JP2009255271A - 研磨パッド、およびその製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】従来の研磨パッドにおいては、厚みムラが存在しているため、研磨パッドごとの研磨特性が不安定であったり、研磨特性が安定するまでの時間が長いため、立ち上げに要する時間が長いことが問題であった。
【解決手段】(1)圧縮弾性率が3MPa以上10MPa以下の研磨層と、圧縮弾性率が2MPa以上10MPa以下のクッション層との積層体からなり、最大厚みと最小厚みの差が50μm以下でかつ、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値が0.15以下であることを特徴とする研磨パッド。
(2)研磨層とクッション層を積層した後に、研磨層表面を研削することを特徴とする研磨パッドの製造方法。
【選択図】なし

Description

本発明は半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッド、およびその製造方法に関するものである。
半導体メモリに代表される大規模集積回路(LSI)は、年々集積化が進んでおり、それに伴い大規模集積回路の製造技術も高密度化が進んでいる。さらに、この高密度化に伴い、半導体デバイス製造箇所の積層数も増加している。その積層数の増加により、従来は問題とならなかった積層により生じる半導体基板主面の凹凸が問題となっている。このため、積層により生じる凹凸に起因する露光時の焦点深度不足を補う目的で、あるいはスルーホール部の平坦化による配線密度を向上させる目的で、化学的機械研磨(CMP:Chemical Mechanical Polishing)技術を用いた半導体基板の平坦化が検討されている(例えば、非特許文献1)。
一般にCMP装置は、被研磨物である半導体基板を保持する研磨ヘッド、被研磨物の研磨処理をおこなうための研磨パッド、前記研磨パッドを保持する研磨定盤から構成されている。そして、半導体基板の研磨処理は研磨剤(砥粒)と薬液からなる研磨スラリーを用いて、半導体基板と研磨パッドを相対運動させることにより、半導体基板表面の層の突出した部分を除去し、半導体基板表面の層を滑らかにするものである。
現在CMPで使用されている代表的な研磨パッドとしては、研磨層である微細発泡構造(気泡径:約30〜50μm)を有する硬質ポリウレタンにクッション層であるポリウレタン含浸不織布,軟質発泡ポリウレタン等を貼り合わせた二層構造の研磨パッド(例えば、特許文献1,非特許文献2)や、クッション層に無発泡のエラストマーを使用した研磨パッド(例えば、特許文献2)が挙げられる。
これらの二層構造の研磨パッドを製造する際には、研磨層とクッション層を両面テープや接着剤を介して接着させることが一般的であり、その方法としてはラミネーターやロールプレスを使用して加圧し、研磨層,クッション層と接着剤の界面の空気を抜きながら接着することが一般的である。
しかしながらこのようにして製造された研磨パッドには、接着の際の研磨層,クッション層の変形や、研磨層,クッション層が元来有している厚みムラ等の原因により、厚みムラが存在している。そのため、研磨パッドごとの研磨特性が不安定であったり、研磨特性が安定するまでの時間が長いため、立ち上げに要する時間が長いことが問題であった。
すなわち、従来の研磨パッド、およびその製造方法においては、製造された研磨パッドに厚みムラが存在するため、研磨特性の安定性,使用時の立ち上げ工程時間短縮の点で不十分であった。
特開平6−21028号公報 特許第3685066号公報 日経マイクロデバイス1994年7月号、50〜57頁 CMP技術大系、グローバルネット(株)発行(2006年)、478〜481頁
そこで本発明者らは、これらの課題を解決すべく鋭意検討を重ねた結果、研磨層とクッション層を接着した後に研磨層表面を研削することで、製造される研磨パッドの厚みムラが激減することを見出し、それにより研磨パッドごとの研磨特性が安定し、さらには研磨の立ち上げ時間の大幅な短縮が可能なことを確認し、本願発明を完成した。
本発明の目的は、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッド、その製造方法、およびそれを用いた研磨方法において、研磨パッドに厚みムラが少ないため、研磨特性の安定性が高く、使用時の立ち上げ時間の短縮が可能な研磨パッド、およびその製造方法を提供しようとするものである。
上記課題の解決に本発明は以下の構成からなる。
「(1)圧縮弾性率が3MPa以上10MPa以下の研磨層と、圧縮弾性率が2MPa以上10MPa以下のクッション層との積層体からなり、最大厚みと最小厚みの差が50μm以下でかつ、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値が0.15以下であることを特徴とする研磨パッド。
(2)研磨層とクッション層を積層した後に、研磨層表面を研削することを特徴とする研磨パッドの製造方法。」
本発明により、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッド、その製造方法、およびそれを用いた研磨方法において、研磨パッドに厚みムラが少ないため、研磨特性の安定性が高く、使用時の立ち上げ時間の短縮が可能な研磨パッド、その製造方法、およびそれを用いた研磨方法を提供できる。
