示しないメッキ用の給電部材に電気的に接続して、複数のセンサー電極2に給電して電解メッキを施すことができる。
低抵抗化のため、及び、メッキ用の給電部材との電気的な接続を安定に行うために、メッキ用バスライン5の線幅は、引出配線3の線幅よりも大きく形成することが好ましい。
〔焼成〕
タッチセンサー部S、引出配線3、コネクタ部4及びメッキ用バスライン5を形成した後、これらに焼成処理を施すことが好ましい。焼成処理によって、これらの導電性が向上し、後段の電解メッキが均一にかかり、センサーの感度が向上する。
〔電解メッキ〕
次いで、タッチセンサー部Sに電解メッキを施す。本実施形態では、メッキ用バスライン5を図示しないメッキ用の給電部材に電気的に接続して、メッキ用バスライン5からコネクタ部4及び引出配線3を介してタッチセンサー部Sに給電して、タッチセンサー部3を構成するセンサー電極2の導電性細線に電解メッキを施す。電解メッキによってセンサー電極2の導電性が向上し、センサーの感度が向上する。
〔硬化膜〕
次いで、図2に示すように、タッチセンサー部Sと、該タッチセンサー部Sの外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とを被覆するように硬化膜6を形成する。余白部というのは、基材1上におけるタッチセンサー部S以外の部分のうち、引出配線3、コネクタ部4及びメッキ用バスライン5が形成されていない部分である。
硬化膜6は、タッチセンサー部Sと、該タッチセンサー部Sの外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とに硬化性塗布液を塗布し、次いで、硬化性塗布液に硬化処理を施すことによって形成することができる。
硬化膜6はタッチセンサー部Sを被覆することによって保護し、タッチセンサーの耐久性を向上する。本実施形態のように、硬化膜6によって引出配線3も被覆することによって、耐久性を更に向上できる。
硬化性塗布液の塗布方法は格別限定されないが、ダイコート又はスクリーン印刷によって行うことが好ましい。これにより、広い範囲にわたって、均一な膜厚の硬化膜6を形成することができる。
硬化膜6の厚さは基材1の厚さ以上であることが好ましい。また、硬化膜6の厚さは40μm〜300μm、更には41μm〜300μmであることが好ましい。これにより、タッチセンサー部Sを硬化膜6によって更に安定に保護することができ、タッチセンサーの耐久性を更に向上することができる。硬化膜6の厚さは、硬化処理後の厚さである。
硬化膜6の形成に際しては、コネクタ部4の少なくとも一部を硬化膜6から露出させることが好ましい。本実施形態では、コネクタ部6の少なくとも一部に硬化膜を形成しないことによって、コネクタ部4の少なくとも一部を硬化膜6から露出させているが、これに限定されず、コネクタ部4を被覆するように硬化膜6を形成し、次いで、コネクタ部4を被覆する硬化膜6の少なくとも一部を除去することによって、コネクタ部4の少なくとも一部を硬化膜6から露出させてもよい。
硬化膜の除去方法として、例えば、切削等のような機械的な除去方法を用いることができる。また、硬化性塗布液を塗布する前に基材上のコネクタ部に対応する領域にシートを配置しておき、該シート上にも硬化性塗布液を塗布して硬化膜を形成した後、該シートと共に該シート上の硬化膜を除去することができる。更に、硬化性塗布液を硬化処理して硬化膜を形成する際に、コネクタ部上に塗布された硬化性塗布液を選択的に硬化させず、他の領域の硬化性塗布液を硬化させた後に、コネクタ部上に塗布された硬化性塗布液を洗浄して除去する方法を用いることができる。硬化処理に活性エネルギー線の照射を行う場合は、コネクタ部上に塗布された硬化性塗布液をマスキングによって遮光することで、硬化させないことができる。
以上、硬化膜からコネクタ部を露出させる方法として、コネクタ部に硬化膜を形成しない方法と、コネクタ部にも硬化膜を形成した後、コネクタ部上の硬化膜を除去する方法とについて説明したが、硬化膜の除去に伴う基材損傷等を防止する観点では、コネクタ部に硬化膜を形成しない方法が好ましい。
硬化膜6には種々の機能を付与することができるが、これについては、後に「6.硬化膜の態様」において詳述する。
〔切断〕
硬化膜6を形成した後、硬化膜6で被覆された余白部の少なくとも一部、及び、メッキ用バスライン5を除去するように、硬化膜6と共に基材1を切断する。本実施形態では、図3に一点鎖線Cで示される切断境界に沿って、硬化膜6と共に基材1を切断する。
本実施形態では、切断境界Cを、基材1上の硬化膜6が設けられた領域と、硬化膜6が設けられていない領域とに跨るように設定しているが、これに限定されない。図示しないが、切断境界Cを、基材1上の硬化膜6が設けられた領域内に設定してもよい。
切断方法は格別限定されず、例えば、刃物、好ましくは加熱された刃物で切断する方法、レーザー光線をあてて溶融切断する方法等が挙げられる。基材1及び硬化膜6にクラックが生じることを防止するように、基材1及び硬化膜6の材質等を考慮して、切断方法を適宜選択することができる。例えば、刃物で切断する方法を用いる場合は、基材1及び硬化膜6は、刃物による剪断力下でクラックの発生を防止できる柔軟な樹脂を含むことができる。
以上のようにして、製品において不要となる余白部を除去でき、図4に示すように、所望される寸法の硬化膜付きタッチセンサーを得ることができる。
本実施形態のように、余白部と共に、メッキ用バスライン5を除去することによって、メッキ用バスライン5を除去する工程を別途設ける必要がなくなり、生産性を向上できる。メッキ用バスライン5の除去によって、複数のセンサー電極2は互いに電気的に絶縁され、個別の電極として機能できるようになる。
図5は、図4における(v)−(v)線断面図であり、硬化膜付きタッチセンサーの端部近傍の様子を示している。
