JP2020115825A - 貝類取出し装置、および貝類取出し方法 - Google Patents

貝類取出し装置、および貝類取出し方法 Download PDF

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Abstract

【課題】養殖篭から貝類を効率的に取出すことができ、作業迅速化、作業者の労力を軽減できる、貝類取出し装置を提供する。【解決手段】貝類取出し装置10はネットから貝類を取出すための貝類取出し装置であって、ネットを下方から支持して搬送する搬送部1と、搬送部1により搬送されるネットを上方から押さえるネット押さえ部2と、搬送部1により搬送されるネットを下方から連続的に叩き打つ打撃部4と、打撃部4を上下駆動する上下駆動手段3とを備えてなり、搬送部1はネットがその開口部を下方に向けて載置される左右一対の無端軌道5と、無端軌道5を駆動する搬送駆動手段6とを備えてなる構成とする。【選択図】図1

Description

本発明は貝類取出し装置、および貝類取出し方法に係り、特に、貝類養殖等に用いられる網製篭の中から貝類を効率よく取出すことのできる、貝類取出し装置等に関するものである。
ホタテ貝養殖の現場においては従来、作業省力化の要望が高いが、それを解決するための技術的提案は少ない状況である。特に、貝の成長に合わせて養殖篭から貝を取出しては入れ直す作業、最終的に出荷のために篭から貝を取出す作業など、養殖篭からの貝の取出し作業が少なからず必要となるのだが、この取出し作業は篭が相当の重量になることもあってかなりの重労働である。しかしながら、その作業の容易化、迅速化、労力軽減化を、実用性の高いものとして提供することのできる技術は、従来存在しなかった。
そこで本願出願人は、かかる従来技術の状況を踏まえ、養殖篭から対象物を効率的に取出すことができ、作業を迅速化できるとともに、作業者の労力を大幅に軽減、省力化することができる、実用性の高い、対象物取出し装置を先に開示した(後記特許文献1)。
この対象物取出し装置は、篭を連続的に搬送する搬送ユニットと、それにより搬送される篭を下方から支持するとともに揺動する揺動ユニットとを備え、搬送ユニットは無端軌道と、これを駆動する搬送駆動手段と、無端軌道上に設けられた篭係止手段とを備え、揺動ユニットは篭係止手段に係止されて垂下した状態で搬送される篭を下方から支持し得るよう形成された支持手段と、これを揺動する揺動駆動手段とを備え、支持手段は揺動により開口部から排出される対象物が落下し得るよう形成されている構成の装置である。これにより、養殖篭から貝類を効率的に取出すことができ、従前の技術と比較して、作業迅速化、作業者の労力を軽減できる効果を得ることができた。
特開2017−139987号公報「対象物取出し装置、対象物取出し方法、および対象物取出し選別方法」
しかし、上記文献開示技術にも改善を要する点がある。主な問題点は次の通りである。
a.内容物によって相応重量のある篭を所定の高さまで持って行って篭係止手段に掛ける動作を、人力により行わなくてはならず、それが相当の重労働であること。
b.従前の装置に比べればコンパクトであるとは言え、未だ相当のサイズであり、小規模事業者などには導入しにくく、よりコンパクトなサイズが求められていること。
c.事業者の事業規模に関わらず、船上、陸上のいずれにおいても、場所を選ばず、相当に狭小な場所でも随時使用可能であるような、コンパクトさおよび臨機対応性が求められていること。
d.篭を装置に供する際の方法を、より簡便な方式にできればより便利になること。
e.装置構成自体をより簡素にして、製造コスト・提供価格を低減でき、かつメンテナンス負担も軽減できる装置が求められていること。
そこで本発明が解決しようとする課題は、かかる従来技術の経緯を踏まえ、出願人による特許文献1開示技術にも増して、養殖篭から貝類を効率的に取出すことができ、作業を迅速化できるとともに、作業者の労力を大幅に軽減、省力化することができ、しかもコンパクトかつ臨機対応性を備え、広い設置面積を要しない、実用性の高い、製造コスト低減にもつながる、貝類取出し装置、および貝類取出し方法を提供することである。
本願発明者は上記課題について検討した結果、上方位置での篭係止手段を設けず、搬送部に篭を載置するだけで自動的な振るい(ほろい)作用を受けて貝類をより円滑に取り出せる方式、構成に想到し、装置の試作を重ねつつ実証試験を繰り返し、かかる研究開発に基づいて本発明を完成するに至った。すなわち、上記課題を解決するための手段として本願で特許請求される発明、もしくは少なくとも開示される発明は、以下の通りである。
〔1〕 略四角錐状で斜稜上に開口部が設けられている貝類養殖用の篭(パールネット。以下、単に「ネット」ともいう。)から貝類を取出すための貝類取出し装置であって、
ネットを下方から支持して搬送する搬送部と、
該搬送部により搬送されるネットを上方から押さえるネット押さえ部と、
該搬送部により搬送されるネットを下方から連続的に叩き打つ打撃部と、
該打撃部を上下駆動する上下駆動手段とを備えてなり、
該搬送部は、ネットがその開口部を下方に向けて載置される左右一対の無端軌道と、
該無端軌道を駆動する搬送駆動手段とを備えてなる
ことを特徴とする、貝類取出し装置。
〔2〕 前記ネット押さえ部は前記無端軌道の駆動方向と同方向に左右一対設けられており、該ネット押さえ部と前記無端軌道はその間にネットを差込み得る程度以上に離間して設けられていることを特徴とする、〔1〕に記載の貝類取出し装置。
〔3〕 前記ネット押さえ部は前記打撃部による衝撃を吸収する緩衝構造を備えていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔4〕 前記緩衝構造は前記ネット押さえ部が受けた衝撃を揺動に変換する機構であることを特徴とする、〔3〕に記載の貝類取出し装置。
〔5〕 前記打撃部は前記ネット押さえ部の直下位置に左右一対設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔6〕 前記ネット押さえ部および打撃部はいずれもバー構造(以下、前者を「押さえバー」、後者を「打撃バー」ともいう。)であることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔7〕 前記無端軌道はネットの搬送方向に向かい仰角をもって設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔8〕 貝類取出し処理前のネットを所定姿勢にて待機させる待機部を備えていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔9〕 前記ネット押さえ部のネット供給側端部はネットを導入しやすいよう上方への湾曲をもって形成されていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔10〕 前記無端軌道には、載置されたネットの位置を規制するための凸状の規制手段が設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔11〕 貝類取出し処理後のネットを積み重ねておく処理後ネット載置部を備えていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕、〔10〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔12〕 前記無端軌道の下方に、取出された貝類をサイズにより選別する選別ユニットが設けられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕、〔10〕、〔11〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔13〕 前記選別ユニットは、貝類をサイズにより選別するための一以上の篩い構造からなる篩い部と、該篩い部を振動する篩い部駆動手段とを備えてなることを特徴とする、〔12〕に記載の貝類取出し装置。
