JP2020109180A - 溶融成形用樹脂組成物及び溶融成形方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能な溶融成形用樹脂組成物、及び該組成物を用いた溶融成形方法の提供。【解決手段】水酸基含有樹脂及び酸化防止剤を含有し、前記水酸基含有樹脂は、構成単位に0.5〜6個の水酸基を有し、前記酸化防止剤は、下式(1)の構造を有する。【選択図】なし
Description
本発明は、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能な溶融成形用樹脂組成物、及び、該溶融成形用樹脂組成物を用いた溶融成形方法に関する。
水酸基含有樹脂、特にポリビニルアルコール(PVA)は、結晶融点が熱分解温度に非常に近いため、PVAを溶融成形により製膜する場合、比較的短時間でゲル化が発生し、押出圧力上昇により押出困難な状況になるという課題があった。また、その状態に至る前でも、金型内滞留部で粘度上昇、ゲル化が進行し、金型端部からの樹脂の流動性が低下することで、製膜品質に影響を及ぼすという問題があった。
従って、PVAでは、通常の熱可塑性樹脂で行われているような溶融成形を容易に行うことができないのが現状であった。
従って、PVAでは、通常の熱可塑性樹脂で行われているような溶融成形を容易に行うことができないのが現状であった。
そのため、PVAから成形体を得る方法としては、例えば、水やPVAを溶解可能な有機溶剤に溶解して流延法によりフィルムを製造する方法や、グリセリン、ポリエチレングリコール等の可塑剤を多量に添加し融点および溶融粘度を下げるといった方法が行われていた。
しかしながら、流延法ではPVAの溶解に用いた多量の水や有機溶媒を乾燥する必要があり、製造工程が複雑で生産効率が悪く、更に、乾燥に大量の熱エネルギーが必要であるため、製造コストが高くなるという問題点があった。
また、多量の可塑剤を使用すると、得られた成形体がべたつき、ブロッキングを起こしやすく、更に、PVAが本来有している強度などの機械的物性が損なわれるという問題があった。
しかしながら、流延法ではPVAの溶解に用いた多量の水や有機溶媒を乾燥する必要があり、製造工程が複雑で生産効率が悪く、更に、乾燥に大量の熱エネルギーが必要であるため、製造コストが高くなるという問題点があった。
また、多量の可塑剤を使用すると、得られた成形体がべたつき、ブロッキングを起こしやすく、更に、PVAが本来有している強度などの機械的物性が損なわれるという問題があった。
これに対して、PVAに酸化防止剤を添加することで、溶融成形を行う方法が提案されている。
例えば、特許文献1には、最適な酸化防止剤(加工安定剤)として、ヒドラジン系化合物を使用する方法が記載されており、特許文献2には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を使用する方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法を用いた場合でも、溶融成形を行う際の粘度上昇を防止することができず、得られる成形体の品質は充分なものではなかった。
例えば、特許文献1には、最適な酸化防止剤(加工安定剤)として、ヒドラジン系化合物を使用する方法が記載されており、特許文献2には、ヒンダードフェノール系酸化防止剤を使用する方法が記載されている。
しかしながら、これらの方法を用いた場合でも、溶融成形を行う際の粘度上昇を防止することができず、得られる成形体の品質は充分なものではなかった。
本発明は、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能な溶融成形用樹脂組成物、及び、該溶融成形用樹脂組成物を用いた溶融成形方法を提供することを目的とする。
本発明は、水酸基含有樹脂及び酸化防止剤を含有し、前記水酸基含有樹脂は、構成単位に0.5〜6個の水酸基を有し、前記酸化防止剤は、下記式(1)に示す構造を有する溶融成形用樹脂組成物である。
以下、本発明を詳述する。
以下、本発明を詳述する。
式(1)中、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表し、R3は水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。Xは硫黄原子又は−CHR6−(R6は水素原子、炭素数1〜8のアルキル基又は炭素数5〜8のシクロアルキル基を示す。)で示される基を表し、nは0または1である。Aは炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7)m−(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。