硬化膜6と共に基材1を切断したことによって、図5に示すように、硬化膜付きタッチセンサーにおける端面(切断面)Tの少なくとも一部は、基材1の端面(切断面)と、硬化膜6の端面(切断面)とによって構成される。基材1の端面と、硬化膜6の端面とは、硬化膜付きタッチセンサーの厚さ方向に沿って一つの平面を成すように、連続的に配置されている。
このように、硬化膜付きタッチセンサーの端部において十分な厚さの硬化膜6が設けられることによって、タッチセンサーの耐久性、特に高温高湿耐性が向上する。
また、端部に十分な厚さの硬化膜6を設けることができるため、タッチセンサー部Sを該端部に近接して設ける場合においても、タッチセンサー部Sを硬化膜6によって確実に保護できる。そのため、耐久性を保持しながら狭ベゼル化を達成できる。狭ベゼル化とは、硬化膜付きタッチセンサーが組み込まれるデバイスにおいてタッチセンサー部Sの周囲の枠部(額縁)を狭くすることである。
また、膜厚が不均一になり易い硬化膜の端部を切断によって除去できるため、硬化膜の膜厚を均一化できる。例えば基材の切断後に硬化膜を塗布形成する場合と比較して、硬化膜の膜厚を好適に均一化できる。これにより、硬化膜付きタッチセンサーの硬化膜側に図示しない他の部材を積層する場合において、硬化膜と他の部材との間に隙間が生じてしまうことを防止できる。このことも耐久性に寄与し得る。硬化膜の端部において膜厚が不均一になり易い原因としてはコーヒーステイン現象等が挙げられる。コーヒーステイン現象によって、硬化膜端部の膜厚は中央部よりも厚くなる。硬化膜の形成過程で硬化性塗布液の乾燥を行う場合は、コーヒーステイン現象による膜厚不均一化が生じ易くなる。また、硬化性塗布液を硬化性成分のみによって構成する場合(溶媒を含まない場合)のように、硬化性塗布液の乾燥を行わない場合においても、液体の表面張力等に起因して硬化膜端部の膜厚が中央部とは異なるものになる。
2.硬化膜付きタッチセンサーの第2実施形態
第1実施形態では、基材1の表面にタッチセンサー部Sを形成する場合について主に示したが、これに限定されない。第2実施形態では、基材1の両面にタッチセンサー部Sを形成する。本実施形態において、各面の構成及び処理等については、第1実施形態での説明が適宜援用される。
図6は、第2実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図であり、切断前の硬化膜付きタッチセンサーの様子を示している。
図6に示すように、本実施形態では、基材1の両面に、タッチセンサー部S、S’、引出配線3、コネクタ部4、メッキ用バスライン5及び硬化膜6を形成している。ここでは、図6中、基材1の裏面の引出配線、コネクタ部、メッキ用バスライン及び硬化膜は、図示を省略している。裏面の硬化膜は図示しないが、ここでは、表面の硬化膜6と同じ領域に形成されている。
基材1の表面のタッチセンサー部Sは、基材1の裏面のタッチセンサー部S’と重なるように形成されている。表面のタッチセンサー部Sを構成する複数のセンサー電極2の形成方向と、裏面のタッチセンサー部S’を構成する複数のセンサー電極2’の形成方向とは、互いに交差する方向に設定されている。これにより、基材1の表裏のタッチセンサー部S、S’によって、タッチ位置をX、Y座標系で検出できる。
図6に示される切断境界Cに沿って、基材1の両面において、硬化膜6で被覆された余白部の少なくとも一部、及び、メッキ用バスライン5を除去するように、両面の硬化膜6と共に基材1を切断することで、図7に示す硬化膜付きタッチセンサーが得られる。
図8は、図7における(viii)−(viii)線断面図であり、硬化膜付きタッチセンサーの端部近傍の様子を示している。
両面の硬化膜6、6’と共に基材1を切断したことによって、図8に示すように、硬化膜付きタッチセンサーにおける端面(切断面)Tの少なくとも一部は、基材1の端面(切断面)と、その両側の硬化膜6、6’の端面(切断面)とによって構成される。基材1の端面と、2つの硬化膜6、6’の端面とは、硬化膜付きタッチセンサーの厚さ方向に沿って一つの平面を成すように、連続的に配置されている。
このように、硬化膜付きタッチセンサーの端部において、基材1の両面に十分な厚さの硬化膜6、6’が設けられることによって、第1実施形態について説明したのと同様、耐久性を保持しながら狭ベゼル化を達成できる効果を、基材1の両面に関して発揮することができる。
本実施形態のように、基材1の両面に硬化膜6、6’を形成する場合は、両面の硬化膜6、6’の膜厚差が20%以下であることが好ましい。これにより、硬化膜6、6’の硬化時に生じる収縮力を両面間で打ち消し合うことができ、硬化膜付きタッチセンサーの反りを防止して、平面性を高めることができる。膜厚差が20%以下というのは、基材1の表裏の硬化膜6、6’のうち膜厚が大きい方の硬化膜の膜厚を100%としたときに膜厚が小さい方の硬化膜の膜厚が80%以上100%未満である場合、及び、基材1の表裏の硬化膜6、6’の膜厚が等しい場合を含む。
図示しないが、基材1の表面のみにタッチセンサー部Sを形成する場合においても、硬化膜付きタッチセンサーの平面性を高めるため、基材1の両面に硬化膜を形成することも好ましい。この場合も、両面の硬化膜は、膜厚差が20%以下であることが好ましい。
3.硬化膜付きタッチセンサーの第3実施形態
第1及び第2実施形態では、1つの基材から1つの硬化膜付きタッチセンサーを製造する場合について主に示したが、これに限定されない。第3実施形態では、1つの基材から複数の硬化膜付きタッチセンサーを製造する場合について説明する。本実施形態において、各面の構成及び処理等については、第1及び第2実施形態での説明が適宜援用される。
図9は、第3実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図であり、メッキ前の硬化膜付きタッチセンサーの様子を示している。
