JP2020124775A - 研磨シート - Google Patents

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Abstract

【課題】シリコンベアウエハ、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等を対象とし、エッジ部の縁ダレが小さく、微細な欠陥が少ない、より品質の高い被研磨面が得られる、鏡面研磨に好適な研磨シートを提供すること。【解決手段】軟質多孔層を表側に、不織布を裏側に配置した研磨シートであって、前記軟質多孔層は表面に複数の開口部を有し、前記開口部から内部に涙滴状の孔を有し、前記不織布の圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲であり、研磨シートの圧縮弾性率が3MPa〜5MPaの範囲であることを特徴とする研磨シートである。【選択図】なし

Description

本発明は、シリコンベアウエハ、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等に対して良好な鏡面を形成するために使用され、仕上げ用に好適な研磨シートに関するものである。
従来、シリコンベアウエハ、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等を鏡面化する手段として、研磨シートを用いた研磨加工法が採用されている。研磨シートは、合成繊維と合成ゴム等とを素材とする不織布や編織布を基材にして、その上面にポリウレタン系溶液が塗布され、湿式凝固法によりポリウレタン系溶液が凝固される工程を経て、表面に複数の開口部を有し、前記開口部から内部に涙滴状の孔を複数有する軟質多孔層を表層に有する構造となっている。表面に複数の開口部を有するために、内部に有する涙滴状の孔を複数有する軟質多孔層の表皮層の表面が研削、除去されることにより開口部を形成する方法が開示されている。(特許文献1参照。)。
このような研磨シートは、基板の平坦性およびエッジ部の縁ダレの要求品質が年々厳しくなっている近年では、従来使用されている不織布を基材とした研磨シートでは、基板の表面の欠陥は少ないがエッジ部の縁ダレが大きいという問題があった。一方で、ポリエステルフィルムの上に軟質多孔層を形成した仕上げ研磨シートも特許文献2に示されているが、基板のエッジ部の縁ダレは小さいが、基板の欠陥は多いという問題があった。
特開平11−335979号公報 特開平12−101339号公報
本発明の目的は、上記従来技術の背景に鑑み、シリコンベアウエハ、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等において、エッジ部の縁ダレが小さく、欠陥が少ない良好な基板が得られる、好適な研磨シートを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明は次の研磨シートを開示する。
軟質多孔層を表側に、不織布を裏側に配置した研磨シートであって、前記軟質多孔層は表面に複数の開口部を有し、前記開口部から内部に涙滴状の孔を有し、前記不織布の圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲であり、研磨シートの圧縮弾性率が3MPa〜5MPaの範囲であることを特徴とする研磨シートである。
本発明の一態様は軟質多孔層と不織布の間にポリエステルフィルムを介在させ、不織布の圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲であり、研磨シートの圧縮弾性率が3MPa〜5MPaの範囲であることを特徴とする研磨シートである。
本発明の一態様は、上記研磨シートを使用して、シリコンベアウエハ、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等の被研磨基板を研磨する研磨方法である。
本発明によれば、リコンベアウエハー、ガラス、化合物半導体基板およびハードディスク基板等において、エッジ部の縁ダレが小さく、表面の欠陥が少ない、よりより品質の高い被研磨面を得られる、鏡面研磨に好適な研磨シートを得ることができる。
本発明での研磨シートおよびその製造方法について説明する。
本発明において、軟質多孔層は、表面が開口し内部に涙状の孔を複数有するポリウレタン樹脂の多孔層であり、ポリウレタン樹脂の湿式凝固法で軟質多孔層を形成できる。ポリウレタンを有機溶媒に溶解させたポリウレタン樹脂溶液を、不織布または不織布とポリエステルフィルムの積層品のポリエステルフィルムの表面に塗布し、水系凝固液中でポリウレタン樹脂を凝固再生させることにより、製造することができる。本製造方法で、製造されたポリウレタン樹脂の多孔層の表面をサンドペーパー等で表面を研削することで、孔は層の表面に開口部を形成させることができる。湿式凝固法により製造される多孔層は、前記開口部から内部に向けて涙滴状の孔となる