本発明者は、特定数の水酸基を有する構成単位からなる水酸基含有樹脂に、所定の構造を有する酸化防止剤を添加することで、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能となることを見出し、本発明を完成させるに至った。
以下、本発明の詳細を説明する。
以下、本発明の詳細を説明する。
[水酸基含有樹脂]
本発明に係る水酸基含有樹脂は、溶融成形を行う際の主材料となる物質である。
上記水酸基含有樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等のほか、デンプン、デキストリン、セルロース等の多糖類等が挙げられる。また、上記ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールにエチレン、メチルメタアクリレート、アクリルアミド等が共重合したポリビニルアルコール変成物、ポリビニルアセタール変成物等が挙げられる。なかでも、ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール変成物が好ましい。
また、上記水酸基含有樹脂としては、水酸基を付加した樹脂を使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエーテル樹脂等が挙げられる。
本発明に係る水酸基含有樹脂は、溶融成形を行う際の主材料となる物質である。
上記水酸基含有樹脂としては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタール等のほか、デンプン、デキストリン、セルロース等の多糖類等が挙げられる。また、上記ポリビニルアルコール、ポリビニルアセタールにエチレン、メチルメタアクリレート、アクリルアミド等が共重合したポリビニルアルコール変成物、ポリビニルアセタール変成物等が挙げられる。なかでも、ポリビニルアルコール及びポリビニルアルコール変成物が好ましい。
また、上記水酸基含有樹脂としては、水酸基を付加した樹脂を使用してもよい。このような樹脂としては、例えば、水酸基含有アクリル樹脂、水酸基含有ポリエステル樹脂、水酸基含有ポリウレタン樹脂、水酸基含有ポリエーテル樹脂等が挙げられる。
上記水酸基含有樹脂は、構成単位に0.5〜6個の水酸基を有するものである。
なお、「構成単位に0.5〜6個の水酸基を有する」とは、構成単位当たりの水酸基の個数が0.5〜6個であることを意味し、水酸基含有樹脂を構成する各構成単位のモル構成比と各々の構成単位が有する水酸基数から、構成単位当りの水酸基の平均個数を算術平均することにより求めることが出来る。
上記構成単位の水酸基の個数が0.5個以上であることで、高い親水性及び/又は水溶性を得ることが出来、6個以下であることで、比較的良好な溶融成形性を付与することが出来る。上記構成単位の水酸基の個数の好ましい下限は0.7個、より好ましい下限は0.8個であり、好ましい上限は3個である。
なお、「構成単位に0.5〜6個の水酸基を有する」とは、構成単位当たりの水酸基の個数が0.5〜6個であることを意味し、水酸基含有樹脂を構成する各構成単位のモル構成比と各々の構成単位が有する水酸基数から、構成単位当りの水酸基の平均個数を算術平均することにより求めることが出来る。
上記構成単位の水酸基の個数が0.5個以上であることで、高い親水性及び/又は水溶性を得ることが出来、6個以下であることで、比較的良好な溶融成形性を付与することが出来る。上記構成単位の水酸基の個数の好ましい下限は0.7個、より好ましい下限は0.8個であり、好ましい上限は3個である。
上記水酸基含有樹脂としてポリビニルアルコール(以下、PVAと記載することがある)を使用する場合、上記ポリビニルアルコールのケン化度は、好ましい下限が50モル%、好ましい上限が100モル%である。上記ケン化度下限以上とすることで、フィルムとしての物理強度をより効果的に発現することができる。使用するPVAのケン化度は、目的とする物性と溶融製膜性のバランスによって適宜決定される。
上記ケン化度のより好ましい下限は70モル%、更に好ましい下限は80モル%、より好ましい上限は99.5モル%である。更に好ましい上限は99モル%である。
上記ケン化度のより好ましい下限は70モル%、更に好ましい下限は80モル%、より好ましい上限は99.5モル%である。更に好ましい上限は99モル%である。
上記ケン化度は、JIS K6726に準拠して測定される。ケン化度は、ケン化によるビニルアルコール単位に変換される単位のうち、実際にビニルアルコール単位にケン化されている単位の割合を示す。
