JP2019115388A - 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置 - Google Patents

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【課題】汚れの拭き取り性能を改善したスパンレース型の不織布ワイパーを提供する。【解決手段】合成繊維ウエブSWの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブNWを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーWPであって、上記天然系繊維ウエブNWにはマイクロファイバーMFが配合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、パルプなどの天然繊維や再生セルロース繊維などからなる吸水性を有する天然系繊維ウエブと、ポリプロピレンなどの合成繊維ウエブとを水流交絡させて得られる、スパンレース型の不織布によるワイパーに関する。
天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとを含むスパンレース型の不織布は、強度と吸水性(吸液性とも称される)とが両立している不織布となるので、ウエスなどの工業用ワイパー、或いは手ぬぐい、タオルなどの対人用のワイパーとして、様々な用途で広く使用されている。
上記のようなスパンレース型の不織布は、例えば、特許文献1で開示するように、天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとを重ねた後に、高圧のウオータジェット(水流)を吹き付けて水流交絡処理をして繊維を結合させることで得ることができる。天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとによって形成された複合型の不織布は、水性、油性のいずれの液体に対しても吸収性が良好な天然系繊維ウエブと、強度に優れる合成繊維ウエブとの利点を併せ持つ優れたワイパーとして消費者に提供されている。
特許第2533260号公報
しかしながら、従来のスパンレース型の不織布ワイパーにあっては、拭取り対象となった面(拭取り面)に付着している汚れが強固である場合や汚れが微細である場合に、拭き残しが発生する場合があり、これを改善する余地があった。
よって、本発明の主な目的は、汚れの拭き取り性能を改善したスパンレース型の不織布ワイパーを提供することにある。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーであって、上記天然系繊維ウエブにはマイクロファイバーが配合されている、ことを特徴とする不織布ワイパーにより達成できる。
前記天然系繊維ウエブ80〜40重量%に対して、前記マイクロファイバーが20〜60重量%で配合されているのが好ましい。
前記マイクロファイバーはナイロンおよびポリエチレンテレフタレートから成る群から少なくとも1つ選択された繊維によって形成されており、繊維径は10μm以下、繊維長は5〜30mmとするのが好ましい。
前記マイクロファイバーの繊維径は、天然系繊維の繊維径の1/5〜1/20とするのが好ましい。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーの製造方法であって、
吸水性を有する天然系繊維にマイクロファイバーを均一に分散させて配合する混合工程と、合成繊維ウエブ上に、前記混合工程で得たマイクロファイバー配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理工程とを含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造方法によっても達成される。
ここで、前記混合工程は、前記天然系繊維と前記マイクロファイバーとをエアレイドホッパ内で混合処理するようにしてもよい。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーを製造する製造装置あって、
吸水性を有する天然系繊維にマイクロファイバーを均一に分散させて配合する混合装置と、合成繊維ウエブ上に、前記混合装置で得たマイクロファイバー配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理装置とを、少なくとも含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造装置によっても達成される。
ここで、前記混合装置は、前記天然系繊維と前記マイクロファイバーとを混合するエアレイドホッパとすることができる。
