JP7130684B2 - 送風装置取付部、送風装置取付部の作製方法、空調服、及び縫製部品 - Google Patents
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Description
また、本発明は、美粧性に優れ、かつ高品質な送風装置取付部を容易に作製することができる送風装置取付部の作製方法及び送風装置取付部の作製に用いる縫製部品を提供することを目的とする。
本発明の送風装置取付部及び空調服によれば、美粧性に優れ、かつ高品質である。
まず、本発明の縫製部品について説明する。本発明の縫製部品は、例えば、図20に示すような空調服40に送風装置60を取り付けるための取付孔43(図16参照)を作製するために用いられるものである。
本実施形態の縫製部品10は、図1から図3に示すように、円形の第2シート基材12からなり、第2シート基材12の中心に小孔11を有するものである。小孔11は、空調服40の生地42(本発明の第1シート基材に対応する。図20参照)の送風装置60の取付位置を示す印と位置合わせをするための印である。縫製部品10は、小孔11を有することにより、生地42の所定の位置に精度良く取付孔43を形成することができる。
詳細は後述するが、本発明の縫製部品は、取付孔43を形成する際、1枚又は2枚一組で使用されるものであり、より好ましくは2枚で使用されるものである。
縫い代部19の幅W19(図2参照)は最終的に形成される環状部45の幅W45(図15参照)より小さいことが好ましい。
接着層23が設けられている場合、上記裁断位置及び縫合位置を示す線16、17及び18は、第2シート基材22の裏面22b及び接着層23の裏面23bのいずれに設けてもよい。
縫製部品30の場合、環状部材35が、最終的に送風装置取付部の環状部45(図15参照)として最表面に現れることになるため、第2シート基材32は、例えば不織布等の極薄い生地で構成されることが好ましい。また、縫製部品30の場合、接着層33は、パウダー状、ドット状、ストライプ状、又は網目状に設けられた、厚みが薄いものが好ましい。第2シート基材32が薄ければ、環状部45が分厚くなり過ぎず、美粧性の観点から好ましい。
次に、本発明の送風装置取付部の作製方法の一実施形態について説明する。本実施形態では、空調服の後ろ見頃の腰部分に送風装置取付部を作製する形態について説明する。
本発明の送風装置取付部の作製方法は、以下の第1工程から第5工程を備えるものである。以下、各工程の詳細について説明する。
第1工程は、図8に示すように、空調服40(図20参照)の後ろ見頃の生地42のおもて面42a上に、円形の縫製部品120及び220を2枚配置する工程である。具体的には、以下のように行う。
縫製部品120は、図9に示すように、第2シート基材122と第2シート基材122の裏面に形成された熱融着層123とからなり、縫製部品220も同様に、第2シート基材222と第2シート基材222の裏面に形成された熱融着層223とからなる。縫製部品120及び220の中心には、小孔11が設けられている。
図8に示すように、縫製部品120の裏面120bには、縫合位置を示す線16及び裁断位置を示す線17及び18が設けられている。
なお、線16、17及び18は、2枚の縫製文品のうち、少なくとも上側の縫製部品120に設けられていればよい。
第2工程は、生地42及び2枚の縫製部品120及び220を、取付孔の周縁に対応する位置で縫合する工程である。取付孔の周縁に対応する位置とは、図8における縫合位置を示す線16であり、図10に示すように、線16に沿って、生地42及び2枚の縫製部品120及び220を縫う(縫い目26)。
第3工程は、図11に示すように、第2工程で縫合した位置、すなわち縫い目26より内側で、生地42及び2枚の縫製部品120及び220を、裁断位置を示す線17で円形に裁断する工程である。円形に裁断することによって、図12に示すように、孔29及び孔29の周りに縫い代部19が形成される。裁断は、レーザ又は切断刃によって行うことができる。
第4工程は、図13に示すように、縫い代部19に、裁断位置を示す線18に沿って複数の切込み28を設ける工程である。切込み28も、レーザ又は切断刃によって行うことができる。複数の切込み28を設けることによって、次の第5工程で、縫製部品120を皺がよらず良好に折り返すことができる。切込み28の数は、孔29の大きさにより、適宜決定することができる。
第5工程は、図14に示すように、2枚の縫製部品120及び220のうち外側の縫製部品120を、孔29を通して生地42の裏面42b側へ折り返した後、図15に示すように、縫製部品120及び220の外縁近傍を縫合することによって(縫い目44)、取付孔43と環状部45とを形成する。追加で、取付孔43の周縁43a近傍の環状部45を更に縫合してもよい(縫い目46)。
ここで、縫製部品120及び220の外縁近傍を縫合する前に、折り返した縫製部品120(図16参照)をアイロンで加熱押圧して生地42の裏面42bに接着させてもよい。これにより、縫製部品120が固定されるので縫合しやすい。
本発明の送風装置取付部の作製方法によれば、図15及び図16に示すように、生地42のおもて面42aと裏面42bのいずれにも同様に環状部45(おもて側45a、裏側45b)が形成されるので、美粧性に優れる。
縫製部品120及び220は、生地42と同じ生地にしてもよく、異なるものにしてもよい。
環状部材135及び235のすぐ近傍を縫合することにより、図19に示すように、環状部材135及び235が取付孔43の周縁43aに配置されるため、仕上りが良好である。また、生地42の裏面42bにおいても、同様に仕上がりが良好となる。
なお、図18では、接着層を記載していないが、第2シート基材132及び232の裏面に接着層を設けてもよい。環状部材を備える縫製部品の場合、上記のように、接着層は、パウダー状、ドット状、ストライプ状、又は網目状に設けられた、厚みが薄いものが好ましい。
