JP2020129687A - 三次元成形回路部品 - Google Patents

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Abstract

【課題】高い放熱性を有し、更に、成形が容易で生産性が高い三次元成形回路部品を提供する。【解決手段】三次元成形回路部品であって、金属部と樹脂部とを含む基材と、前記樹脂部上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、前記基材上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有する。前記樹脂部の一部は、その周囲よりも厚さが薄い凹部である樹脂薄膜を前記金属部上に形成している。前記樹脂薄膜上に前記回路パターンが形成され、前記実装部品は、前記樹脂薄膜を介して前記金属部上に配置される。前記樹脂薄膜上において、前記実装部品はその背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続している。【選択図】 図1

Description

本発明は、金属部と樹脂部とを含む基材に回路パターンが形成された三次元成形回路部品に関する。
近年、MID(Molded Interconnected Device)が、スマートフォン等で実用化されており、今後、自動車分野での応用拡大が期待されている。MIDは、成形体の表面に金属膜で三次元回路を形成したデバイスであり、製品の軽量化、薄肉化及び部品点数削減に貢献できる。
発光ダイオード(LED)が実装されたMIDも提案されている。LEDは、通電により発熱するため背面からの排熱が必要であり、MIDの放熱性を高めることが重要となる。
特許文献1では、MIDと金属製の放熱材料とを一体化した複合部品が提案されている。特許文献1によれは、この複合部品は、MIDの放熱性と小型化を両立している。一方、放熱性の高い金属と樹脂材料との接着性は一般的に低い。特許文献2では、金属と樹脂材料の密着性を向上させるナノモールディングテクノロジー(NMT)が提案されている。ナノモールディングテクノロジー(NMT)では、金属の表面を化学的に粗化してナノレベルの大きさの凹凸設けた後、樹脂材料と一体成形する。特許文献2によれば、ナノモールディングテクノロジー(NMT)を用いると、金属と樹脂材料との接合界面の接触面積が著しく拡大して密着性が向上し、ヒートショック試験における金属と樹脂材料との間での剥離が抑制され、放熱性も向上する。特許文献3では、ナノモールディングテクノロジー(NMT)を用いて、金属と樹脂材料を接合して製造したLED用放熱ランプが提案されている。
特許第3443872号公報 特開2009−6721号公報 特許第5681076号公報
しかし、近年、電子機器は高性能化及び小型化し、これに用いられるMIDも高密度、高機能化が進み、より高い放熱性が要求されている。本発明は、これらの課題を解決するものであり、高い放熱性を有し、更に、成形が容易で生産性が高い三次元成形回路部品を提供する。
本発明の第1の態様に従えば、三次元成形回路部品であって、金属部と樹脂部とを含む基材と、前記樹脂部上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、前記基材上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有し、前記樹脂部の一部は、その周囲よりも厚さが薄い凹部である樹脂薄膜を前記金属部上に形成しており、前記樹脂薄膜上に前記回路パターンが形成され、前記実装部品は、前記樹脂薄膜を介して前記金属部上に配置され、前記樹脂薄膜上において、前記実装部品はその背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続していることを特徴とする三次元成形回路部品が提供される。
本態様において、前記樹脂薄膜の厚さが0.01mm〜0.5mmであってもよい。前記基材が、前記金属部と前記樹脂部との一体成形体であってもよい。
本発明の第2の態様に従えば、三次元成形回路部品であって、金属部と、樹脂部とを含む基材と、前記金属部上に形成されている凹部である、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含む樹脂薄膜と、前記樹脂部及び樹脂薄膜上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、前記樹脂薄膜上に実装されており、前記樹脂薄膜上において、その背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有する三次元成形回路部品が提供される。
本態様において、前記樹脂薄膜の厚さが0.01mm〜0.5mmであってもよい。また、前記樹脂薄膜には、絶縁性の放熱材料が含有されていてもよい。
本発明の第1及び第2の態様において、前記樹脂部が発泡セルを含んでもよく、更に、前記樹脂薄膜が実質的に発泡セルを含まなくてもよい。
本発明の第1及び第2の態様において、前記基材上には、前記樹脂部により形成される側壁と、前記樹脂薄膜により形成される底とによって前記凹部が区画されており、1個の前記凹部に対して1個の前記実装部品が実装されており、前記凹部の底の形状及び面積が、前記底と接触する前記実装部品の面の形状及び面積と略同一であってもよい。
本発明は、高い放熱性を有し、更に、成形が容易で生産性が高い三次元成形回路部品を提供する。
図1は、第1の実施形態で製造する三次元成形回路部品の断面模式図である。 図2は、図1に示す三次元成形回路部品の断面模式図における実装部品周辺の拡大図である。 図3は、第1の実施形態で製造する三次元成形回路部品の他の例の断面模式図である。 図4(a)及び(b)は、第1の実施形態で製造する三次元成形回路部品の更に他の例の断面模式図である。 図5は、第1の実施形態の変形例1で製造する三次元成形回路部品の断面模式図である。 図6は、第1の実施形態の変形例2で製造する三次元成形回路部品の断面模式図である。 図7は、第2の実施形態で製造する三次元成形回路部品の断面模式図である。
[第1の実施形態]
(1)三次元成形回路部品
本実施形態では、図1に示す三次元成形回路部品100について説明する。三次元成形回路部品100は、金属部11と樹脂部12とを含む基材10と、樹脂部12上に、メッキ膜により形成された回路パターン14と、基材10上に形成された凹部13に実装され、回路パターン14と電気的に接続する実装部品15とを有する。図2に示すように、凹部13の側壁13aは、樹脂部12により形成され、凹部13の底13bは樹脂薄膜16により形成される。実装部品15は、樹脂薄膜16を介して金属部11上に配置される。本実施形態では、樹脂薄膜16は樹脂部12の一部である。したがって、樹脂薄膜16は樹脂部12と同一の樹脂により形成される。
基材10は、金属部11と樹脂部12とを接合した複合体であれば任意のものを用いることができるが、本実施形態では、金属部11と樹脂部12とを一体成形した一体成形体を用いる。ここで、一体成形とは、別個に作成された部材の接着や接合(二次接着や機械的接合)ではなく、部材の成形時に各部材を接合する加工(典型的にはインサート成形)を意味する。
