JP2020105656A - 複合型不織布とその製造方法 - Google Patents
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Abstract
Description
先ず、スパンボンド処理で紡糸される樹脂繊維(フィラメント)は、製造時における繊維の流れ方向(縦方向)に沿って揃った状態となっており、この状態の繊維に対して上記のように融着点で接続したスパンボンド不織布は、縦方向と、これに直角な幅方向(横方向)との間で伸び率に差がある。
ここで、融着点の面積率を高くするための手法としては、単位面積あたりの融着点の数を増したり、1個の融着点の面積を大きくしたりすることが考えられる。
しかしながら、スパンボンド不織布の融着点の1つの面積が大きい程に、パルプ繊維交絡が不十分な部分が、小穴のように見えるので、完成した複合型不織布の外観(面感とも称され、複合型不織布表面の見ため)が劣り、拭取り性についても滑らか感が劣ることになる。
そこで、1つの面積が小さい融着点にすると、複合型不織布の製造時にスパンボンド不織布に伸びが生じ易く、加工適性が劣ることになる。
ここで従来は、スパンボンド不織布が寸法安定性に優れていても、水流交絡によって得られる複合型不織布の寸法安定性には影響しないことが多かった(加工時にテンションがかかり、スパンボンド不織布毎に異なる引張り伸びの影響を受け、複合型不織布はスパンボンド不織布の強度特性を引き継がない場合があった)。
上述したように、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウエブとによる複合型不織布では、複数の構成要素が複雑に影響し合っているので、従来にあっては寸法安定性や拭き取り性に優れて使用感が良好であり、しかも外観においても優れる複合型不織布を設計することは困難なことであった。
前記スパンボンド不織布は、紡糸された樹脂繊維を接続する複数の融着点を含んで形成されており、
前記スパンボンド不織布が、
幅25mmに形成した当該スパンボンド不織布の試験片をテンシロン引張試験機により試験した際に、
縦方向に1mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mm、2mm伸ばすのに必要な力が2.0〜6.0N/25mm、且つ横方向に5mm伸ばすのに必要な力が0.6〜2.0mm、10mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mmであるという条件を満たして、形成されている、ことを特徴とする複合型不織布により達成できる。
スパンボンド不織布の強度特性を上記範囲に設定することにより、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型不織布において、加工時にテンションがかかってもスパンボンド不織布の物性の変化が小さく、水流交絡によって得られる複合型不織布の強度特性、寸法安定性も良好なものとなり、拭き取り性、使用感についても良好なものとなる。
なお、ここで略平行としているのは数学的観点等からの厳密な意味で平行である必要はなく、不織布の分野で技術常識的な角度誤差を許容して概ね平行であればよいという意図である。例えば、振れ角度5度、程度の振れ角があっても略平行と理解されるべきものである。よって略直角についても、同様に技術常識的な誤差を許容した概ね直角であればよい。
また、上述した縦・横方向ラインについても、数学的観点等からの厳密な意味で直線ということを意図しておらず、直線状と視認できる程度である線を意図しているものである。部分的、微視的に見てラインが僅かにジグザグ状であったとしても、全体としてその線が概ね真っ直に延びていれば本発明のラインと理解される。
上記の略平行及び略直角と理解できる場合について、より具体的に説明すると、スパンボンド不織布の流れ方向に沿って任意に、例えば隣接している融着点20個の重心を結んだ近似直線を設定する。この近似直線を形成している端部の融着点(最初の点、又は最後の点であり、基準とする融着点)を通る基準線を引く。基準線はパンボンド不織布の流れ方向と平行である。この基準線に対する近似直線の振れ角、すなわち、基準線と近似直線とが上記基準とした融着点に関して成す角度が5度以内である場合、本発明では略平行であると理解する。
同様に、パンボンド不織布の流れ方向に対して直角な不織布の幅方向について、上記と同様にして近似直線と基準線とを設定し、近似直線が基準線に対して成す角度が5度以内である場合、本発明では略直角であると理解する。