図9に示すように、本実施形態では、長尺状の基材1の表面に、タッチセンサー部S、引出配線3、コネクタ部4によって構成されたユニット(以下、センサーユニットともいう)を複数形成している。具体的には、長尺状の基材1の長手方向に沿って複数設けられたセンサーユニットの列を、長尺状の基材1の幅方向に2列形成している。センサーユニットの列は、2列に限定されず、1列又は3列以上であってもよい。また、一つの列を構成するセンサーユニットの数は限定されず、図9の例では一つの列を構成する2つのセンサーユニットを示しているが、列方向に3以上のセンサーユニットを形成することができる。図示しないが、本実施形態では、第2実施形態と同様に、基材1の裏面にも表面と同様のセンサーユニットが形成されている。
本実施形態では、基材1上に2本のメッキ用バスライン5が、各列を構成する複数のセンサーユニットに対して共通に設けられる。図示しないが、本実施形態では、第2実施形態と同様に、基材1の裏面にも表面と同様のメッキ用バスライン5が形成されている。
次に、図10を参照して、電解メッキについて説明する。図10は電解メッキを実施するための電解メッキ装置の一例を説明する概略構成図であり、図10(a)は電解メッキ装置を平面視した様子を、図10(b)は電解メッキ装置を側面から見た様子を、それぞれ示している。
図10において、7はメッキ浴、8a、8bはアノード、9はカソードを構成するカソードロール、10は搬送ロールである。
ここでは、電解メッキ装置は、複数の搬送ロール10に掛け渡された基材1を所定の搬送方向αに搬送しながら、アノード8a、8b及びカソードロール9に図示しない電源装置から電圧を印加して、基材1の各センサーユニットを構成するタッチセンサー部S(図10中、図示省略)をメッキ浴7中で電解メッキするように構成されている。
本実施形態において基材1は上述したように長尺状であり、例えば、ロール状の巻回体(図示省略)から繰り出され、複数の搬送ロール10に掛け渡される。
図10の例では、二つのカソードロール9、9が基材1を挟持し、基材1の両面のメッキ用バスライン5(図10中、図示省略)に電気的に接触するように設けられている。これにより、メッキ用バスライン5から給電して、基材1の表裏の複数のセンサーユニットを構成するタッチセンサー部Sに電解メッキを施すことができる。基材1の両面に電解メッキを施す場合は、図10に示すように、基材1の両面側のそれぞれにアノード8a、8bを設けることが好ましい。
カソードロール9は、メッキ浴7の下流側に配置することが好ましいが、これに限定されない。カソードロール9は、メッキ用バスライン5と接触可能であれば、何れの位置に設けられてもよい。例えば、カソードロール9を、メッキ浴7の上流側に配置してもよいし、メッキ浴7中に配置してもよい。また、カソードは、必ずしもロールの形態を有する必要はなく、基材1上のメッキ用バスライン5と接触可能な種々の形態を有することができる。
図10に示した電解メッキ装置は、基材1を縦型搬送するように構成されているが、これに限定されない。電解メッキ装置は、例えば、基材1を水平に搬送するものであってもよい。
図10に示した電解メッキ装置は、基材1を搬送しながら連続式で電解メッキを施すように構成されているが、これに限定されない。電解メッキ装置は搬送機構を必ずしも有する必要はなく、バッチ式で電解メッキを施すように構成されてもよい。また、メッキ用バスライン5の形成を省略し、タッチセンサー部S、引出配線3又はコネクタ部4にカソードを直接接触させて電解メッキを行うこともできる。
上述した電解メッキの後、図11に示すように、センサーユニットごとに硬化膜6を形成する。次いで、センサーユニットごとに設定された切断境界Cに沿って、基材1の両面において、硬化膜6で被覆された余白部の少なくとも一部、及び、メッキ用バスライン5を除去するように、両面の硬化膜6と共に基材1を切断することで、図7に示したものと同様の硬化膜付きタッチセンサーが複数得られる。これにより、硬化膜付きタッチセンサーの生産性を向上できる。
本実施形態では、図11に示したように、センサーユニットごとに硬化膜6を形成する場合について示したが、これに限定されない。硬化膜は複数のセンサーユニットに共通に形成してもよい。例えば、図11の例において、基材1の長手方向に一つの列を構成する複数のセンサーユニットを連続的に被覆するように硬化膜を形成してもよい。この場合においても、図11の例と同様に、切断境界Cをセンサーユニットごとに設定することで、複数の硬化膜付きタッチセンサーが得られる。
4.硬化膜付きタッチセンサーの第4実施形態
第1〜第3実施形態では、硬化膜を方形状に形成する場合について主に示したが、これに限定されず、種々の形状を付与できる。第4実施形態では、コネクタ部4に対応する部分に切欠きを有する硬化膜を形成する場合について説明する。本実施形態において、各面の構成及び処理等については、第1〜第3実施形態での説明が適宜援用される。
図12は、第4実施形態に係る硬化膜付きタッチセンサーの製造方法を説明する図であり、切断前の硬化膜付きタッチセンサーの様子を示している。
図12に示すように、本実施形態において、硬化膜6は、該硬化膜6の端部に、コネクタ部4に対応する部分(ここでは一辺)に切欠き60を有している。具体的には、全体として方形状である硬化膜6の端部に、方形状の切欠き60が設けられており、この切欠き60によってコネクタ部4を露出させている。
かかる硬化膜6を形成した後、切断境界Cに沿って、硬化膜6で被覆された余白部の少なくとも一部、及び、メッキ用バスライン5を除去するように、硬化膜6と共に基材1を切断することで、図13に示す硬化膜付きタッチセンサーが得られる。
図13に示す硬化膜付きタッチセンサーにおいて、切欠き60の少なくとも一部は、硬化膜付きタッチセンサーに残留している。これにより、コネクタ部4は、その3方(図13中、上方向、左方向及び右方向)を硬化膜6によって囲まれている。これにより、硬化膜付きタッチセンサーの硬化膜側に図示しない他の部材を積層する場合においても、コネクタ部4を囲むように設けられた硬化膜6がスペーサーとして好適に機能し、コネクタ部4と図示しない外部配線(FPC等)との接続を行うためのスペースを好適に保持できる。