〔14〕 ネットから排出され落下する貝類を受けてこれを搬送先へと送る貝類搬送路が備えられていることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕、〔10〕、〔11〕、〔12〕、〔13〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔15〕 前記貝類搬送路は供給方向に俯角をもって設けられていることを特徴とする、〔14〕に記載の貝類取出し装置。
〔16〕 前記貝類搬送路にはこれを振動させる振動手段、または水を流下させる流下手段の少なくともいずれかが設けられていることを特徴とする、〔14〕、〔15〕に記載の貝類取出し装置。
〔17〕 前記貝類搬送路の振動手段は、前記上下駆動手段または前記搬送駆動手段の少なくともいずれかと駆動源を共通とすることを特徴とする、〔16〕に記載の貝類取出し装置。
〔18〕 前記貝類搬送路の搬送先は前記選別ユニットであることを特徴とする、〔12〕、〔13〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
8〕に記載の貝類取出し装置。
〔19〕 前記篩い部駆動手段は、前記上下駆動手段または前記貝類搬送路の振動手段の少なくともいずれかと駆動源を共通とすることを特徴とする、〔1
〔20〕 可搬式であることを特徴とする、〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕、〔10〕、〔11〕、〔12〕、〔13〕、〔14〕、〔15〕、〔16〕、〔17〕、〔18〕、〔19〕のいずれかに記載の貝類取出し装置。
〔21〕 〔1〕、〔2〕、〔3〕、〔4〕、〔5〕、〔6〕、〔7〕、〔8〕、〔9〕、〔10〕、〔11〕、〔12〕、〔13〕、〔14〕、〔15〕、〔16〕、〔17〕、〔18〕、〔19〕、〔20〕のいずれかに記載の貝類取出し装置を用いて行う貝類取出し方法であって、開口部が下方に向くようにネットを前記無端軌道と前記ネット押さえ部の間にセットし、貝類の取出し処理に供することを特徴とする、貝類取出し方法。
本発明の貝類取出し装置、および貝類取出し方法は上述のように構成されるため、これらを貝類の養殖作業に適用した場合は、上記従来技術にも増して、養殖篭(ネット)から貝類を効率的に取出すことができ、作業を迅速化できるとともに、作業者の労力を大幅に軽減、省力化することができる。しかもコンパクトであって広い設置面積を要せず、狭小な場所であっても随時設置して用いることのできる臨機対応性を備え、実用性が高い。しかも、製造コストも低減できる。
貝類養殖におけるネットからの貝類取出し作業は、作業場所、その広さ(狭さ)、前後の作業との関係などにより、様々な作業形態によってなされる。本発明装置は、これらさまざまな作業形態に適応できる汎用性を有する。また本発明装置は、上記従来技術にも増して簡素な構成であるために、コストもさらに低く抑えることができる。しかも、既存の洗浄機や選別機等の装置とも組み合わせて用いるようにすることもできるため、既存の装置が無駄にならず、導入しやすい。実際、貝類養殖業の従事者は洗浄機や選別機を既に導入済みである場合が多く、これらとの連結を行うことで、購入資金の軽減、労働の軽減、作業性の高効率化の効果が高い。
本発明装置の主たる対象は、貝類養殖に用いるパールネットからの貝類取出しであるが、これに選別ユニットを付加した構成とすることもできる。その場合には、ネットからの貝類取出し〜貝類のサイズによる選別の作業を自動的に行うことができ、作業効率がさらに向上し、作業労力軽減、作業迅速化の効果が高い。なお選別ユニットは、装置全体に一体化した形態の他、必要に応じて着脱できる形態とすることもでき、使い方に合わせた仕様を提供することができる。
なおまた、上記文献開示技術と比較して本発明装置が、下記の各特長を備えることは言うまでもない。
A.内容物によって相応重量のあるネットを所定の高さまで持って行って装置に掛けるような動作をする必要がなく、労力を相当軽減できること。
B.コンパクトなサイズにて提供することができ、小規模事業者などでも導入しやすいこと。
C.事業者の事業規模に関わらず、船上、陸上のいずれにおいても、場所を選ばず、相当に狭小な場所にでも適宜設置して使用可能であり、汎用性が高いこと。
D.ネットを装置に供する際の方法が簡便なであり、便利であること。
E.装置構成がより簡素であり、製造コスト・提供価格を低減でき、かつメンテナンス負担も軽減できること。
本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 図1に示す貝類取出し装置の具体的構成例の要部を示す平面図である。 図1−2aの使用例を示す平面図である。 図1−2aに示す構成例要部の立面図である。 図1−3aに示す構成例における作用を順に示す立面図である(その1)。 図1−3aに示す構成例における作用を順に示す立面図である(その2)。 図1−3aに示す構成例における作用を順に示す立面図である(その3)。 緩衝構造を備えた本発明貝類取出し装置における作用を示す立面図である(その1)。 緩衝構造を備えた本発明貝類取出し装置における作用を示す立面図である(その2)。 図1−4a等に係る緩衝構造の作用を示す説明図である。 図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その1)。 図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その2)。 図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その3)。 図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その4)。 図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その5)。 本発明貝類取出し装置が主として適用対象とするネットの構成を示す斜視図である。
傾斜を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 待機部を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 規制手段を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 処理後ネット載置部を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 選別ユニットを有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 選別ユニットが備える篩い構造の例を示す説明図である。 貝類搬送路を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 貝類搬送路の具体的構成例を示す説明図である。 貝類搬送路および選別ユニットを有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。 本発明実施例を示す写真図である(正面視)。 図17に示す実施例の別の写真図である(背面視)。 図17に示す実施例の別の写真図である(左側面視)。 図17に示す実施例の別の写真図である(右側面視)。 図17に示す実施例の別の写真図である(上面視)。 図17に示す実施例の別の写真図である(底面視)。 図17に示す実施例に選別ユニットを備えた形態の写真図である。
