JP5981702B2 - 面ファスナーのための複合材要素 - Google Patents

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Description

本発明は、キャリアおよびこのキャリアに積層されて織られた織布を有する、面ファスナーのための複合材要素であって、この織布が、織り方向中に、たて糸繊維束、およびこの中に組み入れられ、かつ係合用フックとの接続に適したループを有し、その際、キャリアおよび織布は、全面では互いに接続さておらず、その際、接着剤が、垂直に交差する接着剤ストリップおよび無接着剤セルによる格子パターンを形成し、およびその際、接着剤ストリップの一群が、織り方向に延在している複合材要素に関する。複合材要素は、面ファスナーのメス側部分を形成し、および特にオムツにおける使用のために設けられる。
オムツにおける使用の際に、複合材要素は、オムツの前方のウエストバンド領域上にもたらされる。側方からオムツに固着され、およびその自由端部に係合用フックを有するシールバンドは、面ファスナーを完全なものとする。面ファスナーによって、オムツが、オムツを装着する人のウエスト領域に保持されることが達成される。面ファスナーは、複数回開いたり閉じたりすることが可能であって、その際これによってシールの機能性が損なわれることがない。接着ファスナーと違って、面ファスナーは、パウダーやスキンクリームとの接触に対して痛みにくい。
ニット織物として製造された織られた織布は、通常ポリマー糸からなっており、その際、織布を形成するために、モノフィラメント糸(Monofilamentgarne)及び/又はマルチフィラメント糸(Multifilamentgarne)が使用可能である。これらは、例えばポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドまたは繊維技術によって処理された他のプラスチックからなる。
使い捨て製品、例えば幼児用オムツや成人用失禁対策製品における面ファスナーのための複合材要素においては、様々な要求が存在する。面ファスナーのフックの固定のためには、横方向の開く力も縦方向の開く力も重要である。なぜなら、閉じられた面ファスナーの使用の際には、力が、両方の方向またはその間の角度で発生する可能性があるからである。これらは、面ファスナーが望まれずに開いてしまうという状況に通じうる。
横方向は、使用者が開くのに好ましい方向に相当し、縦方向は、これと直行する方向に向けられる。
係合用フックとの接続のために設けられる織布は、一方で配置されるシールバンドの係合用フックとの十分な固定性を確実なものとすべきであるし、および他方で、より少ない単位面積重量を有してるべきであって、これによってできるだけ少ない製造コストが達成されえることができる。係合用フックとの確実な接続を達成するために、十分な数の自由可動ループと繊維が必要であり、その機能が、キャリアの織布との接着によって損なわれることは許されない。同時に織布は、面ファスナーを多数回扱った場合であっても、ちぎれたり、引き裂かれたりするのが防止されるよう、十分に安定的に形成されており、および接着剤によってキャリアに十分に接続されている必要がある。
冒頭に記載した特徴を有する複合材要素が、特許文献1より公知である。ここで、直線状でありかつ直行する接着剤ストリップによる格子パターン中の接着剤の塗布は、一つの可能なオプションとして表されている。このような形態においては、織り方向に延在する隣接する接着剤ストリップが、相並んで位置している二つのたて糸繊維束と同じような間隔を有していることが意図されている。正確な繰り返し関係を有する接着においては、全たて糸繊維束が、接着剤中に組み入れられ、これによってこの領域は、固定性を提供しない。たて糸繊維束が、織り方向に延在する接着剤ストリップに対してオフセットを有しているとき、全たて糸繊維束は、横方向に延在する接着剤ストリップにのみ固着されるので、接続堅牢度は明らかに弱くなる。製造公差に依存して、一方で接続堅牢度が、他方で係合作用が、明らかに変化する。接着剤量は、間違った方向においてもなお十分な接続堅牢度が保証されるように選択されなければならない。
