JP2020117956A - 壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ - Google Patents

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Abstract

【課題】 腰を弱くし、柔軟性を出すことにより、糊の転写率を削減することができ、更に、耐切断性に優れた下敷きテープを得る。【解決手段】 下地壁面に互いに隣り合って貼り付けられる第1の壁紙と第2の壁紙との縁同士の重ね合わせ部分を切断する際に、重ね合わせ部分の下面で下地壁面上に配置される壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープであって、合成樹脂製の経平糸と合成樹脂製の緯糸とがシート状に平織りされた織物を本体生地とし、緯糸は互いに隣り合う糸同士間に予め定められた間隔をもって配置されている下敷きテープにおいて、緯糸が合成樹脂製の複数本の小緯平糸が撚られている撚り緯平糸である。【選択図】 図1

Description

本発明は、例えば内装施工における壁紙貼付時に、互いに隣り合って継ぎ合わされる壁紙同士の重ね合わせ部の下地壁面側に配置して重ね合わせ切りの際に下地壁面を保護するための下敷きテープに関するものである。
従来から、内装工事の際の壁面への壁紙の貼付は、現場にて壁紙糊付機を用いて裏面に糊を塗布しながら行っている。また、糊付けの際に、予め壁紙の端をスリッターでカットして所定幅に調製している。このような壁紙は、隣り合うもの同士の端辺を突き合わせて継ぎ目部に下地が見える目透きが生じないように貼り合わせている。
継ぎ目に目透きが生じない貼り合わせ方法としては、継ぎ合わせる隣合った壁紙の縁同士を重ね合わせ、この部分を重ね切りする方法がある。切断後に切り離された端部分を取り除くことによって隙間のない継ぎ目が形成できる。しかし、このような壁紙同士の重ね合わせた状態で切断する方法では、ナイフの刃が下地壁面側まで切り込んで傷付けてしまうこともある。そこで、壁紙の重ね合わせ部分の下の下地壁面に下敷きテープをあてがった状態でカットして、下地壁面を保護している。
このような壁紙重ね合わせ切断用の下敷きテープとして種々の物が市販されている。従来の下敷きテープにおいては、例えば網状のものでは、縦糸と横糸が同じ材質或いは太さのものであるため、切断し難くするには全体の厚みが大きくなりすぎてしまうため、厚みの大きいテープ上に縁部同士を重ね合わせて切断した場合、切断後にテープを除去して切断端辺同士を突き合わせると突き上がりが起きてしまうだけでなく、テープに柔軟性が乏しく切断後の除去も困難である場合があった。
また、凸条を形成したものは、エンボス加工によって表面側を凸としたものであるため、効果を大きくするために凸を高くするとこの場合も切断後に突き上がりが起きやすくなるだけでなく、裏面側は凹条となるため使用する面が逆になると全く効果が得られない。さらに、破断伝達阻止層を設けたものでは、積層による厚みでやはりテープの柔軟性が低くて切断後の除去が困難である。またこのような柔軟性がなく除去し難いテープは、壁紙側に塗布されていた糊を奪って乾燥させやすくし、壁紙の下地壁面への貼付不良を起こす原因となる恐れもあった。
このため、本出願人は、壁紙重ね合わせ切りの際に確実な重ね切り状態を導いて下地壁面を傷付け難く、尚且つ切断後のテープ除去が容易で壁紙の下地壁面への良好な貼付状態を得ることができ、切断後のテープ除去時に識別性が良く取り残しを防止できると共に、表裏どちら側でも有効な壁紙重ね合わせ切断用の下敷きテープを提案した(例えば、特許文献1参照)。
特開2008−121249号公報
この提案の下敷きテープでは、緯平糸の幅が大きくなるほど糊転写率が高くなる傾向があり、例えば3mmより大きい幅寸法になると36%を越える高い転写率となるだけでなく、柔軟性が低下してごわつき、切断後に壁紙からテープを剥離するのにスムーズさに欠け、作業性が悪く実用に適さなくなることがあるため、緯平糸の幅寸法の好ましい寸法を選択する場合があった。
