JP2019119963A - 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置 - Google Patents

不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2019119963A
JP2019119963A JP2018000225A JP2018000225A JP2019119963A JP 2019119963 A JP2019119963 A JP 2019119963A JP 2018000225 A JP2018000225 A JP 2018000225A JP 2018000225 A JP2018000225 A JP 2018000225A JP 2019119963 A JP2019119963 A JP 2019119963A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
fiber
web
fiber web
section
natural
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2018000225A
Other languages
English (en)
Other versions
JP7079605B2 (ja
Inventor
村田 剛
Takeshi Murata
剛 村田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Paper Crecia Co Ltd
Original Assignee
Nippon Paper Crecia Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Paper Crecia Co Ltd filed Critical Nippon Paper Crecia Co Ltd
Priority to JP2018000225A priority Critical patent/JP7079605B2/ja
Publication of JP2019119963A publication Critical patent/JP2019119963A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP7079605B2 publication Critical patent/JP7079605B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Cleaning Implements For Floors, Carpets, Furniture, Walls, And The Like (AREA)
  • Nonwoven Fabrics (AREA)

Abstract

【課題】汚れの拭き取り性能を改善したスパンレース型の不織布ワイパーを提供する。【解決手段】合成繊維ウエブSWの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブNWを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーWPであって、上記天然系繊維ウエブNWには異形断面繊維MCFが配合されている。【選択図】図1

