JP2020118301A - ガスケット及び弁装置 - Google Patents
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Abstract
Description
上記構成によれば、ガスケットを電磁弁と取付部材との間に設置して挟み込む際に挟み込み力が大きくなっても、板部の厚肉部が電磁弁や取付部材と接触することで板部の厚肉部以外の部位と電磁弁や取付部材との間には振動減衰空間が確保されるため、振動減衰空間による作用を維持することができる。
上記構成によれば、電磁弁で発生した振動は、まず電磁弁側の空間で減衰する。そして、電磁弁側の空間から取付部材側の空間に伝搬しようとする振動、例えば音は板部により遮蔽される。また、板部を振動が透過しても、その透過した振動は、更に取付部材側の空間で減衰する。よって、電磁弁で発生した振動の取付部材への伝搬を更に抑制することができる。
上記構成によれば、電磁弁から振動減衰空間に伝搬した振動、例えば音が吸音材によって吸収されるため、電磁弁で発生した振動の取付部材への伝搬を更に抑制することができる。
上記構成によれば、流路形成部の劣化やシール部分の面粗度の劣化あるいは異物の付着等により、流路形成部から振動減衰空間に漏れ出した流体を、連通部を通じて枠部の外側に排出することができる。したがって、振動減衰空間に漏れ出した圧縮空気等の流体によって枠部が変形して、取付部材に対する電磁弁の固定が緩むことを防ぐことができる。また、流路形成部から漏れ出した流体が連通部から排出されることで流体の漏れを確認することができる。
図1に示されるように、弁装置20は、圧縮空気の圧力制御を行う制御弁である。弁装置20は、電磁弁30と、電磁弁30が取り付けられる取付部材としての中継弁21とを備えている。電磁弁30と中継弁21との間には、ガスケット40が設置されている。電磁弁30は、ボルト31によって中継弁21に締付固定される。
弁装置20が作動して、電磁弁30の弁体33の往復移動に伴って電磁弁30から振動が発生すると、ガスケット40によって振動の伝搬が抑制される。詳しくは、電磁弁30の端面の縁部と中継弁21の端面の縁部がガスケット40の枠部44を挟むとともに保持した状態で、電磁弁30が中継弁21と接続されている。電磁弁30と中継弁21との隙間Wは、ガスケット40の枠部44の厚さTと同一となる。つまり、電磁弁30と中継弁21との挟み込む力が大きくされると、ガスケット40の枠部44の厚さTが圧縮されることになる。
(1)電磁弁30と中継弁21との間にガスケット40が設置されると、電磁弁接続口32と中継弁接続口22との間は流路形成部42によって連通されて流路41が形成される。また、電磁弁30と中継弁21との間に枠部44が挟み込まれており、電磁弁30と中継弁21とが直に接触しないので、電磁弁30で発生した振動が中継弁21に直接伝達しない。よって、振動減衰空間43が電磁弁30と中継弁21との間に存在するため、電磁弁30から中継弁21に伝搬しようとする振動がこの振動減衰空間43において減衰する。その結果、電磁弁30から中継弁21への振動の伝搬を抑制することができる。この振動減衰空間43は、電磁弁30と中継弁21との間の挟み込む力が大きくなり枠部44が押し潰されても形成されるため、シール面圧を確保するために電磁弁30と中継弁21とを強く締め付けた場合でも、振動の伝搬を確実に抑制することができる。
(3)電磁弁30と中継弁21との間に設置して挟み込む際に挟み込む力が大きくなっても、板部45の突起46が電磁弁30や中継弁21と接触することで板部45のその他の部位と電磁弁30や中継弁21との間には振動減衰空間43が確保されるため、振動減衰空間43による作用を維持することができる。
・上記構成において、中継弁21と対向する電磁弁30の端面の一部に、中継弁21と接触することでガスケット40の過度な押し潰しを規制する規制部を設けてもよい。このような構成によれば、ガスケット40の過度な押し潰しを抑制することができ、流路形成部42が破損することによるシール性能の早期喪失を避けながら、電磁弁30から中継弁21への振動の伝搬を抑制することができる。例えば、図5に示すように、規制部37は、電磁弁30の中継弁21と対向する対向面35の一部(端部36)に設けられ、矩形状の端部36の4辺のうち2辺にのみ設けられている。規制部37の対向面35からの高さHは、ガスケット40の厚さTよりも小さく設定されている(H<T)。規制部37の接触箇所は、電磁弁30を中継弁21に締付固定するボルト31の近くに設けることが望ましい。また規制部37の接触面積は、対向面35の面積あたり数%以内が望ましく、接触面積が小さいほど電磁弁30から中継弁21への振動の伝搬を抑制することができる。なお、規制部の設けられる位置と大きさとは、任意に変更可能である。例えば、電磁弁30の対向面35を広げて規制部を設けてもよい。また、電磁弁30の対向面35の内側に、ガスケット40を避けて規制部を設けてもよい。