上記ケン化度の調整方法は特に限定されない。ケン化度は、ケン化条件、すなわち加水分解条件により適宜調整可能である。
上記ケン化度の調整方法は特に限定されない。ケン化度は、ケン化条件、すなわち加水分解条件により適宜調整可能である。
上記PVAの重合度は特に限定されないが、好ましい下限は300、好ましい上限は5000である。より好ましい下限は500、より好ましい上限は3000である。上記重合度が上記下限以上及び上記上限以下であると、フィルム物性と製膜性の両方を高いレベルで両立することができる。なお、上記重合度は、JIS K6726に準拠して測定される。
上記PVAは、ケン化度、重合度等が異なる2種以上のPVAを混合したものであってもよい。このような混合PVAを用いることで、ケン化度の低い樹脂が実質の流動開始温度を下げる効果を発現するので、製膜可能温度をより下げることができる。
上記ポリビニルアルコールは、従来公知の方法に従って、ビニルエステルを重合してポリマーを得た後、ポリマーをケン化、すなわち加水分解することにより得られる。ケン化には、一般に、アルカリ又は酸が用いられる。ケン化には、アルカリを用いることが好ましい。上記ポリビニルアルコールとしては、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記ビニルエステルとしては、酢酸ビニル、ギ酸ビニル、プロピオン酸ビニル、酪酸ビニル、ピバリン酸ビニル、バーサティック酸ビニル、ラウリン酸ビニル、ステアリン酸ビニル及び安息香酸ビニル等が挙げられる。
上記ビニルエステルの重合方法は特に限定されない。この重合方法として、溶液重合法、塊状重合法及び懸濁重合法等が挙げられる。
上記ビニルエステルを重合する際に用いる重合触媒としては、例えば、2−エチルヘキシルペルオキシジカーボネート(Tianjin McEIT社製「TrigonoxEHP」)、2,2’−アゾビスイソブチロニトリル(AIBN)、t−ブチルペルオキシネオデカノエート、ビス(4−t−ブチルシクロヘキシル)ペルオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルペルオキシジカーボネート、ジ−n−ブチルペルオキシジカーボネート、ジ−セチルペルオキシジカーボネート及びジ−s−ブチルペルオキシジカーボネート等が挙げられる。上記重合触媒は、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
ケン化度を好適な範囲に制御しやすいので、上記ビニルエステルを重合して得られるポリマーは、ポリビニルエステルであることが好ましい。また、上記ビニルエステルを重合して得られるポリマーは、上記ビニルエステルと他のモノマーとの共重合体であってもよい。すなわち、上記ポリビニルアルコールは、ビニルエステルと他のモノマーとの共重合体を用いて形成されていてもよい。上記他のモノマーすなわち共重合されるコモノマーとしては、例えば、オレフィン類、(メタ)アクリル酸及びその塩、(メタ)アクリル酸エステル類、(メタ)アクリルアミド誘導体、N−ビニルアミド類、ビニルエーテル類、ニトリル類、ハロゲン化ビニル類、アリル化合物、マレイン酸及びその塩、マレイン酸エステル、イタコン酸及びその塩、イタコン酸エステル、ビニルシリル化合物、並びに酢酸イソプロペニル等が挙げられる。上記他のモノマーは、1種のみが用いられてもよく、2種以上が併用されてもよい。
上記オレフィン類としては、エチレン、プロピレン、1−ブテン及びイソブテン等が挙げられる。上記(メタ)アクリル酸エステル類としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸n−プロピル、(メタ)アクリル酸i−プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、及び(メタ)アクリル酸2−エチルヘキシル等が挙げられる。上記(メタ)アクリルアミド誘導体としては、アクリルアミド、n−メチルアクリルアミド、N−エチルアクリルアミド、N,N−ジメチルアクリルアミド、及び(メタ)アクリルアミドプロパンスルホン酸及びその塩等が挙げられる。上記N−ビニルアミド類としては、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。上記ビニルエーテル類としては、メチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、i−プロピルビニルエーテル及びn−ブチルビニルエーテル等が挙げられる。上記ニトリル類としては、(メタ)アクリロニトリル等が挙げられる。上記ハロゲン化ビニル類としては、塩化ビニル及び塩化ビニリデン等が挙げられる。上記アリル化合物としては、酢酸アリル及び塩化アリル等が挙げられる。上記ビニルシリル化合物としては、ビニルトリメトキシシラン等が挙げられる。