Description

本発明は、パルプなどの天然繊維や再生セルロース繊維などからなる吸水性を有する天然系繊維ウエブと、ポリプロピレンなどの合成繊維ウエブとを水流交絡させて得られる、スパンレース型の不織布によるワイパーに関する。
天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとを含むスパンレース型の不織布は、強度と吸水性(吸液性とも称される)とが両立している不織布となるので、ウエスなどの工業用ワイパー、或いは手ぬぐい、タオルなどの対人用のワイパーとして、様々な用途で広く使用されている。
上記のようなスパンレース型の不織布は、例えば、特許文献1で開示するように、天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとを重ねた後に、高圧のウオータジェット(水流)を吹き付けて水流交絡処理をして繊維を結合させることで得ることができる。天然系繊維ウエブと合成繊維ウエブとによって形成された複合型の不織布は、水性、油性のいずれの液体に対しても吸収性が良好な天然系繊維ウエブと、強度に優れる合成繊維ウエブとの利点を併せ持つ優れたワイパーとして消費者に提供されている。
特許第2533260号公報
しかしながら、従来のスパンレース型の不織布ワイパーにあっては、拭取り対象となった面(拭取り面)に付着している汚れが強固である場合や汚れが微細である場合に、拭き残しが発生する場合があり、これを改善する余地があった。
よって、本発明の主な目的は、汚れの拭き取り性能を改善したスパンレース型の不織布ワイパーを提供することにある。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーであって、上記天然系繊維ウエブには異形断面繊維が配合されている、ことを特徴とする不織布ワイパーにより達成できる。
前記天然系繊維ウエブ80〜40重量%に対して、前記異形断面繊維が20〜60重量%で配合されているのが好ましい。
前記異形断面繊維はポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、アセテート、ポリエステルから成る群から少なくとも1つ選択された繊維によって形成されており、繊維径は5〜100μm、繊維長は5〜30mmとするのが好ましい。
前記異形断面繊維はエッジが立っている外形を有しているものが好ましい。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーの製造方法であって、
吸水性を有する天然系繊維に異形断面繊維を均一に分散させて配合する混合工程と、合成繊維ウエブ上に、前記混合工程で得た異形断面繊維配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理工程とを含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造方法によっても達成される。
ここで、前記混合工程は、前記天然系繊維と前記異形断面繊維とをエアレイドホッパ内で混合処理するようにしてもよい。
上記目的は、合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーを製造する製造装置あって、
吸水性を有する天然系繊維に異形断面繊維を均一に分散させて配合する混合装置と、合成繊維ウエブ上に、前記混合装置で得た異形断面繊維配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理装置とを、少なくとも含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造装置によっても達成される。
ここで、前記混合装置は、前記天然系繊維と前記異形断面繊維とを混合するエアレイドホッパとすることができる。
本発明の不織布は、天然系繊維ウエブに異形断面繊維が配合されているので、拭取り面に付着した強固な汚れや微細な汚れを、異形断面繊維により削り取り(掻き取り)、また、絡め取ることができる。そして、天然系繊維ウエブは吸水性に優れている。よって、本発明によると、拭取り面の汚れを確実に拭取ることができる、拭取り性能が向上したスパンレース型の不織布ワイパーを提供できる。
本発明に係るスパンレース型の不織布ワイパーの断面構成を模式的に示した図である。 本発明に係る不織布ワイパーを製造するのに好適な、製造装置を用いて実行する製造工程について示している図である。 異形断面繊維を混合するのに採用できる2つの工程を説明するために示した図である。
以下、本発明の一実施形態に係るスパンレース型の不織布ワイパーWPを、図を参照して説明する。
図1は不織布ワイパーWPの一部を拡大して、断面構成を模式的に示している図である。図1で、下側に位置しているのが合成繊維ウエブSWであり、その上に配置されるのが天然系繊維ウエブNWである。この天然系繊維ウエブNWには、異形断面繊維MCFが配合されている。
天然系繊維ウエブNWが表面側(図1においては上側)であり、この面が不織布ワイパーWPの拭取りに適した主拭取り面となっている。ただし、スパンレース型の不織布ワイパーWPは、後述するように、高圧の水流を噴射すること(水流交絡処理)により上側に位置している天然系繊維ウエブNWの繊維を、下側に位置している合成繊維ウエブSWに進入させて交絡させること(絡ませること)によって一体化されている。