ポリウレタン樹脂の多孔層の厚みは、被研磨基板および研磨プロセスに応じて設定されるが、200〜900μmの範囲が好ましい。開口部の開口径は、同様に被研磨基板および研磨プロセスに応じて設定されるが、10〜150μmの範囲が好ましい。
本発明の多孔層に用いることができるポリウレタン樹脂は、末端に複数の活性水素、特に水酸基を有するプレポリマと複数の複数のイソシアネート基を有する化合物を重付加して得られたウレタン結合を有する重合体である。
末端に複数の活性水素を有するプレポリマとしては、主鎖骨格としてポリエステル系、ポリエーテル系、ポリカーボネート系およびポリカプロラクタン系などが例示される。
第一の層を設けるためのポリウレタン溶液の溶媒としては、N,N−ジメチルホルムアミド(以下「DMF」)、N,N−ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド、テトラヒドロフラン、ジオキサンおよびN−メチルピロリドン等の極性を有する溶媒が用いられる。上記ポリウレタン樹脂を溶解させる溶媒としては、DMFが好適である。
上記ポリウレタン溶液は、他の樹脂、例えば、ポリ塩化ビニル、ポリエステル樹脂、ポリエーテルスルホンおよびポリスルホン等のポリマーを適宜含有することができる。また、ポリウレタン溶液は、必要に応じて、カーボンや有機顔料、表面張力を下げる界面活性剤および撥水性を付与できる撥水剤等も含有することもできる。
本発明の不織布は、圧縮弾性率が1.0〜3.0MPaの範囲が好ましい。さらに1.3〜2.8MPaが好ましい。圧縮弾性率が1.0MPaが下回ると、被研磨基板のエッジ部の縁ダレが大きくなるので好ましくない。圧縮弾性率が3.0MPaを上回ると
研磨シートの追随性が悪化する影響を反映してか、微細な欠陥が多くなり被研磨基板における品質が得られにくいので好ましくない。
本発明の研磨シートの圧縮弾性率は、3MPa〜5MPaの範囲が好ましい。圧縮弾性率が3MPaが下回ると、被研磨基板のエッジ部の縁ダレが大きくなるので好ましくない。圧縮弾性率が5MPaを上回ると、研磨シートの追随性が悪化する影響を反映してか、微細な欠陥が多くなり被研磨基板における品質が得られにくいので好ましくない。
本発明の不織布として、繊維径が数μm程度の極細繊維不織布は、追随性が面内で均一であるという点で、エッジ部の縁ダレが低く安定するという点で好ましい。
本発明のポリエステルフィルムの厚みは、75μm以上250μm以下が好ましい。厚みが75μmを下回ると、被研磨基板のエッジ部の縁ダレが大きくなるので好ましくない。厚みが250μmを超えると不織布の追随性が悪化する影響を反映してか、微細な欠陥が多くなり被研磨基板における品質が得られにくいので好ましくない。
本発明のポリエステルフィルムと不織布とを接着させるために接着材を使用する。この接着剤としては、アクリル樹脂系接着剤、α−オレフィン系接着剤、ウレタン樹脂系接着剤および熱可塑性樹脂からなるホットメルト接着剤が挙げられるが、ウレタン樹脂系接着剤やホットメルト接着剤が短時間で接着できるという点で好ましく用いられる。ウレタン樹脂系接着剤については、各種有機溶剤に接着剤を溶解させたものをラミネーターで乾式塗工する方法を好適な例として挙げることができる。
ホットメルト接着剤として、日立化成ポリマー(株)製の“ハイボン”(登録商標)シリーズ、三井武田ケミカル(株)の“タケメルト”(登録商標)MAシリーズ、東亜合成(株)の“アロンメルト”(登録商標)Rシリーズ、新田ゼラチン(株)の“ニッタイト”(登録商標)ARXシリーズ、およびコニシ(株)の“ボンド”(登録商標)KUMシリーズを挙げることができる。
接着剤の厚みは、接着力が高く維持できているという点で、30〜150μmが好ましく、40〜100μmがより好ましい。
本発明の圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲の不織布を得る製造方法として、不織布を加熱した二本の熱ロールの間で圧縮させる方法が、圧縮後の幅方向の均一性と、圧縮弾性率の調整をしやすいという点で好ましい。熱ロールの温度として、130〜190℃の範囲が、比較的圧縮されやすく、圧縮後に形態が保持されるので好ましい。本発明の不織布を適正な圧縮弾性率の範囲に収めるために、圧縮前の不織布の厚みと、二本の熱ロールの間隙を調整することで、良好に製造することができる、熱ロールで圧縮した不織布は、表面が圧密化されすぎると、軟質多孔層を形成する塗液が不織布の内部にうまく浸透せずに、湿式凝固で得られた軟質多孔層と不織布の界面で剥離が起きやすいという問題も生じる可能性があるので、その場合には、圧縮した不織布の表面に軟質多孔層と同じ樹脂の塗液を塗布・乾燥して、プライマ層を形成した後に、軟質多孔層を形成する塗液を塗布して湿式凝固させることで、剥離強度が十分な研磨シートを製造することができる。