金属部11は、基材10に実装される実装部品15が発する熱を放熱する。したがって、金属部11には放熱性のある金属を用いることが好ましく、例えば、鉄、銅、アルミニウム、チタン、マグネシウム、ステンレス鋼(SUS)等を用いることができる。中でも、軽量化、放熱性及びコストの観点から、マグネシウム、アルミニウムを用いることが好ましい。これらの金属は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。
樹脂部12は、その上に形成される回路パターン14と導体である金属部11を絶縁させる。樹脂部12は、ハンダリフロー耐性を有する耐熱性のある高融点の熱可塑性樹脂を用いることが好ましい。例えば、6Tナイロン(6TPA)、9Tナイロン(9TPA)、10Tナイロン(10TPA)、12Tナイロン(12TPA)、MXD6ナイロン(MXDPA)等の芳香族ポリアミド及びこれらのアロイ材料、ポリフェニレンサルファイド(PPS)、液晶ポリマー(LCP)、ポリエーテルエーテルケトン(PEEK)、ポリエーテルイミド(PEI)等を用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、本実施形態では、実装部品15がハンダ付けにより実装される樹脂薄膜16は、樹脂部12の一部である。このため、樹脂部12に用いる樹脂は、ハンダ付けが可能なように、融点が260℃以上であることが好ましく、290℃以上であることがより好ましい。尚、実装部品15の実装に、低温ハンダを用いる場合はこの限りではない。また、寸法安定性や剛性向上の観点から、これらの熱可塑性樹脂には、ガラスフィラーやミネラルフィラー等の無機フィラーが含有されてもよい。
金属部11及び樹脂部12の形状及び大きさは、三次元成形回路部品100の用途に応じて任意の形状及び大きさとすることができる。樹脂部12上には回路パターン14が立体的に形成されるため、樹脂部12は、複数の面を有するか、又は球面等を含む立体形状の面を有する。本実施形態では、図1に示すように、屈曲した金属板である金属部11上に、熱可塑性樹脂層である樹脂部12を一体に成形する。これにより、熱可塑性樹脂層(樹脂部12)は、屈曲した金属板(金属部11)に沿って屈曲し、複数の面を有する。金属板(金属部11)の厚さt11は、放熱性の観点から、例えば、0.5mm以上であり、好ましくは、1mm以上であり、一方で、重量及びコストの低減及び加工性向上の観点から、例えば20mm以下であり、10mm以下であることが好ましい。ここで、金属板(金属部11)の厚さt11とは、樹脂部12との界面に垂直な方向における厚さである。熱可塑性樹脂層(樹脂部12)の厚さt12は、成形の容易性という観点から、例えば0.5mm以上であり、1mm以上が好ましいく、一方で、コストの観点から、例えば5mm以下であり、3mm以下であることが好ましい。ここで、熱可塑性樹脂層(樹脂部12)の厚さt12とは、実装部品15が実装される凹部13以外の部分の厚さであり、金属部11との界面に垂直な方向における厚さである。また、熱可塑性樹脂層(樹脂部12)は、回路パターン14と金属部11の絶縁のために設けられるため、回路パターン14が形成されていない部分には熱可塑性樹脂層(樹脂部12)を設けなくてもよい。
尚、本実施形態では、金属部11は金属板に限定されず、ダイカストで成形される複雑形状の金属を用いることも可能である。
回路パターン14は、絶縁体である樹脂部12上に形成されるため、無電解メッキにより形成されることが好ましい。したがって、回路パターン14は、例えば、無電解ニッケルリンメッキ膜、無電解銅メッキ膜、無電解ニッケルメッキ膜等の無電解メッキ膜を含んでもよく、中でも、無電解ニッケルリンメッキ膜を含むことが好ましい。回路パターン14を無電解ニッケルリンメッキ膜で形成すると、同時に金属部11の表面にニッケルリン膜(無電解ニッケルリンメッキ膜)18を形成でき、金属部11の耐食性を向上できる。回路パターン14は、無電解メッキ膜の上に、更に、他の種類の無電解メッキ膜や電解メッキ膜が積層されていてもよい。メッキ膜の総厚さを厚くすることで回路パターン14の電気抵抗を小さくできる。電気抵抗を下げる観点から、無電解メッキ膜上に積層するメッキ膜は、無電解銅メッキ膜、電解銅メッキ膜、電解ニッケルメッキ膜等が好ましい。また、ハンダリフローに対応できるようメッキ膜のハンダ濡れ性を向上させるために、錫、金、銀等のメッキ膜を回路パターン14の最表面に形成してもよい。
回路パターン14は、樹脂部12の複数の面に亘って、又は球面等を含む立体形状の面に沿って立体的に形成される。回路パターン14は、樹脂部12の複数の面に亘って、又は球面等を含む立体形状の表面に沿って立体的に形成され、且つ導電性を有する立体電気回路である。回路パターン14は凹部13に実装される実装部品15と電気的に接続するために、凹部13の側壁13a及び底13b上に形成されてもよい。
実装部品15は、ハンダ17により回路パターン14と電気的に接続し、通電により熱を発生して発熱源となる。実装部品15としては、例えば、LED(発光ダイオード)、パワーモジュール、IC(集積回路)、熱抵抗等が挙げられる。本実施形態では、実装部品15としてLEDを用いる。本実施形態の三次元成形回路部品100は、発熱量の大きいLEDを実装部品として用いても、LEDの発する熱を効率的に放熱できる。また、LEDは発光面とは反対側の背面から発熱する。本実施形態の三次元成形回路部品100は、LED(実装部品15)の背面側に放熱部材となる金属部11を配置することにより、LEDの発する熱を効率的に放熱できる。
実装部品15は、基材10上に形成された凹部13に実装される。1つの凹部13に対して、1つ実装部品15が実装されてもよいし、複数の実装部品15が実装されてもよい。凹部13の側壁13aは、樹脂部12により形成され、凹部13の底13bは樹脂薄膜16により形成される。実装部品15は、樹脂薄膜16を介して金属部11上に配置される。本実施形態では、樹脂薄膜16は樹脂部12の一部である。即ち、本実施形態では、凹部13は熱可塑性樹脂層(樹脂部12)に形成され、樹脂薄膜16は熱可塑性樹脂層の厚さの薄い部分である。したがって、樹脂薄膜16は樹脂部12と同一の熱可塑性樹脂により形成される。本実施形態において、金属部11と、樹脂薄膜16を含む樹脂部12とが、基材10を構成している。
放熱の観点からは、実装部品15を直接、金属部11上に配置することが望ましいが、実装部品15と金属部11は絶縁する必要があるため、直接の実装は難しい。本実施形態では、薄い樹脂薄膜16を介して実装部品15を金属部11上に配置することで、実装部品15と金属部11との絶縁と放熱性を両立している。
樹脂薄膜16の厚さt16は、0.01mm〜0.5mmである。樹脂材料は断熱性を有するため、樹脂薄膜16の厚さt16が一般的な射出成形体の厚さである1〜5mm程度であると、放熱性が不十分となる。樹脂薄膜16の厚さt16を0.5mm以下とすることで、実装部品15が発する熱を金属部11により十分に放熱できる。また、実装部品15は回路パターン14と電気的に接続するため、樹脂薄膜16上にも配線がメッキ膜により形成されてもよい。詳細は後述するが、メッキ膜からなる配線の形成にはレーザー描画を用いるため、樹脂薄膜16にはレーザー描画によって膜が貫通しない厚さが必要である。更に、本実施形態の樹脂薄膜16は、例えば、インサート成形等により成形されるため、溶融樹脂が流動可能な厚さが必要である。樹脂薄膜16の厚さt16が0.01mm以上であれば、樹脂薄膜16上へのレーザー描画を用いた配線の形成が可能であり、またインサート成形を用いた樹脂薄膜16の成形も可能となる。以上説明した観点から、樹脂薄膜16の厚さt16は、更に、0.1mm〜0.2mmが好ましい。
