JP2020117612A - エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品 - Google Patents

エポキシ(メタ)アクリレート樹脂、硬化性樹脂組成物、硬化物及び物品 Download PDF

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【課題】低粘度で優れた硬化性を有しており、硬化物における優れた弾性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物の硬化物、及び前記硬化物の塗膜を有する物品を提供する。【解決手段】水酸基を有する芳香族化合物(A)と、エピハロヒドリン(B)と、不飽和一塩基酸(C)と、を必須の反応原料とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂であって、前記芳香族化合物(A)が、芳香環上の置換基として少なくとも2つの水酸基を有するものであり、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基のうち少なくとも2つが、互いにオルト位に位置することを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を用いる。【選択図】図1

Description

本発明は、低粘度で優れた硬化性を有しており、硬化物における優れた弾性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる硬化物及び物品に関する。
近年、紫外線等の活性エネルギー線により硬化可能な活性エネルギー線硬化性組成物や、熱により硬化可能な熱硬化性組成物などの硬化性組成物は、インキ、塗料、コーティング剤、接着剤、光学部材等の分野において広く用いられている。なかでも、前記コーティング剤用途としては、一般に、各種基材表面へ意匠性を付与できるとともに、優れた硬化性を有しており、また、基材表面の劣化を防止可能な塗膜を形成できることが求められている。さらに、近年は硬化性のみならず、弾性を備えた硬化塗膜を形成可能な材料が産業界から求められている。
前記弾性を備えた硬化塗膜を形成可能な材料としては、ヒドロキシアルキル(メタ)アクリレートのラクトン付加物(a1)とジカルボン酸無水物(a2)とエポキシ樹脂(a3)とを反応させて得られるエポキシアクリレート樹脂(A)と、ラジカル重合性単量体(B)とを必須成分として含有することを特徴とする活性エネルギー線硬化型組成物が知られているが(例えば、特許文献1参照。)、昨今ますます高まる要求性能を満足するものではなかった。
そこで、低粘度で優れた硬化性を有し、より一層優れた弾性を有する硬化物を形成可能な材料が求められていた。
特開2003−105230号公報
本発明が解決しようとする課題は、低粘度で優れた硬化性を有しており、硬化物における優れた弾性を有するエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物の硬化物、及び前記硬化物の塗膜を有する物品を提供することである。
本発明者らは、上記課題を解決するため鋭意検討を行った結果、水酸基を有する芳香族化合物と、エピハロヒドリンと、不飽和一塩基酸と、を必須の反応原料とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂であって、前記芳香族化合物が、芳香環上の置換基として少なくとも2つの水酸基を有するものであり、前記芳香族化合物が有する水酸基のうち少なくとも2つが、互いにオルト位に位置することを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂を用いることによって、上記課題を解決できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、水酸基を有する芳香族化合物(A)と、エピハロヒドリン(B)と、不飽和一塩基酸(C)と、を必須の反応原料とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂であって、前記芳香族化合物(A)が、芳香環上の置換基として少なくとも2つの水酸基を有するものであり、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基のうち少なくとも2つが、互いにオルト位に位置することを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、これを含有する硬化性樹脂組成物、前記硬化性樹脂組成物からなる硬化物及び物品に関するものである。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、低粘度で優れた硬化性を有しており、硬化物における弾性に優れることから、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂と光重合開始剤とを含有した硬化性樹脂組成物は、コーティング剤や接着剤として用いることができ、特にコーティング剤として好適に用いることができる。
合成例1で製造したエポキシ樹脂の13C−NMRチャートである。 合成例2で製造したエポキシ樹脂の13C−NMRチャートである。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、水酸基を有する芳香族化合物(A)と、エピハロヒドリン(B)と、不飽和一塩基酸(C)と、を必須の反応原料とすることを特徴とする。
なお、本発明において、「(メタ)アクリレート」とは、アクリレート及び/またはメタクリレートを意味する。また、「(メタ)アクリロイル」とは、アクリロイル及び/またはメタクリロイルを意味する。さらに、「(メタ)アクリル」とは、アクリル及び/またはメタクリルを意味する。
前記水酸基を有する芳香族化合物(A)としては、芳香環上の置換基として少なくとも2つの水酸基を有するものであり、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基のうち少なくとも2つが、互いにオルト位に位置するものである。
前記芳香族化合物(A)としては、例えば、下記構造式(1−1)〜(1−7)で表される化合物等が挙げられる。
上記構造式(1−1)〜(1−7)において、Rは、それぞれ独立して水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子の何れかであり、Rは、それぞれ独立して水素原子またはメチル基である。また、qは、0または1以上の整数である。なお、上記構造式における芳香環上の置換基Rの位置については、任意であり、例えば、構造式(1−2)及び(1−3)のナフタレン環においてはいずれの環上に置換していてもよく、構造式(1−4)〜(1−7)では、1分子中に存在するベンゼン環のいずれの環上に置換していてもよいことを示し、1分子中におけるベンゼン環上の置換基の個数がq+2であることを示している。
上記構造式(1−1)〜(1−7)で表される化合物の中でも、低粘度で優れた硬化性を有し、かつ優れた弾性を有する硬化物を形成可能なエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られることから、構造式(1−1)において、qが0であるジヒドロキシベンゼン、構造式(1−1)において、qが1であるトリヒドロキシベンゼンが好ましく、さらに具体的には、1位と2位に水酸基を有する1,2−ジヒドロキシベンゼン(以下、「カテコール」と称することがある。)、1位と2位と3位とに水酸基を有する1,2,3−トリヒドロキシベンゼン(以下、「ピロガロール」と称することがある。)、または1位と2位と4位とに水酸基を有する1,2,4−トリヒドロキシベンゼンがより好ましく、ピロガロールまたは1,2,4−トリヒドロキシベンゼンが特に好ましい。
また、前記芳香族化合物(A)としては、前記構造式(1−1)〜(1−7)で表される化合物の1種または2種以上を反応原料とするノボラック型フェノール樹脂なども用いることができる。
