JP2016091299A - タッチパネル及びその製造方法 - Google Patents

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Yasuko Nishiguchi
泰子 西口
寿二 安原
Toshiji Yasuhara
寿二 安原
智博 鶴田
Tomohiro Tsuruta
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Abstract

【課題】表示領域である透明部、すなわち透明樹脂基材上の透明接着層と透明保護層間との間で生じる干渉縞を抑制し、視認性に優れたタッチパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。【解決手段】透明基材1の少なくとも一方の面に透明接着層2、電極線4、絶縁性を有する透明保護層6が順次積層されてなるタッチパネル10であって、前記透明接着層2の非電極線領域の表面の算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmで、前記絶縁性を有する透明保護層6の前記非電極線領域でのヘイズ値が5%未満であることを特徴とするタッチパネル10である。【選択図】 図1

Description

本発明は、透明樹脂基板からなる静電容量式のタッチパネル及びその製造方法に関する。
近年、入力デバイスの一つである静電容量方式のタッチパネルを液晶パネルや有機ELパネル等の表示パネルに貼り合せた表示装置(タッチ式情報入力画像表示装置)が、2次元の座標入力手段として、パソコンや携帯情報端末の分野で広く普及している。
このタッチ式情報入力画像表示装置は、電極が配設された平面状をなすタッチパネル本体の表面側に、操作者の指などの指示物によるタッチ操作が行われるタッチ面が平面状に形成された2次元の座標入力手段である。
静電容量方式のタッチパネルを構成する主要な要素は、駆動信号電極線と信号検出電極線であり、一般的には透明な導電性材料であるITOや、あるいは不透明な導電性材料である銀や銅などの金属材料で形成されている。後者のような不透明な導電材料も用いた場合の透明性を向上させる方法としては、例えば電極線を網目状に形成する配線方法が開示されている(特許文献1)。このようにしてタッチパネルの透明性(透過性)を向上させることで、その下側に具備される表示部の画像を認識できるようにしている。
また、静電容量方式のタッチパネルは、表面型と投影型に大別されるが、後者のタッチ式情報入力画像表示装置は、X方向およびY方向にグリッド上に配列された複数の電極を備え、マルチタッチが可能であり、現在急速に普及しつつある。
前記静電容量方式のタッチパネルには、ガラスタイプとフィルムタイプがある。ガラスタイプは、ガラスの透過率がフィルムに比べて高いことや、ガラス上に形成された配線パターンの位置精度がフィルムに比べて優れている。そのため、配線を覆う額縁部を小さくできる。また、表面の平滑性に優れるので、フィルムタイプより見栄えが良いという利点がある。このような利点から、ガラスタイプは高精細で低消費電力が要求されるスマートフォン等、携帯端末等の小型品に多く採用されている。
一方、フィルムタイプは、ガラスタイプに比べて、軽量で生産性が高く、柔軟性があるので表示パネルへの貼り合せが容易である。そのため、生産性に優れ製造コストを低減できるという利点があり、タブレットコンピュータやテレビ等の中型、大型品に使用されている。
液晶表示装置用のタッチパネルとして透明樹脂基材を用いると、前記透明樹脂基材の複屈折により、いわゆる虹ムラという現象が生じ、本来の液晶表示装置がもたらす画像表示品位を得ることができないという問題がある。その対策として、例えば複屈折の極めて少ないトリアセチルセルロース(TAC)フィルムやシクロオレフィンポリマー(COP)が用いられている。しかしながら、TACフィルムは、吸湿に伴う寸法変化や高温湿度でのカールの発生のし易さなどの生産性の問題があり、薄型化、低コスト化への制約を伴っている。またCOPフィルムは割れ易く、また密着性が劣り、さらには材料価格もまだ高い等の問題があり、その代替基材が求められている。
また他に多くの対策が提案されている。例えば特許文献2では、高リタデーションを有するポリエステルを用いた方法が提案されている。特許文献2の手法において、透明基材
のリタデーションを6000nm以上に制御する上では、ポリエステルを均一に高延伸する際に、厚さ、延伸倍率、延伸温度、および工業材料としての実用性などのバランスを考慮する必要性が述べられており、高いリタデーションを有する透明基材は、製造上の制約を受けることから、ムラなく均質な製品の調達にあたりハードルの高いことが伺え、薄型化、低コスト化の上で絶対的な優位性を具備するものではない。また、ポリエステル基材に可塑剤等を添加する事により透明性が低下する問題がある。また、特許文献3では、ポリエステルに光調整剤を用いた方法が提案されている。しかし、屈折率調整の為の添加しているナノフィラーを均一に分散させることは難しく、また薄膜を均一に形成できない事によるムラの問題がある。このように、上記のいずれの方法においても未だ十分に要求を満たすには至っていない。