尚、樹脂薄膜16の厚さt16が一定でない場合、樹脂薄膜16の厚さの平均値(平均厚さ)が、0.01mm〜0.5mmであり、好ましくは、0.1mm〜0.2mmである。樹脂薄膜16の厚さの平均値(平均厚さ)は、例えば、樹脂薄膜16と金属部11との界面に垂直な方向における、樹脂薄膜16の断面において、樹脂薄膜16の厚さを3箇所、又はそれ以上測定し、測定値の平均値として求めることができる。また、樹脂薄膜16の厚さt16が一定でない場合であっても、樹脂薄膜16の厚さt16は、0.01mm〜0.5mmの範囲内で変動していることが好ましく、0.1mm〜0.2mmの範囲内で変動していることがより好ましい。即ち、厚さt16が0.1mm〜0.2mmの範囲、好ましくは、0.1mm〜0.2mmの範囲である領域が、樹脂薄膜16であってもよい。
樹脂薄膜16の面積、即ち、凹部13の底13bの面積は、樹脂薄膜16上に配置される実装部品15、1個当たり、0.1cm〜25cmであることが好ましい。樹脂薄膜16の面積が広い程、放熱効果は高くなるが、成形が難しくなる。樹脂薄膜16の面積を上記範囲内とすれば、高い放熱効果と成形の容易性とを両立できる。本実施形態では、放熱性の高い樹脂薄膜16を実装部品15の実装される部分に限定する。これにより、成形し難い薄膜部分を最小限とし、成形の容易性を高め、結果として、三次元成形回路部品の生産性を高めている。
本実施形態において、樹脂薄膜16の面積とは、図2に示すように、例えば、周囲の樹脂部12の厚みt12よりも薄い、厚みt16を有する領域S16の面積であり、凹部13の底13bの面積である。尚、領域S16は、実装部品15が接触している領域に限定されず、図2に示すように、実装部品15が接触している領域S15より広い領域であってもよい。
凹部13は、実装部品15の実装位置の位置決め用凹部として用いることができる。三次元回路(立体回路)では、3方向において実装部品の実装位置を決定しなくてはならず、二次元回路(平面回路)と比較して実装位置の位置決めが困難である。本実施形態の三次元成形回路部品100では、実装部品15の実装位置を凹部とすることで、実装位置の検出が容易となる。凹部13を実装部品15の位置決め用凹部として用いる場合には、例えば、図3に示すように、1個の凹部13に対して1個の実装部品15を実装し、凹部13の底13bの形状及び面積が、底13bと接する実装部品15の面の形状及び面積と略同一であることが好ましい。この場合、図3に示すように、樹脂薄膜16の面積(領域S16の面積)は、実装部品15が接触している領域S15の面積と略同一である。これにより、更に、実装部品15の実装位置の位置決めが容易となる。実装部品15の実装位置の位置決めを容易とする観点から、凹部13の深さd13は、0.1mm〜5mmが好ましい。
本実施形態の金属部11の表面には、ニッケルリン膜18が形成されていてもよい。ニッケルリン膜18は耐食性が高いため、金属部11の耐食性を高められる。
(2)三次元成形回路部品の製造方法
三次元成形回路部品100の製造方法について説明する。まず、金属部11と樹脂部12とを含む基材10を製造する。本実施形態では、金属部11を先に配置した金型内に、熱可塑性樹脂を射出充填して樹脂部12を成形するインサート成形(一体成形)によって、基材10を製造する。金属部11と樹脂部12との密着性を向上させるために、例えば、特許文献2又は3に開示されているナノモールディングテクノロジー(NMT)を用いてもよい。また、金属部11と樹脂部12との密着性を向上させる他の方法として、金属部11と樹脂部12との表面形状を物理的に離脱しない形状としてもよい。
本実施形態では、樹脂薄膜16は樹脂部12の一部であり、凹部13は樹脂部12の表面に形成される。したがって、本実施形態では、キャビティ内に凹部13に対応する凸部が形成された金型を用いて、樹脂薄膜16を含む樹脂部12を成形する。
次に、樹脂部12上にメッキ膜により形成された回路パターン14を形成する。回路パターン14を形成する方法は、特に限定されず、汎用の方法を用いることができる。例えば、メッキ膜にフォトレジストでパターニングし、エッチングにより回路パターン以外の部分のメッキ膜を除去する方法、回路パターンを形成したい部分にレーザー光を照射して基材を粗化する、又は官能基を付与してレーザー光照射部分のみにメッキ膜を形成する方法等が挙げられる。
本実施形態では、以下に説明する方法により回路パターン14を形成する。まず、樹脂部12の表面に、触媒活性妨害層を形成する。次に、触媒活性妨害層が形成された樹脂部12の表面に、無電解メッキ膜を形成する部分、即ち、回路パターン14を形成する部分をレーザー描画する。レーザー描画した樹脂部12の表面に無電解メッキ触媒を付与し、次に、無電解メッキ液を接触させる。この方法においては、触媒活性妨害層は、その上に付与される無電解メッキ触媒の触媒活性を妨げる(妨害する)。このため、触媒活性妨害層上では、無電解メッキ膜の生成が抑制される。一方、レーザー描画部分は、妨害層が除去されるため、無電解メッキ膜が生成する。これにより、樹脂部12の表面に無電解メッキ膜により回路パターン14を形成できる。
触媒活性妨害層は、例えば、アミド基及びアミノ基の少なくとも一方を有するポリマー(以下、適宜「アミド基/アミノ基含有ポリマー」と記載する)を含むことが好ましい。アミド基/アミノ基含有ポリマーは、無電解メッキ触媒の触媒活性を妨げる(妨害する)又は低下させる触媒活性妨害剤として作用する。アミド基/アミノ基含有ポリマーが無電解メッキ触媒の触媒活性を妨げるメカニズムは定かではないが、アミド基及びアミノ基が、無電解メッキ触媒に吸着、配位、反応等し、これにより、無電解メッキ触媒が触媒として作用できなくなると推測される。
アミド基/アミノ基含有ポリマーは、任意のものを用いることができるが、無電解メッキ触媒の触媒活性を妨げる観点からは、アミド基を有するポリマーが好ましく、また、側鎖を有する分岐ポリマーが好ましい。分岐ポリマーにおいては、側鎖がアミド基及びアミノ基の少なくとも一方を含むことが好ましく、側鎖がアミド基を含むことがより好ましい。分岐ポリマーは、デンドリティックポリマーであることが好ましい。デンドリティックポリマーとは、頻繁に規則的な分岐を繰り返す分子構造で構成されたポリマーであり、デンドリマーとハイパーブランチポリマーに分類される。デンドリマーは、核となる分子を中心に、規則正しく完全に樹状分岐した構造をもつ、直径数nmの球形のポリマーであり、ハイパーブランチポリマーは、完全な樹状構造をもつデンドリマーとは異なり、不完全な樹状分岐をもつポリマーである。デンドリティックポリマーの中でも、ハイパーブランチポリマーは、比較的合成が容易で且つ安価であるため、本実施形態の分岐ポリマーとして好ましい。
レーザー描画に用いるレーザー光及び無電解メッキ触媒は、特に限定されず、汎用のものを適宜選択して用いることができる。
