JP2020121925A - ピリドン化合物とキノリン系化合物を含有する有害生物防除組成物および有害生物の防除方法、ならびに新規キノリン系化合物 - Google Patents

ピリドン化合物とキノリン系化合物を含有する有害生物防除組成物および有害生物の防除方法、ならびに新規キノリン系化合物 Download PDF

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Abstract

【課題】新規の有効成分を含有する有害生物を防除するのに有用な有害生物防除組成物お及びその使用方法、並びに新規キノリン系化合物の提供。【解決手段】式(1)で表されるピリドン化合物又はその塩とキノリン系化合物の1種以上の有害生物防除活性を有する成分とを有効成分として含む有害生物防除組成物。(R1は置換/非置換のC1〜6のアルキル等;R2はハロゲン、置換/非置換のC1〜6のアルキル等;R3はH、ハロゲン、置換/非置換のC1〜6のアルキル等;nは0〜5の整数;XはO又はS;Yはオルト位に置換基を有するフェニル、ピリジル等;破線部は二重結合又は単結合)【選択図】なし

Description

本発明は、ピリドン化合物と1種以上のキノリン系化合物を有効成分として含有する有害生物防除組成物、および新規キノリン系化合物に関する。
農園芸場面において、従来から、害虫、病原菌、雑草等の有害生物を防除するため、それぞれの有害生物の防除に適した農薬を使用することが一般的に行われている。
さらに、種々の有害生物を同時に防除すること等を目的として、複数の有効成分を含有する混合組成物を使用することが行われている。
一方、長年にわたる薬剤の使用により、薬剤に対する耐性を獲得した抵抗性害虫や耐性菌が出現し、従来の薬剤による防除が困難となる場面が増えてきているため、新規有害生物防除剤が絶えず必要とされている。また、抵抗性害虫や耐性菌の発生リスクを低減する目的で、異なる作用機作を有する有効成分を組合せた混合剤を使用することが行われている。
ところで、1,3,5,6−置換−2−ピリドン化合物に関して、例えば、GABAアルファー2/3リガンドとして、3位にアリール基またはヘテロアリール基を有する1,3,5,6−置換−2−ピリドン化合物が開示されている(例えば、国際公開第98/55480号参照)。また、細菌性感染症の治療薬として、3位にカルボキシル基を有する1,3,5,6−置換−2−ピリドン化合物が開示されている(例えば、欧州特許第0308020明細書参照)。しかしながら、国際公開第98/55480号および欧州特許第0308020明細書に記載されている化合物の用途は、いずれも医薬に関するものであり、本発明に係る有害生物防除組成物が属する技術分野とは相違する。
式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物に関して、特許文献3、4には、キノリン系化合物が殺菌剤として、イネのいもち病(Pyricularia oryzae)ならびにトマト、キュウリ及びインゲンの灰色かび病(Botrytis cinerea)、キュウリつる割病(Fusarium oxysporum)等の病害に対し、茎葉散布、土壌処理、種子処理等の処理方法で防除効果を示すことが開示されている。また、特許文献5、6には、式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物とある種の殺菌剤との混合について開示されているが、本発明のピリドン化合物との混合については開示されていない。
国際公開第98/55480号 欧州特許第0308020明細書 国際公開第05/070917号 国際公開第08/066148号 国際公開第11/077514号 国際公開第15/141867号
しかしながら、前述した複数の有効成分を含有する混合組成物において、単剤で使用した場合に比べ有害生物に対する効果が低下する場合があるため、新規の有効成分を含有し、かつ有害生物に対し十分な防除効果を奏する混合組成物が切望されている。
本発明の課題は、新規なピリドン化合物またはその塩とキノリン系化合物との組み合わせを含む有用な防除効果を奏する有害生物防除組成物、およびその使用方法、ならびに有用な防除効果を奏する新規キノリン系化合物を提供することにある。
本発明者らは、前記課題を解決すべく、1,3,5,6−置換−2−ピリドン化合物群および1,5,6−置換−2−ピリドン化合物群について鋭意検討を行った結果、当該2−ピリドン骨格中の6位に関して、オルト位に置換基を有するアリール基またはヘテロアリール基を導入した化合物群と1種以上のキノリン系化合物を有効成分として含有する有害生物防除組成物、および新規キノリン系化合物が、優れた有害生物防除活性を発揮することを見出し、本発明を完成するに至った。
即ち、本発明は、以下のとおりである。
[1]
式(1)
Figure 2020121925

[式中、R1は、水酸基、
シアノ基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
C1〜C6のハロアルキル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
C2〜C6のハロアルケニル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
C2〜C6のハロアルキニル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
C1〜C6のハロアルコキシ基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、
またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)を表し;
R2は、ハロゲン原子、
水酸基、
シアノ基、
ニトロ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
C1〜C6のハロアルキル基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
C2〜C6のハロアルケニル基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
C2〜C6のハロアルキニル基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
C1〜C6のハロアルコキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、
R20C(=O)−(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)を表す。)、
R20C(=O)O−(ここで、R20は、前記と同義である。)、
1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基、
R23−L2−(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)、
R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、
またはR24C(=O)N(R25)−(ここで、R24は、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)を表し、R25は、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表し;
R3は、水素原子、
ハロゲン原子、
ニトロ基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
C1〜C6のハロアルキル基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
C1〜C6のハロアルコキシ基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
C2〜C6のハロアルケニル基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
C2〜C6のハロアルキニル基、
R30−L3−(ここで、R30は、前記のR23と同義であり、L3は、前記のL2と同義である。)、
R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、
またはR33C(=O)−(ここで、R33は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表し;
nは、0〜5の整数(ただし、nが2以上のとき、2以上のR2は、それぞれ独立した置換基を表す。)を表し;
Xは、酸素原子、または硫黄原子を表し;
Yは、フェニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、テトラジニル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基を表し、
該フェニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜4置換し、
該ピリジル基、該ピラジニル基、該ピリミジニル基、該ピリダジニル基、該トリアジニル基、または該テトラジニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜3置換し、
該チエニル基、該チアゾリル基、該イソチアゾリル基、または該チアジアゾリル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜2置換し;
破線部を含む結合は、二重結合、または単結合を表し、
そして、置換基Aは、
水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R12R13N−(ここで、R12およびR13は、それぞれ独立していて、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR12およびR13は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)、およびR14−L1−(ここで、R14は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L1は、S、SO、またはSOを表す。)からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基Bは、
水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、C2〜C6のアルコキシアルコキシ基、R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)、R26R27R28Si−(ここで、R26、R27およびR28は、それぞれ独立していてC1〜C6のアルキル基を表す。)、R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、sは、1〜3の整数を表し、R26、R27およびR28は、前記と同義である。)、R20C(=O)−(ここで、R20は、前記と同義である。)、および1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基B1は、
シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基Cは、
水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、およびR30−L3−(ここで、R30は、前記のR14と同義であり、L3は、前記のL1と同義である。)からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基Dは、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、およびC1〜C6のハロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基D1は、
水酸基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。]で表されるピリドン化合物またはその塩と、
式(2a)又は式(2b)
Figure 2020121925

[式中、R2a及びR2bはそれぞれ独立していて、
置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、
置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、
または置換基E2で適宜置換されてもよいアラルキル基を表すか、
あるいはR2aとR2bは、それらが結合する炭素原子と一緒になって置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよく;
R2c及びR2dはそれぞれ独立していて、
水素原子、
置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
ハロゲン原子、
C1〜C6のアルコキシ基、
または水酸基を表すか、
あるいはR2cとR2dは、それらが結合する炭素原子と一緒になってカルボニル基又は置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよく;
R2eは、
水素原子、
C2〜C7のアシル基、
または置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基を表し;
X1は、ハロゲン原子、
置換基E5で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
置換基E6で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
置換基E7で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、
置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、
C1〜C6のアルコキシ基、
置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、
C2〜C7のアシル基、
シアノ基、
または置換基E9で水酸基の水素原子が置換されてよいN−ヒドロキシアルカンイミドイル基を表し;、
X2は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基又は水酸基を表し、
n1は0〜4の整数を表し、
n2は0〜6の整数を表し、
置換基E1は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E2は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、メルカプト基及びC1〜C6のアルキルチオ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E3は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基及びC1〜C6のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E4は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E5は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、水酸基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E6は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E7は、
ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E8は、
C1〜C6のアルキル基及びC2〜C7のアシル基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
置換基E9は、
C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、アラルキル基、アリール基及びヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である。]で表されるキノリン系化合物またはその塩から選ばれる1種以上の成分を有効成分として含有する有害生物防除組成物。
[2]
式(1)で表されるピリドン化合物においてR1が、シアノ基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
C1〜C6のハロアルキル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
C2〜C6のハロアルケニル基、
置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)であり;
R2が、ハロゲン原子、
水酸基、
シアノ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
C1〜C6のハロアルキル基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
C1〜C6のハロアルコキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
R20C(=O)O−(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)、
またはR23−L2−(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)であり;
R3が、水素原子、
ハロゲン原子、
置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
またはR30−L3−(ここで、R30は、前記のR23と同義であり、L3は、前記のL2と同義である。)であり;
Yが、フェニル基、またはピリジル基であり、
該フェニル基は、置換基Dでオルト位が置換され、さらに置換基D1で、それぞれ独立して適宜0〜4置換され、
該ピリジル基は、置換基Dでオルト位が置換され、さらに置換基D1で、それぞれ独立して適宜0〜3置換される、
[1]記載の有害生物防除組成物。
[3]
式(1)で表されるピリドン化合物においてR1が、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し;
R2が、ハロゲン原子、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、または置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基を表し;
R3が、水素原子、ハロゲン原子、または置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基を表す、
[2]に記載の有害生物防除組成物。
[4]
式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物において、R2a及びR2bがそれぞれ独立していて、
置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基であり、
R2c及びR2dがそれぞれ独立していて、
水素原子、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基又はハロゲン原子であり、
R2eが水素原子又は置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基であり、
X1がハロゲン原子であり、
X2がハロゲン原子であり、
n1が0〜4の整数を表し、
n2が0〜6の整数を表す[1]記載の有害生物防除組成物。
[5]
式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物が式(2c)又は式(2d)
Figure 2020121925

[式中、R2fは水素原子又はメチル基を表し、X3、X4及びX5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、X6及びX7はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はフッ素原子を表す]で表されるキノリン系化合物である[1]記載の有害生物防除組成物。
[6]
式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物が
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン、
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンおよび
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンからなる群から選択される少なくとも1種である[4]記載の有害生物防除組成物。
[7]
[1]に記載の有害生物防除組成物を施用して有害生物を防除する方法。
[8]
[1]に記載の式(1)で表されるピリドン化合物またはその塩を有効成分として含有する組成物と、[1]に記載の式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩を有効成分として含有する組成物とを同時に施用して有害生物を防除する方法。
[9]
[1]に記載の式(1)で表されるピリドン化合物もしくはその塩を有効成分として含有する組成物、又は[1]に記載の式(2a)もしくは式(2b)で表されるキノリン系化合物もしくはその塩を有効成分として含有する組成物のいずれか一方を施用した後に、もう一方の組成物を施用して有害生物を防除する方法。
[10]
[5]に記載の式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物であって、R2fが水素原子又はメチル基であり、X3がフッ素原子であり、X4、X5、X6及びX7がそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であるが、ただし式(2c)においてはX4、X5、X6又はX7のうち少なくとも1つがフッ素原子であり、式(2d)においてはX4又はX5のいずれかがフッ素原子であるキノリン系化合物又はその塩。
[11]
式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物が、
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン、
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、又は
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンである、
[10]記載のキノリン系化合物又はその塩。
[12]
式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物が、
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン又は
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンである、
[11]記載のキノリン系化合物又はその塩。
[13]
有害生物を防除する方法であって、それを必要とする植物個体、種子、土壌、苗箱、又はセルトレーに[1]に記載の式(I)の化合物またはその塩及び式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩の有効量を施用することを含む方法。
[14]
有害生物防除剤としての[1]に記載の式(I)の化合物またはその塩及び式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩の使用。
本発明によれば、新規の有効成分を含有する有害生物を防除するのに有用な有害生物防除組成物およびその使用方法、ならびに新規キノリン系化合物を提供することができる。
以下、本発明を実施するための形態について説明する。
なお、特許請求の範囲および明細書中において用いられる各用語は、特に断らない限り、当該技術分野において一般的に用いられる定義によるものとする。
本明細書において、使用する略号を以下に説明する。
DMF:N,N−ジメチルホルムアミド、THF:テトラヒドロフラン、Me:メチル基、Et:エチル基、Pr:プロピル基、Bu:ブチル基、Pentyl:ペンチル基、Hexyl:ヘキシル基、Ac:アセチル基、Ph:フェニル基、Py:ピリジル基、i:イソ、sec:セカンダリ、t:ターシャリ、c:シクロ、=:二重結合、≡:三重結合を表す。表のカラム中、単独の“−”は無置換を意味し、Pr、Bu、Pentyl、Hexylに関しては、接頭辞がない場合は、ノルマルを意味する。
以下に、本明細書中に使用される用語の定義を説明する。
Cx〜Cyとの記載は、x個からy個の炭素原子を有することを表す。
用語「適宜置換されてもよい」とは、置換または無置換であることを意味する。この用語を用いる際、置換基の数が明示されていないときは、置換基の数は1であることを表す。
C1〜C6のアルキル基とは、直鎖状または分岐状でよく、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、イソブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、ペンチル基、イソペンチル基、2−メチルブチル基、ネオペンチル基、1−エチルプロピル基、ヘキシル基、4−メチルペンチル基、3−メチルペンチル基、2−メチルペンチル基、1−メチルペンチル基、3,3−ジメチルブチル基、2,2−ジメチルブチル基、1,1−ジメチルブチル基、1,2−ジメチルブチル基、1,3−ジメチルブチル基、2,3−ジメチルブチル基、または2−エチルブチル基等である。
ハロゲン原子とは、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子等である。
C1〜C6のハロアルキル基とは、前記のC1〜C6のアルキル基における水素が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C1〜C6のハロアルキル基の具体例として、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、モノクロロメチル基、モノブロモメチル基、モノヨードメチル基、クロロジフルオロメチル基、ブロモジフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、2,2,2−トリクロロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ノナフルオロブチル基、ノナフルオロ−sec−ブチル基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基等が挙げられる。
C1〜C6のフルオロアルキル基とは、前記のC1〜C6のアルキル基における水素が1個または2個以上のフッ素原子によって任意に置換されたものを表す。C1〜C6のフルオロアルキル基の具体例として、モノフルオロメチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、1−フルオロエチル基、2−フルオロエチル基、1,1−ジフルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、1,1,2,2−テトラフルオロエチル基、ペンタフルオロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、3,3,3−トリフルオロプロピル基、ヘプタフルオロプロピル基、ヘプタフルオロイソプロピル基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)エチル基、ノナフルオロブチル基、ノナフルオロ−sec−ブチル基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチル基、ウンデカフルオロペンチル基、トリデカフルオロヘキシル基等が挙げられる。
C3〜C8のシクロアルキル基とは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、またはシクロオクチル基等である。
C2〜C6のアルケニル基とは、1個もしくは2個以上の二重結合を有し、直鎖状または分岐状である不飽和炭化水素基のものを表す。また、幾何異性体がある場合、E体またはZ体のどちらか一方のみ、あるいはE体とZ体との任意の割合の混合物であり、指定される炭素数の範囲であれば、特に限定されることはない。C2〜C6のアルケニル基の具体例として、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、3−ブテニル基、1−ペンテニル基、2−ペンテニル基、3−ペンテニル基、4−ペンテニル基、3−メチル−2−ブテニル基、1−ヘキセニル基、2−ヘキセニル基、3−ヘキセニル基、4−ヘキセニル基、5−ヘキセニル基、4−メチル−3−ペンテニル基、3−メチル−2−ペンテニル基等が挙げられる。
C2〜C6のハロアルケニル基とは、前記のC2〜C6のアルケニル基における水素原子が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C2〜C6のハロアルケニル基の具体例として、2−フルオロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、3−フルオロアリル基、3,3−ジフルオロアリル基、3,3−ジクロロアリル基、4,4−ジフルオロ−3−ブテニル基、5,5−ジフルオロ−4−ペンテニル基、6,6−ジフルオロ−5−ヘキセニル基等が挙げられる。
C2〜C6のアルキニル基とは、1個もしくは2個以上の三重結合を有し、直鎖状または分岐状である不飽和炭化水素基のものを表す。C2〜C6のアルキニル基の具体例として、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、3−ブチニル基、1−ペンチニル基、2−ペンチニル基、3−ペンチニル基、4−ペンチニル基、1,1−ジメチル−2−プロピニル基、1−ヘキシニル基、2−ヘキシニル基、3−ヘキシニル基、4−ヘキシニル基、5−ヘキシニル基等が挙げられる。
C2〜C6のハロアルキニル基とは、前記のC2〜C6のアルキニル基における水素原子が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C2〜C6のハロアルキニル基の具体例として、2−フルオロエチニル基、2−クロロエチニル基、2−ブロモエチニル基、2−ヨードエチニル基、3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、3−クロロ−3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、3−ブロモ−3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル基、4,4−ジフルオロ−1−ブチニル基、4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−1−ブチニル基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−1−ブチニル基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブチニル基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基、5,5−ジフルオロ−3−ペンチニル基、5−クロロ−5,5−ジフルオロ−3−ペンチニル基、5−ブロモ−5,5−ジフルオロ−3−ペンチニル基、5,5,5−トリフルオロ−3−ペンチニル基、6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニル基、6−クロロ−6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニル基、6−ブロモ−6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニル基、6,6,6−トリフルオロ−4−ヘキシニル基等が挙げられる。
C1〜C6のアルコキシ基とは、前記のC1〜C6のアルキル基が酸素原子を介して結合したものを表す。C1〜C6のアルコキシ基として、具体的には、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、sec−ブトキシ基、t−ブトキシ基、ペンチルオキシ基、イソペンチルオキシ基、2−メチルブトキシ基、ネオペンチルオキシ基、1−エチルプロピルオキシ基、ヘキシルオキシ基、4−メチルペンチルオキシ基、3−メチルペンチルオキシ基、2−メチルペンチルオキシ基、1−メチルペンチルオキシ基、3,3−ジメチルブトキシ基、2,2−ジメチルブトキシ基、1,1−ジメチルブトキシ基、1,2−ジメチルブトキシ基、1,3−ジメチルブトキシ基、2,3−ジメチルブトキシ基、および2−エチルブトキシ基等が挙げられる。
C1〜C6のハロアルコキシ基とは、前記のC1〜C6のアルコキシ基における水素原子が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C1〜C6のハロアルコキシ基の具体例として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、クロロジフルオロメトキシ基、ブロモジフルオロメトキシ基、2−フルオロエトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ基、ペンタフルオロエトキシ基、2,2,2−トリクロロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基、ヘプタフルオロプロピルオキシ基、ヘプタフルオロイソプロピルオキシ基、2,2,2−トリフルオロ−1−(トリフルオロメチル)−エトキシ基、ノナフルオロブトキシ基、ノナフルオロ−sec−ブトキシ基、3,3,4,4,5,5,5−ヘプタフルオロペンチルオキシ基、ウンデカフルオロペンチルオキシ基、トリデカフルオロヘキシルオキシ基等が挙げられる。
C3〜C8のシクロアルコキシ基とは、前記のC3〜C8のシクロアルキル基が酸素原子を介して結合したものを表す。C3〜C8のシクロアルコキシ基として、具体的には、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、シクロヘキシルオキシ基、シクロヘプチルオキシ基、およびシクロオクチルオキシ基等が挙げられる。
C2〜C6のアルケニルオキシ基とは、前記のC2〜C6のアルケニル基が酸素原子を介して結合したものを表す。また、幾何異性体がある場合、E体またはZ体のどちらか一方のみ、あるいはE体とZ体との任意の割合の混合物であり、指定される炭素数の範囲であれば、特に制限されることはない。C2〜C6のアルケニルオキシ基の具体例として、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、3−ブテニルオキシ基、1−ペンテニルオキシ基、2−ペンテニルオキシ基、3−ペンテニルオキシ基、4−ペンテニルオキシ基、3−メチル−2−ブテニルオキシ基、1−ヘキセニルオキシ基、2−ヘキセニルオキシ基、3−ヘキセニルオキシ基、4−ヘキセニルオキシ基、5−ヘキセニルオキシ基、4−メチル−3−ペンテニルオキシ基、3−メチル−2−ペンテニルオキシ基等が挙げられる。
C2〜C6のハロアルケニルオキシ基とは、前記のC2〜C6のアルケニルオキシ基における水素原子が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C2〜C6のハロアルケニルオキシ基の具体例として、2−フルオロビニルオキシ基、2,2−ジフルオロビニルオキシ基、2,2−ジクロロビニルオキシ基、3−フルオロアリルオキシ基、3,3−ジフルオロアリルオキシ基、3,3−ジクロロアリルオキシ基、4,4−ジフルオロ−3−ブテニルオキシ基、5,5−ジフルオロ−4−ペンテニルオキシ基、6,6−ジフルオロ−5−ヘキセニルオキシ基等が挙げられる。
C3〜C6のアルキニルオキシ基とは、前記のC2〜C6のアルキニル基のうち、C3〜C6のアルキニル基が酸素原子を介して結合したものを表す。C3〜C6のアルキニルオキシ基の具体例として、プロパルギルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、3−ブチニルオキシ基、2−ペンチニルオキシ基、3−ペンチニルオキシ基、4−ペンチニルオキシ基、1,1−ジメチル−2−プロピニルオキシ基、、2−ヘキシニルオキシ基、3−ヘキシニルオキシ基、4−ヘキシニルオキシ基、5−ヘキシニルオキシ基等が挙げられる。
C3〜C6のハロアルキニルオキシ基とは、前記のC3〜C6のアルキニルオキシ基における水素原子が1個または2個以上のハロゲン原子によって任意に置換されたものを表す。2個以上のハロゲン原子で置換される場合、それらのハロゲン原子は同一または異なっていてよく、その置換数は置換基として存在することができる限り特に制限はない。C3〜C6のハロアルキニルオキシ基の具体例として、1,1−ジフルオロ−2−プロピニルオキシ基、4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニルオキシ基、5,5−ジフルオロ−3−ペンチニルオキシ基、5−クロロ−5,5−ジフルオロ−3−ペンチニルオキシ基、5−ブロモ−5,5−ジフルオロ−3−ペンチニルオキシ基、5,5,5−トリフルオロ−3−ペンチニルオキシ基、6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニルオキシ基、6−クロロ−6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニルオキシ基、6−ブロモ−6,6−ジフルオロ−4−ヘキシニルオキシ基、6,6,6−トリフルオロ−4−ヘキシニルオキシ基等が挙げられる。
C2〜C6のアルコキシアルコキシ基とは、前記のC1〜C6のアルコキシ基のうちC1〜C5のアルコシキ基における水素原子が、1個または2個以上のC1〜C5アルコキシ基で任意に置換されたものを表す。炭素数の総和が指定される炭素数の範囲であれば、特に限定されることはない。C2〜C6のアルコキシアルコキシ基の具体例として、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、プロピルオキシメトキシ基、イソプロピルオキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、プロピルオキシエトキシ基、イソプロピルオキシエトキシ基、メトキシプロピルオキシ基、エトキシプロピルオキシ基、プロピルオキシプロピルオキシ基、イソプロピルオキシプロピルオキシ基等が挙げられる。
C2〜C12のアルコキシアルキル基とは、前記のC1〜C6のアルキル基に、前記のC1〜C6のアルコキシ基が結合したものを表す。炭素数の総和が指定される炭素数の範囲であれば、特に限定されることはない。C2〜C12のアルコキシアルキル基の具体例として、メトキシメチル基、エトキシメチル基、2−メトキシエチル基、2−エトキシエチル基等が挙げられる。
C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基とは、カルボニル基に前記のC1〜C6のアルコキシ基が結合したものを表す。C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基の具体例として、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、プロピルオキシカルボニル基、イソプロピルオキシカルボニル基、1−ブチルオキシカルボニル基、2−ブチルオキシカルボニル基、1−ペンチルオキシカルボニル基、1−エチルプロピルオキシカルボニル基、1−ヘキシルカルボニル基等が挙げられる。
C1〜C6のアルキルチオ基とは、前記のC1〜C6のアルキル基に硫黄原子が結合したものを表す。C1〜C6のアルキルチオ基の具体例として、メチルチオ基、エチルチオ基、プロピルチオ基、イソプロピルチオ基、ブチルチオ基、イソブチルチオ基、sec−ブチルチオ基、t−ブチルチオ基、ペンチルチオ基、イソペンチルチオ基、2−メチルブチルチオ基、ネオペンチルチオ基、1−エチルプロピルチオ基、ヘキシルチオ基、4−メチルペンチルチオ基、3−メチルペンチルチオ基、2−メチルペンチルチオ基、1−メチルペンチルチオ基、3,3−ジメチルブチルチオ基、2,2−ジメチルブチルチオ基、1,1−ジメチルブチルチオ基、1,2−ジメチルブチルチオ基、1,3−ジメチルブチルチオ基、2,3−ジメチルブチルチオ基、2−エチルブチルチオ基等が挙げられる。
C2〜C7のアシル基とは、カルボニル基に前記のC1〜C6アルキル基が結合したものを表す。C2〜C7のアシル基の具体例として、アセチル基、プロパノイル基、1−ブタノイル基、2−メチルプロパノイル基、1−ペンタノイル基、2−メチルブタノイル基、1−ヘキサノイル基、2−メチルペンタノイル基、2−エチルブタノイル基等が挙げられる。
C3〜C8のアルキルスルホニルエチル基とは、スルホニルエチル基の硫黄原子上に前記のC1〜C6アルキル基が結合したものを表す。炭素数の総和が指定される炭素数の範囲であれば、特に限定されることはない。C3〜C8のアルキルスルホニルエチル基として、2−メチルスルホニルエチル基、2−エチルスルホニルエチル基、2−(1−プロピルスルホニル)エチル基、2−(2−プロピルスルホニル)エチル基、1−メチル−2−メチルスルホニルエチル基、1−エチル−2−メチルスルホニルエチル基、2−メチル−2−メチルスルホニルエチル基、2−エチル−2−エチルスルホニルエチル基、1−メチル−2−メチル−2メチルスルホニルエチル基等が挙げられる。
アリール基とは、C6〜C14の1〜3環性の芳香族の環を表す。アリール基の具体例として、フェニル基、ナフチル基、アントラセニル基等が挙げられる。
ヘテロアリール基とは、1個又は2個以上の同一又は異なる環構成ヘテロ原子を含む5乃至14員の1〜3環性の芳香族の環を表す。ヘテロ原子の種類は特に限定されないが、窒素原子、酸素原子、硫黄原子などを例示することができる。ヘテロアリール基の具体例として、フリル基、チエニル基、ピロリル基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、ジヒドロイソオキサゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、イミダゾリル基、ピラゾリル基、オキサジアゾリル基、チアジアゾリル基、トリアゾリル基、テトラゾリル基、ピリジル基、アゼピニル基、オキサゼピニル基などの5乃至7員の単環式ヘテロアリール基、ベンゾフラニル基、イソベンゾフラニル基、ベンゾチエニル基、インドリル基、イソインドリル基、インダゾリル基、ベンゾオキサゾリル基、ベンゾイソオキサゾリル基、ベンゾチアゾリル基、ベンゾイソチアゾリル基、ベンゾオキサジアゾリル基、ベンゾチアジアゾリル基、ベンゾトリアゾリル基、キノリル基、イソキノリル基、シンノリニル基、キナゾリニル基、キノキサリニル基、フタラジニル基、ナフチリジニル基、プリニル基、プテリジニル基、カルバゾリル基、カルボリニル基、アクリジニル基、2−アクリジニル、3−アクリジニル、4−アクリジニル、9−アクリジニル、フェノキサジニル基、フェノチアジニル基、フェナジニル基などの8乃至14員の多環性ヘテロアリール基が挙げられる。
アラルキル基とは、前記のC1〜C6のアルキル基の1つ又は2つ以上の水素原子が前記アリール基で置換された基を表す。アラルキル基の具体例として、ベンジル基、1−ナフチルメチル基、2−ナフチルメチル基、アントラセニルメチル基、フェナントレニルメチル基、アセナフチレニルメチル基、ジフェニルメチル基、1−フェネチル基、2−フェネチル基、1−(1−ナフチル)エチル基、1−(2−ナフチル)エチル基、2−(1−ナフチル)エチル基、2−(2−ナフチル)エチル基、3−フェニルプロピル基、3−(1−ナフチル)プロピル基、3−(2−ナフチル)プロピル基、4−フェニルブチル基、4−(1−ナフチル)ブチル基、4−(2−ナフチル)ブチル基、5−フェニルペンチル基、5−(1−ナフチル)ペンチル基、5−(2−ナフチル)ペンチル基、6−フェニルヘキシル基、6−(1−ナフチル)ヘキシル基、6−(2−ナフチル)ヘキシル基が挙げられる
C3〜C10のシクロアルキル環とは、シクロプロピル環、シクロブチル環、シクロペンチル環、シクロヘキシル環、シクロヘプチル環、またはシクロオクチル環等である。
N−ヒドロキシアルカンイミドイル基とは、ヒドロキシイミノメチル基、N−ヒドロキシエタンイミドイル基、N−ヒドロキシプロパンイミドイル基、N−ヒドロキシブタンイミドイル基等である。
1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基の具体例として、1,2−エポキシエタニル基、オキセタニル基、オキソラニル基、オキサニル基、1,3−ジオキソラニル基、1,3−ジオキサニル基、1,4−ジオキサニル基等が挙げられる。
本発明の有害生物防除組成物(以下、単に本発明の組成物ということがある)は、下記式(1)で表されるピリドン化合物またはその塩(本明細書において、単に式(1)で表される化合物、本発明化合物と呼ぶことがある)と式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩(本明細書において、単に式(2a)又は式(2b)で表される化合物、あるいは総称してキノリン系化合物と呼ぶことがある)から選ばれる1種以上の成分を有効成分として組み合わせることを特徴とする。
Figure 2020121925