特開2006−344163号公報 特開2013−257855号公報 特開2014−065887号公報
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、表示領域である透明部、すなわち透明樹脂基材上の透明接着層と透明保護層間との間で生じる干渉縞を抑制し、視認性に優れたタッチパネル及びその製造方法を提供することを目的とする。
特に、タッチパネルのセンサーフィルム基材として、薄型化、低コスト化、製造条件的な制約の低減、基材の加工取扱い性のいずれにも好適な特性を具備する材料を選定し、上記目的を達成するものである。
上記課題を達成するための請求項1に係る発明は、透明樹脂基材の少なくとも一方の面に透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルであって、
前記透明樹脂基材は、内面リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材であり、
前記透明接着層の非電極線領域の表面の算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmで、
前記絶縁性を有する透明保護層の厚みが5〜50μmであることを特徴とするタッチパネルである。
請求項2に係る発明は、前記透明保護層が光学的透明粘着剤であることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルである。
請求項3に係る発明は、前記透明保護層がハードコート性を有することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネルである。
請求項4に係る発明は、前記アクリル樹脂基材の厚さが100μm以下であり、前記絶縁性を有する透明保護層が、アクリル系樹脂組成物からなる熱硬化性樹脂組成物または電離放射線硬化性樹脂組成物により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネルである。
請求項5に係る発明は、内面リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材の少なくとも一方の面に、透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルの製造方法であって、
一方の面が算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの金属箔の粗化面と前記アクリル樹脂基材とを、前記透明接着層を介して積層してなる積層体を用いて、
前記金属箔をパターニングして前記電極線を形成し、
その後、前記電極線面側の全面に絶縁性を有する前記透明保護層を形成することを特徴とするタッチパネルの製造方法である。
本発明の請求項1の発明によれば、内面リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材の少なくとも一方の面に透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルであって、前記透明接着層の非電極線領域の表面の算術平均粗さRaを0.1〜0.2μmとすることにより、その上に形成される透明保護層との界面で乱反射が生じ、従来発生していた干渉縞を抑制することができる。また、透明保護層の厚みを5〜50μmとすることで、感度を低下させることなく絶縁性と強度を保つことができる。
また、請求項2の発明によれば、前記透明保護層を光学的透明粘着剤(OCA:Optically Clear Adhesive)とすることにより、他の透明基材と容易に貼り合わせることができ、用途に応じて多様な表示機器にタッチパネルを具備することができる。
また、請求項3の発明によれば、前記透明保護層がハードコート性を有することにより、物理的及び化学的強度に優れた信頼性の高いタッチパネルを得ることができる。
また、請求項4の発明によれば、前記アクリル樹脂基材の厚さが100μm以下であり、前記絶縁性を有する透明保護層が、アクリル系樹脂組成物からなる熱硬化性樹脂組成物または電離放射線硬化性樹脂組成物により構成されていることにより、センサーの感度に影響を与えることなく化学的および物理的に強固で、かつ透明性に優れたタッチパネルを提供することができる。
また、請求項5の発明によれば、アクリル樹脂基材の少なくとも一方の面に透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルの製造方法であって、一方の面が算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの金属箔の粗化面と前記アクリル樹脂基材とを、前記透明接着層を介して積層することにより、前記金属箔に形成した算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの粗面を、対応する前記透明接着層の表面に転写することにより容易に粗面を形成することができる。
その後、フォトリソ法により、前記金属箔の他方の面上にフォトレジストを塗布、マスク露光、現像工程を経て、エッチング工程を経ることで前記透明接着層の露出部(非電極線領域)の表面に算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの粗面を形成することができる。
