JP2020122241A - 空調衣服の製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】補強シートと衣服生地とに、寸法形状や位置にズレが生じない状態でファン取付口を容易に形成することができるだけでなく、使用するファンユニットの寸法等が変わっても容易に対応することができる空調衣服の製造方法を提供する。【解決手段】衣服生地11の表側から裏側に空気を導入するファンユニット20を取り付けるためのファン取付口αが衣服生地11に形成された空調衣服10を製造するに当たり、衣服生地11よりも剛性のある補強シート12を衣服生地11に熱圧着させる補強シート熱圧着工程と、熱補強シート圧着工程で熱圧着された衣服生地11及び補強シート12における互いに重なる箇所に共通のファン取付口αを同時に形成するファン取付口形成工程とを経るようにした。【選択図】 図7

Description

本発明は、衣服生地の表側から裏側に空気を導入するファンユニットを取り付けるためのファン取付口が衣服生地に形成された空調衣服の製造方法に関する。
夏期等の熱い時期における屋外での作業や、冷房の効きがよくない屋内での作業は非常に過酷である。このような実状に鑑みてか、これまでには、作業着等の生地(衣服生地)に開口部(ファン取付口)を設け、その開口部(ファン取付口)にファンユニットを取り付けることで、衣服の外部から内部に空気を導入できるようにした構造の衣服(例えば、特許文献1の図1における「衣服5」を参照。)が提案されている。この種の衣服(ファンユニットを取り付けるためのファン取付口が設けられた衣服)は、「空調衣服」と呼ばれている。空調衣服を着用して、ファン取付口に取り付けたファンユニットを駆動させると、衣服と身体との間に空気の流れを強制的に生じさせ、衣服の内側に熱が籠らないようにすることができるため、作業者の感じる暑さを軽減することが可能である。空調衣服は、近年、多くの作業現場で着用されるようになってきている。
ところで、空調衣服に取り付けられるファンユニットは、通常、ファンやその駆動手段(モーター等)が内蔵されたファンユニット本体部(特許文献1の図6における「本体部3A」を参照。)と、ファンユニット本体部に対して着脱可能に設けられたファンユニット着脱部(特許文献1の図6における「リング部3B」を参照。)とで構成される。ファンユニット本体部は、衣服生地に設けられたファン取付口(特許文献1の図6における「ファン取付用孔7」を参照。)に挿通するための筒状部と、当該筒状部の基端側に設けられたフランジ部(特許文献1の図6における「フランジ部3C」を参照。)とを有する形態とされる一方、ファンユニット着脱体は、ファンユニット本体部の前記筒状部に外嵌可能な環状に形成される。
この種のファンユニットは、特許文献1の図6に示されるように、ファンユニット本体部の前記筒状部をファン取付口の一側から挿入し、ファン取付口の他側から突き出た前記筒状部の先端(フランジ部3Cが設けられた端部(基端部)とは反対側の端部)側からファンユニット着脱部を外嵌することで、衣服生地におけるファン取付口に取り付けられるものとなっている。ファン取付口にファンユニットを取り付けた状態にあっては、ファンユニット本体部の前記フランジ部とファンユニット着脱部とが、ファン取付口の周縁部の衣服生地を挟持するようになっている。
ただし、ファン取付口の周縁部の衣服生地が、通常の衣服生地と同様の柔らかい素材であると、その部分の衣服生地に撓み等の変形が生じた際に、ファンユニット本体部の前記フランジ部とファンユニット着脱部との隙間から衣服生地が容易に抜け出てしまい、ファンユニットがファン取付口から脱落してしまう虞がある。このため、従来の空調衣服では、衣服生地におけるファン取付口の周辺に、ある程度の厚みを有する補強シート(例えば、特許文献1の図6における「ファン取付用ワッペン1」を参照。)を取り付けることで、衣服生地におけるファン取付口の周縁部を撓みにくくすることが行われている。特許文献1には、そのファン取付用ワッペン1(補強シート)を、市販されている衣服(ファン取付口が設けられていない衣服)を空調衣服化する際にも使用できる旨が記載されている(例えば、特許文献1の段落0017を参照。)。
特開2017−057547号公報
しかし、特許文献1のファン取付用ワッペン1(補強シート)を衣服生地に取り付けようとすると、
[1] 同文献の図3(a)に示されるように、ファン取付用ワッペン1(補強シート)の貼付位置の仮決めを行う。
[2] 同文献の図3(b)に示されるように、ファン取付用孔7(ファン取付口)の裁断位置に印付けを行う。
[3] 同文献の図4(a)に示されるように、衣服5(衣服生地)を裁断してファン取付用孔7(ファン取付口)を形成する。
[4] 同文献の図4(b)に示されるように、衣服5(衣服生地)にファン取付用ワッペン1(補強シート)を重ねる。
[5] 同文献の図5(a)に示されるように、アイロン27を用いてファン取付用ワッペン1(補強シート)を衣服5(衣服生地)に熱圧着する。