Figure 2020121925
以下、式(1)について説明する。
式(1)のR1は、水酸基、シアノ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、C2〜C6のハロアルキニル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)を表す。
中でもR1は、シアノ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、前記と同義である。)が好ましく、
特に、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基が好ましい。
式(1)の「置換基A」とは、水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R12R13N−(ここで、R12およびR13は、それぞれ独立していて、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR12およびR13は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)、およびR14−L1−(ここで、R14は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L1は、S、SO、またはSOを表す。)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。
中でも置換基Aは、シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、またはR14−L1−(ここで、R14およびL1は、前記と同義である。)が好ましく、
特に、シアノ基、またはC1〜C6のアルコキシ基が好ましい。
置換基Aの好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、およびシクロヘキシル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、およびイソプロピルオキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、およびシクロヘキシルオキシ基;
R12R13N−(ここで、R12およびR13は、前記と同義である。)として、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基;
ならびにR14−L1−(ここで、R14およびL1は、前記と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメタンスルフィニル基、およびトリフルオロメタンスルホニル基が挙げられる。
置換基Aのさらに好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、およびシクロブチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、およびエトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、およびシクロブトキシ基;
R12R13N−(ここで、R12およびR13は、前記と同義である。)として、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基;
ならびにR14−L1−(ここで、R14およびL1は、前記と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、およびメタンスルホニル基が挙げられる。
式(1)のR1には、水酸基、およびシアノ基が含まれる。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基」のC1〜C6のアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、またはイソブチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、またはエチル基である。置換基Aを有する場合、C1〜C6のアルキル基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C1〜C6のハロアルキル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、または3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、さらに好ましくは、2−フルオロエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、または2,2,2−トリフルオロエチル基である。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基」のC3〜C8のシクロアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基であり、さらに好ましくは、シクロプロピル基、またはシクロブチル基である。置換基Aを有する場合、C3〜C8のシクロアルキル基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基」のC2〜C6のアルケニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ビニル基、1−プロペニル基、またはアリル基であり、さらに好ましくは、ビニル基、またはアリル基である。置換基Aを有する場合、C2〜C6のアルケニル基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C2〜C6のハロアルケニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、3−フルオロアリル基、または3,3−ジフルオロアリル基であり、さらに好ましくは、2−フルオロビニル基、または2,2−ジフルオロビニル基である。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基」のC2〜C6のアルキニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、プロパルギル基、2−ブチニル基、または3−ブチニル基であり、さらに好ましくは、プロパルギル基である。置換基Aを有する場合、C2〜C6のアルキニル基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C2〜C6のハロアルキニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基であり、さらに好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基である。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基」のC1〜C6のアルコキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、またはイソブトキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ基、またはエトキシ基である。置換基Aを有する場合、C1〜C6のアルコキシ基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C1〜C6のハロアルコキシ基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、または3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基であり、さらに好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、または2,2,2−トリフルオロエトキシ基である。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基」のC3〜C8のシクロアルコキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、またはシクロヘキシルオキシ基であり、さらに好ましくは、シクロプロピルオキシ基、またはシクロブトキシ基である。置換基Aを有する場合、C3〜C8のシクロアルコキシ基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基」のC2〜C6のアルケニルオキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、またはアリルオキシ基であり、さらに好ましくは、ビニルオキシ基である。置換基Aを有する場合、C2〜C6のアルケニルオキシ基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C2〜C6のハロアルケニルオキシ基」とは、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロビニルオキシ基、2,2−ジフルオロビニルオキシ基、3−フルオロアリルオキシ基、または3,3−ジフルオロアリルオキシ基であり、さらに好ましくは、2−フルオロビニルオキシ基、または2,2−ジフルオロビニルオキシ基である。
式(1)のR1における「置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基」のC3〜C6のアルキニルオキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、プロパルギルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、または3−ブチニルオキシ基であり、さらに好ましくは、プロパルギルオキシ基である。置換基Aを有する場合、C3〜C6のアルキニルオキシ基における水素原子が、置換基Aによって任意に置換される。
式(1)のR1における「C3〜C6のハロアルキニルオキシ基」とは、前記の定義と同義であり、好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニルオキシ基であり、さらに好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニルオキシ基である。
式(1)のR1における「R10R11N−」(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子またはC1〜C6のアルキル基を表す。)のC1〜C6のアルキル基は、前記の定義と同義である。「R10R11N−」として、好ましくは、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基が挙げられ、さらに好ましくは、アミノ基、およびジメチルアミノ基が挙げられる。
R2は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、ニトロ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、C2〜C6のハロアルキニル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、R20C(=O)−(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)を表す。)、R20C(=O)O−(ここで、R20は、前記と同義である。)、1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基、R23−L2−(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)、R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、またはR24C(=O)N(R25)−(ここで、R24は、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)を表し、R25は、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表す。
中でもR2は、ハロゲン原子、水酸基、シアノ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、R20C(=O)O−(ここで、R20は、前記と同義である。)、またはR23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)が好ましく、
特に、ハロゲン原子、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、または置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基が好ましい。
式(1)の「置換基B」とは、水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、C2〜C6のアルコキシアルコキシ基、R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)、R26R27R28Si−(ここで、R26、R27、およびR28は、それぞれ独立していて、C1〜C6のアルキル基を表す。)、R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、sは、1〜3の整数を表し、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)、R20C(=O)−(ここで、R20は、前記のR20と同義である。)、および1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基からなる群から選択される少なくとも1種を表す。
中でも置換基Bは、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C2〜C6のアルコキシアルコキシ基、R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)、R26R27R28Si−(ここで、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)、R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、s、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)、R20C(=O)−(ここで、R20は、前記と同義である。)、または1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基が好ましく、
特に、シアノ基、またはC1〜C6のアルコキシ基が好ましい。
置換基Bの好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、およびシクロヘキシル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、およびイソブトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、およびシクロヘキシルオキシ基;
C2〜C6のアルコキシアルコキシ基として、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、エトキシエトキシ基、およびメトキシプロピルオキシ基;
R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記のと同義である。)として、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、およびピペリジニル基;
R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメタンスルフィニル基、およびトリフルオロメタンスルホニル基;
R26R27R28Si−(ここで、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)として、トリメチルシリル基、およびトリエチルシリル基;
R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、s、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)として、2−(トリメチルシリル)エトキシ基、および2−(トリエチルシリル)エトキシ基;
R20C(=O)−(ここで、R20は、前記と同義である。)として、アセチル基、プロピオニル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、シクロプロパンカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2−ジフルオロエトキシカルボニル基、3,3,3−トリフルオロプロピルオキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、およびピペリジニルカルボニル基;
ならびに1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基として、オキソラニル基、オキサニル基、1,3−ジオキソラニル基、および1,3−ジオキサニル基が挙げられる。
置換基Bのさらに好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、およびシクロブチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、およびエトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、およびシクロブトキシ基;
C2〜C6のアルコキシアルコキシ基として、メトキシメトキシ基、エトキシメトキシ基、メトキシエトキシ基、およびエトキシエトキシ基;
R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)として、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基;
R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、およびメタンスルホニル基;
R26R27R28Si−(ここで、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)として、トリメチルシリル基;
R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、s、R26、R27、およびR28は、前記と同義である。)として、2−(トリメチルシリル)エトキシ基;
R20C(=O)−(ここで、R20は、前記と同義である。)として、アセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基、およびジエチルアミノカルボニル基;
ならびに1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基として、1,3−ジオキソラニル基、および1,3−ジオキサニル基が挙げられる。
式(1)の「置換基B1」とは、シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種を表す。中でも置換基B1は、シアノ基、またはC1〜C6のアルコキシ基が好ましい。
置換基B1の好ましい具体例として、シアノ基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、およびイソブトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基;
ならびにC3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、およびシクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
置換基B1のさらに好ましい具体例として、シアノ基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、およびエトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基;
ならびにC3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、およびシクロブトキシ基が挙げられる。
式(1)のR2におけるハロゲン原子は、前記の定義と同義であり、好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
式(1)のR2には、水酸基、シアノ基、およびニトロ基が含まれる。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基」のC1〜C6のアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、またはイソブチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、またはイソプロピル基である。置換基Bを有する場合、C1〜C6のアルキル基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C1〜C6のハロアルキル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、または3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、さらに好ましくは、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、または2,2,2−トリフルオロエチル基である。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基」のC3〜C8のシクロアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基であり、さらに好ましくは、シクロプロピル基、またはシクロブチル基である。置換基Bを有する場合、C3〜C8のシクロアルキル基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基」のC2〜C6のアルケニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、または3−ブテニル基であり、さらに好ましくは、ビニル基、1−プロペニル基、またはアリル基である。置換基Bを有する場合、C2〜C6のアルケニル基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C2〜C6のハロアルケニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、3−フルオロアリル基、3,3−ジフルオロアリル基、または3,3−ジクロロアリル基であり、さらに好ましくは、2−フルオロビニル基、または2,2−ジフルオロビニル基である。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基」のC2〜C6のアルキニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、または3−ブチニル基であり、さらに好ましくは、エチニル基、1−プロピニル基、またはプロパルギル基である。置換基Bを有する場合、C2〜C6のアルキニル基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C2〜C6のハロアルキニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル基、4,4−ジフルオロ−1−ブチニル基、4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブチニル基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基であり、さらに好ましくは、3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、または3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル基である。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基」のC1〜C6のアルコキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、またはペンチルオキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、またはペンチルオキシ基である。置換基Bを有する場合、C1〜C6のアルコキシ基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C1〜C6のハロアルコキシ基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、または3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基であり、さらに好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、または2,2,2−トリフルオロエトキシ基である。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基」のC3〜C8のシクロアルコキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、またはシクロヘキシルオキシ基であり、さらに好ましくは、シクロプロピルオキシ基、またはシクロブトキシ基である。置換基Bを有する場合、C3〜C8のシクロアルコキシ基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基」のC2〜C6のアルケニルオキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、アリルオキシ基、1−ブテニルオキシ基、2−ブテニルオキシ基、または3−ブテニルオキシ基であり、さらに好ましくは、ビニルオキシ基、1−プロペニルオキシ基、またはアリルオキシ基である。置換基Bを有する場合、C2〜C6のアルケニルオキシ基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C2〜C6のハロアルケニルオキシ基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロビニルオキシ基、2,2−ジフルオロビニルオキシ基、2,2−ジクロロビニルオキシ基、3−フルオロアリルオキシ基、3,3−ジフルオロアリルオキシ基、または3,3−ジクロロアリルオキシ基であり、さらに好ましくは、2−フルオロビニルオキシ基、または2,2−ジフルオロビニルオキシ基である。
式(1)のR2における「置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基」のC3〜C6のアルキニルオキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、プロパルギルオキシ基、2−ブチニルオキシ基、または3−ブチニルオキシ基であり、さらに好ましくは、プロパルギルオキシ基である。置換基Bを有する場合、C3〜C6のアルキニルオキシ基における水素原子が、置換基Bによって任意に置換される。
式(1)のR2における「C3〜C6のハロアルキニルオキシ基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−クロロ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、4−ブロモ−4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニルオキシ基であり、さらに好ましくは、4,4−ジフルオロ−2−ブチニルオキシ基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニルオキシ基である。
式(1)のR2における「R20C(=O)−」(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)を表す。)の各用語は、前記の定義と同義である。「R20C(=O)−」として、好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、シクロプロパンカルボニル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、2,2−ジフルオロエトキシカルボニル基、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニル基、シクロプロピルオキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基、ジエチルアミノカルボニル基、ピロリジニルカルボニル基、およびピペリジニルカルボニル基が挙げられ、さらに好ましくは、アセチル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基、アミノカルボニル基、ジメチルアミノカルボニル基、エチルメチルアミノカルボニル基、およびジエチルアミノカルボニル基が挙げられる。
式(1)のR2における「R20C(=O)O−」のR20は、前記と同義である。「R20C(=O)O−」として、好ましくは、アセチルオキシ基、プロピオニルオキシ基、ジフルオロアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、シクロプロパンカルボニルオキシ基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、2,2−ジフルオロエトキシカルボニルオキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシカルボニルオキシ基、シクロプロピルオキシカルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、ジエチルアミノカルボニルオキシ基、ピロリジニルカルボニルオキシ基、およびピペリジニルカルボニルオキシ基が挙げられ、より好ましくは、アセチルオキシ基、ジフルオロアセチルオキシ基、トリフルオロアセチルオキシ基、メトキシカルボニルオキシ基、エトキシカルボニルオキシ基、アミノカルボニルオキシ基、ジメチルアミノカルボニルオキシ基、エチルメチルアミノカルボニルオキシ基、およびジエチルアミノカルボニルオキシ基が挙げられる。
式(1)のR2における「1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、オキソラニル基、オキサニル基、1,3−ジオキソラニル基、または1,3−ジオキサニル基であり、さらに好ましくは、1,3−ジオキソラニル基、または1,3−ジオキサニル基である。
式(1)のR2における「R23−L2−」(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)の各用語は、前記の定義と同義である。「R23−L2−」として、好ましくは、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメタンスルフィニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、(クロロメチル)チオ基、(クロロメタン)スルフィニル基、および(クロロメタン)スルホニル基が挙げられ、さらに好ましくは、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、(クロロメチル)チオ基、(クロロメタン)スルフィニル基、および(クロロメタン)スルホニル基が挙げられる。
式(1)のR2における「R21R22N−」のR21およびR22は、前記と同義である。「R21R22N−」として、好ましくは、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、およびピペリジニル基が挙げられ、さらに好ましくは、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基が挙げられる。
式(1)のR2における「R24C(=O)N(R25)−」(ここで、R24は、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)を表し、R25は、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)の各用語は、前記の定義と同義である。R24として、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、シクロプロピル基、メトキシ基、エトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、シクロプロピルオキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、およびピペリジニル基が挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、メトキシ基、エトキシ基、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基が挙げられる。また、R25として、好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、プロピル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、シアノメチル基、2−シアノエチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、およびシクロプロピル基が挙げられ、さらに好ましくは、水素原子、メチル基、エチル基、メトキシメチル基、エトキシメチル基、メトキシエチル基、エトキシエチル基、シアノメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、および2,2,2−トリフルオロエチル基が挙げられる。
式(1)のnは、0〜5の整数である。ただし、nが2以上のとき、2以上のR2は、それぞれ独立した置換基を表し、同一または異なっていてよく、任意に選択することができる。
式(1)のR3は、水素原子、ハロゲン原子、ニトロ基、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、C2〜C6のハロアルキニル基、R30−L3−(ここで、R30は、前記のR23と同義であり、L3は、前記のL2と同義である。)、R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、またはR33C(=O)−(ここで、R33は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表す。
中でもR3は、水素原子、ハロゲン原子、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはR30−L3−(ここで、R30およびL3は、前記と同義である。)が好ましく、
特に、水素原子、ハロゲン原子、または置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基が好ましい。
式(1)の「置換基C」とは、水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、およびR30−L3−(ここで、R30は、前記のR14と同義であり、L3は、前記のL1と同義である。)からなる群から選択される少なくとも1種を表す。中でも置換基Cは、シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、またはR30−L3−(ここで、R30およびL3は、前記と同義である。)が好ましく、
特に、シアノ基、またはC1〜C6のアルコキシ基が好ましい。
置換基Cの好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、およびシクロヘキシル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、およびイソブトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、およびシクロヘキシルオキシ基;
R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)として、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、およびピペリジニル基;
ならびにR30−L3−(ここで、R30は、前記のR14と同義であり、L3は、前記のL1と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメタンスルフィニル基、およびトリフルオロメタンスルホニル基が挙げられる。
置換基Cのさらに好ましい具体例として、水酸基;シアノ基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、およびシクロブチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、およびエトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基;
C3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、およびシクロブトキシ基;
R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記と同義である。)として、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、およびジエチルアミノ基;
ならびにR30−L3−(ここで、R30およびL3は、前記と同義である。)として、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、およびメタンスルホニル基が挙げられる。
式(1)のR3には、水素原子、およびニトロ基が含まれる。
式(1)のR3における「ハロゲン原子」は、前記の定義と同義であり、好ましくはフッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
式(1)のR3における「置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基」のC1〜C6のアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メチル基、エチル基、プロピル基、イソプロピル基、ブチル基、またはイソブチル基であり、さらに好ましくは、メチル基、エチル基、またはプロピル基である。置換基Cを有する場合、C1〜C6のアルキル基における水素原子が、置換基Cによって任意に置換される。
式(1)のR3における「C1〜C6のハロアルキル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、2,2,2−トリフルオロエチル基、3,3−ジフルオロプロピル基、または3,3,3−トリフルオロプロピル基であり、さらに好ましくは、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、または2,2,2−トリフルオロエチル基である。
式(1)のR3における「置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基」のC3〜C8のシクロアルキル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、またはシクロヘキシル基であり、さらに好ましくは、シクロプロピル基、またはシクロブチル基である。置換基Cを有する場合、C3〜C8のシクロアルキル基における水素原子が、置換基Cによって任意に置換される。
式(1)のR3における「置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基」のC1〜C6のアルコキシ基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、またはイソブトキシ基であり、さらに好ましくは、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、またはイソプロピルオキシ基である。置換基Cを有する場合、C1〜C6のアルコキシ基における水素原子が、置換基Cによって任意に置換される。
式(1)のR3における「C1〜C6のハロアルコキシ基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、または3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基であり、さらに好ましくは、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、または2,2,2−トリフルオロエトキシ基である。
式(1)のR3における「置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基」のC2〜C6のアルケニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、ビニル基、1−プロペニル基、アリル基、1−ブテニル基、2−ブテニル基、または3−ブテニル基であり、さらに好ましくは、ビニル基、1−プロペニル基、またはアリル基である。置換基Cを有する場合、C2〜C6のアルケニル基における水素原子が、置換基Cによって任意に置換される。
式(1)のR3における「C2〜C6のハロアルケニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、2−フルオロビニル基、2,2−ジフルオロビニル基、2,2−ジクロロビニル基、3−フルオロアリル基、3,3−ジフルオロアリル基、または3,3−ジクロロアリル基であり、さらに好ましくは、2−フルオロビニル基、または2,2−ジフルオロビニル基である。
式(1)のR3における「置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基」のC2〜C6のアルキニル基は、前記の定義と同義であり、好ましくは、エチニル基、1−プロピニル基、プロパルギル基、1−ブチニル基、2−ブチニル基、または3−ブチニル基であり、さらに好ましくは、エチニル基、1−プロピニル基、またはプロパルギル基である。置換基Cを有する場合、C2〜C6のアルキニル基における水素原子が、置換基Cによって任意に置換される。
式(1)のR3における「C2〜C6のハロアルキニル基」は、前記の定義と同義であり、好ましくは、3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル基、4,4−ジフルオロ−1−ブチニル基、4,4−ジフルオロ−2−ブチニル基、4,4,4−トリフルオロ−1−ブチニル基、または4,4,4−トリフルオロ−2−ブチニル基であり、さらに好ましくは、3,3−ジフルオロ−1−プロピニル基、または3,3,3−トリフルオロ−1−プロピニル基である。
式(1)のR3における「R30−L3−」は、R30が前記のR23と同義であり、L3が前記のL2と同義である。「R30−L3−」として、好ましくは、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、メタンスルホニル基、トリフルオロメチルチオ基、トリフルオロメタンスルフィニル基、およびトリフルオロメタンスルホニル基が挙げられ、さらに好ましくは、メチルチオ基、メタンスルフィニル基、およびメタンスルホニル基が挙げられる。
式(1)のR3における「R31R32N−」は、R31およびR32が、前記のR21およびR22と同義であり、好ましくは、アミノ基、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ピロリジニル基、またはピペリジニル基であり、さらに好ましくは、ジメチルアミノ基、エチルメチルアミノ基、またはジエチルアミノ基である。
式(1)のR3における「R33C(=O)−」(ここで、R33は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)の各用語は、前記の定義と同義である。「R33C(=O)−」として、好ましくは、アセチル基、プロピオニル基、ジフルオロアセチル基、トリフルオロアセチル基、およびシクロプロパンカルボニル基が挙げられ、さらに好ましくは、アセチル基、ジフルオロアセチル基、およびトリフルオロアセチル基が挙げられる。
式(1)のXは、酸素原子、または硫黄原子を表す。好ましいXは、酸素原子である。
式(1)のYは、フェニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、テトラジニル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基を表す。
該フェニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜4置換する。
該ピリジル基、該ピリダジニル基、該ピリミジニル基、該ピラジニル基、該トリアジニル基、または該テトラジニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜3置換する。
該チエニル基、該チアゾリル基、該イソチアゾリル基、または該チアジアゾリル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜2置換する。
式(1)の「置換基D」とは、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、およびC1〜C6のハロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種を表す。
中でも置換基Dは、ハロゲン原子、またはC1〜C6のアルキル基が好ましく、
特に、ハロゲン原子が好ましい。
置換基Dの好ましい具体例として、
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子;
C1〜C6のアルキル基として、メチル基、エチル基、およびプロピル基;
C1〜C6のハロアルキル基として、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、および2,2,2−トリフルオロエチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、およびt−ブトキシ基;
ならびにC1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基が挙げられる。
置換基Dのさらに好ましい具体例として、
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、および臭素原子;
C1〜C6のアルキル基として、メチル基、およびエチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、およびイソプロピルオキシ基;
ならびにC1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基が挙げられる。
式(1)の「置換基D1」とは、水酸基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種を表す。
中でも置換基D1は、水酸基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、またはC1〜C6のハロアルキル基が好ましく、
さらに好ましくは、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、またはC1〜C6のハロアルコキシ基が好ましい。
置換基D1の好ましい具体例として、水酸基;
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、およびヨウ素原子;
C1〜C6のアルキル基として、メチル基、エチル基、およびプロピル基;
C1〜C6のハロアルキル基として、ジフルオロメチル基、トリフルオロメチル基、2,2−ジフルオロエチル基、および2,2,2−トリフルオロエチル基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、およびシクロヘキシル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、イソプロピルオキシ基、ブトキシ基、イソブトキシ基、およびt−ブトキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、2,2,2−トリフルオロエトキシ基、3,3−ジフルオロプロピルオキシ基、および3,3,3−トリフルオロプロピルオキシ基;
ならびにC3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、シクロブトキシ基、シクロペンチルオキシ基、およびシクロヘキシルオキシ基が挙げられる。
置換基D1のさらに好ましい具体例として、水酸基;
ハロゲン原子として、フッ素原子、塩素原子、および臭素原子;
C1〜C6のアルキル基として、メチル基、およびエチル基;
C1〜C6のハロアルキル基として、ジフルオロメチル基、およびトリフルオロメチル基;
C3〜C8のシクロアルキル基として、シクロプロピル基、およびシクロブチル基;
C1〜C6のアルコキシ基として、メトキシ基、エトキシ基、プロピルオキシ基、およびイソプロピルオキシ基;
C1〜C6のハロアルコキシ基として、ジフルオロメトキシ基、トリフルオロメトキシ基、2,2−ジフルオロエトキシ基、および2,2,2−トリフルオロエトキシ基;
ならびにC3〜C8のシクロアルコキシ基として、シクロプロピルオキシ基、およびシクロブトキシ基が挙げられる。
以下、式(1)のYの具体的例を詳細に説明する。
A) Yがフェニル基であるとき、Yは、式(a)
Figure 2020121925