さらに、前記フォトレジストの残膜を除去して、前記透明接着層及び電極線の前面に絶縁性を有する前記透明保護層を形成することにより、干渉縞の発生を抑制した、優れた視認性と信頼性を有するタッチパネルを作製することができる。
上記で説明したように、本発明によれば、低リタデーションを有するアクリル樹脂基材を用い、かつ、透明接着層の表面を粗化することにより、干渉縞の発生による視認性の低下を抑制したタッチパネル及びその製造方法を提供することができる。
本発明に係るタッチパネルの一実施形態を示す断面概略図。 本発明に係るタッチパネルの製造方法の一実施形態を示す断面概略図。 従来のタッチパネルの一実施形態を示す断面概略図。
以下、図に基づいて本発明を具体的に説明する。
本発明は図1に示すように、透明樹脂基材1の少なくとも一方の面に透明接着層2、電極線4、絶縁性を有する透明保護層6が順次積層されてなるタッチパネル10であって、前記透明接着層2の表面に粗化面3aを有することを特徴とする。この粗化面3aは、後述(図2参照)するように、金属箔3が有する粗化面を高精度に転写して形成できる。本発明は非電極線領域の透明接着層2の形状が、図3に示す従来の透明接着層2の平坦な表面形状に比べて、粗化された面形状を有することを特徴とする。
金属箔3が有する粗化面3a(図2参照)は、表面の算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmであり、この粗化面の形状は透明接着層2を介して透明樹脂基材1と積層されて積層体を形成する工程において、前記透明接着層2に形成(転写)されることを特徴とする。このようにして得られた透明接着層2の粗化面は、その後のフォトリソ法、エッチング工程により露出され、その上に形成される透明保護層との間に生じる干渉縞を抑制する効果がある。なお、この工程については後述詳細に説明する。
本発明は、干渉縞の発生による視認性の低下を防ぐ為に用いられている高価で生産性に問題のあるTACフィルムや高リタデーションPETフィルムの多重積層体などに代わるべく、安価で取り扱い易い透明樹脂基材1を用いることを特徴としている。
以下、本発明に係る透明樹脂基材1について具体的に説明する。
本発明に使用できる前記透明樹脂基材1としては、透明性に優れ、安価で且つ容易に入手できるアクリル樹脂基材で、特に面内リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材であることが必要である。面内リタデーションReが0〜10nmの範囲であることにより、タッチパネルの一つの課題であった干渉縞の発生を抑制することができる。
COP(シクロオレフィンポリマー)からなる低リタデーションの基材は、その上に形成される接着剤層との間での干渉縞の発生を抑制できるというメリットがあるが、一方、接着剤を介して電極線となる金属材料との積層にあたり密着性が劣るという問題が確認されている。
TAC(トリアセチルセルロース)からなる低リタデーションの場合には、寸法変化や反り変形の問題が顕著であり、基材の薄型化、低コスト化の上での弊害となっている。
本発明は上記のような問題を解決するために、内面リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材と金属箔等の金属材料との積層において、その間に介在する接着層の表面を粗面化することにより高い密着性が得られることを見出した。
アクリル樹脂基材としては、厚さ100μm以下の基材を用いても、十分な強度(硬度、耐久性)を具備し、製造上の問題はない。なお、接着剤の粗面化については、図2に基づき後述説明する。
また、本発明に係る透明接着層2としては、金属箔との接着性や透明性に優れた樹脂であれば特に限定するものではないが、汎用性やコスト面からアクリル系樹脂、ポリウレタン系樹脂、ポリエステル系樹脂などが好ましい。
前記透明接着層2には、市販の光学的透明粘着剤(OCA:Optically Clear Adhesive)や公知の透明性に優れた接着剤を用いることができる。OCAは、例えばアクリル系重合体、ポリエステル、ポリウレタン、シリコーン系重合体などを主成分とする粘着剤で公知であり特に限定するものではないが、中でも、アクリル系重合体からなる接着剤は、透明性、耐熱性、耐候性等に優れていることからより好ましい。
本発明に係る電極線4を形成するための金属材料としては、アルミニウム、銅、銀、金等が好ましく、中でも優れた電気特性、加工のし易さ、コスト面から膜厚2〜15μmの銅箔が好ましい。
電極線4を形成するための金属材料の一方の面(透明接着層2に接する面側)は、算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの範囲であることが必要である。なお、この範囲に粗化する方法については特に限定するものではない。例えば、電鋳法により銅箔を形成する際の加工条件により形成することもできるし、圧延法に作製される銅箔をサンドプラス法により研磨して形成することができる。また、電気めっきにより銅箔の表面に粗化粒子(銅、ニッケルなどの金属単体、または合金)を電着する方法を用いることができる。なお、粗化は電流密度やめっき液の濃度などの電気めっき条件により制御することができる。