以下、図面により本発明を詳細に説明する。
図1は、本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置10は、後出図7に示す形態の、略四角錐状で斜稜上に開口部Qが設けられている貝類養殖用の篭(パールネット。ネット。)Nから貝類を取出すための貝類取出し装置であって、ネットNを下方から支持して搬送する搬送部1と、搬送部1により搬送されるネットNを上方から押さえるネット押さえ部2と、搬送部1により搬送されるネットNを下方から連続的に叩き打つ打撃部4と、打撃部4を上下駆動する上下駆動手段3とを備えてなり、搬送部1は、ネットNがその開口部Qを下方に向けて載置される左右一対の無端軌道5と、無端軌道5を駆動する搬送駆動手段6とを備えてなることを、主たる構成とする。
かかる構成により本貝類取出し装置10によれば、搬送駆動手段6により無端軌道5が周回駆動Rされ、内部に貝類が収容されているネットNはその開口部Qを下方に向けて無端軌道5上に載置され、したがってネットNは搬送部1によって下方から支持された状態で搬送されて行くが、この時ネットNはネット押さえ部2によって上方から押さえられて上下方向位置が規制された状態で搬送されて行く。一方、打撃部4は上下駆動手段3によって上下駆動Vされており、かかる駆動によりネットNは、搬送されながら、上方をネット押さえ部2により押さえられ上方への動きが押さえられた状態で、しかも打撃部4によって下方から連続的に叩き打たれ、これによってネットNには収容された貝類が上下前後左右に振るわれる(ほろわれる)作用が生じ、貝類はちょうど下方を向いている開口部Qを通してネットN外へと飛び出し、これによりネットNからの貝類の取出しがなされる。
無端軌道5としては、ベルトコンベアを好適に用いることができるが、これに限定されず、他の構造の無端軌道であってもよい。なお、本発明装置10が主に適用対象とするネットNの構成については後掲図7を参照のこと。また図中の符号9は、上記各構成要素を備えて一体の構造とするための、任意の支持部を示したものであり、必須構成要素とはしない(以下の各図においても同様)。支持部9を設ける場合、その具体的形態としては、筐体、脚部など適宜の形態をとるものとすることができる。
図1−2aは、図1に示す貝類取出し装置の具体的構成例の要部を示す平面図である。また、
図1−2bは図1−2aの使用例を示す平面図である。これれらに示すように本貝類取出し装置10は、ネット押さえ部2が無端軌道5の駆動方向と同方向に左右一対設けられており、ネット押さえ部2と無端軌道5はその間にネットNを差込み得る程度以上に離間して設けられている構成である。なお、各図中に記載の符号5Mで示される要素は、図10等で後述する規制手段である。図1に示した基本構成では示していないが、本図の構成例のように、規制手段5Mを設けることが望ましい(詳細は追って説明する)。
かかる構成により本貝類取出し装置10では、ネットNはそれぞれ左右一対設けられたネット押さえ部2と無端軌道5との間にその左右端部が差込まれるようにして装置10に導入され、ネット押さえ部2による上方からの位置規制を受けて、無端軌道5の周回駆動を受けて、ネット押さえ部2と無端軌道5との間に引き込まれるようにして、安定的な姿勢を保持した状態で搬送されて行く。なお、ネットNの差込みの際、内部の貝類は内部中央寄りにある(あるようにする)が、この部分はちょうど、各一対の無端軌道5およびネット押さえ部2の間の空間が形成されているところであり、ネットNの引き込まれは何ら問題なく進行する。
なおまた、ネット押さえ部2の具体的形態等は、これによってネットNの安定的な姿勢を、打撃部4による衝撃を受け続ける搬送の間に亘って保持可能な耐変形性・強度・形態・構造等を備えたものである限り、如何なる形態等であってもよい。図では細いバー形態であるが、その他の形態でもよい。
また、図示するように打撃部4は、無端軌道5、ネット押さえ部2と同様に左右一対設けられた構成とすることができる。打撃部4は、搬送されるネットNをその下方から打撃するが、打撃する範囲はある程度の広い範囲に亘った範囲とすることが望ましい。さらに、ネットNの搬送方向に向かって広い範囲に亘り、搬送時間中のできるだけ長い時間に亘って有効な打撃をネットNに対して行う構成であることが望ましい。図示する例では、搬送方向に向かい長手の略直方体の平面形状を有した打撃体として、打撃部4を構成している。
打撃部4の材質、質量、強度、構造、形状等も特に限定されない。貝類を収容したネットNに対して、内部の貝類を振るって開口部Qから飛び出させることを効率的に、円滑にできる程度の衝撃を与えることができるものである限り、かつ、内部の貝類を損傷・破壊してしまわない程度の衝撃を与えられるものである限り、如何なる仕様であってもよい。また、打撃部4は無端軌道5やネット押さえ部2に対して平行に設けることとする。上下駆動手段3による上下動による打撃が打撃部4のできる限り全体に亘って生じる、すなわち、打撃のエネルギーをネットNに対して十分に及ぼさせるためである。
打撃部4の上下駆動手段3による上下駆動も、ネットNからの貝類の取出しを効率的になし得るように設計することができる。具体的には、一回の打撃の速度、打撃のストローク(ネットNに触れてから最遠位置までの距離、すなわち振幅の大きさ)、打撃―打撃間の時間の短さ、すなわち打撃頻度、といったパラメーターを適宜検討し、貝類を損傷・破壊することなく短時間で効率的にネットN内から取出すための最適な打撃を実現することができる。
図1−3aは、図1−2aに示す構成例要部の立面図である。また、
図1−3b〜図1−3dは、図1−3aに示す構成例における作用を順に示す立面図である(その1、その2、その3)。これらに示すように本貝類取出し装置10では、既に述べた構成に加えて、打撃部4を左右一対設け、これを上下動Vさせる。左右一対の打撃部4、4の上下動Vは、同一の力・ストロークで、タイミングも同期したものとすることが望ましい。すなわち、同時に同一の力・ストロークで上昇、下降を行い、したがってネットNの下部を同時に打撃し、同時に緩める、ということを繰り返すのである。
タイミングをずらした打撃や力やストロークが不均衡な打撃では、ネットNの一の箇所に対してなされた打撃が別の箇所により吸収されてしまい、つまり打撃力が逃げてしまい、それによりネットN内部の貝類はいたずらに暴れる動きをしても意図した振るわれ(ほろわれ)を受けられず、有効な振るい(ほろい)作用を得られない可能性があるからである。
また、打撃部4を設ける位置は、貝類が飛び出して来るのに障害とならないネットNの開口部Q付近を避けることはもちろんだが、ネット押さえ部2による上方からの抑え作用との協働による振るい(ほろい)作用が十分に得られる位置とすることが望ましい。つまり、打撃部4による下方からの打撃力に対してある程度の力によってこれを上方から受止めつつ、しかし全体としては打撃力を十分にネットNに対して及ばせしめることのできる抵抗力が、打撃部4による打撃力と対抗して奏され得る構成である。これは、ネット押さえ部2によって実現することができる。