で表される部分構造(ここで、DおよびD1は前記と同義であり、maは0〜4の整数を表す。)を表す。
式(a)のmaは、0〜4の整数を表す。
式(a)のmaが2以上の場合、2以上のD1は、それぞれ独立した置換基を表し、同一または異なっていてよく、任意に選択することができる。
本明細書においてYがフェニル基の場合、オルト位とは、式(a)に示されるように、置換基Dがあるフェニル基の位置を意味する。
置換基Dがオルト位に位置したフェニル基は、本発明の特徴をなしている。
式(a)の好ましい組み合わせは、2−D−6−D1−フェニル基、2−D−4−D1−フェニル基、または2−D−4−D1−6−D1−フェニル基である。ここで、例えば、「2−D−6−D1−フェニル基」は、2位に置換基D、6位に置換基D1を有する二置換フェニル基を意味し、以下の記載も同様である。
B) Yが、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、またはテトラジニル基のとき、Yは、式(b)
Figure 2020121925

で表される部分構造(ここで、DおよびD1は前記と同義であり、mbは0〜3の整数を表す。)を表す。
式(b)のG1、G2、G3およびG4は、それぞれ独立していて、炭素原子または窒素原子を表す。ただし、G1、G2、G3およびG4のうち、少なくとも一つは窒素原子である。好ましいG1、G2、G3およびG4は、G1、G2、G3およびG4のうち、いずれか一つが窒素原子である。すなわち、ピリジル基である。
式(b)のmbは、0〜3の整数を表す。
式(b)のmbが2以上の場合、2以上のD1は、それぞれ独立した置換基を表し、同一、または異なっていてよく、任意に選択することができる。
本明細書においてYがピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、またはテトラジニル基の場合、オルト位とは、式(b)に示されるように、置換基Dがある6員環の位置を意味する。
式(b)の部分構造の具体例を以下に示す。
Figure 2020121925
置換基Dがオルト位に位置したピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、またはテトラジニル基は、本発明の特徴をなしている。
式(b)の好ましい組み合わせは、3−D−2−ピリジル基、3−D−5−D1−2−ピリジル基、2−D−3−ピリジル基、2−D−4−D1−3−ピリジル基、2−D−6−D1−3−ピリジル基、2−D−4−D1−6−D1−3−ピリジル基、4−D−3−ピリジル基、4−D−2−D1−3−ピリジル基、4−D−6−D1−3−ピリジル基、4−D−2−D1−6−D1−3−ピリジル基、3−D−4−ピリジル基、または3−D−5−D1−4−ピリジル基である。
C) Yが、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基のとき、Yは、式(c−1)
Figure 2020121925
式(c−2)
Figure 2020121925
または、式(c−3)
Figure 2020121925

で表される部分構造(ここで、DおよびD1は前記と同義であり、mcは0〜2の整数を表す。)を表す。
式(c−1)、式(c−2)および式(c−3)におけるG5とG6は、それぞれ独立していて、炭素原子または窒素原子を表す。
式(c−1)、式(c−2)および式(c−3)のmcは、0〜2の整数を表す。
式(c−1)、式(c−2)および式(c−3)のmcが2の場合、2のD1は、それぞれ独立した置換基を表し、同一または異なっていてよく、任意に選択することができる。
本明細書においてYがチエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基の場合、オルト位とは、式(c−1)、式(c−2)および式(c−3)に示されるように、置換基Dがある5員環の位置を意味する。
式(c−1)の部分構造の具体例を以下に示す。
Figure 2020121925
式(c−2)の部分構造の具体例を以下に示す。
Figure 2020121925
式(c−3)の部分構造の置換基の具体例を以下に示す。
Figure 2020121925
置換基Dがオルト位に位置したチエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基は、本発明の特徴をなしている。
式(1)における破線部を含む結合は、
Figure 2020121925