これらの芳香族化合物(A)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記エピハロヒドリン(B)としては、例えば、エピクロルヒドリン、エピブロモヒドリン等が挙げられる。これらのエピハロヒドリン(B)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、反応を制御しやすい観点から、エピクロルヒドリンが好ましい。
前記不飽和一塩基酸(C)とは、一分子中に酸基及び重合性不飽和結合を有する化合物をいう。前記酸基としては、例えば、カルボキシル基、スルホン酸基、燐酸基等が挙げられる。前記不飽和一塩基酸(C)としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、桂皮酸、α−シアノ桂皮酸、β−スチリルアクリル酸、β−フルフリルアクリル酸等が挙げられる。また、前記不飽和一塩基酸のエステル化物、酸ハロゲン化物、酸無水物等も用いることができる。これらの不飽和一塩基酸(C)は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、低粘度で優れた硬化性を有し、かつ優れた弾性を有する硬化物を形成可能なエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られることから、アクリル酸、メタクリル酸が好ましい。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂の製造方法としては、特に限定されず、どのような方法にて製造してもよい。例えば、反応原料の全てを一括で反応させる方法で製造してもよいし、反応原料を順次反応させる方法で製造してもよい。なかでも、反応の制御が容易であることから、前記芳香族化合物(A)と前記エピハロヒドリン(B)とを反応させて(工程1)、工程1で得られた中間反応生成物(以下、「エポキシ樹脂(I)」と称することがある。)と、前記不飽和一塩基酸(C)とを反応させる(工程2)方法で製造することが好ましい。
前記工程1としては、前記芳香族化合物(A)と前記エピハロヒドリン(B)との反応である。該反応は、目的とする中間反応生成物、即ちエポキシ樹脂(I)の収率の観点より、第4級オニウム塩及び/または塩基性化合物の存在下で反応させる工程1aと、前記工程1aで得られる反応物を、塩基性化合物の存在下で閉環させる工程1bとを有することが好ましい。ここで、前記芳香族化合物(A)と前記エピハロヒドリン(B)とを反応させると、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基がそれぞれグリシジルエーテル基となる反応が進行するものであるが、その反応と同時にグリシジルエーテル基と未反応の水酸基との反応によってオリゴマー化が進行する、あるいは、エピハロヒドリンが付加反応する際、更にはそれの閉環工程等の種々の反応条件によって、様々な反応物が得られ、これらが副生成物として含まれることになる。これらの副生成物は反応系、反応生成物から除去することも可能であるが、単一成分(例えば、カテコールの場合のジグリシジルエーテル、ピロガロールの場合のトリグリシジルエーテル)のみを取り出す工程は、工業的には煩雑な工程であり、製品コストにも直結することから、得られる硬化物に悪影響を与えない範囲で副生成物を含んだ状態でエポキシ樹脂として使用されることが多い。
また、前記単一成分(例えば、カテコールの場合のジグリシジルエーテル、ピロガロールの場合のトリグリシジルエーテル)は結晶性が高く、本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂、あるいは硬化性樹脂組成物としたときの取扱上の問題も生じることがある。これらの観点から、前述のような副生成物を一定量含むエポキシ樹脂とすることが、取扱上の観点、あるいは、得られる硬化物の弾性の観点から好ましい。
このような観点から、前記工程1で得られるエポキシ樹脂(I)としては、前記芳香族化合物(A)に由来する2つの隣接酸素原子を構成原子として含む環状構造を有する環状化合物(a1)を含むことが好ましい。
前記第4級オニウム塩としては、例えば、第4級アンモニウム塩、第4級ホスホニウム塩等が挙げられる。これらの第4級オニウム塩は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記第4級アンモニウム塩としては、例えば、テトラメチルアンモニウムカチオン、メチルトリエチルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、トリブチルメチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオン、フェニルトリメチルアンモニウムカチオン、ベンジルトリメチルアンモニウムカチオン、フェニルトリエチルアンモニウムカチオン、ベンジルトリエチルアンモニウムカチオン、ベンジルトリブチルアンモニウムカチオンの塩化物塩、テトラメチルアンモニウムカチオン、トリメチルプロピルアンモニウムカチオン、テトラエチルアンモニウムカチオン、テトラブチルアンモニウムカチオンの臭化物塩等が挙げられる。
前記第4級ホスホニウム塩としては、例えば、テトラエチルホスホニウムカチオン、テトラブチルホスホニウムカチオン、メチルトリフェニルホスホニウムカチオン、テトラフェニルホスホニウムカチオン、エチルトリフェニルホスホニウムカチオン、ブチルトリフェニルホスホニウムカチオン、ベンジルトリフェニルホスホニウムカチオンの臭素化物塩等が挙げられる。
これらの第4級オニウム塩の中でもテトラメチルアンモニウムカチオン、ベンジルトリメチルアンモニウムカチオン、ベンジルトリエチルアンモニウムカチオンの塩化物塩、テトラブチルアンモニウムカチオンの臭化物塩が好ましい。
また、前記第4級オニウム塩の使用量としては、反応が良好に進行し、また生成物中への残留を低減できる観点から、前記芳香族化合物(A)と前記エピハロヒドリン(B)との合計質量100質量部に対して0.15〜5質量部であることが好ましく、0.18〜3質量部であることがより好ましい。
前記塩基性化合物としては、例えば、水酸化カリウム、水酸化ナトリウム、水酸化バリウム、水酸化マグネシウム、炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等が挙げられる。これらの塩基性化合物は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。また、これらの中でも、水酸化カリウム、水酸化ナトリウムが好ましい。
また、前記塩基性化合物の添加量としては、反応が良好に進行し、また生成物中への残留を低減できる観点から、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基1モルに対して0.01〜0.3モルであることが好ましく、0.02〜0.2モルであることがより好ましい。
前記第4級オニウム、前記塩基性化合物は、それぞれ単独で用いることも、2種以上を併用してもよい。
前記工程1aの反応は、主に前記芳香族化合物が有する水酸基にエピハロヒドリンが付加する反応である。前記工程1aの反応温度としては、20〜80℃であることが好ましく、40〜75℃であることがより好ましい。前記工程1aの反応時間としては、0.5時間以上であることが好ましく、1〜50時間であることがより好ましい。