本発明の研磨パッドは、研磨特性の安定性が高く、使用時の立ち上げ工程時間の短縮が可能な研磨パッドを得るために、圧縮弾性率が3MPa以上10MPa以下の研磨層と、圧縮弾性率が2MPa以上10MPa以下のクッション層との積層体からなり、最大厚みと最小厚みの差が50μm以下でかつ、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値が0.15以下であることが必須である。
本発明の圧縮弾性率とは、10cm×10cmのサイズのサンプルに対して、測定温度23℃、速度0.1mm/minでクロスヘッド移動量法により静的圧縮試験を行い、荷重−クロスヘッド移動量線図を取得し、得られた線図より勾配を求め圧縮弾性率を評価した値のことである。
本発明の研磨層は、圧縮弾性率が3MPa以上10MPa以下の材料であり、これにより安定した研磨レートと優れた面内均一性を達成することができる。圧縮弾性率が3MPa未満の場合、面内均一性が悪くなる場合がある。また、圧縮弾性率が10MPaより大きいと、研磨レートが安定しなくなる場合がある。
本発明のクッション層は、圧縮弾性率が2MPa以上10MPa以下の材料であり、これにより安定した研磨レートと優れた面内均一性を達成することができる。圧縮弾性率が2MPa未満の場合、面内均一性が悪くなる場合がある。また、圧縮弾性率が10MPaより大きいと、研磨レートが安定しなくなる場合がある。
本発明の厚みとは、ダイヤルゲージ“ID−125B”((株)ミツトヨ製)を使用して研磨パッド面内の49点について測定した値をさす。最大厚みと最小厚みの差が50μmを超えると、研磨特性が不安定になったり、使用時の立ち上げ工程時間が長くなる傾向があるため好ましくない。最大厚みと最小厚みの差の値が小さいほど好ましい。
本発明の積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値とは、ダイヤルゲージ“ID−125B”((株)ミツトヨ製)を使用して積層体面内の49点について測定した値の最大値と最小値の差を、クッション層の厚みで除した値のことである。積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値が0.15を越えると、研磨特性が不安定になったり、使用時の立ち上げ工程時間が長くなる傾向があるため好ましくない。この値が小さいほど好ましい。
本発明におけるクッション層は特に限定されるものではない。クッション層の構造は発泡,無発泡のいずれでも良く、発泡構造も独立発泡,連続発泡のいずれでも構わない。中でも研磨時の面内均一性が良いため無発泡であることが好ましい。
クッション層の材質は不織布含浸ポリウレタン,天然ゴム,ニトリルゴム,ネオプレン(登録商標)ゴム,ポリブタジエンゴム,クロロプレンゴム,熱可塑性ポリウレタンゴム,熱硬化性ポリウレタンゴム,シリコーンゴム,フッ素ゴム等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。また、これらのクッション層材質には、必要とする特性を得るために帯電防止剤、潤滑剤、安定剤、染料等の各種添加剤や、他の樹脂を添加しても良い。
これらの中でもポリウレタンゴムが好ましく、さらに熱可塑性ポリウレタンゴムが比較的厚み精度に優れた製品を得ることが出来る上、離型剤を使用せずに成形でき、接着剤の接着性に優れるため好ましい。熱可塑性ポリウレタンとは、ゴム状弾性を示すソフトセグメント及び三次元綱目の結び目となるハードセグメントから構成されるもので、常温ではゴム弾性を示し、高温では可塑化するので押出成形することができる。具体的には、ハードセグメントがウレタン結合を有するポリウレタン系ブロックポリマーで、ソフトセグメントがポリエステル又はポリエーテルであるエラストマーである。
本発明は、研磨時の面内均一性が良いものの、製造時の厚みムラが生じやすい、無発泡構造のクッション層、中でもポリウレタンゴムからなるクッション層に特に好ましく使用される。
クッション層の硬度は特に限定されるものではないが、マイクロゴムA硬度が50〜80であることが研磨の面内均一性に優れるため好ましい。マイクロゴムA硬度が50に満たない場合は、研磨の際、平坦化特性が悪化する傾向があり、80を超える場合は、研磨の際、面内均一性が悪化するので好ましくない。なお、本発明におけるマイクロゴムA硬度とは、高分子計器(株)製マイクロゴム硬度計MD−1で測定した値をいう。マイクロゴム硬度計MD−1は、従来の硬度計では測定が困難であった薄物,小物の試料の硬度測定を可能にしたものであり、スプリング式ゴム硬度計(デュロメータ)A型の約1/5の縮小モデルとして設計,製作されているため、その測定値は、スプリング式ゴム硬度計A型での測定値と同一のものとして考えることができる。なお、通常の研磨パッドは、研磨層または硬質層の厚みが5mm以下と薄すぎるため、スプリング式ゴム硬度計は評価できないが、該マイクロゴム硬度計MD−1では評価できる。
クッション層の厚みは特に限定されるものではないが、0.1〜5mmであることが好ましい。0.1mmに満たないと得られる研磨パッドのクッション性が低下するため、研磨時の面内均一性が悪化する傾向があり、5mmを超えるクッション層は研磨パッドの必要特性上不要である。0.5〜3mmであることがより好ましい。