面ファスナーのためのキャリア、およびキャリア上に積層されて織られた織布を有する複合材要素であって、この織布が織り方向中にたて糸繊維束と、これに組み入れられた、係合用フックとの接続に適したループを有し、その際キャリアと織布が全面では互いに接続されていない複合材要素が、特許文献2から公知である。公知に実施形においては、織られていない材料からなる、模様をプリントされたキャリアが使用される。その際、キャリアおよびカバー層は、接着剤により接続される。この接着剤は、接着面と無接着剤面を有するあるパターンで塗布される。
特許文献3および特許文献4から、面ファスナーのための複合材要素が公知である。ここでは、キャリアフィルムとこのキャリアフィルムに積層されて織られた基層が、お互いに完全には接続されない。織られた基層としては、ニット織物も不織材料も意図され得る。キャリアフィルムとの接続を行うためには、波線形状に延在する平行なストリップまたは、波線形状に延在し交差するストリップが提案される。代替として、セル形状の構造が意図されうる。この構造においては、接着剤を有する領域か無接着剤領域が、点状に形成される。
特許文献4に従い、これに出発してさらに提案されるのは、周囲を巡る接着剤フレームを有する複合材要素を設け、周辺部に高い張力が発生した場合に、織られた材料がキャリアフィルムから引き裂かれるのを防ぐことである。
公知の複合材要素が、実践において評価されているとしても、複合材要素の係合性を更に改善すべきとの要求が存在する。実際一部では、面ファスナーのループ部分におけるフックの最大の固定性が発揮されないとき、面シールが意図せず開いてしまうということが観察されている。そのような場合、十分でない数量の、係合用フックと織布のループの間の接続が達成されるという危険性が存在する。
国際公開第2006/045118 Al号明細書 欧州特許出願公開第 1 997 942 Al号明細書 欧州特許第 1 579 779 B1号明細書 欧州特許第 1 690 967 B1号明細書
このような背景から、本発明は、冒頭に記載した特徴を有する面ファスナーのための複合材要素であって、コスト面で安価に製造可能であり、および更に高い係合能力を、双方の力発生方向において、つまり長手方向と横断方向およびこれらの間の角度において有するものを提案することである。
この課題は発明に従い、織り方向(in Wirkrichtung)に延在する隣接する二つの接着剤ストリップが、複数のたて糸繊維束を有していることによって、解決される。直角に交差する接着剤ストリップは、まっすぐ直線状に延在し、およびそのようにして長方形の無接着剤セルを有する格子パターンを形成することが、通常、意図される。織り方向に延在する隣接する二つの接着剤ストリップの間に設けられるたて糸繊維束は、織り方向に直行して延在する接着剤ストリップにのみ固着される。
発明に従い、接着剤パターンは、まっすぐで互いに直角に延在する接着剤ストリップから形成されるのみでなく、織布に対して所定の配置にも向けられているので、接着剤ストリップは、織り方向にあるたて糸繊維束に対して平行に、またはたて糸繊維束に対して直角方向に延在する。織り方向に延在する接着剤ストリップの領域中に設けられる個々のたて糸繊維束には、織布の広範にわたる接着が行われる結果、その局部的な部分では、係合用フックと接続する能力は減少する。織り方向に延在する隣接した二つの接着剤ストリップの間には、複数、例えば、2から10のたて糸繊維束が設けられ、これらは、織り方向に対して直角に延在する接着剤ストリップにのみ固着されるので、これらたて糸繊維束の領域には、係合用フックとの簡単な固定が可能である。係合用フックは、無接着材領域中において、自由なループに簡単にかみ合うだけでなく、織布の別の糸にもかみ合うことができる。最高の局所的係合作用は、無接着剤セル中において期待される。ここでは織布はキャリアと接続されないし、よって自由に動くことができる。
局所的に高められる係合用フックとの接続能力にもかかわらず、織布の通常の単位面積重量において、単にまっすぐでありかつ直交するストリップを用いた本発明に係る接着においては、織布がキャリアから完全に脱落したり、または織布が引き裂かれるということが観察されない。