本発明の不織布は、天然系繊維ウエブにマイクロファイバーが配合されているので、拭取り面に付着した強固な汚れや微細な汚れを、マイクロファイバーにより削り取り(掻き取り)、また、絡め取ることができる。そして、天然系繊維ウエブは吸水性に優れている。よって、本発明によると、拭取り面の汚れを確実に拭取ることができる、拭取り性能が向上したスパンレース型の不織布ワイパーを提供できる。
本発明に係るスパンレース型の不織布ワイパーの断面構成を模式的に示した図である。 本発明に係る不織布ワイパーを製造するのに好適な、製造装置を用いて実行する製造工程について示している図である。 マイクロファイバーを混合するのに採用できる2つの工程を説明するために示した図である。
以下、本発明の一実施形態に係るスパンレース型の不織布ワイパーWPを、図を参照して説明する。
図1は不織布ワイパーWPの一部を拡大して、断面構成を模式的に示している図である。図1で、下側に位置しているのが合成繊維ウエブSWであり、その上に配置されるのが天然系繊維ウエブNWである。この天然系繊維ウエブNWには、マイクロファイバーMFが配合されている。
天然系繊維ウエブNWが表面側(図1においては上側)であり、この面が不織布ワイパーWPの拭取りに適した主拭取り面となっている。ただし、スパンレース型の不織布ワイパーWPは、後述するように、高圧の水流を噴射すること(水流交絡処理)により上側に位置している天然系繊維ウエブNWの繊維を、下側に位置している合成繊維ウエブSWに進入させて交絡させること(絡ませること)によって一体化されている。
上記の水流交絡処理の際、天然系繊維ウエブNWの繊維の一部は合成繊維ウエブSWを突き抜けて、反対側(裏面側、図1においては下側)の表面にも突出した状態(すなわち、顔を出した状態)となる。よって、裏側となる合成繊維ウエブSW側であっても、汚れを拭取る機能を備えるので、拭取り面となり得る。
図1では、この様子も図示しており、突出した繊維の一部分(天然系繊維とマイクロファイバーとが混在している繊維部分)を符号(NW+MF)で示している。
上記合成繊維ウエブSWとしては、好適にスパンボンドウエブを採用することができる(以下、スパンボンドウエブSWとして説明する)。スパンボンドウエブSWは、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂を公知のスパンボンド法により製造したウエブである。スパンボンドウエブSWは、天然系繊維と比較して相対的に長い樹脂繊維によって形成されるので、所定の剛性や強度を備えており、不織布ワイパーの形状維持の機能等を果たす。
そして、上記天然系繊維ウエブNWを構成する繊維としては、吸水性を備えたパルプ系繊維や再生セルロース繊維を用いることができる。
上記パルプ系繊維としては、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーから選択された針葉樹晒クラフトパルプなどを好適に採用するこができる。また、再生セルロース繊維としては、レーヨン、キュプラ、リヨセルおよびポリノジックから選択するのが好ましい。
上記パルプ系繊維および再生セルロース繊維から1つまたは複数を選択して、上記天然系繊維ウエブNWを形成することができる。
上記天然系繊維ウエブNWに混合されるマイクロファイバーMFは、ナイロンおよびポリエチレンテレフタレートから少なくとも1つ選択して採用することができる。そして、その繊維径は例えば10μm以下、繊維長は5〜30mmのものを用いるのが好ましい。
なお、上述した天然系繊維の繊維径は20〜80μm、繊維長は5〜30mm程度である。マイクロファイバーMFの繊維径は、天然系繊維の繊維径の1/5〜1/20とするのが好ましい。
更に、天然系繊維ウエブNW80〜40重量%に対して、マイクロファイバーMFが20〜60重量%で配合されているのが好ましい。
上記マイクロファイバーは、ポリエステル等の樹脂を溶融、溶解した状態でノズルから噴射させて紡糸した繊維として得られるものである。このようなマイクロファイバーは、市販されており入手可能であるので、適宜に選択して用いることができる。
上述した、本発明に係る不織布ワイパーWPにあっては、吸水性(吸液性)に優れる天然系繊維ウエブNWにマイクロファイバーMFが配合されている。マイクロファイバーMFは、天然系繊維ウエブNW内にほぼ均一に分散されており、不織布ワイパーWPの表面にも存在している。
相対的に細いマイクロファイバーMFを混合することで、相対的に太い天然系繊維では削り取ることが困難であった、従来の強固な汚れを削り取ることが可能となる。また、従来、捕捉が困難であった微細な汚れ(極細かな塵など)についても、細いマイクロファイバーMFで絡み取ることができる。天然系繊維ウエブNWは吸水性に優れるので、拭取り面の汚れを水分とともに確実に除去できることになる。
パルプ繊維の繊維長は再生繊維よりも相対的に短い。よって、天然系繊維ウエブにパルプ繊維を含めた場合には、短繊維化したパルプ繊維が紙粉となって周囲を汚するような場合もある。これに対して、マイクロファイバーMFはパルプ繊維よりも繊維長が相対的に長いため、短繊維である紙粉を物理的に交絡し脱落することを防ぐことができるので、紙粉の発生を抑制することができる。