で表される箇所を表す。
式(1)における破線部を含む結合は、二重結合または単結合を表す。
式(1)における破線部を含む結合が二重結合の場合は、式(1a)
Figure 2020121925
(式中、R1、R2、R3、X、Yおよびnは、式(1)と同義である。)で表される化合物、またはその塩を表す。
式(1)における破線部を含む結合が単結合の場合は、式(1b)
Figure 2020121925
(式中、R1、R2、R3、X、Yおよびnは、式(1)と同義である。)で表される化合物、またはその塩を表す。
式(1b)におけるR3が水素以外の置換基の場合、R体もしくはS体のどちらか一方のみ、またはR体とS体との任意の割合の混合物である。
式(1)で表される化合物は、1個または2個の軸不斉を有することがある。この際の異性体比は、単独または任意の割合の混合比であり、特に限定されることはない。
式(1)で表される化合物は、不斉原子を含むことがある。この際の異性体比は、単独または任意の割合の混合比であり、特に限定されることはない。
式(1)で表される化合物は、幾何異性体を含むことがある。この際の異性体比は、単独または任意の割合の混合比であり、特に限定されることはない。
式(1)で表される化合物は、塩を形成できることがある。塩酸、硫酸、酢酸、フマル酸、マレイン酸のような酸塩や、ナトリウム、カリウム、カルシウムのような金属塩等が例示されるが、農薬として使用できる限り、特に限定されることはない。
次に、本発明に係る式(I)で表されるピリドン化合物の具体的な化合物は、表1に示す構造式と、表2に示す(R2)nと、酸素原子または硫黄原子であるXとの組み合わせによって表される。これらの化合物は例示のためのものであって、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
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Figure 2020121925
Figure 2020121925
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Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
以下、例えば、表2中の「2−F−」との記載は、(R2)nが結合するフェニル基の2位にフッ素原子が結合していることを意味し、「2−F−3−HO−」との記載は、2位にフッ素原子が結合し、3位に水酸基が結合していることを意味し、「2,3−di−F」との記載は、2位と3位にフッ素原子が結合していることを意味し、他の記載も同様である。
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
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Figure 2020121925
Figure 2020121925
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次に、式(1)で表されるピリドン化合物の製造方法について説明する。
[製造方法A]
Figure 2020121925
式中、R4は、水素原子、水酸基、シアノ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、C2〜C6のハロアルキニル基、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)を表し、R5は、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表し、n、R2、R3、XおよびYは、前記と同義である。
製造方法Aは、本発明化合物および本発明化合物の製造中間体を含む式(1b−a)で表される化合物を得る方法であって、式(3)で表される化合物とR4NHとを、酸存在下で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するR4NHは、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。R4NHは、塩酸、酢酸のような酸性化合物との塩を形成したものでもよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用するR4NHは、式(3)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上200当量以下である。
本反応に使用する酸として、塩酸、硫酸等の無機酸類や、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸等の有機酸類が例示され、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定することはないが、好ましくは、酢酸である。また、R4NHと酸性化合物との塩を使用する際には、酸の使用は必須ではない。
本反応に使用する酸の量は、R4NHに対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上200当量以下である。また、使用する酸が液体である場合には、溶媒として使用することも可能である。
本反応には溶媒を使用することができるが、必ずしも必須ではない。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、酢酸、メタンスルホン酸等の酸性系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。溶媒として、好ましくは、酸性系溶媒が挙げられ、さらに好ましくは、酢酸が挙げられる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(3)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、50℃以上180℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1b−a)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1b−a)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1b−a)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
製造方法Aによると、式(1b−a)で表される化合物においてR4が水素原子を表すときに製造することができる式(2)で表される化合物は、本発明化合物のうち、式(1b)で表される化合物を得る有用な製造中間体となりうる。
式(2)で表される製造中間体の具体例は、表3に示す構造式と、表2に示す(R2)nと、酸素原子または硫黄原子であるXとの組み合わせによって表される。これらの化合物は、例示のためのものであって、本発明はこれらに限定されるものではない。
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
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Figure 2020121925
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この式(2)で表される化合物を製造中間体として利用し、本発明の式(1b)を得る方法を説明する。
[製造方法B]
Figure 2020121925
式中、Lvはメタンスルホニル基、トリフルオロメタンスルホニル基、p-トルエンスルホニル基、ハロゲン原子等の脱離基を表し、R1、R2、R3、X、Yおよびnは、前記と同義である。
製造方法Bは、式(1b)で表される化合物を得る方法であって、式(2)で表される製造中間体とR1Lvとを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するR1Lvは、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。
本反応に使用するR1Lvの量は、式(2)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する塩基として、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の無機塩基類が例示されるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する塩基の量は、式(2)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(2)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1b)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1b)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1b)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法C]
Figure 2020121925
式中、SRは硫黄化剤を表し、R1、R2、R3、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Cは、式(1b)で表される化合物のうち、式(1b−c)で表される化合物を得る製造方法であって、式(1b−b)で表される化合物と硫黄化剤(SR)とを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用する硫黄化剤としては、ローソン試薬(2,4−ビス(4−メトキシフェニル)−1,3−ジチア−2,4−ジホスフェタン−2,4−ジスルフィド)等が挙げられる。
本反応に使用する硫黄化剤の量は、式(1b−b)で表される化合物に対して0.5当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1b−b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、50℃以上180℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水、もしくは適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、本反応においては、分液操作は必須ではない。
前記で得られた式(1b−c)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1b−c)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1b−c)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法D]
Figure 2020121925
式中、R3aは、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基を表し、Lv、R1、R2、X、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Dは、式(1b)で表される化合物のうち、R3aが置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基である式(1b−e)で表される化合物の合成方法であって、式(1b−d)で表される化合物とR3aLvとを、塩基の存在下、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するR3aLvは、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。
本反応に使用するR3aLvの量は、式(1b−d)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上1.8当量以下である。
本反応に使用する塩基として、水素化ナトリウム等の金属ヒドリド類、メチルリチウム、ブチルリチウム、sec−ブチルリチウム、t−ブチルリチウム、ヘキシルリチウム等の有機リチウム類や、リチウムジイソプロピルアミド、ヘキサメチルジシラザンリチウム、ヘキサメチルジシラザンナトリウム、ヘキサメチルジシラザンカリウム等の金属アミド類が例示される。
本反応に使用する塩基の量は、式(1b−d)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1b−d)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−80℃以上100℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1b−e)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1b−e)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1b−e)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法E]
Figure 2020121925
式中、Oxは酸化剤を表し、R1、R2、R3、X、Yおよびnは、前記と同義である。
製造方法Eは、式(1a)で表される化合物を得る方法であって、式(1b)で表される化合物と酸化剤(Ox)とを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用する酸化剤としては、二酸化マンガン等の金属酸化物類、2,3−ジクロロ−5,6−ジシアノ−p−ベンゾキノン等のベンゾキノン類、アゾビスイソブチロニトリル、過酸化ベンゾイル等のラジカル開始剤とN−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン等のハロゲン化剤とを組み合わせたもの等を使用することができる。
以下、酸化剤が金属酸化物類である方法について説明する。
本反応に使用する酸化剤の量は、式(1b)に表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、1当量以上200当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、溶解していない金属類を濾過することにより除去することが可能である。さらに、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、本反応において、分液操作は必須ではない。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
以下、酸化剤がベンゾキノン類である方法について説明する。
本反応に使用する酸化剤の量は、式(1b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、1当量以上20当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、本反応において、分液操作は必須ではない。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
以下、酸化剤がラジカル開始剤とハロゲン化剤との組み合わせである方法について説明する。
本反応に使用するラジカル開始剤とハロゲン化剤の量は、それぞれ、式(1b)で表される化合物に対して0.01当量以上と1.0当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。好ましくは、ラジカル開始剤が0.01当量以上1当量以下であり、ハロゲン化剤が1当量以上3当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のハロゲン化ベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、20℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法F]
Figure 2020121925
式中、R3bはハロゲン原子を表し、HalRはハロゲン化剤を表し、R1、R2、X、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Fは、式(1a)で表される化合物のうち、R3bがハロゲン原子を表す式(1a−b)で表される化合物を得る製造方法であって、式(1a−a)で表される化合物とハロゲン化剤(HalR)とを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するハロゲン化剤としては、セレクトロフルオル(N−フルオロ−N’−トリエチレンジアミン ビス(テトラフルオロボラート))、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
本反応に使用するハロゲン化剤の量は、式(1a−a)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。ただし、ヒダントインを含むハロゲン化剤の量は、0.5当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはなく、好ましくは、1当量以上5当量以下である。
本反応に使用するハロゲン化剤がヨウ素化剤である場合、塩酸、硫酸等の無機酸類や、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸のような酸を加えることができる。
本反応に使用するハロゲン化剤がヨウ素化剤である場合に使用する酸の量は、式(1a−a)で表される化合物に対して0.01当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、0.1当量以上3当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1a−a)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1a−b)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1a−b)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a−b)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法G]
Figure 2020121925
式中、R3cは置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基を表し、Jは酸素原子または硫黄原子を表し、Qは水素原子または金属を表し、R1、R2、R3b、X、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Gは、式(1a)で表される化合物のうち、R3cが、置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のハロアルケニル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基を表し、Jが酸素原子または硫黄原子を表す式(1a−c)で表される化合物の合成法であって、式(1a−b)で表される化合物とR3c−J−Qとを、遷移金属類の存在下に反応させるカップリング反応によって得ることを含む製造方法である。
式(1a−b)で表される化合物中、好ましいR3bは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
本反応に使用するR3c−J−Qは、市販品として入手または公知の方法で製造できる。好ましいQは、水素原子、または、ナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類である。
本反応に使用するR3c−J−Qの量は、式(1a−b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。Qが水素原子のときは、溶媒としても使用可能である。
本反応に使用する遷移金属類は、配位子を有してよく、酢酸パラジウム、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド等のパラジウム類等である。
本反応に使用する遷移金属類の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上1当量以下であるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応を効率的に進行させるために、トリフェニルホスフィン、1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’4’6’−トリイソプロピルビフェニル、2−ジ−t−ブチルホスフィノ−2’4’6’−トリイソプロピルビフェニル等のホスフィン配位子を添加することができる。
本反応に使用するホスフィン配位子の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上1当量以下であるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウムのような無機塩基類やトリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機塩基類等である。
本反応に使用する塩基の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上50当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、R3c−J−H(式中、R3cは前記と同義であり、Jは酸素原子である)で表されるアルコール溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1a−b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、30℃以上200℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、濾過操作を行うことにより、不溶物を除去することも可能であるが必須ではない。
前記で得られた式(1a−c)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a−c)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法H]
Figure 2020121925
式中、R3dは置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、またはC2〜C6のハロアルケニル基を表し、R3d−Bは有機ボロン酸類を表し、R1、R2、R3b、X、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Hは、式(1a)で表される化合物のうち、R3dが置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、またはC2〜C6のハロアルケニル基である式(1a−d)で表される化合物の合成方法であって、式(1a−b)で表される化合物と有機ボロン酸類(R3d−B)とを遷移金属類および塩基の存在下で反応させる鈴木−宮浦カップリングによって得ることを含む製造方法である。
式(1a−b)中、好ましいR3bは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
本反応に使用するR3d−Bは、有機ボロン酸や有機ボロン酸エステル等の有機ボロン酸類を表し、市販品として入手または公知の方法で製造できる。
本反応に使用するR3d−Bの量は、式(1a−b)で表される化合物に対して、1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する遷移金属類は、パラジウム、ニッケル、ルテニウム等であり、配位子を有してよい。好ましくは、酢酸パラジウム、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド等のパラジウム類が挙げられる。
本反応に使用する遷移金属類の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上1当量以下であるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応を効率的に進行させるために、トリフェニルホスフィン、トリシクロヘキシルホスフィン等のホスフィン配位子を添加することができる。
本反応に使用するホスフィン配位子の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上1当量以下であるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウムのような無機塩基類やナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシド等の金属アルコキシド類等である。
本反応に使用する塩基の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上50当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、水溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1a−b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、30℃以上200℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、濾過操作を行うことにより、不溶物を除去することも可能であるが必須ではない。
前記で得られた式(1a−d)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a−d)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法I]
Figure 2020121925
式中、R3eは置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基を表し、R1、R2、R3b、X、Yおよびnは前記と同義である。
製造方法Iは、式(1a)で表される化合物のうち、R3eが置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基である式(1a−e)で表される化合物の合成方法であって、(1a−b)で表される化合物と末端アルキン化合物とを遷移金属類および塩基の存在下で反応させる園頭カップリングによって得ることを含む製造方法である。
式(1a−b)中、好ましいR3bは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
本反応に使用する末端アルキン化合物は、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。また、末端アルキン化合物として、トリメチルシリルアセチレンも使用することができる。この場合は、式(1a−b)で表される化合物にトリメチルシリルエチニル基を導入後、脱シリル化を行う必要がある。脱シリル化については、ジャーナル オブ ザ アメリカン ケミカル ソサエティー(Journal of the American Chemical Society)、第131巻、2号、634−643頁(2009).およびジャーナル オブ オルガノメタリック ケミストリー(Journal of Organometallic Chemistry)、696巻、25号、4039−4045頁(2011).等の非特許文献を参考にして行うことができる。
本反応に使用する末端アルキン化合物の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する遷移金属類は、配位子を有してよく、酢酸パラジウム、[1,1’−ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン]パラジウムジクロリド、トリス(ジベンジリデンアセトン)ジパラジウム、テトラキス(トリフェニルホスフィン)パラジウム、ビス(トリフェニルホスフィン)パラジウムジクロリド等のパラジウム類等である。また、塩化銅、臭化銅、ヨウ化銅等の銅類も同時に使用する。
本反応に使用する遷移金属類の量は、パラジウム類等および銅類が、それぞれ式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはない。好ましい量は、双方ともに0.001当量以上1当量以下である。
本反応に使用する塩基は、トリエチルアミン、トリブチルアミン、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機アミン類や、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム等の無機塩基類等が挙げられる。
本反応に使用する塩基の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上50当量以下である。また、有機塩基で液体状のものに関しては、溶媒として使用することができる。
本反応を効率的に進行させるために、トリt−ブチルホスフィン、2−ジシクロヘキシルホスフィノ−2’4’6’−トリイソプロピルビフェニル等のホスフィン配位子を添加することができるが、必須ではない。
本反応に使用するホスフィン配位子の量は、式(1a−b)で表される化合物に対して0.001当量以上1当量以下であるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、トリエチルアミン、トリブチルアミン、イソプロピルアミン、ジエチルアミン、ジイソプロピルアミン、ジイソプロピルエチルアミン等の有機アミン溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1a−b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。また、濾過操作を行うことにより、不溶物を除去することも可能であるが必須ではない。
前記で得られた式(1a−e)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1a−e)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法J]
Figure 2020121925
式中、R2aはC1〜C6のアルコキシ基を表し、nbは0〜4の整数(ただし、nbが2以上のときは、2以上のR2はそれぞれ独立した置換基を表す。)を表し、R1、R2、R3、X、Yおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Jは、式(1)で表される化合物のうち、水酸基を有する式(1−b)で表される化合物の合成方法であって、R2aがC1〜C6のアルコキシ基である式(1−a)で表される化合物と酸とを反応させることによって得ることを含む製造方法である。
本反応に使用する酸として、三塩化ホウ素、三臭化ホウ素等のハロゲン化ホウ素類等がある。
本反応に使用する酸の量は、式(1−a)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1−a)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−80℃以上100℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1−b)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1−b)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1−b)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法K]
Figure 2020121925
式中、R2b−O−は、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、またはR20C(=O)O−基を表し、Lv、R1、R2、R3、R20、X、Y、nbおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Kは、式(1)で表される化合物のうち、R2b−O−が、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、またはR20C(=O)O−基(R20は、前記と同義である。)を表す式(1−c)で表される化合物の合成方法であって、式(1−b)で表される化合物とR2b−Lvとを、塩基存在下、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するR2b−Lvは、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。
本反応に使用するR2b−Lvは、式(1−b)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する塩基として、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の無機塩基類や、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジイソプロピルエチルアミン、ピリジン、4−ジメチルアミノピリジン、コリジン、ルチジン等の有機塩基類が例示されるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する塩基は、式(1−b)で表される化合物に対して1当量以上あればよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1−b)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−20℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1−c)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1−c)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1−c)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法L]
Figure 2020121925
式中、R2cはハロゲン原子を表し、R2dは置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、またはC2〜C6のハロアルケニル基を表し、R2d−Bは有機ボロン酸類を表し、R1、R2、R3、nb、X、Yおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Lは、式(1)で表される化合物のうち、R2dが置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、またはC2〜C6のハロアルケニル基である式(1−e)で表される化合物の合成方法であって、式(1−d)で表される化合物と有機ボロン酸類(R2d−B)とを反応させる鈴木−宮浦カップリングによって得ることを含む製造方法である。
式(1−d)中、好ましいR2cは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
製造方法Hにおける式(1a−b)で表される化合物とR3d−Bとを、それぞれ式(1−d)で表される化合物とR2d−Bとに代えて使用することにより、製造方法Hに準じて製造方法Lを実施することができる。
[製造方法M]
Figure 2020121925
式中、R2eは置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基を表し、R1、R2、R2c、R3、nb、X、Yおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Mは、式(1)で表される化合物のうち、R2eが置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、またはC2〜C6のハロアルキニル基である式(1−f)で表される化合物の合成方法であって、式(1−d)で表される化合物と末端アルキン化合物とを反応させる園頭カップリングによって得ることを含む製造方法である。
式(1−d)で表される化合物中、好ましいR2cは、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子である。
製造方法Iにおける式(1a−b)で表される化合物を式(1−d)で表される化合物に代えて使用することにより、製造方法Iに準じて製造方法Mを実施することができる。
[製造方法N]
Figure 2020121925
式中、Daはハロゲン原子を表し、D1aはハロゲン原子を表し、D1bはC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、またはC3〜C8のシクロアルコキシ基を表し、Eはハロゲンで置換された炭素原子または窒素原子を表し、R1、R2、R3、n、X、Qおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Nは、式(1)で表される化合物のうち、D1bがC1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、またはC3〜C8のシクロアルコキシ基であり、Eがハロゲン原子で置換された炭素原子または窒素原子である式(1−h)で表される化合物の合成方法であって、式(1−g)で表される化合物とD1b−Qとを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応で使用されるD1b−Qは、市販品として入手または公知の方法で製造することができる。好ましいQは、水素原子、またはナトリウム、カリウム等のアルカリ金属類である。
本反応で使用されるD1b−Qの量は、式(1−g)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上30当量以下である。また、Qが水素原子を表すときは、溶媒として使用することができる。
本反応に使用する塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、水素化ナトリウム等の無機塩基類が好ましい。また、Qがアルカリ金属類のときは、塩基の使用は、必須ではない。
本反応に使用する塩基の量は、式(1−g)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上30当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、D1b−Hで表されるアルコール系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1−g)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1−h)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1−h)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1−h)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法O]
Figure 2020121925
式中、R2eは置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基を表し、R2fは置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基を表し、R2gはハロゲン原子を表し、HalR、R1、R3、X、Yおよび破線部は前記と同義である。
製造方法Oは、式(1)で表される化合物のうち、R2eが置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基であり、R2fが置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基であり、R2gがハロゲン原子である式(1−j)で表される化合物を得る製造方法であって、式(1−i)で表される化合物とハロゲン化剤(HalR)とを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用するハロゲン化剤としては、セレクトロフルオル(N−フルオロ−N’−トリエチレンジアミン ビス(テトラフルオロボラート))、N−クロロスクシンイミド、N−ブロモスクシンイミド、N−ヨードスクシンイミド、1,3−ジクロロ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン、1,3−ジヨード−5,5−ジメチルヒダントイン、臭素、ヨウ素等が挙げられる。
本反応に使用するハロゲン化剤の量は、式(1−i)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、1当量以上10当量以下である。ただし、ヒダントインを含むハロゲン化剤の量は、0.5当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはなく、好ましくは1当量以上5当量以下である。
本反応に使用するハロゲン化剤がヨウ素化剤である場合、塩酸、硫酸等の無機酸類や、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の有機酸のような酸を加えることができる。
本反応に使用するハロゲン化剤がヨウ素化剤である場合に使用する酸の量は、式(1−i)で表される化合物に対して0.01当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、0.1当量以上3当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、硫酸、酢酸、トリフルオロ酢酸、メタンスルホン酸、トリフルオロメタンスルホン酸等の酸性系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(1−i)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(1−j)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(1−j)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(1−j)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法P]
Figure 2020121925
式中、LaはSを表し、LbはSOまたはSOを表し、Ox’は酸化剤を表す。
製造方法Pは、式(1)で表される化合物中、R1、R2およびR3に含まれるLbがSOまたはSOである式(Lb)で表される化合物の製造方法であって、式(1)中、R1、R2またはR3に含まれるLaがSである式(La)で表される化合物と酸化剤(Ox’)とを、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用する酸化剤は、過酸化水素水、メタ−クロロ過安息酸等の過酸化物類等が挙げられる。また、タングステン酸ナトリウムのような遷移金属類を添加することもできる。
本反応に使用する酸化剤の量は、SOを製造する際には式(La)で表される化合物に対して、通常、1.0当量以上1.2当量以下であり、SOを製造する際には、通常、2当量以上10当量以下である。また、遷移金属類を添加する際には、通常、0.001当量以上1当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、水溶媒、酢酸等の酸性系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(La)を有する式(1)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−10℃以上120℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、チオ硫酸ナトリウム、亜硫酸ナトリウム等の硫黄を含む塩を溶解した水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(Lb)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(Lb)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(Lb)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
次に製造方法Aに記載されている式(3)で表される化合物の合成方法について記載する。
[製造方法Q]
Figure 2020121925
式中、R2、R3、R5、n、XおよびYは、前記と同義である。
製造方法Qは、式(3)で表される製造中間体の製造方法であって、式(4)で表される化合物と式(5)で表される化合物とを、塩基存在下溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
本反応に使用する式(4)で表される化合物は、例えば、グリーン ケミストリー(Green Chemistry)、第41巻、580−585頁や、ザ ジャーナル オブ オルガニック ケミストリー(The Journal of Organic Chemistry)、第65巻、20号、6458−6461頁(2000).等を参照に合成することができる。
本反応に使用する式(5)で表される化合物は、市販品として入手または公知の方法で製造できることができる。
本反応に使用する式(5)で表される化合物の量は、式(4)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは1当量以上3当量以下である。
本反応に使用する塩基は、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸セシウム、リン酸三カリウムのような無機塩基類やナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カリウム t−ブトキシド等の金属アルコキシド類等である。
本反応に使用する塩基は、触媒量で実施することが可能であり、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、式(4)で表される化合物に対して0.01当量以上3当量以下である。
本反応に使用する溶媒は、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ジメチルスルホキシド、スルホラン等の硫黄系溶媒、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(4)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−50℃以上150℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理としては、反応混合物に対して、水または適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液や食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(3)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(3)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(3)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
[製造方法R]
Figure 2020121925
式中、R5aはC1〜C6のアルキル基を表し、R2、R3、n、XおよびYは前記と同義である。
製造方法Rは、式(3)で表される化合物のうち、式(3b)で表される製造中間体の製造方法であって、式(3a)で表される化合物を、酸性条件または塩基性条件下、溶媒中で反応させることを含む製造方法である。
まず、酸性条件の反応について説明する。
本反応に使用する酸は、塩酸、臭化水素酸、リン酸等の無機酸類や、酢酸、メタンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸、トリフルオロ酢酸等の有機酸類が例示される。目的とする反応が進行する限り特に制限されることはない。
本反応に使用する酸の量は、触媒量でもよく、目的とする反応が進行する限りにおいて特に制限されることはないが、好ましくは、式(3a)で表される化合物に対して0.01当量以上である。また、液体状の酸に関しては溶媒として使用することも可能である。
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、水溶媒、酢酸、メタンスルホン酸等の酸性系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(3a)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、0℃以上180℃以下または溶媒の沸点以下である。
次に、塩基性条件の反応について説明する。
本反応に使用する塩基は、水酸化リチウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等の無機塩基類が例示されるが、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはない。
本反応に使用する塩基は、式(3a)で表される化合物に対して1当量以上あれば、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、好ましくは、1当量以上30当量以下である、
本反応に使用する溶媒は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、水溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル、ジメトキシエタン、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル系溶媒、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール系溶媒、ベンゼン、トルエン、キシレン、メシチレン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、アセトニトリル等のニトリル系溶媒、N−メチルピロリドン、N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド等のアミド系溶媒、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン等のウレア系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒等が挙げられる。これらの溶媒は、単独または2種類以上を任意の割合で混合して使用することができる。
本反応に使用する溶媒量は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、式(3a)で表される化合物に対して3重量倍以上200重量倍以下である。
本反応を行う際の温度は、目的とする反応が進行する限りにおいて特に限定されることはないが、通常、−20℃以上180℃以下または溶媒の沸点以下である。
反応の後処理は、酸性条件での反応と塩基性条件の反応は共通の方法で行える。反応混合物に対して、水、もしくは適当な水溶液を加えることにより、分液操作を行うことが可能である。水溶液を使用する場合は、塩酸、硫酸等を溶解した酸性水溶液、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム、炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等を溶解したアルカリ水溶液、食塩水等を任意に使用することができる。分液操作の際に、必要に応じて、トルエン、キシレン、ベンゼン、クロロベンゼン、ジクロロベンゼン等のベンゼン系溶媒、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸ブチル等のエステル系溶媒、ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、メチル−t−ブチルエーテル等のエーテル系溶媒、ジクロロメタン、ジクロロエタン、クロロホルム、四塩化炭素等のハロゲン系溶媒、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の炭化水素系溶媒等の水と相溶することのない溶媒を追加することが可能である。また、これらの溶媒は、単独で使用することも、2種類以上で任意の割合で混合することも可能である。分液の回数は特に制限されることがなく、目的とする純度や収量に応じて実施することができる。
前記で得られた式(3b)で表される化合物を含む反応混合物は、硫酸ナトリウムや硫酸マグネシウム等の乾燥剤で水分を除去することができるが、必須ではない。
前記で得られた式(3b)で表される化合物を含む反応混合物は、化合物が分解しない限りにおいて、減圧下で溶媒留去することが可能である。
溶媒留去後に得られた式(3b)で表される化合物を含む反応混合物は、適当な溶媒により、洗浄、再沈殿、再結晶、カラムクロマトグラフィー等にて精製することができる。目的とする純度に応じて適宜設定すればよい。
式(3b)で表される化合物は、式(3b’)
Figure 2020121925

(式中、R2、R3、n、XおよびYは前記と同義である。)
で表される異性体も含む。式(3b’)で表される化合物は、式(3b)で表される化合物と同様に取り扱うことが可能であり、製造方法Aを適応することができる。また、式(3b’)で表される化合物は不斉炭素を含むが、その異性体混合比は、単独でも任意の割合の混合物でもよい。さらに、式(3b)で表される化合物と式(3b’)で表される化合物との混合物でもよく、その異性体混合比は、単独でも任意の割合の混合物でもよい。
以上に示した、製造方法A〜製造方法Rを任意に組み合わせて、式(1)で表される化合物を製造することができる。もしくは、公知の方法と製造方法A〜製造方法Rとを任意に組み合わせても、式(1)で表される化合物を製造することができる。
次に、式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物について説明する。
式(2a)及び式(2b)のR2a及びR2bはそれぞれ独立していて、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、または置換基E2で適宜置換されてもよいアラルキル基を表すか、あるいはR2aとR2bは、それらが結合する炭素原子と一緒になって置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよい。
中でもR2a及びR2bはそれぞれ独立していて、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、特にC1〜C6のアルキル基が好ましく、とりわけメチル基がより好ましい。
式(2a)及び式(2b)のR2c及びR2dはそれぞれ独立していて、水素原子、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、又は水酸基を表すか、あるいはR2cとR2dは、それらが結合する炭素原子と一緒になってカルボニル基又は置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよい。
中でもR2c及びR2dはそれぞれ独立していて、水素原子、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、特にC1〜C6のアルキル基、又はハロゲン原子が好ましく、とりわけ水素原子、メチル基又はフッ素原子がより好ましい。
式(2a)及び式(2b)のR2eは、水素原子、C2〜C7のアシル基、又は置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基を表す。
中でもR2eは、水素原子又は置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、特にC1〜C6のアルキル基が好ましく、とりわけ水素原子又はメチル基がより好ましい。最も好ましいのは水素原子である。
式(2a)及び式(2b)のX1は、ハロゲン原子、置換基E5で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、置換基E6で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、置換基E7で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、C1〜C6のアルコキシ基、置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、C2〜C7のアシル基、シアノ基、又は置換基E9で水酸基の水素原子が置換されてよいN−ヒドロキシアルカンイミドイル基を表す。
中でもX1はハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
式(2a)及び式(2b)のX2は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基又は水酸基を表す。
中でもX2はハロゲン原子が好ましく、フッ素原子がより好ましい。
式(2a)及び式(2b)において、n1は0〜4の整数を表し、n2は0〜6の整数を表す。
中でもn1は0〜1の整数が好ましく、n2は0〜2の整数、特に0〜1の整数が好ましい。
式(2a)及び式(2b)の置換基E1は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E2は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、メルカプト基及びC1〜C6のアルキルチオ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E3は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基及びC1〜C6のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E4は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E5は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、水酸基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E6は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E7は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E8は、C1〜C6のアルキル基及びC2〜C7のアシル基からなる群から選択される少なくとも1種である。
式(2a)及び式(2b)の置換基E9は、C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、アラルキル基、アリール基及びヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である。
中でも式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物が、式(2c)又は式(2d)
Figure 2020121925

[式中、R2fは水素原子又はメチル基を表し、X3、X4及びX5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、X6及びX7はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はフッ素原子を表す]で表されるキノリン系化合物が好ましい。
特に式(2a)又は(2b)で表されるキノリン系化合物が、
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(化合物番号:(2)−1)、
Figure 2020121925

3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(化合物番号:(2)−2)、
Figure 2020121925

8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(化合物番号:(2)−3)、
Figure 2020121925