という手順を行う必要がある。
このため、特許文献1のファン取付用ワッペン1(補強シート)は、衣服生地に対するその取り付けに非常に手間取るものとなっている。特に、ファン取付用ワッペン1(補強シート)に形成するファン取付用孔7(ファン取付口)と、衣服5(衣服生地)に形成するファン取付用孔7(ファン取付口)とにおいて、それぞれのファン取付用孔7(ファン取付口)の寸法形状や位置を高い精度で一致させようとすると、上記[1]における衣服5(衣服生地)とファン取付用ワッペン1との位置合わせや、上記[2]における印付けや、上記[3]における裁断や、上記[4]における衣服5(衣服生地)とファン取付用ワッペン1との位置合わせ等を正確に行う必要があり、非常に煩わしい。
すなわち、ファン取付用ワッペン1(補強シート)に形成するファン取付用孔7(ファン取付口)と、衣服5(衣服生地)に形成するファン取付用孔7(ファン取付口)とに、寸法形状や位置のズレが生じていると、ファン取付用孔7(ファン取付口)からファンユニットが脱落しやすくなったり、ファン取付用孔7(ファン取付口)にファンユニットを取り付けにくくなったりする虞がある。このため、ファン取付用ワッペン1(補強シート)及び衣服5(衣服生地)に形成するファン取付用孔7(ファン取付口)の寸法形状や位置は、高い精度で一致させておきたいところ、特許文献1のファン取付用ワッペン1(補強シート)では、それぞれのファン取付用孔7(ファン取付口)の寸法形状や位置を高い精度で一致させるのに非常に手間を要する。
また、特許文献1のファン取付用ワッペン1は、ファン取付用孔7(ファン取付口)が予め設けられたものであるため、汎用性が低い。というのも、ファンユニットの寸法形状(特に、前記筒状部の外周寸法や外周形状)等が変わると、使用するファン取付用ワッペン1自体を交換する必要があるからである。
本発明は、上記課題を解決するために為されたものであり、補強シートと衣服生地とに、寸法形状や位置にズレが生じない状態でファン取付口を容易に形成することができる空調衣服の製造方法を提供するものである。また、使用するファンユニットの寸法等が変わっても容易に対応することができる空調衣服の製造方法を提供することも本発明の目的である。
上記課題は、
衣服生地の表側から裏側に空気を導入するファンユニットを取り付けるためのファン取付口が衣服生地に形成された空調衣服の製造方法であって、
衣服生地よりも剛性のある補強シートを衣服生地に熱圧着させる補強シート熱圧着工程と、
熱補強シート圧着工程で熱圧着された衣服生地及び補強シートにおける互いに重なる箇所に共通のファン取付口を同時に形成するファン取付口形成工程と
を経ることを特徴とする空調衣服の製造方法
を提供することによって解決される。
本発明の空調衣服の製造方法では、ファン取付口形成工程において、補強シートと衣服生地とに共通のファン取付口が同時に形成される。このため、衣服生地と補強シートとの位置合わせ等を正確に行わなくても、衣服生地と補強シートとにおける同じ位置に同じ寸法形状のファン取付口を容易に形成することができる。このため、ファンユニットをファン取付口に確実に取り付けることや、ファン取付口に取り付けられたファンユニットがファン取付口から脱落しないようにすることも可能になる。また、ファンユニットの寸法形状が変わっても、上記のファン取付口形成工程で、そのファンユニットの寸法形状に応じたファン取付口を容易に形成できる。このため、本発明の空調衣服の製造方法は、ファンユニットの形状寸法に左右されずに容易に適用可能なものとなっており、汎用性に優れたものとなっている。
本発明の空調衣服の製造方法において、補強シートは、衣服生地に熱圧着可能であり、且つ、衣服生地よりも剛性のある(撓みにくい)ものであれば特に限定されない。しかし、補強シートが殆ど変形しない素材(厚手の金属板等)で形成されていると、空調衣服を洗濯機で洗濯する際に、補強シートが、空調衣服の衣服生地や、同じ洗濯機で洗濯される他の衣類や、洗濯機等を傷つける虞がある。また、補強シートの重量が嵩む虞もあるし、補強シートを熱圧着する場所や範囲によっては、空調衣服の着心地が低下する虞もある。このため、補強シートは、シワが寄らない範囲で人手でも容易に撓ませることができる(曲げることができる)程度の可撓性乃至は弾性を有する素材であることが好ましい。このような素材としては、表面に金属コーティングを施された熱転写ラバーシートが挙げられる。
本発明の空調衣服において、補強シートとして上記の熱転写ラバーシート(表面に金属コーティングを施された熱転写ラバーシート)を用いる場合には、その補強シートにおける前記金属コーティングが施された面を、アプリケーションフィルムで覆うことが好ましい。ここで、「アプリケーションフィルム」とは、熱転写シートにおける熱圧着面とは反対側に貼り付けられるフィルムであり、熱転写シートの転写部分(上記の熱転写ラバーシートにおいては金属コーティングからなる層)を対象箇所に転写する際に、転写部分を前記対象箇所に位置決めするまでの間、転写部分を一時的に保持させる用途で用いられるフィルムである。このアプリケーションフィルムは、通常、転写部分の転写を終えた後に転写部分から剥がされて廃棄されるが、このアプリケーションフィルムを上記の熱転写ラバーシートに付着したままの状態とすることで、金属コーティングが施された層をアプリケーションフィルムで保護することが可能になる。したがって、空調衣服を洗濯機で洗濯等しても、金属コーティングが剥離しないようにすることができる。