また、前記工程1aの反応は、必要に応じて有機溶剤中で行っても良い。前記有機溶剤としては、例えば、メチルエチルケトン、アセトン、ジメチルホルムアミド、メチルイソブチルケトン等のケトン溶剤;テトラヒドロフラン、ジオキソラン等の環状エーテル溶剤;酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル溶剤;トルエン、キシレン、ソルベントナフサ等の芳香族溶剤;シクロヘキサン、メチルシクロヘキサン等の脂環族溶剤;カルビトール、セロソルブ、メタノール、エタノール、イソプロパノール、ブタノール、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのアルコール溶剤;アルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテル、ジアルキレングリコールモノアルキルエーテルアセテート等のグリコールエーテル溶剤;メトキシプロパノール、シクロヘキサノン、メチルセロソルブ、ジエチレングリコールモノエチルエーテルアセテート、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテート、ジメチルスルホン;ジメチルスルホキシド等が挙げられる。これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記有機溶剤を用いる場合、その使用量は、エピハロヒドリン(B)100質量部に対して、5〜150質量部の範囲であることが好ましく、7.5〜100質量部の範囲であることがより好ましく、10〜50質量部の範囲であることがさらに好ましい。
前記工程1bは、前記工程1aで得られる反応物を、塩基性化合物の存在下で閉環させる工程であり、前記工程1aで得られる反応物をそのまま、あるいは、系中に存在する未反応のエピハロヒドリンや反応溶媒の一部または全部を除去してから、工程1bを行ってもよい。
前記工程1bで用いる塩基性化合物としては、上述の塩基性化合物と同様のものを用いることができ、前記塩基性化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記塩基性化合物の使用量は、特に制限されないが、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基1モルに対して、0.8〜1.5モルであることが好ましく、0.9〜1.3モルであることがより好ましい。前記塩基性化合物の添加量が0.8モル以上であると、工程1bの閉環反応が好適に進行しうることから好ましい。一方、前記塩基性化合物の添加量が1.5モル以下であると、副反応を防止または抑制できることから好ましい。なお、工程1aで塩基性化合物を用いる場合は、工程1aで用いる量も含めて上述の使用量とすることが好ましい。
前記工程1bの反応温度としては、30〜120℃であることが好ましく、25〜80℃であることがより好ましい。反応時間としては、0.5〜4時間であることが好ましく、1〜3時間であることがより好ましい。
前記工程1bを行った後、必要に応じて得られる反応生成物の精製等を行うことができる。
前記環状化合物(a1)としては、特に限定されるものではないが、例えば、下記構造式で表される化合物等が挙げられる。
式中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、Rはそれぞれ独立して水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子の何れかであり、mは0または1〜4の整数、nは0または1〜3の整数である。
式中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、Rはそれぞれ独立して水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子の何れかであり、mは0または1〜6の整数である。
式中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、Rはそれぞれ独立して水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子の何れかであり、mは0または1〜8の整数である。
式中、Rはそれぞれ独立して水素原子またはメチル基であり、Rはそれぞれ独立して水酸基、炭素原子数1〜20のアルキル基、炭素原子数1〜20のアルコキシ基、アリール基、ハロゲン原子の何れかであり、Rはそれぞれ独立して水素原子又はメチル基であり、mは0または1〜8の整数である。
前記環状化合物(a1)は単独で含まれていても、2種以上を組み合わせて含まれていてもよい。
前記環状化合物(a1)の含有量は、低粘度であり、優れた弾性を有する硬化物を形成可能なエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られることから、前記芳香族化合物(A)100gに対して、好ましくは0.040〜0.115molであり、特に好ましくは0.050〜0.115molであり、0.070〜0.115molが最も好ましい。また、環状化合物の含有量がこの範囲で含まれることにより、結晶化を抑制する効果が高くなる。なお、本明細書において、「環状化合物の含有量」は、実施例に記載の方法で測定された値である。また、環状化合物を2種以上含む場合には、「環状化合物の含有量」は、これらの総含有量である。
前記環状化合物(a1)の含有量は、前記エピハロヒドリン(B)との反応あるいは閉環工程における原料の仕込み比率、触媒、溶剤種並びに反応条件を適宜調整することにより制御することができる。
前記工程2としては、前記工程1で得られたエポキシ樹脂(I)と、前記不飽和一塩基酸(C)との反応である。その反応割合は、得られるエポキシ(メタ)アクリレート樹脂がエポキシ基と(メタ)アクリロイル基を有するものとなり、低粘度なエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られることから、前記エポキシ樹脂(I)が有するエポキシ基1モルに対する、前記不飽和一塩基酸(C)が有する酸基のモル数が、0.25〜0.75となる範囲が好ましい。前記工程2の反応は、例えば、適当なエステル化触媒の存在下、80〜140℃程度の温度条件下で加熱撹拌して行うことができる。また、前記工程2の反応は、必要に応じて有機溶剤中で行ってもよい。
前記エポキシ樹脂(I)の固形分におけるエポキシ当量は、低粘度なエポキシ(メタ)アクリレート樹脂が得られることから、150〜1000g/当量の範囲が好ましい。
前記エステル化触媒としては、例えば、トリメチルホスフィン、トリブチルホスフィン、トリフェニルホスフィン等のリン化合物、トリエチルアミン、トリブチルアミン、ジメチルベンジルアミン等のアミン化合物、2−メチルイミダゾール、2−ヘプタデシルイミダゾール、2−エチル−4−メチルイミダゾール、1−ベンジル−2−メチルイミダゾール、1−イソブチル−2−メチルイミダゾール等のイミダゾール化合物等が挙げられる。これらのエステル化触媒は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記有機溶剤としては、上述の有機溶剤と同様のものを用いることができ、前記有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、前記有機溶剤の使用量は、反応効率が良好となることから、反応原料の合計質量に対し0.1〜5倍量程度の範囲で用いることが好ましい。
本発明のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂は、分子構造中に重合性の(メタ)アクリロイル基を有することから、例えば、光重合開始剤を添加することにより硬化性樹脂組成物として利用することができる。
前記光重合開始剤は、照射する活性エネルギー線の種類等により適切なものを選択して用いればよい。また、アミン化合物、尿素化合物、含硫黄化合物、含燐化合物、含塩素化合物、ニトリル化合物等の光増感剤と併用してもよい。光重合開始剤の具体例としては、例えば、1−ヒドロキシ−シクロヘキシル−フェニル−ケトン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−ブタノン−1、2−(ジメチルアミノ)−2−[(4−メチルフェニル)メチル]−1−[4−(4−モルホリニル)フェニル]−1−ブタノン等のアルキルフェノン系光重合開始剤;2,4,6−トリメチルベンゾイル−ジフェニル−ホスフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド系光重合開始剤;ベンゾフェノン化合物等の分子内水素引き抜き型光重合開始剤等が挙げられる。これらはそれぞれ単独で用いても良いし、2種類以上を併用しても良い。
