JP2020136113A - 非水電解質二次電池 - Google Patents

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曜 辻子
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Abstract

【課題】酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を負極活物質として含む非水電解質二次電池において、サイクル耐久性を向上させる。【解決手段】負極活物質層は酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を少なくとも含む。負極活物質層の任意の断面において式(I):0.52≦L2/(4πS)≦0.69の関係が満たされている。式(I)中、Lは負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子周長を示す。Sは負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子面積を示す。【選択図】図3

Description

本開示は非水電解質二次電池に関する。
特開2001−118568号公報(特許文献1)は、SiOx粉末の一次粒子が球状であり、平均真円度が0.8以上であることを開示している。
特開2001−118568号公報
従来、非水電解質二次電池(以下「電池」と略記され得る)の負極活物質として、黒鉛粒子群が使用されている。近年、酸化珪素粒子群も負極活物質として検討されている。酸化珪素粒子群は黒鉛粒子群に比して大きい比容量を有し得る。酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との混合物が負極活物質として使用されることにより、電池容量の増大が期待される。しかし酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との混合物を含む電池は、サイクル耐久性が低い傾向がある。
特許文献1では、酸化珪素粒子群の平均真円度が0.8以上であることにより、サイクル劣化が軽減するとされている。しかし原料段階における酸化珪素粒子群の平均真円度が高くても、電池のサイクル耐久性が低下する可能性がある。
本開示の目的は、酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を負極活物質として含む非水電解質二次電池において、サイクル耐久性を向上させることである。
以下、本開示の技術的構成および作用効果が説明される。ただし本開示の作用メカニズムは推定を含んでいる。作用メカニズムの正否により、特許請求の範囲が限定されるべきではない。
本開示の非水電解質二次電池は負極活物質層を少なくとも含む。
負極活物質層は酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を少なくとも含む。
負極活物質層の任意の断面において式(I):
0.52≦L2/(4πS)≦0.69 …(I)
の関係が満たされている。
式(I)中、「L」は負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子周長を示す。「S」は負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子面積を示す。
本開示の新知見によれば、原料段階における酸化珪素粒子群の平均真円度よりも、実際の電極における酸化珪素粒子群の平均真円度が、サイクル耐久性に大きな影響を及ぼしている。式(I)中、「L2/(4πS)」は、実際の電極(負極活物質層)における酸化珪素粒子群の平均真円度に相当する。
本開示の負極活物質層では、酸化珪素粒子群の平均真円度が0.52以上0.69以下である。平均真円度が0.52以上0.69以下あることにより、サイクル耐久性の向上が期待される。個々の酸化珪素粒子の断面形状が真円に近い形状ではなく、適度にいびつな形状であることにより、酸化珪素粒子が黒鉛粒子にめり込み、酸化珪素粒子と黒鉛粒子との接触状態が安定すると考えられる。充放電サイクル時、酸化珪素粒子と黒鉛粒子との接触状態が安定していることにより、サイクル耐久性が向上すると考えられる。
図1は本実施形態の非水電解質二次電池の構成の一例を示す第1概略図である。 図2は本実施形態の非水電解質二次電池の構成の一例を示す第2概略図である。 図3は本実施例における平均真円度と容量維持率との関係を示すグラフである。
以下、本開示の実施形態(本明細書では「本実施形態」と記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。例えば本実施形態では、ラミネート型電池が説明される。ただしラミネート型電池は一例に過ぎない。電池は例えば角形電池であってもよいし、円筒形電池であってもよい。
