JP2020116661A - 吸音材挿入装置、及び吸音材挿入方法 - Google Patents
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Abstract
Description
式(1) 吸音材倍率 = 中空部断面積(mm2)×端末中空開放率(%)÷100/吸音材断面積(mm2)
本発明の一実施形態の吸音材挿入装置1は、図1及び図2に模式的に示されるように、内部に第一管路2が形成された第一管体3と、内部に第二管路4が形成されるとともに、第一管体3の一部と一端が接続された第二管体5とを主に具備して構成されている。ここで、図1は、本実施形態の吸音材挿入装置1の概略構成を模式的に示す説明図であり、図2は本実施形態の吸音材挿入装置1及び吸音材8の挿入対象となるシール材6との接続状態を模式的に示す断面図である。
吸音材8が挿入されるシール材6は、特に限定されるものではなく自動車の車両開口部等に取設される周知の車両用ドアシール材(筒状体)等を例示することができる。ここで、図4はシール材6の概略構成の一例を示す断面図である。図4に示されるように、本実施形態の吸音材挿入装置1によって吸音材8の挿入されるシール材6は、内部に二つの大きさの異なる中空部7,7aが形成され、かつ、シール材6の外周面13の一部から外方向に突設したリップ部14を備えている。ここで、図4は、シール材6の長手方向に直交する方向から視た断面図である。なお、本実施形態の吸音材挿入装置1、及び吸音材挿入方法では、上部に位置する中空部7に対して吸音材8を挿入するものについて例示する。
式(1) 吸音材倍率 = 中空部断面積S1(mm2)× 端末中空開放率R(%)÷100/吸音材断面積S2(mm2)
本発明の一実施形態の吸音材挿入方法(図示しない)は、上述した吸音材挿入装置1を用いるものであり、吸音材挿入装置1の第一管体3の端部接続口9とシール材6(筒状体)の一端部6aとを接続する一端部接続工程と、吸音材挿入装置1の第二管体5の吸音材供給口12から、長尺状の吸音材8の先端部8aを挿入し、第二管体5の内部に形成された第二管路4を通過し、第二管路4及び第一管体3の内部に形成された第一管路2の連結部15を超え、当該先端部8aが第一管路2に至る位置にセットする吸音材セット工程と、エア供給口10に接続された気流発生部11によって、第一管路2に気流Wを発生させる気流発生工程と、発生した気流Wとともに第一管路2に位置する吸音材8(吸音材8の先端部8a)を、端部接続口9を通過し、シール材6の内部に形成された中空部7まで搬送し、吸音材8を挿入する吸音材挿入工程とを主に具備して構成されている。
吸音材8の挿入試験において、評価対象となるパラメータ以外は、下記の基本パラメータの設定とした。更に、吸音材8の挿入試験において、断面形状の異なる2種類のシール材6,6cをそれぞれ用いた。具体的には、図4に示す断面形状のシール材6(以下、「シール材A」と称す。)、及び、図8に示す断面形状のシール材6c(以下、「シール材B」と称す。)を用い、それぞれ吸音材8の挿入性に関する評価を行った。なお、シール材Aの方がシール材Bよりも中空部断面積S1が大きいものである。
シール材6に対する吸音材8の挿入評価の方法は、上記規定の吸音材長さの吸音材8の先端部8aがシール材6の他端部6bまで速やかに到達した場合を“A”と判定し、一方、規定の吸音材長さの吸音材8が、吸音材挿入装置1の第二管路4または第一管路2、或いはシール材6の中空部7の途中で止まったり、中空部7で吸音材8が折れ曲がったり等することで、吸音材8の先端部8aシール材6の他端部6bまで到達しなかった場合を“C”と判定した。更に、吸音材8の先端部8aがシール材6の他端部6bまで到達するものの“A”の場合と比較して挿入に時間を要した場合(具体的には、“A”と比較して2倍程度の時間を要した場合)を“B”と判定した。
吸音材挿入装置1の第一管体3及び第二管体5の間の傾斜角度θを0°から45°の間で変化させてシール材(シール材A,B)に対する吸音材8の挿入試験を行った。換言すれば、「吸音材の挿入角度」の検証を行った。なお、傾斜角度θ以外は、上記の基本パラメータを設定して行った。その結果を下記表1に示す。