前記光重合開始剤としては、例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパン−1−オン、1−〔4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル〕−2−ヒドロキシ−2−メチル−1−プロパン−1−オン、チオキサントン及びチオキサントン誘導体、2,2′−ジメトキシ−1,2−ジフェニルエタン−1−オン、ジフェニル(2,4,6−トリメトキシベンゾイル)ホスフィンオキシド、2,4,6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキシド、ビス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)フェニルホスフィンオキシド、2−メチル−1−(4−メチルチオフェニル)−2−モルフォリノプロパン−1−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4−モルホリノフェニル)−1−ブタノン等が挙げられる。
前記その他の光重合開始剤の市販品としては、例えば、「Omnirad−1173」、「Omnirad−184」、「Omnirad−127」、「Omnirad−2959」、「Omnirad−369」、「Omnirad−379」、「Omnirad−907」、「Omnirad−4265」、「Omnirad−1000」、「Omnirad−651」、「Omnirad−TPO」、「Omnirad−819」、「Omnirad−2022」、「Omnirad−2100」、「Omnirad−754」、「Omnirad−784」、「Omnirad−500」、「Omnirad−81」(IGM社製)、「カヤキュア−DETX」、「カヤキュア−MBP」、「カヤキュア−DMBI」、「カヤキュア−EPA」、「カヤキュア−OA」(日本化薬株式会社製)、「バイキュア−10」、「バイキュア−55」(ストウファ・ケミカル社製)、「トリゴナルP1」(アクゾ社製)、「サンドレイ1000」(サンドズ社製)、「ディープ」(アプジョン社製)、「クオンタキュア−PDO」、「クオンタキュア−ITX」、「クオンタキュア−EPD」(ワードブレンキンソップ社製)、「Runtecure−1104」(Runtec社製)等が挙げられる。これらの光重合開始剤は、単独で用いることも、2種以上を併用することもできる。
前記光重合開始剤の添加量は、例えば、硬化性樹脂組成物の溶剤以外の成分の合計に対し0.05〜15質量%の範囲であることが好ましく、0.1〜10質量%の範囲であることがより好ましい。
本発明の硬化性樹脂組成物は、前述したエポキシ(メタ)アクリレート樹脂以外のその他の樹脂成分を含有しても良い。前記その他の樹脂成分としては、エポキシ樹脂、各種の(メタ)アクリレートモノマー等が挙げられる。
前記エポキシ樹脂としては、例えば、ビスフェノール型エポキシ樹脂、フェニレンエーテル型エポキシ樹脂、ナフチレンエーテル型エポキシ樹脂、ビフェニル型エポキシ樹脂、トリフェニルメタン型エポキシ樹脂、フェノールノボラック型エポキシ樹脂、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂、ビスフェノールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトールノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−フェノール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、ナフトール−クレゾール共縮ノボラック型エポキシ樹脂、フェノールアラルキル型エポキシ樹脂、ナフトールアラルキル型エポキシ樹脂、ジシクロペンタジエン−フェノール付加反応型エポキシ樹脂、ビフェニルアラルキル型エポキシ樹脂、フルオレン型エポキシ樹脂、キサンテン型エポキシ樹脂、ジヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂、トリヒドロキシベンゼン型エポキシ樹脂等が挙げられる。これらのエポキシ樹脂は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記各種の(メタ)アクリレートモノマーとしては、(メタ)アクリロイル基を有するものであれば特に制限されず、例えば、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレート、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、オクチル(メタ)アクリレート等の脂肪族モノ(メタ)アクリレート化合物;シクロヘキシル(メタ)アクリレート、イソボルニル(メタ)アクリレート、アダマンチルモノ(メタ)アクリレート等の脂環型モノ(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリルアクリレート等の複素環型モノ(メタ)アクリレート化合物;ベンジル(メタ)アクリレート、フェニル(メタ)アクリレート、フェニルベンジル(メタ)アクリレート、フェノキシ(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエトキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシ−3−フェノキシプロピル(メタ)アクリレート、フェノキシベンジル(メタ)アクリレート、ベンジルベンジル(メタ)アクリレート、フェニルフェノキシエチル(メタ)アクリレート等の芳香族モノ(メタ)アクリレート化合物等のモノ(メタ)アクリレート化合物:前記各種のモノ(メタ)アクリレートモノマーの分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等のポリオキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のモノ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性モノ(メタ)アクリレート化合物;エチレングリコールジ(メタ)アクリレート、プロピレングリコールジ(メタ)アクリレート、ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリレート等の脂肪族ジ(メタ)アクリレート化合物;1,4−シクロヘキサンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジ(メタ)アクリレート、ノルボルナンジメタノールジ(メタ)アクリレート、ジシクロペンタニルジ(メタ)アクリレート、トリシクロデカンジメタノールジ(メタ)アクリレート等の脂環型ジ(メタ)アクリレート化合物;ビフェノールジ(メタ)アクリレート、ビスフェノールジ(メタ)アクリレート等の芳香族ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入したポリオキシアルキレン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;前記各種のジ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性ジ(メタ)アクリレート化合物;トリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート、グリセリントリ(メタ)アクリレート等の脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族トリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性トリ(メタ)アクリレート化合物;ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート等の4官能以上の脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した4官能以上の(ポリ)オキシアルキレン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;前記脂肪族ポリ(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入した4官能以上のラクトン変性ポリ(メタ)アクリレート化合物;ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトール(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールジ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、ジペンタエリスリトールペンタ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパン(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパンジ(メタ)アクリレート、ジトリメチロールプロパントリ(メタ)アクリレート等の水酸基含有(メタ)アクリレート化合物;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)オキシエチレン鎖、(ポリ)オキシプロピレン鎖、(ポリ)オキシテトラメチレン鎖等の(ポリ)オキシアルキレン鎖を導入した(ポリ)オキシアルキレン変性体;前記水酸基含有(メタ)アクリレート化合物の分子構造中に(ポリ)ラクトン構造を導入したラクトン変性体;2−アクリロイルオキシエチルイソシアネート、2−メタクリロイルオキシエチルイソシアネート、1,1−ビス(アクリロイルオキシメチル)エチルイソシアネート等のイソシアネート基含有(メタ)アクリレート化合物;グリシジル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレートグリシジルエーテル、エポキシシクロへキシルメチル(メタ)アクリレート等のグリシジル基含有(メタ)アクリレートモノマーや、ドロキシベンゼンジグリシジルエーテル、ジヒドロキシナフタレンジグリシジルエーテル、ビフェノールジグリシジルエーテル、ビスフェノールジグリシジルエーテルのジグリシジルエーテル化合物のモノ(メタ)アクリレート化物等のエポキシ基含有(メタ)アクリレート化合物などが挙げられる。前記各種の(メタ)アクリレートモノマーは、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
また、本発明の硬化性樹脂組成物には、必要に応じて、硬化物、硬化促進剤、有機溶剤、無機微粒子やポリマー微粒子、顔料、消泡剤、粘度調整剤、レベリング剤、難燃剤、保存安定化剤等の各種添加剤を含有することもできる。
前記硬化剤としては、前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂中のエポキシ基と反応し得る官能基を有するものであれば特に制限されず、例えば、多塩基酸、多塩基酸無水物、不飽和一塩基酸、アミン化合物、アミド化合物等が挙げられる。
前記多塩基酸としては、例えば、シュウ酸、マロン酸、コハク酸、グルタル酸、アジピン酸、ピメリン酸、スベリン酸、アゼライン酸、セバシン酸、マレイン酸、フマル酸、フタル酸、イソフタル酸、テレフタル酸、テトラヒドロフタル酸、ヘキサヒドロフタル酸、メチルヘキサヒドロフタル酸、シトラコン酸、イタコン酸、グルタコン酸、1,2,3,4−ブタンテトラカルボン酸、シクロヘキサントリカルボン酸、シクロヘキサンテトラカルボン酸、ビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、メチルビシクロ[2.2.1]ヘプタン−2,3−ジカルボン酸、4−(2,5−ジオキソテトラヒドロフラン−3−イル)−1,2,3,4−テトラヒドロナフタレン−1,2−ジカルボン酸、トリメリット酸、ピロメリット酸、ナフタレンジカルボン酸、ナフタレントリカルボン酸、ナフタレンテトラカルボン酸、ビフェニルジカルボン酸、ビフェニルトリカルボン酸、ビフェニルテトラカルボン酸、ベンゾフェノンテトラカルボン酸等が挙げられる。また、前記多塩基酸としては、例えば、共役ジエン系ビニルモノマーとアクリロニトリルとの共重合体であって、その分子中にカルボキシル基を有する重合体も用いることができる。これらの多塩基酸は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記多塩基酸無水物としては、例えば、無水フタル酸、無水コハク酸、無水トリメリット酸、無水ピロメリット酸、無水マレイン酸、テトラヒドロ無水フタル酸、メチルテトラヒドロ無水フタル酸、無水メチルナジック酸、ヘキサヒドロ無水フタル酸、メチルヘキサヒドロ無水フタル酸、オクテニル無水コハク酸、テトラプロぺニル無水コハク酸等が挙げられる。これらの多塩基酸無水物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記不飽和一塩基酸としては、上述の不飽和一塩基酸(C)と同様のものを用いることができ、前記不飽和一塩基酸は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記アミン化合物としては、例えば、ジアミノジフェニルメタン、ジエチレントリアミン、トリエチレンテトラミン、ジアミノジフェニルスルホン、イソホロンジアミン、イミダゾ−ル、BF3−アミン錯体、グアニジン誘導体等が挙げられる。これらのアミン化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
アミド系化合物としては、例えば、ジシアンジアミド、リノレン酸の2量体とエチレンジアミンとより合成されるポリアミド樹脂等が挙げられる。これらのアミド化合物は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
前記硬化促進剤としては、硬化反応を促進するものであり、例えば、リン系化合物、アミン系化合物、イミダゾール、有機酸金属塩、ルイス酸、アミン錯塩等が挙げられる。これらの硬化促進剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。また、前記硬化促進剤の添加量は、例えば、前記硬化性樹脂組成物の固形分中に0.01〜10質量%の範囲で用いることが好ましい。
前記有機溶剤としては、上述の有機溶剤と同様のものを用いることができ、これらの有機溶剤は、単独で用いることも2種以上を併用することもできる。
本発明の硬化物は、前記硬化性樹脂組成物に、活性エネルギー線を照射することで得ることができる。前記活性エネルギー線としては、例えば、紫外線、電子線、α線、β線、γ線等の電離放射線が挙げられる。また、前記活性エネルギー線として、紫外線を用いる場合、紫外線による硬化反応を効率よく行う上で、窒素ガス等の不活性ガス雰囲気下で照射してもよく、空気雰囲気下で照射してもよい。
紫外線発生源としては、実用性、経済性の面から紫外線ランプが一般的に用いられている。具体的には、低圧水銀ランプ、高圧水銀ランプ、超高圧水銀ランプ、キセノンランプ、ガリウムランプ、メタルハライドランプ、太陽光、LED等が挙げられる。
前記活性エネルギー線の積算光量は、特に制限されないが、10〜5,000mJ/cmであることが好ましく、50〜1,000mJ/cmであることがより好ましい。積算光量が上記範囲であると、未硬化部分の発生の防止または抑制ができることから好ましい。
なお、前記活性エネルギー線の照射は、一段階で行ってもよいし、二段階以上に分けて行ってもよい。
本発明の物品は、前記硬化物からなる塗膜を有するものである。前記物品としては、例えば、携帯電話、家電製品、自動車内外装材、OA機器等のプラスチック成形品や、半導体デバイス、表示デバイス、撮像デバイスなどが挙げられる。
以下に、実施例および比較例をもって本発明をより詳しく説明する。