更に詳しくは、この提案では、腰が強いほど転写率が大きくなる傾向にあるので、下敷きテープをクロスから剥がす際に、下敷きテープ側に糊が転写されてしまうことがあり、これにより、クロスのジョイント部分の糊が減り、接着力が低下してしまう場合があった。クロスのジョイント部は特に接着力が必要な部分であるのに、その部分の糊が減ってしまうことは施工後に問題となることがある。
本発明は、腰が強いほど転写率が大きくなる傾向にあるので、その腰の強さ(柔軟性)に関して、改善を行った。詳しくは、腰を弱くし、柔軟性を出すことにより、糊の転写率を削減することができ、更に、耐切断性に優れた下敷きテープを得ることを目的とする。
請求項1に記載された発明に係る壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープは、下地壁面に互いに隣り合って貼り付けられる第1の壁紙と第2の壁紙との縁同士の重ね合わせ部分を切断する際に、前記重ね合わせ部分の下面で下地壁面上に配置される壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープであって、
合成樹脂製の経平糸と合成樹脂製の緯糸とがシート状に平織りされた織物を本体生地とし、
前記緯糸は互いに隣り合う糸同士間に予め定められた間隔をもって配置されている下敷きテープにおいて、
前記緯糸が、合成樹脂製の複数本の小緯平糸が撚られている撚り緯平糸であることを特徴とするものである。
請求項2に記載された発明に係る壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープは、請求項1に記載の経平糸の厚みが8μm以上30μm以下であり、
前記小緯平糸の厚みが10μm以上150μm以下で、幅が15μm以上1000μm以下であり、
前記撚り緯平糸が、5本以上25本以下の前記小緯平糸の群の撚り束であることを特徴とするものである。
請求項3に記載された発明に係る壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープは、請求項1又は2に記載の撚り緯平糸の撚り数が、40回/m以上200回/m以下であることを特徴とするものである。
本発明は、腰を弱くし、柔軟性を出すことにより、糊の転写率を削減し、更に、耐切断性に優れた壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープを得ることができるという効果を奏する。
本発明の一実施例による壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープの概略構成図であり、a図は本下敷きテープのロール状態を示す斜視図、b図は本下敷きテープの部分拡大平面図、c図はb図のA−A断面図、d図は撚り緯平糸の製造を説明する工程図である。 本実施例の下敷きテープの撚り緯平糸の形成工程を示す説明図である。 本実施例による下敷きテープの使用状態を示す説明図であり、a図は壁紙重ね合わせ時の状態図、b図は重ね合わせ切断時の状態図である。 本実施例による下敷きテープを用いた壁紙重ね合わせ切断の手順を示す説明図であり、a図〜d図はそれぞれ重ね合わせ状態から、切断後壁紙貼り付け終了までの各過程を示す断面図である。
本発明においては、下地壁面に互いに隣り合って貼り付けられる第1の壁紙と第2の壁紙との縁同士の重ね合わせ部分を切断する際に、重ね合わせ部分の下面で下地壁面上に配置される壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープであって、合成樹脂製の経平糸と合成樹脂製の緯糸とがシート状に平織りされた織物を本体生地とし、糸は互いに隣り合う糸同士間に予め定められた間隔をもって配置されている下敷きテープにおいて、緯糸が合成樹脂製の複数本の小緯平糸が撚られている撚り緯平糸である。これにより、壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープにおいて、下敷きテープの腰を弱くし、柔軟性を出すことにより、糊の転写率を削減することができる。