軟質多孔層と圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲である不織布との間にポリエステルフィルムを介在させた研磨シートを製造する方法は、あらかじめポリエステルフィルムと不織布を接着剤で接着し、本積層シートを加熱した二本の熱ロールの間で圧縮させ、本発明の範囲の圧縮弾性率にした後、ポリエステルフィルム表面に軟質多孔層を形成する塗液を塗布して、湿式凝固させてポリエスフィルム表面に軟質多孔層を形成する。その他の製造方法として、不織布に軟質多孔層を湿式凝固で形成し、バフで軟質多孔層の表面を開口する前に、加熱した二本の熱ロール間で軟質多孔層と不織布の積層シートを圧縮加工して、不織布が所定の圧縮弾性率の範囲にした後、軟質多孔層の表面をバフで開口して、本発明の研磨シートを製造することもできる。軟質多孔層を形成する塗液を塗布する設備として、ロールコーター、ナイフコーター、ナイフオーバーロールコーターおよびダイコーター等が挙げられる。塗液を塗布した後、軟質多孔層を形成させる凝固浴には、DMFとは親和性を有するが、第一の層の樹脂とは溶解しない溶媒を使用する。一般的には、水または水とDMFとの混合溶液が使用される。
第一の層の表面をバフする方法として、サンドペーパーを回転するロールに巻き付けて、回転したサンドペーパー面を第一の層の表面に接触させて研削することで実施することができる。適切な研削量を管理する方法として、サンドペーパーを巻き付けた回転ロールの軸の抵抗値をモニターすることで、適切におこなうことができる。
本発明の研磨布の軟質多孔層の表面には、親水性樹脂を塗布して、表面を親水化することで、より欠陥を減らすことも可能である。親水性樹脂として好ましいものとして、スラリーへの影響が少ないという点で、ポリビニルアルコールが好ましい、該ポリビニールアルコールの具体的な例として、日本合成化学工業(株)のゴーセノールのN−300、NL−05、A−300、AL−06R、GH−23、GH−22、GH−20、GH−20R、GH−17R、GM−14R、GM−14L、GL−05、GL−03、KH−20、KH−17、KL−05、KL−03、KP−08R、NK−05R、EG−05、EG−40、ゴーセネックスのZ−100、Z−200、Z−205、Z−210、Z−220、Z−300、Z−320、Z−410、K−434、L−3266、GKS−50、T−320H、T−330、T−350、LW−100、LW−200、WO−320N、GポリマーのAZF8035W、OKS−6026、OKS−1011、OKS−8049、OKS−1028、OKS−1027、OKS−1109、OKS−1081、OKS−1083、OKS−8041、OKS−8105、OKS−8089、OKS−8096などが挙げられる。
使用されるスラリーに応じて適切に選ばれることが好ましい。そして、本発明の研磨シートで、または本発明の研磨シートの製造方法をで得られた研磨シートで被研磨基板を研磨することでエッジ部の縁ダレが少なく、表面の欠陥が少ない基板を完成することができる。
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。しかしながら、本実施例により本発明が限定して解釈される訳ではない。研磨評価および各測定は以下のとおりに行った。
〔圧縮弾性率の測定〕
カトーテック社製自動化圧縮試験機(KESFB3−AUTO−A)を使用して、次の条件で測定した。本機を用いて0gf/cmから50gf/cmまで加圧したときの、16gf/cm(0.00157MPa)と40gf/cm(0.00392MPa)のひずみ率から算出した(5回測定の平均値)。
・ ひずみ率:(初期厚み−所定圧力時の厚み)/初期厚み
・ 圧縮弾性率:(0.00392−0.00157)/(ひずみ率40gf/cm2−ひずみ率16gf/cm2
〔MPa〕
・圧子面積:1.0cm
・圧子速度:0.02mm/sec
・上限荷重:50gf/cm。
〔研磨評価〕
岡本工作機械製作所製研磨装置(型式:SPP600)を使用し、 エッジドウエハーをSUBA800で一次研磨した8インチシリコンベアウエハーを用いて、試作した研磨シートの裏面に両面テープを貼り合せして、610mmφの研磨パッドを作製し、次の条件で評価を行った。
・プラテン回転:46rpm
・ウエハヘッド回転:49rpm
・ヘッド荷重:200g/cm
・スラリー量:700ml/min(スラリー:コロイダルシリカスラリー砥粒濃度1%)
・研磨時間:15分。
・ダミーウエハーを100枚研磨した後、上記8インチシリコンベアウエハーを研磨した。
〔シリコンウエハー上の欠陥〕
上記研磨条件で研磨したシリコンウエハー表面を、ケーエルエー・テンコール社製、 SURFSCAN SP−3で分析を行い、0.026μmの欠陥数を求めた。