金属材料の一方の面の算術平均粗さRaを0.1〜0.2μmの範囲とすることで、透明樹脂基材1である低リタデーションのアクリル樹脂基材との密着性を向上させることができる。
また、電極線4を形成するための金属材料の一方の面を算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの範囲とすることで、透明接着層を介して、この金属材料と透明樹脂基材1とを積層することで、金属材料に接する側の透明接着層2の表面は同様の粗化を形成することとなり、その後の金属材料の剥離により前記粗化面を露出することができる。
これにより、粗化面が露出した透明接着層2とその上に形成される透明保護層との界面で乱反射が生じ、低リタデーションのアクリル樹脂基材の光学特性に加えて、より干渉縞を抑制することができる。
本発明に係る前記透明保護層6は、前記透明基材1上に形成された前記透明接着層2及電極線4の全面を保護するためのものであり、透明性に加えて絶縁性、耐衝撃性、耐擦傷性、耐光性、耐薬品性などの物理的及び化学的強度を有するものが好ましい。
前記透明保護層6には、公知の透明性に優れた樹脂組成物を用いることができ、生産性や物理的強度に優れる熱硬化性または電離放射線硬化性樹脂組成物を用いることがより好ましく、フィルム基材のガラス転移温度以下で形成することができる電離放射線硬化性樹脂組成物がより好ましい。
透明保護層6に要求される機能としては、電極線4の酸化劣化からの保護、タッチパネル用途での接触に伴う剥離防止、機械的強度付与のためのハードコート性などが例示される。本発明では、高硬度のアクリル樹脂基材を採用するため、基材表面を保護するためのハードコート層は必須ではなく、電極線4表面に施される後処理(視覚されにくくするための着色処理)による処理膜の保護が主たる目的となる。
また、特に前記電極線4の酸化防止を防ぎ、抵抗値の上昇を抑制できるものが好ましく、金属からなる電極線4からのイオンマイグレーションを防ぐ上でハロゲンフリーの樹脂組成物を用いることが好ましい。
上記で説明した内容を踏まえて、透明保護層6としては、例えば市販のOCAを用いることができる。OCAを用いることにより加工が容易で高い生産性が得られる。また、タッチパネル部材として様々な形態の表示装置に具備することができる。
また、熱硬化性樹脂組成物や電離放射線硬化型樹脂組成物を用いて、粗面化され露出した透明接着層2と電極線4とを覆うように塗布し、乾燥、硬化してハードコート性を有する透明保護層6を形成することもできる。
透明保護層6を構成する熱硬化性樹脂組成物や電離放射線硬化性樹脂組成物としてアクリル系樹脂組成物を採用する場合、同系列の透明樹脂基材1と物性が類似すると、熱膨張係数の相違に伴う反り変形(バイメタル現象)による電極層4への悪影響(剥離、断線など)からの回避の上で有効である。
上記の電離放射線硬化型樹脂組成物は、例えば、アクリロイル基やエポキシ基などの反応性官能基を有する前記樹脂(またはオリゴマー)、希釈モノマー、光開始剤、溶剤などを含む。なお、前記電離放射線硬化型樹脂組成物の塗布方法や塗布後の硬化条件については特に限定するものではない。
透明保護層6の膜厚は5〜50μmの範囲が好ましい。この範囲であれば、センサーの感度に影響を与えることなく物理的及び化学的強度を供することができる。膜厚が5μm未満であると、センサーの感度には影響しないが物理的及び化学的強度の不足が不足し、長期耐久性に問題がある。一方、膜厚が50μmを越えると前記強度は問題がないが、センサーの感度への影響が問題となる。
次に、本発明のタッチパネルの製造方法について、図1に示した一実施形態を例に、図2に基づき以下に説明する。
先ず図2(a)、(b)に示すように、透明接着層2を介して、透明樹脂基材1と金属箔3の粗化面3a側とを貼り合せて積層体を作製する。このとき前記透明接着層2の積層された面側は、前記金属箔3の粗化面3aの形状が転写される。
前記金属箔3を粗化する方法としては、例えば銅箔を用いた場合には、電気めっきにより銅箔の表面に粗化粒子(銅、ニッケルなどの金属単体、または合金)を電着する方法を用いることができる。なお、粗化は電流密度やめっき液の濃度などの電気めっき条件により制御することができる。
以下、フォトリソ法により電極線4が形成される。図2(c)に示すように、先ず上記で作製した積層体の金属箔3の上にフォトレジスト5を塗布し、必要に応じて乾燥してフォトレジスト膜を形成する。
次に、電極線4の配線パターンが形成されたマスクを介して露光、現像して不要なフォトレジスト5を除去して、図2(d)に示すように不要な金属箔3を露出する。
なお、前記電極線4の形状としてはメッシュまたはストライプ形状が好ましく、表示領域全体に均一で高感度なセンサー機能を有するタッチパネルを提供することができる。
また、前記電極線4の断面形状は、逆テーパー型になり過ぎると生産工程中の外力、例えば搬送時の接触などにより配線が剥がれるという損傷が生じる恐れがある。また一方、順テーパー型になり過ぎるとフォトレジストの残渣が残ったり、ラインの直線性が悪くなったりする恐れがある。