<非水電解質二次電池>
図1は本実施形態の非水電解質二次電池の構成の一例を示す第1概略図である。
電池100はラミネート型電池である。電池100はケース90を含む。ケース90はアルミラミネートフィルム製のパウチである。ケース90は密封されている。正極タブ81および負極タブ82はケース90の内外を連通している。
図2は本実施形態の非水電解質二次電池の構成の一例を示す第2概略図である。
ケース90は電極群50および電解質(不図示)を収納している。電極群50は、正極10、セパレータ30および負極20を含む。例えば正極10、セパレータ30および負極20は、それぞれ矩形状の平面形状を有していてもよい。
電極群50は積層型である。電極群50は、正極10と負極20とが交互にそれぞれ1枚以上積層されることにより形成されている。正極10と負極20との各間にはセパレータ30がそれぞれ配置されている。正極10の各々は正極タブ81と電気的に接続されている。負極20の各々は負極タブ82と電気的に接続されている。
《負極》
負極20はシート状の部品である。負極20は負極活物質層を少なくとも含む。すなわち電池100が負極活物質層を少なくとも含む。負極20は実質的に負極活物質層のみからなっていてもよい。負極20は例えば負極集電体をさらに含んでいてもよい。負極活物質層は、例えば負極集電体の表面に形成されていてもよい。負極集電体は特に限定されるべきではない。負極集電体は例えば銅(Cu)箔等を含んでいてもよい。負極集電体は例えば5μm以上20μm以下の厚さを有していてもよい。負極活物質層は例えば10μm以上200μm以下の厚さを有していてもよい。
負極活物質層は酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を少なくとも含む。負極活物質層は実質的に酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群のみからなっていてもよい。酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との混合比は特に限定されるべきではない。酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との混合比は、例えば「酸化珪素粒子群:黒鉛粒子群=1:99〜99:1(質量比)」であってもよい。酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との混合比は、例えば「酸化珪素粒子群:黒鉛粒子群=10:90〜30:70(質量比)」であってもよい。
(酸化珪素粒子群)
酸化珪素粒子群は負極活物質である。酸化珪素粒子群は粉末材料である。すなわち酸化珪素粒子群は複数個の粒子からなる。本実施形態の酸化珪素粒子群において、個々の粒子は二次粒子(一次粒子の凝集体)を示す。酸化珪素粒子群は例えば0.1μm以上30μm以下の平均粒子径を有していてもよい。本実施形態の平均粒子径は、体積基準の粒子径分布において微粒側からの積算粒子体積が全粒子体積の50%になる粒子径を示す。平均粒子径は例えばレーザ回折式粒子径分布測定装置等により測定され得る。酸化珪素粒子群は例えば1μm以上9μm以下の平均粒子径を有していてもよい。
酸化珪素粒子群において、個々の酸化珪素粒子は酸化珪素を含む。個々の酸化珪素粒子は実質的に酸化珪素のみからなっていてもよい。
本実施形態の酸化珪素は、例えば式(II):
SiOx …(II)
で表される組成を有していてもよい。
式(II)中、「x」は珪素(Si)の原子濃度に対する酸素(O)の原子濃度の比を示す。「x」は例えばオージェ電子分光法、グロー放電質量分析法、誘導結合プラズマ発光分析法等により測定され得る。「x」は少なくとも3回測定され得る。少なくとも3回の算術平均が採用され得る。「x」は例えば0<x<2を満たしていてもよい。「x」は例えば0.5≦x≦1.5を満たしていてもよい。「x」は例えば0.8≦x≦1.2を満たしていてもよい。酸化珪素に、例えば製造時に不可避的に混入する元素(不可避不純物元素)等が微量に含まれていてもよい。酸化珪素に、例えばリチウム(Li)等がドープされていてもよい。
(平均真円度)
本実施形態の負極活物質層において、酸化珪素粒子群は特定の形状を有している。すなわち本実施形態の負極活物質層の任意の断面において式(I):
0.52≦L2/(4πS)≦0.69 …(I)
の関係が満たされている。
式(I)中、「L」は負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子周長を示す。「S」は負極活物質層の断面における酸化珪素粒子群の平均粒子面積を示す。
「L」および「S」は、負極活物質層の任意の断面のSEM(scanning electron microscope)画像において測定される。すなわちSEM画像が2値化処理されることにより、画像内の酸化珪素粒子が識別される。粒子を取り囲むピクセル数と、画像の倍率とから、粒子周長が算出される。20個の酸化珪素粒子において粒子周長が測定される。20個の粒子周長の算術平均が平均粒子周長「L」である。