切欠き60の形状は方形状に限定されず、例えば半円状等の種々の形状を有することができる。切欠き60が設けられる箇所は、硬化膜6の一辺である場合に限定されず、例えば硬化膜6の角部等であってもよい。切欠き60の形成方法は格別限定されず、硬化性塗布液を切欠き60に対応する領域に塗布しないことによって形成してもよいし、又は、切欠き60に対応する領域を被覆するように硬化膜6を形成した後、切欠き60に対応する領域を除去して切欠き60を形成してもよい。また、切欠き60の形成方法については、「1.第1実施形態」において上述した硬化膜6の除去方法を援用することができる。
5.センサー電極の態様
以下に説明するセンサー電極の態様は、第1〜第4実施形態に適宜適用することができる。
センサー電極2は複数の導電性細線によって形成することが好ましい。
基材上に導電性細線を形成する際には印刷法が好適に用いられる。印刷法においては、導電性材料を含有するインクを基材上に付与して導電性細線を形成することができる。
印刷法は格別限定されず、例えば、スクリーン印刷法、凸版印刷法、凹版印刷法、オフセット印刷法、フレキソ印刷法、インクジェット法等が挙げられ、中でもインクジェット法が好ましい。インクジェット法におけるインクジェットヘッドの液滴吐出方式は格別限定されず、例えばピエゾ方式やサーマル方式等が挙げられる。
〔コーヒーステイン現象〕
印刷法においては、基材上に付与されたインクを乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して導電性細線を形成することが好ましい。これについて、図14を参照して説明する。
まず、図14(a)に示すように、基材1上に、導電性材料を含むインクからなるライン状液体20を付与する。
次いで、ライン状液体20を乾燥させる過程でライン状液体20の縁に導電性材料を選択的に堆積させることによって、図14(b)に示すように、導電性細線21を形成することができる。この例では、ライン状液体20の長手方向に沿う両縁に導電性材料を選択的に堆積させることによって、一対の導電性細線21、21を形成している。ライン状液体20の線幅を均一に形成することによって、一対の導電性細線21、21を互いに平行に形成することができる。
導電性細線21の線幅は、ライン状液体20の線幅よりも細く、例えば20μm以下、15μm以下、更には10μm以下とすることができる。導電性細線21の線幅の下限は格別限定されないが、安定な導電性を付与する等の観点では、例えば1μm以上とすることができる。
一又は複数の導電性細線21によって種々のパターンを形成することができる。このようなパターンとして、例えばストライプパターンやメッシュパターン等が挙げられる。センサー電極2は、例えば、ストライプパターンやメッシュパターン等を形成するように設けられた複数の導電性細線21(導電性細線群)によって構成される。以下に、図15を参照してメッシュパターン形成の第一態様について説明し、次いで、図16を参照してメッシュパターン形成の第二態様について説明する。
〔メッシュパターン形成の第一態様〕
メッシュパターン形成の第一態様においては、まず、図15(a)に示すように、基材1上に、所定の間隔で並設された複数のライン状液体20を形成する。
次いで、図15(b)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から一対の導電性細線21、21を形成する。
次いで、図15(c)に示すように、先に形成された複数の導電性細線21と交差するように、所定の間隔で並設された複数のライン状液体20を形成する。
次いで、図15(d)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から一対の導電性細線21、21を形成する。以上のようにしてメッシュパターンを形成することができる。
図14及び図15の例では、ライン状液体20及び導電性細線21を直線にしているが、これに限定されない。ライン状液体20及び導電性細線21の形状は、例えば波線又は折線(ジグザグ線)等であってもよい。
〔メッシュパターン形成の第二態様〕
メッシュパターン形成の第二態様においては、まず、図16(a)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向(図中、上下方向)及び幅方向(図中、左右方向)に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体20を形成する。
次いで、図16(b)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から、一対の導電性細線21、21からなる細線ユニットを形成する。かかる細線ユニットにおいて、導電性細線21、21は、一方(外側の導電性細線21)が他方(内側の導電性細線21)を内部に包含しており、同心状に形成されている。また、導電性細線21、21はそれぞれ、ライン状液体20の両縁(内周縁及び外周縁)の形状に対応して四角形を成している。
次いで、図16(c)に示すように、基材1上に、基材1の長手方向及び幅方向に所定の間隔で並設された、複数の四角形を成すライン状液体20を形成する。ここで、複数の四角形を成すライン状液体20は、先に形成された細線ユニットの間に挟まれる位置に形成される。ここでは、四角形を成すライン状液体20は、これに隣接する細線ユニットのうちの外側の導電性細線21と接触するが、内側の導電性細線21とは接触しないように配置されている。
次いで、図16(d)に示すように、ライン状液体20を乾燥させる際にコーヒーステイン現象を利用して、各々のライン状液体20から、一対の導電性細線21、21からなる細線ユニットを更に形成する。