本発明における研磨層は特に限定されるものではない。材質としては具体的にはポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリウレタン、ポリウレア、ポリスチレン、ポリ塩化ビニル、ポリフッ化ビニリデン、ポリメチルメタクリレート、ポリカーボネート、ポリアミド、ポリアセタール、ポリイミド、エポキシ樹脂、不飽和ポリエステル樹脂、メラミン樹脂、フェノール樹脂、ABS樹脂、ベークライト、エポキシ樹脂/紙,エポキシ樹脂/繊維等の各種積層板、FRP、天然ゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を使用することができる。
本発明の研磨層の構造は発泡,無発泡のいずれでも良いが、研磨速度,面内均一性等の研磨特性が良好で、ダスト,スクラッチ等の欠陥が少ない点で発泡構造であることが好ましい。
研磨層への発泡構造の形成方法としては公知の方法が使用できる。例えば、単量体もしくは重合体中に各種発泡剤を配合し、後に加熱等により発泡させる方法、単量体もしくは重合体中に中空のマイクロビーズを分散して硬化させ、マイクロビーズ部分を独立気泡とする方法、溶融した重合体を機械的に撹拌して発泡させた後、冷却硬化させる方法、重合体を溶媒に溶解させた溶液をシート状に成膜した後、重合体に対する貧溶媒中に浸漬し溶媒のみを抽出する方法、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法等を挙げることができる。これらの中でも研磨層の発泡構造の形成や気泡径のコントロールが比較的簡便であり、また研磨層の作製も簡便な点で、単量体を発泡構造を有するシート状高分子中に含浸させた後、重合硬化させる方法が好ましい。
発泡構造を有するシート状高分子の材質は、単量体が含浸できるものであれば特に限定されるものではない。具体的にはポリウレタン、ポリウレア、軟質塩化ビニル、天然ゴム、ネオプレン(登録商標)ゴム、クロロプレンゴム、ブタジエンゴム、スチレンブタジエンゴム、アクリロニトリルブタジエンゴム、エチレンプロピレンゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム等の各種ゴム等を主成分とした樹脂シートや布、不織布、紙等が挙げられる。また、これらのシート状高分子には、製造される研磨パッドの特性改良を目的として、研磨剤、潤滑剤、帯電防止剤、酸化防止剤、安定剤等の各種添加剤が添加されていても良い。これらの中でも、気泡径が比較的容易にコントールできる点でポリウレタンを主成分とする素材が好ましい。
単量体は付加重合、重縮合、重付加、付加縮合、開環重合等の重合反応をするものであれば種類は特に限定されるものではない。具体的にはビニル化合物、エポキシ化合物、イソシアネート化合物、ジカルボン酸等が挙げられる。これらの中でも、シート状高分子への含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。本発明におけるビニル化合物は特に限定されるものではないが、ポリウレタンへの含浸,重合が容易な点でビニル化合物が好ましい。
具体的にはメチルアクリレート、メチルメタクリレート、エチルアクリレート、エチルメタクリレート、n−ブチルアクリレート、n−ブチルメタクリレート、2−エチルヘキシルメタクリレート、イソデシルメタクリレート、n−ラウリルメタクリレート、2−ヒドロキシエチルメタクリレート、2−ヒドロキシプロピルメタクリレート、2−ヒドロキシブチルメタクリレート、ジメチルアミノエチルメタクリレート、ジエチルアミノエチルメタクリレート、グリシジルメタクリレート、エチレングリコールジメタクリレート、アクリル酸、メタクリル酸、フマル酸、フマル酸ジメチル、フマル酸ジエチル、フマル酸ジプロピル、マレイン酸、マレイン酸ジメチル、マレイン酸ジエチル、マレイン酸ジプロピル、フェニルマレイミド、シクロヘキシルマレイミド、イソプロピルマレイミド、アクリロニトリル、アクリルアミド、塩化ビニル、塩化ビニリデン、スチレン、α−メチルスチレン、ジビニルベンゼン、エチレングリコールジメタクリレート、ジエチレングリコールジメタクリレート等が挙げられる。これらのモノマーは単独であっても2種以上を混合しても使用できる。
上述したビニル化合物の中で、メチルメタクリレートがポリウレタンへの含浸性が良好な点、重合硬化が容易な点、重合硬化されたポリウレタンとビニル化合物から重合される重合体の硬度が高く研磨時の平坦化特性が良好な点で好ましい。
モノマーの含浸および重合硬化は、ガス透過性が低く、かつモノマー成分や水を透過しない単層フィルムや積層フィルムを用いた袋状物内に樹脂シートと所定量のモノマーを入れて行うのが効率的である。袋状物を形成するフィルムはガス透過性が低く、モノマーや水を透過しないものであれば特に限定されるものではないが、ヒートシーラー等による熱圧着で容易に接着可能な層を少なくとも片側の面に有していることが好ましい。例えばヒートシーラーにより四角形の3辺を接着した袋状物を作成し、開いている1辺から発泡体シートを挿入した後その残った1辺をヒートシーラーにより接着することで容易に袋詰めと密封を行うことが出来る。モノマーの注入方法としては該ヒートシールの一部未接着部を設けておいて、その未接着部から注入した後密封する等の方法があるが、あらかじめ例えばポリエチレン製のチューブなどで注入口を設けておくとより効率的に作業を行うことが出来る。