前述の通り、本発明の先行技術としての特許文献1では、合成樹脂製の経平糸、即ち扁平な帯状の経糸と、この経平糸より厚みの大きい合成樹脂製の緯平糸、即ち扁平な帯状の緯糸とをシート状に平織りした織物を本体生地とするものであり、緯平糸の配置を互いに隣り合う糸同士間に予め定められた間隔をもたせている。このため、下地壁面に互いに隣り合って貼り付けられる第1の壁紙と第2の壁紙との縁同士の重ね合わせ部分の下面の下地壁面上に本発明による下敷きテープを配置し、壁紙の重ね合わせ切断を行う際には、経平糸より厚みの大きい緯平糸が切断方向と直交する方向に平行に所定間隔毎にあるため、カッターナイフ等の刃先がこの下敷きテープに達した状態で壁紙重ね合わせ部の切断を進めるに伴って、緯平糸部分とその間隙の経平糸のみが存在する部分とに交互に接触しながら移動する刃先から、脈動するような抵抗感が作業者に伝わる。これにより、作業者においては、刃先の下敷きテープまでの到達感が明確であると共にその脈動する抵抗感が得られ続けるように刃先の押圧力を加減しながら切断できるため、刃先を下地壁面を傷つけるまで深く押し当てすぎることなく、良好な切断作業を行うことができる。
このような下敷きテープは、柔軟性だけでなく、カッターによる耐切断性にも強くなくてはならない。厚みを増やすことで耐切断性は改善されるが、逆に柔軟性が失われることになる。また、柔軟性のみを追求しすぎて、薄く柔らかいものにすると耐切断性が失われることとなり、相反する性能が求められるのが現状である。即ち、耐切断性を強くするには、平糸の場合は厚みを増やしたり、撚り糸の場合は糸数や撚り数を増やしたりする工夫が行われる。しかしながら、これらの工夫は、結果的にテープの腰が強くなってしまう。
本発明では、緯糸が合成樹脂製の複数本の小緯平糸が撚られている撚り緯平糸としたために、耐切断性と柔軟性とを同時に確保できる。即ち、合成樹脂製の小緯平糸群を撚って得られた撚り緯平糸とすることにより、個々の小緯平糸同士が撚れた撚り緯平糸として、丸まるが、柔軟性は従来の緯平糸よりも高くなる。それと共に撚り緯平糸は撚れているため、全体的な撚り径は従来の緯平糸よりも大きくなる。このため、柔軟性と同時に耐切断性をも確保できる。
本発明の経平糸および小緯平糸の素材となる合成樹脂としては、薄く且つ細幅に加工が可能なものであれば良く、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、ビニロン、塩化ビニル等のより低コストな帯状ストリップ素材が望ましい。また、下敷きテープの総厚は、適度な強度と切断後の除去を容易とするしなやかな柔軟性を発揮し、耐切断性を確保するために、100〜500μmの範囲であることが望ましい。
これに対して、経平糸の厚さは、壁紙重ね合わせ切断時の作業者によるナイフ刃先負荷に対して実用的な耐引き裂き強度が確保できる薄さとし、8〜30μmの範囲が望ましい。この範囲より薄いと強度が弱すぎて実用に適さない。またこの範囲を超えて厚すぎてしまうと、緯平糸との交差部の最大厚みが前記柔軟性を維持できる範囲内に設定したままで、切断時の刃先から脈動する抵抗感が明確に得られるための緯平糸との厚み差を確保するのが困難となる。
一方、撚り緯平糸の厚み及び幅は、小緯平糸群の撚り径となり、平織りした際に生地の厚さ方向に押し潰されて断面が楕円に近い状態となる。この撚り緯平糸と経平糸との総厚が前記良好な柔軟性と耐切断性を確保する厚み及び幅の範囲内で経平糸との適度な厚み差を確保するために、撚り緯平糸の厚み又は幅は、50〜1500μmの範囲であることが望ましい。