無電解メッキ液は、特に限定されず、汎用のものを適宜選択して用いることができるが、以下に説明する理由により、中性の無電解ニッケルリンメッキ液が好ましい。ここで、「中性」の無電解ニッケルリンメッキ液とは、例えば、pHが5.5〜7.0である無電解ニッケルリンメッキ液をいう。本発明者らの検討によれば、金属部11は、使用する金属の種類によっては、無電解メッキ液に侵食され、腐食する虞があることがわかった。例えば、アルカリ性の無電解銅メッキ液を用いると、金属部11にマグネシウムを用いた場合には腐食は生じないが、アルミニウムを用いた場合には腐食が生じる。一方、中性の無電解ニッケルリンメッキ液を用いると、アルミニウムの腐食を抑制できる。したがって、無電解ニッケルリンメッキ液を用いることで、金属部11に用いる金属の選択の幅が広がり、例えば、マグネシウムより安価なアルミニウムを金属部11に用いることができる。また、メッキ反応性を高める観点からは、pH4.0〜5.5程度の弱酸性の無電解ニッケルリンメッキ液を用いてもよい。この場合、酸性液によるアルミニウムの浸蝕速度よりもアルミ表面へのニッケルリンメッキ膜の成長速度が速くなるため、メッキ膜を被覆させることができ、アルミニウムにダメージを与えることがない。尚、アルミニウムは、表面に酸化被膜を形成する陽極酸化法(アルマイト処理)により、耐食性が向上することが知られているが、アルマイト処理はコストアップの要因となる。本実施形態では、アルマイト処理を行わずとも、回路パターン14の形成に無電解ニッケルリンメッキ液を用いることで、回路パターン14の形成と同時にアルミニウムの表面にニッケルリン膜18を形成でき、金属部11の耐食性を向上できる。
回路パターン14の形成においては、無電解メッキ膜の上に、更に、他の種類の無電解メッキ膜や電解メッキ膜を積層してもよい。このとき、金属部11の表面にニッケルリン膜18が形成されていると、他の無電解メッキ液又は電解メッキ液による金属部11の腐食を抑制できる。
樹脂部12に回路パターン14を形成した後、基材10上に形成された凹部13に実装部品15を実装し、回路パターン14と電気的に接続させる。これにより、本実施形態の三次元成形回路部品100が得られる。実装方法は特に限定されず、汎用の方法を用いることができ、例えば、高温のリフロー炉に実装部品15を配置した基材10を通過させるハンダリフロー法、又はレーザー光を基材10と実装部品15の界面に照射してハンダ付けを行うレーザーハンダ付け法(スポット実装)により、実装部品15を基材10にハンダ付けしてもよい。
尚、以上説明した本実施形態の三次元成形回路部品100では、基材10上に形成された凹部13に実装部品15を実装するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、図4(a)及び(b)に示すように、実装部品15が、厚さが0.01mm〜0.5mmの樹脂薄膜16を介して金属部11上に配置されていれば、実装部品15は必ずしも凹部に実装されている必要はない。実装部品15を凹部に実装しなくとも、樹脂薄膜16上に実装することで、実装部品15が発する熱を金属部11により十分に放熱できる。
[変形例1]
次に、図5に示す本実施形態の変形例1について説明する。上述の図1に示す三次元成形回路部品100では、金属部11として屈曲した金属板を用いたが、図5に示す変形例1の三次元成形回路部品200では、金属部21として放熱フィンを用いる。金属部21に放熱フィンを用いたこと以外の三次元成形回路部品200の構成は、三次元成形回路部品100と同様である。三次元成形回路部品200は、金属部21に放熱フィンを用いたこと以外は、三次元成形回路部品100と同様の方法により製造できる。三次元成形回路部品200は、金属部21に放熱フィンを用いることで、放熱効果を更に高められる。
[変形例2]
次に、図6に示す本実施形態の変形例2について説明する。図6に示す変形例2の三次元成形回路部品300では、樹脂部32が発泡セル39を含む。一方、樹脂薄膜36は実質的に発泡セルを含まない。ここで、樹脂薄膜36が「実質的に発泡セルを含まない」とは、樹脂薄膜36が全く発泡セルを含まない場合に加え、樹脂薄膜36がその放熱性及び、リフロー時に悪影響を与えない程度の少量の発泡セルを含む場合も含む。即ち、樹脂薄膜36に発泡セルが含まれるとしても、その量は僅かであり、樹脂薄膜36に含まれる発泡セルの密度は、樹脂薄膜36以外の部分の樹脂部32に含まれる発泡セル39の密度よりも低い。樹脂部32以外の三次元成形回路部品300の構成は、三次元成形回路部品100と同様である。
本変形例の三次元成形回路部品300は、樹脂部32が発泡セル39を有することで、部品全体の軽量化及び寸法精度向上が図れる。一方、樹脂薄膜36は実質的に発泡セル39を含まないため、樹脂薄膜36の放熱性は維持される。
本変形例の三次元成形回路部品300の製造方法について説明する。まず、金属部11と樹脂部32を含む基材30を一体成形により製造する。このとき、樹脂部32を発泡成形する。樹脂部32は、二酸化炭素や窒素等の物理発泡剤を用いて発泡成形することが好ましい。発泡剤の種類には、化学発泡剤と物理発泡剤があるが、化学発泡剤は分解温度が低いため高融点の樹脂材料を発泡させることが難しい。樹脂部32には、高融点の耐熱性の高い樹脂を用いることが好ましい。物理発泡剤を用いれば、高融点樹脂を用いて、樹脂部32を発泡成形できる。物理発泡剤を用いた成形法としては、超臨界流体を用いたMuCell(登録商標)や、本発明者らが提案する高圧設備を不要とする低圧発泡成形法(例えば、WO2013/027615号公報に記載)を用いることができる。
本変形例では、樹脂部32の成形において、物理発泡剤の溶解により溶融樹脂粘度が低下する。これにより、金型キャビティ内の樹脂薄膜36に対応する狭い領域における溶融樹脂の流動が促され、樹脂薄膜36の成形が容易となる。また、金型キャビティ内の樹脂薄膜36に対応する狭い領域では、溶融樹脂の固化速度が速いため、発泡セルが成長し難い。これにより、樹脂薄膜36には、実質的に発泡セル39が形成され難い。樹脂薄膜36内での発泡セルの形成を抑制する観点からは、樹脂薄膜36の厚さt36は、0.01mm〜0.3mmが好ましく、0.01mm〜0.2mmがより好ましく、0.01mm〜0.1mmが更により好ましい。
次に、上述した三次元成形回路部品100と同様の方法により、樹脂部32にメッキ膜により形成された回路パターン14を形成する。回路パターン14を形成した後、基材30上に形成された凹部33に実装部品15を実装し、回路パターン14と電気的に接続させる。これにより、本変形例の三次元成形回路部品300が得られる。本変形例では、実装部品15をレーザーハンダ付け法(スポット実装)により実装することが好ましい。例えば、実装部品15をハンダリフロー法により実装する場合には、基材30を温度230〜240℃以上のリフロー炉に通す必要がある。このとき、樹脂部32にリフロー温度よりも高い融点を有する熱可塑性樹脂を用いても、発泡成形体である樹脂部32は、内部の水分等の膨張により表面が膨れる虞がある。一方、レーザーハンダ付け法(スポット実装)は、高温になる範囲を最小限に留められる。レーザー光を照射する部分は、発泡セルが実質的に存在しない樹脂薄膜36であるので、レーザー光により加熱されても、表面の膨れが生じ難い。