すなわち、打撃部4はネット押さえ部2の下方位置に設けることとする構成が望ましい。ここで「下方位置」とは、上下駆動Vされる打撃部4の打撃力が、決して空振りとならずに、その程度の差はとにかくとしてネット押さえ部2によって抵抗をもって受止められ得る位置関係である。そうである限り、打撃部4は必ずしもネット押さえ部2の直下位置に限らず、多少はずれた位置であっても該当する。要するに、ある程度であれネット押さえ部2によって受止められた打撃部4の打撃力(衝撃)が、ネット押さえ部2を介してネットNに対して伝えられ、それが振るい(ほろい)の作用となればよい。
しかしながら打撃部4は、図1−3a等に示すように、ネット押さえ部2の直下位置に設けられる構成とすることが、より望ましい。かかる構成により、打撃部4による打撃力は、空振りにならずに十分に、ネット押さえ部2を介してネットNへと伝えられ、ネットNに対する振るい(ほろい)作用を十分に発揮でき、所期の十分な貝類取出し作用を得られるからである。なお、ネット押さえ部2が打撃部4から受ける衝撃を緩和する構造を設けることが耐久性の点で有用だが、これについては追って説明する。
図示するように本貝類取出し装置10では、ネット押さえ部2および打撃部4をいずれもバー構造とすることができる。前者はいわば押さえバー、後者はいわば打撃バーである。いずれのバー構造とも、金属や合成樹脂等の適宜の材料を用いて簡単に形成することができる。
図1−3b、1−3c、1−3dにより、本貝類取出し装置10における貝類取出し作用を説明する。搬送部1を構成する無端軌道5とネット押さえ部2との間に差込まれたネットNは、搬送されつつ、下方の打撃部4の上下動Vによる打撃を受ける(図1−3b、1−3c)。打撃部4の打撃は、間にネットNの端部を挟んでその上方にあるネット押さえ部2方向に対してなされるが、この時にネット押さえ部2がなす下方からの衝撃に対する上方からの受止めは、左右二つのネット押さえ部2、2によってその水平方向位置が規制されているネットNの上部側においてもなされる(図1−3c)。
つまり、打撃部4による打撃を受けた時、ネットNの上部側は、ネット押さえ部2、2による押さえがあるが故に打撃方向の上方にそのまま制限無く離脱してしまうのではなく、ある程度の上方への動きはあるにせよそれに対するネットN上部側自体による上方からの反動を受けて、むしろ、ネットNとその収容物である貝類全体に対する下方への力を及ぼす。この下方への力を受けて、内部の貝類SはネットNの開口部Qを通って飛び出し、貝類取出しが実現する(図1−3c、1−3d)。
かかる作用は、打撃部4の上下動Vが繰り返されることによって繰り返し生じ、ネットN内部の貝類Sは効率的に開口部Qから飛び出し、迅速・円滑な貝類取出しがなされる(図1−3d)。この、ネット押さえ部2による上方からの押さえと打撃部4による下方からの打撃による取出し方式は画期的であり、上述した出願人による対象物取出し装置の方式と比較しても、ネットN内の10枚前後あるいはそれ以上に及ぶ数のホタテ貝を、1枚も内部に残すことなく相当の短時間で取出すことができ、極めて実用性に優れている。
図1−4a、1−4bは、緩衝構造を備えた本発明貝類取出し装置における作用を示す立面図である(その1、その2)。また、
図1−4cは、図1−4a等に係る緩衝構造の作用を示す説明図である。これらに示すように本貝類取出し装置110は、既に述べた構成に加えて、ネット押さえ部12o(12b)が、打撃部14による衝撃を吸収するための緩衝構造(図示せず)を備えている構成とすることができる。緩衝構造は適宜に構成し得るが、たとえば図17等に例示するように、ネット押さえ部が受けた衝撃を揺動に変換する機構として、好適に実現することができる。
つまり、ネット押さえ部12oは下方からの力を受けた場合に、その力を揺動(または回動)Bに変換して(図1−4a)自身の位置を12bに変更する(図1−4b)ことで、受けた衝撃の一部を逃がし、繰り返しの打撃によっても自身が破損しないようにする、耐久性の構造である。かかる構造のためには、図1−4cに示すように、ネット押さえ部12o(12b)が一定の軸周りに揺動Bし得るが、上方への力を受けない限りはたとえば弾性力の付勢によって所定位置12oに戻るような構成とすればよい。
かかる構成によりネット押さえ部12oは、上下駆動Vの上方への力を受けるとそれによって揺動Bし、12bの位置まで退避するが、それ以上には退避しない。それにより、打撃部14による衝撃を適度に受止めつつその一部を吸収し、ネット押さえ部12o自体の破損を防止しつつ、上述した振るい(ほろい)作用を十分に実現することができる。なお、緩衝構造における揺動角度や揺動半径、さらに最大退避距離等は、適宜に設計することができる。
なお、図1−4b中において示す通り、打撃部14による打撃を受けたネットは、ネット押さえ部12oからネット押さえ部12bへの移動(退避)により、ネットNoの状態から少し上方へ移動したネットNbの状態になる。つまり、衝撃力の吸収はネットにおいてもある程度なされる。しかしながら、打撃による振るい(ほろい)作用は上述の通りであり、ネットの開口部Qからは効率的に貝類Sが放出される。
本発明貝類取出し装置10に係る緩衝構造では、打撃部4による上下方向の運動Vを揺動運動Bに変換するとともに、弾性によって緩衝的に規制する作用が有効である。弾性による緩衝的な規制作用により、ネット押さえ部2に対しては柔らかな制動が掛かり、一定の位置以上には退避しない状態で打撃部4による衝撃は受止められてネットNへと伝えられる。かかる作用により、ネット押さえ部2と打撃部4とが協働してネットNを振るう(ほろう)作用を強く発揮できるとともに、ネット押さえ部2の破損の危険を確実に防止でき、その耐久性を高めることができる。
上下駆動手段3による上下駆動Vが与える慣性だけでは、ネットNおよびその内部に収容された貝類Sが暴れ気味になることが懸念される。しかし、緩衝構造を設けることによってそれが防止される。また、それによってネットN等の自由な暴れが規制され、期待されるネットNに対する振るう(ほろう)作用がより強められ、最終的な貝類取出し効果およびその実用性の向上に寄与する。
図2〜6は、図1に示す貝類取出し装置における作用を順に示す説明図である(その1〜その5)。本貝類取出し装置10により得られる作用について、各図を用いて説明する。
その1(図2):本貝類取出し装置10の各駆動が開始される。つまり、搬送駆動手段6によって無端軌道5が周回運動Rし、上下駆動手段3によって打撃部4の上下方向の運動Vが起きる。このように装置10の運転が開始された状態で、ネットNが、無端軌道5とネット押さえ部2との間に差し込まれるように載置される。
その2(図3):ネットNは、ネット押さえ部2によって上方からの押さえ作用を受けることにより、無端軌道5からの脱離、脱落が生じない状態で搬送されるとともに、下方からの打撃部4による打撃を受止める作用、その打撃によってもネットNが脱離、脱落しないように押さえる作用をなす。なお本図では、打撃部4がネットNを打撃していない時点の状態を示す。
その3(図4):本図では、打撃部4がより上方に位置し、ネットNを打撃している時点の状態を示す。上下駆動手段3が機能している間、図3、4の状態の繰り返しが連続することで振るわれの作用が継続してなされ、ネットN内の貝類SはネットNの開口部Qから外に出る。このようにして貝類Sの取出し作用がなされる。
その4(図5):ネットNは、ネット押さえ部2による押さえ作用を受けて無端軌道5から脱離、脱落することなく、無端軌道5の周回運動Rによって搬送されるとともに、上下駆動手段3の上下方向の運動Vによって振るわれ、内部にあった貝類Sが開口部Qから外へと出続ける。