更に、数学的な直線を基準として、直線を構成している融着点(例えば20個)の重心の位置ずれが基準の直線に対して0.3mm以内、より好ましくは0.2mm以内で左右に振れており微視的に見た場合に、融着点の並びが若干、ジグザグ状である直線であっても、このような直線は本発明では上記した縦・横方向ラインに含まれるものとする。
上記強度特性を有し、かつ補助融着部を上記のように配置することで、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型不織布において、加工時にテンションがかかってもスパンボンド不織布の物性の変化が小さく、水流交絡によって得られる複合型不織布の強度、寸法安定性も良好となり、ふき取り性、使用感についても良好なものとなる。
スパンボンド不織布の縦、横強度を適切な範囲に設計し、かつ上記融着点特性とすることにより、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層して一体化されている複合型不織布において、複合型不織布の面感はさらに良好なものとなる。
また、前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウエブとの重量構成比であるスパンボンド不織布/パルプ繊維ウエブは、40/60〜10/90(wt%)であるのが好ましい。
そして、前記パルプ繊維ウエブの坪量は30〜70g/m2であるのが好ましい。
スパンボンド不織布の縦、横強度を適切な範囲とし、かつスパンボンド不織布の繊維径、繊維ウエブの割合、坪量を上記範囲に設定することにより、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型不織布において、複合型不織布の水、油等の吸液性が良好でかつ、使用感の良いものにすることができる。
前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウエブとを水流交絡処理する水流交絡工程を少なくも含み、
前記水流交絡工程でウォータジェットを噴射するウォータジェットノズルの穴直径φが0.06〜0.15mmであり、且つ前記ウォータジェットノズルの間隔が0.4〜1.0mmである、こと特徴とする複合型不織布の製造方法によっても達成される。
先ず、幅25mmに形成した試験片を定速伸張形引張試験機(テンシロン引張試験機)により試験した際に、縦方向に1mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mm、2mm伸ばすのに必要な力が2.0〜6.0N/25mm、且つ横方向に5mm伸ばすのに必要な力が0.6〜2.0N/25mm、10mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mmであるという条件を満たすように、形成されているスパンボンド不織布を採用して複合型不織布を形成してあることが、本発明の第1の特徴である。
スパンボンド不織布の伸びを測定するためのテンシロン引張試験機としては、例えば、株式会社エー・アンド・デイ社のテンシロン万能試験機(品名・型名:RTF-1250)を用いることができる。試験法は、JIS P8113に準拠して行い、引張試験機のつかみ具とつかみ具の間隔は例えば100mmとし、引張速度300mm/minで測定を行う。
この補助融着部SMPは、スポット的(点状)に配置される上記の融着点MPと同様に、スパンボンド不織布を構成している合成樹脂繊維を溶融固化して形成される部分であるが、その溶融固化の状態は穏やかであり融着点MPと比較して強度が弱く、融着点MPの間を線状に接続する補助、補強の部分である。具体的には、図1で示す配置パターンでは縦方向ラインLL、横方向ラインTL上に等間隔に配列されている融着点MP間の全てが、補助融着部SMPにより接続されて井桁状となっている。
一方、上記補助融着部SMPはサブ融着部として機能し、このサブ融着部もメイン融着部と同様に熱エンボス装置等の加熱装置を用いて形成することができる。ただし、補助融着部SMPは融着点MPを形成する場合よりも、熱エンボスによりニップされる圧力が低く、且つ温度も低く設定されて形成される。このように形成される補助融着部SMPによって、複数の融着点MPの間が線状に接続され、スパンボンド不織布の縦横方向で強度の向上、加工時にテンションが掛った際の寸法安定性の向上が図られている。その結果、補助融着部SMPの周辺領域は融着点MPの周辺領域よりは融着が弱く、寸法安定性は劣るものの、水流交絡時のパルプ繊維の絡みは良好となる。
