JP2004035499A - フェニルカーバメート化合物および農園芸用殺菌殺虫剤 - Google Patents

フェニルカーバメート化合物および農園芸用殺菌殺虫剤 Download PDF

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Toshio Niki
仁木 俊夫
Takashi Mizukoshi
水越 隆司
Fumio Hayasaka
早坂 史生
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Abstract

【課題】農園芸用殺菌殺虫剤の提供
【解決手段】
式(1):
【化1】
Figure 2004035499

〔式中、
Xは、ハロゲン、C〜Cアルキル等であり、
nは、置換基の数を表し、1、2、3または4であり、
但し、nが2以上のときはXは互いに同一でも相異なっていてもよく、
Yは、ハロゲン、C〜Cアルキル等であり、
mは、置換基の数を表し、1、2、3、4または5であり、
ただし、mが2以上のときはYは互いに同一でも相異なっていてもよく、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル等である。〕で表されるフェニルカーバメート化合物またはその農薬として許容される塩。
【選択図】なし

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、新規なフェニルカーバメート化合物およびその塩、ならびに該フェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる一種以上を有効成分として含有する植物病害および植物害虫防除剤に関する。
【0002】
【従来の技術】
ある種のカーバメート化合物は、国際特許出願公開公報(WO−96/01256号公報)で知られていて、農園芸用殺菌剤としての用途が開示されている。
【0003】
しかし、本発明化合物のフェニルカーバメート化合物は、文献未記載の新規化合物である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】
既存の農園芸用殺菌殺虫剤は、耐性菌の増加や既存剤のスペクトラムの狭さ等からその効力や残効性の面で満足するべきものではない。そのため、低薬量で高い効力を有するとともに、より対象作物に対し安全性の高い植物病害および害虫防除剤の開発が要望されている。
【0005】
【発明を解決するための手段】
本発明者らは、このような状況に鑑み、優れた殺菌殺虫剤を見いだすべく種々検討した結果、新規なフェニルカーバメート化合物およびその塩が植物病害および害虫防除剤として顕著な活性を有し、対象作物に対しても安全であることを見出し、本発明に至った。
【0006】
すなわち、本発明は、下記の〔1〕ないし〔5〕に関するものである。
【0007】
〔1〕 式(1):
【0008】
【化2】
Figure 2004035499
【0009】
〔式中、
Xは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cハロアルコキシであり、
nは、置換基の数を表し、0、1、2、3または4であり、
但し、nが2以上のときはXは互いに同一でも相異なっていてもよく、
Yは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシまたはシアノであり、
mは、置換基の数を表し、0、1、2、3、4または5であり、
ただし、mが2以上のときはYは互いに同一でも相異なっていてもよく、
Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニルである。〕で表されるフェニルカーバメート化合物またはその農薬として許容される塩。
【0010】
〔2〕 農薬として許容される塩が塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、イソプロピルアミン塩もしくはシュウ酸塩である、上記〔1〕記載の塩。
【0011】
〔3〕 上記〔1〕または〔2〕記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する農薬。
【0012】
〔4〕 上記〔1〕または〔2〕記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する殺菌剤。
【0013】
〔5〕 上記〔1〕または〔2〕記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する殺虫剤。
【0014】
ただし、本化合物に、立体異性体、幾何異性体、互変異性体、ジアステレオマーが存在する場合には、それぞれの異性体並びにそれらの混合物の全てを包含する。
【0015】
【発明の実施の形態】
式(1)で表される本発明化合物の各置換基を、以下に例示する。
【0016】
なお、略号はそれぞれ以下の意味を示す。
【0017】
Meはメチル基を、Etはエチル基を、Prはプロピル基を、iはイソを、sはセカンダリーを、tはターシャリーをそれぞれ表す。
【0018】
X、YおよびRの定義におけるC〜Cアルキルとしては、直鎖または分岐状のアルキルとしてメチル、エチル、プロピル、i−プロピル、ブチル、i−ブチル、t−ブチルおよびs−ブチルがあげられる。
【0019】
XおよびYの定義におけるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原子、臭素原子およびヨウ素原子があげられる。
【0020】
X、YおよびRの定義におけるC〜Cハロアルキルとしては、直鎖または分岐状のハロアルキルとしてフルオロメチル、クロロメチル、ブロモメチル、ヨードメチル、ジフルオロメチル、クロロジフルオロメチル、ブロモジフルオロメチル、トリフルオロメチル、ジクロロメチル、トリクロロメチル、1−クロロエチル、1−ブロモエチル、1−ヨードエチル、1−フルオロエチル、2−クロロエチル、2−ブロモエチル、2−ヨードエチル、2−フルオロエチル、2,2−ジフルオロエチル、2,2,2−トリフルオロエチル、2,2,2−トリクロロエチル、ペンタフルオロエチルおよび2,2,2−トリフルオロ−1−クロロエチル等があげられる。
【0021】
XおよびYの定義におけるC〜Cアルコキシとしては、メトキシおよびエトキシがあげられる。
【0022】
Xの定義におけるC〜Cハロアルコキシとしては、フルオロメトキシ、クロロメトキシ、ジクロロメトキシ、トリクロロメトキシ、ジフルオロメトキシ、トリフルオロメトキシ、クロロジフルオロメトキシ、ブロモジフルオロメトキシ、ジクロロフルオロメトキシ、1−クロロエトキシ、1−ブロモエトキシ、1−ヨードエトキシ、1−フルオロエトキシ、2−クロロエトキシ、2−ブロモエトキシ、2−ヨードエトキシ、2−フルオロエトキシ、2,2−ジフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロエトキシ、2,2,2−トリクロロエトキシ、ペンタフルオロエトキシ、2,2,2−トリフルオロ−1−クロロエトキシおよび1,1,2,2−テトラフルオロエトキシ等があげられる。
【0023】
Rの定義におけるC〜CアルコキシC〜Cアルキルとしては、メトキシメチル、1−メトキシエチル、2−メトキシエチル、エトキシメチル、1−エトキシエチルおよび2−エトキシエチルが挙げられる。
【0024】
Rの定義におけるC〜Cアルケニルとしては、ビニル、1−プロペニル、2−プロペニルおよび3−プロぺニルが挙げられる。
【0025】
Rの定義におけるC〜Cアルキニルとしては、1−プロピニルおよび3−プロピニルが挙げられる。
【0026】
Xとしては、好ましくはメチル、エチル、フッ素原子、塩素原子、メトキシおよびトリフルオロメチル等が挙げられ、より好ましくはメチル、エチル、メトキシおよびフッ素原子が挙げられる。
【0027】
Yとしては、好ましくはメチル、エチル、メトキシ、i−プロピル、t−ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、シアノ、フッ素原子、塩素原子および臭素原子等が挙げられ、より好ましくはメチル、t−ブチル、トリフルオロメチル、トリフルオロメトキシ、フッ素原子および塩素原子が挙げられる。
【0028】