本概念的説明図では、貝類Sの取出し作用が、無端軌道5による搬送領域の後半にまで及ぶように示しているが、実際には搬送領域の前半のうちに、ごく短時間で、ネットN内に収容されていた10枚前後あるいはそれ以上の数のホタテ貝の全ての取出しがなされ得る。
ネットNからの貝類Sの取出し率や取出し速度には、ネットNの大きさ、開口部Qの大きさ、ネットN内にある貝類Sの数、搬送路となる無端軌道5の長さ、搬送速度、上下駆動手段3における上下方向の運動の速度や振幅、打撃部4の具体的構造・形態、ネット押さえ部2の形態や設けられる緩衝構造の実際などが影響するが、いずれにせよ、ネットNに対してこれを搬送しつつ振るわれの作用を及ぼして、搬送領域内にて所定の貝類の全てを取出せるようにこれら諸条件を検討して具体的に装置を設計することは、適宜に行えることである。実際の運転では、取出し率100%が常に可能であり、また取出し速度も相当に迅速である。
その5(図6):貝類Sが取出され、無端軌道5の搬送領域終端にまで搬送されたネットNは、ネット押さえ部2と無端軌道5との間から外部へと排出され、一つのネットNにおける取出し作業が完了する。ホタテ貝など養殖貝類用の場合、ネットNが複数枚、直列にロープで連結されたネット連続体の形態をとることが多い。その場合は、以上説明した作用が連続的に後続のネットNに対してなされる。作業担当者は、ネット連続体を形成する各ネットNを図2に示したように装置10に供する作業のみを最低限行なうことで、ネット連続体が収容する貝類を全て、連続的に、効率よく取出すことができる。
図7は、本発明貝類取出し装置が主として適用対象とするネットの構成を示す斜視図である。図示する通り、本発明の主要な適用対象たるネットNは、伸ばした状態において略四角錐状に形成されており、斜稜上に開口部Qが設けられている、パールネットである。パールネットは、ホタテ貝やアコヤ貝等の貝類養殖用として多用されている。なお本願における「ネット」は原則として、略四角錐状で開口部Qを有する一の網製の収容体を主として指す。一方、これらがロープ等によって直列に複数連結されているものは「ネット連続体」と言えるが、「ネット連続体」のことも単に「ネット」とする場合がある。
なお、以上の各図に示すように本貝類取出し装置10等の無端軌道5等は、一対のレール様構造からなるものとすることができる。無端軌道5等をなすレール様構造は、左右2本が平行関係で設けられていて、あたかも鉄道のレールのような構成であるが、それぞれが無端軌道である。両レール様構造は、同一速度で駆動される同一仕様の構造とすることが望ましい。
本発明貝類取出し装置10等では、無端軌道5等による搬送中に開口部Qを下方に向けて載置されたネットNから貝類Sが出て、落下することが可能な構成が必要である。つまり、ネットNの開口部の下は、当然ながら、貝類落下用に空いている構造が必要である。一対のレール様構造である無端軌道5等はその間が空いているため、ネットNの開口部Qから飛び出してくる貝類Sは、障害なく下方へと落下することができる。
また、図1等に示すように本貝類取出し装置10は、そのネット押さえ部2のネット供給側端部2Eが、ネットNを導入しやすいよう上方への湾曲をもって形成されている構成とすることができる。ネット供給側端部2Eは図示するように、無端軌道5面から勾配をもって外方へ開く構造である。したがって本装置使用者は、ネットNを無端軌道5とネット押さえ部2との間に、ネット供給方向から差込むように載置する際の動作を行ないやすく、本装置10に対して円滑にネットNを供給することができる。
ネット供給側端部2Eは、たとえば図17等により示す例(92E)のように、70〜80°もの角度をもって立ち上がる程の、相当程度の湾曲をもって形成するものとすることもできる。かかる構成により、本装置(910)に対するネットNの供給をより円滑かつ容易に、また身体的負担を相当軽減した状態で行うことができる。特にこの作業を立った状態で行う場合に、無端軌道(95)とネット押さえ部(92)との間の隙間に差込む際の作業の集中が少なくて済み、使用者の身体的負担をほとんど無くすことができるとともに、単純作業の反復時における集中力の欠如による失敗を予防することができる。
無端軌道5とネット押さえ部2との間に差込まれるように供されたネットNに対して、押さえ作用をなさしめる箇所であるところのネット押さえ部2本体部位は、図示するように平坦、直線的な形態とするのがよい。ネットNに対する上方からの押さえ作用、および、下方からの打撃部4による打撃の受止め作用と吸収作用(緩衝作用)を、十分に実現できるからである。
また、同じく図1等に示すようにネット押さえ部2は、搬送最下流におけるネットN排出用の部位においても、ネット供給側端部2Eと同様に、無端軌道5面から勾配をもって外方へ開く構造とすることができる。かかる構造により、貝類取出し作業が終わったネットNは開放されやすくなり、その排出が円滑になされる。
図8は、傾斜を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置210は、既に述べた各構成に加えて、無端軌道25がネットNの搬送方向に向かい仰角をもって設けられている構成、つまり搬送方向に向かって上っていく傾斜を設けた構成とすることができる。かかる傾斜のない構成であっても本発明からは排除されないが、ネットNからの貝類取出しをより迅速に、効率的に行なうためには、かかる傾斜を有する構造とすることが望ましい。
なお、前掲図1、2〜6においてかかる傾斜を記載していないのは、基本的な構成や作用の理解のために敢えて捨象したものであり、本発明装置においてかかる傾斜の具備が望ましいことは、上述の通りである。仰角の傾斜角度は限定されないが、5〜20°の範囲内とすることが望ましい。角度が小さ過ぎては傾斜を設ける意味が乏しくなり、逆に大き過ぎてはネットNの円滑な搬送に支障を来すからである。
図9は、待機部を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置310は、既に述べた各構成に加えて、貝類S取出し処理前すなわち本装置310に供給する前のネットNを、所定姿勢にて待機させるための待機部38を備えた構成とすることができる。待機部38は、搬送路となる無端軌道35の手前に設けられる。待機部35は、処理前のネットNの一または複数を、あるいはネット連続体を載置しておける台形態の構造とすればよい。
待機部38はまた、複数のネットNを重ねて載置可能な仕様とすることが望ましい。待機部38はさらに、不使用時にはコンパクトに折り畳んでおける構造としてもよい。かかる構成は、不使用時において場所を取らず、便利である。待機部38を備えた本装置310によれば、作業者は待機部38上に一旦待機させた複数のネットNから一枚ずつ取って無端軌道45に載置する作業を連続的に行なえばよいため、労力軽減となり、便利である。
図10は、規制手段を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置の無端軌道45には、既に述べた各構成に加えて、載置されたネットNの位置を規制するための凸状の規制手段45Mが設けられている構成とすることができる。規制手段45Mは、ネットNの、主として搬送面上の動きを効果的に規制し得るような、適宜仕様の凸状構造により構成することができる。
上述した通り、ネット押さえ部42の作用によって、無端軌道45上からのネットNの脱離、脱落は防止できるが、規制手段45Mを設けることによって、ネットNの脱離、脱落防止効果をより高めるとともに、ネットNが無端軌道45上平面内で回転してしまうことをも有効に防止することができる。回転が生じると、円滑な振るい(ほろい)作用を得ることが難しい。そして、このようにしてネットNの自由な動きを規制することが、ネットNの振るわれ(ほろわれ)をより強めることになり、その結果、貝類取出し効果を高めることができる。