〔シリコンウエハーのエッジ部の縁ダレ〕
上記研磨条件で、ZYGO NewView7300で、エッジ部の2mm外周の縁ダレの測定をおこなった。
以下、実施例および比較例を説明する。表1に研磨シートの組成を示し、表2には得られた研磨シートによる研磨特性を示す。
[実施例1]
繊維径14μmの繊維綿を使用した不織布を160℃の熱ロールで圧縮加工して、圧縮弾性率が2.1MPa(厚み:0.9mm)のものを得た。ポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド10重量%溶液を塗布・乾燥してポリエステル系ポリウレタンのプライマ層を形成した。
固形分濃度30%のポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド溶液100質量部、ジメチルホルムアミド溶媒を60質量部、発泡助剤1.5質量部、および顔料としてカーボンブラックを20%含有するジメチルホルムアミド溶液、10質量部をそれぞれ分散して、軟質多孔層を形成する塗液を調製して、上記不織布のプライマ層の表面に、塗液を塗布して、ジメチルホルムアミド10%の水溶液の凝固浴に浸漬して、湿式凝固をおこない、水で洗浄してジメチルホルムアミドを除き、乾燥して、軟質多孔層を厚み550μmで形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は4.1MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で40μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように良好であった。
[実施例2]
繊維径14μmの繊維綿を使用した不織布を160℃の熱ロールで圧縮加工して、圧縮弾性率が1.1MPa(厚み:1.2mm)を得た。ポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド10重量%溶液を塗布・乾燥してポリエステル系ポリウレタンのプライマ層を形成した。
実施例1の同じ条件で、軟質多孔層を400μm形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は3.1MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で30μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように良好であった。
[実施例3]
繊維径14μmの繊維綿を使用した不織布を160℃の熱ロールで圧縮加工して、圧縮弾性率が2.9MPa(厚み:0.7mm)を得た。ポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド10重量%溶液を塗布・乾燥してポリエステル系ポリウレタンのプライマ層を形成した。
実施例1の同じ条件で、軟質多孔層を450μm形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は4.9MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で50μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように良好であった。
[比較例1]
実施例1で用いた不織布の代わりに、繊維径は同じで、密度を変えて、圧縮弾性率0.9MPa(厚み:1.0mm)を変更し、実施例1の同じ条件で、軟質多孔層を600μm形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は3.2MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で30μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように縁ダレが不良であった。
[比較例2]
実施例1で用いた不織布の代わりに、繊維径は同じで、熱ロールでの圧縮化をおこない、圧縮弾性率3.3MPa(厚み:0.6mm)を作成し、実施例1の同じ条件で、軟質多孔層を700μm形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は4.7MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で60μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように欠陥数が多く不良であった。
[比較例3]