Rとしては、好ましくは水素原子、メチル、エチル、トリフルオロメチル、トリフルオロエチル、メトキシメチル、1−プロペニルおよび1−プロピニルが挙げられ、より好ましくは、水素原子、メチル、メトキシメチル、1−プロペニルおよび1−プロピニルが挙げられる。
【0029】
nは好ましくは0、1または2である。
【0030】
mは好ましくは0、1または2である。
【0031】
また、本願発明のフェニルカーバメート化合物の農薬として許容される塩としては、例えば塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、イソプロピルアミン塩およびシュウ酸塩等が挙げられる。
【0032】
次に、本発明化合物の防除対象となる植物病害としては、
イネのいもち病(Pyricularia oryzae)、ごま葉枯病(Cochliobolms miyabeanus)、紋枯病(Rhizoctonia solani)、
ムギ類のうどんこ病(Erysiphe graminis f.sp.hordei、f.sp.tritici)、斑葉病(Pyrenophora graminea)、網斑病(Pyrenophora teres)、赤かび病(Gibberella zeae)、さび病(Puccinia striiformis、P.graminis、P.recondita、P.hordei)、雪腐病(Tipula sp.、Micronectria nivalis)、裸黒穂病(Ustilago tritici、U.nuda)、アイスポット(Pseudocercosporella herpotrichoides)、雲形病(Rhynchosporium secalis)、葉枯病(Septoria tritici)、ふ枯病(Leptosphaeria nodorum)、
カンキツの黒点病(Diaporthe citri)、そうか病(Elsinoe fawcetti)、果実腐敗病(Penicillium digitalum、P.italicum)、
リンゴのモニリア病(Sclerotinia mali)、腐らん病(Valsa mali)、うどんこ病(Podosphaera lcuchotricha)、斑点落葉病(Alternaria mali)、黒星病(Venturia inaequalis)、
ナシの黒星病(Venturia nashicola)、黒斑病(Alternaria kikuchiana)、赤星病(Gymnosporangium haraenum)、
モモの灰星病(Sclerotinia cinerea)、黒星病(Cladosporium carpophilum)、フォモプシス腐敗病(Phomopsis sp.)、
ブドウのべと病(Plasmopara viticola)、黒とう病(Elsinoe ampelina)、晩腐病(Glomerella cingulate)、うどんこ病(Uncinula necator)、さび病(Phakopsora ampelopsidis)、
カキの炭そ病(Gloeosporium kaki)、落葉病(Cercospora kaki、Mycosphaerella hawae)、
ウリ類のべと病(Pseudoperonospora cubensis)、炭そ病(Colletotrichum lagenarium)、うどんこ病(Sphaerotheca fuliginea)、つる枯病(Mycosphaerella melonis)、
トマトの疫病(Phytophthora infestans)、輪紋病(Alternaria solani)、葉かび病(Cladosporium fulvum)、
ナスの褐紋病(Phomopsis vexans)、うどんこ病(Erysiphe cichoracoarum)、アブラナ科野菜の黒斑病(Alternaria japonica)、白斑病(Cercosporella brassicae)、
ネギのさび病(Puccinia allii)、
ダイズの紫斑病(Cercospora kikuchii)、黒とう病(Elsinoe glycines)、黒点病(Diaporthe phaseololum)、
インゲンの炭そ病(Colletotrichum lindemuthianum)、
ラッカセイの黒渋病(Mycosphaerella personatum)、褐斑病(Cercospora arachidicola)、
エンドウのうどんこ病(Erysiphe pisi)、
ジャガイモの夏疫病(Alternaria solani)、
イチゴのうどんこ病(Sphaerotheca humuli)、
チャの網もち病(Exobasidium reticulatum)、白星病(Elsinoe leucospila)、
タバコの赤星病(Alternaria lingipes)、うどんこ病(Erysiphe cichoracearum)、炭そ病(Colletotrichum tabacum)、
テンサイの褐斑病(Cercospora beticola)、
バラの黒星病(Diplocarpon rosae)、うどんこ病(Sphaerotheca pannosa)、キクの褐斑病(Septoria chrysanthemiindici)、白さび病(Puccinia horiana)、
種々の作物の灰色かび病(Botrytis cinerea)、
種々の作物の菌核病(Sclerotinia sclerotiorum)等が挙げられる。
【0033】
また、本発明化合物は、農園芸作物および樹木等を加害するいわゆる農業害虫、家畜家禽類に寄生するいわゆる家畜害虫、家屋等の人間の生活環境で様々な悪影響を与えるいわゆる衛生害虫、倉庫に貯蔵された穀物等を加害するいわゆる貯穀害虫、および同様の場面で発生加害するダニ類、線虫類、軟体動物、甲殻類のいずれの害虫も低濃度で有効に防除できる。
【0034】
本発明化合物を用いて防除しうる昆虫類、ダニ類、線虫類、軟体動物、甲殻類には具体的には次に示すものがあるが、それらのみに限定されるものではない。
コナガ(Plutella xylostella)、タマナヤガ(Agrotis ipsilon)、カブラヤガ(Agrotis segetum)、オオタバコガ(Helicoverpa armigera)、タバコガ(Helicoverpa assulta)、コットンボールワーム(Helicoverpa zea)、タバコバッドワーム(Heliothis virescens)、ヨトウガ(Mamestra brassicae)、フタオビコヤガ(Naranga aenescens)、タマナギンウワバ(Plusia nigrisigna)、アワヨトウ(Pseudaletia separata)、シロイチモジヨトウ(Spodoptera exigua)、ハスモンヨトウ(Spodoptera litura)、コットンリーフワーム(Spodoptera littoralis)、フォールアーミーワーム(Spodoptera frugiperda)、サザンアーミーワーム(Spodoptera eridania)、タバコホーンワーム(Manduca sexta)、グレープベリーモス(Endopiza viteana)、ギンモンハモグリガ(Lyonetia prunifoliella malinella)、キンモンホソガ(Phyllonorycter ringoneella)、ミカンハモグリガ(Phyllocnistis citrella)、ワタアカミムシ(Pectinophora gossypiella)、モモシンクイガ(Carposina niponensis)、リンゴコカクモンハマキ(Adoxophyes orana faciata)、チャノコカクモンハマキ(Adoxophyes honmai)、チャハマキ(Homona magnamina)、コドリンガ(Cydla pomonella)、ナシヒメシンクイ(Grapholita molesta)、ニカメイガ(Chilosuppressalis)、コブノメイガ(Cnaphalocrocis medinalis)、ハイマダラノメイガ(Hellula undalis)、ヨーロピアンコーンボーラー(Ostrinia nubilalis)、ソイビーンルーパー(Pseudoplusia includens)、イラクサギンウワバ(Trichoplusia ni)、アメリカシロヒトリ(Hyphantria cunea)、モンシロチョウ(Pieris rapaecrucivora)、イチモンジセセリ(Parnara guttata)等の鱗翅目害虫、
