JP2020111104A - 無人飛行体及びそれを用いた搬送システム - Google Patents

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【課題】無人飛行体が落下するときに、床面や作業者への衝突を回避すること。【解決手段】無人飛行体1は、落下を防止する落下防止部を備え、落下防止部は、収納部と、収納部に収納された複数の線状体21と、各線状体21の先端に設けられると共に、建物内に設けられた立設体Rに係止可能に構成された係止部22と、落下していることを検知する検知部と、検知部からの検知信号に基づいて、収納部から各線状体を互いに放射状に横方向に放出する放出部と、を備える。【選択図】図4

Description

本発明は、建物内を飛行する無人飛行体及びそれを用いた搬送システムに関する。
工場や倉庫等の建物内において、ドローンと称する無人飛行体が用いられることがある。例えば、特許文献1では、ピッキングシステムが開示されている。このピッキングシステムでは、物品を保持した状態で飛行可能な無人飛行体が用いられ、無人飛行体は、棚等の保管手段に保管された対象物品を取り出して積み込み、集荷部に移動して、対象物品を集荷部に取り降ろす。
特許文献2では、フォークリフト支援システムが開示されている。この支援システムでは、カメラを備える無人飛行体が用いられ、無人飛行体は、フォークリフトに搭載されて、フォークの上昇とともにフォークリフトから飛行して、カメラで撮像された飛行中の撮像画像を車載モニターに表示する。
ここで、無人飛行体は、モータの故障やバッテリの急放電等によって回転翼が停止することがあり、無人飛行体が空中から落下するおそれがある。その場合、無人飛行体が、床面に衝突して破損したり、作業者に衝突して怪我を負わしたりする問題がある。
特開2018−16435号公報 特開2017−36102号公報
そこで、本発明が解決しようとする課題は、上記の問題に鑑みて、落下したときに、床面や作業者への衝突を回避できる無人飛行体及びそれを用いた搬送システムを提供することにある。
上記課題を解決するために、本発明に係る無人飛行体は、
建物内を飛行する無人飛行体であって、
建物は、建物内に配置された立設体を備え、
無人飛行体は、落下を防止する落下防止部を備え、
落下防止部は、
収納部と、
収納部に収納された複数の線状体と、
無人飛行体が落下していることを検知する検知部と、
検知部からの検知信号に基づいて、収納部から各線状体を互いに放射状に横方向に放出する放出部と、を備え、
落下防止部又は立設体は、放出された線状体が立設体に係止できるように構成された係止部を備える。
上記課題を解決するために、本発明に係る搬送システムは、
建物内を飛行する無人飛行体と、
建物内を走行する搬送車と、
建物内に配置された立設体と、を備える搬送システムであって、
搬送車は、走行及び荷役するよう構成され、
無人飛行体は、
搬送車の走行又は荷役を支援するよう構成され、さらに、
収納部と、
収納部に収納された複数の線状体と、
落下していることを検知する検知部と、
検知部からの検知信号に基づいて、収納部から各線状体を互いに放射状に横方向に放出する放出部と、を備え、
落下防止部又は立設体は、放出された線状体が立設体に係止できるように構成された係止部を備える。
好ましくは、
立設体は、荷物を収納する磁性材料の棚からなり、
係止部は、各線状体の先端に設けられた磁石からなる
好ましくは、
立設体は、荷物を収納する棚からなり、
係止部は、鉤爪からなる。
本発明に係る搬送システムを示す図である。 無人飛行体を示す斜視図である。 無人飛行体の落下防止部等を示すブロック図である。 棚に係止された無人飛行体を示す側面図である。 図4の平面図である。 鉤爪を示す斜視図である。
以下、図面に基づき、本発明に係る無人飛行体及びそれを用いた搬送システムの一実施形態を説明する。
<搬送システム>
図1の通り、本実施形態の搬送システムは、無人搬送システムからなる。無人搬送システムは、無人飛行体1、無人搬送車3及び複数の棚Rを備える。無人飛行体1は、ドローンと称され、空中で停止飛行(ホバリング)できる。無人搬送車3は、無人フォークリフトからなる。無人搬送車3は、車体31と、左右一対の前輪33と、左右一対の後輪34と、フォーク37と、マスト38と、を備える。
無人搬送車3は、予め設定された荷役作業の計画データに基づいて、所定の棚Rに収納された所定の荷物を取り出したり、所定の棚Rに所定の荷物を収納したりする。無人飛行体1は、無人搬送車3の走行経路に沿って飛行しながら、無人搬送車3を誘導するための誘導信号を発信する。無人搬送車3は、無人飛行体1からの誘導信号に基づいて無人飛行体1に追従する。そのため、無人飛行体1は、無人搬送車3の走行を支援する。
<無人飛行体>
図2の通り、無人飛行体1は、本体11と、本体11から延設された4本のアーム12と、4本のアーム12のそれぞれの先端側に設けられたモータ13と、モータ13に連結された回転翼14と、本体11の周囲かつアーム12の下側に設けられた4本のスキッド18と、を備える。