本発明の空調衣服の製造方法において、補強シートの厚さは、特に限定されない。しかし、補強シートが薄すぎると、補強シートの剛性(撓みにくさ)を確保しにくくなり、ファン取付口からのファンユニットの脱落を防止しにくくなる虞がある。このため、補強シートの厚さは、50μm以上とすることが好ましい。一方、補強シートが厚すぎると、補強シートに適度な可撓性(シワがよらない程度の可撓性)乃至は弾性を付与しにくくなる。また、補強シートの重量が嵩むだけでなく、補強シートを熱圧着する場所や範囲によっては、空調衣服の着心地が低下する虞もある。このため、補強シートの厚さは、3mm以下とすることが好ましい。
本発明の空調衣服の製造方法において、補強シートは、衣服生地に熱圧着するだけでもよい。しかし、この場合には、空調衣服を洗濯機で繰り返し洗濯等すると、衣服生地から補強シートが剥がれる虞がある。このとき、補強シートの一部のみしか剥がれなかったとしても、その箇所がファン取付口の周縁部である場合には、ファン取付口の周縁部の衣服生地が解れやすくなる虞もある。補強シートは、衣服生地に熱圧着されることにより、衣服生地の解れを防止する機能をも有しているところ、補強シートが衣服生地から剥がれた箇所では、その機能が発揮されなくなるからである。このため、本発明の空調衣服の製造方法では、補強シート熱圧着工程で熱圧着された衣服生地及び補強シートを互いに縫合する補強シート縫合工程を設けることが好ましい。これにより、空調衣服を洗濯等しても、補強シートが衣服生地から剥がれにくくすることが可能になる。
この補強シート縫合工程は、上述したように、補強シートとして上記の熱転写ラバーシートを用い、その金属コーティングが施された面をアプリケーションフィルムで覆う場合において、特に好適に採用することができる。というのも、既に述べたように、アプリケーションフィルムは、転写部分を一時的に保持させる用途で用いられるものであるため、その粘着力は強くないところ、アプリケーションフィルムを自らの粘着力のみで熱転写ラバーシートに貼り付けた状態であると、空調衣服を着用する際や洗濯した際等にアプリ−ケーションフィルムが熱転写ラバーシートから剥がれる虞があるところ、このアプリケーションフィルムも熱転写ラバーシート(補強シート)とともに衣服生地に縫合することによって、アプリケーションフィルムが剥がれないようにすることができるからである。
本発明の空調衣服の製造方法において、ファン取付口形成工程でのファン取付口の形成方法は、衣服生地や補強シートの素材によっても異なり、特に限定されない。ファン取付口は、通常、衣服生地及び補強シートをカットすることにより形成されるところ、衣服生地及び補強シートをカットする方法としては、切断刃でカットする方法や、超音波でカットする方法や、熱でカットする方法等が挙げられる。ファン取付口の形成には、各種の切断刃カット装置や超音波カット装置やヒートカット装置等を用いることができる。しかし、大掛かりなカット装置は、大量生産用の工場等では導入することができても、比較的小ロットでの生産を目的とした工場で空調衣服を生産する場合や、特定の会社の従業員が着用する限られた数の衣服のみを空調衣服化したい場合等には、導入が難しい。また、このような大掛かりなカット装置を導入したとしても、必ずしも空調衣服の生産効率の向上には寄与しない。このため、ファン取付口は、サークルカッターを用いて形成することが好ましい。
ここで、サークルカッターとは、衣服生地等の切断対象物を円形に切断するための工具のことをいう。サークルカッターは、通常、衣服生地等の切断対象物における開口したい部分の中心に立てる中心針と、中心針を中心として回転可能に支持された回転部と、回転部に対して径方向にスライド可能に支持された切断刃と、切断刃を操作するための操作部とを備えおり、操作部を手等で掴んで中心針を中心として回転させ、切断刃を切断対象物上で円形に走らせることで、切断対象物を円形に切断するものとなっている。サークルカッターを用いてファン取付口を形成すると、切断刃の位置をスライド調節することにより、開口径を容易に調節することもできるため、ファンユニットの外形寸法が変わっても容易に対応することもできる。
以上のように、本発明によって、補強シートと衣服生地とに、寸法形状や位置にズレが生じない状態でファン取付口を容易に形成することができる空調衣服の製造方法を提供することが可能になる。また、使用するファンユニットの寸法等が変わっても容易に対応することができる空調衣服の製造方法を提供することも可能になる。