上記の水流交絡処理の際、天然系繊維ウエブNWの繊維の一部は合成繊維ウエブSWを突き抜けて、反対側(裏面側、図1においては下側)の表面にも突出した状態(すなわち、顔を出した状態)となる。よって、裏側となる合成繊維ウエブSW側であっても、汚れを拭取る機能を備えるので、拭取り面となり得る。
図1では、この様子も図示しており、突出した繊維の一部分(天然系繊維と異形断面繊維とが混在している繊維部分)を符号(NW+MCF)で示している。
上記合成繊維ウエブSWとしては、好適にスパンボンドウエブを採用することができる(以下、スパンボンドウエブSWとして説明する)。スパンボンドウエブSWは、ポリプロピレン(PP)やポリエチレンテレフタレート(PET)等の合成樹脂を公知のスパンボンド法により製造したウエブである。スパンボンドウエブSWは、天然系繊維と比較して相対的に長い樹脂繊維によって形成されるので、所定の剛性や強度を備えており、不織布ワイパーの形状維持の機能等を果たす。
そして、上記天然系繊維ウエブNWを構成する繊維としては、吸水性を備えたパルプ系繊維や再生セルロース繊維を用いることができる。
上記パルプ系繊維としては、ラジアータパイン、スラッシュパイン、サザンパイン、ロッジポールパイン、スプルースおよびダグラスファーから選択された針葉樹晒クラフトパルプなどを好適に採用するこができる。また、再生セルロース繊維としては、レーヨン、キュプラ、リヨセルおよびポリノジックから選択するのが好ましい。
上記パルプ系繊維および再生セルロース繊維から1つまたは複数を選択して、上記天然系繊維ウエブNWを形成することができる。
上記天然系繊維ウエブNWに配合される異形断面繊維MCFは、ポリエチレン(PE)、ポリプロピレン(PP)、ナイロン、アクリル、アセテート、ポリエステルから少なくとも1つ選択して採用することができる。そして、その繊維径は例えば5〜100μm、繊維長は5〜30mmのものを用いるのが好ましい。
なお、上述した天然系繊維の繊維径は20〜80μm、繊維長は5〜30mm程度である。
更に、天然系繊維ウエブNW80〜40重量%に対して、異形断面繊維MCFが20〜60重量%で配合されているのが好ましい。
上記異形断面繊維MCFは、ポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、アセテート等の樹脂を溶融、溶解した状態でノズルから噴射させて紡糸した繊維として得られるものである。
従来において一般的な合成樹脂繊維は、断面円形の紡糸口金(ノズル)を介して樹脂の溶融液等を射出して紡糸されたものであるので、その断面は円形となっている。これに対して、異形断面繊維は上記紡糸口金の形状が、例えばY形、平形、三角形、長楕円形などとして形成されており、紡糸された繊維の横断面形状は従来の円形とは異なる形状となっている。
不織布ワイパーWPに用いる異形断面繊維MCFは、拭取り面に付着している強固な汚れや微微細な汚れを削り取るのに適した形状であることが望ましい。このような観点からすると、異形断面繊維MCFは繊維の長手方向に沿ってエッジが立っている外形を有していること、すなわち繊維の横断面が突出したエッジを備えた形状に形成されているものが好ましい。例えば平形(板状或いは長四角形)三角形、Y形、星形等の横断面形状の異形断面繊維を好適に採用することができる。
上記このような異形断面繊維は繊維会社から入手可能であり、適宜に選択して天然系繊維ウエブに配合することができる。
上述した、本発明に係る不織布ワイパーWPにあっては、吸水性(吸液性)に優れる天然系繊維ウエブNWに異形断面繊維MCFが配合されている。異形断面繊維MCFは、天然系繊維ウエブNW内にほぼ均一に分散されており、不織布ワイパーWPの表面にも存在している。
外形においてエッジが立っている異形断面繊維MCFを混合することで、天然系繊維では削り取ることが困難であった、従来の強固な汚れを削り取ることが可能となる。また、従来、捕捉が困難であった微細な汚れ(極細かな塵など)についても、異形断面繊維MCFですくい取ることができる。天然系繊維ウエブNWは吸水性に優れるので、不織布ワイパーWPは拭取り面の汚れを水分とともに確実に除去できることになる。
なお、パルプ繊維の繊維長は再生繊維よりも相対的に短い。よって、天然系繊維ウエブにパルプ繊維を含めた場合には、短繊維化したパルプ繊維が紙粉となって周囲を汚するような場合もある。これに対して、樹脂を射出して紡糸された異形断面繊維MCFは繊維長が相対的に長いため、水流交絡によって短繊維と交絡し、脱落を防止することができる。よって、紙粉の発生を抑制することができる。
更には、天然系繊維だけで製造されているウエブと比較して、異形断面繊維MCFを含む場合にはセルロース繊維間の水素結合を抑制することができるので、シートの剛性を低下させて、風合いの良い不織布ワイパーとすることができる。
以下、図2に例示した好適な製造装置を用いて、上述した本発明の不織布ワイパーを製造する方法について説明する。
図2に示す不織布ワイパーの製造装置1は、上流側にエアレイド装置2、スパンボンドウエブ(合成繊維ウエブ)供給装置3、そしてサクション装置4が配設されている。サクション装置4はエアレイド装置2の下側に対向するように配置されている。
搬送方向TDで、これらの装置2、3、4より下流には、上流側から順に、水流交絡処理を行うための水流噴射(ウオータジェット)装置5、乾燥装置6が配置されている。上記乾燥装置6の下流には連続して製造される不織布ワイパーWPを巻き取るための巻取装置7が更に設けてある。