図3の通り、無人飛行体1は、モータ13に電力を供給する蓄電池15を備える。無人飛行体1は、蓄電池15の電圧を検知する検知部16を備える。蓄電池15に対する負荷や蓄電池15の経年劣化等によって、電圧降下現象が発生して、蓄電池15からモータ13への電力出力が遮断されることがある。従って、蓄電池15の電圧が所定値より小さいと、モータ13への出力が停止することで、回転翼14が停止する。
<落下防止部>
無人飛行体1は、無人飛行体1の落下を防止する落下防止部2を備える。落下防止部2は、収納部20と、収納部20に収納されたワイヤー紐等からなる4本の線状体21と、各線状体21の先端に設けられる係止部22と、を備える。さらに、収納部20は、カバー部24で覆われる。なお、線状体21の本数は、2本以上でよく、特に限定されない。収納部20及びカバー部24は、無人飛行体1に設けられる。収納部20は、椀状に形成されており、開口が下方に向けられる。線状体21は、収納部20の開口から収納されており、収納部20の内部に連結されている。係止部22は、建物内に設けられた棚(立設体)Rに係止できるように構成される。
無人飛行体1は、検知部16からの検知信号に基づいて、収納部20から各線状体21を互いに放射状に横方向Xに放出する放出部23を備える。横方向Xとは、水平方向に限らず斜め上下方向も含む。放出部23は、点火材230と、ガス発生材231とからなる。点火材230は、ガス発生材231を爆発させる。ガス発生材231は、各係止部22の後方側に配置される。
点火材230は、検知部16に接続される。検知部16によって蓄電池15の電圧が所定値より小さいことが検知されるとき、無人飛行体1が落下しているので、検知部16からの信号に基づいて点火材230が点火される。点火材230の点火によってガス発生材231が爆発し、そのガスの圧力で、各線状体21が収納部20の開口から下方に向けて放出される。ガス発生材231は、各係止部22が互いに放射状に横方向Xに吹き飛ぶように配置される。カバー部24は、各係止部22が通過するための通過部24a(図2)を備えており、各係止部22が通過部24aを通過して横方向Xに吹き飛ぶ。
本実施形態では、棚Rが鉄等の磁性材料からなり、係止部22は強力な磁石からなる。従って、係止部22は、棚Rに吸着して係止する。また、図6の通り、係止部22は、棚Rに引っ掛かって係止する鉤爪からなっていてもよい。
図4及び図5の通り、無人飛行体1が落下すると、検知部16からの信号に基づいて点火材230が点火する。それによって、4本の線状体21が放射状に横方向Xに吹き飛び、係止部22が棚Rに吸着する。横方向Xに放出された各線状体21の先端は、隣接する棚Rに係止される。各線状体21は、無人飛行体1の両側から横方向Xに放出されるので、各線状体21の長さは、隣接する棚Rの間の距離Wより短く、好ましくは距離Wの1/2程度である。これにより、各線状体21が棚Rに係止されると、無人飛行体1が、棚Rに係止された線状体21によって空中で保持されるので、床面や作業者への衝突を回避できる。
以上、本発明に係る無人飛行体及びそれを用いた搬送システムの実施形態について説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではない。例えば、以下のように構成されていてもよい。
(1)係止部22は、棚Rに設けられてもよい。例えば、複数の鉤爪からなる係止部22が棚Rに設けられ、線状体21の先端にリング部が設けられ、放出された線状体21のリング部が係止部22に係止されてもよい。
(2)放出部23は、機械的または電気的な動力で各線状体21を放出してもよい。また、例えば、ばね力等を用いて各線状体12を放出してもよい。
(3)検知部16は、加速度センサーまたは回転翼14の回転センサーに基づいて、無人飛行体1が落下していることを検知してもよい。加速度センサーは、無人飛行体1の下降加速度が所定値よりも大きいときに落下していることを検知する。回転センサーは、回転翼14の回転数が所定値よりも小さいときに落下していることを検知する。
(4)係止部22が係止される立設部は、棚R以外に壁面等でもよい。立設部は、床面から垂直方向に立設され、所定の高さを有する物体であればよく、係止部22に係止可能であればよい。
(5)無人搬送システムは、床面に敷設された誘導ラインを備え、無人搬送車3は、撮像手段を用いて誘導ラインに沿って走行してもよい。また、無人搬送システムは、建物内の壁面に設置された反射板を備え、無人搬送車3は、レーザースキャナを備えており、反射板をレーザースキャナで認識することで自己位置を検出しながら、予め設定され記憶された経路を走行してもよい。
(6)無人飛行体1は、棚Rに対して荷物を出し入れする荷役作業を行ってもよい。この場合、無人飛行体1は、無人搬送車3の荷役作業を支援する。
1 無人飛行体
2 落下防止部
3 無人搬送車
20 収納部
21 線状体
22 係止部
23 放出部
16 検知部
R 棚