更には、天然系繊維だけで製造されているウエブと比較して、マイクロファイバーを含む場合にはセルロース繊維間の水素結合を抑制することができるので、シートの剛性を低下させて、風合いの良い不織布ワイパーとすることができる。
以下、図2に例示した好適な製造装置を用いて、上述した本発明の不織布ワイパーを製造する方法について説明する。
図2に示す不織布ワイパーの製造装置1は、上流側にエアレイド装置2、スパンボンドウエブ(合成繊維ウエブ)供給装置3、そしてサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
搬送方向TDで、これらの装置2、3、4より下流には、上流側から順に、水流交絡処理を行うための水流噴射(ウオータジェット)装置5、乾燥装置6が配置されている。上記乾燥装置6の下流には連続して製造される不織布ワイパーWPを巻き取るための巻取装置7が更に設けてある。
上記エアレイド装置2は、繊維同士が密集しシート状となっている原料パルプRPをパルプ繊維に解繊する解繊機21や、図示しない送風機を備えて解繊されたパルプ繊維PFをエアレイドホッパ23へと搬送するダクト22を有している。なお、ここでは天然系繊維としてパルプ繊維PFを用いて上記天然系繊維ウエブNWを構成する場合について説明する。
ダクト22の途中には、解繊されたパルプ繊維PFの流れに合流させるように、解繊状態にあるマイクロファイバーMFを投入するためのマイクロファイバー投入ダクト25が、付加配備されている。
なお、ここでは図示しないセンサや計測器等により、上記パルプ繊維PFおよびマイクロファイバーMFの配合割合(重量%)を、任意に調整できるようになっている。
また、上記ダクト22よりも下流側にはエアレイドホッパ23が配置されている。このエアレイドホッパ(混合装置)23の内部では、解繊状態にある上記2種類の繊維が分散・混合しながら降下し、下面に設定した積層位置24に徐々に積み上がるように設計してある。これにより、パルプ繊維PFにマイクロファイバーMFが均一に混合された状態となったマイクロファイバー配合天然系繊維ウエブMW(以下、単に、マイクロファイバー配合ウエブ)が形成される(混合工程)。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記マイクロファイバー配合ウエブMWに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
また、サクション装置4の周囲にはウエブ搬送用の搬送ワイヤ43が配設してある。搬送ワイヤ43は、積層位置24においてマイクロファイバー配合ウエブMWが載置可能で、これを下流側に搬送するように配置されている。ただし、マイクロファイバー配合ウエブMWは直接、搬送ワイヤ43上に載置されない。これについては、後述の説明で明らかとなる。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
上記エアレイド装置2の下側で、サクション装置4よりも上流側に、スパンボンドウエブ供給装置3が配置してある。このスパンボンドウエブ供給装置3には、予め準備されたスパンボンドウエブSWがロール状とされてセットされている。スパンボンドウエブ供給装置3からスパンボンドウエブSWが引出され、上述した搬送ワイヤ43に乗って上記積層位置24へと搬送されるようになっている。スパンボンドウエブSWとしては、スパンボンド法により形成された合成樹脂の連続フィラメントのウエブを用いるのが好ましい。
積層位置24に位置した、スパンボンドウエブSWの上に、前述したマイクロファイバー配合ウエブMWが載置される。その際に、積層位置24ではサクション装置4のサクション部42による吸引力が搬送ワイヤ43を通過し、その上のスパンボンドウエブSWおよびマイクロファイバー配合ウエブMWに作用する。よって、スパンボンドウエブSWとマイクロファイバー配合ウエブMWとが積層された状態となっている予備的積層体PWebが下流側へと搬送される。
上記した予備的積層体PWebは、サクション装置4の吸引力によって、吸引圧縮されたことにより積層状態が維持されている。このとき上側のマイクロファイバー配合ウエブMWは2種類の繊維が密にされた状態ではある。しかし、このまま予備的積層体PWebを下流側の水流噴射装置5内に搬送投入すると、水流(ウオータジェット)によってパルプ繊維PFやマイクロファイバーMFの一部が舞い上がるおそれがある。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んでスパンボンドウエブSW上でのマイクロファイバー配合ウエブMWの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流噴射装置5の上流側に繊維飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウオータミストを吹き付ける噴霧ノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、スパンボンドウエブSWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