さらに20個の酸化珪素粒子において、各粒子内のピクセル数から粒子面積が算出される。20個の粒子面積の算術平均が平均粒子面積「S」である。
式(I)中、「L2/(4πS)」は平均真円度を示す。平均真円度は無次元量である。平均真円度が1.00に近い程、粒子の断面形状が真円に近いことを示している。平均真円度は小数第2位まで有効である。小数第3位は四捨五入される。例えば「L2/(4πS)」の計算結果が0.6897であるとき、平均真円度は0.69とみなされる。例えば「L2/(4πS)」の計算結果が0.5236であるとき、平均真円度は0.52とみなされる。
平均真円度が0.52以上0.69以下であることにより、サイクル耐久性の向上が期待される。個々の酸化珪素粒子の断面形状が真円に近い形状ではなく、適度にいびつな形状であることにより、酸化珪素粒子が黒鉛粒子にめり込み、酸化珪素粒子と黒鉛粒子との接触状態が安定すると考えられる。充放電サイクル時、酸化珪素粒子と黒鉛粒子との接触状態が安定していることにより、サイクル耐久性が向上すると考えられる。
平均真円度は例えば0.52以上0.60以下であってもよい。平均真円度は例えば0.53以上0.60以下であってもよい。平均真円度は例えば0.53以上0.59以下であってもよい。これらの範囲においてサイクル耐久性がいっそう向上することが期待される。
負極活物質層における酸化珪素粒子群の平均真円度は各種の方法により調整され得る。
(a)例えば所定範囲の平均真円度を有する酸化珪素粒子群が原料として使用されることにより、負極活物質層における平均真円度が調整されてもよい。
(b)例えばプレス加工条件の強弱が調整されることにより、負極活物質層における平均真円度が調整されてもよい。
(c)例えば黒鉛粒子群(後述)の種類が選択されることにより、負極活物質層における平均真円度が調整されてもよい。
(d)例えば上記(a)〜(c)の組み合わせにより、負極活物質層における平均真円度が調整されてもよい。
(黒鉛粒子群)
黒鉛粒子群は負極活物質である。黒鉛粒子群は粉末材料である。すなわち黒鉛粒子群は複数個の粒子からなる。黒鉛粒子群は例えば0.1μm以上30μm以下の平均粒子径を有していてもよい。黒鉛粒子群は例えば10μm以上20μm以下の平均粒子径を有していてもよい。
個々の黒鉛粒子は黒鉛材料を含む。本実施形態の「黒鉛材料」は黒鉛結晶構造または黒鉛類似の結晶構造を含む炭素材料を示す。黒鉛材料は、例えば天然黒鉛、人造黒鉛、ソフトカーボンおよびハードカーボンからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。黒鉛粒子は黒鉛材料を含む限り、例えばアモルファス炭素等をさらに含んでいてもよい。例えば黒鉛粒子は、その表面にアモルファス炭素の被膜を有していてもよい。
なお黒鉛粒子群が天然黒鉛を含むことにより、プレス加工後の平均真円度が低くなる傾向がある。黒鉛粒子群が人造黒鉛を含むことにより、プレス加工後の平均真円度が高くなる傾向がある。
(その他の成分)
負極活物質層は例えば導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。負極活物質層は、例えば1質量%以上10質量%以下の導電材と、1質量%以上10質量%以下のバインダと、その残部としての酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群と、を含んでいてもよい。
導電材は特に限定されるべきではない。導電材は、例えばカーボンブラック(例えばアセチレンブラック等)、気相成長炭素繊維(VGCF)およびカーボンナノチューブ(CNT)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
バインダは特に限定されるべきではない。バインダは、例えばカルボキシメチルセルロース(CMC)、スチレンブタジエンゴム(SBR)およびポリアクリル酸(PAA)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
《正極》
正極10はシート状の部品である。正極10は正極活物質層を少なくとも含む。正極10は実質的に正極活物質層のみからなっていてもよい。正極10は例えば正極集電体をさらに含んでいてもよい。正極活物質層は、例えば正極集電体の表面に形成されていてもよい。正極集電体は特に限定されるべきではない。正極集電体は例えばアルミニウム(Al)箔等を含んでいてもよい。正極集電体は例えば5μm以上20μm以下の厚さを有していてもよい。正極活物質層は例えば10μm以上200μm以下の厚さを有していてもよい。