モノマー注入後の袋の密封方法について、モノマーとして消防法に規定する危険物に該当するものを用いる場合には法規制によりヒートシーラーなどの加熱機器を用いることが出来ない。そのような場合、接着剤を用いて注入口を接着密封する方法や、袋を複数回折り返して固定するといった方法が考えられるが、作業効率が悪く、また密封信頼性も低く洩れの発生を高度に抑えることは不可能である。
一方、前記ポリエチレンチューブ等で設けた注入口に内径が注入口の外形より大きい金属板製筒状物を挿入した後、その筒状物を局部的に高い圧力をかけることの出来る治具を用いるなどして押しつぶしてかしめることにより、密封することが可能であり、該方法により密封信頼性を飛躍的に高めることができる。該方法により密封すると、発泡体とモノマーの入った袋状物を温水浴や油浴に浸漬して加熱をする場合、さらには全体に圧力をかけるような場合であっても漏れの発生率をきわめて低いレベルに抑えることが出来る。
研磨層の平均気泡径は特に限定されるものではないが、20〜300μmであることが好ましい。20μmに満たないと研磨時の研磨速度が低下したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があり、300μmを超えると、研磨層の剛性が低下することで平坦化特性等の研磨特性が悪化したり、該研磨層を使用した研磨パッドの寿命が短くなる傾向があるため好ましくない。平均気泡径が30〜250μmであることがより好ましい。なお、平均気泡径は研磨層断面を倍率200倍でSEM観察し、次に記録されたSEM写真の気泡径を画像処理装置で測定し、その平均値を取ることにより測定した値をいう。
研磨層の密度は特に限定されるものではないが、0.5〜1.0g/cm3であることが好ましい。0.5g/cm3より低いと製造される研磨時の平坦化特性が悪化する傾向があり、1.0g/cm3より高いと製造される研磨時の面内均一性が悪化したり、研磨後の半導体基板表面にスクラッチ,ダストが発生しやすい傾向があるため、あまり好ましくない。0.6〜0.9g/cm3であることがさらに好ましい。なお、密度は日本工業規格(JIS)K 7222記載の方法により測定した値をいう。
研磨層の厚みは特に限定されるものではないが、0.1〜10mmであることが好ましい。0.1mmより薄いと該研磨層の下地として好ましく使用されるクッション層またはその下層に位置する研磨定盤の機械的特性が、該研磨層そのものの機械的特性よりも研磨特性に顕著に反映されるようになり、一方、10mmより厚いとクッション層の機械的特性が反映されなくなり、半導体基板のうねりに対する追随性が低下し半導体基板全体での平坦性が均一に行えなくなる。0.2〜5mm、さらには0.5〜2mmであることがより好ましい。
本発明における研磨層の表面には、研磨スラリーの保持性,流動性の向上、研磨層表面からの研磨屑除去効率の向上等を目的として、溝,孔等の加工を施すことが好ましい。研磨層表面への溝,孔の形成方法は特に限定されるものではない。具体的には、研磨層表面をルーター等の装置を使用して切削加工することにより溝を形成する方法、研磨層表面に加熱された金型,熱線等を接触させ、接触部を溶解させることにより溝を形成する方法、溝の形成された金型等を使用し、初めから溝を形成した研磨層を成形する方法、ドリル,トムソン刃等で孔を形成する方法等が挙げられる。また、溝,孔の形状,径も特に限定されるものではない。具体的には、碁盤目状、ディンプル状、スパイラル状、同心円状等が挙げられる。
研磨層とクッション層の積層方法は特に限定されるものではない。具体的には、ラミネーターによる研磨層への両面粘着テープの貼り合わせや各種コーターによる研磨層への接着剤塗布等の方法により、粘着材層,接着剤層を研磨層とクッション層間に形成した後、ラミネーター,ロールプレス,平板プレス等により加圧する方法が挙げられる。なお、その際、研磨層,クッション層に悪影響を与えない範囲でラミネーターやプレス自体を加熱することも好ましい。
本発明における接着剤は特に限定されるものではない。具体的にはウレタン系,エポキシ系,アクリル系,ゴム系等の各種接着剤、これらの接着剤をフィルム,不織布等の基材の両面に塗布し製造された各種両面テープ等が挙げられる。
各種接着剤の中で、ウレタン系接着剤の具体的商品名として、1液型ではトーヨーポリマー(株)製“ルビロン(登録商標)602”、“ルビロン(登録商標)603”、“ルビコート(登録商標)F−7”、“ルビラック(登録商標)603”、“ルビラック(登録商標)645E”、“ルビロン(登録商標)101”、“ルビロン(登録商標)エース”、“ルビロン(登録商標)202”、“ルビロン(登録商標)AAA”、“ルビロン(登録商標)R”、“ルビロン(登録商標)101SP”、“ルビロン(登録商標)フロアー503”、“ルビロン(登録商標)302”、“ルビロン(登録商標)155”、東亞合成(株)製“PU−3030D”、“PU−7000D”、セメダイン(株)製“UM700”、“UM700S”、“UM750”、“UM100”、“UM300HK”、“UM550”、“UM600”、“UM600V”、“UM600VL”、三井化学ポリウレタン(株)製“タケラック(登録商標)A367H”、“タケラック(登録商標)A369”、“タケネート(登録商標)A7”、“タケネート(登録商標)A19”等が挙げられる。