空調衣服の全体を背面側から見た状態を示した図である。 空調衣服におけるファン取付口の周辺を拡大した斜視図であって、ファン取付口の一側からファンユニット本体部を挿入する前の状態を示した図である。 空調衣服におけるファン取付口の周辺を拡大した斜視図であって、ファン取付口に挿入されてファン取付口の他側に突き出たファンユニット本体部の筒状部に対して、ファンユニット着脱部を外嵌する前の状態を示した図である。 空調衣服におけるファン取付口の周辺を拡大した斜視図であって、ファン取付口にファンユニットを取り付けた後の状態を示した図である。 本発明の空調衣服の製造方法において、衣服生地に対して補強シートを熱圧着させる前(補強シート熱圧着工程を行う前)の状態を示した斜視図である。 本発明の空調衣服の製造方法において、衣服生地に対して補強シートを熱圧着させた後(補強シート熱圧着工程を行った後)の状態を示した斜視図である。 本発明の空調衣服の製造方法において、熱圧着された衣服生地及び補強シートにおける互いに重なる箇所にファン取付口を形成した後(ファン取付口形成工程を行った後)の状態を示した斜視図である。 本発明の空調衣服の製造方法において、補強シート熱圧着工程で熱圧着された衣服生地及び補強シートを互いに縫合した後(補強シート縫合工程を行った後)の状態を示した斜視図である。 アプリケーションフィルムが貼り付けられた状態の補強シートを示した断面図である。 補強シート及びアプリケーションフィルムで蓋体収容部を形成し、その蓋体収容部に蓋体を収容している様子を示した斜視図である。 蓋体の一例を示した分解斜視図である。 図11の蓋体を一体化した状態を示した斜視図である。
1.空調衣服の概要
本発明の空調衣服の製造方法の好適な実施態様について、図面を用いてより具体的に説明する。まず、当該製造方法で製造される空調衣服の概要について説明する。
図1は、空調衣服10の全体を背面側から見た状態を示した図である。この空調衣服10は、図1に示すように、ファン取付口αを有しており、そのファン取付口αにファンユニット20を取り付けることができるようになっている。ファンユニット20は、空調衣服10の外部から内部に空気を導入するためのものとなっている。空調衣服10を着用した状態でファンユニット20を駆動させると、空調衣服10の衣服生地11と着用者(図示省略)の身体との間に空気の流れを強制的に生じさせることができる。このため、空調衣服10の内側に熱が籠らないようにして、作業者が感じる暑さを軽減することが可能となっている。
図1に示した空調衣服10において、ファン取付口αは、空調衣服10の背面側(後身頃)を形成する衣服生地11における、右腰部と左腰部とを覆う部分にそれぞれ1箇所ずつ計2箇所に設けている。ファンユニット20を駆動する際には、通常、空調衣服10の前側のファスナーが閉じた状態とされる。また、空調衣服10の裾や袖は、絞られた形態となっている。このため、ファンユニット20を駆動して空調衣服10の外部から内部へ空気(外気)を導入すると、空調衣服10は空気圧によってやや膨らんだ状態となる。ファンユニット20によって着用者の右腰部後側と左腰部後側から空調衣服10の内部に導入された外気は、着用者の背中を経て、或いは両脇部から胸部を経て、首部分から外側に抜け出るようになっている。これにより、着用者の上半身の広い範囲に空気の流れを生じさせ、着用者が暑さを感じにくくすることが可能となっている。
ファン取付口αの形状は、通常、後述するファンユニット本体部21における筒状部21aの外周形状と同じとされる。ファンユニット本体部21の筒状部21aの外周形状は、通常、円形であることが多いため、ファンユニット取付口も、通常、円形とされることが多い。また、ファン取付口αを設ける箇所数は、図1の空調衣服10に示した2箇所に限定されない。ファン取付口αは、1箇所のみに設けてもよいし、3箇所以上に設けることもできる。さらに、ファン取付口αを設ける場所も、図1の空調衣服10に示した右腰部及び左腰部の背面側に限定されない。ファン取付口αは、空調衣服10の背面側における肩甲骨周辺に設けることもできるし、空調衣服10の前面側に設けることもできる。さらにまた、図1に示した空調衣服10は、着用者の上半身を覆う上衣となっているが、ズボン等の下位とすることもできるし、上衣と下位が一体となった衣服(いわゆる「つなぎ」)とすることもできる。
図2〜4は、図1の空調衣服10におけるファン取付口αの周辺を拡大した斜視図である。図2は、ファン取付口αの一側からファンユニット本体部21を挿入する前の状態を、図3は、ファン取付口αに挿入されてファン取付口αの他側に突き出たファンユニット本体部21の筒状部21aに対して、ファンユニット着脱部22を外嵌する前の状態を、図4は、ファン取付口αにファンユニット20を取り付けた後の状態を、それぞれ示している。ファンユニット20は、図2に示すように、ファンユニット本体部21と、ファンユニット本体部21に対して着脱可能なファンユニット着脱部22とで構成されている。