本実施例において、重量平均分子量(Mw)は、下記条件のゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)法により測定した。
<GPC測定条件>
測定装置 :東ソー株式会社製「HLC−8220 GPC」、
カラム:東ソー株式会社製ガードカラム「HXL−L」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G2000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G3000HXL」
+東ソー株式会社製「TSK−GEL G4000HXL」
検出器: RI(示差屈折計)
データ処理:東ソー株式会社製「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」
測定条件: カラム温度 40℃
展開溶媒 テトラヒドロフラン
流速 1.0ml/分
標準 : 前記「GPC−8020モデルIIバージョン4.10」の測定マニュアルに準拠して、分子量が既知の下記の単分散ポリスチレンを用いた。
(使用ポリスチレン)
東ソー株式会社製「A−500」
東ソー株式会社製「A−1000」
東ソー株式会社製「A−2500」
東ソー株式会社製「A−5000」
東ソー株式会社製「F−1」
東ソー株式会社製「F−2」
東ソー株式会社製「F−4」
東ソー株式会社製「F−10」
東ソー株式会社製「F−20」
東ソー株式会社製「F−40」
東ソー株式会社製「F−80」
東ソー株式会社製「F−128」
試料 : 樹脂固形分換算で1.0質量%のテトラヒドロフラン溶液をマイクロフィルターでろ過したもの(50μl)。
本実施例において、13C−NMRは以下の条件にて測定した。
13C−NMRの測定条件>
装置:日本電子株式会社製 JNM−ECA500
測定モード:逆ゲート付きデカップリング
溶媒:重水素化ジメチルスルホキシド
パルス角度:30°パルス
試料濃度 :30wt%
積算回数 :4000回
ケミカルシフトの基準:ジメチルスルホキシドのピーク:39.5ppm
本願実施例において、エポキシ樹脂中の環状化合物の含有量X(mol)は、下記の式により算出した。
上記式において、Xはエポキシ樹脂100gあたりの環状化合物含有量(mol)であり、(A)は芳香環1molあたりの環状化合物(mol)であり、(B)は芳香環1molあたりのエポキシ基(mol)であり、(C)はエポキシ当量(g/当量)である。
(合成例1:エポキシ樹脂(1)の合成)
工程1a
温度計、滴下ロート、冷却管、窒素導入管、撹拌機を取り付けたフラスコに、カテコール165g(1.50mol)、エピクロルヒドリン1388g(15mol)を添加し、50℃まで昇温した。次いで、塩化ベンジルトリメチルアンモニウム11.2g(0.06mol)を添加し、50℃で15時間撹拌した。
工程1b
前記工程1aで得られた反応液に蒸留水1000mLを注いで撹拌し、静置後に上層を除去した。48%水酸化ナトリウム水溶液318gを2.5時間かけて滴下し、1時間撹拌を行った。
得られた溶液に蒸留水400mLを注いで静置した。下層の食塩水を除去し、120℃でエピクロロヒドリンの蒸留回収を行った。次いで、メチルイソブチルケトン(以下、「MIBK」と略記する。)566g、水167gを順次添加し、80℃で水洗を行った。下層の水洗水を除去した後、脱水、ろ過を行い、150℃でMIBKを脱溶媒することで、エポキシ樹脂(1)を製造した。なお、得られたエポキシ樹脂を目視で観察したところ、液状であった。
このエポキシ樹脂(1)のエポキシ当量は、138g/当量であり、25℃における粘度は、190mPa・sであった。なお、本発明においてエポキシ当量は、JIS K 7236:2009に準拠し測定した値であり、粘度は、東機産業株式会社製「TV−22」にて測定した値である。
また、このエポキシ樹脂(1)100gあたりの環状化合物含有量(mol)は、上記式において、(A)は13C−NMR測定において、130〜150ppm付近のカテコールのipso(イプソ)位にあたる芳香環に由来するピークと、60ppm付近の環状化合物に由来するピークの積分比により算出し、また、(B)は130〜150ppm付近のカテコールのipso(イプソ)位にあたる芳香環に由来するピークと、50ppm付近のエポキシ基に由来するピークの積分比により算出した。その結果、環状化合物の含有量は、0.071mol/100gであった。なお、13C−NMR測定の結果〔チャート〕を図1とした。
(合成例2:エポキシ樹脂(2)の合成)
合成例1の工程(1)におけるカテコール165g(1.50mol)をピロガロール126g(1.00mol)に、MIBK566gを500gに、水167gを147gに変更した以外は合成例1と同様の方法でエポキシ樹脂(2)を製造した。なお、得られたエポキシ樹脂を目視で観察したところ、液状であった。このエポキシ樹脂(2)のエポキシ当量は、128g/当量であり、25℃における粘度は、3100mPa.sであった。また、このエポキシ樹脂(2)100gあたりの環状化合物含有量は、0.086mol/100gであった。なお、13C−NMR測定の結果〔チャート〕を図2とした。
(合成例3:エポキシ樹脂(3)の合成)
非特許文献(Tetrahedron,2013,69,1345−1353)記載のExperimental sectionに準拠しエポキシ樹脂の製造を行った。温度計、滴下ロート、冷却管、窒素導入管、撹拌機を取り付けたフラスコに、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン126g(1.00mol)、エピクロロヒドリン1111g(12mol)を入れ、100℃まで昇温した。そこに、ベンジルトリエチルアンモニウムクロライド11.4g(0.05mol)を加え100℃で1時間加熱攪拌した。その後、30℃まで降温し、そこに20%NaOH水溶液780gを2.5時間かけて滴下し、さらに1時間攪拌を続けた後静置した。その後は合成例1と同様の操作を行うことでエポキシ樹脂(3)を製造した。なお、得られたエポキシ樹脂を目視で観察したところ、液状であった。
このエポキシ樹脂(3)のエポキシ当量は、184g/当量であり、25℃における粘度は、53300mPa・sであった。また、このエポキシ樹脂(3)100gあたりの環状化合物含有量は、0.120mol/100gであった。
(合成例4:エポキシ樹脂(4)の合成)
合成例3で製造したエポキシ樹脂を良溶媒にMIBK、貧溶媒にヘキサンを用いて再結晶により精製することで、エポキシ樹脂(4)を製造した。このエポキシ樹脂(4)のエポキシ当量は、107g/当量であった。また、このエポキシ樹脂(4)100gあたりの環状化合物含有量は、0.039mol/100gであった。なお、粘度は、得られたエポキシ樹脂(4)が固体のため測定不能であった。
(実施例1:エポキシアクリレート樹脂(1)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル24g、エポキシ樹脂(1)138g、ジブチルヒドロキシトルエン0.2g、メトキノン0.1g、アクリル酸72gおよびトリフェニルホスフィン1.1gを添加し、空気を吹き込みながら100℃で20時間反応させ、目的のエポキシアクリレート樹脂(1)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(1)の固形分の重量平均分子量は、870であり、エポキシ当量は、25790g/当量、25℃における粘度は、38Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、1.0であった。
(実施例2:エポキシアクリレート樹脂(2)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル22g、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.2g、メトキノン0.1g、アクリル酸72g、トリフェニルホスフィン1.0gを添加し、空気を吹き込みながら100℃で20時間反応させ、目的のエポキシアクリレート樹脂(2)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(2