次に、エッチングにより上記の不要な金属箔3の露出部を除去して、図2(e)に示しように、その下の透明接着層2の粗化面3aを露出させる。その後、金属箔3の上のフォトレジスト5の残膜を除去して、図2(f)に示す形態を得る。
その後、図2(g)に示すように、上記形態の全面に透明保護層6を積層して、本発明のタッチパネル10を作製することができる。
以下、実施例により本発明を具体的に説明する。
<実施例1>
膜厚75μmで内面リタデーションReが1.6nmのアクリルフィルムを透明樹脂基材として、その一方の面に透明接着層としてアクリル系樹脂を主成分とする膜厚7μmの接着剤を塗布し、さらにその上に厚さ12μmの銅箔の粗化面側を重ねて、70℃に加熱して貼り合せて積層体を作製した。
次に、上記で得られた積層体の金属箔の上にフォトレジストを塗布し、その後下記パターンを有するマスクを介して、高圧水銀ランプを光源として紫外線を100mJ/m照射して硬化させ、その後、現像して未硬化の前記フォトレジストを除去した。
(マスクのパターン形状)
線幅10μm、配線間隔200μmのメッシュ形状のパターンからなるマスクを用いた。
次に、エッチング液として塩化第二鉄液を用いてエッチングし、その後不要なフォトレジスト残膜を除去して電極線を形成した。図2(f)を参照。この状態で露出した前記透明接着層の表面を、AFMを用いて算術平均粗さRaを測定したところ115.8nmであった。
最後に、上記で得られた前記透明接着層及び電極線の全面に、絶縁性を有する透明保護層として膜厚50μmのOCAを積層してタッチパネルを作製した。
<実施例2>
透明保護層にアクリル系樹脂からなる電離放射線硬化性樹脂組成物を用いて、硬化後の膜厚10μmとなるように塗布し、80℃のオーブンで30分乾燥し、その後、高圧水銀ランプを光源として紫外線を1000mJ/m照射して硬化させた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
<比較例1>
透明接着剤を形成せず、膜厚2μmの銅蒸着膜を形成した、膜厚75μm(算術平均粗さRa4.82nm)のアクリル基材を用いた以外は、実施例1と同様にしてタッチパネルを作製した。
<評価及び方法>
実施例1、2及び比較例1で得られたタッチパネルについて、非電極線領域上のヘイズ(%)(=拡散透過率/全光線透過率×100)、外観を以下の方法で評価した。結果を以下の表1に示す。
・ヘイズ〜ヘイズメーター(日本電飾社製:NDH−2000)を用いて、D65光源
で測定した。
・黒板の上にタッチパネルを乗せ、三波長蛍光灯下で目視観察した。
Figure 2016091299
<比較結果>
実施例1及び2で得られた本発明品は、いずれも干渉縞が目視観察されず良好な結果が得られた。一方、比較例1で得られた比較例品は干渉縞が目視で若干観察された。これにより本発明の効果が確認できた。
本発明に係るタッチパネルは、スマートフォンや、タブレット等の携帯情報端末、カーナビゲーションシステムを始め、様々な形態の入力装置として利用することができる。
1・・・透明樹脂基材
2・・・透明接着層
3・・・金属材料
3a・・粗化面
4・・・電極線
5・・・フォトレジスト
6・・・透明保護層
10・・タッチパネル

Claims (5)

  1. 透明樹脂基材の少なくとも一方の面に透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルであって、
    前記透明樹脂基材は、内面リタデーションが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材であり、
    前記透明接着層の非電極線領域の表面の算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmで、
    前記絶縁性を有する透明保護層の厚みが5〜50μmであることを特徴とするタッチパネル。
  2. 前記透明保護層が光学的透明粘着剤であることを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
  3. 前記透明保護層がハードコート性を有することを特徴とする請求項1に記載のタッチパネル。
  4. 前記アクリル樹脂基材の厚さが100μm以下であり、前記絶縁性を有する透明保護層が、アクリル系樹脂組成物からなる熱硬化性樹脂組成物または電離放射線硬化性樹脂組成物により構成されていることを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載のタッチパネル。
  5. 内面リタデーションReが0〜10nmの範囲のアクリル樹脂基材の少なくとも一方の面に、透明接着層、電極線、絶縁性を有する透明保護層が順次積層されてなるタッチパネルの製造方法であって、
    一方の面が算術平均粗さRaが0.1〜0.2μmの金属箔の粗化面と前記アクリル樹脂基材とを、前記透明接着層を介して積層してなる積層体を用いて、
    前記金属箔をパターニングして前記電極線を形成し、
    その後、前記電極線面側の全面に絶縁性を有する前記透明保護層を形成することを特徴とするタッチパネルの製造方法。
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