上記エアレイド装置2は、繊維同士が密集しシート状となっている原料パルプRPをパルプ繊維に解繊する解繊機21や、図示しない送風機を備えて解繊されたパルプ繊維PFをエアレイドホッパ23へと搬送するダクト22を有している。なお、ここでは天然系繊維としてパルプ繊維PFを用いて上記天然系繊維ウエブNWを構成する場合について説明する。
ダクト22の途中には、解繊されたパルプ繊維PFの流れに合流させるように、解繊状態にある異形断面繊維MCFを投入するための投入ダクト25が、付加配備されている。
なお、ここでは図示しないセンサや計測器等により、上記パルプ繊維PFおよび異形断面繊維MCFの配合割合(重量%)を、任意に調整できるようになっている。
また、上記ダクト22よりも下流側にはエアレイドホッパ23が配置されている。このエアレイドホッパ(混合装置)23の内部では、解繊状態にある上記2種類の繊維が分散・混合しながら降下し、下面に設定した積層位置24に徐々に積み上がるように設計してある。これにより、パルプ繊維PFに異形断面繊維MCFが均一に混合された状態となった異形断面繊維配合天然系繊維ウエブMW(以下、単に、異形断面繊維配合ウエブ)が形成される(混合工程)。
上記積層位置24の下側にはサクション装置4が対向配備してある。より詳細には、サクション装置4は装置本体41の上面にサクション部42を有しており、サクション部42が上記異形断面繊維配合ウエブMWに吸引力(負圧)を作用させるべく積層位置24に対して設定してある。
また、サクション装置4の周囲にはウエブ搬送用の搬送ワイヤ43が配設してある。搬送ワイヤ43は、積層位置24において異形断面繊維配合ウエブMWが載置可能で、これを下流側に搬送するように配置されている。ただし、異形断面繊維配合ウエブMWは直接、搬送ワイヤ43上に載置されない。これについては、後述の説明で明らかとなる。
搬送ワイヤ43はサクション部42の吸引力が、反対側(上側)に及ぶような目開き形態(メッシュ)で形成されている。
上記エアレイド装置2の下側で、サクション装置4よりも上流側に、スパンボンドウエブ供給装置3が配置してある。このスパンボンドウエブ供給装置3には、予め準備されたスパンボンドウエブSWがロール状とされてセットされている。スパンボンドウエブ供給装置3からスパンボンドウエブSWが引出され、上述した搬送ワイヤ43に乗って上記積層位置24へと搬送されるようになっている。スパンボンドウエブSWとしては、スパンボンド法により形成された合成樹脂の連続フィラメントのウエブを用いるのが好ましい。
積層位置24に位置した、スパンボンドウエブSWの上に、前述した異形断面繊維配合ウエブMWが載置される。その際に、積層位置24ではサクション装置4のサクション部42による吸引力が搬送ワイヤ43を通過し、その上のスパンボンドウエブSWおよび異形断面繊維配合ウエブMWに作用する。よって、スパンボンドウエブSWと異形断面繊維配合ウエブMWとが積層された状態となっている予備的積層体PWebが下流側へと搬送される。
上記した予備的積層体PWebは、サクション装置4の吸引力によって、吸引圧縮されたことにより積層状態が維持されている。このとき上側の異形断面繊維配合ウエブMWは2種類の繊維が密にされた状態ではある。しかし、このまま予備的積層体PWebを下流側の水流噴射装置5内に搬送投入すると、水流(ウオータジェット)によってパルプ繊維PFや異形断面繊維MCFの一部が舞い上がるおそれがある。
そこで、本製造装置1では、予備的積層体PWebを上下から挟んでスパンボンドウエブSW上での異形断面繊維配合ウエブMWの載置状態を安定化させる為の挟持ローラ28、そして水流噴射装置5の上流側に繊維飛散防止用に水分を付与するプレウエット装置30が配備してある。プレウエット装置30は、好適には、予備的積層体PWebの上方からウオータミストを吹き付ける噴霧ノズル31と予備的積層体PWebの下側(すなわち、スパンボンドウエブSWの下面)から吸引力を印加するサクション装置32とを含んで構成されている。
水流噴射装置5は、前処理部28、30の処理を受けた予備的積層体PWebに高圧のウオータジェットを吹き付けることによりパルプ繊維同士の交絡を促進する。これにより上側に位置する異形断面繊維配合ウエブMW層と下側に位置するスパンボンドウエブSW層との一体化が促進される(水流交絡処理工程)。
図2で例示的に示している水流噴射装置5は、搬送方向TDに沿って多段(図2では例示しているのは4段)に水流噴射ノズル51が配置されている。第1段目の水流噴射ノズルを低圧で吹き付ける事により、上述したプレウエット装置30の代用としてもよい。
図2では、搬送方向TDに対して直角な方向(装置1の幅方向)におけるノズルの様子は図示していないが、幅方向においても複数の水流噴射ノズルが配置してある。
上記水流交絡処理をする際の水圧は、異形断面繊維配合ウエブMWとスパンボンドウエブSWの坪量を勘案して設定するのが望ましい。例えば、1〜30MPaの範囲において選択するのが好ましい。
そして、上記水流噴射ノズル51と対向するように、サクション装置52が配設してある。水流噴射ノズル51から出る高圧のウオータジェットを上側に位置している異形断面繊維配合ウエブMWに吹き付けつつ、下側に位置しているスパンボンドウエブSWの下側にサクション装置52の吸引力を作用させる。水流噴射ノズル51とサクション装置52との協働作用によって、異形断面繊維配合ウエブMW側の繊維(パルプ繊維および異形断面繊維)が下側のスパンボンドウエブSWに入り込んだ状態や、スパンボンドウエブSWを貫通して反対側にまで至った状態(図1参照)などが形成されると推定される。その作用により2つの層の一体化が促進される。