[第2の実施形態]
(1)三次元成形回路部品
本実施形態では、図7に示す三次元成形回路部品400について説明する。三次元成形回路部品400は、金属部41と樹脂部42とを含む基材40と、樹脂部42上にメッキ膜により形成された回路パターン14と、基材40上に形成された凹部43に実装され、回路パターン14と電気的に接続する実装部品15とを有する。凹部43の側壁43aは、樹脂部42により形成され、凹部43の底43bは樹脂薄膜46により形成される。実装部品15は、樹脂薄膜46を介して金属部41上に配置される。第1の実施形態では、図1に示すように、樹脂薄膜16は樹脂部12の一部であり、熱可塑性樹脂により形成される。一方、本実施形態では、図7に示すように、樹脂薄膜46は樹脂部42の一部ではなく、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂により形成される。
基材40は、金属部41と樹脂部42とを接合した複合体であれば、第1の実施形態と同様に任意のものを用いることができる。また、第1の実施形態では、金属部11と樹脂部12とを一体成形した一体成形体を用いたが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、トリアジンチオール誘導体を用いた接合技術により、金属部41と樹脂部42とを接合した基材40を用いてもよい。
金属部41と樹脂部42の材料としては、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。本実施形態では、金属部41として金属ブロックを用いる。また、第1の実施形態では、樹脂薄膜16が樹脂部12の一部であるため、樹脂部12には耐熱性の高い熱可塑性樹脂を用いるが、本実施形態はこの限りではない。本実施形態では、樹脂薄膜46と樹脂部42とは異なる樹脂で形成されるため、樹脂薄膜46を耐熱性の高い樹脂で形成し、樹脂部42を比較的安価な耐熱性の低い樹脂で形成できる。これにより、三次元成形回路部品400の全体的なコストを低減できる。例えば、実装部品15を基材40にハンダリフローにより実装しない場合、樹脂部42はハンダリフロー耐性が要求されないため、汎用エンプラであるABS樹脂、ポリカーボネート(PC)、ABS樹脂とPCとのポリマーアロイ(ABS/PC)等を用いることができる。これらの熱可塑性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。また、本実施形態の樹脂部42は、図6に示す第1の実施形態の変形例2の樹脂部32と同様に、内部に発泡セルを有してもよい。内部に発泡セルを有することで、三次元成形回路部品400の軽量化を図れる。
回路パターン14及び実装部品15は、第1の実施形態と同様のものを用いることができる。実装部品15は、基材40上に形成された凹部43に実装される。凹部43の底43bの面積、凹部43の深さは、第1の実施形態の凹部13と同様である。
本実施形態の樹脂薄膜46は、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂により形成される。硬化前の熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂は低粘度であるため、樹脂薄膜46の薄膜化が容易である。また、硬化後の熱硬化性樹脂及び光硬化性樹脂は、高耐熱性及び高密度であり、実装部品15がハンダ付けされる凹部43の底43bを形成する材料として適している。樹脂薄膜46を形成する樹脂は、融点が260℃以上であることが好ましく、290℃以上であることがより好ましい。熱硬化性樹脂としては、例えば、エポキシ樹脂、シリコーン樹脂、ポリイミド樹脂等の耐熱樹脂を用いることができ、光硬化性樹脂としては、例えば、ポリイミド樹脂、エポキシ樹脂等を用いることができる。これらの熱硬化性樹脂は、単独で用いてもよいし、2種類以上を混合して用いてもよい。同様に、これらの光硬化性樹脂は、単独で用いてもよいに、2種類以上を混合して用いてもよい。
樹脂薄膜46は、絶縁性の放熱材料を含有してもよい。樹脂薄膜46上には、回路パターン14が形成されるため、カーボン等の安価な導電性の放熱材料を用いることができない。絶縁性の放熱材料は高価であるが、実装部品15が実装される樹脂薄膜46のみに含有することで、コスト上昇の抑制と放熱性向上を両立できる。絶縁性の放熱材料としては、例えば、高熱伝導率の無機粉末である、酸化アルミニウム、窒化ホウ素、窒化アルミニウム等のセラミックス粉が挙げられる。樹脂薄膜46中に絶縁性の放熱材料は、10重量%〜90重量%含まれることが好ましく、30重量%〜80重量%含まれることがより好ましい。
本実施形態の樹脂薄膜46の厚さt46は、0.01mm〜0.5mmであることが好ましい。実装部品15と金属部41の間に存在する樹脂薄膜46の厚さt46がこの範囲であれば、実装部品15が発する熱を金属部41により十分に放熱でき、また、樹脂薄膜46上へのレーザー描画も可能である。以上説明した観点から、更に、樹脂薄膜46の厚さt46は、0.01mm〜0.1mmが好ましく、0.03mm〜0.05mmがより好ましい。
(2)三次元成形回路部品の製造方法
三次元成形回路部品400の製造方法について説明する。まず、基材40の金属部41(金属ブロック)の表面41aに、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂により形成される樹脂薄膜46を成膜する。樹脂薄膜46は、例えば、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を溶媒に溶解して樹脂溶液とし、樹脂溶液を金属部41の表面41aに塗布して乾燥し、その後、加熱又は光照射することで形成できる。樹脂溶液は低粘度であるため、薄膜の形成が容易である。
次に、樹脂薄膜46が形成された金属部41と樹脂部42とを接合して基材40を製造する。金属部41と樹脂部42とを接合する方法は、特に限定されず、任意の方法を用いることができる。例えば、第1の実施形態と同様に、インサート成形等により一体成形してもよい。
基材40の製造において、樹脂薄膜46の周囲に、樹脂部42により側壁43aを形成する。これにより、基材40の表面に、側壁43aと底43bにより区画される凹部43が形成される。
次に、樹脂部42上にメッキ膜により形成された回路パターン14を形成する。回路パターン14を形成する方法としては、第1の実施形態と同様の方法を用いることができる。
樹脂部42に回路パターン14を形成した後、基材40上に形成された凹部43に実装部品15を実装し、回路パターン14と電気的に接続させる。これにより、本実施形態の三次元成形回路部品400が得られる。実装方法は特に限定されず、第1の実施形態と同様に、汎用の方法を用いることができるが、本実施形態では、レーザーハンダ付け法やスポットヒータによる局所加熱法(スポット実装)を用いることが好ましい。レーザーハンダ付け法やスポットヒータによる局所加熱法では、樹脂薄膜46のみが加熱されるので、樹脂部42に比較的安価な耐熱性の低い樹脂を用いることができ、三次元成形回路部品400全体の低コスト化が図れる。