2液型では、トーヨーポリマー(株)製“ルビロン(登録商標)KA−28、KB−28”、“ルビロン(登録商標)KA−38、KB48”、“ルビロン(登録商標)KA−42、KB−33”、“ルビロン(登録商標)KA−10、KB−33ME”、“NA−21、NB−29”、東亞合成(株)製“PU−62 A剤、PU−62 B剤”、“PU−9000、PU−171” 等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
エポキシ系接着剤の具体的商品名として、1液型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AP−0786”、“アロンマイティ(登録商標)AP−3510” 、“アロンマイティ(登録商標)AP−3513”、セメダイン(株)製“EP−138”、“EP−170”、“EP−160NL”、2液型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AP−205”、“アロンマイティ(登録商標)AP−209” 、“アロンマイティ(登録商標)AP−317”、セメダイン(株)製“EP−001”、“EP−007”、“EP−330”、溶液希釈型では東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)AS−60”、“アロンマイティ(登録商標)AS−310” 等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
アクリル系接着剤の具体的商品名として、東亞合成(株)製“アロンマイティ(登録商標)X−2100T”、セメダイン(株)製“Y−610” 、“Y−620” 等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。ゴム系接着剤として、セメダイン(株)製“521” 、“575”、日立化成ポリマー(株)製“ハイボン(登録商標)1420”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
また、接着剤としては上述した通常の接着剤以外に環境,作業性の点から無溶剤型の加熱溶融型接着剤も好ましく使用される。加熱溶融型接着剤は、種類にもよるが70〜130℃程度の温度で接着剤を溶融させ被接着物の一方又は両方にロールコーター等で塗布し、粘着性のある間に接着し加圧処理等を施した後、接着剤が冷却固化することにより接着するものである。また、接着後に空気中や被着体の水分や湿気によって架橋反応して硬化し、接着強度が増大するものもある。加熱溶融型接着剤として具体的には、ポリエステル系、変性オレフィン系、ウレタン系のもの等が挙げられ、タイプも上述したとおり溶融接着後冷却硬化させるタイプ、溶融接着・冷却硬化後、さらに空気中の湿気と反応し架橋する2種のタイプが挙げられる。
ポリエステル系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)PESシリーズ”、変性オレフィン系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)PPETシリーズ”、ウレタン系加熱溶融型接着剤の具体的商品名としては、東亞合成(株)製“アロンメルト(登録商標)Rシリーズ”、ヘンケル社製“QR4663”、“QR4635”、新田ゼラチン(株)製“ARX−1288C2”、“ARX−1288H”、“ARX−1311D”、“ARX−1270”、“ARX1255C1”、“ARX−1308A”、日立化成ポリマー(株)製、“ハイボン(登録商標)4812”、“ハイボン(登録商標)4820”、“ハイボン(登録商標)4830”、“ハイボン(登録商標)4832”、“ハイボン(登録商標)YR713−1W”、“ハイボン(登録商標)4820”、“ハイボン(登録商標)YR346−1”、三井化学ポリウレタン(株)製“MA−1102W”、“MA−1102S”、“MA−3002T”、“MA−3229”、“MA−1001”、“MA−0110S”、“MA−4008”、“MA−4013”、“MA−4100”、“MA−4014”、“MA−4015”、“MA−5002”、“MA−5203”、“MA−5214”、“MA−5215”、“MA−5310”、コニシ(株)製“KUM3150”、“KUM3150S”、“KUM3200”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
両面粘着テープの具体的商品名としては、住友スリーエム(株)製“442JS”、日東電工(株)製“535A”、積水化学工業(株)製“5782W”、“5604TDM” 、(株)寺岡製作所製“751”、“758”、“777”、“782”、“761”、“7021”等が挙げられるがこれらに限定されるわけではない。
本発明における研磨層,クッション層は、枚葉のシート状であっても、シートが連続的に巻かれたロール状であっても特に問題はない。
また、研磨層とクッション層の積層後、クッション層の反対側の面には研磨定盤固定用の