ドウガネブイブイ(Anomala cuprea)、ヒメコガネ(Anomala rufocuprea)、マメコガネ(Popillia japonica)、コロラドポテトビートル(Lepinotarsa decemlineata)、インゲンテントウ(Epilachna varivestis)、カンシャクシコメツキ(Melanotus tamsuyensis)、タバコシバンムシ(Lasioderma serricorne)、ヒメヒラタケシキスイ(Epuraea domina)、ニジュウヤホシテントウ(Henosepilachna vigintioctopunctata)、チャイロコメノゴミムシダマシ(Tenebrio molitor)、コクヌストモドキ(Tribolium castaneum)、ゴマダラカミキリ(Anoplophora malasiaca)、マツノマダラカミキリ(Monochamus alternatus)、アズキゾウムシ(Callosobruchus chinensis)、ウリハムシ(Aulacophora femoralis)、イネドロオイムシ(Oulema oryzae)、キスジノミハムシ(Phyllotreta striolata)、アリモドキゾウムシ(Cylasformicarius)、ワタミゾウムシ(Anthonomus grandis)、イネゾウムシ(Ethinocnemus squameus)、アルファルファタコゾウムシ(Hypera postica)、イネミズゾウムシ(Lissorhoptrus oryzophilus)、コクゾウ(Sitophilus zeamais)、シバオサゾウムシ(Sphenophrus venatus vestius)、グラナリーウィービル(Sitophilus granarius)、サザンコーンルートワーム(Diabrotica undecimpunctata)、ウエスタンコーンルートワーム(Diabrotica virgifera)、ノーザンコーンルートワーム(Diabrotica barberi)、アオバアリガタハネカクシ(Paederus fuscipes)等の鞘翅目害虫、
ナガメ(Eurydema rugosa)、シラホシカメムシ(Eysarcoris ventralis)、クサギカメムシ(Halyomorpha mista)、ミナミアオカメムシ(Nezara viridula)、クモヘリカメムシ(Leptocorisa chinensis)、ホソヘリカメムシ(Riptortus clavatus)、コバネヒョウタンナガカメムシ(Togo hemipterus)、アメリカコバネナガカメムシ()、ツツジグンバイ(Stephanitis pyrioides)、フタテンオオヨコバイ(Epiacanthus stramineus)、チャノミドリヒメヨコバイ(Empoasca onukii)、ポテトリーフホッパー(Empoasca fabae)、ツマグロヨコバイ(Nephotettix cinctinceps)、ヒメトビウンカ(Laodelphax striatellus)、トビイロウンカ(Nilaparvata lugens)、セジロウンカ(Sogatella furcifera)、ミカンキジラミ(Trioza erytreae)、ナシキジラミ(Psylla pyrisuga)、タバココナジラミ(Bemisia tabaci)、シルバーリーフコナジラミ(Bemisia argentifolii)、ミカンコナジラミ(Dialeurodescitri)、オンシツコナジラミ(Trialeurodes vaporariorum)、ワタアブラムシ(Aphis gossypii)、ユキヤナギアブラムシ(Aphis pomi)、モモアカアブラムシ(Myzus persicae)、オオワラジカイガラムシ(Drosicha corpulenta)、イセリアカイガラムシ(Icerya purchasi)、ミカンコナカイガラムシ(Planococcus citri)、クワコナカイガラムシ(Pseudococcus comstocki)、ルビーロウムシ(Ceroplastes rubens)、ヤノネカイガラムシ(Unaspis yanonensis)、トコジラミ(Cimex lectularius)等の半翅目害虫、
ミカンキイロアザミウマ(Frankliniella occidentalis)、ヒラズハナアザミウマ(Frankliniella intonsa)、チャノキイロアザミウマ(Scirtothrips dorsalis)、ミナミキイロアザミウマ(Thrips palmi)、ネギアザミウマ(Thrips tabaci)等の総翅目害虫、
ミカンコミバエ(Dacus dorsalis)、ウリミバエ(Dacus cucurbitae)、チチュウカイミバエ(Ceratitis capitata)、イネヒメハモグリバエ(Hydrellia griseola)、ナスハモグリバエ(Liriomyza bryoniae)、マメハモグリバエ(Liriomyza trifolii)、タネバエ(Hylemya platura)、アップルマゴット(Rhagoletis pomonella)、ヘシアンフライ(Mayetiola destructor)、イエバエ(Musca domestica)、サシバエ(Stomoxys calcitrans)、ヒツジシラミバエ(Melophagus ovinus)、キスジウシバエ(Hypoderma lineatum)、ウシバエ(Hypoderma bovis)、ヒツジバエ(Oestrus ovis)、ツェツェバエ(Glossina palpalis, Glossina morsitans)、キアシオオブユ(Prosimulium yezoensis)、ウシアブ(Tabanus trigonus)、オオチョウバエ(Telmatoscopus albipunctatus)、トクナガヌカカ(Leptoconops nipponensis)、アカイエカ(Culex pipiens pallens)、ヒトスジシマカ(Aedes albopicutus)、ネッタイシマカ(Aedes aegypti)、シナハマダラカ(Anopheles hyracanus sinesis)等の双翅目害虫、
クリハバチ(Apethymus kuri)、カブラハバチ(Athalia rosae japonensis)、マツノキハバチ(Neodiprion sertifer)、グンタイアリ(Eciton burchelli, Eciton schmitti)、クロオオアリ(Camponotus japonicus)、オオスズメバチ(Vespa mandarina)、ブルドックアント(Myrmecia spp.)、ファイヤーアント類(Solenopsis spp.)、ファラオアント(Monomorium pharaonis)等の膜翅目害虫、
クロゴキブリ(Periplaneta fuliginosa)、ヤマトゴキブリ(Periplaneta japonica)、チャバネゴキブリ(Blattella germanica)等の網翅目害虫、
エンマコオロギ(Teleogryllus emma)、ケラ(Gryllotalpa africana)、トノサマバッタ(Locusta migratoria)、コバネイナゴ(Oxya yezoensis)、サバクワタリバッタ(Schistocerca gregaria)等の直翅目害虫、
イエシロアリ(Coptotermes formosanus)、ヤマトシロアリ(Reticulitermes speratus)、タイワンシロアリ(Odontotermes formosanus)等のシロアリ目害虫、ネコノミ(Ctenocephalidae felis)、ヒトノミ(Pulex irritans)、ケオプスネズミノミ(Xenopsylla cheopis)等の等翅目害虫、
ニワトリオオハジラミ(Menacanthus stramineus)、ウシハジラミ(Bovicola bovis)等のハジラミ目害虫、
ウシジラミ(Haematopinus eurysternus)、ブタジラミ(Haematopinus suis)、ウシホソジラミ(Linognathus vituli)、ケブカウシジラミ(Solenopotes capillatus)等のシラミ目害虫、
ミカンハダニ(Panonychus citri)、リンゴハダニ(Panonychus ulmi)、カンザワハダニ(Tetranychus kanzawai)、ナミハダニ(Tetranychus urticae)等のハダニ類、
