JP2020132724A - 基油拡散防止剤及びそれを含有するグリース - Google Patents
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Z−PFPE−X−Si(OR1)p(R2)q・・・(1)
一般式(1)中のZは、炭素数1〜6のフロオロアルキル基であり、特に好ましくはパーフルオロアルキル基である。また、Zは、[(R2)q(R1O)pSi−X]基であってもよく、R1、R2、X、p及びqの意味は後述するとおりである。PFPEは、[(OC6F12)a−(OC5F10)b−(OC4F8)c−(OC3F6)d−(OC2F4)e−(OCF2)f]基を表し、a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して0以上10以下の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和が1以上となるものである。なお、a、b、c、d、e及びfを付した各パーフルオロオキシアルキレン基の存在順序は任意である。Xは、アミド基、カルバメート基、アルキレン基及びオキシアルキレン基から選ばれた連結基を表す。R1及びR2は独立に低級アルキル基であり、好ましくは炭素数1〜3のアルキル基である。pは1〜3の整数を、qは0〜2の整数を表し、pとqの和は3である。
(ア)C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−C(O)NH(CH2)3−Si(OC2H5)3
(イ)C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(ウ)C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−CH2O(CH2)3−Si(OCH3)3
(エ)C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−CH2OC(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(オ)C3F7−(OCF2CF2CF2)3−OC2F4−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(カ)C3F7−[OCF(CF3)CF2]2−OCF(CF3)C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(キ)C3F7−[OCF(CF3)CF2]3−OCF(CF3)C(O)NH(CH2)3−Si(OC2H5)3
(ク)C3F7−[OCF(CF3)CF2]2−OCF(CF3)CH2O(CH2)3−Si(OC2H5)3
(ケ)C3F7−[OCF(CF3)CF2]3−OCF(CF3)CH2O(CH2)3−Si(OCH3)3
(コ)C3F7−[OCF(CF3)CF2]3−OCF(CF3)CH2OC(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(サ)(H3CO)3Si−(CH2)3NHC(O)CF2O−(CF2CF2O)2−OCF2−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(シ)(H3CO)3Si−(CH2)3NHC(O)CF2O−(CF2CF2O)2−(OCF2)2−OCF2−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(ス)(H3CO)3Si−(CH2)3NHC(O)OCH2CF2O−(CF2CF2O)2−(OCF2)2−OCF2CH2O−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
なお、本発明に用いるシラン化合物は、加水分解により、一部縮合体となっていてもよい。
市販シリコーングリース(信越化学工業株式会社製、KS−609)に、下記化学式で表されるシラン化合物(分子量765)よりなる基油拡散防止剤を3質量%添加した後、均一に攪拌してグリースを得た。
C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−C(O)NH(CH2)3−Si(OC2H5)3
基油拡散防止剤の添加量を1質量%にした他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
基油拡散防止剤の添加量を0.1質量%にした他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
市販シリコーングリースに代えて、市販ポリαオレフィングリース(住鉱潤滑剤株式会社製、スミテック331)を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
基油拡散防止剤の添加量を1質量%にした他は、実施例4と同様にしてグリースを得た。
実施例1で用いたシラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表されるシラン化合物(分子量779)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
C4F9−(OCF2CF2)2−CF2CH2−O−C(O)NH(CH2)3−Si(OC2H5)3
実施例1で用いたシラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表されるシラン化合物(分子量844)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
(H5C2O)3Si−(CH2)3NHC(O)−CF2−(OCF2CF2)2−OCF2−C(O)NH−(CH2)3−Si(OC2H5)3
実施例1で用いたシラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表されるシラン化合物(分子量721)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
C4F9−(OCF2CF2)2−CF2CH2−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
シラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表される化合物(分子量548)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
C4F9−(OCF2CF2)2−OCF2−CH2OH
基油拡散防止剤の添加量を1質量%にした他は、比較例1と同様にしてグリースを得た。
シラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表される化合物(分子量約1500)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
HOCH2CF2O(CF2CF2O)m(CF2O)nCF2CH2OH
(式中、mは約6であり、nは約10である。)
基油拡散防止剤の添加量を1質量%にした他は、比較例3と同様にしてグリースを得た。
シラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表される化合物(分子量約3900)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
C3F7−(OCF2CF2CF2)l−OCF2CF2CH2O−C(O)NH(CH2)3−Si(OCH3)3
(式中、lは約21である。)
シラン化合物よりなる基油拡散防止剤に代えて、下記化学式で表される化合物(分子量652)よりなる基油拡散防止剤を用いた他は、実施例1と同様にしてグリースを得た。
CF3−(CF2)7CH2CH2−Si(OiPr)3
(式中、iPrはイソプロピル基である。)
市販シリコーングリース(信越化学工業株式会社製、KS−609)のみとした。
市販ポリαオレフィングリース(住鉱潤滑剤株式会社製、スミテック331)のみとした。
実施例1〜8及び比較例1〜8で得られた各グリースを、ポリエステルフィルム(ソマブラックフィルム R100MD ソマール株式会社製)表面に、直径6mmで高さ1mmの円柱状に塗布した。そして、80℃の恒温器に入れて促進試験を行い、24時間後の基油の拡散状態を評価した。図1に示すように、基油は塗布したグリースの径方向に拡散するので、基油の直径(Amm)を測定した。そして、拡散幅(mm)=A−6を求めた。この結果を表1に示した。
━━━━━━━━━━━━━━━━
拡散幅
━━━━━━━━━━━━━━━━
実施例1 0mm
実施例2 0mm
実施例3 4mm
実施例4 0mm
実施例5 0mm
実施例6 0mm
実施例7 0mm
実施例8 0mm
比較例1 11mm
比較例2 13mm
比較例3 10mm
比較例4 15mm
比較例5 20mm
比較例6 11mm
比較例7 21mm
比較例8 50mm
━━━━━━━━━━━━━━━━
Claims (4)
- 一般式(1)で表される、分子量1000以下のシラン化合物を含む基油拡散防止剤。
Z−PFPE−X−Si(OR1)p(R2)q・・・(1)
{式中:
Zは、炭素数1〜6のフルオロアルキル基又は[(R2)q(R1O)pSi−X]基を表し、;
PFPEは、[(OC6F12)a−(OC5F10)b−(OC4F8)c−(OC3F6)d−(OC2F4)e−(OCF2)f]基を表し[但し、a、b、c、d、e及びfは、それぞれ独立して0以上10以下の整数であって、a、b、c、d、e及びfの和は、1以上である。なお、a、b、c、d、e及びfを付した各パーフルオロオキシアルキレン基の存在順序は任意である。]、
Xは、アミド基、カルバメート基、アルキレン基及びオキシアルキレン基から選ばれた連結基を表し、
R1及びR2は独立に低級アルキル基を表し、pは1〜3の整数を表し、qは0〜2の整数を表し、pとqの和は3である。} - 基油、増ちょう剤及び請求項1に記載の基油拡散防止剤を含有するグリース。
- シラン化合物が、(OR1)基の加水分解により縮合した状態で含有されている請求項3記載のグリース。
- 基油がシリコーン油である請求項2又は3記載のグリース。
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