繊維径14μmの繊維綿を使用した不織布を160℃の熱ロールで圧縮加工して、圧縮弾性率が1.1MPa(厚み:1.2mm)を得た。ポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド10重量%溶液を塗布・乾燥してポリエステル系ポリウレタンのプライマ層を形成した。
固形分濃度20%のポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド溶液100質量部、ジメチルホルムアミド溶媒を60質量部、発泡助剤1.5質量部、および顔料としてカーボンブラックを15%含有するジメチルホルムアミド溶液、10質量部をそれぞれ分散して、軟質多孔層を形成する塗液を調製して、上記不織布のプライマ層の表面に、塗液を塗布して、ジメチルホルムアミド10%の水溶液の凝固浴に浸漬して、湿式凝固をおこない、水で洗浄してジメチルホルムアミドを除き、乾燥して、軟質多孔層を厚み620μmで形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は2.8MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で50μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように縁ダレが不良であった。
[比較例4]
繊維径14μmの繊維綿を使用した不織布を160℃の熱ロールで圧縮加工して、圧縮弾性率が2.7MPa(厚み:1.2mm)を得た。ポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド10重量%溶液を塗布・乾燥してポリエステル系ポリウレタンのプライマ層を形成した。
固形分濃度40%のポリエステル系ポリウレタンのジメチルホルムアミド溶液100質量部、ジメチルホルムアミド溶媒を60質量部、発泡助剤1.5質量部、および顔料としてカーボンブラックを25%含有するジメチルホルムアミド溶液、10質量部をそれぞれ分散して、軟質多孔層を形成する塗液を調製して、上記不織布のプライマ層の表面に、塗液を塗布して、ジメチルホルムアミド10%の水溶液の凝固浴に浸漬して、湿式凝固をおこない、水で洗浄してジメチルホルムアミドを除き、乾燥して、軟質多孔層を厚み700μmで形成した。表面をサンドペーパーで研削し研磨シートを得た。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は5.2MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で20μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように欠陥が多く不良であった。
[実施例4]
実施例2における不織布の代わりに、繊維径4μmの極細繊維からなる不織布で、熱ロールで圧縮させ、圧縮弾性率2.1MPa(厚み:0.8mm)を用いて、他の条件は実施例2と同じようにして、研磨シートを作製した。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は3.9MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で30μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように良好であった。
[実施例5]
厚み100μmのポリエステルフィルムを、繊維径4μmの極細繊維からなる不織布と接着剤で接着し積層シートを作成し、ロール温度160℃の熱ロールで圧縮して、圧縮弾性率1.9MPa厚み:0.8mm)を用いて、ポリエステルフィルム表面に実施例2と同じようにして軟質多孔層を形成して、研磨シートを作製した。
得られた研磨シートの圧縮弾性率は3.8MPaであった。断面を観察したところ軟質多孔層には涙状の孔が多数形成され、孔の表層では平均で40μmの直径の穴が形成されていた。得られた研磨シート、研磨装置を使用してシリコンウエハーを研磨した。研磨シートでの剥離はなく、問題なく研磨できた。欠陥数およびエッジ部の縁ダレについては、表2に示すように良好であった。
Figure 2020124775
Figure 2020124775

Claims (3)

  1. 軟質多孔層を表側に、不織布を裏側に配置した研磨シートであって、前記軟質多孔層は表面に複数の開口部を有し、前記開口部から内部に涙滴状の孔を有し、前記不織布の圧縮弾性率が1〜3MPaの範囲であり、研磨シートの圧縮弾性率が3MPa〜5MPaの範囲であることを特徴とする研磨シート。
  2. 軟質多孔層と不織布の間にポリエステルフィルムを介在させたことを特徴とする請求項1記載の研磨シート。
  3. 請求項1〜2いずれかに記載の研磨シートで被研磨基板を研磨することを特徴とする研磨方法。
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