チャノナガサビダニ(Acaphylla theae)、ミカンサビダニ(Aculops pelekassi)、ニセナシサビダニ(Eriophyes chibaensis)、チューリップサビダニ(Aceria tulipae)等のフシダニ類、
チャノホコリダニ(Polyphaotarsonemus latus)、シクラメンホコリダニ(Steneotarsonemus pallidus)等のホコリダニ類、
ケナガコナダニ(Tyrophagus putrescentiae)、ロビンネダニ(Rhizoglyphus robini)等のコナダニ類、
ミツバチヘギイタダニ(Varroa jacobsoni)等のハチダニ類、
オウシマダニ(Boophilus microplus)、フタトゲチマダニ(Haemaphysalis longicornis)等のマダニ類、
ヒツジキュウセンダニ(Psoroptes ovis)等のキュウセンダニ類、
ヒゼンダニ(Sarcoptes scabiei)等のヒゼンダニ類、
オカダンゴムシ(Armadillidium vulgare)等の甲殻類、
キタネグサレセンチュウ(Prathylenchus penetrans)、クルミネグサレセンチュウ(Prathylenchus vulnus)、ジャガイモシストセンチュウ(Globodera rostochiensis)、ダイズシストセンチュウ(Heterodera glycines)、キタネコブセンチュウ(Meloidogyne hapla)、サツマイモネコブセンチュウ(Meloidogyne incognita)、マツノザイセンチュウ(Bursaphelenchus lignicolus)等の線虫類、
スクミリンゴガイ(Ponacea canaliculata)、ナメクジ(Incilaria bilineata)、ウスカワマイマイ(Acusta despecta sieboldiana)、ミスジマイマイ(Euhadra peliomphala)等の軟体動物、
等が挙げられる。 また、本発明化合物は極めて低い濃度で水中生物の付着防止に効果を示す。その水中生物としては、例えばムラサキイガイ、フジツボ、カキ、ヒドロムシ、ヒドラ、セルプラ、ホヤ、コケムシ、フサコケムシ、タニシ、アオサ、アオノリ、シオミドロ等の貝類および藻類等があげられる。
【0035】
すなわち、本発明化合物は直翅目、半翅目、鱗翅目、鞘翅目、膜翅目、双翅目、シロアリ目およびダニ・シラミ類の害虫や植物病害を低濃度で有効に防除できる。更に、本発明化合物は海水および淡水中における各種の水中生物の水中構築物等への付着を防除できる。一方、本発明化合物はホ乳類、魚類、甲殻類および益虫に対してほとんど悪影響がない極めて有用な化合物を含む。
【0036】
次に、前記式(1)で表される本発明化合物の製造法を以下に説明する。
(製造法)
【0037】
【化3】
Figure 2004035499
【0038】
(X、n、Y、mおよびRは前述と同じ意味を表す。Lは、良好な脱離基例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜2のアルキルスルホニルオキシ、炭素数1〜2のハロアルキルスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシまたはトルエンスルホニルオキシ等である。L’は、良好な脱離基例えば、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子、炭素数1〜4のアルコキシ、炭素数1〜2のアルキルスルホニルオキシ、炭素数1〜2のハロアルキルスルホニルオキシ、ベンゼンスルホニルオキシ、トルエンスルホニルオキシまたはフェノキシ等である。)
(2)および(3)から、ニトロベンゼン化合物(4)を合成する方法については、国際特許出願公開公報(WO−96/01256号公報)記載の方法を用いた。
【0039】
ニトロベンゼン化合物(4)は、必要に応じて溶媒中、必要に応じて塩基存在下、必要に応じて触媒存在下、ニトロ基を還元することにより、アニリン化合物(5)とした後、必要に応じて溶媒中、必要に応じて塩基存在下、必要に応じて触媒存在下、カルボニル化合物(6)と反応させることにより、本発明化合物(1a)を得ることが出来る。
【0040】
(4)から(5)を得る反応においては、溶媒としては、反応に不活性であればよく、例えば、メタノール、エタノール等のアルコール類、酢酸、蟻酸、プロピオン酸等の有機酸類、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルスルホキシドまたは水、あるいはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン、ベンゼン、キシレン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基や炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が用いられる。還元剤としては、例えば、水素化リチウムアルミニウム、水素化ジイソブチルアルミニウム等の水素化アルミニウム類、水素化ホウ素ナトリウム、水素化ホウ素カリウム等の水素化ホウ素類、鉄、亜鉛、銅等の金属類、水素ガス等が挙げられる。触媒としては、塩化銅、塩化パラジウム、パラジウム/活性炭、白金/活性炭等が挙げられる。反応温度は,−80℃から溶媒の沸点の範囲で行うことができ、0℃から溶媒の沸点の範囲が好ましい。反応時間としては、5分から100時間の範囲で行うことができ、1時間から48時間の範囲が好ましい。還元剤の当量としては、(4)に対して、0.05から150当量の範囲で用いることができ、1から20当量の範囲が好ましい。
【0041】
(5)から(1a)を得る反応においては、溶媒としては、反応に不活性であればよく、例えば、ジエチルエーテル、テトラヒドロフラン、ジメトキシエタン等のエーテル類、ベンゼン、キシレン、トルエン等の芳香族炭化水素類、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン等のハロゲン化炭化水素類、酢酸エチル等のエステル類、アセトン、メチルエチルケトン等のケトン類、アセトニトリル、プロピオニトリル等のニトリル類、ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類、ペンタン、ヘキサン、シクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ジメチルスルホキシドまたは水、あるいはこれらの混合溶媒等が挙げられ、好ましくは、テトラヒドロフラン、ベンゼン、キシレン、トルエン、ジクロロメタン、クロロホルム、1,2−ジクロロエタン、アセトニトリル、ジメチルホルムアミド等が挙げられる。塩基としては、例えば、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ピリジン、N−メチルピペリジン、4−ジメチルアミノピリジン等の有機塩基や炭酸カリウム、炭酸ナトリウム、炭酸水素ナトリウム、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、水素化ナトリウム等の無機塩基が用いられる。触媒としては、例えば、テトラ−N−ブチルアンモニウムブロミド等が用いられる。反応温度は,−80℃から溶媒の沸点の範囲で行うことができ、0℃から溶媒の沸点の範囲が好ましい。反応時間としては、5分から100時間の範囲で行うことができ、1時間から48時間の範囲が好ましい。塩基の当量としては、(1a)に対して、0.05から150当量の範囲で用いることができ、1から20当量の範囲が好ましい。また、基質の当量としては、(6)は(1a)に対して、0.5から50当量の範囲で用いることができ、1から20当量の範囲が好ましい。
【0042】
本発明化合物は常法により反応液から得ることができるが、本発明化合物を精製する必要が生じた場合には、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の任意の精製法によって分離、精製することができる。
【0043】
次に、化合物の例を第1表に示す。
【0044】
なお、表中の略号はそれぞれ以下の意味を示す。
【0045】
Me:メチル基、Et:エチル基、Pr:プロピル基、Bu:ブチル基、i:イソ、s:セカンダリー、t:ターシャリー。
【0046】
〔第1表〕
【0047】
【化4】
Figure 2004035499