また、経平糸より厚み及び幅の大きい撚り緯平糸は、その幅寸法のテープ全体の質感への影響が大きく、全体的に太くなると切断後のテープ除去をスムーズに行うための良好な柔軟性が損なわれ、細すぎると切断時の前記刃先から伝わる抵抗感が不充分となる。そこで、良好な柔軟性と充分な切断時抵抗感を共に確保するには、撚り緯平糸の幅を0.1〜2mmの範囲とするのが好ましく、より望ましくは0.5〜1.5mmの幅である。
このため、撚り緯平糸を構成する小緯平糸としては、1本の厚みが10μm以上150μm以下で、幅が15μm以上1000μm以下であり、撚り緯平糸がこれら小緯平糸を5本以上25本以下を束ねた小緯平糸の群を撚ったものである。小緯平糸の厚みが10μm未満であれば、多数本を束ねて撚って撚り緯平糸を構成した際に、径が50μmを越えることが難しくなるためである。
また、撚り緯平糸としては、撚った際に小緯平糸群同士が撚れていればよい。このため、撚り緯平糸が幅1mm以上5mm以下、厚み10μm以上150μm以下の平糸の幅に15μm以上1000μm以下の間隔の切れ目を形成した平糸を撚った際に切れ目で分割されたものであってもよい。尚、この平糸の切れ目については、平糸の長さ方向の全長にわたって形成させてもよいが、部分的に繋がった切れ目とすることにより、撚る前までの平糸の取扱いが容易となり、撚った際に前述の部分的に繋がった箇所の大部分が長手方向に分割されて結果的に小緯平糸群同士が撚れた状態となる。
本発明の撚り緯平糸は、合成樹脂製の小緯平糸群を撚って得られたものであるため、正方形に近い断面の糸群を撚った撚り糸に比べて糸同士の空間ができやすく、径を潰す方向への力に対する高い弾性を有することとなる。このため、小緯平糸の厚さと幅とを選定し、撚り数を変更させることにより、撚り緯平糸の断面が円形更にはこれを押し潰した形状となる。尚、撚り緯平糸としては、40回/m以上200回/m以下、撚り好ましくは、60回/m以上100回/m以下の撚り数で撚ったものであればよい。
さらに、前記切断時の刃先から伝わる抵抗感の脈動を明確にするには、隣り合う緯平糸同士間の間隔をある程度以上とする必要があり、また、間隔が広過ぎると刃先が緯平糸同士間の経平糸を切断して下地壁面に達しやすくなってしまう。そこで、前記抵抗感の脈動を明確にしながらも下地に達し難い間隔として0.5〜5mmの範囲とすることが望ましい。
なお、重ね合わせ切断の間、第1の壁紙には、切断後に下地壁面に貼り付けられる領域を含む縁部分に下敷きテープが貼付された状態であるが、下敷きテープを介して壁紙の塗布されている糊の水分が蒸発して乾燥すると、後の下地壁面への貼り付けが不良となるおそれがあるため、下敷きテープはできるだけ水分を通過させ難いものであることが望まれる。
そこで、本発明による下敷きテープでは、まず経平糸同士が実質的に間隙がないように配置することにより、水分の通過しにくいものとすることが考えられるが、より確実に水分の通過を抑えるために、テープ表裏の少なくとも一方の面にフィルムラミネート層あるいは樹脂コーティング層を積層することが好ましい。またこのようなラミネート層やコーテイング層で表面を被覆することは、織物からなる本体生地を固定してより強固なシート形態を与えるのに有効である。
ただし、これらの水分通過を困難とするための被覆層は、経平糸と撚り緯平糸との厚み差によって刃先から伝わる脈動感の明確性を損なうことのない極めて薄い層とし、5〜30μmの範囲が望ましい。これらの被覆層の素材としては、水分不透過性が高く、薄く加工することが容易で低コストのもの、例えばポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ナイロン、塩化ビニル、ウレタン等より適宜選択するのが良い。
また、切断後の下敷きテープの取り忘れ等を防ぐためには、テープ自体が識別性の高い物であることが望ましい。例えば、少なくとも経平糸と撚り緯平糸との一方が、下地壁面と異なる色を有するものであれば、識別性は得られるが、経平糸と撚り緯平糸とが互いに異なる色調を有するものとすれば、さらなる識別性の向上が図れる。