Claims (6)

  1. 建物内を飛行する無人飛行体であって、
    前記建物は、前記建物内に配置された立設体を備え、
    前記無人飛行体は、落下を防止する落下防止部を備え、
    前記落下防止部は、
    収納部と、
    前記収納部に収納された複数の線状体と、
    前記無人飛行体が落下していることを検知する検知部と、
    前記検知部からの検知信号に基づいて、前記収納部から前記各線状体を互いに放射状に横方向に放出する放出部と、を備え、
    前記落下防止部又は前記立設体は、放出された前記線状体が前記立設体に係止できるように構成された係止部を備える
    ことを特徴とする無人飛行体。
  2. 前記立設体は、荷物を収納する磁性材料の棚からなり、
    前記係止部は、前記各線状体の先端に設けられた磁石からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無人飛行体。
  3. 前記立設体は、荷物を収納する棚からなり、
    前記係止部は、鉤爪からなる
    ことを特徴とする請求項1に記載の無人飛行体。
  4. 建物内を飛行する無人飛行体と、
    前記建物内を走行する搬送車と、
    前記建物内に配置された立設体と、を備える搬送システムであって、
    前記搬送車は、走行及び荷役するよう構成され、
    前記無人飛行体は、
    前記搬送車の走行又は荷役を支援するよう構成され、さらに、
    収納部と、
    前記収納部に収納された複数の線状体と、
    落下していることを検知する検知部と、
    前記検知部からの検知信号に基づいて、前記収納部から前記各線状体を互いに放射状に横方向に放出する放出部と、を備え、
    前記落下防止部又は前記立設体は、放出された前記線状体が前記立設体に係止できるように構成された係止部を備える
    ことを特徴とする搬送システム。
  5. 前記棚は、磁性材料からなり、
    前記係止部は、前記各線状体の先端に設けられた磁石からなる
    ことを特徴とする請求項4に記載の搬送システム。
  6. 前記係止部は、鉤爪からなる
    ことを特徴とする請求項4に記載の搬送システム。
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