第一管体に気流を発生させるために、気流発生部によって第一管体のエア供給口に供給されるエア圧を0kPa〜125kPaの範囲で変化させてシール材A,Bに対する吸音材の挿入試験を行った。なお、エア圧以外は、上記の基本パラメータを設定して行った。その結果を下記表2に示す。
エア抜き孔の間隔P、及び端末中空開放率(%)について合わせて評価を行った。なお、エア抜き孔の間隔Pについては、シール材Bのみを用いて評価を行った。ここで、エア抜き孔の間隔は、10mm〜2000mmの間、及びエア抜き孔無しの条件で変化させ、一方、端末中空開放率R(%)は0%〜100%の範囲で変化させて吸音材の挿入試験を行った。なお、エア抜き孔の間隔P、及び端末中空開放率R(%)以外は、上記基本パラメータを設定して行った。その結果を表3に示す。更に、シール材A,Bに対して、端末中空開放率R(%)を0%〜50%の範囲で変化させて吸音材の挿入試験を行った。その結果を表4に示す。
使用する吸音材の吸音材断面積を変化させることにより、上述した式(1)によって算出される吸音材倍率の値を変化させ、吸音材の挿入試験を行った。ここで、吸音材倍率は、中空部の中空部断面積S1(mm2)、端末中空開放率R(%)、及び吸音材断面積S2(mm2)に基づいて算出される。その結果を表5に示す。
Claims (10)
- 一端に筒状体の一端部と接続可能な端部接続口、及び他端にエア供給口を有し、前記端部接続口及び前記エア供給口の間を連通する第一管路が内部に形成された第一管体と、
一端に吸音材を供給するための吸音材供給口を有し、前記吸音材供給口側が前記エア供給口側に向かって所定の傾斜角度で傾斜した状態で、他端が前記第一管体に取設され、前記第一管路と連通する第二管路が内部に形成された第二管体と
を具備する吸音材挿入装置。 - 前記エア供給口と接続され、前記エア供給口から前記端部接続口に向かって所定のエア圧で前記第一管路に気流を発生させる気流発生部を更に具備する請求項1に記載の吸音材挿入装置。
- 前記気流発生部によって発生する前記気流の前記エア圧は、
25kPa〜75kPaの範囲である請求項2に記載の吸音材挿入装置。 - 前記第一管体の長手方向及び前記第二管体の長手方向の間の前記傾斜角度は、
5°〜30°の範囲である請求項1〜3のいずれか一項に記載の吸音材挿入装置。 - 前記筒状体は、
車両用ドアシール材である請求項1〜4のいずれか一項に記載の吸音材挿入装置。 - 前記吸音材は、
ウレタン樹脂を主原料として形成される請求項1〜5のいずれか一項に記載の吸音材挿入装置。 - 請求項1〜6のいずれか一項に記載の吸音材挿入装置を用いた吸音材挿入方法であって、
前記吸音材挿入装置の第一管体の端部接続口と筒状体の一端部とを接続する一端部接続工程と、
前記吸音材挿入装置の第二管体の吸音材供給口から、長尺状の吸音材の先端部を挿入し、前記第二管体の内部に形成された第二管路を通過し、前記第二管路及び前記第一管体の内部に形成された第一管路の連結部を超え、前記吸音材の先端部が前記第一管路に至る位置にセットする吸音材セット工程と、
前記エア供給口に接続された気流発生部によって、前記第一管路に気流を発生させる気流発生工程と、
前記気流発生工程によって発生した前記気流とともに前記第一管路に位置する前記吸音材を、前記端部接続口を通過し、前記筒状体の内部に形成された中空部まで搬送し、前記吸音材を挿入する吸音材挿入工程と
を具備する吸音材挿入方法。 - 前記筒状体は、
前記端部接続口と接続された一端部に相対する他端部における端末中空開放率が30%〜100%の範囲である請求項7に記載の吸音材挿入方法。 - 前記筒状体は、
少なくとも100mm間隔で前記筒状体の内部に形成された前記中空部と外部とを連通するエア抜き孔が設けられている請求項7または8に記載の吸音材挿入方法。 - 下記の式(1)によって算出される前記中空部の中空部断面積、前記端末中空開放率、及び前記吸音材の吸音材断面積の関係を示す吸音材倍率が、0.8〜1.8倍の範囲である請求項8または9に記載の吸音材挿入方法。
式(1) 吸音材倍率 = 中空部断面積(mm2)×端末中空開放率(%)÷100/吸音材断面積(mm2)
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