)の固形分の重量平均分子量は、910であり、エポキシ当量は、12580g/当量、25℃における粘度は、65Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、1.0であった。
(実施例3:エポキシアクリレート樹脂(3)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル19g、エポキシ樹脂(1)138g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36gおよびトリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(3)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(3)の固形分の重量平均分子量は、510であり、エポキシ当量は、491g/当量、25℃における粘度は、730mPa・sであった。また、エポキシ樹脂(1)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.5であった。
(実施例4:エポキシアクリレート樹脂(4)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル18g、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(4)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(4)の固形分の重量平均分子量は、550であり、エポキシ当量は、521g/当量、25℃における粘度は、10Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.5であった。
(実施例5:エポキシアクリレート樹脂(5)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル24g、エポキシ樹脂(3)184g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(5)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(5)の固形分の重量平均分子量は、610であり、エポキシ当量は、632g/当量、25℃における粘度は、103Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(3)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.5であった。
(実施例6:エポキシアクリレート樹脂(6)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル16g、エポキシ樹脂(4)107g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(6)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(6)の固形分の重量平均分子量は、530であり、エポキシ当量は、482g/当量、25℃における粘度は、207Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(4)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.5であった。
(実施例7:エポキシアクリレート樹脂(7)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(7)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(7)の固形分の重量平均分子量は、570であり、エポキシ当量は、541g/当量、25℃における粘度は、150Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.5であった。
(実施例8:エポキシアクリレート樹脂(8)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル16g、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸14g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(8)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(8)の固形分の重量平均分子量は、500であり、エポキシ当量は、269g/当量、25℃における粘度は、2Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.2であった。
(実施例9:エポキシアクリレート樹脂(9)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル17g、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸22g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(8)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(9)の固形分の重量平均分子量は、520であり、エポキシ当量は、303g/当量、25℃における粘度は、5Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.3であった。
(実施例10:エポキシアクリレート樹脂(10)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル20g、エポキシ樹脂(2)128g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸50g、トリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂(10)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(10)の固形分の重量平均分子量は、710であり、エポキシ当量は、781g/当量、25℃における粘度は、20Pa・sであった。また、エポキシ樹脂(2)が有するエポキシ基1モルに対するアクリル酸のモル数は、0.7であった。
(比較例1:エポキシアクリレート樹脂(C1)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、フェニルグリシジルエーテル(ナガセケムッテックス株式会社製「デナコール EX−141」、エポキシ当量151g/当量)151g、ジブチルヒドロキシトルエン0.2g、メトキノン0.1g、アクリル酸73gおよびトリフェニルホスフィン1.1gを添加し、空気を吹き込みながら120℃で8時間反応させ、目的のエポキシアクリレート樹脂(C1)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(C1)の固形分の重量平均分子量は、470であり、エポキシ当量は、31590g/当量、25℃における粘度は、750mPa・sであった。
(比較例2:エポキシアクリレート樹脂(C2)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、酢酸ブチル18g、レゾルシン型エポキシ樹脂(CVC Thermoset Specialties社製「ERISYS RDGE−H」、エポキシ当量129g/当量)129g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36gおよびトリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂組成物(C2)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(C2)の固形分の重量平均分子量は、890であり、エポキシ当量は、565g/当量、25℃における粘度は、3Pa・sであった。