又は8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(化合物番号:(2)−4)
Figure 2020121925
であることが最も好ましい。
前記式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物であって、X3又はX4、特にX3がフッ素原子である化合物は、灰色かび病、イネいもち病、リンゴ黒星病、キュウリ炭そ病等の病害に対して顕著に効果が向上することが見出され、好ましい。
とりわけ、式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物であって、R2fが水素原子又はメチル基であり、X3がフッ素原子であり、X4、X5、X6及びX7がそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であるが、ただし式(2c)においてはX4、X5、X6又はX7のうち少なくとも1つがフッ素原子であり、式(2d)においてはX4又はX5のいずれかがフッ素原子であるキノリン系化合物又はその塩が、灰色かび病、イネいもち病、リンゴ黒星病、キュウリ炭そ病等の病害に対して顕著な効果を示すので、好ましい。
特に上記キノリン系化合物(2)−2、(2)−3、及び(2)−4が好ましく、とりわけ上記キノリン系化合物(2)−2及び(2)−3が好ましい。
加えて、上記キノリン系化合物(2)−3及び(2)−4は、容器内土壌残留試験での半減期が7〜55日であり、顕著に土壌残留性が低い環境動態的特性を有することも見出され、好ましい。
式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物に関しては、その生物活性、またはその成分を用いた有害生物の防除方法は、公知の文献(例えば国際公開第05/070917号又は国際公開第08/066148号)を参照にできる。また、式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物およびその製造中間体の製造方法については公知の文献(例えば国際公開第05/070917号、国際公開第08/066148号、国際公開第13/047749号、国際公開第13/047750号又は国際公開第13/047751号)を参照できる。
次に、本発明の有害生物防除組成物について説明する。
本発明の有害生物防除組成物は、一般的な農薬の製造に関する常法に従って、製造することができる。すなわち、当該有害生物防除組成物は、本発明化合物およびキノリン系化合物の2種類以上の有効成分を混合し、これに必要に応じて担体および補助剤等を混合して、双方の有効成分を含有する組成物を製造することができる。また、本発明化合物およびキノリン系化合物のどちらか一方を含有する組成物を先に製造した後、それにもう一方を加え、双方の有効成分を含有する組成物を製造してもよい。
通常、好ましくは双方の有効成分を混合した混合物を調製して、当該有害生物防除組成物を製造する。
あるいは、本発明の有害生物防除組成物は、一般的な農薬の製造に関する常法に従って、キノリン系化合物のみの有効成分に必要に応じて担体および補助剤等を混合して、製造することができる。
本発明の有害生物防除組成物においては、本発明化合物およびキノリン系化合物の組み合わせのみ、あるいはキノリン系化合物のみを、そのまま使用してもかまわないが、通常、担体と混合して用いられ、必要に応じて、界面活性剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、pH調整剤、抗菌防黴剤(防腐剤)、増粘剤、消泡剤、湿潤剤、固着剤、着色剤等の補助剤を添加して、常法に従って、適時、水和剤、フロアブル剤、顆粒水和剤、OD剤、粉剤、液剤、乳剤、粒剤、パック剤等の剤型に製剤化することができる。その形態は効果が発揮される限りにおいて、特に限定されることはない。
なお、本発明の有害生物防除組成物は、本発明化合物とキノリン系化合物とを一つの剤型に製剤化された態様であってもよいし、あるいは、それぞれが別々の剤型に製剤化された両者のセットの態様であってもよい。
本発明の組成物に使用される担体とは、処理すべき部位への有効成分の到達を助け、また有効成分化合物の貯蔵、輸送、取扱いを容易にするために配合される合成もしくは天然の無機または有機物質を意味し、通常農薬に使用されるものであるならば固体、液体または気体のいずれでも使用することができる。その担体は、効果が発揮される限りにおいて、特に限定されるものではない。
本発明の組成物に使用することができる固体担体としては、例えば、ベントナイト、モンモリロナイト、珪藻土、白土、タルク、クレー等の無機物質、木粉、鋸屑等の植物性有機物質、または尿素等を挙げることができる。
本発明の組成物に使用することができる液体担体としては、例えば、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ナフテン類、n−パラフィン、流動パラフィン等の脂肪族炭化水素類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、ジオキサン、ジエチレングリコールジメチルエーテル等のエーテル類、エタノール、エチレングリコール等のアルコール類、エチレンカーボネート等のカーボネート類、ジメチルホルムアミド等の非プロトン性溶媒、水等を挙げることができる。
本発明の組成物に使用することができる気体担体としては、例えば、窒素、炭酸ガス等を挙げることができる。
さらに、本発明の組成物中の化合物の効力を増強するために、補助剤を使用することもできる。その使用形態は、製剤の剤型や処理方法等を考慮し、目的に応じて、単独または組み合わせ使用することができる。補助剤の例として、界面活性剤、結合剤、崩壊剤、安定剤、pH調整剤、防菌防黴剤、増粘剤、消泡剤、凍結防止剤等を挙げることができる。
本発明の組成物に使用することができる界面活性剤としては、通常、農薬製剤を乳化、分散、拡展または/および湿潤する等の目的で使用される界面活性剤が使用できる。該界面活性剤の例として、ソルビタン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマー、アルキルポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアミン、ポリオキシエチレン脂肪酸アミド、ポリオキシエチレンビスフェニルエーテル、高級アルコールのポリオキシアルキレン付加物、ポリオキシエチレンエーテル、エステル型シリコーン、フッ素系界面活性剤等の非イオン性界面活性剤;
アルキルサルフェート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンベンジルフェニルエーテルサルフェート、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテルサルフェート、パラフィンスルホネート、アルカンスルホネート、AOS、ジアルキルスルホサクシネート、アルキルベンゼンスルホネート、リグニンスルホネート、ポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテルスルホネート、脂肪酸塩、N−メチル−脂肪酸サルコシネート、ポリオキシエチレンアルキルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンフェニルエーテルホスフェート、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックポリマーホスフェート、ホスファチジルコリン、ホスファチジルエタノールイミン、アルキルホスフェート、トリポリ燐酸ナトリウム等のアニオン性界面活性剤;
アルキルトリメチルアンモニウムクロライド、アルキルジメチルベンザルコニウムクロライド、ベンゼトニウムクロライド等のカチオン性界面活性剤;
ジアルキルジアミノエチルベンタイン、アルキルジメチルベンジルベンタイン等の両性界面活性剤等が挙げられる。
結合剤としては、例えば、アルギン酸ナトリウム、ポリビニルアルコール、アラビアゴム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ベントナイト等が挙げられる。
崩壊剤としては、例えば、カルボキシメチルセルロースCMCナトリウム、クロスカルメロースナトリウム等が挙げられる。
安定剤としては、例えば、ヒンダードフェノール系の酸化防止剤、またはベンゾトリアゾール系、ヒンダードアミン系の紫外線吸収剤等が挙げられる。
pH調整剤としては、例えば、リン酸、酢酸、水酸化ナトリウム等が挙げられる。
防菌防黴剤としては、例えば、安息香酸ナトリウム、ソルビン酸カリウム、パラヒドロキシ安息香酸エステル、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン等の工業用殺菌剤、防菌防黴剤等が挙げられる。
増粘剤としては、例えば、キサンタンガム、グアーガム、カルボキシメチルセルロースナトリウム、アラビアゴム、ポリビニルアルコール、モンモリロナイト等が挙げられる。
消泡剤としては、例えば、シリコーン系化合物等が挙げられる。
凍結防止剤としては、例えば、プロピレングリコール、エチレングリコール等が挙げられる。
以上記載した補助剤は例であって、本発明の組成物に使用される補助剤は効果が発揮される限りにおいて、特に限定されるものではない。
本発明の組成物における本発明化合物の含有量は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、重量比で、0.01〜99%の範囲であり、好ましくは、0.1〜90%の範囲であり、さらに好ましくは、1〜80%の範囲である。
また、本発明の組成物におけるキノリン系化合物の含有量は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、重量比で、0.01〜99%の範囲であり、好ましくは、0.1〜90%の範囲であり、さらに好ましくは、1〜80%の範囲である。
本発明の組成物における本発明化合物とキノリン系化合物の含有量の合計は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、重量比で0.01〜99%の範囲であり、好ましくは、0.1〜90%の範囲であり、さらに好ましくは、1〜80%の範囲である。
本発明の組成物における本発明化合物とキノリン系化合物の混合比は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、本発明化合物に対してキノリン系化合物が、重量比で0.001〜1000の比率であり、好ましくは、0.01〜100の比率である。
次に、本発明の有害生物防除組成物を用いた有害生物防除方法について説明する。
本発明の組成物は、畑地、水田、茶園、果樹園、牧草地、芝生、森林、庭園、街路樹等で、有害生物防除のために使用することができる。
本発明の組成物の農業場面における施用方法としては、例えば、植物個体への茎葉散布処理、苗箱処理、セルトレー処理、土壌表面への散布処理、土壌表面への散布処理後の土壌混和、土壌中への注入処理、土壌中での注入処理後の土壌混和、土壌潅注処理、土壌潅注処理後の土壌混和、植物種子への吹き付け処理、植物種子への塗沫処理、植物種子への浸漬処理または植物種子への粉衣処理等が挙げられる。通常、当業者が利用する施用方法を用いることができる。
本発明における有害生物を防除する方法としては、本発明の有害生物防除組成物を施用する方法、本発明化合物を有効成分として含有する組成物、およびキノリン系化合物を有効成分として含有する組成物を同時に施用する方法、または、本発明化合物を有効成分として含有する組成物、もしくはキノリン系化合物を有効成分として含有する組成物のいずれか一方の組成物を施用した後に、他方の組成物を施用する方法等が挙げられる。
本発明の有害生物防除組成物を施用する方法としては、本発明化合物およびキノリン系化合物の2種類以上の有効成分を含有するように製造された有害生物防除組成物を施用する方法、または本発明化合物を有効成分として含有する組成物およびキノリン系化合物を有効成分として含有する組成物を、使用者が使用前に混合することで、本発明化合物およびキノリン系化合物を含有する組成物を調製して使用する方法等が挙げられる。
本発明化合物を有効成分として含有する組成物またはキノリン系化合物を有効成分として含有する組成物のいずれか一方の組成物を施用した後に、他方の組成物を施用するまでの時間(期間)は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、例えば、いずれか一方の組成物を施用した後、1分間〜2週間であり、好ましくは、いずれか一方の組成物を施用した後、5分間〜1週間であり、さらに好ましくは、いずれか一方の組成物を施用した後、10分間〜3日である。
本発明の組成物の施用量および希釈倍率は、対象の作物、対象の有害生物、有害生物の発生程度、本発明の組成物の剤型、施用方法および各種環境条件等に応じて、適宜選択して決定することができる。
本発明の組成物を散布する場合、その施用量は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、有効成分量換算で、1ヘクタール当たり1〜10000gであり、好ましくは、1ヘクタール当り10〜5000gである。
また、本発明の組成物を種子消毒剤として使用する場合、その施用量は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、有効成分量換算で種子1kg当たり0.001〜100gであり、好ましくは、0.01〜50gである。
また、本発明の組成物の水和剤、顆粒水和剤、液剤、OD剤、フロアブル剤または乳剤を水で希釈して散布する場合、その希釈倍率は、効果が発揮される限りにおいて特に制限されるものではないが、通常、5〜50000倍であり、好ましくは、10〜10000倍である。
本明細書において植物とは、光合成をして運動せずに生活するものを意味し、例えば、稲、小麦、大麦、トウモロコシ等の穀物類、ブドウ、リンゴ、ナシ、モモ、オウトウ、カキ、カンキツ等の果樹類、大豆、インゲン、サヤエンドウ等の豆類、イチゴ、スイカ等の果物類、ジャガイモ、サツマイモ、サトイモ、コンニャク等の芋類、キャベツ、レタス、トマト、キュウリ、ナス、テンサイ、ホウレンソウ、カボチャ、ピーマン等の野菜類、セイヨウアブラナ、綿、ヒマワリ、チューリップ、キク等の花卉類またはサトウキビ、タバコ、芝等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において種子とは、幼植物が発芽するための栄養分を蓄え農業上繁殖に用いられるものを意味し、例えば、トウモロコシ、大豆、綿、稲、サトウダイコン、小麦、大麦、ヒマワリ、トマト、キュウリ、ナス、ホウレンソウ、サヤエンドウ、カボチャ、サトウキビ、タバコ、ピーマンおよびセイヨウアブラナ等の種子;サトイモ、ジャガイモ、サツマイモ、コンニャク等の種芋;食用ゆり、チューリップ等の球根やラッキョウ等の種球等;または遺伝子等を人工的に操作することにより生み出された植物であり、該植物は、例えば、自然界に元来存在するものではない除草剤耐性を付与した大豆、トウモロコシ、綿等;寒冷地適応したイネ、タバコ等;殺虫物質生産能を付与したトウモロコシ、綿、バレイショ等の形質転換を受けた種子等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
本明細書において有害生物とは、細菌類、真菌類、ウイルス等の病原菌、害虫、雑草等の植物の生育に悪影響を与える生物を意味する。病原菌は、植物に感染して植物病害を引き起こす。害虫は植物に寄生、加害する。雑草は、植物の生育場所またはその近傍に繁茂することで、光合成および栄養吸収の点で植物と競合する。これらの理由から、有害生物は植物の生育不良や枯死、収量の低下等の原因となるため、植物に有害である。本発明の組成物および防除方法は、これらの有害生物に対して有効である。
以下に、本発明が防除対象とする具体的な病原菌および害虫を例示する。
病原菌としては、例えば、イネのいもち病菌(Magnaporthe grisea)、紋枯病菌(Thanatephorus cucumeris)、褐色菌核病菌(Ceratobasidium setariae)、褐色小粒菌核病菌(Waitea circinata)、褐色紋枯病菌(Thanatephorus cucumeris)、球状菌核病菌(Sclerotium hydrophilum)、赤色菌核病菌(Wairea circinata)、黒しゅ病菌(Entyloma dactylidis)、小球菌核病菌(Magnaporthe salvinii)、灰色菌核病菌(Ceratobasidium cornigerum)、ごま葉枯病菌(Cochliobolus miyabeanus)、条葉枯病菌(Sphaerulina oryzina)、ばか苗病菌(Gibberella fujikuroi)、苗立枯病菌(Pythium spp.、Fusarium spp.、Trichoderma spp.、Rhizopus spp.、Rhizoctonia solani、Mucor sp.)、苗腐病菌(Pythium spp.、Achlya spp.、Dictyuchus spp.)、稲こうじ病菌(Claviceps virens)、墨黒穂病菌(Tilletia barclayana)、褐色米病原菌(Curvularia spp.、Alternaria spp.)、黄化萎縮病菌(Sclerophthora macrospora)、白葉枯病菌(Xanthomonas oryzae pv. oryzae)、褐条病菌(Acidovorax avenae subsp. avenae)、内頴褐変病菌(Erwinia ananas)、苗立枯細菌病菌(Burkholderia plantarii)、もみ枯細菌病菌(Burkholderia glumae)、葉鞘褐変病菌(Pseudomonas fuscovaginae)、かさ枯病菌(Pseudomonas syringae pv.oryzae)、株腐病菌(Erwinia chrysanthemi)、黄萎病菌(Phytoplasma oryzae)、縞葉枯病菌(Rice stripe tenuivirus)、萎縮病菌(Rice dwarf reovirus);
ムギ類のうどんこ病菌(Blumeria graminis f.sp.hordei; f.sp.tritici)、さび病菌(Puccinia striiformis、 Puccinia graminis、Puccinia recondita、Puccinia hordei)、斑葉病菌(Pyrenophora graminea)、網斑病菌(Pyrenophora teres)、赤かび病菌(Gibberella zeae、Fusarium culmorum、Fusarium avenaceum、Monographella nivalis)、雪腐病菌(Typhula incarnata、Typhula ishikariensis、Monographella nivalis)、裸黒穂病菌(Ustilago nuda)、なまぐさ黒穂病菌(Tilletia caries、Tilletia controversa)、眼紋病菌(Pseudocercosporella herpotrichoides)、株腐病菌(Ceratobasidium gramineum)、雲形病菌(Rhynchosporium secalis)、葉枯病菌(Septoria tritici)、ふ枯病菌(Phaeosphaeria nodorum)、苗立枯病菌(Fusarium spp.、Pythium spp.、Rhizoctonia spp.、Septoria spp.、Pyrenophora spp.)、立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)、炭疽病菌(Colletotrichum graminicola)、麦角病菌(Claviceps purpurea)、斑点病菌(Cochliobolus sativus)、黒節病菌(Pseudomonas syringae pv. syringae);
トウモロコシの赤かび病菌(Gibberella zeae等)、苗立枯病菌(Fusarium avenaceum、 Penicillium spp、 Pythium spp.、Rhizoctonia spp.)、さび病菌(Puccinia sorghi)、ごま葉枯病菌(Cochliobolus heterostrophus)、黒穂病菌(Ustilago maydis)、炭疽病菌(Colletotrichum graminicola)、北方斑点病菌(Cochliobolus carbonum)、褐条病菌(Acidovorax avenae subsp. avenae)、条斑細菌病菌(Burkholderia andropogonis)、倒伏細菌病菌(Erwinia chrysanthemi pv. zeae)、萎ちょう細菌病菌(Erwinia stewartii);
ブドウのべと病菌(Plasmopara viticola)、さび病菌(Physopella ampelopsidis)、うどんこ病菌(Uncinula necator)、黒とう病菌(Elsinoe ampelina)、晩腐病菌(Glomerella cingulata、 Colletotrichum acutatum)、黒腐病菌(Guignardia bidwellii)、つる割病菌(Phomopsis viticola)、すす点病菌(Zygophiala jamaicensis)、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)、芽枯病菌(Diaporthe medusaea)、紫紋羽病菌(Helicobasidium mompa)、白紋羽病菌(Rosellinia necatrix)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium vitis);
リンゴのうどんこ病菌(Podosphaera leucotricha)、黒星病菌(Venturia inaequalis)、斑点落葉病菌(Alternaria mali)、赤星病菌(Gymnosporangium yamadae)、モニリア病菌(Monilinia mali)、腐らん病菌(Valsa ceratosperma)、輪紋病菌(Botryosphaeria berengeriana)、炭疽病菌(Colletotrichum acutatum、Glomerella cingulata)、すす点病菌(Zygophiala jamaicensis)、すす斑病菌(Gloeodes pomigena)、黒点病菌(Mycosphaerella pomi)、紫紋羽病菌(Helicobasidium mompa)、白紋羽病菌(Rosellinia necatrix)、胴枯病菌(Phomopsis mali、Diaporthe tanakae)、褐斑病菌(Diplocarpon mali)、リンゴの火傷病菌(Erwinia amylovora)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、毛根病菌(Agrobacterium rhizogenes);
ナシの黒斑病菌(Alternaria kikuchiana)、黒星病菌(Venturia nashicola)、赤星病菌(Gymnosporangium asiaticum)、輪紋病菌(Botryosphaeria berengeriana f.sp. piricola)、胴枯病菌(Phomopsis fukushii)、枝枯細菌病菌(Erwinia sp.)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、さび色胴枯病菌(Erwinia chrysanthemi pv. chrysanthemi)、花腐細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. syringae);
セイヨウナシの疫病菌(Phytophthora cactorum、 Phytophthora syringae)、枝枯細菌病菌(Erwinia sp.);
モモの黒星病菌(Cladosporium carpophilum)、ホモプシス腐敗病菌(Phomopsis sp.)、疫病菌(Phytophthora sp.)、炭疽病菌(Colletotrichum gloeosporioides)、縮葉病菌(Taphrina deformans)、穿孔細菌病菌(Xhanthomonas campestris pv. pruni)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens);
オウトウの炭疽病菌(Glomerella cingulata)、幼果菌核病菌(Monilinia kusanoi)、灰星病菌(Monilinia fructicola)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、樹脂細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. syringae);
カキの炭疽病菌(Glomerella cingulata)、落葉病菌(Cercospora kaki; Mycosphaerella nawae)、うどんこ病菌(Phyllactinia kakikora)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens);
カンキツの黒点病菌(Diaporthe citri)、緑かび病菌(Penicillium digitatum)、青かび病菌(Penicillium italicum)、そうか病菌(Elsinoe fawcettii)、褐色腐敗病菌(Phytophthora citrophthora)、かいよう病菌(Xhanthomonas campestris pv. citri)、褐斑細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. syringae)、グリーニング病菌(Liberibactor asiaticus)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens);
トマト、キュウリ、豆類、イチゴ、ジャガイモ、キャベツ、ナス、レタス等の灰色かび病菌(Botrytis cinerea);
トマト、キュウリ、豆類、イチゴ、ジャガイモ、ナタネ、キャベツ、ナス、レタス等の菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum);
トマト、キュウリ、豆類、ダイコン、スイカ、ナス、ナタネ、ピーマン、ホウレンソウ、テンサイ等各種野菜の苗立枯病菌(Rhizoctonia spp.、Pythium spp.、Fusarium spp.、Phythophthora spp.、Sclerotinia sclerotiorum等);
ナス科植物の青枯病菌(Ralstonia solanacearum);
ウリ類のべと病菌(Pseudoperonospora cubensis)、うどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea)、炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)、つる枯病菌(Didymella bryoniae)、つる割病菌(Fusarium oxysporum)、疫病菌(Phytophthora parasitica、Phytophthora melonis、Phytophthora nicotianae、Phytophthora drechsleri、Phytophthora capsici等)、褐斑細菌病菌(Xhanthomonas campestris pv.cucurbitae)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. lachrymans)、縁枯細菌病菌(Pseudomonas marginalis pv. marginalis)、がんしゅ病菌(Streptomyces sp.)、毛根病菌(Agrobacterium rhizogenes)、キュウリモザイクウィルス(Cucumber mosaic virus);
トマトの輪紋病菌(Alternaria solani)、葉かび病菌(Fulvia fulva)、疫病菌(Phytophthora infestans)、萎凋病菌(Fusarium oxysporum)、根腐病菌(Pythium myriotylum、Pythium dissotocum)、炭疽病菌(Colletotrichum gloeosporioides)、かいよう病菌(Clavibacter michiganensis)、茎えそ細菌病菌(Pseudomonas corrugata)、黒斑細菌病菌(Pseudomonas viridiflava)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、葉こぶ病菌(Crynebacterium sp.)、萎黄病菌(Phytoplasma asteris)、黄化萎縮病菌(Tabaco leaf curl subgroup III geminivirus);
ナスのうどんこ病菌(Sphaerotheca fuliginea等)、すすかび病菌(Mycovellosiella nattrassii)、疫病菌(Phytophthora infestans)、褐色腐敗病菌(Phytophthora capsici)、褐斑細菌病菌(Pseudomonas cichorii)、茎えそ細菌病菌(Pseudomonas corrugata)、茎腐細菌病菌(Erwinia chrysanthemi)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、斑点細菌病菌(Pseudomonas sp.);
ナタネの黒斑病菌(Alternaria brassicae)、黒腐病菌(Xhanthomonas campestris pv. campestris)、黒斑細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. maculicola)、軟腐病菌(Erwinia carotovora);
アブラナ科野菜の黒斑病菌(Alternaria brassicae等)、白斑病菌(Cercosporella brassicae)、根朽病菌(Phoma lingam)、根こぶ病菌(Plasmodiophora brassicae)、べと病菌(Peronospora parasitica)、黒腐病菌(Xhanthomonas campestris pv. campestris)、黒斑細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. maculicola)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora);
キャベツの株腐病菌(Thanatephorus cucumeris)、萎黄病菌(Fusarium oxysporum)、黒すす病菌(Alternaria brassisicola);
ハクサイの尻腐病菌(Rhizoctonia solani)、黄化病菌(Verticillium dahliae);
ネギのさび病菌(Puccinia allii)、黒斑病菌(Alternaria porri)、白絹病菌(Sclerotium rolfsii)、白色疫病菌(Phytophthora porri)、黒腐菌核病菌(Sclerotium cepivorum);
タマネギのかいよう病菌(Curtobacterium flaccumfaciens)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. syringae)、腐敗病菌(Erwinia rhapontici)、鱗片腐敗病菌(Burkholderia gladioli)、萎黄病菌(Phytoplasma asteris);
ニンニクの軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、春腐病菌(Pseudomonas marginalis pv.marginalis);
ダイズの紫斑病菌(Cercospora kikuchii)、黒とう病菌(Elsinoe glycines)、黒点病菌(Diaporthe phaseolorum)、リゾクトニア根腐病菌(Rhizoctonia solani)、茎疫病菌(Phytophthora sojae)、べと病菌(Peronospora manshurica)、さび病菌(Phakopsora pachyrhizi)、炭疽病菌(Colletotrichum truncatum等)、葉焼病菌(Xhanthomonas campestris pv. glycines)、斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. glycinea);
インゲンの炭疽病菌(Colletotrichum lindemuthianum)、青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、かさ枯病菌(Pseudomonas syringae pv. phaseolicola)、褐斑細菌病菌(Pseudomonas viridiflava)、葉焼病菌(Xhanthomonas campestris pv. phaseoli);
ラッカセイの黒渋病菌(Mycosphaerella berkeleyi)、褐斑病菌(Mycosphaerella arachidis)、青枯病菌(Ralstonia solanacearum);
エンドウのうどんこ病菌(Erysiphe pisi)、べと病菌(Peronospora pisi)、つる枯細菌病菌(Pseudomonas syringae pv.pisi)、つる腐細菌病菌(Xhanthomonas campestris pv. pisi;
ソラマメのべと病菌(Peronospora viciae)、疫病菌(Phytophthora nicotianae);
ジャガイモの夏疫病菌(Alternaria solani)、黒あざ病菌(Thanatephorus cucumeris)、疫病菌(Phytophthora infestans)、銀か病菌(Helminthosporium solani)、乾腐病菌(Fusarium oxysporum、Fusarium solani)、粉状そうか病菌(Spongospora subterranea)、青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、黒あし病菌(Erwinia carotovora subsp. atroseptica)、そうか病菌(Streptomyces scabies、Streptomyces acidiscabies)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、粘性腐敗病菌(Crostridium spp.)、輪腐病菌(Clavibacter michiganensis subsp.sepedonicus);
サツマイモの立枯病菌(Streptomyces ipomoeae);
テンサイの褐斑病菌(Cercospora beticola)、べと病菌(Peronospora schachtii)、黒根病菌(Aphanomyces cochioides)、蛇の目病菌(Phoma betae)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、そうか病菌(Streptomyces scabies)、斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv. aptata);
ニンジンの黒葉枯病菌(Alternaria dauci)、こぶ病菌(Rhizobacter dauci)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、ストレプトミセスそうか病菌(Streptomyces spp.)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora);
イチゴのうどんこ病菌(Sphaerotheca aphanis var. aphanis)、疫病菌(Phytophthora nicotianae等)、炭疽病菌(Glomerella cingulata等)、果実腐敗病菌(Pythium ultimum)、青枯病菌(Ralstonia solanacearum)、角斑細菌病菌(Xhanthomonas campestris)、芽枯細菌病菌(Pseudomonas marginalis pv. marginalis);
チャの網もち病菌(Exobasidium reticulatum)、白星病菌(Elsinoe leucospila)、炭疽病菌(Colletotrichum theae−sinensis)、輪斑病菌(Pestalotiopsis longiseta)、赤焼病菌(Pseudomonas syringae pv.theae)、かいよう病菌(Xhanthomonas campestris pv. theicola)、てんぐ巣病菌(Pseudomonas sp.);
タバコの赤星病菌(Alternaria alternata)、うどんこ病菌(Erysiphe cichoracearum)、炭疽病菌(Colletotrichum gloeosporioides)、疫病菌(Phytophthora nicotianae)、野火病菌(Pseudomonas syringae pv.tabaci)、黄がさ細菌病菌(Pseudomonas syringae pv.mellea)、空洞病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、立枯病菌(Ralstonia solanacearum)、タバコモザイクウィルス(Tobaco mosaic virus);
コーヒーのさび病菌(Hemileia vastatrix);
バナナの黒シガトガ病菌(Mycosphaerella fijiensis)、パナマ病菌(Fusarium oxysporum f.sp cubense);
ワタの立枯病菌(Fusarium oxysporum)、白かび病菌(Ramularia areola);
ヒマワリの菌核病菌(Sclerotinia sclerotiorum)、角点病菌(Xhanthomonas campestris pv.malvacearum)、空洞病菌Erwinia carotovora subsp. carotovora)、斑点細菌病菌(Pseudomonas syringae pv.helianthi);
バラの黒星病菌(Diplocarpon rosae)、うどんこ病菌(Sphaerotheca pannosa等)、疫病菌(Phytophthora megasperma)、べと病菌(Peronospora sparsa)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens);
キクの褐斑病菌(Septoria obesa)、白さび病菌(Puccinia horiana)、疫病菌(Phytophthora cactorum)、斑点細菌病菌(Pseudomonas cichorii)、軟腐病菌(Erwinia carotovora subsp. carotovora)、根頭がんしゅ病菌(Agrobacterium tumefaciens)、毛根病菌(Agrobacterium rhizogenes)、緑化病菌(Phytoplasma aurantifolia);
芝のブラウンパッチ病菌(Rhizoctonia solani)、ダラースポット病菌(Sclerotinia homoeocarpa)、カーブラリア葉枯病菌(Curvularia sp.)、さび病菌 (Puccinia zoysiae)、ヘルミントスポリウム葉枯病菌(Cochliobolus sp.)、雲形病菌(Rhynchosporium secalis)、立枯病菌(Gaeumannomyces graminis)、炭疽病菌(Colletotrichum sp.)、雪腐褐色小粒菌核病菌(Typhula incarnata)、雪腐黒色小粒菌核病菌(Typhula ishikariensis)、雪腐大粒菌核病菌(Myriosclerotinia borealis)、フェアリーリング病菌(Marasmius oreades等)、ピシウム病菌(Pythium aphanidermatum等)、いもち病菌(Pyricularia grisea)等が挙げられる。