・上記実施形態では、ガスケット40の板部45の各面に6つの突起46を有したが、板部45の突起46以外の部位が電磁弁30又は中継弁21に貼り付くことを抑制することができれば、突起46を1つ以上5つ以下又は7つ以上設けてもよい。
・上記実施形態では、ガスケット40の板部45の両面に突起46を設けたが、板部45の片面にのみ突起46を設けてもよい。
例えば、図9に示すように、ガスケット40の板部45の断面形状を波状として、波の凸部分が電磁弁30又は中継弁21の面に接触するようにしてもよい。このような形状であれば、電磁弁30及び中継弁21の面に沿って、振動減衰空間43を電磁弁30側と中継弁21側とに交互に設けることができる。また、板部45に突起46を設けることなく、板部45が電磁弁30又は中継弁21に貼り付いて面接触することを抑制することができる。
・上記構成において、電磁弁30と中継弁21とを固定するボルト31及びボルト31の締結部をガスケット40の枠部44よりも外側に配置するならば、ガスケット40の挿通孔48を省略してもよい。
・上記実施形態では、電磁弁30の取付部材として中継弁21を採用したが、中継弁21に限らず、他の取付部材を採用してもよい。
[付記1]電磁弁(30)と取付部材(21)との合わせ面をシールするためのガスケット(40)であって、
前記ガスケット(40)の平面視において前記ガスケット(40)の最外縁にまたは最外縁に沿って設けられた第1のシール部分(44)であって、電磁弁(30)の合わせ面及び取付部材(21)の合わせ面とによって挟まれるとともにそれら両合わせ面と面接触するように構成される前記第1のシール部分(44)と、
前記ガスケット(40)の平面視において前記第1のシール部分(44)とは異なる位置に設けられた第2のシール部分(42)であって、前記電磁弁(30)の流体ポート(32)と前記取付部材(21)の流体ポート(22)とを流体的に連通する流路(41)を区画する内側側面と、前記電磁弁(30)及び前記取付部材(21)に面接触するように構成される外側側面とを含む筒形状を有する前記第2のシール部分(42)とを備え、
前記ガスケット(40)が前記電磁弁(30)と前記取付部材(21)との間に配置されたときに、前記第1のシール部分(44)、前記第2のシール部分(42)、前記電磁弁(30)及び前記取付部材(21)の前記両合わせ面によって振動減衰空間(43)が区画されることを特徴とする、ガスケット(40)。
[付記4]前記仕切り板(45)は前記電磁弁(30)及び前記取付部材(21)の前記両合わせ面の各々と部分的にのみ接触する非平板である、付記2に記載のガスケット(40)。
[付記6]前記仕切り板(45)は矩形波形断面を有する、付記4に記載のガスケット(40)。
Claims (9)
- 電磁弁と同電磁弁が取り付けられる取付部材との間に設置されるガスケットであって、
前記電磁弁と前記取付部材との間に挟み込まれる枠部と、
前記枠部の内側に設けられて、前記電磁弁と前記取付部材との間をシールして前記電磁弁の流体ポートと前記取付部材の流体ポートとを連通する流路を形成する流路形成部と、を備え、
前記電磁弁と前記取付部材との間に挟み込まれたとき、前記枠部と前記流路形成部との間に、前記電磁弁で発生した振動を減衰させる振動減衰空間を形成する
ガスケット。 - 前記枠部と前記流路形成部とを接続する板部を備え、
前記振動減衰空間を、前記電磁弁と前記板部との間及び前記取付部材と前記板部との間の少なくとも一方に形成する
請求項1に記載のガスケット。 - 前記板部は厚さが同板部の他の部位よりも厚い厚肉部を有する
請求項2に記載のガスケット。 - 前記振動減衰空間は、前記板部よりも前記電磁弁に近い位置の空間と、前記板部よりも前記取付部材に近い位置の空間と、を含む
請求項2又は3に記載のガスケット。 - 前記振動減衰空間には、吸音材が配置されている
請求項1〜4のいずれか一項に記載のガスケット。 - 前記枠部は、同枠部の内側と外側とを連通する連通部を備える
請求項1〜5のいずれか一項に記載のガスケット。 - 電磁弁と、
取付部材と、
前記電磁弁と前記取付部材との間に設置されるガスケットと、を備え、
前記ガスケットは、請求項1〜6のいずれか一項に記載のガスケットである
弁装置。 - 前記取付部材と対向する前記電磁弁の端面の一部には、前記取付部材と接触することで前記ガスケットの過度な押し潰しを規制する規制部が設けられる
請求項7に記載の弁装置。 - 前記電磁弁と対向する前記取付部材の端面の一部には、前記電磁弁と接触することで前記ガスケットの過度な押し潰しを規制する規制部が設けられる
請求項7又は8に記載の弁装置。
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