先に、織布の定義において説明したように、織り方向に延在する隣接する二つの接着剤ストリップの間を複数のたて糸繊維束が延在している。好ましくは、織り方向に延在する隣接する二つの接着剤ストリップの中央から中央で計測される間隔は、隣接するたて糸繊維束の適当に定められた間隔の4倍から10倍の大きさである。本発明に係る通常の形態では、二つのストリップの織り方向に延在する隣接する接着剤の間の、中央から中央で計測された間隔は、7mmから20mmの間である。
無接着剤セルの幅は、接着剤ストリップの幅よりも小さく、その際、フレーム内部に位置する領域において、接着剤を有する面の比率は、通常10%から50%の間であって、好ましくは20%から30%の間である。接着剤を有する面の比率において考慮されるべきは、大きな値の場合、係合用フックと接続する能力も下がるし、より多く接着剤を塗付することによってコストも上昇するということである。一般的に、接着された面は、明らかに低い係合能力を有する。というのは、機能性のために必要な織布の糸が接着材によって完全に固定され、固定性に不十分なだけしか提供されないからである。逆に、接着剤を付けられた面の比率があまりに低いと、キャリアから織布が引き離されたり、または不均等な力の分配の結果、引き裂かれたりするという危険性が生じる。
無接着剤セルは、好ましくは正方形または長方形の形状を有する。無接着剤セルの形状が正方形でないとしても、横方向に延在する隣接する接着剤ストリップの間隔は、好ましくは上述した領域において7mmから20mmであって、特に7mmから15mmである。
隣接するたて糸繊維束の間の間隔は、明らかに狭く、典型的には1mmから3mmの間であって、好ましくは、1.2mmから2.2mmの間である。織布において好ましくは接続糸が、織り方向中を、隣接する二つのまたは複数のたて糸繊維束にわたってジグザグに延在している。織布を選択する際に考慮すべきは、単位面積重量が大きい場合、係合用フックとの接続を可能とするより多くのループが提供されることができるということである。逆に、材料コストは、単位面積重量が減少するにつれて減少する。追加的に、織布は可能な限り透き通るようであって、その結果、下に設けられるデコレーションプリントが良好に知覚可能であるべきである。このような背景から、織布の単位面積重量は通常8g/m2から40g/m2の間であって、好ましくは21g/m2よりも小さく、特に好ましくは、10g/m2から18g/m2の間である。
織り方向およびこれに垂直に延在する接着剤ストリップの幅は、典型的には、0.5mmから5mmの間であり、好ましくは、0.5mmから1.5mmの間である。接着剤ストリップが、常に少なくとも一つのたて糸繊維を組み入れており、よって特に織り方向に延在する接着剤ストリップが、合目的的に少なくとも0.4mmの幅を有していることが考慮されるべきである。接着剤ストリップは、好ましくは連続している。しかし、これと異なる形態として、断続的な接着剤線もまた排除されない。さらに考え得るのは、例えば点線または破線状の直線の部分部分から接着剤ストリップが形成されることである。
キャリアとしては、好ましくは5g/m2から50 g/m2の間の単位面積重量を有するフィルムが意図され得る。モノフィルムが使用可能であり、また、複数層の共押出しされた(coextrudiert)または積層された(kaschiert)フィルムも同様に使用可能である。例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル、ポリアミドおよび、これらポリパーに基づくコポリマーの混合物からなるフィルムが適している。好ましくはキャリアフィルムが使用される。このキャリアフィルムはコスト面において安価であり、およびその表面に美しいプリントを印刷することが可能である。代替的に、キャリアとして不織材料が用いられることが可能である。この不織材料は、特許文献2に応じて形成されることが可能である。
特許文献4から公知のように、複合材要素の周辺に広がっており、およびフレームの形状を有している周辺領域において、キャリアおよび織布が全面で互いに接着されており、これによってこの周辺領域において、織布がキャリアから引き離されるのが回避される。複合材要素の選択された各形状および大きさに応じて、フレームは通常4mmから10mmの間の幅を有する。