また、害虫としては、例えば、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana faciata)、リンゴモンハマキ(Archips breviplicanus)、リンゴコシンクイガ(Grapholita inopinata)、ミダレカクモンハマキ(Archips fuscocupreanus)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、チャハマキ(Choristoneura magnanima)、マメシンクイガ(Leguminivora glycinivorella)、クワヒメハマキ(Olethreutes mori)、リンゴハマキホソガ(Caloptilia zachrysa)、リンゴヒメシンクイ(Argyresthia conjugella)、ナシホソガ(Spulerrina astaurota)、マメヒメサヤムシガ(Matsumuraeses phaseoli)、トビハマキ(Pandemis heparana)、ナシチビガ(Bucculatrix pyrivorella)、モモハモグリガ(Lyonetia clerkella)、モモシンクイガ(Carposina niponensis)、ギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、チャノホソガ(Caloptilia theivora)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoniella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ネギコガ(Acrolepiopsis sapporensis)、ヤマノイモコガ(Acrolepiopsis suzukiella)、コナガ(Plutella xylostella)、カキノヘタムシガ(Stathmopoda masinissa)、イモキバガ(Helcystogramma triannulella)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、モモシンクイガ(Carposina sasakii)、ニカメイガ(Chilo suppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、チャマダラメイガ(Ephestia elutella)、モモノゴマダラノメイガ(Conogethes punctiferalis)、ワタヘリクロノメイガ(Diaphania indica)、シロイチモジマダラメイガ(Etiella zinckenella)、クワノメイガ(Glyphodes pyloalis)、イッテンオオメイガ(Scirpophaga incertulas)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、アワノメイガ(Ostrinia furnacalis)、アズキノメイガ(Ostrinia scapulalis)、シバツトガ(Parapediasia teterrella)、イチモンジセセリ(Parnara guttata)、オオモンシロチョウ(Pieris brassicae)、モンシロチョウ(Pieris rapae crucivora)、アゲハチョウ(Papilio xuthus)、ヨモギエダシャク(Ascotis selenaria)、ソイビーンルーパー(Pseudoplusia includens)、チャドクガ(Euproctis pseudoconspersa)、マイマイガ(Lymantria dispar)、ヒメシロモンドクガ(Orgyia thyellina)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、クワゴマダラヒトリ(Lemyra imparilis)、アケビコノハ(Adris tyrannus)、ナカジロシタバ(Aedia leucomelas)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、タマナギンウワバ(Autographa nigrisigna)、ミツモンキンウワバ(Ctenoplusia agnata)、コドリンガ(Cydla pomonella)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、コットンボールワーム(Helicoverpa zea)、タバコバッドワーム(Heliothis virescens)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、アワヨトウ(Mythimna separata)、イネヨトウ(Sesamia inferens)、フタオビコヤガ(Naranga aenescens)、サザンアーミーワーム(Spodoptera eridania)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、フォールアーミーワーム(Spodoptera frugiperda)、コットンリーフワーム(Spodoptera littoralis)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、スジキリヨトウ(Spodoptera depravata)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、グレープベリーモス(Endopiza viteana)、トマトホーンワーム(Manduca quinquemaculata)、タバコホーンワーム(Manduca sexta)等のチョウ目昆虫、
フタテンヒメヨコバイ(Arboridia apicalis)、ミドリナガヨコバイ(Balclutha saltuella)、フタテンオオヨコバイ(Epiacanthus stramineus)、ポテトリーフホッパー(Empoasca fabae)、カキノヒメヨコバイ(Empoasca nipponica)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、マメノミドリヒメヨコバイ(Empoasca sakaii)、ヒメフタテンヨコバイ(Macrosteles striifrons)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cinctinceps)、コットンフリーホッパー(Psuedatomoscelis seriatus)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatella)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、ミカンキジラミ(Diaphorina citri)、ナシキジラミ(Psylla pyrisuga)、ミカントゲコナジラミ(Aleurocanthus spiniferus)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、ミカンコナジラミ(Dialeurodes citri)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ブドウコナジラミ(Aleurolobus taonabae)、ブドウネアブラムシ(Viteus vitifolii)、ニセダイコンアブラムシ(Lipaphis erysimi)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis spiraecola)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、コミカンアブラムシ(Toxoptera aurantii)、オオワラジカイガラムシ(Drosicha corpulenta)、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)、ナスコナカイガラムシ(Phenacoccus solani)、ミカンワタカイガラムシ(Pulvinaria aurantii)、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、ミカンマルカイガラムシ(Pseudaonidia duplex)、フジコナカイガラムシ(Planococcus kuraunhiae)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ナシマルカイガラムシ(Comstockaspis perniciosa)、ツノロウムシ(Ceroplastes ceriferus)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、アカマルカイガラムシ(Aonidiella aurantii)、ティースケール(Fiorinia theae)、チャノマルカイガラムシ(Pseudaonidia paeoniae)、クワシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis pentagona)、ウメシロカイガラムシ(Pseudaulacaspis prunicola)、マサキナガカイガラムシ(Unaspis euonymi)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、トコジラミ(Cimex lectularius)、ブチヒゲカメムシ(Dolycoris baccarum)、ナガメ(Eurydema rugosum)、トゲシラホシカメムシ(Eysarcoris aeneus)、オオトゲシラホシカメムシ(Eysarcoris lewisi)、シラホシカメムシ(Eysarcoris ventralis)、ツヤアオカメムシ(Glaucias subpunctatus)、クサギカメムシ(Halyomorpha halys)、アオクサカメムシ(Nezara antennata)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、イチモンジカメムシ(Piezodorus hybneri)、チャバネアオカメムシ(Plautia crossota)、イネクロカメムシ(Scotinophora lurida)、ホソハリカメムシ(Cletus punctiger)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、アカヒメヘリカメムシ(Rhopalus msculatus)、カンシャコバネナガカメムシ(Cavelerius saccharivorus)、コバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus)、アカホシカメムシ(Dysdercus cingulatus)、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)、クロトビカスミカメ(Halticus insularis)、ターニッシュドプラントバグ(Lygus lineolaris)、ナガムギカスミカメ(Stenodema sibiricum)、アカスジカスミカメ(Stenotus rubrovittatus)、イネホソミドリカスミカメ(Trigonotylus caelestialium)等のカメムシ目昆虫、
ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、コアオハナムグリ(Gametis jucunda)、ナガチャコガネ(Heptophylla picea)、マメコガネ(Popillia japonica)、コロラドポテトビートル(Lepinotarsa decemlineata)、メキシカンビートビートル(Epilachna varivestis)、マルクビクシコメツキ(Melanotus fortnumi)、カンシャクシコメツキ(Melanotus tamsuyensis)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ヒラタキクイムシ(Lyctusbrunneus)、マツノキクイムシ(Tomicus piniperda)、ナガシンクイムシ(Rhizopertha dominica)、ヒメヒラタケシキスイ(Epuraea domina)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、ニジュウヤホシテントウ(Epilachna vigintioctopunctata)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)、キボシカミキリ(Psacothea hilaris)、ブドウトラカミキリ(Xylotrechus pyrrhoderus)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、テンサイトビハムシ(Chaetocnema concinna)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、ノーザンコーンルートワーム(Diabrotica barberi)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、ナスナガスネトビハムシ(Psylliodes angusticollis)、モモチョッキリゾウムシ(Rhynchites heros)、アリモドキゾウムシ(Cylas formicarius)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、イネゾウムシ(Echinocnemus squameus)、イモゾウムシ(Euscepes postfasciatus)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、キンケクチブトゾウムシ(Otiorhynchus sulcatus)、グラナリーウィービル(Sitophilus granarius)、コクゾウムシ(Sitophilus zeamais)、シバオサゾウムシ(Sphenophorus venatus vestitus)、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等のコウチュウ目昆虫、
ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、キイロハナアザミウマ(Thrips flavus)、ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、クロトンアザミウマ(Heliothrips haemorrhoidalis)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)、カキクダアザミウマ(Ponticulothrips diospyrosi)等のアザミウマ目昆虫、
ダイズサヤタマバエ(Asphondylia yushimai)、ムギアカタマバエ(Sitodiplosis mosellana)、ウリミバエ(Bactrocera cucurbitae)、ミカンコミバエ(Bactrocera dorsalis)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、オウトウショウジョウバエ(Drosophila suzukii)、イネハモグリバエ(Agromyza oryzae)、ナモグリバエ(Chromatomyia horticola)、ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)、ネギハモグリバエ(Liriomyza chinensis)、トマトハモグリバエ(Liriomyza sativae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、タネバエ(Delia platura)、タマネギバエ(Delia antique)、テンサイモグリハナバエ(Pegomya cunicularia)、アップルマゴット(Rhagoletis pomonella)、ヘシアンフライ(Mayetiola destructor)、イエバエ(Musca domestica)、ノイエバエ(Musca hervei)、クロイエバエ(Musca bezzii)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ノサシバエ(Haematobia irritans)、ヒツジシラミバエ(Melophagus ovinus)、ウシバエ(Hypoderma bovis)、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、ツェツェバエ(Glossina palpalis, Glossina morsitans)、キアシオオブユ(Prosimulium yezoensis)、ツメトゲブユ(Simulium iwatens)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、オオチョウバエ(Telmatoscopus albipunctatus)、トクナガヌカカ(Leptoconops nipponensis)、ウシヌカカ(Culicoides oxystoma)、シナハマダラカ(Anopheles hyracanus sinesis)、ガンビエハマダラカ(Anopheles gambiae)、アラビアハマダラカ(Anopheles arabiensis)、アノフェレスフェネスタス(Anopheles funestus)、アノフェレスメラス(Anopheles melas)、コガタハマダラカ(Anopheles minimus)、アノフェレスディラス(Anopheles dirus)、ステフェンスハマダラカ(Anopheles stephensi)、アノフェレスアルビマナス(Anopheles albimanus)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、チカイエカ(Culex pipiens molestus)、ネッタイイエカ(Culex quinquefasciatus)、キュレックスレスタンス(Culex restuans)、キュレックスタルサリス(Culex tarsalis)、キュレックスモデスタス(Culex modestus)、コガタイエカ(Culex tritaeniorhynchus)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、ヒトスジシマカ(Aedes albopicutus)、ヤマトヤブカ(Aedes japonicus)、キンイロヤブカ(Aedes vexans)等のハエ目昆虫、
クリハバチ(Apethymus kuri)、カブラハバチ(Athalia rosae)、チュウレンジハバチ(Arge pagana)、マツノキハバチ(Neodiprion sertifer)、クリタマバチ(Dryocosmus kuriphilus)、グンタイアリ(Eciton burchelli, Eciton schmitti)、クロオオアリ(Camponotus japonicus)、オオスズメバチ(Vespa mandarina)、ブルドックアント(Myrmecia spp.)、ファイヤーアント類(Solenopsis spp.)、ファラオアント(Monomorium pharaonis)等のハチ目昆虫、
エンマコオロギ(Teleogryllus emma)、ケラ(Gryllotalpa orientalis)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、サバクワタリバッタ(Schistocerca gregaria)等のバッタ目昆虫、
トゲナシシロトビムシ(Onychiurus folsomi)、シベリアシロトビムシ(Onychiurus sibiricus)、キボシマルトビムシ(Bourletiella hortensis)等のトビムシ目昆虫、
クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)、ワモンゴキブリ(Periplaneta Americana)等のゴキブリ目昆虫、
イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等のシロアリ目昆虫、
ネコノミ(Ctenocephalidae felis)、イヌノミ(Ctenocephalides canis)、ニワトリノミ(Echidnophaga gallinacea)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等のノミ目昆虫、
ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)等のハジラミ目昆虫、
ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)、ヒツジジラミ(Damalinia ovis)等のシラミ目昆虫、
シクラメンホコリダニ(Phytonemus pallidus)、チャノホコリダニ(Polyphagotarsonemus latus)、スジブトホコリダニ(Tarsonemus bilobatus)等のホコリダニ類、
ハクサイダニ(Penthaleus erythrocephalus)、ムギダニ(Penthaleus major)等のハシリダニ類、
イネハダニ(Oligonychus shinkajii)、ミカンハダニ(Panonychus citri)、クワオオハダニ(Panonychus mori)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)等のハダニ類、
チャノナガサビダニ(Acaphylla theavagrans)、チューリップサビダニ(Aceria tulipae)、トマトサビダニ(Aculops lycopersici)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、リンゴサビダニ(Aculus schlechtendali)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、シトラスラストマイト(Phyllocoptruta oleivora)等のフシダニ類、
ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)、ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ホウレンソウケナガコナダニ(Tyrophagus similis)等のコナダニ類、
ヤケヒョウヒダニ(Dermatophagoides pteronyssinus)、コナヒョウヒダニ(Dermatophagoides farinae)等のヒョウヒダニ類、
ミツバチヘギイタダニ(Varroa jacobsoni)等のハチダニ類、
オウシマダニ(Boophilus microplus)、クリイロコイタマダニ(Rhipicephalus sanguineus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)、キチマダニ(Haemaphysalis flava)、ツリガネチマダニ(Haemaphysalis campanulata)、ヤマトチマダニ(Haemaphysalis japonica)、オオトゲチマダニ(Haemaphysalis megaspinosa)、ヤマトマダニ(Ixodes ovatus)、シュルツェマダニ(Ixodes persulcatus)、タネガタマダニ(Ixodes nipponensis)、西部クロアシダニ(Ixodes pacifcus)、ヒツジダニ(Ixodes ricinus)、クロアシダニ(Ixodes scapularis)、ローン・スターマダニ(Amblyomma americanum)、メキシコ湾岸マダニ(Amblyomma maculatum)、オオマダニ(Amblyomma spp.)、アミメカクマダニ(Dermacentor recticulatus)、タイワンカクマダニ(Dermacentor taiwanesis)、ロッキー山脈森林マダニ(Dermacentor andersoni)、西海岸マダニ(Dermacentor occidentalis)、アメリカンドッグティック(Dermacentor variabilis)、アミメマダニ(Dermacentor spp.)等のマダニ類、
イヌツメダニ(Cheyletiella yasguri)、ネコツメダニ(Cheyletiella blakei)等のツメダニ類、
イヌニキビダニ(Demodex canis)、ネコニキビダニ(Demodex cati)等のニキビダニ類、
ヒツジキュウセンダニ(Psoroptes ovis)等のキュウセンダニ類、
センコウヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)、ネコショウセンコウヒゼンダニ(Notoedres cati)、ニワトリヒゼンダニ(Knemidocoptes spp.)等のヒゼンダニ類、
オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等の甲殻類、
スクミリンゴガイ(Pomacea canaliculata)、アフリカマイマイ(Achatina fulica)、ナメクジ(Meghimatium bilineatum)、チャコウラナメクジ(Limax Valentiana)、ウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana)、ミスジマイマイ(Euhadra peliomphala)等の腹足類、
ミナミネグサレセンチュウ(Prathylenchus coffeae)、キタネグサレセンチュウ(Prathylenchus penetrans)、クルミネグサレセンチュウ(Prathylenchus vulnus)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、イネシンガレセンチュウ(Aphelenchoides besseyi)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus xylophilus)等の線虫類、
赤痢アメーバ等のアメーバ類(Rhizopoda)、リシュマニア、トリコモナス等の鞭毛虫類(Mastigophora)、マラリア原虫、トキソプラズマ等の胞子虫類(Sporozoea)、大腸バランチジウム等の繊毛虫類(Ciliophora)等の原虫類、
回虫、鉤虫等の線虫類(Nematoda)、大鉤頭虫等の鉤頭虫類(Acannthocephala)、ハリガネムシ等のハリガネムシ類(Nematomorpha)、肝吸虫等の吸虫類(Trematoda)、無鉤条虫等の条虫類(Cestoda)等の蠕虫類、
蛔虫(Ascaris)、犬蛔虫(Toxocara)、犬小蛔虫(Toxascaris)、馬蛔虫(Parascaris)、鶏蛔虫(Ascaridia)、鶏盲腸虫(Heterakis)、蟯虫(Oxyuris)、毛細線虫(Capillaria)、旋毛虫(Trichinella)、円虫(Strongylus、Triodontophorus)、毛線虫(Trichonema)、豚腎虫(Stephanurus)、腸結節虫(Desophagostomum)、大口腸線虫(Chabertia)、開嘴虫(Syngamus)、鉤虫(Ancylostoma、Uncinaria、Necator、Bunostomum)、毛様線虫(Trichostrongylus)、クーバー毛様線虫(Cooperia)、細類毛様線虫(Nematodirus)、捻転胃線虫(Haemonchus)、オクテルダーク胃虫(Ostertagia)、肺虫(Dictyocaulus、Metastrongylus)、犬糸条虫(Dirofilaria)、多乳頭糸条虫(Parafilaria)、馬糸条虫(Setaria)、オンコセルカ(Onchocerca)、胃虫(Habronema、Arduenna、Acuaria)等の線虫類、
裂頭条虫(Diphyllobothrium)、アノプロセハラ属(Anoplocephara)、モニイジア属(Moniezia)、犬条虫(Dipylidium)、無鉤条虫および有鉤条虫(Taenia)、嚢虫(Dithyridium)、レーリチナ属(Raillietina)、包虫(Echinococcus)等の条虫類、
住血吸虫(Schistosoma)、双口吸虫(Paramphistomum)、肝蛭(Fasciola)等の吸虫類等があげられる。
以下に具体的な製剤化例を示すが、これらに限定されるものではない。
[製剤例1 フロアブル剤]
本発明化合物(10質量部)、キノリン系化合物(10質量部)、ナフタレンスルホン酸のホルムアルデヒド縮合物ナトリウム塩(5質量部)、ポリオキシエチレンアリールフェニルエーテル(1質量部)、プロピレングリコール(5質量部)、シリコン系消泡剤(0.1質量部)、キサンタンガム(0.2質量部)、イオン交換水(68.7質量部)を混合してスラリーとなし、さらにダイノミルKDLで直径1.0mmのガラスビーズを用いて湿式粉砕しフロアブル剤を得る。
[製剤例2 乳剤]
本発明化合物(5質量部)、キノリン系化合物(5質量部)をキシレン(35質量部)とシクロヘキサン(35質量部)の混合溶液に溶解し、この溶液にTween20(20質量部)を添加混合し、乳剤を得る。
[製剤例3 水和剤]
本発明化合物(10質量部)、キノリン系化合物(10質量部)、ホワイトカーボン(10質量部)、ポリビニルアルコール(2質量部)、ジオクチルスルホコハク酸ナトリウム塩(0.5質量部)、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム塩(5質量部)、焼成珪藻土(10質量部)およびカオリナイトクレー(52.5質量部)を充分に混合し、エアーミルで粉砕し、水和剤を得る。
以下に、本発明で用いられるピリドン化合物及びキノリン系化合物について合成例および試験例を挙げて、さらに具体的に説明する。ただし、本発明の内容は、これらの合成例および試験例にのみ限定されるものではない。
[合成例1]
ステップ1:5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2020121925
4−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−オキソペンタン酸 1.47gと酢酸アンモニウム 6.75gを含む酢酸溶液 10mlを、130℃にて14時間反応した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルと水を加えて分液した。得られた有機層に水を加え、さらに発砲がおさまるまで炭酸カリウムを加えた後に分液した。次いで、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去を行った後に、ジイソプロピルエーテルにより析出物を洗浄した。得られた紫色固体は表題の化合物であり、0.98gであった。
H−NMR (CDCl) δ: 7.25−7.21 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.8 Hz), 6.83−6.76 (3H, m), 6.65 (1H, dd, J = 8.8, 3.4 Hz), 6.53 (1H, d, J = 3.4 Hz), 3.61 (3H, s), 2.91−2.76 (4H, m).
ステップ2:5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号52)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 0.50gを含むDMF溶液 5mlに、ヨウ化エチル 346μlと炭酸セシウム 1.41gを加えて、60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物は0.54gの白色固体として得られた。
[合成例2]
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号53)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 520mgを含む四塩化炭素溶液 20mlに、N−ブロモスクシンイミド 258mgとアゾビスイソブチロニトリル 23mgを加えて、80℃で90分間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水を加えて、減圧下で四塩化炭素を留去した。これに酢酸エチルを加えて分液した後に、得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が467mgの白色固体として得られた。
[合成例3]
3−クロロ−5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号54)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オン 110mgを含むDMF溶液 2mlにN−クロロスクシンイミド 43mgを加えて、70℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルと水を加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製を行った。表題の化合物が114mgの白色固体として得られた。
[合成例4]
5−(2−クロロ−5−ヒドロキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号234)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オン 4.0gを含むジクロロメタン溶液 40mlを氷冷し、1.0mol/lの三臭化ホウ素のジクロロメタン溶液 23.4mlを滴下した。氷冷下で30分間撹拌した後に、反応混合物に水を加えて分液した。得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和炭酸水素ナトリウム水溶液で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をヘキサンで洗浄した。表題の化合物が3.9gの白色固体として得られた。
[合成例5]
5−(2−クロロ−5−(メトキシメトキシ)フェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号97)
Figure 2020121925
水素化ナトリウム(約60重量%、流動パラフィンに分散した状態) 0.08gと5−(2−クロロ−5−ヒドロキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オン 0.62gを含むTHF溶液に、クロロメチルメチルエーテル 0.08gを加えて、室温で3時間撹拌した。反応混合物に水および酢酸エチルを加えて分液した後に、得られた有機層を硫酸マグネシウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が0.46gの白色固体として得られた。
[合成例6]
3−クロロ−5−(2−クロロ−5−(メトキシメトキシ)フェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号127)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−(メトキシメトキシ)フェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オン 219mgとN−クロロスクシンイミド 79mgを含むDMF溶液 3mlを70℃にて1時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が203mgの黄色ガム状物質として得られた。
[合成例7]
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号192)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 0.50g、p−トルエンスルホン酸2,2−ジフルオロエチル 0.68gと炭酸セシウム 1.40gを含むDMF溶液10mlを、80℃で4時間撹拌した。反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した後に、得られた有機層を1規定の塩酸、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が0.48gの白色固体として得られた。
[合成例8]
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号194)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 0.42gを含む四塩化炭素溶液 15mlに、N−ブロモスクシンイミド 190mgとアゾビスイソブチロニトリル 16mgを加えて、80℃で15分間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水を加えて、減圧下で四塩化炭素を留去した。これに酢酸エチルを加えて分液した後に、得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液および飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が0.38gの白色固体として得られた。
[合成例9]
3−ブロモ−5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号198)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,2−ジフルオロエチル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オン 125mgとN−ブロモスクシンイミド 65mgを含むDMF溶液 5mlを70℃で2時間撹拌した。これにN−ブロモスクシンイミド 27mgを追加して、さらに70℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去をした後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が109mgのオフホワイト固体として得られた。
[合成例10]
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 500mgを含むTHF溶液 10mlを−78℃に冷却し、1.09mol/lのリチウムジイソプロピルアミドのTHF溶液 1.33mlを滴下して、同温で30分間撹拌した。次いで、これにヨウ化メチル 82μlを含むTHF溶液 2mlを滴下して−78℃で2時間撹拌した後に、室温まで昇温した。さらに室温で2時間撹拌した後に、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が101mgの白色固体として得られた。また、得られた表題の化合物は立体異性混合物であった。
H−NMR (CDCl) δ: 7.24−7.17 (1H, m:mixture), 7.15−7.13 (1H, m:mixture), 6.87−6.71 (2H, m:mixture), 6.57−6.49 (2H, m:mixture), 3.70−3.14 (2H, m:mixture), 3.65 (3H, s:major), 3.58 (3H, s:minor), 2.98−2.70 (2H, m:mixture), 2.46−2.37 (1H, m:mixture), 1.35 (3H, d, J = 6.7 Hz:minor), 1.33 (3H, d, J = 7.0 Hz:major), 1.00−0.96 (3H, m).
立体異性混合物比:約57:43
[合成例11]
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3−メチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号329)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−6−(2,6−ジフルオロフェニル)−1−エチル−3−メチル−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 413mgと二酸化マンガン 5.48gを含むジクロロメタン溶液 10mlを加熱還流下で11時間撹拌した。さらに二酸化マンガン 1.83gを追加して、加熱還流下で3時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物をセライト濾過した。濾液を減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が291mgの白色固体として得られた。