図16(d)に示すパターンにおいて、外側の導電性細線21は、隣接する外側の導電性細線21と互いに接続されている。一方、内側の導電性細線21は、他の内側の導電性細線21、及び、外側の導電性細線21と接続されていない。即ち、内側の導電性細線21は、孤立するように配置されている。
図16(d)に示すパターンを、そのままメッシュパターンとして用いてもよい。また、図16(d)に示すパターンにおける内側の導電性細線21を除去し、外側の導電性細線21からなるメッシュパターン(図16(e))を形成してもよい。メッシュパターン形成の第二態様によれば、導電性細線21を自由度高く形成できる効果が得られる。特に複数の導電性細線21の配置間隔を、ライン状液体20の線幅に依拠せず自由度高く設定できる効果が得られる。
内側の導電性細線21を除去する方法は格別限定されず、例えば、レーザー光等のようなエネルギー線を照射する方法や、化学的にエッチング処理する方法等を用いることができる。
また、外側の導電性細線21に電解メッキを施す際に、内側の導電性細線21をメッキ液によって除去する方法を用いてもよい。上述したように内側の導電性細線21は孤立するように配置されており、外側の導電性細線21に電解メッキを施すための通電経路から除外することができる。そのため、外側の導電性細線21に電解メッキを施している間(通電している間)に、電解メッキが施されない内側の導電性細線21を、メッキ液によって溶解又は分解して除去することができる。
図16の例では、ライン状液体20及び導電性細線21を四角形にしているが、これに限定されない。ライン状液体20及び導電性細線21の形状として、例えば閉じられた幾何学図形が挙げられる。閉じられた幾何学図形としては、例えば三角形、四角形、六角形、八角形等の多角形が挙げられる。また、閉じられた幾何学図形は、例えば円形、楕円形等のように曲線要素を含むことができる。
〔インク〕
次に、印刷法、特に上述したコーヒーステイン現象に好適に用いられるインクについて、詳しく説明する。
インクに含有させる導電性材料は格別限定されず、例えば、導電性微粒子、導電性ポリマー等が挙げられる。
導電性微粒子として、例えば、金属微粒子、カーボン微粒子等が挙げられる。
金属微粒子を構成する金属として、例えば、Au、Pt、Ag、Cu、Ni、Cr、Rh、Pd、Zn、Co、Mo、Ru、W、Os、Ir、Fe、Mn、Ge、Sn、Ga、In等が挙げられる。これらの中でも、Au、Ag、Cuが好ましく、Agが特に好ましい。金属微粒子の平均粒子径は、例えば1〜100nm、更には3〜50nmとすることができる。平均粒子径は、体積平均粒子径であり、マルバーン社製「ゼータサイザ1000HS」により測定することができる。
カーボン微粒子としては、例えば、グラファイト微粒子、カーボンナノチューブ、フラーレン等が挙げられる。
導電性ポリマーとしては、格別限定されないが、π共役系導電性高分子を好ましく挙げることができる。π共役系導電性高分子としては、例えば、ポリチオフェン類やポリアニリン類等が挙げられる。π共役系導電性高分子は、例えばポリスチレンスルホン酸等のようなポリアニオンと共に用いてもよい。
インク中の導電性材料の濃度は、例えば5重量%以下とすることができ、更には0.01重量%以上1.0重量%以下とすることができる。これにより、コーヒーステイン現象が促進され、導電性細線を更に細くできる等の効果が得られる。
インクに用いられる溶媒は格別限定されず、水や有機溶剤から選択された一種又は複数種を含むことができる。有機溶剤としては、例えば、1,2−ヘキサンジオール、2−メチル−2,4−ペンタンジオール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、プロピレングリコール等のアルコール類、ジエチレングリコールモノメチルエーテル、ジエチレングリコールモノエチルエーテル、ジエチレングリコールモノブチルエーテル、トリエチレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノメチルエーテル、ジプロピレングリコールモノエチルエーテル等のエーテル類等が挙げられる。
また、インクには界面活性剤等の他の成分を含有させることができる。界面活性剤は格別限定されず、例えばシリコン系界面活性剤等が挙げられる。インク中の界面活性剤の濃度は、例えば1重量%以下とすることができる。
〔インクの乾燥〕
基材上に付与されたインク(ライン状液体)の乾燥方法は自然乾燥でも強制乾燥でもよい。強制乾燥に用いる乾燥方法は格別限定されず、例えば、基材の表面を所定温度に加温する方法や、基材の表面に気流を形成する方法等を単独で、あるいは組み合わせて用いることができる。気流は、例えばファン等を用いて、送風又は吸引を行うことによって形成することができる。
〔後処理〕
基材上に形成された導電性細線に後処理を施すことができる。後処理として、例えば、焼成処理、メッキ処理等が挙げられる。焼成処理を施した後、メッキ処理を施してもよい。
焼成処理としては、例えば、光照射処理、熱処理等が挙げられる。光照射処理には、例えば、ガンマ線、X線、紫外線、可視光、赤外線(IR)、マイクロ波、電波等を用いることができる。熱処理には、例えば、熱風、加熱ステージ、加熱プレス等を用いることができる。
メッキ処理としては、例えば、無電解メッキ、電解メッキ等が挙げられる。電解メッキでは、導電性細線の導電性を利用して、該導電性細線に選択的にメッキを施すことができる。電解メッキに際して、上述したメッキ用バスラインから給電することは好ましいことである。
導電性細線に複数回のメッキ処理を施してもよい。メッキ金属を異ならせた複数回のメッキ処理を施してもよい。複数回のメッキ処理によって、導電性細線上に複数の金属層を積層することができる。複数の金属層を積層する場合、導電性細線上に、銅からなる第1金属層、ニッケル又はクロムからなる第2金属層を順に積層することによって、銅による導電性向上の効果と、ニッケル又はクロムによる耐候性向上の効果及び色味を消す効果を得ることができる。また、電解メッキに用いるメッキ液に、例えば、過硫酸ナトリウム、塩化第二銅、過酸化水素等のような酸化剤を含有させてもよい。酸化剤の使用により、導電性細線の導電性を向上でき、且つメッキ太りが抑制される。この効果は、コーヒーステイン現象を利用して形成された導電性細線を対象とする場合に特に良好に発揮される。