次に、上記の送風装置取付部の作製方法によって作製された送風装置取付部について説明する。
図15及び図16に戻って説明するが、送風装置取付部50は、生地42に設けられた取付孔43と取付孔43の周縁近傍の環状部45とからなるものである。ここで、環状部45とは、取付孔43の周縁43aから所定の幅で、生地42と縫製部品120及び220で形成された部分を示す。
図17に示すように、環状部45は、生地42のおもて面42a側から順に、上側第2シート基材222及び熱融着層223、生地42、及び環状の下側第2シート基材122及び熱融着層123を有する。より具体的には、環状部45において、生地42は、取付孔43の周縁43aで生地42の裏面42b側に折り込まれている。また、上側第2シート基材222及び熱融着層223は、折り込まれた生地42を生地42のおもて面42aから裏面42bに亘って覆うように設けられており、下側第2シート基材122及び熱融着層123は、取付孔43の周縁43aで生地42の裏面42b側に折り込まれている。
そして、上側第2シート基材222、熱融着層223、生地42、下側第2シート基材122及び熱融着層123が、環状部45の外縁近傍(縫い目44)と、取付孔43の周縁43a近傍とで縫合されている(縫い目46)。縫い目46は、縫い目26と同じ場所であってもよく内側であってもよい。
特に、上記した図18に示すような環状部材135及び235を備えた縫製部品の場合は、図19に示すように、環状部45の厚みも薄くなるので肌触りが良い。また、環状部材235及び135が環状部45のおもて側45a及び裏側45bを構成することとなるので、環状部材135及び235を様々な色や模様の生地とすることにより、デザイン性にも優れる送風装置取付部を作製することができる。
次に、本発明の空調服の一実施形態について説明する。
本発明の空調服は、本発明の送風装置取付部の作製方法によって作製された送風装置取付部を備えるものである。
本実施形態の空調服40は、図20に示すように、後ろ見頃の生地42の腰部分に、上記送風装置取付部50が2つ形成され、送風装置60が取り付けられる。送風装置60は、図21に示すように、本体部61と嵌合部材63と充電器(不図示)とからなり、本体部61は、周縁にフランジ62を有する。
送風装置60は、以下のようにして取り付けられる。まず、本体部61を、生地42のおもて面42a側から取付孔43に挿入する。次に、生地の裏面42b側から嵌合部材63で、環状部45のおもて側45a及び裏側45bを挟んで、生地42と送風装置60とを固定する。
なお、図中、環状部45のおもて側45a及び裏側45bの構成は見やすさのため接着層を簡略化している。
11、31 小孔
12、22、32、122、222、132、232 第2シート基材
12a、32a (第2シート基材の)おもて面
12b、32b (第2シート基材の)裏面
16、36 縫合位置を示す線
17、18、37、38 裁断位置を示す線
19、39 縫い代部
26、44 縫い目
28 切込み
123、223 熱融着層
31 小孔
23、33 接着層
33b (接着層の)裏面
35、135、235 環状部材
41 丸印
42 生地(第1シート基材)
42a 生地のおもて面
42b 生地の裏面
43 取付孔
43a 取付孔の周縁
45 環状部
45a 環状部のおもて側
45b 環状部の裏側
50 送付装置取付部
60 送風装置
61 本体部
62 フランジ
63 嵌合部材
Claims (3)
- 第1シート基材に送風装置を取り付ける取付孔を作製するために用いられる縫製部品であって、
円形の第2シート基材を備え、
前記第2シート基材のおもて面の周縁近傍に環状部材が設けられており、前記第2のシート基材の裏面に熱融着接着剤からなる接着層のみが設けられており、
前記第2シート基材の中心に、前記第1シート基材の前記送風装置の取付位置と位置合わせをするための印である、最大径が1mm以上10mm以下の小孔を有し、
前記縫製部品は、前記取付孔1箇所の作製に対し2枚一組で使用されるものであって、2枚の前記縫製部品を、前記小孔と前記第1シート基材上の印とを一致させて、前記環状部材のおもて面が対向するように前記第1シート基材上に配置し、前記取付孔の周縁に対応する位置で前記第1シート基材とともに縫合し、縫合した前記位置より内側を円形に裁断して孔を形成し、前記2枚の縫製部品のうち上側の前記縫製部品を、前記孔を通して折り返し、前記縫製部品の外縁近傍を縫合することによって、前記取付孔の周縁の前記第1シート基材のおもて面側及び裏面側に、前記環状部材が配置される、2枚一組の縫製部品。 - 第1シート基材に送風装置を取り付ける取付孔を作製するために用いられる縫製部品であって、
円形の第2シート基材を備え、
前記第2シート基材のおもて面の周縁近傍に環状部材が設けられており、前記第2のシート基材の裏面に熱融着接着剤からなる接着層のみが設けられており、
前記第2シート基材の中心に、前記第1シート基材の前記送風装置の取付位置と位置合わせをするための染料、顔料、又はインクで施した印を有し、
前記縫製部品は、前記取付孔1箇所の作製に対し2枚一組で使用されるものであって、2枚の前記縫製部品を、前記印と前記第1シート基材上の印とを一致させて、前記環状部材のおもて面が対向するように前記第1シート基材上に配置し、前記取付孔の周縁に対応する位置で前記第1シート基材とともに縫合し、縫合した前記位置より内側を円形に裁断して孔を形成し、前記2枚の縫製部品のうち上側の前記縫製部品を、前記孔を通して折り返し、前記縫製部品の外縁近傍を縫合することによって、前記取付孔の周縁の前記第1シート基材のおもて面側及び裏面側に、前記環状部材が配置される、2枚一組の縫製部品。 - 前記接着層の裏面に、裁断位置及び縫合位置を示す線が設けられている請求項1又は2記載の縫製部品。
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