ファンユニット本体部21は、ファンやその駆動手段(モーター等)が内蔵される部分となっており、その筐体は、筒状部21aと、筒状部21aの基端部に設けられたフランジ部21bとで構成されている。筒状部21aの外径は、ファン取付口αの内径と略同じとされ、フランジ部21bの外径は、ファン取付口αの内径よりも大きくされる。一方、ファンユニット着脱部22は、ファンユニット本体部21の筒状部21aに外嵌するための部分となっている。本実施態様において、ファンユニット着脱部22は、円環状に形成されている。ファンユニット着脱部22の内径は、ファンユニット本体部21の筒状部21aの外径と略同じとされる。
このファンユニット20を空調衣服10のファン取付口αに取り付ける際には、まず、図2に示すように、ファン取付口αに対し、ファン取付口αの一側(図2の例では空調衣服10の外側)から、ファンユニット本体部21の筒状部21aを挿入する。続いて、図3に示すように、ファン取付口αから他側(図3の例では空調衣服10の内側)に突き出た筒状部21aに対し、筒状部21aの先端側からファンユニット着脱部22を外嵌する。筒状部21aの外周部とファンユニット着脱部22の内周部とには、互いに係合可能な係合部(図示省略)及び被係合部(図示省略)が設けられており、ファンユニット着脱部22を筒状部21aに一旦外嵌すると、上記の係合部と被係合部との係合を解除しない限りは、筒状部21aからファンユニット着脱部22を取り外すことができないようになっている。
ファンユニット本体部21の筒状部21aにファンユニット着脱部22を外嵌し、上記の係合部と被係合部とを係合した状態にあっては、図4に示すように、ファンユニット本体部21のフランジ部21bとファンユニット着脱部22とが、ファン取付口αの周縁部の衣服生地11を挟持するようになっている。これにより、空調衣服10におけるファン取付口αにファンユニット20が取り付けられた状態が維持されるようになっている。
ただし、衣服生地11は、通常、合成繊維や天然繊維等からなる織布や不織布等の柔らかい素材で形成されるため、衣服生地11におけるファン取付口αの周辺部に撓み等の変形が生じると、フランジ部21bとファンユニット着脱部22との隙間から衣服生地11が抜け出てしまい、ファンユニット20がファン取付口αから脱落してしまう虞がある。この点、図1に示した空調衣服10では、図2〜4に示すように、衣服生地11におけるファン取付口αに周辺部に、衣服生地11よりも剛性のある補強シート12を貼り付けることで、衣服生地11におけるファン取付口αの周辺部に撓み等の変形が生じにくくしており、フランジ部21bとファンユニット着脱部22との隙間から衣服生地11が抜け出にくくしている。
2.空調衣服の製造方法
上述した空調衣服10(図1)は、ファンユニット20を取り付けるためのファン取付口αが衣服生地11に形成されるとともに、衣服生地11におけるファン取付口αの周辺部が補強シート12で補強されることにより、ファン取付口αにファンユニット20を脱落しにくい状態でしっかりと取り付けることができるものとなっている。この空調衣服10は、後述する補強シート熱圧着工程と、ファン取付口形成工程と、補強シート縫合工程とを経ることにより行われる。以下、これらの工程について順に説明する。
2.1 補強シート圧着工程
補強シート熱圧着工程は、図5及び図6に示すように、衣服生地11に対して補強シート12を熱圧着させる工程となっている。図5は、衣服生地11に対して補強シート12を熱圧着させる前(補強シート熱圧着工程を行う前)の状態を示した斜視図である。図6は、衣服生地11に対して補強シート12を熱圧着させた後(補強シート熱圧着工程を行った後)の状態を示した斜視図である。
このように、衣服生地11に対して補強シート12を熱圧着することにより、空調衣服10におけるファン取付口αの周縁部に剛性を付与し、ファン取付口αに取り付けられたファンユニット20が脱落しにくくすることができる。また、補強シート12で覆われた衣服生地11が解れにくくすることも可能となっている。補強シート圧着工程は、衣服生地11を空調衣服10の形態に仕立てる前に行ってもよいが、通常、衣服生地11を空調衣服10の形態に仕立てた後に行われる。市販の衣服を空調衣服化する際も、既に仕立てられて完成した衣服に対して、補強シート圧着工程を行う。
補強シート熱圧着工程において、補強シート12は、衣服生地11の表側(空調衣服10の外面を形成する側)と裏側(空調衣服10の内面を形成する側)とのいずれに貼り付けてもよいが、本実施態様においては、衣服生地11の裏側に貼り付けている。このため、空調衣服10の外側からは補強シート12が見えないようにして、空調衣服10の見た目をよくすることが可能となっている。