上記ポリビニルアルコールと上記他のモノマーとを共重合し、変性PVAとする場合には、変性量の好ましい上限は15モル%、より好ましい上限は5モル%である。すなわち、変性PVAにおけるビニルエステルに由来する構造単位と上記他のモノマーに由来する構造単位との合計100モル%中、上記ビニルエステルに由来する構造単位は好ましくは85モル%以上、より好ましくは95モル%以上であり、上記他のモノマーに由来する構造単位は好ましくは15モル%以下、より好ましくは5モル%以下である。なお、本明細書において、ポリビニルアルコールには、変性ポリビニルアルコール(変性PVA)が含まれる。
[酸化防止剤]
本発明で用いられる酸化防止剤は、下記式(1)で表される亜リン酸エステル類である。
本発明で用いられる酸化防止剤は、下記式(1)で表される亜リン酸エステル類である。
上記式(1)に示す酸化防止剤において、R1、R2、R4及びR5はそれぞれ独立に水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基、炭素数7〜12のアラルキル基又はフェニル基を表す。
上記炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基、i−オクチル基、t−オクチル基、2−エチルヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数5〜8のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、1−メチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチル−4−i−プロピルシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等が挙げられる。
上記炭素数5〜8のシクロアルキル基としては、例えば、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基、シクロオクチル基等が挙げられ、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基としては、例えば、1−メチルシクロペンチル基、1−メチルシクロヘキシル基、1−メチル−4−i−プロピルシクロヘキシル基等が挙げられる。
上記炭素数7〜12のアラルキル基としては、例えば、ベンジル基、α−メチルベンジル基、α,α−ジメチルベンジル基等が挙げられる。
上記R1、R2、R4としては、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基、炭素数6〜12のアルキルシクロアルキル基を用いることが好ましい。なかでも、上記R1、R4としては、t−ブチル基、t−ペンチル基、t−オクチル基等のt−アルキル基、シクロヘキシル基、1−メチルシクロヘキシル基を用いることがより好ましい。
上記R2としては、例えば、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられ、なかでも、メチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基が好ましい。
上記R5としては、例えば、水素原子、炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基であり、より好ましくは水素原子、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、sec−ブチル基、t−ブチル基、t−ペンチル基等の炭素数1〜5のアルキル基等が挙げられる。
上記置換基R3は、水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表すが、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、前記と同様のアルキル基が挙げられる。好ましくは水素原子又は炭素数1〜5のアルキル基であり、より好ましくは水素原子又はメチル基である。
また、上記置換基Xは、nが0である場合、二つのフェノキシ基骨格を有する基が直接結合していることを表し、nが1である場合、硫黄原子又は炭素数1〜8のアルキル基もしくは炭素数5〜8のシクロアルキル基が置換していることもあるメチレン基を表す。ここで、メチレン基に置換している炭素数1〜8のアルキル基、炭素数5〜8のシクロアルキル基としては、それぞれ前記と同様のアルキル基、シクロアルキル基が挙げられる。置換基Xとして、好ましくはnが0であり、二つのフェノキシ基骨格を有する基が直接結合していること、または、nが1であり、メチレン基又はメチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基等が置換したメチレン基である。