両面粘着テープを貼り合わせることが好ましい。両面粘着テープの材質,貼り合わせ方法は上述したとおりであり特に限定されるものではない。
本発明の研磨パッドは、研磨層とクッション層を積層した後に、研磨層表面を研削することで、製造することができる。研磨層とクッション層を積層した後に、研磨層表面を研削することによって、研磨パッドの厚みムラが少なくなるため、研磨特性の安定性が高く、使用時の立ち上げ時間の短縮が可能となる。
研磨層とクッション層を積層する前に、研磨層単体を研削する方法が一般的に用いられるが、研磨パッドの使用前の最大厚みと最小厚みの差が大きくなりやすく、使用時の立ち上げ時間が長くなるため好ましくない。
研磨層表面の研削方法は特に限定されるものではない。具体的にはサンドペーパーによる研削,ダイヤモンドディスクやバイトを用いた研削等を挙げることができる。これらの中でもコストの点でサンドペーパーによる研削が好ましい。また、サンドペーパーを用いた研削としては生産性の点でワイドベルトサンダーによる研削が好ましい。
本発明の研磨パッドは、研磨パッドより大きな治具ロールを有する研削機で、研磨層表面を研削することで製造することができる。研磨パッドより大きな治具ロールを使用することで、研磨パッドを全面均一に保持し、厚みバラツキの少ない研削が可能となる。治具ロールが研磨パッドより小さい場合、研磨パッドを局部的に保持するため、均一に研削ができず、厚みバラツキも大きくなる傾向があるため好ましくない。
サンドペーパーの番手は特に限定されるものではないが、#60〜#400であることが好ましい。#60より番手が荒いと研削後の表面荒さが荒くなり、製造される研磨時の立ち上げ時間が増加する傾向があるため好ましくない。一方、#400より細かい番手では、研削能力に乏しく、作業性の観点から好ましくない。
サンドペーパー砥粒の材質は特に限定されるものではない。具体的には、アルミナ,ホワイトアルミナ,アルミナジルコニア,炭化ケイ素,ダイヤモンド,ガーネット,エメリー,フリント等が挙げられる。
本発明により、半導体基板の平坦化や半導体基板上に形成される絶縁層の表面や金属配線の表面を平坦化する工程に利用できる研磨パッド、およびその製造方法において、研磨パッドに厚みムラが少ないため、研磨特性の安定性が高く、使用時の立ち上げ時間の短縮が可能な研磨パッド、およびその製造方法を提供できる。
以下、実施例によって、さらに本発明の詳細を説明する。なお、研磨パッドの各種評価は以下のようにして行った。
研磨層およびクッション層の圧縮弾性率は、万能材料試験機“Model5565”(Instron社製)を用いて、測定温度23℃、速度0.1mm/minでクロスヘッド移動量法により静的圧縮試験を行い、荷重−クロスヘッド移動量線図を取得し、得られた線図より勾配を求め圧縮弾性率を測定した。
研磨層の最大厚みと最小厚みとの差は、ダイヤルゲージ“ID−125B”((株)ミツトヨ製)を使用して、測定圧230gfで、研磨パッド面内の49点について測定し、その最大厚みと最小厚みの差を算出した。
積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は、ダイヤルゲージ“ID−125B”((株)ミツトヨ製)を使用して、測定圧230gfで、積層体面内の49点について測定した値の最大値と最小値の差を、クッション層の厚みで除した値を算出した。
研磨層およびクッション層のマイクロゴムA硬度は、マイクロゴムA硬度計“MD−1”(高分子計器(株)製)により測定した。
研磨層の密度は、JIS K 7222記載の方法により測定した。
研磨層の平均気泡径は、走査型電子顕微鏡“SEM2400”(日立製作所(株)製 )を使用し、パッド断面を倍率200倍で観察した写真を画像処理装置で解析することにより、写真中に存在するすべての気泡径を計測し、その平均値を平均気泡径とした。
研磨評価は以下のようにして行った。
作製した研磨パッドを研磨機(アプライドマテリアルズ製”MIRRA(登録商標)”)に取り付け、2倍に希釈したスラリー“SS−25”(キャボット社製)を150mm/min流しながら、酸化膜付きウェハを300枚連続で研磨した。50枚ごとの研磨結果を研磨特性の評価結果とし、平均値を求めた。なお、研磨後のウェハの研磨レート、面内均一性は次のように求めた。
“ラムダエース(登録商標)”VM−2000(大日本スクリーン製造(株)製)を使用して決められた198点を測定して、下記(1)式により各々の点での研磨レートを算出し、また、下記(2)式により面内均一性を算出した。
研磨レート=(研磨前の酸化膜の厚み−研磨後の酸化膜の厚み)/研磨時間……(1)。
面内均一性(%)=(最大研磨レート−最小研磨レート)/(最大研磨レート+最小研磨レート)×100……(2)。
実施例1
液温を40℃に保った、ポリエーテルポリオール:”サンニックス(登録商標) FA−909”(三洋化成工業(株)製)100重量部,鎖伸長剤:エチレングリコール8重量部,アミン触媒:”Dabco(登録商標) 33LV”(エアープロダクツジャパン(株)製)1重量部,アミン触媒:”Toyocat(登録商標) ET”(東ソー(株)製)0.1重量部,シリコーン整泡剤:”TEGOSTAB(登録商標) B8462”(Th.Goldschmidt AG社製)0.5重量部,発泡剤:水0.2重量部を混合してなるA液と、液温を40℃に保ったイソシアネート:”サンフォーム(登録商標) NC−703”95重量部からなるB液を、RIM成型機により、吐出圧15MPaで衝突混合した後、60℃に保った金型内に吐出量500g/secで吐出し、10分間放置することで、大きさ700×700mm,厚み10mmの発泡ポリウレタンブロック(マイクロゴムA硬度:47度,密度:0.77g/cm3、平均気泡径:37μm)を作製した。その後、該発泡ポリウレタンブロックをスライサーで厚み3mmにスライスした。