既に述べたように、補強シート12は、衣服生地に熱圧着可能であり、且つ、衣服生地11よりも剛性のある素材のものであれば特に限定されない。補強シート12としては、プラスチック板や金属板や厚手生地や厚紙を用いてもよいが、これらの素材を補強シート12として用いると、後述するファン取付口形成工程において、補強シート12にファン取付口αを形成しにくくなる。また、空調衣服10におけるファン取付口αの周辺が硬くなりすぎて、空調衣服10の着心地が低下する虞もある。また、プラスチック板や金属板を用いた場合には、空調衣服10を洗濯機で洗濯する際等に、衣服生地11や、洗濯機内の他の衣類や、洗濯機等を傷つける虞がある。
このため、補強シート12は、シワが寄らない状態で撓ませることができる(曲げることができる)程度の可撓性乃至は弾性を有する素材で形成することが好ましい。このような素材としては、ラバーシートや弾性樹脂シート等が例示される。本実施態様においては、図9に示すように、その片面(内側を向く面)側にアプリケーションフィルム14が貼り付けられた熱転写ラバーシート13を補強シート12として用いている。図9は、アプリケーションフィルム14が貼り付けられた状態の熱転写ラバーシート13(補強シート12)を示した断面図である。
熱転写ラバーシート13は、金属コーティング層13a(金属コーティング(アルミニウムのコーティング)からなる層)と、溶着層13b(加熱すると溶融し、冷えると固まる溶着材料からなる層)とで構成されている。熱転写ラバーシート13を熱圧着する前において、溶着層13bは、通常、台紙(剥離紙)で覆われているが、この台紙の図示は省略している。熱転写ラバーシート13としては、Siser社製の「P.S.Metalic」を好適に用いることができる。この熱転写ラバーシート13は、適度な可撓性(弾性)を有している。熱転写ラバーシート13に施された金属コーティング層13aは、熱転写ラバーシート13(補強シート12)の剛性を保つだけでなく、補強シート12に汚れが付着しにくくする機能をも有している。
アプリケーションフィルム14は、通常、透明な樹脂フィルムによって形成され、その片面(金属コーティング層13aを向く面)側は、弱粘着面とされる。本実施態様においては、ポリエチレンテレフタレート(PET)からなるフィルムをアプリケーションフィルム14として用いている。このアプリケーションフィルム14によって、金属コーティング層13aが露出しないようにし、金属コーティング層13aを剥離等から保護することが可能になる。
補強シート12の形状は、衣服生地11におけるファン取付口αの周辺を覆うことができるのであれば特に限定されない。補強シート12の形状としては、矩形(正方形を含む。)や円形等が例示される。また、補強シート12の寸法も、衣服生地11におけるファン取付口αの周辺を覆うことができるのであれば特に限定されない。本実施態様においては、後述するように、ファン取付口αを、直径が約9cmの円形に形成するところ、補強シート12を、一辺が約12cmの正方形に形成している。補強シート12の厚さも特に限定されないが、既に述べた理由により、50μm〜3mmの範囲とすることが好ましい。補強シート12の厚さは、80μm以上とすることがより好ましく、100μm以上とすることがさらに好ましい。また、補強シート12の厚さは、1mm以下とすることがより好ましく、500μm以下とすることがさらに好ましい。本実施態様において、補強シート12の厚さは約200μmとなっている。
2.2 ファン取付口形成工程
ファン取付口形成工程は、図7に示すように、熱補強シート圧着工程で熱圧着された衣服生地11及び補強シート12における互いに重なる箇所に共通のファン取付口αを同時に形成する工程となっている。図7は、熱圧着された衣服生地11及び補強シート12における互いに重なる箇所にファン取付口αを形成した後(ファン取付口形成工程を行った後)の状態を示した斜視図である。
ここで、「共通のファン取付口α」とは、衣服生地11に形成されるファン取付口αの形状及び位置と、補強シート12に形成されるファン取付口αの形状及び位置とが略一致し、ファン取付口αとファン取付口αとが略完全に重なる状態に形成されることを意味する。また、「ファン取付口αを同時に形成」とは、衣服生地11にファン取付口αを形成するタイミングと、補強シート12にファン取付口αを形成するタイミングとが、略同時であることを意味する。このように、衣服生地11と補強シート12とに共通のファン取付口α(ファン取付口α及びファン取付口α)を同時に形成することで、衣服生地11と補強シート12との位置合わせ等を正確に行わなくても、衣服生地11と補強シート12とにおける同じ位置に同じ寸法形状のファン取付口α及びファン取付口αを容易に形成することができる。
既に述べたように、ファン取付口αを形成する方法は、特に限定されないが、本実施態様においては、図示省略のサークルカッターを用いて形成している。具体的には、サークルカッターにおける切断刃を、補強シート12上で、図6に示した破線に沿って円弧状に走らせて、その切断刃で補強シート12とその下側の衣服生地11とを円形(直径約9cmの円形)に切り取ることで、ファン取付口αを形成している。これにより、衣服生地11及び補強シート12に略同一形状のファン取付口αを略完全に重なる状態で容易に形成することができる。加えて、サークルカッターの切断刃の位置をスライド調節することで、ファン取付口αの内径を容易に変更することができる。このため、ファンユニット20の寸法形状が変わっても容易に対応することが可能となっている。