水流噴射装置5は、前処理部28、30の処理を受けた予備的積層体PWebに高圧のウオータジェットを吹き付けることによりパルプ繊維同士の交絡を促進する。これにより上側に位置するマイクロファイバー配合ウエブMW層と下側に位置するスパンボンドウエブSW層との一体化が促進される(水流交絡処理工程)。
図2で例示的に示している水流噴射装置5は、搬送方向TDに沿って多段(図2では例示しているのは4段)に水流噴射ノズル51が配置されている。第1段目の水流噴射ノズルを低圧で吹き付ける事により、上述したプレウエット装置30の代用としてもよい。
図2では、搬送方向TDに対して直角な方向(装置1の幅方向)におけるノズルの様子は図示していないが、幅方向においても複数の水流噴射ノズルが配置してある。
上記水流交絡処理をする際の水圧は、マイクロファイバー配合ウエブMWとスパンボンドウエブSWの坪量を勘案して設定するのが望ましい。例えば、1〜30MPaの範囲において選択するのが好ましい。
そして、上記水流噴射ノズル51と対向するように、サクション装置52が配設してある。水流噴射ノズル51から出る高圧のウオータジェットを上側に位置しているマイクロファイバー配合ウエブMWに吹き付けつつ、下側に位置しているスパンボンドウエブSWの下側にサクション装置52の吸引力を作用させる。水流噴射ノズル51とサクション装置52との協働作用によって、マイクロファイバー配合ウエブMW側の繊維(パルプ繊維およびマイクロファイバー)が下側のスパンボンドウエブSWに入り込んだ状態や、スパンボンドウエブSWを貫通して反対側にまで至った状態(図1参照)などが形成されると推定される。その作用により2つの層の一体化が促進される。
水流噴射装置5にも、搬送ワイヤ55が配設してある。搬送ワイヤ55は前処理部28、30の下流で予備的積層体PWebを受けて、水流噴射装置5内へと搬送する。搬送ワイヤ55は水流噴射装置5の水流噴射ノズル51とサクション装置52との間を、上流側から下流に向かって通過するように配設されている。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流噴射装置5を出るときには上側のマイクロファイバー配合ウエブMW層と下側のスパンボンドウエブSW層との十分な交絡処理が実現される。
水流噴射装置5を出た直後にあっては、ウエブはウエット状態であり、乾燥前にあってはパルプ繊維同士などの結合は十分に確立されてはいない。
そこで、図2で示すように、水流噴射装置5の下流側には積層体の乾燥を行って、不織布ワイパーWPの製造を完了するための乾燥装置6が配備してある。ここで採用される乾燥装置6は非圧縮型のドライヤである、好適にエアスルードライヤを採用することができる。
図2で、エアスルードライヤの回転可能なドライヤ本体61は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体の外周から中心部側に向かって吸い込む構成とするのがよい。
なお、上記のように不織布ワイパーのウエブが加熱されると、マイクロファイバーを構成している樹脂が熱融着するように作用するので、不織布ワイパーの強度向上に寄与することになる。
このように連続的に製造される複合型の不織布ワイパーWPは巻取装置7のローラ71に巻取られて一連の工程が完了する。
上記で説明した製造装置1を用いた製造工程では、パルプ繊維PF(天然系繊維)を空気搬送する工程におけるエアレイドホッパ23に、投入ダクト25を追加し、エアレイドホッパ23内で天然系繊維とマイクロファイバーとを分散・混合して、天然系繊維ウエブにマイクロファイバーとを配合するという簡易な変更で、本発明の不織布ワイパーを製造することができる。よって、不織布ワイパー用の既存の製造装置を流用して、低コストにて不織布ワイパーWPを製造することが可能である。
ただし、マイクロファイバーの天然系繊維ウエブへの配合の仕方については、上記に限る必要はない。例えば、カード機を別途に準備し、マイクロファイバーをカード機で処理してシート状としたマイクロファイバーウエブを形成する。このマイクロファイバーウエブを天然系繊維ウエブの上に載置した状態で、前述したと同様にスパンボンドウエブ(合成繊維ウエブ)の上に積層する。その後、前述したと同様に、水流交絡処理を実行して、不織布ワイパーWPを得るようにしてもよい。この場合は、天然系繊維ウエブ内にマイクロファイバーに配合する混合工程は、水流交絡するの際に合わせて一緒に実行されることになる。
図1のエアレイド装置2のエアレイドホッパ23内で天然系繊維ウエブNWとマイクロファイバーMFとを混合処理した場合(エアレイド式の場合)と、カード機によってマイクロファイバーMFをシート状としてから天然系繊維ウエブNWと混合する場合(カード機の場合)とについて、比較して示したものが図3である。