水流噴射装置5にも、搬送ワイヤ55が配設してある。搬送ワイヤ55は前処理部28、30の下流で予備的積層体PWebを受けて、水流噴射装置5内へと搬送する。搬送ワイヤ55は水流噴射装置5の水流噴射ノズル51とサクション装置52との間を、上流側から下流に向かって通過するように配設されている。
よって、搬送ワイヤ55上を搬送される予備的積層体PWebは、搬送方向TDで下流に向かう程に、より多くの水流交絡処理を受けることになり、水流噴射装置5を出るときには上側の異形断面繊維配合ウエブMW層と下側のスパンボンドウエブSW層との十分な交絡処理が実現される。
水流噴射装置5を出た直後にあっては、ウエブはウエット状態であり、乾燥前にあってはパルプ繊維同士などの結合は十分に確立されてはいない。
そこで、図2で示すように、水流噴射装置5の下流側には積層体の乾燥を行って、不織布ワイパーWPの製造を完了するための乾燥装置6が配備してある。ここで採用される乾燥装置6は非圧縮型のドライヤである、好適にエアスルードライヤを採用することができる。
図2で、エアスルードライヤの回転可能なドライヤ本体61は筒状体であり、その周表面には多数の貫通孔が設けてあり、図示しない熱源で加熱された熱風がドライヤ本体の外周から中心部側に向かって吸い込む構成とするのがよい。
なお、上記のように不織布ワイパーのウエブが加熱されると、異形断面繊維を構成している樹脂が熱融着するように作用するので、不織布ワイパーの強度向上に寄与することになる。
このように連続的に製造される複合型の不織布ワイパーWPは巻取装置7のローラ71に巻取られて一連の工程が完了する。
上記で説明した製造装置1を用いて製造工程では、パルプ繊維PF(天然系繊維)を空気搬送する工程におけるエアレイドホッパ23に、投入ダクト25を追加し、エアレイドホッパ23内で天然系繊維と異形断面繊維とを分散・混合して、天然系繊維ウエブに異形断面繊維を配合するという簡易な変更で、本発明の不織布ワイパーを製造することができる。よって、不織布ワイパー用の既存の製造装置を流用して、低コストにて不織布ワイパーWPを製造することが可能である。
ただし、異形断面繊維の天然系繊維ウエブへの配合の仕方については、上記に限る必要はない。例えば、カード機を別途に準備し、異形断面繊維をカード機で処理してシート状とした異形断面繊維ウエブを形成する。この異形断面繊維ウエブを天然系繊維ウエブの上に載置した状態で、前述したと同様にスパンボンドウエブ(合成繊維ウエブ)の上に積層する。その後、前述したと同様に、水流交絡処理を実行して、不織布ワイパーWPを得るようにしてもよい。この場合は、天然系繊維ウエブ内に異形断面繊維に配合する混合工程は、水流交絡するの際に合わせて一緒に実行されることになる。
図1のエアレイド装置2のエアレイドホッパ23内で天然系繊維ウエブNWと異形断面繊維MCFとを混合処理した場合(エアレイド式の場合)と、カード機によって異形断面繊維MCFをシート状としてから天然系繊維ウエブNWと混合する場合(カード機の場合)とについて、比較して示したものが図3である。
図3の上段側は水流交絡処理前の予備的積層体PWeb(図1、参照)を示している。左側がエアレイド式で作製された予備的積層体PWeb−1、右側がカード機を用いた場合に作製される予備的積層体PWeb−2である。この予備的積層体PWeb−2の場合は、天然系繊維ウエブNW上に天然系繊維ウエブNWが載置された状態となる。
下段に示したのが水流交絡処理により製造される、不織布ワイパーWPである。右側の予備的積層体PWeb−2の場合、天然系繊維ウエブNWの上に異形断面繊維MCFが載置されただけの状態となっているが、天然系繊維ウエブNWとスパンボンドウエブSWとが水流交絡処理がされるときに、異形断面繊維MCFを分散して混合する処理が一緒に実行される。よって、左右どちら側の工程でも異形断面繊維MCFを天然系繊維ウエブNWに配合した不織布ワイパーWPを製造できる。
ただし、カード機を用いる場合、そのカード機を新たに購入して設置し、このカード機で作製したシート状の異形断面繊維MCFを天然系繊維ウエブNW上に載置する搬送装置等が必要となる。一方、エアレイド式の場合は、前述したように従来設備に簡単な変更を加えるだけでよいので、設備コストを抑制することができる。
以上で実施形態の説明を終えるが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更して実施することができることは言うまでもない。
1 不織布ワイパーの製造装置
2 エアレイド装置
3 スパンボンドウエブ供給装置
4 サクション装置
5 水流噴射装置
6 乾燥装置
7 巻取装置
21 解繊機
22 ダクト
23 エアレイドホッパ
24 積層位置
28 挟持ローラ
30 プレウエット装置
31 噴霧ノズル
32 サクション装置
41 サクション装置本体
42 サクション部
43 搬送ワイヤ
51 水流噴射ノズル
52 サクション装置
55 搬送ワイヤ
SW 合成繊維ウエブ
NW 天然系繊維ウエブ
MCF 異形断面繊維
PF パルプ繊維(天然系繊維)
MW 異形断面繊維配合ウエブ
PWeb 予備的積層体
WP 不織布ワイパー