尚、以上説明した本実施形態の三次元成形回路部品400では、基材40上に形成された凹部43に実装部品15を実装するが、本実施形態はこれに限定されない。例えば、上述した第1の実施形態と同様に、実装部品15が樹脂薄膜46上に実装されていれば、実装部品15は必ずしも凹部に実装されている必要はない。実装部品15を凹部に実装しなくも、樹脂薄膜46上に実装することで、実装部品15が発する熱を金属部41により十分に放熱できる。
以下、実施例及び比較例により本発明を具体的に説明するが、本発明は下記の実施例及び比較例により制限されない。
[実施例1]
本実施例では、図1に示す、金属部11と樹脂部12とが一体成形され、樹脂薄膜16が樹脂部12の一部である基材10を用いて、三次元成形回路部品100を製造した。また、実装部品15として、LED(発光ダイオード)を用いた。
(1)基材の製造
金属部11にアルミニウム板、樹脂部12に無機フィラー含有芳香族ポリアミド(東洋紡製、バイロアミドGP2X−5、融点310℃)を用い、インサート成形により基材10を製造した。
図1に示す、屈曲した板状体である基材10に対応するキャビティを有する金型を用意した。基材10の厚さt10に対応するキャビティの厚さは、2mmとした。金型のキャビティにおいて、凹部13に対応する部分(キャビティ内の凸部)は、樹脂薄膜16の厚さt16及び面積を可変できるように、入れ子を用いて形状を変更可能とした。
金型のキャビティの形状に合わせて、板厚1mmのアルミニウム板を曲げ加工した。ナノモールディングテクノロジー(NMT)により金属部11と樹脂部12の密着力を向上させるため、曲げ加工したアルミニウム板の表面をエッチング処理した。エッチング処理したアルミニウム板を金型のキャビティ内の適当な位置に配置し、キャビティ内の空き領域に芳香族ポリアミドを射出充填してインサート成形した。インサート成形には、汎用の射出成形装置を用い、金型温度140℃、樹脂温度340℃とした。得られた基材10は、金属部11(金属板)の厚さt11が1mm、樹脂部12(熱可塑性樹脂層)の厚さt12が1mmであった。また、金型キャビティ内の入れ子の大きさを調整することにより、樹脂薄膜16の厚さt16を0.2mm、面積を0.49cm(0.7cm×0.7cm)とした。凹部13の深さd13は、1.8mmとした。
(2)回路パターンの形成
本実施例では、以下に説明する方法により、樹脂部12上にメッキ膜により形成された回路パターン14を形成した。
(a)触媒活性妨害剤の合成
式(1)で表される、市販のハイパーブランチポリマー(日産化学工業製、ハイパーテック HPS−200)にアミド基を導入して、式(2)で表されるハイパーブランチポリマーを合成した。
Figure 2020129687

Figure 2020129687

まず、式(1)で表されるハイパーブランチポリマー(1.3g、ジチオカルバメート基:4.9mmol)、N‐イソプロピルアクリルアミド(NIPAM)(1.10g、9.8mmol)、α,α’‐アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)(81mg、0.49mmol)、脱水テトラヒドロフラン(THF)(10mL)をシュレンク管へ加え、凍結脱気を3回行った。その後、オイルバスを用いて70℃で一晩(18時間)撹拌して反応させ、反応終了後、氷水によって冷却し、THFで適度に希釈した。次に、ヘキサン中で再沈殿させ、得られた固体の生成物を60℃で一晩真空乾燥させた。生成物のNMR(核磁気共鳴)測定及びIR(赤外吸収スペクトル)測定を行った。この結果、式(1)で表される市販のハイパーブランチポリマーにアミド基が導入されて、式(2)で表されるポリマーが生成していることが確認できた。次に、生成物の分子量をGPC(ゲル浸透クロマトグラフィー)で測定した。分子量は、数平均分子量(Mn)=9,946、重量平均分子量(Mw)=24,792であり、ハイパーブランチ構造独特の数平均分子量(Mn)と重量平均分子量(Mw)とが大きく異なった値であった。式(2)で表されるハイパーブランチポリマーの収率は、92%であった。
(b)触媒活性妨害層の形成
合成した式(2)で表されるポリマーをメチルエチルケトンに溶解して、ポリマー濃度0.5重量%のポリマー液を調製した。成形した基材10を調製したポリマー液に室温で5秒間ディッピングし、その後、85℃乾燥機中で5分間乾燥した。これにより、基材10表面に触媒活性妨害層を形成した。触媒活性妨害層の膜厚は、約70nmであった。
(c)レーザー描画
触媒活性妨害層を形成した樹脂部12の表面に、3Dレーザーマーカ(キーエンス製、ファイバーレーザー、出力50W)を用いて、2000mm/sの加工速度で、回路パターン14に対応する部分をレーザー描画した。描画パターンの線幅は0.3mm、隣り合う描画線間の最小距離は0.5mmとした。レーザー描画により、レーザー描画部分の触媒活性妨害層を除去できた。また、レーザー描画部分は粗化され、樹脂部12内に含まれていたフィラーが露出した。
(d)無電解メッキ触媒の付与及びメッキ膜の形成
レーザー描画を行った基材10を30℃の塩化パラジウム溶液(奥野製薬工業製、アクチベータ)に5分浸漬し、無電解メッキ触媒を付与した。基材10を水洗し、次に、60℃の無電解ニッケルリンメッキ液(奥野製薬工業製、トップニコロンLPH−L、pH6.5)に、基材10を10分浸漬させた。樹脂部12上のレーザー描画部に選択的に、ニッケルリン膜(無電解ニッケルリンメッキ膜)が約1μm成長した。同時に、金属部11(アルミニウム板)の表面にも、ニッケルリン膜18が約1μm形成された。
レーザー描画部のニッケルリン膜上に、更に、汎用の方法により、電解銅メッキ膜を10μm、電解ニッケルメッキ膜を1μm、電解金メッキ膜を0.1μm、この順に積層し、回路パターン14を形成した。本実施例では、樹脂薄膜16上にも、断線することなく、回路パターン14が形成された。
(3)実装部品の実装
基材10上に形成された凹部13に、ハンダ17、実装部品(LED)15を配置した。更に、基材10上の凹部13以外の部分に、図示しないハンダ及び抵抗を配置した。実装部品15及び抵抗(不図示)は、回路パターン14と電気的に接続可能な位置に配置した。次に、基材10をリフロー炉に通した。リフロー炉内で基材10は加熱され、基材10の最高到達温度は約240℃となり、基材10が最高到達温度で加熱された時間は約30秒であった。ハンダ17により、実装部品15は基材10に実装され、本実施例の三次元成形回路部品100を得た。
[実施例2]
本実施例では、樹脂薄膜16の厚さを0.05mmとした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[実施例3]
本実施例では、樹脂薄膜16の厚さを0.1mmとした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[実施例4]
本実施例では、樹脂薄膜16の厚さを0.5mmとした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[実施例5]
本実施例では、樹脂薄膜16の面積を4cm(2cm×2cm)とした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[実施例6]