また、上記置換基Aは、炭素数2〜8のアルキレン基又は*−CO(R7)m(R7は炭素数1〜8のアルキレン基を、*は酸素原子と結合する部位であることを示し、mは0または1である。)で示される基を表す。
ここで、炭素数2〜8のアルキレン基としては、例えば、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基等が挙げられ、好ましくはプロピレン基である。
また、*−COR7−で示される基における*は、カルボニル基がホスファイト基の酸素原子と結合する部位であることを示す。R7における、炭素数1〜8のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。
上記*−COR7−で示される基としては、mが0である*−CO−、または、mが1でありR7としてはエチレンである*−CO(CH2CH2)−が好ましい。
また、*−COR7−で示される基における*は、カルボニル基がホスファイト基の酸素原子と結合する部位であることを示す。R7における、炭素数1〜8のアルキレン基としては、例えば、メチレン基、エチレン基、プロピレン基、ブチレン基、ペンタメチレン基、ヘキサメチレン基、オクタメチレン基、2,2−ジメチル−1,3−プロピレン基等が挙げられる。
上記*−COR7−で示される基としては、mが0である*−CO−、または、mが1でありR7としてはエチレンである*−CO(CH2CH2)−が好ましい。
Y又はZのいずれか一方が、ヒドロキシル基、炭素数1〜8のアルコキシ基又は炭素数7〜12のアラルキルオキシ基を表し、他方が水素原子又は炭素数1〜8のアルキル基を表す。
ここで、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、前記と同様のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、アルキル部分が前記の炭素数1〜8のアルキルと同様のアルキルであるアルコキシ基が挙げられる。また、炭素数7〜12のアラルキルオキシ基としては、例えば、アラルキル部分が前記炭素数7〜12のアラルキルと同様のアラルキルであるアラルキルオキシ基が挙げられる。
ここで、炭素数1〜8のアルキル基としては、例えば、前記と同様のアルキル基が挙げられ、炭素数1〜8のアルコキシ基としては、例えば、アルキル部分が前記の炭素数1〜8のアルキルと同様のアルキルであるアルコキシ基が挙げられる。また、炭素数7〜12のアラルキルオキシ基としては、例えば、アラルキル部分が前記炭素数7〜12のアラルキルと同様のアラルキルであるアラルキルオキシ基が挙げられる。
上記酸化防止剤としては、以下の化合物(化合物1〜12)が好ましい。上記化合物1〜12の構造を下記の式(化3)〜(化14)に示す。
化合物1:6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
化合物1:6−[3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−2,4,8,10−テトラ−t−ブチルジベンズ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
化合物2:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物3:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
化合物4:2,4,8,10−テトラ−t−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12−メチル―12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物5:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物6:2,4,8,10−テトラ−t−ペンチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−12−メチル―12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物7:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオニルオキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