よって、前記強度特性を有し、かつ図1で例示しているような融着点MPの配置パターンを備えた、スパンボンド不織布を基材に用いることで、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化する複合型不織布において、寸法安定性及び拭取り性に優れて使用感が良好で、しかも外観においても優れている複合型不織布を得ることができる。
そして、融着点MPは円形、楕円形および多角形の群から選択されたいずれか1つの形状に形成されており、当該融着点について1個の面積が0.05〜0.30mm2であり、単位面積当たりの面積率が5.0〜15.0%であり、1つの融着点について前後左右に隣接する4個の融着点との重心間距離が0.80〜2.20mmに設定してあるのが好ましい。そして、更に融着点MPは単位面積当たり10〜150個/cm2とするのが好ましい。
スパンボンド不織布の縦、横強度の範囲を適切に設定し、かつ上記融着点特性とすることにより、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化した複合型不織布において、複合型不織布の面感はさらに良好なものとすることができる。
そして、上記スパンボンド不織布とパルプ繊維ウエブとの重量構成比(スパンボンド不織布/パルプ繊維ウエブ)は40/60〜10/90(wt%)とするのが好ましい。
スパンボンド不織布の縦、横強度を適切な範囲とし、かつスパンボンド不織布の繊維径、繊維ウエブの割合、坪量を上記範囲に設定することにより、スパンボンド不織布にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型不織布において、複合型不織布の水、油等の吸液性が良好でかつ、使用感の良いものとすることができる。
前記スパンボンド不織布を構成する繊維の繊維径は0.6〜5.6デシテックスとするのが更に好ましい。
なお、上記本発明に係る複合型不織布では、例えば、パルプ平均繊維長1.0〜5.0mmであるパルプを用いて、パルプ繊維ウエブを形成するのが好ましい。具体的には、パルプ繊維ウエブをラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーからなる群から選択された針葉樹晒クラフトパルプ(NBKP)の繊維を用いて形成するのが好ましい。いずれか1つのパルプ繊維によるパルプ繊維ウエブとしてもよいし、2つ以上を混合して形成したパルプ繊維ウエブとしてもよい。
また、スパンボンド不織布を構成する合成繊維としては、ナイロン、ビニロン、ポリエステル、アクリル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリスチレン等から選択することができ、ポリプロピレンを用いるのが好ましい。
更に、上記条件に従った融着点が設定されているスパンボンド不織布を用いて製造した実施例1〜3の複合型不織布およびその比較例1〜4について、外観並びに、ワイパーとして使用した際の拭取り性および寸法安定性から官能評価した使用感について下記の基準で評価した。
外観評価:複合型不織布表面の小穴(スパンボンド不織布の融着点がむき出している部分)の有無で評価した。
特に優れたもの(優◎)、問題のない外観(良〇)、小穴が目立ち外観不良なもの(不可×)とした。
使用感:1)拭き取り時の滑らか感、及び2)寸法安定性から評価した。
1)拭き取りの滑らか感:上記条件のスパンボンド不織布を用いたワイパー(複合型不織布)で、拭き取った際の滑らかさ、拭き取り易さに基づいて評価した。適度に滑らかで拭き取り易い(優◎)、問題のない滑らかさ(良〇)、滑らかさが小さく、拭き取り性が劣る(不可×)、とした。
2)寸法安定性:水にぬらして使用した際の寸法変化
寸法変化が小さく使い易い(優◎)、寸法変化がやや気になるが問題なく使用できる(良〇)、寸法変化が大きく、使いづらい(不可×)とした。
上記実施例1〜3によると、融着点の配置パターンが整列型であり、そして融着点1個の面積が0.05〜0.30mm2であり、且つ、当該融着点の面積率が5.0〜15.0%、また1つの融着点について前後左右に隣接する4個の融着点との重心間距離が0.80〜2.20mmの範囲に設計されている。
なお、融着点の形状を円形、楕円、また正方形、長方形、五角形等の多角形としたが、形状についての有意差は確認されなかった。
よって、図1と同様に、最短の融着点MP同士を接続するように、前述した線状の補助融着部SMPを設けると、スパンボンド不織布の流れ方向に斜めの網目となる。これであると斜め方向への引張りには強いが縦横方向では適切な強度が得られず結果として寸法安定性が劣ることになる。
先ず、複合型不織布の製造装置1の概略構成を説明する。図3に示す製造装置1は、上流側にエアレイド装置2、スパンボンド不織布を供給するスパンボンド不織布供給装置3、そしてサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