図1は本発明の一実施例による壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープの概略構成図であり、a図は本下敷きテープのロール状態を示す斜視図、b図は本下敷きテープの部分拡大平面図、c図はb図のA−A断面図、d図は撚り緯平糸の製造を説明する工程図である。図2は本実施例の下敷きテープの撚り緯平糸の形成工程を示す説明図である。図3は本実施例による下敷きテープの使用状態を示す説明図であり、a図は壁紙重ね合わせ時の状態図、b図は重ね合わせ切断時の状態図である。図4は本実施例による下敷きテープを用いた壁紙重ね合わせ切断の手順を示す説明図であり、a図〜d図はそれぞれ重ね合わせ状態から、切断後壁紙貼り付け終了までの各過程を示す断面図である。
本実施例における壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ1は、厚さ17μm、幅0.8mmのポリエチレン製の経平糸3と、直径600μmのポリエチレン製の撚り緯平糸2とから、経平糸3同士間には実質的に間隙無く、且つ緯平糸2同士間の間隔dが3.6mmとなるように平織りして構成された織物を本体生地としたものである。図1のd図に示した撚り緯平糸2は図2の各工程に示す通り、厚さ30μm、幅4.2mm(=4200μm)のポリエチレン製の緯平糸2aの幅方向に13本の長さ8mmの切れ目を端部を重複させて千鳥状に形成してこれを80回/mの撚り数で撚って、14本の小緯平糸2b群の束が撚られた撚り糸を得た。
この撚り糸は経平糸3と平織りしてロール状の生地となった際に生地の厚さ方向に力が加わって押し潰され、撚り緯平糸2の断面は、最大幅700μm〜1500μm、最大厚み200μm〜290μmとなった。また、得られた生地の緯平糸間の平均ピッチは3.6mm(3600μm)となった。
本実施例においては、図1のc図に示す通り、この本体生地の表裏両面をそれぞれ厚さ20μmのポリエチレン製のラミネート層4で被覆してテープ総厚を270μmとしたものである。このため、撚り緯平糸2の断面が押し潰された状態となる。
尚、本実施例の撚り緯平糸2は、ポリエチレン製の緯平糸2aに多数の切れ目を形成して得た小平糸群を撚られたもので合うが、切れ目を確実に分断することにより、多数本の小緯平糸2b群の束が撚られたものとした。しかしながら、これに限らず、既に分断された多数の小緯平糸を束ねた状態のものや細い多数の切れ目を形成させた平糸を丸めて撚って撚り緯平糸を形成させてたものを用いてもよい。また、緯平糸2aの切れ目については、平糸の長さ方向の全長にわたって形成させてもよいが、部分的な切れ目とすることにより、一つの平糸として取扱い可能であるため、撚る前までの取扱いが容易となる。
また本実施例では、片面のラミネートを着色して識別性を高め、切断後に下敷きテープ1の取り忘れがし難くなっている。尚、他の取り忘れ防止として、経平糸を透明色、緯平糸を濃い色調に着色したものとすることも可能である。
本実施例の下敷きテープ1の使用方法は、図3、図4に示す通りである。即ち、先に下地壁面に貼り付けられる第1の壁紙10の一端側の縁部分には、裏面の糊塗付後に本下敷きテープ1を貼り付けておく。次に隣合わせに貼り付けられる第2の壁紙11の他端側の縁部分が、第1の壁紙10の一端側縁部に重ね合わされる(図3のa図)ことにより、この重ね合わせ部の下の下地壁面上に本下敷きテープ1が配置される。
このように、下地壁面上に下敷きテープ1を介して第1の壁紙10と第2の壁紙11との縁部同士が重ね合わされた状態(図4のa図)で、該重ね合わせ部分のほぼ中央を切断位置Cとしてカッターナイフ等で垂直方向に重ね合わせ切断を行う(図3のb図)。
この時、切断方向は下敷きテープ1の緯平糸2と直交する方向となるため、刃先を下敷きテープ1に達した状態で切断を進めると、ナイフの刃先は厚みの大きい緯平糸2と、その次の緯平糸2との間の間隙部5の厚みの薄い経平糸3の上を交互に接触移動し、作業者には刃先から脈動する抵抗感が明確に伝わる。即ち、作業者は、この脈動する抵抗感を感じながらそれを維持できる押圧力に加減しながら切断を進めることによって、下地壁面を傷付けることなく重なり合った第1と第2の壁紙(10,11)のみを良好に切断することができる。