Claims (8)

  1. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーであって、
    上記天然系繊維ウエブには異形断面繊維が配合されている、ことを特徴とする不織布ワイパー。
  2. 前記天然系繊維ウエブ80〜40重量%に対して、前記異形断面繊維が20〜60重量%で配合されている、ことを特徴とする請求項1に記載の不織布ワイパー。
  3. 前記異形断面繊維はポリエチレン、ポリプロピレン、ナイロン、アクリル、アセテート、ポリエステルから成る群から少なくとも1つ選択された繊維によって形成されており、繊維径は5〜100μm、繊維長は5〜30mmである、ことを特徴とする請求項1又は2に記載の不織布ワイパー。
  4. 前記異形断面繊維はエッジが立っている外形を有している。ことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の不織布ワイパー。
  5. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーの製造方法であって、
    吸水性を有する天然系繊維に異形断面繊維を均一に分散させて配合する混合工程と、
    合成繊維ウエブ上に、前記混合工程で得た異形断面繊維配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理工程とを含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造方法。
  6. 前記混合工程では、前記天然系繊維と前記異形断面繊維とをエアレイドホッパ内で混合処理する、ことを特徴とする請求項5に記載の不織布ワイパーの製造方法。
  7. 合成繊維ウエブの上に、吸水性を有する天然系繊維ウエブを積層した状態で、水流交絡処理することによって一体形成されているスパンレース型の不織布ワイパーを製造する製造装置あって、
    吸水性を有する天然系繊維に異形断面繊維を均一に分散させて配合する混合装置と、
    合成繊維ウエブ上に、前記混合装置で得た異形断面繊維配合天然系繊維ウエブを積層した状態で、高圧の水流により繊維を交絡させて一体化する水流交絡処理装置とを、少なくとも含む、ことを特徴とする不織布ワイパーの製造装置。
  8. 前記混合装置は、前記天然系繊維と前記異形断面繊維とを混合するエアレイドホッパである、ことを特徴とする請求項7に記載の不織布ワイパーの製造装置。
JP2018000225A 2018-01-04 2018-01-04 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置 Active JP7079605B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018000225A JP7079605B2 (ja) 2018-01-04 2018-01-04 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2018000225A JP7079605B2 (ja) 2018-01-04 2018-01-04 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019119963A true JP2019119963A (ja) 2019-07-22
JP7079605B2 JP7079605B2 (ja) 2022-06-02