化合物8:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物9:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンゾイルオキシ)−12−メチル−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物10:2,10−ジメチル−4,8−ジ−t−ブチル−6[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物11:2,10−ジ−t−ペンチル−4,8−ジ−t−ブチル−6[3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロポキシ]−12H−ジベンゾ[d,g][1,3,2]ジオキサホスホシン
化合物12:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[2,2−ジメチル−3−(3−t−ブチル−4−ヒドロキシ−5−メチルフェニル)プロポキシ]−ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン
本発明で用いられる酸化防止剤の含有量は、水酸基含有樹脂100重量部に対して、0.2〜2重量部であることが好ましい。上記含有量を0.2重量部以上とすることで、水酸基含有樹脂の熱安定性を充分なものとすることができ、2重量部以下とすることで、経済的に使用することが可能となる。また、上記酸化防止剤の含有量を上述の範囲内とすることで、溶融成形用樹脂組成物の保存性を高めつつ、得られる成形物が優れた物性を有するものとなる。上記含有量のより好ましい下限は0.4重量部、より好ましい上限は1.5重量部である。更に好ましい下限は0.5重量部、更に好ましい上限は1重量部である。
(その他)
本発明の溶融成形用樹脂組成物は、上記水酸基含有樹脂、酸化防止剤とともに溶媒を含んでいてもよい。上記溶媒としては、水、有機溶剤等が挙げられる。
また、本発明の溶融成形用樹脂組成物は、可塑剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、防腐剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤、核剤等の一般的に使用される添加剤を含むものであってもよい。
本発明の溶融成形用樹脂組成物は、上記水酸基含有樹脂、酸化防止剤とともに溶媒を含んでいてもよい。上記溶媒としては、水、有機溶剤等が挙げられる。
また、本発明の溶融成形用樹脂組成物は、可塑剤、アンチブロッキング剤、界面活性剤、防腐剤、安定剤、着色剤、紫外線吸収剤、光安定剤、帯電防止剤、難燃剤、潤滑剤、結晶化速度遅延剤、核剤等の一般的に使用される添加剤を含むものであってもよい。
上記可塑剤としては、例えば、グリセリン、ジグリセリン、トリグリセリン、ポリグリセリン、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコール、ネオペンチルグリコール、トリメチロールプロパン、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、ペンタエリトリトール、マンニトール、ソルビトール、フルクトース、グルコース等の多価アルコール系可塑剤及びこれらの混合物が挙げられる。
なかでも、ジグリセリンが好ましい。
なかでも、ジグリセリンが好ましい。
本発明の溶融成形用樹脂組成物が可塑剤を含有する場合、可塑剤の含有量は、水酸基含有樹脂100重量部に対して3〜20重量部であることが好ましい。
上記可塑剤の含有量を上述の範囲内とすることで、溶融成形用樹脂組成物の成形性を高め、得られる成形物が優れた物性を有するものとなる。
なお、他の添加剤の含有量については、目的とする物性に応じて適宜調整することができる。
上記可塑剤の含有量を上述の範囲内とすることで、溶融成形用樹脂組成物の成形性を高め、得られる成形物が優れた物性を有するものとなる。
なお、他の添加剤の含有量については、目的とする物性に応じて適宜調整することができる。
(水酸基含有樹脂成形体の製造方法)
本発明の溶融成形用樹脂組成物は、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能であることから、溶融成形において、特に好適に使用することができる。
上記溶融成形の方法としては、押出成形、インフレーション成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形、圧縮成形、カレンダー成形、など公知の成形法を用いることができる。なかでも、押出成形に使用することが好ましい。