ネットNが無端軌道上において左右に脱離したり、搬送方向上で前後に振れたり、要するに無端軌道45上で暴れないような摩擦作用あるいはなにがしかの係止作用をなせる限り、凸状構造の大きさ、高さ、形態は適宜設計し得る。なお、無端軌道内に設ける規制手段45Mの数も任意であるが、適用対象とするネットNのサイズや無端軌道45の搬送速度等も考慮しつつ、適宜の複数個を均等に設ける構成とすることが望ましい。
図11は、処理後ネット載置部を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置510は、既に述べた各構成に加えて、貝類S取出し処理後のネットNを積み重ねておく処理後ネット載置部50を備えている構成とすることができる。貝類Sが取出された後のネットNを一枚一枚整理して次回の供用に準備することも労力を要するが、本装置510の処理後ネット載置部50を備えた構成によれば、貝類S取出し処理後の空になったネットNは、無端軌道55の終端部に到達すると、その流れのまま処理後ネット載置部50に自動的に載置される。そして、ネットNを複数枚数そのまま載置しておき、後からまとめて移動する等の後処理を行うことができ、効率がよく、また労力軽減にもなる。
図12は、選別ユニットを有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置610は、既に述べた各構成に加えて、無端軌道65の下方に、ネットNから取出された貝類Sをサイズにより選別する選別ユニット67が設けられている構成とすることができる。かかる構成により本装置610では、貝類Sの取出しに加えて、その選別をも行える構成とすることができる。ここで選別とは、貝類Sをそのサイズによって選別することを言う。
図では、選別ユニット67は水平に設けられている構成であるが、より良好な選別作用をなさしめる目的で、無端軌道65と同様に選別ユニット67もまた傾斜をもって設けられる構成とすることもできる。このことはまた、省スペース、装置の小型化にも繋がる。傾斜を設ける場合、その角度は特に限定されないが、既に述べた無端軌道65の場合と同様、5〜20°の範囲内とすることができる。
なお、図示する選別ユニット67は、ネットNを搬送する搬送部61を構成する無端軌道65から、後述するような貝類搬送路(図14等)を介することなく直接に取出された貝類Sを受ける構成である。この場合、貝類Sの損傷や生体へのダメージを少しでも軽減すべく、ネットN開口部Qから選別ユニット67までのの落下距離が少しでも短くなるようにすることが望ましい。つまり、選別ユニット67をできるだけ無端軌道65の直下に空間を空けずに設けることが望ましい。なお、追って図16を用いて説明するように、貝類搬送路8Tを介した構成がより望ましい。
選別ユニット67により大小サイズを選別された貝類Sは、貝類収容容器C1、C2等にサイズごとに選別されて収容されるものとすることができる。図示する例では、選別ユニット67上に残される場合を除く貝類収容容器C1等への収容に関しては、2種類のサイズ(大・小)に選別される構成であるが、3種類のサイズ(大・中・小)に選別する構成等、選別の基準は如何様にもすることができる。
図13は、選別ユニットが備える篩い構造の例を示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置610における選別ユニット67は、貝類Sをサイズにより選別するための一以上の篩い構造からなる篩い部6Hと、篩い部6Hを振動する篩い部駆動手段(図示せず)とからなる構成とすることができる。篩い部6Hの振動方向は横方向とすること、つまり篩い部の面上での移動をなさしめる方向とすることが望ましい。篩い部6Hは、貝類Sをそのサイズによって選別するために篩い機能となる孔構造をもってこれを行なうものであり、そのためには貝類Sを篩い部6H面上で移動させる必要があるからである。篩い部6Hを構成する篩い構造の例について説明する。
図13に示すように本例では、より大径の篩い孔6Haを有する板状の篩い構造6HAと、より小径の篩い孔6Hbを有する板状の篩い構造6HBとが上下に配置されて篩い部6Hを形成している構成である。上部の篩い構造6HA上に置かれた貝類は、横方向の振動によって6Haの篩い孔上に位置したとき、この孔より大径であれば篩い構造6HA上に残り、小径であれば篩い孔6Haを通って下部の篩い構造6HB上に落下する。そして、横方向の振動によって6Hbの篩い孔上に位置したとき、この孔より大径であれば篩い構造6HB上に残り、小径であれば篩い孔6Hbを通って下方に落下する。このようにして本例では、3段階のサイズに選別されることができる。なお、図示する篩い部6Hは一例であり、別の構成をとることももちろん可能である。
図12に示すように選別ユニット67の篩い部6Hの振動は、打撃部64の上下駆動手段63と駆動源(動力源)を共通化して得るものとすることができる。それにより、装置構成を簡素化でき、また省エネルギーにも繋がる。またこの場合、上下駆動手段63は打撃部64を上下動させる駆動、一方選別ユニット67に対しては運動方向を変換して篩い部6Hを横方向に振動させる駆動がなされる。なお、篩い部6Hにおける篩い作用は、横方向への振動ではなく、たとえば篩い部6H平面内における回転運動や、横方向の振動に上下運動も合力された振動によっても可能であるが、上記横方向の振動のみでも十分な篩い効果を得ることができる。
図14は、貝類搬送路を有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置710は、既に述べた各構成に加えて、ネットNから排出され落下する貝類Sを受けてこれを搬送先7Gへと送る貝類搬送路7Tが備えられている構成とすることができる。つまり本構成によれば、ネットNから取出された貝類Sを、貝類搬送路7Tによって所定の目的箇所たる搬送先7Gへと搬送することができる。
搬送先7Gとしてはたとえば、上述の選別ユニットの他、貝類Sをサイズ別に選別する本装置710とは独立した選別機、貝類Sからの海洋性付着物の除去のための洗浄機、その他貝類取出し後の貝類やネットNの後処理を行う機械類、用具類、装置類が全て適用し得る。
図示するように本装置710の貝類搬送路7Tは、供給方向すなわち搬送先7Gへと向かって俯角をもって設けられている、つまり下り傾斜をもって設けられていることとすることができる。たとえば搬送先7Gが、選別ユニットのように一つ一つ個別の貝類Sに対する何らかの処理を行うための用具類・機械類等である場合、貝類Sはできるだけ上下に重ならずに個々別々に列をなして供給されれば便利である。貝類搬送路7Tを搬送先7Gに向かい俯角とすることは、かかる作用に有利である。なお俯角の実際の角度は限定されないが、たとえば5〜20°とすることができる。
図15は、貝類搬送路の具体的構成例を示す説明図である。図示するように貝類搬送路7Tには、これを振動させる振動手段7A、または水を流下させる流下手段7Wの少なくともいずれかが設けられている構成とすることができる。振動手段7Aは、貝類搬送路7Tを振動させてその上の貝類Sを移動させやすくするための要素である。ここでの振動は、横方向(貝類搬送路7Tの搬送平面内)の振動、縦方向の振動(上下動)、またはその合力のいずれであってもよい。また流下手段7Aは、流下する水の力によって貝類Sを移動させやすくするための要素である。