Family

ID=67307661

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018000225A Active JP7079605B2 (ja) 2018-01-04 2018-01-04 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP7079605B2 (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021105237A (ja) * 2019-12-27 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法
JP2021105236A (ja) * 2019-12-27 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法

Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0966014A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Lion Corp 清掃用払拭具
JPH10219555A (ja) * 1996-12-04 1998-08-18 Unitika Ltd 積層不織布およびその製造方法
JPH10280261A (ja) * 1997-04-09 1998-10-20 Kao Corp ウエットティッシュ用不織布
JP2004115946A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Asahi Kasei Fibers Corp 割繊性アクリル繊維及びそれを用いた不織布
WO2014132690A1 (ja) * 2013-02-26 2014-09-04 東レ株式会社 不織布
JP2015052196A (ja) * 2013-08-05 2015-03-19 三菱レイヨン株式会社 割繊性複合繊維及びその製造方法並びに不織布及びその製造方法
JP2015067936A (ja) * 2013-10-01 2015-04-13 ユニチカ株式会社 不織布

Patent Citations (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH0966014A (ja) * 1995-09-01 1997-03-11 Lion Corp 清掃用払拭具
JPH10219555A (ja) * 1996-12-04 1998-08-18 Unitika Ltd 積層不織布およびその製造方法
JPH10280261A (ja) * 1997-04-09 1998-10-20 Kao Corp ウエットティッシュ用不織布
JP2004115946A (ja) * 2002-09-25 2004-04-15 Asahi Kasei Fibers Corp 割繊性アクリル繊維及びそれを用いた不織布
WO2014132690A1 (ja) * 2013-02-26 2014-09-04 東レ株式会社 不織布
JP2015052196A (ja) * 2013-08-05 2015-03-19 三菱レイヨン株式会社 割繊性複合繊維及びその製造方法並びに不織布及びその製造方法
JP2015067936A (ja) * 2013-10-01 2015-04-13 ユニチカ株式会社 不織布

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021105237A (ja) * 2019-12-27 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法
JP2021105236A (ja) * 2019-12-27 2021-07-26 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法
JP7509539B2 (ja) 2019-12-27 2024-07-02 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法
JP7509538B2 (ja) 2019-12-27 2024-07-02 日本製紙クレシア株式会社 複合型不織布およびその製造方法

Also Published As

Publication number Publication date
JP7079605B2 (ja) 2022-06-02

Similar Documents

Publication Publication Date Title
WO2017064896A1 (ja) 凹凸パターン付き不織布の製造方法
JP2018016908A (ja) 複合型不織布の製造装置およびその製造方法
JP6985064B2 (ja) 不織布ワイパーおよびその製造方法
JP6632579B2 (ja) 凹凸パターン付き不織布の製造方法
JP2019115388A (ja) 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置
JP2019119963A (ja) 不織布ワイパーおよびその製造方法、製造装置
CN115103937A (zh) 复合无纺织物以及用于制造复合无纺织物的方法
JP7324011B2 (ja) 複合型不織布とその製造方法
JP7128682B2 (ja) 不織布ワイパーおよびその製造方法
JP7481083B2 (ja) 不織布ワイパーの製造方法
JP2021105235A (ja) 複合型不織布の製造方法および製造装置
JP7257767B2 (ja) 複合型不織布ワイパーの製造方法
JP7509539B2 (ja) 複合型不織布およびその製造方法
JP6902341B2 (ja) 複合型不織布の製造方法およびその製造装置
JP7509538B2 (ja) 複合型不織布およびその製造方法
WO2022069689A1 (en) Spunlace composite web comprising staple fibers, short absorbent fibers and binder
JP7307632B2 (ja) 複合型不織布の製造方法
JP7324014B2 (ja) 複合型不織布とその製造方法
JP6758131B2 (ja) 複合型不織布およびその製造方法
JP7237571B2 (ja) 複合型不織布とその製造方法
JP2006002296A (ja) 水解紙の製造方法および水解紙
JP7216528B2 (ja) 複合型不織布ワイパーの製造方法
JP7497016B2 (ja) 複合不織布及びその製造方法並びに複合不織布製造装置
JP2022138532A (ja) 複合型不織布の製造装置
JP7498575B2 (ja) 複合型不織布の製造方法および製造装置

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20201026

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20210719

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210728

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210924

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20211215

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220204

RD02 Notification of acceptance of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7422

Effective date: 20220420

RD04 Notification of resignation of power of attorney

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A7424

Effective date: 20220420

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20220518

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20220523

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 7079605

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150