【0048】
【表1】
Figure 2004035499
Figure 2004035499
Figure 2004035499
Figure 2004035499
本発明化合物を植物病害および植物害虫防除剤として施用するにあたっては、通常適当な固体担体又は液体担体と混合し、更に所望により界面活性剤、浸透剤、展着剤、増粘剤、凍結防止剤、結合剤、固結防止剤、崩壊剤および分解防止剤等を添加して、液剤(soluble concentrate)、乳剤(emulsifiable concentrate)、水和剤(wettable powder)、水溶剤(water soluble powder)、顆粒水和剤(water dispersible granule)、顆粒水溶剤(water soluble granule)、懸濁剤(suspension concentrate)、乳濁剤(concentrated emulsion)、サスポエマルジョン(suspoemulsion)、マイクロエマルジョン(microemulsion)、粉剤(dustable powder)、粒剤(granule)およびゲル剤(gel)等任意の剤型の製剤にて実用に供することができる。また、省力化および安全性向上の観点から、上記任意の剤型の製剤を水溶性包装体に封入して供することもできる。
【0049】
固体担体としては、例えば石英、カオリナイト、パイロフィライト、セリサイト、タルク、ベントナイト、酸性白土、アタパルジャイト、ゼオライトおよび珪藻土等の天然鉱物質類、炭酸カルシウム、硫酸アンモニウム、硫酸ナトリウムおよび塩化カリウム等の無機塩類、合成珪酸ならびに合成珪酸塩が挙げられる。
【0050】
液体担体としては、例えばエチレングリコール、プロピレングリコールおよびイソプロパノール等のアルコール類、キシレン、アルキルベンゼンおよびアルキルナフタレン等の芳香族炭化水素類、ブチルセロソルブ等のエーテル類、シクロヘキサノン等のケトン類、γ−ブチロラクトン等のエステル類、N−メチルピロリドン、N−オクチルピロリドン等の酸アミド類、大豆油、ナタネ油、綿実油およびヒマシ油等の植物油ならびに水が挙げられる。
【0051】
これら固体および液体担体は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0052】
界面活性剤としては、例えばポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロックコポリマー、ポリオキシエチレン脂肪酸エステル、ソルビタン脂肪酸エステルおよびポリオキシエチレンソルビタン脂肪酸エステル等のノニオン性界面活性剤、アルキル硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、リグニンスルホン酸塩、アルキルスルホコハク酸塩、ナフタレンスルホン酸塩、アルキルナフタレンスルホン酸塩、ナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、アルキルナフタレンスルホン酸のホルマリン縮合物の塩、ポリオキシエチレンアルキルアリールエーテル硫酸および燐酸塩、ポリオキシエチレンスチリルフェニルエーテル硫酸および燐酸塩、ポリカルボン酸塩およびポリスチレンスルホン酸塩等のアニオン性界面活性剤、アルキルアミン塩およびアルキル4級アンモニウム塩等のカチオン性界面活性剤ならびにアミノ酸型およびベタイン型等の両性界面活性剤が挙げられる。
【0053】
これら界面活性剤の含有量は、特に限定されるものではないが、本発明の製剤100重量部に対し、通常0.05〜20重量部の範囲が望ましい。また、これら界面活性剤は、単独で用いても2種以上を併用してもよい。
【0054】
また、本発明化合物を農薬として使用する場合には必要に応じて製剤時または散布時に他種の除草剤、各種殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、植物生長調節剤、共力剤、肥料、土壌改良剤等と混合施用してもよい。
【0055】
特に他の農薬あるいは植物ホルモンと混合施用することにより、施用薬量の減少による低コスト化、混合薬剤の相乗作用による殺菌殺虫スペクトラムの拡大や、より高い有害生物防除効果が期待できる。この際、同時に複数の公知農薬との組み合わせも可能である。本発明化合物と混合使用する農薬の種類としては、例えば、ファーム・ケミカルズ・ハンドブック(Farm Chemicals Handbook)1999年版に記載されている化合物等がある。具体的にその一般名を例示すれば次の通りであるが、必ずしもこれらのみに限定されるものではない。
【0056】
殺菌剤:アシベンゾラール(acibenzolar)、アムプロピルホス(ampropyfos)、アニラジン(anilazine)、アザコナゾール(azaconazole)、アゾキシストロビン(azoxystrobin)、ベナラキシル(benalaxyl)、ベノダニル(benodanil)、ベノミル(benomyl)、ベンザマクリル(benzamacril)、ビナパクリル(binapacryl)、ビフェニル(biphenyl)、ビテルタノール(bitertanol)、ベトキサジン(bethoxazine)、ボルドー液(bordeaux mixture)、ブラストサイジン−S(blasticidin−S)、ブロモコナゾール(bromoconazole)、
ブピリメート(bupirimate)、ブチオベート(buthiobate)、カルシウムポリスルフィド(calcium polysulfide)、キャプタフォール(captafol)、キャプタン(captan)、カッパーオキシクロリド(copper oxychloride)、カルプロパミド(carpropamid)、カルベンダジン(carbendazim)、カルボキシン(carboxin)、キノメチオネート(chinomethionat)、クロベンチアゾン(chlobenthiazone)、クロルフェナゾール(chlorfenazol)、クロロネブ(chloroneb)、クロロタロニル(chlorothalonil)、クロゾリネート(chlozolinate)、クフラネブ(cufraneb)、
シモキサニル(cymoxanil)、シプロコナゾール(cyproconazol)、シプロジニル(cyprodinil)、シプロフラム(cyprofuram)、デバカルブ(debacarb)、ジクロロフェン(dichlorophen)、ジクロブトラゾール(diclobutrazol)、ジクロフラニド(diclhlofluanid)、ジクロメジン(diclomedine)、ジクロラン(dicloran)、ジエトフェンカルブ(diethofencarb)、ジクロシメット(diclocymet)、ジフェノコナゾール(difenoconazole)、ジフルメトリン(diflumetorim)、ジメチリモール(dimethirimol)、
ジメトモルフ(dimethomorph)、ジニコナゾール(diniconazole)、ジニコナゾール−M(diniconazole−M)、ジノカップ(dinocap)、ジフェニルアミン(diphenylamine)、ジピリチオン(dipyrithione)、ジタリムホス(ditalimfos)、ジチアノン(dithianon)、ドデモルフ(dodemorph)、ドジン(dodine)、ドラゾクソロン(drazoxolon)、エデフェノホス(edifenphos)、エポキシコナゾール(epoxiconazole)、エタコナゾール(etaconazole)、エチリモル(ethirimol)、エトリジアゾール(etridiazole)、ファモキサドン(famoxadone)、フェナリモル(fenarimol)、フェブコナゾール(febuconazole)、フェンフラム(fenfuram)、
フェンピクロニル(fenpiclonil)、フェンプロピジン(fenpropidin)、フェンプロピモルフ(fenpropimorph)、フェンチン(fentin)、フェルバン(ferbam)、フェリムゾン(ferimzone)、フルアジナム(fluazinam)、フルジオキソニル(fludioxonil)、フルオロイミド(fluoroimide)、フルキンコナゾール(fluquinconazole)、フルシラゾール(flusilazole)、フルスルファミド(flusulfamide)、フルトラニル(flutolanil)、フルトリアフォール(flutriafol)、フォルペット(folpet)、フォセチル−アルミニウム(fosetyl−aluminium)、フベリダゾール(fuberidazole)、フララキシル(furalaxyl)、フェナミドン(fenamidone)、フェンヘキサミド(fenhexamid)、