本実施例では、樹脂薄膜16の面積を16cm(4cm×4cm)とした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[実施例7]
本実施例では、樹脂薄膜16の面積を25cm(5cm×5cm)とした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[比較例1]
本比較例では、樹脂薄膜16の厚さを0.008mmとした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[比較例2]
本比較例では、樹脂薄膜16の厚さを0.7mmとした以外は、実施例1と同様の方法により、図1に示す三次元成形回路部品100を製造した。
[三次元成形回路部品の評価]
実施例1〜7及び比較例1及び2で製造した三次元成形回路部品について、以下の評価を行った。結果を表1に示す。
(1)樹脂薄膜の成形性
基材の一体成形における樹脂薄膜の成形性について、以下の評価基準に従って評価した。
<樹脂薄膜の成形性の評価基準>
○:樹脂薄膜に、溶融樹脂の未充填部分が発生しなかった。
×:樹脂薄膜に、溶融樹脂の未充填部分が発生した。
(2)三次元成形回路部品の放熱性
製造した三次元成形回路部品に所定の電圧を印可してLEDを点灯させた。点灯してから1時間後のLED表面温度をサーモグラフィで測定した。以下の評価基準に従って、三次元成形回路部品の放熱性を評価した。
<三次元成形回路部品の放熱性の評価基準>
○:点灯してから1時間後のLED表面温度が100℃以下であった。
×:点灯してから1時間後のLED表面温度が100℃を越えた。
Figure 2020129687

表1に示すように、樹脂薄膜の厚さが0.01mm〜0.5mmの範囲内である実施例1〜7では、樹脂薄膜の成形性及び三次元成形回路部品の放熱性が共に良好であった。樹脂薄膜の厚さのみが異なる実施例1〜4を比較すると、樹脂薄膜の厚さ薄い程、点灯してから1時間後のLED表面温度が低く、三次元成形回路部品の放熱性が高いことがわかった。また、樹脂薄膜の面積のみが異なる実施例1及び5〜7を比較すると、樹脂薄膜の面積が大きい程、点灯してから1時間後のLED表面温度が低く、三次元成形回路部品の放熱性が高いことがわかった。樹脂薄膜の面積が大きい程、樹脂薄膜の成形は困難となるが、樹脂薄膜が25cmである実施例7においても、溶融樹脂の未充填部分は発生せず、成形性は良好であった。
一方、樹脂薄膜の厚さが0.008mmと薄い比較例1では、溶融樹脂の未充填部分が発生し、成形性は不良であった。このため、比較例1では、三次元成形回路部品の放熱性の評価は行わなかった。樹脂薄膜の厚さが0.7mmと厚い比較例2では、三次元成形回路部品の放熱性が不良であった。
[実施例8]
本実施例では、金属部としてアルミニウム板の代わりに、アルミニウム製の放熱フィンを用いた以外は、実施例1と同様の方法により三次元成形回路部品を製造した。即ち、本実施例で製造した三次元成形回路部品は、図5に示す三次元成形回路部品200である。
実施例1と同様に、(1)樹脂薄膜の成形性及び(2)三次元成形回路部品の放熱性について評価した。樹脂薄膜の成形性は良好であった。三次元成形回路部品の放熱性も良好であり、点灯してから1時間後のLED表面温度は70℃と、実施例1よりも10℃低かった。この結果から、金属部に放熱フィンを用いることで、放熱性が向上することが確認できた。
[実施例9]
本実施例では、樹脂薄膜の厚さを0.15mmとし、基材の樹脂部を発泡成形し、実装部品(LED)をレーザーハンダ付け法(スポット実装)により基材に実装した。それ以外は、実施例1と同様の方法により三次元成形回路部品を製造した。即ち、本実施例で製造した三次元成形回路部品は、図6に示す三次元成形回路部品300である。尚、本実施例では、実施例1に用いたものと同様の金型を用いてインサート成形により基材を一体成形したが、成形装置としてWO2013/027615号公報の図11に開示される成形装置を用い、物理発泡剤として加圧窒素を用いて、樹脂部を発泡成形した。窒素の充填圧力は10MPaとし、ベント減圧部の背圧弁圧力は6MPaとした。
得られた三次元成形回路部品300の樹脂部32は、ソリッド(無発泡体)と比較して比重が約8%低くなった。樹脂部32及び樹脂薄膜36の断面を顕微鏡観察した。樹脂部32のセル39のセル径は、30〜80μmと微細であった。一方、樹脂薄膜36の断面に発泡セルは発見されなかった。即ち、樹脂薄膜36は実質的に発泡セルを含んでいなかった。また、実装部品(LED)のレーザーハンダ付け法(スポット実装)において、レーザー光が照射された樹脂薄膜36に膨れは認められなかった。
更に、得られた三次元成形回路部品300において、発泡セル39を含む樹脂部32に、レーザーハンダ付け法(スポット実装)に用いたものと同じレーザー光を照射する実験を行った。レーザー光を照射すると、発泡セル39を含む樹脂部32には膨れが生じた。この結果から、発泡成形を行うことで樹脂部32の耐熱性は低下するが、樹脂薄膜36に発泡セルを形成しないことで、LEDが実装される樹脂薄膜36の耐熱性を維持できることがわかった。本実施例の三次元成形回路部品300は、LED実装部分の耐熱性を維持しながら、部品全体を軽量化することに成功した。
[実施例10]
本実施例では、図7に示す、金属部41と樹脂部42とが一体成形され、樹脂薄膜46が熱硬化性樹脂により形成された基材40を用いて、三次元成形回路部品400を製造した。また、実装部品15として、LED(発光ダイオード)を用いた。
(1)基材の製造
金属部41にはアルミニウムブロックを用い、樹脂部42には、実施例1に用いた樹脂と同様の無機フィラー含有芳香族ポリアミド(東洋紡製、バイロアミドGP2X−5、融点310℃)を用いた。また、樹脂薄膜46には、絶縁性の放熱材料として平均粒子径4μmの窒化ホウ素粉を含有した、熱硬化性樹脂であるポリイミドを用いた。
まず、ポリイミド前駆体であるポリアミド酸及び窒化ホウ素粉をN-メチル-2-ピロリドン(NMP)に分散および溶解して、ポリイミド濃度(固形分濃度)12重量%、窒化ホウ素濃度50重量%の樹脂スラリー溶液を調製した。調製した樹脂スラリー溶液を金属部41の表面41aに塗布し、350℃で30分間加熱して硬化させ、樹脂薄膜46を形成した。樹脂薄膜46の面積は、1cm(1cm×1cm)とし、厚さt46は、20μmとした。また、樹脂薄膜46中の窒化ホウ素粉の含有量は、70体積%とした。
図7に示す基材40に対応するキャビティを有する金型を用意した。金型のキャビティには、凹部43に対応する部分(キャビティ内の凸部)を設けた。ナノモールディングテクノロジー(NMT)により金属部41と樹脂部42の密着力を向上させるため、金属部41(アルミニウムブロック)の表面をエッチング処理した。エッチング処理した金属部41を金型のキャビティ内の適当な位置に配置し、キャビティ内の空き領域に芳香族ポリアミドを射出充填してインサート成形した。インサート成形は、実施例1と同様の射出成形装置を用い、同様の成形条件(金型温度140℃、樹脂温度340℃)で行った。得られた基材40には、樹脂部42により形成される側壁43aと、樹脂薄膜46とから形成される底43bにより区画される凹部43が形成された。凹部43の深さは、1.8mmとした。