次に該発泡ポリウレタンシートを、アルミナ蒸着ポリエチレンテレフタレート/ポリアミド/ポリエチレンの3層で形成される積層フィルムにより作成した袋に挿入し、その挿入口をヒートシーラーで熱圧着して密封した。なお、ここで用いた袋は四角形のフィルムの3辺をヒートシーラーによる熱圧着により接着して作成し、そのうちの1辺には内径10mm、外径11mmのポリエチレンチューブを挟み込んで熱圧着装着した注入口を設けておいた。その注入口より真空吸引して内部の空気を取り除いた後、アゾビスイソブチロニトリル0.1重量部を添加したメチルメタクリレート120重量部を注入口から袋内に注入した後、注入口のポリエチレンチューブに厚み0.25mmの鉄板で作成した筒状物を挿入し、その筒を加圧圧着してかしめることにより密封した。加圧圧着を行う治具として一般に荷造り梱包の際のバンド結束に用いられる封かん器を用いることで効率よく確実に密封することができた。次にこの発泡ポリウレタンシートとモノマーの入った袋を35℃の温水浴に浸漬させて24時間加熱しモノマーを含浸させた後、60℃の温水浴中で10時間、100℃の熱風オーブンで3時間加熱することにより重合硬化させた。
その後袋から取り出し、50℃で真空乾燥を行った。このようにして得られた硬質発泡シートの両面を厚み2.2mmまで研削加工することにより研磨層を作製した。得られた研磨層の圧縮弾性率は6.9MPa、マイクロゴムA硬度は92度、密度は0.77g/cm3、平均気泡径は47μm、研磨層中のポリメチルメタクリレートの含有率は54重量%であった。該研磨層を直径508mmの円に切り取り、その表面に幅1mm、深さ0.8mm、ピッチ幅25mmの格子状の溝加工を施した。
次に該研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み1mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(圧縮弾性率:4.2MPa、マイクロゴムA硬度:69度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。その後、ワイドベルトサンダー“TS100D”(アミテック(株)製)を用いて、サンドペーパー番手#120で積層体厚みが3.2mmになるまで研磨層表面を研削することにより研磨パッドを作製した。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は28μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.028であった。
次に研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は20分であった。研磨レートは2250オングストローム/分であり、バラツキは少なかった。面内均一性は10.2%であり、バラツキは少なかった。
実施例2
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み0.5mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(圧縮弾性率:2.5MPa、マイクロゴムA硬度:60度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。その後、ワイドベルトサンダー“TS100D”(アミテック(株)製)を用いて、サンドペーパー番手#120で積層体厚みが3.2mmになるまで研磨層表面を研削することにより研磨パッドを作製した。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は35μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.07であった。
次に研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は25分であった。研磨レートは2500オングストローム/分であり、バラツキは少なかった。面内均一性は8.7%であり、バラツキは少なかった。
実施例3
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み2.0mmの熱硬化性ウレタンゴムシート(圧縮弾性率:9.4MPa、マイクロゴムA硬度:90度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。その後、ワイドベルトサンダー“TS100D”(アミテック(株)製)を用いて、サンドペーパー番手#120で積層体厚みが3.2mmになるまで研磨層表面を研削することにより研磨パッドを作製した。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は46μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.023であった。