グアザチン(guazatine)、ヘキサクロロベンゼン(hexachlorobenzene)、ヘキサコナゾール(hexaconazole)、ヒメキサゾール(hymexazol)、イマザリル(imazalil)、イミベンコナゾール(imibenconazole)、イミノクタジン(iminoctadine)、イプコナゾール(ipconazole)、イプロベンホス(iprobenfos)、イプロジオン(iprodione)、イソプロチオラン(isoprothiolane)、イプロバリカルブ(iprovalicarb)、
カスガマイシン(kasugamycin)、クレソキシム−メチル(kresoxim−methyl)、マンカッパー(mancopper)、マンコゼブ(mancozeb)、マンネブ(maneb)、メパニピリム(mepanipyrim)、メプロニル(mepronil)、メタラキシル(metalaxyl)、メトコナゾール(metconazole)、メチラム(metiram)、メトミノストロビン(metominostrobin)、ミクロブタニル(myclobutanil)、ナバム(nabam)、ニッケルビス(ジメチルジチオカーバメート)(nickel bis(dimethyldithiocarbamate))、ニトロタール−イソプロピル(nitrothal−isopropyl)、ヌアリモル(nuarimol)、オクチリノン(octhilinone)、オフレース(ofurace)、オキサジキシル(oxadixyl)、オキシカルボキシン(oxycarboxin)、オキポコナゾールフマール酸塩(oxpoconazole fumarate)、
ペフラゾエート(pefurzoate)、ペンコナゾール(penconazole)、ペンシクロン(pencycuron)、フタライド(phthalide)、ピペラリン(piperalin)、ポリオキシン(polyoxins)、プロベナゾール(probenazole)、プロクロラズ(prochloraz)、プロシミドン(procymidone)、プロパモカルブ塩酸塩(propamocarb hydrochloride)、プロピコナゾール(propiconazole)、プロピネブ(propineb)、ピラゾホス(pyrazophos)、ピリフェノックス(pyrifenox)、ピリメタニル(pyrimethanil)、ピロキュロン(pyroquilon)、キノキシフェン(quinoxyfen)、キントゼン(quintozene)、
硫黄(sulfur)、スピロキサミン(spiroxamine)、テブコナゾール(tebuconazole)、テクナゼン(tecnazene)、テトラコナゾール(tetraconazole)、チアベンダゾール(thiabendazole)、チフルザミド(thifluzamide)、チオファネート−メチル(thiophanate−methyl)、チラム(thiram)、トルクロホス−メチル(tolclofos−methyl)、トリルフラニド(tolylfluanid)、
トリアジメホン(triadimefon)、トリアジメノール(toriadimenol)、トリアゾキシド(triazoxide)、トリシクラゾール(tricyclazole)、トリデモルフ(tridemorph)、トリフルミゾール(triflumizole)、トリホリン(triforine)、トリチコナゾール(triticonazole)、バリダマイシン(validamycin)、ビンクロゾリン(vinclozolin)、ジネブ(zineb)およびジラム(ziram)等。
【0057】
殺バクテリア剤:ストレプトマイシン(streptomycin)、オキシテトラサイクリン(oxytetracycline)およびオキソリニックアシド(oxolinic acid)等。
【0058】
殺線虫剤:アルドキシカルブ(aldoxycarb)、フォスチアゼート(fosthiazate)、フォスチエタン(fosthietan)、オキサミル(oxamyl)およびフェナミホス(fenamiphos)等。
【0059】
殺ダニ剤:アミトラズ(amitraz)、ブロモプロピレート(bromopropylate)、チノメチオネート(chinomethionat)、クロロベンジラート(chlorobezilate)、クロフェンテジン(clofentezine)、サイヘキサチン(cyhexatine)、ジコフォール(dicofol)、ジエノクロール(dienochlor)、エトキサゾール(etoxazole)、フェナザキン(fenazaquin)、フェンブタチンオキシド(fenbutatin oxide)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンプロキシメート(fenproximate)、ハルフェンプロックス(halfenprox)、ヘキシチアゾックス(hexythiazox)、ミルベメクチン(milbemectin)、プロパルギット(propargite)、ピリダベン(pyridaben)、ピリミジフェン(pyrimidifen)およびテブフェンピラド(tebufenpyrad)等。
【0060】
殺虫剤:アバメクチン(abamectin)、アセフェート(acephate)、アセタミピリド(acetamipirid)、アジンホス−メチル(azinphos−methyl)、ベンジオカルブ(bendiocarb)、ベンフラカルブ(benfuracarb)、ベンスルタップ(bensultap)、ビフェントリン(bifenthrin)、ブプロフェジン(buprofezin)、ブトカルボキシン(butocarboxim)、カルバリル(carbaryl)、カルボフラン(carbofuran)、カルボスルファン(carbosulfan)、カルタップ(cartap)、クロルフェナピル(chlorfenapyr)、クロルピリホス(chlorpyrifos)、クロルフェンビンホス(chlorfenvinphos)、クロルフルアズロン(chlorfluazuron)、クロチアニジン(clothianidin)、クロマフェノジド(chromafenozide)、クロピリホス−メチル(chlorpyrifos−methyl)、サイフルトリン(cyfluthrin)、ベータ−サイフルトリン(beta−cyfluthrin)、サイパーメスリン(cypermethrin)、シロマジン(cyromazine)、
サイハロトリン(cyhalothrin)、ラムダ−シハロトリン(lambda−cyhalothrin)、デルタメトリン(deltamethrin)、ジアフェンチウロン(diafenthiuron)、ダイアジノン(diazinon)、ジアクロデン(diacloden)、ジフルベンズロン(diflubenzuron)、ジメチルビンホス(dimethylvinphos)、ジオフェノラン(diofenolan)、ジスルフォトン(disulfoton)、ジメトエート(dimethoate)、EPN、エスフェンバレレート(esfenvalerate)、エチオフェンカルブ(ethiofencarb)、エチプロール(ethiprole)、エトフェンプロックス(etofenprox)、エトリムホス(etrimfos)、フェニトロチオン(fenitrothion)、フェノブカルブ(fenobucarb)、フェノキシカーブ(fenoxycarb)、フェンプロパトリン(fenpropathrin)、フェンバレレート(fenvalerate)、フィプロニル(fipronil)、フルサイスリネート(flucythrinate)、フルフェノクスウロン(flufenoxuron)、フルフェンプロックス(flufenprox)、タウ−フルバリネート(tau−fluvalinate)、ホノホス(fonophos)、フォルメタネート(formetanate)、フォルモチオン(formothion)、フラチオカルブ(furathiocarb)、