[合成例12]
ステップ1:5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2020121925
4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸 4.46gと酢酸アンモニウム 45.9gを含む酢酸溶液 25mlを130℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルと水を加えて分液した。得られた有機層に水を加え、さらに発泡がおさまるまで炭酸カリウムを加えた後に分液した。次いで、有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去を行い、ジイソプロピルエーテルで析出物を洗浄した。得られた白色固体は表題の化合物であり、2.24gであった。また、析出物を洗浄した際に生じた濾液を、減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。濾液から得た白色固体も表題の化合物であり、0.46gであった。
H−NMR (CDCl) δ: 7.28−7.26 (1H, m), 7.18 (1H, br s), 6.86−6.83 (1H, m), 6.74−6.72 (1H, m), 6.61−6.59 (2H, br m), 2.85−2.74 (4H, br m).
ステップ2:5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号320)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 2.70g、炭酸セシウム 7.42gとヨウ化エチル 3.55gを含むDMF溶液 32mlを、55℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルと水を加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が2.47gの赤紫色ガム状物質として得られた。
[合成例13]
5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号321)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 0.21gと二酸化マンガン 1.42gを含むトルエン溶液 5mlを、90℃で5時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物をセライト濾過した。濾液を減圧下で溶媒留去をした後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が0.14gの白色固体として得られた。
[合成例14]
3−ブロモ−5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号381)
Figure 2020121925
5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オン 0.60gとN−ブロモスクシンイミド 0.33gを含むDMF溶液 30mlを75℃で2.5時間撹拌した。さらに、N−ブロモスクシンイミド 0.10gを追加して、75℃で1.5時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が0.64gの白色固体として得られた。
[合成例15]
5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−3−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号461)
Figure 2020121925
3−ブロモ−5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オン 250mg、メチルボロン酸49mg、酢酸パラジウム(II)6mg、リン酸三カリウム403mgとトリシクロヘキシルホスフィン 15mgを含むトルエン 8mlと水 0.8mlの混合溶液を、100℃で7時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が116mgの白色固体として得られた。
[合成例16]
3−ブロモ−5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−6−(2,6−ジフルオロ−4−メトキシフェニル)−1−エチルピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号476)
Figure 2020121925
3−ブロモ−5−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−エチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オン 300mgのメタノール溶液 8mlに28重量%のナトリウムメトキシドのメタノール溶液 0.63mlを加えて、加熱還流下で13時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が271mgの白色固体として得られた。
[合成例17]
ステップ1:5−(3,5−ジメトキシフェニル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2020121925
参考例3で得られた未精製の4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸に、酢酸アンモニウム 14.18gと酢酸 15mlを加えて、120℃で10時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和炭酸水素ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた固体にイソプロピルエーテルを加えて洗浄した。表題の化合物が0.99gの褐色固体として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 6.68 (1H, s), 6.62 (2H, td, J = 8.7, 1.4 Hz), 6.26 (1H, t, J = 2.1 Hz), 6.16 (2H, d, J = 2.1 Hz), 3.65 (6H, s), 2.87−2.86 (2H, m), 2.73−2.71 (2H, m).
ステップ2:5−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オンの合成
Figure 2020121925
5−(3,5−ジメトキシフェニル)−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 343mg、ヨウ化メチル 176μlと炭酸セシウム 1.85gを含むDMF溶液 6mlを室温で3時間撹拌した。反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を水、チオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が346mgの白色固体として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 6.62−6.60 (2H, m), 6.23 (1H, t, J = 2.1 Hz), 6.13 (2H, d, J = 2.1 Hz), 3.65 (6H, s), 2.87 (3H, s), 2.76−2.74 (4H, m).
[合成例18]
5−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号134)
Figure 2020121925
5−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)−3,4−ジヒドロピリジン−2(1H)−オン 320mgと二酸化マンガン 4.42gを含むジクロロメタン溶液 12mlを、加熱還流下で5時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物をセライト濾過した。濾液を減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が263mgの白色固体として得られた。
[合成例19]
5−(2−クロロ−3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オンの合成(化合物番号136)
Figure 2020121925
5−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−メチル−6−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ピリジン−2(1H)−オン 163mgとN−クロロスクシンイミド 64mgを含むDMF溶液 6mlを、80℃で5時間撹拌した。さらにN−クロロスクシンイミド 45mgを追加して、100℃で4時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層をチオ硫酸ナトリウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が150mgの白色固体として得られた。
〈参考例1〉
ステップ1:2−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,6−ジフルオロフェニル)エタノンの合成
Figure 2020121925
2−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)酢酸 2.05gを含むTHF溶液 30mlを−78℃に冷却した後に、1.9mol/LのヘキサメチルジシラザンナトリウムのTHF溶液 17.21mlを−50℃以下で滴下して、−78℃で40分間撹拌した。これに2,6−ジフルオロ安息香酸メチル 1.76gを含むTHF溶液 10mlを−78℃で滴下した後に、室温まで昇温して1.5時間撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液を加えて撹拌した後に、酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製することにより、表題の化合物を2.58gの黄色油状物質として得た。
H−NMR (CDCl) δ: 7.40−7.38 (1H, m), 7.28−7.27 (1H, m), 6.96−6.94 (2H, m), 6.83 (1H, d, J = 3.1 Hz), 6.78 (1H, dd, J = 8.9, 3.1 Hz), 4.27 (2H, s), 3.79 (3H, s).
ステップ2:4−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−オキソペンタン酸エチルの合成
Figure 2020121925
2−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−1−(2,6−ジフルオロフェニル)エタノン 1.30gを含むTHF溶液 15mlに、カリウム t−ブトキシド 98mgとアクリル酸エチル 525μlを加えて、氷冷下で終夜で撹拌した。反応混合物に1規定の塩酸と酢酸エチルを加えて分液した後に、得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下にて溶媒留去した後に、表題の化合物を1.69gの黄色油状物質として得た。これ以上精製することなく、次の反応に使用した。
H−NMR (CDCl) δ: 7.36−7.25 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.9 Hz), 6.83 (2H, t, J = 8.1 Hz), 6.74−6.71 (2H, m), 4.91 (1H, t, J = 7.2 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.76 (3H, s), 2.57−2.53 (1H, m), 2.42−2.29 (2H, m), 2.16−2.07 (1H, m), 1.25 (3H, t, J = 7.1 Hz).
ステップ3:4−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−オキソペンタン酸の合成
Figure 2020121925
4−(2−クロロ−5−メトキシフェニル)−5−(2,6−ジフルオロフェニル)−5−オキソペンタン酸エチル 1.69gを含むTHF 40mlと水 10mlとの混合溶液に、水酸化リチウム1水和物 0.74gを加えて、60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後に、液量が半分程度になるまで反応混合物の溶媒を留去した。これに水とジエチルエーテルを加えて分液し、得られた水層に濃塩酸と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水にて洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。次いで、減圧下にて溶媒留去した後に、表題の化合物を1.47gの黄色ガム状物質として得た。これ以上精製することなく、次の反応に使用した。
H−NMR (CDCl) δ: 7.28−7.27 (1H, m), 7.19 (1H, d, J = 8.6 Hz), 6.83 (2H, t, J = 8.3 Hz), 6.75−6.74 (1H, m), 6.71 (1H, dd, J = 8.6, 3.1 Hz), 4.92 (1H, t, J = 7.3 Hz), 3.75 (3H, s), 2.60−2.34 (3H, m), 2.15−2.12 (1H, m).
〈参考例2〉
ステップ1:N’−(2−クロロ−5−フルオロベンジリデン)−4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジドの合成
Figure 2020121925
2−クロロ−5−フルオロベンズアルデヒド 25.43gと4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジド 29.87gを含むエタノール溶液 250mlを室温で4時間撹拌した。次いで、反応混合物を氷冷下で1時間撹拌した後に析出物を濾過し、表題の化合物を40.74gの白色固体として得た。
H−NMR (CDCl) δ: 8.27 (1H, s), 8.10 (1H, d, J = 1.8 Hz), 7.88 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.58 (1H, dd, J = 9.2, 3.1 Hz), 7.34 (2H, d, J = 8.2 Hz), 7.30−7.28 (1H, m), 7.02−6.99 (1H, m), 2.43 (3H, s).
ステップ2:2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エタノンの合成
Figure 2020121925
水酸化ナトリウム 4.0gを含む水溶液 600mlに、N’−(2−クロロ−5−フルオロベンジリデン)−4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジド 32.7gと2,4,6−トリフルオロベンズアルデヒド 8.0gを加えて、80℃で1時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルと塩化アンモニウム 15.0gを加えて撹拌し、分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去し、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が6.13gの淡黄色固体として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 7.36−7.34 (1H, m), 7.04−7.02 (1H, m), 6.98−6.96 (1H, m), 6.76−6.72 (2H, m) 4.26 (2H, s).
ステップ3:4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸エチルの合成
Figure 2020121925
2−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エタノン 6.13gを含むTHF溶液 75mlを氷冷し、カリウム t−ブトキシド 0.45gとアクリル酸エチル 2.23gを加えて、室温で8時間撹拌した。反応混合物に10%の塩酸を加えた後に、水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去して、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が4.97gの淡黄色油状物質として得られた。H−NMR (CDCl) δ: 7.30 (1H, dd, J = 8.9, 5.2 Hz), 7.01−6.98 (1H, m), 6.92−6.90 (1H, m), 6.66−6.60 (2H, m), 4.89 (1H, t, J = 7.2 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.2 Hz), 2.54−2.52 (1H, m), 2.35−2.31 (2H, m), 2.12−2.09 (1H, m), 1.25 (3H, t, J = 7.2 Hz).
ステップ4:4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸の合成
Figure 2020121925
4−(2−クロロ−5−フルオロフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸エチル 4.97gを含むTHF溶液 100mlに、水 25mlと水酸化リチウム1水和物2.59gを加えて、60℃で2時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物を減圧下で溶媒留去した。これに、水とジエチルエーテルを加えて分液を行った。次いで、得られた水層に濃塩酸を加えて酸性化した後に、酢酸エチルで抽出した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去を行い、表題の化合物が4.46gの無色透明ガム状物質として得られた。これ以上精製することなく、次の反応に使用した。
H−NMR (CDCl) δ: 7.32−7.29 (1H, m), 7.00−6.97 (1H, m), 6.94−6.89 (1H, m), 6.64−6.60 (2H, m), 4.89 (1H, t, J = 7.2 Hz), 2.58−2.06 (4H, m).
〈参考例3〉
ステップ1:N’−(3,5−ジメトキシベンジリデン)−4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジドの合成
Figure 2020121925
3,5−ジメトキシベンズアルデヒド 10.0gと4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジド 11.2gを含むエタノール溶液 100mlを室温で5時間撹拌した。得られた反応混合物を減圧下で溶媒留去した後に、表題の化合物が20.0gの黄色固体として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 8.13 (1H, s), 7.87 (2H, d, J = 7.8 Hz), 7.68 (1H, s), 7.30 (2H, d, J = 7.8 Hz), 6.72 (2H, d, J = 2.4 Hz), 6.46 (1H, t, J = 2.4 Hz), 3.79 (6H, s), 2.40 (3H, s).
ステップ2:2−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エタノンの合成
Figure 2020121925
N’−(3,5−ジメトキシベンジリデン)−4−メチルベンゼンスルホニルヒドラジド 6.68gを含む水溶液 100mlに、水酸化ナトリウム 0.80gを溶解した水溶液 20mlと 2,4,6−トリフルオロベンズアルデヒド 1.60gを加えて、80℃で90分間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和塩化アンモニウム水溶液と飽和食塩水で順次洗浄し、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が1.85gの黄色油状物質として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 6.68−6.66 (2H, m), 6.35 (3H, s),4.06 (2H,s), 3.75 (6H, s).
ステップ3:4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸エチルの合成
Figure 2020121925
2−(3,5−ジメトキシフェニル)−1−(2,4,6−トリフルオロフェニル)エタノン 1.85gを含むTHF溶液 18mlに、カリウム t−ブトキシド 67mgとアクリル酸エチル 714μlを加えて、氷冷下で終夜撹拌した。反応混合物に飽和塩化アンモニウム水溶液と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を飽和食塩水で洗浄した後に、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去を行い、得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィーにて精製した。表題の化合物が1.51gの褐色油状物質として得られた。
H−NMR (CDCl) δ: 6.61−6.57 (2H, m), 6.31−6.29 (3H, m), 4.19 (1H, t, J = 7.3 Hz), 4.13 (2H, q, J = 7.1 Hz), 3.73 (6H, s), 2.49−2.47 (1H, m), 2.30 (2H, t, J = 7.5 Hz), 2.09−2.07 (1H, m), 1.25 (3H, t, J = 7.1 Hz)
ステップ4:4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸の合成
Figure 2020121925
4−(3,5−ジメトキシフェニル)−5−オキソ−5−(2,4,6−トリフルオロフェニル)ペンタン酸エチル 1.51gと濃塩酸3mlを含む酢酸溶液 15mlを60℃で3時間撹拌した。室温まで冷却した後に、反応混合物に水と酢酸エチルを加えて分液した。得られた有機層を水と飽和食塩水で順次洗浄して、硫酸ナトリウムで乾燥した。減圧下で溶媒留去し、表題の化合物が得られた。これ以上精製することなく、次工程の反応に使用した。
表4に、前記した実施例に準じて合成した化合物を示すが、本発明化合物はこれらに限定されるものではない。
構造Aは以下を表す。
Figure 2020121925
構造Bは以下を表す。
Figure 2020121925
構造Cは以下を表す。
Figure 2020121925
構造Dは以下を表す。
Figure 2020121925
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次に、表4に記載の化合物について、表5にそれらのH−NMRデータを示す。
Figure 2020121925
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[合成例20〕
3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(化合物番号:(2)−2)
ステップ1:3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリンの製造
2L三頸フラスコ中、(Z)−2−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−3−ヒドロキシアクリルアルデヒド(23g、0.1mol)及び2−フルオロアニリン(16.7g、0.16mol)のキシレン(300ml)溶液を3時間加熱還流した後、イートン試薬(五酸化リン−メタンスルホン酸溶液、重量比1:10)(300ml)を滴下し、更に3時間加熱還流した。反応液に氷冷下、水(500ml)を加え、キシレンで洗浄した水層を炭酸カリウムでアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン/酢酸エチル=7/3)により精製し、3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(17.7g)の白色固体を収率58%で得た。
H−NMR (CDCl) δ:9.14 (1H, d, J = 2.1 Hz),8.42 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.0 Hz), 7.53 (1H, td, J = 8.0, 4.9 Hz), 7.47-7.41 (2H, m), 7.28 (1H, dd, J = 7.6, 0.6 Hz), 7.26−7.23 (1H, m), 7.17 (1H, dd, J = 7.8, 0.8 Hz), 2.88 (2H, s), 1.34 (6H, s)
ステップ2:3−(4,4−ジブロモ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリンの製造
1L三頸フラスコ中、3−(3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(17.7g、58mmol)のクロロベンゼン(400ml)溶液に1,3−ジブロモ−5,5−ジメチルヒダントイン(19.1g、66.8mmol)及びパーロイルTCP(ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカーボネート)を加え、70℃で3時間加熱撹拌した。反応液をろ過し、ろ液を濃縮して3−(4,4−ジブロモ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリンを褐色固体として得、それをそのまま次の工程に用いた。
ステップ3:3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリンの製造
500mLのPFA(ポリテトラフルオロエチレン)フラスコ中、トリエチルアミン三フッ化水素(18.7g、116mmol)に3−(4,4−ジブロモ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(24.4g、58mmol)のクロロベンゼン(45ml)溶液を加え、85℃で5時間加熱撹拌した。反応液に20%水酸化カリウム(100ml)を加え、分液し、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマト(ヘキサン/酢酸エチル=7/3)により精製し、3−(4,4−ジフルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン(18.4g)の白色固体を収率93%で得た。
H−NMR (CDCl) δ: 9.18 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.44 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.89 (1H, d, J = 7.6 Hz), 7.70−7.66 (2H, m), 7.59−7.53 (2H, m), 7.49 (1H, ddd, J = 10.4, 7.8, 1.4 Hz), 7.31 (1H, dd, J = 7.6, 0.9 Hz), 1.46 (6H, s)
[合成例21]
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(化合物番号:(2)−3)
ステップ1:8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンの製造
500mL三頸フラスコ中、濃硫酸(115mL)に、氷冷下、3−シアノ−8−フルオロキノリン(20.6g、0.12mol)及び3−(2−フルオロフェニル)−2,3−ジメチルブタン−2−オール(28.3g、0.144mmol)のジクロロエタン(40ml)溶液を滴下し、室温で18時間攪拌した。反応液に氷と酢酸エチルを加え、水層をアンモニア水でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮した。得られた残渣をクロロホルムに溶かし、不溶物をろ別し、ろ液を濃縮して得た残渣をイソプロピルエーテルと酢酸エチルの混合液で晶析し、8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(16.7g)の白色固体を収率40%で得た。
H−NMR (CDCl) δ: 9.06 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.36 (1H, t, J = 1.7 Hz), 7.67 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.53 (1H, td, J = 8.0, 4.9 Hz), 7.46 (1H, ddd, J = 10.5, 7.7, 1.3 Hz), 7.23−7.15 (2H, m), 6.94 (1H, dd, J = 7.0, 1.8 Hz), 1.46 (6H, s), 1.34 (6H, d, J = 13.1 Hz)
ステップ2:8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンの製造
窒素雰囲気下、2L三頸フラスコ中、8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(16.7g、47.7mmol)のエタノール(477mL)溶液に、水素化ホウ素ナトリウム(5.4g、0.14mol)を加え、室温で0.5時間攪拌し、更に3時間加熱還流させた。反応液に水を加えエタノールを留去し得られた残渣に、水と酢酸エチルを加え、有機層を硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮した。得られた残渣をイソプロピルエーテルと酢酸エチルの混合液で晶析し、8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(8.7g)の淡黄色固体を収率52%で得た。
H−NMR (CDCl) δ:8.84 (1H, d, J = 2.1 Hz), 8.09 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.58 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.48 (1H, td, J = 8.0, 5.0 Hz), 7.38 (1H, ddd, J = 10.6, 7.7, 1.3 Hz), 6.95 (1H, td, J = 8.0, 5.2 Hz), 6.90-6.85 (1H, m), 6.43 (1H, d, J = 7.6 Hz), 5.41 (1H, s), 1.54 (3H, s), 1.46 (3H, d, J = 4.6 Hz), 1.31 (3H, s), 1.20 (3H, s)
[合成例22]
8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(化合物番号:(2)−4)
窒素雰囲気下、200mL三頸フラスコ中、トリフルオロメタンスルホン酸(100g、0.67mol)に、氷冷下、3−シアノ−8−フルオロキノリン(9.3g、54mmol)及び1−(2−フルオロフェニル)−2−メチルプロパン−2−オール(10.9g、65mmol)を滴下し、18時間室温で攪拌した。反応液を氷水に空け、酢酸エチルで洗浄した水層をアンモニア水でアルカリ性とし、酢酸エチルで抽出し、有機層を水洗し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮した。得られた残渣に10%水酸化ナトリウム水(50ml)を加え1時間加熱還流した。反応液を酢酸エチルで抽出し、硫酸マグネシウムで乾燥させ、ろ過及び濃縮し、8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン(10.2g)の白色固体を収率59%で得た。
H−NMR (CDCl) δ: 9.12 (1H, d, J = 2.0 Hz), 8.41 (1H, t, J = 1.8 Hz), 7.68 (1H, d, J = 8.3 Hz), 7.53 (1H, td, J = 7.9, 4.9 Hz), 7.46 (1H, ddd, J = 10.4, 7.8, 1.3 Hz), 7.25−7.16 (2H, m), 7.00 (1H, dd, J = 6.6, 2.0 Hz), 2.89 (2H, s), 1.35 (6H, d, J = 9.5 Hz)
[試験例1]コムギ葉枯病菌(Septoria tritici)および灰色かび病菌(Botrytis cinerera)に対する抗菌試験
ジメチルスルホキシドを用いて、本発明化合物およびキノリン系化合物(2)−1、(2)−2、(2)−3、(2)−4の1000ppm溶液を作成した。次に、96ウェルのマイクロタイタープレートに対し、有効成分の終濃度が、本発明化合物が10ppm、またはキノリン系化合物が10ppm、またはそれらの組み合わせとなるように、作成した各種化合物の1000ppmジメチルスルホキシド溶液と各病原菌の胞子懸濁液(胞子密度1×10胞子/mL)を適量ずつ分注して良く混合した。マイクロタイタープレートは、暗所、18℃にて密閉容器中で培養し、0日後から7日後における薬剤処理区と薬剤無処理区の菌の増殖度を測定した。薬剤処理による菌の生育阻害率を、以下の計算式から算出した。
生育阻害率=(1−薬剤処理区の増殖度/薬剤無処理区の増殖度)×100
本発明化合物とキノリン系化合物を組み合わせた抗菌試験結果を、表6、表7、表8、および表9(コムギ葉枯病菌)、ならびに表10、表11、表12および表13(灰色かび病菌)に示す。表中、“H”は生育阻害率が75%より大きいこと表し、“M”は生育阻害率が40%以上75%以下であることを表し、“L”は生育阻害率が40%未満であることを表し、“ND”は生育阻害率が算出できないことを表す。また、表中の番号欄の“無処理”は、本発明化合物またはキノリン系化合物を含有しないことを表す。
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
Figure 2020121925
[試験例2]病害防除試験
本試験例では、キノリン系化合物(2)−2、(2)−3、(2)−4のトマト灰色かび病(GMと表記)、イネいもち病(Bと表記)、キュウリ炭そ病(Aと表記)、リンゴ黒星病(ASと表記)、キャベツ黒すす病(CAと表記)に対する防除試験を行った。以下に試験方法の詳細を示した。
(トマト灰色かび病:GM)
供試植物(トマト品種:大型福寿)を播種後、本葉が3枚展開するまで栽培した。試験では、各化合物が50ppmの濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液を散布した。散布1日後の苗に、灰色かび病菌(Botrytis cinerea)の分生胞子を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に約48時間放置し、発病を促した。接種2日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
(イネいもち病:B)
供試植物(イネ品種:幸風)を播種後、第2葉が展開するまで栽培した。試験では、各化合物が50ppmの濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液を散布した。散布1日後の苗に、イネいもち病菌(Magnaporthe grisea)の分生胞子を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に約24時間放置し、発病を促した。接種10日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
(キュウリ炭そ病:A)
供試植物(キュウリ品種:相模半白)を播種後、本葉が1枚展開するまで栽培した。試験では、各化合物が50ppmの濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液を散布した。散布1日後の苗に、キュウリ炭疽病菌(Colletotrichum orbiculare)の分生胞子を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に約24時間放置し、発病を促した。接種10日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
(リンゴ黒星病:AS)
供試植物(リンゴ品種:王林)を播種後、本葉が4枚展開するまで栽培した。試験では、各化合物が50ppmの濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液を散布した。散布1日後の苗に、リンゴ黒星病菌(Venturia inaequalis)の分生胞子を噴霧接種した後、室温が18〜20℃の接種室に約24時間放置し、発病を促した。接種10日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
(キャベツ黒すす病:CA)
供試植物(キャベツ品種:四季穫)を播種後、子葉が展開するまで栽培した。試験では、各化合物が250ppmの濃度となるように蒸留水で希釈した希釈液を散布した。散布1日後の苗に、キャベツ黒すす病菌(Alternaria brassicicola)の分生胞子を噴霧接種した後、室温が20〜23℃の接種室に約48時間放置し、発病を促した。接種2日後の発病程度を調査し、その効果を評価した。
以上の方法で評価した病害防除試験について、以下を指標として発病程度を評価した。なお、防除価は発病程度から算出した。
[発病程度]
0 :無発病
0.1:発病面積が3%程度
0.3:発病面積が10%程度
0.8:発病面積が25%程度
1.5:発病面積が50%程度
2 :発病面積が70%程度
3 :発病面積が95%以上
[防除価]
防除価=100{1−(n/N)}
N=無処理区の発病程度, n=各区の発病程度
キノリン系化合物の防除試験の結果、トマト灰色かび病、イネいもち病、キュウリ炭そ病、リンゴ黒星病、キャベツ黒すす病に対し、化合物(2)−2、(2)−3、(2)−4は、防除価95%以上の高い防除効果を示した。
[試験例3]各種病原菌に対する抗菌試験
試験例1と同様の方法、同様の濃度で、キノリン系化合物のキュウリつる割病菌(Fusarium oxysporum f.sp. cucumerinum)、炭そ病菌(Glomerella cingulata)、イネごま葉枯病菌(Cochlobolus miyabeanus)、ブドウ黒とう病菌(Elinoe ampelina)に対する抗菌活性を測定した。
キノリン系化合物の抗菌試験の結果、キュウリつる割病菌、炭そ病菌、イネごま葉枯病菌、ブドウ黒とう病菌に対し、化合物(2)−2、(2)−3、(2)−4は各病原菌の生育を完全に阻止した。
本発明にかかる有害生物防除組成物および新規キノリン系化合物は、優れた有害生物防除効果を示すことから、農薬としての利用価値がある。