センサー電極2を上述した印刷法によって形成することは、硬化膜6の密着性を向上する観点でも好ましいことである。これについて、図17を参照して、フォトリソグラフィーとの対比で説明する。
図17(a)は、フォトリソグラフィーで形成された導電性細線21を、該導電性細線21の長手方向と直交する断面で切断した断面図である。一方、図3(b)は、印刷法で形成された導電性細線21を同様の断面で切断した断面図である。
図17(a)及び(b)に示すように、センサー電極2上に設けられる硬化膜6は、導電性細線21を被覆すると共に、導電性細線21が設けられていない領域において基材1と直接接触していることが密着性を向上する観点から好ましい。
このとき、図17(a)に示すように、フォトリソグラフィーで形成された導電性細線21の厚さは、縁に向けて一定であり、切り立った縁において断絶される。そのため、この上に硬化膜6を設けた場合に、導電性細線21の縁における基材1と硬化膜6との間に空隙Bが生じ易く、上述した密着性向上の効果を発揮する観点で限界がある。
一方、図17(b)に示すように、印刷法で形成された導電性細線21の厚さは、導電性細線21の形成時におけるインクの表面張力等の影響によって、縁に向けて徐々に薄くなる。そのため、この上に硬化膜6を設けた場合に、上述した空隙Bが生じにくく、硬化膜6の密着性を良好に向上する効果が得られる。
また、空隙Bは、硬化膜6の屈折率と異なるため、視覚的な違和感を与え得る。従って、空隙Bの発生を防止して視覚的な違和感を低減する観点でも印刷法が好ましい。
更にまた、空隙Bは、静電容量を不均一化させる原因にもなり得る。従って、空隙Bの発生を防止して感度を更に向上する観点でも印刷法が好ましい。
上述した印刷法による効果は、上述したコーヒーステイン現象を利用する場合に更に良好に発揮される。コーヒーステイン現象では、液体の縁に導電性材料を堆積させる際に、堆積位置に緩やかな分布が生じるため、フォトリソグラフィーを用いる場合のような切り立った縁が形成されず、縁に向けて徐々に薄くなる領域がより好適に形成されるからである。
6.硬化膜の態様
以下に説明する硬化膜の態様は、第1〜第4実施形態に適宜適用することができる。
硬化膜は硬化性樹脂によって構成することができる。硬化膜を硬化性樹脂によって構成し、基材も樹脂によって構成することで、硬化膜付きタッチセンサーに良好なフレキシブル性を付与することができる。かかる硬化膜は、未硬化の硬化性樹脂(樹脂材料)によって構成された硬化性塗布液を塗布し、硬化処理を施すことによって形成することができる。
樹脂材料としては、光硬化性樹脂、熱硬化性樹脂、又は架橋剤などの化学種により硬化する樹脂を用いることができる。樹脂材料は、モノマー(重合性モノマーともいう。)を含むことができる。モノマーは、多官能モノマーや単官能モノマーを含むことができる。
光硬化性樹脂は、モノマー、オリゴマー及び光重合開始剤を含むことができ、紫外線や電子線のような活性線(活性エネルギー線ともいう。)の照射により架橋反応を経て硬化する活性線硬化性樹脂を主成分とする樹脂材料である。活性線硬化性樹脂としては、エチレン性不飽和二重結合を有するモノマーを含む樹脂が好ましく用いられる。
活性線硬化性樹脂としては、紫外線硬化性樹脂や電子線硬化性樹脂等が代表的なものとして挙げられるが、紫外線照射によって硬化する紫外線硬化性樹脂が特に機械的膜強度に優れる点から好ましい。
紫外線硬化性樹脂としては、例えば、紫外線硬化型アクリレート系樹脂、紫外線硬化型ウレタンアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリエステルアクリレート系樹脂、紫外線硬化型エポキシアクリレート系樹脂、紫外線硬化型ポリオールアクリレート系樹脂、又は紫外線硬化型エポキシ樹脂等が好ましく用いられ、中でも紫外線硬化型アクリレート系樹脂が好ましい。
紫外線硬化型アクリレート系樹脂としては、多官能アクリレートを用いることが好ましい。該多官能アクリレートとしては、ペンタエリスリトール多官能アクリレート、ジペンタエリスリトール多官能アクリレート、ペンタエリスリトール多官能メタクリレート、及びジペンタエリスリトール多官能メタクリレートよりなる群から選ばれることが好ましい。ここで、多官能アクリレートとは、分子中に2個以上のアクリロイルオキシ基又はメタクロイルオキシ基を有する化合物である。多官能アクリレートのモノマーとしては、例えばエチレングリコールジアクリレート、ジエチレングリコールジアクリレート、1,6−ヘキサンジオールジアクリレート、ネオペンチルグリコールジアクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールエタントリアクリレート、テトラメチロールメタントリアクリレート、テトラメチロールメタンテトラアクリレート、ペンタグリセロールトリアクリレート、ペンタエリスリトールジアクリレート、ペンタエリスリトールトリアクリレート、ペンタエリスリトールトリ/テトラアクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラアクリレート、エトキシ化ペンタエリスリトールテトラアクリレート、ペンタエリスリトールテトラアクリレート、グリセリントリアクリレート、ジペンタエリスリトールトリアクリレート、ジペンタエリスリトールテトラアクリレート、ジペンタエリスリトールペンタアクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサアクリレート、トリス(アクリロイルオキシエチル)イソシアヌレート、