本実施態様において、衣服生地11におけるファン取付口αの周縁部は、切れっぱなしの状態となっている。しかし、既に述べたように、衣服生地11におけるファン取付口αの周縁部には、補強シート12が熱圧着されている。このため、ファン取付口αの周縁部の衣服生地11には解れが生じにくくなっている。
2.3 補強シート縫合工程
補強シート縫合工程は、図8の縫合線L,Lに示すように、補強シート熱圧着工程で熱圧着された衣服生地11及び補強シート12を互いに縫合する工程である。図8は、補強シート熱圧着工程で熱圧着された衣服生地11及び補強シート12を互いに縫合した後(補強シート縫合工程を行った後)の状態を示した斜視図である。
補強シート12を衣服生地11に熱圧着しただけであると、空調衣服10を洗濯機で洗濯等した際に、補強シート12が衣服生地11から剥がれる虞があるところ、この補強シート縫合工程を行うことによって、補強シート12を衣服生地11に確実に固着し、補強シート12が衣服生地11から剥がれにくくすることができる。また、本実施態様においては、図9を用いて既に説明したように、補強シート12(熱転写ラバーシート13)における内側を向く面にアプリケーションフィルム14を貼り付けているところ、この補強シート縫合工程で、このアプリケーションフィルム14も補強シート12とともに衣服生地11に縫合することによって、アプリケーションフィルム14が剥がれないようにすることも可能になる。
補強シート縫合工程は、補強シート熱圧着工程よりも後であれば、ファン取付口形成工程の前に行ってもよいが、この場合には、ファン取付口形成工程において、縫合線L,Lの存在を気にしながらファン取付口を形成(裁断)しなければならなくなる等、ファン取付口形成工程を行いにくくなる虞がある。このため、本実施態様において、補強シート縫合工程は、ファン取付口形成工程の後に行っている。
補強シート縫合工程において、衣服生地11と補強シート12とを縫合する縫合線L,Lの形状や配置は、特に限定されない。本実施態様においては、図8に示すように、補強シート12の外縁部に沿う略矩形状の縫合線Lと、補強シート12の内縁部(ファン取付口αの外縁部)に沿う円形状の縫合線Lとで、衣服生地11と補強シート12とを縫合している。このように、補強シート12の外縁部と内縁部との双方を衣服生地11に縫合することによって、補強シート12をより剥がれにくくすることが可能になる。
衣服生地11と補強シート12とを縫合する手段は、特に限定されないが、通常、ミシンが道いられる。ファン取付口形成工程と補強シート縫合工程との双方を終えると、空調衣服10(図1)が完成する。
3.その他
上述した製造方法で製造された空調衣服では、ファン取付口αが開きっぱなしの状態であり、ファンユニット20による送風が必要でなく、ファン取付口αにファンユニット20を取り付けない冬期等においては、そのファン取付口αを通じて冷たい外気が空調衣服の内側に入る虞がある。また、そのファン取付口αを通じて、空調衣服の下側に着用している他の衣服や、着用者の肌が見えて、見た目が悪くなる虞もある。この点、上述した製造方法で製造された空調衣服は、ファン取付口αの周辺部に、補強シート12とアプリケーションフィルム14を取り付けるものであるため、この補強シート12とアプリケーションフィルム14とを利用して、ファン取付口αを塞ぐ蓋体を設けることができるようにすることができる。
図10は、補強シート12及びアプリケーションフィルム14で蓋体収容部βを形成し、その蓋体収容部βに蓋体15を収容している様子を示した斜視図である。すなわち、上述した製造方法により製造された空調衣服は、ファン取付口αの周辺に補強シート12とアプリケーションフィルム14とが設けられるところ、図10の縫合線Lで示すように、この補強シート12とアプリケーションフィルム14とを、補強シート12の外縁部における、一辺部(図10の例では上縁部)を除く三辺部(図10の例では下縁部、右側縁部及び左側縁部)のみで「コ」の字状に縫合することで、補強シート12とアプリケーションフィルム14とをポケット状に形成し、補強シート12とアプリケーションフィルム14との隙間の蓋体収容部βに、蓋体15を挿入することで、ファン取付口αを塞ぐことができるようにすることができる。
ここで、ファン取付口αを蓋体15で塞いだ場合には、空調衣服の外側からは、ファン取付口αであった箇所に、衣服生地11と同じ生地が見えるようにすることが好ましい。この点、図10に示す蓋体15は、蓋基材15aと、蓋表皮材15bとを互いに固着した構造となっているところ、蓋体15における、蓋体収容部βに蓋体15を収容した際に外側を向く方の面に、衣服生地11と同じ生地からなる蓋表皮材15bを固着することで、ファン取付口αを蓋体15で塞いだ際に、ファン取付口αが目立たないようにしている。