Claims (14)

  1. 式(1)
    Figure 2020121925

    [式中、R1は、水酸基、
    シアノ基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    C1〜C6のハロアルキル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
    C2〜C6のハロアルケニル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    C2〜C6のハロアルキニル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
    C1〜C6のハロアルコキシ基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
    C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
    C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、
    またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)を表し;
    R2は、ハロゲン原子、
    水酸基、
    シアノ基、
    ニトロ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    C1〜C6のハロアルキル基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
    C2〜C6のハロアルケニル基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    C2〜C6のハロアルキニル基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
    C1〜C6のハロアルコキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
    C2〜C6のハロアルケニルオキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
    C3〜C6のハロアルキニルオキシ基、
    R20C(=O)−(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)を表す。)、
    R20C(=O)O−(ここで、R20は、前記と同義である。)、
    1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基、
    R23−L2−(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)、
    R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、
    またはR24C(=O)N(R25)−(ここで、R24は、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)を表し、R25は、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表し;
    R3は、水素原子、
    ハロゲン原子、
    ニトロ基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    C1〜C6のハロアルキル基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
    C1〜C6のハロアルコキシ基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
    C2〜C6のハロアルケニル基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    C2〜C6のハロアルキニル基、
    R30−L3−(ここで、R30は、前記のR23と同義であり、L3は、前記のL2と同義である。)、
    R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、
    またはR33C(=O)−(ここで、R33は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表す。)を表し;
    nは、0〜5の整数(ただし、nが2以上のとき、2以上のR2は、それぞれ独立した置換基を表す。)を表し;
    Xは、酸素原子、または硫黄原子を表し;
    Yは、フェニル基、ピリジル基、ピリダジニル基、ピリミジニル基、ピラジニル基、トリアジニル基、テトラジニル基、チエニル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、またはチアジアゾリル基を表し、
    該フェニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜4置換し、
    該ピリジル基、該ピラジニル基、該ピリミジニル基、該ピリダジニル基、該トリアジニル基、または該テトラジニル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜3置換し、
    該チエニル基、該チアゾリル基、該イソチアゾリル基、または該チアジアゾリル基は、置換基Dがオルト位に置換し、さらに置換基D1が、それぞれ独立して適宜0〜2置換し;
    破線部を含む結合は、二重結合、または単結合を表し、
    そして、置換基Aは、
    水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R12R13N−(ここで、R12およびR13は、それぞれ独立していて、水素原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR12およびR13は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)、およびR14−L1−(ここで、R14は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L1は、S、SO、またはSOを表す。)からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基Bは、
    水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、C2〜C6のアルコキシアルコキシ基、R21R22N−(ここで、R21およびR22は、前記と同義である。)、R23−L2−(ここで、R23およびL2は、前記と同義である。)、R26R27R28Si−(ここで、R26、R27およびR28は、それぞれ独立していてC1〜C6のアルキル基を表す。)、R26R27R28Si−(CH)s−O−(ここで、sは、1〜3の整数を表し、R26、R27およびR28は、前記と同義である。)、R20C(=O)−(ここで、R20は、前記と同義である。)、および1〜2個の酸素原子を含む3〜6員環の基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基B1は、
    シアノ基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基Cは、
    水酸基、シアノ基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、R31R32N−(ここで、R31およびR32は、前記のR21およびR22と同義である。)、およびR30−L3−(ここで、R30は、前記のR14と同義であり、L3は、前記のL1と同義である。)からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基Dは、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、およびC1〜C6のハロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基D1は、
    水酸基、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、およびC3〜C8のシクロアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種である。]で表されるピリドン化合物またはその塩と、
    式(2a)又は式(2b)
    Figure 2020121925

    [式中、R2a及びR2bはそれぞれ独立していて、
    置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、
    置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、
    または置換基E2で適宜置換されてもよいアラルキル基を表すか、
    あるいはR2aとR2bは、それらが結合する炭素原子と一緒になって置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよく;
    R2c及びR2dはそれぞれ独立していて、
    水素原子、
    置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    ハロゲン原子、
    C1〜C6のアルコキシ基、
    または水酸基を表すか、
    あるいはR2cとR2dは、それらが結合する炭素原子と一緒になってカルボニル基又は置換基E4で適宜置換されてもよいC3〜C10のシクロアルキル環を形成してもよく;
    R2eは、
    水素原子、
    C2〜C7のアシル基、
    または置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基を表し;
    X1は、ハロゲン原子、
    置換基E5で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    置換基E6で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
    置換基E7で適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    置換基E2で適宜置換されてもよいアリール基、
    置換基E3で適宜置換されてもよいヘテロアリール基、
    C1〜C6のアルコキシ基、
    置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、
    C2〜C7のアシル基、
    シアノ基、
    または置換基E9で水酸基の水素原子が置換されてよいN−ヒドロキシアルカンイミドイル基を表し;、
    X2は、ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基又は水酸基を表し、
    n1は0〜4の整数を表し、
    n2は0〜6の整数を表し、
    置換基E1は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のアルキルチオ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E2は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、置換基E8で適宜置換されてもよいアミノ基、ニトロ基、シアノ基、水酸基、メルカプト基及びC1〜C6のアルキルチオ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E3は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基及びC1〜C6のアルコキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E4は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E5は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、水酸基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E6は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基、C2〜C7のアルキルオキシカルボニル基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E7は、
    ハロゲン原子、C1〜C6のアルコキシ基及びフェノキシ基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E8は、
    C1〜C6のアルキル基及びC2〜C7のアシル基からなる群から選択される少なくとも1種であり;
    置換基E9は、
    C1〜C6のアルキル基、C2〜C6のアルケニル基、C2〜C6のアルキニル基、アラルキル基、アリール基及びヘテロアリール基からなる群から選択される少なくとも1種である。]で表されるキノリン系化合物またはその塩から選ばれる1種以上の成分を有効成分として含有する有害生物防除組成物。
  2. 式(1)で表されるピリドン化合物においてR1が、シアノ基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    C1〜C6のハロアルキル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニル基、
    C2〜C6のハロアルケニル基、
    置換基Aで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    またはR10R11N−(ここで、R10およびR11は、それぞれ独立していて、水素原子、またはC1〜C6のアルキル基を表す。)であり;
    R2が、ハロゲン原子、
    水酸基、
    シアノ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    C1〜C6のハロアルキル基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
    C1〜C6のハロアルコキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルコキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルケニルオキシ基、
    置換基Bで適宜置換されてもよいC3〜C6のアルキニルオキシ基、
    R20C(=O)O−(ここで、R20は、C1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、C3〜C8のシクロアルキル基、C1〜C6のアルコキシ基、C1〜C6のハロアルコキシ基、C3〜C8のシクロアルコキシ基、またはR21R22N−(ここで、R21およびR22は、それぞれ独立していて、水素原子、置換基B1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、C1〜C6のハロアルキル基、またはC3〜C8のシクロアルキル基を表すか、あるいはR21およびR22は、結合する窒素原子と一緒になって、アジリジニル基、アゼチジニル基、ピロリジニル基、ピペリジニル基、ホモピペリジニル基、またはアゾカニル基を形成するものを表す。)、
    またはR23−L2−(ここで、R23は、C1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し、L2は、S、SO、またはSOを表す。)であり;
    R3が、水素原子、
    ハロゲン原子、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC3〜C8のシクロアルキル基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基、
    置換基Cで適宜置換されてもよいC2〜C6のアルキニル基、
    またはR30−L3−(ここで、R30は、前記のR23と同義であり、L3は、前記のL2と同義である。)であり;
    Yが、フェニル基、またはピリジル基であり、
    該フェニル基は、置換基Dでオルト位が置換され、さらに置換基D1で、それぞれ独立して適宜0〜4置換され、
    該ピリジル基は、置換基Dでオルト位が置換され、さらに置換基D1で、それぞれ独立して適宜0〜3置換される、
    請求項1記載の有害生物防除組成物。
  3. 式(1)で表されるピリドン化合物においてR1が、置換基Aで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、またはC1〜C6のハロアルキル基を表し;
    R2が、ハロゲン原子、置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基、または置換基Bで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルコキシ基を表し;
    R3が、水素原子、ハロゲン原子、または置換基Cで適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基を表す、
    請求項2に記載の有害生物防除組成物。
  4. 式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物において、R2a及びR2bがそれぞれ独立していて、
    置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基であり、
    R2c及びR2dがそれぞれ独立していて、
    水素原子、置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基又はハロゲン原子であり、
    R2eが水素原子又は置換基E1で適宜置換されてもよいC1〜C6のアルキル基であり、
    X1がハロゲン原子であり、
    X2がハロゲン原子であり、
    n1が0〜4の整数を表し、
    n2が0〜6の整数を表す請求項1記載の有害生物防除組成物。
  5. 式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物が式(2c)又は式(2d)
    Figure 2020121925

    [式中、R2fは水素原子又はメチル基を表し、X3、X4及びX5はそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子を表し、X6及びX7はそれぞれ独立して水素原子、メチル基又はフッ素原子を表す]で表されるキノリン系化合物である請求項1記載の有害生物防除組成物。
  6. 式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物が
    3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、
    3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン、
    8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンおよび
    8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンからなる群から選択される少なくとも1種である請求項4記載の有害生物防除組成物。
  7. 請求項1に記載の有害生物防除組成物を施用して有害生物を防除する方法。
  8. 請求項1に記載の式(1)で表されるピリドン化合物またはその塩を有効成分として含有する組成物と、請求項1に記載の式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩を有効成分として含有する組成物とを同時に施用して有害生物を防除する方法。
  9. 請求項1に記載の式(1)で表されるピリドン化合物もしくはその塩を有効成分として含有する組成物、又は請求項1に記載の式(2a)もしくは式(2b)で表されるキノリン系化合物もしくはその塩を有効成分として含有する組成物のいずれか一方を施用した後に、もう一方の組成物を施用して有害生物を防除する方法。
  10. 請求項5に記載の式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物であって、R2fが水素原子又はメチル基であり、X3がフッ素原子であり、X4、X5、X6及びX7がそれぞれ独立して水素原子又はフッ素原子であるが、ただし式(2c)においてはX4、X5、X6又はX7のうち少なくとも1つがフッ素原子であり、式(2d)においてはX4又はX5のいずれかがフッ素原子であるキノリン系化合物又はその塩。
  11. 式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物が、
    3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン、
    8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリン、又は
    8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンである、
    請求項10記載のキノリン系化合物又はその塩。
  12. 式(2c)又は式(2d)で表されるキノリン系化合物が、
    3−(4,4−ジフロロ−3,3−ジメチル−3,4−ジヒドロイソキノリン−1−イル)−8−フルオロキノリン又は
    8−フルオロ−3−(5−フルオロ−3,3,4,4−テトラメチル−1,2,3,4−テトラヒドロイソキノリン−1−イル)キノリンである、
    請求項11記載のキノリン系化合物又はその塩。
  13. 有害生物を防除する方法であって、それを必要とする植物個体、種子、土壌、苗箱、又はセルトレーに請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩及び式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩の有効量を施用することを含む方法。
  14. 有害生物防除剤としての請求項1に記載の式(I)の化合物またはその塩及び式(2a)又は式(2b)で表されるキノリン系化合物またはその塩の使用。
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