本発明の溶融成形用樹脂組成物は、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能であることから、溶融成形において、特に好適に使用することができる。
上記溶融成形の方法としては、押出成形、インフレーション成形、射出成形、ブロー成形、真空成形、圧空成形、圧縮成形、カレンダー成形、など公知の成形法を用いることができる。なかでも、押出成形に使用することが好ましい。
本発明の溶融成形用樹脂組成物を、溶融し、成形することにより、水酸基含有樹脂成形体を製造することができる。このような水酸基含有樹脂成形体の製造方法もまた、本発明の1つである。また、本発明の水酸基含有樹脂成形体の製造方法では、押出機で溶融した後、金型により薄膜状に押し出す工程を行うことが好ましい。
本発明の溶融成形用樹脂組成物を、押出機で溶融する方法としては、例えば、本発明の溶融成形用樹脂組成物を粉末状として混合した後、溶融する方法等が挙げられる。
上記溶融する方法としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー等の混合機により混合した後、単軸又は二軸押出機等の溶融混練機にて溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練時の温度は、水酸基含有樹脂の融点以上であって、かつ、熱劣化しない温度範囲で適宜設定することができるが、好ましくは100〜250℃である。
上記溶融する方法としては、ヘンシェルミキサー、リボンブレンダー等の混合機により混合した後、単軸又は二軸押出機等の溶融混練機にて溶融混練する方法が挙げられる。溶融混練時の温度は、水酸基含有樹脂の融点以上であって、かつ、熱劣化しない温度範囲で適宜設定することができるが、好ましくは100〜250℃である。
上記押出機で溶融した後、金型により薄膜状に押し出すことにより、薄膜状の水酸基含有樹脂成形体を作製することができる。
また、得られた薄膜状の水酸基含有樹脂成形体を積層することで、多層構造の水酸基含有樹脂成形体を作製することができる。なお、本発明の溶融成形用樹脂組成物を用いた場合、特に安定して多層構造の水酸基含有樹脂成形体を作製することができる。
上記積層の方法としては、特に限定されるものではないが、ラミネート、共押出等一般的な手法を用いることが出来る。
また、得られた薄膜状の水酸基含有樹脂成形体を積層することで、多層構造の水酸基含有樹脂成形体を作製することができる。なお、本発明の溶融成形用樹脂組成物を用いた場合、特に安定して多層構造の水酸基含有樹脂成形体を作製することができる。
上記積層の方法としては、特に限定されるものではないが、ラミネート、共押出等一般的な手法を用いることが出来る。
本発明の水酸基含有樹脂成形体の製造方法で得られる水酸基含有樹脂成形体の形状としては、例えば、フィルム状、シート状、繊維状等が挙げられる。上記水酸基含有樹脂成形体がフィルム状、シート状である場合、厚みは200μm以下であることが好ましい。
本発明によれば、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能な溶融成形用樹脂組成物、及び、該溶融成形用樹脂組成物を用いた溶融成形方法を提供することができる。
以下に実施例を掲げて本発明の態様を更に詳しく説明するが、本発明はこれら実施例のみに限定されない。
(実施例1)
PVA樹脂−1(ケン化度88モル%、重合度500、構成単位当たりの水酸基数0.88)50重量部、PVA樹脂−2(ケン化度98モル%、重合度1000、構成単位当たりの水酸基数0.98)50重量部、酸化防止剤(スミライザーGP、住友化学社製:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、上記化合物1)0.2重量部、可塑剤(ジグリセリン)5重量部をプリブレンドした後、二軸押出機にて溶融混練し、ストランドカットのペレットを得た。
得られたペレットについて、単軸φ50mmの押出機にて溶融押し出しを行った(樹脂温度:228℃、押出量10kg/hr)。押出機から平織りのステンレスメッシュを介してT字型金型にてシート状に押し出することで、厚さ50μmの樹脂シートを得た。
なお、ステンレスメッシュは入り口側から 40/60/100/40メッシュの構成とした。