蓋表皮材15として使用する生地(衣服生地11と同じ生地)の入手方法は、特に限定されないが、上述した製造補法では、ファン取付口形成工程において、図6及び図7に示すように、衣服生地11及び補強シート12をサークルカッターで円形に切断することでファン取付口αを形成するため、このときに衣服生地11の円形の切断片が生ずるところ、この衣服生地11の切断片を蓋表皮材15bとして利用すると、廃材を再利用して、ゴミとして捨てられる部分を有効に利用できるようになるため、好ましい。
一方、蓋基材15aは、蓋体15に適度な硬さを付与できるのであれば、その素材や構造を特に限定されない。蓋基材15aは、例えば、図11及び図12に示す構造とすることができる。図11は、蓋体15の一例を示した分解斜視図である。図12は、図11の蓋体15を一体化した状態を示した斜視図である。図11及び図12に示す蓋体15において、蓋基材15aは、熱転写ラバーシート(内側)15aと、吸着シート15aと、熱転写ラバーシート(外側)15aとを一体化させて形成したものとなっている。
熱転写ラバーシート(内側)15aは、上記の補強シート12で用いた熱転写ラバーシート13と同じ素材のもの(アプリケーションシートあり)を用いている。この熱転写ラバーシート15aにおける溶着面に、吸着シート15aを熱圧着するとともに、この吸着シート15aの外面側の周縁部に熱転写ラバーシート(外側)15aを熱圧着している。熱転写ラバーシート(外側)15aも、上記の補強シート12で用いた熱転写ラバーシート13と同じ素材のものを用いているが、アプリケーションシートは重ね合わせていない。
熱転写ラバーシート(外側)15aは、蓋表皮材15bの外縁よりも一回り大きな開口部を有しており、図12に示すように、各部材を一体化させた際には、熱転写ラバーシート(外側)15aの開口部の内側に、蓋表皮材15bが収まるようにしており、蓋表皮材15bの外縁部と、熱転写ラバーシート(外側)15aの開口部の内縁部との隙間から、吸着シート15aの吸着面が露出するようにしている。これにより、蓋体15における蓋表皮材15bの周部に、環状の吸着部分を形成することが可能になり、蓋体15を蓋体収容部β(図10)に収容して蓋体15でファン取付口αを塞いだ際に、衣服生地11が蓋体15から浮き上がらないように、衣服生地11の内面側を上記の環状の吸着部分で吸着することが可能となっている。
吸着シート15aは、衣服生地11を吸着できるものであれば、その素材を特に限定されないが、粘着剤等を塗布したものであると、空調衣服の使用や洗濯を重ねると、その吸着力(粘着力)が低下する虞がある。このため、吸着シート15aとしては、その表面に多数の微細孔を有し、その微細孔による吸盤作用により対象物(衣服生地11)を吸着するものを使用すると好ましい。このような素材としては、ミクロ吸盤応用研究所製の「ミクロ吸盤シート」が挙げられる。
10 空調衣服
11 衣服生地
12 補強シート
13 熱転写ラバーシート
13a 金属コーティング層
13b 溶着層
14 アプリケーションフィルム
15 蓋体
15a 蓋基材
15a 熱転写ラバーシート(内側)
15a 吸着シート
15a 熱転写ラバーシート(外側)
15b 蓋表皮材
20 ファンユニット
21 ファンユニット本体部
21a 筒状部
21b フランジ部
22 ファンユニット着脱部
縫合線(補強シートの外縁部側)
縫合線(補強シートの内縁部側)
縫合線(補強シートの外縁部(上縁部を除く)側)
α ファン取付口
α ファン取付口(衣服生地側)
α ファン取付口(補強シート側)
β 蓋体収容部

Claims (6)

  1. 衣服生地の表側から裏側に空気を導入するファンユニットを取り付けるためのファン取付口が衣服生地に形成された空調衣服の製造方法であって、
    衣服生地よりも剛性のある補強シートを衣服生地に熱圧着させる補強シート熱圧着工程と、
    熱補強シート圧着工程で熱圧着された衣服生地及び補強シートにおける互いに重なる箇所に共通のファン取付口を同時に形成するファン取付口形成工程と
    を経ることを特徴とする空調衣服の製造方法。
  2. 補強シートが、表面に金属コーティングを施された熱転写ラバーシートである請求項1記載の空調衣服の製造方法。
  3. 補強シートにおける前記金属コーティングが施された面が、アプリケーションフィルムで覆われた請求項2記載の空調衣服の製造方法。
  4. 補強シートの厚さが50μm〜3mmである請求項1〜3いずれか記載の空調衣服の製造方法。
  5. 補強シート熱圧着工程で熱圧着された衣服生地及び補強シートを互いに縫合する補強シート縫合工程を設けた請求項1〜4いずれか記載の空調衣服の製造方法。
  6. ファン取付口形成工程において、サークルカッターを用いてファン取付口を形成する請求項1〜5いずれか記載の空調衣服の製造方法。
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