(2)回路パターンの形成及び実装部品の実装
実施例1と同様の方法により、樹脂部42上にメッキ膜により形成された回路パターン14を形成した。本実施例では、樹脂薄膜46上にも、断線することなく、回路パターン14が形成された。次に、実施例1と同様の方法により、基材40上に形成された凹部43に、実装部品(LED)15を実装した。これにより、図7に示す三次元成形回路部品400が得られた。
実施例1と同様の方法により、三次元成形回路部品の放熱性を評価した。三次元成形回路部品の放熱性は良好であり、点灯してから1時間後のLED表面温度は65℃と、実施例1よりも15℃低かった。この結果から、樹脂薄膜を薄くし、更に放熱材料を含有することで放熱性が高まることが確認できた。また、熱硬化性樹脂を用いることで、薄い樹脂薄膜を容易に製造できることが確認できた。
[実施例11]
本実施例では、回路パターンの形成において、中性の無電解ニッケルリンメッキ液に代えて、強塩基性の無電解銅メッキ液(奥野製薬工業製、pH12)を用いた以外は実施例1と同様の方法により、三次元成形回路部品を製造した。
本実施例で得られた三次元成形回路部品の金属部(アルミニウム板)の表面は腐食され、一部に銅が析出していた。析出している銅の密着性は低く、容易に剥離した。金属部表面の腐食部分及び銅を剥離して除去した後に、実施例1と同様の方法により、三次元成形回路部品の放熱性を評価した。本実施例の三次元成形回路部品の放熱性は良好であり、点灯してから1時間後のLED表面温度は80℃であり、実施例1と同等であった。この結果から、金属部にアルミニウムを用い、メッキ液に強塩基性のメッキ液を用いると、金属部の腐食を生じることがわかった。但し、金属部表面の腐食部分及び銅の除去を行えば、三次元成形回路部品の実用には問題がないことが確認できた。
本発明の三次元成形回路部品は、高い放熱性を有し、更に、成形が容易で生産性が高い。このため、LED等の実装部品の発熱によって、三次元成形回路部品が高温となることを抑制できる。本発明の三次元成形回路部品は、スマートフォンや、自動車部品に応用可能である。
10,30,40 基材
11,21,41 金属部
12,32,42 樹脂部
14 回路パターン
13,33,43 凹部
13a,43a 凹部の側壁
13b,43b 凹部の底
15 実装部品
16,36,46 樹脂薄膜
39 発泡セル
100,200,300,400 三次元成形回路部品
本発明の第1の態様に従えば、三次元成形回路部品であって、金属部と樹脂部とを含む基材と、前記樹脂部上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、前記基材上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有し、前記樹脂部の一部は、その周囲よりも厚さが薄い樹脂薄膜を前記金属部上に形成しており、前記基材上には、前記樹脂薄膜により形成される底と、前記樹脂薄膜の周囲の前記樹脂部により形成される側壁とによって凹部が区画されており、前記樹脂薄膜上に前記回路パターンが形成され、前記実装部品は、前記樹脂薄膜を介して前記金属部上に配置され、前記樹脂薄膜上において、前記実装部品はその背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続していることを特徴とする三次元成形回路部品が提供される。
本発明の第2の態様に従えば、三次元成形回路部品であって、金属部と、樹脂部とを含む基材と、前記金属部上に形成されている熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含む樹脂薄膜と、前記樹脂部及び樹脂薄膜上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、前記樹脂薄膜上に実装されており、前記樹脂薄膜上において、その背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有し、前記基材上には、前記樹脂部により形成される側壁と、前記樹脂薄膜により形成される底とによって凹部が区画されている三次元成形回路部品が提供される。
本発明の第1及び第2の態様において、1個の前記凹部に対して1個の前記実装部品が実装されており、前記凹部の底の形状及び面積が、前記底と接触する前記実装部品の面の形状及び面積と略同一であってもよい。

Claims (9)

  1. 三次元成形回路部品であって、
    金属部と樹脂部とを含む基材と、
    前記樹脂部上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、
    前記基材上に実装されており、前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有し、
    前記樹脂部の一部は、その周囲よりも厚さが薄い凹部である樹脂薄膜を前記金属部上に形成しており、
    前記樹脂薄膜上に前記回路パターンが形成され、
    前記実装部品は、前記樹脂薄膜を介して前記金属部上に配置され、
    前記樹脂薄膜上において、前記実装部品はその背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続していることを特徴とする三次元成形回路部品。
  2. 前記樹脂薄膜の厚さが0.01mm〜0.5mmであることを特徴とする請求項1に記載の三次元成形回路部品。
  3. 前記基材が、前記金属部と前記樹脂部との一体成形体であることを特徴とする請求項1又は2に記載の三次元成形回路部品。
  4. 三次元成形回路部品であって、
    金属部と、樹脂部とを含む基材と、
    前記金属部上に形成されている凹部である、熱硬化性樹脂又は光硬化性樹脂を含む樹脂薄膜と、
    前記樹脂部及び樹脂薄膜上に無電解メッキ膜により形成されている回路パターンと、
    前記樹脂薄膜上に実装されており、前記樹脂薄膜上において、その背面で前記樹脂薄膜上に形成された前記回路パターンと電気的に接続しており、発熱源となる実装部品とを有する三次元成形回路部品。
  5. 前記樹脂薄膜の厚さが0.01mm〜0.5mmであることを特徴とする請求項4に記載の三次元成形回路部品。
  6. 前記樹脂薄膜には、絶縁性の放熱材料が含有されていることを特徴とする請求項4又は5に記載の三次元成形回路部品。
  7. 前記樹脂部が発泡セルを含むことを特徴とする請求項1〜6のいずれか一項に記載の三次元成形回路部品。
  8. 前記樹脂部が発泡セルを含み、前記樹脂薄膜が実質的に発泡セルを含まないことを特徴とする請求項7に記載の三次元成形回路部品。
  9. 前記基材上には、前記樹脂部により形成される側壁と、前記樹脂薄膜により形成される底とによって前記凹部が区画されており、
    1個の前記凹部に対して1個の前記実装部品が実装されており、
    前記凹部の底の形状及び面積が、前記底と接触する前記実装部品の面の形状及び面積と略同一であることを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の三次元成形回路部品。
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