正極活物質層は正極活物質を少なくとも含む。正極活物質は例えば粒子群であってもよい。正極活物質は例えば1μm以上30μm以下の平均粒子径を有していてもよい。正極活物質は特に限定されるべきではない。正極活物質は、例えばコバルト酸リチウム、ニッケル酸リチウム、マンガン酸リチウム、ニッケルコバルトアルミン酸リチウム、ニッケルコバルトマンガン酸リチウム(例えばLiNi1/3Co1/3Mn1/32等)およびリン酸鉄リチウムからなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。
正極活物質層は例えば導電材およびバインダ等をさらに含んでいてもよい。導電材は例えばカーボンブラック等であってもよい。バインダは例えばポリフッ化ビニリデン(PVdF)等であってもよい。
《セパレータ》
セパレータ30は正極10と負極20との間に配置されている。セパレータ30は例えば5μm以上50μm以下の厚さを有していてもよい。セパレータ30は、例えば電気絶縁性の多孔質膜等を含んでいてもよい。セパレータ30は例えば多孔質ポリオレフィン膜等を含んでいてもよい。セパレータ30は例えば多孔質ポリエチレン(PE)膜を含んでいてもよいし、多孔質ポリプロピレン(PP)膜を含んでいてもよい。
《電解質》
本実施形態の電解質はLiイオン伝導体である。電解質は、例えば液体電解質であってもよいし、ゲル電解質であってもよいし、固体電解質であってもよい。液体電解質は例えば電解液であってもよいし、イオン液体であってもよい。
電解液は溶媒および支持塩を含む。溶媒は、例えばエチレンカーボネート(EC)、フルオロエチレンカーボネート(FEC)、ジメチルカーボネート(DMC)、エチルメチルカーボネート(EMC)およびジエチルカーボネート(DEC)からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。支持塩は例えばLiPF6、LiBF4およびLi[N(FSO22]からなる群より選択される少なくとも1種を含んでいてもよい。電解液は各種の添加剤を含んでいてもよい。
以下、本開示の実施例(本明細書では「本実施例」と記される)が説明される。ただし以下の説明は特許請求の範囲を限定するものではない。
<電池の製造>
以下のように試料No.1〜17の電池がそれぞれ製造された。
《試料No.1》
1.正極の準備
以下の材料が準備された。
正極活物質:LiNi1/3Co1/3Mn1/32(平均粒子径=10μm)
導電材:アセチレンブラック
バインダ:PVdF
分散媒:N−メチル−2−ピロリドン
正極集電体:Al箔
正極活物質、導電材、バインダおよび分散媒が混合されることにより、正極スラリーが調製された。固形分の混合比は「LiNi1/3Co1/3Mn1/32/アセチレンブラック/PVdF=87/10/3(質量比)」であった。正極スラリーが正極集電体の表面(表裏両面)に塗布され、乾燥されることにより正極活物質層が形成された。これにより正極10が準備された。正極10は矩形状の平面形状を有していた。
2.負極の準備
SiO2粉末(市販品)と、金属Si粉末(市販品)とが混合された。これにより混合粉末が調製された。密閉構造を有する反応容器が準備された。先に調製された混合粉末が反応容器内に充填された。反応容器内において、アルゴン(Ar)雰囲気下、1300〜1400℃の温度に混合粉末が加熱された。これにより昇華ガスが生成された。昇華ガスは一酸化珪素(SiOx、x=1)からなると考えられる。昇華ガスが冷却されることにより、SiO粉末が形成された。SiO粉末が捕集された。捕集されたSiO粉末が粉砕された。以上より酸化珪素粒子群が準備された。
酸化珪素粒子群の平均真円度は0.92であった。原料段階(粉末)における酸化珪素粒子群の平均真円度は20個の粒子の算術平均である。平均真円度の算出にあたり、粉末のSEM画像における粒子の投影像の周長が粒子周長「L」とされた。粉末のSEM画像における粒子の投影面積が粒子面積「S」とされた。
以下の材料が準備された。
黒鉛粒子群:天然黒鉛(市販品)
バインダ:CMCおよびSBR
分散媒:水
負極集電体:Cu箔
酸化珪素粒子群、天然黒鉛、SBR、CMCおよび分散媒が混合されることにより、負極スラリーが調製された。固形分の混合比は「酸化珪素粒子群/天然黒鉛/SBR/CMC=20/76/2/2(質量比)」であった。負極スラリーが負極集電体の表面(表裏両面)に塗布され、乾燥されることにより負極活物質層が形成された。ロールプレス機により、負極活物質層に対してプレス加工が施された。以上より負極20が準備された。負極20は矩形状の平面形状を有していた。
負極活物質層から断面試料が採取された。前述の方法により、断面試料において酸化珪素粒子群の平均真円度が測定された。すなわちプレス加工後の負極活物質層における酸化珪素粒子群の平均真円度が測定された。結果は下記表1に示される。
3.組み立て
20枚の正極10と、21枚の負極20とが交互に積層されることにより、電極群50が形成された。正極10と負極20との各間にはセパレータ30が配置された。セパレータ30は多孔質PE膜であった。電極群50に正極タブ81および負極タブ82が取り付けられた。