ウエブの搬送方向TDで、これらの装置2、3、4より下流には、上流側から順に、水流交絡処理を行うためのウォータジェットを噴射する水流交絡装置5、サクション装置6、乾燥装置7が配置されている。上記乾燥装置7の下流には連続して製造される複合型不織布WPを巻き取るための巻取装置8が更に設けてある。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記パルプ繊維ウエブPFWに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
なお、図3では、エアレイドホッパ23とサクション装置本体41とを1つずつ一段での配置として、パルプ繊維ウエブPFWを形成する場合を例示している。しかし、これに限らず、上記パルプ繊維ウエブPFWの目付(坪量)や製造速度に応じて、上記エアレイドホッパ23とサクション装置本体41を2つ以上の多段とする配置に変更してもよい。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
また、スパンボンド不織布とパルプ繊維ウエブとの重量構成比である、スパンボンド不織布/前記パルプ繊維ウエブは40/60〜10/90(wt%)に調整しておくのが好ましい。
上記のように予備的積層体PWebが形成されるときに、スパンボンド不織布SW上へのパルプ繊維ウエブPFWの供給量を制御することで、本装置で製造される複合型不織布に含まれるパルプ繊維ウエブPFWの坪量が30〜70g/m2となるように設計してある。パルプ繊維ウエブPFWの坪量は、ウエブの搬送速度やパルプ繊維ウエブPFWの時間当たりの供給量などを適宜に調整し、製造された複合型不織布のパルプ繊維ウエブPFWの坪量を確認することで、坪量が所望の範囲となるように設定すればよい。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んでスパンボンド不織布SW上でのパルプ繊維ウエブPFWの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流交絡装置5の上流側に繊維飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウォータミストを吹き付ける噴霧ノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、パルプ繊維ウエブPFWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
水流交絡処理を行うのに十分な、ウォータジェットヘッド51とサクション装置52とのセット数が確保されている水流交絡装置5の場合、上記のように先頭のウォータジェットヘッド51とサクション装置52をプレウエット装置として活用することは、装置設備コストの抑制に効果的である。
図3で例示的に示している水流交絡装置5は、搬送方向TDに沿って多段(図3では例示しているのは4段)にウォータジェットヘッド51が配置されている。
なお、図3では、搬送方向TDに対して直角な方向(ウエブの幅方向)において延在しているウォータジェットヘッド51に設けたノズルの様子は図示していないが、幅方向において複数のウォータジェットノズルが適宜の位置に配置してある。このウォータジェットノズルの穴直径φは、好ましくは0.06〜0.15mmである。また、ウォータジェットノズルの間隔は0.4〜1.0mmとするのが好ましい。
化が促進される。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流交絡装置5を出るときには上側のパルプ繊維ウエブPFW層と下側のスパンボンド不織布SW層との十分な交絡処理が実現される。
水流交絡装置5を出た直後の不織布にあっては、ウエット状態にあり、パルプ繊維同士などの結合は十分に確立されてはいない。
サクション装置6は、例えばバキューム式で水流交絡後の不織布を脱水する。乾燥装置7は非圧縮型のドライヤ、好適にエアスルードライヤを採用することが好ましい。図3で、エアスルードライヤの回転可能なドライヤ本体71は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体の外周から中心部側に向かって吸い込む構成とするのがよい。
このように連続的に製造される複合型不織布WPは巻取装置8のロール81に巻取られて一連の工程が完了する。