PVA樹脂−1(ケン化度88モル%、重合度500、構成単位当たりの水酸基数0.88)50重量部、PVA樹脂−2(ケン化度98モル%、重合度1000、構成単位当たりの水酸基数0.98)50重量部、酸化防止剤(スミライザーGP、住友化学社製:2,4,8,10−テトラ−t−ブチル−6−[3−(3−メチル−4−ヒドロキシ−5−t−ブチルフェニル)プロポキシ]ジベンゾ[d,f][1,3,2]ジオキサホスフェピン、上記化合物1)0.2重量部、可塑剤(ジグリセリン)5重量部をプリブレンドした後、二軸押出機にて溶融混練し、ストランドカットのペレットを得た。
得られたペレットについて、単軸φ50mmの押出機にて溶融押し出しを行った(樹脂温度:228℃、押出量10kg/hr)。押出機から平織りのステンレスメッシュを介してT字型金型にてシート状に押し出することで、厚さ50μmの樹脂シートを得た。
なお、ステンレスメッシュは入り口側から 40/60/100/40メッシュの構成とした。
(実施例2〜5、比較例1〜4)
PVA樹脂−1、PVA樹脂−2、酸化防止剤、可塑剤を表1に示す種類、量に変更した以外は実施例1と同様にして、樹脂シートを得た。
なお、酸化防止剤としては、以下のものを使用した。
ヒドラジン系酸化防止剤(アデカスタブCDA−6、ADEKA社製)
フェノール系酸化防止剤(イルガノックス3114、BASF社製)
フェノール系酸化防止剤(アデカスタブAO−30、ADEKA社製)
リン系酸化防止剤(イルガフォス168、BASF社製)
アスコルビン酸
PVA樹脂−1、PVA樹脂−2、酸化防止剤、可塑剤を表1に示す種類、量に変更した以外は実施例1と同様にして、樹脂シートを得た。
なお、酸化防止剤としては、以下のものを使用した。
ヒドラジン系酸化防止剤(アデカスタブCDA−6、ADEKA社製)
フェノール系酸化防止剤(イルガノックス3114、BASF社製)
フェノール系酸化防止剤(アデカスタブAO−30、ADEKA社製)
リン系酸化防止剤(イルガフォス168、BASF社製)
アスコルビン酸
(評価)
(1)樹脂圧上昇率
実施例及び比較例において、押出機から押し出す際の1次側の樹脂圧(MPa)を時間軸に対してプロットし、その傾きから樹脂圧上昇率(MPa/day)を求めた。
(1)樹脂圧上昇率
実施例及び比較例において、押出機から押し出す際の1次側の樹脂圧(MPa)を時間軸に対してプロットし、その傾きから樹脂圧上昇率(MPa/day)を求めた。
(2)外観
得られた樹脂シートの着色と、形状(筋、穴、欠損)を目視観察し、以下の基準で評価した。
(2−1)着色
◎:樹脂由来の僅かな着色はあるが、ほぼ透明である。
○:樹脂由来の僅かな着色以外に、若干にごりを視認出来る。
△:明らかな着色が認められる。
×:熱による着色以外に、変色(色調の変化)が認められる。
得られた樹脂シートの着色と、形状(筋、穴、欠損)を目視観察し、以下の基準で評価した。
(2−1)着色
◎:樹脂由来の僅かな着色はあるが、ほぼ透明である。
○:樹脂由来の僅かな着色以外に、若干にごりを視認出来る。
△:明らかな着色が認められる。
×:熱による着色以外に、変色(色調の変化)が認められる。
(2−2)形状(筋、穴、欠損)
◎:ダイライン(筋)はほとんど無く、穴、欠損も認められない。
○:若干ダイラインは認められるが、穴、欠損はほとんど認められない。
△:端部に若干の穴、欠損が認められる。
×:端部以外にも穴、欠損が認められる。
◎:ダイライン(筋)はほとんど無く、穴、欠損も認められない。
○:若干ダイラインは認められるが、穴、欠損はほとんど認められない。
△:端部に若干の穴、欠損が認められる。
×:端部以外にも穴、欠損が認められる。
本発明によれば、溶融成形を行う際の粘度上昇を抑制して、充分な品質を有する成形体を作製することが可能な溶融成形用樹脂組成物、及び、該溶融成形用樹脂組成物を用いた溶融成形方法を提供することができる。
Claims (6)
- 水酸基含有樹脂及び酸化防止剤を含有し、
前記水酸基含有樹脂は、構成単位に0.5〜6個の水酸基を有し、
前記酸化防止剤は、下記式(1)に示す構造を有する
ことを特徴とする溶融成形用樹脂組成物。
- 水酸基含有樹脂100重量部に対して、酸化防止剤を0.2〜2重量部含有することを特徴とする請求項1記載の溶融成形用樹脂組成物。
- 水酸基含有樹脂は、ポリビニルアルコールであることを特徴とする請求項1又は2記載の溶融成形用樹脂組成物。
- ポリビニルアルコールは、ケン化度が50〜100モル%であることを特徴とする請求項1、2又は3記載の溶融成形用樹脂組成物。
- 請求項1、2、3又は4記載の溶融成形用樹脂組成物を溶融し、成形することを特徴とする水酸基含有樹脂成形体の製造方法。
- 溶融成形用樹脂組成物を、押出機で溶融した後、金型により薄膜状に押し出す工程を有することを特徴とする請求項5記載の水酸基含有樹脂成形体の製造方法。
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