ケース90が準備された。ケース90はアルミラミネートフィルム製のパウチであった。ケース90に電極群50が収納された。ケース90に電解液が注入された。熱溶着により、ケース90が密閉された。以上より電池100が製造された。なお本実施例の電解液は以下の組成を有していた。
(電解液の組成)
溶媒:EC/DMC/EMC=3/4/3(体積比)
支持塩:LiPF6(1.0mоl/L)
《試料No.2、3》
下記表1に示されるように、負極活物質層のプレス加工条件が変更されることを除いては、試料No.1と同様に電池が製造された。下記表1の「プレス加工条件」の欄において「弱、中、強」は線圧の高低を示している。「弱」は線圧が相対的に低い。「強」は線圧が相対的に高い。「中」は「弱」と「強」との中間程度の線圧である。「弱〜中」は「弱」と「中」との中間程度の線圧である。「中〜強」は「中」と「強」との中間程度の線圧である。
《試料No.4〜6》
SiO粉末の粉砕条件が変更されることにより、0.83の平均真円度を有する酸化珪素粒子群が準備された。これを除いては試料No.1〜3と同様に電池が製造された。
《試料No.7〜9》
SiO粉末の粉砕条件が変更されることにより、0.75の平均真円度を有する酸化珪素粒子群が準備された。これを除いては試料No.1〜3と同様に電池が製造された。
《試料No.10〜14》
黒鉛粒子群として人造黒鉛(市販品)が使用された。下記表1のプレス加工条件で負極活物質層に対してプレス加工が施された。これらを除いては、試料No.4〜6と同様に電池が製造された。
《試料No.15〜17》
黒鉛粒子群として人造黒鉛(市販品)が使用された。これを除いては試料No.7〜9と同様に電池が製造された。
<評価>
2枚の金属板が準備された。2枚の金属板の間に電池が挟み込まれた。2枚の金属板によって電池に所定の圧力が加わるように、2枚の金属板が固定された。すなわち2枚の金属板によって電池が拘束された。
電池の拘束後、定電流−定電圧(CC−CV)方式の充電により、電池の初回充電が実施された。0.2Cの電流値により、電圧が4.2Vに到達するまで定電流(CC)方式の充電が実施された。「C」は電流値の単位である。1Cの電流値では、設計容量が1時間で充電される。設計容量は正極活物質の仕込み量から算出される充電容量である。
4.2Vに到達後、電流値が0.05Cに減衰するまで、定電圧(CV)方式の充電が実施された。これにより電池が満充電状態にされた。その後、0.2Cの電流値により、電圧が2.5Vに到達するまでCC方式の放電が実施された。この時の放電容量が初期容量とされた。
初期容量の測定後、充放電が200サイクル実施された。1サイクルは以下の充電と放電との一巡を示す。
(サイクル試験条件)
充電:CC方式、電流値=1C、カット電圧=4.2V
放電:CC方式、電流値=1C、カット電圧=2.5V
200サイクル後、初期容量と同様に、放電容量が再度測定された。この時の放電容量がサイクル後容量とされた。サイクル後容量が初期容量で除されることにより容量維持率が算出された。本実施例では、容量維持率が高い程、サイクル耐久性が向上しているとみなされる。
Figure 2020136113
<結果>
図3は本実施例における平均真円度と容量維持率との関係を示すグラフである。
図3の平均真円度「L2/(4πS)」は、プレス加工後の負極合材層における酸化珪素粒子群の平均真円度を示す。平均真円度が0.52以上0.69以下である時、容量維持率が向上する傾向がみられる。個々の酸化珪素粒子の断面形状が真円に近い形状ではなく、適度にいびつな形状であることにより、酸化珪素粒子群と黒鉛粒子群との接触状態が安定するためと考えられる。
平均真円度が0.52以上0.60以下である時、容量維持率がいっそう向上する傾向がみられる。
本実施形態および本実施例はすべての点で例示であって、制限的なものではない。特許請求の範囲の記載によって確定される技術的範囲は、特許請求の範囲と均等の意味および範囲内でのすべての変更を含む。
10 正極、20 負極、30 セパレータ、50 電極群、81 正極タブ、82 負極タブ、90 ケース、100 電池。

Claims (1)

  1. 負極活物質層を少なくとも含み、
    前記負極活物質層は酸化珪素粒子群および黒鉛粒子群を少なくとも含み、
    前記負極活物質層の任意の断面において式(I):
    0.52≦L2/(4πS)≦0.69 …(I)
    の関係が満たされており、
    前記式(I)中、Lは前記負極活物質層の前記断面における前記酸化珪素粒子群の平均粒子周長を示し、Sは前記負極活物質層の前記断面における前記酸化珪素粒子群の平均粒子面積を示す、
    非水電解質二次電池。
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