(比較例3:エポキシアクリレート樹脂(C3)の調製)
温度計、攪拌器、及び還流冷却器を備えたフラスコに、フェニルグリシジルエーテル(ナガセケムッテックス株式会社製「デナコール EX−141」、エポキシ当量151g/当量)151g、ジブチルヒドロキシトルエン0.1g、メトキノン0.1g、アクリル酸36gおよびトリフェニルホスフィン0.1gを添加し、空気を吹き込みながら80℃で20時間エステル化反応を行った。次いで、酸価が1mgKOH/g以下であることを確認した後、シュウ酸0.1質量部を添加し、70℃で3時間撹拌して、目的のエポキシアクリレート樹脂組成物(C3)を得た。このエポキシアクリレート樹脂(C3)の固形分の重量平均分子量は、440であり、エポキシ当量は、387g/当量、25℃における粘度は、60mPa・sであった。
(実施例11:硬化性樹脂組成物(1)の調製)
実施例1で得たエポキシアクリレート樹脂(1)80質量部、アクリレートモノマーとして、ビスフェノールAのEO変性ジアクリレート(Miwon Specialty Chemical社製「Miramaer M240」)20質量部と光重合開始剤(IGM社製「Omnirad−184」)2.0質量部とを配合し、ロールミルにより混錬して硬化性樹脂組成物(1)を得た。
(実施例12〜20:硬化性樹脂組成物(2)〜(10)の調製)
実施例11で用いたエポキシアクリレート樹脂(1)の代わりに、実施例2〜10で得たエポキシアクリレート樹脂(2)〜(10)をそれぞれ用いた以外は、実施例11と同様にして硬化性樹脂組成物(2)〜(10)を得た。
(比較例4〜6:硬化性樹脂組成物(C4)〜(C6)の調製)
実施例11で用いたエポキシアクリレート樹脂(1)の代わりに、比較例1〜3で得たエポキシアクリレート樹脂(C1)〜(C3)を用いた以外は、実施例11と同様にして硬化性樹脂組成物(C4)〜(C6)を得た。
上記の実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物(1)〜(10)、及び(C4)〜(C6)を用いて、下記の評価を行った。
[硬化性の評価方法]
実施例で得られた硬化性樹脂組成物(1)〜(10)、及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物(C4)〜(C6)を、アプリケーターを用いてガラス基材上に膜厚50μmとなるように塗布した。次いで、高圧水銀灯を用いて、紫外線を照射し硬化塗膜を得た。得られた硬化塗膜の表面を指で触り、タックがなくなった際の積算光量の最小値にて以下の基準に従い評価した。
A:積算光量が300mJ/cm以下で硬化した。
B:積算光量が300mJ/cm超え400mJ/cm以下で硬化した。
C:積算光量が400mJ/cm超え500mJ/cm以下で硬化した。
D:積算光量が500mJ/cm超え600mJ/cm以下で硬化した。
E:積算光量が600mJ/cm超えでも硬化しなかった。
[弾性の測定方法]
弾性の測定は、引張試験に基づいて行った。
<試験片の作製>
ガラス上に実施例及び比較例で得られた硬化性樹脂組成物を50μmのアプリケーターで塗布し、80℃で30分間乾燥させた。メタルハライドランプを用いて1000mJ/cmの紫外線を照射した後、160℃で1時間加熱した。ガラスから硬化物を剥離し、試験片(硬化物)を得た。
<引張試験>
前記試験片を10mm×80mmの大きさに切り出し、株式会社島津製作所製精密万能試験機オートグラフ「AG−IS」を用いて、下記の測定条件で試験片の引張試験を行った。試験片が破断するまでの弾性率(MPa)を測定し、以下の基準に従い評価した。
測定条件:温度23℃、湿度50%、標線間距離20mm、支点間距離20mm、引張速度10mm/分
実施例11〜20で作製した硬化性樹脂組成物(1)〜(10)、及び比較例4〜6で作製した硬化性樹脂組成物(C4)〜(C6)の組成及び評価結果を表1示す。
なお、表1中の「アクリレートモノマー」は、ビスフェノールAのEO変性ジアクリレート(Miwon Specialty Chemical社製「Miramaer M240」)を示す。
表1中の「光重合開始剤」は、IGM社製「Omnirad−184」を示す。
表1に示した実施例11〜20は、本発明のエポキシアクリレート樹脂を用いた硬化性樹脂組成物の例である。本発明のエポキシアクリレート樹脂は低粘度であり、これを含有する硬化性樹脂組成物は、優れた硬化性を有しており、また硬化物において優れた弾性を有することが確認できた。
一方、比較例4〜6は、本発明のエポキシアクリレート樹脂を用いない硬化性樹脂組成物の例である。この硬化性樹脂組成物は、硬化性が不十分であり、また、硬化物における弾性に関しても著しく不十分であることが確認できた。

Claims (12)

  1. 水酸基を有する芳香族化合物(A)と、
    エピハロヒドリン(B)と、
    不飽和一塩基酸(C)と、
    を必須の反応原料とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂であって、
    前記芳香族化合物(A)が、芳香環上の置換基として少なくとも2つの水酸基を有するものであり、前記芳香族化合物(A)が有する水酸基のうち少なくとも2つが、互いにオルト位に位置することを特徴とするエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  2. 前記芳香族化合物(A)及び前記エピハロヒドリン(B)の中間反応生成物と、
    前記不飽和一塩基酸(C)との反応物である請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  3. 前記中間反応生成物が、前記芳香族化合物(A)に由来する2つの隣接酸素原子を構成原子として含む環状構造を有する環状化合物(a1)を含むものである請求項2記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  4. 前記環状化合物(a1)の含有量が、前記中間反応生成物100gに対して、0.040〜0.115molの範囲である請求項3記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  5. 前記中間反応生成物が有するエポキシ基1モルに対する、前記不飽和一塩基酸(C)が有する酸基のモル数が、0.25〜0.75の範囲である請求項2記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  6. 前記エポキシ(メタ)アクリレート樹脂が、エポキシ基及び(メタ)アクリロイル基を有するものである請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  7. 前記芳香族化合物(A)が、1,2−ジヒドロキシベンゼン、1,2,3−トリヒドロキシベンゼン、及び1,2,4−トリヒドロキシベンゼンからなる群より選ばれる1種以上である請求項1記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂。
  8. 請求項1〜7のいずれか1項記載のエポキシ(メタ)アクリレート樹脂と、光重合開始剤とを含有することを特徴とする硬化性樹脂組成物。
  9. さらに、有機溶剤を含有するものである請求項8記載の硬化性樹脂組成物。
  10. さらに、(メタ)アクリレートモノマーを含有するものである請求項8記載の硬化性樹脂組成物。
  11. 請求項8〜10のいずれか1項記載の硬化性樹脂組成物の硬化反応物であることを特徴とする硬化物。
  12. 請求項11記載の硬化物からなる塗膜を有することを特徴とする物品。
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