ハロフェノジド(halofenozide)、ヘキサフルムロン(hexaflumuron)、ヒドラメチルノン(hydramethylnon)、イミダクロプリド(imidacloprid)、イソフェンホス(isofenphos)、インドキサカルブ(indoxacarb)、イソプロカルブ(isoprocarb)、イソキサチオン(isoxathion)、ルフェヌウロン(lufenuron)、マラチオン(malathion)、メタルデヒド(metaldehyde)、メタミドホス(methamidophos)、メチダチオン(methidathion)、メタクリホス(methacrifos)、メタルカルブ(metalcarb)、メソミル(methomyl)、メソプレン(methoprene)、メトキシクロール(methoxychlor)、メトキシフェノジド(methoxyfenozide)、モノクロトホス(monocrotophos)、ムスカルーレ(muscalure)、ニテンピラム(nitenpyram)、オメトエート(omethoate)、オキシデメトン−メチル(oxydemeton−methyl)、オキサミル(oxamyl)、
パラチオン(parathion)、パラチオン−メチル(parathion−methyl)、パーメスリン(permethrin)、フェントエート(phenthoate)、フォキシム(phoxim)、ホレート(phorate)、ホサロン(phosalone)、ホスメット(phosmet)、ホスファミドン(phosphamidon)、ピリミカルブ(pirimicarb)、ピリミホス−メチル(pirimiphos−methyl)、プロフェノホス(profenofos)、ピメトロジン(pymetrozine)、ピラクロホス(pyraclofos)、ピリプロキシフェン(pyriproxyfen)、ロテノン(rotenone)、スルプロホス(sulprofos)、シラフルオフェン(silafluofen)、スピノサド(spinosad)、スルホテップ(sulfotep)、テブフェノジド(tebfenozide)、テフルベンズロン(teflubenzuron)、テフルトリン(tefluthorin)、テルブホス(terbufos)、テトラクロロビンホス(tetrachlorvinphos)、チオジカルブ(thiodicarb)、チアメトキサム(thiamethoxam)、チオファノックス(thiofanox)、チオメトン(thiometon)、トルフェンピラド(tolfenpyrad)、トラロメスリン(tralomethrin)、トリクロルホン(trichlorfon)、トリアズロン(triazuron)、トリフルムロン(triflumuron)およびバミドチオン(vamidothion)等。
【0061】
本発明化合物の施用薬量は適用場面、施用時期、施用方法、栽培作物等により差異はあるが一般には有効成分量としてヘクタール(ha)当たり0.005〜50kg程度が適当である。
【0062】
次に本発明化合物を用いる場合の製剤の配合例を示す。但し本発明の配合例は、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の配合例において「部」は重量部を意味する。
〔水和剤〕
本発明化合物          0.1〜80部
固体担体            5〜98.9部
界面活性剤           1〜10部
その他             0〜 5部
その他として、例えば固結防止剤、分解防止剤等があげれらる。
〔乳 剤〕
本発明化合物          0.1〜30部
液体担体           45〜95部
界面活性剤           4.9〜15部
その他             0〜10部
その他として、例えば展着剤、分解防止剤等が挙げられる。
〔懸濁剤〕
本発明化合物          0.1〜70部
液体担体           15〜98.89部
界面活性剤           1〜12部
その他            0.01〜30部
その他として、例えば凍結防止剤、増粘剤等が挙げられる。
〔顆粒水和剤〕
本発明化合物          0.1〜90部
固体担体            0〜98.9部
界面活性剤           1〜20部
その他             0〜 10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
〔液 剤〕
本発明化合物         0.01〜70部
液体担体           20〜99.99部
その他             0〜 10部
その他として、例えば凍結防止剤、展着剤等が挙げられる。
〔粒 剤〕
本発明化合物         0.01〜80部
固体担体           10〜99.99部
その他             0〜10部
その他として、例えば結合剤、分解防止剤等が挙げられる。
〔粉 剤〕
本発明化合物         0.01〜30部
固体担体           65〜99.99部
その他              0〜5部
その他として、例えばドリフト防止剤、分解防止剤等が挙げられる。
【0063】
使用に際しては上記製剤を水で1〜10000倍に希釈してまたは希釈せずに散布する。
【0064】
次に、本発明化合物を有効成分とする農園芸用殺菌殺虫剤の製剤例を具体的に示すが、これらのみに限定されるものではない。なお、以下の製剤例において「部」は重量部を意味する。
〔製剤例1〕 乳剤
本発明化合物No.1−1        20部
メチルナフタレン          55部
シクロヘキサノン          20部
ソルポール2680          5部
(非イオン性界面活性剤とアニオン性界面活性剤との混合物:東邦化学工業(株)商品名)
以下を均一に混合して乳剤とする。使用に際しては上記乳剤を50〜20000倍に希釈して有効成分量がヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
〔製剤例2〕 水和剤
本発明化合物No.1−1        25部
パイロフィライト          66部
ソルポール5039          4部
(アニオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
カープレックス#80D        3部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬(株)商品名)
リグニンスルホン酸カルシウム     2部
以上を均一に混合粉砕して水和剤とする。
【0065】
使用に際しては上記水和剤を50〜20000倍に希釈して有効成分量がヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
〔製剤例3〕 粉剤
本発明化合物No.1−1        3部
カープレックス#80D      0.5部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬(株)商品名)
カオリナイト            95部
リン酸ジイソプロピル       1.5部
以上を均一に混合粉砕して粉剤とする。使用に際して上記粉剤を有効成分量がヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
〔製剤例4〕 粒剤
本発明化合物No.1−1        5部
ベントナイト            30部
タルク               64部
リグニンスルホン酸カルシウム     1部
以上を均一に混合粉砕して少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥して粒剤とする。使用に際して上記粒剤を有効成分量がヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
〔製剤例5〕 懸濁剤
本発明化合物No.1−1       25部
ソルポール3353          5部
(非イオン性界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
ルノックス1000C       0.5部
(陰イオン界面活性剤:東邦化学工業(株)商品名)
ザンサンガム(天然高分子)    0.2部
安息香酸ソーダ          0.4部
プロピレングリコール        10部
水               58.9部