図3の上段側は水流交絡処理前の予備的積層体PWeb(図1、参照)を示している。左側がエアレイド式で作製された予備的積層体PWeb−1、右側がカード機を用いた場合に作製される予備的積層体PWeb−2である。この予備的積層体PWeb−2の場合は、天然系繊維ウエブNW上に天然系繊維ウエブNWが載置された状態となる。
下段に示したのが水流交絡処理により製造される、不織布ワイパーWPである。右側の予備的積層体PWeb−2の場合、天然系繊維ウエブNWの上にマイクロファイバーMFが載置されただけの状態となっているが、天然系繊維ウエブNWとスパンボンドウエブSWとが水流交絡処理がされるときに、マイクロファイバーMFを分散して混合する処理が一緒に実行される。よって、左右どちら側の工程でもマイクロファイバーMFを天然系繊維ウエブNWに配合した不織布ワイパーWPを製造できる。
ただし、カード機を用いる場合、そのカード機を新たに購入して設置し、このカード機で作製したシート状のマイクロファイバーを天然系繊維ウエブNW上に載置する搬送装置等が必要となる。一方、エアレイド式の場合は、前述したように従来設備に簡単な変更を加えるだけでよいので、設備コストを抑制することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができることは言うまでもない。
1 不織布ワイパーの製造装置
2 エアレイド装置
3 スパンボンドウエブ供給装置
4 サクション装置
5 水流噴射装置
6 乾燥装置
7 巻取装置
21 解繊機
22 ダクト
23 エアレイドホッパ
24 積層位置
28 挟持ローラ
30 プレウエット装置
31 噴霧ノズル
32 サクション装置
41 サクション装置本体
42 サクション部
43 搬送ワイヤ
51 水流噴射ノズル
52 サクション装置
55 搬送ワイヤ
SW 合成繊維ウエブ
NW 天然系繊維ウエブ
MF マイクロファイバー
PF パルプ繊維(天然系繊維)
MW マイクロファイバー配合ウエブ
PWeb 予備的積層体
WP 不織布ワイパー

Claims (8)

  1. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーであって、
    上記天然系繊維ウエブにはマイクロファイバーが配合されている、ことを特徴とする不織布ワイパー。
  2. 前記天然系繊維ウエブ80〜40重量%に対して、前記マイクロファイバーが20〜60重量%で配合されている、ことを特徴とする請求項1に記載の不織布ワイパー。
  3. 前記マイクロファイバーはナイロンおよびポリエチレンテレフタレートから成る群から少なくとも1つ選択された繊維によって形成されており、繊維径は10μm以下、繊維長は5〜30mmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の不織布ワイパー。
  4. 前記マイクロファイバーの繊維径は、天然系繊維の繊維径の1/5〜1/20であることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の不織布ワイパー。
  5. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーの製造方法であって、
    吸水性を有する天然系繊維にマイクロファイバーを均一に分散させて配合する混合工程と、
    合成繊維ウエブ上に、前記混合工程で得たマイクロファイバー配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理工程とを含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造方法。
  6. 前記混合工程では、前記天然系繊維と前記マイクロファイバーとをエアレイドホッパ内で混合処理する、ことを特徴とする請求項5に記載の不織布ワイパーの製造方法。
  7. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーを製造する製造装置あって、
    吸水性を有する天然系繊維にマイクロファイバーを均一に分散させて配合する混合装置と、
    合成繊維ウエブ上に、前記混合装置で得たマイクロファイバー配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理装置とを、少なくとも含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造装置。
  8. 前記混合装置は、前記天然系繊維と前記マイクロファイバーとを混合するエアレイドホッパである、ことを特徴とする請求項7に記載の不織布ワイパーの製造装置。
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