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート、1,6−ヘキサンジオールジメタクリレート、ネオペンチルグリコールジメタクリレート、トリメチロールプロパントリメタクリレート、トリメチロールエタントリメタクリレート、テトラメチロールメタントリメタクリレート、テトラメチロールメタンテトラメタクリレート、ペンタグリセロールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールジメタクリレート、ペンタエリスリトールトリメタクリレート、ペンタエリスリトールテトラメタクリレート、グリセリントリメタクリレート、ジペンタエリスリトールトリメタクリレート、ジペンタエリスリトールテトラメタクリレート、ジペンタエリスリトールペンタメタクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサメタクリレート、活性エネルギー線硬化型のイソシアヌレート誘導体等が好ましく挙げられる。
硬化性塗布液の塗布方法は格別限定されないが、上述したように、ダイコート又はスクリーン印刷を好ましく用いることができる。塗布された硬化性塗布液の硬化処理には、例えば、紫外線照射や加熱等を用いることができる。紫外線照射は、高圧水銀ランプ、ハロゲンランプ、キセノンランプ等を用いて行うことができる。
硬化膜は単層でもよいが、2層以上の積層体であることが好ましい。これにより、硬化膜6を構成する各層に種々の機能を割り振ることができる。2層以上の積層体によって構成される硬化膜6は、2種以上の異なる硬化性塗布液を順次、塗布、硬化させて形成することができる。
〔クラック防止層〕
硬化膜を構成する少なくとも一層は硬化性樹脂層であり、該硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上であることが好ましい。かかる硬化性樹脂層は、単官能モノマーによって過剰な硬化が抑制され、クラック防止層として好適に機能する。硬化膜がクラック防止層を有することによって、硬化膜と共に基材を切断する際に、該硬化膜にクラックが生じることを防止できる。クラックが防止されることによって、硬化膜付きタッチセンサーの耐久性が更に向上する。クラックは、例えば、継続使用されることでクラックが拡大することや、または、センサー電極の腐食等のような径年劣化を促進する原因になり得る。かかるクラックが防止されることによって、センサー機能を長期にわたって信頼性高く発揮できるようになる。
単官能モノマーは格別限定されず、例えば、イソアミルアクリレート、ステアリルアクリレート、ラウリルアクリレート、オクチルアクリレート、デシルアクリレート、イソミルスチルアクリレート、イソステアリルアクリレート、2−エチルヘキシル−ジグリコールアクリレート、2−ヒドロキシブチルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルヘキサヒドロフタル酸、ブトキシエチルアクリレート、エトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシジエチレングリコールアクリレート、メトキシポリエチレングリコールアクリレート、メトキシプロピレングリコールアクリレート、フェノキシエチルアクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート、イソボルニルアクリレート、2−ヒドロキシエチルアクリレート、2−ヒドロキシプロピルアクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピルアクリレート、2−アクリロイロキシエチルコハク酸、2−アクリロイロキシエチルフタル酸、2−アクリロイロキシエチル−2−ヒドロキシエチル−フタル酸、ラクトン変性可撓性アクリレート、t−ブチルシクロヘキシルアクリレート等が挙げられる。
単官能モノマーは、硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上になるように、上述した多官能アクリレート等のような多官能モノマーと併用することができる。
〔他の機能層〕
硬化膜は、上述したクラック防止層の他に、他の機能層を備えることができる。他の機能層は、好ましくはクラック防止層と共に、硬化膜を構成することができる。
他の機能層は格別限定されないが、例えば、電磁波シールド層、マイグレーション防止層、密着性向上層、ハードコート層、紫外線吸収層、平滑化層、反射防止層、耐指紋層、アンチブロッキング層等が挙げられ、これらの1層又は複数層を硬化膜に備えることができる。
7.その他
硬化膜付きタッチセンサーにおけるタッチの検出方式は格別限定されず、例えば、タッチされた部分の抵抗値変化を検出する抵抗膜方式、あるいは静電容量変化を検出する静電容量方式、または光量変化を検出する光センサー方式等が挙げられる。硬化膜付きタッチセンサーは、種々のデバイスにおけるタッチパネルを構成するために用いることができる。
デバイスにおいて、硬化膜付きタッチセンサーの背後(ユーザーから見たときの背後)に画像表示装置を設けることは好ましいことである。本発明によれば、硬化膜付きタッチセンサーの硬化膜の膜厚を均一化できるため、硬化膜を介して視認される画像に歪みが生じることを防止できる。
以上の説明において、一つの実施形態、一つの態様について説明された構成は、他の実施形態に適宜適用することができる。
1:基材
2、2’:センサー電極
3:引出配線
4:コネクタ部
5:メッキ用バスライン
6、6’:樹脂カバー
S、S’:タッチセンサー部
C:切断境界
T:端面

Claims (19)

  1. 基材上に、タッチセンサー部を、該タッチセンサー部の外周の少なくとも一部に余白部を残すように形成し、