有効成分(本発明化合物)を除く上記の成分を均一に溶解し、ついで本発明化合物を加えよく撹拌した後、サンドミルにて湿式粉砕してフロアブル剤を得る。使用に際しては、上記フロアブル剤を50〜20000倍に希釈して有効成分量がヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
〔製剤例6〕 粒状水和剤
本発明化合物No.1−1       75部
ハイテノールNE−15        5部
(アニオン性界面活性剤:第一工業製薬(株)商品名)
バニレックスN           10部
(アニオン性界面活性剤:日本製紙(株)商品名)
カープレックス#80D       10部
(ホワイトカーボン:塩野義製薬(株)商品名)
以上を均一に混合微粉砕して少量の水を加えて撹拌混合し、押出式造粒機で造粒し、乾燥してドライフロアブル剤とする。使用に際しては水で50〜20000倍に希釈して、有効成分が1ヘクタール当たり0.005〜50kgになるように散布する。
【0066】
本発明化合物の施用方法としては、茎葉散布、土壌処理、種子消毒等が挙げられるが、通常当業者が利用する一般的な方法においても有効である。
【0067】
【実施例】
本発明化合物の合成例を実施例として以下に示すが、本発明はこれらのみに限定されるものではない。
【0068】
〔実施例1〕
N−(2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)フェニル)カルバミン酸メチルエステル(本発明化合物No.I−1)の合成参考例2において得られた、2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)アニリン0.3g(1mmol)をクロロホルム5mlに溶解し、氷浴にて冷却した。これにピリジン0.09g(1.1mmol)およびクロロ蟻酸メチル0.1g(1.05mmol)を加え、室温にて、1時間攪拌した。反応混合物を水洗し、無水硫酸ナトリウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。析出した結晶をジイソプロピルエーテルにて洗浄することにより、目的のN−(2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)フェニル)カルバミン酸メチルエステル0.25gを無色結晶として得た。
【0069】
融点:150〜152℃
〔参考例1〕
2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)ニトロベンゼンの合成
2−ニトロベンジルブロミド0.65g(3mmol)、1−(4−クロロフェニル)−3−ヒドロキシピラゾール0.59g(3mmol)、無水炭酸カリウム0.62g(4.5mmol)およびN,N−ジメチルホルムアミド15mlの混合物を、室温にて、4時間攪拌した。反応混合物を酢酸エチルにて溶解し、水および食塩水にて洗浄し、無水硫酸マグネシウムにて乾燥後、減圧下溶媒を留去した。得られた残渣をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(クロロホルム)にて精製し、ついで、ジイソプロピルエーテルにて洗浄することにより、2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)ニトロベンゼン0.55gを無色結晶として得た。
【0070】
融点:139〜140℃
〔参考例2〕
2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)アニリンの合成
参考例1にて得られた2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)ニトロベンゼン0.5g(1.5mmol)、塩化第一銅0.45g(4.5mmol)およびメタノールの懸濁液に、水素化ホウ素カリウム0.57g(10mmol)を少量ずつ加えた。加え終わった後、さらに室温にて1時間攪拌し、反応混合物から不溶物を濾別した。得られた濾液を減圧下濃縮し、得られた残渣にジイソプロピルエーテルを加え、析出した不溶物を濾別した。得られた濾液を減圧下濃縮することにより、2−((1−(4−クロロフェニル)−ピラゾール−3−イル)オキシメチル)アニリン0.35gを淡黄色油状物として得た。
【0071】
次にこれらの方法に準じて製造した化合物(1)の構造とその物性値等を第2表に示す。なお、表中の略号は、前述の通りである。
【0072】
〔第2表〕
【0073】
【化5】
Figure 2004035499
【0074】
【表2】
Figure 2004035499
〔試験例〕 本発明に係る化合物の有用性について、以下の試験例において具体的に説明する。但し、これらのみに限定されるものではない。
〔試験例1〕 コムギ赤さび病防除効果試験
直径5.5cmのポットで育成した2.0〜2.5葉期のコムギ(品種:農林61号)に、本発明化合物乳剤を水で希釈して500ppmに調整した薬液をスプレーガンを用いポット当たり20ml散布した。
【0075】
散布1日後、コムギ赤さび病菌(Puccinia recondita)の胞子懸濁液(2×10個/ml)を噴霧し、温度20〜25℃、湿度95%以上の接種箱に一昼夜入れた。その後、温室に置き、接種10日後に形成された病斑面積を測定し、下記の式に従い、防除価を算出した。
【0076】
【数1】
防除価=〔1−(処理区病斑面積率/無処理区病斑面積率)〕×100
その結果、以下の化合物が防除価70以上を示した。
本発明化合物No.;I−1
〔試験例2〕 コムギふ枯れ病防除試験
直径5.5cmのポットで育成した2.0〜2.5葉期のコムギ(品種:アルトリア)に、本発明化合物の乳剤を水で希釈して500ppmに調製した薬液をスプレーガンを用いポットあたり20ml散布処理した。
【0077】
散布1日後、ふ枯れ病菌(Leptosphaera nodorum)の胞子懸濁液(2×105 個/ml)を噴霧し接種を行った。接種を行ったコムギを温度18〜20℃、湿度95%以上の接種箱に7〜10日間入れ発病を促進させた。形成された病斑面積の接種葉に占める割合を測定し、下記の式に従い、防除価を算出した。
【0078】
【数2】
防除価=〔1−(処理区病斑面積率/無処理区病斑面積率)〕×100
その結果、以下の化合物が防除価70以上を示した。
本発明化合物No.;I−1
【0079】
【発明の効果】
本願記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩は、植物病害および害虫防除剤として顕著な活性を有し、対象作物に対しても安全である。

Claims (5)

  1. 式(1):
    Figure 2004035499
    〔式中、
    Xは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシまたはC〜Cハロアルコキシであり、
    nは、置換基の数を表し、1、2、3または4であり、
    但し、nが2以上のときはXは互いに同一でも相異なっていてもよく、
    Yは、ハロゲン、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜Cアルコキシ、C〜Cハロアルコキシまたはシアノであり、
    mは、置換基の数を表し、1、2、3、4または5であり、
    ただし、mが2以上のときはYは互いに同一でも相異なっていてもよく、
    Rは、水素原子、C〜Cアルキル、C〜Cハロアルキル、C〜CアルコキシC〜Cアルキル、C〜CアルケニルまたはC〜Cアルキニルである。〕で表されるフェニルカーバメート化合物またはその農薬として許容される塩。
  2. 農薬として許容される塩が塩酸塩、臭化水素酸塩、ヨウ化水素酸塩、ギ酸塩、酢酸塩、アンモニウム塩、イソプロピルアミン塩もしくはシュウ酸塩である、請求項1記載の塩。
  3. 請求項1または2記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する農薬。
  4. 請求項1または2記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する殺菌剤。
  5. 請求項1または2記載のフェニルカーバメート化合物およびその塩から選ばれる1種以上を有効成分として含有する殺虫剤。
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