かかる振動手段7Aまたは流下手段7Wの少なくともいずれかを備える構成により、ネットNの開口部Qから放出されて上方から貝類搬送路7T上に落下した貝類Sは、俯角を有する貝類搬送路7T上を下方に向かって移動する。しかも、ある程度の整列状態で移動させることができる。振動手段7A、流下手段7Wいずれか一方だけでも相応の効果があるが、両方を用いることで効率的な貝類の移動をなさしめることができる。なお、貝類搬送路にはベルトコンベアのような無端軌道を用いることとすることもできるが、図15に示した構成でも十分な搬送効果が得られる。
本貝類取出し装置710における貝類搬送路7Tの振動手段7Aは、上下駆動手段73または搬送駆動手段76の少なくともいずれかと駆動源を共通とする構成としてもよい。特に、既に述べたように上下駆動手段73と駆動源を共通とする構成がより望ましい。振動手段7Aにおける振動駆動は、搬送駆動手段76による周回駆動Rよりも、運動の直線性の点で上下駆動手段73による上下動Vに近いからである。前掲図14では、振動手段7Aは上下駆動手段73と駆動源を共通にする構成である。
なお、貝類搬送路7Tの駆動に係る本振動手段7Aに限らず本発明貝類取出し装置における単一の駆動源から複数の異なる駆動を得る機構は、適宜に設計可能である。リンク等による運動方向の変換や、必要に応じた減速機構の利用も可能である。
図16は、貝類搬送路および選別ユニットを有する本発明貝類取出し装置の基本構成を概念的に示す説明図である。図示するように本貝類取出し装置810では、既に述べた各構成に加えて、貝類搬送路8Tの搬送先を上述の選別ユニット87とすることができる。このように、無端軌道85上での振るい(ほろい)作用によってネットNから放出された貝類Sが、貝類搬送路8Tを介して選別ユニット87へと至る構成とすることによって、貝類Sはおおむね整列した状態で貝類搬送路8T上を搬送され、その終端部に設けられた搬送先であるところの選別ユニット87に供給されて、選別ユニット87での選別処理を受ける。
図示する貝類取出し装置810における選別ユニット87に係る篩い部駆動手段8Dは、打撃部84を上下駆動するための上下駆動手段83、または貝類搬送路8Tの振動手段8Aの少なくともいずれかと駆動源を共通とする構成とすることができる。つまり、篩い部駆動手段と上下駆動手段83の駆動源を共通とする構成、篩い部駆動手段8Dと振動手段8Aの駆動源を共通とする構成、これら三者の駆動源を全て共通とする構成、そのいずれでもよい。最後に挙げた構成が図示する構成だが、この場合は、単一の駆動源(単一のモーター)によって、打撃部84、貝類搬送路8T、および選別ユニット87の篩い部の全てを駆動することができる。このような駆動源の共通化は、装置構成をより簡素かつコンパクトにでき、また省電力にも繋がる。
本発明貝類取出し装置は、従来の装置と比較して相当コンパクトに形成できることが特徴の一つだが、たとえば、縦1300mm以下、横(幅)600mm以下、高さ1000mm以下というサイズが可能である。実際に製作した装置は下記仕様であり、そのコンパクトさを実証できた。なお、単位はmmである。また、横サイズは、対象としたネットの対角線寸法よりも40mm大きいサイズとして設定した。
1)貝類取出し装置(取出し機能)のみのタイプ
縦1000×横550×高さ750(ネット供給側)/950(ネット排出側) 総重量55kg
2)貝類取出し装置に貝類搬送路(搬送機能)を付加したタイプ
縦1200×横550×高さ750(ネット供給側)/950(ネット排出側) 総重量65kg
3)貝類取出し装置に貝類搬送路(搬送機能)および選別ユニット(篩い、選別機能)を付加したタイプ
縦1300×横550×高さ750(ネット供給側)/950(ネット排出側) 総重量85kg
このように本発明の貝類取出し装置は、サイズはコンパクト、かつ軽量であるため、陸上―船上間をさほどの労力を要することなく運搬・設置・撤去できる、可搬式として構成可能である。かかる構成は、就労年齢層が比較的高い上に零細規模の事業者が多いホタテ貝類養殖業者にとって、極めて好ましい仕様である。
ちなみに、上記特許文献1開示技術における装置サイズは、下記4)の通りである。
4)縦2000×横700×高さ1800 総重量240kg
このように、従来技術と比較して重量が1/3になったことも含め、本発明によって極めて優れたコンパクト化が実現できた。したがって、船上、陸上を問わず、狭小なスペースでも装置を設置することができるため、導入しやすい上、より手軽に使用、作業することもできる。
なお、以上説明した本発明貝類取出し装置の各駆動手段としては、モータ等のアクチュエータを好適に使用することができる。モータの場合、その回転運動を上下方向の運動や横方向の振動に変換する機構には、リンク、カム等適宜の手段を用いればよい。
以上説明したいずれかの構成の本発明貝類取出し装置10等を用いて行う貝類取出し方法であって、開口部Qが下方に向くようにネットNを無端軌道5等とネット押さえ部2との間にセットし、貝類Sの取出し処理に供することによる貝類取出し方法もまた、本発明の範囲内である。
以下、本発明の実施例を説明するが、本発明がかかる実施例に限定されるものではない。
〔実施例 貝類取出し装置_ネット中のホタテ貝の取出し装置〕
養殖ホタテ貝を収容したネットからホタテ貝を円滑・迅速・容易に取出すための装置を開発、製作した。
図17〜22は、本発明実施例を示す写真図であり、順に正面視、背面視、左側面視、右側面視、上面視、および底面視の写真図である。なお、本貝類取出し装置910を構成する各要素の駆動源としては、30Wと80Wタイプの2個のモーターを用いた。前者は搬送駆動手段96の駆動源として、また後者は上下駆動手段93として用いた。後者はまた選別ユニットを付加する場合にその篩い部を駆動する駆動源としても使用可能に構成した。
本貝類取出し装置実施例910を用いて、貝類取出しの効果を試験した。
装置910の電源を投入し、搬送駆動手段96による無端軌道95の周回駆動、および上下駆動手段93によるネット押さえ部92の上下方向の運動を開始した。そして、ネット供給側端部92Eから、養殖ホタテ貝入りのパールネット(篭連続体)を連続的に供給した。これは、作業者の手により無端軌道95とネット押さえ部92の間にセットすることにより行った。
その結果、ネットは搬送されつつ打撃部94とネット押さえ部92との協働による振るわれ(ほろわれ)の作用を受け、ただちにネット内のホタテ貝が開口部から排出され始め、一枚のネットあたり1〜3秒程度でその内部のホタテ貝約10枚全てが円滑に排出された。これにより、本発明装置の貝類取出し効果の高さ、実用性の高さが実証された。
また、ネット押さえ部92に付随して設けた緩衝構造92Bは、打撃部94からネット押さえ部92が受ける衝撃の一部を、揺動によって弾性的に受止めることにより吸収し、これにより、連続的な打撃によるネットの振るい(ほろい)作用が良好に継続可能であることが確認された。
〔実施例2 選別ユニットの付加〕
図23は、図17等に示す実施例に選別ユニットを備えた形態の写真図である。なお図では、選別ユニットを視認しやすくするためにネット押さえ部など一部の要素を取り外した状態としている。選別ユニット97の上流側には貝類搬送路9Tを介在させた。図17等に示した実施例1のみでも、本装置910は貝類取出し用として使用することができるが、本図に示す下部構造(選別ユニット等)を備えることによって、ネットからの貝類(ホタテ貝)の取出しに加えて、その選別まで行なうことができる。なお、実施例で述べた80Wのモーターを、貝類搬送路9T、選別ユニット97の篩い部、および打撃部94の上下駆動手段93の共通の駆動源として用いた。
本貝類取出し装置910実施例2を用いて、貝類選別の効果を試験した。