切断完了後は、両壁紙(10,11)の縁部同士を持ち上げて、切り離された両壁紙の断片(10a,11a)を除去すると共に、下敷きテープ1も取り除く(図4のb図)。
このような壁紙断片と下地テープ1の除去の後は、再び切断後の第1の壁紙10と第2の壁紙11の縁部同士を下地壁面に貼り付ける(図4のc図)。最終的に、下地壁面上で第1の壁紙10の切断後端部10cと第2の壁紙11の切断後端部11cは、互いに隙間無く且つ突き上がりもない良好な突き合い状態が得られた(図4のd図)。
これは、本下敷きテープ1の総厚を100〜500μmの範囲である270μmのものを用いたことによって、下敷きテープ1の厚みが重ね合わせ部に殆ど影響せず、重ね合わせ切断の際に、後に突き上がりが生じるほどの壁紙の盛り上がりが抑えられた。なお、下敷きテープ1の総厚が500μmを越えて厚みを増すと、重ね合わせ部への厚みの影響が現れ始め、突き上がり発生の恐れが出てくるものと思われた。
なお、壁紙の下地壁面の貼り付けは良好で、貼り付け不良は生じなかった。これは、切断後の下敷きテープ1の除去の際に、下敷きテープのしなやかな柔軟性が充分に発揮されて壁紙裏面からの剥離がスムーズで、壁紙裏面から糊を奪う量が少量で済んだためである。このような下敷きテープ1の柔軟性による剥離性は、壁紙から下敷きテープ1への糊の転写率で評価することができる。
本実施例による下敷きテープ1(「本製品」と記す)と、前述の特許文献1に基づいて製造された製品(「前製品」と記す)とを壁紙からの糊転写率を測定してみた。ルーアマイルド(ヤヨイ化学工業製)7割希釈の糊を塗布量135g/mで検証した場合には、本製品では22%、前製品では28%の糊転写率、また、原液タイプの糊であるダイレクトPRO(ヤヨイ化学工業製)の糊を塗布量135g/mで検証した場合には、本製品では18%、前製品では24%の糊転写率となり、前製品に比べて約6%転写率が低くなる改善結果が確認できた。
1 :壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ
2 :撚り緯平糸(横糸)
2a:緯平糸
2b:小緯平糸
3 :経平糸(縦糸)
4 :ラミネート層
5 :間隙部
d :間隙部5の間隔
10,11:壁紙
10a,11a:壁紙断片
10c,11c:切断後端部

Claims (3)

  1. 下地壁面に互いに隣り合って貼り付けられる第1の壁紙と第2の壁紙との縁同士の重ね合わせ部分を切断する際に、前記重ね合わせ部分の下面で下地壁面上に配置される壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープであって、
    合成樹脂製の経平糸と合成樹脂製の緯糸とがシート状に平織りされた織物を本体生地とし、
    前記緯糸は互いに隣り合う糸同士間に予め定められた間隔をもって配置されている下敷きテープにおいて、
    前記緯糸が、合成樹脂製の複数本の小緯平糸が撚られている撚り緯平糸であることを特徴とする壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ。
  2. 前記経平糸の厚みが8μm以上30μm以下であり、
    前記小緯平糸の厚みが10μm以上150μm以下で、幅が15μm以上1000μm以下であり、
    前記撚り緯平糸が、5本以上25本以下の前記小緯平糸の群の撚り束であることを特徴とする請求項1に記載の壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ。
  3. 前記撚り緯平糸の撚り数が、40回/m以上200回/m以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の壁紙重ね合わせ切断用下敷きテープ。
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