次に研磨圧力5psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は20分であった。研磨レートは2340オングストローム/分であり、バラツキは少なかった。面内均一性は11.2%であり、バラツキは少なかった。
実施例4
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み0.3mmの熱可塑性ウレタンゴムシート(圧縮弾性率:6.8MPa、マイクロゴムA硬度:85度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。その後、ワイドベルトサンダー“TS100D”(アミテック(株)製)を用いて、サンドペーパー番手#120で積層体厚みが3.2mmになるまで研磨層表面を研削することにより研磨パッドを作製した。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は43μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.143であった。
次に研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は20分であった。研磨レートは2550オングストローム/分であり、バラツキは少なかった。面内均一性は10.3%であり、バラツキは少なかった。
比較例1
ワイドベルトサンダーによる研磨層表面の研削をしなかった以外は、実施例1と同様にして研磨パッドの作製,研磨評価を行った。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は95μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.095であった。研磨パッドの立ち上げに要した時間は40分であった。研磨レートは2280オングストローム/分であったが、バラツキが大きかった。面内均一性は10.4%であったが、バラツキが大きかった。
比較例2
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み0.8mmの発泡ウレタンゴムシート(圧縮弾性率:1.5MPa、マイクロゴムA硬度:32度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は63μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.079であった。
次に研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は45分であった。研磨レートは2400オングストローム/分であったが、バラツキが大きかった。面内均一性は12.4%であったが、バラツキが大きかった。
比較例3
実施例1と同様にして作製した研磨層に両面粘着テープ“442JS” (住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた後、剥離紙を剥がし、それを厚み1.3mmの発泡ポリエチレン(圧縮弾性率:1.4MPa、マイクロゴムA硬度:35度)からなるクッション層の上にラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。さらにクッション層の下に両面粘着テープ“442JS”(住友スリーエム(株)製)をラミネーターを使用し線圧1kg/cmで貼り合わせた。研磨パッド面内の最大厚みと最小厚みとの差は205μm、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値は0.158であった。
次に研磨圧力4psiで研磨評価を行った。研磨パッドの立ち上げに要した時間は50分であった。研磨レートは2300オングストローム/分であったが、バラツキが大きかった。面内均一性は17.8%で、バラツキが大きかった。

Claims (8)

  1. 圧縮弾性率が3MPa以上10MPa以下の研磨層と、圧縮弾性率が2MPa以上10MPa以下のクッション層との積層体からなり、最大厚みと最小厚みの差が50μm以下でかつ、積層体の厚みバラツキをクッション層の厚みで除した値が0.15以下であることを特徴とする研磨パッド。
  2. クッション層が無発泡構造である請求項1記載の研磨パッド。
  3. クッション層がポリウレタンゴムである請求項1または2記載の研磨パッド。
  4. 研磨層とクッション層が接着剤で積層されている請求項1〜3のいずれかに記載の研磨パッド。
  5. 半導体基板の研磨用である請求項1〜4のいずれかに記載の研磨パッド。
  6. 研磨層とクッション層を積層した後に、研磨層表面を研削することを特徴とする研磨パッドの製造方法。
  7. 研磨パッドより大きな治具ロールを有する研削機で、研磨層表面を研削する請求項6記載の研磨パッドの製造方法。
  8. 研磨層表面をサンドペーパーにより研削する請求項6または7記載の研磨パッドの製造方法。
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