なお、図3による製造装置では、エアレイド装置2を用いて、パルプ繊維を解繊して徐々に積層することによりパルプ繊維ウエブを得ている。パルプ繊維ウエブは湿式抄紙シートの製造法を応用して製造することができるが、上記のようにエアレイド装置2を用いた乾式によりパルプ繊維ウエブを製造すると製造設備を簡素化して、より効率良く本発明に係る複合型不織布を製造できる。
上記説明では、補助融着部を前後左右の両方の間に設けた井桁状(図1)として、融着点を接続する場合を好ましい形態として説明したが、これに限らない。前後左右のいずれか一方の間が線状の補助融着部で融着点を互いに接続する場合でも、補助融着部を全く設けない従来と比較して、寸法安定性及び拭取り性に優れて使用感が良好で、しかも外観においても優れている新規な複合型不織布を提供できる。
2 エアレイド装置
3 スパンボンド不織布供給装置
4 サクション装置
5 水流交絡装置
6 サクション装置
7 乾燥装置
8 巻取装置
21 解繊機
22 ダクト
23 エアレイドホッパ
24 積層位置
28 挟持ローラ
30 プレウエット装置
31 噴霧ノズル
32 サクション装置
41 サクション装置本体
42 サクション部
43 搬送ワイヤ
51 ウォータジェットヘッド
52 サクション装置
55 搬送ワイヤ
SW スパンボンド不織布
MP 融着点
PF パルプ繊維
PFW パルプ繊維ウエブ
PWeb 予備的積層体(積層ウエブ)
WP 複合型不織布
TD 搬送方向
MD 流れ方向
CD 幅方向
LL 縦方向ライン
TL 横方向ライン
CL 融着点の間隔
SMP 補助融着部
Claims (8)
- スパンボンド不織布上にパルプ繊維ウエブを積層し一体化してある複合型の不織布であって、
前記スパンボンド不織布は、紡糸された樹脂繊維を接続する複数の融着点を含んで形成されており、
前記スパンボンド不織布が、
幅25mmに形成した当該スパンボンド不織布の試験片をテンシロン引張試験機により試験した際に、
縦方向に1mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mm、2mm伸ばすのに必要な力が2.0〜6.0N/25mm、且つ横方向に5mm伸ばすのに必要な力が0.6〜2.0mm、10mm伸ばすのに必要な力が1.0〜4.0N/25mmであるという条件を満たして、形成されている、ことを特徴とする複合型不織布。 - 前記複数の融着点は、前記スパンボンド不織布の流れ方向に対して略平行である複数の縦方向ライン上および前記流れ方向に対して略直角である複数の横方向ライン上にあり、互いに隣接する融着点が前後左右において等しくかつ最短の間隔となるように整列配置されており、
上記複数の融着点の前後左右の両方の間、もしくは、前後左右のいずれか一方の間が、線状の補助融着部で互いに接続されている、ことを特徴とする特徴とする請求項1に記載の複合型不織布。 - 前記融着点は円形、楕円形および多角形の群から選択されたいずれか1つの形状に形成されており、当該融着点について1個の面積が0.05〜0.30mm2であり、単位面積当たりの面積率が5.0〜15.0%であり、1つの融着点について前後左右に隣接する4個の融着点との重心間距離が0.80〜2.20mmである、ことを特徴とする特徴とする請求項1又は2に記載の複合型不織布。
- 前記融着点の個数が10〜150個/cm2である、ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の複合型不織布。
- 前記スパンボンド不織布を構成する繊維の繊維径が0.6〜5.6デシテックスである、こと特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の複合型不織布。
- 前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウエブとの重量構成比であるスパンボンド不織布/パルプ繊維ウエブは、40/60〜10/90(wt%)である、こと特徴とする請求項1から5のいずれかに記載の複合型不織布。
- 前記パルプ繊維ウエブの坪量は30〜70g/m2である、こと特徴とする請求項1から6のいずれかに記載の複合型不織布。
- 請求項1から7のいずれかに記載の複合型不織布を製造する方法であって、
前記スパンボンド不織布と前記パルプ繊維ウエブとを水流交絡処理する水流交絡工程を少なくも含み、
前記水流交絡工程でウォータジェットを噴射するウォータジェットノズルの穴直径φが0.06〜0.15mmであり、且つ前記ウォータジェットノズルの間隔が0.4〜1.0mmである、こと特徴とする複合型不織布の製造方法。
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