複合材要素は、最も簡単な場合、略長方形の縦長のカット型式(Zuschnitt)を有しており、これによって様々なウエスト周囲に適合するために、面ファスナーのフックバンドが、様々な位置に置かれることが可能である。複合材要素の他の形状もまた、適当なカット型式によって、基本的に実現可能である。
単に実施例として表された図面をもとづき、本発明を以下に詳細に説明する。
発明に係る複合材要素の上面図 接着された織布の部分的領域の簡略図 先行技術による接着材パターンの代替的実施形の図 先行技術による接着材パターンの代替的実施形の図 発明に係る接着剤パターンの簡略図 異なる二つの係合用フックタイプに対して、織り方向に沿った面ファスナーの開放(長手方向における引き剥がし)のために最大限必要な力を表す図。異なる接着剤パターンおよび異なる単位面積重量を有する異なる織布に対して表されている。 異なる二つの係合用フックタイプに対して、織り方向に沿った面ファスナーの開放(長手方向における引き剥がし)のために最大限必要な力を表す図。異なる接着剤パターンおよび異なる単位面積重量を有する異なる織布に対して表されている。 異なる双方の係合用フックに対して、横方向に面ファスナーを開放(横断方向における引き剥がし)する際に最大限必要な力を表わす図。異なる接着剤パターンおよび異なる単位面積重量を有する異なる織布に対して表されている。 異なる双方の係合用フックに対して、横方向に面ファスナーを開放(横断方向における引き剥がし)する際に最大限必要な力を表わす図。異なる接着剤パターンおよび異なる単位面積重量を有する異なる織布に対して表されている。
横方向および縦方向における開放に必要な力は、面ファスナーの引き剥がし強さの標準試験方法([T]メソッド)という表題を有するASTM-メソッドD5170-98(再認可2004年)に従い生じるが、ただしこの標準から以下のばらつきを有している。フック要素の幅は25.4mmであり、および長さは13mmである。13mmという長さは、相当する幅のフック材料を有するロールを使用することによって生じる。このロールから個々の部分が切り離される。フック部分は、90g/m2の単位面積重量を有するペーパーストリップ上に接着される。このペーパーストリップは、25.4mmの幅と210mmの長さを有している。フック要素は、フック要素の幅が、ペーパーストリップの幅と一致するようにペーパーストリップの中央に接着される。面ファスナーのメス側部分を形成する複合材要素は、25.4mm幅および100mmの長さに既に製造されている。横方向の開放力(引き剥がし力)を定めるために、織られた織布2の織り方向(W)が、複合材要素の幅に相当する装置が選択される。縦方向の引き剥がし力を定めるために、織られた織布(2)の織り方向(W)が、複合材要素の長さに相当するようパターンが形成される。
図1Aおよび1Bは、面ファスナーのメス側部分を形成し、およびオムツシールとしての使用の際にオムツの前方の領域にもたらされる複合材要素を示している。この複合材要素は、キャリア1としてのフィルムと、このカバー層としてキャリア1に積層されて織られた織布2からなる。織布2は、ポリマー糸からニット織物として形成され、および織り方向に延在するたて糸繊維束3を有し、並びにこれに組み入れられ、係合用フックとの接続に適したループ4を有しており、その際、たて糸繊維束3は、ジグザグに延在する接続糸5によって互いに平行に接続されている。
織られた織布2は、キャリア1と接着剤パターンによって接続されており、その際、接着剤は、複合材要素の中央の領域に、まっすぐでありかつ直交する接着剤ストリップ6a,6bと長方形または正方形の無接着剤セル7による格子パターンを形成する。接着剤ストリップ6aの第一の部分は、たて糸繊維束3に平行に織り方向W中に延在し、その際、他の接着剤ストリップ6bは、対応して、たて糸繊維束3に直角に延在する。織り方向Wに延在する接着剤ストリップ6aの領域中で、個々のたて糸繊維束3は、接着剤中に完全に保持されている一方で、織り方向に延在する接着剤ストリップ6aの間に別のたて糸繊維束3が設けられ、このたて糸繊維束は、横方向に延在する接着剤ストリップ6bにのみ保持されている。無接着剤セル7の内部のこれらたて糸繊維束3の領域中において、係合用フックとの良好な固定性が可能である一方で、織布2が、この領域中で、織り方向Wに延在する接着剤ストリップ6aに確実に固着され、その際、確実な保持を保障するために、全てのたて糸繊維束3が接着剤中に組み入れられることが有利である。織布2のキャリア1からの引き剥がしを防止するために、複合材要素の周辺に、閉じた周りを巡るフレーム8が可能である。このフレームは、4mmから10mmの間の幅を有している。その際、複合材要素は、大きな材料軌道上への繰り返しての相応する接着剤塗布と複合材要素の切断によって形成される。