    次いで、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部の外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とに硬化性塗布液を塗布し、
    次いで、前記硬化性塗布液に硬化処理を施して硬化膜を形成し、
    次いで、前記硬化膜で被覆された前記余白部の少なくとも一部を除去するように、前記硬化膜と共に前記基材を切断することを特徴とする硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  2. 前記硬化膜の厚さは前記基材の厚さ以上であることを特徴とする請求項1記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  3. 前記硬化膜の厚さは40μm〜300μmであることを特徴とする請求項1又は2記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  4. 前記硬化膜は2層以上の積層体であることを特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  5. 前記硬化膜を構成する少なくとも一層は硬化性樹脂層であり、該硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上であることを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  6. 前記硬化性塗布液の塗布をダイコート又はスクリーン印刷によって行うことを特徴とする請求項1〜5の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  7. 前記基材上に、前記タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部とを形成し、
    前記コネクタ部の少なくとも一部を前記硬化膜から露出させることを特徴とする請求項1〜6の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  8. 前記コネクタ部の少なくとも一部に前記硬化膜を形成しないことを特徴とする請求項7記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  9. 前記基材上に、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部と、該コネクタ部に接続されたメッキ用バスラインとをインクジェット法によって形成し、
    次いで、前記タッチセンサー部を焼成し、
    次いで、前記メッキ用バスラインから前記コネクタ部及び前記引出配線を介して前記タッチセンサー部に給電して該タッチセンサー部に電解メッキを施し、
    次いで、前記タッチセンサー部と、該タッチセンサー部の外周の余白部の少なくとも一部を含む領域とに前記硬化性塗布液を塗布し、
    次いで、前記硬化性塗布液に硬化処理を施して前記硬化膜を形成し、
    次いで、前記硬化膜で被覆された前記余白部の少なくとも一部、及び、前記メッキ用バスラインを除去するように、前記硬化膜と共に前記基材を切断することを特徴とする請求項1〜8の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  10. 前記基材の両面に前記タッチセンサー部を形成することを特徴とする請求項1〜9の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  11. 前記基材の両面に前記硬化膜を形成し、両面の前記硬化膜は膜厚差が20%以下であることを特徴とする請求項10記載の硬化膜付きタッチセンサーの製造方法。
  12. 基材と、該基材上に設けられたタッチセンサー部と、該タッチセンサー部を被覆する硬化膜とを備えた硬化膜付きタッチセンサーであって、
    前記硬化膜付きタッチセンサーの端面の少なくとも一部において、前記基材の端面と前記硬化膜の端面とが一つの平面を成すように連続的に配置されていることを特徴とする硬化膜付きタッチセンサー。
  13. 前記硬化膜の厚さは前記基材の厚さ以上であることを特徴とする請求項12記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  14. 前記硬化膜の厚さは40μm〜300μmであることを特徴とする請求項12又は13記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  15. 前記硬化膜は2層以上の積層体であることを特徴とする請求項12〜14の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  16. 前記硬化膜を構成する少なくとも一層は硬化性樹脂層であり、該硬化性樹脂層を構成する硬化性樹脂の全モノマーに対する単官能モノマーのモル比が50%以上であることを特徴とする請求項12〜15の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  17. 前記基材上に、前記タッチセンサー部に接続された引出配線と、該引出配線に接続されたコネクタ部とを備え、
    前記コネクタ部の少なくとも一部が前記硬化膜から露出していることを特徴とする請求項12〜16の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  18. 前記基材の両面に前記タッチセンサー部を備えることを特徴とする請求項12〜17の何れかに記載の硬化膜付きタッチセンサー。
  19. 前記基材の両面に前記硬化膜を備え、両面の前記硬化膜は膜厚差が20%以下であることを特徴とする請求項18記載の硬化膜付きタッチセンサー。
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