ここでは、取出されたホタテ貝が貝類搬送路9T上に載置された状態で本装置910の電源を投入し、貝類搬送路9Tの振動運動、および選別ユニット97の篩い部の振動駆動を開始した。また篩い部は、一定サイズの篩い穴を多数設けた板状構造により形成し、篩い穴を通らないサイズ、通るサイズ、大小2サイズにホタテ貝を選別する構成とした。
その結果、ホタテ貝は、搬送方向に向かって俯角の傾斜が設けられた貝類搬送路9Tにより搬送され、その下の選別ユニット97の篩い部に到達し、振動する篩い部の篩い穴によってサイズの大小が良好に選別された。これにより、本発明装置910のサイズ選別効果を実証できた。
本発明の貝類取出し装置、および貝類取出し方法によれば、上記従来技術にも増して、養殖篭から貝類を効率的に取出すことができ、作業を迅速化でき、作業者の労力を大幅に軽減、省力化できる。しかもコンパクトであり、実用性が高い。したがって本発明は、貝類養殖分野や、類似構造のネットから内部に収容された物を取出す必要のある産業分野、およびこれらに関連する全分野において、実用性が極めて高く、産業上利用性が高い発明である。
1、21、31、51、61、71、81…搬送部
2、12o、12b、22、32、42、52、62、72、82、92…ネット押さえ部
2E、22E、32E、92E…ネット供給側端部
3、23、33、53、63、73、83、93…上下駆動手段
4、14、24、34、54、64、74、84、94…打撃部
5、15、25、35、45、55、65、75、85、95…無端軌道
5M、15M、45M、95M…凸状の規制手段
6、26、36、56、66、76、86、96…搬送駆動手段
6H…篩い部
6HA、6HB…篩い構造
6Ha、6Hb…篩い孔
7A…振動手段
7G…搬送先
7T、8T、9T…貝類搬送路
7W…流下手段
8D…篩い部駆動手段
9、19、29、39、59、69、79、89、99…支持部
10、110、210、310、510、610、710、810、910…貝類取出し装置
38…待機部
50…処理後ネット載置部
67、87、97…選別ユニット
92B…緩衝構造
B…揺動(揺動運動)
C1、C2、C3、C4…貝類収容容器
F…貝類搬送路における貝類の移動
N…貝類養殖用の篭(パールネット、ネット)
Q…開口部
R…周回運動(周回駆動)
S…貝類
V…上下方向の運動(上下動、上下駆動)

Claims (21)

  1. 略四角錐状で斜稜上に開口部が設けられている貝類養殖用の篭(パールネット。以下、単に「ネット」ともいう。)から貝類を取出すための貝類取出し装置であって、ネットを下方から支持して搬送する搬送部と、該搬送部により搬送されるネットを上方から押さえるネット押さえ部と、該搬送部により搬送されるネットを下方から連続的に叩き打つ打撃部と、該打撃部を上下駆動する上下駆動手段とを備えてなり、該搬送部は、ネットがその開口部を下方に向けて載置される左右一対の無端軌道と、該無端軌道を駆動する搬送駆動手段とを備えてなることを特徴とする、貝類取出し装置。
  2. 前記ネット押さえ部は前記無端軌道の駆動方向と同方向に左右一対設けられており、該ネット押さえ部と前記無端軌道はその間にネットを差込み得る程度以上に離間して設けられていることを特徴とする、請求項1に記載の貝類取出し装置。
  3. 前記ネット押さえ部は前記打撃部による衝撃を吸収する緩衝構造を備えていることを特徴とする、請求項1、2のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  4. 前記緩衝構造は前記ネット押さえ部が受けた衝撃を揺動に変換する機構であることを特徴とする、請求項3に記載の貝類取出し装置。
  5. 前記打撃部は前記ネット押さえ部の直下位置に左右一対設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  6. 前記ネット押さえ部および打撃部はいずれもバー構造(以下、前者を「押さえバー」、後者を「打撃バー」ともいう。)であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  7. 前記無端軌道はネットの搬送方向に向かい仰角をもって設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  8. 貝類取出し処理前のネットを所定姿勢にて待機させる待機部を備えていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  9. 前記ネット押さえ部のネット供給側端部はネットを導入しやすいよう上方への湾曲をもって形成されていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  10. 前記無端軌道には、載置されたネットの位置を規制するための凸状の規制手段が設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  11. 貝類取出し処理後のネットを積み重ねておく処理後ネット載置部を備えていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  12. 前記無端軌道の下方に、取出された貝類をサイズにより選別する選別ユニットが設けられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  13. 前記選別ユニットは、貝類をサイズにより選別するための一以上の篩い構造からなる篩い部と、該篩い部を振動する篩い部駆動手段とを備えてなることを特徴とする、請求項12に記載の貝類取出し装置。
  14. ネットから排出され落下する貝類を受けてこれを搬送先へと送る貝類搬送路が備えられていることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  15. 前記貝類搬送路は供給方向に俯角をもって設けられていることを特徴とする、請求項14に記載の貝類取出し装置。
  16. 前記貝類搬送路にはこれを振動させる振動手段、または水を流下させる流下手段の少なくともいずれかが設けられていることを特徴とする、請求項14、15のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  17. 前記貝類搬送路の振動手段は、前記上下駆動手段または前記搬送駆動手段の少なくともいずれかと駆動源を共通とすることを特徴とする、請求項16に記載の貝類取出し装置。
  18. 前記貝類搬送路の搬送先は前記選別ユニットであることを特徴とする、請求項12、13のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  19. 前記篩い部駆動手段は、前記上下駆動手段または前記貝類搬送路の振動手段の少なくともいずれかと駆動源を共通とすることを特徴とする、請求項18に記載の貝類取出し装置。
  20. 可搬式であることを特徴とする、請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19のいずれかに記載の貝類取出し装置。
  21. 請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15、16、17、18、19、20のいずれかに記載の貝類取出し装置を用いて行う貝類取出し方法であって、開口部が下方に向くようにネットを前記無端軌道と前記ネット押さえ部の間にセットし、貝類の取出し処理に供することを特徴とする、貝類取出し方法。

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