接着剤より形成される周囲のフレームの内部で、接着剤を有する面の比率は、20%から30%の間である。これにより無接着剤セル7中において、一方で係合用フックとの良好な接続が達成され、他方で織布2のキャリア1との十分な接続が達成される。
隣接する各接着剤ストリップ6a,6bの間の間隔aは、通常、7mmから15mmの間である。その際、たて糸繊維束3の間の間隔bは、1mmから3mmで明らかに小さい。表される実施例においては、中央から中央で計測される隣接した接着剤ストリップ6a,6bの間の間隔、略10mmであり、および隣接するたて糸繊維束3の間の間隔bは、略1.7mmである。
図1に示唆されるとおり、キャリア1は、通常デコレーションプリント9を設けられている。このデコレーションプリントは、透き通った織布2を通して見ることが出来る。織布2の単位面積重量は、通常、15g/m2から40g/m2の間であり、好ましくは、18g/m2から28g/m2の間であり。
本発明に係る複合材要素の係合作用を測定するために、実験装置内において、開放のためにもたらされるべき最大の力が、様々な接着剤パターンに対しておよび様々な単位面積重量を有する織布に対して測定される。
このため、キャリアフィルム1の様々な領域が、本発明に従う正方形パターンを設けられ、直交する波線からなるパターンを設けられ、および点状の無接着剤領域を有するパターンを設けられる。本発明に係る正方形のパターンにおいては、隣接する接着剤ストリップの間の間隔は、略8.6mmであり、および接着剤を有する面の比率は23%である(図2c)。
図2Aおよび2Bは、比較のために援用されるパターンを示す。図2Aにおいて表される、直交しておりかつ波形状に延在する接着剤ストリップ6´からなるパターンは、形成する無接着剤セル7´の形状に基づいて、「ドッグボーンパターン」ともまた称される。接着剤を有する面の比率は、「ドッグボーンパターン」においては全面積の略20%である。隣接する二つの波形状の接着剤ストリップの間の間隔dbは、比較パターンにおいては4.6mmであり、およびこれに直角に計測される大きな間隔dbは、14.4mmである。
図2bは、点形状の無接着剤セル7”を有する比較パターンを示す。その際、接着剤を有する面の比率は、全面積の略25%である。無接着剤セル7”の直径は、比較パターンにおいては11.7mmである。
キャリア1は、発明に係る接着剤パターンおよび両比較パターンによって織られた織布と接着される。これらは、その18 g/m2, 21 g/m2 または25 g/m2の重量において異なっている。
図3Aおよび4Aの計測は、Aplix962型の係合用フックでもって行われている。図3Bおよび4Bの計測は、3M CHK 01088型の係合用フックでもって行われている。キャリア1としては、17g/m2の単位面積重量を有する3層のPEフィルムが使用されている。キャリア1および織布2の接着は、一成分のポリウレタン接着剤により行われている。計測は、ASTM D 5170-98のポイント8(再認可2004年)に記載される方法に従い、ただし、ASTM D 5170-98(再認可2004年)の図2の実験構成1のみが計測されるという条件下で行われた。この標準に従い、引き剥がし力の中央値は積分によって定められる。対応する結果が表3および4に表されている。しかし、面ファスナーと関連して、まさに最大の引き剥がし力が特に重要であり、従って図3Aおよび3Bまたは図4Aおよび4Bが、縦方向または横方向における開放動作の際に発生する最大の力を示している。相当する値が、表1および表2にも再現されている。
図3Aおよび3B中に表される比較計測においては、様々な単位面積重量が水平軸上に再現されている。その際、垂直軸は、縦方向の解放動作の際に生じる最大の力をニュートンで表している。
図4Aおよび図4B中において表される比較計測においては、様々な単位面積重量が水平軸上に再現されている。その際、垂直軸は、横方向の開放動作の際に現われる最大の力をニュートンで表わしている。
表1:フックの最大引き剥がし力Aplix 962
Figure 0005981702
表2:フックの最大引き剥がし力3MのCHK 01088
Figure 0005981702
表3:フックの引き剥がし力の積分による中央値Aplix 962
Figure 0005981702
表4:フックの引き剥がし力の積分による中央値3MのCHK 01088
Figure 0005981702
値は多数回の計測(n=10)により取得され、そして平均値を算出される。本発明に係るパターンの値は、特に21g/m2より小さい様々な単位面積重量の織られた織布に対するAplix 962型のフック(Ketthaken)によって、比較パターンのはるかに上にある。これは、縦方向において計測された開放力に対しても横方向において計測された開放力に対してもそうである。
これは全体として、面ファスナーの材料特性の著しい改善につながる。なぜなら、面ファスナーの開放のための抵抗がずべての方向において増加するからである。
1 キャリア
2 織布
3 たて糸繊維束
4 ループ
5 接続糸
6a, 6b 接着剤ストリップ
7 無接着剤セル
8 フレーム
9 デコレーションプリント

Claims (6)

  1. キャリア(1)およびこのキャリア(1)に積層された織布(2)を有する、面ファスナーのための複合材要素であって、この織布は、織り方向中に、たて糸繊維束(3)、およびこの中に組み入れられ、かつ係合用フックとの接続に適したループ(4)を有し、その際、キャリア(1)および織布(2)は、全面では互いに接続さておらず、その際、接着剤が、垂直に交差する接着剤ストリップ(6a,6b)および無接着剤セル(7)による格子パターンを形成し、およびその際、接着剤ストリップ(6a)の一群が、織り方向に延在している複合材要素において、
    織り方向に延在する隣接する二つの接着剤ストリップ(6a)の間に、複数のたて糸繊維束(3)を有していること、その際、直角に交差する接着剤ストリップ(6a,6b)が、まっすぐに延在し、および長方形の無接着剤セル(7)を有する格子パターンを形成し、その際、織り方向に延在する隣接する二つの接着剤ストリップ(6a)の間に設けられる複数のたて糸繊維束(7)が、織り方向(W)に対して直角に延在する接着剤ストリップ(6b)のみに固着されていること、その際、織り方向(W)に延在する隣接する接着剤剤ストリップ(6a)の間の間隔(a)が、7mmから20mmの間であること、その際、隣接するたて糸繊維束(3)の間の間隔(b)が、1.2mmから2.2mmの間であることを特徴とする複合材要素。
  2. 無接着剤セル(7)が、正方形であることと特徴とする請求項1に記載の複合材要素。
  3. 中央の領域において、接着剤を有する面の比率が20%から30%の間であることを特徴とする請求項1または2に記載の複合材要素。
  4. 織布(2)の単位面積重量が、21g/mよりも小さことを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の複合材要素。
  5. キャリア(1)が、フィルムであることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の複合材要素。
  6. 複合材要素の周辺に広がっておりおよびフレーム(8)の形状を有する周辺領域において、キャリア(1)および織布(2)が、全面で互いに接着されていることを特徴とする請求項1からのいずれか一項に記載の複合材要素。
JP2011223884A 2010-10-08 2011-10-11 面ファスナーのための複合材要素 Expired - Fee Related JP5981702B2 (ja)

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